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特表2022-529420シリカ前駆体からの「ワンポット」型の疎水性シリカエアロゲルの合成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-22
(54)【発明の名称】シリカ前駆体からの「ワンポット」型の疎水性シリカエアロゲルの合成方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 33/159 20060101AFI20220615BHJP
【FI】
C01B33/159
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560547
(86)(22)【出願日】2020-04-09
(85)【翻訳文提出日】2021-12-07
(86)【国際出願番号】 EP2020060251
(87)【国際公開番号】W WO2020208186
(87)【国際公開日】2020-10-15
(31)【優先権主張番号】1903843
(32)【優先日】2019-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518449205
【氏名又は名称】キー エアロゲル
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】フランシスコ-マヌエル・ルイス-ゴンサレス
(72)【発明者】
【氏名】カンダ・フィリップ
【テーマコード(参考)】
4G072
【Fターム(参考)】
4G072AA28
4G072AA41
4G072BB05
4G072BB15
4G072CC04
4G072CC08
4G072GG02
4G072GG03
4G072HH21
4G072HH30
4G072JJ13
4G072KK01
4G072KK03
4G072LL06
4G072LL11
4G072MM01
4G072MM14
4G072MM23
4G072MM31
4G072PP05
4G072PP06
4G072QQ07
4G072RR05
4G072RR12
4G072RR15
4G072TT04
4G072TT30
4G072UU07
(57)【要約】
本出願は、シリカ前駆体としてケイ酸ナトリウム溶液を用いる、簡易かつ安価な疎水性シリカエアロゲルの調製方法を記述する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水性シリカ前駆体を用いて疎水性シリカを「ワンポット」合成することによる疎水性シリカエアロゲルの調製方法であって、以下の工程:
- ii) 4~31質量%のSiO2を含有する水性シリカ前駆体の水溶液をイオン交換樹脂に通す工程(工程i))によって予め処理されていてもよい、水性シリカ前駆体と、1種又は複数種のアルコールとを混合し、pHを0~5に調整する工程、
- iii) 有機シランを添加する工程、
- iv) 触媒としての塩基性溶液の存在下で、疎水性湿潤ゲル化する工程、及び
- v) 乾燥させて、疎水性シリカエアロゲルを得る工程
を含む、調製方法。
【請求項2】
前記水性シリカ前駆体が、ケイ酸ナトリウム溶液、シリカコロイド溶液、シリカが豊富な資材(例えば、建築物及び解体した建築物の廃材、シリカを主成分とする断熱材の廃材、ガラス、並びにそれらの混合物)から抽出したシリカ溶液から選択される、請求項1に記載の調製方法。
【請求項3】
前記水性シリカ前駆体の水溶液が、4質量%~8質量%のSiO2を含有する、請求項1又は2に記載の調製方法。
【請求項4】
前記アルコールが、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の調製方法。
【請求項5】
pHの調整が、塩酸、硝酸、亜硫酸、及びシュウ酸、並びにそれらの混合物から選択される無機酸の添加によって行われる、請求項1から4のいずれか一項に記載の調製方法。
【請求項6】
前記無機酸の濃度が、0.1~2mol.l-1の範囲である、請求項5に記載の調製方法。
【請求項7】
前記有機シランが、式(I):
【化1】
(式中、同一又は異なる各R1~R4基は、独立に、直鎖状若しくは分岐鎖状C1~C12のアルキル基、又は直鎖状若しくは分岐鎖状C2~C12のアルケニル基から選択される)
の化合物から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の調製方法。
【請求項8】
前記有機シランが、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、及びイソブチルトリメトキシシランから選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の調製方法。
【請求項9】
前記有機シランの量が、疎水性湿潤ゲルの1から50質量%である、請求項1から8のいずれか一項に記載の調製方法。
【請求項10】
合成及びゲル化を、それぞれ15~30℃及び1~200barの範囲の制御された温度及び圧力で実施する、請求項1から9のいずれか一項に記載の調製方法。
【請求項11】
前記塩基性溶液が、0.1~2mol.l-1の範囲の濃度のアンモニア溶液である、請求項1から10のいずれか一項に記載の調製方法。
【請求項12】
熟成及び/又は洗浄を、湿潤ゲルを超臨界段階で流体と接触させる前に実施する、請求項1から11のいずれか一項に記載の調製方法。
【請求項13】
洗浄を、エタノールで、それぞれ20~50℃及び1~200barの範囲の温度及び圧力で実施する、請求項12に記載の調製方法。
【請求項14】
疎水性湿潤ゲルが、モノリス、顆粒、又は、有機若しくは無機繊維を含む複合体の形態で調製される、請求項1から13のいずれか一項に記載の調製方法。
【請求項15】
前記乾燥を、大気圧で実施するか、又は、超臨界条件下で1種若しくは複数の流体中で実施する、請求項1から14のいずれか一項に記載の調製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、「ワンポット」型の共前駆体(co-precurseur)を用いたシリカエアロゲルの合成に関する。
【背景技術】
【0002】
シリカエアロゲルは、低密度、調整可能な透明度、高多孔性、大きな表面積、及び低熱伝導率等の卓越した特性を有し、開いた細孔構造を持つナノ多孔質材料である。これらの特性は、具体的には、多くの用途、特に建築物の建造及び断熱において有用である。しかし、シリカエアロゲルの構造物は、Si原子に対するOH基と、及び湿った環境における水の水素結合との相互作用に起因して、時間の経過とともに劣化する。その結果、構造物の弱化、更には分断が生じる。
【0003】
断熱の分野において、シリカエアロゲルが疎水性を有することは重要である。疎水性シリカエアロゲルを作製するための主要な技術は3つあり、メトキシ化、シリル化、及び共前駆体による方法である(Anderson et al.、2011、Aerogel Book, Advances in sol-gel derived materials and technology、47~77頁)。これらの方法は、ヒドロキシル基を、加水分解に不安定なSi-R基で置換して、疎水性エアロゲルを得る工程を含む。メトキシ化は、メタノール蒸気の存在下で親水性エアロゲルを加熱して、Si-OH基をSi-OCH3基に変換する工程からなる。この技術の主な制限は、必要となる高温に関連する問題、及び操作条件の危険性に関係する。
【0004】
シリル化には、様々なシリル化剤を用いた、乾燥前の湿潤ゲルの表面の修飾が含まれる。湿潤ゲルは、標準的なゲル/ゾル技術を用い、次いで溶媒交換させ、その湿潤ゲルをシリル化剤に含浸させて調製する。この技術の欠点には、時間を要する点、及び結果としてシリル化剤及び溶媒が消費される点が含まれる。
【0005】
共前駆体による方法には、シリカのアルコキシド前駆体、例えばオルトケイ酸テトラエチル(TEOS)、オルトケイ酸テトラメチル(TMOS)、及び他の前駆体等を、ある量の有機シラン、例えばメチルトリメトキシシラン(MTMS)、及びトリメチルエトキシシラン(TMES)等で置き換えることが含まれる。この方法は容易であり、最小限の調製時間しか要さないが、アルコキシド前駆体及び有機シランのコストが、その工業化の障害となっている。
【0006】
したがって、安価で疎水性シリカエアロゲルを調製するための方法を実用化する必要がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Anderson et al.、2011、Aerogel Book, Advances in sol-gel derived materials and technology、47~77頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、安価なシリカ前駆体を用いる共前駆体による合成による、かかる方法を提供する。
【0009】
本方法は、複数の利点が組み合わされており、アルコキシド前駆体を置き換え、合成に必要な時間を短縮することによって、実質上工業的スケールの製造に適合するコスト削減を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、第1の目的によれば、本発明は、水性シリカ前駆体を用いる「ワンポット」合成であって、同時又は逐次に添加された以下の混合物及び試薬を含むものによる、疎水性シリカエアロゲルの調製方法に関する:
- ii) 4~31質量%のSiO2を含むシリカ前駆体の水溶液をイオン交換樹脂に通す工程(工程i))によって予め処理されていてもよい、水性シリカ前駆体と、1種又は複数のアルコールとを混合し、pHを0~5に調整する工程、
- iii) 有機シランを添加する工程、
- iv) 触媒としての塩基性溶液存在下で、疎水性湿潤ゲル化する工程、及び
- v) 乾燥させて、疎水性シリカエアロゲルを得る工程。
【0011】
好ましくは、上記工程は、ii)-iii)-iv)-v)の順序で実施する。
【0012】
ここで用いられている表現「ワンポット」は、合成工程ii)、iii)、iv)、及び場合によっては工程i)が、様々な原料の同時の混合又は連続した混合によって、同一の反応器内で行われることを示す。一実施形態によれば、方法は、4~31質量%、特に4~14質量%、好ましくは4~8質量%のSiO2を含むシリカ前駆体の水溶液をイオン交換樹脂に通す予備工程i)を含む。
【0013】
一実施形態によれば、水性シリカ前駆体は、ケイ酸ナトリウム溶液、シリカコロイド溶液、シリカが豊富な資材から抽出したシリカ溶液(例えば、建築物及び解体した建築物の廃材、シリカをベースとする断熱材の廃材、ガラス、及びそれらの混合物等)から選択される。典型的には、前駆体溶液は、シリカ溶液、例えばケイ酸ナトリウム溶液等である。
【0014】
典型には、シリカ前駆体溶液は、イオン交換樹脂通過前に、4~8質量%、典型的には約6質量%のSiO2を含む。
【0015】
典型的には、ケイ酸塩溶液は、約6質量%のSiO2を含む。
【0016】
「ケイ酸」とは、式H4SiO4のオルトケイ酸を指す。
【0017】
イオン交換樹脂としては、特に前駆体水溶液に不溶性の電離可能な官能基の担体樹脂であり、それらのH+陽イオンの一部を、前記前駆体溶液由来のケイ酸塩の対イオンとの接触によって、可逆的な形で交換する特性を有する樹脂が挙げられる。したがって、イオン交換樹脂としては、陽イオン交換樹脂、特に、Amberlite(登録商標)タイプの樹脂、例えばAmberlite(登録商標)IR-120H+樹脂等が挙げられる。
【0018】
カラムの出口では、一般に、出発溶液と同じSiO2濃度のケイ酸溶液が得られる。
【0019】
一実施形態によれば、ケイ酸に加える前記アルコールは、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0020】
添加するアルコールの量は、一般に、エアロゲルに望まれる特性に依存し、典型的には、アルコールを、ケイ酸溶液に対して10~40質量/容積%の量で添加する。
【0021】
有利には、pHの調整は、酸、例えば無機酸の添加によって行われる。一実施形態によれば、無機酸は、塩酸、硝酸、亜硫酸、及びシュウ酸、並びにそれらの混合物から選択される。典型的には、無機酸の濃度は、0.1から2mol.l-1である。
【0022】
一実施形態によれば、有機シランは、式(I):
【0023】
【化1】
【0024】
(式中、同一又は異なる各R1~R4基は、独立に、直鎖状若しくは分岐鎖状C1~C12のアルキル基、又は直鎖状若しくは分岐鎖状C2~C12のアルケニル基から選択される)
の化合物から選択される。
【0025】
具体的には、有機シランは、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、及びイソブチルトリメトキシシランから選択される。
【0026】
本発明によれば、アルキル基は、1~12個の炭素原子、好ましくは1~5個の炭素原子の直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基を表す。
【0027】
アルキル基が直鎖状である場合、特にメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、及びオクタデシル基が挙げられ、アルキル基が分岐鎖状であるか、又は1つ若しくは複数のアルキル基で置換されている場合、特にイソプロピル基、tert-ブチル基、2-エチルヘキシル基、2-メチルブチル基、2-メチルペンチル基、1-メチルペンチル基、及び3-メチルヘプチル基が挙げられる。
【0028】
アルケニル基は、直鎖又は分岐鎖の、C2~C12、特にC2~C6の炭化水素基であり、1つ又は複数のエチレン性不飽和を含む。アルケニル基の中でも、特にアリル基又はビニル基が挙げられる。
【0029】
一実施形態によれば、湿潤ゲルは、1~50質量%、特に1~15質量%の有機シランを含む。
【0030】
特定の一実施形態によれば、合成及びゲル化は、典型的にはそれぞれ15~30℃及び1~200barの範囲の制御された温度及び圧力で実施する。
【0031】
一実施形態によれば、塩基性水溶液は、典型的には0.1~2mol.l-1の範囲の濃度を有するアンモニア溶液である。
【0032】
典型的には、工程iv)の最後の形成工程の後で、湿潤ゲルを熟成させる。一般的には、この熟成は、0~24時間の範囲の期間で実施する。
【0033】
熟成後、ゲルを洗浄することができる。典型的には、洗浄は、有機溶媒、例えばアルコール等、より具体的にはエタノールを用いて実施する。
【0034】
熟成及び/又は洗浄は、一般的に、温度及び圧力の制御された条件下、典型的にはそれぞれ20~50℃の範囲の温度及び1~200barの範囲の圧力で実施する。
【0035】
湿潤ゲルは、既知のあらゆる形態、例えばモノリス、顆粒、又は、有機若しくは無機繊維を含む複合体等の形態で調製することができる。
【0036】
次に、ゲルを乾燥させる。乾燥工程v)は、典型的には、大気圧での蒸発によって、又は超臨界条件下で1種若しくは複数の流体を用いることによって得られた反応混合物を反応させて、ゲルのマトリックスから有機溶媒を細孔構造に張力が生じない形で除去することによって実施する。
【0037】
一般的には、この乾燥は、二酸化炭素による低温超臨界乾燥法(LTSCD)によって行われる。
【0038】
例示的な一実施形態によれば、本調製方法は、同時又は逐次の混合における以下の工程を含む:
a) ケイ酸塩溶液をイオン交換樹脂に通すことによって、ケイ酸溶液を調製する工程、
b) ケイ酸溶液を有機アルコールと混合する工程、
c) 無機酸の添加により、混合物のpHを0~5の範囲に調整する工程、
d) 反応混合物の1~15%濃度の有機シランを添加する工程、
e) 0.1~2mol.l-1の範囲の濃度のアンモニア溶液を添加する工程、
f) 制御された温度及び圧力で、得られたゲルを熟成させる工程及び洗浄する工程、
g) 二酸化炭素により低温超臨界乾燥(LTSCD)する工程。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明の一実施形態に従った疎水性シリカエアロゲルの調製方法の概要を表す図である。
図2】本発明の一実施形態による方法によって調製された疎水性シリカエアロゲルのSEM型顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下の実施例は、本発明の例として挙げられたものであり、限定的なものではない。
【実施例1】
【0041】
シリカエアロゲルの合成
ケイ酸ナトリウム溶液(約27質量%のSiO2を含む)30mlを脱イオン水143mlで希釈して、約6質量%のSiO2を含むケイ酸ナトリウム溶液を得る。次いで、このケイ酸ナトリウム溶液を、イオン交換樹脂(Amberlite IR-120H+)に通して、Na+イオンを除去し、ケイ酸を得る。このケイ酸130mlをエタノール52mlと混合し、次いで塩酸(1N)1mlを添加する。シリル化剤(イソブチルトリエトキシシラン)18mlを添加し、混合する。1時間撹拌後、アンモニア溶液(1N)5mlを添加し、ゲル化を10分間実施する。熟成及び洗浄後、シリカハイドロゲルを二酸化炭素による低温超臨界乾燥法(LTSCD)で乾燥させる。
【実施例2】
【0042】
特性
実施例1で得られた疎水性シリカエアロゲルは、以下のように特徴づけられる。
かさ密度:100kg/m3
接触角:130°
熱伝導率:0.0157W/m.K
【0043】
かさ密度は、その質量の、その幾何学的エンベロープの容積に対する比によって決定される。
【0044】
接触角の測定は、水滴が固体(試料)の表面及び気相(ここでは大気)との接点を形成する角度を測定することからなる。接触角の測定に用いた装置は、Digidropゴニオメーターである。
【0045】
熱伝導率を測定するためにフラックスメーターによる方法が用いられた。試料の両側に位置する2つのプレートは加熱または冷却が可能であり、これによって加熱したプレートと冷却したプレートとの間の温度差を正確に知ることができる。データ収集システムによって、熱流束及び温度の変化を追跡し、熱伝導率を決定できる。
【0046】
顕微鏡観察は、走査型電子顕微鏡(Philips社、XL30)で実施した。
【0047】
得られた疎水性シリカエアロゲルのナノ構造を、図2に示す。
図1
図2
【国際調査報告】