(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-17
(54)【発明の名称】画像収集装置及び携帯電子機器
(51)【国際特許分類】
G02B 7/04 20210101AFI20220610BHJP
G03B 17/17 20210101ALI20220610BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20220610BHJP
G02B 7/08 20210101ALI20220610BHJP
H04N 5/225 20060101ALI20220610BHJP
【FI】
G02B7/04 E
G03B17/17
G03B17/02
G02B7/08 B
H04N5/225 200
H04N5/225 400
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020548803
(86)(22)【出願日】2019-01-11
(85)【翻訳文提出日】2020-09-11
(86)【国際出願番号】 CN2019071265
(87)【国際公開番号】W WO2020143011
(87)【国際公開日】2020-07-16
(31)【優先権主張番号】201910016684.7
(32)【優先日】2019-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519312957
【氏名又は名称】エーエーシー オプティックス ソリューションズ ピーティーイー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】藤崎 義文
(72)【発明者】
【氏名】色摩 和雄
【テーマコード(参考)】
2H044
2H100
2H101
5C122
【Fターム(参考)】
2H044BE01
2H044BE10
2H044BE13
2H044BE20
2H044DA01
2H044DB02
2H100AA31
2H100CC07
2H101FF08
5C122DA09
5C122EA54
5C122FB03
5C122FB15
5C122GE01
5C122GE03
5C122GE04
5C122GE11
5C122GE19
5C122HA82
(57)【要約】
【課題】本発明は画像収集装置と携帯電子機器を提供する。
【解決手段】画像収集装置はフレームと、フレームに接続されるフレキシブル回路板と、フレームの中部に取り付けられるレンズユニットと、フレームの一方端に取り付けられ、レンズユニットの物体側に位置し、光線を受光するための第1プリズム系と、フレームの他方端に取り付けられ、レンズユニットの像側に位置する第2プリズム系と、第2プリズム系がフレーム内をX軸周りに回動するように駆動するための第1ボイスコイルモータと、第2プリズム系がフレーム内をY軸周りに回動するように駆動するための第2ボイスコイルモータとを含み、第1ボイスコイルモータと第2ボイスコイルモータとは夫々フレキシブル回路板に電気的に接続されている。本発明において、レンズユニット内におけるレンズが多くても、画像収集装置を有する携帯電子機器の全体の外観寸法に影響を与えることがない。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像収集装置であって、
フレームと、前記フレームに接続されるフレキシブル回路板と、前記フレームの中部に取り付けられるレンズユニットと、前記フレームの一方端に取り付けられ、レンズユニットの物体側に位置し、光線を受光するための第1プリズム系と、前記フレームの他方端に取り付けられ、レンズユニットの像側に位置する第2プリズム系と、前記第2プリズム系が前記フレーム内においてX軸周りに回動するように駆動するための第1ボイスコイルモータと、前記第2プリズム系が前記フレーム内においてY軸周りに回動するように駆動するための第2ボイスコイルモータとを含み、
前記第1ボイスコイルモータと第2ボイスコイルモータは、それぞれ前記フレキシブル回路板に電気的に接続され、前記X軸方向は、Y軸方向に垂直であることを特徴とする画像収集装置。
【請求項2】
前記第1プリズム系は、第1プリズムを含み、第2プリズム系は、第2プリズムを含み、前記第1プリズムは、Y軸方向に沿って入射された光線を受光するとともに、Z軸方向に沿ってレンズユニットへ反射し、前記第2プリズムは、レンズユニットからの光線を受光するとともに、X軸方向に沿って当該光線を反射し、前記Z軸方向は、X軸方向とY軸方向とのそれぞれに垂直であることを特徴とする請求項1に記載の画像収集装置。
【請求項3】
前記第2プリズム系は、前記フレームに回動可能に接続される第1フレーム体と、前記第1フレーム体に回動可能に接続される第2フレーム体とをさらに含み、第2プリズムは、前記第2フレーム体内に取り付けられ、前記第1ボイスコイルモータは、第1ボイスコイルと、前記第1ボイスコイルとともに磁気ギャップを形成する第1磁石とを含み、前記第1ボイスコイルは、前記フレームに対して固定され、前記第1磁石は、前記第1フレーム体に取り付けられ、前記第2ボイスコイルモータは、第2ボイスコイルと、前記第2ボイスコイルとともに磁気ギャップを形成する第2磁石とを含み、前記第2ボイスコイルは、前記フレキシブル回路板に対して固定され、前記第2磁石は、前記第2フレーム体に取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の画像収集装置。
【請求項4】
前記第2プリズム系は、位置制限バネをさらに含み、前記位置制限バネは、一方端が前記第1フレーム体に接続され、他方端が前記フレームに接続されていることを特徴とする請求項3に記載の画像収集装置。
【請求項5】
前記第2プリズム系は、位置制限ピンをさらに含み、前記第1フレーム体には、位置制限孔が設けられ、前記位置制限ピンは、一方端が前記第2フレーム体に取り付けられ、他方端が前記位置制限孔内に挿設され、且つ、前記位置制限ピンの外径は、前記位置制限孔の内径よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載の画像収集装置。
【請求項6】
前記位置制限ピンの数と前記位置制限孔の数は、いずれも2つであり、2つの前記位置制限ピンは、それぞれ前記第2フレーム体の両側に取り付けられ、2つの前記位置制限孔は、それぞれ前記第1フレーム体の両側に位置することを特徴とする請求項5に記載の画像収集装置。
【請求項7】
前記画像収集装置は、第3ボイスコイルモータをさらに含み、前記第3ボイスコイルモータは、前記レンズユニットが前記フレーム内においてZ軸方向に沿って移動するように調節し、且つ前記フレキシブル回路板に電気的に接続され、前記レンズユニットは、レンズを含み、前記レンズは、鏡筒と、前記鏡筒内に設けられるレンズ群とを含み、前記第3ボイスコイルモータは、第3ボイスコイルと、前記第3ボイスコイルとともに磁気ギャップを形成する第3磁石とを含み、前記第3ボイスコイルは、前記フレームに対して固定され、前記第3磁石は、前記鏡筒に取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の画像収集装置。
【請求項8】
前記レンズユニットは、2つのガイドロッドをさらに含み、一方の前記ガイドロッドは、前記フレームの前記第3ボイスコイルモータから離間する側に取り付けられ、且つ前記鏡筒に係止接続され、他方の前記ガイドロッドは、前記鏡筒に取り付けられ、且つ前記フレームの他方側にスライド接続されていることを特徴とする請求項7に記載の画像収集装置。
【請求項9】
前記画像収集装置は、前記第2プリズム系で反射された光線を受光するための結像装置をさらに含み、前記結像装置内には、回路板と、回路板に電気的に接続されるセンサとが設けられ、前記結像装置は、前記フレームに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像収集装置。
【請求項10】
ハウジングを含む携帯電子機器であって、
前記携帯電子機器は、前記ハウジング内に装着される請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像収集装置をさらに含むことを特徴とする携帯電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学結像技術分野に関し、特に携帯電話などの携帯電子機器に適用される画像収集装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、結像技術の発展及び結像機能を有する電子製品の勃興に伴い、光学レンズ系が各種の電子製品に広く応用されている。従来技術では、通常のレンズは、いずれも光線が直接物体側から入射し、光軸に沿って直線でレンズ群を通過して結像チップ(sensor)に到達する。携帯電話の場合には、光線が携帯電話のスクリーン側から携帯電話の厚さ方向に沿って直線でチップに到達する。このように設計すると、レンズ系のレンズが多いとき、携帯電話においてより厚い空間を供給したり、レンズを外向きに突出させたりする必要がある。これは、携帯電話の軽量化・薄型化の傾向と美観要求に合致しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、従来のレンズ系のレンズが多いときに携帯電子機器全体の外観に影響を与える問題を解決する画像収集装置を提供する必要が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、レンズ系のレンズが多いときに携帯電子機器の全体の外観に影響を与えない画像収集装置を提供することを目的とする。
【0005】
本発明は、以下の解決手段を講じる。
上記目的を達成するために、本発明は、画像収集装置を提供し、当該画像収集装置は、フレームと、前記フレームに接続されるフレキシブル回路板と、前記フレームの中部に取り付けられるレンズユニットと、前記フレームの一方端に取り付けられ、レンズユニットの物体側に位置し、光線を受光するための第1プリズム系と、前記フレーム他方端に取り付けられ、レンズユニットの像側に位置する第2プリズム系と、前記第2プリズム系が前記フレーム内においてX軸周りに回動するように駆動するための第1ボイスコイルモータと、前記第2プリズム系が前記フレーム内においてY軸周りに回動するように駆動するための第2ボイスコイルモータとを含み、前記第1ボイスコイルモータと第2ボイスコイルモータは、それぞれ前記フレキシブル回路板に電気的に接続され、前記X軸方向は、Y軸方向に垂直である。
【0006】
改良の1つとして、前記第1プリズム系は、第1プリズムを含み、第2プリズム系は、第2プリズムを含み、前記第1プリズムは、Y軸方向に沿って入射された光線を受光するとともに、Z軸方向に沿ってレンズユニットへ反射し、前記第2プリズムは、レンズユニットからの光線を受光するとともに、X軸方向に沿って当該光線を反射し、前記Z軸方向は、X軸方向とY軸方向とのそれぞれに垂直である。
【0007】
改良の1つとして、前記第2プリズム系は、前記フレームに回動可能に接続される第1フレーム体と、前記第1フレーム体に回動可能に接続される第2フレーム体とをさらに含み、第2プリズムは、前記第2フレーム体内に取り付けられ、前記第1ボイスコイルモータは、第1ボイスコイルと、前記第1ボイスコイルとともに磁気ギャップを形成する第1磁石とを含み、前記第1ボイスコイルは、前記フレームに対して固定され、前記第1磁石は、前記第1フレーム体に取り付けられ、前記第2ボイスコイルモータは、第2ボイスコイルと、前記第2ボイスコイルとともに磁気ギャップを形成する第2磁石とを含み、前記第2ボイスコイルは、前記フレキシブル回路板に対して固定され、前記第2磁石は、前記第2フレーム体に取り付けられている。
【0008】
改良の1つとして、前記第2プリズム系は、位置制限バネをさらに含み、前記位置制限バネは、一方端が前記第1フレーム体に接続され、他方端が前記フレームに接続されている。
【0009】
改良の1つとして、前記第2プリズム系は、位置制限ピンをさらに含み、前記第1フレーム体には、位置制限孔が設けられ、前記位置制限ピンは、一方端が前記第2フレーム体に取り付けられ、他方端が前記位置制限孔内に挿設され、且つ、前記位置制限ピンの外径は、前記位置制限孔の内径よりも小さい。
【0010】
改良の1つとして、前記位置制限ピンの数と前記位置制限孔の数は、いずれも2つであり、2つの前記位置制限ピンは、それぞれ前記第2フレーム体の両側に取り付けられ、2つの前記位置制限孔は、それぞれ前記第1フレーム体の両側に位置する。
【0011】
改良の1つとして、前記画像収集装置は、第3ボイスコイルモータをさらに含み、前記第3ボイスコイルモータは、前記レンズユニットが前記フレーム内においてZ軸方向に沿って移動するように調節し、且つ前記フレキシブル回路板に電気的に接続され、前記レンズユニットは、レンズを含み、前記レンズは、鏡筒と、前記鏡筒内に設けられるレンズ群とを含み、前記第3ボイスコイルモータは、第3ボイスコイルと、前記第3ボイスコイルとともに磁気ギャップを形成する第3磁石とを含み、前記第3ボイスコイルは、前記フレームに対して固定され、前記第3磁石は、前記鏡筒に取り付けられている。
【0012】
改良の1つとして、前記レンズユニットは、2つのガイドロッドをさらに含み、一方の前記ガイドロッドは、前記フレームの前記第3ボイスコイルモータから離間する側に取り付けられ、且つ前記鏡筒に係止接続され、他方の前記ガイドロッドは、前記鏡筒に取り付けられ、且つ前記フレームの他方側にスライド接続されている。
【0013】
改良の1つとして、前記画像収集装置は、前記第2プリズム系で反射された光線を受光するための結像装置をさらに含み、前記結像装置内には、回路板と、回路板に電気的に接続されるセンサとが設けられ、前記結像装置は、前記フレームに取り付けられている。
【0014】
本発明は、携帯電子機器を提供する。当該携帯電子機器は、ハウジングを含み、前記携帯電子機器は、前記ハウジング内に装着される上述した画像収集装置をさらに含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以下の有利な作用効果を奏する。本発明において、Y軸方向から入射した光線が第1プリズム系に反射された後、Z軸に沿ってレンズユニット内に進入し、光線がさらに第2プリズム系で反射された後、X軸方向に沿って出射することにより、レンズユニット内におけるレンズが多くても、画像収集装置を有する携帯電子機器の全体の外観寸法に影響を与えることがない。それと同時に、第2プリズム系がフレームにおいてX軸周りに回動するように駆動するための第1ボイスコイルモータと、第2プリズム系がフレーム内においてY軸周りに回動するように駆動するための第2ボイスコイルモータとが画像収集装置内に設けられることで、第2プリズム系が、第1ボイスコイルモータ及び第2ボイスコイルモータによる駆動で自動的に角度を補正することができ、画像収集装置の結像角度がより広くなり、その結像効果がより良好となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図3】画像収集装置の外皮が取り外された斜視図である。
【
図4】
図3における画像収集装置の結像装置及びフレキシブル回路板が取り外された斜視図である。
【
図6】
図4における画像収集装置のレンズユニット及び第1プリズム系が取り外された斜視図である。
【
図8】本発明に係る第3ボイスコイルモータがレンズユニットに取り付けられていることを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に図面及び実施形態を参照しながら本発明をさらに説明する。
なお、本発明の実施例における全ての方向性指示(例えば、上、下、内、外、頂部、底部……)は、ある特定の姿勢(図面に示すように)における各部材間の相対的な位置関係等を解釈するためのみのものであり、その特定の姿勢が変わると、それに応じてその方向性指示も変わる。
【0018】
なお、素子が他の素子に「固定」又は「設けられる」と呼ばれるとき、当該素子は、他の素子に直接存在し、又は、同時に介在素子が存在し得る。一方の素子が他の素子に「接続」されると呼ばれるとき、他の素子に直接接続され、又は同時に介在素子が存在し得る。
【0019】
図1~9を参照すると、本発明に係る実施例は、画像収集装置1を提供し、画像収集装置1が、フレーム10と、フレキシブル回路板20と、第1プリズム系30と、レンズユニット40と、第2プリズム系50と、第1ボイスコイルモータ60と、第2ボイスコイルモータ70と、第3ボイスコイルモータ80と、結像装置90とを含み、第1プリズム系30と第2プリズム系50とは、それぞれフレーム10の両端に取り付けられ、レンズユニット40がフレーム10の中部に取り付けられるとともに、第1プリズム系30と第2プリズム系50との間に位置し、フレキシブル回路板20がフレーム10に取り付けられ、本実施例において第1ボイスコイルモータ60と第2ボイスコイルモータ70とは、いずれもフレキシブル回路板20に電気的に接続され、外部光線がレンズユニット40内に直接進入することを防止するために、フレーム10の外側に外皮11が覆われている。本発明において、フレーム10の幅方向をX軸方向、フレーム10の高さ方向をY軸方向、フレーム10の長さ方向をZ軸方向と定義し、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向のうちのいずれか2つが互いに垂直である。好ましくは、第1プリズム系30がフレーム10にスライド接続され、第1プリズム系30がレンズユニット40の物体側に位置し、第2プリズム系50がレンズユニット40の像側に位置し、Y軸方向から入射した光線が第1プリズム系30に反射された後、Z軸に沿ってレンズユニット40内に進入し、Z軸に沿ってレンズユニット40内に進入した光線がさらに第2プリズム系50に反射された後、X軸方向に沿って結像装置90に出射する。
【0020】
本実施例では、第1ボイスコイルモータ60は、第2プリズム系50がフレーム10内においてX軸周りに回動するように調節するためのものであり、第2ボイスコイルモータ70は、第2プリズム系50がフレーム10内においてY軸周りに回動するように調節するためのものであり、第2プリズム系50が、第1ボイスコイルモータ60及び第2ボイスコイルモータ70による駆動で自動的に角度を補正することができ、画像収集装置1の結像角度がより広くなり、その結像効果がより良好となる。
【0021】
図2及び
図7を参照すると、好ましくは、本発明に係る第1プリズム系30が第1プリズム31を含み、第2プリズム系50がフレーム10にスライド接続される第1フレーム体51と、第1フレーム体51に回動可能に接続される第2フレーム体52と、第2フレーム体52内に取り付けられる第2プリズム53とを含み、第2プリズム53が第2フレーム体52と同期して運動し、本実施例に係る第1プリズム31がY軸方向に沿って入射された光線を受光するとともにZ軸に沿ってレンズユニット40へ反射し、第2プリズム53がレンズユニット40からの光線を受光するとともにX軸方向に沿って当該光線を反射し、第1ボイスコイルモータ60が、第1ボイスコイル61と、第1ボイスコイル61とともに磁気ギャップを形成する第1磁石62とを含み、第1ボイスコイル61がフレキシブル回路板20に取り付けられてもよく、無論、第1ボイスコイル61がフレーム10にも取り付けられてもよく、第1磁石62が前記第1フレーム体51に取り付けられ、第2ボイスコイルモータ70が、第2ボイスコイル71と、第2ボイスコイル71とともに磁気ギャップを形成する第2磁石72とを含み、第2ボイスコイル71がフレキシブル回路板20に設けられ、第2磁石72が2フレーム体52に取り付けられる。このように、第1ボイスコイルモータ60は、第2プリズム系50がフレーム10内においてX軸周りに回動することを調節しやすくなり、第2ボイスコイルモータ70は、第2プリズム系50がフレーム10内においてY軸周りに回動することを調節しやすくなる。
【0022】
具体的に、第2プリズム系50が、第1回動軸54、ガイド柱55、第2回動軸56及び位置制限バネ57をさらに含み、第1フレーム体51が第1回動軸54によりフレーム10に回動可能に接続されている。第1ボイスコイルモータ60に通電されると、第1ボイスコイル61に誘導磁界が生じて第1磁石62の永久磁界と互いに作用することで、第1フレーム体51が第2フレーム体52と共に第1回動軸54であるX軸周りに回動するように駆動する。第1フレーム体51の第1回動軸54から離間する側での回動をより安定にするために、第1フレーム体51の第1回動軸54から離間する側に2つのガイド柱55が取り付けられ、フレーム10には、対応的に2つのガイド溝12が設けられ、2つのガイド柱55がそれぞれ2つのガイド溝12に挿設され、且つそれぞれ2つのガイド溝12内にスライドすることができる。第1フレーム体51と第2フレーム体52との間は、第2回動軸56によって回動可能に接続され、第2ボイスコイルモータ70に通電されると、第2ボイスコイル71に誘導磁界が生じて第2磁石72の永久磁界と互いに作用することで、第2フレーム体52が第2回動軸56であるY軸周りに回動するように駆動する。第1フレーム体51のバランスを保つために、位置制限バネ57が第1回動軸54に緊密に隣接して設けられ、位置制限バネ57の一方端が第1フレーム体51に接続され、位置制限バネ57の他方端が前記フレーム10に接続されている。
【0023】
好ましくは、第1プリズム系30が位置制限ピン58をさらに含み、第1フレーム体51に位置制限孔511が設けられ、位置制限ピン58の一方端が第2フレーム体52に取り付けられ、位置制限ピン58の他方端が位置制限孔511内に挿設され、位置制限ピン58の外径が位置制限孔511の内径よりも小さく、このように、第2フレーム体52が第1フレーム体51に対して小幅に回動することができる。
【0024】
本実施例では、第2回動軸56の数、位置制限ピン58の数、及び位置制限孔511の数がいずれも2つであり、2つの第2回動軸56と2つの位置制限ピン58がいずれもそれぞれ第2フレーム体52の上下両端に取り付けられ、2つの前記位置制限孔511がそれぞれ前記第1フレーム体51の上下両端に位置することにより、第2フレーム体52及び第2プリズム53が回動中により安定になる。
【0025】
画像収集装置1は、レンズユニット40がフレーム10内においてZ軸方向に沿って移動するように調節するための第3ボイスコイルモータ80をさらに有し、レンズユニット40が、レンズ41と、2つのガイドロッド42とを含み、レンズ41が、鏡筒411と、鏡筒411内に設けられるレンズ群412とを含み、第3ボイスコイルモータ80が、第3ボイスコイル81と、第3ボイスコイル81とともに磁気ギャップを形成する第3磁石82とを含み、第3ボイスコイル81が、フレキシブル回路板20に取り付けられるとともに、フレキシブル回路板20に電気的に接続され、無論、第3ボイスコイル81がフレーム10に取り付けられてもよく、第3磁石82が鏡筒411の外側壁に固定接続され、一方のガイドロッド42が、フレーム10の第3ボイスコイルモータ80から離間する側に取り付けられ、且つ鏡筒411が当該ガイドロッド42に係止接続され、他方のガイドロッド42が鏡筒411に固定接続され、且つこのガイドロッド42がフレーム10の他方側にスライド接続される。これにより、第3ボイスコイルモータ80は、レンズ41がZ軸方向に沿って移動することを駆動して焦点距離の調節を行うことが便利になる。
【0026】
本実施例では、結像装置90内には、回路板91と、回路板91に電気的に接続されるセンサ92が設けられ、この結像装置90が、主に第2プリズム系50で反射された光線を受光して、結像装置90に結像を行うためのものであり、結像装置90がフレーム10に設けられ、第2プリズム53に正対している。
【0027】
図10を参照すると、本発明がさらに携帯電子機器100を提供し、携帯電子機器100が、ハウジング110と、ハウジング110内に設けられる画像収集装置1とを含み、そして、ハウジング110の長さ方向がZ軸方向に一致し、ハウジング110の幅方向がX軸方向に一致し、その厚さ方向がY軸方向に一致する。携帯電子機器100内における画像収集装置1の必要な取付空間の厚さは、フレーム10のY軸方向における厚さのみに関連するため、レンズユニット40内においてレンズが多くても、当該画像収集装置1を有する携帯電子機器100の全体の外観寸法に影響を与えない。
【0028】
上述したのは、あくまでも本発明の実施形態であり、当業者にとっては、本発明の主旨を逸脱しない限りにおいて改良され得るが、本発明の技術的範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0029】
1 画像収集装置
10 フレーム
11 外皮
12 ガイド溝
20 フレキシブル回路板
30 第1プリズム系
31 第1プリズム
40 レンズユニット
41 レンズ
411 鏡筒
412 レンズ群
42 ガイドロッド
50 第2プリズム系
51 第1フレーム体
511 位置制限孔
52 第2フレーム体
53 第2プリズム
54 第1回動軸
55 ガイド柱
56 第2回動軸
57 位置制限バネ
58 位置制限ピン
60 第1ボイスコイルモータ
61 第1ボイスコイル
62 第1磁石
70 第2ボイスコイルモータ
71 第2ボイスコイル
72 第2磁石
80 第3ボイスコイルモータ
81 第3ボイスコイル
82 第3磁石
90 結像装置
91 回路板
92 センサ
100 携帯電子機器
110 ハウジング
【国際調査報告】