(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-22
(54)【発明の名称】第2の金属含有材料を少なくとも部分的に取り囲み、第2の金属含有材料とは異なる結晶化度を有する第1の金属含有材料を有するワード線を含むアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01L 27/11556 20170101AFI20220615BHJP
H01L 27/11582 20170101ALI20220615BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20220615BHJP
H01L 29/423 20060101ALI20220615BHJP
【FI】
H01L27/11556
H01L27/11582
H01L29/78 371
H01L29/58 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560925
(86)(22)【出願日】2020-03-03
(85)【翻訳文提出日】2021-12-13
(86)【国際出願番号】 US2020020844
(87)【国際公開番号】W WO2020214268
(87)【国際公開日】2020-10-22
(32)【優先日】2019-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】グリーンリー ジョーダン ディー.
(72)【発明者】
【氏名】クライン リタ ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】マクティア エヴェレット エー.
(72)【発明者】
【氏名】メルドゥリム ジョン マーク
【テーマコード(参考)】
4M104
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
4M104AA01
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(57)【要約】
幾つかの実施形態は、交互の絶縁レベル及びワード線レベルの垂直スタックを有するメモリアレイを含む。チャネル材料は、スタックに沿って垂直方向に延伸する。ワード線レベルは、第1の金属含有材料及び第2の金属含有材料を有する導電性領域を含む。第1の金属含有材料は、第2の金属含有材料を少なくとも部分的に取り囲む。第1の金属含有材料は、第2の金属含有材料とは異なる結晶化度を有する。幾つかの実施形態では、第1の金属含有材料は実質的にアモルファスであり、第2の金属含有材料は、約5nm以上から約200nm以下までの範囲内の平均粒径を有する。電荷蓄積領域はワード線レベルに隣接する。電荷遮断領域は、電荷蓄積領域と導電性領域との間にある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性ゲートであって、前記導電性ゲートは、第2の金属含有材料を実質的に包む第1の金属含有材料を含み、前記第1及び第2の金属含有材料は、結晶化度が相互に異なり、前記第2の金属含有材料は、前記第1の金属含有材料よりも大きい平均粒径を有する、前記導電性ゲートと、
前記導電性ゲートに隣接する電荷遮断領域と、
前記電荷遮断領域に隣接する電荷蓄積領域と、
前記電荷蓄積領域に隣接するトンネル材料と、
前記トンネル材料に隣接するチャネル材料であって、前記トンネル材料は、前記チャネル材料と前記電荷蓄積領域との間にある、前記チャネル材料と
を含む、メモリセル。
【請求項2】
前記第1の金属含有材料は、約10nm以下の平均粒径を有する、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項3】
前記第2の金属含有材料は、約5nm以上から約200nm以下までの範囲内の平均粒径を有する、請求項2に記載のメモリセル。
【請求項4】
前記第1の金属含有材料は実質的にアモルファスである、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項5】
前記第1の金属含有材料は連続的である、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項6】
前記第1の金属含有材料は不連続である、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項7】
前記第1の金属含有材料は、約5Åから約100Åまでの範囲内の断面に沿った厚さを有する、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項8】
前記第1及び第2の金属含有材料は、切り立った界面に沿って接する、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項9】
前記第1及び第2の金属含有材料は、傾斜に沿って接する、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項10】
前記第1及び第2の金属含有材料は、相互に同じ組成物である、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項11】
前記第1及び第2の金属含有材料は、相互に対して異なる組成物である、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項12】
前記第1の金属含有材料は、窒素、炭素、ゲルマニウム、シリコン、及び酸素の内の1つ以上と組み合わせた1つ以上の金属を含む、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項13】
前記1つ以上の金属は、タングステン、タンタル、チタン、ルテニウム、モリブデン、コバルト、ニッケル、及びアルミニウムの内の1つ以上を含む、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項14】
前記1つ以上の金属は、タングステン及びチタンの内の一方又は両方を含む、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項15】
前記第1の金属含有材料は、1つ以上の金属窒化物を含む、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項16】
前記第1の金属含有材料は、窒化タングステン及び窒化チタンの内の一方又は両方を含む、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項17】
前記第2の金属含有材料は、タングステン、タンタル、チタン、ルテニウム、モリブデン、コバルト、ニッケル、アルミニウム、銅、白金、及びパラジウムの内の1つ以上を含む、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項18】
交互の絶縁レベル及びワード線レベルの垂直スタックであって、前記ワード線レベルは導電性領域を含み、前記導電性領域は、第2の金属含有材料の外周に隣接する第1の金属含有材料を含み、前記第1及び第2の金属含有材料は、結晶化度及び組成物が相互に異なり、前記第2の金属含有材料は、前記第1の金属含有材料よりも大きい平均粒径を有する、前記垂直スタックと、
前記導電性領域に隣接する電荷蓄積領域と、
前記電荷蓄積領域と前記導電性領域との間の電荷遮断領域と
を含む、アセンブリ。
【請求項19】
前記ワード線レベルの各々は、約5nmから約50nmまでの範囲内の断面に沿った全厚を有し、前記第1の金属含有材料は、前記全厚の約5%から前記全厚の約25%までの範囲内の前記断面に沿った厚さを有する、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記第1の金属含有材料は、窒素、炭素、ゲルマニウム、シリコン、及び酸素の内の1つ以上と組み合わせた1つ以上の第1の金属を含み、
前記第2の金属含有材料は、本質的に1つ以上の第2の金属からなる、
請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項21】
前記1つ以上の第1の金属は、タングステン、タンタル、チタン、ルテニウム、モリブデン、コバルト、ニッケル、及びアルミニウムの内の1つ以上を含む、請求項20に記載のアセンブリ。
【請求項22】
前記1つ以上の第2の金属は、タングステン、タンタル、チタン、ルテニウム、モリブデン、コバルト、ニッケル、アルミニウム、銅、白金、及びパラジウムの内の1つ以上を含む、請求項21に記載のアセンブリ。
【請求項23】
前記第1の金属含有材料は、窒化タングステン及び窒化チタンの内の一方又は両方を含み、前記第2の金属含有材料は、本質的にタングステンからなる、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項24】
前記第1の金属含有材料は、実質的にアモルファスである、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項25】
前記第1の金属含有材料は、約10nm以下の平均粒径を有する、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項26】
前記第2の金属含有材料は、約5nm以上から約200nm以下までの範囲内の平均粒径を有する、請求項25に記載のアセンブリ。
【請求項27】
交互の絶縁レベル及びワード線レベルの垂直スタックと、
前記スタックに沿って垂直方向に延伸するチャネル材料と、
導電性領域を含む前記ワード線レベルであって、前記導電性領域は、第1の金属含有材料及び第2の金属含有材料を含み、前記第1の金属含有材料は、前記第2の金属含有材料を少なくとも部分的に取り囲み、前記第1の金属含有材料は、実質的にアモルファスであり、前記第2の金属含有材料は、約5nm以上から約200nm以下までの範囲内の平均粒径を有する、前記ワード線レベルと、
前記ワード線レベルに隣接する電荷蓄積領域と、
前記電荷蓄積領域と前記導電性領域との間の電荷遮断領域と
を含む、メモリアレイ。
【請求項28】
前記第1の金属含有材料は連続的である、請求項27に記載のメモリアレイ。
【請求項29】
前記ワード線レベルの各々は、約5nmから約50nmまでの範囲内の断面に沿った全厚を有し、前記第1の金属含有材料は、約5Åから約100Åまでの範囲内の前記断面に沿った厚さを有する、請求項28に記載のメモリアレイ。
【請求項30】
前記第1の金属含有材料は不連続である、請求項27に記載のメモリアレイ。
【請求項31】
前記第1の金属含有材料は、窒素、炭素、ゲルマニウム、シリコン、及び酸素の内の1つ以上と組み合わせた1つ以上の第1の金属を含み、
前記第2の金属含有材料は、本質的に1つ以上の第2の金属からなる、
請求項27に記載のメモリアレイ。
【請求項32】
前記1つ以上の第1の金属は、タングステン、タンタル、チタン、ルテニウム、モリブデン、コバルト、ニッケル、及びアルミニウムの内の1つ以上を含む、請求項31に記載のメモリアレイ。
【請求項33】
前記1つ以上の第2の金属は、タングステン、タンタル、チタン、ルテニウム、モリブデン、コバルト、ニッケル、アルミニウム、銅、白金、及びパラジウムの内の1つ以上を含む、請求項31に記載のメモリアレイ。
【請求項34】
前記第1の金属含有材料は、窒化タングステン及び窒化チタンの内の一方又は両方を含み、前記第2の金属含有材料は、本質的にタングステンからなる、請求項27に記載のメモリアレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連する特許データ]
この特許は、2019年4月15日に出願された米国特許出願シリアル番号16/383,862の優先権を主張し、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
第2の金属含有材料を少なくとも部分的に取り囲み、第2の金属含有材料とは異なる結晶化度を有する第1の金属含有材料を有するワード線を含むアセンブリ(例えば、NANDメモリアーキテクチャ)。
【背景技術】
【0003】
メモリは、電子システムにデータ蓄積を提供する。フラッシュメモリはメモリの一種であり、最近のコンピュータ及びデバイスで多くの使用を有する。実例として、最近のパーソナルコンピュータは、フラッシュメモリチップ上に蓄積されたBIOSを有し得る。別の例として、コンピュータ及びその他のデバイスが従来のハードドライブを置き換えるためにソリッドステートドライブ内にフラッシュメモリを利用することが益々一般的になっている。更に別の例として、フラッシュメモリは、製造者が、標準化されてくると新たな通信プロトコルをサポートすること、及び強化された機構のためにデバイスをリモートでアップグレードする能力を提供することが可能であるため、無線電子デバイスではポピュラーである。
【0004】
NANDは、フラッシュメモリの基本的なアーキテクチャであり得、垂直方向に積み重ねられたメモリセルを含むように構成され得る。
【0005】
NANDを具体的に説明する前に、集積された配列内のメモリアレイの関係をより一般的に説明することが役立ち得る。
図1は、アクセス線1004(例えば、信号を伝導するためのワード線WL0~WLm)及び第1のデータ線1006(例えば、信号を伝導するためのビット線BL0~BLn)と共に、行及び列内に配列された複数のメモリセル1003を有するメモリアレイ1002を含む従来技術のデバイス1000のブロック図を示す。アクセス線1004及び第1のデータ線1006は、メモリセル1003との間で情報を転送するために使用され得る。行デコーダ1007及び列デコーダ1008は、メモリセル1003の内の何れの1つがアクセスされるかを判定にするために、アドレス線1009上のアドレス信号A0~AXをデコードする。センスアンプ回路1015は、メモリセル1003から読み出された情報の値を判定するように動作する。I/O回路1017は、メモリアレイ1002と入力/出力(I/O)線1005との間で情報の値を転送する。I/O線1005上の信号DQ0~DQNは、メモリセル1003から読み出される、又はメモリセル1003中に書き込まれる情報の値を表し得る。他のデバイスは、I/O線1005、アドレス線1009、又は制御線1020通じてデバイス1000と通信し得る。メモリ制御ユニット1018は、メモリセル1003上で実施されるメモリ動作を制御するために使用され、制御線1020上の信号を利用する。デバイス1000は、第1の供給線1030及び第2の供給線1032上の供給電圧信号Vcc及びVssを夫々受信し得る。デバイス1000は、選択回路1040及び入力/出力(I/O)回路1017を含む。選択回路1040は、メモリセルから読み出される又はメモリセル中にプログラミングされる情報の値を表し得る、第1のデータ線1006及び第2のデータ線1013上の信号を選択するために、I/O回路1017を介して、信号CSEL1~CSELnに応答し得る。列デコーダ1008は、アドレス線1009上のA0~AXアドレス信号に基づいて、CSEL1~CSELn信号を選択的に活性化し得る。選択回路1040は、読み出し及びプログラミング動作の間にメモリアレイ1002とI/O回路1017との間の通信を提供するために、第1のデータ線1006及び第2のデータ線1013上の信号を選択し得る。
【0006】
図1のメモリアレイ1002は、NANDメモリアレイであり得、
図2は、
図1のメモリアレイ1002に利用され得る3次元NANDメモリデバイス200のブロック図を示す。デバイス200は、電荷蓄積デバイスの複数のストリングを含む。第1の方向(Z-Z´)では、電荷蓄積デバイスの各ストリングは、例えば、相互に積み重ねられた32個の電荷蓄積デバイスを含み得、各電荷蓄積デバイスは、例えば、32個のティア(ティア0~ティア31)の内の1つに対応する。個別のストリングの電荷蓄積デバイスは、電荷蓄積デバイスのストリングがその近くに形成される半導体材料(例えば、ポリシリコン)の個別のピラー内に形成されるもの等の共通のチャネル領域を共有し得る。第2の方向(X-X´)では、例えば、複数のストリングの16個の第1のグループの各第1のグループは、例えば、複数(例えば、32個)のアクセス線(すなわち、ワード線WLとしても知られる“グローバル制御ゲート(CG)線”)を共有する8つのストリングを含み得る。アクセス線の各々は、ティア内の電荷蓄積デバイスを結合し得る。同じアクセス線によって結合された(したがって同じティアに対応する)電荷蓄積デバイスは、例えば、各電荷蓄積デバイスが2ビットの情報を蓄積することが可能なセルを含む場合に、P0/P32、P1/P33、及びP2/P34等の2つのページに論理的にグループ化され得る。第3の方向(Y-Y´)では、例えば、複数のストリングの8つの第2のグループの各第2のグループは、8つのデータ線の内の対応する1つによって結合された16個のストリングを含み得る。メモリブロックのサイズは、1,024ページ及び合計で約16MB(例えば、16WL×32ティア×2ビット=1,024ページ/ブロック、ブロックサイズ=1,024ページ×16KB/ページ=16MB)を含み得る。ストリング、ティア、アクセス線、データ線、第1のグループ、第2のグループ、及び/又はページの数は、
図2に示されるものよりも多くてもよく、少なくてもよい。
【0007】
図3は、
図2に関して説明されたストリングの16個の第1のグループの内の1つ内に電荷蓄積デバイスの15個のストリングを含む、X-X´方向における
図2の3D NANDメモリデバイス200のメモリブロック300の断面図を示す。メモリブロック300の複数のストリングは、タイル列
I、タイル列
J、及びタイル列
K等の複数のサブセット310、320、330(例えば、タイル列)にグループ化され得、各サブセット(例えば、タイル列)は、メモリブロック300の“部分的ブロック”を含む。グローバルドレイン側選択ゲート(SGD)線340は、複数のストリングのSGDに結合され得る。例えば、グローバルSGD線340は、複数(例えば、3つ)のサブSGDドライバ332、334、336の内の対応する1つを介して、各サブSGD線が個別のサブセット(例えば、タイル列)に対応する複数(例えば、3つ)のサブSGD線342、344、346に結合され得る。サブSGDドライバ332、334、336の各々は、他の部分的ブロックのものとは独立して、対応する部分的ブロック(例えば、タイル列)のストリングのSGDを同時に結合又は切断し得る。グローバルソース側選択ゲート(SGS)線360は、複数のストリングのSGSに結合され得る。例えば、グローバルSGS線360は、複数のサブSGSドライバ322、324、326の内の対応する1つを介して、各サブSGS線が個別のサブセット(例えば、タイル列)に対応する複数のサブSGS線362、364、366に結合され得る。サブSGSドライバ322、324、326の各々は、他の部分的ブロックのものとは独立して、対応する部分的ブロック(例えば、タイル列)のストリングのSGSを同時に結合又は切断し得る。グローバルアクセス線(例えば、グローバルCG線)350は、複数のストリングの各々の個別のティアに対応する電荷蓄積デバイスを結合し得る。各グローバルCG線(例えば、グローバルCG線350)は、複数のサブストリングドライバ312、314、及び316の内の対応する1つを介して、複数のサブアクセス線(例えば、サブCG線)352、354、356に結合され得る。サブストリングドライバの各々は、他の部分的ブロック及び/又は他のティアのものとは独立して、個別の部分的ブロック及び/又はティアに対応する電荷蓄積デバイスを同時に結合又は切断し得る。個別のサブセット(例えば、部分的ブロック)及び個別のティアに対応する電荷蓄積デバイスは、電荷蓄積デバイスの“部分的ティア”(例えば、単一の“タイル”)を含み得る。個別のサブセット(例えば、部分的ブロック)に対応するストリングは、サブソース372、374、及び376(例えば、“タイルソース”)の内の対応する1つに結合され得、各サブソースは、個別の電源に結合される。
【0008】
NANDメモリデバイス200は、代替的には、
図4の概略図を参照して説明される。
【0009】
メモリアレイ200は、ワード線2021~202N、及びビット線2281~228Mを含む。
【0010】
メモリアレイ200はまた、NANDストリング2061~206Mを含む。各NANDストリングは、電荷蓄積トランジスタ2081~208Nを含む。電荷蓄積トランジスタは、電荷を蓄積するためにフローティングゲート材料(例えば、ポリシリコン)を使用し得、又は電荷を蓄積するために電荷トラップ材料(例えば、窒化ケイ素、金属ナノドット等)を使用し得る。
【0011】
電荷蓄積トランジスタ208は、ワード線202とストリング206との交点に設置される。電荷蓄積トランジスタ208は、データの蓄積のための不揮発性メモリセルを表す。各NANDストリング206の電荷蓄積トランジスタ208は、ソース選択デバイス(例えば、ソース側選択ゲート、SGS)210とドレイン選択デバイス(例えば、ドレイン側選択ゲート、SGD)212との間でソースからドレインに直列に接続される。各ソース選択デバイス210は、ストリング206とソース選択線214との交点に設置され、一方、各ドレイン選択デバイス212は、ストリング206とドレイン選択線215との交点に設置される。選択デバイス210及び212は、任意の適切なアクセスデバイスであり得、
図4にボックスを用いて一般的に説明される。
【0012】
各ソース選択デバイス210のソースは、共通のソース線216に接続される。各ソース選択デバイス210のドレインは、対応するNANDストリング206の第1の電荷蓄積トランジスタ208のソースに接続される。例えば、ソース選択デバイス2101のドレインは、対応するNANDストリング2061の電荷蓄積トランジスタ2081のソースに接続される。ソース選択デバイス210は、ソース選択線214に接続される。
【0013】
各ドレイン選択デバイス212のドレインは、ドレイン接点でビット線(すなわち、デジット線)228に接続される。例えば、ドレイン選択デバイス2121のドレインは、ビット線2281に接続される。各ドレイン選択デバイス212のソースは、対応するNANDストリング206の最後の電荷蓄積トランジスタ208のドレインに接続される。例えば、ドレイン選択デバイス2121のソースは、対応するNANDストリング2061の電荷蓄積トランジスタ208Nのドレインに接続される。
【0014】
電荷蓄積トランジスタ208は、ソース230、ドレイン232、電荷蓄積領域234、及び制御ゲート236を含む。電荷蓄積トランジスタ208は、ワード線202に結合されたそれらの制御ゲート236を有する。電荷蓄積トランジスタ208の列は、所与のビット線228に結合されたNANDストリング206内のそれらのトランジスタである。電荷蓄積トランジスタ208の行は、所与のワード線202に一般的に結合されたそれらのトランジスタである。
【0015】
3次元NANDアーキテクチャは、垂直方向に積み重ねられた複数のワード線を有し得る。ワード線の各々は、金属含有コア材料を取り囲む導電性ライナーを含み得る。導電性ライナーは、多数の目的の内の何れかを有し得、例えば、コア材料の接着を改善し得、所望の仕事関数特性等を提供し得る。3次元NAND内の積み重ねられたメモリセルの数を増加させるという継続的な目標、及びNANDメモリアレイ内の垂直方向に積み重ねられたワード線の数を増加させるための対応する目標がある。
【0016】
NANDアーキテクチャの製造の間に生じ得る問題は、NANDコンポーネントを含むウエハが湾曲し得ることであり、このことは、製造を複雑にし得、ウエハを破壊さえし得る。垂直に積み重ねられたワード線の数が増加すると、問題は益々深刻になり得る。
【0017】
上で論じた問題を軽減する改善された設計を開発することが望ましいであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】メモリセルを備えたメモリアレイを有する従来技術のメモリデバイスのブロック図を示す。
【
図2】3D NANDメモリデバイスの形式で
図1の従来技術のメモリアレイの概略図を示す。
【
図3】X-X´の方向の
図2の従来技術の3D NANDメモリデバイスの断面図を示す。
【
図4】従来技術のNANDメモリアレイの概略図である。
【
図5】例示的なメモリアレイを含む集積アセンブリの領域の概略断面側面図である。
【
図5A】
図5の線5A-5Aに沿った概略的なトップダウン図である。
図5は、
図5Aの線5-5に沿っている。
【
図6】
図5の例示的なメモリアレイの“6”とラベルが付された領域の概略断面拡大図である。
【
図7】例示的なアセンブリに対する組成物対深さの例示的な関係を説明するグラフである。
【
図8】例示的なアセンブリに対する組成物対深さの例示的な関係を説明するグラフである。
【
図9】例示的なアセンブリに対する組成物対深さの例示的な関係を説明するグラフである。
【
図10】例示的なメモリアレイを含む集積アセンブリの領域の概略断面側面図である。
【
図11】
図10の例示的なメモリアレイの“11”とラベルが付された領域の概略断面拡大図である。
【
図12A】湾曲した構成(
図12A)を説明する半導体ウエハの概略断面側面図である。
【
図12B】湾曲していない構成(
図12B)を説明する半導体ウエハの概略断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
幾つかの実施形態は、第1の金属含有材料及び第2の金属含有材料を含む導電性ワード線を有するNANDメモリアレイを含む。第1の金属含有材料は、第2の金属含有材料を実質的に包み得、又は第2の金属含有材料を少なくとも部分的に取り囲み得、第2の金属含有材料よりも低い結晶化度を含み得る。幾つかの実施形態では、第1の金属含有材料は実質的にアモルファスであり得、第2の金属含有材料は、少なくとも約5ナノメートル(nm)から約200nm以下までの範囲内の粒径の中央値を含み得、用語“約5nm”は、製造及び測定の合理的な許容範囲内の5nmを意味し、用語“約200nm”は、製造及び測定の合理的な許容範囲内の200nmを意味する。第1及び第2の金属含有材料は、相互に同じ組成物であり得、又は相互に対して異なる組成物を含み得る。幾つかの実施形態では、第1の金属含有材料は、金属窒化物(例えば、窒化タングステン、窒化チタン等)であり得、第2の金属含有材料は、本質的に金属(例えば、タングステン、チタン等)からなり得る。第1の金属含有材料は、非常に薄くなるように形成され、幾つかの実施形態では、約100オングストローム(Å)以下の厚さを有し得る。第1の金属含有材料は、連続的であってもなくてもよい。
【0020】
第2の金属含有材料と比較して比較的低い結晶化度を有する薄い第1の金属含有材料の利用は、背景技術のセクションで上で説明した問題のあるウエハの湾曲なしにNANDメモリアレイを形成することを可能にし得る。例示的な実施形態及び利点は、
図5~
図12を参照して説明される。
【0021】
図5及び
図5Aを参照すると、構築物10(集積アセンブリ又は集積構造体とも称され得る)は、交互の第1及び第2のレベル16及び18のスタック14を含む。
【0022】
第1のレベル16は、絶縁材料20を含み、第2のレベル18は、導電性領域22を含む。レベル16及び18は、任意の適切な厚さのものであり得る。レベル16は、レベル18とは異なる厚さのものであり得、又はレベル18と同じ厚さであり得る。幾つかの実施形態では、レベル16及び18は、約5nmから約50nmまでの範囲内の厚さを有し得る。幾つかの実施形態では、導電性領域22は、約5nmから約50nmまでの範囲内の厚さTを有し得る。
【0023】
絶縁材料20は、任意の適切な組成物又は組成物の組み合わせを含み得、幾つかの実施形態では、二酸化ケイ素を含み得、本質的にそれからなり得、又はそれからなり得る。
【0024】
絶縁材料24は、導電性領域22の周りに延伸する。絶縁材料24は、誘電体バリア材料に対応し得、任意の適切な組成物を含み得る。幾つかの実施形態では、誘電体バリア材料24は、高k材料(実例として、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化タンタル等の内の1つ以上)を含み得、用語“高k”は、二酸化ケイ素の誘電率よりも大きい誘電率を意味する。絶縁材料24は、単一の均質な材料であると示されているが、他の実施形態では、絶縁材料は、2つ以上の別個の組成物を含み得る。絶縁材料24は、水平方向に延伸するセグメント21を有し、垂直方向に延伸するセグメント23を有する。
【0025】
導電性領域22は、導電性ワード線を含む。幾つかの実施形態では、導電性レベル18は、NAND構成のワード線レベル(又はメモリセルレベル)と称され得る。NAND構成は、メモリセルのストリング(所謂NANDストリング)を含み得、ストリング内のメモリセルの数は、メモリセルレベル18の数によって決定される。NANDストリングは、任意の適切な数のメモリセルレベルを含み得る。実例として、NANDストリングは、8個のメモリセルレベル、16個のメモリセルレベル、32個のメモリセルレベル、64個のメモリセルレベル、512個のメモリセルレベル、1024個のメモリセルレベル等有し得る。
【0026】
レベル16は、スタック14内のワード線レベル18と交互になる絶縁レベルと称され得る。そうした絶縁レベル16は、絶縁材料20を含み、絶縁材料24の水平方向に延伸するセグメント21を含むとみなされ得る。
【0027】
構造体28は、スタック14を通って延伸する。構造体28は、それらがチャネル材料30を含むという点で、チャネル材料構造体と称され得る。チャネル材料30は、半導体材料を含み、任意の適切な組成物又は組成物の組み合わせを含み得る。実例として、チャネル材料30は、シリコン、ゲルマニウム、III/V半導体材料(例えば、リン化ガリウム)、半導体酸化物等の内の1つ以上を含み得、用語III/V半導体材料は、周期表のグループIII及びVから選択された元素を含む半導体材料を指す(グループIII及びVは古い命名法であり、現在はグループ13及び15と称される)。
【0028】
トンネル材料(ゲート誘電体材料と称されることもある)32、電荷蓄積材料34、及び電荷遮断材料36は、チャネル材料30と、垂直方向に積み重ねられたレベル16/18との間にある。トンネル材料、電荷蓄積材料、及び電荷遮断材料は、任意の適切な組成物又は組成物の組み合わせを含み得る。
【0029】
幾つかの実施形態では、トンネル材料32は、例えば、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム等の内の1つ以上を含み得る。
【0030】
幾つかの実施形態では、電荷蓄積材料34は、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、導電性ナノドット等の電荷トラップ材料を含み得る。代替の実施形態では、電荷蓄積材料34は、フローティングゲート材料(例えば、多結晶シリコン等)を含むように構成され得る。
【0031】
幾つかの実施形態では、電荷遮断材料36は、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム等の内の1つ以上を含み得る。
【0032】
説明する実施形態では、チャネル材料30は、構造体28の各々内の環状リングとして構成される。絶縁材料38は、そうした環状リングを充填する。絶縁材料38は、例えば、二酸化ケイ素等の任意の適切な組成物又は組成物の組み合わせを含み得る。説明する構造体28は、絶縁材料38が環状リング形状のチャネル構成の“中空”内に提供されるという点で、中空チャネル構成を含むとみなされ得る。他の実施形態(図示せず)では、チャネル材料は、中実ピラー構成として構成され得る。
【0033】
チャネル材料構造体28は、材料30、32、34、36、及び38の全てを組み合わせて含むとみなされ得る。
図5Aの上面図は、チャネル材料構造体28が六角形に詰め込まれたパターンで配列され得ることを示している。
【0034】
スリット(トレンチ)40は、スタック14を通って延伸し、そうしたスリットは、絶縁材料42で充填される。絶縁材料42は、任意の適切な組成物を含み得、幾つかの実施形態では、二酸化ケイ素を含み得、本質的にそれからなり得、又はそれからなり得る。
【0035】
幾つかの実施形態では、スタック14は、垂直方向に延伸するスタックであるとみなされ得、構造体28は、スタック14を通過する垂直方向に延伸するチャネル材料構造体であるとみなされ得る。
【0036】
スタック14は、支持ベース12の上方にある。ベース12は、半導体材料を含み得、例えば、単結晶シリコンを含み得、本質的にそれからなり得、又はそれからなり得る。ベース12は、半導体基板と称され得る。用語“半導体基板”は、半導体ウエハ(単独又は他の材料を含むアセンブリの何れか)等のバルク半導体材料、及び半導体材料層(単独又は他の材料を含むアセンブリの何れか)を含むがこれらに限定されない半導体材料を含む任意の構築物を意味する。用語“基板”は、上で説明した半導体基板を含むがこれに限定されない任意の支持構造体を指す。幾つかの用途では、ベース12は、集積回路の製造と関連付けられる1つ以上の材料を含む半導体基板に対応し得る。そうした材料は、例えば、耐熱金属材料、バリア材料、拡散材料、絶縁体材料等の内の1つ以上を含み得る。
【0037】
ベース12とスタック14との間に1つ以上の追加の材料、コンポーネント等が提供され得ることを図式的に指し示すために、ベース12とスタック14との間に間隙が示されている。そうした追加のコンポーネントは、例えば、導電性ソース線、選択ゲート等を含み得る。
【0038】
ワード線レベル18は、チャネル材料構造体28に隣接する導電性ゲート44(それらの内の幾つかのみにラベルが付されている)を含む。導電性ゲート44は、誘電体バリア材料24の垂直方向に延伸する領域23及びチャネル材料構造体の領域と共に、メモリセル46を形成する。そうしたメモリセルは、
図1~
図4を参照して上で説明したNANDメモリアレイに類似した3次元NADメモリアレイ48中に組み込まれる。メモリセル46は、相互に実質的に全て同一である(用語“実質的に同一”は、製造及び測定の合理的な許容範囲内で同一であることを意味する)。
【0039】
動作中、電荷蓄積材料34は、メモリセル46内に情報を蓄積するように構成され得る。個々のメモリセル内に蓄積される情報の値(用語“値”は1ビット又は複数ビットを表す)は、メモリセルの電荷蓄積領域内に蓄積される電荷の量(例えば、電子の数)に基づき得る。個々の電荷蓄積領域内の電荷の量は、少なくとも部分的に、関連するゲート44に印加される電圧の値に基づいて、及び/又は関連するチャネル材料30に印加される電圧の値に基づいて制御され得る(例えば、増加し得、又は減少し得る)。
【0040】
トンネル材料32は、メモリセル46のトンネル領域を形成する。そうしたトンネル領域は、電荷蓄積材料34とチャネル材料30との間の電荷(例えば、電子)の所望のマイグレーション(例えば、輸送)を可能にするように構成され得る。トンネル領域は、例えば、非限定的に、等価酸化膜厚(EOT)等の選択された基準を達成するように構成(すなわち、設計)され得る。EOTは、代表的な物理的厚さの観点で、トンネル領域の電気的特性(例えば、静電容量)を定量化する。例えば、EOTは、リーク電流及び信頼性の考慮事項を無視して、所与の誘電体と同じ静電容量密度を有する必要があるであろう理論上の二酸化シリコン層の厚さとして定義され得る。
【0041】
電荷遮断材料36は、電荷蓄積材料34に隣接し、電荷が電荷蓄積材料34から関連するゲート44に流れることを遮断するメカニズムを提供し得る。誘電体バリア材料24は、電荷遮断材料36と関連するゲート44との間に提供され、ゲート44から電荷蓄積材料34に向かっての電荷キャリアの逆トンネリングを阻害するために利用され得る。幾つかの実施形態において、誘電体バリア材料24は、メモリセル46内に誘電体バリア領域を形成するとみなされ得る。
【0042】
図5の説明する実施形態では、導電性領域22は、一対の金属含有材料50及び52を含む。金属含有材料50は、第1の金属含有材料と称され得、金属含有材料52は、第2の金属含有材料と称され得る。破線51は、第1及び第2の金属含有材料50及び52の間の凡その境界を説明するために提供されている。
【0043】
第1及び第2の金属含有材料50及び52は、ワード線レベルの全体に沿って延伸し、導電性ゲート44内に含まれる。
【0044】
図6は、導電性領域22の内の1つの第1及び第2の金属含有材料50及び52をよりよく説明するために、
図5の領域“6”の拡大図を示す。
【0045】
第1の金属含有材料50は、
図6の説明する領域において第2の金属含有材料52を取り囲む。幾つかの実施形態では、第2の金属含有材料52は、破線51の説明する位置に凡そ対応する外周を含むとみされ得る。第1の金属含有材料50は、第2の金属含有材料のそうした外周に隣接する。第1の金属含有材料50は、示されるように、第2の金属含有材料52の外周51を完全に取り囲み得る。幾つかの実施形態では、第1の金属含有材料50は、第2の金属含有材料52を少なくとも部分的に取り囲み得る。用語“少なくとも部分的に囲む”は、第1の金属含有材料50が第2の金属含有材料を完全に取り囲む構成、及び第1の金属含有材料50と重ならない第2の金属含有材料52の周辺51の幾つかの領域があり得る構成を含む。幾つかの実施形態では、第1の金属含有材料50は、導電性領域22の第2の金属含有材料52を包む、又は少なくとも実質的に包むとみなされ得る。用語“実質的に包む”は、第1の金属含有材料50が、第2の金属含有材料52の外側境界51の面積の少なくとも90%の周りに延在することを指し示すために利用される。
【0046】
第1及び第2の金属含有材料50及び52は、結晶化度が相互に異なり、第2の金属含有材料は、第1の金属含有材料よりも大きい平均(アベレージ)粒径を有する。幾つかの実施形態では、第2の金属含有材料52は、約5nm以上から約200nm以下までの範囲内の平均粒径を有し得、一方、第1の金属含有材料50は、約10nm以下の平均粒径を有する(平均粒径は、任意の適切な方法論で判定され得る)。幾つかの実施形態では、第1の金属含有材料50は、実質的にアモルファスであり得(用語“実質的にアモルファス”は、製造及び測定の合理的な許容範囲内でアモルファスであることを意味する)、例えば、本質的にアモルファス材料からなり得、又はそれからなり得る。
【0047】
第1の金属含有材料50は、幾つかの実施形態では連続的であり得(又は少なくとも実質的に連続的であり得、用語“実質的に連続的”は、製造及び測定の合理的な許容範囲内で連続的であることを意味する)、他の実施形態では不連続であり得る。第1の金属含有材料50が連続的である場合、そうした材料は、約5Åから約100Åまでの範囲囲内で、
図6の説明する断面に沿って厚さT
1を有し得る。幾つかの実施形態では、導電性領域22は、
図6の断面に沿って約5nmから約50nmまでの範囲内にある全体の厚さ(全厚)Tを有し得る。第1の金属含有材料50の厚さT
1は、全厚Tの約5%から全厚Tの約25%までの範囲内にあり得る。
【0048】
破線51は、第1及び第2の金属含有材料50及び52の間の界面を表すとみなされ得る。そうした界面は、低結晶化度材料50が高結晶化度材料52と接する切り立った(急激な)境界であり得(用語“低結晶化度”及び“高結晶化度”は、材料50が材料52よりも低い結晶化度を有することを指し示すために利用される)、又は傾斜であり得る。実例として、
図7~
図9は、境界51が切り立った境界(
図7)及び傾斜(
図8及び
図9)である例示的な実施形態をグラフで説明している。
図7の切り立った境界は、切り立った界面(abrupt interface)と称され得る。
【0049】
図6の第1及び第2の金属含有材料50及び52は、相互に同じ組成物を含み得、又は相互に対して異なる組成物を含み得る。
【0050】
幾つかの実施形態では、第1の金属含有材料50は、窒素、炭素、シリコン、ゲルマニウム、及び酸素の内の1つ以上と組み合わせた1つ以上の金属を含む。したがって、第1の金属含有材料50は、様々な金属ケイ化物、金属窒化物、金属炭化物、金属酸化物、及び金属ゲルミド(germide)の内の1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、第1の金属含有材料50内の金属は、タングステン、タンタル、チタン、ルテニウム、モリブデン、コバルト、ニッケル、及びアルミニウムの内の1つ以上を含み得る。幾つかの特定の例では、第1の金属含有材料50は、1つ以上の金属窒化物を含み得、例えば、窒化タングステン及び窒化チタンの内の一方又は両方を含み得、本質的にそれからなり得、又はそれらからなり得る。
【0051】
幾つかの実施形態では、第2の金属含有材料52は、タングステン、タンタル、チタン、ルテニウム、モリブデン、コバルト、ニッケル、アルミニウム、銅、白金、及びパラジウムの内の1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、第2の金属含有材料52は、第1の金属含有材料50と同じ組成物であり得、様々な金属ケイ化物、金属窒化物、金属炭化物、金属酸化物、及び金属ゲルミドの内の1つ以上を含み得る。他の実施形態では、第2の金属含有材料52は、タングステン、タンタル、チタン、ルテニウム、モリブデン、コバルト、ニッケル、アルミニウム、銅、白金、及びパラジウムからなるグループから選択された1つ以上の金属から本質的になり得、又はそれからなり得る。幾つかの実施形態では、第1の金属含有材料50内の金属は、第1の金属と称され得、第2の金属含有材料52内の金属は、第2の金属と称され得る。
【0052】
図10は、第1及び第2の金属含有材料50及び52が相互に対して異なる組成物を含む構成の集積アセンブリ10を示す。
図11は、
図10の領域“11”の拡大図を示し、境界51が、第1の金属含有材料50と第2の金属含有材料52との間の界面に対応することを示している。
図10及び11の第1及び第2の金属含有材料50及び52は、上で説明したのと同じ組成物を含み得る。幾つかの実施形態では、第1の金属含有材料50は、窒化タングステン及び窒化チタンの内の一方又は両方を含み得、本質的にそれからなり得、又はそれからなり得、第2の金属含有材料52は、タングステンを含み得、本質的にそれからなり得、又はそれからなり得る。
【0053】
図5~
図11の構成は、背景技術のセクションで上で説明したウエハの湾曲の問題を軽減又は防止し得る。
図12A及び12Bは、湾曲した構成(
図12A)及び湾曲していない構成(
図12B)のウエハ60を示している。
図12Aの湾曲した構成は、NAND構成の従来のワード線で利用される導電性材料で課せられる問題のあるストレスからもたらされ得る。破線61は、説明するウエハ60の湾曲した構成を視覚化することにおいて読者を支援するために
図12Aにおいて提供されている。対照的に、
図12Bに示されるウエハ60の平面(湾曲していない)構成は、
図5~
図11のワード線構成を利用して達成され得る。具体的には、薄く低結晶性の第1の金属含有材料50は、第2の金属含有材料52を支持するための接着テンプレートを形成し得る。テンプレート材料50の表面に沿って粒界があったとしてもごく僅かであるため、第2の材料52は、テンプレート材料50がより結晶性である構成と比較して、核形成部位が比較的少ないであろうし、このことは、第2の材料52が、より高い結晶化度を有するテンプレート材料50を利用して達成されるであろうよりも大きな結晶性粒子を有することを可能にし得る。第2の材料52のより大きな結晶性粒子は、第1の材料50の薄く低結晶性の性質と共に、従来のワード線構成で達成可能であるよりも僅かな問題のストレスで導電性ワード線領域22を形成することを可能にし得る。そうしたことは、従来の構成の問題のあるウエハの湾曲を軽減すること、又は防止することさえ可能にし得る。問題のあるストレスを軽減するための上で論じたメカニズムは、本明細書で説明する実施形態を理解することにおいて読者を支援するために提供され、メカニズムが後続する特許請求の範囲に明示的に記載されている範囲があるとしてもそれを除いて、本明細書で説明する発明の任意の態様を限定しない。
【0054】
上で論じたアセンブリ及び構造体は、集積回路内で利用され得(用語“集積回路”は、半導体基板によって支持される電子回路を意味する)、電子システム中に組み込まれ得る。そうした電子システムは、例えば、メモリモジュール、デバイスドライバ、パワーモジュール、通信モデム、プロセッサモジュール、及びアプリケーション固有のモジュールで使用され得、多層、マルチチップモジュールを含み得る。電子システムは、例えば、カメラ、無線デバイス、ディスプレイ、チップセット、セットトップボックス、ゲーム、照明、車両、時計、テレビ、携帯電話、パーソナルコンピュータ、自動車、産業用制御システム、航空機等の広範囲のシステムの内の何れかであり得る。
【0055】
特に明記しない限り、本明細書で説明する様々な材料、物質、組成物等は、例えば、原子層堆積(ALD)、化学気相成長(CVD)、物理気相成長(PVD)等を含む、現在知られている、又はまだ開発されていない任意の適切な方法論を用いて形成され得る。
【0056】
用語“誘電性”及び“絶縁性”は、絶縁性の電気的特性を有する材料を説明するために利用され得る。この開示では、該用語は同義語とみなされる。幾つかの実例での用語“誘電性”の利用、及び他の実例での用語“絶縁性”(又は“電気的に絶縁性”)の利用は、後続する特許請求の範囲内の先行詞を単純化するために、この開示内の言語のバリエーションを提供するものであり得、化学的又は電気的な何らかの重要な相違を指し示すために利用されない。
【0057】
図面中の様々な実施形態の特定の向きは、説明の目的のみのためのものであり、幾つかの用途では、実施形態は、示された向きに対して回転させられ得る。本明細書で提供される説明及び後続する特許請求の範囲は、構造体が図面の特定の向きにあるか、それとも、そうした向きに対して回転されるかに関係なく、様々な機構間の説明された関係を有する任意の構造体に関係する。
【0058】
添付の例証の断面図は、断面の平面内の機構のみを示しており、図面を簡略化するために、特に明記しない限り、断面の平面の背後にある材料を示していない。
【0059】
構造体が別の構造体に対して“上”、“隣接”、又は“対抗”であると上で言及される場合、それは、別の構造上に直接あり得、又は介在する構造も存在し得る。対照的に、構造が別の構造に対して“直接上”、“直接隣接”、又は“直接対抗”であると言及される場合、介在する構造は存在しない。用語“真下”、“真上”等は、(特に明記されていない限り)直接の物理的接触を指し示すのではなく、直立した位置合わせを指し示す。
【0060】
構造体(例えば、層、材料等)は、構造体が一般的に、下にあるベース(例えば、基板)から上向きに延伸することを指し示すために“垂直方向に延伸する”と称され得る。垂直方向に延伸する構造体は、ベースの上面に対して実質的に直交して延伸してもよく、しなくてもよい。
【0061】
幾つかの実施形態はメモリセルを含む。メモリセルは、第2の金属含有材料を実質的に包む第1の金属含有材料を有する導電性ゲートを含む。第1及び第2の金属含有材料は、結晶化度が相互に異なり、第2の金属含有材料は、第1の金属含有材料よりも大きい平均粒径を有する。電荷遮断領域は導電性ゲートに隣接する。電荷蓄積領域は電荷遮断領域に隣接する。トンネル材料は電荷蓄積領域に隣接する。チャネル材料はトンネル材料に隣接する。トンネル材料は、チャネル材料と電荷蓄積領域との間にある。
【0062】
幾つかの実施形態は、交互の絶縁レベル及びワード線レベルの垂直スタックを有するアセンブリを含む。ワード線レベルは導電性領域を含む。導電性領域は、第2の金属含有材料の外周に隣接する第1の金属含有材料を有する。第1及び第2の金属含有材料は、結晶化度及び組成物が相互に異なる。第2の金属含有材料は、第1の金属含有材料よりも大きい平均粒径を有する。電荷蓄積領域は導電性領域に隣接する。電荷遮断領域は、電荷蓄積領域と導電性領域との間にある。
【0063】
幾つかの実施形態は、交互の絶縁レベル及びワード線レベルの垂直スタックを有するメモリアレイを含む。チャネル材料は、スタックに沿って垂直方向に延伸する。ワード線レベルは、第1の金属含有材料及び第2の金属含有材料を有する導電性領域を含む。第1の金属含有材料は、第2の金属含有材料を少なくとも部分的に取り囲む。第1の金属含有材料は実質的にアモルファスであり、第2の金属含有材料は、約5nm以上から約200nm以下までの範囲内の平均粒径を有する。電荷蓄積領域はワード線レベルに隣接する。電荷遮断領域は、電荷蓄積領域と導電性領域との間にある。
【0064】
法令に準拠して、本明細書に開示される主題は、構造的及び系統的機構に関して多かれ少なかれ具体的な言語で説明されている。しかしながら、本明細書に開示される手段は例示的な実施形態を含むので、特許請求の範囲は、示され説明される特定の機構に限定されないことは理解されるべきである。特許請求の範囲は、したがって、文字通りの言葉で全範囲を与えられ、均等論に従って適切に解釈されるべきである。
【国際調査報告】