(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-16
(54)【発明の名称】粒子状材料の冷却装置
(51)【国際特許分類】
B29B 9/16 20060101AFI20220609BHJP
【FI】
B29B9/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021559889
(86)(22)【出願日】2020-04-09
(85)【翻訳文提出日】2021-12-03
(86)【国際出願番号】 AT2020060143
(87)【国際公開番号】W WO2020206477
(87)【国際公開日】2020-10-15
(32)【優先日】2019-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433958
【氏名又は名称】エレマ エンジニアリング リサイクリング マシネン ウント アンラーゲン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトフング
(74)【代理人】
【識別番号】110000095
【氏名又は名称】弁理士法人T.S.パートナーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100082887
【氏名又は名称】小川 利春
(74)【代理人】
【識別番号】100181331
【氏名又は名称】金 鎭文
(74)【代理人】
【識別番号】100183597
【氏名又は名称】比企野 健
(74)【代理人】
【識別番号】100161997
【氏名又は名称】横井 大一郎
(72)【発明者】
【氏名】アイグナー ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】ワグナー クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】フーバー ローラント
(72)【発明者】
【氏名】フェイヒティンゲル クラウス
【テーマコード(参考)】
4F201
【Fターム(参考)】
4F201AC01
4F201AR07
4F201AR12
4F201BA02
4F201BC02
4F201BL08
4F201BL47
4F201BR15
(57)【要約】
本発明は、粒子状材料又は粒子、特に、高分子材料の造粒物を冷却するための装置(1)であって、特に円錐台形をした、外側シェル面(3)を有する外側容器(2)と、外側容器(2)の内部に少なくとも部分的に配置され、特に円錐台形をした、内側シェル面(5)を有する内側容器(4)と、を備え、外側シェル面(3)と内側シェル面(5)との間に、中間空間(6)が形成されており、気体の流れと粒子とを中間空間(6)に導入するための入口用装備品(7)が、装置(1)の入口側開始領域(11)に設けられており、粒子用の出口開口部(15)が、装置(1)の入口用装備品(7)とは反対側の出口側終了領域(12)に設けられており、入口用装備品(7)が、気体の流れと粒子とを前記中間空間(6)に実質的に接線方向に導入することができるように配置及び/又は設計されている、装置(1)に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子状材料又は粒子、特に、高分子材料の造粒物を冷却するための装置(1)であって、
外側の、特に円錐台形をした、外側シェル面(3)を有する外側容器(2)と、
前記外側容器(2)の内部に少なくとも部分的に配置され、特に円錐台形をした、内側シェル面(5)を有する内側容器(4)と、を備え、
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)との間に、中間空間(6)が形成されており、
気体の流れと粒子とを前記中間空間(6)に導入するための入口用装備品(7)が、前記装置(1)の入口側開始領域(11)に設けられており、
粒子用の出口開口部(15)が、前記装置(1)の前記入口用装備品(7)とは反対側の出口側終了領域(12)に設けられており、
前記入口用装備品(7)が、前記気体の流れと前記粒子とを前記中間空間(6)に実質的に接線方向に導入することができるように配置及び/又は設計されている、装置(1)。
【請求項2】
前記外側シェル面(3)及び/又は前記内側シェル面(5)が、実質的に中心縦軸線(10)の周りに回転対称に配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記外側シェル面(3)及び/又は前記内側シェル面(5)が、中心縦軸線(10)に対して円錐角(β)だけ傾斜しており、前記円錐角(β)は、1°≦β≦15°の範囲内、特に3°≦β≦10°の範囲内、好ましくは3°≦β≦6°の範囲内である、請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)とが、接触することなく全周において互いに離間されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)とが、互いに平行になるように位置合わせされている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)との間の前記中間空間(6)の幅(a)が、20mm≦a≦200mmの範囲内、特に50mm≦a≦100mmの範囲内、好ましくは60mm≦a≦80mmの範囲内である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)との間の前記中間空間(6)の幅(a)が、前記出口側終了領域(12)の方向に向かって、特に均一に、減少する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)との間の前記中間空間(6)の幅(a)が、前記出口側終了領域(12)の方向に向かって、特に均一に、増加する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記外側容器(2)又は前記外側シェル面(3)の長さ若しくは高さ(ha)が、前記内側容器(4)又は前記内側シェル面(5)の長さ若しくは高さ(hi)よりも大きく、特に、比率(hi):(ha)が、0.1~1の範囲内、特に0.3~0.85の範囲内、好ましくは0.50~0.75の範囲内である、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)とが、入口側開始領域(11)において面一である、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記外側シェル面(3)が、前記出口側終了領域(12)の方向において、前記内側シェル面(5)に比べて、より先まで延びている、又はより長い、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記外側シェル面(3)の前記入口側開始領域(11)における直径(da1)が、前記出口側終了領域(12)における直径(da2)よりも大きいか、又は、前記外側容器(2)が、前記出口側終了領域(12)の方向に向かってテーパー状になっている、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記内側シェル面(4)の前記入口側開始領域(11)における直径(di1)が、前記出口側終了領域(12)における出口側直径(di2)よりも大きいか、又は、前記内側容器(5)が、前記出口側終了領域(12)の方向に向かってテーパー状になっている、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)とが、前記出口側終了領域(12)の方向に向かってテーパー状になっている、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記外側シェル面(3)の前記出口側終了領域(12)における直径(da2)によって画定される開口部(18)、又は前記出口開口部(15)の直径によって画定される領域が、前記内側シェル面(5)の前記出口側終了領域(12)における直径(di2)によって画定される開口部(19)に比べて、空気に対して粒子を空気から分離させるのに十分な流動抵抗を発生させるように小さくなっている、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記外側シェル面(3)の、前記出口開口部(15)が設けられた前記出口側終了領域(12)に、粒子の流れが前記装置(1)から出ていくテーパー状の、特に円錐台形をした、出口ノズル(13)が配置されており、前記出口開口部(15)の面積は、前記外側シェル面(3)の前記出口側終了領域(12)における直径(da2)によって画定される前記開口部(18)の面積の20%以下、好ましくは10%以下である、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
前記内側シェル面(5)は、前記入口側開始領域(11)側の端において、開口しているか又は気体透過性であり、必要に応じて、気体透過性のカバー面(17)が設けられる、請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記入口用装備品(7)が、入口流路(9)と、特に、その上流に配置されて気体及び粒子の流れを供給することができる入口ノズル(8)とを有し、前記入口流路(9)は、湾曲した設計になっており、前記外側シェル面(3)及び前記内側シェル面(5)の周囲と平行に延びており、前記中間空間(6)に基本的に接線方向に開口している、請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記入口流路(9)が、前記中間空間(6)と同じ幅(a)を有し、及び/又は、前記中間空間(6)の入口側にぴったりと合っている、請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記入口流路(9)が、縦軸線(10)に垂直な平面(14)に対して0<α≦10°の範囲内の角度(a)で前記中間空間(6)に開口しており、特に、前記入口流路(9)は、その縦方向の全範囲に亘って前記角度(a)で均一に傾斜している、請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
気体を前記中間空間(6)に、特に基本的に接線方向に、導入することができるように配置及び/又は設計された追加の気体吸込孔が、前記外側シェル面(3)及び/又は前記内側シェル面(5)に形成されている、請求項1から請求項20のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の、粒子状材料、特に高分子材料の造粒物、を冷却するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
造粒物の製造は、例えば、押出機で高分子材料を可塑化することによって行われる。有孔プレートから押出されたストランド状のポリマー溶融物は、回転刃によって小さいサイズの粒子に切断される。これらの造粒物は、少なくともコア領域は溶融状態のままであり、気体流中又は水流中で冷却及び固化されつつ、当該流体流から離れるように輸送される。
【0003】
その後、例えば、さらに下流の冷却ユニットで、粒子のさらなる冷却が行われる。例えば、造粒物を移動させてその最中に冷却する円筒形の冷却容器が従来技術から知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、造粒物の滞留時間を可能な限り長く保つことができるとともに個々の粒子の滞留時間変化を狭く保つことができ、かつ、粒子が分離状態に保たれる、冷却ユニットを作成することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、請求項1に記載の特徴に係る装置によって、この目的を達成する。本発明によると、上記装置は、特に円錐台形をした、外側シェル面を有する外側容器と、上記外側容器の内部に少なくとも部分的に配置され、特に円錐台形をした、内側シェル面を有する内側容器と、を備え、上記外側シェル面と上記内側シェル面との間に中間空間が形成されている。上記装置の入口側開始領域に、気体の流れと粒子又は造粒物とを上記中間空間に導入するための入口用装備品が設けられており、粒子用の出口開口部が、上記装置の上記入口用装備品とは反対側の出口側終了領域に設けられる。上記入口用装備品は、上記気体の流れと上記粒子とを上記中間空間に基本的に接線方向に導入することができるように配置及び/又は設計される。
【0006】
気体の流れ又は粒子が、特別に接線方向に導入され、その結果として外側シェル面と内側シェル面との間の中間空間を移動することで、粒子が装置を通過する際に通らなければならない経路が延長されるため、滞留時間の増加がもたらされる。同時に、粒子の滞留時間変化は狭く保たれる。また、このように気流が案内されることによって、気体が十分な層流に保たれ、乱流が発生しない。このため、粒子は、狭い速度範囲に保たれることになり、粒子の減速を招く制御されていない衝突が減少する。
【0007】
さらに、粒子が壁と接触することも最小限に抑えられ、粒子の減速及び/又は堆積が防止される。造粒物粒子の壁への付着も回避される。特に有利なことには、造粒物粒子同士の付着も最大限に防止される。
【0008】
粒子は、本装置を通過させる媒体、特に気体によって輸送される。この気体は、任意の気体又は気体の混合物でよく、特に空気が用いられる。気体の流れが粒子を輸送することで、これらの材料粒子、造粒物、又はソーセージ状物等は、気体の流れによって冷却される。必要に応じてさらに固化され、また、必要に応じて、例えば、熱的影響、冷却、又は当該気体により開始若しくは誘導される反応によってさらに化学反応する。蒸発性の媒体、例えば、水等を用いることも可能である。
【0009】
本発明に係る装置は、ストランドから造粒物を形成することが可能な全ての材料に使用することができる。このような材料としては、ポリマー、ドウ(dough)、セラミック塊、ゴム、熱可塑性ポリウレタン、及びシリコーン等が挙げられる。造粒材料は、繊維で強化されていてもよく、及び/又は、部分的に架橋されていてもよい。それらは、ポリエステル、ポリオレフィン、さらにはポリアミドをベースとすることができる。特に、本発明に係る装置によれば、軟化若しくは溶融、粒子への変換、又は固化をさせることができる、全ての少なくとも部分的に可塑化可能で、好ましくは押出可能な材料を輸送すること、とりわけ、それらを輸送中に冷却することも可能である。
【0010】
上記装置の好ましい、さらなる発展形態は、従属請求項に記載の特徴から分かる。
【0011】
例えば、上記外側シェル面及び/又は上記内側シェル面は、中心縦軸線に関して実質的に回転対称に配置されていると、構成上好ましい。
【0012】
上記装置は、通常は垂直に設置されるが、横にして、つまり水平に設置することもでき、利便性に応じて、傾いた位置で設置することもできる。
【0013】
好ましい気体の流れを達成するためには、上記外側シェル面及び/又は上記内側シェル面が、中心縦軸線に対して円錐角βだけ傾斜しており、該円錐角は、1°≦β≦15°の範囲内、特に3°≦β≦10°の範囲内、好ましくは3°≦β≦6°の範囲内であるとよい。このことは、気流を十分に速く保つのに役立ち、粒子が、中間空間で特に長い時間に亘って分離状態のままであるようにし、特に重い粒子が相応に長い時間に亘って冷却ファンネルに留まることも可能にする。
【0014】
上記外側シェル面と上記内側シェル面とが、接触することなく全周において互いに離間されていると、擾乱のない流れを達成することができる。
【0015】
好ましい滞留時間は、上記外側シェル面と上記内側シェル面との間の上記中間空間の幅が、20mm≦a≦200mmの範囲内、特に50mm≦a≦100mmの範囲内、好ましくは60mm≦a≦80mmの範囲内である場合にも得られる。これにより、粒子は、長い時間に亘って中間空間に留まって分離状態のままである。間隔が大き過ぎると、周方向の気流が少なくなり過ぎるため、粒子の滞留時間が減少する。空隙が狭過ぎると、空気の速度及び粒子の密度が増加し、その結果、滞留時間が短くなるが、粒子同士が衝突したり当たったりする確率も高くなる。
【0016】
このことに関連して、中間空間6の幅aを選択する際に、造粒物又は粒子の大きさ若しくは直径も考慮に入れると有利である。有利な幅aは、粒子の平均直径の4~40倍の範囲である。
【0017】
好ましい一実施形態によると、上記外側シェル面と上記内側シェル面とが、互いに平行になるように位置合わせされている。
【0018】
こうする代わりに、上記外側シェル面と上記内側シェル面との間の上記中間空間の幅が、上記出口側終了領域の方向に向かって、特に均一に、減少していてもよい。中間空間が、このように先細りになることは、より小さい粒子の場合に特に好ましい。これは、より狭い中間空間による気体の流れの加速効果が、分離効果を維持するために用いられるからである。
【0019】
あるいは、上記外側シェル面と上記内側シェル面との間の上記中間空間の幅が、上記出口側終了領域の方向に向かって、特に均一に、増加していてもよい。逆に、中間空間の高さが増すことも、より大きい粒子の場合に好ましい。これは、壁との衝突によるブレーキ効果が減少するため、分離を維持しやすくすることができるからである。
【0020】
内側容器若しくは内側シェル面は、外側容器若しくは外側シェル面よりも短い、又は高さが低い。このことに関連して、上記外側容器又は上記外側シェル面の長さ若しくは高さが、上記内側容器又は上記内側シェル面の長さ若しくは高さよりも大きいと好ましいことが分かった。比率hi:haが、0.1~1の範囲内、特に0.3~0.85の範囲内、好ましくは0.50~0.75の範囲内であると、特に有利である。
【0021】
入口用装備品を上記装置に適切に取付け又は接続可能にするためには、上記外側シェル面と上記内側シェル面とが、上記入口側開始領域において面一であると好適である。
【0022】
さらに、上記外側シェル面の上記入口側開始領域における直径が、上記出口側終了領域における直径よりも大きいか、又は、上記外側容器が、上記出口側終了領域の方向に向かってテーパー状になっていることが好ましい。
【0023】
同様に、このことは内側容器の場合にも好ましい。すなわち、上記内側シェル面の上記入口側開始領域における直径が、上記出口側終了領域における出口側直径よりも大きいか、又は、上記内側容器が、上記出口側終了領域の方向に向かってテーパー状になっていることが好ましい。
【0024】
したがって、上記外側シェル面と上記内側シェル面とが、上記出口側終了領域の方向に向かってテーパー状になっていると、より均一な流速と、好ましい滞留時間と、好ましい滞留時間変化とを達成することができる。
【0025】
粒子を気体の流れから有効に分離するために、上記外側シェル面が、上記出口側終了領域の方向において、上記内側シェル面に比べて、より先まで延びている、又はより長いと有利である。その結果、内側容器の先端を過ぎて中間空間が形成されていない分離領域が、上記装置の出口に近いこの部分に存在することになる。この分離領域は、外側容器又は外側シェル面によってのみ画定される。そこでも、やはり、粒子は、出口に到達するまで外側シェル面に沿って螺旋状に移動し続ける。一方で、気体の流れは、中間空間の終わりで、又は分離領域において、内側容器を通って反対方向すなわち入口の方向に排出されるため、粒子が気体の流れから分離される。
【0026】
粒子を気体の流れから分離するために、上記内側シェル面は、上記入口側開始領域側の端において、開口しているか又は気体透過性であり、それにより、入口側開始領域に近い内側シェル面の、この開口部から気体を吐出することができると好ましい。この開口部には、例えば、格子によって、気体透過性のカバー面を設けることができる。
【0027】
粒子の分離は、外側シェル面を内側シェル面と比較して長くすることによって促進される。このことに関連して、上記外側シェル面の上記出口側終了領域における直径によって規定される開口部、又は上記出口開口部の直径によって規定される領域が、上記内側シェル面の上記出口側終了領域における直径によって規定される開口部に比べて、空気に対して粒子を空気から分離させるのに十分な流動抵抗を発生させるように小さくなっていると、粒子を気体から有効に分離するのに特に好ましい。
【0028】
したがって、出口側開口部によって規定される出口開口部が、この開口部からは気体又は空気をほとんど逃がさず、気体が内側容器を通る経路を取らなければ流出できないほどに、小さくなり、大きい抵抗をもたらすようになるまで、外側シェル面を先細りさせることができる。しかしながら、これは、全体の高さを大きくする必要があり、場合によっては設計上の理由から実現不可能である。
【0029】
この点で好ましい構成は、特に垂直設置の場合、上記外側シェル面の上記出口側終了領域、すなわち上記出口側開口部に、粒子が通って上記装置から出ていくテーパー状の、特に円錐台形をした、出口ノズルが配置されている構成である。この出口ノズルは、壁がより急な角度であるため、高さ方向に亘ってより急激に先細りしている。この結果、気体の良好な分離が、全体高さが低くても実現される。したがって、外側シェル面の出口側開口部は、小さくなる。これは、出口開口部の面積がはるかに小さいからである。このことに関連して、この出口開口部の面積が、上記外側シェル面の上記出口側終了領域における直径によって規定される上記開口部の面積の20%以下、好ましくは10%以下であると、粒子を気体の流れから良好に分離するのに特に好ましい。
【0030】
中間空間における接線方向の流れを達成するために、上記入口用装備品が、入口流路と、特に、その上流に配置されて気体の流れと冷却対象の粒子とを供給することができる入口ノズルとを有していると好ましい。上記入口流路は、省スペース化のために湾曲しており、中間空間と同じ幅を有する。上記入口流路は、上記外側シェル面及び上記内側シェル面の周囲と平行に延びており、そのため、上記中間空間に基本的に接線方向に開口している。
【0031】
したがって、このようにして方向付けられた気体又は粒子の流れは、中間空間の内周又は外周へと接線方向に移動するだけでなく、低い進入角度で適切に導入されもする。このことに関連して、上記入口流路が、縦軸線に垂直な平面に対して0<α≦10°の範囲内の角度αで、上記中間空間に開口していると好ましい。上記入口流路が、その縦方向の全範囲に亘ってこの角度で一定に傾斜していると、流動条件にとって特に好ましい。このような、方向性を持つ向きを形成することによって、大量の媒体が要求される場合でも、特定方向の粒子の移動を生じさせることが可能である。
【0032】
したがって、この進入角度αは、気体及び粒子又は粒子状材料の流れの基本的な方向であると理解される。この進入角度は、その後、少なくとも開始部においては中間空間内の粒子のさらなる進路に亘って維持される。
【0033】
このようにして、粒子又は気体は、接線方向でやや出口方向に、中間空間に流入する。この結果、例えば、
図6に示すように、滞留時間、滞留時間変化、及び分離に好ましい移動パターンが得られる。したがって、粒子は、入口側開始領域から螺旋状経路に沿って出口側終了領域へと移動し、これらの螺旋状経路の直径は、徐々に小さくなっていく。
【0034】
通常、気体の流れの量又は速度は、所要条件および粒度に合わせられる。このことに関連して、追加の量の気体が、導入されると好ましいことになり得る。このことに関連して、粒子ではなく、追加の気体を上記中間空間に、特に基本的に接線方向に、導入することができるように配置及び/又は設計された、追加の気体吸込孔が、上記外側シェル面及び/又は上記内側シェル面に形成されていると、好ましい。追加の気体の流れは、入口用装備品を経由する主要な気体の流れを支援し、それにより、粒子を一層冷却させ、滞留時間に影響を及ぼす。つまり、例えば、低温の気体をファンネルに導入してその分さらに冷却することも可能になる。特定の反応を開始させるために反応性の気体をここで導入することも可能になる。
【0035】
本発明のさらなる利点及び実施形態は、明細書及び添付の図面から明らかになるであろう。
【0036】
本発明を、図面に示す実施形態における特に有利な非限定的な例を参照しながら以下に概略的に図解し、図面を参照しながら例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】
図1は、本発明に係る装置の概略斜視図である。
【
図3a】
図3aは、本装置の概略B-B断面図である。
【
図5】
図5は、比較用の公知の装置での試験を概略的に示す。
【
図6a】
図6aは、本発明に係る冷却装置での試験を概略的に示す。
【
図6b】
図6bは、本発明に係る別の冷却装置での試験を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1~
図4は、本発明に係る装置1をそれぞれの視点から見た図である。本実施形態において、装置1は、垂直に、より具体的には支持フレーム内に、設置されている。装置1の最上部領域には、気体又は粒子の流れを導入するための入口用装備品7が配置されている。この装置1の上部を、入口側開始領域11と定義する。装置1の入口用装備品7とは反対側の部分を、出口側終了領域12と定義する。これは、粒子が装置1から出ていく出口開口部15が位置する場所でもある。
【0039】
上記装置1は、外側容器2と、その内部に配置された内側容器4とを備える。外側容器2は円錐台形をした、外側シェル面3を有し、内側容器4は円錐台形をした、内側シェル面5を有する。内側容器4は、外側シェル面3と内側シェル面5との間に中間空間6が形成されるように外側容器2の内部に配置される。外側シェル面3と内側シェル面5との間の中間空間の幅aは、この図示の例において、約70mmである。
【0040】
外側シェル面3と内側シェル面5とは、連続的に互いに離間されており、いかなる箇所においても接触しない。したがって、中間空間6には障壁がなく、気体の流れと粒子とが螺旋状に循環する円錐台形をした、環状空間が形成されている。
【0041】
外側シェル面3と内側シェル面5とは、中心縦軸線10に対して円錐角βだけ傾斜している。一実施形態としての本例では、円錐角βは約5°である。
【0042】
一実施形態としての本例では、外側シェル面3と内側シェル面5とは、互いに平行になるように位置合わせされている。しかしながら、平行な位置合わせから外れること、例えば、空隙幅を増加又は減少することが好ましい場合もある。
【0043】
外側シェル面3と内側シェル面5とは、出口側終了領域12の方向に、すなわち、ここでは底に向かって、テーパー状になっていることが分かる。したがって、入口側終了領域11における外側シェル面3の直径da1は、出口側終了領域12における外側シェル面3の直径da2、又は本例では外側シェル面3の下部開口部18よりも大きい。
【0044】
同様に、入口側開始領域11における内側シェル面5の直径di1、又は本例では内側シェル面5の上部開口部19は、出口側終了領域12における内側シェル面5の出口側直径di2よりも大きい。入口側開始領域11にある内側シェル面5の相対的に直径が大きい上部開口部19は、カバー面17によって閉じられている。
【0045】
外側シェル面3の長さ又は高さhaは、内側シェル面5の高さhiよりも大きいことも分かる。
図1に係る装置1において、比率hi:haは約0.6である。
【0046】
このことは、装置1の下部には、内側容器4の先端を過ぎた箇所では、中間空間6が形成されていない分離領域16が存在することを意味する。この分離領域16は、外側容器2又は外側シェル面3によってのみ画定される。
【0047】
しかしながら、粒子は、分離領域16内を外側シェル面3に沿って下方へ移動し続ける。他方で、気体の流れは、中間空間6の終わりで内側シェル面5を介して上方へ排出される。ここで、粒子が気体の流れから分離される。粒子は、出口開口部15を通って装置1の底から出ていき、気体は、内側シェル面5の上部開口部19を通って装置1の頂部から出ていく。この上部開口部19には、図示の例においては、格子によって、気体透過性のカバー面17が設けられている。
【0048】
外側シェル面3の直径を減少させることにより、流動抵抗が増加する。外側シェル面3の下端の開口部18が十分に小さければ、流動抵抗は非常に大きくなるため、気体はこの下部開口部18から出ることはなく、内側シェル面5の上部開口部19を介してのみ出ていく。しかし、粒子は必ず底から出ていき、この下部開口部18が、十分に小さい場合には、同時に出口開口部15としても機能する。ただし、こうすると、ほとんどの場合、装置1の全体高さが大きくなる。そのため、追加の対策手段によって流動抵抗をさらに増加させることもできる。
図3aに係る一実施形態としての例に示すように、外側シェル面3の出口側終了領域12の一番下に追加の円錐台形をした、出口ノズル13が配置する。粒子が装置1から最終的に出ていく実際の粒子用の本来の出口開口部15も、この出口ノズル13に形成される。出口ノズル13は、外側シェル面3の下部開口部18に直接接続され、出口開口部15の断面積は、下部開口部18の断面積よりもかなり小さく、この場合においては下部開口部18の断面積の約7~8%しかない。この追加的な断面狭窄によって、流動抵抗がさらに増加し、粒子がより効果的に気体の流れから分離されるようになる。
【0049】
入口側開始領域11に配置される入口用装備品7は、例えば、輸送ラインに接続可能な入口ノズル8を有し、当該入口ノズル8を介して、まだ高温の粒子又は造粒物が気体の流れと共に装置1に導入される。
【0050】
入口ノズル8は入口流路9に開口している。この入口流路9は、湾曲又は螺旋状に湾曲しており、外側シェル面3及び内側シェル面5の周囲と平行に基本的に円形に延びている。入口流路9は、中間空間6の頂部又は入口側にぴったりと合っている。図示の例において、シェル面3及びシェル面5の直径で、かつ傾斜角度αで、入口流路9は、ほぼ360°のほぼ完全な円を描いた後、ほぼ入口ノズル8の下方の領域において中間空間6に開口する。したがって、入口流路9は、中間空間6と同じ幅aを有する。したがって、気体又は粒子の流れは、中間空間6に接線方向に導入される、すなわち、粒子と気体の流れとは、中間空間6において、中心縦軸線10の周りのほぼ円形の経路を流れる。また、これにより、乱流、テェアオフ・エッジ(tear-off edges)、及びインパクト・エッジ(impact edges)が回避される。
【0051】
さらに、入口流路9は、出口に向かって下向きにわずかに傾斜する。このことは、既に
図1に示されており、入口流路9は、一定して下向きに傾斜している面に亘って、中間空間6の内部に入り込んでいる。
図2に示すように、この進入傾斜角度αは、縦軸線10に直角な平面14に対して規定され、約5°である。
【0052】
このようにして、粒子又は気体の流れは、中間空間6に接線方向に導入されるだけでなく、わずかに下方にも向けられる。この結果、
図6に示すような移動パターンとなる。したがって、粒子は、螺旋状経路に沿って入口側開始領域11から出口側終了領域12へと移動し、これらの螺旋状経路の直径は徐々に小さくなる。
【0053】
以下の実施形態は、異なる冷却装置での試験とその結果を比較して示すものである(
図5、
図6a、及び
図6b)。
【0054】
試験は、以下のパラメータで実施した。
・風量:2700m3/h
・造粒物の量:85kg/h
・媒体:空気
・入口の空気温度:19℃
・造粒物は常に分離状態であった。
【0055】
【0056】
「標準タイプ」(
図5):
流入空気:0.6kg/s;20℃
流入粒子:100kg/h
D4mm;80軌道
【0057】
「タイプ1(円筒形)」(
図6a及び
図6bの左欄):
流入空気:0.6kg/s;20℃
流入粒子:100kg/h
D4mm;50軌道
【0058】
「タイプ2(円錐形)」(
図6a及び
図6bの右欄):
流入空気:0.6kg/s;20℃
流入粒子:100kg/h
D4mm;50軌道
【0059】
異なる材料を用いて試験を行い、特に、速度分布と滞留時間変化とを調査した。造粒物の最終温度も評価に用いた。
【0060】
「標準タイプ」(
図5)とした、従来技術から知られているサイクロンは、円錐形の先端を有する円筒形サイクロンであり、接線方向の空気入口を備えているが、内側容器を備えておらず、内部領域にその他の装備はない。上端には、およそ1/3の範囲に亘って、上記円筒内に突出した空気出口管がある。とりわけ、このサイクロンについて粒子滞留時間のシミュレーションを行った。
図5においては、粒子が非常に早くサイクロンの下部領域に突入している、すなわち、冷却サイロにおける粒子の滞留時間が長くないことと、下部領域又は出口ファンネルの領域に粒子が蓄積していることとが、はっきりと見える。つまり、粒子頻度が高くなり、付着が起こり得、ツインやトリプレット(すなわち、2つ又は3つの造粒物同士が互いに付着したもの)が形成される。また、この領域が加熱され、その結果、破壊的な壁付着も起こり得る。
【0061】
本発明に係る「タイプ1(円筒形)」の内側シェルを備えた円筒形の冷却サイロについては(
図6a及び
図6bの左欄)、特に粒子軌道(
図6b)について、粒子が「標準タイプ」のサイクロンよりも均一に案内されていることがはっきりと見える。入口領域における空気の案内により、気流速度が増加するが、この気流速度は、高さ方向に亘って著しく低下する。しかしながら、このことは、比較的比重が低い、小さい未充填造粒物ではそれほど問題にならない。空気が十分に長い時間に亘って造粒物を回転させ続けることができるからである。
【0062】
本発明に係る「タイプ2(円錐形)」の内側シェルを備えた円錐形の冷却サイロにおいては(
図6a及び
図6bの右欄)、高さ方向に亘って気流を概ね一定に保つことができる。サイロの直径が減少するが、このことにより、冷却サイロにおける造粒物の滞留時間が長くなる。さらに、気流が十分に速いため、特に重い造粒物でも、螺旋流の中に保たれることが可能であって、十分に分離されたままとなり、それに応じて固化/冷却され得る。
【手続補正書】
【提出日】2021-12-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子状材料又は粒子、特に、高分子材料の造粒物を冷却するための装置(1)であって、
外側の、特に円錐台形をした、外側シェル面(3)を有する外側容器(2)と、
前記外側容器(2)の内部に少なくとも部分的に配置され、特に円錐台形をした、内側シェル面(5)を有する内側容器(4)と、を備え、
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)との間に、中間空間(6)が形成されており、
気体の流れと粒子とを前記中間空間(6)に導入するための入口用装備品(7)が、前記装置(1)の入口側開始領域(11)に設けられており、
粒子用の出口開口部(15)が、前記装置(1)の前記入口用装備品(7)とは反対側の出口側終了領域(12)に設けられており、
前記入口用装備品(7)が、前記気体の流れと前記粒子とを前記中間空間(6)に実質的に接線方向に導入することができるように配置及び/又は設計されている、装置(1)
において、
前記入口用装備品(7)が、入口流路(9)と、特に、その上流に配置されて気体及び粒子の流れを供給することができる入口ノズル(8)とを有し、前記入口流路(9)は、湾曲した設計になっており、前記外側シェル面(3)及び前記内側シェル面(5)の周囲と平行に延びており、前記中間空間(6)に基本的に接線方向に開口しており、
前記入口流路(9)が、前記中間空間(6)の入口側にぴったりと合っていることを特徴とする、装置(1)。
【請求項2】
前記外側シェル面(3)及び/又は前記内側シェル面(5)が、実質的に中心縦軸線(10)の周りに回転対称に配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記外側シェル面(3)及び/又は前記内側シェル面(5)が、中心縦軸線(10)に対して円錐角(β)だけ傾斜しており、前記円錐角(β)は、1°≦β≦15°の範囲内、特に3°≦β≦10°の範囲内、好ましくは3°≦β≦6°の範囲内である、請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)とが、接触することなく全周において互いに離間されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)とが、互いに平行になるように位置合わせされている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)との間の前記中間空間(6)の幅(a)が、20mm≦a≦200mmの範囲内、特に50mm≦a≦100mmの範囲内、好ましくは60mm≦a≦80mmの範囲内である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)との間の前記中間空間(6)の幅(a)が、前記出口側終了領域(12)の方向に向かって、特に均一に、減少する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)との間の前記中間空間(6)の幅(a)が、前記出口側終了領域(12)の方向に向かって、特に均一に、増加する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記外側容器(2)又は前記外側シェル面(3)の長さ若しくは高さ(ha)が、前記内側容器(4)又は前記内側シェル面(5)の長さ若しくは高さ(hi)よりも大きく、特に、比率(hi):(ha)が、0.1~1の範囲内、特に0.3~0.85の範囲内、好ましくは0.50~0.75の範囲内である、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)とが、入口側開始領域(11)において面一である、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記外側シェル面(3)が、前記出口側終了領域(12)の方向において、前記内側シェル面(5)に比べて、より先まで延びている、又はより長い、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記外側シェル面(3)の前記入口側開始領域(11)における直径(da1)が、前記出口側終了領域(12)における直径(da2)よりも大きいか、又は、前記外側容器(2)が、前記出口側終了領域(12)の方向に向かってテーパー状になっている、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記内側シェル面(4)の前記入口側開始領域(11)における直径(di1)が、前記出口側終了領域(12)における出口側直径(di2)よりも大きいか、又は、前記内側容器(5)が、前記出口側終了領域(12)の方向に向かってテーパー状になっている、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記外側シェル面(3)と前記内側シェル面(5)とが、前記出口側終了領域(12)の方向に向かってテーパー状になっている、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記外側シェル面(3)の前記出口側終了領域(12)における直径(da2)によって画定される開口部(18)、又は前記出口開口部(15)の直径によって画定される領域が、前記内側シェル面(5)の前記出口側終了領域(12)における直径(di2)によって画定される開口部(19)に比べて、空気に対して粒子を空気から分離させるのに十分な流動抵抗を発生させるように小さくなっている、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記外側シェル面(3)の、前記出口開口部(15)が設けられた前記出口側終了領域(12)に、粒子の流れが前記装置(1)から出ていくテーパー状の、特に円錐台形をした、出口ノズル(13)が配置されており、前記出口開口部(15)の面積は、前記外側シェル面(3)の前記出口側終了領域(12)における直径(da2)によって画定される前記開口部(18)の面積の20%以下、好ましくは10%以下である、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
前記内側シェル面(5)は、前記入口側開始領域(11)側の端において、開放しているか又は気体透過性であり、必要に応じて、気体透過性のカバー面(17)が設けられる、請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記入口流路(9)が、前記中間空間(6)と同じ幅(a)を有
している、請求項1から請求項
17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記入口流路(9)が、縦軸線(10)に垂直な平面(14)に対して0<α≦10°の範囲内の角度(a)で前記中間空間(6)に開口しており、特に、前記入口流路(9)は、その縦方向の全範囲に亘って前記角度(a)で均一に傾斜している、請求項1から請求項
18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
気体を前記中間空間(6)に、特に基本的に接線方向に、導入することができるように配置及び/又は設計された追加の気体吸込孔が、前記外側シェル面(3)及び/又は前記内側シェル面(5)に形成されている、請求項1から請求項
19のいずれか1項に記載の装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
外側シェル面3と内側シェル面5とは、出口側終了領域12の方向に、すなわち、ここでは底に向かって、テーパー状になっていることが分かる。したがって、入口側開始領域11における外側シェル面3の直径da1は、出口側終了領域12における外側シェル面3の直径da2、又は本例では外側シェル面3の下部開口部18よりも大きい。
【国際調査報告】