(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-21
(54)【発明の名称】プロセスチャンバ及び半導体処理デバイス
(51)【国際特許分類】
C23C 14/50 20060101AFI20220614BHJP
H01L 21/26 20060101ALI20220614BHJP
H01L 21/285 20060101ALI20220614BHJP
【FI】
C23C14/50 E
H01L21/26 T
H01L21/26 J
C23C14/50 F
H01L21/285 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568389
(86)(22)【出願日】2020-04-24
(85)【翻訳文提出日】2021-12-23
(86)【国際出願番号】 CN2020086719
(87)【国際公開番号】W WO2020233346
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】201910430077.5
(32)【優先日】2019-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520266443
【氏名又は名称】ベイジン・ナウラ・マイクロエレクトロニクス・イクイップメント・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing NAURA Microelectronics Equipment Co.,LTD
【住所又は居所原語表記】No.8 Wenchang Avenue Beijing,Economic-Technological Development Area,Beijing 100176,China
(74)【代理人】
【識別番号】100209048
【氏名又は名称】森川 元嗣
(72)【発明者】
【氏名】ホウ、ジュエ
(72)【発明者】
【氏名】ラン、ユエ
(72)【発明者】
【氏名】シャー、チン
(72)【発明者】
【氏名】リー、シャオチャン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ホウゴン
(72)【発明者】
【氏名】ディン、ペイジュン
【テーマコード(参考)】
4K029
4M104
【Fターム(参考)】
4K029AA06
4K029AA24
4K029BA03
4K029BA08
4K029BA16
4K029BA17
4K029BC03
4K029BD02
4K029CA05
4K029DA08
4K029DA12
4K029DC03
4K029DC39
4K029JA01
4K029JA06
4K029KA01
4K029KA09
4M104BB02
4M104BB04
4M104BB14
4M104BB17
4M104DD34
4M104DD37
4M104DD52
4M104DD53
4M104DD78
4M104HH13
(57)【要約】
本願は、プロセスチャンバ及び半導体処理デバイスを提供する。プロセスチャンバは、その中に基部及び第1のエジェクタピン機構を設けられたチャンバ本体と、チャンバ本体の内部と連通しているシャッターディスクガレージと、シャッターディスクとを含む。プロセスチャンバは、搬送アームと温度制御デバイスと含む搬送機構を更に含み、搬送アームは、チャンバ本体とシャッターディスクガレージとの間で移動し、シャッターディスクを支持することが可能であり、温度制御デバイスは、搬送アーム中に配置され、搬送アームがチャンバ本体中に移動され、処理対象被加工物とは反対の位置に位置するときに、第1のエジェクタピン機構によって支えられた処理対象被加工物に対して温度制御を実行するように構成される。本願によって提供されるプロセスチャンバでは、温度制御効率及び温度制御均一性が向上されることができ、チャンバ中の他の部品に悪影響がもたらされない。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスチャンバであって、前記プロセスチャンバは、チャンバ本体と、前記チャンバ本体の内部と連通しているシャッターディスクガレージと、シャッターディスクとを備え、基部及び第1のエジェクタピン機構が、前記チャンバ本体中に配置され、前記プロセスチャンバは、搬送アームと温度制御デバイスとを備える搬送機構を更に備え、
前記搬送アームは、前記チャンバ本体と前記シャッターディスクガレージとの間で移動し、前記シャッターディスクを支持することが可能であり、
前記温度制御デバイスは、前記搬送アーム中に配置され、前記搬送アームが前記チャンバ本体の前記内部に移動され、処理対象被加工物とは反対の位置に位置するときに、前記第1のエジェクタピン機構によって支えられた前記処理対象被加工物に対して温度制御を実行するように構成される、プロセスチャンバ。
【請求項2】
前記搬送アームが前記チャンバ本体の前記内部に移動され、前記処理対象被加工物とは反対の前記位置に位置するとき、互いに対向する、前記搬送アームの1つの表面と前記処理対象被加工物の1つの表面との間に高低差が存在し、前記温度制御デバイスは、放射を通じて前記処理対象被加工物との熱交換を実行するために、前記処理対象被加工物とは反対の前記搬送アームの前記表面から露出される、請求項1に記載のプロセスチャンバ。
【請求項3】
前記搬送アームが前記チャンバ本体の前記内部に移動され、前記処理対象被加工物とは反対の前記位置に位置するとき、前記処理対象被加工物は、前記処理対象被加工物が前記搬送アームと接触する位置まで前記第1のエジェクタピン機構によって上又は下に移動され、
前記温度制御デバイスは、熱交換を通じて前記処理対象被加工物の温度を制御する、請求項1に記載のプロセスチャンバ。
【請求項4】
前記シャッターディスクガレージ中に配置された第2のエジェクタピン機構を更に備え、前記搬送アームが前記シャッターディスクガレージ中に位置するときに前記第2のエジェクタピン機構と前記搬送アームとの間で前記シャッターディスクを搬送するために上又は下に移動するように構成される、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載のプロセスチャンバ。
【請求項5】
水平面上の前記搬送アームの正投影の輪郭は、前記搬送アームが、前記搬送アームが前記チャンバ本体中に移動されるときに前記第1のエジェクタピン機構と衝突せず、前記搬送アームが前記シャッターディスクガレージ中に移動されるときに前記第2のエジェクタピン機構と衝突しないような形状に設定される、請求項4に記載のプロセスチャンバ。
【請求項6】
前記高低差は、20mm~400mmの範囲に及ぶ、請求項2に記載のプロセスチャンバ。
【請求項7】
前記搬送アームは、駆動装置と、垂直に配置された回転シャフトと、前記回転シャフトの上端に配置された水平アームとを備え、前記駆動装置は、前記回転シャフトの軸を中心として回転するように前記回転シャフトを駆動して、前記チャンバ本体と前記シャッターディスクガレージとの間で前記水平アームを移動させるように構成され、前記水平アームは、前記シャッターディスクを支持することが可能であり、前記温度制御デバイスは、前記水平アーム上に配置される、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載のプロセスチャンバ。
【請求項8】
前記温度制御デバイスは、加熱要素と、前記加熱要素に接続された電気接続線とを備え、
前記加熱要素は、前記水平アーム中に配置され、
前記電気接続線が前記チャンバ本体から引き出されることを可能にするように前記回転シャフト中に通路が配置される、請求項7に記載のプロセスチャンバ。
【請求項9】
冷却水を送水するための冷却通路が前記水平アーム中に配置され、水流入路及び水流出路が前記回転シャフト中に配置され、前記水流入路の第1の端部及び前記水流出路の第1の端部は、前記冷却通路の2つの端部にそれぞれ接続され、前記水流入路の第2の端部及び前記水流出路の第2の端部は、前記チャンバ本体の外側の前記回転シャフトの一部分に両方とも位置する、請求項8に記載のプロセスチャンバ。
【請求項10】
前記プロセスチャンバは、堆積チャンバである、請求項1に記載のプロセスチャンバ。
【請求項11】
請求項1~10のうちのいずれか一項に記載のプロセスチャンバを備える、半導体処理デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体処理技術の分野に関し、特に、プロセスチャンバ及び半導体処理デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
マグネトロンスパッタリングデバイスによる薄膜堆積プロセスを実行するプロセスでは、ウェハの消耗を低減するために、新しい標的が衝撃を与えられる(bombarded)必要がある又はチャンバが予熱される必要があるとき、基部を覆うためにシャッターディスクが一般に使用される。通常のプロセスが実行されるとき、シャッターディスクは、チャンバと連通しているシャッターディスクガレージ中に移動される必要がある。具体的には、回転運動を実行して、チャンバ本体とシャッターディスクガレージとの間でシャッターディスクの位置切り替えを実現するために、搬送アームが一般に使用される。
【0003】
既存の銅充填プロセスでは、銅材料が貫通孔構造中に成功裏に充填されることができることを保証するために、赤外線管であり得る熱放射源が、通常、チャンバの内部に追加される必要がある。プロセス中、ウェハが、まず銅シード層の堆積のために基部上に配置され、次いで、ウェハは、エジェクタピン機構によって基部から熱放射源よりも高い位置まで押し上げられ、ウェハの温度が、銅材料が貫通孔構造中に成功裏に充填されることができることを保証することができる銅還流温度(一般に350℃超)まで上昇するまで、ウェハの裏面が熱放射源によって加熱され、最後に、エジェクタピン機構が、極低温冷却のために基部にウェハを戻すために下降される。上記のステップのサイクルは、銅材料が貫通孔構造中に完全に充填されるまで実行される。
【0004】
しかしながら、既存の技術では、熱放射源は、一般に、チャンバの周辺に配置され、ウェハから遠く離れており、それは、ウェハを加熱するときに、低い加熱効率、低い加熱速度(heating rate)、及び貧弱な加熱均一性をもたらし、それによって、プロセス均一性及び生産能力に影響を及ぼす。熱放射源の出力を増大させることによって加熱効率を向上させることは可能であるが、以下の問題が生じる:熱放射源の出力の増大は、熱放射源の周辺のチャンバ本体及びシールドなどの部品の温度を容易に高温にする可能性があり、それは、部品の寿命に影響を及ぼすだけでなく、追加の特別な水冷却設計も必要とし、デバイスコスト及び構造的複雑さの増大をもたらす。
【発明の概要】
【0005】
既存の技術における少なくとも1つの技術的問題を解決するために、本開示は、温度制御効率及び温度制御均一性が向上されることができ、プロセスチャンバ中の他の部品に悪影響がもたらされないプロセスチャンバ及び半導体処理デバイスを提供する。
【0006】
上記の目的を達成するために、本開示は、プロセスチャンバを提供し、プロセスチャンバは、その中に基部及び第1のエジェクタピン機構を設けられたチャンバ本体と、チャンバ本体の内部と連通しているシャッターディスクガレージと、シャッターディスクとを含み、プロセスチャンバは、搬送アームと温度制御デバイスとを含む搬送機構を更に含む。搬送アームは、チャンバ本体とシャッターディスクガレージとの間で移動し、シャッターディスクを支持することが可能であり、温度制御デバイスは、搬送アーム中に配置され、搬送アームがチャンバ本体の内部に移動され、処理対象被加工物とは反対の位置に位置するときに、第1のエジェクタピン機構によって支えられた処理対象被加工物に対して温度制御を実行するように構成される。
【0007】
オプションとして、搬送アームがチャンバ本体の内部に移動され、処理対象被加工物とは反対の位置に位置するとき、互いに対向する、搬送アームの1つの表面と処理対象被加工物の1つの表面との間に高低差が存在し、温度制御デバイスは、放射を通じて処理対象被加工物との熱交換を実行するために、処理対象被加工物とは反対の搬送アームの表面から露出される。
【0008】
オプションとして、搬送アームがチャンバ本体の内部に移動され、処理対象被加工物とは反対の位置に位置するとき、処理対象被加工物は、処理対象被加工物が搬送アームと接触する位置まで第1のエジェクタピン機構によって上又は下に移動され、温度制御デバイスは、熱交換を通じて処理対象被加工物の温度を制御する。
【0009】
オプションとして、プロセスチャンバは、シャッターディスクガレージ中に配置された第2のエジェクタピン機構を更に含み、搬送アームがシャッターディスクガレージ中に位置するときに第2のエジェクタピン機構と搬送アームとの間でシャッターディスクを搬送するために上又は下に移動するように構成される。
【0010】
オプションとして、水平面上の搬送アームの正射影( orthographic projection)の輪郭は、搬送アームが、搬送アームがチャンバ本体中に移動されるときに第1のエジェクタピン機構と衝突せず、搬送アームがシャッターディスクガレージ中に移動されるときに第2のエジェクタピン機構と衝突しないような形状に設定される。
【0011】
オプションとして、高低差は、20mm~400mmの範囲に及ぶ。
【0012】
オプションとして、搬送アームは、駆動装置と、垂直に配置された回転シャフトと、回転シャフトの上端に配置された水平アームとを含み、駆動装置は、回転シャフトの軸を中心として回転するように回転シャフトを駆動して、チャンバ本体とシャッターディスクガレージとの間で水平アームを移動させるように構成され、水平アームは、シャッターディスクを支持することが可能であり、温度制御デバイスは、水平アーム上に配置される。
【0013】
オプションとして、温度制御デバイスは、加熱要素と、加熱要素に接続された電気接続線とを含み、加熱要素は、水平アーム中に配置され、電気接続線がチャンバ本体から引き出されることを可能にするように回転シャフト中に通路が配置される。
【0014】
オプションとして、冷却水を送水するための冷却通路が水平アーム中に配置され、水流入路及び水流出路が回転シャフト中に配置され、水流入路の第1の端部及び水流出路の第1の端部は、冷却通路の2つの端部にそれぞれ接続され、水流入路の第2の端部及び水流出路の第2の端部は、チャンバ本体の外側の回転シャフトの一部分に両方とも位置する。
【0015】
オプションとして、プロセスチャンバは、堆積チャンバである。
【0016】
別の技術的解決策として、本開示は、上記のプロセスチャンバを含む半導体処理デバイスを更に提供する。
【0017】
本開示は、以下の有益な効果を有する:本開示によって提供されるプロセスチャンバでは、温度制御デバイスは、搬送アーム中に配置され、搬送アームがチャンバ本体の内部に、及び第1のエジェクタピン機構によって支えられた処理対象被加工物とは反対の位置に位置するときに、処理対象被加工物に対して温度制御を実行し、そのため、既存の技術と比較して、温度制御デバイスと処理対象被加工物との間の温度制御距離が低減されることができ、温度変化率が向上されることができ、それによって、温度制御効率及び生産能力を向上させることができ、その一方で、温度制御均一性が向上されることができ、それによって、プロセス均一性を向上させることができる。加えて、搬送アーム中に温度制御デバイスを配置することによって、温度制御デバイスは、チャンバの周辺の部品(チャンバ本体やシールドなど)から遠ざけられ、それは、部品が過高温になることを回避することができ、それによって、部品に対する悪影響を排除することができる。
【0018】
本開示によって提供される半導体処理デバイスは、上記のプロセスチャンバを採用するので、加熱効率及び加熱均一性が向上されることができ、プロセスチャンバ中の他の部品に悪影響がもたらされない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1A】本開示の第1の実施形態による状態のプロセスチャンバの断面図である。
【
図1B】本開示の第1の実施形態による別の状態のプロセスチャンバの断面図である。
【
図2A】本開示の第1の実施形態による搬送アームの上面断面図である。
【
図2B】本開示の第1の実施形態によるシャッターディスクを支えているときの搬送アームの上面図である。
【
図3】本開示の第1の実施形態による搬送アームの別の上面断面図である。
【
図4A】本開示の第2の実施形態によるプロセスチャンバの断面図である。
【
図4B】本開示の第2の実施形態によるプロセスチャンバの別の断面図である。
【
図5】本開示の第3の実施形態によるプロセスチャンバの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の開示は、本開示の異なる特徴を実装するために使用されることができる様々な実装形態又は例を提供する。以下で説明する構成要素及び構成の具体例は、本開示を簡略化することを意図される。以下の説明は単に例示のためであり、本開示を限定することを意図されないことが理解されるべきである。例えば、以下の説明では、第2の特徴の上又は上方での第1の特徴の形成は、いくつかの実施形態によると、第1の特徴と第2の特徴との間の直接的な接触を含み得、他の実施形態によると、第1の特徴と第2の特徴との間での追加の構成要素の形成による、それらの間の可能な間接的な接触も含み得る。加えて、本開示の複数の実施形態では、構成要素の同じ記号及び/又は番号が使用され得る。しかしながら、同じ記号及び/又は番号は、簡潔さ及び明瞭さの目的のためにそのように使用され、議論される異なる実施形態及び/又は構成間の関係を示さない。
【0021】
更に、「下方(under)」、「下(below)」、「より低い(lower)」、「上方(over)」、「上(above)」、及び同様の用語などの、本明細書で使用される空間的に相対的な位置を表すための用語は、図面における1つの要素又は特徴と別の1つ以上の要素又は特徴との間の関係を説明すること容易にするために使用され得る。図面に示す向きを示すことに加えて、これらの用語は、使用中又は動作中のデバイスの様々な異なる向きを更に示唆することができる。デバイスは、他の方向に位置し得(例えば、デバイスは90度回転されるか、又は別の方向に向かって位置する)、これらの用語は、対応する説明を与えるために使用されるべきである。
【0022】
本開示の広い範囲を定義するために使用される全ての数値範囲及びパラメータは近似値であるが、特定の実施形態における関連する値は、本明細書において可能な限り正確に提供される。しかしながら、どの値も、本質的且つ必然的に、個々の試験方法から生じる標準偏差を含む。本明細書で使用される「約」という用語は、一般に、指定された値の10%、5%、1%、又は0.5%の変動を示す。又は、「約」という用語は、実際の値が平均値の許容可能な標準偏差内にあることを示す。「約」の具体的な表示は、本開示が属する技術分野の当業者の考慮事項に従って決定される。実験例を除いて、又は別途記載しない限り、本明細書で使用される全ての範囲、量、値、及びパーセンテージ(例えば、材料の量、持続時間、温度、動作条件、及び比率を説明するために使用されるもの)は、「約」によって修飾されることが理解されるべきである。従って、別途記載しない限り、本説明及び添付の特許請求の範囲に開示する数値パラメータは全て近似値であり、必要に応じて変更されることができる。少なくとも、これらの数値パラメータは、指定された有効数字を有し、一般的な桁上げ法(carry method)を適用することによって得られる値として理解されるべきである。本明細書での数値範囲は、1つの端点から別の端点まで、又は2つの端点の間で表され、別途記載しない限り、本明細書で説明する全ての数値範囲は、端点を含む。
[第1の実施形態]
【0023】
図1A及び
図1Bを参照すると、実施形態は、堆積チャンバに適用可能なプロセスチャンバを提供し、プロセスチャンバは、特に、チャンバ本体1と、チャンバ本体1の内部と連通しているシャッターディスクガレージ2と、シャッターディスク10と、搬送機構とを含む。基部3及び第1のエジェクタピン機構4が、チャンバ本体1中に配置され、基部3は、薄膜堆積プロセスが実行されるときに処理対象被加工物5を支えるように構成され、第1のエジェクタピン機構4は、処理対象被加工物5を第1のエジェクタピン機構4と基部3との間で搬送するために上又は下に移動するように構成される。具体的には、第1のエジェクタピン機構4は、間隔を置いて基部3の軸を中心として配置された少なくとも3つのエジェクタピンと、少なくとも3つのエジェクタピンに接続された昇降機構とを含む。昇降機構によって駆動されて、少なくとも3つのエジェクタピンは、同時に、その上端が基部3よりも高い最も高い位置まで上に移動されるか、又は上端が基部3よりも低い最も低い位置まで下に移動されることができる。エジェクタピンを最も高い位置まで上に移動させるプロセスでは、エジェクタピンは、処理対象被加工物5を基部3から押し上げることができ、エジェクタピンを最も低い位置まで下に移動させるプロセスでは、処理対象被加工物5は、基部3上で支えられることができる。
【0024】
搬送機構は、チャンバ本体1とシャッターディスクガレージ2との間で移動することが可能な搬送アーム6と、温度制御デバイス8とを含む。実施形態では、
図1A及び
図1Bを参照すると、搬送アーム6は、駆動装置7と、垂直に配置された回転シャフト61と、回転シャフト61の上端に配置された水平アーム62とを含み、駆動装置7は、回転シャフト61に接続され、回転シャフト61の軸に沿って回転するように回転シャフト61を駆動するように構成される。駆動装置7は、回転動力を提供することができるモータ、エアシリンダ又は液圧シリンダであり得る。オプションとして、駆動装置7は、チャンバの外側に配置され、回転シャフト61の下端は、チャンバ本体1の底部からチャンバ本体1の外に延在し、駆動装置7に接続される。駆動装置7によって駆動されて、回転シャフト61は、水平アーム62を回転シャフト61を中心としてチャンバ本体1又はシャッターディスク10中に回転させる。
【0025】
実施形態では、プロセスチャンバは、シャッターディスクガレージ2中に配置された第2のエジェクタピン機構9を更に含み、搬送アーム6がシャッターディスクガレージ2中に位置するときに第2のエジェクタピン機構9と搬送アーム6との間でシャッターディスク10を搬送するために上又は下に移動するように構成される。第2のエジェクタピン機構9は、第1のエジェクタピン機構4の構造と同様の構造を有し、少なくとも3つのエジェクタピンと、少なくとも3つのエジェクタピンに接続された昇降機構とを含む。
【0026】
図1A~2Bに示すように、搬送アーム6は、シャッターディスク10を支持し、回転を通じてシャッターディスク10をチャンバ本体1又はシャッターディスクガレージ2中に搬送することができる。搬送アーム6がシャッターディスク10を支え、シャッターディスクガレージ2中に回転すると、第2のエジェクタピン機構9は、
図1Bに示す位置C1に達するまで搬送アーム6からシャッターディスク10を押すように上に移動することができる。このとき、シャッターディスク10は、搬送アーム6から分離されており、そのため、搬送アーム6は、シャッターディスク10を支えることなく、チャンバ本体1中に単独で回転することができる。
【0027】
実際の用途では、第2のエジェクタピン機構9は、設けられないことがあり、シャッターディスク10を支えることなく、搬送アーム6がチャンバ本体1中に単独で回転することを可能にするために、他の方法が採用される。例えば、シャッターディスク10は、チャンバを開放することによって取り出される。
【0028】
搬送アーム6がチャンバ本体1の内部に移動され、第1のエジェクタピン機構4によって支えられた処理対象被加工物5とは反対の位置に位置すると、互いに対向する、搬送アーム6の1つの面と処理対象被加工物5の1つの面との間に高低差が存在する。確かに、温度制御は、高低差を調整することによって更に達成されることができる。温度制御デバイス8は、放射を通じて処理対象被加工物5との熱交換を実行するために、処理対象被加工物5とは反対の搬送アーム6の表面から露出される。
【0029】
実施形態では、搬送アーム6がチャンバ本体1の内部に移動され、処理対象被加工物5の下に位置するとき、温度制御デバイス8は、処理対象被加工物5に向かって熱を放射するために、搬送アーム6の上面から露出される。温度制御デバイス8は、加熱要素81と、加熱要素81に接続された電気接続線82とを含み、加熱要素81は、赤外線管又は加熱ワイヤなどの、処理対象被加工物5に向かって熱を放射することが可能な加熱要素であり得る。オプションとして、
図2Aに示すように、加熱要素81は、螺旋の形状にあり、加熱均一性を向上させるために水平アーム62の上面上に比較的均等に分散される。
【0030】
実施形態では、水平面上の搬送アーム6の正投影の輪郭621は、搬送アーム6が、チャンバ本体1中に移動されるときに第1のエジェクタピン機構4と衝突せず、シャッターディスクガレージ2中に移動されるときに第2のエジェクタピン機構9と衝突しないような形状に設定される。輪郭621の1つの形状を
図2Aに示しており、そのような形状は、水平アーム62が、3つのエジェクタピンと衝突することなく、2つの隣接するエジェクタピン間の隙間から3つのエジェクタピンの内側に移動されることができることを保証することができる。水平アーム62がシャッターディスクガレージ2中に移動されると、第2のエジェクタピン機構9の3つのエジェクタピンは、水平アーム62の輪郭の外側に位置して、シャッターディスク10を水平アーム62から押し上げる。確かに、実際の用途では、搬送アーム6の輪郭は、搬送アーム6が第2のエジェクタピン機構9のエジェクタピンと衝突しない限り、他の形状に設定され得る。
【0031】
本開示は、搬送アーム6がエジェクタピンと衝突しないことを保証するための搬送アーム6の輪郭を設計する方法に限定されないことに留意されたい。例えば、エジェクタピンが貫通することを可能にするように搬送アーム6中に通路が配置され得、そのため、各エジェクタピンは、搬送アーム6をシャッターディスクガレージ2中に回転させるプロセスにおいて搬送アームと衝突することなく、通路の開口部から通路に入ることができ、搬送アーム6をチャンバ本体1中に回転させるプロセスにおいて通路の開口部から通路の外に移動することができる。
【0032】
実施形態によって提供されるプロセスチャンバ中で銅充填プロセスが実行されるとき、まず、処理対象被加工物(ウェハ)が、銅シード層の堆積のために基部3上に配置され、次いで、
図1Bに示すように、ウェハは、第1のエジェクタピン機構4によって基部3から最も高い位置A1まで押し上げられ、シャッターディスク10が、第2のエジェクタピン機構9によって搬送アーム6から押し上げられ、次いで、
図1Aに示すように、搬送アーム6が、チャンバ本体1中に回転するように駆動装置7によって駆動され、ウェハの下の位置B1に位置し、このとき、ウェハの温度が、銅材料が貫通孔構造中に成功裏に充填されることができることを保証することができる銅還流温度(一般に350℃超)まで上昇するまで、ウェハの裏面が温度制御デバイス8によって加熱される。加熱が完了した後、搬送アーム6は、シャッターディスクガレージ2中に回転するように駆動装置7によって駆動され、第1のエジェクタピン機構4は、極低温冷却のために基部3にウェハを戻すために最も低い位置まで下に移動される。上記のステップのサイクルは、銅材料が貫通孔構造中に完全に充填されるまで実行される。
【0033】
プロセスチャンバ中の新しい標的が衝撃を与えられる必要があるか、又はチャンバが予熱される必要があるとき、第2のエジェクタピン機構9は、搬送アーム6上にシャッターディスク10を配置するために下に移動され、次いで、シャッターディスクを支えている搬送アーム6は、チャンバ本体1中に及び基部3の上に回転するように駆動装置7によって駆動されて、基部3を覆う。
【0034】
オプションとして、搬送アーム6の表面と処理対象被加工物5の対向面との間の高低差Hは、20mm~400mmの範囲に及ぶ。そのような範囲では、加熱効率が保証されることができ、温度制御デバイス8の加熱力が高くなり過ぎることを防止されることができ、それによって、温度制御デバイス8の周りの部品に対する悪影響を回避することができる。オプションとして、温度制御デバイス8の出力電力は500W以上である。
【0035】
実施形態では、オプションとして、温度制御デバイス8の電気接続線82がチャンバ本体1から引き出されることを可能にするように回転シャフト61中に通路が配置されて、電気接続線82がチャンバ本体1中に露出されることを防止する。
【0036】
実施形態では、オプションとして、
図3に示すように、冷却水を送水するための冷却通路622が水平アーム62中に配置される。冷却通路622は、搬送アーム6を冷却するために、温度制御デバイス8の下に配置され得る。更に、水流入路623及び水流出路624が回転シャフト61中に配置され、水流入路623の第1の端部及び水流出路624の第1の端部は、冷却通路622の2つの端部にそれぞれ接続され、水流入路623の第2の端部及び水流出路624の第2の端部は、チャンバ本体1の外側の回転シャフト61の一部分に両方とも位置する。即ち、回転シャフト61を通じてチャンバ本体1から冷却通路が引き出されて、冷却通路がチャンバ本体1中に露出されることを防止する。
【0037】
既存の技術と比較して、本開示の実施形態によって提供されるプロセスチャンバによると、温度制御デバイス8と処理対象被加工物5との間の温度制御距離は低減されることができ、温度制御率は増大されることができ、それによって、温度制御効率及び生産能力を向上させることがき、その一方で、温度制御均一性が向上されることができ、それによって、プロセス均一性を向上させることができる。加えて、搬送アーム6中に温度制御デバイス8を配置することによって、温度制御デバイス8は、チャンバの周辺の部品(チャンバ本体やシールドなど)から遠ざけられ、それは、部品が過高温になることを回避することができ、部品に対する悪影響を排除することができる。
[第2の実施形態]
【0038】
図4Aを参照すると、実施形態は、プロセスチャンバを提供し、それは同様に、第1の実施形態で提供されたプロセスチャンバのように、チャンバ本体1と、シャッターディスクガレージ2と、シャッターディスク10と、搬送機構とを含み、それらは、第1の実施形態で説明したものと同じ構造及び機能を有し、このことからここでは詳細に説明しない。第2の実施形態と第1の実施形態との間の相違点のみを以下に詳細に説明する。
【0039】
具体的には、搬送アーム6は、チャンバ本体1の内部に配置されたときに、第1のエジェクタピン機構4によって支えられた処理対象被加工物の上に位置する。
図4Aに示すように、第1のエジェクタピン機構4の最も高い位置A2は、チャンバ本体1の内部における搬送アーム6の位置B2よりも低い。その上、温度制御デバイス8は、放射を通じて処理対象被加工物5との熱交換を実行するために、搬送アーム6の下面から露出される。このようにして、処理対象被加工物5の温度制御が達成されることができる。
【0040】
オプションとして、互いに対向する、搬送アーム6の1つの面と処理対象被加工物5の1つの面との間の高低差Hは、20mm~400mmの範囲に及ぶ。
【0041】
実施形態では、プロセスチャンバは、シャッターディスク10を支えることなく、搬送アーム6がチャンバ本体1中に単独で回転することを可能にするための、シャッターディスクガレージ2中に配置された第2のエジェクタピン機構9を更に含む。しかしながら、温度制御デバイス8は、搬送アーム6の下面から露出されているので、第2のエジェクタピン機構9を設けないことが可能である。
図4Bに示すように、シャッターディスク10を支えている搬送アーム6は、チャンバ本体1中に回転されることができ、温度制御デバイス8は、搬送アーム6がシャッターディスク10を支えている間に、処理対象被加工物5の前面に向かって熱を放射することができる。
【0042】
実施形態によって提供されるプロセスチャンバの他の構造及び機能は、第1の実施形態で具体的に説明したものと同じであり、このことから、ここでは繰り返さない。
[第3の実施形態]
【0043】
図5を参照すると、実施形態は、プロセスチャンバを提供し、それは同様に、第1の実施形態及び第2の実施形態で提供されたプロセスチャンバのように、チャンバ本体1と、シャッターディスクガレージ2と、シャッターディスク10と、搬送機構とを含み、それらは、第1の実施形態及び第2の実施形態で説明したものと同じ構造及び機能を有し、このことからここでは詳細に説明しない。この実施形態と第1の実施形態及び第2の実施形態との間の相違点のみを以下に詳細に説明する。
【0044】
具体的には、搬送アーム6がチャンバ本体1の内部に移動され、第1のエジェクタピン機構4によって搬送された処理対象被加工物5とは反対の位置に位置するとき、処理対象被加工物5は、処理対象被加工物5が搬送アーム6と接触する位置まで第1のエジェクタピン機構4によって上又は下に移動されることができ、温度制御デバイス8’は、熱交換(熱伝導)を通じて処理対象被加工物5の温度を制御する。温度制御デバイス8’は、加熱ワイヤ又は加熱電極などの加熱要素を含む。
【0045】
実際の用途では、温度制御デバイス8’は、処理対象被加工物5と直接接触し得るか、又は温度制御デバイス8’は、処理対象被加工物5と接触することなく、搬送アーム6を加熱することを通じて間接的に処理対象被加工物5を加熱し得る。
【0046】
実施形態では、搬送アーム6は、チャンバ本体1の内部に配置されたときに、第1のエジェクタピン機構4によって支えられた処理対象被加工物5の下に位置するが、本開示はそれに限定されないことに留意されたい。実際の用途では、チャンバ本体1の内部に配置されるとき、搬送アーム6は、処理対象被加工物5の上に位置し得、次いで、処理対象被加工物5は、第1のエジェクタピン機構4によって押し上げられて搬送アーム6と接触させられる。
【0047】
別の技術的解決策として、本開示の実施形態は、本開示の任意の実施形態によって提供されるプロセスチャンバを含む半導体処理デバイスを更に提供する。
【0048】
半導体処理デバイスは、マグネトロンスパッタリングデバイス又は他の物理蒸着(PVD)デバイスであり得、それは、Cu、Ta、Ti、Al、又は同様のものの薄膜堆積に適用されることができる。
【0049】
本開示の実施形態によって提供される半導体処理デバイスは、本開示の任意の実施形態によって提供されるプロセスチャンバを採用するので、加熱効率及び加熱均一性が向上されることができ、チャンバ中の他の部品に悪影響がもたらされない。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスチャンバであって、前記プロセスチャンバは、チャンバ本体と、前記チャンバ本体の内部と連通しているシャッターディスクガレージと、シャッターディスクとを備え、基部及び第1のエジェクタピン機構が、前記チャンバ本体中に配置され、前記プロセスチャンバは、搬送アームと温度制御デバイスとを備える搬送機構を更に備え、
前記搬送アームは、前記チャンバ本体と前記シャッターディスクガレージとの間で移動し、前記シャッターディスクを支持することが可能であり、
前記温度制御デバイスは、前記搬送アーム中に配置され、前記搬送アームが前記チャンバ本体の前記内部に移動され、処理対象被加工物とは反対の位置に位置するときに、前記第1のエジェクタピン機構によって支えられた前記処理対象被加工物に対して温度制御を実行するように構成される、プロセスチャンバ。
【請求項2】
前記第1のエジェクタピン機構は、第1の位置まで前記処理対象被加工物を移動するために上又は下に移動することが可能であり、前記第1の位置は、互いに対向する、前記搬送アームの1つの表面と前記処理対象被加工物の1つの表面との間に高低差が存在
するように構成され、前記温度制御デバイスは、
前記処理対象被加工物とは反対の前記搬送アームの前記表面から露出され、熱放射を通じて前記処理対象被加工物との熱交換を実行する
ように構成される、請求項1に記載のプロセスチャンバ。
【請求項3】
前記第1のエジェクタピン機構は、第2の位置まで前記処理対象被加工物を移動するために上又は下に移動することが可能であり、前記第2の位置は、互いに対向する、前記搬送アーム
の1つの表面と前記処理対象被加工物の1つの表面とが互いに接触する
ように構成され、
前記温度制御デバイスは、熱
伝導を通じて前記処理対象被加工物
との熱交換を実行するように構成される、請求項1に記載のプロセスチャンバ。
【請求項4】
前記シャッターディスクガレージ中に配置された第2のエジェクタピン機構を更に備え、前記搬送アームが前記シャッターディスクガレージ中に位置するときに前記第2のエジェクタピン機構と前記搬送アームとの間で前記シャッターディスクを搬送するために上又は下に移動するように構成される、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載のプロセスチャンバ。
【請求項5】
水平面上の前記搬送アームの正投影の輪郭は、前記搬送アームが、前記搬送アームが前記チャンバ本体中に移動されるときに前記第1のエジェクタピン機構と衝突せず、前記搬送アームが前記シャッターディスクガレージ中に移動されるときに前記第2のエジェクタピン機構と衝突しないような形状に設定される、請求項4に記載のプロセスチャンバ。
【請求項6】
前記高低差は、20mm~400mmの範囲に及ぶ、請求項2に記載のプロセスチャンバ。
【請求項7】
前記搬送アームは、駆動装置と、垂直に配置された回転シャフトと、前記回転シャフトの上端に配置された水平アームとを備え、前記駆動装置は、前記回転シャフトの軸を中心として回転するように前記回転シャフトを駆動して、前記チャンバ本体と前記シャッターディスクガレージとの間で前記水平アームを移動させるように構成され、前記水平アームは、前記シャッターディスクを支持することが可能であり、前記温度制御デバイスは、前記水平アーム上に配置される、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載のプロセスチャンバ。
【請求項8】
前記温度制御デバイスは、加熱要素と、前記加熱要素に接続された電気接続線とを備え、
前記加熱要素は、前記水平アーム中に配置され、
前記電気接続線が前記チャンバ本体から引き出されることを可能にするように前記回転シャフト中に通路が配置される、請求項7に記載のプロセスチャンバ。
【請求項9】
冷却水を送水するための冷却通路が前記水平アーム中に配置され、水流入路及び水流出路が前記回転シャフト中に配置され、前記水流入路の第1の端部及び前記水流出路の第1の端部は、前記冷却通路の2つの端部にそれぞれ接続され、前記水流入路の第2の端部及び前記水流出路の第2の端部は、前記チャンバ本体の外側の前記回転シャフトの一部分に両方とも位置する、請求項8に記載のプロセスチャンバ。
【請求項10】
前記プロセスチャンバは、堆積チャンバである、請求項1に記載のプロセスチャンバ。
【請求項11】
請求項1~10のうちのいずれか一項に記載のプロセスチャンバを備える、半導体処理デバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
本開示の実施形態によって提供される半導体処理デバイスは、本開示の任意の実施形態によって提供されるプロセスチャンバを採用するので、加熱効率及び加熱均一性が向上されることができ、チャンバ中の他の部品に悪影響がもたらされない。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
プロセスチャンバであって、前記プロセスチャンバは、チャンバ本体と、前記チャンバ本体の内部と連通しているシャッターディスクガレージと、シャッターディスクとを備え、基部及び第1のエジェクタピン機構が、前記チャンバ本体中に配置され、前記プロセスチャンバは、搬送アームと温度制御デバイスとを備える搬送機構を更に備え、
前記搬送アームは、前記チャンバ本体と前記シャッターディスクガレージとの間で移動し、前記シャッターディスクを支持することが可能であり、
前記温度制御デバイスは、前記搬送アーム中に配置され、前記搬送アームが前記チャンバ本体の前記内部に移動され、処理対象被加工物とは反対の位置に位置するときに、前記第1のエジェクタピン機構によって支えられた前記処理対象被加工物に対して温度制御を実行するように構成される、プロセスチャンバ。
[C2]
前記搬送アームが前記チャンバ本体の前記内部に移動され、前記処理対象被加工物とは反対の前記位置に位置するとき、互いに対向する、前記搬送アームの1つの表面と前記処理対象被加工物の1つの表面との間に高低差が存在し、前記温度制御デバイスは、放射を通じて前記処理対象被加工物との熱交換を実行するために、前記処理対象被加工物とは反対の前記搬送アームの前記表面から露出される、C1に記載のプロセスチャンバ。
[C3]
前記搬送アームが前記チャンバ本体の前記内部に移動され、前記処理対象被加工物とは反対の前記位置に位置するとき、前記処理対象被加工物は、前記処理対象被加工物が前記搬送アームと接触する位置まで前記第1のエジェクタピン機構によって上又は下に移動され、
前記温度制御デバイスは、熱交換を通じて前記処理対象被加工物の温度を制御する、C1に記載のプロセスチャンバ。
[C4]
前記シャッターディスクガレージ中に配置された第2のエジェクタピン機構を更に備え、前記搬送アームが前記シャッターディスクガレージ中に位置するときに前記第2のエジェクタピン機構と前記搬送アームとの間で前記シャッターディスクを搬送するために上又は下に移動するように構成される、C1~3のうちのいずれか一項に記載のプロセスチャンバ。
[C5]
水平面上の前記搬送アームの正投影の輪郭は、前記搬送アームが、前記搬送アームが前記チャンバ本体中に移動されるときに前記第1のエジェクタピン機構と衝突せず、前記搬送アームが前記シャッターディスクガレージ中に移動されるときに前記第2のエジェクタピン機構と衝突しないような形状に設定される、C4に記載のプロセスチャンバ。
[C6]
前記高低差は、20mm~400mmの範囲に及ぶ、C2に記載のプロセスチャンバ。
[C7]
前記搬送アームは、駆動装置と、垂直に配置された回転シャフトと、前記回転シャフトの上端に配置された水平アームとを備え、前記駆動装置は、前記回転シャフトの軸を中心として回転するように前記回転シャフトを駆動して、前記チャンバ本体と前記シャッターディスクガレージとの間で前記水平アームを移動させるように構成され、前記水平アームは、前記シャッターディスクを支持することが可能であり、前記温度制御デバイスは、前記水平アーム上に配置される、C1~3のうちのいずれか一項に記載のプロセスチャンバ。
[C8]
前記温度制御デバイスは、加熱要素と、前記加熱要素に接続された電気接続線とを備え、
前記加熱要素は、前記水平アーム中に配置され、
前記電気接続線が前記チャンバ本体から引き出されることを可能にするように前記回転シャフト中に通路が配置される、C7に記載のプロセスチャンバ。
[C9]
冷却水を送水するための冷却通路が前記水平アーム中に配置され、水流入路及び水流出路が前記回転シャフト中に配置され、前記水流入路の第1の端部及び前記水流出路の第1の端部は、前記冷却通路の2つの端部にそれぞれ接続され、前記水流入路の第2の端部及び前記水流出路の第2の端部は、前記チャンバ本体の外側の前記回転シャフトの一部分に両方とも位置する、C8に記載のプロセスチャンバ。
[C10]
前記プロセスチャンバは、堆積チャンバである、C1に記載のプロセスチャンバ。
[C11]
C1~10のうちのいずれか一項に記載のプロセスチャンバを備える、半導体処理デバイス。
【国際調査報告】