(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-24
(54)【発明の名称】包皮食品を製造するための具材詰め込み装置
(51)【国際特許分類】
A21C 9/06 20060101AFI20220617BHJP
A23P 20/20 20160101ALI20220617BHJP
【FI】
A21C9/06 A
A23P20/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021562938
(86)(22)【出願日】2020-04-11
(85)【翻訳文提出日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 KR2020004921
(87)【国際公開番号】W WO2020218766
(87)【国際公開日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】10-2019-0048776
(32)【優先日】2019-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520145919
【氏名又は名称】蔡炯元
【氏名又は名称原語表記】CHAE, HYUNG WON
【住所又は居所原語表記】101-102(Bondong Raemian Twin Park),23,Noryangjin-ro 23ga-gil,Dongjak-gu,Seoul,06902 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】蔡炯元
【テーマコード(参考)】
4B031
4B048
【Fターム(参考)】
4B031CA09
4B031CA12
4B031CB02
4B031CC12
4B031CG04
4B031CG25
4B031CM02
4B048PE12
4B048PM05
4B048PP01
4B048PS01
(57)【要約】
本発明は、上記した従来の全ての問題点に鑑みなされたものであって、具材を詰め込むとき、具材詰め込み装置を構成するバルブハウジングに備えられるノズル部の外面に付着して一緒に上がって行く具材を、具材を詰め込んだ後、広がっていた外皮の上端をすぼめて口を閉じる前の段階において前もって除去することができる包皮食品を製造するための具材詰め込み装置を提供することにより、一緒に上がって行った具材が落下しながら包皮食品の外皮の外面を汚す現象の発生を完全に防止して、外面がいつもきれいな包皮食品が得られることはもとより、製造しようとする包皮食品の種類により、外皮の中に詰め込まれる具材の量を簡便に調整可能なようにして、作業の効率性と装置の互換性をさらに増大させて、使用者が長期間故障なしに安心して極めて便利に使えるようにすることにその特徴があるものである。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包皮食品製造機(10)に設置されて使用されるものであって、具材詰め込みケーシング(500)の下端に備えられたノズル部(510)のノズル入口(511)から、具材詰め込みケーシング(500)の内部の具材(1)を、外皮(2)の中に供給するように構成される具材詰め込み装置において、
前記具材詰め込み装置を構成する具材詰め込みケーシング(500)の下端に、外皮(2)の中に具材を詰め込むとき、ノズル入口(511)が備えられたノズル部(510)の外面に付着した具材(1)を、具材詰め込みの完了後、外皮の端をすぼめて口を閉じる前の段階において、エアで取り外すエアカットシステム(600)をさらに設置するが、
前記エアカットシステム(600)は、
具材詰め込みケーシング(500)の下端に結合設置されたノズル部(510)の外面にエアを噴射するエア噴射口(611)が形成されたエアボックス(610)が、ノズル部(510)の外面を覆って設置され、
エアボックス(610)とエア発生装置(620)をエア供給ホース(621)で連結して、具材(1)を詰め込んだ後、外皮(2)の上端部をすぼめる前にエア発生装置(620)で発生するエアをエア噴射口(611)から供給して、ノズル部(510)の外面に付着している具材(1)が除去されて外皮(2)の内部に入るようになることを特徴とする包皮食品を製造するための具材詰め込み装置。
【請求項2】
前記具材詰め込み装置は、
包皮食品製造機(10)に設置されて使用されるものであって、ホッパー(110)の内部に投入された具材(1)を、撹拌翼(111)を用いて撹拌して下側の具材排出口(112)に排出させる具材供給装置(100)と、
包皮食品製造機(10)に設置され、モータまたは油・空圧シリンダにより昇降する昇降板(11)の昇降時、同時に昇降するようにそれぞれ連係設置されて使用されるものであって、前記具材供給装置(100)の具材排出口(112)及び後方面に形成された第1通路(201)が供給ホース(130)で連結され、具材(1)を供給されて方向切替シリンダ(210)により回転させながら、ドウ供給方向を切り替える3方弁(211)が備えられ、上面には第2通路(202)が形成され、前方面には第3通路(203)が形成されたバルブハウジング(200)と、
前記バルブハウジング(200)の上面に形成された第2通路(202)に連結設置され、具材1が供給される圧力により昇降するピストン(310)が内部に備えられ、上端にはピストン(310)の昇降を感知して昇降板(11)を下降させる感知センサ(320)が備えられる具材充填筒(300)と、
前記具材充填筒(300)に近接した位置に設置され、ピストンロッド(410)の先端において、具材充填筒(300)の上側に位置されるように連係設置され、方向切替シリンダ(210)を用いて3方弁(211)の方向を切り替えて、第1通路(201)を塞いだ状態でピストンロッド(410)を下降させると、プッシュバー(420)が同時に下降しながら具材詰め込み圧力により上昇したピストン(310)を下降させて、具材充填筒(300)内に充填された具材1をバルブハウジング(200)の第3通路(203)に排出させるための具材加圧シリンダ(400)と、
前記バルブハウジング(200)の第3通路(203)に連結設置されて具材(1)を供給され、下端にはノズル入口(511)が形成されたノズル部(510)が設置され、内部にはノズル入口(511)を開閉するノズルバルブ(520)が設置されるが、前記ノズルバルブ(520)を上端に設置されたバルブ作動シリンダ(530)のピストンロッド(531)と連結設置してなる具材詰め込みケーシング(500)と、を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の包皮食品を製造するための具材詰め込み装置。
【請求項3】
前記具材加圧シリンダ(400)のピストンロッド(410)の先端に連係設置され、ピストンロッド(410)の昇降と同時に昇降するプッシュバー(420)は、
プッシュバー(420)の上端に、回転ノブ(421)を設置し、
プッシュバー(420)の下端には、ねじ部を形成し、これに昇降ブロック(422)をねじ締結して、
昇降ブロック(422)を手でつかんだ状態で、回転ノブ(421)を用いてプッシュバー(420)を回転させると、昇降ブロック(422)が上昇または下降しながら具材充填筒(300)内において上下へ昇降するピストン(310)の昇降幅を調節するように構成することにより、
バルブハウジング(200)の第2通路(202)から具材充填筒(300)内に詰め込まれる具材(1)の量を調整するようになることを特徴とする請求項2に記載の包皮食品を製造するための具材詰め込み装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包皮食品を製造するための具材詰め込み装置に係り、さらに詳しくは、具材を詰め込むとき、具材詰め込み装置を構成するバルブハウジングに備えられるノズル部の外面に付着して一緒に上がって行く具材を、具材を詰め込んだ後、広がっていた外皮の上端をすぼめて口を閉じる前の段階において前もって除去することにより、
一緒に上がって行った具材が落下しながら包皮食品の外皮の外面を汚す現象の発生を完全に防止して、外面がいつもきれいな包皮食品が得られることはもとより、
製造しようとする包皮食品の種類により、外皮の中に詰め込まれる具材の量を簡便に調整可能なように構成される包皮食品を製造するための具材詰め込み装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、包皮食品とは、餡(bean jam)やひき肉(miced meat)のような具材(filling)を、パン生地(bread dough)やパイ生地(pie dough)のような生地で包んだ食品であって、中華餃子、あんパン、具材入りドーナツ(filled doughnuts)、またはミートパイ(meat pie)等が挙げられる。
【0003】
このような包皮食品を大量で製造するために、日本国特許公開第2008-259520号及び日本国特許公開第2008-178391号に示すように、既に多くの包皮食品の製造が自動化されている。
【0004】
これらの文献では、包皮食品の製造装置及び製造方法を開示しているが、これらの技術によれば、まず、平らに伸ばされた生地の上に適切な量の具材を具材詰め込み装置を用いて詰め込んだ後、生地の端をすぼめることにより具材が生地で包まれる。
【0005】
ところで、上記した文献に開示された具材詰め込み装置は、その構造の特性上、具材の状態が柔らかい状態であるものは、詰め込みやすいものの、具材の糖度や粘度等が高くて強いものは、一定量を均一に詰め込めなかった。
【0006】
しかも、ノズルの入口が漸進的に詰まることが多かった。
【0007】
一方、具材を詰め込んだ後、ノズルの入口の外部に残渣が発生して、生地の端をすぼめた縫合部、すなわち、口部分に残滓が付着しながら汚れて、外見上はもとより、衛生上もよくなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記した従来の全ての問題点に鑑みなされたものであって、
その構成が極めて簡単であるとともに、具材を詰め込むとき、具材詰め込み装置を構成するバルブハウジングに備えられるノズル部の外面に付着して一緒に上がって行く具材を、具材を詰め込んだ後、広がっていた外皮の上端をすぼめて口を閉じる前の段階において前もって除去することができる、包皮食品を製造するための具材詰め込み装置を提供することにより、
一緒に上がって行った具材が落下しながら包皮食品の外皮の外面を汚す現象の発生を完全に防止して、外面がいつもきれいな包皮食品が得られることを目的とする。
【0009】
また、本発明は、製造しようとする包皮食品の種類により、外皮の中に詰め込まれる具材の量を簡便に調整可能にすることにより、
作業の効率性と装置の互換性をさらに増大させて、使用者が長期間故障なしに安心して極めて便利に使えるようにすることを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した解決しようとする課題に記載された目的を達成するための本発明による包皮食品を製造するための具材詰め込み装置は、基本的に包皮食品製造機に設置されて使用されるものであって、
ホッパーの内部に投入された具材を撹拌翼を用いて撹拌しながら、下側の具材排出口に排出させる具材供給装置と、
前記具材供給装置の具材排出口及び後方面に形成された第1通路が供給ホースで連結され、具材を供給されて方向切替シリンダにより回転させながら、ドウ供給方向を切り替える3方弁が備えられ、上面には第2通路が形成され、前方面には第3通路が形成されたバルブハウジングと、
前記バルブハウジングの上面に形成された第2通路202に連結設置され、具材が供給される圧力により昇降するピストンが内部に備えられ、上端にはピストンの昇降を感知して昇降板を下降させる感知センサ、及び昇降されたピストンを下降させるように垂直に立設されたプッシュバーが備えられる具材充填筒と、
前記具材充填筒に近接した位置に設置され、ピストンロッドの先端にプッシュバーを連係設置し、前記3方弁の方向を切り替えて、第1通路を塞いだ状態でピストンロッドを下降させると、プッシュバーが同時に下降しながらピストンを下降させて、具材充填筒内に充填された具材をバルブハウジングの第3通路に排出させるための具材加圧シリンダと、
前記バルブハウジングの第3通路に連結設置されて具材を供給され、下端にはノズル入口が形成されたノズル部が設置され、内部にはノズル入口を開閉するノズルバルブが設置されるが、前記ノズルバルブを上端に設置されたバルブ作動シリンダのピストンロッドと連結設置してなる具材詰め込みケーシングと、からなることを特徴とするとともに、
前記具材詰め込みケーシングの下端には、外皮の中に具材を詰め込むとき、ノズル入口が備えられたノズル部の外面に付着した具材をエアで取り外すエアカットシステムをさらに設置してなる。
【0011】
また、本発明は、前記具材充填筒の上側に垂直で立設されるとともに、前記具材充填筒に近接した位置に設置された具材加圧シリンダのピストンロッドの先端に連係設置され、ピストンロッドの昇降と同時に昇降するプッシュバーを構成するが、
プッシュバーの上端には、回転ノブを設置し、
プッシュバーの下端には、昇降ブロックをねじ締結して、
回転ノブを用いてプッシュバーを回転させると、昇降ブロックが上昇または下降しながら具材充填筒内において上下へ昇降するピストンの昇降幅を調節するように構成することにより、
バルブハウジングの第2通路から具材充填筒内に詰め込まれる具材の量を調整するようになることをまた他の特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、具材詰め込み装置を構成する具材詰め込みケース内に供給された具材をステッピングモータの作動で回転するスクリューの強力な回転力により、ノズルの入口から生地の内部に詰め込むので、生地の内部に詰め込む具材の状態が柔らかいか強いかを問わず、一定量を均一に詰め込むことができる。
【0013】
また、生地の内部に適正量の具材が詰め込まれると、ステッピングモータが停止して、スクリューの回転が停止するとともに、ソレノイドの作動により開閉口が下降してノズルの入口を密閉するようになり、ノズル部の端部がバルブ化されているので、具材の残滓がノズルの入口を塞ぐかまたは入口の外面に付着しないことになる。
【0014】
したがって、本発明による具材詰め込み装置を使用すれば、具材の詰め込みが容易且つ正確であり、衛生的に行われる。
【0015】
また、本発明は、前記具材詰め込み装置を構成する具材詰め込みケースが、クランプを用いて着脱可能に固定設置されているので、具材詰め込みケースの内部の洗浄及び交替が極めて容易である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明による具材詰め込み装置が設置される包皮食品製造機の一構成状態図である。
【
図2】本発明による具材詰め込み装置が設置される包皮食品製造機の一構成状態図である。
【
図3】本発明による具材詰め込み装置の構成状態を示す斜視図である。
【
図4】本発明による具材詰め込み装置の構成状態を示す斜視図である。
【
図5】本発明による具材詰め込み装置の構成状態を示す凹部断面拡大図である。
【
図6】本発明による具材詰め込み装置の使用状態を説明するための図であって、具材供給前の初期状態図である。
【
図7】本発明による具材詰め込み装置の使用状態を説明するための図であって、具材を具材充填筒に充填した状態図である。
【
図8】本発明による具材詰め込み装置の使用状態を説明するための図であって、具材を外皮の中に供給する状態図である。
【
図9】本発明による具材詰め込み装置の使用状態を説明するための図であって、具材を組み込んだ後、ノズル部の外面に付着した具材をエアカットシステムを用いて取り外す状態図である。
【
図10】本発明による具材詰め込み装置の使用状態を説明するための図であって、具材を詰め込んだ後、外皮の上端をすぼめて口を閉じて包皮食品を完成した状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、添付図面の
図1乃至
図10を参照して、詳細に説明する。以下において説明される実施形態は、本発明の理解を助けるために例示的に示すものであり、本発明は、ここで説明される実施形態と異なる形態に変形されて実施可能であることを理解しなければならない。但し、本発明を説明するにあたって、関連した公知機能または構成要素についての具体的な説明が、本発明の要旨を不要に曖昧にすると判断される場合、その詳細な説明及び具体的な図示を省略する。また、発明の理解を助けるため、添付された図面は、実際の縮尺通りではなく、一部構成要素の寸法が誇張して図示されてもよい。
【0018】
本発明による具材詰め込み装置は、包皮食品製造機10に設置されて使用されるものであって、様々な形態で構成される具材詰め込み装置の乗降手段(図示せず)と連係設置されて用いられる。
【0019】
ここで、本発明は、具材詰め込み装置の乗降手段に対する登録を受けようとするものではないので、これについての説明は省略し、本発明の核心技術である具材詰め込み装置について詳細に説明する。
【0020】
本発明による具材詰め込み装置は、様々な形態で構成される包皮食品製造機10に設置されて使用されるものであって、
まず、ホッパー110の内部に投入された具材1を、撹拌翼111を用いて撹拌しながら下側の具材排出口112に排出させる具材供給装置100と、
包皮食品製造機10に設置され、モータまたは油・空圧シリンダにより昇降する昇降板11の昇降時、同時に昇降するようにそれぞれ連係設置されて使用されるものであって、
前記具材供給装置100の具材排出口112及び後方面に形成された第1通路201が具材供給ホース130で連結され、具材1を供給されて方向切替シリンダ210により回転させながら、ドウ供給方向を切り替える3方弁211が備えられ、上面には第2通路202が形成され、前方面には第3通路203が形成されたバルブハウジング200と、
前記バルブハウジング200の上面に形成された第2通路202に連結設置され、具材1が供給される圧力により昇降するピストン310が内部に備えられ、上端にはピストン310の昇降を感知して昇降板11を下降させる感知センサ320が備えられる具材充填筒300と、
前記具材充填筒300に近接した位置に設置され、ピストンロッド410の先端において、具材充填筒300の上側に位置されるように連係設置され、方向切替シリンダ210を用いて3方弁211の方向を切り替えて、第1通路201を塞いだ状態でピストンロッド410を下降させると、プッシュバー420が同時に下降しながら具材詰め込み圧力により上昇したピストン310を下降させて、具材充填筒300内に充填された具材1をバルブハウジング200の第3通路203に排出させるための具材加圧シリンダ400と、
前記バルブハウジング200の第3通路203に連結設置されて具材1を供給され、下端にはノズル入口511が形成されたノズル部510が設置され、内部にはノズル入口511を開閉するノズルバルブ520が設置されるが、前記ノズルバルブ520を上端に設置されたバルブ作動シリンダ530のピストンロッド531と連結設置してなる具材詰め込みケーシング500と、を含んでなる。
【0021】
前記感知センサ320は、例えば、リミットスイッチであってもよい。
【0022】
ここで、本発明は、前記具材詰め込みケーシング500の下端には、外皮2の中に具材を詰め込むとき、ノズル入口511が備えられたノズル部510の外面に付着した具材1をエアで取り外すことができるエアカットシステム600をさらに設置してなってもよいが、
その一例として、前記エアカットシステム600は、具材詰め込みケーシング500の下端に結合設置されたノズル部510の外面にエアを噴射するエア噴射口が形成されたエアボックス610が、ノズル部510の外面を取り囲んで設置され、
このエアボックス610とエア発生装置620をエア供給ホース621で連結して、
具材を詰め込んだ後、外皮2の上端部をすぼめる前にエア発生装置620で発生するエアをエア噴射口611から供給して、ノズル部510の外面に付着している具材1が除去されて外皮2の内部に入るようになる。
【0023】
ここで、前記具材詰め込みケーシング500の下端に設置され、外皮2の中に具材を詰め込むとき、ノズル入口511が備えられたノズル部510の外面に付着した具材1をエアで取り外すことができるエアカットシステム600は、上記した本発明の具材詰め込み装置を構成する具材詰め込みケーシング500はもとより、包皮食品製造機に様々な形態で設置される具材詰め込み装置を構成する様々な形態の具材詰め込みケーシングにも適用して使用することができる。
【0024】
一方、本発明は、前記具材供給装置100の場合も、様々な形態で構成されてもよいが、その一例として、前記ギアハウジング120の上面に結合したホッパー110の内部に軸設され、モータ121により回転しながらホッパー110の内部に投入された具材1を、撹拌翼111を用いて均等に撹拌しながらホッパー110の下側のギアハウジング120の内部に移送させ、移送された具材1を、ギアハウジング120の内部に軸設され、モータ122により断続的に回転する1対の回転ギア(図示せず)を用いて強制的に具材排出口112に排出させるようになる。
【0025】
このように構成された本発明による具材詰め込み装置の作動状態について、特に、
図6乃至
図10に基づいて詳細に説明する。
【0026】
本発明による具材詰め込み装置の下側に様々な形態で設置されるシャッター装置20に薄い板状の外皮2が供給されると、
まず、モータ121が作動し、撹拌翼111が回転しながらホッパー110の内部に投入された具材1が均等に撹拌されるとともに、ホッパー110の下側のギアハウジング120の内部に移送される。
【0027】
また、モータ122が作動して回転する1対の回転ギア123により、具材1が強制的に具材排出口112に排出されながら、具材供給ホース130から3方弁211が備えられたバルブハウジング200の第1通路201に供給される。
【0028】
このとき、前記3方弁211は、方向切替シリンダ210の作動により回転され、第1通路201と第2通路202が連通され、第3通路203は密閉した状態であるので、バルブハウジング200の第1通路201に流入した具材1は、第2通路202から具材充填筒300に供給されながら、その圧力により、ピストン310が昇降するようになり、ピストン310が上昇し終えると、具材充填筒300の上端の感知センサ320がそれを感知するとともに、感知信号により順次にモータ122が停止しながら、1対のギア123が回転が停止して、具材1の供給が中断され、続いて、方向切替シリンダ210の作動により3方弁211が回転され、今回は、第2通路202と第3通路203が連通され、第1通路201は密閉した状態となる。
【0029】
また、続いて、モータや油・空圧シリンダと連係設置されるように様々な形態で構成される具材詰め込み装置の昇降手段(図示せず)により、昇降板11が下降し、これにより、それに固定設置された装置が下降するようになるが、その装置中の一つである具材詰め込みケーシング500も下降して、ノズル部510がシャッター装置20の中央に載せられた外皮2の上側の真ん中に位置するようになる。
【0030】
このとき、前記具材詰め込み装置の下降と同時に、支え台31が上昇してベルト30が持ち上げられる。
【0031】
その後、前記具材詰め込みケーシング500の上端に形成されたバルブ作動シリンダ530の作動により、ピストンロッド531が上昇し、このピストンロッド531の下端に固定設置されたノズルバルブ520が同時に上昇しながら、ノズル部510のノズル入口511が開放される。
【0032】
また、引き続き、前記具材充填筒300に近接した位置に設置された具材加圧シリンダ400の作動により上昇していたピストンロッド410が下降するとともに、ピストンロッド410の先端に連係設置されたプッシュバー420が同時に下降しながらピストン310を下降させて、具材充填筒300内に充填された具材1を、バルブハウジング200の第3通路203から具材詰め込みケーシング500の内部に供給するようになるが、このとき、バルブ作動シリンダ530の作動により、前記ノズル部510のノズル入口511が既に開放されている状態であるので、具材1がノズル入口511から吐出されて、外皮2内に充填されるようになる。
【0033】
このようにして、外皮2の中への具材1の詰め込みが完了すると、
今回は、具材詰め込み装置の昇降手段(図示せず)により、昇降板11が昇降するようになり、これにより、それに固定設置された装置が昇降するようになるが、その装置中の一つである具材詰め込みケーシング500も上昇して原位置に戻り、シャッター装置20を構成するシャッター刃21がすぼんで外皮2の上部を縫合して口を閉じて包皮食品の製造が完成された状態で排出される。
【0034】
ところで、このとき、外皮2の中に具材1を詰め込むときは、ノズル部510の外面に具材1が付着した状態で昇降するようになるが、このような現象が発生すると、ノズル部510の外面に付着して一緒に上がった行った具材1が、外皮2の上部を縫合して口を閉じて完成した包皮食品の上面に落ちるか、または次回の外皮2が供給されないうちに、シャッター装置20の外皮の載置面に落ちて、結果的には、外皮2の外面に具材1が汚く付着した不良の包皮食品が発生するようになるが、本発明において、このような問題点を解決するために、
前記具材詰め込みケーシング500の下端に結合設置されたノズル部510の外面にエアを噴射するエア噴射口611が形成されたエアボックス610が、ノズル部510の外面を取り囲んで設置され、
このエアボックス610とエア発生装置620をエア供給ホース621で連結してなるエアカットシステム600をさらに設置したので、
具材を詰め込んだ後、外皮2の上端部をすぼめる前に具材詰め込みケーシング500の昇降と同時に、エア発生装置620を稼動して発生するエアをエア噴射口611からノズル部510の外面に噴射して、ノズルバルブ520の底面やノズル部510の外面に付着した具材1が除去されて外皮2の内部に入る。
【0035】
したがって、エアの噴射により、ノズル部510の外面がいつもきれいに除去されるので、具材1が、外皮2の上部を縫合して口を閉じて完成された包皮食品の上面に落ちるか、または次回の外皮2が供給されないうちに、シャッター装置20の外皮2の載置面に落ちて、結果的には、外皮2の外面に具材1が汚く付着した不良の包皮食品が発生する等の問題点が完全に防止される。
【0036】
このように、外皮2に具材1が付着して汚れることなく、いつもきれいに生産される包皮食品は、支え台31が下降しながら、その後、ベルト30に乗って外部に排出される。
【0037】
一方、本発明は、前記包皮食品の製造時、外皮2の中に詰め込まれる具材1の量を簡便に調節することができるが、
このためには、まず、回転ノブ421を用いてプッシュバー420を回転させ、プッシュバー420の下端にねじ締結された昇降ブロック422を上昇または下降させることにより、具材充填筒300内において上下へ乗降するピストン310の昇降幅を調節すればよい。
【0038】
このようにすると、バルブハウジング200との第2通路202から具材充填筒300内に具材1が詰め込まれる圧力により押し上がるピストン310の下降幅が調節されるので、結果的には、具材充填筒300に充填される具材1の量が自然に調整される。
【0039】
したがって、本発明による具材詰め込み装置を使用すると、包皮食品の種類により、外皮2の中に詰め込まれる具材1の量を簡便に調整可能である。
【0040】
以上、本発明は、たとえ限定された実施形態及び図面により説明されたが、この実施形態により限定されず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者により、本発明の技術思想及び後述される特許請求の範囲の均等範囲内において様々な修正及び変形が可能であることはもちろんである。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明による具材詰め込み装置は、包皮食品を製造するのに用いられる。
【符号の説明】
【0042】
1 具材(filling)
2 外皮
10 包皮食品製造機
100 具材供給装置
110 ホッパー
111 撹拌翼
112 具材排出口
120 ギアハウジング
130 具材供給ホース
200 バルブハウジング
201 第1通路
202 第2通路
203 第3通路
210 方向切替シリンダ
211 3方弁
300 具材充填筒
310 ピストン
320 感知センサ
400 具材加圧シリンダ
410 ピストンロッド
420 プッシュバー
421 回転ノブ
422 昇降ブロック
500 具材詰め込みケーシング
510 ノズル部
511 ノズル入口
520 ノズルバルブ
530 バルブ作動シリンダ
531 ピストンロッド
600 エアカットシステム
610 エアボックス
611 エア噴射口
620 エア発生装置
621 エア供給ホース
【国際調査報告】