(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-22
(54)【発明の名称】マルチストリームMIMO/ビームフォーミングレーダ
(51)【国際特許分類】
H04B 7/06 20060101AFI20220615BHJP
H04B 7/0456 20170101ALI20220615BHJP
H04B 7/08 20060101ALI20220615BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20220615BHJP
G01S 13/931 20200101ALI20220615BHJP
G01S 13/90 20060101ALI20220615BHJP
【FI】
H04B7/06 984
H04B7/0456 100
H04B7/06 950
H04B7/08 800
H04L27/26 114
G01S13/931
G01S13/90
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021563073
(86)(22)【出願日】2020-04-24
(85)【翻訳文提出日】2021-12-21
(86)【国際出願番号】 US2020029924
(87)【国際公開番号】W WO2020219954
(87)【国際公開日】2020-10-29
(32)【優先日】2019-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】520489868
【氏名又は名称】オーラ・インテリジェント・システムズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AURA INTELLIGENT SYSTEMS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジョンア
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AB24
5J070AD05
5J070AD09
5J070AF03
5J070AH31
5J070AH35
5J070AK22
5J070BA01
5J070BE02
(57)【要約】
先進システム(101,3500)および方法が提供される。先進システムおよび方法は、送信アンテナのセットおよび受信アンテナのセットを含むアンテナのセット(3526)と、デジタルビームフォーマ(3516)と、アンテナのセットおよびデジタルビームフォーマに動作可能に接続されたプロセッサ(225)を備える。プロセッサは、直交多入力多出力(MIMO)信号のセットを識別し、デジタルビームフォーマを介してビームの第1のセットを生成し、直交MIMO信号のセットを生成されているビームのセットの各々にマッピングするように構成されている。先進システムおよび方法は、プロセッサに動作可能に接続されたトランシーバ(210)をさらに備える。トランシーバは、アンテナのセットの送信アンテナのセットを介してターゲットシーンに、ビームの第1のセットに基づく第1の信号を送信し、アンテナのセットの受信アンテナのセットを介して、ターゲットシーンから反射または後方散乱されるビームの第2のセットに基づく第2の信号を受信するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先進システムであって、
送信アンテナのセットおよび受信アンテナのセットを含むアンテナのセットと、
デジタルビームフォーマと、
前記アンテナのセットおよび前記デジタルビームフォーマに動作可能に接続されたプロセッサとを備え、
前記プロセッサは、
直交多入力多出力(MIMO)信号のセットを識別し、
前記デジタルビームフォーマを介してビームの第1のセットを生成し、
前記直交MIMO信号のセットを前記生成されているビームのセットの各々にマッピングするように構成され、
前記先進システムは、
前記プロセッサに動作可能に接続されたトランシーバをさらに備え、
前記トランシーバは、
前記アンテナのセットの前記送信アンテナのセットを介してターゲットシーンに、前記ビームの第1のセットに基づく第1の信号を送信し、
前記アンテナのセットの前記受信アンテナのセットを介して、前記ターゲットシーンから反射または後方散乱されるビームの第2のセットに基づく第2の信号を受信するように構成されている、先進システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、循環シフトされたCAZACシーケンスのセットに基づいて、CAZACシーケンスのセットを含む前記直交MIMO信号のセットを生成するようにさらに構成されている、請求項1に記載の先進システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、異なるルートCAZACシーケンスのセットに基づいて、MIMOコード化信号のセットを含む前記直交MIMO信号のセットを生成するようにさらに構成されている、請求項1に記載の先進システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、
参照信号候補のセットを識別し、
前記参照信号候補のセットの相関を計算するようにさらに構成されている、請求項1に記載の先進システム。
【請求項5】
前記トランシーバは、前記直交MIMO信号のセットを使用して、前記第1のビームセットの同じ送信ビームを用いてシーン全体を照射するようにさらに構成されている、請求項1に記載の先進システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記直交MIMO信号のセットに対して計算されるレンジ/ドップラプロセスを使用して信号を識別し、
前記識別された信号に対して空間プロセスを実行して画像を生成するようにさらに構成されている、請求項1に記載の先進システム。
【請求項7】
前記プロセッサは、
目標レンジに基づいて、MIMO動作モード、MIMOおよびビームフォーミング動作モードのハイブリッド、またはビームフォーミング動作モードを含む動作モードを識別し、
前記識別された動作モードに基づいて前記第1の信号を送信し、
前記識別された動作モードに基づいて、前記第2の信号を受信するようにさらに構成されている、請求項1に記載の先進システム。
【請求項8】
前記プロセッサは、
直交周波数分割多重(OFDM)シンボルのセットを繰り返すOFDMレーダ波形に対応する信号を構築し、
前記OFDMシンボルのセットの複数のシンボルにわたって同じコードを使用して前記OFDMシンボルのセットをスロットに累積し、
前記OFDMシンボルの累積されたセットに基づいて合成信号を生成し、
前記合成信号のFFTの計算、前記合成信号および参照信号の複素乗算の計算、ならびに、レンジ相関を取得するための前記計算された複素乗算合成信号のIFFTの計算に基づいて、前記生成された合成信号についてレンジ相関を計算するように、さらに構成されている、請求項1に記載の先進システム。
【請求項9】
先進システムの方法であって、
直交多入力多出力(MIMO)信号のセットを識別することと、
ビームの第1のセットを生成することと、
前記直交MIMO信号のセットを前記生成されたビームのセットの各々にマッピングすることと、
前記ビームの第1のセットに基づく第1の信号をターゲットシーンに送信することと、
前記ターゲットシーンから反射または後方散乱されるビームの第2のセットに基づく第2の信号を受信することと
を含む、方法。
【請求項10】
循環シフトされたCAZACシーケンスのセットに基づいて、CAZACシーケンスのセットを含む前記直交MIMO信号のセットを生成することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
異なるルートCAZACシーケンスのセットに基づいて、MIMOコード化信号のセットを含む前記直交MIMO信号のセットを生成することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
参照信号候補のセットを識別することと、
前記参照信号候補のセットの相関を計算することと
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記直交MIMO信号のセットを使用して、前記第1のビームセットの同じ送信ビームを用いてシーン全体を照射することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記直交MIMO信号のセットに対して計算されるレンジ/ドップラプロセスを使用して信号を識別することと、
前記識別された信号に対して空間プロセスを実行して画像を生成することと
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
目標レンジに基づいて、MIMO動作モード、MIMOおよびビームフォーミング動作モードのハイブリッド、またはビームフォーミング動作モードを含む動作モードを識別することと、
前記識別された動作モードに基づいて前記第1の信号を送信することと、
前記識別された動作モードに基づいて、前記第2の信号を受信することと
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
直交周波数分割多重(OFDM)シンボルのセットを繰り返すOFDMレーダ波形に対応する信号を構築することと、
前記OFDMシンボルのセットの複数のシンボルにわたって同じコードを使用して前記OFDMシンボルのセットをスロットに累積することと、
前記OFDMシンボルの累積されたセットに基づいて合成信号を生成することと、
前記合成信号のFFTの計算、前記合成信号および参照信号の複素乗算の計算、ならびにレンジ相関を取得するための前記計算された複素乗算合成信号のIFFTの計算に基づいて、前記生成された合成信号についてレンジ相関を計算することと
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
非一時的コンピュータ可読媒体であって、プログラムコードを備え、前記プログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、先進システムに、
直交多入力多出力(MIMO)信号のセットを識別することと、
ビームの第1のセットを生成することと、
前記直交MIMO信号のセットを前記生成されたビームのセットの各々にマッピングすることと、
前記ビームの第1のセットに基づく第1の信号をターゲットシーンに送信することと、
前記ターゲットシーンから反射または後方散乱されるビームの第2のセットに基づく第2の信号を受信することと
を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記先進システムに、
循環シフトされたCAZACシーケンスのセットに基づいて、CAZACシーケンスのセットを含む前記直交MIMO信号のセットを生成することと、
異なるルートCAZACシーケンスのセットに基づいて、MIMOコード化信号のセットを含む前記直交MIMO信号のセットを生成することと
を行わせるプログラムコードをさらに備える、請求項17に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記先進システムに、
参照信号候補のセットを識別することと、
前記参照信号候補のセットの相関を計算することと、
前記直交MIMO信号のセットを使用して、前記第1のビームセットの同じ送信ビームを用いてシーン全体を照射すること、
前記直交MIMO信号のセットに対して計算されるレンジ/ドップラプロセスを使用して信号を識別することと、
前記識別された信号に対して空間プロセスを実行して画像を生成することと、
目標レンジに基づいて、MIMO動作モード、MIMOおよびビームフォーミング動作モードのハイブリッド、またはビームフォーミング動作モードを含む動作モードを識別することと、
前記識別された動作モードに基づいて前記第1の信号を送信することと、
前記識別された動作モードに基づいて、前記第2の信号を受信することと
を行わせるプログラムコードをさらに備える、請求項17に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記先進システムに、
直交周波数分割多重(OFDM)シンボルのセットを繰り返すOFDMレーダ波形に対応する信号を構築することと、
前記OFDMシンボルのセットの複数のシンボルにわたって同じコードを使用して前記OFDMシンボルのセットをスロットに累積することと、
前記OFDMシンボルの累積されたセットに基づいて合成信号を生成することと、
前記合成信号のFFTの計算、
前記合成信号および参照信号の複素乗算の計算、ならびに、レンジ相関を取得するための前記計算された複素乗算合成信号のIFFTの計算に基づいて、前記生成された合成信号についてレンジ相関を計算することと
を行わせるプログラムコードをさらに備える、請求項17に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、レーダシステム技術に関する。より具体的には、本開示は、次世代レーダシステムにおけるマルチストリームMIMO/ビームフォーミングレーダに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用途などの高解像度レーダでは、4D球のハイパーボクセルの数が多くなるが、必要なフレームレートのために測定時間は制限される。アナログビームフォーマを用いたフェーズドアレイビームフォーミングでは、生成することができる同時ビームの数および同時に送信することができる信号の数に起因して、フレームレートが制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示では、高解像度レーダのためのマルチストリーム送信および受信方式が提供される。本開示は、高解像度レーダのためのサブバンドコード化OFDMを提供する。本開示は、ビームまたはアンテナ間の干渉なしに、ビームフォーミングモードにおける複数のビーム、またはMIMOモードにおける複数のアンテナにおける信号の送受信を可能にする。提供される実施形態は、MxN倍だけ取得時間を短縮し、Mは、送信ビーム(またはMIMO層)の数であり、Nは、受信ビーム(またはMIMO層)の数である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの実施形態では、先進システムが提供される。先進システムは、送信アンテナのセットおよび受信アンテナのセットを含むアンテナのセットと、デジタルビームフォーマと、アンテナのセットおよびデジタルビームフォーマに動作可能に接続されたプロセッサであって、プロセッサは、直交多入力多出力(MIMO)信号のセットを識別し、デジタルビームフォーマを介してビームの第1のセットを生成し、直交MIMO信号のセットを生成されているビームのセットの各々にマッピングするように構成されている、プロセッサとを備える。先進システムは、プロセッサに動作可能に接続されたトランシーバをさらに備え、トランシーバは、アンテナのセットの送信アンテナのセットを介してターゲットシーンに、ビームの第1のセットに基づく第1の信号を送信し、アンテナのセットの受信アンテナのセットを介して、ターゲットシーンから反射または後方散乱されるビームの第2のセットに基づく第2の信号を受信するように構成されている。
【0005】
別の実施形態では、先進システムの方法が提供される。方法は、直交多入力多出力(MIMO)信号のセットを識別することと、ビームの第1のセットを生成することと、直交MIMO信号のセットを生成されたビームのセットの各々にマッピングすることと、ビームの第1のセットに基づく第1の信号をターゲットシーンに送信することと、ターゲットシーンから反射または後方散乱されるビームの第2のセットに基づく第2の信号を受信することとを含む。
【0006】
さらに別の実施形態では、非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。非一時的コンピュータ可読媒体は、プログラムコードを備え、プログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、先進システムに、直交多入力多出力(MIMO)信号のセットを識別することと、ビームの第1のセットを生成することと、直交MIMO信号のセットを生成されたビームのセットの各々にマッピングすることと、ビームの第1のセットに基づく第1の信号をターゲットシーンに送信することと、ターゲットシーンから反射または後方散乱されるビームの第2のセットに基づく第2の信号を受信することとを行わせる。
【0007】
他の技術的特徴は、添付の図面、以下の説明、および添付の特許請求の範囲から当業者には容易に明らかになり得る。
【0008】
以下の詳細な説明に着手する前に、本特許文書全体を通じて使用される特定の単語および句の定義を説明することが有利であり得る。「結合する(couple)」という用語およびその派生語は、2つ以上の要素が互いに物理的に接触しているか否かに関係なく、2つ以上の要素間の直接または間接的なつながりを指す。「送信」、「受信」および「通信」という用語、ならびにそれらの派生語は、直接通信と間接通信の両方を包含する。「含む」および「備える」という用語、ならびにそれらの派生語は、限定のない包含を意味する。「または」という用語は、包含的であり、および/または、を意味する。「~と関連付けられる」という句、およびその派生語は、~を含む、~の中に含まれる、~と相互接続する、~を包含する、~の中に包含される、~にまたは~と接続する、~にまたは~と結合する、~と通信可能である、~と協働する、~をインターリーブする、~を並置する、~に近接している、~にまたは~と束縛されている、~を有する、~の特性を有する、~に対するまたは~との関係を有する、などを意味する。「コントローラ」という用語は、少なくとも1つの動作を制御する任意のデバイス、システム、またはその一部を意味する。そのようなコントローラは、ハードウェア、またはハードウェアとソフトウェアおよび/またはファームウェアとの組み合わせにおいて実装されてもよい。任意の特定のコントローラに関連付けられる機能は、ローカルかまたはリモートかを問わず、集中化または分散化することができる。「~のうちの少なくとも1つ」という句は、アイテムのリストと共に使用される場合、リストされたアイテムのうちの1つまたは複数の異なる組み合わせが使用され得、リスト内の1つのアイテムのみが必要とされ得ることを意味する。たとえば、「A、B、およびCの少なくとも1つ」は、以下の組み合わせ、すなわち、A、B、C、AとB、AとC、BとC、およびAとBとCのいずれかを含む。
【0009】
さらに、以下に説明する様々な機能は、1つまたは複数のコンピュータプログラムによって実施またはサポートすることができ、それらプログラムの各々は、コンピュータ可読プログラムコードから形成され、コンピュータ可読媒体に具体化される。「アプリケーション」および「プログラム」という用語は、適切なコンピュータ可読プログラムコードにおける実装に適合した1つまたは複数のコンピュータプログラム、ソフトウェア構成要素、命令セット、手順、関数、オブジェクト、クラス、インスタンス、関連データ、またはそれらの一部を指す。「コンピュータ可読プログラムコード」という句には、ソースコード、オブジェクトコード、実行可能コードなど、任意の種類のコンピュータコードが含まれる。「コンピュータ可読媒体」という句は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、または任意の他の種類のメモリなど、コンピュータがアクセスできるあらゆる種類の媒体を含む。「非一時的」コンピュータ可読媒体は、一時的な電気信号または他の信号を転送する有線、ワイヤレス、光、または他の通信リンクを除外する。非一時的コンピュータ可読媒体は、データを永続的に記憶することができる媒体、および、書き換え可能光ディスクまたは消去可能メモリデバイスなどの、データを記憶して後に上書きすることができる媒体を含む。
【0010】
他の特定の単語および句の定義は、本特許文書全体を通じて提供されている。当業者は、ほとんどではないにしても多くの場合、そのような定義が、そのような定義された単語および句の以前および将来の使用に適用されることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示のより完全な理解のために、以下の説明を添付の図面と併せて参照する。
【
図1】本発明の実施形態による例示的なワイヤレスネットワークを示す図である。
【
図2】本発明の実施形態による例示的なgNBを示す図である。
【
図3】本発明の実施形態による例示的なUEを示す図である。
【
図4】本開示によるイメージングのための例示的な2D仮想アンテナアレイを示す図である。
【
図5】本開示による、方位角におけるより大きい開口の例示的な合成を示す図である。
【
図6】本開示による、方位角におけるより大きい開口の別の例示的な合成を示す図である。
【
図7】本開示による、例示的な自動車アンテナ設計を示す図である。
【
図8】本開示による、別の例示的な自動車アンテナ設計を示す図である。
【
図9】本開示による、例示的な仮想2D円形アンテナアレイを示す図である。
【
図10】本開示による、イメージングレーダの例示的な自動車設置を示す図である。
【
図11】本開示による、例示的な建造物内設置および工場自動化を示す図である。
【
図12】本開示による、別の例示的な建造物内設置および工場自動化を示す図である。
【
図13】本開示による、例示的なビームフォーマ照射原理を示す図である。
【
図14】本開示による、例示的なハイブリッドビームフォーミング一般アーキテクチャを示す図である。
【
図15】本開示による、OFDM波形を用いた例示的なハイブリッドビームフォーミングを示す図である。
【
図16】本開示による、MIMO OFDM波形を用いた例示的なハイブリッドビームフォーミングを示す図である。
【
図17】本開示による仮想アンテナアレイを用いた例示的なビームフォーミングを示す図である。
【
図18】本開示による例示的な送信ビームフォーミングを示す図である。
【
図19】本開示による例示的な受信ビームフォーミングを示す図である。
【
図20】本開示によるM個のアンテナアレイを用いた例示的な受信ビームフォーミングを示す図である。
【
図21】本開示による例示的なマルチビーム照射およびスケジューリングを示す図である。
【
図22】本開示による例示的な装置を示す図である。
【
図23】本開示による例示的なセンサおよびアプリケーションソフトウェアを示す図である。
【
図24】本開示によるレーダ波形の例示的なフレーム構造を示す図である。
【
図25】本開示による例示的な画像レーダを示す図である。
【
図26】本開示による例示的な波形MIMO/ビームフォーミングレーダ送信を示す図である。
【
図27】本開示によるビームフォーミングモードにおける例示的なMIMO/BFイメージングレーダを示す図である。
【
図28】本開示による例示的なマルチストリームビームフォーミングレーダ処理を示す図である。
【
図29】本開示による別の例示的なマルチストリームビームフォーミングレーダ処理を示す図である。
【
図30】本開示による、短距離および長距離レーダの例示的な同時動作を示す図である。
【
図31】本開示による例示的なレンジ依存イメージング動作を示す図である。
【
図32】本開示による画像形成の例示的な幾何形状を示す図である。
【
図33】本開示による例示的な画像形成アルゴリズムを示す図である。
【
図34】本開示によるミリ波トランシーバにおける送信パスおよび受信パスごとの例示的な電力損失を示す図である。
【
図35A】本開示による例示的な4Dイメージングレーダを示す図である。
【
図35B】本開示による例示的なアンテナアレイを示す図である。
【
図36】本開示による例示的な送信/受信機処理アーキテクチャ全体を示す図である。
【
図37】本開示によるレーダ波形の例示的な周波数領域レンジドップラ処理を示す図である。
【
図38】本開示による、送信信号、受信信号、循環シフト、ならびに加算およびそれに続く累積演算の圧縮レンジ処理の例示的な時間領域表現を示す図である。
【
図39】本開示によるレーダ波形の例示的な圧縮レンジ処理を示す図である。
【
図40】本開示によるレンジ処理の例示的な計算複雑度を示す図である。
【
図41】本開示によるAWGNチャネルのレンジ処理後の例示的な決定統計値を示す図である。
【
図42】本開示によるAWGNチャネルのレンジドップラ処理後の決定統計値の例示的なスライスを示す図である。
【
図43】本開示によるレンジドップラ処理後の例示的な2Dレンジドップラマップを示す図である。
【
図44】本開示によるマルチストリームMIMO/ビームフォーミングレーダの方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下で説明する
図1~
図14、および本特許文書において本開示の原理を説明するために使用される様々な実施形態は、例示に過ぎず、本開示の範囲を限定するようには決して解釈されるべきではない。当業者は、本開示の原理が、任意のタイプの適切に構成されたデバイスまたはシステムに実装され得ることを理解するであろう。
【0013】
図1~
図3は、ワイヤレス通信システムにおいて、直交周波数分割多重(OFDM)または直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信技術を使用することによって実施される様々な実施形態を説明している。
図1~
図3の説明は、種々の実施形態を実施することができる方法に対する物理的またはアーキテクチャ上の限定を意味するものではない。本開示の種々の実施形態は、任意の適切に構成された通信システムに実装され得る。
【0014】
図1は、本発明の実施形態による例示的なワイヤレスネットワークを示す。
図1に示されるワイヤレスネットワークの実施形態は、例示のみを目的としている。ワイヤレスネットワーク100の他の実施形態を、本開示の範囲から逸脱することなく使用することができる。
【0015】
図1に示されるように、ワイヤレスネットワークは、gNB101、gNB102、およびgNB103を含む。gNB101は、gNB102およびgNB103と通信する。gNB101はまた、インターネット、私有のインターネットプロトコル(IP)ネットワーク、または他のデータネットワークなどの少なくとも1つのネットワーク130とも通信する。一実施形態では、そのようなgNB101~103は、マルチストリームMIMOおよび/またはビームフォーミングレーダをサポートするレーダシステムを含む先進システムとして実装され得る。
【0016】
gNB102は、gNB102のカバレッジエリア120内の第1の複数のユーザ機器(UE)にネットワーク130へのワイヤレスブロードバンドアクセスを提供する。第1の複数のUEは、小企業(SB)内に配置され得るUE111、企業(E)内に配置され得るUE112、WiFiホットスポット(HS)内に配置され得るUE113、第1の住居(R)内に配置され得るUE114、第2の住居(R)に配置され得るUE115、携帯電話、ワイヤレスラップトップ、ワイヤレスPDAなどのようなモバイルデバイス(M)であり得るUE116を含む。gNB103は、gNB103のカバレッジエリア125内の第2の複数のユーザ機器(UE)にネットワーク130へのワイヤレスブロードバンドアクセスを提供する。第2の複数のUEは、UE115およびUE116を含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のgNB101~103は、5G、LTE、LTE-A、WiMAX、WiFi、または他のワイヤレス通信技術を使用して、互いに通信し、UE111~116と通信することができる。一実施形態では、そのようなUE111~111は、マルチストリームMIMOおよび/またはビームフォーミングレーダをサポートするレーダシステムを含む先進システムとして実装され得る。
【0017】
ネットワークタイプに応じて、「基地局」または「BS」という用語は、送信ポイント(TP)、送受信ポイント(TRP)、拡張基地局(eNodeBまたはeNB)、5G基地局(gNB)、マクロセル、フェムトセル、WiFiアクセスポイント(AP)、または他のワイヤレス対応デバイスなど、ネットワークへのワイヤレスアクセスを提供するように構成された任意の構成要素(または構成要素の集合)を指すことができる。基地局は、例えば、5G 3GPP新無線ワイヤレスインターフェース/アクセス(NR)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTEアドバンスト(LTE-A)、高速パケットアクセス(HSPA)、Wi-Fi802.11a/b/g/n/acなどの1つまたは複数のワイヤレス通信プロトコルに従ってワイヤレスアクセスを提供し得る。便宜上、本特許明細書では「BS」と「TRP」という用語を交換可能に使用して、ワイヤレスアクセスをリモート端末に提供するネットワークインフラストラクチャ構成要素を指す。また、ネットワークタイプに応じて、「ユーザ機器」または「UE」という用語は、「移動局」、「加入者局」、「リモート端末」、「ワイヤレス端末」、「受信ポイント」または「ユーザデバイス」などの任意の構成要素を指すことができる。便宜上、本特許明細書では、「ユーザ機器」および「UE」という用語は、UEがモバイルデバイス(携帯電話またはスマートフォンなど)であるか、または、通常は固定デバイス(デスクトップコンピュータまたは自動販売機など)と見なされるかに関係なく、BSにワイヤレスにアクセスするリモートワイヤレス機器を指すために使用される。
【0018】
点線は、カバレッジエリア120および125のおおよその範囲を示しており、これらは、例示および説明のみを目的として、ほぼ円形として示されている。カバレッジエリア120および125などのgNBに関連するカバレッジエリアは、gNBの構成ならびに天然および人工の障害物に関連する無線環境の変化に応じて、不規則な形状を含む他の形状を有する可能性があることを明確に理解されたい。
【0019】
以下でより詳細に説明するように、UE111~116のうちの1つまたは複数は、先進ワイヤレス通信システムにおけるデータおよび制御情報の受信信頼性のための回路、プログラミング、またはそれらの組み合わせを含む。特定の実施形態では、gNB101~103のうちの1つまたは複数は、先進ワイヤレスシステムにおける3Dイメージング、位置特定、および測位のための効率的な合成開口アンテナアレイ設計およびビームフォーミングのための回路、プログラミング、またはそれらの組み合わせを含む。
【0020】
図1はワイヤレスネットワークの一例を示しているが、
図1にはさまざまな変更を加えることができる。例えば、ワイヤレスネットワークは、任意の適切な配置構成において任意の数のgNBおよび任意の数のUEを含むことができる。また、gNB101は、任意の数のUEと直接通信し、それらのUEにネットワーク130へのワイヤレスブロードバンドアクセスを提供することができる。同様に、各gNB102~103は、ネットワーク130と直接通信し、ネットワーク130への直接的なワイヤレスブロードバンドアクセスをUEに提供することができる。さらに、gNB101、102、および/または103は、外部電話回線網または他のタイプのデータネットワークなどの他のまたは追加の外部ネットワークへのアクセスを提供することができる。
【0021】
図2は、本発明の実施形態による例示的なgNB102を示す。
図2に示されるgNB102の実施形態は、例示のみを目的としており、
図1のgNB101および103は、同じまたは類似の構成を有することができる。ただし、gNBにはさまざまな構成があり、
図2は、本開示の範囲をgNBの特定の実施態様に限定するものではない。
【0022】
図2に示されるように、gNB102は、複数のアンテナ205a~205n、複数のRFトランシーバ210a~210n、送信(TX)処理回路215、および受信(RX)処理回路220を含む。gNB102はまた、コントローラ/プロセッサ225、メモリ230、およびバックホールまたはネットワークインターフェース235を含む。
【0023】
TX処理回路215は、コントローラ/プロセッサ225からアナログまたはデジタルデータ(音声データ、ウェブデータ、電子メール、またはインタラクティブビデオゲームデータなど)を受信する。TX処理回路215は、発信ベースバンドデータを符号化、多重化、および/またはデジタル化して、処理済みベースバンドまたはIF信号を生成する。RFトランシーバ210a~210nは、TX処理回路215から発信処理済みベースバンドまたはIF信号を受信し、ベースバンドまたはIF信号を、アンテナ205a~205nを介して送信されるRF信号にアップコンバートする。
【0024】
RFトランシーバ210a~210nは、アンテナ205a~205nから、UEまたはネットワーク100内の他の任意の物体によって反射された信号などの着信RF信号を受信する。RFトランシーバ210a~210nは、着信RF信号をダウンコンバートして、IFまたはベースバンド信号を生成する。IFまたはベースバンド信号は、RX処理回路220に送信され、RX処理回路220は、ベースバンドまたはIF信号をフィルタリング、復号、デジタル化し、および/または解凍もしくは相関させることによって、処理済みベースバンド信号を生成する。RX処理回路220は、処理済みベースバンド信号を、さらなる処理のためにコントローラ/プロセッサ225に送信する。
【0025】
コントローラ/プロセッサ225は、gNB102の全体的な動作を制御する1つまたは複数のプロセッサまたは他の処理デバイスを含むことができる。例えば、コントローラ/プロセッサ225は、周知の原理に従って、RFトランシーバ210a~210n、RX処理回路220、およびTX処理回路215による順方向チャネル信号の受信および逆方向チャネル信号の送信を制御することができる。コントローラ/プロセッサ225は、より先進的なワイヤレス通信機能などの追加機能もサポートすることができる。例えば、コントローラ/プロセッサ225は、複数のアンテナ205a~205nからの発信信号が異なる重みを付けられて、発信信号が所望の方向へと効果的に操縦されるビームフォーミングまたは指向性ルーティング動作をサポートすることができる。多種多様な他の機能のいずれかが、gNB102においてコントローラ/プロセッサ225によってサポートされてもよい。
【0026】
コントローラ/プロセッサ225はまた、OSなどの、メモリ230に常駐するプログラムおよび他のプロセスを実行することも可能である。コントローラ/プロセッサ225は、実行プロセスによって必要とされるように、メモリ230にデータを出し入れすることができる。
【0027】
コントローラ/プロセッサ225はまた、バックホールまたはネットワークインターフェース235に結合されている。バックホールまたはネットワークインターフェース235は、gNB102がバックホール接続またはネットワークを介して他のデバイスまたはシステムと通信することを可能にする。インターフェース235は、任意の適切な有線またはワイヤレス接続(複数可)を介した通信をサポートすることができる。例えば、gNB102がセルラ通信システム(5G、LTE、またはLTE-Aをサポートするものなど)の一部として実装される場合、インターフェース235は、gNB102が有線またはワイヤレスバックホール接続を介して他のgNBと通信することを可能にし得る。gNB102がアクセスポイントとして実装される場合、インターフェース235は、gNB102が有線もしくはワイヤレスのローカルエリアネットワークを介して、またはより大きいネットワーク(インターネットなど)への有線またはワイヤレス接続を介して通信することを可能にし得る。インターフェース235は、イーサネットまたはRFトランシーバなどの有線またはワイヤレス接続を介した通信をサポートする任意の適切な構造を含む。
【0028】
メモリ230は、コントローラ/プロセッサ225に結合されている。メモリ230の一部は、RAMを含むことができ、メモリ230の別の部分は、フラッシュメモリまたは他のROMを含むことができる。
【0029】
図2はgNB102の一例を示しているが、
図2にはさまざまな変更を加えることができる。例えば、gNB102は、
図2に示される任意の数の各構成要素を含むことができる。特定の例として、地上局(例えば、アクセスポイント)は、いくつかのインターフェース235を含むことができ、コントローラ/プロセッサ225は、異なるネットワークアドレス間でデータをルーティングするためのルーティング機能をサポートすることができる。別の特定の例として、TX処理回路215の単一のインスタンスおよびRX処理回路220の単一のインスタンスを含むものとして示されているが、gNB102は、各々の複数のインスタンス(例えば、RFトランシーバごとに1つ)を含むことができる。また、
図2のさまざまな構成要素を組み合わせ、さらに細分化し、または省略してもよく、特定のニーズに応じて構成要素を追加してもよい。
【0030】
図3は、本発明の実施形態による例示的なUE116を示す。
図3に示されるUE116の実施形態は、例示のみを目的としており、
図1のUE111~115は、同じまたは類似の構成を有することができる。ただし、UEにはさまざまな構成があり、
図3は、本開示の範囲をUEの特定の実施態様に限定するものではない。
【0031】
先進通信装置は、すべての機能ブロックに基づいてハイブリッドビームフォーミング動作を提供する
図14、
図15、および
図16の送信機または受信機アレイを参照し、
図2においては基地局(BS、gNB)の一部として実装することができ、
図3においてはUEとして実装することができる。
【0032】
図3に示されるように、UE116は、アンテナ305、無線周波数(RF)トランシーバ310、TX処理回路315、および受信(RX)処理回路325を含む。UE116はまた、プロセッサ340、入出力(I/O)インターフェース(IF)345、タッチスクリーン350、ディスプレイ355、およびメモリ360を含む。メモリ360は、オペレーティングシステム(OS)361および1つまたは複数のアプリケーション362を含む。
【0033】
RFトランシーバ310は、アンテナ305から、ネットワーク100のgNBによって送信される着信RF信号を受信する。RFトランシーバ310は、着信RF信号をダウンコンバートして、中間周波数(IF)またはベースバンド信号を生成する。IFまたはベースバンド信号は、RX処理回路325に送信され、RX処理回路325は、ベースバンドまたはIF信号をフィルタリング、復号、および/もしくはデジタル化し、ならびに/または解凍もしくは相関させることによって、処理済みベースバンド信号を生成する。RX処理回路325は、処理済みベースバンド信号を、さらなる処理(データのウェブ閲覧など)のためにプロセッサ340に送信する。
【0034】
TX処理回路315は、プロセッサ340から発信ベースバンドアナログデータ(ウェブデータ、電子メール、またはインタラクティブビデオゲームデータなど)を受信する。TX処理回路315は、発信ベースバンドデータを符号化、多重化、および/またはデジタル化して、処理済みベースバンドまたはIF信号を生成する。RFトランシーバ310は、TX処理回路315から発信処理済みベースバンドまたはIF信号を受信し、ベースバンドまたはIF信号を、アンテナ305を介して送信されるRF信号にアップコンバートする。
【0035】
プロセッサ340は、1つまたは複数のプロセッサまたは他の処理デバイスを含むことができ、UE116の全体的な動作を制御するために、メモリ360に格納されたOS361を実行することができる。例えば、プロセッサ340は、周知の原理に従って、RFトランシーバ310、RX処理回路325、およびTX処理回路315による順方向チャネル信号の受信および逆方向チャネル信号の送信を制御することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ340は、少なくとも1つのマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含む。
【0036】
プロセッサ340はまた、ビーム管理のためのプロセスなど、メモリ360に常駐する他のプロセスおよびプログラムを実行することも可能である。プロセッサ340は、実行プロセスによって必要とされるように、メモリ360にデータを出し入れすることができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ340は、OS361に基づいて、またはgNBもしくはオペレータから受信される信号に応答して、アプリケーション362を実行するように構成される。プロセッサ340はまた、I/Oインターフェース345に結合され、I/Oインターフェースは、UE116に、ラップトップコンピュータおよびハンドヘルドコンピュータなどの他のデバイスに接続する能力を提供する。I/Oインターフェース345は、これらのアクセサリとプロセッサ340との間の通信パスである。
【0037】
プロセッサ340はまた、タッチスクリーン350およびディスプレイ355に結合されている。UE116のオペレータは、タッチスクリーン350を使用して、UE116にデータを入力することができる。ディスプレイ355は、液晶ディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ、またはウェブサイトなどからのテキストおよび/もしくは少なくとも限定されたグラフィックスをレンダリングすることができる他のディスプレイであってもよい。
【0038】
メモリ360は、プロセッサ340に結合されている。メモリ360の一部は、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができ、メモリ360の別の部分は、フラッシュメモリまたは他の読み出し専用メモリ(ROM)を含むことができる。
【0039】
図3はUE116の一例を示しているが、
図3にはさまざまな変更を加えることができる。例えば、
図3のさまざまな構成要素を組み合わせ、さらに細分化し、または省略してもよく、特定のニーズに応じて構成要素を追加してもよい。特定の例として、プロセッサ340は、1つまたは複数の中央処理装置(CPU)および1つまたは複数のグラフィックス処理装置(GPU)などの複数のプロセッサに分割することができる。また、
図3は、携帯電話またはスマートフォンとして構成されたUE116を示しているが、UEは、他のタイプのモバイルまたは固定デバイスとして動作するように構成されてもよい。
【0040】
その単純さにもかかわらず、符号分割多元接続(CDMA)システムは干渉およびマルチパス分散を被ることはよく知られている。
【0041】
周波数変調連続波(FMCW)レーダに対する直交周波数分割多重(OFDM)の利点はよく理解されており、すなわち、波形の生成が単純で、FMCWやチャープシーケンス変調と比較してトランシーバの複雑度が軽減され、波形はハードウェアにおいて線形周波数を生成する必要がなく、自己干渉およびマルチパス干渉の影響を受けやすい位相変調信号とは異なり、OFDM波形には厳しい位相ノイズ要件がなく、マルチパス干渉の影響も被らず、OFDMはMIMO処理に理想的に適している。
【0042】
それらの利点にもかかわらず、高解像度レーダに必要な広帯域処理に起因して、高解像度レーダのOFDM信号の生成および処理は困難である。76GHz~81GHzの自動車レーダの信号帯域幅は1GHz~5GHzであり、多数のビットで10Gspsを超えるアナログ-デジタル変換(ADC)レートが必要である。数十~数百のチャネルを必要とする3Dレーダイメージングの場合、広帯域OFDMレーダシステムは法外な費用がかかる。そのため、市販のレーダトランシーバはFMCW信号に依存している。
【0043】
図4は、本開示によるイメージングのための例示的な2D仮想アンテナアレイ400を示す。
図4に示されるイメージングのための2D仮想アンテナアレイ400の実施形態は、例示のみを目的としている。
図4に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0044】
図4は、本開示によるイメージングのための例示的な二次元(2D)仮想アンテナアレイを示す。
図4に示されるように、イメージングのための2D仮想アンテナアレイは、送信(Tx)アンテナ402および受信(Rx)アンテナ404を含む。送信機において、一次元(1D)線形アレイを用いた方位角ビームフォーミングが実行され、方位角における順次スキャンが実行される。受信機において、垂直解像度の垂直ビームフォーミングが実行される。
図4に示すように、64チャネルの到来角(AoA)アンテナが提供される。一実施形態では、2D仮想アンテナアレイは、MIMOアンテナアレイ(例えば、2/4/8直交チャネル)を使用することができる。上で説明したように、2D仮想アンテナアレイには、N
2パスから2Nパスへの削減(たとえば、ADC/DACの数が少なく、トランシーバの消費電力が少ない)、アンテナサイズの縮小およびアンテナ設計、ならびに、DAC/ADC、IF、および消費電力の回路の関連する削減などの利点があり得る。仮想アンテナ406は、Txアンテナ402およびRxアンテナ404を示し得る。
【0045】
図5は、本開示による、方位角におけるより大きい開口の例示的な合成500を示す。
図5に示されている方位角におけるより大きい開口の例示的な合成500は、例示のみを目的としている。
図5に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
図5に示すように、方位角におけるより大きい開口の合成500は、Rxアンテナ502および合成アンテナアレイ504を含む。
【0046】
図6は、本開示による、方位角におけるより大きい開口の別の例示的な合成600を示す。
図6に示されている方位角におけるより大きい開口の例示的な合成600は、例示のみを目的としている。
図6に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
図6に示すように、方位角におけるより大きい開口の合成600は、Rxアンテナ602および合成アンテナアレイ604を含む。
【0047】
図5および
図6は、本開示による、方位角におけるより大きい開口の例示的な合成を示す。
図5に示すように、送信パスの数はM
2NからM+MNに減少する(M:アンテナアレイサイズ、N:Rxアンテナ列の数)。たとえば、M=8、N=4の場合、320パスが40パスに削減され(88%節約)、M=8、N=8の場合、512パスが72パスに削減される(86%節約)。
図5に示されるように、Rxアンテナ502およびTxアンテナ506を合成して、合成アンテナアレイ504にすることができる。
【0048】
図6は、調整可能な垂直視野を提供することができる、方位角におけるより大きい開口の合成を示している。
図6に示されるように、Rxアンテナ602およびTxアンテナ606を合成して、合成アンテナアレイ604にすることができる。
【0049】
図7は、本開示による、例示的な自動車アンテナ設計700を示す。
図7に示される自動車アンテナ設計700の一実施形態は、例示のみを目的としている。
図7に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
図7に示されるように、自動車アンテナ設計700は、Txアンテナ701およびRxアンテナ702を含む。
【0050】
図8は、本開示による、別の例示的な自動車アンテナ設計800を示す。
図8に示される自動車アンテナ設計800の一実施形態は、例示のみを目的としている。
図8に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0051】
図7および
図8は、本開示による、例示的な自動車アンテナ設計を示す。
図7に示すように、たとえば77GHzの自動車アンテナ設計の64x32仮想アレイが示されている。
図7に示すように、64x32仮想アレイは、方位角の64個の素子および仰角の64個の素子のアレイを含むTxのアンテナパネル、ならびにRxのための8つの垂直アレイを含む。
図7に示されるように、Txアンテナ701およびRxアンテナ702は、64個の素子704に配置構成され得る。
図7に示されるように、バックミラー706は、64個の素子704を設置することができる。バックミラーは、各層708から構成され得る。
【0052】
図8に示すように、たとえば77GHzの自動車アンテナ設計の1024x64仮想アレイが示されている。
図8に示すように、1024x64仮想アレイは、方位角の128個の素子および仰角の64個の素子のアレイを含むTxのアンテナパネル、ならびに仰角の64個の素子を含むRxのための8つの垂直アレイを含む。
図8に示す1024x64仮想アレイを拡張して、調整可能な垂直発信角度のための2つ以上のTxアンテナアレイ(行)を含めることができる。
【0053】
図8に示されるように、Txアンテナ801およびRxアンテナ802は、M個の素子804に配置構成され得る。
図8に示されるように、バンパーカバー808を備えた自動車バンパー806は、M個の素子804を設置することができる。
【0054】
図9は、本開示による、例示的な仮想2D円形アンテナアレイ900を示す。
図9に示される仮想2D円形アンテナアレイ900の実施形態は、例示のみを目的としている。
図9に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0055】
図9は、本開示による、例示的な仮想2D円形アンテナアレイを示す。
図9に示すように、360度のカバレッジでは、ポール、街灯柱、および屋上への設置を実現することができる。
図9に示されるように、円形アンテナアレイ902は、M個のTx素子およびN個のRx素子904を含む。円形アンテナアレイ902は、ポールおよび街灯柱906内に構成され得る。
【0056】
図10は、本開示による、イメージングレーダ1000の例示的な自動車設置を示す。
図10に示されるイメージングレーダ1000の自動車設置の実施形態は、例示のみを目的としている。
図10に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0057】
図10は、本開示による、イメージングレーダの例示的な自動車設置を示す。
図10に示されるように、イメージングレーダを設置するための複数のオプションが、自動車オブジェクト1002に提供され得る。
【0058】
図11は、本開示による、例示的な建造物内設置および工場自動化1100を示す。
図11に示される建造物内設置および工場自動化1100の実施形態は、例示のみを目的としている。
図11に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0059】
図12は、本開示による、別の例示的な建造物内設置および工場自動化1200を示す。
図12に示される建造物内設置および工場自動化1200の実施形態は、例示のみを目的としている。
図12に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0060】
図11に示すように、アンテナは、建造物内設置および工場自動化のために2つのコーナに沿って設置することができる。
図8に示されるように、送信は、アンテナ開口1を備える送信(Tx)アンテナ1102を使用して実行され、受信は、アンテナ開口2を備える受信(Rx)アンテナ1104を使用して実行される。一実施形態では、送信は、アンテナ開口2を備える送信(Tx)アンテナを使用して実行され、受信は、アンテナ開口1(例えば、逆)を備える受信(Rx)アンテナを使用して実行される。
【0061】
図12に示すように、開口ごとに1つのアンテナ素子を実装することができる。一実施形態では、開口1のアンテナ素子は、室内の物体を照射する信号を送信しながら、x軸に沿って移動する(例えば、Txアンテナ1202)。そのような実施形態では、各アンテナ素子の信号は、本開示によって与えられるビームフォーミング式に従って重み付けされる。
【0062】
一実施形態では、開口1の各アンテナ素子位置について、開口2のアンテナ素子は、ターゲットから反射される信号を受信しながら、y軸に沿って移動する(例えば、Rxアンテナ1204)。そのような実施形態では、各アンテナ素子の信号は、本開示によって与えられるビームフォーミング式に従って重み付けされる。
【0063】
図13は、本開示による、例示的なビームフォーマ照射原理1300を示す。
図13に示されるビームフォーマ照射原理1300の実施形態は、例示のみを目的としている。
図13に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0064】
図13に示されるように、送信ビーム1302は、順次スキャン方式で送信機において照射され、受信ビーム1304は、受信機において同時に照射される。
【0065】
図14は、本開示による、例示的なハイブリッドビームフォーミング一般アーキテクチャ1400を示す。
図14に示されるハイブリッドビームフォーミング一般アーキテクチャ1400の実施形態は、例示のみを目的としている。
図14に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0066】
図14に示されるように、ハイブリッドビームフォーミング一般アーキテクチャ1400は、先進システムとして実装されてもよく、またはハイブリッドビームフォーミング一般アーキテクチャ1400は、先進システムの構成要素の1つとして実装されてもよい。
【0067】
図14に示されるように、ハイブリッドビームフォーマ回路が、シーケンス生成ブロック1402、変調ブロック1404、デジタルBFブロック1406、IF/DACブロック1408、およびアナログBFブロック1410を備える。
図14に示すように、サブバンドプリコーディング(W2)および広帯域プリコーディング(W1)が決定される。このような場合、広帯域プリコーディング(W1)は、以下によって2つの部分に分割される。
W
1=W
DTW
A
W
A:アンテナサブアレイ内でのアナログビームフォーミング
W
D:サブアレイ間のデジタルビームフォーミング行列 T:D/A、IF/RF
図15は、本開示による、OFDM波形を用いた例示的なハイブリッドビームフォーミング1500を示す。
図15に示されるOFDM波形を用いたハイブリッドビームフォーミング1500の実施形態は、例示のみを目的としている。
図15に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0068】
図15に示されるように、OFDM波形を用いたハイブリッドビームフォーミング1500は、先進システムとして実装されてもよく、またはOFDM波形を用いたハイブリッドビームフォーミング1500は、先進システムの構成要素の1つとして実装されてもよい。
【0069】
図15に示されるように、OFDM波形を用いるハイブリッドビームフォーマ回路は、シーケンス生成ブロック1502、変調ブロック1504、REマッピングブロック1506、IFFT/CPブロック1508、デジタルBFブロック1510、IF/DACブロック1512、およびアナログBFブロック1514を備える。
図15に示すように、サブバンドプリコーディング(W2)および広帯域プリコーディング(W1)が決定される。このような場合、広帯域プリコーディング(W1)は、以下によって2つの部分に分割される。
W
1=W
DTW
A
W
A:アンテナサブアレイ内でのアナログビームフォーミング
W
D:サブアレイ間のデジタルビームフォーミング行列
図16は、本開示による、MIMO OFDM波形を用いた例示的なハイブリッドビームフォーミング1600を示す。
図16に示されるMIMO OFDM波形を用いたハイブリッドビームフォーミング1600の実施形態は、例示のみを目的としている。
図16に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0070】
図16に示されるように、MIMO OFDM波形を用いたハイブリッドビームフォーミング1600は、先進システムとして実装されてもよく、またはMIMO OFDM波形を用いたハイブリッドビームフォーミング1600は、先進システムの構成要素の1つとして実装されてもよい。
【0071】
図16に示されるように、OFDM波形を用いるハイブリッドビームフォーマ回路1600は、シーケンス生成ブロック1602、層マッピングブロック1604、サブバンドプリコーディングブロック1606、リソース要素マッピングブロックのセット1608,1610、IFFT/CPブロックのセット1612,1614、デジタルBFブロック1610、IF/DACブロック1618、およびアナログBFブロック1620を備える。
【0072】
図16に示すように、MIMO OFDM波形を用いるハイブリッドビームフォーマ回路は、シーケンス生成および変調ブロック、層マッピングブロック、サブバンドプリコーディングブロック、複数のREマッピングブロック、複数のIFFT/CPブロック、デジタルBFブロック、IF/DACブロック、およびアナログBFブロックを備える。
図13に示すように、サブバンドプリコーディング(W2)および広帯域プリコーディング(W1)が決定される。このような場合、広帯域プリコーディング(W1)は、以下によって2つの部分に分割される。
W
1=W
DTW
A
W
A:アンテナサブアレイ内でのアナログビームフォーミング
W
D:サブアレイ間のデジタルビームフォーミング行列 T:D/A、IF/RF
図17は、本開示による仮想アンテナアレイを用いた例示的なビームフォーミング1700を示す。
図17に示される仮想アンテナアレイを用いたビームフォーミング1700の実施形態は、例示のみを目的としている。
図17に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0073】
図17に示されるように、仮想アンテナアレイを用いたビームフォーミングは、N個のRx素子1702およびM個のTx素子1704を使用して実行される。
【0074】
図18は、本開示による例示的な送信ビームフォーミング1800を示す。
図18に示される送信ビームフォーミング1800の実施形態は、例示のみを目的としている。
図18に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0075】
図18に示されるように、Txビームフォーミング回路は、複数のベースバンド信号入力1802、加算器ブロックのセット1804,1806、および複数のTxアンテナアレイ(M,2)素子に接続されたIF/DACブロック1808を含む。
図18では、デジタルビームフォーマを備えた単純なアンテナアレイが考慮されていると想定している。
【0076】
図19は、本開示による例示的な受信ビームフォーミング1900を示す。
図19に示される受信ビームフォーミング1900の実施形態は、例示のみを目的としている。
図19に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0077】
図19に示されるように、Rxビームフォーミング回路は、複数のRxアンテナアレイ(N,2)1902と、加算器のセット1906,1908を使用してベースバンド信号を生成するために加算される複数の出力信号を含むIF/ADCブロック1904とを含む。
図16では、デジタルビームフォーマを備えた単純なアンテナアレイが考慮されていると想定している。
【0078】
図20は、本開示によるM個のアンテナアレイ2000を用いた例示的な受信ビームフォーミングを示す。
図20に示されるM個のアンテナアレイ2000を用いた受信ビームフォーミングの実施形態は、例示のみを目的としている。
図20に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0079】
図20に示されるように、M個のアンテナアレイを用いるRxビームフォーミング回路は、複数のRxアンテナアレイ(N,2)2002と、加算器のセット2004,2006を使用してベースバンド信号を生成するために加算される複数の出力信号を含むIF/ADCブロック2010とを含む。
図20では、デジタルビームフォーマを備えた単純なアンテナアレイが考慮されていると想定している。
【0080】
図21は、本開示による例示的なマルチビーム照射およびスケジューリング2100を示す。
図21に示されるマルチビーム照射およびスケジューリング2100の実施形態は、例示のみを目的としている。
図21に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0081】
図21に示すように、マルチビーム照射およびスケジューリングは、仰角および方位角において決定される。
図21に示すように、Txの方位角におけるマルチビーム照射は、デジタルBFまたはバトラーマトリックスを含む。
図21に示されるように、アンテナ2106からのターゲットシーン2102に対して、実際には、2つ、4つ、または8つの同時ビームが照射される。受信機プロセスは、複数の方位角および仰角に対して同時に実行される。そのような場合、受信機は、仰角において視野(FoV)2104全体を処理することができる。
図21に示すように、ビームスケジューリングは、構成パラメータに基づいて方位角および/または仰角を決定する。このような場合、ビームスケジューリングは、以前の結果に基づいて動的に調整することができる(たとえば、特定の領域のオブジェクトを追跡する)。
【0082】
図22は、本開示による例示的な装置2200を示す。
図22に示される装置2200の実施形態は、例示のみを目的としている。
図22に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0083】
図22に示されるように、装置2200は、先進システムとして実装されてもよく、または装置2200は、先進システムの構成要素の1つとして実装されてもよい。
【0084】
図22に示されるように、装置は、5Gモデム2250、ミリ波イメージングセンサ2202、および先進運転支援システム/自律走行車(ADAS/AV)中央プロセッサ2228を備える。ADAS/AV中央プロセッサ2228は、イーサネットなどのネットワークを介してミリ波イメージングセンサ2202に接続することができる。ADAS/AV中央プロセッサ2228は、ミリ波イメージングセンサ2202に接続されているモデム(例えば、5G)2250にさらに接続されている。ADAS/AV中央プロセッサ2228は、ディスプレイ2252、および/または、少なくとも1つの周辺デバイスを含むコンピュータ(例えば、端末、デバイスなど)2254と接続することができる。ADAS/AV中央プロセッサ2228は、外部デバイスおよび/またはオブジェクト(例えば、車両)に実装され得る別のプロセッサ(例えば、コントローラ)とさらに接続され得る。
【0085】
本装置のミリ波イメージングセンサ2202は、アンテナアレイ2206を含むアンテナブロック2204と、フィルタ2210、電力増幅器(PA)2212、低雑音増幅器(LNA)2214、アナログ-デジタル変換器/デジタル-アナログ変換器(ADC/DAV)2216、およびデジタルビームフォーミング(BF)2218を含むトランシーバブロック2208と、3Dイメージングモデム2222、コア後処理センサフュージョン2224、およびカメラ2226を含むシステムオンチップ(SOC)ブロック2220とを備える。
【0086】
本装置のADAS/AV中央プロセッサ2228は、画像処理ブロック2230、中央処理装置(CPU)2232、グラフィックス処理装置(GPU)コンピュータビジョン/機械学習(ML)2234、内部メモリ2236、ファブリック2238、ビデオコーデックH.264 2226、接続性CAN/SARイーサネット2242、セキュリティブロック2244、外部メモリインターフェース2240、およびシステム制御ブロック2248を備える。
【0087】
図23は、本開示による例示的なセンサおよびアプリケーションソフトウェア2300を示す。
図23に示されるセンサおよびアプリケーションソフトウェア2300の実施形態は、例示のみを目的としている。
図23に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0088】
図23に示されるように、ビームパターン2302、センサ、3Dイメージングモデム2304、トランシーバおよびアンテナアレイ2308(例えば、2306に示される詳細構造)、およびCOTSハードウェア2312上に実装されたアプリケーションソフトウェア2310を含む装置が、センサフュージョン、スティッチング、コンピュータビジョン、機械学習、3Dマップ生成、データ集約、およびシステム制御のために構成されている。
【0089】
図24は、本開示によるレーダ波形2400の例示的なフレーム構造を示す。
図24に示されるレーダ波形2400のフレーム構造の実施形態は、例示のみを目的としている。
図24に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0090】
図24は、デジタルレーダ波形のフレーム構造を示す。「スロット」2402は、サイクリックプレフィックス(CP)、1つまたは複数のCAZACシーケンスのDFT拡散によって生成される複数のOFDMシンボル、およびガードタイム(GT)から構成される。GTは、必要なシーケンス長、およびターゲットシーンの対象レンジに応じて追加される。フォーマット1では、1つのシーケンス期間のみが示されている。スロットのセットが、サブフレーム2404を形成する。サブフレームのセットが、フレーム2406を形成する。
【0091】
レンジ処理は、送信コード化信号に対する受信OFDMシンボルの相関処理を実行し、続いてスロット内にOFDMシンボルをコヒーレントに累積する。OFDMシンボル長はサブキャリア間隔の逆数として決定され、一方、スロット長はチャネルコヒーレンス時間内に設定される。例として、サブキャリア間隔が500kHzの2GHz RF帯域幅の場合、FFTサイズは4096ポイントであり、OFDMシンボル長は2μ秒であり、チャネルコヒーレンス時間は速度350kmphおよび175kmphについてそれぞれ8μ秒および16μ秒である。
【0092】
複数のスロットがサブフレームを構成し、ドップラ処理に使用される。各サブフレーム信号は、アンテナフットプリント(またはスキャンレーダのビーム)内のターゲットを照射し、反射を引き起こす。視野内のターゲットシーンを完全に照射すると、フレームがもたらされる。ターゲットシーンは複数回スキャンされ、結果、フレームレートは1秒あたり10~60フレームになる。
【0093】
図25は、本開示による例示的な画像レーダ2500を示す。
図25に示される画像レーダ2500の実施形態は、例示のみを目的としている。
図25に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0094】
図25に示されるように、画像レーダ2500は、Rxアンテナアレイ2502、ターゲットシーン2504、およびTxアンテナアレイ2506を含む。
【0095】
従来のレーダイメージングでは、各ビームが対象のターゲットシーンを順次スキャンし得る。2Dイメージングでは、ターゲットは、狭い送信ビームによって領域を照射する狭いビームによって照射される。照射される領域ごとに、受信機はターゲット領域を順次スキャンし、到来角を推定する。アナログビームフォーミングでは、典型的には、必要なハードウェア複雑度に起因して単一のビームが生成される。高解像度イメージングでは、スキャンされる角度ビンの数は数百から数千ポイントであり、ポイントクラウド画像を生成するために長い取得時間が必要である。
【0096】
滞留ごとに、ターゲットシーンがアンテナによって照射され、Rxアンテナからの受信信号がイメージングのために処理される。
【0097】
図26は、本開示による例示的な波形MIMO/ビームフォーミングレーダ送信2600を示す。
図26に示される波形MIMO/ビームフォーミングレーダ送信2600の実施形態は、例示のみを目的としている。
図26に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0098】
図26は、MIMO/ビームフォーミングレーダ送信の波形を示す。MIMO/ビームフォーミングレーダ波形は、OFDMレーダ波形の場合は周波数領域において、または位相変調レーダの場合は時間領域において信号を符号化することによって生成されるコード化デジタル波形によって生成される。「署名」2602は、直交CAZACシーケンスからのスロット信号を示す。署名は、デジタルビームフォーマまたはデジタルビームフォーマとアナログビームフォーマとの組み合わせであるハイブリッドビームフォーマによってビームフォーミングされる。ビームフォーミング後、ビーム2604にマッピングされた信号の複数のストリームが同時に送信され、各ビームがターゲットシーンの一部分を照射する。
図26に示されるように、署名2602およびビーム2604は、デジタルBF2606、IF/DAC2608、およびアナログBF2610を介して処理される。
【0099】
図27は、本開示によるビームフォーミングモード2700における例示的なMIMO/BFイメージングレーダを示す。
図27に示されるビームフォーミングモード2700におけるMIMO/BFイメージングレーダの実施形態は、例示のみを目的としている。
図27に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0100】
複数のビームがデジタルビームフォーミングによって同時に生成される。したがって、スキャンごとに複数のポイントを取得することが可能である。送信機において、Txアンテナアレイ2706を使用して、各ビームを用いてターゲットシーンの部分(複数可)を照射する複数のビームが生成される。実際には、これらのビームからの信号は互いに干渉し、ビーム間干渉を引き起こす。これらは、結果もたらされる画像にアーティファクトとして表示される。受信機において、信号が、ターゲットシーン2704を介してRxアンテナアレイ2702において受信される。
【0101】
本開示では、DFT拡散OFDMによって生成される複数のCAZACシーケンスが異なるビームにマッピングされる。シーケンスは、次の2つのアプローチに従って各ビームにマッピングされる。
【0102】
一実施形態では、複数のルートCAZACシーケンスが各ビームにマッピングされる。これにより、相関処理後の受信信号の自己相関値が低くなり、ビーム間の干渉が最小限に抑えられることが保証される。
【0103】
別の実施形態では、自己相関特性がゼロの直交CAZACシーケンスが、ルートCAZACシーケンスの循環シフトによって生成される。これらのシーケンスは、各ビームにマッピングされる。
【0104】
複数のシーケンスが複数のビーム上で同時に送信される。受信機において、複数のシーケンスに対応する複数の相関器が各ビームについて実装される。受信機は最大MxN個の相関器を処理することができ、Mは送信ビームの数(=CAZACシーケンスの数)であり、Nは受信ビームの数である。
【0105】
一例では、M=N=4である場合、4つのビームが同時に送信される。受信機において、4つのビームの空間処理、4つのCAZACシーケンスの各計算相関が実施される。このアプローチは、滞留時間ごとに点群の16ポイントを生成し、取得時間が16分の1に短縮される。
【0106】
図28は、本開示による例示的なマルチストリームビームフォーミングレーダ処理2800を示す。
図28に示されるマルチストリームビームフォーミングレーダ処理2800の実施形態は、例示のみを目的としている。
図28に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0107】
図28に示されるように、マルチストリームビームフォーミングレーダ処理2800は、先進システムとして実装されてもよく、またはマルチストリームビームフォーミングレーダ処理2800は、先進システムの構成要素の1つとして実装されてもよい。
【0108】
シーケンス生成、マッピング、およびビームフォーミング処理の詳細を
図28に示す。
図28は、マルチビーム伝送によるデジタルビームフォーミングを示している。
【0109】
図28に示されるように、マルチストリームビームフォーミングレーダは、CAZACシーケンスのセット2802と、DFTブロック2804と、複素共役ブロック2806と、サブキャリアマッピング2808と、IFFTブロック2810と、CP/GT挿入ブロック2812と、デジタルTxビームフォーマブロック2814と、DACブロック2816と、ADCブロック2818と、Rxビームフォーマブロック2820と、それぞれCP除去ブロック2824、FFTブロック2826、複素乗算ブロック2828、IFFTブロック2830、およびドップラDFTブロック2832を含むブロックのセット2822と、CFAR検出器ブロック2834と、算術ブロック2836とを備える。
【0110】
ハイブリッドビームフォーミングでは、位相シフタを用いたアナログビームフォーミングがADC後のRFに実装される。デジタルビームフォーマの出力信号はアンテナポートにマッピングされ、出力信号は位相シフタを備えたアナログビームフォーマを用いてさらにビームフォーミングされる。
【0111】
いくつかの実施形態では、M個の送信パスおよびN個の受信パスの場合、点群の取得時間は、MxN倍だけ短縮される。
【0112】
MIMOモードでは、複数のアンテナが視野全体内のターゲットシーンを照射する。
図29は、本開示による別の例示的なマルチストリームビームフォーミングレーダ処理2900を示す。
図29に示されるマルチストリームビームフォーミングレーダ処理2900の実施形態は、例示のみを目的としている。
図29に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0113】
CAZACシーケンスは、MIMO構成の各アンテナポートにマッピングされる。マルチストリームMIMOレーダのブロック図を
図29に示す。
【0114】
図29に示されるように、マルチストリームビームフォーミングレーダ処理2900は、先進システムとして実装されてもよく、またはマルチストリームビームフォーミングレーダ処理2900は、先進システムの構成要素の1つとして実装されてもよい。
【0115】
図29に示されるように、マルチストリームビームフォーミングレーダは、CAZACシーケンスのセット2902と、DFTブロック2904と、複素共役ブロック2906と、サブキャリアマッピング2908と、IFFTブロック2910と、CP/GT挿入ブロック2912と、DACブロック2914と、ADCブロック2916と、それぞれCP除去ブロック2920、FFTブロック2922、複素乗算ブロック2924、IFFTブロック2926、およびドップラDFTブロック2928を含むブロックのセット2918と、特殊処理ブロック2930と、CFAR検出器ブロック2932と、算術ブロック2934とを備える。
【0116】
DFT拡散OFDMによって生成される複数の直交CAZACシーケンスが、アンテナポートにマッピングされる。受信機において、アンテナポートごとにレンジ/ドップラ処理が行われる。レンジ/ドップラ処理の後、空間処理が、複数のアンテナポートからデータを取得し、レンジに応じて画像の焦点を合わせる。空間フォーカシングは、レンジ依存補正係数をレンジ/ドップラ圧縮データに適用する。一実施形態では、前述の実施形態に示されるように、FFTを用いた計算効率の高い画像フォーカシングアルゴリズムを適用することができる。
【0117】
図30は、本開示による、短距離および長距離レーダの例示的な同時動作3000を示す。
図30に示される短距離および長距離レーダの同時動作3000の実施形態は、例示のみを目的としている。
図30に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0118】
送信アンテナの近くにあるオブジェクトの場合、受信SINRは高くなる。複数のMIMOストリームが広い視野で送信され、最大170°の広い視野が照射される。
【0119】
図30に示されるように、自動車3008は、短距離3002、中距離3004、および長距離3006においてビームを送信する。
【0120】
一実施形態では、短距離および長距離の同時動作のために、MIMOおよびビームフォーミングモードの送信および受信が、交互の滞留時間を適用する。サブフレーム番号が偶数の場合、MIMOの送信および受信が行われる。サブフレーム番号が奇数の場合、ビームフォーミング送信および受信が行われる。
【0121】
一実施形態では、短距離、中距離、および長距離の同時動作の場合、MIMO、MIMOおよびビームフォーミング、ならびにビームフォーミング送信/受信が、サブフレーム内で順次適用される。
【0122】
一実施形態では、受信機において、レンジ/ドップラ処理後のターゲット距離に対して空間処理が実行される。
【0123】
図31は、本開示による例示的なレンジ依存イメージング動作3100を示す。
図31に示されるレンジ依存イメージング動作3100の実施形態は、例示のみを目的としている。
図31に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0124】
図31は、レンジ依存イメージング動作の原理を示している。レンジに応じて異なる空間処理が、レンジドップラ処理の後に適用される。
【0125】
図32は、本開示による画像形成の例示的な幾何形状3200を示す図である。
図32に示される画像形成の幾何形状3200の実施形態は、例示のみを目的としている。
図32に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0126】
図32に示されるように、アンテナアレイ3202は、信号をターゲットシーン3204に送信する。
【0127】
一実施形態において、デジタルイメージングモジュールは、画像形成アルゴリズムなどの計算イメージング動作を実施して、目標から反射される信号(例えば、目標に入射する電磁信号または光信号)の一部である目標反射率を決定する。したがって、デジタルイメージングモジュールは、画像形成アルゴリズムを使用して、座標(x,y,r)を有するボクセル(ボリュームピクセル)を計算し、本開示の3Dイメージングセンサによって照射されている遠視野シーンの3D画像を生成する。(x,y,r)座標は、微小体積dζdηdrあたりのターゲットセグメントに衝突する信号の反射である、反射密度ρの2D高速フーリエ変換を使用して計算される。したがって、目標の反射率密度は、以下で説明するように、3つの変数(ζ,η,)の関数としてモデル化することができる。
【0128】
画像形成アルゴリズムはまた、遠視野シーンによって反射または後方散乱される反射送信信号の結果として生じる位相シフトに対して行われる調整を行う。調整は、アレイのエネルギー放出要素によって遠視野シーンに放出され、シーンによって反射または後方散乱され、アレイの1つまたは複数のエネルギー検出要素によって受信された後に送信信号が経験する、結果として生じる位相シフトを低減または大幅に排除する。
【0129】
一実施形態において、調整された各座標(x,y)セットに関連付けられた座標rの値も、3Dイメージングセンサによる送信信号が反射されるターゲットの反射率密度の2D FFTを実施することにより、画像形成アルゴリズムによって計算される。したがって、特定の(x,y)座標の計算されたrの各値、すなわちr=R1,R2,R3,...,RNに対して、本開示の3Dイメージングセンサによって計算することができ、したがって、遠視野シーンの3D画像を生成する、対応するボクセル(x,y,R1)、(x,y,R2)が存在する。座標rは、座標(x,y)を有する対応するエネルギー検出素子(反射送信信号を検出する素子)と、アレイによって放出される送信信号によって照射される遠視野シーンの目標点との間の距離を表す。送信信号は、目標点によって反射(または後方散乱)され、(x,y)の座標を有するアレイの1つまたは複数のエネルギー検出素子によって検出される。
【0130】
その特定の座標セットについて、本開示の3Dイメージングセンサは、照射されている遠視野シーンの3D画像を生成する過程で、rの異なる値(r=R1、r=R2、r=R3、…)のr値を計算する。したがって、結果のボクセルは、座標(x,y,R1)、(x,y,R2)、(x,y,RN)を有し、Nは1以上の整数である。
【0131】
一実施形態では、送信信号は、MIMO処理済み周波数領域PNシーケンス(例えば、直交MIMO信号)によって変調されたデジタルビーム形成直交デジタル波形を含み、上記デジタルビーム形成直交デジタル波形は、アナログ波形信号に変換され、このアナログ波形信号によって、エネルギー源が変調されて、変調信号がもたらされ、変調信号は次にアナログビーム形成されて、アレイの1つまたは複数のエネルギー放出要素に印加されている送信信号が得られる。アナログビーム形成の動作は、素子に特定の位相値を提供するために、信号をアレイの素子に直接印加することを含む。その素子の位相は、信号(例えば、電圧、電流)が印加されなくなるまで変化しない。
【0132】
受信機は、アレイのエネルギー検出素子によって受信されるエネルギーを検出し、受信信号を復調して、受信信号からベースバンド信号を導出するように構成される。受信機は、受信デジタル信号に対して計算イメージングを含む動作を実施して、送信信号が反射されている物体、構造、またはシーン全体の1つまたは複数の3D画像を生成するようにさらに構成される。遠視野シーンの物体、構造、または他のアイテムは、アレイに対して配置される。
【0133】
計算イメージングは、少なくとも、アレイの1つまたは複数のエネルギー検出要素によって受信される反射または後方散乱送信信号によって経験される、結果として生じる位相シフトを調整し、信号に対して実施される2D FFTの使用を通じて受信される反射または後方散乱信号の3D画像を生成するための画像形成アルゴリズムを含む。特に、受信した送信信号が検出され、復調によりベースバンド信号が得られる。次に、信号は、アナログ-デジタル変換器を使用することによってデジタル信号に変換される。次に、デジタル信号に対して2D FFT動作が実行されて、3Dイメージングセンサによって照射されている遠視野のシーンの3D画像が生成される。
【0134】
3D画像は、照射されているシーン内のオブジェクト、構造物、または他のアイテムのターゲット位置の照射に基づいている。明らかに、各目標ロケーションは必ずしも同じ距離を有するとは限らない。アレイのエネルギー検出素子と目標ロケーションとの間の距離は変化する可能性があり、ほとんどの場合、異なる目標ロケーションに対して変化する。例えば、距離は、第1の目標ロケーションについてはRであり得、次に別のロケーションについてはR1に変化し、さらに別のロケーションについてはR2に変更される。座標(x,y)および計算された(r)座標は、本開示の3Dイメージングセンサからの送信信号によって照射されている物体の目標の3D画像のボクセル(ボリュームピクセル)を表す(x,y,r)座標になる。したがって、オブジェクトの3D画像が得られる。
【0135】
図33は、本開示による例示的な画像形成アルゴリズム3300を示す。
図33に示される画像形成アルゴリズム3300の実施形態は、例示のみを目的としている。
図33に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0136】
図33に示すように、DFFT3302が使用されて出力信号が生成される。
短距離イメージングの一実施形態では、送信について、4層によるMIMO送信が提供され、受信について、4層によるMIMO受信、および、後続する近接場画像形成アルゴリズムによるレンジ依存空間処理が、前述の実施形態に示すように提供される。
【0137】
中距離イメージングの一実施形態では、送信について、ビームごとに2層を用いるビームフォーミング送信によるMIMOが提供され、受信について、ビームごとに2層を用いるMIMO受信、および、後続する受信ビームフォーミングが提供される。
【0138】
長距離イメージングの一実施形態では、送信について、単層送信によるビームフォーミングが提供され、受信について、ビームごとの単層受信ビームフォーミングが提供される。
【0139】
本開示では、高解像度レーダのためのマルチストリーム送信および受信方式が提供される。本開示は、ビームまたはアンテナ間の干渉なしに、ビームフォーミングモードにおける複数のビーム、またはMIMOモードにおける複数のアンテナにおける信号の送受信を可能にする。本開示は、MxN倍だけ取得時間を短縮し、Mは、送信ビーム(またはMIMO層)の数であり、Nは、受信ビーム(またはMIMO層)の数である。本開示は、多数のチャネルおよびフレームレートが必要とされる自動車用途における高解像度イメージングレーダに適用され得る実施形態を提供する。
【0140】
MIMOレーダは、SINRが大きい近接場イメージング用途に有望である。本開示は、レンジ/ドップラ処理後の一般的な画像フォーカシングアルゴリズムを可能にし、アーティファクトのない高解像度画像を可能にする。
【0141】
M=N=4の場合、アナログTx/Rxビームをスキャンする従来のアプローチと比較して、取得時間を16分の1に短縮することができ、または、4ストリーム送信のない複数のビームの場合は4分の1に短縮することができる。
【0142】
次世代レーダシステム技術は、直交周波数分割多重(OFDM)および符号分割多元接続方式(CDMA)、デジタルビームフォーミングを備えた多入力多出力(MIMO)アンテナ、3D/4Dイメージング、ならびに同時通信およびレーダなどの新しい波形を含む。
【0143】
その単純さにもかかわらず、CDMAシステムは干渉およびマルチパス分散を被り、位相ノイズを受けやすいことはよく知られている。周波数変調連続波(FM-CW)レーダにまさるOFDMの利点はよく理解されている。
【0144】
このようなレーダシステムでは、波形の生成が単純で、FM-CWおよびチャープシーケンス変調と比較してトランシーバ複雑度が軽減される。このようなレーダシステムでは、波形はハードウェアにおいて線形周波数を生成する必要がない。このようなレーダシステムでは、自己干渉およびマルチパス干渉の影響を受けやすい位相変調信号とは異なり、OFDM波形には厳密な位相ノイズ要件がなく、マルチパス干渉の影響も受けない。このようなレーダシステムでは、OFDMはMIMO処理に理想的に適している。
【0145】
それらの利点にもかかわらず、高解像度レーダに必要な広帯域処理に起因して、高解像度レーダのOFDM信号の生成および処理は困難である。76GHz~81GHzの自動車レーダの信号帯域幅は1GHz~5GHzであり、多数のビットで10Gspsを超えるアナログ-デジタル(ADC)レートが必要である。
【0146】
12ビット10Gsps ADCのコストは約3,650ドルである。数十~数百のチャネルを必要とする3Dレーダイメージングの場合、広帯域OFDMレーダシステムは法外な費用がかかる。そのため、市販のレーダトランシーバはFMCW信号に依存している。
【0147】
図34は、本開示によるミリ波トランシーバにおける送信パスおよび受信パスごとの例示的な電力損失3400を示す。
図34に示されるミリ波トランシーバにおける送信パスおよび受信パスごとの電力損失3400の実施形態は、例示のみを目的としている。
図34に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0148】
もう1つの考慮事項は、消費電力である。現行技術水準のミリ波OFDMシステムの消費電力分析を
図34に示す。
【0149】
図34に示すように、電力増幅器(PA)および無線周波数ADC(RF-ADC)は、送信パスおよび受信パスにおいてそれぞれ67%および55%の電力損失を占める。トランシーバの設計では、低電力PAとより単純なADC設計が重要である。
図34に示すように、送信パスごとの電力損失(
図34(a)など)および受信パスごとの電力損失(
図34(b)など)が提供される。
【0150】
一実施形態では、集約を伴うサブチャネルコード化OFDMのための方式が提供される。そのような実施形態では、集約を伴うサブチャネルコード化OFDMの方式は、先進システムによって実施され得るような、効率的なマルチストリームMIMO/ビームフォーミングレーダについて、広帯域幅信号に関連する複雑度を低減しながら、広帯域OFDMシステムの性能上の利点を保持する。
【0151】
OFDMシステムでは、高速フーリエ変換/逆高速フーリエ変換(FFT/IFFT)をリアルタイムで実施する必要がある。最大5GHz帯域幅の広帯域レーダの場合、高レンジ解像度では、0.5ns、0.25ns以上のサンプリングレートにおいて信号を処理する必要がある。
【0152】
最大300mのレンジの自動車用途では、2μ秒ごとにレンジ処理を計算する必要がある。送信機においては、DACおよび変調のために時間領域信号を事前に計算することができ、結果、リアルタイム計算で問題が発生することはあり得ない。
【0153】
ただし、受信機について、それぞれ2GHzおよび4GHz帯域幅のパスごとに、4Kおよび8K FFT/IFFTならびに複素乗算、後続するCFAR検出が必要である。受信機の複雑度は時間領域PMレーダよりも低いが、現行技術水準のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)のリアルタイム実装には相当の計算負荷が発生する。
【0154】
従来のレーダでは、信号処理要件を低減するために、レンジ処理に「ストレッチ処理」が採用されている。「ストレッチ処理」は、レーダ帯域幅を掃引するためにより長い時間枠を使用し、送信/受信機処理動作を遅くする。ただし、このアプローチは、シーケンス長および必要なレンジが同等である自動車レーダには適用できない。「ストレッチ処理」は、レーダシステムの最大レンジを縮小する。
【0155】
一実施形態では、循環相関特性を備えたCAZAC波形を利用して、計算効率の高い受信機が提供されて、FGPAおよびASICでのリアルタイム実装について、レンジ処理の計算複雑度が15倍以上低減する。
【0156】
図35Aは、本開示による例示的な4Dイメージングレーダ3500を示す。
図35に示される4Dイメージングレーダ3500の実施形態は、例示のみを目的としている。
図35に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0157】
図35Aに示されるように、イメージングレーダ3500は、先進システムとして実装されてもよく、またはイメージングレーダ3500は、先進システムの構成要素の1つとして実装されてもよい。
【0158】
図35Aに示されるように、4Dイメージングレーダ3500は、PNシーケンス生成ブロック3502、DFTブロック3504、MIMO符号語マッピングブロック3506、層マッピングブロック3508、MIMOプリコーディングブロック3510、REマッピングブロックのセット3512、IFFT/CPブロックのセット3514、デジタルBF Txブロック3516、DACブロック3518、エネルギー源3520、変調器ブロック3522、アナログブロックのセット3524、TxおよびRxアンテナブロック3526、エネルギー検出および復調ブロック3528、ADCブロック3530、加算器ブロック3532、2D FFTブロック3534、加算器ブロック3536、複素共役ブロック3538、DFTブロック3540、IFFTブロック3542、算術ブロック3544、閾値ブロック3546、後処理ブロック3548、追跡ブロック3550、ならびにルックアップテーブルブロック3552を備える。
【0159】
図35Bは、本開示による例示的なアンテナアレイ3526を示す。
図35Bに示されるアンテナアレイ3526の実施形態は、例示のみを目的としている。
図35Bに示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0160】
図35Bに示されるように、アンテナアレイ3526は、アンテナアレイのセット3526A,3526Bを含む。
【0161】
図24に示すように、デジタルレーダ波形のフレーム構造が示されている。「スロット」は、サイクリックプレフィックス(CP)、1つまたは複数のCAZACシーケンスの離散フーリエ変換(DFT)拡散によって生成される複数のOFDMシンボル、およびガードタイム(GT)から構成される。GTは、必要なシーケンス長、およびターゲットシーンの対象レンジに基づいて追加される。
【0162】
各々がOFDMシンボルを含む複数のシーケンス期間がスロット内に存在する。
レンジ処理は、送信コード化信号に対する受信OFDMシンボルの相関処理を実行し、続いてスロット内にOFDMシンボルをコヒーレントに累積する。
【0163】
OFDMシンボル長はサブキャリア間隔の逆数として決定され、一方、スロット長はチャネルコヒーレンス時間内に設定される。例として、サブキャリア間隔が500kHzの2GHzのRF帯域幅の場合、FFTサイズは4096ポイントであり、OFDMシンボル長は2μ秒であり、チャネルコヒーレンス時間は速度350kmphおよび175kmphについてそれぞれ8μ秒および16μ秒である。
【0164】
複数のスロットがサブフレームを構成し、ドップラ処理に使用される。各サブフレーム信号は、アンテナフットプリント(またはスキャンレーダのビーム)内のターゲットを照射し、反射を引き起こす。視野内のターゲットシーンを完全に照射すると、フレームがもたらされる。ターゲットシーンは複数回スキャンされ、結果、フレームレートは1秒あたり10~60フレームになる。
【0165】
図36は、本開示による例示的な送信/受信機処理アーキテクチャ3600全体を示す図である。
図36に示される送信/受信機処理アーキテクチャ3600全体の実施形態は、例示のみを目的としている。
図36に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0166】
図36に示されるように、送信/受信機処理アーキテクチャ3600は、先進システムとして実装されてもよく、または送信/受信機処理アーキテクチャ3600は、先進システムの構成要素の1つとして実装されてもよい。
【0167】
図36に示されるように、送信/受信機処理アーキテクチャ3600は、Txアンテナ3602、Rxアンテナ3604、LPF3606、3610、LOブロック3608、DACブロック3612、ADCブロック3620、IFFTブロック3614、FFTブロック3622、サブキャリアマッピングブロック3616、要素ごとの動作ブロック3624、DFTブロック3618、複素共役ブロック3626、IFFTブロック3628、およびスロータイム(slow-time)FFTブロック3630を備える。DFT拡散OFDMレーダ波形の送信機および受信機のアーキテクチャを
図36に示す。CAZACシーケンスは、DFTの周波数領域信号に変換される。周波数領域CAZACシーケンスは、ゼロ周波数を中心とするサブキャリアにマッピングされ、時間領域信号に変換し戻される。DFT拡散レーダ信号はアナログ信号に変換され、ローパスフィルタ(LPF)とIQミキサ(PA)に渡され、Txアンテナを介して送信される。受信機において、Rxアンテナからの信号が復調およびフィルタリングされ、次いで、ADCによってベースバンド信号に変換される。
【0168】
レンジ処理は周波数領域で実現され、受信ベースバンド信号がFFTによって周波数領域に変換され、元のCAZACシーケンスのDFTバージョンの複素共役を乗算され、続いてIFFTによる時間領域変換が行われ、これによって各レンジビンに対応する相関出力が与えられる。
【0169】
ドップラ処理は、各レンジビンの相関出力のFFTを取得することによって適用され、2次元レンジドップラマップがもたらされる。
【0170】
この実施態様では、信号が事前に計算されてメモリに格納されるため、以てリアルタイム処理要件が大幅に削減される。
【0171】
送信機において、IFFT後のDFT拡散OFDM波形が事前に計算され、メモリに格納される。受信機処理のために、DFT拡散CAZACシーケンスの複素共役である参照信号が事前に計算されてメモリに格納され、レンジ処理に使用される。リアルタイム処理は受信機レンジおよびドップラ処理内に含まれる。特に、レンジ処理はデジタルレーダで最も難しい部分である。
【0172】
図37は、本開示によるレーダ波形の例示的な周波数領域レンジドップラ処理3700を示す。
図37に示されるレーダ波形の周波数領域レンジドップラ処理3700の実施形態は、例示のみを目的としている。
図37に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0173】
図37に示されるように、レーダ波形の周波数領域レンジドップラ処理3700は、先進システムとして実装されてもよく、またはレーダ波形の周波数領域レンジドップラ処理3700は、先進システムの構成要素の1つとして実装されてもよい。
【0174】
OFDMシステムの場合、スロット内のシンボルに対して多重相関計算が必要である。
図37は、本開示で提供されるレーダ波形のレンジドップラ処理の詳細なブロック図を示す。
【0175】
自動車レーダの場合、サブキャリア間隔は信号リターンの双方向ドップラによって決定される。典型的な環境では、OFDMシンボル長は2μ秒であり、スロット内のOFDMシンボルの数は、4~8であり得るチャネルコヒーレンス時間に基づいて設定される。FFTサイズは、2GHzおよび4GHzのRF帯域幅についてそれぞれ4Kおよび8Kである。この信号構造では、複数のFFT/複素乗算/IFFT計算が、2μ秒のOFDMシンボルごとに繰り返される。その結果、ゲート数が多くなり、消費電力が膨大になる。
【0176】
図37に示されるように、周波数領域レンジドップラ処理アーキテクチャは、DFTブロック3702、サブキャリアマッピングブロック3704、IFFTブロック3706、反復ブロック3708、CP/GT挿入ブロック3710、DACブロック3712、複素共役ブロック3714、ADCブロック3716、CP除去ブロック3718、FFTブロック3720、複素乗算ブロック3722、IFFTブロック3724、ドップラDFTブロック3726、CFAR検出器ブロック3728、および算術ブロック3730を備える。
【0177】
図38は、本開示による、送信信号、受信信号、循環シフト、ならびに加算およびそれに続く累積演算の圧縮レンジ処理の例示的な時間領域表現3800を示す。
図38に示される時間領域表現3800の実施形態は、例示のみを目的としている。
図38に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0178】
一実施形態では、信号の線形性および周期的相関特性を利用して、計算効率の高い受信機処理(例えば、圧縮レンジ処理)が提供される。
図38は、圧縮レンジ処理におけるOFDMスロットの時間領域信号処理を示している。
【0179】
図38は、送信信号、受信信号、循環シフト、ならびに加算およびそれに続く累積演算の圧縮レンジ処理の時間領域表現を示す。スロットのGTに入る受信信号は、信号の長さだけ循環シフトされ(N
FFT x N
symbol)、その後、スロット内のOFDMシンボルがサンプルごとに累積される。
【0180】
図38に示されるように、送信機3802はCAZACシーケンスを送信し、受信機3804はCAZACシーケンスを受信する。
【0181】
ステップ1のそのような実施形態では、ベースバンド受信機から、サイクリックプレフィックスが受信信号から除去される。
【0182】
ステップ2のそのような実施形態では、最後のNFFT個のサンプルは、ガードタイムに入る受信信号から取得される。
【0183】
ステップ3のそのような実施形態では、NFFT個のサンプルが信号の先頭に追加される。
【0184】
ステップ4のそのような実施形態では、OFDMシンボルのサンプルごとの累積はスロット内で行われる。
【0185】
ステップ5のそのような実施形態では、累積されたシンボル長信号は、NFFTレンジ処理のために周波数領域に変換される。
【0186】
図39は、本開示によるレーダ波形の例示的な圧縮レンジ処理3900を示す。
図39に示されるレーダ波形の圧縮レンジ処理3900の実施形態は、例示のみを目的としている。
図39に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0187】
図37に示されるように、レーダ波形の圧縮レンジ処理3900は、先進システムとして実装されてもよく、またはレーダ波形の圧縮レンジ処理3900は、先進システムの構成要素の1つとして実装されてもよい。
【0188】
図39に示されるように、測距プロセス動作は、DFTブロック3902、複素共役ブロック3904、IFFTブロック3906、複素乗算ブロック3908、FFTブロック3910、シンボルデータ加算ブロック3912、ならびに循環シフトおよび加算ブロック3914を備える。
【0189】
圧縮レンジ処理のブロック図を
図39に示す。
図39は、レーダ波形の圧縮レンジ処理を示している。周波数領域相関(FFT、複素乗算および後続するIFFT)は、OFDMシンボルごとに1回ではなく、スロットごとに1回計算される。
【0190】
一実施形態では、従来の線形周波数領域相関と比較して、2つの方法で複雑度を低減するための低減スキームが提供される。
【0191】
一実施形態では、複数のOFDMシンボルを単一の累積されたOFDMシンボルに圧縮することによって、処理時間がNsymbolから延長される一方で、複雑度がNsymbolだけ低減される。
【0192】
一例では、2μ秒ごとではなく、18μ秒ごとに1つの周波数領域相関(たとえば、FFT/複素乗算/IFFT)が必要である。
【0193】
線形相関で必要な2xNFFTポイントのFFT処理の代わりに、NFFTポイントのFFT/複素乗算/IFFTが必要である。
【0194】
図40は、本開示によるレンジ処理の例示的な計算複雑度4000を示す。
図40に示されるレンジ処理の計算複雑度4000の実施形態は、例示のみを目的としている。
図40に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0195】
図40は、従来の周波数領域レンジ処理と本開示で提供される圧縮レンジ処理との計算複雑度の比較を示している。
【0196】
図40は、レンジ処理の計算複雑度の比較を示しており、これは、一般的な周波数領域アプローチと比較して、複雑度が16分の1に減少していることを示す(時間領域処理では、スロットのレンジ処理に134,217,728回の乗算および536,870,912回の乗算が必要であり、これは提案されているアプローチと比較して1000倍の複素乗算-加算を必要とする)。
【0197】
表1は、性能評価のためのシステムパラメータを示す。RF帯域幅は2GHzであると想定されている。
【0198】
図41は、本開示によるAWGNチャネルのレンジ処理後の例示的な決定統計値4100を示す。
図41に示されるAWGNチャネルのレンジ処理後の決定統計値4100の実施形態は、例示のみを目的としている。
図41に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0199】
【0200】
図42は、本開示によるAWGNチャネルのレンジドップラ処理後の決定統計値の例示的なスライス4200を示す。
図42に示されるAWGNチャネルのレンジ処理後の決定統計値のスライス4200の実施形態は、例示のみを目的としている。
図42に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0201】
図42は、本開示で提供される圧縮レンジ処理を使用して計算された、レンジ処理後の結果を示している。平均レンジサイドローブは、信号のピークに対して約-34dBである。
【0202】
図42は、本開示で提供される圧縮レンジ処理アルゴリズムに従った、レンジドップラ処理後の信号のスライスを示している。レンジスライスおよびドップラスライスが、上部および下部のプロットに示されている。ピークおよび平均レンジサイドローブは、それぞれ約-50dBおよび-58dBである。ピークおよび平均ドップラサイドローブは、それぞれ-50dBおよび-62dBである。
【0203】
図43は、本開示によるレンジドップラ処理4300後の例示的な2Dレンジドップラマップを示す。
図43に示されるレンジドップラ処理4300後の2Dレンジドップラマップの実施形態は、例示のみを目的としている。
図43に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0204】
図43は、圧縮レンジ処理および後続するドップラ処理後の2次元レンジドップラマップを示しており、これは、高解像度レーダに必要なシャープなレンジドップラ不確定性関数を示している。
【0205】
本開示で提供される圧縮レンジ処理は、GTからのデータを受信信号の第1のシンボルに循環的に加算する。加算により、結果の信号のノイズ分散はNsymbol・s2から(Nsymbol+1)s2に増加し、s2は受信複素ベースバンド信号のノイズ分散であり、1/Nsymbolだけ増加している。分析されているシステムパラメータについて、これは0.5dBであり、結果としてSINRが0.5dBだけ減少している。
【0206】
本開示では、計算効率の高いレーダ受信機アーキテクチャが、CAZACシーケンスコード化を用いたOFDMレーダのリアルタイム実装のために提供される。本開示で提供される圧縮レンジ処理は、循環的加算およびシンボル累積処理を使用し、その結果、現行技術水準のFPGA/DSPハードウェアを用いた効率的なリアルタイム実装または低電力、低複雑度のASIC実装の複素FFT/複素乗算/IFFT処理が大幅に削減される。
【0207】
前述の実施形態では、複雑さは、最先端の効率的な周波数領域範囲処理アルゴリズムと比較して、最大16分の1に低減される。従来のPMレーダからの時間領域処理と比較して、計算の複雑度が1000倍以上節約される。
【0208】
本開示は、受信機においてチャネルごとに処理することにより、MIMOおよびビームフォーミングを備えた4Dイメージングレーダに直接適用することができる。本開示は、基礎となるPMレーダ波形が同様のフレーム構造を有し、コードが循環相関特性を有する限り、PMコード化レーダなどの時間領域レーダコードに適用することができる。
【0209】
本開示の一実施形態では、3Dイメージングセンサは、送信機と、受信機と、送信機および受信機に結合されているアレイとを備え、上記アレイは、1つまたは複数のエネルギー放出要素およびエネルギー検出要素を有し、アレイは、送信機によって生成される送信信号を放出するように構成されている。
【0210】
そのような実施形態では、送信信号は、MIMO処理済み周波数領域PNシーケンスによって変調されたデジタルビーム形成直交デジタル波形を含み、上記デジタルビーム形成直交デジタル波形は、アナログ波形信号に変換され、このアナログ波形信号によって、エネルギー源が変調されて、変調信号(すなわち、変調エネルギー)がもたらされ、変調信号はアナログビーム形成されて、アレイの1つまたは複数のエネルギー放出要素に印加されている送信信号が得られる。
【0211】
受信機は、本開示の3Dイメージングセンサによって照射されている遠視野シーンの3D画像を生成するために、少なくとも画像形成アルゴリズムを含む計算イメージングを使用して動作を実施するように構成される。画像形成アルゴリズムは、最初に、3Dイメージングセンサから送信され、遠視野シーンによって反射または後方散乱される信号が経験する、結果として生じる位相シフトを調整する。さらに、画像形成アルゴリズムは、反射信号の反射密度の2D FFT(高速フーリエ変換)を実行して、送信信号が反射または後方散乱されているシーンの3D画像を生成する。
【0212】
ここで
図35を参照すると、本開示の別の実施形態が示されている。図示されていないが、
図35の実施形態はまた、本開示の実施形態と同様の様式で、プロセッサによって操作、制御、または他の方法で指示されてもよい。すなわち、
図35の実施形態のプロセッサ制御は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)を含む1つもしくは複数のプロセッサを制御するマスタプロセッサ、あるいはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)もしくは他の同様の回路として実装されるか、またはその一部であるプロセッサを含む。さらに、プロセッサは、画像センサの一部を形成する回路基板上に常駐することができ、またはプロセッサは、
図35のモジュールのいずれかを操作、制御、もしくは他の様態で指示することが依然として可能であるままに、遠隔に配置することができる。
【0213】
図35の実施形態では、3Dイメージングセンサ3500は、送信機(モジュール3502~3502Aを含む)と、受信機(モジュール3524B~3552を含む)と、送信機および受信機に結合されているアレイ3526とを備え、上記アレイ3526は、1つまたは複数のエネルギー放出素子およびエネルギー検出素子を有し、アレイ3526は、送信機によって生成される送信信号を放出するように構成されている。
【0214】
図35のアレイ3526は、様々な周波数帯域もしくは領域および/または波長範囲においてエネルギーを放出するように構成される。例えば、
図35のアレイ3526は、近赤外線(NIR)に属する700nm~1400nm(両端の値を含む)の波長レンジ、および短波赤外線(SWIR)に属する1400nm~3000nm(両端の値を含む)の波長レンジの光信号を放出または検出するように構成される。また、アレイ3526は、高周波(HF)領域または帯域、超高周波(VHF)領域、極超短波(UHF)、センチメートル波(SHF)帯域、ミリメートル波(EHF)領域およびテラヘルツ(THz)領域のうちの1つにおいて電磁信号を放出または検出するように構成されている。EHF領域は、同時ブロードバンド通信および高解像度イメージングに特に適している。「周波数領域」および「周波数帯域」という用語は交換可能に使用される。
【0215】
アレイ3526の正面図は、
図35に示され、4つのサブアレイ3526A、3526B、3526C、および3526Dを含むアレイ3526を示している。一般に、アレイ3526は、各サブアレイが特定の数のアレイ素子を含む任意の数のサブアレイに細分化することができる。各サブアレイは、同じ数のアレイエネルギー放出素子およびエネルギー検出素子を有することができる。また、特定のサブアレイは、アレイ全体内の上記サブアレイのロケーションに応じて、異なる数の素子を有してもよい。例えば、アレイの中心またはその近くにあるサブアレイは、任意の他のサブアレイよりも多くのアレイ素子を含んでもよい。
【0216】
送信信号は、デジタルビーム形成直交デジタル波形(デジタルビームフォーマTx3516の出力)を含む。デジタルビーム形成される前に、直交デジタル波形は、対応する逆高速フーリエ変換(IFFT)サイクリックプレフィックス(CP)モジュール35141,...,3514Lに結合されているリソース要素(RE)マッピングモジュール35121,...,3512Lの組み合わせによって生成される。また、上記直交デジタル波形は、多入力多出力(MIMO)処理済み周波数領域擬似ノイズ(PN)シーケンス(MIMOプリコーディングモジュール3510の出力)によって変調される。したがって、デジタルビーム形成直交デジタル波形は、直交デジタル波形をデジタルビームフォーマ3516に適用することによって得られる。
【0217】
デジタルビーム形成直交デジタル波形は、DAC3518(すなわち、DAC3518の出力における信号)によってアナログ波形に変換される。得られたアナログ波形は、変調器3522モジュールの入力に印加されて、エネルギー源3520が変調され、結果として、アレイの1つまたは複数のエネルギー放出素子に印加される送信信号(アナログビームフォーマ3524Aの出力)を得るためにビームフォーマ3524Aによって形成されているアナログビームである変調アナログ信号がもたらされる。アレイ3526の1つまたは複数のエネルギー放出素子は、それらに印加される送信信号を放出する。
【0218】
図35の変調器3522は、バイナリ位相偏移変調(BPSK)変調器、直交位相偏移変調(QPSK)変調器、オンオフ変調(OOK)変調器、振幅偏移変調(ASK)変調器、周波数偏移変調(FSK)変調器、パルス位置変調(PPM)変調器、位相偏移変調(PSK)変調器、および差動位相偏移変調(DPSK)変調器のうちのいずれか1つとして構成されてもよい。
【0219】
引き続き
図35を参照すると、送信信号の製造は、PNシーケンス発生器3502によって始まり、PNシーケンス発生器3502は、時間領域PNシーケンスS
0,S
1,S
2,...,S
N-1を生成し、当該シーケンスは、離散フーリエ変換(DFT)モジュール3504を介して、
図35に示すような周波数領域PNシーケンスX
0,X
1,X
2,...、X
N-1に変換される。
【0220】
DFTモジュール3504は、時間領域シーケンスに対して離散フーリエ変換を実施して、上記シーケンスを周波数領域シーケンスに変換する回路またはモジュールである。CAZACシーケンスから得られる時間領域PNシーケンスが、PNシーケンス発生器3502によって生成されるPNシーケンスの1つの例である。CAZACシーケンスは、定振幅ゼロ自己相関(CAZAC)特性を有するPNシーケンスの一種である。CAZACシーケンスであるZadoff-Chuシーケンスのu乗根は、式
【0221】
【0222】
によって与えられ、ここで、NZCはZadoff-Chuシーケンスの長さの長さである。次に、周波数領域PNシーケンスがMIMO処理される。
【0223】
図44は、先進システム(例えば、
図1に示されるような、101~103および/または111~116)によって実行され得る、本開示によるマルチストリームMIMO/ビームフォーミングレーダのための方法4400のフローチャートを示す。
図44に示される方法4400の実施形態は、例示のみを目的としている。
図44に示される構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実行するように構成された特殊な回路に実装することができ、または構成要素のうちの1つまたは複数は、記載の機能を実施するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサによって実装することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用される。
【0224】
図44に示すように、方法4400はステップ4402において始まる。ステップ4402において、先進システムは、直交多入力多出力(MIMO)信号のセットを識別する。
【0225】
続いて、ステップ4404において、先進システムは、ビームの第1のセットを生成する。
【0226】
続いて、ステップ4406において、先進システムは、直交MIMO信号のセットを、生成されたビームのセットの各々にマッピングする。
【0227】
次に、ステップ4408において、先進システムは、ビームの第1のセットに基づいて、第1の信号をターゲットシーンに送信する。
【0228】
最後に、ステップ4410において、先進システムは、ターゲットシーンから反射または後方散乱されるビームの第2のセットに基づいて第2の信号を受信する。
【0229】
一実施形態では、先進システムは、循環シフトされたCAZACシーケンスのセットに基づいて、CAZACシーケンスのセットを含む直交MIMO信号のセットを生成する。
【0230】
一実施形態では、先進システムは、異なるルートCAZACシーケンスのセットに基づいて、MIMOコード化信号のセットを含む直交MIMO信号のセットを生成する。
【0231】
一実施形態では、先進システムは、参照信号候補のセットを識別し、参照信号候補のセットの相関を計算する。
【0232】
一実施形態では、先進システムは、直交MIMO信号のセットを使用して、第1のビームセットの同じ送信ビームを用いてシーン全体を照射する。
【0233】
一実施形態では、先進システムは、直交MIMO信号のセットに対して計算されるレンジ/ドップラプロセスを使用して信号を識別し、識別された信号に対して空間プロセスを実行して画像を生成する。
【0234】
一実施形態では、先進システムは、目標レンジに基づいて、MIMO動作モード、MIMOおよびビームフォーミング動作モードのハイブリッド、またはビームフォーミング動作モードを含む動作モードを識別し、識別された動作モードに基づいて第1の信号を送信し、識別された動作モードに基づいて、第2の信号を受信する。
【0235】
一実施形態では、先進システムは、直交周波数分割多重(OFDM)シンボルのセットを繰り返すOFDMレーダ波形に対応する信号を構築し、OFDMシンボルのセットの複数のシンボルにわたって同じコードを使用してOFDMシンボルのセットをスロットに累積し、OFDMシンボルの累積されたセットに基づいて合成信号を生成し、生成された合成信号のレンジ相関を計算する。
【0236】
そのような実施形態では、先進システムは、合成信号のFFTの計算、合成信号および参照信号の複素乗算の計算、ならびに、レンジ相関を取得するための計算された複素乗算合成信号のIFFTの計算に基づいてレンジ相関を計算する。
【0237】
本特許文書全体を通じて使用される特定の単語および句の定義を説明することが有利であり得る。「アプリケーション」および「プログラム」という用語は、適切なコンピュータコード(ソースコード、オブジェクトコード、または実行可能コードを含む)における実装に適合した1つまたは複数のコンピュータプログラム、ソフトウェア構成要素、命令セット、手順、関数、オブジェクト、クラス、インスタンス、関連データ、またはそれらの一部を指す。「通信」という用語、およびそれらの派生語は、直接通信と間接通信の両方を包含する。「含む」および「備える」という用語、ならびにそれらの派生語は、限定のない包含を意味する。「または」という用語は、包含的であり、および/または、を意味する。「~と関連付けられる」という句、およびその派生語は、~を含む、~の中に含まれる、~と相互接続する、~を包含する、~の中に包含される、~にまたは~と接続する、~にまたは~と結合する、~と通信可能である、~と協働する、~をインターリーブする、~を並置する、~に近接している、~にまたは~と束縛されている、~を有する、~の特性を有する、~に対するまたは~との関係を有する、などを意味し得る。「~のうちの少なくとも1つ」という句は、アイテムのリストと共に使用される場合、リストされたアイテムのうちの1つまたは複数の異なる組み合わせが使用され得、リスト内の1つのアイテムのみが必要とされ得ることを意味する。たとえば、「A、B、およびCの少なくとも1つ」は、以下の組み合わせ、すなわち、A、B、C、AとB、AとC、BとC、およびAとBとCのいずれかを含む。
【0238】
本開示は、特定の実施形態および一般的に関連する方法を説明してきたが、これらの実施形態および方法の変更および置換が当業者には明らかであろう。したがって、例示的な実施形態の上記の説明は、本開示を定義または限定するものではない。添付の特許請求の範囲によって定義されるように、本開示の範囲から逸脱することなく、他の変更、置換、および変更も可能である。
【国際調査報告】