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特表2022-529146支持構造に要素を締結するための装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-17
(54)【発明の名称】支持構造に要素を締結するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   A41H 37/10 20060101AFI20220610BHJP
【FI】
A41H37/10 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560738
(86)(22)【出願日】2020-04-08
(85)【翻訳文提出日】2021-12-07
(86)【国際出願番号】 US2020027185
(87)【国際公開番号】W WO2020210297
(87)【国際公開日】2020-10-15
(31)【優先権主張番号】62/833,434
(32)【優先日】2019-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/939,859
(32)【優先日】2019-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514100751
【氏名又は名称】アベリー・デニソン・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】AVERY DENNISON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウショルド,ロバート・シィ
(72)【発明者】
【氏名】ソニヤ,ソニヤ
(57)【要約】
本発明の装置は、外周面の第2部分からの段差状の窪みを含む外周面の第1部分を備えた第1エジェクタピン及び第1中空ニードルを含むことができる。一部の実施形態において、装置は、第2中空ニードルを更に含むことができる。一部の実施形態において、キャップの第1端部は、装置のノーズに装着するように構成され得る。キャップは、キャップがノーズから取り除かれると、第1中空ニードルの先端がアパーチャを通って挿入されるようにサイズ化され得るアパーチャを含むことができる。一部の実施形態において、装置のノーズは、外側方向に向かう第1支持面と、前記外側方向に向かい前記第1支持面から外側方向に突出する第2支持面とを含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第1開放端に対向する第2開放端と、前記第1開放端と第2開放端との間で第1中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含む第1中空ニードルと、
前記第1中空ニードルの軸と整列した第1エジェクタピンであって、外周面と、前記外周面の第1部分を含む第1端部と、前記外周面の第2部分を含む中央部とを含み、前記外周面の第1部分が外周面の第2部分からの段差状の窪みを含む第1エジェクタピンと、を含む装置。
【請求項2】
前記段差状の窪みは、第1中空ニードルの軸方向に延びる平らな面を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記段差状の窪みは、前記第1中空ニードルの軸方向に延びる凹面を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
キャップを更に含み、前記キャップは、第1端部と、前記第1端部に対向する第2端部と、前記キャップの内部領域と連通し、前記第2端部の外面を通って延びるアパーチャとを含み、
前記キャップの第1端部は、第1中空ニードルの一部がキャップの内部領域内に位置して装置のノーズに装着されるように構成され、第1中空ニードルの先端は、第2端部の外面から窪んでおり、
前記アパーチャは、キャップがノーズから取り除かれると、アパーチャを通って第1中空ニードルの先端が挿入されるようにサイズ化される、請求項1~3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の装置を用いて支持構造に要素を締結する方法であって、
フィラメントが第1中空ニードルのスロットを通って延びながら、前記フィラメントの第1端に取り付けられたアンカーを第1中空ニードルの中空内部領域に挿入するステップと、
第1中空ニードルの先端で支持構造の第1表面を突き刺し、前記第1中空ニードルの一部が支持構造の厚さを通って延びながら、前記第1中空ニードルの先端を支持構造の第2表面に通過させるステップと、
第1エジェクタピンを用いて前記アンカーを第1中空ニードルの第1開放端に通過させるステップであって、前記フィラメントの一部はアンカーに対して枢動されて、段差状の窪み内に位置するステップと、を含む方法。
【請求項6】
先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第2中空ニードルの第1開放端に対向する第2開放端と、前記第2中空ニードルの第1開放端と第2開放端との間で第2中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含む第2中空ニードルと、
第2中空ニードルの軸と整列した第2エジェクタピンであって、外周面と、前記外周面の第1部分を含む第1端部と、前記外周面の第2部分を含む中央部とを含み、前記第2エジェクタピンの外周面の第1部分が、第2エジェクタピンの外周面の第2部分からの段差状の窪みを含む第2エジェクタピンと、を更に含む請求項1~3のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
前記第2エジェクタピンの段差状の窪みは、前記第2中空ニードルの軸方向に延びる平らな面を含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第2エジェクタピンの段差状の窪みは、前記第2中空ニードルの軸方向に延びる凹面を含む、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
キャップを更に含み、前記キャップは、第1端部と、前記第1端部に対向する第2端部と、前記キャップの内部領域と連通し、前記第2端部の外面を通って延びるアパーチャとを含み、
前記キャップの第1端部は、第1中空ニードルの一部及び第2中空ニードルの一部がキャップの内部領域内に位置して装置のノーズに装着されるように構成され、第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端は、第2端部の外面から窪んでおり、
前記アパーチャは、キャップがノーズから取り除かれると、アパーチャを通って第1中空ニードルの先端及び第2の中空ニードルの先端が挿入されるようにサイズ化される、請求項6~8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記キャップの第2端部の外面を通って延びるアパーチャは、長方形のアパーチャを含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
外側方向に向かう第1支持面と、前記外側方向に向かい前記第1支持面から外側方向に突出する第2支持面とを含むノーズを更に含み、
前記第1支持面は、第2支持面の外周から半径方向に延び、
前記第1中空ニードル及び第2中空ニードルは、各々第2支持面を通って延びる、請求項6~8のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
請求項6~8のいずれかに記載の装置を用いて支持構造に要素を締結する方法であって、
フィラメントが第1中空ニードルのスロットを通って延びながら、前記フィラメントの第1端に取り付けられた第1アンカーを第1中空ニードルの中空内部領域に挿入するステップと、
フィラメントが第2中空ニードルのスロットを通って延びながら、前記フィラメントの第2端に取り付けられた第2アンカーを第2中空ニードルの中空内部領域に挿入するステップと、
第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端で支持構造の第1表面を突き刺し、前記第1中空ニードルの一部及び第2中空ニードルの一部が支持構造の厚さを通って延びながら、第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端を各々支持構造の第2表面に通過させるステップと、
第1エジェクタピンを用いて第1アンカーを第1中空ニードルの第1開放端に通過させるステップであって、前記フィラメントの第1部分は第1アンカーに対して枢動されて、第1エジェクタピンの外周面の段差状の窪み内に位置するステップと、
第2エジェクタピンを用いて第2アンカーを第2中空ニードルの第1開放端に通過させるステップであって、前記フィラメントの第2部分は第2アンカーに対して枢動されて、第2エジェクタピンの外周面の段差状の窪み内に位置するステップと、を含む方法。
【請求項13】
前記要素は、ボタンを含み、
前記支持構造の第1表面を突き刺す前に、前記ボタンの第1穴を介して第1中空ニードルの先端を挿入するステップと、前記ボタンの第2穴を介して第2中空ニードルの先端を挿入するステップとを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記支持構造は、生地を含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記フィラメントの長さを大きくするステップを更に含む、請求項12~14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第1開放端に対向する第2開放端と、前記第1開放端と第2開放端との間で第1中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含む第1中空ニードルと、
前記第1中空ニードルの軸と整列した第1エジェクタピンと、
キャップを含み、前記キャップは、第1端部と、前記第1端部に対向する第2端部と、前記キャップの内部領域と連通し、前記第2端部の外面を通って延びるアパーチャとを含む装置であって、
前記キャップの第1端部は、第1中空ニードルの一部がキャップの内部領域内に位置して装置のノーズに装着されるように構成され、第1中空ニードルの先端は、第2端部の外面から窪んでおり、
前記アパーチャは、キャップがノーズから取り除かれると、アパーチャを通って第1中空ニードルの先端が挿入されるようにサイズ化される装置。
【請求項17】
前記キャップの第2端部の外面を通って延びるアパーチャは、長方形のアパーチャを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
請求項16又は17に記載の装置を用いて支持構造に要素を締結する方法であって、
ノーズからキャップを取り除くステップと、
フィラメントが第1中空ニードルのスロットを通って延びながら、前記フィラメントの第1端に取り付けられたアンカーを第1中空ニードルの中空内部領域に挿入するステップと、
第1中空ニードルの先端で支持構造の第1表面を突き刺し、前記第1中空ニードルの一部が支持構造の厚さを通って延びながら、第1中空ニードルの先端を支持構造の第2表面に通過させるステップと、
前記キャップのアパーチャを通って第1中空ニードルの先端を挿入するステップと、
前記キャップの第2端部の外面とノーズとの間で支持構造を圧縮するステップと、
前記キャップの第2端部の外面とノーズとの間で支持構造を圧縮しながら、第1エジェクタピンを用いてアンカーを第1中空ニードルの第1開放端に通過させるステップと、を含む方法。
【請求項19】
先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、第2中空ニードルの第1開放端に対向する第2開放端と、前記第2中空ニードルの第1開放端と第2開放端との間で前記第2中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含む第2中空ニードルと、
前記第2中空ニードルの軸と整列した第2エジェクタピンとを含み、
前記キャップの第1端部は、前記第1中空ニードルの一部及び第2中空ニードルの一部がキャップの内部領域内に位置して装置のノーズに装着されるように更に構成され、前記第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端が第2端部の外面から窪んでおり、
前記アパーチャは、キャップがノーズから取り除かれると、アパーチャを通って第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端が挿入されるようにサイズ化される、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記キャップの第2端部の外面を通って延びるアパーチャは、長方形のアパーチャを含む、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記ノーズは、外側方向に向かう第1支持面と、前記外側方向に向かい前記第1支持面から外側方向に突出する第2支持面とを更に含み、
前記第1支持面は、第2支持面の外周から半径方向に延び、
前記第1中空ニードル及び第2中空ニードルは、各々第2支持面を通って延びる、請求項19又は20に記載の装置。
【請求項22】
請求項19~21のいずれかに記載の装置を用いて支持構造に要素を締結する方法であって、
ノーズからキャップを取り除くステップと、
フィラメントが第1中空ニードルのスロットを通って延びながら、前記フィラメントの第1端に取り付けられた第1アンカーを第1中空ニードルの中空内部領域に挿入するステップと、
フィラメントが第2中空ニードルのスロットを通って延びながら、前記フィラメントの第2端に取り付けられた第2アンカーを第2中空ニードルの中空内部領域に挿入するステップと、
第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端で支持構造の第1表面を突き刺し、第1中空ニードルの一部及び第2中空ニードルの一部が支持構造の厚さを通って延びながら、第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端を各々支持構造の第2表面に通過させるステップと、
キャップのアパーチャを通って前記第1中空ニードルの先端及び前記第2中空ニードルの先端を挿入するステップと、
前記キャップの第2端部の外面とノーズとの間で支持構造を圧縮するステップと、
前記キャップの第2端部の外面とノーズとの間で支持構造を圧縮し、第1エジェクタピンを用いて第1アンカーを第1中空ニードルの第1開放端に通過させ、第2エジェクタピンを用いて第2アンカーを第2中空ニードルの第1開放端に通過させるステップと、を含む方法。
【請求項23】
前記要素は、ボタンを含み、
前記支持構造の第1表面を突き刺す前に、前記ボタンの第1穴を介して第1中空ニードルの先端を挿入するステップと、前記ボタンの第2穴を介して第2中空ニードルの先端を挿入するステップと、を更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記支持構造は、生地を含む、請求項22又は23に記載の方法。
【請求項25】
前記フィラメントの長さを大きくするステップを更に含む、請求項22~24のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
外側方向に向かう第1支持面と、前記外側方向に向かい前記第1支持面から外側方向に突出する第2支持面とを含むノーズであって、前記第1支持面は、前記第2支持面の外周から半径方向に延びるノーズと、
前記第2支持面を通って延びる第1中空ニードルであって、先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第1開放端に対向する第2開放端と、前記第1開放端と第2開放端との間で前記第1中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含む第1中空ニードルと、
前記第2支持面を通って延びる第2中空ニードルであって、先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第2中空ニードルの第1開放端に対向する第2開放端と、前記第2中空ニードルの第1開放端と第2開放端との間で第2中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含む第2中空ニードルと、を含む装置。
【請求項27】
前記第1支持面は、前記第2支持面の外周を囲む、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記第1中空ニードルの軸と整列した第1エジェクタピンであって、外周面と、前記外周面の第1部分を含む第1端部と、前記外周面の第2部分を含む中央部とを含み、前記外周面の第1部分は、外周面の第2部分からの段差状の窪みを含む第1エジェクタピンと、
前記第2中空ニードルの軸と整列した第2エジェクタピンであって、外周面と、前記外周面の第1部分を含む第1端部と、前記外周面の第2部分を含む中央部とを含み、前記第2エジェクタピンの外周面の第1部分は、第2エジェクタピンの外周面の第2部分からの段差状の窪みを含む第2エジェクタピンと、を更に含む、請求項26又は27に記載の装置。
【請求項29】
キャップを更に含み、前記キャップは、第1端部と、前記第1端部に対向する第2端部と、前記キャップの内部領域と連通し、前記第2端部の外面を通って延びるアパーチャとを含み、
前記キャップの第1端部は、第1中空ニードルの一部及び第2中空ニードルの一部がキャップの内部領域内に位置してノーズに装着されるように構成され、第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端は、前記第2端部の外面から窪んでおり、
前記アパーチャは、キャップがノーズから取り除かれると、アパーチャを通って第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端が挿入されるようにサイズ化される、請求項26~28のいずれかに記載の装置。
【請求項30】
前記キャップの第2端部の外面を通って延びるアパーチャは、長方形のアパーチャを含む、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
請求項26~30のいずれかに記載の装置を用いてボタンを支持構造に付ける方法であって、
前記ボタンの第1穴を介して前記第1中空ニードルの先端を挿入するステップと、
前記ボタンの第2穴を介して前記第2中空ニードルの先端を挿入するステップと、
前記第2支持面を前記ボタンのキャビティ内に位置させた状態で、前記ノーズに対してボタンを押圧するステップと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、支持構造に要素を締結するための装置及び方法に関し、より詳細には、中空ニードル及びエジェクタピンを含む装置、並びに支持構造に要素を締結するためにエジェクタピンを用いて中空ニードルからファスナーを押し出す方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一対の中空ニードル及び対応する一対のエジェクタピンを用いて生地にボタンを固定することが知られている。一般に、中空ニードルは、ボタンの一対の穴を通って挿入される。次いで、使用者は、予め決められた位置で生地にニードルを挿入する。次いで、一対のエジェクタピンは、生地にボタンを付けるために、対応する中空ニードルを介してファスナーの各端を押し進める。しかし、従来の装置は、中空ニードルを介したファスナーの押し出しに対して望ましくない抵抗を提供する場合がある。また、従来の装置は、装置と生地との間にボタンを適切に挟むことができない場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
以下では、詳細な説明に記載されている一部の実施形態の基本的な理解を提供するために、本開示の簡略化した要約を提示する。
【0004】
一部の実施形態において、装置は、先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第1開放端に対向する第2開放端と、前記第1開放端と第2開放端との間で第1中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含む第1中空ニードルを含むことができる。装置は、第1中空ニードルの軸と整列した第1エジェクタピンを更に含むことができる。第1エジェクタピンは、外周面と、前記外周面の第1部分を含む第1端部と、前記外周面の第2部分を含む中央部とを含むことができる。前記外周面の第1部分は、外周面の第2部分からの段差状の窪みを含むことができる。
【0005】
一部の実施形態において、装置は、先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第1開放端に対向する第2開放端と、前記第1開放端と第2開放端との間で第1中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含む第1中空ニードルを含むことができる。装置は、第1中空ニードルの軸と整列した第1エジェクタピンを含むことができる。装置は、キャップを更に含み、前記キャップは、第1端部と、前記第1端部に対向する第2端部と、前記キャップの内部領域と連通し、前記第2端部の外面を通って延びるアパーチャとを含むことができる。キャップの第1端部は、第1中空ニードルの一部がキャップの内部領域内に位置して装置のノーズに装着されるように構成され得、第1中空ニードルの先端は第2端部の外面から窪んでおり、前記アパーチャは、キャップがノーズから取り除かれると、アパーチャを通って第1中空ニードルの先端が挿入されるようにサイズ化される。
【0006】
一部の実施形態において、装置は、外側方向に向かう第1支持面と、前記外側方向に向かい第1支持面から外側方向に突出する第2支持面とを含むノーズを含むことができる。第1支持面は、第2支持面の外周から半径方向に延びることができる。第1中空ニードルは、第2支持面を通って延びることができる。第1中空ニードルは、先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第1開放端に対向する第2開放端と、前記第1開放端と第2開放端との間で第1中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含むことができる。第2中空ニードルは、第2支持面を通って延びることができる。第2中空ニードルは、先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第2中空ニードルの第1開放端に対向する第2開放端と、前記第2中空ニードルの第1開放端と第2開放端との間で第2中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含むことができる。
【0007】
本発明の実施形態の特徴、態様、及び利点は、下記の詳細な説明、及び添付の図面を参照して更に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態による支持構造に要素を締結するための装置の正面図を示す。
図2図1の線2に沿って切り取った装置の拡大部分を示し、装置のノーズからキャップが取り除かれている。
図3図1の線3-3に沿って切り取った装置の右側面図を示す。
図4図3の右側面図であるが、装置のノーズからキャップが取り除かれている。
図5図3の右側面図であるが、装置からキャップと右側のハウジングパネルが取り除かれている。
図6図5の線6に沿って切り取った装置の部分の拡大斜視図を示す。
図7図6のエジェクタピンの外側端の上面図を示す。
図8図7の線8-8に沿って切り取ったエジェクタピンの外側端の側面図を示す。
図9図8の線9-9に沿って切り取ったエジェクタピンの外側端の端面図を示す。
図10図6に示している装置の部分の拡大斜視図であり、中空ニードルの対応する内面に対して、クリップの第1実施形態のファスナーの各々のアンカーが安着している。
図11図6に示している装置の部分の拡大斜視図であり、中空ニードルの対応する内面に対して、クリップの第2実施形態の他のファスナーの各々のアンカーが安着している。
図12図10図11に示しているファスナーのうちの1つ及び装置の部分の概略的な断面図であり、ボタンの対応する穴に中空ニードルが挿入されている。
図13図12の概略図であり、装置のキャップがノーズとキャップとの間に生地とボタンを押圧しながら、中空ニードルが生地に突き刺される。
図14図13の概略図であり、エジェクタピンが中空ニードルを介して図10図11に示しているファスナーのうちの1つのアンカーを押し進めており、ファスナーのフィラメントがエジェクタピンの窪みに収容されている。
図15図14の線15-15に沿った断面図であり、図10に示しているファスナーのフィラメントがエジェクタピンのうちの1つの窪みに収容されていることを示す。
図16図14の線15-15に沿った断面図であり、図11に示しているファスナーのフィラメントがエジェクタピンのうちの1つの窪みに収容されていることを示す。
図17図13の概略図であり、ファスナーのフィラメントの長さを大きくしながら、エジェクタピンが中空ニードルの各々の開放端を通って図10図11に示しているファスナーのうちの1つのアンカーを押し進めている。
図18図10に示しているファスナーが生地にボタンを付けた後の図17の生地及びボタンを示す。
図19図11に示しているファスナーが生地にボタンを付けた後の図17の生地及びボタンを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態は、例示的な実施形態が示されている添付の図面を参照して、以下でさらに完全に説明される。可能な場合、図面全体に亘って同じ参照符号を使用して、同じ又は類似する部分を示す。しかし、本開示は、多くの異なる形態で実現され得、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。
【0010】
図1は、装置101のノーズ201(図2参照)上にキャップ103が設けられた装置101の正面図を示す。図2は、ノーズ201の拡大図を示す。一部の選択的な実施形態において、ノーズ201は、外側方向603(例えば、以下の図6に関して図示及び説明される外側方向603)に向かう第1支持面203を含むことができる。一部の選択的な実施形態において、ノーズ201は、外側方向603に向かう第2支持面205を含むことができる。一部の実施形態において、示されるように、第1支持面203及び第2支持面205は、実質的に平らな面であり得るが、一部の実施形態において、第1支持面203又は第2支持面205の一方又は両方が湾曲し得る。また、示されるように、第1支持面203は、第1平面に沿って延びることができ、第2支持面205は、第1平面に平行な第2平面に沿って延びることができるが、さらなる実施形態において、平面は傾斜して配置され得る。
【0011】
図6に示すように、第2支持面205は、第1支持面203から外側方向603に距離「D1」だけ突出することができる。一部の実施形態において、図12に示すように、第2支持面205が第1支持面203から突出した距離「D1」は、ボタン1201の外部リム1203下のボタン1201の窪み距離「D2」よりも大きい又は等しい。一部の実施形態において、距離「D1」は、約1mm~約5mm、例えば、約1mm~約3mmであり得るが、さらなる実施形態において他の距離が提供され得る。図4~6に示すように、第1支持面203は、第2支持面205の外周207から半径方向に延びることができる。他の実施形態において、図2に示すように、第1支持面203は、第2支持面205の外周207を完全に囲むことができ、第1支持面203は、第2支持面205の外周207全体を囲む。示していないが、さらなる実施形態において、第1支持面203は第2支持面205の外周207を単に部分的に囲むことができる。図2に示すように、外周207は円形であり得るが、さらなる実施形態において他の形状が提供され得る。一部の実施形態において、図12に示すように、第2支持面205の外周207の形状は、第2支持面205がボタン1201の円形窪み1205にぴったり重ねて嵌合するように設計され得る。
【0012】
装置101は、単一の中空ニードルを含むことができるが、さらなる実施形態において、装置101は、2以上の中空ニードルを含むことができる。例えば、図1、2、4~6、10~14及び17に示すように、装置101は、第1中空ニードル401aと第2中空ニードル401bとを含む複数の中空ニードル401を含むことができる。図2に示すように、第1中空ニードル401a及び第2中空ニードル401bは、各々第2支持面205の開口209を通って延びることができる。示しているように、一部の実施形態において、開口209は、以下で更に十分に説明されているように、ファスナーのフィラメントが通過できるようにするC形状の開口を含むことができる。中空ニードルの数及び/又はファスナーのタイプに応じて、異なる他の形状の開口209が提供され得る。
【0013】
図1、3及び4に示すように、装置101は、第1端部105と、前記第1端部105に対向する第2端部107とを含むことができるキャップ103を含むことができる。第1端部105は、ノーズ201に装着されるように構成される。例えば、図13に示すように、キャップ103は、内部領域1301を規定でき、第1端部105は、ノーズ201から突出部211(図2参照)をスナップ式に収容するように設計されたキャビティ1303を含むことができる。従って、図1及び3に示すように、キャップ103を装置101のノーズ201に着脱自在に装着するために、突出部211がキャビティ1303にスナップ式に収容されるように、キャップ103の第1端部105の内部領域1301内にノーズ201が挿入できる。(例えば、図1及び3~4から)理解できるように、一旦装着されると、第1中空ニードル401aの一部及び第2中空ニードル401bの一部が各々キャップ103の内部領域1301内に配置される。(例えば、図1及び3~4から)更に理解できるように、第1中空ニードル401aの先端605a(図4参照)及び第2中空ニードル401bの先端605b(図4参照)は、第2端部107の外面109から窪むことができる。結果的に、キャップ103が装置101のノーズ201に装着される場合、ノーズ201の第2支持面205から延びる中空ニードルの部分はキャップ103によって保護することができる。
【0014】
一部の実施形態において、キャップ103は、キャップ103の内部領域1301と連通し、第2端部107の外面109を通って延びる選択的なアパーチャ111(例えば、図1及び13参照)を含むことができる。アパーチャ111は、キャップ103がノーズ201から取り除かれると、アパーチャ111を通って第1中空ニードル401aの先端605a及び第2中空ニードル401bの先端605bが挿入されるようにサイズ化され得る。アパーチャ111は、中空ニードルの数及び配列に応じて、様々な形状及びサイズを含むことができる。例えば、図1に示すように、アパーチャは、第1中空ニードル401aの先端605aと第2中空ニードル401bの先端605bを全て同時に収容するサイズの長方形のアパーチャを含むことができる。単一の長方形のアパーチャは、先端605a、605bの同時挿入を容易にし、キャップ103と干渉することなく、支持構造に要素を締結することを容易にする。
【0015】
図6を参照すると、第1中空ニードル401aは、先端605aの外側方向603にテーパ状である第1開放端601aと、前記第1開放端601aに対向する第2開放端607aとを含むことができる。一部の実施形態において、第2開放端607aは、第1中空ニードル401aのスリーブ608aと、第1開放端601aと第2開放端607aとの間で第1中空ニードル401aの軸611aに沿って少なくとも部分的に延びるスロット609aと、を含む。例えば、スロット609aは、スロット609aの側方収容領域610aから第1中空ニードル401aの第1開放端601aまで、第1中空ニードル401aの軸611aに沿って延びることができる。
【0016】
第2中空ニードル401bが提供された場合、第1中空ニードル401aの鏡像を含むことができる。例えば、第2中空ニードル401bは、先端605bの外側方向603にテーパ状である第1開放端601bと、第1開放端601bに対向する第2開放端607bとを含むことができる。一部の実施形態において、第2開放端607bは、第2中空ニードル401bのスリーブ608bと、前記第1開放端601bと第2開放端607bとの間で第2中空ニードル401bの軸611bに沿って少なくとも部分的に延びるスロット609bと、を含む。例えば、スロット609bは、スロット609bの側方収容領域610bから第2中空ニードル401bの第1開放端601bまで、第2中空ニードル401bの軸611bに沿って延びることができる。
【0017】
第1エジェクタピン613aは、第1中空ニードル401aの軸611aと整列し得る。第1エジェクタピン613aは、外周面615aを含むことができる。第1エジェクタピン613aの第1端部617aは、外周面615aの第1部分619aを含むことができる。第1エジェクタピン613aの中央部621aは、外周面615aの第2部分623aを含むことができる。図8~9に示すように、第1エジェクタピン613aの外周面615aの第1部分619aは、第1エジェクタピン613aの外周面615aの第2部分623aからの段差状の窪み801を含むことができる。
【0018】
第2エジェクタピン613bは、第2中空ニードル401bの軸611bと整列し得る。第2エジェクタピン613bは、外周面615bを含むことができる。第2エジェクタピン613bの第1端部617bは、外周面615bの第1部分619bを含むことができる。第2エジェクタピン613bの中央部621bは、外周面615bの第2部分623bを含むことができる。図8~9に示すように、第2エジェクタピン613bの外周面615bの第1部分619bは、第2エジェクタピン613bの外周面615bの第2部分623bからの段差状の窪み801を含むことができる。
【0019】
図8を参照すると、各々のエジェクタピン613a、613bは、線形軸803に沿って延びることができる。段差状の窪み801は、線形軸803に垂直な方向に測定された深さ805を含むことができ、第2部分623a、623bは、線形軸803に垂直な方向に測定された高さ807を含むことができる。示しているように、高さ807は、第2部分623a、623bが円形筒部を含む場合、第2部分623a、623bの直径を含むことができる。しかし、第2部分は、高さが構成の寸法である四辺形の構成又は他の構成を含むことができる。一部の実施形態において、深さ805は、高さ807の約5%~約50%、高さ807の約10%~約40%、高さ807の約10%~約30%であり得るが、さらなる実施形態において他の範囲が提供され得る。一部の実施形態において、深さ805は、約10ミクロン~約400ミクロン、約50ミクロン~約300ミクロン、約100ミクロン~約300ミクロン、約200ミクロン~約300ミクロン又は他の深さであり得る。
【0020】
図7を参照すると、段差状の窪み801は、線形軸803の方向に測定された長さ701を含むことができる。長さ701は、約2mm~約12mm、約5mm~約10mm、約6mm~約9mmであり得るが、さらなる実施形態において他の長さが提供され得る。
【0021】
一部の実施形態において、第1エジェクタピン613a及び第2エジェクタピン613bの段差状の窪み801は、各々の第1中空ニードル401aの軸611a及び第2中空ニードル401bの軸611bの外側方向603に延びる平らな面802を含むことができる。代案的な実施形態において、図9において点線曲線で示すように、第2エジェクタピン613bの段差状の窪み801は、各々の第1中空ニードル401aの軸611a及び第2中空ニードル401bの軸611bの外側方向603に延びる凹面901を含む。例えば、図9において点線で示すように、凹面901の断面は、外側方向603に垂直な平面に沿うと共に外側方向603に沿う断面凹状のプロファイルを含むことができる。
【0022】
以下、装置101を使用して支持構造に要素を締結する方法を説明する。図12~14及び17~19に示すように、要素は例示のボタン1201を含み得るが、さらなる実施形態において他の要素が提供され得る。例えば、さらなる実施形態において、要素は、価格表、無線周波数識別装置(RFID装置)、デコレーション、さらなる生地、又は他の要素を含むことができる。図13~14及び17~19に示すように、支持構造1305は、生地を含み得るが、板紙、木材、プラスチック又は1以上の中空ニードルによって貫通できるさらなる実施形態において他の材料が提供され得る。また、少なくとも1つの追加要素及び/又は支持構造が他の実施形態で提供され得る。
【0023】
フィラメントは、第1端と、前記第1端に対向する第2端とを含むことができる。第1端には第1アンカーが提供され、第2端には第2アンカーが提供され得る。一部の実施形態において、第1及び第2アンカーは、全て支持構造に要素を締結するために、対応する第1及び第2中空ニードルと共に支持構造1305を通過するように設計され得る。例えば、本明細書の全般に亘って説明しているように、第1アンカー及び第2アンカーは、支持構造1305にボタンを付けるために、対応する第1及び第2中空ニードルと共に支持構造1305を通過することができる。
【0024】
一部の実施形態において、示していないが、支持構造に要素を締結するために、単一のアンカーのみが単一の中空ニードルと共に支持構造を通過するように設計される。例えば、一部の実施形態において、第1アンカーは、単一の中空ニードルと共に支持構造を通過してフィラメントの第1端を支持構造に締結することができ、第2アンカーは、支持構造を通過せずにフィラメントの第2端に要素を締結することができる。このような実施形態において、フィラメントは支持構造を通ってねじ状であり得、フィラメントの第1端は、第1アンカーの支持構造の通過を防止でき、フィラメントの第2端は、第2アンカー及び/又は要素の支持構造の通過を防止できる。一部の実施形態において、第2アンカーは、フィラメントに要素を取り付けることを容易にすることができ、前記第2アンカーと要素は互いに分離され得る。一部の実施形態において、第2アンカーは、要素を含むことができ、前記要素もまた第2アンカーとして機能し、フィラメントの第2端と統合される。
【0025】
図4に示すように、一実施形態において、方法は、ノーズ201からキャップ103を取り除き、ファスナーのクリップを側方に収容するようにサイズ化された側方収容領域403及び中空ニードル401を露出させるステップを含むことができる。図5を参照すると、ファスナー503a、503bの1つ以上のクリップ501a、501bは、装置101の収納領域505内に収納され得る。クリップ501a、501bにアクセスするために、アクセスドア507が使用者によって枢動されて開放され得る。次いで、使用者は、側方収容領域403にセットするためのクリップ501a、501bのうち一方を選択することができる。図10に示すように、クリップ501aの第1実施形態の各々のファスナー503aは、第1装着タブ1005aによりクリップ501aの第1支持レール1003aに取り付けられた第1アンカー1001aと、第2装着タブ1005bによりクリップ501aの第2支持レール1003bに取り付けられた第2アンカー1001bと、を含むことができる。各々のファスナーは、第1アンカー1001aに取り付けられた第1端と、第2アンカー1001bに取り付けられた第2端とを含むフィラメント1007を更に含む。図11に示すように、クリップ501bの第2実施形態の各々のファスナー503bは、第1装着タブ1105aによりクリップ501bの第1支持レール1103aに取り付けられた第1アンカー1101aと、第2装着タブ1105bによりクリップ501bの第2支持レール1103bに取り付けられた第2アンカー1101bと、を含むことができる。各々のファスナーは、第1アンカー1101aに取り付けられた第1端と、第2アンカー1101bに取り付けられた第2端とを含むフィラメント1107を更に含む。
【0026】
図10に示すように、クリップ501aの第1実施形態は、第1アンカー1001aが、第1中空ニードル401aのスロット609aの側方収容領域610a(図6参照)内に安着され、第2アンカー1001bが、第2中空ニードル401bのスロット609bの側方収容領域610b(図6参照)内に安着されるまで、使用者によって挿入方向1009に挿入され得る。図11に示すように、クリップ501bの第2実施形態は、第1アンカー1101aが、第1中空ニードル401aのスロット609aの側方収容領域610a(図6参照)内に安着され、第2アンカー1101bが第2中空ニードル401bのスロット609bの側方収容領域610b(図6参照)内に安着されるまで、使用者によって挿入方向1109に挿入され得る。
【0027】
締結された要素が、図12に示すように、ボタン1201を含む場合、第1中空ニードル401aの先端605aは、ボタン1201の第1穴を介して挿入することができ、第2中空ニードル401bの先端605bは、ボタン1201の第2穴を介して挿入することができる。多数の実施形態(図12参照)において、第1中空ニードル401aは、ボタン1201の第1穴を通って挿入でき、第2中空ニードル401bは、ボタン1201の第2穴を通って挿入でき、前記ボタン1201の第1及び第2穴は、第1中空ニードル401a及び第2中空ニードル401bの直径よりも大きい。他の実施形態(図12~14参照)において、第1中空ニードル401aは、ボタン1201の第1穴を介して挿入することができ、第2中空ニードル401bは、ボタン1201の第1穴を介して挿入することができ、前記第1中空ニードル401a及び第2中空ニードル401bは、ボタン1201の第1及び第2穴内に嵌合される。
【0028】
図13に示すように、方法は、第1中空ニードル401aの先端605aで支持構造1305の第1表面1307aを突き刺し、第1中空ニードル401aの一部が支持構造1305の厚さ「T」を通って延びながら、第1中空ニードル401aの先端605aを支持構造1305の第2表面1307bに通過させるステップを含むことができる。示しているように、一部の実施形態において、支持構造1305の厚さ「T」は、ボタン1201又は他の要素の厚さよりも大きくなり得る。
【0029】
図13に示すように、キャップ103は反転することができ、第1中空ニードル401aの先端605a及び第2中空ニードル401bの先端605bは、キャップ103のアパーチャ111を介して挿入できる。次いで、キャップ103が、ノーズ201に向けて押圧され、支持構造1305(例えば、生地)及び要素(例えば、ボタン1201)がキャップ103の第2端部107の外面109とノーズ201との間で圧縮され、これによりボタン1201と生地がコンパクト化して、装置101からのファスナー503a、503bの適切な展開を保証しやすくすることができる。また、図12に示すように、ノーズの第2支持面205は、締結工程中にボタンを支持しやすくするためにボタンの窪み1205に収容され得る。例えば、ボタン1201が第2支持面205に対して押圧されると、第2支持面205は、ボタン1201の窪み1205にぴったり収容され、締結の際にボタンを整列して支持するに役立つ。従って、キャップ103は、代案的な機能を提供する。例えば、キャップ103は、キャップがノーズに取り付けられる際に、ニードルを保護する機能を行うことができる。また、キャップ103は、アパーチャ111を含んでニードルが前記アパーチャを通って延び、装置101からファスナー503a、503bを展開する間、キャップ103が要素と支持構造とを共に圧縮する機能を行う。
【0030】
図5を参照すると、ファスナー503a、503bを展開するために、レバー509は、枢動ポイント511を中心に方向513に枢動するように使用者によって押圧され得る。レバー509の歯515は、歯車517の歯516と係合して、回転方向519で示されるように歯車517を時計回りに回転させる。歯車517の歯516は、駆動ラック521の歯520と係合して、駆動ラック521を方向523に変位させる。図14に示すように、エジェクタピン613a、613bの対応する外側端1401a、1401bは、対応するアンカーに対して押圧され、第1アンカー1001a、1101aが第1中空ニードル401aの中空内部領域に挿入され、第2アンカー1001b、1101bが第2中空ニードル401bの中空内部領域に挿入され、フィラメントが対応するスロット609a、609bを通って延びる。次いで、第1装着タブ1005a、1105aによりクリップ501a、501bの第1支持レール1003a、1103aに取り付けられた第1アンカー1001a、1101a、及び第2装着タブ1005b、1105bによりクリップ501a、501bの第2支持レール1003b、1103bに取り付けられた第2アンカー1001b、1101bは、第1支持レール1003a、1103a及び第2支持レール1003b、1103bから各々第1中空ニードル401aの刃先(例えば、図6参照)及び第2中空ニードル401bの刃先(例えば、図6参照)により分離される。図14に示すように、フィラメントは、第1アンカー1001a、1101a及び第2アンカー1001b、1101bに対して枢動され、フィラメントは、図14に破線で概略的に示されるフィラメント1007、1107で示されるように、アンカー上に折り畳まれる。
【0031】
図15に示すように、折り畳まれたフィラメント1007は、第1及び第2アンカー1001a、1001bに対して枢動され、フィラメント1007の一部が第1及び第2エジェクタピン613a、613bの外周面615a、615bの段差状の窪み801に収容され得る。同様に、図16に示すように、折り畳まれたフィラメント1107は、第1及び第2アンカー1101a、1101bに対して枢動され、フィラメント1107の一部が第1及び第2エジェクタピン613a、613bの外周面615a、615bの段差状の窪み801に収容され得る。実際、示しているように、フィラメント1007のくさび状部分1501(図15参照)及びフィラメント1107のくさび状部分1601(図16参照)は、スロット609a、609bを通って段差状の窪み801に平らな面802に対して収容されるように形状化され得る。支持構造1305を通過するアンカーを備えた中空ニードルの全寸法1505を減少させることで締結手順を完了するために、使用者がレバー509に加えなければならない力を減らすことができる。段差状の窪み801は、フィラメント1007、1107がアンカーに対して、及びエジェクタピン613a、613bの平らな面802に対して折り返され(例えば、実質的に90°)、フィラメント1007、1107が中空ニードル内部に圧入されることを防ぐことで、使用者がレバーを押圧するのに必要な労力が減少される。また、平らな面802の代わりに、凹面が提供される場合、全寸法1505は遥に減少して、支持構造1305を通ってファスナーを駆動するのに必要な労力を更に減少させることができる。従って、第1及び第2エジェクタピン613a、613bの外周面615a、615bの段差状の窪み801は、締結の手順の間、支持構造1305を通ってフィラメントの関連部分及びアンカーを駆動するのに必要な労力を減少させる、顕著に有益な結果を提供する。
【0032】
図17に更に示すように、エジェクタピン613a、613bのさらなる延長は、フィラメント1007、1107を弾性変形、焼成変形又は部分的に弾性変形及び部分的に焼成変形することで、図17に概略的に示すように、フィラメント1007、1107の長さを大きくする。図17に示すように、第1アンカー1001a、1101aは、第1エジェクタピン613aと第1中空ニードル401aの第1開放端601aを通過し、第2アンカー1001b、1101bは、第2エジェクタピン613bと第2中空ニードル401bの第1開放端601bを通過する。
【0033】
アンカーが中空ニードルの開放端を通過すると、一部の実施形態において、フィラメント1007、1107は、元の長さに弾性的に戻るか、部分的に弾性的に戻ることができ、アンカーは実質的に元の方向に再度枢動され得、アンカーは、図18及び図19で理解できるように、ファスナーのT字状の部分を形成して、フィラメントの端部が支持構造1305(例えば、生地)の厚さを再度通過するのを防止しやすくする。同時に、図18図19に示すように、フィラメント1007、1107は、ボタン1201の開口を通過してボタンのブリッジ1801を捕捉することで、ボタン1201を支持構造1305に締結することができる。他の締結作業が求められる場合、使用者が上述の方法と類似又は同一の方式により、他のファスナー503a、503bを展開させるために、第1支持レール1003a、1103a及び第2支持レール1003b、1103bが前進することができる。
【0034】
次は、本発明の例示的な実施形態であり、本開示に従ってさらなる例示的な実施形態が提供できると理解する。また、以下に説明する他の実施形態のうち任意のものは、単独で又は以下に説明する他の実施形態のうち任意のものと組み合わせて使用できる。
【0035】
実施形態1.装置は、先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第1開放端に対向する第2開放端と、前記第1開放端と第2開放端との間で第1中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含む第1中空ニードルを含むことができる。装置は、第1中空ニードルの軸と整列した第1エジェクタピンを更に含むことができる。第1エジェクタピンは、外周面と、前記外周面の第1部分を含む第1端部と、前記外周面の第2部分を含む中央部とを含むことができる。前記外周面の第1部分は、外周面の第2部分からの段差状の窪みを含むことができる。
【0036】
実施形態2.実施形態1に記載の装置であって、前記段差状の窪みは、第1中空ニードルの軸方向に延びる平らな面を含むことができる。
【0037】
実施形態3.実施形態1に記載の装置であって、前記段差状の窪みは、第1中空ニードルの軸方向に延びる凹面を含むことができる。
【0038】
実施形態4.実施形態1~実施形態3のいずれかに記載の装置であって、前記装置は、キャップを更に含み、前記キャップは、第1端部と、前記第1端部に対向する第2端部と、前記キャップの内部領域と連通し、前記第2端部の外面を通って延びるアパーチャとを含むことができる。前記キャップの第1端部は、第1中空ニードルの一部がキャップの内部領域内に位置して装置のノーズに装着されるように構成され、第1中空ニードルの先端は、第2端部の外面から窪んでいる。また、前記アパーチャは、キャップがノーズから取り除かれると、アパーチャを通って第1中空ニードルの先端が挿入されるようにサイズ化され得る。
【0039】
実施形態5.実施形態1~実施形態4のいずれかに記載の装置を用いて支持構造に要素を締結する方法は、フィラメントが第1中空ニードルのスロットを通って延びながら、前記フィラメントの第1端に取り付けられたアンカーを第1中空ニードルの中空内部領域に挿入するステップを含むことができる。前記方法は、第1中空ニードルの先端で支持構造の第1表面を突き刺し、第1中空ニードルの一部が支持構造の厚さを通って延びながら、第1中空ニードルの先端を支持構造の第2表面に通過させるステップを更に含むことができる。前記方法は、第1エジェクタピンを用いてアンカーを第1中空ニードルの第1開放端に通過させるステップであって、前記フィラメントの一部はアンカーに対して枢動されて、段差状の窪み内に位置するステップを更に含むことができる。
【0040】
実施形態6.実施形態1~実施形態3のいずれかに記載の装置は、先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第2中空ニードルの第1開放端に対向する第2開放端と、前記第2中空ニードルの第1開放端と第2開放端との間で第2中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含む第2中空ニードルを更に含むことができる。前記装置は、第2中空ニードルの軸と整列した第2エジェクタピンを更に含むことができる。前記第2エジェクタピンは、外周面と、前記外周面の第1部分を含む第1端部と、前記外周面の第2部分とを含む中央部を含むことができる。第2エジェクタピンの外周面の第1部分は、第2エジェクタピンの外周面の第2部分からの段差状の窪みを含むことができる。
【0041】
実施形態7.実施形態6に記載の装置であって、前記第2エジェクタピンの段差状の窪みは、前記第2中空ニードルの軸方向に延びる平らな面を含む。
【0042】
実施形態8.実施形態6に記載の装置であって、前記第2エジェクタピンの段差状の窪みは、前記第2中空ニードルの軸方向に延びる凹面を含む。
【0043】
実施形態9.実施形態6~実施形態8のいずれかに記載の装置であって、前記装置は、キャップを更に含み、前記キャップは、第1端部と、前記第1端部に対向する第2端部と、前記キャップの内部領域と連通し、前記第2端部の外面を通って延びるアパーチャとを含む。前記キャップの第1端部は、第1中空ニードルの一部及び第2中空ニードルの一部がキャップの内部領域内に位置して装置のノーズに装着されるように構成され得る。第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端は、第2端部の外面から窪み得る。前記アパーチャは、キャップがノーズから取り除かれると、アパーチャを通って第1中空ニードルの先端及び第2の中空ニードルの先端が挿入されるようにサイズ化され得る。
【0044】
実施形態10.実施形態9に記載の装置であって、前記キャップの第2端部の外面を通って延びるアパーチャは、長方形のアパーチャを含む。
【0045】
実施形態11.実施形態6~実施形態8のいずれかに記載の装置であって、前記装置は、外側方向に向かう第1支持面と、前記外側方向に向かい前記第1支持面から外側方向に突出する第2支持面とを含むノーズを更に含むことができる。前記第1支持面は、第2支持面の外周から半径方向に延びることができ、第1中空ニードル及び第2中空ニードルは、各々第2支持面を通って延びることができる。
【0046】
実施形態12.実施形態6~実施形態8のいずれかに記載の装置を用いて支持構造に要素を締結する方法は、フィラメントが第1中空ニードルのスロットを通って延びながら、前記フィラメントの第1端に取り付けられた第1アンカーを第1中空ニードルの中空内部領域に挿入するステップを含むことができる。前記方法は、フィラメントが第2中空ニードルのスロットを通って延びながら、前記フィラメントの第2端に取り付けられた第2アンカーを第2中空ニードルの中空内部領域に挿入するステップを更に含むことができる。前記方法は、第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端で支持構造の第1表面を突き刺し、第1中空ニードルの一部及び第2中空ニードルの一部が支持構造の厚さを通って延びながら、第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端を各々支持構造の第2表面に通過させるステップを更に含むことができる。前記方法は、第1エジェクタピンを用いて、第1アンカーを第1中空ニードルの第1開放端に通過させるステップであって、前記フィラメントの第1部分は第1アンカーに対して枢動されて、第1エジェクタピンの外周面の段差状の窪み内に位置するステップを更に含むことができる。前記方法は、第2エジェクタピンを用いて第2アンカーを第2中空ニードルの第1開放端に通過させるステップであって、前記フィラメントの第2部分は第2アンカーに対して枢動されて、第2エジェクタピンの外周面の段差状の窪み内に位置するステップを更に含むことができる。
【0047】
実施形態13.実施形態12に記載の方法であって、前記要素は、ボタンを含むことができ、前記支持構造の第1表面を突き刺す前に、前記ボタンの第1穴を介して第1中空ニードルの先端を挿入するステップと、前記ボタンの第2穴を介して第2中空ニードルの先端を挿入するステップとを更に含むことができる。
【0048】
実施形態14.実施形態12又は実施形態13に記載の方法であって、前記支持構造は、生地を含むことができる。
【0049】
実施形態15.実施形態12~実施形態14のいずれかに記載の方法であって、前記フィラメントの長さを大きくするステップを更に含むことができる。
【0050】
実施形態16.装置は、先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第1開放端に対向する第2開放端と、前記第1開放端と第2開放端との間で第1中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含む第1中空ニードルを含むことができる。前記装置は、第1中空ニードルの軸と整列した第1エジェクタピンを更に含むことができる。前記装置は、キャップを更に含み、前記キャップは、第1端部と、前記第1端部に対向する第2端部と、前記キャップの内部領域と連通し、前記第2端部の外面を通って延びるアパーチャとを含むことができる。前記キャップの第1端部は、第1中空ニードルの一部がキャップの内部領域内に位置して装置のノーズに装着されるように構成され得、前記第1中空ニードルの先端は、第2端部の外面から窪んでいる。前記アパーチャは、キャップがノーズから取り除かれると、アパーチャを通って第1中空ニードルの先端が挿入されるようにサイズ化され得る。
【0051】
実施形態17.実施形態16に記載の装置であって、前記キャップの第2端部の外面を通って延びるアパーチャは、長方形のアパーチャを含むことができる。
【0052】
実施形態18.実施形態16又は実施形態17に記載の装置を用いて支持構造に要素を締結する方法であって、前記方法は、ノーズからキャップを取り除くステップを含むことができる。前記方法は、フィラメントが第1中空ニードルのスロットを通って延びながら、前記フィラメントの第1端に取り付けられたアンカーを第1中空ニードルの中空内部領域に挿入するステップを更に含むことができる。前記方法は、第1中空ニードルの先端で支持構造の第1表面を突き刺し、第1中空ニードルの一部が支持構造の厚さを通って延びながら、第1中空ニードルの先端を支持構造の第2表面に通過させるステップを更に含むことができる。前記方法は、キャップのアパーチャを介して第1中空ニードルの先端を挿入するステップを更に含むことができる。前記方法は、キャップの第2端部の外面とノーズとの間で支持構造を圧縮するステップを更に含むことができる。前記方法は、キャップの第2端部の外面とノーズとの間で支持構造を圧縮しながら、第1エジェクタピンを用いてアンカーを第1中空ニードルの第1開放端に通過させるステップを更に含むことができる。
【0053】
実施形態19.実施形態16に記載の装置であって、前記装置は、先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、第2中空ニードルの第1開放端に対向する第2開放端と、前記第2中空ニードルの第1開放端と第2開放端との間で前記第2中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含む第2中空ニードルを更に含むことができる。前記装置は、第2中空ニードルの軸と整列した第2エジェクタピンを更に含むことができる。前記キャップの第1端部は、第1中空ニードルの一部及び第2中空ニードルの一部がキャップの内部領域内に位置して装置のノーズに装着されるように更に構成され得、第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端が第2端部の外面から窪んでいる。前記アパーチャは、キャップがノーズから取り除かれると、アパーチャを通って第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端が挿入されるようにサイズ化され得る。
【0054】
実施形態20.実施形態19に記載の装置であって、前記キャップの第2端部の外面を通って延びるアパーチャは、長方形のアパーチャを含むことができる。
【0055】
実施形態21.実施形態19又は実施形態20に記載の装置であって、前記ノーズは、外側方向に向かう第1支持面と、前記外側方向に向かい前記第1支持面から外側方向に突出する第2支持面とを更に含むことができる。前記第1支持面は、第2支持面の外周から半径方向に延びることができる。前記第1中空ニードル及び第2中空ニードルは、各々第2支持面を通って延びることができる。
【0056】
実施形態22.実施形態19~実施形態21のいずれかに記載の装置を用いて支持構造に要素を締結する方法は、前記ノーズからキャップを取り除くステップを含むことができる。フィラメントが第1中空ニードルのスロットを通って延びながら、前記フィラメントの第1端に取り付けられた第1アンカーを第1中空ニードルの中空内部領域に挿入するステップを更に含むことができる。前記方法は、フィラメントが第2中空ニードルのスロットを通って延びながら、前記フィラメントの第2端に取り付けられた第2アンカーを第2中空ニードルの中空内部領域に挿入するステップを更に含むことができる。前記方法は、第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端で支持構造の第1表面を突き刺し、第1中空ニードルの一部及び第2中空ニードルの一部が支持構造の厚さを通って延びながら、第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端を各々支持構造の第2表面に通過させるステップを更に含むことができる。前記方法は、前記キャップのアパーチャを通って前記第1中空ニードルの先端及び前記第2中空ニードルの先端を挿入するステップを更に含むことができる。前記方法は、キャップの第2端部の外面とノーズとの間で支持構造を圧縮するステップを更に含むことができる。前記方法は、キャップの第2端部の外面とノーズとの間で支持構造を圧縮し、第1エジェクタピンを用いて第1アンカーを第1中空ニードルの第1開放端に通過させ、第2エジェクタピンを用いて第2アンカーを第2中空ニードルの第1開放端に通過させるステップを更に含むことができる。
【0057】
実施形態23.実施形態22に記載の方法であって、前記要素は、ボタンを含み、前記支持構造の第1表面を突き刺す前に、前記方法は、前記ボタンの第1穴を通って第1中空ニードルの先端を挿入するステップと、前記ボタンの第2穴を通って第2中空ニードルの先端を挿入するステップと、を更に含むことができる。
【0058】
実施形態24.実施形態22又は実施形態23に記載の方法であって、前記支持構造は、生地を含むことができる。
【0059】
実施形態25.実施形態22~実施形態24のいずれかに記載の方法であって、前記方法は、フィラメントの長さを大きくするステップを更に含むことができる。
【0060】
実施形態26.装置は、外側方向に向かう第1支持面と、前記外側方向に向かい前記第1支持面から外側方向に突出する第2支持面とを含むことができる。前記第1支持面は、前記第2支持面の外周から半径方向に延びることができる。第1中空ニードルは、第2支持面を通って延びることができる。前記第1中空ニードルは、先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第1開放端に対向する第2開放端と、前記第1開放端と第2開放端との間で少なくとも部分的に前記第1中空ニードルの軸に沿って延びるスロットとを含むことができる。前記装置は、第2支持面を通って延びる第2中空ニードルを更に含むことができる。前記第2中空ニードルは、先端の外側方向にテーパ状である第1開放端と、前記第2中空ニードルの第1開放端に対向する第2開放端と、前記第2中空ニードルの第1開放端と第2開放端との間で第2中空ニードルの軸に沿って少なくとも部分的に延びるスロットとを含むことができる。
【0061】
実施形態27.実施形態26に記載の装置であって、前記第1支持面は、前記第2支持面の外周を囲むことができる。
【0062】
実施形態28.実施形態26又は実施形態27に記載の装置であって、第1中空ニードルの軸と整列した第1エジェクタピンを更に含むことができる。前記第1エジェクタピンは、外周面と、前記外周面の第1部分を含む第1端部と、前記外周面の第2部分を含む中央部とを含むことができる。前記外周面の第1部分は、外周面の第2部分からの段差状の窪みを含むことができる。前記装置は、第2中空ニードルの軸と整列した第2エジェクタピンを更に含むことができる。前記第2エジェクタピンは、外周面と、前記外周面の第1部分を含む第1端部と、前記外周面の第2部分を含む中央部とを含むことができる。前記第2エジェクタピンの外周面の第1部分は、第2エジェクタピンの外周面の第2部分からの段差状の窪みを含むことができる。
【0063】
実施形態29.実施形態26~実施形態28のいずれかに記載の装置であって、キャップを更に含み、前記キャップは、第1端部と、前記第1端部に対向する第2端部と、前記キャップの内部領域と連通し、前記第2端部の外面を通って延びるアパーチャとを含むことができる。前記キャップの第1端部は、第1中空ニードルの一部及び第2中空ニードルの一部がキャップの内部領域内に位置してノーズに装着されるように構成され得る。前記第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端は、前記第2端部の外面から窪み得る。前記アパーチャは、キャップがノーズから取り除かれると、アパーチャを通って第1中空ニードルの先端及び第2中空ニードルの先端が挿入されるようにサイズ化され得る。
【0064】
実施形態30.実施形態29に記載の装置であって、前記キャップの第2端部の外面を通って延びるアパーチャは、長方形のアパーチャを含むことができる。
【0065】
実施形態31.実施形態26~実施形態30のいずれかの装置を用いてボタンを支持構造に付ける方法は、前記ボタンの第1穴を介して前記第1中空ニードルの先端を挿入するステップと、前記ボタンの第2穴を介して前記第2中空ニードルの先端を挿入するステップと、を含むことができる。第2支持面をボタンのキャビティ内に位置させて、前記ノーズに対してボタンを押圧するステップとを更に含むことができる。
【0066】
様々な実施形態がこの特定の例示及び特定の例に関して詳細に説明されているが、本開示はそのようなものに限定されると見なされるべきではなく、以下の特許請求の範囲から逸脱することなく、本開示の特徴の多数の修正及び組み合わせが可能であると理解されるべきである。
図1
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図5
図6
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【国際調査報告】