(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-16
(54)【発明の名称】カーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシン
(51)【国際特許分類】
F04B 41/00 20060101AFI20220609BHJP
【FI】
F04B41/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560507
(86)(22)【出願日】2020-03-31
(85)【翻訳文提出日】2021-10-01
(86)【国際出願番号】 CN2020082509
(87)【国際公開番号】W WO2020200208
(87)【国際公開日】2020-10-08
(31)【優先権主張番号】201910256177.0
(32)【優先日】2019-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521441515
【氏名又は名称】新▲発▼展(▲長▼春)汽▲車▼自控系▲統▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】NEW DEVELOPMENT (CHANGCHUN) AUTO CONTROL SYSTEM CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 13, Kalun Industrial Zone Economic Development Zone Jiutai, Jilin 130000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100167689
【氏名又は名称】松本 征二
(72)【発明者】
【氏名】▲所▼永安
【テーマコード(参考)】
3H076
【Fターム(参考)】
3H076BB01
3H076BB41
3H076BB43
3H076CC39
3H076CC41
3H076CC93
3H076CC98
(57)【要約】
カーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシンであって、エアポンプ(1)、ポンプバルブ接続シート(2)、ソレノイドバルブ下部ベース(3)、ノーマルオープンソレノイドバルブ(4)、ソレノイドバルブ上部カバー(5)、及び制御回路ボード(6)を含み、ポンプバルブ接続シート(2)に一方向空気出口構造が機械加工され、ポンプバルブ接続シート(2)上の一方向空気出口構造がエアポンプ(1)の空気排出穴に対向して連通され、ソレノイドバルブ下部ベース(3)がエアポンプ(1)に固定されており、ソレノイドバルブ下部ベース(3)の底部に取り付け溝(31)が機械加工され、取り付け溝(31)内にポンプバルブ接続シート(2)が取り付けられており、ソレノイドバルブ下部ベース(3)における、ポンプバルブ接続シート(2)の一方向空気出口構造に対向する位置に空気通過穴(32)が機械加工され、ノーマルオープンソレノイドバルブ(4)がソレノイドバルブ下部ベース(3)に取り付けられており、ノーマルオープンソレノイドバルブ(4)の空気入り端がソレノイドバルブ下部ベース(3)の空気通過穴(32)に対応し、ソレノイドバルブ上部カバー(5)がノーマルオープンソレノイドバルブ(4)の上方に取り付けられており、ソレノイドバルブ上部カバー(5)のエアアウトレットコネクタ(54)がノーマルオープンソレノイドバルブ(4)のバルブコア(43)に対応する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシンであって、エアポンプ、ポンプバルブ接続シート、ソレノイドバルブ下部ベース、ノーマルオープンソレノイドバルブ、ソレノイドバルブ上部カバー、及び制御回路ボードを含み、前記ポンプバルブ接続シートに一方向空気出口構造が機械加工され、ポンプバルブ接続シート上の一方向空気出口構造がエアポンプの空気排出穴に対向して連通され、前記ソレノイドバルブ下部ベースがエアポンプに固定されており、ソレノイドバルブ下部ベースの底部に取り付け溝が機械加工され、前記取り付け溝内にポンプバルブ接続シートが取り付けられており、ソレノイドバルブ下部ベースにおける、ポンプバルブ接続シートの一方向空気出口構造に対向する位置に空気通過穴が機械加工され、前記ノーマルオープンソレノイドバルブがソレノイドバルブ下部ベースに取り付けられており、ノーマルオープンソレノイドバルブの空気入り端がソレノイドバルブ下部ベースの空気通過穴に対応し、前記ソレノイドバルブ上部カバーがノーマルオープンソレノイドバルブの上方に取り付けられており、ソレノイドバルブ上部カバーのエアアウトレットコネクタがノーマルオープンソレノイドバルブのバルブコアに対応し、通電されていないとき、ノーマルオープンソレノイドバルブが開かれており、エアポンプのガスがノーマルオープンソレノイドバルブを介してエアアウトレットコネクタから排出され、ノーマルオープンソレノイドバルブが通電されるとき、エアポンプのガスがノーマルオープンソレノイドバルブを介してエアアウトレットコネクタから排出できなくなり、前記制御回路ボードがノーマルオープンソレノイドバルブとエアポンプの作動を制御するために用いられることを特徴とするカーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシン。
【請求項2】
当該ポンプとバルブの統合マシンは、さらに、シェルを含み、前記シェルがエアポンプに取り付けられており、ソレノイドバルブ下部ベース、ノーマルオープンソレノイドバルブ、及びソレノイドバルブ上部カバーがいずれもシェル内に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のカーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシン。
【請求項3】
当該ポンプとバルブの統合マシンは、さらに、圧力センサーを含み、前記ソレノイドバルブ下部ベースの側壁に圧力センサーの取り付け穴が機械加工され、前記圧力センサーの取り付け穴が空気通過穴に連通され、圧力センサーの取り付け穴の外側に連結パイプが取り付けられており、前記連結パイプが圧力センサーに連結され、圧力信号を圧力センサーに伝送するために用いられ、前記圧力センサーが制御回路ボードに電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載のカーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシン。
【請求項4】
前記ポンプバルブ接続シートは、ゴムシートブラケット及び一方向ゴムシートを含み、前記ゴムシートブラケットの底部に連結突起が機械加工され、前記連結突起がエアポンプの空気排出穴に取り付けられており、連結突起の周囲に取り付け溝が機械加工され、前記取り付け溝内にシールリングが取り付けられており、ゴムシートブラケットの上方に一方向ゴムシート取り付け穴が機械加工され、一方向ゴムシート取り付け穴の周囲に通気穴が機械加工され、前記一方向ゴムシートが一方向ゴムシート取り付け穴内に取り付けられて通気穴を覆い、一方向ゴムシートの外周に取り付け溝が機械加工され、取り付け溝内にシールリングが取り付けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のカーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシン。
【請求項5】
前記ソレノイドバルブ下部ベースに、且つ空気通過穴の周囲に取り付け溝が機械加工され、前記取り付け溝内にシールリングが取り付けられており、ソレノイドバルブ下部ベースにおいて、ノーマルオープンソレノイドバルブとのシールを実現するために用いられることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のカーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシン。
【請求項6】
前記ノーマルオープンソレノイドバルブは、外枠、ワイヤーフレーム、バルブコア、ゴム栓、及びスプリングを含み、前記外枠の底部に軸方向の空気入り溝が機械加工され、前記軸方向の空気入り溝がソレノイドバルブ下部ベースの空気通過穴に対応し、前記ワイヤーフレームが外枠に取り付けられており、ワイヤーフレームがエナメル線で巻かれており、前記バルブコアがワイヤーフレーム内に装着され、バルブコアの上端と下端には、いずれも溝が設けられ、2つの前記溝内にいずれもゴム栓が取り付けられており、バルブコアと外枠とのバット部の外側面にスプリングが付いており、バルブコアとワイヤーフレームとの間の隙間の組み合わせにより、空気通路が形成され、前記空気通路の空気入り端が軸方向の空気入り溝に連通され、バルブコアはスプリングの作用下にある場合、ゴム栓が軸方向の空気入り溝の真上に位置するようにされ、ソレノイドバルブが通電されるとき、ゴム栓は電磁力の作用下で軸方向の空気入り溝とシールを形成することが可能になることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のカーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシン。
【請求項7】
前記ソレノイドバルブ上部カバー内に空気排出通路が設けられ、空気排出通路の空気出口がソレノイドバルブ上部カバーの側壁に設置され、前記空気排出通路における、バルブコア上端のゴム栓に対応する位置に通気穴が機械加工され、通気穴の側壁に空気充填通路が設置され、前記空気充填通路が通気穴、エアアウトレットコネクタ及びノーマルオープンソレノイドバルブに連通され、ノーマル的に、バルブコア上端のゴム栓が空気排出通路における通気穴とシールを形成し、ノーマルオープンソレノイドバルブにより排出されるガスを用いて空気充填通路とエアアウトレットコネクタを介してエアバッグにガスを充填し、ソレノイドバルブが通電されるとき、エアポンプが空気充填を停止し、エアバッグ内のガスがエアアウトレットコネクタ、空気充填通路、通気穴、及び空気排出通路を介して排出されることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のカーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシン。
【請求項8】
前記ソレノイドバルブ上部カバーの内部における、ワイヤーフレームに対向する位置に配置溝が機械加工され、ワイヤーフレームの一端が配置溝内に挿入され、配置溝の周辺に取り付け溝が機械加工され、前記取り付け溝内にシールリングが取り付けられていることを特徴とする請求項7に記載のカーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシン。
【請求項9】
前記空気排出通路の空気出口の外側に騒音低減綿が貼り付けられていることを特徴とする請求項7に記載のカーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2019年04月01日に中国特許局に提出した、出願番号が201910256177.0で、発明の名称が「カーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシン」という中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用によって本願に組み合わせられる。
本願は、空気圧ランバーサポート用エアポンプ分野に属し、具体的に、エアポンプとエアバルブを一体化したカーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシンに関する。
【背景技術】
【0002】
近年来、自動車産業の凄まじい発展ぶりを見せている中国は、アメリカ、日本に次ぐ自動車年間生産量が千万台以上を記録した3位の国となって、千万台を誇る自動車の大国にランクインした。それに、個人や世帯収入の増加につれ、自動車は、政府機関や企業の業務用車や1種の交通手段のみとして使われているものでなくなり、現在の家計消費の第1候補となっている。自動車は、ブランド、安全性能及び品質がよりハイレベルで求められているほか、運転の快適さもより重視視されており、その中にも、カーシートの快適さが極めて重要である。
【0003】
長時間運転による疲労を軽減するために、カーシートには、通常、ランバーサポートが取り付けられており、現在、カーシートに取り付けられる市販のランバーサポートは、それぞれ手動ランバーサポート、電動ランバーサポート及び空気圧ランバーサポートという3種類がある。しかし、手動ランバーサポートは、手動で操作する必要があり、操作トルクが大きいため、使用者が不便や面倒をよく感じられる一方、電動ランバーサポートは、構造が複雑で、部品が多く、コストが高く、信頼性が低いので、空気圧ランバーサポートは、市場全体の理想的な選択となっている。
【0004】
空気圧ランバーサポートに使われるエアポンプ及びエアバルブは、空気圧ランバーサポート全体におけるコアとなる部品である。従来の市販のものとして、大部分には、エアポンプとエアバルブが分かれており、すなわち、独立したエアバルブと独立したエアポンプとの間はパイプなどの空気回路で連結される。しかしながら、分かれる形をしているポンプとバルブとして、(1)1つとなる部品より、2つとなる部品の方は、運輸や、貯蔵、管理などの面でよりコストが高くつく欠点、(2)ポンプとバルブとの間はガスパイプで連結される必要があるため、スペースを多く占用し、組み立て、装具、及び人件費の面でのコスト浪費が発生する欠点、(3)単一の部品より、複数の部品の組み合わせの方は、信頼性も低く、空気回路のパイプなどもガス漏れや脱落などの不具合が発生しやすい欠点がある。
【0005】
中国の特許CN208010548Uは、「ノーマルオープンソレノイドバルブ付きポンプとバルブ一体型ミニチュアエアポンプ」を開示し、当該エアポンプは、ポンプトップカバーが円筒形の空洞に設計されており、ポンプトップカバーが上下にそれぞれ2ポジション2ノーマルオープンソレノイドバルブとエアポンプを連結する構造で形成されるように、円筒形の空洞を2ポジション2ノーマルオープンソレノイドバルブと組み合わせて連結し、ポンプとバルブ一体型構造は実現され、空気回路パイプは少なくなり、ガス漏れなどの不具合は減少される。しかしながら、当該構造は、性能があまりの単一で、機能も少なく、複数の製品に対するガスの充填と解放を同時に行うことができないエアポンプとなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願は、ポンプとバルブ一体化機械の性能が単一で、複数のエアバッグに対するガスの充填と解放を同時に行うことができない従来の技術的問題を解決するために、構造が合理的で、性能が優れる、信頼性が高く、コストが低いカーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシンを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願は、以下のような技術案を利用して上記目的を実現しようとしている。
【0008】
カーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシンは、エアポンプ、ポンプバルブ接続シート、ソレノイドバルブ下部ベース、ノーマルオープンソレノイドバルブ、ソレノイドバルブ上部カバー、及び制御回路ボードを含み、前記ポンプバルブ接続シートに一方向空気出口構造が機械加工され、ポンプバルブ接続シート上の一方向空気出口構造がエアポンプの空気排出穴に対向して連通され、前記ソレノイドバルブ下部ベースがエアポンプに固定されており、ソレノイドバルブ下部ベースの底部に取り付け溝が機械加工され、前記取り付け溝内にポンプバルブ接続シートが取り付けられており、ソレノイドバルブ下部ベースにおける、ポンプバルブ接続シートの一方向空気出口構造に対向する位置に空気通過穴が機械加工され、前記ノーマルオープンソレノイドバルブがソレノイドバルブ下部ベースに取り付けられており、ノーマルオープンソレノイドバルブの空気入り端がソレノイドバルブ下部ベースの空気通過穴に対応し、前記ソレノイドバルブ上部カバーがノーマルオープンソレノイドバルブの上方に取り付けられており、ソレノイドバルブ上部カバーのエアアウトレットコネクタがノーマルオープンソレノイドバルブのバルブコアに対応し、通電されていないとき、ノーマルオープンソレノイドバルブが開かれており、エアポンプのガスがノーマルオープンソレノイドバルブを介してエアアウトレットコネクタから排出されるが、ノーマルオープンソレノイドバルブが通電されるとき、エアポンプのガスがノーマルオープンソレノイドバルブを介してエアアウトレットコネクタから排出できなくなり、前記制御回路ボードがソレノイドバルブとエアポンプの作動を制御するために用いられる。
【0009】
本願の好ましいこととして、当該ポンプとバルブの統合マシンは、さらに、シェルを含み、前記シェルがエアポンプに取り付けられており、ソレノイドバルブ下部ベース、ノーマルオープンソレノイドバルブ、及びソレノイドバルブ上部カバーは、いずれもシェル内に取り付けられている。
【0010】
本願の好ましいこととして、当該ポンプとバルブの統合マシンは、さらに、圧力センサーを含み、前記ソレノイドバルブ下部ベースの側壁に圧力センサーの取り付け穴が機械加工され、前記圧力センサーの取り付け穴が空気通過穴に連通され、圧力センサーの取り付け穴の外側に連結パイプが取り付けられており、前記連結パイプが圧力センサーに連結され、圧力信号を圧力センサーに伝送するために用いられ、前記圧力センサーが制御回路ボードに電気的に連結される。
【0011】
本願のより好ましいこととして、前記ポンプバルブ接続シートは、ゴムシートブラケット及び一方向ゴムシートを含み、前記ゴムシートブラケットの底部に連結突起が機械加工され、前記連結突起がエアポンプの空気排出穴に取り付けられており、連結突起の周囲に取り付け溝が機械加工され、前記取り付け溝内にシールリングが取り付けられており、ゴムシートブラケットの上方に一方向ゴムシート取り付け穴が機械加工され、一方向ゴムシート取り付け穴の周囲に通気穴が機械加工され、前記一方向ゴムシートが一方向ゴムシート取り付け穴内に取り付けられて通気穴を覆い、一方向ゴムシートの外周に取り付け溝が機械加工され、取り付け溝内にシールリングが取り付けられている。
【0012】
本願のより好ましいこととして、前記ソレノイドバルブ下部ベースに、且つ空気通過穴の周囲に取り付け溝が機械加工され、前記取り付け溝内にシールリングが取り付けられており、ソレノイドバルブ下部ベースにおいて、ノーマルオープンソレノイドバルブとのシールを実現するために用いられる。
【0013】
本願のより好ましいこととして、前記ノーマルオープンソレノイドバルブは、外枠、ワイヤーフレーム、バルブコア、ゴム栓、スプリングを含み、前記外枠の底部に軸方向の空気入り溝が機械加工され、前記軸方向の空気入り溝がソレノイドバルブ下部ベースの空気通過穴に対応し、前記ワイヤーフレームが外枠に取り付けられており、ワイヤーフレームがエナメル線で巻かれており、前記バルブコアがワイヤーフレーム内に装着され、バルブコアの上端と下端には、いずれも溝が設けられ、2つの前記溝内にいずれもゴム栓が取り付けられており、バルブコアと外枠とのバット部の外側面にスプリングが付いており、バルブコアとワイヤーフレームとの間の隙間の組み合わせにより、空気通路が形成され、前記空気通路の空気入り端が軸方向の空気入り溝に連通され、バルブコアはスプリングの作用下にある場合、ゴム栓が軸方向の空気入り溝の真上に位置するようにされ、ソレノイドバルブが通電されるとき、ゴム栓は電磁力の作用下で軸方向の空気入り溝とシールを形成することが可能になる。
【0014】
本願のより好ましいこととして、前記ソレノイドバルブ上部カバー内に空気排出通路が設けられ、空気排出通路の空気出口がソレノイドバルブ上部カバーの側壁に設置され、前記空気排出通路における、バルブコア上端のゴム栓に対応する位置に通気穴が機械加工され、通気穴の側壁に空気充填通路が設置され、前記空気充填通路が通気穴、エアアウトレットコネクタ及びノーマルオープンソレノイドバルブに連通され、ノーマル的に、バルブコア上端のゴム栓が空気排出通路における通気穴とシールを形成し、ノーマルオープンソレノイドバルブにより排出されるガスを用いて空気充填通路とエアアウトレットコネクタを介してエアバッグにガスを充填し、ソレノイドバルブが通電されるとき、エアポンプが空気充填を停止し、エアバッグ内のガスがエアアウトレットコネクタ、空気充填通路、通気穴、及び空気排出通路を介して排出される。
【0015】
本願の更なる好ましいこととして、前記ソレノイドバルブ上部カバーの内部における、ワイヤーフレームに対向する位置に配置溝が機械加工され、ワイヤーフレームの一端が配置溝内に挿入され、配置溝の周辺に取り付け溝が機械加工され、前記取り付け溝内にシールリングが取り付けられている。
【0016】
本願の更なる好ましいこととして、前記空気排出通路の空気出口の外側に騒音低減綿が貼り付けられている。
【発明の効果】
【0017】
本願の利点及び積極的な効果として、
(1)本願により提供されるポンプとバルブの統合マシンは、構造がシンプルで、便利に使用可能で、また、当該ポンプとバルブの統合マシンは、必要に応じてエアアウトレットコネクタが複数設置されてもよく、それぞれのエアアウトレットコネクタがいずれも単独にエアバッグに連結可能であり、エアポンプが始動されると、ノーマルオープンソレノイドバルブのスイッチを制御することにより、それぞれのエアアウトレットコネクタの空気出力状況をそれぞれ制御し、異なるエアバッグに対するガス充填又は解放プロセスを完成させることができ、これにより、従来のポンプとバルブの統合マシンが単一な性能のため、複数のエアバッグに対してガスの充填と解放を同時に行うことの実現不可という技術的問題は、効果的に解決されること、
(2)本願により提供されるポンプとバルブの統合マシンは、機能が完備されており、圧力センサーを追加することでエアバッグの高さの調節が実現可能になると同時に、エアバッグが破れるまで充填されるようなことを回避するもできること、及び、
(3)本願により提供されるポンプとバルブの統合マシンは、空気排出通路の出口に騒音低減綿が追加されることで、騒音が軽減され、乗車の好適さが向上すること、が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本願のポンプとバルブの統合マシンの分解図である。
【
図2】シェルなしの場合のポンプとバルブの統合マシンの正面図である。
【
図3】シェルなしの場合のポンプとバルブの統合マシンの上面図である。
【
図5】本願のポンプバルブ接続シート全体の構造概略図である。
【
図6】本願のポンプバルブ接続シートの上面図である。
【
図7】本願のポンプバルブ接続シートのB-Bの断面図である。
【
図8】本願のソレノイドバルブ下部ベース全体の構造概略図の1である。
【
図9】本願のソレノイドバルブ下部ベース全体の構造概略図の2である。
【
図10】ノーマルオープンソレノイドバルブがソレノイドバルブ下部ベースとソレノイドバルブ上部カバーに連結される概略図である。
【
図13】他の角度から見る、ノーマルオープンソレノイドバルブがソレノイドバルブ上部カバーに連結される断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本願の実施例の目的、技術案及び利点をより明瞭にするために、以下、本願の実施例に係る図面を参照しながら、その技術案について明瞭、且つ完全に説明し、当然のことながら、記載される実施例は本願の実施例の一部にすぎず、そのすべての実施例ではない。
【0020】
図1~
図4を参照すれば、本願により提供されるカーシート空気圧ランバーサポート用のポンプとバルブの統合マシンは、エアポンプ1、ポンプバルブ接続シート2、ソレノイドバルブ下部ベース3、ノーマルオープンソレノイドバルブ4、ソレノイドバルブ上部カバー5、制御回路ボード6、及びシェル7を含み、前記エアポンプ1の機種がJQF1418136で、メーカーが深セン市集創星科技有限公司で、エアポンプ1として、実際の必要に応じて1つの空気排出穴、2つの空気排出穴、3つ又はより多くの空気排出穴を有するエアポンプを選択することができるが、本実施例では、2つの空気排出穴を有するエアポンプを選択しており、前記ポンプバルブ接続シート2に一方向空気出口構造が機械加工され、ポンプバルブ接続シート2上の一方向空気出口構造がエアポンプ1の空気排出穴に対向して連通され、前記ソレノイドバルブ下部ベース3がボルトでエアポンプ1に固定され、前記ノーマルオープンソレノイドバルブ4がソレノイドバルブ下部ベース3に取り付けられており、前記ソレノイドバルブ上部カバー5がノーマルオープンソレノイドバルブ4の上方に取り付けられており、ソレノイドバルブ上部カバー5のエアアウトレットコネクタがノーマルオープンソレノイドバルブ4のバルブコアに対応し、通電されていないとき、ノーマルオープンソレノイドバルブ4が開かれており、エアポンプ1のガスがノーマルオープンソレノイドバルブ4を介してソレノイドバルブ上部カバー5のエアアウトレットコネクタから排出され、ノーマルオープンソレノイドバルブ4が通電されるとき、エアポンプ1のガスがノーマルオープンソレノイドバルブ4を介してソレノイドバルブ上部カバー5のエアアウトレットコネクタから排出できなくなり、前記制御回路ボード6がノーマルオープンソレノイドバルブ4とエアポンプ1の作動を制御するために用いられる。
【0021】
図5~
図7を参照すれば、前記ポンプバルブ接続シート2は、ゴムシートブラケット21、一方向ゴムシート22を含み、前記ゴムシートブラケット21の底部に連結突起24が機械加工され、前記連結突起24がエアポンプ1の空気排出穴に取り付けられており、連結突起24の周囲に取り付け溝が機械加工され、前記取り付け溝内にシールリング8が取り付けられており、ゴムシートブラケット21の上方に一方向ゴムシート取り付け穴が機械加工され、一方向ゴムシート取り付け穴の周囲に通気穴23が機械加工され、前記一方向ゴムシート22が一方向ゴムシート取り付け穴内に取り付けられて通気穴23を覆い、一方向ゴムシート22の外周に取り付け溝が機械加工され、取り付け溝内にシールリング8が取り付けられている。
【0022】
図8、
図9を参照すれば、前記ソレノイドバルブ下部ベース3の底部に取り付け溝31が機械加工され、前記取り付け溝31内にポンプバルブ接続シート2が取り付けられており、ソレノイドバルブ下部ベース3における、ポンプバルブ接続シート2の一方向空気出口構造に対向する位置に空気通過穴32が機械加工され、前記ソレノイドバルブ下部ベース3に、且つ空気通過穴32の周囲に取り付け溝が機械加工され、前記取り付け溝内にシールリングが取り付けられており、ソレノイドバルブ下部ベース3にノーマルオープンソレノイドバルブ4とのシールを実現するために用いられる。
【0023】
図10~
図12を参照すれば、前記ノーマルオープンソレノイドバルブ4は、外枠41、ワイヤーフレーム42、バルブコア43、ゴム栓44、及びスプリング45を含み、前記外枠の底部に軸方向の空気入り溝411が機械加工され、前記軸方向の空気入り溝がソレノイドバルブ下部ベース3の空気通過穴32に対応し、前記ワイヤーフレーム42が外枠41に取り付けられており、ワイヤーフレーム42がエナメル線で巻かれており、前記バルブコア43がワイヤーフレーム42内に装着され、バルブコア43の上端と下端には、いずれも溝431が設けられ、2つの前記した溝341内にいずれもゴム栓44が取り付けられており、バルブコア43と外枠41とのバット部の外側面にスプリング45が付いており、バルブコア43とワイヤーフレーム42との間の隙間の組み合わせにより、空気通路が形成され、前記空気通路の空気入り端が軸方向の空気入り溝411に連通され、バルブコア43はスプリング45の作用下にある場合、ゴム栓44が軸方向の空気入り溝411の真上に位置するようにされ、ノーマルオープンソレノイドバルブ4が通電されるとき、ゴム栓44は電磁力の作用下で軸方向の空気入り溝411とシールを形成し、エアポンプ1によるガス充填を阻止することが可能になる。
【0024】
図12、
図13を参照すれば、前記ソレノイドバルブ上部カバー5内に空気排出通路51が設けられ、空気排出通路51の空気出口がソレノイドバルブ上部カバーの側壁に設置され、空気排出通路の空気出口の外側に騒音を軽減するための騒音低減綿が貼り付けられており、前記空気排出通路51における、バルブコア43上端のゴム栓44に対応する位置に通気穴52が機械加工され、通気穴52の側壁に空気充填通路53が設置され、前記空気充填通路53が通気穴52、エアアウトレットコネクタ54及びノーマルオープンソレノイドバルブ4に連通され、ノーマル的に、バルブコア43上端のゴム栓44が空気排出通路51における通気穴52とシールを形成し、ノーマルオープンソレノイドバルブ4により排出されるガスを用いて空気充填通路53、エアアウトレットコネクタ54を介してエアバッグにガスを充填し、ノーマルオープンソレノイドバルブ4が通電されるとき、エアポンプ1が空気充填を停止し、エアバッグ1内のガスがエアアウトレットコネクタ54、空気充填通路53、通気穴52、空気排出通路51を介して排出される。
【0025】
本願のエアポンプ1上の空気排出穴は、それぞれノーマルオープンソレノイドバルブ4に連結され、それぞれのノーマルオープンソレノイドバルブ4は、いずれも単独に異なる空気排出穴のガス充填状況を制御することができ、複数のエアバッグに対するガス充填を同時に実現させることができ、また、その中のいくつかのエアバッグにガスを選択的に充填することもでき、機能がより完備され、より便利に利用可能になった。
【0026】
引き続き、
図1、
図8、
図9を参照すれば、エアポンプ1による各エアバッグのガス充填状況を継続的に検出するために、前記ソレノイドバルブ下部ベース3の側壁に圧力センサーの取り付け穴33が機械加工され、前記圧力センサーの取り付け穴33が空気通過穴32に連通され、圧力センサーの取り付け穴33の外側に連結パイプ9が取り付けられており、前記連結パイプ9が圧力センサー10に連結され、圧力信号を圧力センサー10に伝送するために用いられ、前記圧力センサー10が制御回路ボード6上の主制御チップに電気的に連結され、前記主制御チップ6がドライブポンプバルブチップに電気的に連結され、前記ドライブポンプバルブチップがコントロールポンプインタフェースとコントロールバルブインタフェースに電気的に連結され、そして、コントロールポンプインタフェースとコントロールバルブインタフェースを介してエアポンプ1とノーマルオープンソレノイドバルブ4に連結され(
図14参照)、主制御チップは圧力信号が所定の値を超えたと検出すると、主制御チップは、ノーマルオープンソレノイドバルブ4が通電され、エアバッグへのガス充填が停止されるように、ドライブポンプバルブチップを制御し、これにより、エアバッグは効果的に保護され、エアバッグが破れるまで充填されることは防止されるのみならず、主制御チップでモニターされる圧力値を設定することにより、エアバッグの高さの調節を実現させることもできる。
【0027】
さらに、ポンプとバルブの統合マシン全体の構造をよりコンパクトに取り付けるために、前記制御回路ボード6がエアポンプに取り付けられて、且つノーマルオープンソレノイドバルブ4の片側に設置され(
図1、
図13参照)、エアポンプ1とノーマルオープンソレノイドバルブ4が制御回路ボード6に電気的に連結され、圧力センサー10が制御回路ボード6に取り付けられて、且つ制御回路ボード6とソレノイドバルブ下部ベース3との間に設置される。
【0028】
さらに、制御回路ボード6が使用中に折れたり、傷つけられたりされることを防止するために、制御回路ボード6に接触された、前記ソレノイドバルブ上部カバー5とソレノイドバルブ下部ベース3の側に、いずれも支柱11が機械加工され、制御回路ボード6を取り付けて支えるために用いられる。
【0029】
さらに、ポンプとバルブの統合マシンを車体に連結し、車体内の制御システムでポンプとバルブの統合マシンを制御することで、空気圧ランバーサポートの高さの調節を実現させるために、前記制御回路ボード6には、さらに、ボタン、電源インタフェース、及び主制御チップに電気的に連結される車体通信回路が設けられており、前記ボタンと電源インタフェースがボタン収集回路と電力変換回路に連結され、前記ボタン収集回路が主制御チップに電気的に連結され、車体上のボタンで主制御チップの所定の圧力値を調節することにより、パラメータ設定などの機能を実現させ、前記電力変換回路がチップインタフェースを介して主制御チップに電気的に連結される(
図14参照)。
【国際調査報告】