(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-24
(54)【発明の名称】顔認識装置
(51)【国際特許分類】
G16H 50/80 20180101AFI20220617BHJP
A61B 5/1171 20160101ALI20220617BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20220617BHJP
【FI】
G16H50/80
A61B5/1171 200
G06T7/00 510F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021535170
(86)(22)【出願日】2020-10-27
(85)【翻訳文提出日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 CN2020124149
(87)【国際公開番号】W WO2021189839
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】202020378787.6
(32)【優先日】2020-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518209698
【氏名又は名称】シェンチェン センスタイム テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SENSETIME TECHNOLOGY CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファン ジージュン
(72)【発明者】
【氏名】マー ジュンション
(72)【発明者】
【氏名】ワン シュー
(72)【発明者】
【氏名】ワン ドン
【テーマコード(参考)】
4C038
5B043
5L099
【Fターム(参考)】
4C038VA07
4C038VB03
4C038VC05
5B043AA09
5B043BA04
5L099AA00
(57)【要約】
本願の実施例は、顔認識装置を提供する。前記顔認識装置は、本体と、本体に設けられるプロセッサと、第1カメラと、体温検出部材と、を備え、第1カメラ及び体温検出部材はいずれも、プロセッサに電気的に接続され、第1カメラは、検出されるべき対象の顔画像を撮ってプロセッサに伝送するように構成され、体温検出部材は、検出されるべき対象の体温を検出し、プロセッサに伝送するように構成され、プロセッサは、顔画像と検出されるべき対象の身分を比較し、測定された検出されるべき対象の体温に基づいて、検出されるべき対象の健康状況を得、顔画像が前記検出されるべき対象の身分に合致しており、且つ検出されるべき対象が健康状態である場合のみ、ゲートを開放するように制御するように構成される。メンバー情報検証及び健康状態検証の自動化操作を実現させ、スタッフの作業負荷を低減させ、メンバーの通行効率を向上させ、交差感染を減少させ、安全性を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顔認識装置であって、本体と、前記本体に設けられるプロセッサと、第1カメラと、体温検出部材と、を備え、
前記第1カメラ及び前記体温検出部材はいずれも、前記プロセッサに電気的に接続され、
前記第1カメラは、検出されるべき対象の顔画像を撮って前記プロセッサに伝送するように構成され、
前記体温検出部材は、前記検出されるべき対象の体温を検出し、前記プロセッサに伝送するように構成され、
前記プロセッサは、前記顔画像と前記検出されるべき対象の身分を比較し、前記検出されるべき対象の測定された体温に基づいて、前記検出されるべき対象の健康状況を得、前記顔画像が前記検出されるべき対象の身分に合致しており、且つ前記検出されるべき対象が健康状態である場合、ゲートを開放するように制御するように構成される、顔認識装置。
【請求項2】
前記体温検出部材、前記プロセッサ及び前記第1カメラはいずれも、前記本体と一体化されることを特徴とする
請求項1に記載の顔認識装置。
【請求項3】
前記プロセッサ及び前記第1カメラは、前記本体と一体化され、前記体温検出部材は、前記本体の外部に接続され、又は、前記体温検出部材は、ネットワークを介して前記本体に接続されることを特徴とする
請求項1に記載の顔認識装置。
【請求項4】
前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続される証明書カードリーダを更に備え、
前記証明書カードリーダは、前記検出されるべき対象の証明書カードの情報を読み取り、前記検出されるべき対象の証明書カードの身分情報を取得し、前記身分情報を前記プロセッサにフィードバックするように構成され、
前記プロセッサは、前記顔画像と前記身分情報との合致程度に基づいて、前記検出されるべき対象の身分検証結果を決定するように構成されることを特徴とする
請求項1に記載の顔認識装置。
【請求項5】
前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続されるゲートカードリーダを更に備え、
前記ゲートカードリーダは、前記検出されるべき対象のゲートカードの情報を読み取るように構成され、前記顔認識装置に、前記ゲートカードを所持している全ての検出されるべき対象の身分情報が事前記憶されており、前記身分情報を前記プロセッサにフィードバックし、
前記プロセッサは、前記顔画像と前記ゲートカードの検出されるべき対象の身分情報が合致するかどうかに基づいて、ゲートを開放するように制御するかどうかを決定するように構成されることを特徴とする
請求項1に記載の顔認識装置。
【請求項6】
前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続される赤外カメラを更に備え、前記赤外カメラは、生体検知を行うために、前記検出されるべき対象の顔画像を撮るように構成されることを特徴とする
請求項1に記載の顔認識装置。
【請求項7】
前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続される第2カメラを更に備え、
前記第2カメラは、前記検出されるべき対象の身分情報及び健康情報を取得するために、証明書写真撮り又は二次元コード画像走査に用いられることを特徴とする
請求項1から6のうちいずれか一項に記載の顔認識装置。
【請求項8】
前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続される音声収集ユニットを更に備え、
前記音声収集ユニットは、音声認識を行い、音声認識結果を前記プロセッサにフィードバックするように構成され、前記プロセッサは、前記音声収集ユニットの音声認識結果に基づいて、所定のプログラムを実行するように構成されることを特徴とする
請求項1から6のうちいずれか一項に記載の顔認識装置。
【請求項9】
前記顔認識装置は、
前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続され、前記顔画像と前記検出されるべき対象の身分が合致しなく、及び/又は、前記検出されるべき対象が不健康状態である場合、警報を出すように構成される警報ユニットと、
前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続され、サーバ又はクラウド側と通信するように構成されるネットワーク通信ユニットと、を更に備えることを特徴とする
請求項1から6のうちいずれか一項に記載の顔認識装置。
【請求項10】
前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続されるインタラクションインタフェースを更に備え、前記インタラクションインタフェースは、前記検出されるべき対象及び/又は管理者とインタラクションするように構成されることを特徴とする
請求項1から6のうちいずれか一項に記載の顔認識装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年3月23日に提出された、出願番号が202020378787.6である中国特許出願に基づく優先権を主張し、該中国特許出願の全内容が参照として本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、顔認識技術分野に関し、特に顔認識装置に関する。
【背景技術】
【0003】
感染症集団発生の管理予防において、公衆の場所に出入りするメンバーの情報監視作業は、集団発生の管理予防において重要な役割を果たしている。該作業において、公衆の場所の入口の通勤スタッフの作業負荷が大きく、感染リスクは極めて大きい。人間の効率が出入口の通行量を満たすことができない場合、公衆の場所の出入口にメンバーが集まることを発生し、感染リスクを増加させる。公衆の場所の出入口で、一般的には、手動方式で、集まったメンバーの情報を記録する。これにより、情報記録過程において、紙とペンを共用することにより、交差感染を発生する。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施例は、顔認識装置を提供する。前記顔認識装置は、本体と、前記本体に設けられるプロセッサと、第1カメラと、体温検出部材と、を備え、前記第1カメラ及び前記体温検出部材はいずれも、前記プロセッサに電気的に接続され、前記第1カメラは、検出されるべき対象の顔画像を撮って前記プロセッサに伝送するように構成され、前記体温検出部材は、前記検出されるべき対象の体温を検出し、前記プロセッサに伝送するように構成され、前記プロセッサは、前記顔画像と前記検出されるべき対象の身分を比較し、前記検出されるべき対象の測定された体温に基づいて、前記検出されるべき対象の健康状況を得、前記顔画像が前記検出されるべき対象の身分に合致しており、且つ前記検出されるべき対象が健康状態である場合、ゲートを開放するように制御するように構成される。
【0005】
本願の実施例の顔認識装置に、プロセッサ、第1カメラ及び体温検出部材が設けられる。第1カメラは、顔画像を撮る。プロセッサは、顔画像により、検出されるべき対象の身分検証を行い、また、体温検出部材により検出された検出されるべき対象の体温に基づいて、検出されるべき対象の健康状態を判定する。検出されるべき対象の顔画像による身分検証に成功しており、且つ健康状態である場合のみ、ゲートを開放するように制御し、メンバー情報検証及び健康状態検証の自動化操作を実現させ、スタッフの作業負荷を低減させ、メンバーの通行効率を向上させ、交差感染を減少させることができる。
【0006】
一実施例において、前記体温検出部材、前記プロセッサ及び前記第1カメラはいずれも、前記本体と一体化され、構造がコンパクトであり、外観が美しい。
【0007】
一実施例において、前記プロセッサ及び前記第1カメラは、前記本体と一体化され、前記体温検出部材は、前記本体の外部に接続され、又は、前記体温検出部材は、ネットワークを介して前記本体に接続される。体温検出部材は、高い柔軟性を有する。体温検出を行う必要がある場合、体温検出部材を接続し、体温検出を必要としない場合、体温検出部材を引き抜くか又はネットワークから取り除くことができる。
【0008】
一実施例において、前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続される証明書カードリーダを更に備え、前記証明書カードリーダは、前記検出されるべき対象の証明書カードの情報を読み取り、前記検出されるべき対象の証明書カードの身分情報を取得し、前記身分情報を前記プロセッサにフィードバックするように構成され、前記プロセッサは、前記顔画像と前記身分情報との合致程度に基づいて、前記検出されるべき対象の身分検証結果を決定するように構成される。本願の実施例の顔認識装置は、人間と証明書との比較を行うために用いられ、顔画像と証明書カードの身分情報を比較し、人間が証明書に合致する場合のみに検証に合格することを確保する。
【0009】
一実施例において、前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続されるゲートカードリーダを更に備え、前記ゲートカードリーダは、前記検出されるべき対象のゲートカードの情報を読み取るように構成され、前記顔認識装置に、前記ゲートカードを所持している全ての検出されるべき対象の身分情報が事前記憶されており、前記身分情報を前記プロセッサにフィードバックし、前記プロセッサは、前記顔画像と前記ゲートカードの検出されるべき対象の身分情報が合致するかどうかに基づいて、ゲートを開放するように制御するかどうかを決定するように構成される。
【0010】
本願の実施例の顔認識装置にゲートカードリーダが設けられ、また、顔認識装置に、前記ゲートカードを所持している全ての検出されるべき対象の身分情報が事前記憶されている。顔認識結果に基づいて、ゲートカードをスワイプする検出されるべき対象が管轄エリアにおけるメンバーであるかどうか、カード盗用であるかどうかを判定し、体温検出部材の検出結果に基づいて、ゲートカードをスワイプする検出されるべき対象が健康であるかどうかを判定し、管轄エリアにおけるメンバーに対して自動的な出入管理を実現させ、通行効率を向上させ、スタッフの作業負荷を減少させ、感染リスクを減少させることができる。
【0011】
一実施例において、前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続される赤外カメラを更に備え、前記赤外カメラは、生体検知を行うために、前記検出されるべき対象の顔画像を撮るように構成される。これにより、赤外カメラを設けることで、不審者を避けることができる。
【0012】
一実施例において、前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続される第2カメラを更に備え、前記第2カメラは、証明書写真撮り又は二次元コード画像走査に用いられる。第2カメラは、証明書写真撮りを実現させることができる。集団発生の管理予防を行う場合、ヘルスコード、職場復帰コードなどの二次元コード画像の走査を実現させ、前記検出されるべき対象の身分情報及び健康情報を取得することができる。
【0013】
一実施例において、前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続される音声収集ユニットを更に備え、前記音声収集ユニットは、音声認識を行い、音声認識結果を前記プロセッサにフィードバックするように構成され、前記プロセッサは、前記音声収集ユニットの音声認識結果に基づいて、所定のプログラムを実行するように構成される。これにより、手で顔認識装置に触る必要がなく、音声により制御を実現させ、交差感染を減少させることができる。
【0014】
一実施例において、前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続される警報ユニットを更に備え、警報ユニットは、前記顔画像と前記検出されるべき対象の身分が合致しなく、及び/又は、前記検出されるべき対象が不健康状態である場合、警報を出し、不審者を直ちに発見するように構成される。
【0015】
一実施例において、前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続されるネットワーク通信ユニットを更に備え、前記ネットワーク通信ユニットは、サーバ又はクラウド側と通信するように構成される。ネットワーク通信ユニットは、有線接続されるデバイス、無線接続されるワイヤレスフィデリティ(Wireless Fidelity:WiFi)、モバイルデータなどのデバイスであってもよく、これは、顔認識装置のデータをサーバ又はクラウド側に伝送し、メンバー情報のネットワーク接続を実現させる。ビッグデータ技術によれば、履歴データの照会を実現させ、メンバーの感染情報の監視を実現させることができる。
【0016】
一実施例において、前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続される測位ユニットを更に備え、前記測位ユニットは、前記顔認識装置の地理的座標を測位するように構成される。集団発生の管理予防において、グリッドレイアウトの役割を実現させる。熱のある不審者があれば、熱のある不審者の地理的座標を迅速に測位し、旅程情報の記録を実現させ、濃厚接触者の追跡を容易にすることができる。
【0017】
一実施例において、前記顔認識装置は、前記本体に設けられて前記プロセッサに電気的に接続されるインタラクションインタフェースを更に備え、前記インタラクションインタフェースは、前記検出されるべき対象及び/又は管理者とインタラクションするように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本願の実施例による顔認識装置の分解立体構造を示す概略図である。
【
図2】本願の実施例による顔認識装置の構造を示す概略図である。
【
図3】本願の実施例による顔認識装置の立体構造を示す概略図である。
【
図4】本願の実施例による顔認識装置の構造を示す概略図である。
【0019】
本願の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、本願の実施例の記述に必要な図面を簡単に説明する。勿論、下記図面は、本願の幾つかの実施例であり、当業者は、これらの図面に基づいて、創造的な労力なしに他の図面を得ることもできる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段を明瞭かつ完全に説明する。勿論、記述される実施例は、全ての実施例ではなく、ただ本願の一部の実施例である。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労力なしに得られる他の実施例の全ては、本願の保護範囲に含まれる。
【0021】
図1を参照すると、本願の実施例は、顔認識装置100を提供する。前記装置は、本体を備え、本体は、ベース11と、ハウジング12と、を備える。ベース11は、支持基礎であり、ベース11内に電子デバイスが設けられてもよい。ベース11に外部インタフェース112が設けられてもよい。外部インタフェース112は、外部デバイスとの接続に用いられる。ハウジング12は、ベース11上に設けられ、ハウジング12は、フロントハウジング121と、リアハウジング122と、を備え、フロントハウジング121とリアハウジング122は、取り外し可能に接続される。フロントハウジング121とリアハウジング122との間に収容空間を有し、該収容空間は、電子デバイスを収容するために用いられる。
【0022】
図1及び
図2を参照すると、顔認識装置100は、本体に設けられるプロセッサ101と、第1カメラ102と、体温検出部材105と、を更に備え、第1カメラ102及び体温検出部材105はいずれも、プロセッサ101に電気的に接続される。
【0023】
プロセッサ101は、フロントハウジング121とリアハウジング122との間の収容空間に設けられてもよく、ベース11内に設けられてもよい。第1カメラ102は、フロントハウジング121に設けられ、且つ第1カメラ102のヘッド部は、フロントハウジング121から露出する。フロントハウジング12は、検出されるべき対象に向かうように設けられる。これにより、第1カメラ102は、検出されるべき対象の顔画像を撮ることができる。第1カメラ102は、RGBカメラであり、顔照会のためのカラー画像を取得する。体温検出部材105は、フロントハウジング121とリアハウジング122との間の収容空間に設けられて、フロントハウジング121から露出してもよい。これにより、体温検出部材105、プロセッサ101、第1カメラ102及び本体は、一体化され、構造がコンパクトで、外観が美しい。体温検出部材105は、ハウジング12の外部に掛けられて接続線を介してベース11の外部インタフェース112に接続されてもよく、又は、体温検出部材105と本体とは、物理的接続関係を有することなく、ネットワークを介して接続される。従って、体温検出部材105は、高い柔軟性を有する。体温検出を行う必要がある場合、体温検出部材105を接続し、体温検出を必要としない場合、体温検出部材105を引き抜くか又はネットワークから取り除くことができる。体温検出部材105は、額温度銃であってもよく、検出されるべき対象の体温を検出し、検出されるべき対象に熱があるかどうかを検出するために用いられる。体温検出部材105は、熱画像形成、シングルポイント/マルチポイント赤外線感知などの技術的手段で、検出されるべき対象の体温を検出することができ、現在既存の如何なる他の技術的手段を用いることもできる。
【0024】
顔認識装置100の作動プロセスは以下のとおりである。第1カメラ102は、検出されるべき対象の顔画像を撮り、プロセッサ101に伝送する。体温検出部材105は、検出されるべき対象の体温を検出し、プロセッサ101に伝送する。プロセッサ101は、顔画像と検出されるべき対象の身分を比較し、測定された検出されるべき対象の体温に基づいて、検出されるべき対象の健康状況を得る。顔画像による検出されるべき対象の身分の検証に成功しており、且つ検出されるべき対象が健康状態である場合、顔認識装置100は、ゲートを開放するように制御する。
【0025】
顔画像と検出されるべき対象の身分が合致しないか又は検出されるべき対象が不健康状態である場合、顔認識装置100は、ゲートを開放しないように制御する。ここで、検出されるべき対象が健康であるかどうかを判定するための根拠は、体温検出部材105により検出された検出されるべき対象の体温である。検出されるべき対象の体温が閾値より高いか又は閾値より低いと、不健康であると判定する。例えば、検出されるべき対象の体温が摂氏37.5度より高いか又は摂氏35.5度より低いと、検出されるべき対象が不健康状態であると判定する。検出されるべき対象の体温が摂氏35.5度から摂氏37.5度の間にある場合、検出されるべき対象が健康状態であると判定する。
【0026】
プロセッサ101は、第1カメラ102により撮られた顔画像を受信した場合、画像処理を行う。検出されるべき対象がマスクを装着している場合に顔認識を実現させることができる。
【0027】
検出されるべき対象は、監視又はゲート領域に入るスタッフ、ゲスト、社会人などである。
【0028】
従って、本願の実施例の顔認識装置100に、プロセッサ101、第1カメラ102及び体温検出部材105が設けられる。第1カメラ102は、顔画像を撮る。プロセッサ101は、顔画像により、検出されるべき対象の身分検証を行い、また、体温検出部材105により検出された検出されるべき対象の体温に基づいて、検出されるべき対象の健康状態を判定する。検出されるべき対象の顔画像による身分検証に成功しており、且つ健康状態である場合のみ、ゲートを開放するように制御し、メンバー情報検証及び健康状態検証の自動化操作を実現させ、スタッフの作業負荷を低減させ、メンバーの通行効率を向上させ、交差感染を減少させることができる。
【0029】
一実施例において、
図1及び
図2を参照すると、顔認識装置100は、本体に設けられてプロセッサ101に電気的に接続される証明書カードリーダ104を更に備える。証明書カードリーダ104は、検出されるべき対象の証明書カードの情報を読み取り、検出されるべき対象の証明書カードの身分情報を取得するように構成される。該証明書カードは、身分証明書、パスポート、中国/香港・マカオ間越境用通行証などを含むが、これらに限定されない。証明書カードに内蔵されるチップに一般的には電子写真が記憶されている。プロセッサ101は、顔画像と身分情報との合致程度に基づいて、例えば、顔画像と電子写真が合致するかどうかに基づいて、検出されるべき対象の身分検証結果を決定する。
【0030】
証明書カードリーダ104は、ベース11に設けられてもよい。ベース11上にプラットフォームが設けられてもよい。プラットフォームは、感知領域を有する。証明書カードリーダ104は、該感知領域に対応するように設けられる。身分証明書をプラットフォームの感知領域に配置すると、証明書カードリーダ104は、身分証明書の内部のチップに記憶されている電子写真情報を読み取ることができる。勿論、証明書カードリーダ104は、ハウジング12に設けられてもよい。例えば、フロントハウジングの、検出されるべき対象に近接する片側などに設けられてもよい。証明書カードリーダ104は、具体的には、非接触式集積回路(Integrated Circuit:IC)カードであってもよく、身分証明書の内部のチップを読み取ることができる他の電子デバイスであってもよい。
【0031】
本願の実施例の本願の実施例の顔認識装置100は、人間と証明書との比較を行うために用いられ、顔画像と証明書カードの身分情報を比較し、人間が証明書に合致する場合のみに検証に合格することを確保する。本願の実施例の顔認識装置100は主に、例えば、政府サービスホール、警察署における証明書手続き取り扱いセンター、税関出入口、ホテルのフロントデスクなどのような、人間と証明書との比較を行う場所に用いられる。これは、社会大衆に適用可能である。
【0032】
一実施例において、
図3及び
図4を参照すると、顔認識装置200は、本体を更に備える。本体は、ホルダ21と、ハウジング22と、を備え、プロセッサ201と、体温検出部材205と、を更に備える。
【0033】
本願の実施例の顔認識装置200は、本体に設けられてプロセッサ201に電気的に接続されるゲートカードリーダ204を更に備える。ゲートカードリーダ204は、検出されるべき対象のゲートカードの情報を読み取るように構成される。顔認識装置200に、ゲートカードを所持している全ての検出されるべき対象の身分情報が事前記憶されている。プロセッサ201は、顔画像とゲートカードの検出されるべき対象の身分情報が合致するかどうかに基づいて、ゲートを開放するように制御するかどうかを決定する。
【0034】
本願の実施例の顔認識装置200は、管轄エリアの管理に適用され、例えば、企業、コミュニティ、学校などにおける人員に対して管理を行う。顔認識装置200に、管轄エリアにおける全てのメンバーの身分情報が事前記憶されている。該身分情報は、電子写真を含んでもよい。管轄エリアに属するメンバーがゲートカードをスワイプする場合、顔認識装置200は、まず、該ゲートカードが、事前記憶されたゲートカード情報と合致するかどうかを判定し、つまり、該ゲートカードが管轄エリアに属するメンバーに所持されるかどうかを判定する。該ゲートカードが管轄エリアに属するメンバーに所持されると、第1カメラ202により撮られた顔画像と事前記憶された電子写真を比較し、検出されるべき対象が該ゲートカードの所持者であるかどうかを判定し、更に、体温検出部材205により検出された体温に基づいて、検出されるべき対象が健康状態であるかどうかを判定する。上記検証に全部合格すれば、検出されるべき対象が管轄エリアに属するメンバーであり、検出されるべき対象がゲートカードの所持者であり、且つ検出されるべき対象が健康であることを表し、顔認識装置200は、ゲートを開放する。
【0035】
ここで、顔認識装置200に事前記憶された、ゲートカードを所持している全てのメンバーの身分情報は、ローカルに記憶されてもよく、サーバ又はクラウド側のデータベースに記憶されてもよい。顔認識装置200は、ネットワークを介して該データベースに接続され、読み取りを行う。
【0036】
ゲートカードは、非接触式ICカードであってもよく、ISO14443A、ISO14443Bプロトコルカードのデータ取得をサポートする。
【0037】
全ての管轄エリアにおいて、直接的に身分証明書をスワイプすることで出入りする者は、ゲートカードの代わりに身分証明書を用いることもできる。本願の実施例の顔認識装置200は、身分証明書の電子写真を読み取る必要がなく、電子写真が顔認識装置200内に事前記憶されているという点で、証明書カードリーダ104を備える前記顔認識装置100と相違する。
【0038】
従って、本願の実施例の顔認識装置200にゲートカードリーダ204が設けられ、また、顔認識装置200に、ゲートカードを所持している全ての検出されるべき対象の身分情報が事前記憶されている。顔認識結果に基づいて、ゲートカードをスワイプする検出されるべき対象が管轄エリアにおけるメンバーであるかどうか、カード盗用であるかどうかを判定し、体温検出部材205の検出結果に基づいて、ゲートカードをスワイプする検出されるべき対象が健康であるかどうかを判定し、管轄エリアにおけるメンバーに対して自動的な出入管理を実現させ、通行効率を向上させ、スタッフの作業負荷を減少させ、交差感染リスクを減少させることができる。
【0039】
一実施例において、
図3及び
図4を参照すると、顔認識装置00は、本体に設けられてプロセッサ201に電気的に接続される赤外カメラ211を更に備え、赤外カメラ211は、生体検知を行うために、検出されるべき対象の顔画像を撮るように構成される。
図1及び
図2の顔認識装置100に赤外カメラが設けられてもよいことは、理解されるべきである。
【0040】
赤外カメラ211は、本体の、第1カメラ202に隣接する位置に設けられてもよい。赤外カメラ211を設ける目的は、非生体工具を避けることである。第1カメラ202は、可視光による画像のみを撮ることができる。例えば、写真などの非生体工具は、第1カメラ202をごまかし、顔画像とゲートカードの所持者の身分情報が合致するという誤った結果を得る。実際に、該顔画像は、第1カメラ202により撮られた写真における顔画像であり、実際の人間の顔画像ではない。このような現象を避けるために、赤外カメラ211を設ける。検出されるべき対象に対して、第1カメラ202及び赤外カメラ211により、可視光及び赤外光による顔画像を撮らなければならない。赤外光による顔画像により、非生体工具であるかどうかを認識することができる。従って、赤外カメラ211を設けることで、不審者を避けることができる。
【0041】
以下、
図1及び
図3における2つの実施例の共同の特徴を説明する。
【0042】
一実施例において、
図1から
図4を参照する。顔認識装置100(200)は、本体に設けられてプロセッサ101(201)に電気的に接続されるOCR(Optical Character Recognition:光学文字認識)カメラ103(203)を更に備える。第2カメラ103(203)は、検出されるべき対象の身分情報及び健康情報を取得するために、証明書写真撮り又は二次元コード画像走査に用いられる。第2カメラ103(203)は、証明書写真撮りを実現させることができる。集団発生の管理予防を行う場合、ヘルスコード、職場復帰コードなどの二次元コード画像の走査を実現させることができる。
【0043】
一実施例において、
図1から
図4を参照すると、顔認識装置100(200)は、本体に設けられてプロセッサ101(201)に電気的に接続される音声収集ユニット110(210)を更に備え、音声収集ユニット110(210)は、音声認識を行うように構成される。プロセッサ101(201)は、音声収集ユニット110(210)の音声認識結果に基づいて、所定のプログラムを実行する。音声収集ユニット110(210)は、本体の内部に設けられて露出するマイクロホンであってもよく、接続線を介して本体の外部インタフェース112に接続されるマイクロホンであってもよい。プロセッサ101(201)は、音声認識結果に基づいて所定のプログラムを実行することは、音声認識結果に基づいてメンバー情報を入力し、メンバー情報を編集し、メンバ情報を伝送するなどの操作を含む。つまり、手で顔認識装置100(200)に触る必要がなく、音声により制御を実現させ、交差感染を減少させることができる。
【0044】
一実施例において、
図1から
図4を参照すると、顔認識装置100(200)は、本体に設けられてプロセッサ101(201)に電気的に接続される警報ユニット109(209)を更に備え、顔画像と検出されるべき対象の身分が合致しなく、及び/又は、検出されるべき対象が不健康状態である場合、警報ユニット109(209)は、警報を出す。警報ユニット109(209)は、音声、光、電気などの警報デバイスであってもよい。警報ユニット109(209)は、警報を出し、不審者を直ちに発見することができる。
【0045】
一実施例において、
図1から
図4を参照すると、顔認識装置100(200)は、本体に設けられてプロセッサ101(201)に電気的に接続されるネットワーク通信ユニット106(206)を更に備え、ネットワーク通信ユニット106(206)は、サーバ又はクラウド側と通信するように構成される。ネットワーク通信ユニット106(206)は、有線接続されるデバイス、無線接続されるWiFi、モバイルデータなどのデバイスであってもよく、これは、顔認識装置100(200)のデータをサーバ又はクラウド側に伝送し、メンバー情報のネットワーク接続を実現させる。ビッグデータ技術によれば、履歴データの照会を実現させ、メンバーの感染情報の監視を実現させることができる。外部デバイスが顔認識装置100(200)に接続される場合、ネットワーク通信ユニット106(206)を介して接続されてもよい。
【0046】
一実施例において、
図1から
図4を参照すると、顔認識装置100(200)は、本体に設けられてプロセッサ101(201)に電気的に接続される測位ユニットを更に備え、測位ユニットは、顔認識装置100(200)の地理的座標を測位するように構成される。測位ユニットは、顔認識装置100(200)の地理的座標を測位し、集団発生の管理予防において、グリッドレイアウトの役割を実現させる。熱のある不審者があれば、熱のある不審者の地理的座標を迅速に測位し、旅程情報の記録を実現させ、濃厚接触者の追跡を容易にすることができる。他の実施例において、顔認識装置100(200)の取付位置に基づいて、地理的座標を決定することもできる。取付位置を、顔認識装置100(200)を取り付ける場合に決定することができる。
【0047】
一実施例において、
図1から
図4を参照すると、顔認識装置100(200)は、本体に設けられてプロセッサ101(201)に電気的に接続されるインタラクションインタフェース108(208)を更に備え、インタラクションインタフェース108(208)は、検出されるべき対象及び/又は管理者とインタラクションするように構成される。インタラクションインタフェース108(208)は、ディスプレイ、キーボード、マウス又はホーンなどであってもよい。
【0048】
以上に開示されたものは本願の実施例の幾つかの実施形態に過ぎず、当然ながら、本願の権利範囲を限定するものではない。当業者であれば、上記した実施形態を実現するプロセスの全部又は一部を理解することができ、本願の特許請求の範囲内で同等の変更が行われたとしても、本願の範囲に属するものである。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本願は、顔認識装置を提供する。前記装置は、本体と、前記本体に設けられるプロセッサと、第1カメラと、体温検出部材と、を備え、前記第1カメラ及び前記体温検出部材はいずれも、前記プロセッサに電気的に接続され、前記第1カメラは、検出されるべき対象の顔画像を撮って前記プロセッサに伝送するように構成され、前記体温検出部材は、前記検出されるべき対象の体温を検出し、前記プロセッサに伝送するように構成され、前記プロセッサは、前記顔画像と前記検出されるべき対象の身分を比較し、前記検出されるべき対象の測定された体温に基づいて、前記検出されるべき対象の健康状況を得、前記顔画像が前記検出されるべき対象の身分に合致しており、且つ前記検出されるべき対象が健康状態である場合、ゲートを開放するように制御するように構成される。
【国際調査報告】