(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-16
(54)【発明の名称】動物データの収益化
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220609BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560865
(86)(22)【出願日】2020-04-15
(85)【翻訳文提出日】2021-12-08
(86)【国際出願番号】 US2020028355
(87)【国際公開番号】W WO2020214730
(87)【国際公開日】2020-10-22
(32)【優先日】2019-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521306948
【氏名又は名称】スポーツ データ ラボズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SPORTS DATA LABS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ゴルスキー,マーク
(72)【発明者】
【氏名】カーレ,ヴィヴェック
(72)【発明者】
【氏名】ミモト,スタンレー
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
動物データを収益化するためのシステムは、電子的に伝送され得る動物データのソースを含む。特徴的には、動物データのソースは、少なくとも1つのセンサを含む。中間サーバは、収集されるデータにはメタデータが付加されているようにして、動物データを受領して収集する。メタデータは、動物データの起源、あるいは、動物データの起源となった個体の個人属性、のうちの少なくとも1つを含む。中間サーバは、対価を目的として、要求された動物データを、1つ又は複数のデータ取得者に対して提供する。要求された動物データは、シミュレート済み動物データを含んでもよい。中間サーバは、また、対価の少なくとも一部を、少なくとも1つの利害関係者に対して分配することとなる。中間サーバは、単一のコンピュータサーバ、あるいは、相互作用する複数のコンピュータサーバ、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物データを収益化するためのシステムであって、
電子的に伝送され得る動物データのソースであり、少なくとも1つのセンサを含む、動物データのソースと、
収集されるデータにはメタデータが付加されているようにして前記動物データを受領して収集する中間サーバであり、前記メタデータは、前記動物データの起源、あるいは、前記動物データの起源となった個体の個人属性、のうちの少なくとも1つを含み、前記中間サーバは、対価を目的として、要求された動物データを1つ又は複数のデータ取得者に対して提供し、前記中間サーバは、前記対価の少なくとも一部を少なくとも1つの利害関係者に対して分配し、前記中間サーバは、単一のコンピュータサーバ、あるいは、相互作用する複数のコンピュータサーバ、を含む、中間サーバと、を含む、システム。
【請求項2】
前記動物データは、人間データである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記動物データは、評価基準分類、見識分類、個人的分類、センサ分類、データプロパティ分類、データ適時性分類、又はデータコンテキスト分類、を含む1つ又は複数の分類に割り当てられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記動物データに関連した前記1つ又は複数の分類は、前記動物データに関する関連価値の作成又は調整に寄与する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記動物データのデータ品質評価は、前記メタデータの一部としてあるいは別個に、1つ又は複数の関係者に対して提供され、前記データ品質評価は、正確性、適時性、データの一貫性、及びデータの完全性、からなる群から選択された1つ又は複数の要因を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのセンサあるいはその1つ又は複数の付属物は、対象物の身体又は眼球又は重要な器官又は筋肉又は毛髪又は静脈又は血液又は生体液又は血管又は組織又は骨格系に対して固定されている、若しくは、それらに対して接触している、若しくは、それらに関連して1つ又は複数の電子通信を伝送する、若しくは、それらから導出された1つ又は複数の電子通信を伝送する、若しくは、対象をなす個体内に埋め込まれている、若しくは、対象をなす個体内に留置又はインプラントされている、若しくは、前記対象をなす個体によって摂取されている、若しくは、前記対象をなす個体の少なくとも一部を構成するように統合されている、若しくは、前記対象をなす個体と直接的に接触しているあるいは前記対象をなす個体と1つ又は複数の中間部材を介して接触しているあるいは前記対象をなす個体と直接的に通信しているあるいは前記対象をなす個体と1つ又は複数の中間部材を介して通信している織物又は布又は衣類又は材料又は備品又は物体又は装置の一部として統合されている、若しくは、それらに対して固定されている、若しくは、それらの中に埋め込まれている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記センサは、対象をなす1つ又は複数の個体から、生理学的データ、生体計測データ、化学的データ、生体力学的データ、位置データ、環境データ、遺伝的データ、ゲノムデータ、又は他の生物学的データ、を収集するバイオセンサである、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのセンサは、顔認識データ、眼球追跡データ、血流データ、血液量データ、血圧データ、生体液データ、体組成データ、生化学的組成データ、生化学的構造データ、脈拍データ、酸素化データ、中核体温データ、皮膚温度データ、皮膚電気応答データ、発汗データ、位置データ、位置情報データ、オーディオデータ、生体力学的データ、水分補給データ、心臓ベースのデータ、神経学的データ、遺伝子データ、ゲノムデータ、骨格データ、筋肉データ、呼吸データ、運動感覚データ、胸部電気生体インピーダンスデータ、周囲温度データ、湿度データ、気圧データ、標高データ、あるいは、これらの組合せ、のうちの少なくとも1つを収集又は導出する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記動物データは、対象をなす1つ又は複数の個体からの、1つ又は複数のセンサに起因する1つ又は複数のデータセットを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
対象をなす個体のデータは、少なくとも1つの同様の特性を共有した対象をなす1つ又は複数の個体からの1つ又は複数のデータセットと組み合わされ、動物データの収集として、データ取得者に対して提供される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
1つ又は複数の前記個人属性は、名前、体重、年齢、身長、生年月日、性別、出身国、出身地域、人種、参照識別子、1つ又は複数の社会的習慣、民族、1つ又は複数の病状、対象をなす個人が住んでいた1つ又は複数の場所、現在の居住地、前記動物データが収集されている間に前記対象をなす個人が関与している1つ又は複数の活動、1つ又は複数の関連するグループ、医療記録から収集された情報、社会的習慣、社会的データ、家族歴、過去の個人データ、教育記録、犯罪記録、雇用履歴、投薬履歴、ソーシャルメディアの記録、生体液由来のデータ、遺伝子由来のデータ、ゲノム由来のデータ、手動で入力された個人データ、あるいは、これらの組合せ、からなる群から選択される少なくとも1つの構成要素を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記中間サーバは、前記動物データの前記ソースと、直接的に又はクラウドを介して又はローカルサーバを介して、通信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記動物データの前記ソースは、前記動物データを、無線的に又は有線接続を利用して、前記中間サーバに対して伝送する、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記動物データの前記ソースは、前記動物データを、ハードウェア伝送システムを使用して、前記中間サーバに対して伝送する、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記中間サーバは、前記動物データを、生の形態で又は処理された形態で受領する、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記中間サーバは、前記動物データを正規化すること、前記動物データに対してタイムスタンプを関連付けること、前記動物データを集約すること、前記動物データに対してタグを適用すること、前記動物データを格納すること、前記動物データを操作すること、前記動物データからノイズ除去すること、前記動物データを強化すること、前記動物データを整理すること、前記動物データを分析すること、前記動物データを匿名化すること、前記動物データを可視化すること、前記動物データを合成すること、前記動物データを要約すること、前記動物データを同期させること、前記動物データを複製すること、前記動物データを表示すること、前記動物データを配布すること、前記動物データを製品化すること、前記動物データに関して帳簿付けを行うこと、及び、これらの組合せ、からなる群から選択される1つ又は複数の行為を実施することによって、前記動物データを取り扱う、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記1つ又は複数の行為に基づく関連価値として、前記動物データに対して価値が割り当てられる、あるいは、前記1つ又は複数の行為に基づいて価値が調整される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記関連価値は、個人が特定された又は匿名化された動物データに関しての、取得、購入、販売、取引、ライセンス付与、リース広告、評価、標準化、認証、調査、配布、あるいは、取得又は購入又は販売又は取引又はライセンス付与又はリース又は配布の仲介、のうちの少なくとも1つのために使用される、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記中間サーバは、1つ又は複数の他のシステムと通信することにより、動物データに関するすべての要求を監視して受領して記録し、さらに、前記メタデータによって確立される少なくとも1つのパラメータ、あるいは、1つ又は複数の検索パラメータ、あるいは、前記センサ又はデータタイプ又は対象をなす個体又は対象をなす複数の個体からなるグループ又は対象をなす出力に関連した1つ又は複数の他の特性、を利用することにより、動物データに関して1つ又は複数の要求を行う能力を、1つ又は複数のデータ取得者に対して提供する、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記動物データを別のソースに対して伝送する際には、前記中間サーバは、取引の一部として提供された前記動物データの1つ又は複数の特性を記録し、前記動物データの前記1つ又は複数の特性は、前記動物データのソース、タイムスタンプ、個人属性、使用されたセンサのタイプ、センサのプロパティ、センサのパラメータ、センサのサンプリング速度、分類、データフォーマット、データのタイプ、使用されたアルゴリズム、前記動物データの品質、あるいは、前記動物データが提供された速度、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記動物データを前記1つ又は複数のデータ取得者に対して伝送する際には、前記中間サーバは、配布された前記動物データに対する対価の回収を監視して記録する、請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
前記動物データは、eコマースウェブサイト又はプラットフォームのうちの少なくとも1つ上で提供される、請求項1に記載のシステム。
【請求項23】
データ取得者は、前記動物データに対して価格を設定する、あるいは、前記動物データに関して入札を行う、請求項1に記載のシステム。
【請求項24】
前記システムによって作成された1つ又は複数のタグに基づいて、あるいは、前記動物データの1つ又は複数の特性に基づいて、あるいは、対象をなす1つ又は複数の個体に関する1つ又は複数の個人属性に基づいて、前記動物データの少なくとも一部に、プレミアム価値が付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
前記少なくとも1つの利害関係者は、前記動物データを作成したユーザ、データの所有者、データの管理者、データ収集会社、正規代理店、センサ会社、分析会社、アプリケーション会社、データ可視化会社、あるいは、前記中間サーバを運営する中間サーバ会社、からなる群から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項26】
動物データを収益化するためのシステムであって、
電子的に伝送され得る動物データのソースであり、少なくとも1つのセンサを含む、動物データのソースと、
前記動物データを受領して収集する中間サーバであり、前記中間サーバは、対価を目的として、要求された動物データを1つ又は複数のデータ取得者に対して提供し、前記動物データの少なくとも一部は、シミュレート済み動物データであり、前記中間サーバは、前記対価の少なくとも一部を少なくとも1つの利害関係者に対して分配し、前記中間サーバは、単一のコンピュータサーバ、あるいは、相互作用する複数のコンピュータサーバ、を含む、中間サーバと、を含む、システム。
【請求項27】
前記シミュレート済み動物データは、少なくとも部分的に、収集された実際の動物データから生成される、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記シミュレート済み動物データは、少なくとも1つのパラメータがランダムに生成された状態で、潜在的なデータ取得者に対して提供される、請求項26に記載のシステム。
【請求項29】
前記シミュレート済み動物データは、1つ又は複数の人工知能技術によって生成される、請求項26に記載のシステム。
【請求項30】
前記シミュレート済み動物データは、1つ又は複数のトレーニングされたニューラルネットワークから生成される、請求項26に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年4月15日付で出願された米国仮出願番号第62/834,131号明細書、及び、2019年10月8日付で出願された米国仮出願番号第62/912,210号明細書、の優先権を主張するものであり、これら仮出願の開示内容は、参照によりそれらの全体が本明細書に援用される。
【0002】
少なくとも1つの態様では、本発明は、動物データを収益化するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
インターネットを介した情報入手が継続的に容易となっていることにより、ビジネスのあり方が実質的に様変わりした。このような情報爆発と同時に、センサ技術も、特にバイオセンサ技術も、また、進歩した。特に、心電図、血流、体温、発汗量、又は呼吸数、を測定する小型バイオセンサが、今では利用可能である。しかしながら、そのようなバイオセンサから収集した情報を収益化する目的で収集して整理する一元的なサービス提供者は、存在しない。
【0004】
したがって、個体又は個体グループからセンサデータを収集して整理しさらに分類することによりそれらデータを販売可能とするシステムが要望されている。
【発明の概要】
【0005】
少なくとも1つの態様では、動物データを収益化するためのシステムが提供される。システムは、少なくとも1つのセンサを含む、動物データのソースを含む。動物データは、電子的に伝送することができる。特徴的には、動物データのソースは、少なくとも1つのセンサを含む。中間サーバは、収集されるデータにはメタデータが付加されているようにして、動物データを受領して収集する。メタデータは、動物データの起源、あるいは、動物データの起源となった1つ又は複数の個体の1つ又は複数の個人属性、のうちの少なくとも1つを含む。中間サーバは、対価を目的として、要求された動物データを、1つ又は複数のデータ取得者に対して提供する。中間サーバは、また、対価の少なくとも一部を、少なくとも1つの利害関係者に対して分配する。中間サーバは、単一のコンピュータサーバ、あるいは、相互作用する複数のコンピュータサーバ、を含む。
【0006】
別の態様では、動物データを収益化するためのシステムが提供される。システムは、電子的に伝送され得る動物データのソースを含み、動物データのソースは、少なくとも1つのセンサを含む。中間サーバは、動物データを受領して収集する。中間サーバは、また、対価を目的として、要求された動物データを、データ取得者に対して提供する。特徴的には、要求又は提供される動物データの少なくとも一部は、シミュレート済み動物データである。中間サーバは、対価の少なくとも一部を、少なくとも1つの利害関係者に対して分配する。中間サーバは、単一のコンピュータサーバ、あるいは、相互作用する複数のコンピュータサーバ、を含む。
【0007】
別の態様では、動物データを収益化するためのシステムにおいて使用される動物データは、人間データである。
【0008】
別の態様では、動物データを収益化するためのシステムは、1つ又は複数のユーザがスポーツイベントと相互作用するための別の次元を提供することができる。特に、本発明は、人間又は他の哺乳類を含むイベント(例えば、競馬)を含めたスポーツ賭博に対して、新たな次元を提供してもよい。
【0009】
さらに別の態様では、動物データを収益化するためのシステムは、データの購入者(例えば、個人、製薬会社、保険会社、ヘルスケア企業、軍事組織、研究機関)に対して、データマーケットプレイスなどのeコマースウェブサイト又はプラットフォームを介して、その特定の使用事例のために動物データを取得する能力を、提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、動物データを収益化して収集するシステムを概略的に示している。
【
図2】
図2は、ユーザが
図1の収益化システムの一実施形態と相互作用し得るウィンドウを示している。
【
図3】
図3Aは、データ提供者に提示されるウィンドウを示している。
図3Bは、
図3Aで行われた選択から決定されたタグをリストアップしたウィンドウを示している。
【
図4】
図4は、センサ情報を表示するウィンドウを示している。
【
図5】
図5は、能動型センサと、センサによって収集された関連データと、を表示するウィンドウを示している。この図は、また、アップロードされた他のデータと、任意の選択されたセンサ又は任意のアップロードされたデータからの任意のデータタイプに関するユーザの価格設定能力と、を示している。
【
図6】
図6は、任意の所与の収集されたデータセットに関連した追加的な詳細と、ユーザに対する追加的な機能と、を提供するウィンドウを示している。
【
図7】
図7は、任意の個々のデータ提供者について収集された料金を表示する要約ウィンドウを示している。
【
図8】
図8は、データ取得者が非ライブデータを要求する場合のシナリオを示すウィンドウを示している。
【
図9】
図9は、データ取得者が取得に関心のある1つ又は複数の個体から1つ又は複数のデータセットをデータ取得者が見つけて選択した後に表示される取得ウィンドウ(例えば、購入ウィンドウ)を示している。
【
図10】
図10は、データ取得者がデータセットに関する価格を設定し得るとともに追加データとデータ関連の提供物とを取得し得るセクションを含むウィンドウを示している。
【
図11】
図11は、1つ又は複数の要求されたデータセットが利用できない場合のウィンドウ表示を示している。
【
図12】
図12は、要求されたデータセットが利用できない場合に表示されるウィンドウと、要求されたデータに対して取得者が価格を設定し得る機能と、を示している。
【
図13】
図13は、データ提供者に提示されるウィンドウであり、かつ、対価と引き換えに、データ取得者の正確な仕様に合わせてデータを作成する機会を提示するウィンドウを示している。
【
図14】
図14は、データ取得者がライブデータを要求する場合のシナリオを示すウィンドウを示している。
【
図15】
図15は、潜在的な購入に関連した権利オプションを表示するウィンドウを示している。
【
図16】
図16は、取引から収益が分散され得る態様の一例を示すウィンドウを示している。
【
図17】
図17は、収益を配分又は調整し得る態様と、取引に関連した1つ又は複数の利害関係者を追加又は削除し得る態様と、に関する一例を示すウィンドウを示している。
【
図18】
図18は、ユーザが、特に人間のデータセットなどの動物のデータセットを利用した広告を有した第三者の発行者サイトと相互作用する際の、フローチャートを示している。
【
図19】
図19は、実際の動物データに部分的に基づいたシミュレート済みデータをユーザが購入することによりゲーム内でユーザに対して1つ又は複数の利点を提供し得るビデオゲームを示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明者らが現時点で認識している本発明の実施に関する最良の実施形態を構成する、本発明の現時点での好ましい実施形態及び方法について、詳細に説明する。図面は、必ずしも縮尺通りではない。しかしながら、開示された実施形態が、様々な代替的な形態で具現化され得る本発明の単なる例示であることは、理解されよう。したがって、本明細書に開示された特定の詳細は、限定的なものとして解釈されるべきではなく、むしろ、単に、本発明の任意の態様に関する代表的な基礎として及び/又は本発明が様々に採用されることを当業者に対して教示するための代表的な基礎として、解釈されるべきである。
【0012】
また、当然のことながら特定の構成要素及び/又は特定の条件が変更され得ることのために、本発明が、以下で説明する特定の実施形態及び方法に限定されないことは、理解されよう。さらに、本明細書で使用される用語は、本発明の特定の実施形態を記述する目的でのみ使用されており、何らの態様でも限定することを意図していない。
【0013】
また、本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用された際には、「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」という単数形が、文脈が明確に他の内容を指示していない限り、複数の参照対象を含むことにも、留意されたい。例えば、単数形の構成要素への言及は、複数の構成要素を含むことを意図している。
【0014】
「含む」という用語は、「含んでいる」、「有する」、「含有する」、又は「によって特徴づけられる」と同義である。これらの用語は、包括的かつオープンエンドであり、追加的な、言及されていない構成要素又は方法ステップを除外するものではない。
【0015】
「~からなる」という表現は、請求項では指定されていない、あらゆる構成要素又はステップ又は成分を除外する。この表現が、請求項の序文の直後ではなく、請求項の本体の節に現れた場合には、その節に記載された構成要素のみが限定され、他の構成要素は、全体として当該請求項から除外されない。
【0016】
「実質的に~からなる」という表現は、請求項の範囲を、指定された材料又はステップに加えて、請求された主題に関する基本的かつ新規な1つ又は複数の特性に対して実質的に影響を与えないものへと、限定する。
【0017】
コンピューティングデバイスが、行為ステップ又は方法ステップを実行するものとして説明されている場合には、コンピューティングデバイスが、典型的には1行の又は複数行のソースコードを実行することによって行為ステップ又は方法ステップを実行するように、動作可能であることは、理解されよう。行為ステップ又は方法ステップは、非一時的メモリ(例えば、ハードドライブ、光学ドライブ、フラッシュドライブ、及び同種のもの)上でエンコードすることができる。
【0018】
「含む」、「~からなる」、及び「実質的に~からなる」という用語に関して、これら3つの用語のうちの1つが本明細書で使用される場合には、現在開示された請求されている主題は、他の2つの用語のいずれかの使用を含むことができる。
【0019】
「1つ又は複数」という用語は、「少なくとも1つ」を意味し、「少なくとも1つ」という用語は、「1つ又は複数」を意味する。「1つ又は複数」及び「少なくとも1つ」という用語は、部分集合として「複数」及び「多数」を含む。
【0020】
本出願を通して、刊行物が参照されている場合には、これらの刊行物の開示内容は、本発明が関連する最先端技術をより完全に説明するために、それらの全体が参照により本出願に援用される。
【0021】
「サーバ」という用語は、本明細書に記載された方法及び機能を実行するように構成された、任意のコンピュータ又はコンピューティングデバイス(デスクトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ラップトップコンピュータ、メインフレーム、携帯電話、スマートウォッチ/スマートグラス、AR/VRヘッドセット、及び同種のものを含むが、これらに限定されるものではない)、分散システム、ブレード、ゲートウェイ、スイッチ、処理デバイス、あるいは、これらの組合せ、を指す。
【0022】
「コンピューティングデバイス」という用語は、一般に、別のコンピューティングデバイスに対しての通信を含めた少なくとも1つの機能を実行し得る任意のデバイスを指す。改良では、コンピューティングデバイスは、プログラムステップを実行し得る中央処理装置と、データ及びプログラムコードを格納するためのメモリと、を含む。本明細書で使用された際には、コンピューティングサブシステムは、コンピューティングデバイスである。
【0023】
本明細書に開示されているプロセス又は方法又はアルゴリズムは、任意の既存のプログラマブル電子制御ユニット又は専用電子制御ユニットを含み得るコンピューティングデバイス又はコントローラ又はコンピュータに対して配布可能とすることができる、あるいは、そのようなコンピューティングデバイス又はコントローラ又はコンピュータによって実装することができる。同様に、プロセス又は方法又はアルゴリズムは、コントローラ又はコンピュータによって実行可能なデータ及び命令として、ROMデバイスなどの書き換え不可能なストレージ媒体上に永続的に格納された情報、並びに、フロッピーディスク、磁気テープ、CDs、RAMデバイス、他の磁気媒体及び光学媒体、共有の又は専用のクラウドコンピューティングリソース、などの書き換え可能なストレージ媒体上に変更可能に格納された情報、を含むがこれらに限定されない多くの形態で格納することができる。また、プロセス又は方法又はアルゴリズムは、ソフトウェア実行可能なオブジェクト内に実装することもできる。代替的には、プロセス又は方法又はアルゴリズムは、特定用途向け集積回路(ASICs)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAs)、ステートマシン、コントローラ、あるいは、他のハードウェア構成要素又はデバイス、などの適切なハードウェア構成要素を使用して、若しくは、ハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素とファームウェア構成要素との組合せを使用して、全体的に又は部分的に、具現化することができる。
【0024】
「対象物」又は「個体」という用語は、同義であり、鳥類や魚類を含めた、また、霊長類(特に、高等霊長類)、馬、羊、犬、齧歯動物、モルモット、猫、鯨、ウサギ、及び牛を含むすべての哺乳類を含めた、人間又は他の動物を指す。1つ又は複数の対象物は、例えば、アスレチックトレーニング又は競技に参加している人間、トラックでレースをしている馬、ビデオゲームをプレイしている人間、自身の個人的な健康状態を監視している人間、第三者に対してデータを提供している人間、研究や臨床研究に参加している人間、あるいは、フィットネスクラスに参加している人間、であってもよい。対象物又は個体は、また、人間又は他の動物の派生物(例えば、人間又は他の動物から少なくとも部分的に派生した実験室生成有機体)、あるいは、人間又は他の動物のうちの、人間又は他の動物を構成している1つ又は複数の個別の構成要素又は部材又はプロセス(例えば、細胞、タンパク質、生体液、アミノ酸配列、組織、毛髪、手足)、あるいは、人間又は他の動物に対して1つ又は複数の特性を共有している1つ又は複数の人工的創造物(例えば、人間の脳細胞と同様の電気信号を生成する実験室で培養された人間の脳細胞)、とすることもできる。改良では、対象物又は個体は、1つ又は複数のコンピューティングデバイスによってプログラム可能な機械(例えば、ロボット、自律走行車両、機械的アーム)又は機械ネットワークであるとともに、人間又は他の動物に対して少なくとも1つの生物学的機能を共有しかつそこから1つ又は複数のタイプの生物学的データを導出し得る機械又は機械ネットワークとすることができ、これは、少なくとも部分的に、本質的に人工的なものであってもよい(例えば、生物学的脳活動を模倣する人工知能由来活動からのデータ)。
【0025】
「動物データ」という用語は、対象物から得られる任意のデータあるいは対象物が直接的に又は間接的に生成する任意のデータであって、サーバ又は他のコンピューティングデバイスへと伝送(例えば、無線的な伝送又は有線接続での伝送)され得る形態へと変換され得る任意のデータを指す。動物データは、1つ又は複数のセンサあるいはセンシング機器/センシングシステムから、特に生物学的センサ(バイオセンサ)から、取得され得る任意のデータを含む。また、動物データは、記述データ、聴覚データ、視覚的に取得されたデータ、神経学的に生成されたデータ(例えば、ニューロンからの脳信号)、対象物に関連して手動で入力され得るデータ(例えば、対象物に関する、病歴、社会的習慣、感情)、及び、動物データの少なくとも一部を含むデータ、を含むことができる。改良では、「動物データ」という用語には、動物データの任意の派生物が含まれる。別の改良では、動物データは、シミュレート済みデータの少なくとも一部を含む。さらに別の改良では、動物データには、シミュレート済みデータが含まれる。
【0026】
「人工データ」という用語は、実際の動物データあるいはその1つ又は複数の派生物から少なくとも部分的に導出された、あるいは、実際の動物データあるいはその1つ又は複数の派生物を少なくとも部分的に使用して生成された、人工的に作成されたデータを指す。人工データは、1つ又は複数の人工知能技術又は統計モデルを利用して1つ又は複数のシミュレーションを実行することによって作成することができ、1つ又は複数の入力として、1つ又は複数の非動物データソースからの、1つ又は複数の信号あるいは1つ又は複数の測定値を含むことができる。人工データは、また、人間又は他の動物に対して少なくとも1つの生物学的機能を共有する、人工的に作成された任意のデータ(例えば、人工的に作成された視覚データ、人工的に作成された移動データ)も含む。これには、「合成データ」が含まれ、この合成データは、所与の状況に対して適用可能であり、かつ、直接的な測定によって得られたものではない、任意の生産データとすることができる。合成データは、元のデータを統計的にモデル化し、そのモデルを使用して、元のデータの統計的特性の少なくとも1つを再現する新たなデータ値を生成することによって、作成することができる。現在開示され請求されている主題の目的のために、「シミュレート済みデータ」及び「合成データ」という用語は、同義であって、「人工データ」と互換的に使用され、これらの用語のいずれか1つへの言及は、限定的なものとして解釈されるべきではなく、むしろ、すべての用語のすべての可能な意味を包含するものとして解釈されるべきである。
【0027】
「見識」という用語は、対象をなす個体に対して割り当てられ得る1つ又は複数の記述子であり、かつ、対象をなす個体の状態又はステータスを記述する1つ又は複数の記述子を指す。例には、ストレスレベル(例えば、高ストレス、低ストレス)、エネルギーレベル、疲労レベル、及び同種のもの、などの記述子が含まれる。見識は、1つ又は複数の数値によって、あるいは、複数の数値によって、定量化されてもよく、確率として、又は、同様のオッズベースの指標として、表現されてもよい。また、見識は、事前に決定された性能(例えば、色などの視覚的なもの、あるいは、振動などの物理的なもの)に関する1つ又は複数の、評価基準、測定値、見識、グラフ、チャート、プロット、あるいは指標、によって、特徴づけられてもよい。
【0028】
略語の説明:
【0029】
「AFE」は、アナログフロントエンドを意味する。
【0030】
図1を参照すると、動物データを収益化するためのシステムの概略が提示されている。収益化システム10は、電子的に伝送され得る動物データ14
iのソース12を含む。特徴的には、動物データのソース12は、少なくとも1つのセンサ18
iを含む。対象をなす個体16
iは、対応する動物データ14
iが収集される対象物である。ラベルiは、単に、対象をなす各個体に対して関連付けられた、1からi
maxまでの整数ラベルであり、ここで、i
maxは、1から数千までとされ得るあるいはそれ以上とされ得る個体総数である。この文脈では、動物データとは、1つ又は複数のセンサから少なくとも部分的に取得される、特に生物学的センサ(バイオセンサ)から少なくとも部分的に取得される、対象物の身体に関連したデータを指す。多くの有用な用途では、対象物は、人間(例えば、スポーツ選手)であり、動物データは、人間のデータである。
【0031】
生物学的センサ(バイオセンサ)は、生体信号を収集し、生体信号とは、本実施形態の文脈では、継続的に又は断続的に、測定、監視、観察、計算、演算、入力、又は解釈、され得る、対象物における又は対象物に起因するあらゆる信号又は特性であり、電気的信号及び非電気的な信号と、測定値と、人工的に生成された情報と、を含む。生物学的センサは、対象をなす1つ又は複数の個体から、生理学的データ、生体計測データ、化学的データ、生体力学的データ、遺伝的データ、ゲノムデータ、位置データ、又は他の生物学的データ、などの生物学的データを収集することができる。例えば、いくつかのバイオセンサは、眼球追跡データ(例えば、瞳孔応答、動き、EOG関連データ)、血流/血量データ(例えば、PPGデータ、脈拍通過時間、脈拍到達時間)、生体液データ(例えば、血液、尿、唾液、汗、脳脊髄液、に由来する分析)、体組成データ(例えば、BMI、体脂肪率%、タンパク質/筋肉)、生化学的組成データ、生化学的構造データ、脈拍データ、酸素化データ(例えば、SpO2)、中核体温データ、皮膚温度データ、皮膚電気応答データ、発汗データ(例えば、速度、組成)、血圧データ(例えば、収縮期、拡張期、MAP)、水分補給データ(例えば、体液バランスI/O)、心臓ベースのデータ(例えば、心拍数、平均HR、HR範囲、心拍変動、HRV時間領域、HRV周波数領域、自律神経緊張、PR間隔やQRS間隔やQT間隔やRR間隔を含むECG関連データ)、神経関連データ(例えば、EEG関連データ)、遺伝子関連データ、ゲノム関連データ、骨格データ、筋肉データ(例えば、表面EMG及び振幅を含むEMG関連データ)、呼吸データ(例えば、呼吸数、呼吸パターン、吸気/呼気比、一回換気量、肺活量測定データ)、胸部電気生体インピーダンスデータ、あるいは、これらの組合せ、などの生物学的データを測定してもよい、あるいは、そのような生物学的データへと変換され得る情報を提供してもよい、あるいは、そのような生物学的データから導出され得る情報を提供してもよい。いくつかのバイオセンサは、例えば、対象をなす対象物の動きを特徴づけ得る、角速度、関節経路、歩行記述、歩数、あるいは、様々な方向における位置又は加速度、を含み得る生体力学的データなどの、生物学的データを検出してもよい。いくつかのバイオセンサは、対象をなす1つ又は複数の個体に関連した、位置データ及び位置情報データ(例えば、GPSベースのデータ、RFIDベースのデータ、姿勢データ)、顔認識データ、運動感覚データ(例えば、靴の底に設置されたセンサから取得される物理的圧力)、あるいは、オーディオ/聴覚データ、などの生物学的データを収集してもよい。いくつかの生物学的センサは、画像ベースのもの又はビデオベースのものであり、ビデオ又は他の視覚データ(例えば、ビデオ、MRIs、コンピュータ断層撮影スキャン、超音波、X線、を含めた、静止画像又は動画)を、収集及び/又は提供及び/又は分析し、それに基づいて、生物学的データを、検出、測定、監視、観察、外挿、計算、又は演算、することができる(例えば、生体力学的な動き、位置、X線に基づく骨折、あるいは、対象物のビデオベースでの又は画像ベースでの視覚分析に基づくストレス又は疾患)。いくつかのバイオセンサは、血液(例えば、静脈、毛細血管)、唾液、尿、汗、及び同種のもの、などの生体液から、トリグリセリドレベル、赤血球数、白血球数、副腎皮質刺激ホルモンレベル、ヘマトクリット値、血小板数、ABO/Rh血液型、血中尿素窒素レベル、カルシウムレベル、二酸化炭素レベル、塩化物レベル、クレアチニンレベル、グルコースレベル、ヘモグロビンA1cレベル、乳酸値、ナトリウムレベル、カリウムレベル、ビリルビンレベル、アルカリホスファターゼ(ALP)レベル、アラニントランスアミナーゼ(ALT)レベル、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)レベル、アルブミンレベル、総タンパク質レベル、前立腺特異抗原(PSA)レベル、微量アルブミン尿レベル、免疫グロブリンAレベル、葉酸塩レベル、コルチゾールレベル、アミラーゼレベル、リパーゼレベル、ガストリンレベル、重炭酸塩レベル、鉄分レベル、マグネシウムレベル、尿酸値、葉酸レベル、ビタミンB-12レベル、及び同種のもの、を含めた情報を導出してもよい。対象をなす1つ又は複数の個体に関連した生物学的データに加えて、いくつかのバイオセンサは、周囲の温度及び湿度、標高、気圧、などの環境条件を測定してもよい。改良では、1つ又は複数のセンサは、バイオセンサデータから少なくとも部分的に導出される1つ又は複数の、計算、演算、予測、推定、評価、推論、推定、決定、組込、観察、又は予想、を含む生物学的データを提供する。別の改良では、1つ又は複数のバイオセンサは、2つ以上のタイプのデータを提供することができ、そのうちの少なくとも1つは、生物学的データ(例えば、心拍数データ及びVO2データ、筋活動データ及び加速度計データ、VO2データ及び標高データ)である。
【0032】
変形例では、少なくとも1つのセンサ18iは、顔認識データ、眼球追跡データ、血流データ、血液量データ、血圧データ、生体液データ、体組成データ、生化学的組成データ、生化学的構造データ、脈拍データ、酸素化データ、中核体温データ、皮膚温度データ、皮膚電気応答データ、発汗データ、位置データ、位置情報データ、オーディオデータ、生体力学的データ、水分補給データ、心臓ベースのデータ、神経学的データ、遺伝子データ、ゲノムデータ、骨格データ、筋肉データ、呼吸データ、運動感覚データ、胸部電気生体インピーダンスデータ、周囲温度データ、湿度データ、気圧データ、標高データ、あるいは、これらの組合せ、のうちの少なくとも1つを収集又は導出する。
【0033】
少なくとも1つのセンサ18iは、並びに/若しくはその1つ又は複数の付属物は、対象物の身体又は眼球又は重要な器官又は筋肉又は毛髪又は静脈又は生体液又は血管又は組織又は骨格系を含めて対象物に対して、固定されたり、接触したり、対象物に関連して1つ又は複数の電子通信を伝送したり、対象物から導出された1つ又は複数の電子通信を伝送したり、対象物内に埋め込まれたり、対象物内に留置又はインプラントされたり、対象物によって摂取されたり、対象物の少なくとも一部を構成するように統合されたり、対象をなす個体と直接的に接触しているあるいは対象をなす個体と1つ又は複数の中間部材を介して接触しているあるいは対象をなす個体と直接的に通信しているあるいは対象をなす個体と1つ又は複数の中間部材を介して通信している織物又は布又は衣類又は材料又は備品又は物体又は装置の中へと統合されたり、それらの一部として統合されたり、それらに対して固定されたり、若しくは、それらの中に埋め込まれたり、することができる。例えば、歯に対して固定された、あるいは歯列に対して固定された、あるいは1つ又は複数の歯に対して接触している器具に対して固定された、唾液センサ、対象物の生体液又は毛髪から導出されたDNA情報を抽出するセンサ、装着可能なセンサ(例えば、人体上に装着可能なセンサ)、対象物の脳に対して固定されたあるいは対象物の脳内にインプラントされたセンサであるとともにニューロンからの脳信号を検出し得るセンサ、個体によって摂取されることにより1つ又は複数の生物学的機能を追跡するセンサ、動物と少なくとも1つの特性を共有する機械(例えば、ロボット)に対して取り付けられたあるいはそのような機械に統合されたセンサ(例えば、人間と同様の1つ又は複数のタスクを実行する能力を有したロボットアーム、人間と同様の情報処理能力を有したロボット)、及び同種のもの、が挙げられる。有利には、機械自体が、1つ又は複数のセンサから構成されてもよく、センサと対象物との両方として分類されてもよい。他の例は、接着剤を介して皮膚に対して取り付けられたセンサ、時計又はヘッドセット内に統合されたセンサ、シャツ又はジャージ内に統合された又は埋め込まれたセンサ、ステアリングホイール内に統合されたセンサ、ビデオゲームコントローラ内に統合された又は埋め込まれたセンサ、対象物の手に対して接触するバスケットボール内に統合されたセンサ、対象物が保持する中間部材に対して断続的に接触するホッケースティック又はホッケーパック内に統合されたセンサ(例えば、ホッケースティック)、フィットネスマシン(例えば、ランニングマシン、自転車、ベンチプレス)の1つ又は複数のハンドル又はグリップ内に統合された又は埋め込まれたセンサ、対象をなす個体によって制御されるロボット(例えば、ロボットアーム)内に統合されたセンサ、中間部材をなす靴下を介して、あるいは対象をなす個体の足首に巻かれた粘着テープを介して、対象をなす個体に対して接触し得る靴の中に統合された又は埋め込まれたセンサ、及び同種のもの、を含む。別の改良では、1つ又は複数のセンサは、床材又は地面(例えば、人工芝の芝生、バスケットボールの床、サッカー場、製造ラインの床、あるいは、組立ラインの床)、座席/椅子、ヘルメット、ベッド、あるいは、対象物に対して直接的にあるいは1つ又は複数の中間部材を介して接触する物体、の中に織り込まれたり、それらの中に埋め込まれたり、それらと統合されたり、あるいは、それらに対して固定されたり、してもよい(例えば、対象物は、衣類の隙間を介して座席内のセンサと接触する)。別の改良では、センサは、並びに/若しくはその1つ又は複数の付属物は、対象物の身体から導出される粒子又は物体(例えば、器官からの組織、対象物からの毛髪)に対して接触してもよく、1つ又は複数のセンサは、そのような粒子又は物体から、生物学的データへと計算又は変換され得る情報を、導出する又は提供する。さらに別の改良では、1つ又は複数のセンサは、光学ベース(例えば、カメラベース)であってもよく、そして、出力を提供してもよく、この出力から、生物学的データを、検出、測定、監視、観察、抽出、外挿、推論、推定、評価、計算、又は演算、することができる。さらに別の改良では、1つ又は複数のセンサは、光ベースであってもよく、赤外線技術(例えば、温度センサ又は熱センサ)を使用することにより、個体の温度を、あるいは、個体の異なる部分に関する相対的な熱を、計算してもよい。
【0034】
図1に示す変形例では、少なくとも1つのセンサ18
iが、対象をなす各個体16
iから動物データ14
iを収集する。中間サーバ22は、収集されたデータに対して、動物データの1つ又は複数の特性並びに/若しくは動物データの起源並びに/若しくはセンサデータ(例えば、タイプ、動作パラメータ、等)を含み得る個別化されたメタデータが添付されているようにして、動物データ14
iを受領して収集する。メタデータは、また、他のデータのためのコンテキストを提供するデータ(例えば、動物データが収集されている間に、対象をなす個体が関与している活動)を含めた他のデータに関する情報を記述して提供する任意のデータセットを含むことができる。動物データか起因した個体の1つ又は複数の属性を含めた、あるいはセンサ又はデータに関連した他の属性を含めた、他の情報を、動物データの収集時に、メタデータに追加することができる、あるいは、動物データに関連付けることができる(例えば、名前、身長、年齢、体重、データ品質評価、等)。改良では、ソース12は、中間サーバ22に対しての動物データ14
iの伝送を仲介する、すなわち、データを収集して中間サーバ22へと伝送する、コンピューティングデバイス20
iを含む。例えば、コンピューティングデバイス20
iは、スマートフォン、スマートウォッチ、あるいは、コンピュータ、とすることができる。しかしながら、コンピューティングデバイス20
iは、任意のコンピューティングデバイスとすることができる。典型的には、コンピューティングデバイス20
iは、本発明の必須要件ではないけれども、対象をなす個体に対して、局所的である。なおも
図1を参照すると、中間サーバ22は、対価(例えば、支払い、報酬、本質的に金銭的なものであってもなくてもよい価値のある何かとの交換)を目的として、要求された動物データ24を、データ取得者26に対して提供する。本明細書で使用した際には、「データ購入者」、「データ取得者」、及び「購入者」という用語は、同義である。いくつかの変形例では、中間サーバ22は、生データ又は処理されたデータ、分析されたデータ、結合されたデータ、可視化されたデータ、シミュレートされたデータ、並びに/若しくは、データに関するレポート又は要約、を提供する。その上、中間サーバ22は、取得(例えば、購入)のために1つ又は複数の当事者によって提供され得る、データ分析及びデータに関連した他のサービス(例えば、可視化、レポート、要約)を提供することができる。
【0035】
改良では、中間サーバ22は、動物データを、動物データのソースに関連した1つ又は複数のプロパティ(例えば、特性)に対して同期させてタグ付けする。動物データのソースに関連したそのようなプロパティの例は、タイムスタンプ、センサタイプ、及びセンサ設定(例えば、動作モード、サンプリング速度、ゲイン)を含むが、これらに限定されるものではない。中間サーバ22は、また、動物データを、1つ又は複数の、センサ特性、個体属性、及び、収集されているデータタイプ、と同期させることもできる。中間サーバ22は、対価の少なくとも一部を、少なくとも1つの利害関係者30に対して分配する。1つ又は複数の利害関係者は、データを生成したユーザ、データの所有者、データ収集会社、正規代理店、センサ会社、分析会社、アプリケーション会社、データ可視化会社、中間サーバを運営する中間サーバ会社、あるいは、他の団体(例えば、典型的には、上記の利害関係者又はデータ取得者のいずれかに対して価値を提供するもの)、とすることができる。改良では、対価は、各利害関係者が受領する対価又はその一部を決定する1つ又は複数の調整可能なパラメータを有した収益共有プロトコルに従って、分配される(
図17に示すように)。
【0036】
中間サーバ22が、単一のコンピュータサーバ、あるいは、相互作用する複数のコンピュータサーバ、を含み得ることは、理解されよう。この点において、中間サーバ22は、他のシステムと通信することにより、1つ又は複数の使用事例又は要件に基づいて購入すべき動物データに関するすべての要求を、監視することができ、受領することができ、さらに、記録することができる。その上、中間サーバ22は、1つ又は複数の他のシステムと通信することにより、動物データに関するすべての要求を監視して受領して記録するように、さらに、メタデータによって確立される1つ又は複数のパラメータ、1つ又は複数の検索パラメータ、あるいは、センサ又はデータタイプ又は対象をなす個体又は対象をなす複数の個体からなるグループ又は対象をなす出力に関連した1つ又は複数の他の特性、を利用することにより、動物データ並びに/若しくはその1つ又は複数の派生物を検索するとともに要求を行う能力を、1つ又は複数のデータ取得者に対して提供するように、動作可能とすることができる。
【0037】
変形例では、中間サーバ22は、センサ18iとの通信リンク34によって示すように、あるいは、コンピューティングデバイス20iとの通信リンク36によって示すように、動物データのソースに対して直接的に通信する。改良では、中間サーバ22は、クラウド40又はローカルサーバを介して、動物データのソース12と通信する。クラウド40は、インターネット、パブリッククラウド、中間サーバ22を運営する組織が利用するプライベートクラウド、ローカル化された又はネットワーク化されたサーバ/ストレージ、ローカル化されたストレージデバイス(例えば、nテラバイトの外付けハードドライブ、又は、メディアストレージカード)、あるいは、コンピューティングデバイスの分散型ネットワーク、とすることができる。典型的には、動物データのソース12は、動物データを無線で伝送する。しかしながら、動物データは、有線接続を利用して伝送してもよい。改良では、動物データのソース12は、ハードウェア伝送サブシステムを介して、動物データを中間サーバ22に対して伝送する。ハードウェアシステムは、単一のアンテナ又は複数のアンテナ(例えば、メッシュネットワークの一部として構成されてもよい)を利用する1つ又は複数の受信機、送信機、トランシーバ、及び/又は、サポート構成要素(例えば、ドングル)、を含むことができる。
【0038】
上述したように、個別化されたメタデータは、動物データの起源、及び、対象をなす個体の1つ又は複数の属性、を含む。そのような対象をなす個体の1つ又は複数の属性の例は、動物データの起源となった個体に関しての、年齢、体重、身長、生年月日、人種、参照識別子(例えば、社会保障番号、国民ID番号、デジタル識別子)、出身国、出身地域、民族、現在の居住地、及び、性別、を含み得るが、これらに限定されるものではない。改良では、対象をなす個体の属性は、投薬履歴、医療記録、遺伝子由来のデータ、ゲノム由来のデータ(例えば、1つ又は複数の病状、形質、健康リスク、遺伝性疾患、薬物反応、DNA配列、タンパク質配列及び構造、に関連した情報を含む)、生体液由来のデータ(例えば、血液型)、薬物/処方箋記録、家族歴、健康歴、手動で入力された個人データ、過去の個人データ、及び同種のもの、から収集された情報を含むことができる。人間を対象とする場合には、対象をなす個人の1つ又は複数の属性は、動物データが収集されている間に、対象をなす個人が関与している1つ又は複数の活動、1つ又は複数の関連するグループ、1つ又は複数の社会的習慣(例えば、タバコの使用、アルコールの消費、及び同種のもの)、教育記録、犯罪記録、社会的データ(例えば、ソーシャルメディアの記録、インターネット検索データ)、雇用履歴、及び/又は、手動で入力された個人データ(例えば、対象をなす個人が住んでいた1つ又は複数の場所、感情)、を含むことができる。動物データの様々な構成要素が、匿名化又は非識別化され得ることは、理解されよう。非識別化は、個人のプライバシーを保護するために、個人の識別情報を除去することを含む。本発明の文脈では、匿名化及び非識別化は、同義であると見なされる。
【0039】
一変形例では、動物データは、対象をなす単一の個体からのものである。そのような個別化された動物データは、1つ又は複数のセンサに起因する単一のデータセット(例えば、心拍数又は神経学的活動のみを収集するセンサを使用して単一のデータセットを作成すること、心拍数及び神経学的活動を収集する2つの別個のセンサを使用して心拍数及び神経学的活動の両方からなる単一のデータセットを作成すること)、あるいは、単一のセンサに起因する複数のデータセット(例えば、心拍数のみを収集するセンサを使用して複数の心拍数データセットを作成すること、心拍数とsEMGデータとの両方を収集するセンサを使用して1つ又は複数の心拍数データセットと1つ又は複数のsEMGデータセットとを作成すること)、あるいは、複数のセンサに起因する複数のデータセット(例えば、心拍数を収集する1つのセンサとグルコースデータを収集する別のセンサとを使用して、収集したデータから複数のデータセットを作成すること)、を含むことができる。改良では、単一のデータセットは、複数のデータタイプ及び/又は複数の対象物を含んでもよく、複数のデータセットの作成は、単一の個体及び単一のデータタイプのみに基づくものであってもよい。別の変形例では、対象をなす個体のデータは、1つ又は複数の他の個体からの1つ又は複数のデータセットと組み合わされ、その1つ又は複数のデータセット又は個体のいずれかは、少なくとも1つ又は複数の同様の特性を共有するものであり、動物データのコレクションとして、データ取得者に対して提供される。この点において、中間サーバは、データ取得者が探している特定の基準を代表するデータセットを追加することができる。一例として、25歳~35歳男性の年齢範囲内では、システムは、所望により、25歳~30歳男性のデータと30歳~35歳男性のデータとを60対40の比率で提供することができる。改良では、データ取得者は、個体どうし又はデータセットどうしを同様のものとする基準を定義する。例えば、データ取得者は、特定の遺伝形質を示すが他の点では異なり得る(例えば、年齢、体重、身長、が異なる)個体からのDNAデータサンプル又は生体液データサンプルを要求してもよい。いくつかの変形例では、1つ又は複数のセンサから収集した複数のデータタイプから、複合データが作成される。分類(例えば、グループ)を作成することができ(例えば、データ取得者の検索プロセスを単純化して、任意の所与のデータ提供者に対してより多くの露出を提供するため)、分類は、個体の特性に基づいてではなく、データ収集プロセス、慣行、又は関連性、に基づくものであってもよい。例えば、グループは、特定のセンサを特定の設定で利用しさらに特定のデータ収集方法に従ってECGセンサデータ又はPPGセンサデータを収集する個体に基づいて、作成されてもよい。別の例では、グループは、以前に心臓発作を経験したことがある人に関して、作成されてもよい。動物データに関連した任意の単一の特性(例えば、データ、1つ又は複数のセンサ、並びに、対象をなす1つ又は複数の個体、に関連した任意の特性を含む)が、1つ又は複数のグループ/分類又はタグに対して、関連付けられ得ること又は割り当てられ得ることは、理解されよう。その上、動物データに対して関連した1つ又は複数の分類又はタグは、動物データに関する関連価値の作成又は調整に寄与する。分類又はタグの例は、評価基準分類(例えば、心拍数や水分補給量等などの、数値を割り当て得る、1つ又は複数のセンサによって取得された対象物の特性)、個体の個人的な分類(例えば、年齢、体重、身長、病歴)、個体の見識の分類(例えば、「ストレス」、「エネルギーレベル」、1つ又は複数の結果が起こる可能性)、センサ分類(例えば、センサタイプ、センサブランド、サンプリング速度、他のセンサ設定)、データのプロパティの分類(例えば、生データ、あるいは、処理されたデータ)、データの品質の分類(例えば、定義された基準に基づいて、良好なデータ、不良のデータ)、データの適時性の分類(例えば、ミリ秒以内のデータ提供、数時間以内のデータ提供)、データのコンテキストの分類(例えば、NBAのファイナルゲーム、NBAのプレシーズンゲーム)、データの範囲の分類(例えば、0.2mg/dL~1.2mg/dLのビリルビンレベルなどの、データに関する範囲の提供)、及び同種のもの、を含む。別の変形例では、いくつかのデータの分類は、他の分類よりも大きな価値を有してもよい。例えば、センサXからの25歳~34歳の人に関する心拍数データは、センサYからの25歳~34歳の人に関するグルコースデータよりも、価値が低い可能性がある。価値の相違は、データタイプの希少性(例えば、平均して、グルコースデータは、心拍数データよりも収集が困難であり得るため、容易には入手できない又は収集できない)、任意の所与のセンサに起因するデータ品質(例えば、あるセンサは、別のセンサよりも高品質のデータを提供し得る)、任意の他の所与の個体と比較した際に、データが起因する1つ又は複数の個体(例えば、ある個体のデータは、別の個体のデータと比較して、より高価値であり得る)、データのタイプ(例えば、センサXから、及び、特定の民族的特性を有した複数の個人からなるグループから、ECGデータを導出し得る生のAFEデータは、表面筋電図データを含めてECG以外の見識を導出することをAFEデータが可能とすることを考慮すれば、同じセンサXからの同じ民族的特性を有した複数の個人からなる同じグループから導出されたECGデータのみと比較して、より高価値であり得る)、データに関連した派生的な使用事例(例えば、グルコースデータは、また、心拍数ベースのデータよりも収集が困難なデータタイプであり得る水分補給を導出するために使用することもできるため、より高価値であり得る)、データの量又はボリューム(例えば、45歳~54歳の100人からの1年間にわたっての毎日の心拍数データは、45歳~54歳の同じ100人からの1か月間にわたっての毎日の心拍数データと比較して、より高価値であり得る)、を含めて、様々な理由に起因してもよい。
【0040】
別の変形例では、収集された動物データは、システムによって決定され得る対応する価値を有した分類(例えば、グループ)に対して割り当てられる。1つ又は複数の分類が、所定の価値、進化する価値又は動的な価値、あるいは、その両方、を有し得ることは、理解されよう。例えば、データからなるグループは、グループに対してデータが追加された際には、あるいは、グループ内のより多くのデータが利用可能となった際には、あるいは、その特定のグループからのデータに対する需要が増大した際には、価値が上昇してもよく、また、データが作成されてから時間が経過した際には、あるいは、データの関連性が低下した際には、あるいは、その特定のグループのデータに対する需要が減少した際には、価値が低下してもよい。別の改良では、1つ又は複数の分類は、1つ又は複数の購入者の要求に基づいて、あるいはシステム内への新たな情報又はソースの入力に基づいて、1つ又は複数の新たな分類が作成又は修正されることにより、動的に変更されてもよい。例えば、新たなタイプのセンサが開発されてもよく、センサに対して新たな設定及び機能を提供する新たなファームウェアによってセンサが更新されてもよく、また、1つ又は複数の新たなデータタイプ(例えば、生体液由来のデータタイプ)が、システム内へと導入されてもよく、これにより、データ取得者は、データを検索及び/又は取得することができ、そこから、データ提供者は、価値創造のための新たな機会を創出することができる。別の改良では、1つ又は複数の人工知能技術(例えば、機械学習、深層学習技術)を利用することにより、1つ又は複数のデータセットに対して、1つ又は複数の分類及び/又はグループ及び/又は価値を、動的に割り当ててもよい。
【0041】
さらに別の変形例では、動物データに関する1つ又は複数のデータ品質評価が、メタデータの一部としてあるいは別個に、データ取得者又は他の関係者に対して、提供されてもよい。データ品質評価は、所与の文脈において目的を果たすための動物データの適合性を提供する。データ品質を決定する際に考慮される要因は、(1)記録された値が実際の値又は既知の値の範囲に適合している場合に生じる、正確性(あるいは、妥当性、正しさ)と、(2)記録された値が持続時間及び遅延時間の時間要件内にありかつ古くなっていない場合に生じる、適時性と、(3)データ値の表現がすべての場合に同じである場合に生じる、データの一貫性(あるいは、信頼性、又は、他のデータ値に対して矛盾がないこと)と、(4)特定の変数に関するすべての値が記録されている(さらに、データが不足しているか又は使用不可能であるかを決定する)場合に生じる、データの完全性と、を含む。データ品質評価に影響を与える他の要因は、標準フォーマットへの適合性又は準拠、ユーザフィードバックの評価、並びに、データの再現性、を含むが、これらに限定されるものではない。データ品質は、1人又は複数人の専門家によるもの、所定の品質管理パラメータに基づいてデータを評価するために上記の1つ又は複数の要因を考慮して記述された1つ又は複数のプログラムによるもの、及び同種のもの、を含めて、複数の態様で評価又は認定することができる。このような評価は、事前に決定された又は動的な、データ品質尺度を含むことができる。改良では、評価及び/又は認証は、1つ又は複数の要因を考慮した1つ又は複数の人工知能技術を利用して、作成又は調整されてもよい。
【0042】
有利には、動物データに対して、典型的には、価値が関連付けられている。この価値は、個人が特定された又は匿名化された動物データに関しての、取得、購入、販売、取引、ライセンス付与、リース、広告、評価、標準化、認証、調査、配布、あるいは、取得又は購入又は販売又は取引又はライセンス付与又はリース又は配布の仲介、のために使用される。価値は、本質的に、金銭的なものとすることができる、あるいは、非金銭的なものとすることができる。任意の動物データに関して作成される価値は、その動物データに対して固有に割り当てられる。多くの場合、価値は、データ提供者によって、あるいはデータ所有者によって、あるいはデータの1つ又は複数の他の管理者によって、割り当てられる及び/又は調整される。しかしながら、価値は、中間サーバ又は第三者によって、割り当てられてもよい及び/又は調整されてもよい。改良では、関連価値は、動的に、割り当てられる及び/又は調整される。例えば、特定の時点で価値が割り当てられた特定のデータセットは、別の時点では異なる価値が割り当てられてもよく、これは、データの価値が、1つ又は複数の要因に基づいて変化し得ることを意味している(例えば、データの適時性。一例として、プロゴルファーの場合には、彼らの心拍数データは、スポーツ賭博者にとって、第1ラウンドの4番グリーン上でパットを打っている時と比較して、最終ラウンドの18番グリーン上で、トーナメントの勝利がかかった状態でパットを打っている時には、より高価値であり得る)。中間サーバは、システムが作成した様々な要因及び分類及びタグに基づいて、任意のデータに関する任意の所与の価値を、動的に、割り当てるように及び/又は調整するように、プログラムすることができる。変形例では、動物データの同じセットが、1つ又は複数の異なる関連価値を有してもよい。例えば、データの取得者、データの使用方法、使用期間、データが使用される1つ又は複数の市場(例えば、データが、単一の市場で使用されるか、あるいは、全体的に使用されるか)、データが使用される時間枠(例えば、データがリアルタイムで使用されるか、あるいは、後日使用されるか)、及び同種のものは、すべて、同じデータに対して異なる価値を割り当てる際の関連した対価であるとともに、価値を動的に割り当てて調整する際の対価でもある。別の変形例では、1つ又は複数の値は、1つ又は複数のソース(例えば、収益化システムから導出された販売の履歴価値、同様のデータ又は同様の属性を評価した第三者ソース)からの参照評価データ(例えば、価格設定データ)を、収益化システムによって販売される1つ又は複数のデータタイプに対して1つ又は複数の価値を確立する1つ又は複数のモデル内へと、少なくとも部分的に入力することによって、作成又は調整される。例えば、プロスポーツZのリーグYにおける選手Xからの心拍数に関する価格設定データは、データに対して1つ又は複数の価値を確立する価格設定モデルに対する入力として、1つ又は複数の第三者からのプロスポーツZのリーグYにおける選手Xの統計データ価格設定の少なくとも一部を参照することによって、あるいは、収益化システム内の選手X(あるいは、選手Xと同様の個人)に関する及びそれらの同様のデータに関する履歴価値を参照することによって、収益化システムにより確立されてもよい。改良では、提供される参照評価データは、1つ又は複数の異種のデータセットからのものであってもよい。例えば、収益化システムが、プロスポーツZのリーグYにおける選手Xに関する水分補給データの価格設定を動的に確立しているものの、ある部門(例えば、プロスポーツ)における水分補給データの価格設定が存在しない場合には、収益化システムは、価格設定を確立するために、他の部門又は他の使用事例を参照してもよい(例えば、保険又はフィットネス関連の使用事例が、心拍数などの取得された評価基準と比較して、水分補給をどのように価格設定しているか、また、筋活動度や心拍数や又は位置データなどの他の評価基準が、プロスポーツにおいてどのように価格設定されていて、一連の情報に基づいて、どのように価値を導出しているか)。他の使用事例に基づいて評価されたデータセットの販売が継続される際には、価値は、需要や希少性や又は他の要因に基づいて、動的に調整されてもよい。そのような価値を創出するために、1つ又は複数の人工知能技術又は統計モデルが利用されてもよい。
【0043】
いくつかの変形例では、システムは、(例えば、中間サーバ22を介して)データがどこに伝送されたか及びデータがいつどこでどのように使用されたかを含めて、個体のデータに関する任意の所与の取引のライフサイクルを監視するように、動作可能であってもよい。ブロックチェーンなどの技術を利用して、データ提供者又は承認されたユーザは、データがシステムによって収集された時点から開始して、その個体のデータに関する競合履歴ツリーを閲覧することができる。システムは、動物データと、任意の所与の取引に関連した詳細を含めてそのデータに関連したすべての取引と、を監視するように、動作可能であってもよい。これは、対象物によって提案された態様でデータが収集されたことの確認、データがどのようにして使用されたかに関連した詳細、データがどこに伝送されたかに関連した詳細、データに付随するあらゆる制限(例えば、作成されたあらゆる派生的作品を含めたデータの使用が無料であり将来の潜在的な請求がないことを保証すること)、データに関連した対価、及び同種のもの、を含んでもよい。また、データが配布された時に取得者に付与される様々なタイプの権利(例えば、地域又はデータタイプごとの独占権)及び同種のものの執行を含むことができる。改良では、システムは、ブロックチェーンエコシステム内においてデータの制限又は使用を強制する機能を有してもよい。例えば、当事者がデータに関する15分間ライセンスを付与された場合には、システムは、ライセンスの満了時点で、ライセンス許諾者がブロックチェーンエコシステム内でそのデータを利用したり転送したりすることができないことを、確保することができる。
【0044】
別の変形例では、同じ動物データから導出された1つ又は複数のデータセットが、複数の当事者に対して配布されてそれら複数の当事者によって利用される場合には、データ取得者にとっては、データが以前に使用された態様を知ること、及びその使用に関連した条件を知ることが、重要であり得る。このような場合には、ブロックチェーンなどの技術を利用することにより、収益化システムは、データの権利移転リストに関連した機能(例えば、サービス)を提供してもよく、これにより、データ取得者が、いつどこでどのようにデータを使用し得るかを理解した上で、動物データを取得して利用することが、確保される。これは、データの使用が無料であり将来的に一切の請求権がないことを保証するために、重要であり得る。権利移転リストとは、対象物のデータなどの任意の所与の財産に関する公式な所有権記録である。別の変形例では、収益化システムは、配布されたデータのタイプごとに及びそれに関連した用途ごとに1つ又は複数の記録を提供する一元的レジストリ又は一元的システムとして機能してもよい。さらに別の変形例では、収益化システムのデータ配布サービスは、また、保険関連のデータサービス(例えば、データの使用に関連した、及び、配布されたデータから作成された派生物に関連した、所有権保険)を含むこともできる。
【0045】
他の変形例では、取得者が、中間サーバ22内に存在しないデータタイプ又はデータセットを要求した時に、中間サーバ22は、1つ又は複数の所望のデータセットを作成するように、あるいは1つ又は複数の第三者からデータを取得するように、システムの1つ又は複数の現在のユーザに対して要求を伝送してもよい。代替的には、要求されたデータを作成するための生の(例えば、未処理の)データが中間サーバ22内に存在する場合には、中間サーバは、取得者が要求したデータを作成するために、その生のデータを処理してもよい(例えば、データに対して、操作や分析や同種のものを含めた1つ又は複数の行為を行う)。例えば、システムが、胸部上に配置されたセンサから導出されたAFEデータを有しており、要求がECGデータである場合には、システムは、要求を満たすために、AFEデータをECGデータへと変換してもよい。要求されたデータを作成するために、中間サーバ22は、1つ又は複数の開発されたツール(例えば、収益化システムによって又はシステムの運営者によって作成されたツール)を使用してもよく、あるいは、内部に収容された1つ又は複数の第三者ツールを組み込んでもよく、あるいは、データ(例えば、生データ)を1つ又は複数の第三者分析システムに対して伝送してもよく、この場合、中間サーバは、取得者に対して配布する前に、取得者が要求したデータを受領する。データを取得者に対して伝送する際には、中間サーバは、取引の一部として提供されたデータの特性を記録する。データのこれらの特性は、動物データの1つ又は複数のソース、タイムスタンプ、特定の個人属性、使用されたセンサの1つ又は複数のタイプ、センサのプロパティ、センサのパラメータ、センサのサンプリング速度、分類、データフォーマット、データのタイプ、使用されたアルゴリズム、データの品質、及びデータが提供された速度(例えば、待ち時間)、のうちの少なくとも1つを含む。
【0046】
別の変形例では、収益化システム10は、実際のデータセット(例えば、ユーザ又はデータ提供者によって生成されたもの)に対する代替物を提供する。例えば、取得者が、ユーザ生成データの取得(例えば、購入)を実現し得ない1つ又は複数の要件を有している場合(例えば、要求されたデータを、要求された時間枠では取得し得ない場合)には、あるいは、取得者が、1つ又は複数の実在する動物データセットに対する取得対価費用を負担し得ない場合(例えば、購入価格が高すぎる場合)には、あるいは、取得者が要求した使用事例が、システム内で見つからない又は取得し得ない1つ又は複数のデータセットをもたらした場合には、あるいは、取得者が、要求された実際の動物データセットの部分集合購入し得ない場合には、収益化システム10は、実際の動物データ(例えば、実際のセンサデータ)の少なくとも一部、並びに/若しくは、データ取得者が設定した1つ又は複数のパラメータ(例えば、要件)に適合する1つ又は複数のシミュレーションを介して収益化システム10によって生成され得るその1つ又は複数の派生物、から作成される(例えば、生成される)及び/又はそれらから導出される及び/又はそれらに基づくものとされる、人工的に生成されたデータ(例えば、人工的なセンサデータ)を購入するというオプションを提供してもよい。この点において、データ取得者が選択する1つ又は複数のパラメータは、人工データが生成される際に及び/又は生成された人工出力が取得者の望む要件を満たすことを保証するために、1つ又は複数の入力として利用され得る関連した実際の動物データの範囲を決定する。例えば、製薬会社又は研究機関は、睡眠中の25歳~24歳で、体重が175ポンド~185ポンド(79.4kg~83.9kg)で、週に10本~20本のタバコを吸い、週に2日~3日は少なくとも1杯のアルコール飲料を飲み、特定の血液型を有し、生体液由来のレベルを示し、家族の病歴が糖尿病及び脳卒中である、少なくとも10,000人の独自の男性から、10,000個の2時間にわたってのECGデータセットを取得することを要望し得る。収益化システムは、特定の検索の最小要件に一致する500人の独自の男性からの500個のデータセットしか有していない場合があり、そのため、収益化システムは、製薬会社の要求を満たすために、9,500人の独自のシミュレーションされた男性に関する残りの9,500個のデータセットを人工的に作成することができる。収益化システムは、要求されたパラメータを使用して、500セットの実際の動物データに基づいて、人工データセット(例えば、人工ECGデータセット)をランダムに生成してもよい。新たな1つ又は複数の人工データセットは、取得者が要求する特性の一部又は全部に一致する以前に取得されたデータセットを分析する1つ又は複数の人工知能技術の適用によって、作成されてもよい。1つ又は複数の人工知能技術(例えば、1つ又は複数のトレーニングされたニューラルネットワーク、機械学習モデル)は、実際のデータセットのパターンを認識することができ、また、動物(例えば、人間)の生物学及び関連したプロフィールを理解するために収集されたデータによってトレーニングすることができ、そして、動物の生物学及び関連したプロフィールに関する1つ又は複数のパラメータ(例えば、変数、他の特性)の影響を理解するために収集されたデータによってさらにトレーニングすることができ、さらに、購入者の最小要件に一致する又は適合するように、取得者が選択した1つ又は複数のパラメータを要因とする人工データを作成することができる。改良では、シミュレート済み動物データは、収集された実際の動物データから少なくとも部分的に生成される。別の改良では、1つ又は複数の統計モデルが使用される。シミュレート済み動物データ及びモデルを生成するためのシステムに関連した追加的な詳細、並びに、1つ又は複数のトレーニングされたニューラルネットワークを収益化システム内で利用し得る方法の例は、2019年9月6日付けで出願された米国特許出願第62/897,064号明細書に開示されており、この開示内容の全体は、参照により本明細書に援用されるとともに、本明細書内における任意の人工データの参照に対して適用可能である。1つ又は複数の人工データセットは、単一の個体、1つ又は複数の同様の特性を有した1つ又は複数の個体からなるグループ、1つ又は複数の特性が規定されたグループ内における1つ又は複数の個体のランダムな選択、1つ又は複数の個体が規定されたグループ内における1つ又は複数の特性のランダムな選択、1つ又は複数の特性が規定されたグループ内における1つ又は複数の個体が規定された選択、あるいは、1つ又は複数の個体が規定されたグループ内における1つ又は複数の特性が規定された選択、を含めた様々な基準に基づいて、作成することができる。典型的には、1つ又は複数のシミュレーションを介して作成され、実際の動物データの少なくとも一部から導出された1つ又は複数の人工データセットは、実際の動物データに対して、少なくとも1つの特性を共有する。購入者の要求に基づいて、収益化システムは、データを関連性とランダム性との両方に維持するために、単一の変数又は複数の変数を分離することで、データセットを作成する際の再現性を確保することができる。加えて、シミュレーションのベースとなる実際のデータ並びに/若しくはその1つ又は複数の派生物は、個別に購入されてもよい、あるいは、シミュレート済みデータ取得の一部としてパッケージ化されてもよい、あるいは、人工データを作成するために少なくとも部分的にベースラインとして利用されてもよい。組織がシミュレート済みデータを要求した場合には、1つ又は複数のシミュレーション(例えば、1つ又は複数のニューラルネットワークをトレーニングするため)に自身のデータが使用された1人又は複数人の個人は、少なくとも部分的に、対価を受領してもよい。
【0047】
新たなデータセットを生成することに加えて、シミュレート済みデータの作成は、また、以前に収集された実際のデータセットを拡張するために利用されてもよい。例えば、異なるタイプのデータ及びメタデータ(例えば、テニスなどのスポーツの文脈では、コート上の温度、湿度、平均心拍数、酸素化データ、生体液由来のデータ、走行距離、スイング速度、エネルギーレベル、ショットのパワー、ポイントの長さ、コート上の位置取り、対戦相手、特定の環境条件下における対戦相手のパフォーマンス、勝率、対戦相手、同様の環境条件下における対戦相手に対する勝率%、現在の試合の統計、試合でのパフォーマンス傾向に基づく過去の試合の統計、日付、タイムスタンプ、勝ち取ったポイント/失ったポイント、スコア)を含む、任意の所与の活動に関する特定量のデータセット(例えば、スポーツ選手Aに関して、10時間、100時間、1000時間、あるいはそれ以上、にわたっての試合中データ)に対してアクセスできるシステムは、1つ又は複数の人工知能技術を使用して、所与のスポーツ選手がプレイしていなくてもよいイベント(例えば、試合)の少なくとも一部を再現することにより、データセットを拡張することができる、並びに/若しくは、再現されたイベント内でスポーツ選手Aに関する人工データを生成することができる(例えば、スポーツ選手Aは、2時間のテニスの試合をプレイし、その場合の心拍数データは取得されているものの、ユーザは、未だプレイされていないが将来プレイされるであろう、試合の3時間経過時点での心拍数データを求めている。したがって、収益化システムは、1つ又は複数のシミュレーションを実行することにより、データを作成することができる。)。より具体的には、これらのデータセットの1つ又は複数を使用して1つ又は複数のニューラルネットワークをトレーニングすることにより、スポーツ選手Aの生物学的機能を、並びに、1つ又は複数の変数が任意の所与の生物学的機能に対してどのように影響を与えるかを、理解するようにしてもよい。ニューラルネットワークをさらにトレーニングすることにより、1つ又は複数の生物学的機能に基づいて並びに1つ又は複数の変数の影響に基づいて、どのような1つ又は複数の結果が起こるかを理解することができ、これにより、相関分析及び因果分析が可能とされる。収益化システム内のニューラルネットワークが、現在のシナリオを含めた任意の所与のシナリオにおけるスポーツ選手Aに関する1つ又は複数の生物学的機能、スポーツ選手Aが示す1つ又は複数の生物学的機能に基づいて並びに/若しくは1つ又は複数の現在の変数に基づいて、現在のシナリオを含めた任意の所与のシナリオにおいて以前に起こった1つ又は複数の結果、現在のシナリオと同様のシナリオを含めた任意の所与のシナリオにおけるスポーツ選手Aと同様の及び同様でないスポーツ選手に関する1つ又は複数の生物学的機能、現在のシナリオと同様のシナリオを含めた任意の所与のシナリオにおけるスポーツ選手Aに関する1つ又は複数の生物学的機能に対して影響を与え得る1つ又は複数の他の変数、現在のシナリオと同様のシナリオを含めた任意の所与のシナリオにおけるスポーツ選手Aと同様の及び同様でない他のスポーツ選手に関する1つ又は複数の生物学的機能に対して影響を与え得る1つ又は複数の変数、スポーツ選手Aと同様の及び同様でないスポーツ選手が示す1つ又は複数の生物学的機能に基づいて並びに/若しくは1つ又は複数の変数に基づいて、現在のシナリオと同様のシナリオを含めた任意の所与のシナリオにおいて以前に起こった1つ又は複数の結果、などの情報を理解するようにトレーニングされた後には、データの取得者は、例えば、現在のデータセットを、人工的に生成されたデータを使用して拡張するために、1つ又は複数のシミュレーションの実行を要求してもよい(例えば、スポーツ選手Aは、2時間プレイしたところであり、その場合の、心拍数を含めた様々な生物学的データは取得されている。取得者は、同じ試合条件下における3時間経過時点での心拍数データを求めており、そのため、システムは、1つ又は複数のシミュレーションを実行することにより、以前に収集したデータに基づいてデータを作成してもよい。)、あるいは、任意の所与の活動に関して起こる結果を予測してもよい(例えば、スポーツ選手Aのデータだけを見ることに基づいて、スポーツ選手Aが、対スポーツ選手Bの試合に最終セットで勝つ可能性を予測してもよい)。改良では、1つ又は複数のニューラルネットワークは、チーム内の又はグループ内の又は互いに競争している複数の動物(例えば、スポーツ選手)を使用して、トレーニングされてもよく、1つ又は複数のニューラルネットワークを、各動物からの1つ又は複数のデータセットを使用してトレーニングすることにより、1つ又は複数の結果(例えば、スポーツ選手Aが、対スポーツ選手Bの試合に勝つかどうか)を、より正確に予測してもよい。この例では、1つ又は複数のシミュレーションを実行することにより、まず、実際のセンサデータに基づいて人工的なセンサデータを生成し、次に、生成された人工的なセンサデータの少なくとも一部を、1つ又は複数の更なるシミュレーションにおいて利用することにより、任意の所与の結果の可能性を決定してもよい。
【0048】
別の例では、航空会社は、パイロットの定年を延長すべきかどうかを決定することを要望してもよく、また、病院は、所与の外科医が一定の年齢を超えて手術することを継続すべきかどうかを決定することを要望してもよい。1つ又は複数のシミュレーションを実行することにより、航空会社又は病院は、システムによって収集された現在の1つ又は複数のデータセットを拡張した1つ又は複数の人工的なデータセットを生成することで、確率を決定し得る及び/又はリスクを軽減し得る1つ又は複数の行為を航空会社又は病院が起こすことを可能とする分析を、容易とすることができる。航空会社の例では、システムによってデータが収集された任意の所与のn歳のパイロット(例えば、65歳)が、生理学的特性と生体力学的特性とのいずれかを含み得る特定の生物学的特性を示していたとしても、特定の年齢を超えて飛行し続ける能力を認めるかどうかが、問題となり得る。より具体的には、パイロットの経験が全体的により安全な飛行体験をもたらし得ることのために、及び/又は、ビジネスを拡大するためにより多くのルートでの飛行を可能とすることのために、人の年齢などの指標に基づいて勤務停止(例えば、定年退職)を義務付けるよりもむしろ、パイロットの生物学的「適性」を決定するとともに将来の生物学的適性を予測することが、航空会社にとって最良の利益となり得る。したがって、システムは、任意の所与のパイロットに対して、収集したデータ(例えば、心臓/ECGデータ、年齢、体重、習慣、病歴、生体液レベル)を利用して、選択された様々なパラメータ(例えば、睡眠中、飛行中)によって、1つ又は複数のシミュレーションを実行することにより、1つ又は複数の人工データセットを生成してもよい(例えば、パイロットに関して収集されたデータセットを拡張することにより、人工的なセンサデータを作成することで、将来的な66歳~80歳からのパイロットの心臓活動を確認するとともに、パイロットの年齢に応じた生物学的な「適性」及び「飛行に対する適性」を決定する)。病院の場合には、問題は、任意の所与の外科医が、生理学的特性と生体力学的特性とのいずれかを含み得る特定の特性を示していたとしても、一定の年齢を超えて手術を継続することを許可するかどうかとすることができ、利点は、より多くの命を救うことにつながり得る外科医の経験を利用し得ることである。
【0049】
改良では、シミュレーションは、将来的に結果が起こることに関連した1つ又は複数の確率又は予測を提供することができる。例えば、航空会社が、特定の生理学的特性を示す任意の所与のパイロットが飛行機の飛行中に心臓発作を起こすかどうかに関する可能性を知ることを要望した場合には、パイロットの動物データの少なくとも一部を利用した1つ又は複数のシミュレーションを実行することができ、その出力を使用することで、出来事が起こる確率を決定してもよい、あるいは、将来のイベントに関連した予測を行ってもよい。別の例では、保険会社が、特定の特性(例えば、年齢、体重、身長、遺伝的構成、病状)を有した任意の所与の人物が、所与の期間(例えば、24か月)内に1つ又は複数の身体的な病気(例えば、脳卒中、糖尿病、ウイルス)を経験するかどうかに関する可能性を知ることを要望した場合には、これらの特性を1つ又は複数の入力として使用しつつ、実際の動物データの少なくとも一部を利用した1つ又は複数のシミュレーションを実行することができ、その出力を使用することで、出来事が起こる確率を決定することができる。別の例では、製薬会社が、特定の特性を有した1人又は複数人の個人に関して既存医薬品が特定の効果をもたらす確率をより良好に理解することを要望した場合には、収益化システムは、複数のシミュレーション(例えば、10回の、100回の、10000回の、あるいはそれ以上の、シミュレーション)を実行することにより、出来事が起こる確率を決定することができる。さらに別の例では、チームが、特定の生理学的特性を示すことに基づいてまた他の収集データに基づいてスポーツチームの選手Aが次のショットを決めるかどうかに関する可能性を知ることを要望した場合には、選手Aの動物データの少なくとも一部を利用した1つ又は複数のシミュレーションを実行することができ、その出力を使用することで、出来事が起こる確率を決定することができる。
【0050】
1つ又は複数のシミュレート済みデータセットを作成するための変形例では、1つ又は複数のランダム化された変数を有した既存のデータが、1つ又は複数のシミュレーションを通して再実行され、これにより、システムによって以前には見られなかった新たなデータセットが作成される。この方法を利用して、1つ又は複数の結果に関連した1つ又は複数の確率を調査することができる。例えば、収益化システムが、特定の個体(例えば、スポーツ選手)及び特定のイベント(例えば、そのスポーツ選手がプレイした試合)に関するデータセットを有している場合には、システムは、データセット内の1つ又は複数の変数(例えば、標高、コート上の温度、湿度)を再作成及び/又は修正するとともに1つ又は複数のシミュレーションを介して1つ又は複数のイベントを再実行するという能力を有していてもよく、これにより、特定のシナリオに関して、シミュレート済みデータ出力を生成する。例えば、テニスの文脈では、取得者は、2時間の試合の全体にわたって気温が95度以上である時には、1時間経過時点での選手Aの心拍数データを要望してもよい。システムは、異なる温度(例えば、85、91、94)での1つ又は複数の心拍数データセットと、同様の条件での選手Aに関しての上述した入力と、同様の条件及び非同様の条件での他の同様の選手及び非同様の選手に関しての上述した入力と、を有してもよい。95度以上での選手Aに関する心拍数データは、まだ収集されたことがないため、システムは、1つ又は複数のシミュレーションを実行することでデータを作成することができ、その後、そのデータを、1つ又は複数の更なるシミュレーションにおいて利用することができる。別の例では、取得者は、選手Aが試合に勝つ可能性を要望してもよい。改良では、システムは、また、非同様のデータセットどうしを組み合わせることにより、1つ又は複数の新たなデータセットを作成又は再作成するように、プログラムされてもよい。例えば、取得者は、特定のトーナメントで2時間の試合の全体にわたって気温が95度超である時の選手Aの心拍数データに関し、1時間経過時点でのデータを要望してもよく、その場合、標高などの1つ又は複数の特徴が、パフォーマンスに影響を与え得る。このデータは、その全体がまだ収集されたことがないけれども、異なるデータセットが、要求されたデータを含むことができる(例えば、選手Aからの、心拍数を特徴とする1つ又は複数のデータセット、華氏95度(35℃)超の気温でテニスをプレイする選手Aからの1つ又は複数のデータセット、要求されたトーナメントでの、標高などの要求された特徴を有した1つ又は複数のデータセット)。システムは、データセット内において及びデータセットどうしの間で、これらの要求されたパラメータを識別してもよく、1つ又は複数のシミュレーションを実行することにより、これらの非同様のデータセットに基づいて、取得者の要求を満たす1つ又は複数の新たな人工データセットを作成してもよい。変形例では、1つ又は複数の新たなデータセットを作成又は再作成するために使用される非同様のデータセットは、対象をなす個体と少なくとも1つの共通の特性(これは、例えば、年齢範囲、体重範囲、身長範囲、性別、同様の又は非同様の生物学的特性、及び同種のもの、を含むことができる)を共有した1つ又は複数の異なる対象物を特徴としてもよい。上記の例を使用すると、心拍数データを選手Aに関して利用し得るけれども、システムは、所望のデータセットとの関連性に基づいて選択された選手b、c、dからの別の1つ又は複数のデータセットを利用してもよい(例えば、一部又はすべての選手は、選手Aと同様の心拍数パターンを示してもよい、一部又はすべての選手は、選手Aと同様の生体液由来の測定値を有してもよい、一部又はすべての選手は、システムによって収集されたデータセットの中に、95度超の温度でテニスをプレイしたことを特徴とするデータセットを有してもよい)。これらの1つ又は複数のデータセットは、所望の条件下で選手Aの心拍数をより正確に予測するために、1つ又は複数のシミュレーション内への入力として機能してもよい。
【0051】
シミュレート済みデータに関する別の方法では、ランダム化されたデータセットが作成され、1つ又は複数の変数は、取得者ではなくシステムによって、選択される。これは、例えば、保険会社が、ランダムなサンプル(例えば、年齢も病歴も規定されておらず、システムによってランダムに選択され得る)の中から、特定のデータセット(例えば、1,000,000人の喫煙者)を探す場合に、特に有用であり得る。改良では、1つ又は複数の人工データセットは、システムがランダムに選択した所定数の個人から作成される。
【0052】
別の例では、実際の動物データから少なくとも部分的に導出されたデータは、ビデオゲーム又はゲームベースのシステムの一部として取得されてもよい、あるいは、ビデオゲーム又はゲームベースのシステムの中で利用されてもよい。ビデオゲーム又はゲームベースのシステムは、従来的なPCゲーム(例えば、Nintendo、Sony PlayStation)、携帯型ゲーム、仮想現実、拡張現実、複合現実、及び、エクステンデッドリアリティ、を含めた、提供される様々なコンソール及びシステム内でプレイされてもよい。ビデオゲーム又はゲームベースのデータは、1つ又は複数のシミュレーションから導出されてもよいものであり及び/又は動物データの少なくとも一部に基づいて人工的に作成されてもよいものであって、ゲームの一部として取り上げられる1つ又は複数のキャラクタ(例えば、動物)と関連付けることができる。キャラクタは、現実に存在する動物に基づくものであってよい(例えば、現実のプロサッカー選手は、サッカービデオゲームで自分自身を描写したキャラクタを有してもよい)、あるいは、人工的に作成されたものであり、1つ又は複数の現実の動物の1つ又は複数の特性に基づくもの又はそのような1つ又は複数の特性を共有したものであってもよい(例えば、ゲーム内のサッカー選手は、人間のサッカー選手と同じように、ジャージ番号、ジャージの色、又は、生物学的特徴、を共有している)。システムは、ビデオゲーム又はゲームベースのシステムのユーザが、データを購入することを可能としてもよい、あるいは、ゲーム内の実際のデータの少なくとも一部を利用したゲームを購入することを可能としてもよい。改良では、ゲーム内で購入された動物データは、1つ又は複数のシミュレーションを介して生成され得る人工データであってもよい。このデータは、例えば、ゲーム内の事象に関する指標として利用されてもよい。例えば、ゲーマーは、スポーツ選手に関しての、スポーツ選手の現実世界での生物学的データあるいはその1つ又は複数の派生物を含み得る「現実世界でのデータ」を利用するゲーム内において、現実世界でのスポーツ選手のシミュレーション版と対戦する能力を有してもよい。これは、例えば、長期間にわたって収集された現実世界のスポーツ選手の「エネルギーレベル」データがゲーム内に統合されることを、意味してもよい。1つの具体例では、ビデオゲーム内での試合の長さに応じてあるいはビデオゲーム内でシミュレーションされたスポーツ選手の走行距離に応じて、ビデオゲーム内でのスポーツ選手の「エネルギーレベル」が、実際のスポーツ選手が収集した現実世界でのデータに基づいて調整されてもよい、あるいは、そのようなデータに影響を受けてもよい。現実世界でのデータは、走った距離に基づいてあるいは試合の任意の所与の長さに基づいて、スポーツ選手の疲労度がどのように増大するかを示すことができる。このデータは、また、ゲーム内での、例えばより速く走る能力やより高く跳ぶ能力やより長いエネルギー寿命を有する能力やより遠くまでボールを打つ能力等を含み得る優位性を得るために、利用されてもよい。
図19は、ビデオゲームの1つの例を示しており、ユーザは、実際の動物データに少なくとも部分的に基づいて人工的に生成された動物データのタイプ(例えば、「エネルギーレベル」)を購入することができ、これにより、ビデオゲームのユーザに対して優位性を提供することができる。別の例では、動物データから導出されたあるいは動物データと少なくとも1つの特性を共有するゲーム内人工データは、また、1つ又は複数のシミュレーションから導出され得る1つ又は複数の特別な力を、ゲーム内の1つ又は複数の対象物に対して、提供することもできる。別の改良では、動物データの少なくとも一部並びに/若しくはその1つ又は複数の派生物をビデオゲームに対して又はゲームベースのシステムに対して提供する1人又は複数人の個人は、そのデータを提供することと引き換えに、対価を受領してもよい。例えば、あるスターテニス選手は、ゲームユーザがそのスターテニス選手の仮想表現としてプレイし得るようあるいはそのような仮想表現と対戦し得るよう、自身の生物学的データをビデオゲーム会社に対して提供してもよい。この状況では、ユーザは、データ又はその派生物(例えば、実際の動物データの少なくとも一部に基づいて生成された人工データ)に対してのアクセスのためにビデオゲーム会社に対して料金を支払ってもよく、その料金の一部が、スターテニス選手に対して支払われてもよい。代替的には、ビデオゲーム会社は、ゲーム内でデータを使用するために、スポーツ選手に対して、ライセンス料を支払ってもよい、あるいは、他の対価(例えば、ゲームの売上のある割合、あるいは、データ関連製品の販売額のある割合)を提供してもよい。別の例では、ビデオゲーム会社は、ゲーム自体(例えば、ユーザとスターテニス選手との間)あるいはゲーム内のプロポジションベット(例えば、ゲーム内の様々な態様に基づくマイクロベット)に対して、1つ又は複数のベット/賭けを行うことを可能とすることができる。改良では、1つ又は複数のプロップベットは、動物データの少なくとも一部並びに/若しくはその1つ又は複数の派生物(シミュレート済みデータを含めて)に基づくものである。この状況では、ユーザ及び/又はスターテニス選手は、行われた各ベットから、並びに/若しくはベットの総数から、並びに/若しくはデータの少なくとも一部に基づいて作成された及び/又は提供された及び/又は販売された1つ又は複数の製品から、対価の一部を受領してもよい。
【0053】
本発明は、シミュレート済みデータを使用するための特定のアプリケーションに限定されるものではないけれども、そのようなデータは、センサ及び/又はアルゴリズム及び/又は様々な仮説を、テスト及び/又は変更及び/又は修正するための、ベースライン又は入力として、使用することができる。この人工データは、トレーニングからパフォーマンスの向上までにわたって、様々なシミュレーションシナリオのために実行に使用することができる。実際のデータに基づく人工データを使用することに関する潜在的な理由は、実際のデータよりも人工データの方が、コストを大幅に削減し得るからである。実際のデータには、1つ又は複数の特定の権利が付随し得るのに対し、実際のデータのパターン又は知識に基づく人工データには、権利が付随していない(又は限定されている)可能性があり、そのため、はるかに低コストで取得(例えば、購入)することができる。その上、1つ又は複数のシミュレーションから生成されたデータは、実際のデータの問題点/パターンを識別するためのコントロールセットとして、あるいは、更なるシミュレーションへの入力として、あるいは、テストセット又はトレーニングセット又は識別可能なパターンを有したセットという役割での人工知能又は機械学習モデルに対しての入力として、などを含めて、広範な使用事例に関して使用することができる。例えば、特定の個人からの実際のデータに基づいて作成されたデータセットを、このシステムを使用して修正することにより、疲労又は急激な心拍数の変化などの特性に対応する偏差を、データ内に導入することができる。この修正されたデータを使用して、個体が、例として、ストレスの多い状況下において、又は特定の環境条件(例えば、高地、コート上の高温)下において、どのようなパフォーマンスをするかを確認するために、シミュレーションを行うことができる。このようなシミュレーションは、フィットネスアプリケーション、保険アプリケーション、及び同種のもの、において、特に有用とすることができる。人間(例えば、スポーツ選手)又は他の動物の場合には、システムは、生物学的評価基準(例えば、心拍数、呼吸、位置データ、生体力学的データ)と、出来事が起こる可能性(例えば、特定の試合に勝つこと)と、の間に、パターンを確立してもよい。この状況では、収益化システムは、特定の条件付きシナリオ(例えば、「仮定の」シナリオ、及び、可能性の高い結果)に関する確率を計算することができる。
【0054】
上述したように、中間サーバは、生の形態で又は処理された形式で、動物データを受領する。この点において、中間サーバは、動物データに対して1つ又は複数の行為を行うことができる。例えば、中間サーバは、動物データを正規化すること、動物データに対してタイムスタンプを関連付けること、動物データを集約すること、動物データに対してタグを適用すること、動物データを格納すること、動物データを操作すること、動物データからノイズ除去すること、動物データを強化すること、動物データを整理すること、動物データを分析すること、動物データを合成すること、動物データを複製すること、動物データを要約すること、動物データを匿名化すること、動物データを可視化すること、動物データを同期させること、動物データを表示すること、動物データを配布すること、動物データに関して帳簿付けを行うこと、及び、これらの組合せ、から選択される少なくとも1つの行為を実施することによって、動物データを取り扱うことができる。
【0055】
別の実施形態では、システムは、センサ又は接続されたデバイスの、精度、一貫性、及び/又は信頼性を、テストする、確立する、及び/又は検証する、ためのツールとして利用され得る。同様にラベル付けされた出力(例えば、心拍数)をそれぞれ生成する複数のセンサは、それらの出力を導出するために異なる構成要素(例えば、ハードウェア、アルゴリズム)を使用してもよい。これは、例えば、あるデバイスからの心拍数などの出力が、別のデバイスからの心拍数と比較して、同じではない可能性があることを意味する。ネイティブアプリケーションをバイパスしたり、データの正規化及び/又は同期を含めてデータに対して処理を実行したり、するというシステムの能力により、ユーザは、必要に応じて、相対的に「同じものどうし」を比較するという能力を有しており、各センサの出力と、各出力(例えば、生データ、処理済みデータ)を導出する対応するハードウェア/ファームウェア及び1つ又は複数のアルゴリズムと、を比較し、これとともに、データに関するコンテキスト(例えば、データを収集した活動)を提供し、さらに、出力に対して影響を与え得る他の変数(例えば、伝送関連、ソフトウェア関連)を排除する。各センサ又は接続機器のハードウェアあるいは1つ又は複数のアルゴリズムあるいは出力を公平に(例えば、指定された基準に照らして)テストして比較することにより、定量可能な結果が確保される。各センサタイプとそれに対応する構成要素とに関する定量化された結果を得る能力により、ユーザは、任意の所与の要求又は使用事例(例えば、活動)に基づいて、所与のグループの参加者に関して、特定のセンサ及び/又はアルゴリズムを選択し得るとともに、異なるハードウェア構成要素又は下級のハードウェア構成要素(例えば、「同じ」出力を取得する異なるセンサ)あるいは異なるアルゴリズムを使用した場合に典型的に見られるような、センサに関連した主要な変数が除去される。このプロセスは、結果に影響を与え得るとともにユーザによるデータの信頼性を確保し得る潜在的な変数を除去する。同様に、データ取得者に対して、1つ又は複数のセンサを選択するための、及び/又は、任意の所与の出力にプレミアム価値を付けるための、定量的な態様を提供する。また、システムが、任意の所与の出力にプレミアム価値を付けることを可能とする。
【0056】
収益化システムの別の態様は、動物データに対する対価の回収である。動物データをユーザに対して伝送する際には、中間サーバは、提供された動物データに対する対価の回収を、監視及び/又は記録する。対価の回収は、取引が行われるのと同時に行われてもよい、あるいは、後に行われてもよい。改良では、回収は、取得者に対して任意のデータを伝送する前に、行われてもよい。有利には、動物データは、動物データのそのような販売又は取得のためのマーケットプレイス上で又は他の媒体上で、提供することができる。典型的には、データ取得者(例えば、購入者)は、データ提供者が作成した価格又は価値で、購入又は取得する。マーケットプレイスには、想像可能なあらゆる活動を行うデータ収集用のあらゆるタイプのセンサを使用して、あらゆる場所(例えば、地球上、宇宙)から、持病(例えば、糖尿病、高血圧、腎臓病)の有無にかかわらず、様々な特性(例えば、年齢、身長、体重、髪の色、目の色、肌の色、等)を有した、あらゆるタイプの個体からのデータを、登録することができる。改良では、収益化システムは、データ取得者による検索結果などの事項から決定された可能性のある需要に基づいて、マーケットプレイスで必要とされるデータタイプを規定してもよく、データの販売後にデータ提供者が料金を受領する特定のデータを提供する行為を行うように促してもよい。別の改良では、データ取得者は、1人又は複数人の個人、1つ又は複数の位置、1つ又は複数のセンサ、1つ又は複数の活動、並びに、1つ又は複数の活動のビデオが必要かどうか、に関する基準を規定し得るとともに、データ提供者が受け入れる拒否するかのために、そのデータの価格を設定することができる。マーケットプレイスは、データ取得者が、リアルタイムで、あるいはデータ取得者が設定した期限内に、申し込みを受け入れたデータ提供者からデータを収集することを可能とする。例えば、センサメーカが、n人の個人からのデータの収集を要望しているとともに、センサメーカが、それらの個人に、特定の指示(例えば、活動又は移動)に従うことを要望している場合には、センサメーカは、ビデオ会議を開始することにより、各個人に対して何をすべきかを提示することができる(例えば、ライブで、又は、遅延ベースで)。有利には、このプロセスは、データ取得者が、データセット全体が収集されるまで待つのではなく、収益化システムの人工知能及び機械学習機能を活用して、各個人が収集しているデータが実際に実行可能なデータであるかどうかを決定することを可能としてもよい。例えば、センサメーカが、リアルタイムにデータを必要としておらず、データの収集方法を説明する必要もない場合には、個々のデータ提供者は、期限内に自身の時間でデータを収集することができ、収益化システムを介してそれをアップロードすることができる。マーケットプレイスには、また、データ取得者が、例えば、各個人のデータ収集の品質、それらの順応性、信頼性、適時性、及び、センサやハードウェアや他の属性を返す際の注意を評価し得るフィードバック機構が組み込まれている。フィードバック評価のいくつかの構成要素は、データ提出の適時性など、必要に応じて収益化システムによって駆動される。
【0057】
変形例では、データ取得者が、動物データに対して価格又は価値を設定することができる、あるいは、動物データを取得するために1つ又は複数の入札を行うことができる。別の変形例では、収益化システムは、1つ又は複数の変数(例えば、時間、需要、希少性、データが導出されるセンサ、量)に基づいて、動物データの価値を少なくとも部分的に決定する。更なる改良では、データ取得者は、データ取得者が要求した1つ又は複数の特性(例えば、特定の個人属性、データのタイプ、使用されたセンサのタイプ)を有した又は使用した1つ又は複数の対象者からのデータに関して、1つ又は複数の要求/入札を行うことができる。データ取得者は、要求に応じて、1つ又は複数の対象者の身元を知っていてもあるいは知っていなくてもよい。別の改良では、データ提供者は、データ取得者のデータ要求に対して、入札することができる。
【0058】
図2~
図17は、専用プログラム又はコンピューティングデバイス(例えば、スマートデバイス)アプリケーションのためのウェブページ内で又はウィンドウ内で展開され得る
図1の収益化システムの機能を示している。
図2は、ユーザ(例えば、データ取得者、データ提供者)が上記の収益化システムと相互作用し得るウィンドウ100を図示している。「ウィンドウ」という用語は、プログラム又はコンピューティングデバイス(例えば、電話、タブレット、等)アプリケーションのためのウェブページ及び/又はウィンドウを指すために使用される。ウィンドウ100は、ユーザがデータ提供者として識別するために選択される制御構成要素102、あるいは、ユーザがデータ取得者として識別するために選択される制御構成要素104、を含む。制御構成要素102、104のそれぞれは、「ボタン」として図示されている。
図2~
図17に示す制御構成要素のそれぞれに関し、選択ボックス、ドロップダウンリスト、ボタン、及び同種のもの、などの制御構成要素が互換的に使用され得ることは、理解されよう。改良では、1つ又は複数の制御構成要素は、音声起動アシスタントを使用してコマンドを伝達すること、あるいは、物理的なジェスチャ(例えば、指のスワイプ、あるいは、目の動き)によってコマンドを伝達すること、あるいは、神経学的にコマンドを伝達すること(例えば、ブレインコンピュータインターフェースなどのコンピューティングデバイスは、ニューロンから対象物の1つ又は複数の脳信号を取得し、その1つ又は複数の脳信号を分析し、さらに、その1つ又は複数の脳信号を、所望の行為を実行するために出力デバイスに対して中継されるコマンドへと、変換してもよい。脳信号の取得は、対象物の脳に埋め込まれ得る1つ又は複数のセンサを含めた多くの異なるメカニズムを介して行われ得る。)、を含めて、1つ又は複数の言語的な又は神経学的な又は物理的な又は他のコミュニケーションキューへと置き換えられてもよい。これは、また、収益化システムに対してアクセスするために必要なログイン認証情報などの構成要素に対して適用することもできる。データ提供者及びデータ購入者は、それぞれ独立して、1人又は複数人の個人を代表する、個人(例えば、人物)又は団体(例えば、会社、組織、又はグループ、の管理者)、あるいは、1つ又は複数の個人又は団体、とすることができる。ウィンドウ100は、また、ユーザが非ライブデータ(例えば、以前に収集されたもの)を選択し得る選択ボックス106、あるいは、ユーザがライブデータを選択し得る選択ボックス108、を含む。ライブデータは、リアルタイムで又はほぼリアルタイムで収集されるデータ、あるいは、活動/イベントの最中に又は活動/イベントの発生がなおも継続している間にデータの収集が利用可能とされる時間枠内で収集されるデータ、を含む。改良では、ボックス108の選択により、また、ユーザは、非ライブデータの少なくとも一部を検索して取得することが可能であってもよい。
【0059】
図3Aは、
図2の制御構成要素102の選択が行われた後に、データ提供者に対して提示されるウィンドウを図示している。
図3Aに先立って、ログイン認証情報が提示されてもよい。ウィンドウ110は、個人のための初期設定ページである。ウィンドウ110は、データの作成者又は管理者/マネージャ(例えば、ユーザ)が、対象物の様々な個体属性を入力し得るセクション112を含む。人間の場合には、これは、年齢、身長、個人的な履歴、社会的習慣、及び同種のもの、を含む。システムが提供する1つ又は複数のフィールドは、データ取得者がより的を絞った検索(例えば、血液型)を作成するための追加情報をユーザが提供したい場合には、ユーザ(例えば、データ提供者)によって追加することができる。ユーザに関する1つ又は複数の写真あるいは視覚的な表現が、また、アップロードされてもよく、ボタン127を介して利用可能であってもよい。ウィンドウ110は、また、病歴情報を入力するためのセクション114と、投薬履歴を入力するためのセクション115と、家族歴を入力するためのセクション116と、を含む。例示的なフィールドは、潜在的な入力パラメータに関するサンプルリストを提示しているに過ぎない。また、個人の履歴(例えば、手術、骨折、虐待、他の病気)、個人に関連した遺伝子情報/ゲノム情報を含むより詳細なデータ(例えば、個人のDNA配列、タンパク質配列及び構造、RNA配列及び構造、遺伝子発現プロファイル、遺伝子-遺伝子相互作用、DNA-タンパク質相互作用、DNAメチル化プロファイル、に関連した1つ又は複数のデータセット)及び同種のものを含めた他のタイプの個人情報を、含んでもよい、あるいは、アップロードしてもよい。ユーザは、また、1つ又は複数のセンサを利用して収集され得るものでありかつ血液(例えば、静脈、毛細管)や唾液や尿や同種のものから導出された情報を含み得る、生体液データなどの、追加的な個人情報をアップロードしてもよい。収集された1つ又は複数のデータタイプは、システムによって作成された1つ又は複数の検索可能なパラメータとすることができる。改良では、1つ又は複数のタイプの生体液データは、1つ又は複数のテスト又はパネル(例えば、全血球カウント、包括的代謝パネル、腎機能パネル、電解質パネル、基礎代謝パネル、肝炎パネル、及び同種のもの)及びテストカテゴリ(例えば、エストラジオールレベル、プロラクチンレベル、プロゲステロンレベル、DHEA-硫酸塩レベル、及び、卵胞刺激ホルモンレベル、に関連した情報は、女性の生殖健康テストの一部として分類されてもよい)に関連したグループを含めた1つ又は複数のグループ内へと、組み合わせてもよく、これにより、より効率的な検索及びデータ取得パラメータを可能としてもよい。これは、例えば、取得者が、同じデータ入力を利用した1つ又は複数の対象物にわたって1つ又は複数の生物学的構成要素又は機能(例えば、肝臓及び腎臓の健康)を検査することに関心がある場合に、有用であり得る。別の改良では、収益化システムは、データ内の変動に基づいて、1つ又は複数の検索機能(例えば、1つ又は複数のグループの作成を含む)を可能とするように、動作可能であってもよい。例えば、取得者は、特定の生物学的特性内において変動又は範囲を示す個体(例えば、血糖値が100mg/dL未満、カリウム値が5.1mEq/L~6.0mEq/L、赤血球数が、血液1マイクロリットルあたりにつき、4.9百万個~5.8百万個の男性、及び同種の個体)を検索する能力を有してもよい。他の収集された動物データと同様に、生体液情報は、データセットに関連した補完的な情報として(例えば、心臓ベースのデータを取得する人物は、白血球数又は赤血球数が低い個体からのECGデータを要望する取得者などの、パラメータとして個体からの生体液関連のデータを使用することを要望し得る)、あるいは、データ自体として(例えば、1つ又は複数のセンサから収集され、1つ又は複数のデータセットとして生体液から導出された、生の情報又は処理された情報)、取得することに取得者が関心を示す情報であってもよい。別の改良では、ユーザは、実際の生物学的動物データと少なくとも1つの特性を共有する人工データ(例えば、コンピュータビジョンデータ)をアップロードしてもよい。
【0060】
図3Aが、システムが提供し得る潜在的な個人的パラメータに関するサンプルを表示しているに過ぎないこと、また、そのうちの少なくともいくつかを、調整可能なパラメータとすることができ、1つ又は複数の検索可能なパラメータとして、システムによって追加され得ること、に留意されたい。制御構成要素119は、収益化システムに対して提供された情報(例えば、個体情報、センサ情報、活動情報、データ情報)に基づいて、ユーザが参加するための1つ又は複数の推奨グループを提供する。最後に、制御構成要素118は、ウィンドウ110内に提示されたデータを以前に作成されたグループに対して関連付けるために、1つ又は複数の用語(例えば、グループ名、1つ又は複数の個体又はセンサの特性、センサデータが収集された活動)を検索するために使用することができ、他方、制御構成要素120は、新たなグループを作成するために使用される。改良では、1つ又は複数のグループは、入力されたデータに基づいて、システムによって個体プロフィールに対して、自動的に割り当てられられる又は関連付けられる。
図3Bは、ウィンドウ110内での選択及び入力データに関連して作成されたタグ124のリスト122を示している。
図3Bに示すように、入力された各特性に対して、システムによってタグが作成される(右に位置する列)。これらのタグは、データ入力に基づいて完全に一致するものであってもよい(例えば、対象者が男性である場合には、「男性」)、あるいは、これらのタグは、データ取得者が所望のパラメータに基づいてデータをより容易に検索し得るよう、推論又は作成された分類に基づいて作成されてもよい。例えば、ユーザが、1週間あたり20本~40本のタバコを吸う喫煙者である場合には、収益化システムは、1週間あたりに吸うタバコの本数(及び、20本~40本のタバコが社会的であると考えられるという収益化システムの決定)に基づいて推論された「社会的喫煙者」と称されるタグを作成してもよい。タグは、また、データ取得者からの要求に基づいて、あるいは他の対価に基づいて、遡及的又は動的に作成されてもよい(例えば、検索数の増加に基づく要求により、以前に収集されたデータに関して新たなタグが作成され得る)。ユーザは、また、自分自身をグループに対して追加することもできる、あるいは、個人のために追加的なタグを作成することとなるグループを作成することもできる。これらのグループは、多くの異なるリンク特性又は指標を表すことができる。例えば、グループは、個人が関連したチームとすることができる。グループは、特定のプロセス及び方法論を利用する2人以上の人々とすることができ、これにより、より正確にデータを収集することができる(他のデータ収集プロセス及び方法論よりも高価値であると見なされ得る)。後者の例示的なグループとの関連付けは、データ取得者がそのグループの特定のプロセス及び方法論を利用してデータを取得しようとしている場合には、このグループに関連した1つ又は複数のデータセットが、データ取得者にとってより高価値であることを意味し得る。改良では、1つ又は複数の関連付け(例えば、タグ、グループ)は、1つ又は複数の人工知能技術を利用することにより、システムによって、任意の個体に対して又は任意のデータセットに対して、自動的に割り当てられてもよい。別の改良では、収益化システムは、任意の所与のユーザに対して1つ又は複数のグループを割り当てるユーザの能力を拒絶するように、プログラムされてもよい。
【0061】
図4は、センサ情報を提供するウィンドウを図示している。
図3Aのウィンドウ110は、上部に「マイセンサ」としてラベル付けされた制御構成要素126を含む。制御構成要素126を起動することにより、ユーザの能動型センサ132(例えば、データ収集に使用されるセンサ)を示すページ130が表示され、これにより、ユーザは、センサの設定/パラメータ134を閲覧することが可能とされる。場合によっては、収益化プラットフォームが1つ又は複数のセンサと直接的に通信することを可能とすることにより、ユーザは、プラットフォーム内の1つ又は複数のセンサに関する設定を変更する能力を有することとなる。制御構成要素133により、ユーザからデータを収集する1つ又は複数の新たなセンサを追加することができる。センサの追加は、いくつかの態様で行うことができる。例えば、制御構成要素133をクリックすることにより、収益化システムは、1つ又は複数の新たなセンサのスキャン及び/又は検出及び/又は追加及び/又はペアリングを含み得る並びに1つ又は複数の新たなセンサを個体に対して割り当てることを含み得る1つ又は複数の行為を行うように、プログラムされてもよい。しかしながら、本発明は、デバイスが追加される態様によって限定されるものではない。
【0062】
図5は、
図5内のデータを取得するために使用された1つ又は複数のセンサ、1つ又は複数のセンサを介して収益化システムによって収集された関連した評価基準、収集されたデータに対して関連したメタデータ、販売可能とされ得る1つ又は複数のデータタイプ、並びに、任意の選択されたセンサ又はデータセットからの任意のデータタイプに対して価格設定するユーザの能力、を含めて、ユーザがデータを管理するためのウィンドウを図示している。
図3Aにおいて「マイデータ」としてラベル付けされた制御構成要素136を起動することにより、能動型とされたセンサと、そのセンサによって収集されている関連した評価基準と、を示すウィンドウ140が表示される。ユーザが複数のユーザの管理者である場合には、管理者であるユーザは、管理されている1人又は複数人のユーザに関連した表示のための情報を選択する能力を有している。改良では、ウィンドウ140は、また、能動的ではないセンサからのデータを含んでもよく、これを、また、販売可能としてもよい。
図5は、また、販売可能とされ得る追加的データ141を示している。データ141は、センサから導出されかつ収益化システムによって取得されたデータを含むことができる、あるいは、要素127を介してアップロードされかつデータ提供者によって取得用に利用可能とされたデータを含むことができる。ウィンドウ140は、また、IDs、タイムスタンプ、センサ設定、及び同種のもの、を含めた関連データ特性によって収集されたデータ記録142を示している。ユーザは、また、センサ及びデータタイプを含めた1つ又は複数のパラメータによって、ユーザがデータに関して請求する取得コスト(例えば、価格)を作成することができる。改良では、ユーザは、時間、データが収集された活動(例えば、ユーザが特定の活動に関与するためのコストは、データのコストを増大させ得る)、及び同種のもの、を含めた任意のパラメータに基づいて、データ取得コストを作成することができる。ユーザは、ウィンドウ140内でパラメータを設定することができる。対価は、構成要素135を介して、ユーザが確立してもよい。改良では、構成要素135は、ユーザがより詳細な情報に基づいて価値を設定する(例えば、活動によって価値を作成する)ことを可能とする1つ又は複数のフィールドを含むことができる。例えば、ユーザは、同じセンサを使用したとしても、ある活動(例えば、1時間にわたってヨガに関与すること)を、別の活動(例えば、睡眠)と比較して、より高価値を確立してもよい。ユーザは、また、自身のデータを識別情報付きで利用可能とするかあるいは匿名で利用可能とするかを選択することができる。選択したデータに関する料金135を確立して、制御構成要素129を選択した後には、ユーザが確立した取得条件131が表示される。ユーザが確立した取得条件は、制御構成要素137を選択することにより、いつでも調整又は編集することができる。改良では、ユーザは、また、データに対して付加価値を付けるために、1つ又は複数の付帯条件をデータに対して添付する能力を有することもできる。例えば、ユーザが、データを収集した際の活動に関するビデオを有している場合には、左側の選択構成要素144(例えば、選択ボックス)をクリックするとともに、「メディアのアップロード」としてラベル付けされた制御構成要素146をクリックすることにより、ビデオをアップロードし得るとともに、任意の特定のデータセットに対して関連付けることができる。同様に、ユーザの身体上の1つ又は複数のセンサに関する1つ又は複数の写真、あるいはデータに関連した他のメディアを、また、アップロードしてもよい。データが収集された環境(例えば、湿度、温度、標高)、あるいは、データに影響を与え得る他の条件(例えば、特定の光学センサに関しては、皮膚の色/タトゥー)、が既知である場合には、その情報を、また、追加してもよく、その場合、システムは、収集されたデータセットどうしの間の1つ又は複数の共通特性(例えば、タイムスタンプ、位置)を識別するように、動作可能とされ、これにより、データセットどうしを互いにリンクさせることができる。改良では、収集したセンサデータに関してコンテキスト又は価値を提供し得る、ユーザ又はユーザグループに対して関連した社会的データ又は他の形態のデータが、アップロードされてもよい。別の改良では、データに対して関連した1つ又は複数のタグでありかつシステムによって動的に割り当てられ得る1つ又は複数のタグに基づいて、1つ又は複数のデータセットに対して、プレミアムが適用されてもよい。例えば、個人の心拍数データが、特定のスポーツリーグに対して関連付けられている場合には、あるいは、個体が、より正確なデータ収集を可能とするプロセスを利用してデータを収集する特定のグループに対して関連付けられている場合には、システムは、要求された1つ又は複数のデータセットに対して、プレミアム価値を割り当ててもよい。プレミアム価値の割り当ては、1つ又は複数の要因に基づいて、動的に行われてもよい(例えば、データセットに対してプレミアム価値を割り当てる新たなグループが、後から作成される、また、データセットに対する需要が、時間の経過とともに増加し、そのため、当初はプレミアム価値を有していなかったデータセットが、プレミアム価値を有するようになる)。場合によっては、プレミアムは、領域131内において、ユーザによる閲覧が可能であってもよい。他の場合には、プレミアムは、ユーザによる閲覧が可能でなくてもよい(例えば、プレミアムが、ユーザに対して割り当てられない場合、あるいは、プレミアムが、後日に動的に割り当てられる場合)。別の改良では、2つ以上のプレミアムが、任意の所与のデータセットに対して、適用又は関連付けされてもよい。複数のプレミアムは、システムによって作成又は決定された1つ又は複数のタグ又は対価に基づいて、領域131内における所与のデータセットに対して関連付けられてもよく、それら複数のプレミアムは、同時に発生してもよく、また、異なる時間に発生してもよい(例えば、プレミアムは、後日に増加した需要を含めた動的要因に基づいて、また、後日に動的に又は自動的に作成されたタグでありかつプレミアム価値が関連付けられているタグに基づいて、後日に割り当てられてもよい)。
【0063】
図6は、任意の所与の収集されたデータセットに関連した追加的な詳細と、任意の所与のデータセットの1つ又は複数の態様を修正する能力と、を提供するウィンドウを示している。データに関するより詳細な表示をユーザが要望する場合には、
図5の制御構成要素148を起動することにより、
図6のウィンドウ150が表示される。ユーザが複数のユーザの管理者である場合には、管理者であるユーザは、管理されている1人又は複数人のユーザに関連した表示のための情報と、管理されている1人又は複数人のユーザ又はデータに関する他の特性と、を選択する能力を有している。
図6は、個々のデータ提供者(例えば、ユーザ)が収集したデータの詳細を示している。ウィンドウ150が、センサのタイプ、センサの位置、サンプリング速度、測定対象物の活動、センサ出力、及び、品質の評価、をリストアップしていることは、理解されよう。
図6が、システムが提供し得る潜在的な情報に関するサンプルを表示しているに過ぎないこと、また、それらのすべてが調整可能なパラメータであること、に留意されたい。場合によっては、システムは、任意の所与のデータ取得の一部として利用可能とされ得る構成要素152を介してデータがシステムに入力された後に、センサ又は収集データに関連した追加情報(例えば、メタデータ、メモ)を追加し得るように、プログラムされてもよい。加えて、システムは、ユーザ又は管理者(例えば、データ管理者)によって編集され得るメタデータに関連した1つ又は複数の詳細を識別するように、プログラムされてもよい。例えば、管理者は、起動構成要素154を介して、特定のタイプの記述情報(例えば、活動)を編集又は追加する能力を有してもよい。この能力は、ユーザ又はデータセットに応じて、削除又は追加されてもよい、あるいは、提供されたメタデータに基づいて、収益化システムによって、ブロックされてもよい又は有効とされてもよい。その上、データをさらに分類してデータに対してタグ付けし得ることをユーザが要望する場合には、ユーザは、特定のデータセットに対して追加的なグループタグを割り当てる能力を有している、あるいは、収益化システムから推奨グループタグを受領する能力を有している。改良では、収益化システムは、任意の所与のデータセットに対して1つ又は複数のグループを割り当てるユーザの能力を拒否するように、プログラムされてもよい(例えば、ユーザがプロフィールに適合しない場合、あるいは、収集されたデータが、収益化システム又は管理者によって決定された際の1つ又は複数のグループの要件を満たさない場合)。収益化システムは、また、データ提供者からの一切の入力を必要とすることなく、データに対して自動的にタグを割り当ててもよい。例えば、収益化システムは、メタデータを見ることにより、同じ時間にかつ同じ条件下で一緒に収集されたデータグループを識別するように、動作可能とされてもよい。
【0064】
図7は、ユーザ(この例では、ジョン ドウ)の代わりにシステムが回収した対価に関する要約ページである。
図3Aにおいて「マイウォレット」としてラベル付けされた制御構成要素125を起動することにより、任意の個々のデータ提供者に関して回収された料金を表示する要約ページを提示するウィンドウ160が、表示される。各データセットに関してデータに対して関連した1つ又は複数のタグに基づいてシステムが設定した1つ又は複数のプレミアム価値を含み得る合計購入価格は、受領した対価又は合計購入価格が1つ又は複数の追加的当事者(例えば、センサメーカ、分析会社)に対して分配され得ることのために、回収された料金とは異なり得る。要約ページ160に記載されているように、データに関する個々の提供者/作成者あるいはグループ管理者を含めた複数の利害関係者が、任意の単一の取引に関して、何らかの形態での収益を請求してもよい。このページは、各データ提供者が受領する料金を表示しているに過ぎない。加えて、個人が、複数のユーザに対して同じデータセットを異なる購入価格でまた異なる時間に販売し得ることは、理解されよう。収益化システムは、また、購入者に対して、データを独占的に購入する能力を提供してもよい、あるいは、購入者の特定の使用に関するカスタムパラメータ又は制限(例えば、地域的な権利、使用権)を設定してもよい。
【0065】
図8は、データ取得者が非ライブデータ(例えば、履歴データセット)を要求している場合のシナリオを示している。ライブデータ及び非ライブデータの両方に関するデータ取得者は、金融取引会社、スポーツチーム、スポーツ放送局、スポーツ賭博関連組織、自治体団体(例えば、警察、消防)、病院、ヘルスケア企業、保険組織、製造会社、航空会社、運輸会社、製薬会社、軍事組織、政府機関、自動車会社、通信会社、食品飲料品組織、ICT組織、高齢者介護組織、建設会社、研究機関、石油ガス会社、パーソナルヘルス企業、分析組織、他のテクノロジー企業、個人、及び同種のもの、を含めて幅広いプロフィールによって表現することができる。データ取得者が、ユーザがデータ取得者であることを示す制御構成要素104と、非ライブデータの購入に関心があることを示す
図2のウィンドウ100内における選択ボックス106と、を選択した時には、
図8に示す検索ウィンドウ180が表示され、これに先立って、1つ又は複数の取得者を識別するためのログイン認証情報の要求が行われてもよい。データ取得者は、検索ウィンドウ180から、取得する1つ又は複数のデータタイプを選択することができる。
図8が、システムが提供し得る潜在的な検索パラメータに関するサンプルを表示しているに過ぎないこと、また、そのすべてが調整可能なパラメータであること、に留意されたい。パラメータは、収益化システムによって収集されたデータに基づいて初期的に登録することができ、そのようなデータは、
図3Aにおいてユーザによって提供された情報、1つ又は複数のセンサによって提供された情報、ユーザによってアップロードされた情報、収集された情報のいずれかから導出された情報、及び同種のもの、を含むことができる。システムは、取得のために初期的データタイプをレンダリングし得るけれども、データ取得者は、1つ又は複数のデータタイプを追加する能力を有してもよい。特徴的には、2つ以上のデータタイプを同時に選択して検索し得ることであり、これにより、データ取得者は、個々の各ユーザから複数のタイプのデータを取得することができる。1つ又は複数のデータタイプを選択した後に、データ取得者は、データ取得者がデータ取得に興味を有している1人又は複数人の個人のプロフィールに関連した1つ又は複数のパラメータを追加又は選択することができる。各検索は、匿名化されたデータ又は識別可能なデータ(例えば、特定の個人又はグループに対して関連付けられ得るデータ)に対する取得者の好みに基づいて、行うことができる。識別可能なデータをクリックすることにより、取得者は、任意の選択したユーザから収集したすべてのデータを選択可能であってもよい、あるいは、任意のユーザプロフィール又はグループ内のデータセットを検索可能であってもよい。一例として、これは、特定の個人又は個人グループ(例えば、特定の家族、サッカーチーム、特定の病気に関する対照群)に関するすべてのセンサデータを収集することに興味を有し得る保険会社にとって、有利なものであり得る。改良では、取得者は、同一の検索内における、匿名化された検索結果とユーザ識別可能な検索結果との両方に対してアクセス可能であってもよい。例えば、任意の所与のパラメータに関して匿名化されたデータを見ることを要望し得るユーザは、構成要素184を介して、どの識別可能な個人がその検索内に含まれ得るをその後に見る能力を有してもよい。別の改良では、システムによって収集された動物データが、対象をなす1つ又は複数の個体に関する1つ又は複数のプロフィール検索パラメータとして含まれる。例えば、取得者は、任意の所与の活動(例えば、ヨガ)を任意の所与の期間(例えば、分)にわたって行っている間に最大心拍数が180回/分を超えた個人からn個のECGデータセットを取得することを要望し得る。このような場合、システムは、1つ又は複数の動物データ関連の検索パラメータを選択可能とする1つ又は複数のフィールドをデータ取得者が追加可能であるように、動作可能とすることができる。
【0066】
図8において選択された各パラメータにより、タグが作成され、これにより、収益化システムは、所与の検索基準に一致する1つ又は複数の個人又はデータセットを、並びに取得者が所望するデータタイプ(例えば、シミュレート済みデータ)を、決定して見つけることができる。個々のタグが作成される際には、システムは、検索基準の結果の数をレンダリングしてもよく、これは、基準に一致するユーザの数と、利用可能なデータセットの数と、を含んでもよい。初期の検索結果の数量が提供された後に、検索を絞り込むことができ、データをさらにフィルタリングすることができ、追加的なタグが作成され、より規定された検索結果がレンダリングされる。例えば、収益化プラットフォームは、1つ又は複数の特定の特性(例えば、活動、使用されたセンサ)を特徴とするデータセットが収集された個人を、複数の個人からなる所望のプール内において検索して識別するように、さらにプログラムすることができる。特徴的には、選択されたデータの少なくとも一部は、シミュレート済みデータであってもよい。データ取得者は、コスト(例えば、シミュレート済みデータは、安価であり得る)、数量(例えば、取得者は、シミュレート済みデータからなるより多くのデータセットを取得可能であってもよい)、取得時間(例えば、実際のデータセットと比較して、シミュレート済みデータセットを取得する方が、速くてもよい)、及び同種のもの、を含めた任意の数の理由で、シミュレート済みデータを選択してもよい。「次へ」としてラベル付けされた制御構成要素181は、検索基準が指定されてシステムがデータ取得者の要件を満たした後に、起動される。改良では、機械によって生成された人工動物データを購入するというオプションが、取得者に対して提供されてもよい。例えば、取得者は、自律走行のための人工知能モデルをトレーニングするために、コンピュータビジョンデータを取得することを要望し得る。
【0067】
場合によっては、データ取得者は、ユーザが自身を1つ又は複数のグループに対して割り当てることに基づいて、検索を実行する。グループは、グループによって提供される価値に基づいて(例えば、非の打ちどころのないデータ収集方法を有したグループであり、したがって、購入者は、そのグループに関連した人々からのみデータを購入することを要望する)、あるいは、グループの特性に基づいて(例えば、特定の病状を有したグループ、チームから構成されるグループ、特定の身長より高い人々を特徴とするグループ、特定のインストラクタが指導するフィットネスクラス)に基づいて、特定の価値を有してもよい。改良では、複数のユーザからのデータが1つ又は複数の点で一貫性があること及び/又は同様であること(例えば、データが、同じ時間にかつ同じ場所でかつ同じ条件下で取得されたこと)を示すために、グループを作成することができる。グループ化は、また、センサデータの1つ又は複数の特性に基づいて、あるいは、データに関連したメタデータに基づいて、収益化システムによって動的に作成されてもよい(例えば、メタデータは、すべてのデータがバスケットボールの試合の一部として、あるいはグループヨガクラスの一部として、あるいはデータ収集睡眠検査の一部として、収集されたことを示してもよい)。グループ化又は他のタグは、また、システムによって1つ又は複数のデータセットに対して割り当てられた1つ又は複数のプレミアム価値を有してもよい。更なる改良では、収益化システムは、収集プロセス、データ収集期間のビデオ又は画像を提供する意思、指示に従う意思及び程度、ビデオ主導の研究セッションに参加する意思、及び同種のもの、を含むがこれらに限定されない多数の基準に関して、データを提供する各ユーザを評価するフィードバック機構を有してもよい。
【0068】
図9は、興味のある1人又は複数人の個人に関するプロフィールから導出された1つ又は複数のデータセットをデータ取得者が見つけて選択した後に表示される購入ウィンドウ190を示している。価格又は価値の提案は、要求されたデータセットの数、各データ提供者がそのデータセットに関して請求する価格又は関連コスト、取得に関連した条件(例えば、排他的、非排他的)、及び/又は、1つ又は複数のデータセットに対してシステムが設定するプレミアム、を含めた1つ又は複数の要因に基づいて、システムによって作成される。取得コストをより精密に調整するために、1つ又は複数の追加的要因を
図9内に含め得ることに、留意されたい。これは、使用条件(例えば、ライセンスのタイプ、データをどのように使用し得るか、データをいつ使用し得るか、データをどこで使用し得るか)、契約条件に関連した要件(例えば、データに関連した知的財産権)、及び同種のもの、を含むことができる。要求された1つ又は複数のデータセットを提供する立場にある複数のデータ提供者が存在する場合には、収益化システムは、1つ又は複数のデータ取得者の好みに基づいて、最良のオプションを表面化してもよい(例えば、データ取得者にとって最も安価なオプションを強調する)。改良では、収益化システムは、補助的な製品又はサービス又は他の価値提供を、取引の一部として提供してもよい。例えば、収益化システムは、取得したデータに加えて、データ収集期間中のタイムスタンプ付きのビデオを購入又は取得する能力を提供してもよく、これにより、データ取得者は、データ収集期間中のユーザの様子を見ることができる。別の改良では、システムは、ビデオをプレビューする能力を取得者に対して提供してもよい、及び/又は、1つ又は複数の人工知能又は機械学習技術を適用することにより、ビデオの品質(例えば、許容できるビデオ、そうでないビデオ)と、取得者にとっての使い勝手と、を決定してもよい(例えば、データ取得者は、データ提供者が常にカメラの正面を向くことを要望してもよく、人工知能技術により、収益化プログラムは、ビデオがこの要件に適合しているかどうかを識別することができてもよい)。変形例では、収益化は、1つ又は複数の技術を適用することにより、ビデオを強化してもよくあるいはビデオに対して価値を付加してもよく、これにより、収益化システムにとって、より高額での販売の機会を創出することができる。別の改良では、購入者は、システム内の1つ又は複数のパラメータを選択することにより、ビデオの品質及び/又は使い勝手を規定する能力を有してもよい。制御構成要素192を起動することにより購入が行われた後には、収益化システムは、1つ又は複数のより高額での販売の機会を提供してもよい(例えば、分析ツールを有している、あるいは、購入したデータに対して適用された他の分析ツールを有している)。1つ又は複数のより高額での販売の機会(例えば、分析ツール)は、システム内に収容されてもよく、内部で又は第三者によって作成されてもよく、あるいは、別のシステム(例えば、第三者の分析会社)へと伝送されてもよい。より高額での販売に関連した1つ又は複数のプロセス、より高額での販売に基づいて1つ又は複数の追加的なステップを行うこと(例えば、システム内のデータを分析すること)、及び/又は、必要に応じて、より高額での販売の一部として別の宛先(例えば、分析会社)に対してデータを伝送するとともに、データ取得者に対する配布のためにデータを取り戻すことは、収益化プラットフォーム内で行うことができる。
【0069】
図10は、データ取得者がデータセット及び追加的なデータ関連提供物に対して価格設定することを可能とするセクション202を含むウィンドウ200を示している。このシナリオでは、データ取得者は、
図9において「価格を設定する」としてラベル付けされた制御構成要素194を起動し、これにより、取得者は、自身が要求したデータセット(例えば、要求されたデータの収集)の購入価格を設定することができる。データ取得者は、また、
図10に示すように、データ収集に関するタイムスタンプ付きビデオなどの、データセットに関連した補助的なサービス又はアドオンに関する購入価格を設定することもできる。データ取得者が制御構成要素204を選択した時には、収益化システムは、データセットあたりのコスト(要求された場合には、あらゆる補助的なサービスを含む)がどうであるかを決定するとともに、データ提供者に対して、データに関して提示されている価格を通知する。データ提供者は、その提示を受け入れるか又は拒否するかに関して指定された期間(例えば、n時間、あるいは、n日)を有することとなる。指定された期間は、取得者又はシステムによって設定される調整可能なパラメータであり、提示の受け入れ又は拒否は、システム内で行われても、あるいは、収益化システムと通信している第三者システム(例えば、電子メールアプリケーション、モバイルプラットフォーム)を介して行われても、よい。システムは、直接的に又は間接的に収益化システムに対して返信又は通信しないデータ提供者のために、カスタマイズ可能なデフォルト設定を有してもよい(例えば、提示は、自動的に、受け入れ又は拒否されてもよい)、あるいは、データに関して最低価格を要望するデータ提供者のために、カスタマイズ可能なデフォルト設定を有してもよい(例えば、取得の提示が、データ提供者が設定した最低価格以上である限り、収益化システムは、提示を自動的に受け入れることになる)。システムは、また、要求されたデータセットに対してシステムが保持するであろうプレミアムに基づいて、提示を拒否することを選択してもよい(例えば、データセットの一部としてシステムが保持するであろうプレミアムは、システムが受け入れるには低すぎるかもしれない)。
【0070】
改良では、データ取得者は、特定の特性を有した個人からの完全に新たなデータセットを要望してもよく、それら個人が特定の指示(例えば、いつ収集するか、どのようにデータを収集するか、どの活動を行うか)に従うことを要望してもよい。このような個人を見つけるために、データ取得者は、特定の特性、要件及び指示、並びに、データ取得者に対して支払われる料金、を記載した「広告」を、収益化システム内に掲載してもよい。データ取得者が個人の具体的な特性を選択した時には、収益化システムは、収益化システム内で一致している個人の数を表示することとなる。一致した個人に対しては、通知が送られ、データ取得者の提示を受け入れる機会が与えられる。このタイプのメカニズムが有用な例は、センサに関するデータを収集してサンプルサイズを増大させ、センサのハードウェア、アルゴリズム、及びソフトウェア、のテスト及びチューニングを要望しているセンサ企業である。
【0071】
図11及び
図12は、1つ又は複数の所望のデータセットが選択されたけれども、要求された1つ又は複数のデータセットが最初は利用し得ない場合の、ウェブページ又はウィンドウの表示例を示している。例えば、
図11に示すように、潜在的な取得者(例えば、購入者)は、検索ウィンドウ210を使用してデータセットを検索することにより、検索基準を満たすデータセットが利用し得ないこと、あるいは購入者が探している数量では利用し得ないこと、を見つけてもよい。ユーザは、その検索の一部として、起動構成要素183を介して、要求されたシミュレート済みデータセットの数を含めたシミュレート済みデータを選択及び追加する能力を有しており、これにより、システムは、任意の所与の要求を満たすために1つ又は複数の人工データセットを作成し得ることに、留意されたい。改良では、ユーザは、データ取得者による取得のために、シミュレート済みデータと、利用可能な場合には収集されたユーザデータと、の任意の組合せを選択する能力を有することとなる。別の改良では、シミュレート済みデータの価値は、1つ又は複数の変数(例えば、利用されたデータの量、データ品質)に基づいて調整されてもよい。例えば、シミュレーションにおいて1つ又は複数のニューラルネットワークをトレーニングするために使用されるデータの量が多いことは、あるいは、より正確で精度の高いデータであることは、生成されるシミュレート済みデータの価値を高めてもよい。データセットの数又はユーザの数が、データ取得者の検索で必要とされるものよりも少なく、データ取得者が、シミュレート済みデータで要求を満たすことを望まない場合には、検索基準が指定された後に、「データを要求する」としてラベル付けされた制御構成要素182を起動することにより、
図12に示すウィンドウが表示される。容易に入手可能なデータセットが存在しない場合には、あるいは、所望数のデータセットよりも少ない場合には、データ取得者によって要求された1つ又は複数のパラメータに一致する1人又は複数の個人に対して連絡が取られ、料金(例えば、データセットごとの料金、あるいは、収集されたすべてのデータセットに対する料金)と引き換えに、要求された1つ又は複数のパラメータに一致する態様でデータを収集し得るかどうかが決定される。改良では、収益化システムは、1つ又は複数の第三者からデータを取得する、及び/又は、1つ又は複数の分析会社と協力することにより、収集したデータから要求されたデータを導出し得る場合には、要求されたデータを作成する、及び/又は、収集したデータから要求されたデータを導出するために内部で1つ又は複数の分析ツールを作成する、及び/又は、人工データを作成することにより、データ取得者による1つ又は複数のデータセットに対する1つ又は複数の要求を満たす。
【0072】
図13は、データ取得者の正確な仕様及びパラメータに合わせてデータを作成しそれに対する対価を受領する機会を通知するデータ提供者が見るであろう表示ウィンドウ230の一例を提示している。
【0073】
図14は、データ取得者がライブデータを要求する場合のシナリオを示している。ライブデータを選択するために、データ取得者は、
図2のウィンドウ100において、「ライブデータ」としてラベル付けされた制御構成要素104及び選択ボックス108を起動する。データ取得者を識別するためのログイン認証情報が提供された後に、
図14のウィンドウ240が出現し、データセットに関する追加的な情報が表示される。まず、画面の上部には、プラットフォームが提供し得るトレンド製品の購入242が表示される。例えば、スポーツ賭博の文脈では、そのようなトレンドの購入は、「選手Aの心拍数の次の10分間を購入する」、あるいは、「第3レースで、馬Aの呼吸数の最後の0.5マイル(800m)を購入する」とすることができる。改良では、1つ又は複数の提供物は、(例えば、スポーツ賭博プラットフォーム又はゲームベースのシステム内で)表示するために、収益化システムによって第三者へと伝送され得る。取得者が、カスタマイズされたデータあるいは1つ又は複数の特定のタイプのデータを探している場合には、取得者は、1つ又は複数のパラメータ(例えば、日付)を選択することができ、カスタマイズセクション244のように、どの活動が利用可能であるかを確認することができる。そして、ユーザは、非常に特定のデータ(例えば、第4クォータの最後の5分間における、特定のスポーツ選手のリアルタイムでの心拍数データ)あるいは非常に広範なデータ(例えば、シーズン全体にわたっての、特定のスポーツ選手のリアルタイムでの心拍数データ)を取得するために、検索を絞り込むことができる。改良では、収益化システムは、より詳細なデータ検索を可能とするように、構成することができる。例えば、データ取得者は、対象者の心拍数が所与の試合で1分間にn回(例えば、190bpm)を超えるすべての実例に関してアラートを購入することを要望してもよい、あるいは、対象者の任意の所与のクォータにおける平均心拍数が1分間にn回(例えば、190bpm)を超えた場合にアラートを要望してもよい、あるいは、チームyに対しての過去3試合の第4クォータにおけるチームnの平均「エネルギーレベル」に関連したデータを取得することを要望してもよい。
図14が、システムが提供し得る検索パラメータに関するサンプルを表示しているに過ぎないこと(そして、これらのすべてが調整可能なパラメータであること)、また、取得者が、過去のデータ及び他の非ライブデータに対してアクセス可能であること、に留意されたい。データ取得者は、セクション246に示すように、自身の使用事例に関して必要なパラメータを規定することができる。これらの調整可能なパラメータ(例えば、データ使用法、取得者に対してデータが伝送される頻度、及び同種のもの)は、取得者に対するコストに影響を与えることができる。
【0074】
図14においてパラメータを規定した後に、データ取得者は、「次へ」としてラベル付けされた制御構成要素248を起動することにより、
図15のウィンドウ250を表示する。
図15は、潜在的な取得(例えば、購入)に関連した1つ又は複数の権利オプションを示すウィンドウ250を提示している。例えば、購入者が、リアリティ番組の出場者の心拍数データを要望している場合には、データ購入者は、使用期間、購入したデータを使用し得る地域(例えば、リニアTV、デジタル)、及び同種のもの、を規定することを含めて、取得に関連した権利(例えば、ライセンス)を規定する能力を有してもよい。
図15が、システムが提供し得るパラメータに関するサンプルを表示しているに過ぎないこと、また、これらのすべてが調整可能なパラメータであること、に留意されたい。有利には、対価モデルは、カスタマイズすることができる。例えば、取得者が、特定の配信方法(例えば、セクション256におけるようなAPI)を選択した場合には、ユーザ又は管理者は、1つ又は複数の利害関係者に対しての対価の分配方法をカスタマイズする能力を有してもよい。例えば、料金は、一律の取得料金ではなく、セクション258に示すようにAPI呼び出しごとに、あるいはデータ転送ごとに、支払われてもよい。この例では、取得者が、1秒に1回のAPI呼び出しを必要としつつ、10分間にわたっての人物に関するリアルタイムでの心拍数データを要望している場合には、収益化システムは、600回のAPI呼び出しを促すとともに、各呼び出しごとに取得者に対して請求することとなる。購入者は、また、1つ又は複数のデータシミュレーションを実行する能力と、シミュレート済みデータ出力を購入する能力と、を有してもよい。任意の所与のシナリオにおいて、これは、例えば、購入者が結果の可能性を予測することに興味がある場合に、あるいは、購入者がシステムに予測を生成させることに興味がある場合に、有用であり得る。例えば、購入者が、バスケットボール選手の心拍数が第Xゲームの第4クォータにおいて1分間に190回超となる確率を理解することに興味がある場合には、1つ又は複数のシミュレーションを購入して実行することにより、シミュレート済みデータを作成することができ、所望の確率出力を提供することができる。改良では、シミュレーションシステム、及び、関連したフィールドは、1つ又は複数の潜在的な結果を調べるために、動物データ又はシミュレート済みデータ又はこれらの組合せの少なくとも一部を利用するように、構成することができる。例えば、購入者が、動物データの少なくとも一部(例えば、リアルタイムでの心拍数、呼吸数、位置データ、生体力学的データ)を利用して選手Bが選手Cとの対戦試合に勝つ確率又は可能性を理解することに関心がある場合には、1つ又は複数のシミュレーションを実行することにより、シミュレート済みデータ(例えば、選手Cとの対戦試合中に、選手Bの動物データがどのように見えるかを予測する)を作成してもよく、これを1つ又は複数の更なるシミュレーションにおいて使用することにより、購入可能な所望の出力(すなわち、選手Bが試合に勝つ可能性)を生成することができる。別の例では、保険会社が、規定された期間内に(例えば、今後6か月間以内に)特定の特性を有した対象者が病状(例えば、心臓発作)を発症する可能性を知ることを要望した場合には、シミュレーションシステムは、収益化システム内で、個人と1つ又は複数の特性(例えば、年齢、身長、個人履歴、社会的習慣、血液型、病歴、処方箋履歴、ECGデータ履歴、心拍数履歴、血圧履歴、ゲノム/遺伝子履歴、生体液由来データ履歴)を共有している個人及びデータセットを特定することができ、1つ又は複数のシミュレーションを実行することで、購入可能な所望の結果を決定することができる。システムが、任意数の対象物にわたって任意数のシミュレーションを実行するように動作可能とされ得ることに、留意されたい。購入者が自身の要求を決定した後には、ウィンドウ250においては、購入を完了するための「すぐに購入する」としてラベル付けされた制御構成要素252、254と一緒に、コストが表示されている。改良では、任意のシミュレート済みデータに関する取得コストは、1つ又は複数のニューラルネットワークがより正確な出力を生成する機会を有している(例えば、より良好なデータによって又はより高品質のデータによって又はより関連性の高いより大量のデータによってトレーニングされたものが提供される)ことに基づいて、動的に調整(例えば、増加)されてもよい。このシナリオでは、シミュレーションが「より賢く」なりかつより正確になるにつれて、生成されるデータの価値が増加してもよい。別の改良では、ウィンドウ250は、データ取得者が、ビデオゲーム又はゲームベースのシステム(例えば、フィットネスゲーム)内で利用される目的で、実際の動物データを人工的な動物データへと変換するために、実際の動物データの少なくとも一部並びに/若しくはその1つ又は複数の派生物を利用した1つ又は複数のシミュレーションを購入する能力を含んでもよい。さらに別の改良では、収益化システムは、第三者のディスプレイ(例えば、ビデオゲーム内、保険アプリケーション内、ヘルスケアアプリケーション内)を介して、シミュレート済みデータの少なくとも一部を取得する能力を提供してもよい。
【0075】
図16は、単一の取引から、どのように収益が分散され得るかに関する一例を示す図を提示している。記録260は、取引が発生して記録されたことを示している。取引記録262は、各当事者が追加した価値に基づいて、収益取引の一部となり得る1つ又は複数の利害関係者を表示している。各利害関係者には、データ販売の価値に対する寄与度合いに応じて各利害関係者が受領するそれぞれ対応する割合が割り当てられており、この割合は、取引ごと、ユーザごと、要求されたデータごと、及び、購入者ごと、を含めた多くの異なるシナリオの下で、変化してもよい。割合は、調整可能なパラメータであり、システムによって自動的に割り当てられてもよい、あるいは、1つ又は複数の管理者によって手動で割り当てられてもよい。
【0076】
図17は、利害関係者を追加又は削除するための管理者のウィンドウに関する一例と、任意の収益取引の一部であり得る各取引に関して各利害関係者へと伝送される対価の割合と、を示すウィンドウ290の図を提示している。割合は、調整可能なパラメータであり、特定の使用事例(例えば、ライブでのプロバスケットボールの試合)では、任意の所与の時間に利害関係者及び割合を定期的に変更する能力が必要であり得る。改良では、1つ又は複数の割合は、1つ又は複数の人工知能技術によって作成又は調整される。
【0077】
図1に示すように、中間サーバ22は、収益化プログラムを実行する。実行された時には、収益化プログラムは、統合層と、伝送層と、データ管理層と、によって規定される。統合層に関して、1つ又は複数のセンサのユーザ又は管理者は、(1)収益化システムがセンサと直接的に通信することにより、センサに関連したネイティブシステムをバイパスする、あるいは、(2)収益化システムが、API又は他の機構を介して、センサに関連したクラウド又はネイティブシステムと通信することにより、あるいはセンサデータを格納している他のシステムと通信することにより、収益化システムのデータベース内にデータを収集する、という2つの方法のうちの一方によって、収益化システムが1つ又は複数のセンサから情報を収集することを可能とする。センサとの直接的な通信は、センサと通信するための新たなコードを収益化システムが作成することにより、あるいは、収益化システムで機能するためのコードをセンサメーカが書き込むことにより、実現する。収益化システムは、収益化システムとの通信のための、複数のセンサメーカが従い得る規格を作成してもよい。センサと直接的に通信するための収益化システムの能力は、双方向通信であってもよく、これは、収益化システムが1つ又は複数のコマンドをセンサへと伝送する能力を有し得ることを意味する。コマンドを、収益化システムからセンサに対して伝送することにより、センサの1つ又は複数の機能を変更してもよい(例えば、ゲイン又はサンプリング速度の変更、ファームウェアの更新)。場合によっては、センサは、収益化システムによって制御され得るデバイス(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、ECG)内に、複数のセンサを有してもよい。これは、1つ又は複数のセンサのオン又はオフと、周波数又はゲインの増減と、を含む。有利には、1つ又は複数のセンサと直接的に通信するというシステムの能力により、センサから収益化システムへのセンサデータのリアルタイムでの又はほぼリアルタイムでの収集も、また、可能である。収益化システムは、任意の数のセンサ、任意の数の機能、を制御するという能力を有してもよく、単一のシステムを介して、任意の数のセンサをストリーミング配信する能力を有してもよい。
【0078】
伝送層は、1つ又は複数のセンサとの直接的な通信を、あるいは1つ又は複数のクラウドとの1つ又は複数の通信を、管理する。センサとの直接的な通信に関して、副産物は、単一のハードウェア伝送システムを利用して、(1)通信と、収益化システムと直接通信している複数のセンサに関するリアルタイム又はほぼリアルタイムのストリーミングと、を同期させることができ、(2)データ自体に対して作用することができ、データをどこかへと伝送したり、あるいは後で使用するためにデータを格納したり、し得る、ことである。ハードウェア伝送システムは、様々な態様で構成することができ、様々なフォームファクタを採用することができ、様々な通信プロトコル(例えば、Bluetooth、Zigbee、WIFI、セルラーネットワーク)を使用することができ、さらに、単にセンサからシステムへとデータを伝送することに加えて、機能を有している。有利には、収益化システムがセンサと直接的に通信することにより、他の通信からの潜在的な干渉又は無線周波数が問題となり得る過酷な環境下において、リアルタイムでの又はほぼリアルタイムでのストリーミングが可能とされる。
【0079】
データ管理層に関して、収益化システムに対して入力されるセンサデータは、生データ(データを操作していない)又は処理済みデータ(操作されている)のいずれかの構造である。収益化システムは、データノイズフィルタリング、データ回復技術、並びに、抽出又は予測技術、を展開する1つ又は複数のアルゴリズム又は他のロジックを収容してもよく、これにより、収集されたすべてのセンサデータ(「良好」及び「不良」の両方)の中から、関連した「良好な」センサデータを抽出してもよい、あるいは、センサデータの少なくとも一部が「不良」である場合には、人工的な「良好な」値を作成してもよい。システムは、1つの対象物又は複数の対象物のいずれか上の複数のセンサと同時に通信するようにプログラムされていてもよく、また、データの出所及び誰がどのセンサを装着しているかを受領者が再構成するのに充分な情報を伝送するために、それらのセンサの重複を解除する能力を有してもよい。明瞭化の目的のため、これは、システムからデータを受領するシステムに対して、データの特性を識別するためのメタデータを提供することを意味しており、例えば、所与のデータセットは、タイムスタンプAと、センサBと、対象物Cと、に属している。
【0080】
コンピューティングサブシステムによって受領された後に、センサデータは、求められた要求に応じて、収益化システムクラウドへと伝送されか、あるいは、中間サーバ上にローカルに残されるか、のいずれかとされる。収益化システムへと導入されるセンサデータは、システムによって、収益化システム内の1つ又は複数の他の特性と一緒に、ユーザに関連した情報(例えば、メタデータ)が、あるいは、タイムスタンプやセンサタイプやセンサ設定を含めたセンサ特性に関連した情報が、同期されてタグ付けされている。例えば、センサデータは、特定のユーザに対して割り当てられていてもよい。また、センサデータは、ユーザが参加している特定のイベント(例えば、ある人物がゲームXでバスケットボールをプレイしている)に対して、あるいは、データの購入者が取得に興味を有するであろう活動の一般的なクラス(例えば、グループサイクリングデータ)に対して、割り当てられてもよい。収益化システムは、タイムスタンプを、他の人間以外のデータソース(例えば、バスケットボールの試合における公式時間のゲームクロックに関連したタイムスタンプ、得点に関連したタイムスタンプ、等)と同期させてもよい。収益化システムは、スキーマレスなものとされてもよくまた任意のタイプのデータを取り込むように設計されていてもよいものであって、データを、データタイプ(例えば、ECG、EMG)及びデータ構造を含めた特性によって、分類することとなる。収益化システムは、センサデータがシステム内へと導入された後には、センサデータに対して、正規化、タイムスタンプ付け、集約、格納、操作、ノイズ除去、強化、整理、分析、匿名化、合成、複製、要約、製品化、及び/又は同期、を含めた1つ又は複数の更なる行為を実行してもよい。これにより、別個のデータセットどうしの間にわたっての一貫性が確保されることとなる。これらのプロセスは、データ受領者の使用事例及びユーザ要求に応じて、リアルタイムで、又は非リアルタイムで、行われてもよい。1つ又は複数のセンサからストリーミング配信されるデータが大量に流入することを考慮すると、そして、これがかなりの量であり得ることを考慮すると、収益化システムは、また、非構造化データと構造化データとのスキーマ及びフォーマットのハイブリッドアプローチを含み得るデータ管理プロセスを利用してもよい。加えて、すべての入力データの同期は、リアルタイムでの又はほぼリアルタイムでのデータ転送、に適した特定のスキーマを使用してもよく、これにより、遅延が低減するとともに、エラーチェックが提供され、さらに、データパケットの一部又はデータパケット全体を暗号化する能力を有したセキュリティ層が提供される。収益化システムは、他のシステムと直接的に通信することにより、センサデータに対するすべての要求を、監視し、受領し、さらに、記録するとともに、センサデータに対してのアクセスを求める組織に対して、使用事例に関して必要なデータに対する特定の要求を行う能力を提供する。例えば、ある要求は、特定の個人の心拍数を、1秒間につき1回の割合で10分間にわたってリアルタイムで取得することであってもよい。収益化システムは、また、これらの要求を、特定のユーザに対して、あるいは特定のユーザグループ/ユーザクラスに対して、関連付けてもよい。
【0081】
効果的な収益化システムの別の態様は、システムによって提供される(例えば、作成される、提示される)製品及びサービスの広告である。動物データは、動物データを直接的に又は間接的に利用した第三者ウェブページ又は他のデジタルデスティネーションへのクリックスルーをユーザに促す目的で、ウェブページ又は他のデジタルプラットフォーム(例えば、仮想現実又は拡張現実のシステム内)上での、広告内又は関与内又は販売促進内において、直接的に又は間接的に利用されてもよい。ウェブページ内でこれを実現する1つの方法は、インラインフレーム(Iframe)を利用することであり、これは、ウェブサイト上の別のHTMLドキュメント内に埋め込まれたHTMLドキュメントとすることができる。Iframeを使用することにより、別のソースからの、広告などのコンテンツを、ウェブページ内へと、挿入することができる。場合によっては、Iframe又はウィジェットは、関与の目的で使用されることにより、ページ上におけるユーザの滞在時間を長くし、これは、ページが、指定された期間(例えば、15秒ごと)で更新されるディスプレイ広告を有している場合に、有用なものとすることができ、また、ユーザをターゲットとして、典型的には第三者サイトとされる別のデスティネーションをクリックスルーさせ、対価と引き換えに、ユーザに対して、サービス又は製品又は利益を提供(例えば、販売)する。加えて、ページ上における滞在時間が長くなると、典型的には、ユーザの関与度合いが高まり、サイトへの繰り返し訪問をもたらすことができる。第三者ウィジェット(例えば、JavaScript)内でサービスを提供する方法は、他にも存在し、本発明は、使用されるこれらの他の方法論によって限定されるものではない。
図18は、動物データの広告を有するウェブ発行者サイトと相互作用するユーザ(ブロック270、272、274)を示すフローチャートを提示している。特定のタイプの広告では、ブロック276に示すように、潜在的なデータ取得者は、ウェブ広告をクリックスルーする。その場合、データ購入による収益は、ウェブ発行者(ブロック278)と、上記の利害関係者(ブロック280及び282)と、の間において共有することができる。例えば、保険会社は、事前に規定された範囲(例えば、年齢、体重、身長、社会的習慣、病歴、遺伝子/ゲノム情報)内の1人又は複数人のユーザを対象として、動物データの一部に少なくとも部分的に基づいて保険会社によって規定された基準を1人又は複数人のユーザが満たした場合に、保険料が引き下げられる販売促進、あるいは保険見積もりの申し出、あるいは特定の価格での保険加入の申し出、を行ってもよい。ユーザが第三者サイトをクリックスルーして動物データを提供することにより、収益化システムは、保険会社が1つ又は複数の行為(例えば、年齢、体重、身長、社会的習慣、病歴、収集した動物データ、及び他の関連情報、に基づいて、人が今後3年間以内に心臓発作を起こす確率を決定するための1つ又は複数のシミュレーションを実行すること)を行うことを可能としてもよい。この例では、1つ又は複数のシミュレーションに基づいて、及び生成された1つ又は複数の確率に基づいて、保険会社は、1つ又は複数の結果が起こる可能性に基づいて、1人又は複数人のユーザに対して利益(例えば、指定された保険料率、保険料を引き下げる申し出)を提供することを決定してもよい。利益が受け入れられた際には、収益化システムは、1つ又は複数の利害関係者が対価の一部を受領することを可能としてもよく(例えば、レポートを提供したあるいは1つ又は複数のシミュレーションを実行した分析会社、データ管理会社)、その対価は、新たなユーザから生成された収益(例えば、ユーザが支払う保険料の一部)、あるいは、保険会社が提供する対価(例えば、保険会社は、データ収集並びに1つ又は複数のシミュレーションの実行を含み得る1つ又は複数のサービスに関して収益化システムに対して支払いを行う)、から導出されてもよい。改良では、保険料は、動物データの少なくとも一部に基づいて増額されてもよく、その場合、収益化システムは、増額分の少なくとも一部を受領してもよい。別の改良では、1人又は複数人のユーザは、利益を受領する(例えば、保険料を調整する、あるいは、別の利益を受領する)目的で第三者(例えば、保険会社)に対して情報を提供するために、自身の動物データの少なくとも一部に基づいて、1つ又は複数のシミュレーションを実行することを要求してもよい。そのような1つ又は複数のシミュレーションからの対価は、1つ又は複数の利害関係者に分配されてもよい。
【0082】
有利には、システムによって提供される製品又はサービスは、ゲームベースのメディア提供(例えば、拡張現実、仮想現実)のために利用されてもよい。例えば、動物データは、データ(例えば、心拍数、「エネルギーレベル」、位置ベースのデータ、生体力学的データ)が視聴体験の一部として重ね合わせ表示されつつ、ファンがスポーツイベントをライブで視聴することを可能とする拡張現実システムの一部として、統合されてもよい。そのようなデータをシステムが使用することにユーザが同意することにより、ユーザ及び/又は他の利害関係者は、データの使用と引き換えに、対価を受領することができる。収益化システムが、拡張現実システムなどのファン関与システムに対して動物データを提供するために、システムは、まず、指定されたエリアの周辺(例えば、スポーツの文脈では、既知の境界及び固定された対象物を有したスタジアム及びフィールドを含めたプレイエリアフィールドの周辺)で対象物の認識及び追跡を使用してもよい。その後、システムは、既知の識別されたシーン及び追跡情報のリストを作成してもよく、必要に応じてこの情報を更新する能力を有していてもよい。システムは、このリスト内のギャップを埋めることを補助するために、利用可能な既知の画像データセットを取得してもよい。スポーツを例として使用すると(スポーツに限定されないけれども)、ARシステムは、選手及び付属的対象物に対して3D追跡を使用してもよい(例えば、ボールの動きを追跡する)。競技場に対しての及び他の選手に対しての選手の位置に基づいて、可視化がプレイに関連しているようにして、拡張された対象物が配置されてもよい。位置ベースのデータ(GPS)、方向センサ、加速度計、等のセンサからの追加データを使用することにより、選手の配置を微調整してもよく、また、標高及び緯度などの他のデータポイントを、3Dモデルの計算内に取り入れてもよい。システムは、また、固定された既知の対象物の周囲の環境における特徴物を探索してもよく、いくつかの固定ポイントに対してのそれら対象物の変化を追跡することによって、重ね合わせ表示内において関連する仮想対象物を認識して置換することを試みることとなる。システムは、モバイルデバイスに対して伝送されるデータを最適化し、これにより、リアルタイムで又はほぼリアルタイムでレンダリングを行う。システムは、地上システム、空中システム、又はクラウドベースのシステム、を介してシステムリソースを使用することにより、複雑なデータセットをレンダリングして、すべての3D計算を行う。拡張された対象物は、1つ又は複数の対象物に関連した情報を提供する、1つ又は複数のタイプの動物データ(例えば、シミュレート済みデータを含む)、あるいは、動物データからの1つ又は複数の派生物、を含んでもよい。拡張現実システムは、また、データに対する更なる関与のための(例えば、賭けを行うための)端末を含んでもよい。端末は、及び/又は、ユーザがデータに対して関与する能力は、オーディオ制御(例えば、音声制御)、物理的な手がかり(例えば、頭の動き、目の動き、又は、手のジェスチャ)、神経的な手がかり、ARハードウェア内に見られる制御、又は、ローカライズされたデバイス(例えば、携帯電話)によるもの、を含むがこれらに限定されない様々な機構を介して制御されてもよい。
【0083】
例示的な実施形態について上述したけれども、これらの実施形態が本発明のすべての可能な形態を説明することは、意図されていない。むしろ、本明細書で使用されている表現は、限定ではなく説明のための表現であり、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更を行い得ることは、理解されよう。加えて、様々な実施形態における特徴点どうしを組み合わせることにより、本発明の更なる実施形態を形成してもよい。
【国際調査報告】