(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-23
(54)【発明の名称】MAS関連Gタンパク質受容体X4のモジュレーターおよび関連製品ならびに方法
(51)【国際特許分類】
C07C 62/10 20060101AFI20220616BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220616BHJP
A61P 25/02 20060101ALI20220616BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20220616BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20220616BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20220616BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20220616BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20220616BHJP
A61P 7/06 20060101ALI20220616BHJP
A61P 17/04 20060101ALI20220616BHJP
A61P 31/10 20060101ALI20220616BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20220616BHJP
A61P 7/00 20060101ALI20220616BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20220616BHJP
A61P 1/00 20060101ALI20220616BHJP
A61P 31/22 20060101ALI20220616BHJP
A61P 31/18 20060101ALI20220616BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20220616BHJP
A61P 5/14 20060101ALI20220616BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20220616BHJP
A61P 33/00 20060101ALI20220616BHJP
A61P 31/14 20060101ALI20220616BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20220616BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20220616BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/192 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/53 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/662 20060101ALI20220616BHJP
A61P 25/04 20060101ALI20220616BHJP
A61P 19/00 20060101ALI20220616BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20220616BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20220616BHJP
A61P 15/08 20060101ALI20220616BHJP
A61P 1/18 20060101ALI20220616BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20220616BHJP
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A61P 19/06 20060101ALI20220616BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20220616BHJP
A61P 21/00 20060101ALI20220616BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20220616BHJP
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A61P 17/10 20060101ALI20220616BHJP
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A61P 13/08 20060101ALI20220616BHJP
A61P 13/10 20060101ALI20220616BHJP
A61P 27/16 20060101ALI20220616BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/216 20060101ALI20220616BHJP
C07D 295/033 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/5375 20060101ALI20220616BHJP
C07D 277/62 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/428 20060101ALI20220616BHJP
C07D 241/14 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/4965 20060101ALI20220616BHJP
C07D 213/79 20060101ALI20220616BHJP
C07D 333/38 20060101ALI20220616BHJP
C07D 261/18 20060101ALI20220616BHJP
C07D 307/68 20060101ALI20220616BHJP
C07D 317/64 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/455 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/381 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/42 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/341 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/36 20060101ALI20220616BHJP
C07D 207/325 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/402 20060101ALI20220616BHJP
C07D 333/64 20060101ALI20220616BHJP
C07D 217/24 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/472 20060101ALI20220616BHJP
C07D 213/65 20060101ALI20220616BHJP
C07D 307/83 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/277 20060101ALI20220616BHJP
C07D 207/04 20060101ALI20220616BHJP
C07D 213/64 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/166 20060101ALI20220616BHJP
C07D 257/04 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/41 20060101ALI20220616BHJP
C07D 491/107 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/397 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/407 20060101ALI20220616BHJP
C07D 205/04 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/18 20060101ALI20220616BHJP
C07D 211/42 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/435 20060101ALI20220616BHJP
C07D 263/06 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/421 20060101ALI20220616BHJP
A61K 31/185 20060101ALI20220616BHJP
C07D 209/18 20060101ALI20220616BHJP
C07D 233/26 20060101ALI20220616BHJP
C07C 69/76 20060101ALI20220616BHJP
C07C 255/54 20060101ALI20220616BHJP
C07C 65/21 20060101ALI20220616BHJP
C07C 205/35 20060101ALI20220616BHJP
C07C 255/57 20060101ALI20220616BHJP
C07C 235/42 20060101ALI20220616BHJP
C07C 235/56 20060101ALI20220616BHJP
C07C 235/54 20060101ALI20220616BHJP
C07C 309/15 20060101ALI20220616BHJP
C07C 311/51 20060101ALI20220616BHJP
【FI】
C07C62/10
A61P43/00 111
A61P25/02 101
A61P37/02
A61P1/16
A61P17/00
A61P27/02
A61P37/08
A61P7/06
A61P17/04
A61P31/10
A61P13/12
A61P7/00
A61P3/10
A61P1/00
A61P31/22
A61P31/18
A61P35/00
A61P5/14
A61P35/02
A61P33/00
A61P31/14
A61P17/06
A61P3/00
A61P43/00 105
A61K45/00
A61K31/192
A61K31/53
A61K31/662
A61P25/04
A61P19/00
A61P19/02
A61P25/00
A61P15/08
A61P1/18
A61P11/00
A61P1/04
A61P25/02
A61P19/06
A61P29/00 101
A61P29/00
A61P21/00
A61P9/00
A61P11/02
A61P17/10
A61P11/06
A61P13/08
A61P13/10
A61P27/16
A61P37/06
A61K31/216
C07D295/033 CSP
A61K31/5375
C07D277/62
A61K31/428
C07D241/14
A61K31/4965
C07D213/79
C07D333/38
C07D261/18
C07D307/68
C07D317/64
A61K31/455
A61K31/381
A61K31/42
A61K31/341
A61K31/36
C07D207/325
A61K31/402
C07D333/64
C07D217/24
A61K31/472
C07D213/65
C07D307/83
A61K31/277
C07D207/04
C07D213/64
A61K31/166
C07D257/04 E
A61K31/41
C07D491/107
A61K31/397
A61K31/407
C07D205/04
A61K31/18
C07D211/42
A61K31/435
C07D263/06
A61K31/421
A61K31/185
C07D209/18
C07D233/26
C07C69/76 Z
C07C255/54
C07C65/21 C
C07C205/35
C07C255/57
C07C235/42
C07C235/56
C07C235/54
C07C309/15
C07C311/51
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021560286
(86)(22)【出願日】2020-03-26
(85)【翻訳文提出日】2021-11-26
(86)【国際出願番号】 US2020025077
(87)【国際公開番号】W WO2020198537
(87)【国際公開日】2020-10-01
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521440127
【氏名又は名称】エサイエント ファーマシューティカルズ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100138210
【氏名又は名称】池田 達則
(74)【代理人】
【識別番号】100203828
【氏名又は名称】喜多村 久美
(72)【発明者】
【氏名】アダム イェーガー
(72)【発明者】
【氏名】ブランドン セルフリッジ
(72)【発明者】
【氏名】マルコス セインツ
(72)【発明者】
【氏名】エスター マーティンボロー
(72)【発明者】
【氏名】マーカス ボーム
(72)【発明者】
【氏名】リミング ホアン
【テーマコード(参考)】
4C037
4C050
4C055
4C069
4C084
4C086
4C206
4H006
【Fターム(参考)】
4C037MA01
4C037QA20
4C050AA04
4C050BB02
4C050BB04
4C050CC15
4C050EE01
4C050FF03
4C050GG01
4C050HH01
4C055AA01
4C055BA02
4C055BA03
4C055BA13
4C055BA16
4C055BA33
4C055BA42
4C055BB07
4C055CA01
4C055CA02
4C055CA13
4C055CA42
4C055DA01
4C055DA06
4C055DA07
4C055DA16
4C055DA39
4C069AA30
4C069AC05
4C069BA08
4C069BB16
4C084AA19
4C084MA02
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZA02
4C084ZA08
4C084ZA20
4C084ZA33
4C084ZA34
4C084ZA36
4C084ZA51
4C084ZA55
4C084ZA59
4C084ZA61
4C084ZA66
4C084ZA68
4C084ZA75
4C084ZA81
4C084ZA89
4C084ZA94
4C084ZA96
4C084ZB07
4C084ZB08
4C084ZB11
4C084ZB13
4C084ZB15
4C084ZB21
4C084ZB26
4C084ZB27
4C084ZB32
4C084ZB33
4C084ZB37
4C084ZC06
4C084ZC21
4C084ZC35
4C084ZC55
4C084ZC75
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BA03
4C086BA06
4C086BA13
4C086BB02
4C086BB03
4C086BC02
4C086BC05
4C086BC17
4C086BC21
4C086BC30
4C086BC38
4C086BC48
4C086BC62
4C086BC64
4C086BC67
4C086BC73
4C086BC84
4C086CB22
4C086DA37
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA02
4C086ZA08
4C086ZA20
4C086ZA21
4C086ZA33
4C086ZA34
4C086ZA36
4C086ZA51
4C086ZA55
4C086ZA59
4C086ZA61
4C086ZA66
4C086ZA68
4C086ZA75
4C086ZA81
4C086ZA89
4C086ZA94
4C086ZA96
4C086ZB07
4C086ZB08
4C086ZB11
4C086ZB13
4C086ZB15
4C086ZB21
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZB32
4C086ZB33
4C086ZB37
4C086ZC01
4C086ZC06
4C086ZC21
4C086ZC35
4C086ZC41
4C086ZC55
4C086ZC75
4C206AA01
4C206AA02
4C206AA03
4C206DA16
4C206DA17
4C206DB15
4C206GA07
4C206GA22
4C206GA23
4C206HA14
4C206JA06
4C206JA11
4C206MA01
4C206MA02
4C206MA04
4C206MA17
4C206NA05
4C206NA14
4C206ZA02
4C206ZA08
4C206ZA20
4C206ZA33
4C206ZA34
4C206ZA36
4C206ZA51
4C206ZA55
4C206ZA59
4C206ZA61
4C206ZA66
4C206ZA68
4C206ZA75
4C206ZA81
4C206ZA89
4C206ZA94
4C206ZA96
4C206ZB07
4C206ZB08
4C206ZB11
4C206ZB13
4C206ZB15
4C206ZB21
4C206ZB26
4C206ZB27
4C206ZB32
4C206ZB33
4C206ZB37
4C206ZC06
4C206ZC21
4C206ZC35
4C206ZC55
4C206ZC75
4H006AA01
4H006AA03
4H006AB20
4H006BJ50
4H006BM10
4H006BM30
4H006BM71
4H006BM72
4H006BM73
4H006BP30
4H006BP60
4H006BS30
(57)【要約】
一般に、MRGPR X4を調節するための方法、またはより具体的には、それぞれ、有効量の、式(I)の構造を有する化合物:(I)またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩を、MRGPR X4と接触させるか、またはMRGPR X4依存性状態の治療を必要とする対象に投与することによって、MRGPR X4依存性状態を治療するための方法が提供され、式中、n、x、A、Q
1、Q
2、Z、R、R
1、R
2、R
3、R
4、およびR
5は、本明細書で定義される通りである。そのような化合物を含む薬学的組成物、ならびに化合物自体も提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
MRGPRX4を、有効量の、式(I)の構造を有する化合物、
【化1】
または、その薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩と接触させることによる、Mas関連Gタンパク質受容体(MRGPR)X4を調節するための方法であって、式中、
nが、0または1であり、
xが、0、1、または2であり、
Aが、アリールまたはヘテロアリールであり、
Q
1およびQ
2が、両方ともCR
10であるか、またはQ
1もしくはQ
2の一方がCR
10であり、他方がNであり、
Zが、-O-、-S-、-N(R
11)-、-CH
2-、または-C≡C-であり、
各R
10が、Hまたはアルキルであり、
Rが、-(CH
2)
mC(=O)OR
12、-(CH
2)
mNHR
13、-(C=O)NR
14R
15、--CH
2OH、-CN、ハロアルキル、炭素環、複素環、またはカルボン酸アイソスターであり、
mが、0または1であり、
R
11、R
12、およびR
13は、同じであるか、または異なり、個々にHまたはアルキルであり、
R
14が、Hであり、R
15が、H、-SO
2CH
3、炭素環、複素環、または-OH、-CN、-NR’R’’、C(=O)OH、C(=O)NR’R’’、-SO
2OH、アルコキシ、炭素環、または複素環から選択される0、1、2、または3個の置換基で置換されたアルキルであり、R’およびR’’が、個々にHまたはアルキルであるか、あるいは
R
14およびR
15が、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成し、
R
1が、Hまたはアルキルであり、
R
2が、ハロ、シアノ、アミノ、アルキル、アルコキシ、炭素環、または複素環であり、
R
3、R
4、およびR
5が、同じであるか、または異なり、存在しないか、または存在する場合は、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、-(C=O)アルキル、-(C=O)NHアルキル、炭素環、複素環、-O-炭素環、もしくは-O-複素環のいずれかであるか、あるいは
任意の2つのRおよびR
2が、それらが結合している原子と一緒になって複素環を形成し、
任意の2つのR
3、R
4、R
5、およびR
10が、それらが結合する原子と一緒になって炭素環または複素環を形成し、
炭素環または複素環の各出現が、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、炭素環、または複素環から個々に選択される0、1、2、または3個の置換基で置換される、方法。
【請求項2】
有効量の、式(I)の構造を有する化合物、
【化2】
または、その薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩を、MRGPR X4依存性状態の治療を必要とする対象に投与することによる、MRGPR X4依存性状態を治療するための方法であって、式中、
nが、0または1であり、
xが、0、1、または2であり、
Aが、アリールまたはヘテロアリールであり、
Q
1およびQ
2が、両方ともCR
10であるか、またはQ
1もしくはQ
2の一方がCR
10であり、他方がNであり、
Zが、-O-、-S-、-N(R
11)-、-CH
2-、または-C≡C-であり、
各R
10が、Hまたはアルキルであり、
Rが、-(CH
2)
mC(=O)OR
12、-(CH
2)
mNHR
13、-(C=O)NR
14R
15、--CH
2OH、-CN、ハロアルキル、炭素環、複素環、またはカルボン酸アイソスターであり、
mが、0または1であり、
R
11、R
12、およびR
13が、同じであるか、または異なり、個々にHまたはアルキルであり、
R
14が、Hであり、R
15が、H、-SO
2CH
3、炭素環、複素環、または-OH、-CN、-NR’R’’、C(=O)OH、C(=O)NR’R’’、-SO
2OH、アルコキシ、炭素環、または複素環から選択される0、1、2、または3個の置換基で置換されたアルキルであり、R’およびR’’が、個々にHまたはアルキルであるか、あるいは
R
14およびR
15が、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成し、
R
1が、Hまたはアルキルであり、
R
2が、ハロ、シアノ、アミノ、アルキル、アルコキシ、炭素環、または複素環であり、
R
3、R
4、およびR
5が、同じであるか、または異なり、存在しないか、または存在する場合は、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、-(C=O)アルキル、-(C=O)NHアルキル、炭素環、複素環、-O-炭素環、もしくは-O-複素環のいずれかであるか、あるいは
任意の2つのRおよびR
2が、それらが結合している原子と一緒になって複素環を形成し、
任意の2つのR
3、R
4、R
5、およびR
10が、それらが結合する原子と一緒になって炭素環または複素環を形成し、
炭素環または複素環の各出現が、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、炭素環、または複素環から個々に選択される0、1、2、または3個の置換基で置換される、方法。
【請求項3】
前記MRGPR X4依存性状態が、胆汁酸またはその類似体によるMRGPR X4の活性化によって引き起こされる状態である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記MRGPR X4依存性状態が、かゆみ関連状態、疼痛関連状態、または自己免疫障害である、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記かゆみ関連状態が、慢性のかゆみ、胆汁うっ滞性掻痒症、接触性皮膚炎、アレルギー性眼瞼炎、貧血、アトピー性皮膚炎、水疱性類天疱瘡、カンジダ症、水疱瘡、胆汁うっ滞、末期腎不全、血液透析、接触性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、糖尿病、薬物アレルギー、乾燥皮膚、汗疱状(dyshidrotic)皮膚炎、異所性湿疹、湿疹、紅色陰癬、毛嚢炎、真菌性皮膚感染症、痔核、ヘルペス、HIV感染、ホジキン病、甲状腺機能亢進症、鉄欠乏性貧血、腎臓疾患、白血病、肝疾患、リンパ腫、悪性腫瘍、多発性骨髄腫、神経皮膚炎、オンコセルカ症、パジェット病、しらみ寄生症、真性赤血球増加症、肛門掻痒症、仮性狂犬病、乾癬、直腸脱、疥癬、住血吸虫症、強皮症、重度ストレス、うっ滞性皮膚炎(stasia dermatitis)、水泳性痒疹(swimmer’s itch)、甲状腺疾患、股部白癬、尿毒性掻痒症、または蕁麻疹である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記かゆみ関連状態が、胆汁うっ滞性掻痒症、尿毒症性掻痒症、アトピー性皮膚炎、乾燥皮膚、乾癬、接触性皮膚炎、または湿疹である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記かゆみ関連状態が肝疾患であり、前記肝疾患が、原発性胆道胆管炎、原発性硬化性胆管炎、アラギール症候群、進行性家族性肝内胆汁うっ滞、妊娠の肝内胆汁うっ滞、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、胆汁閉鎖症、慢性B型肝炎、薬物慢性ウイルス肝炎、誘発肝障害(DILI)、肝線維症、胆汁うっ滞性肝疾患、またはアルコール性肝疾患である、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
薬学的に有効な量の第2の治療薬を前記対象に投与することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記MRGPR X4依存性状態が肝疾患であり、前記第2の治療薬が、ウルソデオキシコール酸(UDCA)、ノルウルソデオキシコール酸、コレスチラミン、スタノゾロール、ナルトレキソン、リファンピシン、アリソルB23-アセテート(AB23A)、クルクミン、ジヒドロアルテミシニン、フェノフィブラート、ベザフィブラート、メトロニダゾール、メトトレキサート、コルヒチン、メトフォルミン、ベタイン、グルカゴン、ナルトレキソン、ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト、甲状腺ホルモン受容体ベータ(TRβ)アゴニスト、またはこれらの任意の組み合わせである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記FXRアゴニストが、オベチコール酸、ツロフェキソレートイソプロピル(WAY-362450)、3-(2,6-ジクロロフェニル)-4-(3’-カルボキシ-2-クロロスチルベン-4-イル)オキシメチル-5-イソプロピルイソキサゾール(GW4064)、PX20606(PX-102)、PX-101、INT-767、INT-787、TERN-101、アルテヌシン、トロピフェキソール(LJN452)、ニデュフェキソール(nidufexor)、ツロフェキソレートイソプロピル、フェキサラミン、シリマリン、シリビン、ヘドラゴン酸(hedragonic acid)、カフェストール、シロフェキソール(Cilofexor)(GS-9674またはPx-104)、EDP-305、BAR704、BAR502、EYP-001、RDX-023、AGN-242266、HPG-1860、MET-409、AGN-242256、EP-024297、IOT-022、M-480、INV-33、RDX023-02、またはこれらの任意の組み合わせである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記PPARアゴニストが、PPAR-アルファアゴニスト、PPAR-ガンマアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、PPAR-アルファ/ガンマデュアルアゴニスト、PPARアルファ/デルタデュアルアゴニスト、PPARガンマ/デルタデュアルアゴニスト、またはPPARアルファ/ガンマ/デルタパンアゴニストであり、任意に、
前記PPARアルファアゴニストが、フェノフィブラート、シプロフィブラート、ペマフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラート、ビニフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブリン酸、ニコフィブラート、ピリフィブラート、プラフィブリド、ロニフィブラート、テオフィブラート、トコフィブラート、またはSRI 0171であり、
前記PPARガンマアゴニストが、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、重水素安定化R-ピオグリタゾン、エファツタゾン、ATx08-001、OMS-405、CHS-131、THR-0921、SER-150-DN、KDT-501、GED-0507-34-Levo、CLC-3001、またはALL-4であり、
前記PPARデルタアゴニストが、GW501516(エンデュラボル(endurabol)もしくは({4-[({4-メチル-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-l,3-チアゾール-5-イル}メチル)スルファニル]-2-メチルフェノキシ}酢酸))、MBX8025(セラデルパル(seladelpar)もしくは{2-メチル-4-[5-メチル-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-2H-[l,2,3]トリアゾール-4-イルメチルシルファニル]-フェノキシ}-酢酸)、GW0742([4-[[[2-[3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-メチル-5-トリアゾリル]メチル]チオ]-2-メチルフェノキシ]酢酸)、L165041、HPP-593、またはNCP-1046であり、
前記PPARアルファ/ガンマアゴニストが、サログリタザール、アレグリタザール、ムラグリタザール、テサグリタザール、またはDSP-8658であり、
前記PPARアルファ/デルタアゴニストが、エラフィブラノールまたはT913659であり、
前記PPARガンマ/デルタアゴニストが、共役リノール酸(CLA)またはT3D-959であり、
前記PPARアルファ/ガンマ/デルタアゴニストが、IVA337(ラニフィブラノール)、TTA(テトラデシルチオ酢酸)、ババキニン、GW4148、GW9135、ベザフィブラート、ロベグリタゾン、2-(4-(5,6-メチレンジオキシベンゾ[d]チアゾール-2-イル)-2-メチルフェノキシ)-2-メチルプロパン酸(MHY2013)、またはCS038である、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記TRβアゴニストが、ソベチローム、エプロチローム、GC-24、MGL-3196、MGL-3745、VK-2809、KB141[3,5-ジクロロ-4-(4-ヒドロキシ-3-イソプロピルフェノキシ)フェニル酢酸]、MB07811(2R,4S)-4-(3-クロロフェニル)-2-[(3,5-ジメチル-4-(4’-ヒドロキシ-3’-イソプロピルベンジル)フェノキシ)メチル]-2-オキシド-[1,3,2]-ジオキサホスホナン)、またはこれらの任意の組み合わせである、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記疼痛関連状態が、急性疼痛、進行性前立腺がん、AIDS関連疼痛、強直性脊椎炎、くも膜炎、関節炎、関節線維症、失調型脳性麻痺、自己免疫性萎縮性胃炎、無血管壊死、背中の痛み、ベーセット病(症候群)、口腔灼熱症候群、滑液包炎、がん性疼痛、手根管、馬尾症候群、中枢性疼痛症候群、脳性麻痺、子宮頸部狭窄、シャルコー・マリー・トゥース(CMT)病、慢性疲労症候群(CFS)、慢性機能性腹部痛(CFAP)、慢性痛、慢性膵炎、肺虚脱(気胸)、複合性局所疼痛症候群(RSD)、角膜神経障害性疼痛、クローン病、変性椎間板疾患、ダーカム病、皮膚筋炎、糖尿病性末梢神経障害(DPN)、ジストニア、エーラーズ・ダンロス症候群(EDS)、子宮内膜症、好酸球増加症-筋痛症候群(EMS)、肢端紅痛症、線維筋痛、痛風、頭痛、椎間板ヘルニア、水頭症、肋間神経痛、間質性膀胱炎、過敏性腸症候群(IBS)、若年性皮膚炎(皮膚筋炎)、膝損傷、下肢痛み、腰痛血尿症候群、ループス、ライム病、海綿腎(MSK)、知覚異常性大腿痛、中皮腫、片頭痛、筋骨格痛、筋筋膜性疼痛、筋炎、頚部痛、神経因性疼痛、後頭神経痛、骨関節炎、パジェット病、パーソネイジ・ターナー症候群、骨盤痛、末梢神経障害、幻肢痛、圧迫神経、多発性嚢胞腎、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎、ポルフィリン症、ヘルニア縫合述後疼痛症候群、乳房切除後疼痛症候群、脳卒中後疼痛、胸郭切開後疼痛症候群、ヘルペス後神経痛(帯状疱疹)、ポリオ後症候群、原発性側索硬化症、乾癬性関節炎、陰部神経痛、神経根症、レイノー病、関節リウマチ(RA)、仙腸関節機能障害、サルコイドーシス、ショイエルマン脊柱後彎病、坐骨神経痛、脊椎側彎症、帯状疱疹(shingles)(帯状疱疹(Herpes Zoster))、シェーグレン症候群、痙性斜頸、オッディ括約筋機能不全、脊髄小脳性運動失調(SCA運動失調)、脊髄損傷、腰部脊柱管狭窄症、脊髄空洞症、ターロブ嚢胞、横断性脊髄炎、三叉神経痛、神経因性疼痛、潰瘍性大腸炎、血管痛、または外陰部痛である、請求項4に記載の方法。
【請求項14】
前記自己免疫障害が、慢性炎症、多発性硬化症、スティーブンジョンソン症候群、虫垂炎、滑液包炎、大腸炎、膀胱炎、皮膚炎、静脈炎、反射性交感神経性ジストロフィー/複合性局所疼痛症候群(rsd/crps)、鼻炎、腱炎、扁桃炎、尋常性ざ瘡、反応性気道障害、喘息、気道感染症、自己炎症性疾患、セリアック病、慢性前立腺炎、憩室炎、糸球体腎炎、化膿性汗腺炎、過敏症、腸障害、上皮性腸障害、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、大腸炎、間質性膀胱炎、耳炎、骨盤内炎症性疾患、子宮内膜痛、再灌流障害、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、移植拒絶、または血管炎である、請求項4に記載の方法。
【請求項15】
前記化合物が、表AまたはBに列挙した化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩の構造を有する、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
式(I)の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩と、薬学的に許容される賦形剤、
【化3】
または、その薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩と、を含む薬学的組成物であって、式中、
nが、0または1であり、
xが、0、1、または2であり、
Aが、アリールまたはヘテロアリールであり、
Q
1およびQ
2が、両方ともCR
10であるか、またはQ
1もしくはQ
2の一方がCR
10であり、他方がNであり、
Zが、-O-、-S-、-N(R
11)-、-CH
2-、または-C≡C-であり、
各R
10が、Hまたはアルキルであり、
Rが、-(CH
2)
mC(=O)OR
12、-(CH
2)
mNHR
13、-(C=O)NR
14R
15、--CH
2OH、-CN、ハロアルキル、炭素環、複素環、またはカルボン酸アイソスターであり、
mが、0または1であり、
R
11、R
12、およびR
13が、同じであるか、または異なり、個々にHまたはアルキルであり、
R
14が、Hであり、R
15が、H、-SO
2CH
3、炭素環、複素環、または-OH、-CN、-NR’R’’、C(=O)OH、C(=O)NR’R’’、-SO
2OH、アルコキシ、炭素環、または複素環から選択される0、1、2、または3個の置換基で置換されたアルキルであり、R’およびR’’が、個々にHまたはアルキルであるか、あるいは
R
14およびR
15が、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成し、
R
1が、Hまたはアルキルであり、
R
2が、ハロ、シアノ、アミノ、アルキル、アルコキシ、炭素環、または複素環であり、
R
3、R
4、およびR
5が、同じであるか、または異なり、存在しないか、または存在する場合は、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、-(C=O)アルキル、-(C=O)NHアルキル、炭素環、複素環、-O-炭素環、もしくは-O-複素環のいずれかであるか、あるいは
任意の2つのRおよびR
2が、それらが結合している原子と一緒になって複素環を形成し、
任意の2つのR
3、R
4、R
5、およびR
10が、それらが結合する原子と一緒になって炭素環または複素環を形成し、
炭素環または複素環の各出現が、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、炭素環、または複素環から個々に選択される0、1、2、または3個の置換基で置換される、薬学的組成物。
【請求項17】
第2の治療薬をさらに含む、請求項16に記載の薬学的組成物。
【請求項18】
前記第2の治療薬が、ウルソデオキシコール酸(UDCA)、ノルウルソデオキシコール酸、コレスチラミン、スタノゾロール、ナルトレキソン、リファンピシン、アリソルB23-アセテート(AB23A)、クルクミン、ジヒドロアルテミシニン、フェノフィブラート、ベザフィブラート、メトロニダゾール、メトトレキサート、コルヒチン、メトフォルミン、ベタイン、グルカゴン、ナルトレキソン、ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト、甲状腺ホルモン受容体ベータ(TRβ)アゴニスト、またはこれらの任意の組み合わせである、請求項17に記載の薬学的組成物。
【請求項19】
(a)前記FXRアゴニストが、オベチコール酸、ツロフェキソレートイソプロピル(WAY-362450)、3-(2,6-ジクロロフェニル)-4-(3’-カルボキシ-2-クロロスチルベン-4-イル)オキシメチル-5-イソプロピルイソキサゾール(GW4064)、PX20606(PX-102)、PX-101、INT-767、INT-787、TERN-101、アルテヌシン、トロピフェキソール(LJN452)、ニデュフェキソール、ツロフェキソレートイソプロピル、フェキサラミン、シリマリン、シリビン、ヘドラゴン酸、カフェストール、シロフェキソール(GS-9674またはPx-104)、EDP-305、BAR704、BAR502、EYP-001、RDX-023、AGN-242266、HPG-1860、MET-409、AGN-242256、EP-024297、IOT-022、M-480、INV-33、RDX023-02、またはこれらの任意の組み合わせであるか、
(b)前記PPARアゴニストが、PPAR-アルファアゴニスト、PPAR-ガンマアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、PPAR-アルファ/ガンマデュアルアゴニスト、PPARアルファ/デルタデュアルアゴニスト、PPARガンマ/デルタデュアルアゴニスト、またはPPARアルファ/ガンマ/デルタパンアゴニストであり、任意に、
前記PPARアルファアゴニストが、フェノフィブラート、シプロフィブラート、ペマフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラート、ビニフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブリン酸、ニコフィブラート、ピリフィブラート、プラフィブリド、ロニフィブラート、テオフィブラート、トコフィブラート、またはSRI 0171であり、
前記PPARガンマアゴニストが、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、重水素安定化R-ピオグリタゾン、エファツタゾン、ATx08-001、OMS-405、CHS-131、THR-0921、SER-150-DN、KDT-501、GED-0507-34-Levo、CLC-3001、またはALL-4であり、
前記PPARデルタアゴニストが、GW501516(エンデュラボルもしくは({4-[({4-メチル-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-l,3-チアゾール-5-イル}メチル)スルファニル]-2-メチルフェノキシ}酢酸))、MBX8025(セラデルパルもしくは{2-メチル-4-[5-メチル-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-2H-[l,2,3]トリアゾール-4-イルメチルシルファニル]-フェノキシ}-酢酸)、GW0742([4-[[[2-[3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-メチル-5-トリアゾリル]メチル]チオ]-2-メチルフェノキシ]酢酸)、L165041、HPP-593、またはNCP-1046であり、
前記PPARアルファ/ガンマアゴニストが、サログリタザール、アレグリタザール、ムラグリタザール、テサグリタザール、またはDSP-8658であり、
前記PRARアルファ/デルタアゴニストが、エラフィブラノールまたはT913659であり、
前記PPARガンマ/デルタアゴニストが、共役リノール酸(CLA)またはT3D-959であり、
前記PPARアルファ/ガンマ/デルタアゴニストが、IVA337(ラニフィブラノール)、TTA(テトラデシルチオ酢酸)、ババキニン、GW4148、GW9135、ベザフィブラート、ロベグリタゾン、2-(4-(5,6-メチレンジオキシベンゾ[d]チアゾール-2-イル)-2-メチルフェノキシ)-2-メチルプロパン酸(MHY2013)、またはCS038であるか、または
(c)前記TRβアゴニストが、ソベチローム、エプロチローム、GC-24、MGL-3196、MGL-3745、VK-2809、KB141[3,5-ジクロロ-4-(4-ヒドロキシ-3-イソプロピルフェノキシ)フェニル酢酸]、MB07811(2R,4S)-4-(3-クロロフェニル)-2-[(3,5-ジメチル-4-(4’-ヒドロキシ-3’-イソプロピルベンジル)フェノキシ)メチル]-2-オキシド-[1,3,2]-ジオキサホスホナン)、またはこれらの任意の組み合わせである、請求項18に記載の薬学的組成物。
【請求項20】
以下の構造のうちの1つを有する化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【請求項21】
表Aに列挙されている前記構造のうちの1つを有する化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩。
【請求項22】
表Bに列挙されている前記構造のうちの1つを有する化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2019年3月28日に出願された米国仮出願第62/825,741号、2019年5月16日に出願された同第62/849,095号、2019年6月20日に出願された同第62/864,306号、2019年11月20日に出願された同第62/938,277号、2019年12月31日に出願された同第62/955,967号、および2020年1月10日に出願された同第62/959,799号に関するものであり、これらのそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
背景
本発明は、Mas関連Gタンパク質結合受容体X4のモジュレーター、それを含む製品、ならびにそれらの使用および調製の方法に関する。
【0003】
Mas関連Gタンパク質受容体(MRGPR)は、非常に特殊な組織における制限された発現を有するオーファン受容体のグループである。これらの受容体の大部分の機能についてはほとんど知られていない。ヒトで発現されるこのクラスには8つの関連する受容体があり、そのうちの4つだけが他の種において容易に識別可能なオルソログ(すなわち、MRGPR D、E、FおよびG)を有している。他の4つの受容体(MRGPR X1、X2、X3、およびX4)には、相同性に基づいて、ヒト以外の種に対応するものがない。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、部分的には、マウスにおいて機能的なMRGPR A1が、少なくとも部分的にヒトMRGPR X4に対応するという同定に基づいている。これらの受容体は、慢性のかゆみ(例えば、掻痒症)、炎症性障害、自己免疫、皮膚障害、心血管疾患、肺の炎症/COPD、および薬物に対する皮膚の有害反応を含む障害を媒介する。より具体的には、MRGPR A1およびMRGPR X4の両方が、感覚ニューロン、皮膚メラニン細胞、樹状細胞、多形核細胞、マクロファージ、気管支上皮細胞、肺平滑筋、および後根神経節で発現される。MRGPR A1およびMRGPR X4の両方が循環ビリルビンとその代謝物の受容体である(またはそれによる活性化に感受性である)ため、胆汁うっ滞性掻痒症などのビリルビン上昇状態でのかゆみ感覚に重要であることが現在確認されている。加えて、MRGPR X4は、胆汁酸とその代謝物、およびビリルビンとウロビリンを含むヘム代謝物を含む胆汁の複数の追加成分によって活性化される。胆汁うっ滞性掻痒症では胆汁酸とビリルビンが高度に上昇するが、マウスモデルのかゆみ誘発の強力なメディエーターであるウロビリンは、尿毒症性掻痒症などのウロビリン上昇状態でのかゆみ感覚に重要である可能性がある。したがって、以下により詳細に説明するように、MRGPR X4を調節することは、乾癬、多発性硬化症、スティーブンジョンソン症候群(Steven Johnson’s syndrome)、およびその他の慢性かゆみ状態などの自己免疫疾患の治療を可能にする。
【0005】
したがって、一実施形態では、MRGPR X4を、有効量の式(I)の構造を有する化合物、
【化1】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩と接触させることによって、MRGPR X4を調節するための方法が提供され、式中、n、x、A、Q
1、Q
2、R、R
1、R
2、R
3、R
4、およびR
5は、以下に定義される通りである。
【0006】
別の実施形態では、有効量の式(I)の構造を有する有効量の化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩を、MRGPR X4依存性状態の治療を必要とする対象に投与することによって、MRGPR X4依存性状態を治療するための方法が提供される。
【0007】
より具体的な実施形態では、MRGPR X4依存性状態は、かゆみ関連状態、疼痛関連状態、炎症関連状態、または自己免疫障害のうちの1つ以上である。
【0008】
別の実施形態では、式(I)の構造を有する有効量の化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩を、薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて含む薬学的組成物が提供される。
【0009】
別の実施形態では、本明細書に開示される構造、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩のうちの1つ以上を有する化合物が提供される。
【0010】
さらなる実施形態では、式(I)の構造を有する化合物のプロドラッグおよび/または代謝産物もまた提供される。プロドラッグの場合、化合物(すなわち、プロドラッグ)を対象に投与することができ、これは次いで、インビボで式(I)の構造を有する化合物に変換される。代謝産物の場合、式(I)の構造を有する化合物の対象への投与に続いて、そのような化合物は、インビボで活性代謝産物に変換され得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】ヘム代謝産物であるビリルビン、ビリベルジン、ウロビリン、ウロビリノーゲン、およびステルコビリンによるMRGPR X4のインビトロ活性化を示す。
【
図2A】ビヒクル(VEH)と比較したウロビリン(
図2A)およびウロビリン、ビリルビン、およびデオキシコール酸(
図2B)による野生型マウスのかゆみの誘発を示す。
【
図2B】ビヒクル(VEH)と比較したウロビリン(
図2A)およびウロビリン、ビリルビン、およびデオキシコール酸(
図2B)による野生型マウスのかゆみの誘発を示す。
【
図3A】様々な温度および光保存条件下(時間ゼロ(新たに調製)、室温暗所、-20℃暗所、室温実験室光、および室温400nm青色光)で24時間保存した後のMRGPR X4のビリルビン安定性(
図3A)およびビリルビン作動性(
図3B)を示す。
【
図3B】様々な温度および光保存条件下(時間ゼロ(新たに調製)、室温暗所、-20℃暗所、室温実験室光、および室温400nm青色光)で24時間保存した後のMRGPR X4のビリルビン安定性(
図3A)およびビリルビン作動性(
図3B)を示す。
【
図4A】様々な温度および光保存条件下(時間ゼロ(新たに調製)、室温暗所、-20℃暗所、室温実験室光、および室温青色光)で24時間保存した後のMRGPR X4のウロビリン安定性(
図4A)およびウロビリン作動性(
図4B)を示す。
【
図4B】様々な温度および光保存条件下(時間ゼロ(新たに調製)、室温暗所、-20℃暗所、室温実験室光、および室温青色光)で24時間保存した後のMRGPR X4のウロビリン安定性(
図4A)およびウロビリン作動性(
図4B)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
上記のように、本発明は、MRGPR X4のモジュレーター、それを含む製品、ならびにそれらの使用および調製の方法に関する。本発明は、部分的には、マウスにおいてMRGPR A1が、ヒトMRGPR X4に機能的に対応するという同定に基づいている。これらの受容体は、慢性および断続的なかゆみ(例えば、掻痒症)、炎症性障害、自己免疫、皮膚障害、および薬物に対する有害な皮膚反応、ならびに感染症を含む障害を媒介する。より具体的には、MRGPR A1およびMRGPR X4の両方が感覚ニューロンと後根神経節で発現している。MRGPR A1およびMRGPR X4の両方が循環ビリルビンとその代謝物の受容体である(またはそれによる活性化に感受性である)ため、胆汁うっ滞性掻痒症および末期腎不全などのビリルビン上昇状態でのかゆみ感覚に重要であることが現在確認されている。さらに、MRGPR X4は胆汁酸とその代謝産物によっても活性化され、これはまた胆汁うっ滞性掻痒症でも上昇する。さらに、腎臓によってのみ排泄されるヘム代謝産物のウロビリノーゲンの酸化生成物であるウロビリンは、MRGPR X4およびプルリトゲンの強力なアゴニストであり、したがって、尿毒症性掻痒症、腎臓疾患、および末期腎不全などのウロビリン上昇状態におけるかゆみ感覚に重要である可能性がある。したがって、MRGPR X4を調節することにより、乾癬、多発性硬化症、スティーブンジョンソン症候群、アトピー性皮膚炎などのアトピー性障害、および以下でより詳細に説明するその他の慢性かゆみ状態などの自己免疫疾患の治療を可能にする。
【0013】
MRGPRは、外因性または内因性のシグナル/化学物質に対する外部環境を認識する感覚受容体のようである。これらの受容体は、複数の化学的リガンド/アゴニストに応答する可能性がある。例えば、MRGPR X4は、ビリルビン、胆汁酸、およびウロビリンをアゴニストシグナルとして認識する。ある特定の実施形態では、本発明の分子は、複数の化学物質を遮断することができる逆アゴニストとして、および/または個々のリガンドを特異的に遮断することができる競合的アンタゴニストとして機能することによって、MRGPR X4を調節する。一実施形態では、そのような調節は、MRGPR X1、X2および/またはX3などの他のMRGPRに対して選択的である。
【0014】
したがって、一実施形態では、MRGPR X4を、有効量の式(I)の構造を有する化合物、
【化2】
または、その薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩と接触させることを含む、MRGPR X4を調節するための方法が提供され、式中、
nは、0または1であり、
xは、0、1、または2であり、
Aは、アリールまたはヘテロアリールであり、
Q
1およびQ
2は、両方ともCR
10であるか、またはQ
1もしくはQ
2の一方はCR
10であり、他方はNであり、
Zは、-O-、-S-、-N(R
11)-、-CH
2-、または-C≡C-であり、
各R
10は、Hまたはアルキルであり、
Rは、-(CH
2)
mC(=O)OR
12、-(CH
2)
mNHR
13、-(C=O)NR
14R
15、--CH
2OH、-CN、ハロアルキル、炭素環、複素環、またはカルボン酸アイソスターであり、
mは、0または1であり、
R
11、R
12、およびR
13は、同じであるか、または異なり、個々にHまたはアルキルであり、
R
14は、Hであり、R
15は、H、-SO
2CH
3、炭素環、複素環、または-OH、-CN、-NR’R’’、C(=O)OH、C(=O)NR’R’’、-SO
2OH、アルコキシ、炭素環、または複素環から選択される0、1、2、または3個の置換基で置換されたアルキルであり、R’およびR’’は、個々にHまたはアルキルであるか、あるいは
R
14およびR
15は、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成し、
R
1は、Hまたはアルキルであり、
R
2は、ハロ、シアノ、アミノ、アルキル、アルコキシ、炭素環、または複素環であり、
R
3、R
4、およびR
5は、同じであるか、または異なり、存在しないか、または存在する場合は、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、-(C=O)アルキル、-(C=O)NHアルキル、炭素環、複素環、-O-炭素環、もしくは-O-複素環のいずれかであるか、あるいは
任意の2つのRおよびR
2は、それらが結合している原子と一緒になって複素環を形成し、
任意の2つのR
3、R
4、R
5、およびR
10は、それらが結合する原子と一緒になって炭素環または複素環を形成し、
炭素環または複素環の各出現は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、炭素環、または複素環から個々に選択される0、1、2、または3個の置換基で置換される。
【0015】
MRGPR X4を「調節する」とは、化合物が、受容体に対する逆アゴニストとして、および/または受容体に対する競合的アンタゴニストとして機能するように、MRGPR X4と相互作用することを意味する。一実施形態では、そのような調節は、MRGPR X1、X2および/またはX3などの他のMRGPRに対して部分的または完全に選択的である。
【0016】
「MRGPR」は、Mas関連Gタンパク質結合受容体のうちの1つ以上を指し、これらは、非常に特殊な組織(例えば、感覚ニューロンおよび後根神経節)およびバリア組織における制限された発現を有するオーファン受容体のグループである。ヒトで発現されるこのクラスには8つの関連する受容体があり、そのうちの4つだけが他の種において容易に識別可能なオルソログ(すなわち、MRGPR D、E、FおよびG)を有している。他の4つの受容体(MRGPR X1、X2、X3、およびX4)には、相同性に基づいて、非ヒト種に対応するものがない。
【0017】
「有効量」は、その薬剤で治療されている対象において所望の効果を達成するのに十分な特定の薬剤の量を指す。理想的には、薬剤の有効量は、対象に実質的な毒性を引き起こすことなく疾患を阻害または治療するのに十分な量である。薬剤の有効量は、治療される対象、苦痛の重症度、および薬学的組成物の投与方法に依存するであろう。対象において所望の効果を達成するのに十分な開示された化合物の有効量を決定する方法は、本開示に照らして当業者によって理解されるであろう。
【0018】
「アルキル」とは、1~8個の炭素原子、いくつかの実施形態では1~6個の炭素原子、いくつかの実施形態では1~4個の炭素原子、およびいくつかの実施形態では1~3個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の、直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を意味する。飽和直鎖アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル-、n-ヘキシル、n-ヘプチル、およびn-オクチル基が挙げられるが、これらに限定されない。分岐鎖アルキル基の例としては、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ネオペンチル、イソペンチル、および2,2-ジメチルプロピル基が挙げられるが、これらに限定されない。不飽和アルキルには、以下に定義するようなアルケニルおよびアルキニルが含まれる。
【0019】
「アルケニル」とは、2~8個の炭素原子、いくつかの実施形態では2~6個の炭素原子、いくつかの実施形態では2~4個の炭素原子、およびいくつかの実施形態では2~3個の炭素原子を有する飽和もしくは直鎖もしくは分岐鎖アルケニル基を意味する。アルケニル基は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含有する不飽和炭化水素である。低級アルケニル基の例としては、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、およびヘキセニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0020】
「アルキニル」とは、2~8個の炭素原子、いくつかの実施形態では2~6個の炭素原子、いくつかの実施形態では2~4個の炭素原子、およびいくつかの実施形態では2~3個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖アルキニル基を意味する。アルキニル基は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含有する不飽和炭化水素である。アルキニル基の例としては、エチニルル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、およびヘキシニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0021】
「ハロ」または「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を指す。
【0022】
「ヒドロキシ」は、-OHを指す。
【0023】
「シアノ」は、-CNを指す。
【0024】
アミノは、-NH2、-NHアルキル、またはN(アルキル)2指し、式中、アルキルは上記で定義された通りである。アミノの例としては、-NH2、-NHCH3、-N(CH3)2などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0025】
「ハロアルキル」は、1つ以上の水素原子がハロゲンで置き換えられた、上記で定義されたアルキルを指す。低級ハロアルキル基の例としては、-CF3、-CHF2などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0026】
「アルコキシ」は、酸素原子によって結合された上記で定義されたアルキル(すなわち、-O-アルキル)を指す。アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、n-ブトキシ、イソプロポキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
「アルコキシ」は、酸素原子によって結合された上記で定義されたアルキル(すなわち、-O-アルキル)を指す。低級ハロアルコキシ基の例としては、-OCF3などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
「シクロアルキル」は、置換または非置換であり得る環構造を形成するアルキル基を指し、環は完全に飽和、部分的に不飽和、または完全に不飽和のいずれかであり、不飽和がある場合、環内のΠ電子の共役は、芳香族性を生じさせない。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチル基が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、3~8個の環員を有するが、他の実施形態では、環炭素原子の数は3~5個、3~6個、または3~7個の範囲である。シクロアルキル基は、ノルボルニル、アダマンチル、ボルニル、カムフェニル、イソカンフェニル、およびカレニル基などであるが、これらに限定されない多環式シクロアルキル基、ならびにデカリニルなどであるがこれらに限定されない縮合環をさらに含む。
【0029】
「アリール」基は、ヘテロ原子を含有しない環状芳香族炭化水素である代表的なアリール基としては、フェニル、アズレニル、ヘプタレニル、ビフェニル、インダセニル、フルオレニル、フェナントレニル、トリフェニレニル、ピレニル、ナフタセニル、クリセニル、ビフェニレニル、アントラセニル、およびナフチル基が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アリール基は、基の環部分に6~14個の炭素を含む。「アリール」および「アリール基」という用語は、少なくとも1つの環が芳香族であるが、すべての環放棄族である必要はない融合環を含み、例えば、融合芳香族脂肪族環系(例えば、インダニル、テトラヒドロナフチルなど)である。一実施形態では、アリールはフェニルまたはナフチルであり、別の実施形態では、アリールはフェニルである。
【0030】
「炭素環」は、置換または非置換であり得る環構造を形成するアルキル基を指し、環は完全に飽和、部分的に不飽和、または完全に不飽和のいずれかであり、不飽和がある場合、環内のΠ電子の共役は、芳香族性を生じさせ得る。一実施形態では、炭素環は、上記で定義されたシクロアルキルを含む。別の実施形態では、炭素環は、上で定義されたようなアリールを含む。
【0031】
「複素環」は、3つ以上の環員を含み、そのうちの1つ以上は、N、O、S、またはPなどであるが、これらに限定されないヘテロ原子である、芳香族および非芳香族環部分を指す。いくつかの実施形態では、複素環は、3~20この環員を含むが、他のそのような基は、3~15この環員を有する。少なくとも1つの環がヘテロ原子を含有しているが、多環式系のすべての環がヘテロ原子を含有する必要はない。例えば、ジオキソラニル環およびベンズジオキソラニル環系(メチレンジオキシフェニル環系)は両方とも、本明細書の意味の範囲内のヘテロシクリル基である。
【0032】
ヘテロシクリル基には、芳香族基と非芳香族基が融合したものを含む融合環種も含まれる。ヘテロシクリル基にはまた、キヌクリジルなどであるがこれらに限定されないヘテロ原子を含有する多環式環系を含まれ、環員のうちの1つに結合したアルキル、ハロ、アミノ、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、チオ、またはアルコキシ基が挙げられるが、これらに限定されない置換基を有するヘテロシクリル基も含まれる。本明細書で定義されるヘテロシクリル基は、ヘテロアリール基、または少なくとも1つの環ヘテロ原子を含む部分的または完全に飽和した環状基であり得る。ヘテロシクリル基としては、ピロリジニル、フラニル、テトラヒドロフラン、ジオキソラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピリジニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、インドリル、ジヒドロインドリル、アザインドリル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、アザベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、イミダゾピリジニル、イソキサゾロピリジニル、チアナフタレニル、プリニル、キサンチニル、アデニニル、グアニニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、キノキサリニル、およびキナゾリニル基が挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】
「ヘテロアリール」は、5つ以上の環員を含有し、そのうちの1つ以上が、N、O、およびSなどであるが、これらに限定されないヘテロ原子である、芳香環部分を指す。ヘテロアリール基には、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジル、ピラジル、ピラジニル、ピリミジニル、チエニル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、チアゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、インドリル、アザインドリル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、アザベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、イミダゾピリジニル、イソキサゾロピリジニル、チアナフタレニル、プリニル、キサンチニル、アデニニル、グアニニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、キノキサリニル、およびキナゾリニル基が挙げられるが、これらに限定されない。「ヘテロアリール」および「ヘテロアリール基」という用語は、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、インドリル、および2,3-ジヒドロインドリルを含む、少なくとも1つの環が芳香族であるが、すべての感が芳香属である必要はないような縮合環化合物を含む。
【0034】
「カルボン酸アイソスター」は、カルボン酸基(すなわち、-COOH)の代わりとしての役割を果たす基を指す。カルボン酸アイソスターの使用は、選択性の向上、副作用の低減、毒性の低減、薬物動態の改善、安定性の向上、および/または合成の簡素化など、いくつかの理由でカルボン酸基よりも好ましい場合がある。カルボン酸アイソスターとしては、ヒドロキサム酸、アシルシアナミド、スルホンアミド、ホスホン酸、ホスフィン酸、シアノアセトアミド、スルホン酸塩、スルホンアミド、アシルスルホンアミド、アリールスルホンアミド、スルホニル尿素、テトラゾール、チアゾリジンジオン、オキサゾリジンジオン、イソキサゾール、イソチアゾールスクアリン酸、3-ヒドロキシキノリン-2-オン、4-ヒドロキシキノリン-2-オン、5-オキソ-1,2,4-オキサジアゾール、5-オキソ-1,2,4-チアジアゾール、5-チオキソ-1,2,4-オキサジアゾール、ヒドロキシイソキサゾール、フェノール、テトラミン酸、テトロン酸、シクロペンタン-1,3-ジオン、6-ヒドロキシ-1,3-ジオキシン-4オン、3-ヒドロキシピリジン-4(1H)-オン、およびオキサジアゾロンが挙げられる。
【0035】
一実施形態では、カルボン酸アイソスターは非環式であってもよく、以下の構造のうちの1つを有し得る(式中、R
aは、アルキル、炭素環、または複素環であり、炭素環および複素環のそれぞれは、R
2で単独または多重置換されてもよい):
【化3】
【0036】
別の実施形態では、カルボン酸アイソスターは、環状であってもよく、以下の構造のうちの1つを有し得る:
【化4】
【0037】
「異性体」は、特定の立体化学または異性体形態が具体的に示されていない限り、構造のすべてのキラル、ジアステレオマーまたはラセミ形態を包含するように本明細書で使用される。そのような化合物は、描写から明らかなように、任意の程度の濃縮で、任意またはすべての不斉原子で濃縮または分解された光学異性体であり得る。ラセミ混合物およびジアステレオマー混合物の両方、ならびに個々の光学異性体は、それらのエナンチオマーまたはジアステレオマーパートナーを実質的に含まないように合成することができ、これらはすべて、本発明の特定の実施形態の範囲内である。キラル中心の存在から生じる異性体は、「エナンチオマー」と呼ばれる重ね合わせ不可能な異性体のペアを含む。純粋な化合物の単一のエナンチオマーは光学活性である(すなわち、平面偏光の平面を回転させることができ、RまたはSと命名される)。
【0038】
「単離された光学異性体」は、同じ式の対応する光学異性体から実質的に精製された化合物を意味する。例えば、単離された異性体は、少なくとも約80重量%、少なくとも80重量%、または少なくとも85重量%純粋であり得る。他の実施形態では、単離された異性体は、少なくとも90重量%純粋または少なくとも98重量%純粋、または少なくとも99重量%純粋である。
【0039】
「実質的にエナンチオマー的またはジアステレオマー的に」純粋とは、少なくとも約80%、およびより具体的には80%、85%、90%、95%、98%、99%、99.5%または」99.9%を超える、他のエナンチオマーまたはジアステレオマーに対する一方のエナンチオマーのエナンチオマーまたはジアステレオマー濃縮のレベルを意味する。
【0040】
「ラセミ体」および「ラセミ混合物」という用語は、2つのエナンチオマーの等しい混合物を指す。ラセミ体は、光学活性がないため(すなわち、構成するエナンチオマーが互いに打ち消し合うため、平面偏光をどちらの方向にも回転させない)、「(±)」とラベル付けされる。三級または四級炭素に隣接するアスタリスク(*)を有するすべての化合物は、光学活性異性体であり、それぞれのラセミ体から精製および/または適切なキラル合成によって合成することができる。
【0041】
「水和物」は、水分子と組み合わせて存在する化合物である。組み合わせは、一水和物または二水和物などの化学量論量の水を含むことができ、またはランダムな量の水を含むことができる。本明細書で使用される用語として、「水和物」は固体形態を指し、すなわち、水溶液中の化合物は、水和されていてもよいが、本明細書で使用される用語としては水和物ではない。
【0042】
「溶媒和物」は、水以外の溶媒が存在することを除いて、水和物に類似している。例えば、メタノールまたはエタノールは「アルコラート」を形成することができ、これも化学量論的または非化学量論的であり得る。本明細書で使用される用語として、「溶媒和物」は固体形態を指し、すなわち、溶媒溶液中の化合物は、溶媒和されてもよいが、本明細書で使用される用語としては溶媒和物ではない。
【0043】
「同位体」とは、プロトンの数は同じであるが中性子の数が異なる原子を指し、式(I)の化合物の同位体は、1つ以上の原子がその原子の同位体で置き換えられている任意のそのような化合物を含む。例えば、炭素の最も一般的な形態である炭素12は、6つの陽子と6つの中性子とを有し、炭素13は、6つの陽子と7つの中性子とを有し、炭素14は、6つの陽子と8つの中性子とを有する。水素は、2つの安定な同位体の重水素(1つの陽子と1つの中性子)およびトリチウム(1つの陽子と2つの中性子)を有する。フッ素は多くの同位体を有するが、フッ素ー19が最も長寿命である。したがって、式(I)の構造を有する化合物の同位体は、1つ以上の炭素12原子が炭素-13および/または炭素-14原子で置き換えられている式(I)の化合物、1つ以上の水素原子が重水素および/またはトリチウムで置き換えられている式(I)の化合物、および/または1つ以上フッ素原子がフッ素-19で置き換えられている式(I)の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
「塩」は、一般に、対イオンと組み合わせた、イオン形態のカルボン酸またはアミンなどの有機化合物を指す。例えば、それらの陰イオン形態の酸と陽イオンとの間に形成される塩は、「酸付加塩」と呼ばれる。逆に、カチオン形態の塩基とあにンとの間に形成される塩は、「塩基付加塩」と呼ばれる。
【0045】
「薬学的に許容される」という用語は、ヒトによる消費が承認されており、一般に非毒性である薬剤を指す。例えば、「薬学的に許容される塩」という用語は、非毒性の無機もしくは有機酸および/または塩基付加塩を指す(例えば、Lit et al.,Salt Selection for Basic Drugs,Int.J.Pharm.,33,201-217,1986を参照されたい)(参照により本明細書に組み込まれる)。
【0046】
本発明の化合物の薬学的に許容される塩基付加塩には、例えば、例えば、カルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、および亜鉛塩などの、アルカリ金属、アルカリ土類金属、および遷移金属塩を含む金属塩が挙げられる。薬学的に許容される塩基付加塩にはまた、例えば、N,N’ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)、およびプロカインなどの塩基性アミンから作製される有機塩も含まれる。
【0047】
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸または有機酸から調製することができる。無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸、およびリン酸が挙げられる。適切な有機酸は、有機酸の脂肪族、脂環式、芳香族、芳香族脂肪族、複素環式、カルボン酸、およびスルホン酸クラスから選択することができ、その例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、4-ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、馬尿酸、マロン酸、シュウ酸、エンボニック(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、ステアリン酸、アルギン酸、βヒドロキシ酪酸、サリチル酸、-ガラクタール酸、およびガラクツロン酸が挙げられる。
【0048】
薬学的に許容されない塩は一般に医薬品として有用ではないが、そのような塩は、例えば、式Iの構造を有する化合物の合成における中間体として、例えば、再結晶によるそれらの精製において有用であり得る。
【0049】
別の実施形態では、MRGPR X4依存性状態を有する対象を治療する方法が提供され、この方法は、対象に、薬学的有効量の、式(I)の構造を有する化合物、
【化5】
または、その薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩を投与することを含み、式中、
nは、0または1であり、
xは、0、または1であり、
Aは、アリールまたはヘテロアリールであり、
Q
1およびQ
2は、両方ともCR
10であるか、またはQ
1もしくはQ
2の一方はCR
10であり、他方はNであり、
Zは、-O-、-S-、-N(R
11)-、-CH
2-、または-C≡C-であり、
各R
10は、Hまたはアルキルであり、
Rは、-(CH
2)
mC(=O)OR
12、-(CH
2)
mNHR
13、-(C=O)NR
14R
15、--CH
2OH、-CN、ハロアルキル、炭素環、複素環、またはカルボン酸アイソスターであり、
mは、0または1であり、
R
11、R
12、およびR
13は、同じであるか、または異なり、個々にHまたはアルキルであり、
R
14は、Hであり、R
15は、H、-SO
2CH
3、炭素環、複素環、または-OH、-CN、-NR’R’’、C(=O)OH、C(=O)NR’R’’、-SO
2OH、アルコキシ、炭素環、または複素環式であり、R’およびR’’は、個々にHまたはアルキルから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換されるアルキルであるか、あるいは
R
14およびR
15は、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成し、
R
1は、Hまたはアルキルであり、
R
2は、ハロ、シアノ、アルキル、アルコキシ、炭素環、または複素環であり、
R
3、R
4、およびR
5は、同じであるか、または異なり、存在しないか、または存在する場合は、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、炭素環、複素環、-O-炭素環、もしくは-O-複素環のいずれかであるか、あるいは
任意の2つのRおよびR
2は、それらが結合している原子と一緒になって複素環を形成し、
任意の2つのR
3、R
4、R
5、およびR
10は、それらが結合する原子と一緒になって炭素環または複素環を形成し、
炭素環または複素環の各出現は、ハロゲン、オキソ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、炭素環、または複素環から個々に選択される0、1、2、または3個の置換基で置換される。
【0050】
本明細書で使用される場合、「MRGPR X4依存性状態」という句は、天然または合成リガンドによるMRGPR X4の活性化、過感作、または脱感作が病的状態を開始、媒介、維持、または増強する状態を意味する。例えば、一部のかゆみまたは疼痛は、掻痒症、アトピー性疾患、その他の自己免疫疾患または炎症性疾患に苦しむ患者のビリルビンおよびその代謝産物または胆汁酸の上昇によって引き起こされるものがあることが知られている。MRGPR X4は、ビリルビンおよびその代謝産物(ウロビリン、または胆汁酸を含む)に感受性がある(またはそれらによって活性化される)ことが判明している。理論に制限されるものではないが、MRGPR X4を調節することによって、かゆみまたは疼痛の感覚を緩和することができることが理解されるべきである。
【0051】
いくつかの実施形態では、MRGPR X4依存性状態は、胆汁酸によるMRGPR X4の活性化によって引き起こされる状態である。本明細書で使用される場合、「胆汁酸」という用語は、一次胆汁酸(例えば、胆汁酸、ケノデオキシコール酸)、胆汁酸塩とも呼ばれる抱合胆汁酸(例えば、タウロコール酸、グリココール酸、タウロケノデオキシコール酸、グリコケノデオキシコール酸)、二次胆汁酸(例えば、デオキシコール酸、リトコール酸)、および胆汁酸類似体を含む。いくつかの実施形態では、胆汁酸類似体は、ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニストである。したがって、本開示の化合物は、胆汁酸によるMRGPR X4の活性化によって引き起こされ、MRGPR X4を調節することから利益を得るであろうMRGPR X4依存性状態を治療するために使用され得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、MRGPR X4依存性状態は、かゆみ関連状態、疼痛関連状態、自己免疫状態、または自己免疫もしくは炎症性障害である。
【0053】
本明細書で使用される場合、「かゆみ関連状態」という句は、任意の状態に関連する掻痒症(急性および慢性の掻痒症を含む)を意味する。かゆみの感覚は、例えば、末梢神経系(例えば、皮膚または神経障害性のかゆみ)または中枢神経系(例えば、神経障害性、神経性または心因性のかゆみ)から生じ得る。したがって、一実施形態では、本発明の方法は、慢性のかゆみ、胆汁うっ滞性掻痒症;接触性皮膚炎;アレルギー性眼瞼炎;貧血、アトピー性皮膚炎;水疱性類天疱瘡;カンジダ症;水疱瘡、胆汁うっ滞、末期腎不全;血液透析;接触性皮膚炎;アトピー性皮膚炎;疱疹状皮膚炎;糖尿病;薬物アレルギー;乾燥皮膚;汗疱状(dyshidrotic)皮膚炎;異所性湿疹;紅色陰癬;毛嚢炎;真菌性皮膚感染症;痔核、ヘルペス;HIV感染;ホジキン病;甲状腺機能亢進症;鉄欠乏性貧血;腎臓疾患;白血病;ポルフィリン症;原発性胆道胆管炎、原発性硬化性胆管炎、アラギール症候群、進行性家族性肝内胆汁うっ滞、妊娠の肝内胆汁うっ滞、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、胆汁閉鎖症、慢性B型肝炎、薬物慢性ウイルス肝炎、誘発肝障害(DILI)、肝線維症、胆汁うっ滞性肝疾患、およびアルコール性肝疾患を含む肝疾患;リンパ腫;悪性腫瘍;多発性骨髄腫;神経皮膚炎;オンコセルカ症;パジェット病;しらみ寄生症;真性赤血球増加症;扁平苔癬;硬化性苔癬;肛門掻痒症;仮性狂犬病;乾癬;直腸脱;疥癬;住血吸虫症;強皮症、重度ストレス、うっ滞性皮膚炎(stasia dermatitis);水泳性痒疹(swimmer’s itch);甲状腺疾患;股部白癬;尿毒性掻痒症;酒さ;皮膚アミロイドーシス;強皮症;にきび;創傷治癒;眼のかゆみ;ならびに蕁麻疹などのかゆみ関連状態を治療するために提供される。
【0054】
本明細書で使用される場合、「疼痛関連状態」という句は、病状に起因するあらゆる疼痛を意味する。したがって、一実施形態では、本発明の方法は、急性疼痛、進行性前立腺がん、AIDS関連疼痛、強直性脊椎炎、くも膜炎、関節炎、関節線維症、失調型脳性麻痺、自己免疫性萎縮性胃炎、無血管壊死、背中の痛み、ベーセット病(症候群)、口腔灼熱症候群、滑液包炎、がん性疼痛、手根管、馬尾症候群、中枢性疼痛症候群、脳性麻痺、子宮頸部狭窄、シャルコー・マリー・トゥース(CMT)病、慢性疲労症候群(CFS)、慢性機能性腹部痛(CFAP)、慢性痛、慢性膵炎、肺虚脱(気胸)、複合性局所疼痛症候群(RSD)、角膜神経障害性疼痛、クローン病、変性椎間板疾患、ダーカム病、皮膚筋炎、糖尿病性末梢神経障害(DPN)、ジストニア、エーラーズ・ダンロス症候群(EDS)、子宮内膜症、好酸球増加症-筋痛症候群(EMS)、肢端紅痛症、線維筋痛、痛風、頭痛、椎間板ヘルニア、水頭症、肋間神経痛、間質性膀胱炎、過敏性腸症候群(IBS)、若年性皮膚炎(皮膚筋炎)、膝損傷、下肢痛み、腰痛血尿症候群、ループス、ライム病、海綿腎(MSK)、知覚異常性大腿痛、中皮腫、片頭痛、筋骨格痛、筋筋膜性疼痛、筋炎、頚部痛、神経因性疼痛、後頭神経痛、骨関節炎、パジェット病、パーソネイジ・ターナー症候群、骨盤痛、末梢神経障害、幻肢痛、圧迫神経、多発性嚢胞腎、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎、ポルフィリン症、ヘルニア縫合述後疼痛症候群、乳房切除後疼痛症候群、脳卒中後疼痛、胸郭切開後疼痛症候群、ヘルペス後神経痛(帯状疱疹)、ポリオ後症候群、原発性側索硬化症、乾癬性関節炎、陰部神経痛、神経根症、レイノー病、関節リウマチ(RA)、仙腸関節機能障害、サルコイドーシス、ショイエルマン脊柱後彎病、坐骨神経痛、脊椎側彎症、帯状疱疹(shingles)(帯状疱疹(Herpes Zoster))、シェーグレン症候群、痙性斜頸、オッディ括約筋機能不全、脊髄小脳性運動失調(SCA運動失調)、脊髄損傷、腰部脊柱管狭窄症、脊髄空洞症、ターロブ嚢胞、横断性脊髄炎、三叉神経痛、神経因性疼痛、潰瘍性大腸炎、血管痛、および外陰部痛などの疼痛関連状態を治療するために提供される。
【0055】
本明細書で使用される場合、「自己免疫障害」または「炎症性障害」という用語は、個体自体の組織または器官、またはそれらの共分離もしくは発現、またはそれらから生じる状態から生じるおよび/またはそれらに対して向けられる疾患または障害を意味する。典型的には、高ガンマグロブリン血症、高レベルの自己抗体、組織における抗原-抗体複合体沈着物、コルチコステロイドまたは免疫抑制治療からの臨床的利益、および罹患組織におけるリンパ系細胞凝集体が挙げられるが、これらに限定されない、自己免疫疾患の様々な臨床および実験室マーカーが存在し得る。したがって、一実施形態では、本発明の方法は、慢性炎症、多発性硬化症、スティーブンジョンソン症候群、虫垂炎、滑液包炎、大腸炎、膀胱炎、皮膚炎、静脈炎、反射性交感神経性ジストロフィー/複合性局所疼痛症候群(rsd/crps)、鼻炎、腱炎、扁桃炎、尋常性ざ瘡、反応性気道障害、喘息、気道感染症、自己炎症性疾患、セリアック病、慢性前立腺炎、憩室炎、糸球体腎炎、化膿性汗腺炎、過敏症、腸障害、上皮性腸障害、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、大腸炎、間質性膀胱炎、耳炎、骨盤内炎症性疾患、子宮内膜痛、再灌流障害、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、移植拒絶、乾癬、肺炎症、慢性閉塞性肺疾患、心血管疾患、および血管炎などの自己免疫障害を治療するために提供される。
【0056】
本明細書で使用される場合、「投与」という用語は、化合物、または本明細書に記載の化合物を含む薬学的組成物を提供することを指す。化合物または組成物は、他の人によって対象に投与することができるか、またはそれは対象によって自己投与することができる。投与経路の非限定的な例は、経口、非経口(例えば、静脈内)、または局所である。
【0057】
本明細書で使用される場合、「治療」という用語は、疾患または病的状態の徴候もしくは症状を改善する介入を指す。本明細書で使用される場合、疾患、病的状態または症状に関連する「治療(treatment)」、「治療する(treat)」および「治療すること(treating)」という用語はまた、治療のあらゆる観察可能な有益な効果を指す。有益な効果は、例えば、感受性のある対象における疾患の臨床症状の発症の遅延、疾患の一部またはすべての臨床症状の重症度の低下、疾患の進行の遅延、疾患の再発数の減少、対象の全体的な健康もしくは幸福の改善によって、または特定の疾患に特異的である当該技術分野において周知の他のパラメータによって証明することができる。予防的治療は、病状を発症するリスクを低減する目的で、疾患の徴候を示さないか、または初期の徴候のみを示す対象に施される治療である。治療的治療は、疾患の徴候および症状が発現した後に対象に施される治療である。
【0058】
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、動物(例えば、ヒトなどの哺乳動物)を指す。本明細書に記載の方法に従って治療される対象は、かゆみ関連状態、疼痛関連状態、または自己免疫障害などのMRGPR X4依存性状態と診断された対象であり得る。診断は、当該技術分野において既知の任意の方法または技術によって実施することができる。当業者は、本開示に従って治療される対象が、標準的な試験を受けた可能性があるか、または疾患または状態に関連する1つ以上の危険因子の存在に起因するリスクのある対象として、検査なしで特定された可能性があることを理解するであろう。
【0059】
別の実施形態では、本明細書に記載のMRGPR X4依存性状態(例えば、かゆみ関連状態、疼痛関連状態、自己免疫状態、または自己免疫障害)を有する対象を治療する方法は、対象に薬学的に有効な量の第2の治療薬を投与することをさらに含む。一実施形態では、かゆみ関連状態は肝疾患である。一実施形態では、第2の治療薬は肝疾患治療薬である。一実施形態では、肝疾患治療薬は、ウルソデオキシコール酸(UDCA)、ノルウルソデオキシコール酸、コレスチラミン、スタノゾロール、ナルトレキソン、リファンピシン、アリソルB23-アセテート(AB23A)、クルクミン、ジヒドロアルテミシニン、フェノフィブラート、ベザフィブラート、メトロニダゾール、メトトレキサート、コルヒチン、メトフォルミン、ベタイン、グルカゴン、ナルトレキソン、ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト、甲状腺ホルモン受容体ベータ(TRβ)アゴニスト、またはこれらの任意の組み合わせである。
【0060】
本明細書に記載の方法で使用できるFXRアゴニストの例としては、オベチコール酸、ツロフェキソレートイソプロピル(WAY-362450)、3-(2,6-ジクロロフェニル)-4-(3’-カルボキシ-2-クロロスチルベン-4-イル)オキシメチル-5-イソプロピルイソキサゾール(GW4064)、PX20606(PX-102)、PX-101、INT-767、INT-787、TERN-101、アルテヌシン、トロピフェキソール(LJN452)、ニデュフェキソール(nidufexor)、ツロフェキソレートイソプロピル、フェキサラミン、シリマリン、シリビン、ヘドラゴン酸(hedragonic acid)、カフェストール、シロフェキソール(Cilofexor)(GS-9674またはPx-104)、EDP-305、BAR704、BAR502、EYP-001、RDX-023、AGN-242266、HPG-1860、MET-409、AGN-242256、EP-024297、IOT-022、M-480、INV-33、RDX023-02、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。一実施形態では、FXRアゴニストは、胆汁酸またはその類似体(例えば、オベチコール酸、INT-767、INT-787、BAR502、ヘドラゴン酸、またはBAR704)もしくは非胆汁酸アゴニスト(例えば、EDP-305、トロピフェキソール、ニデュフェキソール、シロフェキソール、GW4064、ツロフェキソレートイソプロピル、フェキサラミン、PX20606(PX-102)、TERN-101、アルテヌシン、シリマリン、シリビン、EYP-001、RDX023-2、AGN-242266、HPG-1860、MET-409、EP-024297、M-480、またはカフェストール)である。
【0061】
一実施形態では、PPARアゴニストは、PPAR-アルファアゴニスト、PPAR-ガンマアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、PPAR-アルファ/ガンマデュアルアゴニスト、PPARアルファ/デルタデュアルアゴニスト、PPARガンマ/デルタデュアルアゴニスト、またはPPARアルファ/ガンマ/デルタパンアゴニストである。
【0062】
本明細書に記載の方法で使用することができるPPARアルファアゴニストの例としては、フェノフィブラート、シプロフィブラート、ペマフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラート、ビニフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブリン酸、ニコフィブラート、ピリフィブラート、プラフィブリド、ロニフィブラート、テオフィブラート、トコフィブラート、およびSRI 0171が挙げられる。
【0063】
本明細書に記載の方法で使用することができるPPARガンマアゴニストの例としては、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、重水素安定化R-ピオグリタゾン、エファツタゾン、ATx08-001、OMS-405、CHS-131、THR-0921、SER-150-DN、KDT-501、GED-0507-34-Levo、CLC-3001、およびALL-4が挙げられる。
【0064】
本明細書に記載の方法で使用することができるPPARデルタアゴニストの例には、GW501516(エンデュラボル(endurabol)もしくは({4-[({4-メチル-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-l,3-チアゾール-5-イル}メチル)スルファニル]-2-メチルフェノキシ}酢酸))、MBX8025(セラデルパル(seladelpar)もしくは{2-メチル-4-[5-メチル-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-2H-[l,2,3]トリアゾール-4-イルメチルシルファニル]-フェノキシ}-酢酸)、GW0742([4-[[[2-[3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-メチル-5-トリアゾリル]メチル]チオ]-2-メチルフェノキシ]酢酸)、L165041、HPP-593、およびNCP-1046が挙げられる。
【0065】
本明細書に記載の方法で使用することができるPPARアルファ/ガンマアゴニストの例としては、サログリタザール、アレグリタザール、ムラグリタザール、テサグリタザール、およびDSP-8658が挙げられる。
【0066】
本明細書に記載の方法で使用することができるPPARアルファ/デルタアゴニストの例としては、エラフィブラノールおよびT913659が挙げられる。
【0067】
本明細書に記載の方法で使用することができるPPARガンマ/デルタアゴニストの例としては、共役リノール酸(CLA)およびT3D-959が挙げられる。
【0068】
本明細書に記載の方法で使用することができるPPARアルファ/ガンマ/デルタアゴニストの例としては、IVA337(ラニフィブラノール)、TTA(テトラデシルチオ酢酸)、ババキニン、GW4148、GW9135、ベザフィブラート、ロベグリタゾン、2-(4-(5,6-メチレンジオキシベンゾ[d]チアゾール-2-イル)-2-メチルフェノキシ)-2-メチルプロパン酸(MHY2013)、およびCS038が挙げられる。
【0069】
本明細書に記載の方法で使用することができる甲状腺ホルモン受容体ベータアゴニストの例としては、ソベチローム、エプロチローム、GC-24、MGL-3196、MGL-3745、VK-2809、KB141[3,5-ジクロロ-4-(4-ヒドロキシ-3-イソプロピルフェノキシ)フェニル酢酸]、およびMB07811(2R,4S)-4-(3-クロロフェニル)-2-[(3,5-ジメチル-4-(4’-ヒドロキシ-3’-イソプロピルベンジル)フェノキシ)メチル]-2-オキシド-[1,3,2]-ジオキサホスホナン)が挙げられる。
【0070】
第2の治療薬は、本開示の化合物と同時に、別々に、または連続して投与することができる。同時に投与される場合、第2の治療薬および本開示の化合物は、別個の剤形または同じ剤形で投与され得る。
【0071】
別の実施形態では、かゆみ関連状態を有する対象を治療する方法が提供され、この方法は、治療有効量の、(I)の構造を有する化合物またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその薬学的に許容される塩を、対象に投与することを含む。一実施形態では、かゆみ関連状態は、胆汁うっ滞性掻痒症、尿毒症性掻痒症、アトピー性皮膚炎、乾燥皮膚、乾癬、接触性皮膚炎、または湿疹である。
【0072】
式(I)の一実施形態では、nは1であり、R
1はHであり、ZはOであり、Rは-C(=O)OR
12であり、化合物は式(II)の構造を有し、
【化6】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩であり、式中、x、A、Q
1、Q
2、R
2、R
3、R
4、R
5、およびR
12は、上記で定義した通りである。
【0073】
式(I)の一実施形態では、nは0であり、ZはOであり、化合物は式(III)の構造を有し、
【化7】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩を有し、式中、x、A、Q
1、Q
2、R
2、R
3、R
4、R
5、およびR
12は、上記で定義した通りである。
【0074】
式(II)の一実施形態では、xは0であり、化合物は式(IV)の構造を有し、
【化8】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩であり、式中、A、Q
1、Q
2、R
3、R
4、R
5、およびR
12は、上記で定義した通りである。
【0075】
式(II)の一実施形態では、xは1であり、化合物は式(V)の構造を有し、
【化9】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩であり、式中、A、Q
1、Q
2、R
2、R
3、R
4、R
5、およびR
12は、上記で定義した通りである。
【0076】
式(III)の一実施形態では、xは0であり、化合物は式(VI)の構造を有し、
【化10】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩であり、式中、x、A、Q
1、Q
2、R
3、R
4、R
5、およびR
12は、上記で定義した通りである。
【0077】
式(III)の一実施形態では、xは1であり、化合物は式(VII)の構造を有し、
【化11】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩であり、式中、x、A、Q
1、Q
2、R
2、R
3、R
4、R
5、およびR
12は、上記で定義した通りである。
【0078】
別の実施形態では、R12が式(II)~(VII)のそれぞれにおいて水素である場合、得られるカルボン酸基(-COOH)は、本明細書で定義されるようなカルボン酸アイソスターで置き換えられる。
【0079】
式(I)の一実施形態では、nは1であり、R
1はHであり、ZはOであり、Rは-(C=O)NHR
15、-CH
2OH、-CH
2NH
2または-CNであり、化合物はそれぞれ式(VIII)、(IX)、(X)または(XI)の構造を有し、
【化12】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩であり、式中、x、A、Q
1、Q
2、R
2、R
3、R
4、R
5、およびR
15は、上記で定義した通りである。
【0080】
式(I)の一実施形態では、nは0であり、ZはOであり、Rは-(C=O)NHR
15、-CH
2OH、-CH
2NH
2または-CNであり、化合物はそれぞれ式(XII)、(XIII)、(XIV)または(XV)の構造を有し、
【化13】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩を有し、式中、x、A、Q
1、Q
2、R
2、R
3、R
4、R
5、およびR
15は、上記で定義した通りである。
【0081】
式(Iの一実施形態では、Zは-S-、-N(R
11)-、-CH
2-または-C≡C-であり、化合物はそれぞれ式(XVI)、(XVII)、(XVIII)または(IX)の構造を有し、
【化14】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩であり、式中、n、x、A、Q
1、Q
2、R
2、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、およびR
11は、上記で定義した通りである。
【0082】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、Aはアリールである。
【0083】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、Aはフェニルである。
【0084】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、Aは、以下の結合点を有するフェニルである。
【化15】
【0085】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、Aはヘテロアリールである。
【0086】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、Aはピリジンまたはピラジンである。
【0087】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、Aは、それぞれ以下の結合点を有するピリジンまたはピラジンである。
【化16】
【0088】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、Aは、フラン、チオフェン、またはイソオキサゾールである。
【0089】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、Aは、それぞれ以下の結合点を有するフラン、チオフェン、またはイソオキサゾールである。
【化17】
【0090】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、Q1およびQ2は、両方ともCHである。
【0091】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、Q1はCHであり、かつQ2はNである。
【0092】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、Q1はNであり、かつQ2はCHである。
【0093】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、R1は水素である。
【0094】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、R1はアルキルである。
【0095】
式(I)~(XIX)のいずれか1つの一実施形態では、R1はメチルである。
【0096】
式(I)の一実施形態では、化合物は式(XX)の構造の構造を有し、
【化18】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩であり、式中、x、R
2、R
3、R
4、R5、R
5、およびR
12は、上記で定義した通りである。
【0097】
式(I)の一実施形態では、化合物は式(XXI)の構造を有し、
【化19】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩であり、式中、R
3、R
4、R
5、およびR
12は、上記で定義した通りである。
【0098】
式(I)の一実施形態では、化合物は式(XXII)の構造を有し、
【化20】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩であり、式中、R
2、R
3、R
4、R
5、およびR
12は、上記で定義した通りである。
【0099】
別の実施形態では、R12が上記の式(XX)~(XXII)のそれぞれにおいて水素である場合、得られるカルボン酸基(-COOH)は、本明細書で定義されるようなカルボン酸アイソスターで置き換えられる。
【0100】
式(I)の一実施形態では、化合物は式(XXIII)の構造を有し、
【化21】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩であり、式中、R
3、R
4、およびR
5は、上記で定義した通りである。
【0101】
式(I)の一実施形態では、化合物は式(XXIV)の構造を有し、
【化22】
またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩であり、式中、R
2、R
3、R
4、およびR
5は、上記で定義した通りである。
【0102】
別の実施形態では、上記の式(XXIII)および(XXIV)のそれぞれのカルボン酸基(-COOH)は、本明細書で定義されるようなカルボン酸アイソスターで置き換えられる。
【0103】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、nは0である。
【0104】
式(I)から(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、nは1である。
【0105】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、xは0である。
【0106】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、xは1である。
【0107】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、xは2である。
【0108】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Aはアリールである。
【0109】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Aはヘテロアリールである。
【0110】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Zは-O-である。
【0111】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Zは-S-である。
【0112】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Zは-N(R11)-である。
【0113】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Zは-CH2-である。
【0114】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Zはまたは-C≡C-である。
【0115】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Rは-(CH2)mC(=O)OR12である。
【0116】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Rは-(CH2)mNHR13である。
【0117】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Rは-(C=O)NR14R15である。
【0118】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Rは-CH2OHである。
【0119】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Rは-CNである。
【0120】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Rはハロアルキルである。
【0121】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Rは炭素環である。
【0122】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、Rは複素環である。
【0123】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、mは0である。
【0124】
式(I)から(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、mは1である。
【0125】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R14は、Hであり、R15は、H、-SO2CH3、炭素環、複素環、または-OH、-CN、-NR’R’’、C(=O)OH、C(=O)NR’R’’、-SO2OH、アルコキシ、炭素環、または複素環から選択される0、1、2、または3個の置換基で置換されたアルキルであり、R’およびR’’は、個々にHまたはアルキルである。
【0126】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R14およびR15は、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成する。
【0127】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R1はHである。
【0128】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R1はアルキルである。
【0129】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R2はハロである。
【0130】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R2はシアノである。
【0131】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R2はアミノである。
【0132】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R2はアルキルである。
【0133】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R2はアルコキシである。
【0134】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R2は炭素環である。
【0135】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R2は複素環である。
【0136】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R3、R4、およびR5は、同じであるか、または異なり、存在しないか、または存在する場合は、シアノ、シアノアルキル、ニトロ、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、-(C=O)アルキル、-(C=O)NHアルキル、炭素環、複素環、-O-炭素環、もしくは-O-複素環のいずれかである。
【0137】
式(I)(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R3、R4、およびR5は、同じであるか、または異なり、存在しないか、または存在する場合は、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、もしくはハロアルコキシのいずれかである。
【0138】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R3、R4、およびR5は同じまたは異なり、存在しないか、または存在する場合、-CN、-NO2、-F、-Cl、-Br、-CH3、-CF3、-CHF2、-C(CH3)3、-OCH3、もしくは-OCF3のいずれかである。
【0139】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R3、R4、およびR5のいずれか2つは、それらが結合している原子と一緒になって、非置換の、またはハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、炭素環、もしくは複素環から独立して選択される1、2、または3個の置換基で置換されている炭素環または複素環を形成する。
【0140】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R
3およびR
4は、それらが結合している原子と一緒になって、以下に示すように、非置換の、またはハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、炭素環、もしくは複素環から独立して選択される1、2、または3個の置換基で置換されている複素環を形成する。
【化23】
【0141】
式(I)~(XXIV)のいずれか1つの一実施形態では、R
3およびR
4は、それらが結合している原子と一緒になって、以下に示すように、非置換の、またはハロゲン、オキソ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、炭素環、もしくは複素環から独立して選択される1、2、または3個の置換基で置換されている炭素環を形成する。
【化24】
【0142】
式(I)の代表的な化合物、ならびに該当する場合は式(II)~(XXIV)までは、以下の表Aに記載の化合物のいずれか1つ、ならびにその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、またはその塩を含む。この目的のために、代表的な化合物は、本明細書では、それぞれの「化合物番号」によって識別され、これは、「化合物No」または「Cpd.No」と略される場合もある。
【0143】
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【表1-5】
【表1-6】
【表1-7】
【表1-8】
【表1-9】
【表1-10】
【表1-11】
【表1-12】
【表1-13】
【表1-14】
【表1-15】
【表1-16】
【表1-17】
【表1-18】
【表1-19】
【表1-20】
【表1-21】
【表1-22】
【表1-23】
【0144】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化25】
【0145】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化26】
【0146】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化27】
【0147】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化28】
【0148】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化29】
【0149】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化30】
【0150】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化31】
【0151】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化32】
【0152】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化33】
【0153】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化34】
【0154】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化35】
【0155】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化36】
【0156】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化37】
【0157】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化38】
【0158】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化39】
【0159】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化40】
【0160】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化41】
【0161】
より具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造を有するか、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩である。
【化42】
【0162】
別の実施形態では、式(I)の特定の化合物、ならびに適用可能な場合、式(II)~(XXIV)の化合物は、本明細書に記載されるように、カルボン酸アイソスター基で置換されたそれらのカルボン酸部分を有することができる。以下にリストされた代表的な化合物から誘導された代表的なカルボン酸アイソスター化合物を、表Bに示す。
【化43】
【0163】
この目的のために、表Bの化合物に使用されるカルボン酸アイソスター基は以下の通りである。
【化44】
【0164】
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【0165】
他の実施形態では、式(I)、ならびに式(II)~(XXIV)の化合物のプロドラッグおよび/または代謝産物が提供される。
【0166】
したがって、一実施形態では、本発明の化合物のプロドラッグが提供され、これは、対象への投与の際に、代謝または他の生理学的プロセスによる化学的変換を受けて、活性な薬理学的物質になる。代謝または他の生理学的プロセスによる変換としては、プロドラッグの活性薬理学的物質への酵素的(例えば、特定の酵素的に触媒される)および非酵素的(例えば、一般的または特定の酸または塩基誘導)化学変換が挙げられるが、これらに限定されない。一般に、そのようなプロドラッグは、インビボで本発明の化合物に容易に変換可能な本発明の化合物の機能性誘導体である。適切なプロドラッグ誘導体の選択および調製のための従来の手順は、例えば、Design of Prodrugs,ed.H.Bundgaard,Elsevier,1985に記載されている。
【0167】
したがって、「プロドラッグ」は、対象に投与されると、酵素などの対象の体内の生化学物質の作用によってインビボで活性医薬成分に変換される物質である。プロドラッグの例には、カルボン酸基のエステルが含まれ、これは、ヒトおよび他の哺乳動物の血流に見られるような内因性エステラーゼによって加水分解され得る。一実施形態では、対象に投与することができる物質が提供され、これは次に対象の体内で変換されて、式(I)の構造、または式(II)~(XXIV)のいずれかの構造を有する化合物を提供する。
【0168】
これに関して、カルボン酸のプロドラッグは、典型的にはエステルおよびアミドであり、これらは、既知の技術によって対応するカルボン酸から容易に作製することができる。例えば、一実施形態では、プロドラッグは、式(I)~(VII)の化合物および(XVI)~(XXIV)の化合物のカルボン酸部分を、メチル、エチル、イソプロピル、およびn-ブチルエステルなどのアルキルエステル;フェニルおよびインダニルエステルなどのアリールエステル;(アシルオキシ)アルキルまたは[(アルコキシカルボニル)オキシ]メチルエステルなどのダブルエステル;および(オキソジオキソリル)メチルエステルなどの環状炭酸塩が挙げられるエステル官能基に変換することによって生成することができる。別の実施形態では、カルボン酸部分は、カルバモイルメチル、アミノアルキル、またはアミドアルキル部分を組み込んで、それぞれ、カルバモイルメチル、アミノアルキル、およびアミドアルキルエステルを提供し得る。さらに別の実施形態では、カルボン酸部分は、アシルグリセロールとビス(アシル-アミノ)プロパン-2-オールとのエステルを組み込むことができる。さらなる実施形態では、カルボン酸部分は、N-ヒドロキシアミド、N-アシルスルホンアミドおよびN-アシルスルホニル尿素を含むアミド基を組み込むことができる。
【0169】
本明細書で使用される場合、「代謝産物」は、対象への投与後、対象の体内で変換されて活性物質をもたらす化合物である。このような変換は、加水分解、リン酸化、および/または酸化/還元プロセスを伴うことが多く、任意の数の酵素(例えば、エステラーゼ、ホスファターゼ、シトクロムP450など)によって、同様に体内の異なる環境(例えば、pHの変化)によって媒介され得る。
【0170】
一実施形態では、式(I)の化合物、ならびに適用可能な場合、式(II)~(XXII)の化合物は、親化合物の代謝産物を包含するように改変される。別の実施形態では、式(I)の化合物、ならびに式(II)~(XXII)の化合物は、炭水化物またはアミノ酸化合物で誘導体化された式(I)の「A環」カルボン酸を有するように改変される。さらなる実施形態では、A環カルボン酸部分は、グルクロン酸またはアミノ酸グリシンで誘導体化されて、それぞれ、式(XXV)および(XXVI)の化合物を与える。
【化45】
【0171】
ある特定の実施形態では、本発明は、式(I)~(XIV)のいずれか1つの化合物を、少なくとも1つの薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤と共に含む薬学的組成物を提供する。例えば、活性化合物は通常、担体と混合されるか、担体によって希釈されるか、またはアンプル、カプセル、サッシェ、紙、または他の容器の形態であり得る担体内に封入される。活性化合物が担体と混合される場合、または担体が希釈剤として機能する場合、それは、活性化合物のビヒクル、賦形剤、または媒体として作用する固体、半固体、または液体材料であり得る。活性化合物は、例えばサッシェに含まれる粒状の固体担体に吸着させることができる。適切な担体のいくつかの例は、水、塩溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシエトキシル化ヒマシ油、ピーナッツ油、オリーブ油、ゼラチン、ラクトース、テラアルバ、スクロース、デキストリン、炭酸マグネシウム、糖、シクロデキストリン、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸、またはセルロースの低級アルキルエーテル、ケイ酸、脂肪酸、脂肪酸アミン、脂肪酸モノグリセリドおよびジグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン、ヒドロキシメチルセルロース、およびポリビニルピロリドンである。同様に、担体または希釈剤は、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなど、当技術分野において既知の任意の徐放性材料を、単独で、またはワックスと混合して含むことができる。
【0172】
本明細書で使用される場合、「薬学的組成物」という用語は、薬学的に許容される担体で製剤化された、本明細書に記載の化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩のうちの1つ以上を含有する組成物を指し、これはまた、他の添加剤も含み、哺乳動物の疾患の治療のための治療計画の一部として政府規制当局の承認を得て製造または販売されている。薬学的組成物は、例えば、単位剤形(例えば、錠剤、カプセル、カプレット、ゲルキャップ、またはシロップ)での経口投与用に、局所投与用に(例えば、クリーム、ゲル、ローション、または軟膏として)、静脈内投与用(例えば、粒状塞栓を含まない滅菌溶液として、および静脈内使用に好適な溶媒系で)、または本明細書に記載されている他の任意の製剤で製剤化することができる。適切な製剤の選択および調製のための従来の手順ならびに成分は、例えば、The Science and Practice of Pharmacy,21st Ed.,Lippencott Williams & Wilkins(2005)に、および2013に発行された米国薬局方:The National Formulary(USP 36 NF31)に記載されている。
【0173】
いくつかの実施形態では、式(I)~(XIV)のいずれか1つの化合物と共に、少なくとも1つの薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む薬学的組成物は、第2の治療薬をさらに含む。一実施形態では、第2の治療薬は肝疾患治療薬である。一実施形態では、肝疾患治療薬は、ウルソデオキシコール酸(UDCA)、ノルウルソデオキシコール酸、コレスチラミン、スタノゾロール、ナルトレキソン、リファンピシン、アリソルB23-アセテート(AB23A)、クルクミン、ジヒドロアルテミシニン、フェノフィブラート、ベザフィブラート、メトロニダゾール、メトトレキサート、コルヒチン、メトフォルミン、ベタイン、グルカゴン、ナルトレキソン、ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト、甲状腺ホルモン受容体ベータ(TRβ)アゴニスト、またはこれらの任意の組み合わせである。
【0174】
本明細書に記載の薬学的組成物で使用することができるFXRアゴニストの例としては、オベチコール酸、ツロフェキソレートイソプロピル(WAY-362450)、3-(2,6-ジクロロフェニル)-4-(3’-カルボキシ-2-クロロスチルベン-4-イル)オキシメチル-5-イソプロピルイソキサゾール(GW4064)、PX20606(PX-102)、PX-101、INT-767、INT-787、TERN-101、アルテヌシン、トロピフェキソール(LJN452)、ニデュフェキソール、ツロフェキソレートイソプロピル、フェキサラミン、シリマリン、シリビン、ヘドラゴン酸、カフェストール、シロフェキソール(GS-9674またはPx-104)、EDP-305、BAR704、BAR502、EYP-001、RDX-023、AGN-242266、HPG-1860、MET-409、AGN-242256、EP-024297、IOT-022、M-480、INV-33、RDX023-02、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。一実施形態では、FXRアゴニストは、胆汁酸またはその類似体(例えば、オベチコール酸、INT-767、INT-787、ツロフェキソレートイソプロピル(WAY-362450)、またはBAR704)もしくは非胆汁酸アゴニスト(例えば、EDP-305、トロピフェキソール、ニデュフェキソール、シロフェキソール、GW4064、ツロフェキソレートイソプロピル、フェキサラミン、PX20606(PX-102)、TERN-101、アルテヌシン、シリマリン、シリビン、ヘドラゴン酸、BAR502、EYP-001、RDX023-2、AGN-242266、HPG-1860、MET-409、EP024297、M-480、またはカフェストール)である。
【0175】
一実施形態では、PPARアゴニストは、PPAR-アルファアゴニスト、PPAR-ガンマアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、PPAR-アルファ/ガンマデュアルアゴニスト、PPARアルファ/デルタデュアルアゴニスト、PPARガンマ/デルタデュアルアゴニスト、PPARアルファ/ガンマ/デルタパンアゴニスト、またはこれらの組み合わせである。
【0176】
本明細書に記載の薬学的組成物で使用することができるPPARアルファアゴニストの例としては、フェノフィブラート、シプロフィブラート、ペマフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラート、ビニフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブリン酸、ニコフィブラート、ピリフィブラート、プラフィブリド、ロニフィブラート、テオフィブラート、トコフィブラート、およびSRI 0171が挙げられる。
【0177】
本明細書に記載の薬学的組成物で使用することができるPPARガンマアゴニストの例としては、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、重水素安定化R-ピオグリタゾン、エファツタゾン、ATx08-001、OMS-405、CHS-131、THR-0921、SER-150-DN、KDT-501、GED-0507-34-Levo、CLC-3001、およびALL-4が挙げられる。
【0178】
本明細書に記載の薬学的組成物で使用することができるPPARデルタアゴニストの例には、GW501516(エンデュラボルもしくは({4-[({4-メチル-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-l,3-チアゾール-5-イル}メチル)スルファニル]-2-メチルフェノキシ}酢酸))、MBX8025(セラデルパルもしくは{2-メチル-4-[5-メチル-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-2H-[l,2,3]トリアゾール-4-イルメチルシルファニル]-フェノキシ}-酢酸)、GW0742([4-[[[2-[3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-メチル-5-トリアゾリル]メチル]チオ]-2-メチルフェノキシ]酢酸)、L165041、HPP-593、およびNCP-1046が挙げられる。
【0179】
本明細書に記載の薬学的組成物で使用することができるPPARアルファ/ガンマアゴニストの例としては、サログリタザール、アレグリタザール、ムラグリタザール、テサグリタザール、およびDSP-8658が挙げられる。
【0180】
本明細書に記載の薬学的組成物で使用することができるPPARアルファ/デルタアゴニストの例としては、エラフィブラノールおよびT913659が挙げられる。
【0181】
本明細書に記載の薬学的組成物で使用することができるPPARガンマ/デルタアゴニストの例としては、共役リノール酸(CLA)およびT3D-959が挙げられる。
【0182】
本明細書に記載の薬学的組成物で使用することができるPPARアルファ/ガンマ/デルタアゴニストの例としては、IVA337(ラニフィブラノール)、TTA(テトラデシルチオ酢酸)、ババキニン、GW4148、GW9135、ベザフィブラート、ロベグリタゾン、2-(4-(5,6-メチレンジオキシベンゾ[d]チアゾール-2-イル)-2-メチルフェノキシ)-2-メチルプロパン酸(MHY2013)、およびCS038が挙げられる。
【0183】
本明細書に記載の薬学的組成物で使用することができる甲状腺ホルモン受容体ベータアゴニストの例としては、GC-24、MGL-3196、MGL-3745、VK-2809、KB141[3,5-ジクロロ-4-(4-ヒドロキシ-3-イソプロピルフェノキシ)フェニル酢酸]、およびMB07811(2R,4S)-4-(3-クロロフェニル)-2-[(3,5-ジメチル-4-(4’-ヒドロキシ-3’-イソプロピルベンジル)フェノキシ)メチル]-2-オキシド-[1,3,2]-ジオキサホスホナン)が挙げられる。
【0184】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という用語は、開示される化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩以外の任意の成分(例えば、活性化合物を懸濁または溶解することができる担体)を指し、これらは、患者に非毒性で非炎症性であるという特性を有している。賦形剤としては、例えば、付着防止剤、抗酸化剤、結合剤、コーティング、圧縮助剤、崩壊剤、染料(色)、皮膚軟化剤、乳化剤、充填剤(希釈剤)、フィルム形成剤またはコーティング、風味剤、香料、流動化剤(流動促進剤)、滑沢剤、防腐剤、印刷用インク、吸着剤、懸濁剤もしくは分散剤、甘味料、または水和物水を挙げることができる。例示的な賦形剤としては、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム(二塩基性)、ステアリン酸カルシウム、クロスカルメロース、架橋ポリビニルピロリドン、クエン酸、クロスポビドン、システイン、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、マルチトール、マンニトール、メチオニン、メチルセルロース、メチルパラベン、微結晶セルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポビドン、アルファ化デンプン、プロピルパラベン、パルミチン酸レチニル、シェラック、二酸化ケイ素、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クエン酸ナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、ソルビトール、デンプン(トウモロコシ)、ステアリン酸、ステアリン酸、スクロース、タルク、二酸化チタン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、およびキシリトールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0185】
製剤は、活性化合物と有害に反応しない補助剤と混合することができる。そのような添加剤としては、湿潤剤、乳化剤ならびに懸濁剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝剤および/または着色物質、保存剤、甘味剤、または香味剤を挙げることができる。組成物はまた、所望により滅菌することができる。
【0186】
投与経路は、本発明の活性化合物を、経口、経鼻、肺、頬、皮下、皮内、経皮、または静脈内、皮下および/または筋肉内を含む非経口などの適切なまたは所望の作用部位に効果的に輸送する任意の経路であり得る。一実施形態では、投与経路は経口である。別の実施形態では、投与経路は局所である。
【0187】
剤形は、1日1回、または1日2回もしくは3回など、1日2回以上投与することができる。あるいは、剤形は、処方する医師または薬剤の処方情報によって推奨されることが見出された場合、隔日、または毎週など、毎日よりも少ない頻度で投与することができる。投与計画には、例えば、治療される適応症に必要または有用な限りにおいて用量漸増が含まれ、したがって、患者の体が治療に適応し、治療に関連する望ましくない副作用を最小化または回避し、および/または本化合物の治療効果を最大化することを可能にする。他の剤形には、遅延または制御放出剤形が含まれる。適切な投与計画および/または剤形には、例えば、参照により本明細書に組み込まれる最新版の米医薬品便覧(Physicians’ Desk Reference)に記載されているものが含まれる。
【0188】
一実施形態では、本発明は、式(I)~(XXIV)のいずれか1つの化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容される経口担体、希釈剤、または賦形剤とを含む経口薬学的組成物を提供する。ある特定の実施形態では、本発明は、式(I)~(XXIV)のいずれか1つの化合物を、少なくとも1つの薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤と共に含む局所薬学的組成物を提供する。例えば、経口医薬組成物は、胆汁うっ滞性掻痒症を治療するために提供され、投与計画は、例えば、1日1回である。一実施形態では、局所医薬組成物は、アトピー性皮膚炎を治療するために提供される。
【0189】
別の実施形態では、本発明の化合物を薬学的に許容される担体または希釈剤で製剤化することを含む、本明細書に記載の化合物の組成物を作製する方法が提供される。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される担体または希釈剤は、経口投与に好適である。いくつかのそのような実施形態では、方法は、組成物を錠剤またはカプセルに製剤化する工程をさらに含むことができる。他の実施形態では、薬学的に許容される担体または希釈剤は、非経口投与に好適である。いくつかのそのような実施形態では、方法は、組成物を凍結乾燥して、凍結乾燥調製物を形成する工程をさらに含む。
【0190】
ある特定の実施形態では、本発明は、式(I)~(XXIV)のいずれか1つの構造を有する化合物を提供する。そのような化合物は、当業者に既知である標準的な合成技術を使用して合成することができる。例えば、本発明の化合物は、以下の実施例および反応スキームに記載の適切に修正された合成手順を使用して合成することができる。この目的のために、カルボン酸アイソスター、および本明細書に開示されるカルボン酸の代わりのそれらの置換はまた、当業者に既知の標準的な合成技術を使用して達成され得る。
【0191】
この目的のために、本明細書に記載の反応、プロセス、および合成方法は、次の実験セクションに記載される特定の条件に限定されるものではなく、むしろこの分野の適切な技能を有する者へのガイドとして意図されている。例えば、反応は、必要な変換を実行するために、任意の適切な溶媒または他の試薬中で実施することができる。一般に、適切な溶媒は、反応が行われる温度(すなわち、凍結温度から沸騰温度までの範囲の温度)で反応物、中間体または生成物と実質的に非反応性であるプロトン性または非プロトン性溶媒である。所与の反応は、1つの溶媒または2つ以上の溶媒の混合物中で実施することができる。特定の反応に応じて、反応後の特定の後処理に適した溶媒を使用することができる。
【0192】
合成が実験の部分に記載されていないすべての試薬は、市販されているか、既知の化合物であるか、または当業者による既知の方法によって既知の化合物から形成され得る。本発明の方法に従って製造された化合物および中間体は、精製を必要とし得る。有機化合物の精製は当業者によく知られており、同じ化合物を精製するいくつかの方法があり得る。場合によっては、精製が不要なこともある。場合によっては、化合物は結晶化によって精製され得る。場合によっては、適切な溶媒を使用して不純物をかき混ぜることができる。場合によっては、化合物は、例えば、ヘプタン、エーテル、酢酸エチル、アセトニトリル、エタノールなどの溶媒の勾配などの専用またはプレパックシリカゲルカートリッジおよび溶離液を使用するクロマトグラフィー、特にフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製することができる。場合によっては、化合物は、記載されている方法を使用する分取HPLCによって精製され得る。
【0193】
本明細書に記載の精製方法は、塩の形態で十分に塩基性または酸性の官能基を有する本発明の化合物、例えば、十分に塩基性である本発明の化合物の場合、トリフルオロ酢酸塩またはギ酸塩を提供し得るか、または、十分に酸性である本発明の化合物の場合、アンモニウム塩を提供し得る。このタイプの塩は、当業者に既知である様々な方法によって、それぞれその遊離塩基または遊離酸の形態に変換することができるか、またはその後の生物学的アッセイにおいて塩として使用することができる。単離され、本明細書に記載される本発明の化合物の特定の形態は、特定の生物学的活性を定量化するために該化合物を生物学的アッセイに適用できる唯一の形態であるとは限らないことを理解されたい。
【0194】
化学名は、PerkinElmer Informatics,IncのChemDraw命名ソフトウェア(バージョン17.0.0.206)を使用して作成された。場合によっては、命名ソフトウェアによって作成された名前の代わりに、一般に受け入れられている市販の試薬の名前が使用された。
【実施例】
【0195】
一般的な方法
1H NMR(400MHz)スペクトルは、重水素化クロロホルム(CDCl3)、重水素化メタノール(CD3OD)、またはジメチルスルホキシド-D6(DMSO)の溶液中で得た。HPLC保持時間、純度、および質量スペクトル(LCMS)は、以下のいずれかの方法を使用して取得した。
【0196】
方法1:0.1%のギ酸を含むH2Oを移動相Aとして、および0.1%のギ酸を含むMeCNを移動相Bとして使用する、Agilent Poroshell 120 EC-18、2.7μm、4.6×100mmのカラムを装備したAgilent 1260 Infinity II System。ポジティブモードのESI検出器を使用した。勾配は、5分間にわたり20~95%の移動相Bであり、その後3.8分間95%で保持し、次いで、0.2分にわたって20%の移動相Bに戻した。流速は1mL/分であった。
【0197】
方法2:0.1%のギ酸を含むH2Oを移動相Aとして、および0.1%のギ酸を含むMeCNを移動相Bとして使用する、Agilent Poroshell 120 EC-18、2.7μm、4.6×100mmのカラムを装備したAgilent 1260 Infinity II System。ネガティブモードのESI検出器を使用した。勾配は、5分間にわたり20~95%の移動相Bであり、その後3.8分間95%で保持し、次いで、0.2分にわたって20%の移動相Bに戻した。流速は1mL/分であった。
【0198】
方法3:0.1%のギ酸を含むH2Oを移動相Aとして、および0.1%のギ酸を含むMeCNを移動相Bとして使用する、Agilent Poroshell 120 EC-18、2.7μm、4.6×100mmのカラムを装備したAgilent 1260 Infinity II System。ポジティブモードのESI検出器を使用した。勾配は、5分間にわたり20~95%の移動相Bであり、その後3.8分間95%で保持し、次いで、0.2分にわたって20%の移動相Bに戻した。流速は1mL/分であった。
【0199】
方法4:0.1%のギ酸を含むH2Oを移動相Aとして、および0.1%のギ酸を含むMeCNを移動相Bとして使用する、Agilent Poroshell 120 EC-18、2.7μm、4.6×100mmのカラムを装備したAgilent 1260 Infinity II System。ネガティブモードのESI検出器を使用した。勾配は、12分間にわたり10~95%の移動相Bであり、その後2分間95%で保持し、次いで、1分にわたって10%の移動相Bに戻した。流速は1mL/分であった。
【0200】
方法5:0.025%のNH3-H2Oを含むH2を移動相Aとして、および、MeCNを移動相Bとして使用する、KinetiX EVO C18 2.1×30mm、5μmのカラムを装備したShimadzu LCMS-2020システム。流速は1.5mL/分であった。ネガティブモードのESI質量検出器を使用した。勾配は、0.8分間にわたり0~60%のBであり、次いで60%のBを0.4分間保持し、次いで0.01分にわたって0%のBに戻し、0%のBで0.34分間保持した。
【0201】
方法6:0.0375%のTFAを含むH2Oを移動相Aとして、および0.01875%のTFAを含むMeCNを移動相Bとして使用する、Chromolith Flash RP-18e 25×2.0mmのカラムを装備したAgilent 1200/G6110A System。ポジティブモードに設定したESI質量検出器を使用した。勾配は、0.8分間にわたり5~95%のBであり、次いで95%のBを0.4分間保持し、次いで0.01分にわたって5%のBに戻し、5%のBで0.29分間保持した。
【0202】
方法7:0.025%のNH3を含むH2Oを移動相Aとして、および、MeCNを移動相Bとして使用する、KinetiX EVO C18 2.1×30mm、5μmのカラムを装備したShimadzu LCMS-2020システム。流速は1.5mL/分であった。ネガティブモードのESI質量検出器を使用した。勾配は、0.8分間にわたり5~95%のBであり、次いで95%のBを0.4分間保持し、次いで0.01分にわたって5%のBに戻し、5%のBで0.34分間保持した。
【0203】
方法8:0.025のNH3 を含むH2Oを移動相Aとして、およびMeCNを移動相Bとして使用する、ACE Excel C18 2.1×30mm、5μmのカラムを装備したAgilent 1200/G6110A System。ネガティブモードに設定したESI質量検出器を使用した。勾配は、1.2分間にわたり10~80%のBであり、80%のBを0.4分間保持し、次いで0.01分にわたって5%のBに戻し、5%のBで0.39分間保持した。
【0204】
方法9:0.1%のトリフルオロ酢酸を含むH2Oを移動相Aとして、および0.1% のトリフルオロ酢酸を含むメタノールを移動相Bとして使用する、Agilent Eclipse XDB-C18、3.5μm、4.6×150mmのカラムを装備したAgilent 1100 System。勾配は、12分にわたって5~95%のBであり、次いで95%の移動相Bを3分間保持し、次いで、5%の移動相Bに1分間戻した。流速は、1mL/分であった。
【0205】
方法10:0.1%のトリフルオロ酢酸を含むH2Oを移動相Aとして、および0.1% のトリフルオロ酢酸を含むメタノールを移動相Bとして使用する、Agilent Eclipse XDB-C18、3.5μm、4.6×150mmのカラムおよびPE Sciex API 150 EXを装備したShimadzu SCL-10Aシステム。勾配は、12分にわたって5~95%のBであり、次いで95%の移動相Bを3分間保持し、次いで、5%の移動相Bに1分間戻した。流速は、1mL/分であった。
【0206】
方法11:0.1%のトリフルオロ酢酸を含むH2Oを移動相Aとして、および0.1% のトリフルオロ酢酸を含むメタノールを移動相Bとして使用する、Agilent Eclipse XDB-C18、3.5μm、4.6×150mmのカラムおよびPE Sciex API 150 EXを装備したShimadzu SCL-10Aシステム。勾配は、4分にわたって50~95%のBであり、次いで95%の移動相Bを4分間保持し、次いで、50%の移動相Bに0.1分間戻した。流速は、1mL/分であった。
【0207】
方法12:ギ酸でpH3.8に調整した0.1%のギ酸アルミニウムを含むH2Oを移動相Aとして、およびアセトニトリルを移動相Bとして使用する、Acquity UPLC BEH C18 1.7μm、2.1×50mmのカラムを装備したWaters Acquityシステム。勾配は、9分にわたって5~100%であり、次いで100%の移動相Bで1分間保持した。流速は、0.7mL/分であった。
【0208】
方法13:5%~100%のH2O(0.1%のHCOOH)中のMeCNの低pH緩衝液勾配を2.5分にわたって2.2/mL/minで使用し、100%で3.5分間の合計時間で保持する、EVO C18(5μm、3.0×50mm)を装備したWaters Acquityシステム。
【0209】
手順で使用したピリジン、ジクロロメタン(DCM)、テトラヒドロフラン(THF)、およびトルエンは、窒素(N2 )下に保持されたAldrich Sure-Sealボトルからのものであった。すべての反応は磁気的に撹拌され、温度は外部反応温度である。クロマトグラフィーは通常、Redisep(Teledyne Isco)Rf Gold順相シリカゲル(SiO2)カラムを備えたCombiflash Rfフラッシュ精製システム(Teledyne Isco)を使用するか、同様のシステムを使用して行った。
【0210】
分取HPLC精製は、通常、次のシステムのいずれかを使用して実行した:1)H2O/MeCN(0.1%のギ酸)の様々な勾配で、30mL/分の流速で溶出するWaters 2489 uv/vis検出器、Aquity QDA検出器、Waters xBridge Prep C18 5μm OBD、30×1560mmカラムを装備したWaters System、または2)カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm-4μm;移動相:[H2O(0.225%ギ酸)-MeCN];B%:55%~85%、12分) 、通常はGenevac EZ-2を使用して濃縮した。
【0211】
次の追加の略語が使用される:酢酸エチル(EA)、トリエチルアミン(TEA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、シリカゲル(SiO2)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)、トリフルオロ酢酸(TFA)、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、過酸化ベンゾイル(BPO)、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppfまたはDPPF)、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンビス(二酸化硫黄)付加物(DABSO)、ヘキサフルオロホスフェートアザベンゾトリアゾールテトラメチルウロニウム(HATU)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、N-メチルモルホリン(NMM)、N-ブロモスクシンイミド(NBS)、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、ジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD)、2-[2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェニル]-N-メチルインドール(CM-Phos)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)、イソプロパノール(IPA)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトニトリル(MeCNまたはACN)、1,1’-チオカルボニルジイミダゾール(TCDI)、石油エーテル(PE)、未定(ND)、保持時間(RT)、分子量(MW)、室温(rt)、時間(h)、および該当なし(N/A)。
【0212】
実施例1
化合物1-0、化合物1-16およびその他の代表的な化合物の合成
【化46】
【化47】
試薬:(i)塩基(Na
2CO
3、K
2CO
3、KO
tBu)、溶媒(THFまたはDMF)、)ii.NaOH、溶媒(THF、MeOHまたはDMF)
【0213】
工程1-1。3-((4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(化合物1-0)の合成
【化48】
3-(ブロモメチル)安息香酸メチル(150mg、655μmol)のMeCN(3mL)中の撹拌溶液に、2-メチル-4-(トリフルオロメチル)フェノール(115mg、655μmol)およびK
2CO
3(118mg、0.85mmol)を添加した。反応混合物を60℃で3時間加熱し、次いで室温に冷却し、H
2O(3mL)で希釈した。水層をEt
2O(2×6mL)およびEA(1×6mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮して、SiO
2のクロマトグラフィー(EA/ヘキサン)によって精製し、203mg(77.4%)の3-((2-メチル-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(化合物1-0)を白色固形物として得た。C
17H
15F
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):324.3、実測値346.1[M+Na]
+、t
R=6.68分(方法1)。
【0214】
表1Aに列挙されている化合物は、スキーム1の手順を使用して作製した。
【0215】
【0216】
工程1-2。3-((2-メチル-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸(化合物1-16)の合成
【化49】
3-((2-メチル-4-(トリフルオロメチル)-フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(化合物1-0)(206mg、0.635mmol)のTHF(3mL)中の撹拌溶液に、1M NaOH(3mL、3.18mmol)を添加した。反応混合物を60℃で一晩加熱し、揮発性物質を真空で除去し、得られた水層を3M HClで酸性化した。得られた溶液を濾過し、EAおよびEt
2Oで抽出し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮して粗固形物を得て、これを逆相SiO
2クロマトグラフィーにより精製して、155mg(79%)の3-((2-メチル-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸(化合物1-16)を白色固形物として得た。C
16H
13F
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):310.2、実測値333.1[M+Na]
+、t
R=10.4分。(方法3)。
【0217】
表1Bに列挙されている化合物は、スキーム1の手順を使用して作製した。
【0218】
【表4-1】
【表4-2】
【表4-3】
【表4-4】
【表4-5】
【表4-6】
【表4-7】
【表4-8】
【表4-9】
【表4-10】
【表4-11】
【表4-12】
【表4-13】
【表4-14】
【0219】
実施例2
化合物2-1の合成および
その他の代表的な化合物
【化50】
【化51】
試薬:(i)PPh
3、DIAD、THF、(ii)NaOH、溶媒(THF、MeOH、またはDMF)
【0220】
工程2-1。3-クロロ-5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 2-A)の合成
【化52】
3-クロロ-5-ヒドロキシ安息香酸メチル(100mg、0.50mmol)のDCM(5mL)中の撹拌溶液に、トリフェニルホスフィン(131mg、0.50mmol)およびDEAD(108.7μL、0.60mmo)を添加した。反応混合物をN
2(3X)でパージし、10℃で16時間(N
2の雰囲気下で)撹拌し、次いで濃縮し、フラッシュSiO
2クロマトグラフィー(EA/石油エーテル)によって精製して、150mg(87.0%)の3-クロロ-5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 2-A)のピンク色の固形物として得た。TLC(10%EA/石油エーテル):R
f=0.50。
1H NMR(400MHz、CDCl
3-d)-d)δ7.99(d、J=1.8Hz、2H)、7.70-7.66(m、1H)、7.42(d、J=2.6Hz、1H)、7.34(d、J=2.4Hz、1H)、6.87(d、J=8.8Hz、1H)、5.14(s、2H)、3.95(s、3H)。
【0221】
工程2-2。3-クロロ-5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)安息香酸(化合物2-1)の合成
【化53】
3-クロロ-5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 2-A)(100mg、0.29mmol)のMeOH(1mL)およびTHF(1mL)中の撹拌溶液に、 2M NaOH(0.43mL、0.87mmol)を添加した。反応混合物を30℃で1時間加熱し、次いで真空で濃縮した。得られた残留物を逆相HPLCにより精製して、12.6mg(13%)の3-クロロ-5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)安息香酸(化合物2-1)を白色固形物として得た。C
14H
9Cl
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):331.5、実測値328.8[M-H]
+、t
R=0.72分。
1H NMR(400MHz、DMSO-d
6)δ7.99(s、1H)、7.86(s、1H)、7.77(s、1H)、7.62(d、J=2.6Hz、1H)、7.40(dd、J=2.6、8.8Hz、1H)、7.25(d、J=8.9Hz、1H)、5.31(s、2H)。
【0222】
表2に列挙されている化合物は、スキーム2の手順を使用して作製した。
【0223】
【0224】
実施例3
化合物3-1、化合物3-2およびの合成
その他の代表的な化合物
【化54】
【化55】
試薬:(i)塩基(Na
2CO
3、K
2CO
3、KO
tBu)、DMF、(ii)NaOH、溶媒(THF、MeOH、またはDMF)。
【0225】
工程3-1。3-((2-クロロ-4-メチルフェノキシ)メチル)ベンゾニトリル(INT3-A)の合成
【化56】
3-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(500mg、2.55mmol)のDMF(8mL)中の撹拌溶液に、2-クロロ-4-メチルフェノール(360mg、2.5mmol)およびNa
2CO
3(0.81g、7.65mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで150mLのH
2Oでクエンチした。得られた沈殿物を収集し、H
2O(2×20mL)で洗浄し、乾燥させて、600mg(91.3%)の3-((2-クロロ-4-メチルフェノキシ)メチル)ベンゾニトリル(INT 3-A)を得た。C
15H
12C1NOについて計算されたLCMS-ESI(m/z):257.7、実測値258.0[M+H]
+、t
R=5.43分。(方法11)。
【0226】
表3Aに記載されている化合物は、3-(ブロモメチル)ベンゾニトリルと2,4-ジクロロフェノールとを使用して、スキーム3、工程3-1の手順を使用して作製した。
【0227】
【0228】
工程3-2。3-((2-クロロ-4-メチルフェノキシ)メチル)安息香酸の合成(化合物3-2)
【化57】
3-((2-クロロ-4-メチルフェノキシ)メチル)ベンゾニトリル(INT3-A)(300mg、0.12mmol)のMeOH(5mL)中の撹拌溶液に、NaOH(375mg、9.4mmol)のH
2O(8mL)中の溶液を添加した。反応容器を密閉し、90℃で一晩撹拌し、次いで室温に冷却し、濃縮して、MeOHを除去した。水層をEAで洗浄し、4N HClで酸性化した。得られた沈殿物を収集して、210mg(65%)の3-((2-クロロ-4-メチルフェノキシ)メチル)安息香酸(化合物3-2)を得た。C
15H
13C1
1O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):276.7、実測値277.3[M+H]
+、t
R=14.01分。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):8.19(s、1H)、8.06(d、J=8Hz、1H)、7.77(d、J=8Hz、1H)、7.53(t、J=8Hz、1H)、7.22(s、1H)、6.99(d、J=8Hz、1H)、6.86(d、J=8Hz、1H)、5.18(s、2H)、2.27(s、3H)。
【0229】
表3Bに列挙されている化合物は、スキーム3、工程3-2の手順を使用して作製した。
【0230】
【0231】
実施例4
化合物4-1および
その他の代表的な化合物の合成
【化58】
【化59】
試薬:(i)NBS、AIBN、CCl
4、100℃。(ii)スキーム1を参照されたい。
【0232】
工程4-1。3-(ブロモメチル)-2-フルオロ安息香酸メチル(INT-4A)の合成
【化60】
2-フルオロ-3-メチル安息香酸メチル(1.0g、5.95mmol)のCCl
4(5mL)中の撹拌溶液に、NBS(1.06g、5.95mmol)およびAIBN(19.6mg、119mmol)を添加した。100℃で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、得られた残渣をSiO
2クロマトグラフィーにより精製して、858mg(58%)の3-(ブロモメチル)-2-フルオロ安息香酸メチル(INT-4A)を、白色固形物として得た。TLC(10%EA/石油エーテル):R
f=0.50。C
9H
8BrFO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):245.97、実測値247.0[M+H]
+、t
R=0.86分(方法6)。
【0233】
工程4-2。3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸メチル(INT4-B)の合成
【化61】
3-(ブロモメチル)-2-フルオロ安息香酸メチル(INT-4A)(500mg、2.02mmol)のMeCN(2mL)中の撹拌溶液に、K
2CO
3(559.4mg、4.05mmol)および2,4-ジクロロフェノール(329.9mg、2.02mmol)を添加した。50℃で16時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、得られた残渣をSiO
2クロマトグラフィーにより精製して、537mg(81%)の3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸メチル(INT4-B)を、白色固形物として得た。TLC(10%EA/石油エーテル):R
f=0.45。C
15H
11Cl
2BrFO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):328.01、実測値329.1[M+H]
+、t
R=1.03分(方法6)。
【0234】
工程4-3。3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸(化合物4-1)の合成
【化62】
3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-安息香酸メチル(INT 4-B)(100mg、0.303mmol)のMeOH(1mL)およびTHF(1mL)中の撹拌溶液に、2M NaOH(455.7μL、0.9mmol)を添加した。10℃で16時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、得られた残渣を分取HPLCにより精製して、6.4mg(7%)の3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸(化合物4-1)を、白色固形物として得た。C
14H
9Cl
2FO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):313.99、実測値312.9[M-H]
+、t
R=0.663分(方法7)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ7.84(t、J=6.7Hz、1H)、7.75(brt、J=7.0Hz、1H)、7.60(d、J=2.4Hz、1H)、7.42-7.30(m、3H)、5.28(s、2H)。
【0235】
化合物1-55の合成
【化63】
工程4-4。3-(ブロモメチル)-2-フルオロ安息香酸メチル(INT 4-C)の合成
【化64】
2-フルオロ-3-メチル安息香酸メチル(1.0g、5.9mmol)のCCl
4(20mL)中の撹拌溶液に、NBS(1.2g、6.5mmol)およびAIBN(98mg、0.59mmol)を添加した。反応混合物を3時間加熱還流し、次いでrtに冷却し、真空で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、399mg(27%)の3-(ブロモメチル)-2-フルオロ安息香酸メチル(INT4-C)を白色固形物として得た。LCMS-ESI(m/z)は観測されず、t
R= 5.05分であった。(方法7分)。
【0236】
工程4-5。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸メチル(INT4-D)の合成
【化65】
INT4-C(449mg、1.82mmol)のMeCN(4mL)中の撹拌溶液に、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(357mg、1.82mmol)およびK
2CO
3(327mg、2.36mmol)を添加した。60℃で18時間加熱した後、反応混合物をrtに冷却し、H
2O(3mL)で希釈した。水層をEt
2O(2×6mL)およびEA(6mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮して、粗白色固体を得て、これをSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)で精製して551.6mg(83.7%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸メチル(INT 4-D)を白色固形物として得た。C
16H
11ClF
4O
3 について計算されたLCMS-ESI(m/z):362.7、実測値363.1[M+H]
+、(方法7分)。
【0237】
工程4-6。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸(1-55)の合成
【化66】
INT 4-D(551mg、1.52mmol)のTHF(8mL)中の撹拌溶液に、1M NaOH(7.6mL、7.60mmol)を添加した。反応混合物を60℃で一晩加熱し、次いで真空で濃縮し、3M HClで希釈し、EAおよびEt
2Oで抽出し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮した。得られた白色固形物をMeCN(5mL)およびH
2O(5mL)に溶解し、凍結乾燥させて、460.5mg(86.9%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸(化合物1-55)を白色固形物として得た。C
15H
9ClF
4O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):348.68、実測値349.1[M+H]
+、t
R=10.28分。(15分の純度)。
1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δ13.36(br s、1H)、7.92-7.87(m、2H)、7.83-7.80(m、1H)、7.73(dd、J=8.5、2.0Hz、1H)、7.51(d、J=8.5Hz、1H)、7.36(app t、J=7.5Hz、1H)、5.40(s、2H)。
【0238】
化合物1-65の合成
【化67】
工程4-7。3-フルオロ-5-メチル安息香酸メチル(INT 4-E)の合成
【化68】
3-フルオロ-5-メチル-安息香酸(5g、32.4mmol)およびH
2SO
4(15.91g、162.2mmol、8.65mL)のMeOH(30mL)中溶液を、70℃で12時間撹拌した。反応混合物をH
2O(100mL)に注ぎ、EAに抽出した。合わせた有機相を乾燥および濃縮して、残渣を得て、これをSIO
2クロマトグラフィー(PE/EA)で精製して、4.5g(82.5%)の3-フルオロ-5-メチル-安息香酸メチル(INT 4-E)を黄色油状物として得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm2.40(s、3H)3.92(s、3H)7.08(br d、J=9.26Hz、1H)7.51(br d、J=9.13Hz、1H)7.65(s、1H)。
【0239】
工程4-8。3-(ブロモメチル)-5-フルオロ安息香酸メチル(INT 4-F)の合成
【化69】
メチルINT 4-E(4.5g、26.76mmol)、NBS(5.24g、29.44mmol)およびAIBN(219.71mg、1.34mmol)のCCl
4(50mL)中の溶液を、70℃で12時間撹拌した。反応物を濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(PE/EA)で精製して、4.9g(74%)の粗3-(ブロモメチル)-5-フルオロ-安息香酸メチル(INT 4-F)を黄色油状物として得た。TLC(10:1石油エーテル:EA):R
f=0.70。1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm7.86(t、J=1.41Hz、1 H)7.64-7.67(m、1 H)7.31(dt、J=8.71、2.06Hz、1 H)、4.48(s 、2 H)3.94(s、3 H)。
【0240】
工程4-9。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-フルオロ安息香酸メチル(INT 4-G)の合成
【化70】
INT 4-F(3g、12.1mmol)、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(3.58g、18.2mmol)およびK
2CO
3(5.03g、36.4mmol)のMeCN(50mL)中の混合物を、30℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して残渣を得て、これをSiO
2クロマトグラフィー(PE/EA)で精製して、2.4g(55%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-フルオロ安息香酸メチル(INT 4-G)を白色固形物として得た。TLC(5:1石油エーテル:EA):R
f=0.60。
【0241】
工程4-10。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-フルオロ安息香酸(1-65)の合成
【化71】
INT 4G(2.4g、6.6mmol)とNaOH(794mg、19.9mmol)とのTHF(1mL)およびH
2O(0.5mL)中の混合物を、30℃で2時間撹拌した。反応混合物を1N HClで酸性化し、EAで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮して残渣提供し、これをPE/EA中に溶解して濾過した。フィルターケーキをMeCN/H
2Oで希釈し、凍結乾燥させて、1.91g(82%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5 -フルオロ安息香酸(化合物1-56)を白色固形物として得た。C
15H
9ClF
4O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):348.6、実測値347.0[M-H]
+、t
R=0.958分。(方法8)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3-d)δppm7.99(s、1H)7.77(br d、J=8.19Hz、1H)7.70(d、J=1.96Hz、1H)7.51(br d、J=8.68Hz、2H)7.03(d、J=8.56Hz、1H)5.26(s、2H)。
【0242】
【0243】
工程4-11。2-フルオロ-5-メチル安息香酸メチル(INT 4-H)の合成
【化73】
2-フルオロ-5-メチル-安息香酸(10g、64.9mmol)のMeOH(200mL)中の溶液に、塩化チオニル(23.53mL、324.4mmol)を25℃で滴加した。25℃で0.5時間後、混合物を濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(PE/EA)で精製して、10.6g(97%)の2-フルオロ-5-メチル安息香酸メチル(INT 4-H)を無色の油状物として得た。 TLC(1:1石油エーテル:EA):R
f=0.90。
【0244】
工程4-12。5-(ブロモメチル)-2-フルオロ安息香酸メチル(INT 4-I)の合成
【化74】
INT 4-H(8g、47.6mmol)のCHCl
3(200mL)中の溶液に、NBS(10.16g、57.1mmol)およびAIBN(781.2mg、4.76mmol)を添加した。70℃で12時間後、反応物をH
2O(200mL)で希釈し、EA(3×100mL)に抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(PE/EA)で精製して、10.6g(97%)の5-(ブロモメチル)-2-フルオロ安息香酸メチル(INT 4-I)を、第2の未確認の生成物で汚染された白色固形物として得た。TLC(10:1石油エーテル:EA):R
f=0.4、0.35。C
9H
8BrFO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):247.06、実測値248.8[M-H]
+、t
R=0.702分。
1H NMR(400MHz、CDCl
3-d)δ8.01-7.94(m、1H)、7.62-7.52(m、1H)、7.17-7.10(m、1H)、4.49(s、2H)、3.95(s、3H)。
【0245】
工程4-13。5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸メチル(INT 4-J)の合成
【化75】
INT 4-I(4g、16.19mmol)および2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(3.18g、16.19mmol)のMeCN(30mL)溶液に、K2CO
3(6.71g、48.57mmol)を添加した。50℃で2時間後、反応混合物を濾過し、濃縮し、Si0
2クロマトグラフィー(PE)によって精製して、1.7g(29%)の5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ(メチル)-2-フルオロ安息香酸メチル(INT 4-J)を、白色固形物として提供した。TLC(10:1石油エーテル:EA):R
f=0.40。C
16H
11ClF
4O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):362.7、実測値363.0[M-H]
+、t
R=1.07分(方法6)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3-d)δ8.05(dd、J=2.3、6.7Hz、1H)、7.72~7.63(m、2H)、7.55~7.45(m、1H)、7.26~7.15(m、1H)、7.04(d、J=8.6Hz、1H)、5.20(s、2H)、3.97(s、3H)。
【0246】
工程4-14。5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸(1-85)の合成
【化76】
INT 4-J(1.7g、4.63mmol)のH
2O(10mL)、THF(10mL)およびMeOH(5mL)の溶液に、LiOH H
2O(582.33mg、13.88mmol)を添加した。25℃で2時間後、H
2O(30μL)を反応混合物に添加し、有機溶媒を減圧により除去し、1.57g(97%)の5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸(化合物1-85)を白色固形物として提供した。C
15H
9ClF
4O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):348.68、実測値349.0[M-H]
+、t
R=0.925分。(方法6)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ7.96-7.90(m、1H)、7.87(d、J=2.0Hz、1H)、7.72(dd、J=1.7、8.7Hz、1H)、7.66(dt、J=2.3、5.3Hz、1H)、7.44(d、J=8.6Hz、1H)、7.36~7.28(m、1H)、5.34(s、2H)。
【0247】
化合物1-101の合成
【化77】
工程4-15。4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-メチル-4-(トリフルオロメチル)フェニル)-1,3,2-ジオキサボロラン(INT 4-K)の合成
【化78】
1-ブロモ-2-メチル-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン(7.3g、30.5mmol)のジオキサン(100mL)の溶液に、AcOK(11.99g、122.16mmol、4当量)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(15.51g、61.1mmol)およびPd(dppf)Cl
2.CH
2Cl
2(2.49g、3.05mmol)を添加した。N
2下100℃で12時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得て、これをSiO
2クロマトグラフィー(PE)で精製して、6.3g(72%)の4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-メチル-4-(トリフルオロメチル)フェニル)-1,3,2-ジオキサボロラン(INT 4-K)を黄色油状物として提供した。TLC(PE):R
f=0.90。
1H NMR(400MHz、CDCl
3-d)δ7.93-7.84(m、1H)、7.46-7.39(m、2H)、2.61(s、3H)、1.38(s、13H)。
【0248】
工程4-16。2-メチル-4-(トリフルオロメチル)フェノール(INT 4-L)の合成
【化79】
INT 4-K(5.8g、20.27mmol)のEtOH(40mL)およびH2O(20mL)中の溶液に、m-CPBA(6.17g、30.41mmol、85%純度)を添加した。25℃で12時間撹拌した後、混合物を飽和Na2SO
3(100mL)に注ぎ、濃縮して揮発性物質を除去した。得られた溶液をH
2O(50mL)で希釈し、EA(3×80mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO
3溶液(2×50mL)およびブライン(100mL×2)で洗浄し、次いで乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィーによって精製して、2.5g(70%)を2-メチル-4-(トリフルオロメチル)フェノール(INT4-L)無色油状物として提供した。TLC(5:1 PE:EA):R
f=0.50。
1H NMR(400MHz、CDCl
3-d)δ7.45-7.39(m、1H)、7.38-7.32(m、1H)、6.90-6.79(m、1H)、5.87-5.77(m、1H)、2.31(s、3H)。
【0249】
工程4-17。2-フルオロ-3-((2-メチル-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-メチル)安息香酸メチル(INT 4-M)の合成
【化80】
INT 4-C(2.8g、11.33mmol)およびINT 4-L(2.4g、13.6mmol)のMeCN(30mL)中の溶液に、K
2CO
3(2.04g、14.7mmol)を添加した。60℃で12時間後、反応混合物を濾過し、濃縮し、そしてSiO
2クロマトグラフィー(EA/PE)によって精製して、3.0g(77%)の2-フルオロ-3-((2-メチル-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)安息香酸メチル(INT4-M)を無色油状物として提供した。C
17H
14F
4O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):342.29、実測値343.0[M+H]
+、t
R=1.04分(方法6)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3-d)δ7.98-7.91(m、1H)、7.77-7.69(m、1H)、7.49-7.41(m、2H)、7.31-7.22(m、1H)、7.03-6.92(m、1H)、5.40-5.15(m、2H)、3.98(s、3H)、2.34(s、3H)。
【0250】
工程4-18。5-((2-メチル-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸(1-101)の合成
【化81】
INT 4-M(3.0g、8.76mmol)のTHF(30mL)およびMeOH(30mL)中の溶液に、2M NaOH(30mL、60mmol)を添加した。40℃で12時間後、HCl(1M)でpHをpH5に調整し、固形沈殿物を生成して、これを濾過して収集した。得られた生成物をEA(500mL)に溶解し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮して、2.35g(81%)の5-((2-メチル-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸(1-101)を、淡黄色固形物として得た。C
16H
12F
4O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):328.2、実測値326.9[M-H]
+、t
R=0.73分。(方法7)。
1H NMR(400MHz、CD
4OD)δ7.90~7.82(m、1H)、7.74~7.66(m、1H)、7.52~7.42(m、2H)、7.32~7.24(m、1H)、7.20~ 7.13(m、1H)、5.44-5.15(m、2H)、2.30(s、3H)。
【0251】
化合物4-10の合成
【化82】
工程4-19。3-(ブロモメチル)-5-メチル安息香酸メチル(INT 4-N)の合成
【化83】
3,5-ジメチル安息香酸メチル(5g、30.5mmol)のCCl
4(200mL)中の溶液に、NBS(5.96g、33.5mmol)およびAIBN(1.00g、6.1mmol)を添加した。80℃で12時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(PE/EA)により精製し、8.4g(79%)の70%純度を有する、粗3-(ブロモメチル)-5-メチル安息香酸メチル(INT4-N)を、無色油状物として得た。C
10H
11BrO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):243.1、実測値245[M+H]
+、t
R=0.873分。
1H NMR(400MHz、CDCl
3-d)δ7.87(s、1H)、7.80(s、1H)、7.48~7.37(m、1H)、4.49(s、2H)、3.96~3.89(m、4H)、2.41(s、5H)。
【0252】
工程4-20。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-メチル安息香酸メチル(INT 4-O)の合成
【化84】
INT 4-N(3g、8.64mmol)、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(1.7g、8.64mmol)およびK
2CO
3(5.03g、36.4mmol)MeCN(30mL)中の混合物を60℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して残渣を得て、これをSiO2クロマトグラフィー(PE/EA)で精製して、2.8g(90%)のメチル3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-メチル安息香酸メチル(INT4-O)を、白色固形物として得た。TLC(5:1石油エーテル:EA):R
f=0.60。C
17H
14ClF
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):358.7、実測値359[M+H]
+t
R=1.06分。
【0253】
工程4-21。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-メチル安息香酸(4-10)の合成
【化85】
INT 4-O(2.8g、7.81mmol)および2M NaOH(30mL、30mmol)のTHF(30mL)およびMeOH(30mL)中の混合物を、30℃で12時間撹拌した。揮発性溶媒を真空で除去し、得られた溶液を1N HClでpH5に酸性化した。得られた沈殿物を濾過により収集し、粗生成物を10:1のPE:EAで粉砕して、2.1g(72%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-メチル安息香酸(化合物4-10)を白色固形物として得た。C
16H
12ClF
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):344.71、実測値342.9[M+H]
+、t
R=0.761分。(方法7)。
1H NMR(400MHz、CD
4OD)δ8.02-7.95(m、1H)、7.86-7.81(m、1H)、7.75-7.68(m、1H)、7.62-7.52(m、2H)、7.36-7.27(m、1H)、5.29(s、2H)、2.44(s、3H)。
【0254】
表4に列挙されている化合物を、スキーム4の手順を使用して作製した。
【0255】
【表8-1】
【表8-2】
【表8-3】
【表8-4】
【0256】
実施例5
化合物5-1および
その他の代表的な化合物の合成
【化86】
【化87】
試薬:(i)Zn(CN)
2、Zn、Pd
2(dba)
3、dppf、DMF、120℃、(ii)NaOH、溶媒(THF、MeOH、またはDMF)。
【0257】
工程5-1。3-シアノ-5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 5-B)の合成。
【化88】
3-ブロモ-5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)安息香酸メチルINT 5-A(100mg、256.37μmol、3-ブロモ-5-(ブロモメチル)安息香酸メチルと2,4-ジクロロフェノールからスキーム1を介して調製)のDMF(2mL)の撹拌溶液に、Zn(33.53mg、512.75μmol)、Pd
2(dba)
3(23.48mg、25.64μmol)、DPPF(28.43mg、51.27μmol)、およびZn(CN)
2(60.21mg、512.75μmol、32.55μL)に添加した。混合物を120℃で2時間撹拌し、濾過し、濃縮して、分取薄層クロマトグラフィーによって精製して、60mg(69.2%)の3-シアノ-5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 5-B)を白色固形物として得た。C
16H
11C
12NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):336.2、m/zは観測されず、t
R=1.1分(方法6)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.34(s、1H)、8.31(s、1H)、7.99(s、1H)、7.44(d、J=2.4Hz、1H)、7.24~7.17(m、1H)、6.89(d、J=8.8Hz、1H)、5.19(s、2H)、3.99(s、3H)。
【0258】
工程5-2。3-シアノ-5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)安息香酸(化合物5-1)の合成
【化89】
3-シアノ-5-[(2,4-ジクロロフェノキシ)メチル]-安息香酸メチル(INT 5-B)(60mg、178.48μmol)のMeOH(1mL)およびTHF(1mL)溶液の撹拌溶液に、NaOH(2M、267.72μL)を添加した。混合物を10℃で16時間撹拌し、次いで濃縮した。得られた残渣をH
2O(20mL)に溶解し、pH5に酸性化(1M HCl)し、得られた沈殿物を収集し、分取HPLCによって精製して、3.2mg(5.6%)の3-シアノ-5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)安息香酸(化合物5-1)を白色固形物として得た。C
15H
9C1
2NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):322.14、実測値319.9 [M+H]
+、t
R=0.727分。(方法6)
1H NMR(400MHz、DMSO-d
6)δ8.32(s、1H)、8.25(s、1H)、8.11(s、1H)、7.62(s、1H)、7.41(br d、J=8.8Hz、1H)、7.27(d、J=8.9Hz、1H)、5.34~5.32(m、1H)、5.35(s、1H)。
【0259】
表5に列挙されている化合物は、スキーム5の手順を使用して作製した。
【0260】
【0261】
実施例6
化合物6-1の合成
【化90】
【化91】
試薬:(i)CH
3I、DMF、K
2CO
3、10℃、(ii)スキーム4を参照されたい、(iii)スキーム1を参照されたい。
【0262】
工程6-1。2-メトキシ-3-メチル安息香酸メチル(INT 6-A)の合成
【化92】
2-ヒドロキシ-3-メチル-安息香酸(1g、6.6mmol)のDMF(15mL)の溶液に、K
2CO
3(2.73g、19.7mmol)およびCH
3I(4.66g、32.86mmol、2.1mL)を添加した。混合物を10℃で2時間撹拌した。追加のCH
3I(2.33g、16.43mmol、1.0mL)を添加し、混合物をさらに16時間撹拌した。反応混合物を、H
2O(50mL)の添加によりクエンチし、次いでEA(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空圧で濃縮して残渣を得て、これをSiO
2クロマトグラフィーにより精製して、1.0g(85%)の2-メトキシ-3-メチル安息香酸メチル(INT 6-A)を、無色油状物として提供した。TLC(33%EA/石油エーテル):R
f=0.45。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm2.33(s、3H)3.84(s、3H)3.92(s、3H)7.06(t、J=7.64Hz、1H)7.35(d、J=7.46Hz、1H)7.64(d、J=7.70Hz、1H)。
【0263】
工程6-2。3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-メトキシ安息香酸(化合物6-1)の合成
【化93】
化合物6-1を、スキーム4、次いでスキーム1の手順に従ってINT 6-Aから調製して、1.0g(85%)の3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-メトキシ安息香酸(6-1)無色油状物として提供した。C
10H
12O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):180.2、m/zは観測されず、t
R=0.70分(方法7)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d
6)δppm3.82(s、3H)5.22(s、2H)7.25(t、J=7.64Hz、1H)7.30~7.35(m、1H)7.37-7.43(m、1H)7.60(d、J=2.57Hz、1H)7.68(dd、J=7.52、1.65Hz、1H)7.73(dd、J=7.76、1.77Hz、1H)13.03(br s、1H)。
【0264】
表6に列挙されている化合物を、スキーム6の手順を使用して作製した。
【0265】
【0266】
実施例7
化合物7-1の合成
【化94】
【化95】
試薬:(i)塩基(Na
2CO
3K
2CO
3、KO
tBu)、MeCN、60℃、(ii)4MHCl/ジオキサン。
【0267】
工程7-1。tert-ブチル(3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)ベンジル)カルバメート(INT 7-A)の合成
【化96】
2,4-ジクロロフェノール(271mg、1.67mmol)のMeCN(7mL)中の撹拌溶液に、tert-ブチル(3-(ブロモメチル)ベンジル)カルバメート(500mg、1.67mmol)およびK
2CO
3(299mg、2.17mmol)を添加した。フラスコを密閉し、得られた白色懸濁液を60℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、H
2O(10mL)で希釈し、Et
2O(2x10mL)で抽出し、乾燥させ(Na
2SO
4)、セライトを通して濾過し、真空で濃縮して、627mg(96%)のtert-ブチル(3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)ベンジル)カルバメート(INT7-A)を得た。C
19H
21Cl
2NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):381、実測値404.1[M+Na]
+、t
R=12.2分。(方法3)。
1H NMR(500Hz、CDCl
3)7.37(d、J=2.5、1H)、7.34-7.33(m、3H)、7.25-7.22(m、1H)、7.134(dd、J=9.0、2.5、1H)、6.858(d、J=9.0、1H)、5.10(s、2H)、4.33(d、J=5.5、2H)、1.45(s、9H)。
【0268】
工程7-2。(3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)フェニル)メタンアミン(化合物7-1)の合成
【化97】
tert-ブチル(3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-ベンジル)カルバメート(INT7-A)(200mg、523μmol)のジオキサン(5mL)中の撹拌溶液に、ジオキサン(5mL、20.9mmol)中の4M塩化水素を添加した。3時間後、反応混合物は懸濁液になり、これを濾過した。濾液を濃縮して、101mgの粗白色固形物を得て、これをEtOH(0.7mL)から再結晶化して、15.5mg(10.5%)の(3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)フェニル)メタンアミン(化合物7-1)を、白色固形物として得た。C
14H
13Cl
2NOについて計算されたLCMS-ESI(m/z):281、実測値282.1[M+H]
+、t
R=6.345分。(方法3)。
1H NMR(500Hz、DMSO-d6)8.26(br s、3H)、7.61(d、J=3.0、1H)、7.55(s、1H)、7.49-7.47(m、3H)、7.39(dd、J=9.0、2.5、1H)、7.28(d、J=9.0、1H)、5.22(s、2H)、4.05(s、2H)。
【0269】
表7に列挙されている化合物を、スキーム7の手順を使用して作製した。
【0270】
【0271】
実施例8に記載されている化合物
化合物8-1および
その他の代表的な化合物の合成
【化98】
【化99】
試薬(I)NBs、AIBN、CCl
4、100℃、(ii)塩基(K
2CO
3、KO
tBu)、溶媒(MeCN、DMF、DCM)、(iii)Pd(dppf)Cl
2、ボロン酸、K
2CO
3、ジオキサン;(iv)NaOH、溶媒(THF、MeOH、またはDMF)。
【0272】
工程8-1。5-(ブロモメチル)-2-ヨード安息香酸メチル(INT 8-A)の合成
【化100】
2-ヨード-5-メチル安息香酸メチル(1g、3.62mmol)CCl
4(10mL)中の溶液に、NBS(644.7mg、3.62mmol)およびAIBN(11.9mg、72.5μmol)を添加した。混合物を100℃で2時間撹拌し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュSiO
2クロマトグラフィー(EA/石油エーテル)によって精製して、733mg(57.0%)の5-(ブロモメチル)-2-ヨード安息香酸メチル(INT8-A)を褐色固形物として得た。TLC:(10%EA/石油エーテル)R
f:0.5。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.98(d、J=8.1Hz、1H)、7.84(d、J=2.3Hz、1H)、7.20(dd、J=2.3、8.1Hz、1H)、4.46-4.43(m、2H)、3.95(s、3H)。
【0273】
工程8-2。5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-ヨード-安息香酸メチル(INT 8-B)の合成
【化101】
5-(ブロモメチル)-2-ヨード安息香酸メチル(INT 8-A)(733mg、2.06mmol)のMeCN(5mL)中の溶液に、K
2CO
3(571mg、4.13mmol)および2,4-ジクロロフェノール(337mg、2.06mmol)を添加した。50℃で16時間撹拌した後、反応混合物を真空で濃縮し、フラッシュSiO
2クロマトグラフィーにより精製して、780mg(86.4%)の収率の5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-ヨード安息香酸メチル(INT8-B)を白色固形物として得た。TLC:(10%EA/石油エーテル)Rf:0.3。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.02(d、J=8.2Hz、1H)、7.88(d、J=2.1Hz、1H)、7.41(d、J=2.4Hz、1H)、7.30~7.28(m、1H)、7.17(dd、J=2.4、8.8Hz、1H)、6.86(d、J=8.8Hz、1H)、5.10(s、2H)、3.96(s、3H)。
【0274】
工程8-3。5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-メチル安息香酸メチル(INT 8-C)の合成
【化102】
5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-ヨード安息香酸メチル(INT 8-B)(200mg、457.6μmol)のジオキサン(1mL)およびH
2O(1mL)溶液に、Pd(dppf)Cl
2(16.7mg、22.9μmol)、K
2CO
3(189.7mg、1.4mmol)、およびMeB(OH)
2(54.8mg、915μmol)を添加した。混合物を100℃で2時間撹拌し、濃縮し、フラッシュSiO
2クロマトグラフィー(EA/石油エーテル)によって精製し、100mg(67.2%)の5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-メチル-安息香酸メチル(INT8-C)を、白色固形物として提供した。TLC:(10%EA/石油エーテル)R
f=0.4。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.98(d、J=1.6Hz、1H)、7.51(dd、J=1.7、7.8Hz、1H)、7.40(d、J=2.6Hz、1H)、7.31-7.28(m、1H)、7.16(dd、J=2.4、8.8Hz、1H)、6.88(d、J=8.8Hz、1H)、5.12(s、2H)、3.96-3.90(m、3H)、2.61(s、3H)。
【0275】
工程8-4。5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-メチル安息香酸(化合物8-1)の合成
【化103】
5-[(2,4-ジクロロフェノキシ)メチル]-2-メチル安息香酸メチル(INT 8-C)(100mg、307.52μmol)のMeOH(1mL)およびTHF(1mL)溶液に、NaOH(2m、461.27μL)を添加した。10℃で16時間撹拌した後、混合物を真空で濃縮し、分取HPLCにより精製して、29mg(30.3%)の5-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)-2-メチル安息香酸(化合物8-1)を、白色固形物として提供した。C
15H
12Cl
2O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):310.02、実測値308.9[M-H]
+、t
R=0.718分。(方法7)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.12(s、1H)、7.57(br d、J=7.9Hz、1H)、7.40(d、J=2.4Hz、1H)、7.32(d、J=7.5Hz、1H)、7.17(dd、J=2.4、8.8Hz、1H)、6.89(d、J=8.8Hz、1H)、5.14(s、2H)、2.67(s、3H)。
【0276】
表8に列挙されている化合物は、スキーム8の手順を使用して作製した。
【0277】
【0278】
実施例9
化合物9-1の合成
【化104】
【化105】
試薬(i)NaBH
4、DCM、MeOH、(ii)PPh
3、NEt
3、DEAD、THF、(iii)NaOH、溶媒(THF、MeOH、またはDMF)。
【0279】
工程9-1。4-ブロモ-6-(ヒドロキシメチル)ピコリン酸メチル(INT 9-A)の合成
【化106】
4-ブロモピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(1.0g、3.6mmol)の0℃でのMeOH(12mL)およびDCM(6mL)中の撹拌溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.17g、4.4mmol)を3回に分けて添加した。反応混合物を室温に温め、一晩撹拌した。追加の水素化ホウ素ナトリウム(0.17g、4.4mmol)を添加した。2時間後、反応混合物をNH
4Cl(水溶液)(10mL)およびDCM(10mL)で希釈した。水層をDCM(2×10mL)およびEA(10mL)で抽出し、乾燥させ(Na
2SO
4)、セライトを通して濾過し、真空で濃縮して、粗白色固形物を得て、これをSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン中の10%MeOH)により、514mg(57%)の4-ブロモ-6-(ヒドロキシメチル)ピコリン酸メチル(INT9-A)を白色固形物として得た。C
9H
10BrNO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):258.98、m/zは観測されず、t
R=3.21分。(方法1)。
【0280】
工程9-2。4-ブロモ-6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-メチル)ピコリネートメチル(INT 9-B)の合成
【化107】
2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(87.9mg、0.447mmol)のTHF(10mL)中の撹拌溶液に、4-ブロモ-6-(ヒドロキシメチル)ピコリン酸メチル(INT 9-A)(100mg、0.406mmol)、トリフェニルホスフィン(107mg、0.406mmol)およびTEA(56.7μL、406μmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(82.2mg、80.0μL、0.406mmol)を滴加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、室温に温め、一晩撹拌した。反応混合物を真空で濃縮して粗生成物を得、これをSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、94mg(55%)の4-ブロモ-6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ピコリン酸メチル(INT9-B)を、灰白色固形物として得た。C
15H
10BrClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):422.95;m/zは観測されない、t
R=6.73分。(方法1)。
【0281】
工程9-3。4-ブロモ-6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ピコリン酸(化合物9-1)の合成
【化108】
4-ブロモ-6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ピコリン酸メチル(INT 9-B)(94.5mg、223μmol)のTHF(2mL)中の撹拌溶液に、1M NaOH(1mL、1.11mmol)を添加した。反応混合物を60℃で一晩加熱し、冷却し、3M HClで酸性化した。混合物をEAおよびEt
2Oで抽出し、合わせた有機物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮して、77.6mg(85%)の4-ブロモ-6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ピコリン酸(化合物9-1)を、白色固形物として得た。C
14H
18BrClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):408.93;実測値410.0[M+H]
+、t
R=10.7分。(方法3)。
【0282】
表9に列挙されている化合物を、スキーム9の手順を使用して作製した。
【0283】
【0284】
実施例10
化合物10-1の合成
【化109】
【化110】
試薬(i)KO
tBu、ジオキサン、(ii)NaOH、溶媒(THF、MeOH、またはDMF)。
【0285】
工程10-1。3-(((5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)オキシ)メチル)-安息香酸メチルの合成(INT 10-A)
【化111】
3-(ヒドロキシメチル)安息香酸メチル(499mg、3.00mmol)の1,4-ジオキサン(9mL)中の溶液を含む圧力容器に、2-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(363mg、2.00mmol)およびカリウムtert-ブトキシド(337mg、3.00mmol)を添加した。容器を密閉し、反応混合物を加熱し、90℃で一晩撹拌し、次いで室温に冷却した。反応混合物を、Et
2OとH
2Oとの間で分配した。相を分離し、水層をさらにジエチルエーテル(2×)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた無色油状物を、フラッシュSiO
2のクロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、177mg(28.4%)の3-(((5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)オキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 10-A)を、無色油状物として得た。C
15H
12F
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):311.1、実測値312.1[M+H]
+、t
R=6.25分。(方法1)。
1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δ8.608(s、1H)、8.114(dd、J=8.5、2.5Hz、1H)、8.050(s、1H)、7.934(d、J=7.5Hz、1H)、7.753(d、J=8.0Hz、1H)、7.551(t、J=7.5Hz、1H)、7.129(d、J=9.0Hz、1H)、5.512(s、2H)、3.858(s、3H)。
19F NMR(470MHz、DMSO-d6)δ60.140(s)。
【0286】
工程10-2。3-(((5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)オキシ)メチル)安息香酸(化合物10-1)の合成
【化112】
3-(((5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)オキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 10-A)(177mg、0.569mmol)のTHF(6mL)の撹拌溶液を含む20mLバイアルに、1M NaOH(2.27mL、2.27mmol)を入れた。50℃で12時間撹拌した後、反応混合物を真空で濃縮し、残渣をH
2Oに溶解し、3M HClを使用してpH4~5に酸性化した。得られた白色沈殿物をEt
2O(3×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空で濃縮して、151mg(89.3%)の3-(((5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)オキシ)メチル)安息香酸(化合物10-1)を、白色固形物として得た。C
14H
11F
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):297.2、実測値298.1[M+H]
+、t
R=9.33分。(方法3)。
1H NMR(500MHz、DMSO-d
6)δ13.006(br s、1H)、8.595(s、1H)、8.100(dd、J=9.0、2.5Hz、1H)、8.015(s、1H)、7.900(d、J=8.0Hz、1H)、7.702(d、8.0Hz、1H)、7.522(t、J=7.5Hz、1H)、7.115(d、J=8.5Hz、1H)、5.493(s、2H)。
19F NMR(470MHz、DMSO-d6)δ60.126(s)。
【0287】
表10に列挙されている化合物を、スキーム10の手順を使用して作製した。
【0288】
【0289】
実施例11
化合物11-1の合成
【化113】
【化114】
試薬(i)トリシクロヘキシルホスフィン、Pd(OAc)
2、シクロプロピルボロン酸、リン酸カリウム、トルエン、(ii)NaOH、溶媒(THF、MeOH、またはDMF)。
【0290】
工程11-1。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-シクロプロピル安息香酸メチル(INT 11-B)の合成
【化115】
3-ブロモ-5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)m)メチル)安息香酸メチル(INT 11-A)(200mg、472μmol、スキーム2で3-ブロモ-5-(ヒドロキシメチル)安息香酸メチルと、2-クロロ-4(トリフルオロメチル)フェノール)から調製)、トリシクロヘキシルホスフィン(6.62mg、23.6μmol)、リン酸カリウム(230mg、1.09mmol)、およびシクロプロピルボロン酸(52.7mg、614μmol)のトルエン(4mL)の脱気溶液に、二酢酸パラジウム(5.30mg、23.6μmol)を添加した。反応バイアルに蓋をして、100℃で一晩加熱した。反応物をさらに脱気し、追加のトリシクロヘキシルホスフィン(6.62mg、23.6μmol)、シクロプロピルボロン酸(52.7mg、614μmol)、および二酢酸パラジウム(5.30mg、23.6μmol)を添加した。100℃で4時間加熱した後、反応混合物をEAで濯ぐセライトを通して濾過し、真空中で濃縮した。残渣をEAに取り上げ、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空中で濃縮して粗物質を得て、これをSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)で精製して132mg(72%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-シクロプロピル安息香酸メチル(INT11-B)を得た。C
19H
16ClF
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):384.1、m/zは観測されず、t
R=7.02分。(方法1)。
1H NMR(500Hz、DMSO-d6)δ7.86(d、J=2.5、1H)、7.85(s、1H)、7.71(dd、J=8.8、2.5、1H)、7.64(s、1H)、7.46、(s、1H)、7.41(d、J=9.0、1H)、5.35(s、2H)、3.85(s、3H)、2.07-2.02(m、1H)、1.03-1.00(m、2H)、0.73-0.70(m、2H)。
【0291】
工程11-2。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-シクロプロピル安息香酸(化合物11-1)の合成
【化116】
3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-シクロプロピル安息香酸メチル(INT 11-B、132mg、0.343mmol)のTHF(2mL)中の撹拌溶液に、1M NaOH(2mL、1.72mmol)を添加した。60℃で一晩加熱した後、反応混合物を冷却し、3M HClで酸性化した。混合物をEAおよびEt
2Oで抽出し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮した。粗固形物を逆相HPLCによって精製して、71.2mg(56%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-シクロプロピル安息香酸(化合物11-1)を白色固体として得た。C
18H
14ClF
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):370.7;実測値393.1[M+Na]
+、t
R=11.25分。(方法3)。
1H NMR(500Hz、DMSO-d
6)δ13.00(s、1H)、7.87(s、1H)、7.82(s、1H)、7.71(d、J=8.0、1H)、7.62(s、1H)、7.43-7.41(m、2H)、5.34(s、2H)、2.04(m、1H)、1.01(d、J=7.0、2H)、0.72-0.71(m、2H)。
【0292】
表11に列挙されている化合物を、スキーム11の手順を使用して作製した。
【0293】
【0294】
実施例12
化合物12-1の合成
【化117】
【化118】
試薬:(i)NaH、DMF、(ii)NaOH、溶媒(THF、MeOH、またはDMF)。
【0295】
工程12-1。3-(((2,4-ジクロロフェニル)アミノ)メチル)安息香酸メチル(INT 12-A)の合成
【化119】
3-(ブロモメチル)安息香酸メチル(300mg、1.31mmol)および2,4-ジクロロアニリン(0.23g、1.44mmol)の0℃でDMF(2mL)中の撹拌溶液に、NaH(鉱油中60%、38mg、0.95mmol)を添加した。0℃で1の後、混合物をH
2O(20mL)で希釈し、EA(2×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮して粗生成物を提供し、これをSiO
2クロマトグラフィーで精製して、230mg(56%)の3-(((2,4-ジクロロフェニル)アミノ)メチル)安息香酸メチル(INT 12-A)を得て、これは30%純粋であったため、さらに精製せずに使用した。C
15H
13C1
2NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):310.2、実測値311.2[M+H]
+、t
R=5.7分(方法11)。
【0296】
工程12-2。3-(((2,4-ジクロロフェニル)アミノ)メチル)安息香酸(化合物12-1)の合成
【化120】
粗3-(((2,4-ジクロロフェニル)アミノ)メチル)安息香酸メチル(INT 12-A)(230mg、0.74mmol)のMeOH(3mL)中の撹拌溶液に、H
2O(1mL)中のNaOH(290mg、7.4mmol)の溶液を添加した。反応物を2分間加熱還流し、室温に冷却し、真空で濃縮して、MeOHを除去した。水層を4N HCl(水溶液)でpH2に酸性化し、EA(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、H
2O、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、真空中で濃縮して粗物質を提供し、これをSiO
2クロマトグラフィーにより精製して、5mg(2.3%)の3-(((2,4-ジクロロフェニル)アミノ)メチル)安息香酸)(化合物12-1)を提供した。C
14H
11C
11NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):296.2、実測値296.5[M+H]
+、t
R=13.88分。(方法9)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d
6)δ7.88(s、1H)、7.76(d、J=8Hz、1H)、7.42(d、J=8Hz、1H)、7.35(m、2H)、7.06(d、J=8Hz、1H)、6.51(d、J=8Hz、1H)、6.39(t、J=8Hz、1H)、4.43(d、J=4Hz、2H)。
【0297】
表12に列挙されている化合物は、スキーム12の手順を使用して作製した。
【0298】
【0299】
実施例13
化合物13-1の合成
【化121】
【化122】
試薬(i)NaOH、MeOH、加熱。
【0300】
工程13-1。3-((2,3-ジクロロフェノキシ)メチル)ベンズアミド(化合物13-1)の合成
【化123】
INT 13-1(0.3g、1.1mmol、3-(ブロモメチル)ベンゾニトリルおよび2,3-ジクロロフェノールからスキーム3を介して調製)のMeOH(5mL)の撹拌溶液に、NaOH(0.34g、8.6mmol)のH
2O(5mL)の溶液を添加した。90℃で4時間加熱後、反応混合物を室温に冷却し、得られた固形物を収集し、H
2O(10mL)で洗浄した。この物質を高真空下で乾燥させ、68.8mg(21%)の3-((2,3-ジクロロフェノキシ)メチル)ベンズアミド(化合物13-1)を提供した。C
14H
11Cl
2NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):296.2、実測値297.2[M+H]
+、t
R=11.8分。(方法10)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.92(s、1H)、7.78(d、J=8Hz、1H)、7.65(d、J=8Hz、1H)、7.50(t、J=8Hz、1H)、7.10(m、2H)、6.86(d、J=8Hz、1H)、6.22(bs、1H)、5.59(bs、1H)、5.21(s、2H)。
【0301】
表13に列挙されている化合物を、スキーム13の手順を使用して作製した。
【0302】
【0303】
実施例14
化合物14-1の合成
【化124】
【化125】
試薬:(i)PPh
3、NEt
3、DIAD、THF。
【0304】
工程14-1。(3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)フェニル)メタノール(化合物14-1)の合成
【化126】
2,4-ジクロロフェノール(324mg、1.99mmol)のTHF(15mL)中の撹拌溶液に、1,3-フェニレンジメタノール(250mg、1.81mmol)、トリフェニルホスフィン(475mg、1.81mmol)、およびTEA(183mg、252μL、1.81mmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(356μL、1.81mmol)を滴加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、室温に温め、そして一晩撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗生成物を得て、これをSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、90.9mg(17.7%)の(3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)フェニル)メタノール(化合物14-1)を灰白色固形物として得た。C
14H
12Cl
2O
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):282.0、実測値282.21[M+H]
+、t
R=10.08分。(方法3)。
【0305】
表14に列挙されている化合物を、スキーム14の手順を使用して作製した。
【0306】
【0307】
実施例15
化合物15-1の合成
【化127】
【化128】
試薬:(i)塩基(Na
2CO
3K
2CO
3KO
tBu)、溶媒(THFまたはDMF)、ii。NaOH、溶媒(THF、MeOHまたはDMF)。
【0308】
工程15-1。3-(((2,4-ジクロロフェニル)チオ)メチル)安息香酸メチル(INT 15-A)の合成
【化129】
2,4-ジクロロベンゼンチオール(750mg、4.19mmol)のMeCN(20mL)中の撹拌溶液に、3-(ブロモメチル)安息香酸メチル(959mg、4.19mmol)および炭酸カリウム(753mg、5.45mmol)を添加した。反応混合物を60℃で3時間加熱し、室温まで冷却し、H
2O(20mL)で希釈し、Et
2O(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮して、1.3g(94%)の3-(((2,4-ジクロロフェニル)チオ)メチル)安息香酸メチル(INT 15-A)を黄色油状物として得て、これは放置した際に固化した。C
15H
12Cl
2O
2Sについて計算されたLCMS-ESI(m/z):325.9、実測値327.1[M+H]
+、t
R=12.5分。(方法3)。
【0309】
工程15-2。3-(((2,4-ジクロロフェニル)チオ)メチル)安息香酸(15-1)の合成
【化130】
3-(((2,4-ジクロロフェニル)チオ)メチル)安息香酸メチル(INT 15-A)(250mg、0.764mmol)のTHF(3mL)中の撹拌溶液に、1M NaOH(4mL、3.82mmol)を添加した。反応混合物を60℃で3時間加熱し、水層をEA(2×5mL)で抽出し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮して粗固形物を得て、これを逆相HPLCにより精製して、240.3mg(99%)の3-(((2,4-ジクロロフェニル)チオ)メチル)安息香酸(化合物15-1)を、灰白色固形物として得た。C
14H
10Cl
2O
2Sについて計算されたLCMS-ESI(m/z):311.97、実測値313.1[M+Na]
+、tR=10.59分。(方法3)。
【0310】
表15に列挙されている化合物を、スキーム15の手順を使用して作製した。
【0311】
【0312】
実施例16
化合物16-1および
その他の代表的な化合物の合成
【化131】
【化132】
試薬:(i)塩基、Cu(OAc)
2、DCM、ii。NaOH、溶媒(THF、MeOHまたはDMF)。
【0313】
工程16-1。3-(2,4-ジクロロフェノキシ)安息香酸メチル(INT 16-A)の合成。
【化133】
(3-(メトキシカルボニル)フェニル)ボロン酸(221mg、1.2mmol)および2,4-ジクロロフェノール(100mg、0.61mmol)の無水DCM(5mL)中の撹拌溶液に、Cu(OAc)
2(111mg、0.61mmol)およびTEA(0.86mL、0.61mmol)を添加した。一晩撹拌した後、反応混合物を濾過し、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、182mg(27%)の3-(2,4-ジクロロフェノキシ)安息香酸メチル(INT 16-A)を得た。C
14H
10Cl
2O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):296、実測値297.5[M+H]
+、t
R=5.96分。(方法11)。
【0314】
工程16-2。3-(2,4-ジクロロフェノキシ)安息香酸(16-1)の合成
【化134】
3-(2,4-ジクロロフェノキシ)安息香酸メチル(INT 16-A)(50mg、0.17mmol)のMeOH(3mL)中の撹拌溶液に、1M NaOH(67mg、1.68mmol)を添加した。反応混合物を2時間加熱還流した。4N HCl(水溶液)の添加によりpHを2に調整し、次いでEAで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(mgSO
4)、濾過し、真空で濃縮して、粗固形物を得て、これをSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、10mg(21%)の3-(2,4-ジクロロフェノキシ)安息香酸(化合物16-1)を白色固形物として得た。C
13H
8Cl
2O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):281.99、実測値283.6[M+H]
+、t
R=14.15分。(方法10)。
【0315】
表16に列挙されている化合物は、スキーム16の手順を使用して作製した。
【0316】
【0317】
実施例17
化合物17-1、化合物I-31および
その他の代表的なテトラゾールアイソスター化合物
【化135】
【化136】
試薬:(i)塩基(Na
2CO
3、K
2CO
3、KO
tBu)、溶媒(アセトン、MeCN、DMF)、(ii)NaN
3、NH
4Cl、DMF。
【0318】
工程17-1:3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンゾニトリル(INT-17-1)
【化137】
3-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(500mg、2.55mmol)、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(0.551g、2.81mmol)、およびK
2CO
3(1.06g、7.65mmol)のアセトン(10.0mL)中の混合物を80℃で1時間加熱した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(40gカートリッジ)により精製して、ヘキサンとEAの混合物で溶出して、750mg(94%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンゾニトリル(化合物17-1)を、固体として得た。
1 HNMR(400MHz、DMSO)δ7.96-7.92(m、1H)、7.90-7.87(m、1H)、7.87-7.80(m、2H)、7.72(ddd、J=8.7、2.3、0.7Hz、1H)、7.66(t、J=7.7Hz、1H)、7.43(d、J=8.5Hz、1H)、5.38(s、2H)、LCMS:m/z(ES-)、[M-H]
-:310.15、HPLC t
R=5.78分。(方法12)。
【0319】
工程17-2:5-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)-1H-1,2,3,4-テトラゾール(INT-31)
【化138】
化合物17-1(100mg、0.321mmol)、NaN
3(31.3mg、0.481mmol)、およびNH
4Cl(27.5mg、0.513mmol)のDMF(1.00mL)中の混合物を、130℃で12時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、2M HClに0℃で注いだ。混合物を濾過し、固体を乾燥させて、5-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)-フェノキシ)メチル)フェニル)-1H-1,2,3,4-テトラゾール(INT-31)を、固形物(102mg、90%)として提供した。
1HNMR(400MHz、CD
3OD)δ8.17(s、1H)、8.00(d、J=7.8Hz、1H)、7.72(dd、J=8.1、5.0Hz、2H)、7.67、-7.53(m、2H)、7.33(d、J=8.7Hz、1H)、5.37(s、2H)、LCMS:C
15H
10ClF
3N
4Oについての計算値:354、実測値355.06、[M-H]
+、t
R=4.35分。(方法12)。
【0320】
表17に列挙されている化合物は、スキーム17の手順を使用して作製した。
【0321】
【0322】
実施例18
代表的なアリールスルホンアミドアイソスター化合物の一般的な合成
【化139】
試薬:(i)NaH、DMF、BnBr、(ii)ArSO
2Cl、pyr、CHCl
2、(iii)H
2、Pd/C、MeOH、(iv)スキーム2の工程1を参照されたい。
【0323】
3-アミノベンジルアルコールのDMF中の溶液を、NaHおよび臭化ベンジルで処理して、3-((ベンジルオキシ)メチル)アニリンを形成する。単離後、3-((ベンジルオキシ)-メチル)アニリンをCH2Cl2に溶解し、ピリジンおよび塩化アリールスルホニル(ArSO2Cl)で処理して、O-ベンジル保護アリールスルホンアミドを得て、これを接触水素化により脱保護してアルコール中間体18-Aを得る。最終化合物の調製は、スキーム2、工程1に記載されている光延反応に従って行われる。
【0324】
実施例19
代表的なスルホニル尿素アイソスター化合物の一般的な合成
【化140】
試薬:(i)NaH、DMF、BnBr、(ii)Mg、THF、DABSO、SO
2Cl
2、NH
4OH、(iii)塩基(K
2CO
3、Et
3N、i-Pr
2EtN)、DPPA、HOAc、(iv)H
2、Pd/ C、MeOH、(v)スキーム2の工程1を参照されたい。
【0325】
3-ブロモベンジルアルコールのDMF中の溶液をNaHおよび臭化ベンジルで処理して1-((ベンジルオキシ)メチル)-3-ブロモベンゼンを形成し、これを乾燥THFに溶解してMgで処理することにより別個の工程でグリニャール試薬に変換する。グリニャール試薬をDABSO、塩化スルフニルおよび水酸化アンモニウムで、Woolven,H.ら(Org.Lett.13:4876,2011)に従って処理し、O-ベンジル保護スルホンアミド、中間体19-Aを提供する。INT 19-Aを塩基、DPPAおよび酢酸で、Lockhurst,C.A.ら(Tet.Lett.48:8878,2007)の方法に従って、O-ベンジル保護スルホニル尿素、中間体19-Bを提供する。INT 19-Bを、接触水素化によって脱保護し、遊離アルコール中間体を得て、これをスキーム2、工程1に記載した光延反応に従って最終化合物に変換する。
【0326】
実施例20
代表的なN-アシルスルホンアミドアイソスター化合物の一般的な合成
【化141】
試薬:(i)ZnCl
2、Ac
2O、(ii)H
2Pd/C、MeOH、(iii)スキーム2の工程1を参照されたい。
【0327】
中間体19-A(実施例19を参照されたい)を、ZnCl 2および無水酢酸(AC2O)と、Pham、M.V.ら(Angew.Chem I.E 51:10610,2012)に従って反応させて、O-ベンジル保護N-アシルスルホンアミド中間体を提供し、これを接触水素化により脱保護して、遊離アルコール、中間体20-Aを得る。アルコールは、スキーム2の工程1に記載されている光延反応に従って最終化合物に変換する。
【0328】
実施例21
代表的なN-ヒドロキシアミドアイソスター化合物の一般的な合成
【化142】
試薬:(i)EtCO
2Cl、NMm、DMF、(ii)NH
2OH MeOH。
【0329】
Aがフェニルであり、Rがカルボン酸である式(I)の化合物をDMFに溶解し、0℃に冷却する。クロロギ酸エチル(1.2当量)およびN-メチルモルホリン(1.3当量)を連続して添加し、混合物を10分間撹拌する。メタノール中のヒドロキシルアミン(2当量)を添加し、反応物を室温まで温め、一晩撹拌する。定期的な後処理と精製により、所望のN-ヒドロキシアミド生成物を得る。
【0330】
実施例22
代表的なホスフィン酸アイソスター化合物の一般的な合成
【化143】
試薬:(i)スキーム2の工程1を参照されたい。(ii)ホスフィン酸メチル、Pd(OAc)
2、PPh
3、NMM、MeCN、(iii)のHCl、H
2O。
【0331】
3-ヨードベンジルアルコールを、スキーム2、工程1に記載された光延反応に従って中間体22-Aに変換する。塩基としてのNMMの存在下で、アセトニトリル中のメチルホスフィネートを使用する、Grady,H.L.(”Preparation of arylphosphinic acid derivatives as building blocks for binding sites”,Retrospective Theses and Dissertations,10373,1992)により記載されたパラジウム触媒クロスカップリング反応(Pd(OAc)2および配位子としてのPPh3)を使用して、ヨウ化アリールをアルキルホスフィン酸塩に変換する。アリールホスフィン酸生成物を、HCl水溶液中のアルキルホスフィン酸塩の加水分解から得る。
【0332】
実施例23
代表的なホスホン酸アイソスター化合物の一般的な合成
【化144】
試薬:(i)スキーム2、工程1を参照されたい。(ii)HPO(Oi-Pr)
2、Pd(OAc)
2、CM-Phos、t-BuOH/i-PrOH、DIPEA、(iii)のHCl、H
2O。
【0333】
3-ブロモベンジルアルコールを、スキーム2、工程1に記載された光延反応に従って中間体23-Aに変換する。臭化アリールをパラジウム触媒クロスカップリング反応(Pd(OAc)2および配位子としてのCM-フォス)を使用してジアルキルホスホン酸塩に変換し、これはFu,C.W.ら(Org.Lett.17:5906,2015)に記載されており、これはアルコール溶媒中の亜リン酸ジイソプロピルと塩基としてのDIPEAを使用する。アリールホスホン酸生成物は、HCl水溶液中のジアルキルホスホン酸塩の加水分解から得られる。
【0334】
実施例24
代表的なピロリジン-2,4-ジオンアイソスター化合物の一般的な合成
【化145】
試薬:(i)塩化エチルマロニル、CH
2Cl
2 Et
3N、(ii)KHMDS、トルエン、(iii)HBr、水、(iv)H
2、Pd/C、MeOH、(v)スキーム2の工程1を参照されたい。
【0335】
開始フェニルグリシンアミノ酸誘導体のピロリジン-2,4-ジオンへの変換は、WO2007/063010に記載されている3段階の付加/環化/脱炭酸シーケンスによって達成され、中間体24-Aを得る。この中間体は、接触水素化によって脱保護され、遊離アルコールを得て、スキーム2、工程1に記載されている光延反応に従って最終化合物に変換される。開始物質であるアミノ酸メチルエステルは、当業者に既知の様々な方法で、例えば、3-((ベンジルオキシ)メチル)ベンズアルデヒド(以下に記載から)ストレッカーアミノ酸合成およびエステル化により調製することができる。
【0336】
実施例25
代表的なフラン-2,4-ジオンアイソスター化合物の一般的な合成
【化146】
試薬:(i)NaH、DMF、BnBr、(ii)LDA、THF、
【化147】
、(iii)HBr、水、(iv)H
2、Pd/C、MeOH、(v)スキーム2の工程1を参照されたい。
【0337】
市販の3-ヒドロキシメチルベンズアルデヒドを、NaHおよび臭化ベンジルと反応させて3-((ベンジルオキシ)メチル)ベンズアルデヒドを形成する。この中間体を、WO2007/063010に記載されている2段階のシーケンスでシクロペンタン-1,3-ジオンに変換し、中間体25-Aを得る。この中間体を、接触水素化によって脱保護し、遊離アルコールを得て、これをスキーム2、工程1に記載された光延反応に従って最終化合物に変換する。
【0338】
実施例26
代表的なシクロペンタン-1,3-ジオンアイソスター化合物の一般的な合成
【化148】
試薬:(i)NaH、DMF、BnBr、(ii)
t-BuLi、Et
2O、CuI、
【化149】
、(iii)HF/ピリジン、CH
3CN、(iv)ジョーンズ試薬、アセトン、(v)H
2、Pd/C、MeOH、(vi)スキーム2の工程1を参照されたい。
【0339】
3-ブロモベンジルアルコールのDMF中の溶液をNaHおよび臭化ベンジルで処理して、1-((ベンジルオキシ)メチル)-3-ブロモベンゼンを形成する。この中間体を、Lassalas,P.ら(ACSMed.Chem.Lett.8:864,2017)により記載されている3段階の共役付加/脱保護/酸化シーケンスでシクロペンタン-1,3-ジオンに変換し、中間体26-Aを得る。この中間体を、接触水素化により脱保護し、遊離アルコールを得て、これをスキーム2、工程1に記載された光延反応に従って最終化合物に変換する。
【0340】
実施例27
代表的なジフルオロフェノールアイソスター化合物の一般的な合成
【化150】
試薬:(i)スキーム11の工程1を参照されたい。(ii)スキーム2の工程1を参照されたい。
【0341】
3-ブロモベンジルアルコールおよび市販の4-ヒドロキシ-3,5-ジフルオロフェニルボロン酸を、実施例11に記載されている鈴木カップリング法に従ってカップリングし、中間体27-Aを得て。これをスキーム2、工程1に記載されている光延反応に従って最終化合物に変換する。
【0342】
実施例28
代表的な3-置換5-オキソ-チアジアゾールアイソスター化合物の一般的合成
【化151】
試薬:(i)NaH、DMF、BnBr、(ii)NH
2OH.HCl、Et
3N、EtOH、(iii)TCDI、THF、BF
3-OEt
2/THF、(iv)H
2、Pd/C、MeOH、(v)スキーム2の工程1を参照されたい。
【0343】
3-シアノベンジルアルコールのDMF中の溶液をNaHおよび臭化ベンジルで処理し、3-((ベンジルオキシ)メチル)ベンゾニトリルを形成する。次いで、シアン化アリールを、Kohara,Y.ら(J.HetercyclicChem.37:1419,2000)に従って、2段階で3-置換5-オキソ-チアジアゾールに変換して、中間体28-Aを得る。この中間体を、接触水素化により脱保護し、遊離アルコールを得て、これをスキーム2、工程1に記載された光延反応に従って最終化合物に変換する。
【0344】
実施例29
代表的な3-置換オキサジアゾロンアイソスター化合物の一般的合成
【化152】
試薬:(i)NaH、DMF、BnBr、(ii)NH
2OH.HCl、Et
3N、EtOH、(iii)CDI、DBU、1,4-ジオキサン、(iv)H
2、Pd/C、MeOH、(v)スキーム2の工程1を参照されたい。
【0345】
3-シアノベンジルアルコールのDMF中の溶液をNaHおよび臭化ベンジルで処理し、3-((ベンジルオキシ)メチル)ベンゾニトリルを形成する。次いで、シアン化アリールを、Yu,X.ら(Org.Lett.18:5412,2-016)に従って、2段階で3-置換オキサジアゾロンに変換し、中間29-Aを得る。この中間体を、接触水素化により脱保護し、遊離アルコールを得て、これをスキーム2、工程1に記載された光延反応に従って最終化合物に変換する。
【0346】
実施例30
代表的なチアゾリジン2,4-ジオンアイソスター化合物の一般的な合成
【化153】
試薬:(i)NaH、DMF、BnBr;(ii)ZnI
2、TMSCN、HCl(濃)、iii)MeOH、触媒。サリチルアルデヒド;(iv)SOCl
2、ピリジン、チオ尿素、NaOAc、EtOH、HCl(水溶液)、EtOH、(v)H
2、Pd/C、MeOH、(vi)スキーム2の工程1を参照されたい。
【0347】
市販の3-ヒドロキシメチルベンズアルデヒドを、NaHおよび臭化ベンジルと反応させて3-((ベンジルオキシ)メチル)ベンズアルデヒドを形成する。得られたエーテルアルデヒドは、SirimanneおよびPatterson(J.Label.Cmpd.Radiopharm.33:725,1993)に従ってマンデル酸塩に変換され、最初にエステル化されたマンデル酸誘導体を得て、中間体30-Aを得る。中間体30-Aは、Koyamaら(Biorg.Med.Chem.Lett.13:1801,2003)に従ってチアゾリジン-2,4-ジオンに変換され、接触水素化は、アルコールの脱保護を可能にして、中間体30-Bを得る。アルコール30-Bは、スキーム2の工程1に記載されている光延反応に従って最終化合物に変換する。
【0348】
実施例31
化合物1-56の代替合成および31-2の合成
【化154】
【化155】
試薬(i)NaBH
4、DCM、MeOH、(ii)SOCl
2、DCM、(iii)K
2CO
3、CH
3CN(iv)NaOH、溶媒(THF、MeOH、またはDMF)。
【0349】
工程31-1。6-(ヒドロキシメチル)ピコリリン酸メチルの合成(INT 31-A)
【化156】
ジメチルピリジン-2,6-ジカルボキシレート(20g、102.5mmol)の0℃のMeOH(20mL)中の撹拌溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(5.81g、153.7mmol)を3回に分けて添加した。反応混合物を室温に温め、1時間撹拌した。反応混合物をNH
4Cl(水溶液)(10mL)で希釈し、EA(3×500mL)およびEA(10mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、真空で濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン中10%MeOH)により精製して、12g(70%)の6-(ヒドロキシメチル)ピリジン-2-カルボン酸メチル(INT 31-A)を、白色固形物として得た。TLC(EA):R
f=0.60。
【0350】
工程31-2。6-(クロロメチル)ピコリン酸メチルの合成(INT 31-B)
【化157】
INT 31-A(5.00g、29.9mmol)のDCM(62.5mL)中の撹拌溶液を含むフラスコに、室温で塩化チオニル(4.36mL、59.8mmol)を入れた。14時間撹拌した後、反応混合物に飽和K
2CO
3水溶液を滴下して、pHを10~11に調整した。有機層を収集し、水層をDCMで2回逆抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)で精製して、3.9g(69.7%)の6-(クロロメチル)ピコリン酸メチル(INT 31-B)を、無色油状物として得て、これは放置の際に固化して、白色結晶粉末を得た。C
8H
8ClNO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):185.61、m/z 186.1(M+H)
+、t
R=3.64分。(方法1)。
1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δ8.09-7.99(m、2H)、7.81(dd、J=7.5、1.3Hz、1H)、4.86(s、2H)、3.89(s、3H)。
【0351】
工程31-3。6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ピコリン酸メチル(化合物31-C)の合成
【化158】
INT 31-C(3.861g、20.8mmol)を含有するフラスコに、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(4.497g、22.9mmol)のMeCN(70mL)中の溶液を入れ、続いてK
2CO
3(4.312g、31.2mmol)およびヨウ化カリウム(345.3mg、2.08mmol)を入れた。得られた懸濁液を60℃に加熱した。16時間撹拌した後、反応混合物を室温に冷却し、H
2Oで希釈して、Et
2Oで3回抽出した。有機層を合わせて、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)で精製して、6.64g(92.4%)の6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ピコリン酸メチル(INT 31-C)を白色固形物として得た。C
15H
11ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):345.70、実測値346.1[M+H]
+、t
R=5.99分。(方法1)。
【0352】
工程31-4。6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ピコリン酸(化合物1-56)の合成
【化159】
INT 31-C(500mg、1.45mmol)のTHF(7.23mL)中の撹拌溶液を含むフラスコに、1M NaOH(7.23mL、7.23mmol)を入れた。50℃で17時間撹拌した後、混合物をTHFおよびH
2Oで希釈したが、明確な層は観察されなかった。Et
2Oを、有機層と水層の分離をもたらすために添加した。水層を収集し、3M HClを使用してpH3~4に酸性化した。得られた白色沈殿物をEt
2Oで3回抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、減圧下で濃縮して、310mg(64.6%)をの6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ピコリン酸(化合物1-56)を、白色固形物として得た。C
14H
9ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):331.68、実測値332.1[M+H]
+、t
R=5.34分。(方法1)。
【0353】
【0354】
工程31-5。4-エチルピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT 31-D)の合成
【化161】
ジメチルピリジン-2,6-ジカルボキシレート(10g、51.2mmol)およびプロパナール(18.7mL、256.2mmol)のH
2SO
4(100mL)中の溶液に、FeSO
4(5.70g、20.49mmol)および30%H
2O
2(9.9mL、102.5mmol)を15分間滴加した。0℃で15分間撹拌した後、混合物を飽和K
2CO
3(水溶液)で希釈し、EAで抽出した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、真空で濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(石油エーテル/EA)で精製して、4.5g(39%)の4-エチルピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT 31-D)を、黄色固形物として得た。TLC(3:1石油エーテル:EA):R
f=0.6。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.13-8.20(m、2H)4.00-4.03(m、6H)2.78-2.87(m、2H)1.29-1.37(m、3H)。
【0355】
工程31-6。4-エチル-6-(ヒドロキシメチル)ピコリネン酸メチル(INT 31-E)の合成
【化162】
INT-31-D(4.5g、20.2mmol)のMeOH(80mL)およびDCM(20mL)中の溶液に、NaBH
4(1.14g、30.24mmol)を0℃で添加した。20℃で12時間撹拌した後、混合物を飽和水溶液で希釈した。NH
4Clを、EAで抽出した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(石油エーテル/EA)により精製して、2.8g(71%)の4-エチル-6-(ヒドロキシメチル)ピコリン酸メチル(INT 31-E)を、黄色の固形物として得た。TLC(1:1石油エーテル:EA):R
f=0.4。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.84-7.93(m、1H)7.34-7.43(m、1H)4.79-4.86(m、2H)3.93-4.00(m、3H)2.68-2.77(m、2H)1.27(t、J=7.64Hz、3H)。
【0356】
工程31-7。6-(クロロメチル)-4-エチルピコリン酸メチル(INT 31-F)の合成
【化163】
INT-31-E(2.8g、14.34mmol)のDCM(100mL)中の0℃の溶液に、SOCl
2(14.01mL、193mmol)を添加した。1.5時間後、反応混合物を濃縮して、2.5g(82%)の6-(クロロメチル)-4-エチルピコリン酸メチル(INT-31F)を黄色の油状物として得て、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。C
10H
12ClNO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):213.66;実測値214.0[M+H]
+、t
R=0.842分。(方法6)。
【0357】
工程31-8。6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-4-エチルピコリン酸メチル(INT 31-G)の合成
【化164】
INT-31-F(2.5g、11.70mmol)および2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(2.0g、10.18mmol)のMeCN(160mL)中の溶液に、K
2CO
3(4.85g、35.10mmol)を添加した。懸濁液を80℃で12時間撹拌し、冷却して、濾過し、残渣を収集し、これをSiO
2クロマトグラフィー(PE:EA)により精製して、4g(82%)の6-((2-クロロ-4-)トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-4-エチルピコリン酸メチル(INT-31-G)を、淡黄色固形物として得た。TLC(3:1石油エーテル:EA):R
f=0.55。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm1.32(t、J=7.58Hz、3H)2.79(q、J=7.62Hz、2H)4.03~4.05(m、3H)5.40(s、2H)7.06(d、J=8.56Hz、1H)7.50(dd、J=8.68、1.59Hz、1H)7.67~7.74(m、2H)7.97(s、1H)。
【0358】
工程31-9。6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-4-エチルピコリン酸(化合物31-2)の合成
【化165】
INT-31-G(3.4g、9.1mmol)およびLiOH-H
2O(1.15g、27.3mmol)のTHF(5mL)およびH
2O(1mL)中の溶液を30℃で12時間撹拌した。反応混合物を1N HClでpH6に酸性化し、次いでEAに抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮してMeCNに溶解した。H
2Oを添加して、白色沈殿物を生成させ、これを濾過により収集して、H
2Oで洗浄した。得られたフィルターケーキを凍結乾燥して、1.93g(58%)の6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-4-エチルピコリン酸(化合物31-2)を白色固形物として提供した。C
16H
13ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):359.7、実測値360.0[M+H]
+、t
R=0.95分。(方法5-95AB_R_220&254.lcm)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm8.07(s、1H)7.76(s、1H)7.72(d、J=1.88Hz、1H)7.53(dd、J=8.63、1.63Hz、1H)7.06(d、J=8.63Hz、1H)5.34(s、2H)2.84(q、J=7.63Hz、2H)1.33(t、J=7.57Hz、3H)。
【0359】
実施例32
化合物32-1の合成
【化166】
【化167】
試薬(i)チオニル-Cl、POCl
3、MeOH、(ii)SOCl
2、DCM、(iii)K
2CO
3、CH
3CN(iv)NaOH、溶媒(THF、MeOH、またはDMF)。
【0360】
工程32-1。3-シアノ-5-メチル安息香酸メチル(INT 32-A)の合成
【化168】
塩化チオニル(7mL)を3-(メトキシカルボニル)-5-メチル安息香酸(1.5g、7.7mmol)に添加した。還流で1時間撹拌した後、反応混合物を溶解し、トルエンで3回濃縮した。残渣をDCM(5mL)に溶解し、NH
4OH(5mL)に0℃で添加し、白色沈殿物を得た。反応混合物を0℃で5分間撹拌した。H
2OおよびEAを添加し、混合物を濾過して、1.40gの白色固形物を得た。濾過した固形物にPOCl
3(4.7mL)を添加し、反応混合物を100℃で1時間加熱した。反応混合物を冷却し、真空で濃縮し、DCM中に溶解し、飽和NaHCO
3で処理した。混合物をEA(2×20mL)で抽出し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空中で濃縮して、1.15gの粗物質を得た。粗物質をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、952mg(70%)の3-シアノ-5-メチル安息香酸メチル(INT 32-A)を白色固形物として得た。C
10H
9NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):175.19、実測値176.2[M+H]
+、t
R=4.87分。(方法1)。
1H NMR(500MHz、CDCl
3)δ8.12(br s、1H)、8.07(br s、1H)、7.63(br s、1H)、3.94(s、3H)、2.45(s、3H)。
【0361】
工程32-2。3-(ブロモメチル)-5-シアノ安息香酸メチル(INT 32-B)の合成
【化169】
INT 32-A(0.50g、2.9mmol)のCCl
4(10mL)中の撹拌溶液に、NBS(0.56g、3.1mmol)およびAIBN(94mg、0.57mmol)を添加した。反応混合物を77℃(還流)に4時間加熱し、次に真空で濃縮し、そしてSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)によって精製して、247mg(34%)の3-(ブロモメチル)-5-シアノ安息香酸メチル(INT 32-B)を白色固形物として得た。C
10H
8BrNO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):254.08、m/z 255.2(M+H)
+、t
R=5.05分。(方法1)。
【0362】
工程32-3。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-シアノ安息香酸メチル(INT 32-C)の合成
【化170】
INT 32-B(124mg、488μmol)のMeCN(3mL)中の撹拌溶液に、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(95.9mg、488μmol)およびK
2CO
3(87.7mg、634μmol)を添加した。60℃で12時間加熱した後、反応混合物をRTに冷却し、H
2O(6mL)で希釈した。水層をEt
2O(2×6mL)およびEA(6mL)で抽出し、乾燥させ(Na
2SO
4)、セライトを通して濾過し、真空中で濃縮して、146.1mg(81%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-シアノ安息香酸メチル(INT 32-C)をベージュ色固体物として得た。C
17H
11ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):369.72、実測値370.0[M+H]
+、t
R=6.39分。(方法1)。
【0363】
工程32-3。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-シアノ安息香酸(化合物32-1)の合成
【化171】
INT 32-C(146.1mg、395.2μモル)のMeOH(2mL)およびTHF(2mL)中の撹拌溶液を含有するバイアルに、固体NaOH(79mg、1.98mmol)を入れた。50℃で12時間撹拌した後、反応混合物をH
2Oで希釈し、3M HClを使用してpH4~5に酸性化した。得られた白色沈殿物をEt
2O(3×10mL)およびEA(2×10mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、減圧下で濃縮して、粗固形物を得て、これを逆相HPLC(H
2O/CH
3CN)により精製した。合わせた純粋な画分の凍結乾燥により、82.6mg(59%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-シアノ安息香酸(化合物32-1)を白色固形物として得た。C
16H
9ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):355.0、実測値354.0[M-H]
+、t
R=10.07分。(方法4)。
1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δ13.60(br s、1H)、8.36(s、1H)、8.29(s、1H)、8.18(s、1H)、7.89(s、1H)、7.74(dd、J=8.5、2.0Hz、1H)、7.43(d、J=9.0Hz、1H)、5.46(s、2H)。
【0364】
表32に列挙されている化合物は、スキーム32の手順を使用して作製した。
【0365】
【0366】
実施例33
化合物33-1の合成
【化172】
【化173】
試薬:(i)塩基(Na
2CO
3、K
2CO
3、KO
tBu)、溶媒(THFまたはDMF)、)ii.三フッ化ジエチルアミノ硫黄、DCM、iii.NaOH、溶媒(THF、MeOHまたはDMF)。
【0367】
工程33-1。3-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 33-A)の合成
【化174】
3-(ブロモメチル)安息香酸メチル(300mg、1.31mmol)のMeCN(6mL)中の撹拌溶液に、2-ヒドロキシベンズアルデヒド(160mg、1.31mmol)およびK
2CO
3(235mg、1.70mmol)を添加した。60℃で18時間加熱した後、混合物をRTに冷却し、H
2O(6mL)で希釈し、水層をEt
2O(2x6mL)およびEA(6mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、セライトを通して濾過し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)で精製して、315mg(89%)の3-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 33-A)を、白色固形物として得た。C
16H
14O
4について計算されたLCMS-ESI(m/z):270.1、実測値271.5(M+H)
+、t
R=5.4分。(方法1)。
【0368】
工程33-2。3-((2-(ジフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 33-B)の合成
【化175】
INT 33-A(50mg、0.18mmol)のDCM(2mL)中の撹拌溶液に、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(0.12mL、0.92mmol)を添加した。40℃で一晩加熱した後、追加の三フッ化ジエチルアミノ硫黄(0.12mL、0.92mmol)を添加し、反応混合物を40℃で一晩撹拌した。反応混合物をRTに冷却し、H
2Oで希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空中で濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、28.7mg(53%)の3-((2-(ジフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 33-B)を提供した。C
16H
14F
2O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):292.28、実測値273.2(M+H)
+、t
R=5.94分。(方法1)。
1H NMR(500MHz、CDCl
3)δ8.09(s、1H)、8.03-8.01(m、1H)、7.65-7.63(m、1H)、7.60(d、J=10Hz、1H)、7.48(d、J=10.0Hz、1H)、7.41-7.39(m、1H)、7.06(t、J=10.0Hz、1H)、7.02(t、J=55Hz、1H)、6.99-6.97(m、1H)、5.17(s、2H)、3.94(s、3H)。
【0369】
工程33-3。3-((2-(ジフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸(化合物33-1)の合成
【化176】
INT 33-B(28.7mg、98.2μモル)のTHF(2mL)中の撹拌溶液に、1M NaOH(0.5mL、491μモル)を添加した。反応混合物を60℃で一晩加熱し、真空中で濃縮し、3M HClで希釈し、抽出した(EAおよびEt
2O)。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空中で濃縮して、20.0mg(73%)の3-((2-(ジフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸(化合物33-1)を、白色固形物として得た。C
15H
12F
2O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):278.3、実測値277.2[M-H]
+、t
R=8.02分。(方法4)。
1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δ12.99(br s、1H)、8.05(s、1H)、7.91(d、J=7.5Hz、1H)、7.73(d、J=7.0Hz、1H)、7.54-7.45(m、3H)、7.26-7.04(m、3H)、5.30(s、2H)。
【0370】
表33に列挙されている化合物は、スキーム33の手順を使用して作製した。
【0371】
【0372】
実施例34
化合物34-1の合成
【化177】
【化178】
試薬:(i)塩基(Na
2CO
3、K
2CO
3、KO
tBu)、溶媒(THFまたはDMF)、)ii.トリシクロヘキシルホスフィン、リン酸カリウム、Pd(OAc)
2、ボロン酸、トルエン、iii.NaOH、溶媒(THF、MeOHまたはDMF)。
【0373】
工程34-1。3-((2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 34-A)の合成
【化179】
2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(316mg、1.31mmol)のMeCN(5mL)の撹拌溶液を含有するバイアルに3-(ブロモメチル)安息香酸メチル(300mg、1.31mmol)およびK
2CO
3(235mg、1.70mmol)を入れた。得られた黄色懸濁液を、60℃で16時間撹拌し、室温に冷却し、H
2Oで希釈し、Et
2Oで3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、減圧下で濃縮して、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、451mg(88.5%)の3-((2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)安息香酸メチル(INT 34-A)を白色固形物として得た。C
16H
12BrF
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):389.2、実測値391.0(M+H)
+、t
R=6.7分。(方法1)。
【0374】
工程34-2。3-((2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 34-B)の合成
【化180】
INT 34-A(300mg、771μmol)のトルエン(4mL)中の混合物を含有する15mL圧力管に、リン酸カリウム(491mg、2.31mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(32.4mg、116μmol)、シクロプロピルボロン酸(132mg、1.54mmol)、および酢酸パラジウム(II)(17.3mg、77.1μmol)を入れた。管を封止し、得られたオレンジ色懸濁液を100℃で13.5時間撹拌し、次いで室温に冷却し、Et
2OとH
2Oとの間で分配した。水層をEt
2O(2×)で逆抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、減圧下で濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)で精製して、201mg(74%)の3-((2-シクロプロピル)-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 34-B)を提供した。C
19H
17F
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):350.34、実測値373.2(M+Na)
+、t
R=6.8分。(方法1)。
1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δ8.11(s、1H)、7.93(d、J=7.7Hz、1H)、7.78(d、J=7.4Hz、1H)、7.58(t、J=7.7Hz、1H)、7.49(dd、J=8.2、2.0Hz、1H)、7.21(d、J=8.6Hz、1H)、7.15(d、J=2.3Hz、1H)、5.34(s、2H)、3.86(s、3H)、2.18(tt、J=8.5、5.3Hz、1H)、1.01~0.91(m、2H)、0.76~0.69(m、2H)。
【0375】
工程34-3。3-((2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸(化合物34-1)の合成
【化181】
INT 34-B(195mg、557μモル)のTHF(5mL)中の撹拌溶液に、1M NaOH(2.23mL、2.23mmol)を入れた。溶液を50℃で12.5時間一晩撹拌し、減圧下で濃縮し、H
2Oに溶解して、3M HClを使用してpH4~5に酸性化した。得られた白色沈殿物をEt
2Oに3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、減圧下で濃縮して、粗生成物を得て、これを分取HPLC(0.1%のギ酸を含有するCH
3CN/H
2O)により精製して、66mg(35%)の3-((2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸(化合物34-1)を、白色固形物として得た。C
18H
15F
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):336.3、実測値335.2[M-H]
+、t
R=10.83分。(方法4)。
1H NMR(499MHz、DMSO-d
6)δ13.03(s、1H)、8.09(s、1H)、7.91(d、J=7.8Hz、1H)、7.74(d、J=7.7Hz、1H)、7.55(t、J=7.7Hz、1H)、7.50(dd、J=8.7、2.3Hz、1H)、7.21(d、J=8.6Hz、1H)、7.15(d、J=2.3Hz、1H)、5.33(s、2H)、2.18(tt、J=8.5、5.3Hz、1H)、0.99~0.91(m、2H)、0.76~0.69(m、2H)。
19F NMR(376MHz、DMSO-d
6)δ-59.98。
【0376】
実施例35
化合物35-1の合成
【化182】
【化183】
試薬:(i)塩基(Na
2CO
3、K
2CO
3、KO
tBu)、溶媒(THF、ジオキサン、またはDMF)、iii.NaOH、溶媒(THF、MeOHまたはDMF)。
【0377】
工程35-1。3-(((3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)オキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 35-A)の合成
【化184】
2,3-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(433mg、2.01mmol)の1,4-ジオキサン(9mL)中の溶液を含有する、48mLの圧力容器に、3-(ヒドロキシメチル)安息香酸メチル(500mg、3.01mmol)およびカリウムtert-ブトキシド(338mg、3.01mmol)を添加した。容器を封止し、反応混合物を90℃で15.5時間加熱し、次いで室温に冷却した。反応混合物を、Et
2OとH
2Oとの間で分配した。相を分離させ、水層をEt
2O(2×)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)で精製して、198mg(28.6%)の3-(((3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)オキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 35-A)を白色固形物として得た。C
15H
11ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):345.7、実測値346.1(M+H)
+、t
R=6.6分。(方法1)。
1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δ8.59(dd、J=2.2、1.1Hz、1H)、8.44(d、J=1.9Hz、1H)、8.09(t、J=1.8Hz、1H)、7.94(dt、J=7.7、1.5Hz、1H)、7.76(dt、J=7.6、1.5Hz、1H)、7.57(t、J=7.7Hz、1H)、5.60(s、2H)、3.86(s、3H)。
【0378】
工程35-2。3-(((3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)オキシ)メチル)安息香酸(化合物35-1)の合成
【化185】
INT 35-A(190mg、550μmol)のTHF(5mL)撹拌溶液を含有する20mLバイアルに、1M NaOH(2.20mL、2.20mmol)を入れた。50℃で22.5時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣をH
2Oに溶解し、3M HClを使用してpH4~5に酸性化した。得られた白色沈殿物をEt
2O(3×)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、減圧下で濃縮して、150mg(82.3%)の3-(((3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル))オキシ)メチル)安息香酸(化合物35-1)を、白色粉末として得た。C
14H
9ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):331.7、実測値333.2(M+Na)
+、t
R=10.1分。(方法3)。
1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δ13.05(s、1H)、8.60(d、J=1.1Hz、1H)、8.44(d、J=2.2Hz、1H)、8.06(s、1H)、7.92(d、J=7.8Hz、1H)、7.73(d、J=7.7Hz、1H)、7.54(t、J=7.7Hz、1H)、5.59(s、2H)。
19F NMR(376MHz、DMSO-d
6)δ-60.02。
【0379】
実施例36
化合物36-1の合成
【化186】
【化187】
試薬:(i)塩基(Na
2CO
3、K
2CO
3、KO
tBu)、溶媒(THF、ジオキサン、またはDMF)、(ii).エチニル(トリメチル)シラン、ジクロロパラジウム、トリフェニルホスフィン、CuI、TEA、THF、(iii).NaOH、溶媒(THF、MeOHまたはDMF)。
【0380】
工程36-1。2-フルオロ-3-((2-ヨード-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-メチル)安息香酸メチル(INT 36-A)の合成
【化188】
INT 4-A(300mg、1.21mmol)および2-ヨード-4-(トリフルオロメチル)フェノール(349.72mg、1.21mmol)のCH
3CN(10mL)溶液に、K
2CO
3(218.17mg、1.58mmol)を添加した。60℃で12時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、500mg(91%)の2-フルオロ-3-((2-ヨード-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 36-A)を提供し、これをさらなる精製することなく使用した。C
16H
11F
4IO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):454.16、実測値454.9(M+H)
+、t
R=1.04分。(方法6)。
【0381】
工程36-2。2-フルオロ-3-((4-(トリフルオロメチル)-2-((トリメチルシリル)エチニル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 36-B)の合成
【化189】
INT 36-A(500mg、1.10mmol)のTHF(10mL)の溶液に、エチニル(トリメチル)シラン(167.7μL、1.21mmol)、ジクロロパラジウムトリフェニルホスフィン(77.28mg、110.09μmol)、CuI(20.97mg、110.09μmol)およびTEA(459.72μL、3.30mmol)を添加した。40℃で12時間撹拌した後、混合物をH
2O(20mL)に注ぎ、EA(3×20mL)で抽出した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(PE、EA)により精製して、200mg(42%)の2-フルオロ-3-((4-(トリフルオロメチル)-2-((トリメチルシリル)エチニル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 36-B)を白色固形物として提供した。TLC(5:1 PE:EA、R
f=0.7)
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.95-7.90(m、2H)、7.74(s、1H)、7.57-7.53(m、1H)、7.33~7.27(m、1H)、7.05~7.01(m、1H)、5.29(s、2H)、3.96(s、3H)、0.31~0.27(m、9H)。
【0382】
工程36-3。3-((2-エチニル-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸(化合物36-1)の合成
【化190】
INT 36-B(185mg、0.44mmol)のMeOH(5mL)およびH
2O(5mL)、およびのTHF(5mL)の懸濁液に、NaOH(52.3mg、1.4mmol)を添加した。30℃で1.5時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、MeOH(5mL)中に溶解し、濾過し、分取HPLC(ギ酸を含むH
2O/CH
3CN)により精製して、59mg(48%)の3-((2-エチニル-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸(化合物36-1)を白色固形物として提供した。C
17H
10F
4O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):338.3、実測値339.1(M+Na)
+、t
R=0.786分。(方法6)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm4.44(s、1H)5.38(s、2H)7.36(t、J=7.69Hz、1H)7.43(d、J=8.50Hz、1H)7.75-7.84(m、3H)7.88(td、J=7.38、1.75Hz、1H)。
【0383】
実施例37
化合物37-1の合成
【化191】
【化192】
試薬:(i)ジオキサボロランまたはボロン酸、Pd(dppf)Cl
2-CH
2Cl
2、ジオキサン、(ii)H
2、Pd/C、MeOH、(iii)NaBH
4、MeOH、(iv)SOCl
2、DCM、(v)塩基(Na
2CO
3、K
2CO
3、KO
tBu)、溶媒(THF、ジオキサン、またはDMF)、(iv)。NaOH、溶媒(THF、MeOHまたはDMF)。
【0384】
工程37-1。3-(ヒドロキシメチル)-2-ビニル安息香酸メチルの合成(INT 37-A)
【化193】
ジメチル2-ブロモベンゼン-1,3-ジカルボン酸ジメチル(1g、3.66mmol)およびNa
2CO
3(776.25mg、7.32mmol)の1,4-ジオキサン(20mL)およびH
2O(4mL)中の懸濁液に、4,4,5,5-テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサンボロラン(683.25μL、4.03mmol)を添加した。反応混合物をPd(dppf)Cl
2-CH
2Cl
2(149.5mg、183.1μmol)で処理し、100℃で12時間撹拌した。混合物を濾過した。濾液をEA(30ml)とH
2O(30ml)との間で分配した。水層をEA(30ml)で逆抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空中で濃縮して残渣を得て、これをSiO
2クロマトグラフィーによって精製して、680mg(84.3%)の3-(ヒドロキシメチル)-2-ビニル安息香酸メチル(INT 37-A)無色油状物として提供した。TLC(5:1 PE:EA):Rf=0.7。
【0385】
工程37-2。2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)安息香酸メチル(INT 37-B)の合成
【化194】
H
2(15psi)を、INT 37-A(680mg、3.09mmol)、Pd/C(70mg、308.8 umol、純度10%)のMeOH(10mL)中の溶液に、30℃で12分間バブリングした。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得て、これをSiO
2クロマトグラフィー(EA/PE)により精製して、560mg(81.6%)の2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)安息香酸メチル(INT 37-B)を無色油状物として提供した。TLC(5:1 PE:EA):R
f=0.4。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm1.25(t、J=7.40Hz、3H)3.15(q、J=7.46Hz、2H)3.92(s、6H)7.30(t、J=7.76Hz、1H)7.85(d、J=7.70Hz、2H)。
【0386】
工程37-3。2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)安息香酸メチル(INT 37-C)の合成
【化195】
INT 37-B(0.4g、1.80mmol)のTHF(10mL)中の0℃の溶液に、NaBH
4(102.13mg、2.70mmol)およびMeOH(2mL)を添加した。70℃で12時間撹拌した後、混合物を飽和NH
4Cl(水溶液20mL)に注ぎ、EA(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、分取TLCにより精製して、170mg(48.6%)の2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)安息香酸メチル(INT 37-C)を黄色油状物として提供した。TLC(5:1 PE:EA):R
f=0.5。
【0387】
工程37-4。3-(クロロメチル)-2-エチル安息香酸メチル(INT 37-D)の合成
【化196】
INT 37-C(70mg、360.4μmol)のDCM(2mL)中の溶液に、SOCl
2(130.7μL、1.80mmol)を0℃で添加した。30℃で1時間撹拌した後、反応混合物を真空中で濃縮して、72mg(94%)の3-(クロロメチル)-2-エチル-安息香酸メチル(INT 37-D)を褐色ガムとして提供し、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。TLC(5:1 PE:EA):R
f=0.7。
【0388】
工程37-5。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-エチル安息香酸メチル(INT 37-E)の合成
【化197】
INT 37-D(70mg、329.15μmol)およびK
2CO
3(136.47mg、987.44μmol)のCH
3CN(2mL)中の懸濁液に、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(71.16mg、362.06μmol、1.1当量))を添加した。80℃で12時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を提供し、これをSiO
2クロマトグラフィー(EA/PE)により精製して、59mg(48%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-エチル-安息香酸メチル(INT 37-E)を淡黄色ガムとして提供した。TLC(10:1 PE:EA):R
f=0.75。C
18H
16ClF
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):372.7、実測値373.4(M+H)
+、t
R=1.14分。(方法6)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.78(dd、J=1.3、7.8Hz、1H)、7.66~7.63(m、1H)、7.62(s、1H)、7.46(dd、J=1.6、8.7Hz、1H)、7.30~7.22(m、1H)、7.03(d、J=8.6Hz、1H)、5.22(s、2H)、3.89(s、3H)、2.97(q、J=7.5Hz、2H)、1.23(t、J=7.5Hz、3H)。
【0389】
工程37-6。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-エチル安息香酸(化合物37-1)の合成
【化198】
INT 37-E(156mg、418.5umol)のTHF(3mL)、MeOH(1mL)およびH
2O(1mL)中の溶液に、NaOH(42.92mg、1.07mmol)を添加した。50℃で12時間で撹拌した後、混合物を3M塩酸で酸性化し、次いでEA(10ml)とH
2O(10ml)との間で分配した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空中で濃縮した。得られた残渣を分取HPLC(H
2O(0.225%FA)-CH
3CN)により精製して、144mg(77%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-エチル安息香酸(化合物37-1)を提供した。C
17H
14ClF
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):358.7、実測値357.0(M-H)
+、t
R=0.95分。(方法8)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.02(dd、J=1.1、7.8Hz、1H)、7.74(d、J=7.0Hz、1H)、7.69(d、J=2.1Hz、1H)、7.52(dd、J=1.7、8.7Hz、1H)、7.36(t、J=7.8Hz、1H)、7.09(d、J=8.6Hz、1H)、5.28(s、2H)、3.12(q、J=7.5Hz、2H)、1.31(t、J=7.5Hz、3H
【0390】
実施例38
化合物38-1の合成
【化199】
【化200】
試薬:(i)Boc
2O、DMAP、CH
3CN、(ii)NBs、AIBNまたはBPO、CCl
4、(iii)塩基(Na
2CO
3、K
2CO
3、KO
tBu)、溶媒(THF、ジオキサン、またはDMF)、(iv)酸(HCl、TFA)、溶媒(ジオキサン、THF)、(v)MeI、K
2CO
3、CH
3CN、(vi)NaOH、溶媒(THF、MeOHまたはDMF)。
【0391】
工程38-1 3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-メチル安息香酸メチル(INT 38-A)の合成
【化201】
3-アミノ-5-メチル-安息香酸メチル(1g、6.05mmol、1)、ジ-tert-ブチルジカルボネート(2.64g、12.11mmol)およびTEA(1.69mL、12.11mmol)のCH
3CN(15mL)中の溶液に4-ジメチルアミノピリジン(73.96mg、605.37μmol)を添加した。反応混合物を50℃で12時間撹拌し、その後濾過した。濾液を濃縮し、残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/PE)により精製して、850mg(53%)の3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-メチル安息香酸メチル(INT 38-A)を黄色ガムとして提供した。TLC(5:1 PE:EA):R
f=0.7。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm1.46(s、9H)2.40(s、3H)3.91(s、3H)7.28(s、1H)7.75(s、1H)7.82(s、1H).
【0392】
工程38-2 3-(ブロモメチル)-5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)安息香酸メチル(INT 38-B)の合成
【化202】
INT 38-A(750mg、2.83mmol)およびNBS(604mg、3.39mmol)のCCl
4(10mL)中の溶液に、AIBN(46mg、282μmol)を添加した。80℃で12時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/PE)により精製して、800mg(82%)の3-(ブロモメチル)-5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)安息香酸塩メチル(INT 38-B)を褐色ガムとして提供した。TLC(10:1 PE:EA):R
f=0.45。
【0393】
工程38-3 3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 38-C)の合成
【化203】
INT 38-B(560mg、1.63mmol)およびK
2CO
3(674.57mg、4.88mmol)のCH
3CN(10mL)中の懸濁液に、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(351.76mg、1.79mmol)を添加した。80℃で12時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィーにより精製して、140mg(18%)の3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 38-C)を淡黄色ガムとして提供した。TLC(10:1 PE:EA):R
f=0.60.C
21H
21ClF
3NO
5について計算されたLCMS-ESI(m/z):459.85、実測値458[M-H]
+、t
R=1.12分(方法6)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ9.72(s、1H)、8.15(s、1H)、7.87(d、J=1.9Hz、1H)、7.78(s、1H)、7.72~7.68(m、2H)、7.39(d、J=8.9Hz、1H)、5.35(s、2H)、3.85(s、3H)、1.48(s、9H)。
【0394】
工程38-4 3-アミノ-5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 38-D)の合成
【化204】
INT 38-C(60mg、130.48μmol)のHCl/ジオキサン(4M、1mL)中の溶液を、30℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、55mgの粗3-アミノ-5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 38-D)を灰色固形物として得て、これをさらに精製することなく、次の工程で使用した。TLC(10:1 PE:EA):R
f=0.65.
【0395】
工程38-5 3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-(ジメチルアミノ)安息香酸メチル(INT 38-E)の合成
【化205】
INT 38-D(50mg、138.99μmol)およびK
2CO
3(38.42mg、278umol)のMECN(3mL)中の懸濁液に、MeI(17.31 uL、277.99umol)を添加した。反応混合物を30℃で12時間撹拌し、濾過し、SiO
2クロマトグラフィーにより精製して、12mg(22%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-(ジメチルアミノ)安息香酸メチル(INT 38-E)を淡黄色ガムとして提供した。TLC(5:1 PE:EA):R
f=0.8.C
18H
17ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):387.8、実測値388[M-H]
+、t
R=0.99分(方法6)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm7.66(d、J=1.88Hz、1H)7.46(dd、J=8.63、1.63Hz、1H)7.42(s、1H)7.36(s、1H)7.00~7.06(m、2H)5.21(s、2H)3.92(s、3H)3.02(s、6H)。
【0396】
工程38-6 3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-(ジメチルアミノ)安息香酸(化合物38-1)の合成
【化206】
INT 38-E(12mg、30.95μmol)のTHF(1mL)、MeOH(0.5mL)およびH
2O(0.5mL)の溶液に、NaOH(4.95mg、123.78μmol)で添加した。50℃で4時間撹拌した後、混合物を3M塩酸で酸性化した。混合物をEA(10ml)とH
2O(10ml)との間で分配し、得られた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、分取HPLC(H
2O(0.225%FA)-CH
3CN)により精製して、3.6mg(31%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-(ジメチルアミノ)安息香酸(化合物38-1)を白色固形物として提供した。C
17H
15ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):373.76、実測値374.1[M+H]
+、t
R=0.93分(方法6)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.67(d、J=1.8Hz、1H)、7.50~7.44(m、2H)、7.41(s、1H)、7.09~7.02(m、2H)、5.23(s、2H)、3.03(s、6H)。
【0397】
実施例39
化合物39-1の合成
【化207】
【化208】
試薬:(i)
iPrMgCl-LiCl、3-ブロモプロパ-1-エン、CuCN、THF、(ii)Pd(dppf)Cl
2、CO(ガス)、TEA、MeOH、DCM、(iii)Pd/C、H
2(ガス)、MeOH、(ii)スキーム31を参照されたい。
【0398】
工程39-1。4-アリル-2,6-ジクロロピリジン(INT 39-A)の合成
【化209】
iPrMgCl-LiCl(1M、12.78mL)のTHF(100mL)中の-60℃での混合物に、2,6-ジクロロ-4-ヨードピリジン(2.8g、10.22mmol)を添加した。混合物を-60℃で0.5時間撹拌し、次いで3-ブロモプロパ-1-エン(1.55g、12.78mmol)およびCuCN(1.14g、12.78mmol)を添加し、混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物をH
2O(100mL)の添加によって、クエンチし、EA(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これを分取TLC(PE)により精製して、1.4g(73%)の4-アリル-2,6-ジクロロピリジン(INT 39-A)を黄色油状物として得た。TLC(PE):R
f=0.50.
【0399】
工程39-2。4-アリルピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT 39-B)の合成
【化210】
INT 39-A(1.4g、7.44mmol)、Pd(dppf)Cl
2CH
2Cl
2(3.04g、3.72mmol)およびTEA(6.22mL、44.67mmol)のMeOH(10mL)溶液に、COガス(20.85g、744.47mmol)をバブリングした。混合物を70℃で12時間撹拌し、次いで濾過した。得られた残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/PE)によって精製し、1.75g(60%)の4-アリルピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT 39-B)を、黒色固形物として提供した。TLC(1:1 EA:PE):R
f=0.50。
【0400】
工程39-3。4-プロピルピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT 39-C)の合成
【化211】
INT 39-B(2.9g、12.33mmol)およびPd/C(0.3g、1.23mmol、10%純度)のMeOH(80mL)中の溶液を、H
2(50psi)下で25℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して残渣を得、これをSiO
2クロマトグラフィー(EA)により精製して、2.5g(85%)の4-プロピルピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT 39-C)を、黄色固形物として得た。TLC(1:1 EA:PE):R
f=0.80。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm8.14(s、2 H)4.02(s、6H)2.76(t、J=7.64Hz、2H)1.75(sxt、J=7.46Hz、2H)0.98(t、J=7.34Hz、3H)。
【0401】
工程39-4。6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-4-プロピルピコリン酸(化合物39-1)の合成
【化212】
化合物39-1の合成は、スキーム31に示すようにINT 39-Cから完了した。C
17H
15ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):373.76、実測値373.8(M+H)
+、t
R=0.786分。(方法6)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ7.85-7.91(m、2H)7.71(dd、J=8.76、1.63Hz、1H)7.61(s、1H)7.45(d、J=8.63Hz、1H)、5.42(s、2H)2.70(t、J=7.50Hz、2H)1.62(m、J=7.40Hz、2H)0.87(t、J=7.32Hz、3H)。
【0402】
実施例40
化合物40-1の合成
【化213】
【化214】
試薬:(i)塩基(Na
2CO
3、K
2CO
3、KO
tBu)、溶媒(THF、ジオキサン、またはDMF);(ii)NaOH、溶媒(THF、MeOHまたはDMF)。
【0403】
工程40-1。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンゼンスルホン-アミド(INT 40-A)の合成
【化215】
3-(ブロもメチル)ベンゼンスルホンアミド(100mg、400μmol)のCH
3CN(3mL)中の溶液に、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(78.6mg、400μmol)およびK
2CO
3(111mg、800μmol)を添加した。30℃で12時間撹拌した後、混合物を濃縮して粗生成物を得て、これを分取HPLC(H
2O(0.225%FA)/CH
3CN)によって精製して、70mg(48%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンゼンスルホン-アミド(INT 40-A)を、白色固形物として提供した。C
14H
11ClF
3NO
3Sについて計算されたLCMS-ESI(m/z):365.8、実測値364.0(M-H)
+、t
R=0.967分。(方法7)。
【0404】
工程40-2。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンゼンスルホン酸(化合物40-1)の合成
【化216】
INT 40-A(30mg、82μモル)のTHF(3mL)中の溶液に、HCl(2M、41.01μL)およびNaNO
2(9.6mg、139μmol)を添加した。40℃で12時間撹拌した後、混合物を濃縮して粗生成物を得て、これを分取HPLC(H
2O(0.1%TFA)/CH
3CN)によって精製して、2.6mg(8.5%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンゼンスルホン酸(化合物40-1)を、褐色ガムとして提供した。C
14H
10ClF
3O
4Sについて計算されたLCMS-ESI(m/z):366.7、実測値365.0(M-H)
+、t
R=0.708分。(方法7)。
【0405】
実施例41
化合物41-1の合成
【化217】
【化218】
試薬:(i)Pd(dppf)Cl
2-CH
2Cl
2、CO(ガス)、TEA、(ii)スキーム31を参照されたい。
【0406】
工程41-1。4-メチルピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT41-A)の合成
【化219】
2,6-ジクロロ-4-メチル-ピリジン(1g、6.17mmol)のDMF(20mL)およびMeOH(10mL)中溶液に、Pd(dppf)Cl
2-CH
2Cl
2(504.05mg、617.22μmol)およびTEA(3.44mL、24.69mmol)を添加した。CO(50PSI)雰囲気下で80℃で16時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濃縮し、H
2Oで希釈し、EA(2X50mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/PE)により精製して、900mg(68%)の4-メチルピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT41-A)を、黄色固形物として得た。TLC(2:1 EA:PE):R
f=0.20。C
10H
11NO
4について計算されたLCMS-ESI(m/z):209.2、実測値210.6(M+H)
+、t
R=0.756分。(方法7)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ8.12(d、J=0.7Hz、2H)、3.91(s、6H)、2.49-2.48(s、3H)。
【0407】
工程41-2。4-メチル-6-((ナフタレン-2-イルオキシ)メチル)ピコリン酸(化合物41-1)の合成
【化220】
4-メチル-6-((ナフタレン-2-イルオキシ)メチル)ピコリン酸(化合物41-1)を、INT 41-Aおよびナフタレン-2-オールからスキーム31(工程i~iv)に従って合成し、白色固形物として得た。C
18H
15NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):293.3、実測値294.2 (M+H)
+、t
R=0.789分。(方法7)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ12.93-13.50(m、1H)7.77-7.90(m、4H)7.64(s、1H)7.42-7.50(m、2H)7.33-7.40(m、1H)7.30(dd、J=8.94、2.44Hz、1H)5.22-5.41(m、2H)2.38-2.45(m、3H)。
【0408】
表41に列挙されている化合物は、スキーム41の手順を使用して作製した。
【0409】
【0410】
実施例42
化合物42-1の合成
【化221】
【化222】
試薬:(i)アルデヒド、水溶液H
2SO
4、FeSO
4、30%H
2O
2、(ii).スキーム31を参照されたい。
【0411】
工程42-1。4-エチルピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT 42-A)の合成
【化223】
ジメチルピリジン-2,6-ジカルボキシレート(10g、51.2mmol)およびプロパナール(18.65mL、256.2mmol)のH
2SO
4(100mL)中の溶液に、FeSO
4(5.70g、20.49mmol)および30%H
2O
2(9.85mL、102.47mmol)を15分間滴加した。0℃で15分間撹拌した後、混合物を飽和K
2CO
3(水溶液)で希釈し、EA(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/PE)により精製して、4.5g(39%)の4-エチルピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT 42-A)を、黄色固形物として得た。TLC(3:1 EA:PE):R
f=0.60。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.13-8.20(m、2H)4.00-4.03(m、6H)2.78-2.87(m、2H)1.29-1.37(m、3H)。
【0412】
工程42-2。4-エチル-6-((ナフタレン-2-イルオキシ)メチル)ピコリン酸(化合物42-1)の合成
【化224】
4-エチル-6-((ナフタレン-2-イルオキシ)メチル)ピコリン酸(化合物42-1)を、INT 42-Aおよびナフタレン-2-オールからスキーム31(工程i~iv)に従って合成し、白色固形物として得た。C
19H
17NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):307.4、実測値307.9(M+H)
+、t
R=0.743分。(方法6)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ12.82-13.61(m、1H)7.78-7.91(m、4H)7.68(s、1H)7.43-7.50(m、2H)7.33-7.39(m、1H)7.31(dd、J=8.88、2.50Hz、1H)5.26~5.41(m、2H)2.74(q、J=7.63Hz、2H)1.13~1.30(m、3H)
【0413】
表42に列挙されている化合物は、スキーム42の手順を使用して作製した。
【0414】
【0415】
実施例43
化合物43-1の合成
【化225】
【化226】
試薬:(i)PBr
3、Br
2、ヘキサン、(ii)NaBH
4、MeoH、DCM、(iii)PBr
3、CHCl
3、(iv)塩基(Na
2CO
3、K
2CO
3、KO
tBu)、溶媒(THF、ジオキサン、またはDMF)、(iv)。Zn(CN
2、Pd(PPh
3)
4、DMF、(v)NaOH、溶媒(THF、MeOHまたはDMF)。
【0416】
工程43-1。4-ブロモピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT 43-A)の合成
【化227】
PBr
3(1.61mL、16.9mmol)を、Br
2(700μL、13.7mmol)中のヘキサン(10.0mL)の溶液に0℃で添加した。混合物を22℃で1時間撹拌した。4-ヒドロキシピリジン-2,6-ジカルボン酸(1.00g、5.46mmol)を添加し、混合物を90℃で6時間撹拌した。混合物を冷却し、CHCl
3(50mL)で希釈した。無水MeOH(50mL)を0℃で滴加して、混合物を22℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をDCM(50mL)中に溶解し、飽和水溶液NaHCO
3(50mL)で希釈した。水相をDCM(4×50mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、924mg(62%)の4-ブロモピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT 43-A)を、固形物として提供した。C
9H
8BrNO
4について計算されたLCMS-ESI(m/z):274.07、実測値276.1(M+H)
+、t
R=2.04分。(方法13)。
【0417】
工程43-2。4-ブロモ-6-(ヒドロキシメチル)ピリジン-2-カルボン酸メチル(INT 43-B)の合成
【化228】
NaBH
4(191mg、5.06mmol)を、INT 43-A(924mg、3.37mmol)のMeOHおよびDCM(4:1 v/v、50mL)中の溶液に0℃で添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。飽和水溶液NaHCO
3(50mL)を添加し、水相をDCM(4×30mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮して、690mg(83%)の4-ブロモ-6-(ヒドロキシメチル)ピリジン-2-カルボン酸メチル(INT 43-B)を固形物として提供した。C
8H
8BrNO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):246.06、実測値246.1(M+H)
+、t
R=1.78分。(方法13)。
【0418】
工程43-3。4-ブロモ-6-(ブロモメチル)ピリジン-2-カルボン酸メチル(INT 43-C)の合成
【化229】
PBr
3(450μL、4.74mmol)を、INT 43-B(690mg、2.80mmol)のCHCl
3(35.0mL)の溶液に0℃で添加した。混合物を22℃で5時間撹拌し、0℃に冷却し、飽和水溶液K
2CO
3(25.0mL)で希釈した。水相をEA(3×30mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、700mg(81%)の4-ブロモ-6-(ブロモメチル)ピリジン-2-カルボン酸メチル(INT 43-C)を固形物として提供した。C
8H
7Br
2NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):308.96、実測値246.1(M+H)
+、t
R=2.22分。(方法13)。
【0419】
工程43-4。4-ブロモ-6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ピリジン-2-カルボン酸メチル(INT 43-D)の合成
【化230】
2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(490mg、2.49mmol)およびCs
2CO
3(1.48g、4.53mmol)を、INT 43-C(700mg、2.27mmol)の無水DMF(5mL)の溶液に22℃で添加した。混合物を50℃で18時間撹拌し、rtに冷却し、H
2O(25mL)で希釈した。水相をEA(3×30mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、750mg(78%)の4-ブロモ-6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ピリジン-2-カルボン酸メチル(INT 43-D)を固形物として提供した。C
15H
10BrClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):422.95;実測値424.4(M+H)
+、t
R=2.78分。(方法13)。
【0420】
工程43-5。4-ブロモ-6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ピリジン-2-カルボン酸メチル(INT 43-E)の合成
【化231】
Zn(CN)
2(59.7mg、0.509mmol)およびPd(PPh
3)
4(44.1mg、0.038mmol)を、INT 43-D(108mg、0.254mmol)の脱気したDMF(2.00mL)中の溶液に22℃で添加した。混合物をN
2で5分間パージし、150℃で6時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、74mg(79%)の4-ブロモ-6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ピリジン-2-カルボン酸メチル(INT 43-E)を固形物として提供した。C
16H
10ClF
3N
2O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):370.03、m/zは観測されず)
+、t
R=2.78分。(方法13)。
【0421】
工程43-6。6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-4-シアノ-ピリジン-2-カルボン酸(化合物43-1)の合成
【化232】
2M NaOH(299μL、0.150mmol)の水溶液を、INT 43-E(74.0mg、0.20mmol)のMeOH(1mL)およびTHF(1mL)の溶液に22℃で添加した。混合物を22℃で2時間撹拌して、濃縮した。残渣を、2M HCl(pH約2)水溶液で酸性化し、H
2O(10mL)で希釈した。水相をEA(3×10mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィー(H
2O(+0.1%ギ酸)/CH
3CN)により精製して、63mg(89%)の6-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-4-シアノ-ピリジン-2-カルボン酸(化合物43-1)を固形物として提供した。C
15H
8ClF
3N
2O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):356.7、実測値357.1(M+H)
+、t
R=3.91分。(方法12)。
1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δ13.84(br s、1H)、8.39(d、J=1.4Hz、1H)、8.17(d、J=1.4Hz、1H)、7.92(d、J=2.2Hz、1H)、7.73(dd、J=2.3、8.7Hz、1H)、7.48(d、J=8.7Hz、1H)、5.51(s、2H)。
【0422】
実施例44
化合物44-1の合成
【化233】
【化234】
試薬:(i)塩基(Na
2CO
3、K
2CO
3、KO
tBu)、溶媒(THF、ジオキサン、またはDMF)、(ii)2-メチルオキサゾール、Pd(PPh
3)
4、KOAc、DMF、(v)NaOH、溶媒(THF、MeOHまたはDMF)。
【0423】
工程44-1。3-ブロモ-5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 44-A)の合成
【化235】
3-ブロモ-5-(ブロモメチル)安息香酸メチル(3.60g、11.7mmol)、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(1.48mL、11.1mmol)およびK
2CO
3(4.85g、35.1mmol)のアセトン(30mL)中の混合物を90℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、2.36g(48%)の3-ブロモ-5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)安息香酸メチル(INT 44-A)を固形物として提供した。C
16H
11BrClF
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):423.61、実測値442.2(M+H
2O)
+、t
R=3.29分(方法13)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.18-8.13(m、1H)、8.05(tt、J=1.5、0.7Hz、1H)、7.84(td、J=1.7、0.8Hz、1H)、7.68(dt、J=2.3、0.7Hz、1H)、7.52~7.45(m、1H)、7.06~6.94(m、1H)、5.20(s、2H)、3.94(s、3H)。
【0424】
工程44-2。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-(2-メチルオキサゾール-5-イル)安息香酸メチル(INT 44-B)の合成
【化236】
INT 44-A(150mg、0.354mmol)、2-メチルオキサゾール(58.0μL、0.708mmol)、Pd(PPh
3)
4(41.0mg、0.035mmol)、およびKOAc(70.0mg、0.708mmol)のDMF(4.00mL)中の混合物を、110℃で16時間撹拌した。混合物を冷却し、H
2O(20mL)で希釈した。水相をEA(3×20.0mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、98mg(65%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-(2-メチルオキサゾール-5-イル)安息香酸メチル(INT 44-B)を固形物として提供した。C
20H
15ClF
3NO
4について計算されたLCMS-ESI(m/z):425.06、実測値426.25[M+H]
+、t
R=2.79分(方法13)。
1H NMR(500MHz、CDCl
3)δ8.25(t、J=1.6Hz、1H)、8.07~8.03(m、1H)、7.95~7.89(m、1H)、7.71~7.65(m、1H)、7.49(ddd、J=8.7、2.3、0.8Hz、1H)、7.33(s、1H)、7.08~7.00(m、1H)、5.26(s、2H)、3.97(s、3H)、2.56(s、3H)。
【0425】
工程44-3。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-(2-メチルオキサゾール-5-イル)安息香酸(化合物44-1)の合成
【化237】
NaOH(H
2O中1M、676μL、0.676mmol)の溶液を、INT 44-B(96.0mg、0.225mmol)のTHFおよびH
2O(3:1v/v、4.00mL)中の混合物に添加した。混合物を22℃で4時間撹拌した。混合物を、1M HCl(pH 2)水溶液で酸性化し、EA(20mL)で希釈した。水相をEA(2×30.0mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。残渣をSiO
2クロマトグラフィー(MeOH/DCM)により精製して、77.5mg(83%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-5-(2-メチルオキサゾール-5-イル)安息香酸(化合物44-1)を固形物として提供した。C
19H
13ClF
3NO
4について計算されたLCMS-ESI(m/z):411.05、実測値412.2[M+H]
+、t
R=4.59分(方法12)。
1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δ13.35(s、1H)、8.17(dd、J=1.7Hz、1H)、8.04~7.98(m、2H)、7.88(d、J=2.3Hz、1H)、7.73(dd、J=8.9、2.3Hz、1H)、7.66(s、1H)、7.45(d、J=8.7Hz、1H)、5.43(s、2H)、2.50(s、3H)。
【0426】
実施例45
化合物45-1および45-2の合成
【化238】
【化239】
試薬:(i)塩基(NaH、Na
2CO
3、K
2CO
3、KO
tBu)、溶媒(THF、ジオキサン、またはDMF)、(ii).ジメチルホルムアミドジメチルアセタール、N
2H
4-H
2 O、AcOH。
【0427】
工程45-1。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンズアミド(化合物45-1)の合成
【化240】
3-(ブロモメチル)ベンズアミド(254mg、1.29mmol)のDMF(5mL)中の0℃の溶液に、NaHを添加した。反応混合物を撹拌し、rtまで30分かけて温めた後、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(250mg、1.17mmol)を添加した。4時間後、反応混合物をEAで希釈し、H
2O、1M HCl、1M NaOH、H
2O、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。得られた粗残渣を、逆相SiO
2クロマトグラフィーにより精製して、物質を提供して、これを(MeOH/H
2O)で摩砕し、濾過し、真空中で乾燥させて、260mg(67%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンズアミド(化合物45-1)を提供した。C
15H
11ClF
3NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):329.04、実測値330.1[M+H]
+、t
R=12.14分(方法10)。
1H NMR(300MHz、CDCl
3)δ7.96(s、1H)、7.80(d、J=7.7Hz、1H)、7.69(s、1H)、7.68(d、J=8.3Hz、1H)、7.54(d、J=7.7Hz、1H)、7.51(d、J=6.6Hz、1H)、7.05(d、J=8.7Hz、1H)、6.11(bs、1H)、5.69(bs、1H)、5.28(s、2H)。
【0428】
工程45-2。3-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール(化合物45-2)の合成
【化241】
化合物45-1(260mg、0.079mmol)のジメチルホルムアミドジメチルアセタール(4mL)中の溶液を120℃で2時間加熱した。反応混合物をrtに冷却し、真空中で濃縮した。得られた残渣をAcOH(4mL)に溶解し、N
2H
4-H
2O(47mg、0.946mmol)を滴加した。90℃で2時間撹拌した後、混合物を濃縮し、Et
2Oで希釈し、0℃に冷却した。得られた沈殿物を濾過により収集し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、125mg(45%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンズアミド(化合物45-2)を提供した。C
16H
11ClF
3N
3Oについて計算されたLCMS-ESI(m/z):353.05、実測値354.5(M+H)
+、t
R=13.56分(方法10)。
1H NMR(300MHz、CDCl
3)δ8.30(s、1H)、8.16(s、1H)、8.04(d、J=7.5Hz、1H)、7.76(d、J=2.9Hz、1H)、7.56-7.44(m、3H)、7.03(d、J=8.6Hz、1H)、5.24(s、2H)。
【0429】
表45に列挙されている化合物は、スキーム45の手順を使用して作製した。
【0430】
【0431】
実施例46
化合物46-1の合成
【化242】
【化243】
試薬:(i)N、O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩、HATU、DIPEA、DMF、(ii)DIBAL、THF、-78℃、(iii)オキサルアルデヒド、NH
4OH、EtOH.
【0432】
工程46-1。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-N-メトキシ-N-メチルベンズアミド(INT 46-A)の合成
【化244】
化合物1-29(500mg、1.51mmol)のDMF(10mL)中の溶液に、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(161mg、1.66mmol)、HATU(632mg、1.66mmol)、およびDIPEA(585mg、4.5mmol)を添加した。反応混合物を18時間撹拌した後、反応混合物をTFAで酸性化し、逆相SiO
2クロマトグラフィー(MeOH/H
2O、0/1%TFA)により精製して、530mg(94%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-N-メトキシ-N-メチルベンズアミド(INT 46-A)を提供した。C
17H
15ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):373.07、m/zは観測されず、t
R=6.2分(方法11)。
【0433】
工程46-2。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンズアルデヒド(INT 46-B)の合成
【化245】
INT46-A(1000mg、2.68mmol)のTHF(10mL)中の溶液-78℃に、DIBAL(3.21mLの1M/THF溶液、3.21mmol)を添加した。反応混合物を30分間撹拌した後、H
2Oを添加し、溶液をEAで抽出し、乾燥させ(Na
2SO
4)、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、600mg(71.1%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンズアルデヒド(INT 46-B)を提供した。C
15H
10ClF
3O
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):314.03、m/zは観測されず、t
R=6.3分(方法11)。
【0434】
工程46-3。2-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)-1H-イミダゾール(化合物46-1)の合成
【化246】
INT 46-B(100mg、0.32mmol)の0℃のEtOH(5mL)中の溶液に、オキサルアルデヒド(0.04mLの8.8M/H
2O溶液、0.35mmol)およびNH
4OH(0.053mLのEtOH中の29%溶液0.44mmolを添加した。48時間撹拌した後、混合物を濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、40mg(35%)の2-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)-1H-イミダゾール(化合物46-1)を、白色固形物として提供した。C
17H
12ClF
3N
2Oについて計算されたLCMS-ESI(m/z):352.74、実測値353.2(M+H)
+、t
R=11.97分(方法10)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ12.6(s、1H)、8.08(s、1H)、8.00-7.75(m、2H)、7.72(d、J=6Hz、1H)、7.60-7.35(m、3H)、7.26(bs、1H)、7.04(bs、1H)、5.38(s、2H)。
【0435】
実施例47
化合物47-1の合成
【化247】
【化248】
試薬:(i)MeMgBr、Et
2O、(ii)Br
2、DCM、(iii)ホルムアミド。
【0436】
工程47-1。1-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)エタン-1-オン(INT 47-A)の合成
【化249】
INT 46-A(480mg、1.28mmol)のEt
2O(20mL)中の溶液に、MeMgBr(0.557mLのEt
2O中の3M溶液、1.67mmol)を添加した。反応混合物を6時間撹拌した後、反応混合物を0.1m HCl(50mL)でクエンチし、EAに抽出した。得られた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)によって精製して、224mg(53%)の1-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)エタン-1-オン(INT 47-A)を提供した。C
17H
15ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):373.07、m/zは観測されず、t
R=6.2分(方法11)。
【0437】
工程47-2。2-ブロモ-1-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)エタン-1-オン(INT 47-B)の合成
【化250】
INT 47-A(224mg、0.68mmol)のDCM(15mL)中の溶液に、Br
2(0.035mL、0.68mmol)を添加した。反応混合物を30分間撹拌した後、NH
4Cl(水溶液)でクエンチし、DCMに抽出した。得られた有機層を、NaHCO
3(飽和水溶液)、水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)によって精製して、140mg(50%)の2-ブロモ-1-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)エタン-1-オン(INT 47-B)を提供した。C
16H
11BrClF
3O
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):405.96、実測値407.2[M+H]
+、t
R=5.529分(方法11)。
【0438】
工程47-3。5-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)-1H-イミダゾール(化合物47-1)の合成
【化251】
INT 47-B(100mg、0.3mmol)のホルムアミド(5mL)中の溶液を170℃で4時間撹拌し、反応混合物を濃縮し、逆相C18クロマトグラフィー(H
2O/MeOH)により精製して、6mg(5%)の5-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)-1H-イミダゾール(化合物47-1)を提供した。C
17H
12ClF
3N
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):352.06、実測値353.4(M+H)
+、t
R=12.14分(方法10)。
【0439】
実施例48
化合物48-1の合成
【化252】
【化253】
試薬:(i)エチニルトリメチルシラン、Pd(OAc)
2、PPh
3、(ii)DEAD、PPh
3、THF、(iii)CuI、TMSN
3、DMF、EtOH。
【0440】
工程48-1。(3-エチニルフェニル)メタノール(INT 48-A)の合成
【化254】
(3-エチニルフェニル)メタノール(1.5g、8.02mmol)のTEA(8mL)中の溶液に、エチニルトリメチルシラン(1.58g、16mmol)、酢酸パラジウム(180mg、0.8mmol)、およびPPh
3(422mg、1.6mmol)を添加した。95℃で1時間撹拌した後、反応混合物をセライトを通して濾過し、EAで洗浄した。得られた有機層を乾燥させ、H
2O(3×)およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、800mg(76%)の(3-エチニルフェニル)メタノール(INT 48-A)を提供した。C
9H
8Oについて計算されたLCMS-ESI(m/z):132.06、実測値133.3[M+H]
+、t
R=3.1分(方法11)。
【0441】
工程48-2。2-クロロ-1-((3-エチニルベンジル)オキシ)-4-(トリフルオロメチル)ベンゼンの合成(INT 48-B)の合成
【化255】
DEAD(55mgの40%溶液、2.7mmol)の0℃のTHF(3mL)中の溶液に、PPh
3 (71.2mg、2.7mmol)およびINT 48-A(30mg、8.02mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、65mg(93%)の粗2-クロロ-1-((3-エチニルベンジル)オキシ)-4-(トリフルオロメチル)ベンゼンの合成(INT 48-B)を提供し、これをさらに精製することなく次の工程に持ち越した。
【0442】
工程48-3。4-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)-2H-1,2,3-トリアゾール(化合物48-1)の合成
【化256】
INT 48-B(65mg、2mmol)のDMF(8mL)およびEtOH(1mL)中の溶液に、CuI(122mg、0.64mmol)を添加した。混合物をN
2でパージし、TMSN
3(741mg、6.4mmol)を添加した。120℃で18時間撹拌した後、反応混合物をセライト上で濾過し、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)および逆相クロマトグラフィー(0.1%TFAを含むMeOH/H
2O)により精製して、65mg(93%)の4-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)-2H-1,2,3-トリアゾール(化合物48-1)を提供した。C
16H
11ClF
3N
3Oについて計算されたLCMS-ESI(m/z):353.05、実測値354.4(M+H)
+、t
R=5.39分(方法11)。
【0443】
実施例49
化合物49-1の合成
【化257】
【化258】
試薬:(i)DEAD、PPh
3、THF。
【0444】
工程49-1。5-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)-3-メチル-1,2,4-オキサジアゾール(化合物49-1)の合成
【化259】
(3-(3-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)フェニル)メタノール(500mg、2.6mmol)のTHF(5mL)中の撹拌溶液に、トリフェニルホスフィン(830mg、3.1mmol)およびDEAD(911μLの70%溶液、3.2mmol)を添加した。2時間撹拌した後、反応混合物をEAで希釈し、飽和NaHCO
3、H
2O、およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して残渣にして、これをMeOH/H
2Oで摩砕して、670mg(69.1%)の5-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)-3-メチル-1,2,4-オキサジアゾール(化合物49-1)を得た。C
17H
12ClF
3N
2O
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):368.05、実測値369.1(M+H)
+、t
R=14.59分(50-95-4分)。
1H NMR(300MHz、DMSO-d6)δ8.23(s、1H)、8.08(d、J=7.8Hz、1H)、7.89(bs、1H)、7.80(d、J=6.5Hz、1H)、7.50-7.30(m、2H)、7.46(d、J=8.5Hz、1H)、5.46(s、2H)、2.43(s、3H)。
【0445】
実施例50
化合物50-1の合成
【化260】
【化261】
試薬:(i)Na
2CO
3、DMF。
【0446】
工程50-1。2-クロロ-1-((3-(ジフルオロメチル)ベンジル)オキシ)-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン(化合物50-1)の合成
【化262】
(3-(ジフルオロメチル)フェニル)メタノール(500mg、2.26mmol)のDMF(8mL)中の撹拌溶液に、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(450mg、2.26mmol)およびNa
2CO
3(720mg、6.79mmol)を添加した。50℃で18時間撹拌した後、反応混合物をH
2Oで希釈し、EA中に抽出し、H
2Oおよびブラインで洗浄した。有機層を濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)にかけ、165mg(22%)の2-クロロ-1-((3-(ジフルオロメチル)ベンジル)オキシ)-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン(化合物50-1)を得た。C
15H
10ClF
5Oについて計算されたLCMS-ESI(m/z):336.03、実測値359.2[M+Na]
+、t
R=5.68分(方法11)。
1H NMR(300MHz、CDCl
3)7.70(s、1H)、7.63(s、1H)、7.625-7.45(m、4H)、7.04(d、J=8.6Hz、1H)、6.70(t、J
H-F=56Hz、1H)、5.27(s、2H)。
【0447】
実施例52
化合物52-1の合成
【化263】
【化264】
試薬:(I)HATU、DIPEA、DMF。
【0448】
工程52-1。N-ベンジル-3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンズアミド(化合物52-1)の合成
【化265】
化合物1-55(113mg、0.34mmol)のDMF(5mL)中の撹拌溶液に、HATU(137mg、0.36mmol)、DIPEA(126mg、0.98mmol)、およびフェニルメタンアミン(35mg、0.33mmol)を添加した。rtで16時間撹拌した後、反応混合物を、EAで希釈し、30mLのH
2O、1MのHCl、1MのNaOH、NaHCO
3およびブラインのそれぞれで洗浄した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、62mg(54%)のN-ベンジル-3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンズアミド(化合物52-1)を得た。C
22H
17ClF
3NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):419.1、実測値420.3[M+H]
+、t
R=12.98分(方法10)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ9.11(s、1H)、8.02(s、1H)、7.90-7.88(m、2H)、7.72(d、J=8、1H)、7.65(d、J=8、1H)、7.54(t、J=8、1H)、7.45(d、J=8、1H)、7.33(t、J=4、4H)、7.26(d、J=4、1H)、5.38(s、2H)、4.49(d、J=4、2H)。
【0449】
表52に列挙されている化合物は、スキーム52の手順を使用して作製した。
【0450】
【表27-1】
【表27-2】
【表27-3】
【表27-4】
【0451】
実施例53
化合物53-1の合成
【化266】
【化267】
試薬:(i)TFA、DCM。
【0452】
工程53-1。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-N-(2-(メチルアミノ)エチル)ベンズアミド(化合物53-1)の合成
【化268】
tert-ブチル(2-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)m)メチル)ベンズアミド)エチル)(メチル)カルバメート(50mg、0.099mmol)(スキーム52を介して、化合物1~55およびtert-ブチル(2-アミノエチル)(メチル)カルバメートから調製)の1:1のDCM:TFA(5mL)中の溶液を、rtで16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、H
2O/CH
3CNに溶解し、凍結乾燥して、30mg(60%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-N-(2-(メチルアミノ)エチル)ベンズアミド(化合物53-1)を得た。C
18H
18ClF
3N
2O
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):386.1、実測値387.4(M+H)
+、t
R=12.98分(方法10)。
【0453】
表53に列挙されている化合物は、スキーム53の手順を使用して作製した。
【0454】
【0455】
実施例54
化合物54-1の合成
【化269】
【化270】
試薬:(i)NaOH、EtOH。
【0456】
工程54-1。(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンゾイル)-L-バリン(化合物54-1)の合成
【化271】
メチル(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-メチル)ベンゾイル)-L-バリネート(250mg、0.56mmol)(スキーム52を介して、化合物1~55およびメチルL-バリネートから調製)のEtOH(5mL)中の溶液に、2M NaOH(1.12g、1.1mmol)を添加した。rtで16時間撹拌した後、反応混合物をEAで希釈し、1M HClで酸性化した。有機層を収集し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、逆相SiO
2クロマトグラフィー(0.1%ギ酸を含むMeOH/H
2O)により精製して、36mg(15%)の(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンゾイル)-L-バリン(化合物54-1)を得た。C
20H
19ClF
3NO
4について計算されたLCMS-ESI(m/z):429.1、実測値430.6[M+H]
+、t
R=5.31分(方法11)。
【0457】
表54に列挙されている化合物は、スキーム54の手順を使用して作製した。
【0458】
【0459】
実施例55
化合物55-1の合成
【化272】
【化273】
試薬:(i)TFA、DCM。
【0460】
工程55-1。(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンゾイル)-L-アスパラギン(化合物55-1)の合成
【化274】
tert-ブチル(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-メチル)ベンゾイル)-L-アスパラギン酸塩(200mg、0.4mmol)(スキーム52を介して、化合物1~55およびtert-ブチルL-アスパラギン酸塩から調製)の1:1のTFA:DCM(5mL)中の溶液を、rtで16時間撹拌した。混合物を濃縮し、逆相SiO
2クロマトグラフィー(0.1%ギ酸を含む、MeOH/H
2O)を使用して精製して、107mg(60%)の(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)ベンゾイル)-L-アスパラギン(化合物55-1)を得た。C
19H
16ClF
3N
2O
5について計算されたLCMS-ESI(m/z):444.1、実測値445.4(M+H)
+、t
R=4.70分(方法11)。
【0461】
表55に列挙されている化合物は、スキーム55の手順を使用して作製した。
【0462】
【0463】
実施例56
化合物56-1の合成
【化275】
【化276】
試薬:(i)チオニル-Cl、EtOH、DCM。
【0464】
工程56-1。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸エチル(化合物56-1)の合成
【化277】
化合物1-55(30mg、0.086mmol)のDCM(3mL)中の溶液に、塩化チオニル(19μL、0.26mmol)を添加した。2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、EtOH(1mL)に溶解した。1時間後、混合物を濃縮し、RP-HPLCクロマトグラフィーにより精製して、32mg(31%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-フルオロ安息香酸エチル(化合物56-1)を提供した。C
17H
13ClF
4O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):376.7、実測値378.1(M+H)
+、t
R=12.5分(化学純度)。
【0465】
表56に列挙されている化合物は、スキーム56の手順を使用して作製した。
【0466】
【0467】
実施例57
化合物57-1の合成
【化278】
【化279】
試薬:(i)Pd(dppf)Cl
2-CH
2Cl
2、TEA、DMF、MeOH、CO、(ii)NaBH
4、MeOH、DCM、(iii)SOCl
2、DCM;(iv)NaOH、DMF。
【0468】
工程57-1。4-メチルピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT 57-1)の合成
【化280】
2,6-ジクロロ-4-メチル-ピリジン(6.8g、41.97mmol)のDMF(100mL)およびMeOH(50mL)中の溶液に、Pd(dppf)Cl
2-CH
2Cl
2(3.43g、4.20mmol)、TEA(23.37mL、167.9mmol)を添加した。反応物をCO(1.18g、41.97mmol、50Psi)下で80℃で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮し、H
2O(100mL)で希釈し、EA(2×100mL)で抽出した。有機層を収集し、乾燥し、濾過し、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/石油エーテル)によって精製して、6.7g(76%)の4-メチルピリジン-2,6-ジカルボン酸ジメチル(INT 57-1)を、黄色固形物として提供した。C
10H
11NO
4について計算されたLCMS-ESI(m/z):209.07、実測値210.1[M+H]
+、t
R=0.742分(方法6)。
【0469】
工程57-2。6-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピコリン酸メチル(INT 57-2)の合成
【化281】
INT 57-1(6.7g、31.39mmol)の0℃のMeOH(400mL)およびDCM(100mL)中の溶液に、NaBH
4(1.78g、47.08mmol)を少しずつ添加した。0℃で12時間撹拌した後、反応混合物を、NH
4Cl水溶液(200mL)の添加によってクエンチし、EA(3×200mL)に抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィーにより精製して、3.7g(64%)の6-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピコリン酸メチルの合成(INT 57-2)を提供した。C
9H
11NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):181.2、実測値182.7[M+H]
+、t
R=0.323分(方法6)。
1H NMR(400MHz、CDCl3)δ7.85(s、1H)、7.35(s、1H)、4.81(s、2H)、3.97(s、3H)、3.81-3.26(m、1H)、2.49-2.38(s、3H)。
【0470】
工程57-3。6-(クロロメチル)-4-メチルピコリン酸メチル(INT 57-3)の合成
【化282】
INT 57-2(200mg、1.1mmol)のDCM(7mL)中の0℃の溶液に、SOCl
2(1mL、13.8mmol)を添加した。rtで1.5時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、32mg(31%)の6-(クロロメチル)-4-メチルピコリン酸メチル(INT 57-3)を白色固形物として提供し、これをさらに精製することなく使用した。C
9H
10ClNO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):199.04、実測値200.0[M+H]
+、t
R=0.755分(方法6)。
【0471】
工程57-4。6-(((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)メチル)-4-メチルピコリン酸(化合物57-1)の合成
【化283】
INT 57-3(200mg、1.0mmol)および2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)アニリン(195.9mg、1.00mmol)のDMF(3mL)中の溶液に、NaOH(400.7mg、10.02mmol)を添加した。反応混合物を25℃で0.5時間撹拌した。混合物をH
2O(10mL)で希釈し、HCl(36%)でpH=7に調節し、次いで濾過し、濃縮して残渣を得て、これを逆相分取HPLC(0.225%FAを含むH
2O/CH
3CN)により精製して、2.2mg(0.67%)の6-(((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)メチル)-4-メチルピコリン酸(化合物57-1)を白色固形物として提供した。C
15H
12ClF
3N
2O
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):344.05、実測値345.0(M+H)
+、t
R=0.873分(方法6)。
1H NMR(400MHz、MeOD
4)δppm2.35~2.51(s、3H)4.58~4.70(s、2H)6.60~6.81(m、1H)7.26~7.35(m、1H)7.39~7.46(m、1H)7.50~7.60(s、1H)7.80~8.05(s、1H)
【0472】
実施例58
化合物58-1および58-2の合成
【化284】
【化285】
試薬:(i)Pd(dppf)Cl
2・DCM、TEA、DMF、CO、(ii)LiBH
4、THF、(iii)DIAD、PPh
3、THF、(iv)NaH、THF、MeI。
【0473】
工程58-1。1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-カルボン酸メチル(INT 58-1)の合成
【化286】
Pd(dppf)Cl
2・DCM(285mg、0.35mmol)を5-ブロモ-3,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-1-オン(395mg、1.75mmol)およびTEA(1.22mL、8.74mmol)のDMF(6.00mL)中の溶液に22℃で添加した。混合物を排気し、3サイクルの間COで再充填した。MeOH(3.08mL)を添加し、混合物をCO雰囲気(1気圧)下で85℃に16時間加熱した。混合物をEA(25mL)で希釈し、セライトのパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をEA(100mL)およびH
2O(100mL)で希釈した。水相をEA(3×25.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。残渣をSiO
2クロマトグラフィー(ヘキサンおよびEA)により精製して、285mgの(80%)の1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-5-カルボン酸メチル(INT 58-1)を提供した。C
11H
11NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):205.07、実測値205.74[M+H]
+、t
R=1.82分(方法13)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.30(dd、J=7.7、1.5Hz、1H)、8.09(dd、J=7.8、1.5Hz、1H)、7.42(dd、J=7.8Hz、1H)、5.95(s、1H)、3.92(s、3H)、3.58~3.52(m、2H)、3.49~3.40(m、2H)。
【0474】
工程58-2。5-(ヒドロキシメチル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン(INT 58-2)の合成
【化287】
LiBH
4(THF中2M、2.66mL、5.32mmol)をINT 58-1(182mg、0.887mmol)のTHF(5.00mL)の溶液に、N
2下で22℃にて添加した。混合物を22℃で20時間撹拌した。混合物を飽和NH
4Cl水溶液(10mL)で希釈した。水相をEA(3×20mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮して、88mg(56%)の5-(ヒドロキシメチル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン(INT 58-2)を油状物として提供した。C
10H
11NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):177.08、実測値178.13[M+H]
+、t
R=1.39分(方法13)。
1H NMR(500MHz、CDCl
3)δ8.07(dd、J=7.8、1.4Hz、1H)、7.52(dd、J=7.6、1.4Hz、1H)、7.36(t、J=7.7Hz、1H)、5.95(s、1H)、4.75(s、2H)、3.57(td、J=6.7、2.9Hz、2H)、3.07(t、J=6.6Hz、2H)、1.72(s、1H)。
【0475】
工程58-3。5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン(化合物58-1)の合成
【化288】
DIAD(108μL、0.55mmol)をINT 58-2(88.0mg、0.497mmol)、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(69.7μL、0.521mmol)、およびPPh
3(143mg、0.546mmol)のTHF(5.00mL)の混合物にN
2下0℃で添加した。混合物を22℃で18時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を逆相クロマトグラフィー(H
2O(+0.1%ギ酸)およびMeCN)により精製して、32.7mg(19%)の5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン(化合物58-1)を固形物として提供した。C
17H
13ClF
3NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):355.06、実測値356.07[M+H]
+、t
R=4.69分(方法12)。
1H NMR(500MHz、CDCl
3)δ8.00(s、1H)、7.90(dd、J=7.8、1.4Hz、1H)、7.88~7.85(m、1H)、7.73(ddd、J=8.7、2.3、0.9Hz、1H)、7.68(dd、J=7.6、1.4Hz、1H)、7.52(d、J=8.6Hz、1H)、7.40(dd、J=7.6Hz、1H)、5.38(s、2H)、3.38(td、J=6.6、2.8Hz、2H)、2.96(t、J=6.6Hz、2H)。
【0476】
工程58-4。5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン(化合物58-2)の合成
【化289】
NaH(24.9mg、1.08mmol)を、化合物58-1(154mg、純度50%、0.216mmol)のTHF(5.00mL)の溶液に、N
2下0℃で添加した。混合物を22℃で30分間撹拌した。ヨードメタン(67.4μL、1.08mmol)を添加し、混合物を70℃で1時間撹拌した。混合物をMeOH(10.0mL)で希釈し、濃縮した。生成物を逆相クロマトグラフィー(H
2O(+0.1%ギ酸)およびMeCN)により精製して、60mg(76%)の5-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)-2-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン(化合物58-2)を固形物として提供した。C
18H
15ClF
3NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):369.77、実測値370.08[M+H]
+、t
R=5.08分(方法12)。
1H NMR(500MHz、CDCl
3)δ8.00(s、1H)、7.92(dd、J=7.8、1.4Hz、1H)、7.86(dd、J=2.3、0.7Hz、1H)、7.73(ddd、J=8.7、2.3、0.8Hz、1H)、7.66(dd、J=7.6、1.4Hz、1H)、7.52(d、J=8.7Hz、1H)、7.39(dd、J=7.7Hz、1H)、5.38(s、2H)、3.56(t、J=6.7Hz、2H)、3.07~2.99(m、4H)。
【0477】
実施例59
化合物59-1の合成
【化290】
【化291】
試薬:(i)NaBH
4、MeOH、(ii)DIAD、PPh
3、THF、(iii)N-クロロスルホニルイソシアネート、THF。
【0478】
工程59-1。(3-ビニルフェニル)メタノール(INT 59-1)の合成
【化292】
NaBH
4(327mg、8.66mmol)を、3-ビニルベンズアルデヒド(1.00mL、7.87mmol)のMeOH(20mL)の溶液にN
2下22℃で、ゆっくりと添加した。混合物を22℃で1時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、1.05g(99%)の(3-ビニルフェニル)メタノール(INT 59-1)を提供した。LCMS-ESI(m/z)質量は観察されず、t
R=2.00分(方法13)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.42(s、1H)、7.37~7.30(m、2H)、7.26(d、J=3.1Hz、1H)、6.73(dd、J=17.6、10.9Hz、1H)、5.78(dd、J=17.6、0.9Hz、1H)、5.27(dd、J=10.9、0.9Hz、1H)、4.70(s、2H)、1.67(s、1H)。
【0479】
工程59-2。2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)-1-((3-ビニルベンジル)オキシ)ベンゼン(INT 59-2)の合成
【化293】
DIAD(1.29mL、6.56mmol)を、INT 59-1(800mg、5.96mmol)、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(793mL、5.93mmol)、およびPPh
3(2.35g、8.94mmol)のTHF(15.0mL)の混合物に、N
2下22℃で滴加した。混合物を22℃で6時間撹拌し、濃縮した。残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、1.73g(93%)の2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)-1-((3-ビニルベンジル)オキシ)ベンゼン(INT 59-2)を、油状物として提供した。LCMS-ESI(m/z)質量は観察されず、t
R=2.95分(方法13)。
1H NMR(500MHz、CDCl
3)δ7.66(dd、J=2.3、0.7Hz、1H)、7.49(s、1H)、7.48~7.43(m、1H)、7.41~7.35(m、3H)、7.06-6.99(m、1H)、6.74(dd、J=17.6、10.9Hz、1H)、5.78(dd、J=17.6、0.9Hz、1H)、5.29(dd、J=10.9、0.8Hz、1H)、5.21(s、2H)。
【0480】
工程59-3。4-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)アゼチジン-2-オン(化合物59-1)の合成
【化294】
N-クロロスルホニルイソシアネート(578μL、6.64mmol)をINT 59-2の溶液(1.73g、5.53mmol)のTHF(5.00mL)の溶液に、N
2下22℃で10分間かけて添加した。混合物を22℃で16時間撹拌した。混合物をH
2O(10.0mL)、炭酸ナトリウム(1.93g、18.3mmol)、および亜硫酸ナトリウム(1.05g、8.30mmol)の激しく撹拌した混合物に0℃で20分かけて添加した。混合物を22℃で2時間撹拌した。混合物を、1M HCl(pH~5)水溶液で酸性化し、EA(100mL)で希釈した。水相をEA(3×50.0mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィー(H
2O(+0.1%ギ酸)およびMeCN(50~100%)により精製して、189mg(10%)の4-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)アゼチジン-2-オン(化合物59-1)を固形物として提供した。C
17H
13ClF
3NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):355.06、実測値356.07[M+H]
+、t
R=4.93分(方法12)。
1H NMR(500MHz、CDCl
3)δ8.41(s、1H)、7.86(dd、J=2.3、0.7Hz、1H)、7.75~7.67(m、1H)、7.50(d、J=1.9Hz、1H)、7.48~7.38(m、3H)、7.36(dt、J=6.8、2.1Hz、1H)、5.33(s、2H)、4.67(dd、J=5.3、2.5Hz、1H)、3.36(ddd、J=14.6、5.3、2.2Hz、1H)、2.67(ddd、J=14.6、2.5、1.0Hz、1H)。
【0481】
実施例60
化合物60-1の合成
【化295】
【化296】
試薬:(i)H
2SO
4、MeOH、 (ii)Zn(CN)
2、Pd(Ph
3)
4、DMF、 (iii)PdCl
2(PPh
3)
2、CuI、Et
3N、1,4-ジオキサン、(iv)NaOH、THF。
【0482】
工程60-1。3-ブロモ-5-ヨード安息香酸メチル(INT 60-1)の合成
【化297】
H
2SO
4(600μL、11.3mmol)を、3-ブロモ-5-ヨード安息香酸(10.0g、30.6mmol)のMeOH(65mL)中の溶液に添加した。混合物を75℃で18時間撹拌した。混合物を22℃に冷却し、そして濃縮した。残渣をEA(100mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(100mL)水溶液で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮して、9.90g(95%)の3-ブロモ-5-ヨード安息香酸メチル(INT 60-1)を固形物として提供した。C
8H
6BrIO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):339.86、実測値339.6[M+H]
+、t
R=2.72分(方法13)。
【0483】
工程60-2。3-ブロモ-5-シアノ安息香酸メチル(INT 60-2)の合成
【化298】
シアン化亜鉛(1.76g、15.0mmol)およびPd(PPh
3)
4(2.88g、2.49mmol)を、INT 60-1(8.50g、2.49mmol)のDMF(60mL)中の溶液に添加した。混合物を80℃で2時間撹拌した。混合物を22℃に冷却し、そして濃縮した。残渣をEA(100mL)で希釈した。有機層をH
2O(3×50.0mL)およびブライン(150mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、3.00g(50%)の3-ブロモ-5-シアノ安息香酸メチル(INT 60-2)を固形物として提供した。LCMS-ESI(m/z):質量は観察されず、t
R=2.38分(方法13)。
【0484】
工程60-3。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エチニル)-5-シアノ安息香酸メチル(INT 60-3)の合成
【化299】
2-クロロ-1-エチニル-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン(551μL、1.87mmol)、PdCl
2(PPh
3)
2(132mg、0.19mmol)、およびCuI(17.9mg、0.094mmol)をINT 60-2(225mg、0.94mmol)の1,4-ジオキサン(2mL)およびEt
3N(2.0mL)中の溶液に添加した。混合物を80℃で24時間撹拌した。混合物を22℃に冷却し、飽和NH
4Cl水溶液(20mL)で希釈した。水相をEA(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層を濃縮した。残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、250mg(73%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エチニル)-5-シアノ安息香酸メチル(INT 60-3)を固形物として提供した。C
18H
9ClF
3NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):363.03、実測値365.5[M+H]
+、t
R=2.92分(方法13)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.42(t、J=1.5Hz、1H)、8.30(t、J=1.4Hz、1H)、8.00(t、J=1.4Hz、1H)、7.72(s、1H)、7.68(d、J=8.1Hz、1H)、7.54(d、J=7.6Hz、1H)、3.99(s、3H)。
【0485】
工程60-4。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エチニル)-5-シアノ安息香酸(化合物60-1)の合成
【化300】
2M NaOH水溶液(165μL、0.330mmol)を、INT 60-3(60.0mg、0.165mmol)のTHF(2mL)中の溶液に22℃で添加した。混合物を22℃で12時間撹拌し、濃縮した。残渣をH
2O(10.0mL)で希釈し、2M HCl(pH約2に酸性化した。水相をEA(3×20.0mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。残渣をSiO
2クロマトグラフィー(MeOH/DCM)により精製して、55.0mg(95%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エチニル)-5-シアノ安息香酸(化合物60-1)を、固形物として提供した。C
17H
7ClF
3NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):349.01、実測値348.49[M-H]
+、t
R=4.55分(方法12)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ8.37-8.32(m、2H)、8.30(s、1H)、8.08(s、1H)、7.97(d、J=8.0Hz、1H)、7.82(dd、J=8.1、1.1Hz、1H)。
【0486】
実施例61
化合物61-1の合成
【化301】
【化302】
試薬:(i)Pd/C、H
2、EA。
【0487】
工程61-1。3-(2-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エチル)-5-シアノ安息香酸メチル(INT 61-1)の合成
【化303】
EA(10.0mL)中のINT 60-3(100mg、0.275mmol)およびPd/C(100mg、0.0940mmol)を、水素下(1気圧)で22℃にて4時間撹拌した。混合物をセライトを通して濾過し、EA(100mL)で洗浄し、濾液を濃縮した。残渣を、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、101mg(100%)の3-(2-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エチル)-5-シアノ安息香酸メチル(INT 61-1)を、固形物として提供した。C
18H
13ClF
3NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):367.06、実測値367.3[M-H]
+、t
R=2.85分(方法13)。
【0488】
工程61-2。3-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェネチル)-5-シアノ安息香酸(化合物61-2)の合成
【化304】
2M NaOH溶液(197μL、0.156mmol)をINT 61-1(60.0mg、0.156mmol)のTHF(2mL)の溶液に添加した。混合物を22℃で12時間撹拌し、濃縮した。残渣を2M HCl(pH約2)で酸性化し、H
2O(10mL)で希釈した。水相をEA(3×20mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィー(H
2O(+0.1%ギ酸)およびACN)によって精製して、47.0mg(85%)の3-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェネチル)-5-シアノ安息香酸(化合物61-2)を固形物として提供した。C
17H
11ClF
3NO
2について計算されたLCMS-ESI(m/z):353.04、実測値352.1[M-H]
+、t
R=4.73分(方法12)。
1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δ13.54(s、1H)、8.13(t、J=1.5Hz、1H)、8.05(t、J=1.6Hz、1H)、7.98(t、J=1.6Hz、1H)、7.83(d、J=1.2Hz、1H)、7.66(dd、J=8.0、1.3Hz、1H)、7.58(d、J=8.0Hz、1H)、3.07(dq、J=9.8、6.3Hz、4H)。
【0489】
実施例62
化合物62-1の合成
【化305】
【化306】
試薬:(I)NaBH
4、EtOH、(ii)DIAD、PPh
3、THF、(iii)NaOH、MeOH、THF。
【0490】
工程62-1。3-(1-ヒドロキシエチル)安息香酸メチル(INT 62-1)の合成
【化307】
NaBH
4(752mg、19.9mmol)を3-アセチル安息香酸メチル(1.18g、6.62mmol)のEtOH(15.0mL)の混合物に22℃で添加した。混合物を0℃で30分間および22℃で1時間撹拌した。混合物を、飽和NH
4Cl水溶液(30.0mL)で希釈した。水相をEA(3×30.0mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、830mg(70%)の3-(1-ヒドロキシエチル)安息香酸メチル(INT 62-1)を固形物として提供した。LCMS-ESI(m/z)質量は観察されず、t
R=1.93分(方法12)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.05(tt、J=1.8、0.6Hz、1H)、7.98~7.92(m、1H)、7.59(dddd、J=7.7、1.8、1.2、0.6Hz、1H)、7.43(tt、J=7.7、0.4Hz、1H)、4.97(q、J=6.5Hz、1H)、3.92(s、3H)、1.84(s、1H)、1.52(d、J=6.5Hz、3H)。
【0491】
工程62-2。3-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)エチル)安息香酸メチル(INT 62-2)の合成
【化308】
DIAD(981μL、4.98mmol)を、INT 62-1(816mg、4.53mmol)、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(886mg、4.51mmol)、およびPPh
3(1.78g、6.79mmol)のTHF(25.0mL)の混合物に22℃で添加した。混合物を22℃で3時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、1.40g(86%)の3-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)エチル)安息香酸メチル(INT 62-2)を固形物として提供した。C
17H
14ClF
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):358.06、実測値357.06[M-H]
+、t
R=2.87分(方法13)。
【0492】
工程62-3。3-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)エチル)安息香酸(化合物62-1)の合成
【化309】
2M NaOH(4.68mmol、2.34mL)の水溶液を、INT 62-2(14.0g、3.90mmol)のMeOH(12mL)およびTHF(12mL)の溶液に22℃で添加した。12時間後、混合物を濃縮し、残渣をH
2O(10.0mL)および2M HCl(pH約4)で希釈した。水相をEA(3×25.0mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮し、残渣をSiO
2クロマトグラフィー(MeOH/DCM)で精製して、1.34g(99%)の3-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)エチル)安息香酸(化合物62-1)を固形物として提供した。C
16H
12ClF
3O
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):344.04、実測値343.04[M-H]
+、t
R=5.17分(方法12)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ13.04(s、1H)、8.03(t、J=1.6Hz、1H)、7.90~7.84(m、1H)、7.82(d、J=2.0Hz、1H)、7.71~7.64(m、1H)、7.60~7.54(m、1H)、7.50(t、J=7.7Hz、1H)、7.24(d、J=8.7Hz、1H)、5.89(q、J=6.3Hz、1H)、1.62(d、J=6.3Hz、3H)。
【0493】
実施例63
化合物63-1の合成
【化310】
【化311】
試薬:(i)K
2CO
3、DMF、(ii)NaH、MeI、DMF、(iii)TFA、DCM。
【0494】
工程63-1。tert-ブチルN-((3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)メチル)カルバメート(INT 63-1)の合成
【化312】
tert-ブチルN-((3-(ブロモメチル)フェニル)メチル)カルバメート(100mg、0.333mmol)を、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(50.0μL、0.366mmol)およびK
2CO
3(51.0mg、0.366mmol)のDMF(1mL)の混合物にN
2下22℃で添加した。混合物を40℃で16時間撹拌した。混合物をH
2O(20mL)で希釈し、水層をDCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。残渣を、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製して、122mg(88%)のtert-ブチルN-((3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)メチル)カルバメート(INT 63-1)を提供した。C
20H
21ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):415.12、実測値414.17[M+H]
+、t
R=2.86分(方法13)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.66(d、J=2.3Hz、1H)、7.45(ddd、J=8.6、2.2、0.9Hz、1H)、7.40-7.33(m、3H)、7.28-7.27(m、1H)、7.01(d、J=8.6Hz、1H)、5.20(s、2H)、4.86(s、1H)、4.34(d、J=6.0Hz、2H)、1.46(s、9H)。
【0495】
工程63-2。tert-ブチルN-((3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)メチル)-N-メチル-カルバメート(INT 63-2)の合成
【化313】
NaH(60重量%、12.2mg、0.317mmol)を、INT 63-1(120mg、0.289mmol)のTHF(2mL)中の溶液に、N
2下で22℃で添加した。混合物を22℃で15分間撹拌した。ヨードメタン(21.6μL、0.346mmol)を添加し、混合物を50℃で24時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)によって精製して、71.2mg(57%)のtert-ブチルN-((3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)メチル)-N-メチル-カルバメート(INT 63-2)を提供した。C
21H
23ClF
3NO
3について計算されたLCMS-ESI(m/z):429.13、実測値428.17[M-H]
+、t
R=3.29分(方法13)。
1H NMR(500MHz、CDCl
3)δ7.66(d、J=2.2Hz、1H)、7.48~7.43(m、1H)、7.38~7.33(m、2H)、7.30(s、1H)、7.21(s、1H)、7.01(d、J=8.6Hz、1H)、5.20(s、2H)、4.45(s、2H)、2.82(d、J=26.0Hz、3H)、1.47(d、J=15.5Hz、9H)。
【0496】
工程63-3。1-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)-N-メチルメタンアミン(化合物63-1)の合成
【化314】
TFAの溶液(500μL)を、INT 63-2(70.0mg、0.745mmol)のDCM(1.5mL)中の溶液に滴加した。混合物を22℃で5時間撹拌した。混合物を、1M NaOH(10mL)で塩基性化し、22℃で15分間撹拌した。水相をDCM(3×20mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィー(H
2O(+0.03%炭酸アンモニウム)/MeCN)により精製して、油状物として遊離形態を提供した。HCl(Et
2O中2M、121μL、0.121mmol)を、Et
2O(2mL)中の遊離形態の溶液(40.0mg、0.121mmol)に22℃で添加した。10分後、混合物を濃縮して、42.2mg(70%)の1-(3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)フェニル)-N-メチルメタンアミン(化合物63-1)を提供した。C
16H
15ClF
3NOについて計算されたLCMS-ESI(m/z):329.08、実測値330.09(M+H)
+、t
R=3.87分(方法12)。
1H NMR(500MHz、CDCl
3)δ8.98(s、2H)、7.88(d、J=2.5Hz、1H)、7.71(dd、J=8.7、2.3Hz、1H)、7.59(d、J=1.5Hz、1H)、7.54(qd、J=4.0、3.5、1.6Hz、1H)、7.53~7.50(m、2H)、7.45(d、J=8.7Hz、1H)、5.34(s、2H)、4.15(s、2H)、2.56(s、3H)。
【0497】
実施例64
化合物64-1の合成
【化315】
【化316】
試薬:(i)NaBH
4、DMF、(ii)DIAD、PPh
3、THF、(iii)NaOH、加熱。
【0498】
工程64-1。2-(3-(ヒドロキシメチル)フェニル)アセトニトリル(INT 64-1)の合成
【化317】
3-(シアノメチル)安息香酸メチル(3g、17.1mmol)のTHF(150ml)中の溶液に、NaBH
4(1.3g、34mmol)を5回に分けて添加した。混合物を80℃に加熱し、30分間撹拌した。rtに冷却した後、MeOHを滴加し、混合物を80℃で30分間およびrtで16時間撹拌した。溶液をH
2O(30mL)でクエンチし、濃縮した。得られた残渣をH
2Oで希釈し、EAで抽出した。有機層をH
2O、次いでブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。得られた粗残渣を、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)により精製し、1.0g(40%)の2-(3-(ヒドロキシメチル)フェニル)アセトニトリル(INT 64-1)を提供した。C
9H
9NOについて計算されたLCMS-ESI(m/z):147.07、実測値170.3(M+H
2O)
+、t
R=2分(方法11)。
【0499】
工程64-2。2-(3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)フェニル)アセトニトリル(INT 64-2)の合成
【化318】
DIAD(495mg、2.4mmol)のTHF(10mL)中の溶液に、PPh
3(641mg、2.4mmol)を添加し、10分間撹拌した。次いで、INT 64-1(300mg、0.2mmol)のTHF(5mL)中の溶液、その後2,4-ジクロロフェノール(332mg、2mmol)のTHF(5mL)中の溶液を添加した。反応物をrtで16時間撹拌し、EAで希釈し、飽和NaHCO
3(水溶液)およびブラインで連続して洗浄し、次いで(Na
2SO
4)上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗残渣をSiO
2クロマトグラフィー(EA/hex)で2回精製して、0.21g(35%)の2-(3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)フェニル)アセトニトリル(INT 64-2)を提供した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.27-7.5(m、5H)、7.16(d、J=8Hz、1H)、6.87(d、J=8Hz、1H)、5.13(s、2H)、3.77(s、2H)。
【0500】
工程64-3。2-(3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)フェニル)酢酸の(化合物64-1)の合成
【化319】
INT 64-2(100mg、0.34mmol)をNaOHの溶液(水溶液、2M、5mL)中に溶解し、密閉チューブ内で130℃に24時間加熱した。反応混合物を1M HClで酸性化し、EAで抽出した。有機層を乾燥させ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣を高真空下でさらに乾燥させ、20mg(19%)の2-(3-((2,4-ジクロロフェノキシ)メチル)フェニル)酢酸の(化合物64-1)を提供した。LCMS-ESI(m/z)質量は観察されず、t
R=13.8分(方法10)。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ7.60(s、1H)、7.40~7.30(m、4H)、7.30~7.20(m、2H)、5.20(s、2H)、3.59(s、2H)。
【0501】
実施例65
化合物65-1の合成
【化320】
【化321】
試薬:(I)Na
2CO
3、DMF、(ii)Fe、HCl、MeOH
【0502】
工程65-1。2-クロロ-1-((3-ニトロベンジル)オキシ)-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン(INT 65-1)の合成
【化322】
250mLフラスコに、1-(ブロモメチル)-3-ニトロベンゼン(1.0g、4.37mmol)、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(858mg、4.37mmol)、Na
2CO
3(1.39g、13mmol)およびDMF(50mL)を添加した。50℃で18時間撹拌後、反応物をH
2Oでクエンチし、EAに抽出した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、SiO
2クロマトグラフィー(EA/ヘキサン)で精製して、1.0g(69%)の2-クロロ-1-((3-ニトロベンジル)オキシ)-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン(INT 65-1)を提供した。LCMS-ESI質量は観察されず、t
R=5.66分(方法11)。
【0503】
工程65-2。3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)アニリン(化合物65-1)の合成
【化323】
INT 65-1(1.0g、3.02mmol)をMeOH(10mL)中に溶解し、過剰の2N HClおよびFe粉末(210mg、3.77mmol)を添加した。反応混合物を80℃に18時間加熱し、セライトを通して濾過し、濃縮して、SiO
2(EA/ヘキサン)上で精製した。得られた物質を、さらに逆相クロマトグラフィー(0.1%ギ酸を含むMeOH/H
2O)により精製して、800mg(60%)の3-((2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)メチル)アニリン(化合物65-1)を提供した。C
14H
11ClF
3NOについて計算されたLCMS-ESI(m/z):301.05、実測値302.1(M+H)
+、t
R=2分(方法11)。
【0504】
実施例66
MRGPRX4活性
ヒトMRGPRX4を発現するように安定的にトランスフェクトされたHEK細胞を、5%のCO2を用いて37℃のインキュベーターで維持し、10%のウシ胎児血清(FBS)およびピルビン酸ナトリウム、グルタマックス、ペニシリン/ストレプトマイシン、およびジェネティシンをそれぞれ1%有するDMEM培地で増殖させた。マウスMRGPRA1を発現するように安定的にトランスフェクトされたHEK細胞を同じインキュベーターで維持し、10%のFBS、ピルビン酸ナトリウム、グルタマックス、ペニシリン/ストレプトマイシン、ジェネティシン、および2.2mg/mLのハイグロマイシンをそれぞれ1%有するDMEM培地で増殖させた。
【0505】
細胞を384ウェルアッセイプレートにウェル当たり20,000個の細胞で12μLのOpti-MEMにプレーティングし、インキュベーターに一晩保存した。アッセイの日に、DMSOに10mMで可溶化した化合物を、Tecan D300Eデジタル分配器を使用して10点曲線(1:3段階希釈で10uMの最終最高濃度)として添加した。アゴニストをアッセイ緩衝液(最終濃度5.7mMのTris-HCl、43mMのNaCl、50mMのLiCl、pH=8)で希釈し、2μLの適切なアゴニストを各ウェルに添加した。アゴニストの最終濃度は、10μMのビリルビン、20μMのデオキシコール酸、または100μMのコンジュゲートされたビリルビン(Lee Biosolutionsから入手、カタログ番号910~12)であった。DMSOの最終濃度はプレート全体で一定に保たれた。プレートを暗所で、37℃で1時間、次いで室温で30分間インキュベートした。Cisbioから購入したIP-One-Gqキット(部品番号62IPAPEJ)に従って、IP-1標準およびHTRF検出試薬を添加し、暗所で、室温で1時間インキュベートした。プレートを、Molecular Devices SpectraMax iD5プレート読み取り器で読み取った。HTRF比は生データから計算され、GraphPad Prismを使用してグラフ化され、各化合物のIC50値が計算された。
【0506】
選択されたMRGPRX4アンタゴニストの(10μMのビリルビンアゴニストに対する)活性データを表66Aに示す。活性範囲は以下のように示される:「+++++」は100nM未満のアンタゴニスト活性を示し、「++++」は100~500nMのアンタゴニスト活性を示し、「+++」は500~1000nMの活性を示し、「++」は1000~2500nMの活性を示し、「+」は2500nMより大きい活性を示している。
【0507】
【表32-1】
【表32-2】
【表32-3】
【表32-4】
【0508】
選択したMRGPRX4アンタゴニストの(10μMのビリルビンアゴニスト、20μMのデオキシコール酸、100μMのコンジュゲートされたビリルビン、50μMのウロビリン、または20μMのオベチコール酸に対する)活性データを表66Bに示す。
【0509】
【0510】
実施例67
マウスの薬物動態研究
化合物は、5%のDMSO、5%のSolutol、および90%のリン酸緩衝生理食塩水に5mg/mLの濃度で配合され、典型的には、微細で均質な懸濁液のように見えた。オスのC57BL/6マウス(n=3/化合物)に、絶食しない条件下で強制経口投与により各化合物の50mg/kg用量を投与した。血液試料は、投与後0.25、0.5、1、2、4、8、および24時間で伏在静脈を介してK2-EDTAに収集され、血漿が調製され、分析まで60℃以下で保存された。分析用の血漿試料調製は、アセトニトリル(内部標準としてセレコキシブを含む)を使用したタンパク質沈殿とそれに続く遠心分離によって行われた。化合物濃度は、LC-MS/MSを使用して、1~3000ng/mLの範囲を網羅する8点の検量線と比較して抽出血漿で測定した。Phoenix WinNonlinを使用した非区画分析を使用して、曲線下面積、クリアランス、半減期などの薬物動態パラメータを推定した。投与用量は、UPLC-UVによる残留投与物質の分析により、単体点校正試料と比較して確認された。これらの研究の結果を表67に示す。
【0511】
【0512】
実施例68
ウロビリンは強力なMRGPRX4アゴニストおよびプルリトゲンである。
血漿ウロビリンは、ヘム代謝物であるウロビリノーゲンの酸化生成物である。ウロビリノーゲンは、腸内のビリルビン減少の副産物である。ウロビリノーゲンの一部は大腸に残り、そこでステルコビリンに変換される。一部のウロビリノーゲンは血流に再吸収されて腎臓に運ばれ、空気に曝されるとウロビリンに酸化される。
【0513】
ヘムの代謝物(ビリルビン、ビリベルジン、ウロビリン、ウロビリノーゲン、およびステルコビリン)をMRGPRX4のインビトロでの活性化について分析した。細胞を384ウェルアッセイプレートにウェル当たり20,000個の細胞で12μLのOpti-MEMにプレーティングし、インキュベーターに一晩保存した。アッセイの日に、Tecan D300Eデジタル分配器を使用して、0.1%のNaOHに10mMで可溶化した様々なアゴニストを10点曲線(1:3段階希釈で10mM最終最高濃度)として添加した。アゴニストをアッセイ緩衝液(最終濃度5.7mMのTris-HCl、43mMのNaCl、50mMのLiCl、pH=8)で希釈し、2μLの適切なアゴニストを各ウェルに添加した。プレートを暗所で、37℃で1時間、次いで室温で30分間インキュベートした。Cisbioから購入したIP-One-Gqキット(部品番号62IPAPEJ)に従って、IP-1標準およびHTRF検出試薬を添加し、暗所で、室温で1時間インキュベートした。プレートを、Molecular Devices SpectraMax iD5プレート読み取り器で読み取った。HTRF比は生データから計算され、GraphPad Prismを使用してグラフ化され、各化合物のIC50値が計算された。
【0514】
この研究の結果を
図1に示す。ウロビリンは、ビリルビンよりもMRGPRX4の活性化に少なくとも10倍効果的であることが示された。
【0515】
ウロビリンが野生型マウスのかゆみを誘発する能力も試験された。典型的なマウスのかゆみの研究は次のように行われた。C57B6Jオスのマウスは、温度と湿度が制御された条件下で、通常の光サイクル(午前6時オン、午後6時オフ)で複数飼育された。マウスは、試験前に取り扱われ、試験室に慣らされ、次いで、個々のSCLABA試験室に置かれた。20分後、マウスにビヒクル(生理食塩水、pH7~8)をPOで投与した。30分後、研究のプルリトゲン(生理食塩水中100mL)または生理食塩水を耳の後ろの正中線の首に皮下(SC)投与される。SCLABAシステムを使用して、最初のプルリトゲン注入から30分間ビデオを録画した。引っかき傷の発作は、12/45/85/100の波形基準を使用してSCLABAサムネイルからスコアリングされた。グループのサイズは典型的には、グループあたり9~10匹であった。
【0516】
図2Aに示されるように、ウロビリンは、用量依存的にマウスにおいて引っかき反応を誘発した。ウロビリンのかゆみ誘発はまた、デオキシコール酸アゴニストおよびビリルビンアゴニストと比較された。
図2Bに示されるように、ウロビリンは、マウスにおける引っかき反応の強力な誘導因子である。
【0517】
実施例69
ビリルビンとウロビリンは光によって分解される可能性があり、
MRGPRX4でのアゴニスト活性を低下させる。
ビリルビンとウロビリンは、活性なプルイトゲンであることが実証されている、MRGPRX4のアゴニストである。光線療法は、ビリルビンの光誘発性分解または化学修飾に起因する、胆汁うっ滞性掻痒症患者のかゆみを軽減することが示されている。MRGPRX4アゴニズムの低減に向けた光分解の寄与をさらに調査するために、ビリルビンとウロビリンを異なる照明で前処理し、それらの活性を測定した。
【0518】
ビリルビンとウロビリンの両方のストック溶液は、0.1NのNaOH(水溶液)中210μMで作成された。試料は、暗所で室温、暗所で-20℃の冷凍庫、通常の実験室照明条件下でカウンタートップに室温、または400nM青色光ランプ(黄疸の治療に使用される医療用ランプに類似する)の下で室温のいずれかで保管された。試料は24時間後に評価され、ウロビリンとビリルビンの残りのパーセントは、時間ゼロ標準と比較して、タンデム質量分析(LC MS/MS)によって決定された試料に含有される分析物の分解の測定によって決定された。試料(24時間)もまた、MRGPRX4を刺激する能力について評価された。
【0519】
24時間後、冷凍庫ストックはビリルビンの残留量が最も多いことを示した(タイムゼロの44%)が、他のすべての条件(室温が暗い、室温の実験室の光、および室温の青色光)にはいずれの検出可能なビリルビンも残っていなかった。(
図3A)。室温で保存されたすべての試料(暗、室内光、および青色光)は、凍結試料と比較して、アゴニスト活性の大幅な低下を示した。(
図3B)
【0520】
ウロビリンはビリルビンよりも安定性が高かったが、いまだにすべての条件で分解が観察された。24時間後、暗所で保管された試料は、タイムゼロ測定と比較してウロビリンの残存量が最も多かった(40%)が、暗所での冷凍試料は21%しか残っていなかった。周囲光下の室温試料には34%が残っていたが、青色光下の室温試料には検出可能なウロビリンが残っておらず、その波長の光に対する脆弱性が高いことを示している。(
図4A)青色光試料は、調査された他の3つのグループ(室温暗、凍結暗、および室温光)と比較して、アゴニスト活性がほとんどなく、これらの試料で測定された残りのウロビリンに対応する。(
図4B)
【0521】
実施例70
FXRアゴニストによるMRGPRX4のアゴニスト作用は、
代表的なMRGPRX4アゴニストによって遮蔽される可能性がある。
FXRとGPBAR1の二重アゴニストであるBAR502は、MRGPRX4に対してアゴニスト活性(5700nM)も有している。表70の10μMのBAR502に対する選択されたMRGPRX4アンタゴニストの活性データは、11~48nMの範囲のアンタゴニストを示している。
【0522】
【0523】
本明細書で言及される、かつ/または出願データシートに列挙される米国特許、米国特許出願刊行物、米国特許出願、外国特許、外国特許出願、および非特許刊行物のすべては、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。一般に、以下の特許請求の範囲において使用される用語は、特許請求の範囲を明細書および特許請求の範囲に開示された特定の実施形態に限定すると解釈されるべきではなく、すべての可能な実施形態と、そのような権利がある特許請求の範囲と同等の完全な範囲を含むと解釈されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2021-01-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
MRGPRX4を、有効量の、式(I)の構造を有する化合物、
【化1】
または、その薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩と接触させることによる、Mas関連Gタンパク質受容体(MRGPR)X4を調節するための方法であって、式中、
nが、0または1であり、
xが、0、1、または2であり、
Aが、アリールまたはヘテロアリールであり、
Q
1およびQ
2が、両方ともCR
10であるか、またはQ
1もしくはQ
2の一方がCR
10であり、他方がNであり、
Zが、-O-、-S-、-N(R
11)-、-CH
2-、または-C≡C-であり、
各R
10が、Hまたはアルキルであり、
Rが、-(CH
2)
mC(=O)OR
12、-(CH
2)
mNHR
13、-(C=O)NR
14R
15、--CH
2OH、-CN、ハロアルキル、炭素環、複素環、またはカルボン酸アイソスターであり、
mが、0または1であり、
R
11、R
12、およびR
13は、同じであるか、または異なり、個々にHまたはアルキルであり、
R
14が、Hであり、R
15が、H、-SO
2CH
3、炭素環、複素環、または-OH、-CN、-NR’R’’、C(=O)OH、C(=O)NR’R’’、-SO
2OH、アルコキシ、炭素環、または複素環から選択される0、1、2、または3個の置換基で置換されたアルキルであり、R’およびR’’が、個々にHまたはアルキルであるか、あるいは
R
14およびR
15が、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成し、
R
1が、Hまたはアルキルであり、
R
2が、ハロ、シアノ、アミノ、アルキル、アルコキシ、炭素環、または複素環であり、
R
3、R
4、およびR
5が、同じであるか、または異なり、存在しないか、または存在する場合は、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、-(C=O)アルキル、-(C=O)NHアルキル、炭素環、複素環、-O-炭素環、もしくは-O-複素環のいずれかであるか、あるいは
任意の2つのRおよびR
2が、それらが結合している原子と一緒になって複素環を形成し、
任意の2つのR
3、R
4、R
5、およびR
10が、それらが結合する原子と一緒になって炭素環または複素環を形成し、
炭素環または複素環の各出現が、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、炭素環、または複素環から個々に選択される0、1、2、または3個の置換基で置換される、方法。
【請求項2】
有効量の、式(I)の構造を有する化合物、
【化2】
または、その薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩を、MRGPR X4依存性状態の治療を必要とする対象に投与することによる、MRGPR X4依存性状態を治療するための方法であって、式中、
nが、0または1であり、
xが、0、1、または2であり、
Aが、アリールまたはヘテロアリールであり、
Q
1およびQ
2が、両方ともCR
10であるか、またはQ
1もしくはQ
2の一方がCR
10であり、他方がNであり、
Zが、-O-、-S-、-N(R
11)-、-CH
2-、または-C≡C-であり、
各R
10が、Hまたはアルキルであり、
Rが、-(CH
2)
mC(=O)OR
12、-(CH
2)
mNHR
13、-(C=O)NR
14R
15、--CH
2OH、-CN、ハロアルキル、炭素環、複素環、またはカルボン酸アイソスターであり、
mが、0または1であり、
R
11、R
12、およびR
13が、同じであるか、または異なり、個々にHまたはアルキルであり、
R
14が、Hであり、R
15が、H、-SO
2CH
3、炭素環、複素環、または-OH、-CN、-NR’R’’、C(=O)OH、C(=O)NR’R’’、-SO
2OH、アルコキシ、炭素環、または複素環から選択される0、1、2、または3個の置換基で置換されたアルキルであり、R’およびR’’が、個々にHまたはアルキルであるか、あるいは
R
14およびR
15が、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成し、
R
1が、Hまたはアルキルであり、
R
2が、ハロ、シアノ、アミノ、アルキル、アルコキシ、炭素環、または複素環であり、
R
3、R
4、およびR
5が、同じであるか、または異なり、存在しないか、または存在する場合は、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、-(C=O)アルキル、-(C=O)NHアルキル、炭素環、複素環、-O-炭素環、もしくは-O-複素環のいずれかであるか、あるいは
任意の2つのRおよびR
2が、それらが結合している原子と一緒になって複素環を形成し、
任意の2つのR
3、R
4、R
5、およびR
10が、それらが結合する原子と一緒になって炭素環または複素環を形成し、
炭素環または複素環の各出現が、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、炭素環、または複素環から個々に選択される0、1、2、または3個の置換基で置換される、方法。
【請求項3】
前記MRGPR X4依存性状態が、胆汁酸またはその類似体によるMRGPR X4の活性化によって引き起こされる状態である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記MRGPR X4依存性状態が、かゆみ関連状態、疼痛関連状態、または自己免疫障害である、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記かゆみ関連状態が、慢性のかゆみ、胆汁うっ滞性掻痒症、接触性皮膚炎、アレルギー性眼瞼炎、貧血、アトピー性皮膚炎、水疱性類天疱瘡、カンジダ症、水疱瘡、胆汁うっ滞、末期腎不全、血液透析、接触性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、糖尿病、薬物アレルギー、乾燥皮膚、汗疱状(dyshidrotic)皮膚炎、異所性湿疹、湿疹、紅色陰癬、毛嚢炎、真菌性皮膚感染症、痔核、ヘルペス、HIV感染、ホジキン病、甲状腺機能亢進症、鉄欠乏性貧血、腎臓疾患、白血病、肝疾患、リンパ腫、悪性腫瘍、多発性骨髄腫、神経皮膚炎、オンコセルカ症、パジェット病、しらみ寄生症、真性赤血球増加症、肛門掻痒症、仮性狂犬病、乾癬、直腸脱、疥癬、住血吸虫症、強皮症、重度ストレス、うっ滞性皮膚炎(stasia dermatitis)、水泳性痒疹(swimmer’s itch)、甲状腺疾患、股部白癬、尿毒性掻痒症、または蕁麻疹である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記かゆみ関連状態が、胆汁うっ滞性掻痒症、尿毒症性掻痒症、アトピー性皮膚炎、乾燥皮膚、乾癬、接触性皮膚炎、または湿疹である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記かゆみ関連状態が肝疾患であり、前記肝疾患が、原発性胆道胆管炎、原発性硬化性胆管炎、アラギール症候群、進行性家族性肝内胆汁うっ滞、妊娠の肝内胆汁うっ滞、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、胆汁閉鎖症、慢性B型肝炎、薬物慢性ウイルス肝炎、誘発肝障害(DILI)、肝線維症、胆汁うっ滞性肝疾患、またはアルコール性肝疾患である、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
薬学的に有効な量の第2の治療薬を前記対象に投与することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記MRGPR X4依存性状態が肝疾患であり、前記第2の治療薬が、ウルソデオキシコール酸(UDCA)、ノルウルソデオキシコール酸、コレスチラミン、スタノゾロール、ナルトレキソン、リファンピシン、アリソルB23-アセテート(AB23A)、クルクミン、ジヒドロアルテミシニン、フェノフィブラート、ベザフィブラート、メトロニダゾール、メトトレキサート、コルヒチン、メトフォルミン、ベタイン、グルカゴン、ナルトレキソン、ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト、甲状腺ホルモン受容体ベータ(TRβ)アゴニスト、またはこれらの任意の組み合わせである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記FXRアゴニストが、オベチコール酸、ツロフェキソレートイソプロピル(WAY-362450)、3-(2,6-ジクロロフェニル)-4-(3’-カルボキシ-2-クロロスチルベン-4-イル)オキシメチル-5-イソプロピルイソキサゾール(GW4064)、PX20606(PX-102)、PX-101、INT-767、INT-787、TERN-101、アルテヌシン、トロピフェキソール(LJN452)、ニデュフェキソール(nidufexor)、ツロフェキソレートイソプロピル、フェキサラミン、シリマリン、シリビン、ヘドラゴン酸(hedragonic acid)、カフェストール、シロフェキソール(Cilofexor)(GS-9674またはPx-104)、EDP-305、BAR704、BAR502、EYP-001、RDX-023、AGN-242266、HPG-1860、MET-409、AGN-242256、EP-024297、IOT-022、M-480、INV-33、RDX023-02、またはこれらの任意の組み合わせである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記PPARアゴニストが、PPAR-アルファアゴニスト、PPAR-ガンマアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、PPAR-アルファ/ガンマデュアルアゴニスト、PPARアルファ/デルタデュアルアゴニスト、PPARガンマ/デルタデュアルアゴニスト、またはPPARアルファ/ガンマ/デルタパンアゴニストであり、任意に、
前記PPARアルファアゴニストが、フェノフィブラート、シプロフィブラート、ペマフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラート、ビニフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブリン酸、ニコフィブラート、ピリフィブラート、プラフィブリド、ロニフィブラート、テオフィブラート、トコフィブラート、またはSRI 0171であり、
前記PPARガンマアゴニストが、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、重水素安定化R-ピオグリタゾン、エファツタゾン、ATx08-001、OMS-405、CHS-131、THR-0921、SER-150-DN、KDT-501、GED-0507-34-Levo、CLC-3001、またはALL-4であり、
前記PPARデルタアゴニストが、GW501516(エンデュラボル(endurabol)もしくは({4-[({4-メチル-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-l,3-チアゾール-5-イル}メチル)スルファニル]-2-メチルフェノキシ}酢酸))、MBX8025(セラデルパル(seladelpar)もしくは{2-メチル-4-[5-メチル-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-2H-[l,2,3]トリアゾール-4-イルメチルシルファニル]-フェノキシ}-酢酸)、GW0742([4-[[[2-[3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-メチル-5-トリアゾリル]メチル]チオ]-2-メチルフェノキシ]酢酸)、L165041、HPP-593、またはNCP-1046であり、
前記PPARアルファ/ガンマアゴニストが、サログリタザール、アレグリタザール、ムラグリタザール、テサグリタザール、またはDSP-8658であり、
前記PPARアルファ/デルタアゴニストが、エラフィブラノールまたはT913659であり、
前記PPARガンマ/デルタアゴニストが、共役リノール酸(CLA)またはT3D-959であり、
前記PPARアルファ/ガンマ/デルタアゴニストが、IVA337(ラニフィブラノール)、TTA(テトラデシルチオ酢酸)、ババキニン、GW4148、GW9135、ベザフィブラート、ロベグリタゾン、2-(4-(5,6-メチレンジオキシベンゾ[d]チアゾール-2-イル)-2-メチルフェノキシ)-2-メチルプロパン酸(MHY2013)、またはCS038である、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記TRβアゴニストが、ソベチローム、エプロチローム、GC-24、MGL-3196、MGL-3745、VK-2809、KB141[3,5-ジクロロ-4-(4-ヒドロキシ-3-イソプロピルフェノキシ)フェニル酢酸]、MB07811(2R,4S)-4-(3-クロロフェニル)-2-[(3,5-ジメチル-4-(4’-ヒドロキシ-3’-イソプロピルベンジル)フェノキシ)メチル]-2-オキシド-[1,3,2]-ジオキサホスホナン)、またはこれらの任意の組み合わせである、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記疼痛関連状態が、急性疼痛、進行性前立腺がん、AIDS関連疼痛、強直性脊椎炎、くも膜炎、関節炎、関節線維症、失調型脳性麻痺、自己免疫性萎縮性胃炎、無血管壊死、背中の痛み、ベーセット病(症候群)、口腔灼熱症候群、滑液包炎、がん性疼痛、手根管、馬尾症候群、中枢性疼痛症候群、脳性麻痺、子宮頸部狭窄、シャルコー・マリー・トゥース(CMT)病、慢性疲労症候群(CFS)、慢性機能性腹部痛(CFAP)、慢性痛、慢性膵炎、肺虚脱(気胸)、複合性局所疼痛症候群(RSD)、角膜神経障害性疼痛、クローン病、変性椎間板疾患、ダーカム病、皮膚筋炎、糖尿病性末梢神経障害(DPN)、ジストニア、エーラーズ・ダンロス症候群(EDS)、子宮内膜症、好酸球増加症-筋痛症候群(EMS)、肢端紅痛症、線維筋痛、痛風、頭痛、椎間板ヘルニア、水頭症、肋間神経痛、間質性膀胱炎、過敏性腸症候群(IBS)、若年性皮膚炎(皮膚筋炎)、膝損傷、下肢痛み、腰痛血尿症候群、ループス、ライム病、海綿腎(MSK)、知覚異常性大腿痛、中皮腫、片頭痛、筋骨格痛、筋筋膜性疼痛、筋炎、頚部痛、神経因性疼痛、後頭神経痛、骨関節炎、パジェット病、パーソネイジ・ターナー症候群、骨盤痛、末梢神経障害、幻肢痛、圧迫神経、多発性嚢胞腎、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎、ポルフィリン症、ヘルニア縫合述後疼痛症候群、乳房切除後疼痛症候群、脳卒中後疼痛、胸郭切開後疼痛症候群、ヘルペス後神経痛(帯状疱疹)、ポリオ後症候群、原発性側索硬化症、乾癬性関節炎、陰部神経痛、神経根症、レイノー病、関節リウマチ(RA)、仙腸関節機能障害、サルコイドーシス、ショイエルマン脊柱後彎病、坐骨神経痛、脊椎側彎症、帯状疱疹(shingles)(帯状疱疹(Herpes Zoster))、シェーグレン症候群、痙性斜頸、オッディ括約筋機能不全、脊髄小脳性運動失調(SCA運動失調)、脊髄損傷、腰部脊柱管狭窄症、脊髄空洞症、ターロブ嚢胞、横断性脊髄炎、三叉神経痛、神経因性疼痛、潰瘍性大腸炎、血管痛、または外陰部痛である、請求項4に記載の方法。
【請求項14】
前記自己免疫障害が、慢性炎症、多発性硬化症、スティーブンジョンソン症候群、虫垂炎、滑液包炎、大腸炎、膀胱炎、皮膚炎、静脈炎、反射性交感神経性ジストロフィー/複合性局所疼痛症候群(rsd/crps)、鼻炎、腱炎、扁桃炎、尋常性ざ瘡、反応性気道障害、喘息、気道感染症、自己炎症性疾患、セリアック病、慢性前立腺炎、憩室炎、糸球体腎炎、化膿性汗腺炎、過敏症、腸障害、上皮性腸障害、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、大腸炎、間質性膀胱炎、耳炎、骨盤内炎症性疾患、子宮内膜痛、再灌流障害、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、移植拒絶、または血管炎である、請求項4に記載の方法。
【請求項15】
前記化合物が、表AまたはBに列挙した化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩の構造を有する、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
式(I)の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはその塩と、薬学的に許容される賦形剤、
【化3】
または、その薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩と、を含む薬学的組成物であって、式中、
nが、0または1であり、
xが、0、1、または2であり、
Aが、アリールまたはヘテロアリールであり、
Q
1およびQ
2が、両方ともCR
10であるか、またはQ
1もしくはQ
2の一方がCR
10であり、他方がNであり、
Zが、-O-、-S-、-N(R
11)-、-CH
2-、または-C≡C-であり、
各R
10が、Hまたはアルキルであり、
Rが、-(CH
2)
mC(=O)OR
12、-(CH
2)
mNHR
13、-(C=O)NR
14R
15、--CH
2OH、-CN、ハロアルキル、炭素環、複素環、またはカルボン酸アイソスターであり、
mが、0または1であり、
R
11、R
12、およびR
13が、同じであるか、または異なり、個々にHまたはアルキルであり、
R
14が、Hであり、R
15が、H、-SO
2CH
3、炭素環、複素環、または-OH、-CN、-NR’R’’、C(=O)OH、C(=O)NR’R’’、-SO
2OH、アルコキシ、炭素環、または複素環から選択される0、1、2、または3個の置換基で置換されたアルキルであり、R’およびR’’が、個々にHまたはアルキルであるか、あるいは
R
14およびR
15が、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成し、
R
1が、Hまたはアルキルであり、
R
2が、ハロ、シアノ、アミノ、アルキル、アルコキシ、炭素環、または複素環であり、
R
3、R
4、およびR
5が、同じであるか、または異なり、存在しないか、または存在する場合は、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、-(C=O)アルキル、-(C=O)NHアルキル、炭素環、複素環、-O-炭素環、もしくは-O-複素環のいずれかであるか、あるいは
任意の2つのRおよびR
2が、それらが結合している原子と一緒になって複素環を形成し、
任意の2つのR
3、R
4、R
5、およびR
10が、それらが結合する原子と一緒になって炭素環または複素環を形成し、
炭素環または複素環の各出現が、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、炭素環、または複素環から個々に選択される0、1、2、または3個の置換基で置換される、薬学的組成物。
【請求項17】
第2の治療薬をさらに含む、請求項16に記載の薬学的組成物。
【請求項18】
前記第2の治療薬が、ウルソデオキシコール酸(UDCA)、ノルウルソデオキシコール酸、コレスチラミン、スタノゾロール、ナルトレキソン、リファンピシン、アリソルB23-アセテート(AB23A)、クルクミン、ジヒドロアルテミシニン、フェノフィブラート、ベザフィブラート、メトロニダゾール、メトトレキサート、コルヒチン、メトフォルミン、ベタイン、グルカゴン、ナルトレキソン、ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト、甲状腺ホルモン受容体ベータ(TRβ)アゴニスト、またはこれらの任意の組み合わせである、請求項17に記載の薬学的組成物。
【請求項19】
(a)前記FXRアゴニストが、オベチコール酸、ツロフェキソレートイソプロピル(WAY-362450)、3-(2,6-ジクロロフェニル)-4-(3’-カルボキシ-2-クロロスチルベン-4-イル)オキシメチル-5-イソプロピルイソキサゾール(GW4064)、PX20606(PX-102)、PX-101、INT-767、INT-787、TERN-101、アルテヌシン、トロピフェキソール(LJN452)、ニデュフェキソール、ツロフェキソレートイソプロピル、フェキサラミン、シリマリン、シリビン、ヘドラゴン酸、カフェストール、シロフェキソール(GS-9674またはPx-104)、EDP-305、BAR704、BAR502、EYP-001、RDX-023、AGN-242266、HPG-1860、MET-409、AGN-242256、EP-024297、IOT-022、M-480、INV-33、RDX023-02、またはこれらの任意の組み合わせであるか、
(b)前記PPARアゴニストが、PPAR-アルファアゴニスト、PPAR-ガンマアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、PPAR-アルファ/ガンマデュアルアゴニスト、PPARアルファ/デルタデュアルアゴニスト、PPARガンマ/デルタデュアルアゴニスト、またはPPARアルファ/ガンマ/デルタパンアゴニストであり、任意に、
前記PPARアルファアゴニストが、フェノフィブラート、シプロフィブラート、ペマフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラート、ビニフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブリン酸、ニコフィブラート、ピリフィブラート、プラフィブリド、ロニフィブラート、テオフィブラート、トコフィブラート、またはSRI 0171であり、
前記PPARガンマアゴニストが、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、重水素安定化R-ピオグリタゾン、エファツタゾン、ATx08-001、OMS-405、CHS-131、THR-0921、SER-150-DN、KDT-501、GED-0507-34-Levo、CLC-3001、またはALL-4であり、
前記PPARデルタアゴニストが、GW501516(エンデュラボルもしくは({4-[({4-メチル-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-l,3-チアゾール-5-イル}メチル)スルファニル]-2-メチルフェノキシ}酢酸))、MBX8025(セラデルパルもしくは{2-メチル-4-[5-メチル-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-2H-[l,2,3]トリアゾール-4-イルメチルシルファニル]-フェノキシ}-酢酸)、GW0742([4-[[[2-[3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-メチル-5-トリアゾリル]メチル]チオ]-2-メチルフェノキシ]酢酸)、L165041、HPP-593、またはNCP-1046であり、
前記PPARアルファ/ガンマアゴニストが、サログリタザール、アレグリタザール、ムラグリタザール、テサグリタザール、またはDSP-8658であり、
前記PRARアルファ/デルタアゴニストが、エラフィブラノールまたはT913659であり、
前記PPARガンマ/デルタアゴニストが、共役リノール酸(CLA)またはT3D-959であり、
前記PPARアルファ/ガンマ/デルタアゴニストが、IVA337(ラニフィブラノール)、TTA(テトラデシルチオ酢酸)、ババキニン、GW4148、GW9135、ベザフィブラート、ロベグリタゾン、2-(4-(5,6-メチレンジオキシベンゾ[d]チアゾール-2-イル)-2-メチルフェノキシ)-2-メチルプロパン酸(MHY2013)、またはCS038であるか、または
(c)前記TRβアゴニストが、ソベチローム、エプロチローム、GC-24、MGL-3196、MGL-3745、VK-2809、KB141[3,5-ジクロロ-4-(4-ヒドロキシ-3-イソプロピルフェノキシ)フェニル酢酸]、MB07811(2R,4S)-4-(3-クロロフェニル)-2-[(3,5-ジメチル-4-(4’-ヒドロキシ-3’-イソプロピルベンジル)フェノキシ)メチル]-2-オキシド-[1,3,2]-ジオキサホスホナン)、またはこれらの任意の組み合わせである、請求項18に記載の薬学的組成物。
【請求項20】
以下の構造のうちの1つを有する化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくはそれらの塩。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【請求項21】
表Aに列挙されている前記構造のうちの1つを有する化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩。
【請求項22】
表Bに列挙されている前記構造のうちの1つを有する化合物、またはその薬学的に許容される異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、同位体、もしくは塩。
【請求項23】
前記かゆみ関連状態が末期腎不全である、請求項4に記載の方法。
【請求項24】
前記かゆみ関連状態が腎臓疾患である、請求項4に記載の方法。
【請求項25】
前記疼痛関連状態が海綿腎(MSK)である、請求項4に記載の方法。
【請求項26】
前記疼痛関連状態が多発性嚢胞腎である、請求項4に記載の方法。
【請求項27】
前記かゆみ関連状態がヘムの代謝物に関連する、請求項4に記載の方法。
【請求項28】
前記ヘムの代謝物がビリルビンである、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記ヘムの代謝物がウロビリンである、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記ヘムの代謝物がビリベルジンである、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記ヘムの代謝物がウロビリノーゲンである、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記ヘムの代謝物がステルコビリンである、請求項27に記載の方法。
【国際調査報告】