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特表2022-529906コンベヤ用のモジュール式ノーズローラアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-27
(54)【発明の名称】コンベヤ用のモジュール式ノーズローラアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B65G 21/22 20060101AFI20220620BHJP
【FI】
B65G21/22 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560003
(86)(22)【出願日】2020-04-21
(85)【翻訳文提出日】2021-10-11
(86)【国際出願番号】 US2020029096
(87)【国際公開番号】W WO2020219434
(87)【国際公開日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】62/836,942
(32)【優先日】2019-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508181663
【氏名又は名称】レイトラム,エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン シャルウィック,デビッド アーロン
(72)【発明者】
【氏名】ウェンゼル,ジョン イー.
(72)【発明者】
【氏名】チェン,シージア
(72)【発明者】
【氏名】ダイリー,アール.スコット
(72)【発明者】
【氏名】クレイン,リチャード エム.
【テーマコード(参考)】
3F025
【Fターム(参考)】
3F025CA01
3F025CB03
3F025CB09
(57)【要約】
搬送路の端部でコンベヤベルトを移行させるためのモジュール式ノーズローラアセンブリは、スペーサエレメントに接続された複数のローラ取り付けモジュールを備え、コンベヤフレームに設置可能なノーズローラアセンブリを形成する。ローラ取り付けモジュールは、複数のローラ取り付けモジュールを通って延びる車軸に、自由回転するローラを取り付ける。ノーズローラアセンブリの構成やサイズは、用途に応じて簡単に変更することができる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送路の端でコンベヤベルトを移行させるためのモジュール式ノーズローラアセンブリであって、
スペーサエレメントと、
当該スペーサエレメントに接続された第1のローラ取り付けモジュールであって、第1のローラを取り付けるための第1の前側凹部と、車軸を受けるための第1の開口部とを有する第1のローラ取り付けモジュールと、
前記第1の前側凹部の車軸に取り付けられた第1のローラと、
前記スペーサエレメントに接続された第2のローラ取り付けモジュールであって、第2のローラを取り付けるための第2の前側凹部と、車軸を受けるための第2の開口部とを有する第2のローラ取り付けモジュールと、
前記第2の前側凹部の車軸に取り付けられた第2のローラと、
前記第1のローラ、前記第1の開口部、前記第2のローラおよび前記第2の開口部を通って延びる車軸と、
を具えることを特徴とするモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項2】
前記スペーサエレメントは、第1の側から前記第2の側に、かつ前縁から後縁へと延在し、前記第1のローラ取り付けモジュールを受け入れるための前記前縁の第1の取り付け開口部と、前記第2のローラ取り付けモジュールを受け入れるための前記前縁の第2の取り付け開口部とを有するベースプレートを具える、請求項1に記載のモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項3】
前記ベースプレートは、前記車軸を保持するために、前記第1の側および前記第2の側の前縁から延びる端部突起をさらに含む、請求項2に記載のモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項4】
各取り付け開口部が、狭い後部スロットと、前記前縁に向かって開いた広い前部スロットとを有し、前記狭い後部スロットは、ローラ取り付けモジュールを取り付けるための肩部を前記ベースプレートに形成する、請求項2に記載のモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項5】
各ローラ取り付けモジュールが、当該ローラ取り付けモジュールを前記ベースプレートに固定するために、前記ベースプレートの肩部を受け入れるために後壁から内側に延びる取り付けスロットを有する、請求項4のモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項6】
前記ベースプレートの少なくとも1つの後部スロットが、前記ベースプレート上にローラ取り付けモジュールを保持するための棘状の保持構造を具える、請求項4のモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項7】
前記第1および第2のローラ取り付けモジュールは、コンベヤベルトを案内するために、前記前側凹部の下に内向きに傾斜した前壁を具える、請求項1のモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項8】
前記第1および第2のローラ取り付けモジュールの上面が前記スペーサエレメントの上面の上にある、請求項1のモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項9】
前記スペーサエレメントは、前記車軸を支えるための前側凹部を有する平面部分を含む、請求項1のモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項10】
前記第1および第2のローラ取り付けモジュールが横方向開口部を具え、前記スペーサエレメントが、前記第1および第2のローラ取り付けモジュールの横方向開口部と整列し、前記スペーサエレメントと前記第1および第2ローラ取り付けモジュールを一緒に連結する保持ロッドを受け入れるように構成された少なくとも1つの横方向開口部を具える、請求項1のモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項11】
各ローラ取り付けモジュールは、前記モジュール式ノーズローラアセンブリをコンベヤフレームに固定するための留め具を受け入れるための上部開口部を具える、請求項1のモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項12】
各ローラ取り付けモジュールは、プレート連結部とローラ保持部との間の内部インターフェースに、前記アセンブリが時計回りに回転するのを制限する凹部380を具える、請求項1のモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項13】
モジュール式ノーズローラアセンブリであって、
第1の側から第2の側に、かつ前縁から後縁へと延在し、前記前縁に第1の取り付け開口部と、前記前縁に第2の取り付け開口部とを具えるベースプレートと、
前記第1の取り付け開口部に設けられた第1のノーズローラ取り付けモジュールと、
前記第2の取り付け開口部に設けられた第2のノーズローラ取り付けモジュールとを具えることを特徴とするモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項14】
前記ベースプレートは、車軸を保持するために、前記第1の側および第2の側の前縁から延びる端部突起をさらに具える、請求項13のモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項15】
前記ベースプレートが、レーザーカットされたシートメタルを含む、請求項13のモジュール式ノーズローラアセンブリ。
【請求項16】
モジュール式ノーズローラアセンブリのスペーサエレメントにローラを取り付けるためのローラ取り付けモジュールであって、
前記ローラ取り付けモジュールをスペーサエレメントに取り付けるためのスペーサ接続部分と、
ローラを取り付けるための、プレート連結部に実質的に垂直に延びる、ローラ保持部と、
前記ローラ取り付けモジュールを前記スペーサエレメントに接続するためのコネクタと、を具えることを特徴とするローラ取り付けモジュール。
【請求項17】
前記コネクタが、前記スペーサエレメントを含むベースプレートの取り付けスロットの縁を受け入れるための、前記プレート連結部の後縁から延びるスロットを具える、請求項16のローラ取り付けモジュール。
【請求項18】
モジュール式ノーズローラアセンブリを組み立てる方法であって、
スペーサエレメントを提供するステップと、
第1のローラ取り付けモジュールを前記スペーサエレメントに取り付けるステップと、
第2のローラ取り付けモジュールを前記スペーサエレメントに取り付けるステップと、
前記第1および第2のローラ取り付けモジュールの前側凹部にローラを挿入するステップと、
前記ローラを通して車軸をスライドさせ、前記スペーサエレメントの前部開口部を整列させて、ローラをアセンブリへと統合するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2019年4月22日に出願された「Modular Noseroller Assembly for a Conveyor」と題された米国仮特許出願第62/836,942号の優先権を主張するものであり、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、動力駆動コンベヤに関する。より具体的には、本発明は、コンベヤベルトを搬送路(carryway)と復帰路(returnway)との間で移行させるためのモジュール式ノーズローラアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
コンベヤベルトは、製品を運ぶために様々な業界で広く使用されている。エンドレスのコンベヤベルトは、一般にスプロケットやノーズローラなどの反転要素の周りに連ねられ、搬送路と復帰路を有するエンドレス回路を形成する。プラスチックのモジュール式コンベヤベルトは、一連の並んだベルトモジュールの列で構成されている。各列の両端に沿ったヒンジアイは、連続する列のヒンジアイと交互に配置される。交互配置(インターリーブ)されたヒンジアイに挿入されたヒンジロッドは、ヒンジジョイントで各列を連結し、エンドレスのコンベヤベルトループを形成する。
【0004】
コンベヤシステムでは、ノーズローラまたは他の反転要素を使用して、コンベヤベルトを搬送路から復帰路に移行させることができる。ノーズローラは、様々なタイプのベルトと構成に対応し、摩耗性の高い環境で動作することが求められる場合がある。
【発明の概要】
【0005】
コンベヤ用のノーズローラアセンブリは、スペーサエレメントに接続された複数のローラ取り付けモジュールを具え、コンベヤフレームに取り付けることができるノーズローラアセンブリを形成する。ノーズローラアセンブリの構成とサイズは、用途に応じて簡単に変更することができる。
【0006】
一実施形態によれば、搬送路の端部でコンベヤベルトを移行させるためのモジュール式ノーズローラアセンブリは:スペーサエレメントと;当該スペーサエレメントに接続された第1のローラ取り付けモジュールであって、第1のローラを取り付けるための第1の前側凹部と、車軸を受け入れるための第1の開口部とを有する第1のローラ取り付けモジュールと;第1の前側凹部内の車軸に取り付けられた第1のローラと;スペーサエレメントに接続された第2のローラ取り付けモジュールであって、第2のローラを取り付けるための第2の前側凹部と、車軸を受け入れるための第2の開口部とを有する第2のローラ取り付けモジュールと;第2の前側凹部の車軸に取り付けられた第2のローラと;第1のローラ、第1の開口部、第2のローラ、および第2の開口部を通って延びる車軸とを具える。
【0007】
別の実施形態によれば、モジュール式ノーズローラアセンブリは、第1の側から第2の側に、かつ前縁から後縁へと延在し、前縁の第1の取り付け開口部と、前縁の第2の取り付け開口部とを有するベースプレートを具える。第1のノーズローラ取り付けモジュールは第1の取り付け開口部に取り付けられ、第2のノーズローラ取り付けモジュールは第2の取り付け開口部に取り付けられる。
【0008】
別の実施形態では、モジュール式ノーズローラアセンブリのスペーサエレメントにローラを取り付けるためのローラ取り付けモジュールは、ローラ取り付けモジュールをスペーサエレメントに取り付けるためのスペーサ接続部分と、ローラを取り付けるための、プレート連結部に実質的に垂直に延びるローラ保持部と、ローラ取り付けモジュールをスペーサエレメントに接続するためのコネクタとを具える。
【0009】
別の実施形態では、モジュール式ノーズローラアセンブリを組み立てる方法は、スペーサエレメントを提供するステップと、第1のローラ取り付けモジュールをスペーサエレメントに取り付けるステップと、第2のローラ取り付けモジュールをスペーサエレメントに取り付けるステップと、第1および第2のローラ取り付けモジュールの前側凹部にローラを挿入するステップと、ローラを通して車軸をスライドさせ、スペーサエレメントの前部開口部を整列させて、ローラをアセンブリへと統合するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明のこれらの特徴および態様、ならびにその利点は、以下の説明、特許請求の範囲、および添付の図面を参照することによってよりよく理解されるであろう。
図1図1は、本発明の一実施形態によるモジュール式ノーズローラアセンブリの等角図である。
図2図2は、図1のモジュール式ノーズローラアセンブリのベースプレートの等角図である。
図3図3は、図1のモジュール式ノーズローラアセンブリのローラ取り付けモジュールと車軸の等角図である。
図4図4は、図1のモジュール式ノーズローラアセンブリの単一のローラ取り付けモジュールの等角図である。
図5図5は、図4のローラ取り付けモジュールの側面図である。
図6図6は、本発明の別の実施形態のモジュール式ノーズローラアセンブリの等角図である。
図7図7は、本発明の別の実施形態のモジュール式ノーズローラアセンブリの等角図である。
図8図8は、図7のモジュール式ノーズローラアセンブリの分解図である。
図9図9は、図7のモジュール式ノーズローラアセンブリのベースプレートの等角図である。
図10図10は、図7のモジュール式ノーズローラアセンブリのローラ取り付けモジュールの等角図である。
図11図11は、図7のモジュール式ノーズローラアセンブリのローラ取り付けモジュールの側面図である。
図12図12は、図11のローラ取り付けモジュールの側部断面図である。
図13図13は、本発明の別の実施形態のモジュール式ノーズローラアセンブリの等角図である。
図14図14は、図13のモジュール式ノーズローラアセンブリの分解図である。
図15図15は、図13のモジュール式ノーズローラアセンブリの一次スペーサエレメントの等角図である。
図16図16は、モジュール式ノーズローラアセンブリの一次スペーサエレメントの別の実施形態の等角図である。
図17図17は、図13のモジュール式ノーズローラアセンブリのローラ取り付けモジュールの等角図である。
図18図18は、図13のモジュール式ノーズローラアセンブリのローラ取り付けモジュールの側面図である。
図19図19は、本発明の別の実施形態の高密度モジュール式ノーズローラアセンブリの等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
コンベヤ用のモジュール式ノーズローラアセンブリは、搬送路と復帰路の間のコンベヤベルトの移行を容易にするとともに、簡単に組み立てて構成することができる。本発明を特定の例示的な実施形態に関して以下に説明するが、当業者は、本発明が記載されたものに限定されないことを認識するであろう。
【0012】
図1は、搬送路と復帰路との間でコンベヤベルトを案内するのに適したモジュール式ノーズローラアセンブリ10の実施形態を示す。ノーズローラアセンブリ10は、コンベヤの搬送路の入口側または出口側に配置することができる。モジュール式ノーズローラアセンブリ10は、コンベヤベルトの幅全体の選択された位置でコンベヤベルトに接触して案内するための、ベアリングとして示される複数のローラ30を取り付けるローラ取り付けモジュール20を具える。図示のローラ取り付けモジュール20はそれぞれ、一対のローラ30を取り付けるが、本発明はそのように限定されるものではなく、各モジュールにより少ないか多いローラを提供することができる。ローラ取り付けモジュール20は、スペーサエレメント40によって分離され、またスペーサエレメント40に連結されている。車軸32が一連のローラ30を通って延在し、ローラを位置決めし、すべてのローラ30が同軸となるように、車軸32を中心にローラが自由に回転できるようにする。車軸32は、ローラ取り付けモジュール20を一緒に連結し、ローラ取り付けモジュール20が外れるのを防止する。別の方法として、別々の同軸車軸を使用してもよい。別の実施形態では、必要に応じて、別個の車軸を互いにオフセットして、オフセットローラを提供することができる。スペーサエレメント40は、ローラを互いに相対的に間隔を置いて位置決めし、コンベヤフレームに統合可能な単一のノーズローラアセンブリを形成する。図示のベアリングは直径が約3/4インチであるが、ローラは、所望の用途に応じて、任意の適切なサイズおよび厚さを有することができる。ローラ30は、モジュール式ノーズローラアセンブリ10によって案内されるコンベヤベルトの構成に応じて、任意の適切な離間距離で分離することができる。
【0013】
図2を参照すると、例示的なスペーサエレメントは、複数の開口部を有するレーザーカットされたシートメタルで形成されたベースプレート40を含み得る。ベースプレート40は、第1の側面41から第2の側面42まで、前縁43から後縁44まで、および上面45から反対側の底面(図示せず)まで延びている。ベースプレート40は、コンベヤフレームの幅全体にわたってもよく、数インチから数フィートの範囲であり得る。あるいは、直列に配置された複数のベースプレート40が、フレームの幅いっぱいにわたるようにしてもよい。一連の取り付け開口部50が前縁43に形成され、ローラ取り付けモジュール20を取り付けて位置決めするために後端44に向かって延びている。ベースプレート40はまた、ベースプレート40の強度や完全性を損なうことなくベースプレートの重量を減らすための軽量化開口部48を含んでもよい。
【0014】
例示的な取り付け開口部50はそれぞれ、狭い後部スロット52と、広い前部スロット54と、リップ58によって規定される狭くなった入口とを具える。狭い後部スロット52は、後述するように、ローラ取り付けモジュール20を取り付けるために、ベースプレート40に肩部56を形成している。ただし、ローラ取り付けモジュール20を取り付けるために、他の適切な手段を用いてもよい。
【0015】
ベースプレート40の各側面41、42において前縁43から前方に延びる端部突起47は、ローラ取り付けモジュール20に通して取り付けられたときに車軸32を収めるために用いられる。
【0016】
各開口部50は、関連するローラ取り付けモジュール20を選択された位置および方向に保持する。図3~5を参照すると、ローラ取り付けモジュール20は、射出成形プラスチック、機械加工プラスチック、または圧縮成形プラスチックを含み得るが、本発明はそのように限定されず、他の材料や製造方法を使用することができる。各ローラ取り付けモジュール20は、モジュール20をスペーサに取り付けるためのプレート連結部21と、ローラ30を取り付けるためにプレート連結部に実質的に垂直に延びるように示されたローラ保持部22とを具える。また、プレート連結部21は、ノーズローラアセンブリ10をコンベヤフレーム内の取り付けプレートまたは他の適切な取り付け構造に取り付けるための取り付けボルト23を含む。
【0017】
図4および図5に示すように、ローラ取り付けモジュール20のプレート連結部は、上面210と、後壁212からプレート連結部21の中央に向かって延びる取り付けスロット211とを有するが、ローラ取り付けモジュール20をスペーサに取り付けるための他の適切な手段を用いてもよい。上面210は、コンベヤベルトに接触するための摩耗面を提供し、組み立てられたときにベースプレート40の上に配置される。後部上端231は、接近するコンベヤベルトの引き込みを容易にするために、角度付けたり、面取りしたり、丸くしたりすることができる。
【0018】
ローラ保持部22は、プレート連結部21に対して下向きに実質的に垂直に延在し、一対のローラ30を保持するための支柱222によって分離された前側凹部221を有する。支柱222は、車軸32を受け入れるための開口部223を有する。あるいは、ローラ保持部22は、両側に車軸取り付け用の壁を有する単一の凹部、または複数の凹部と支柱を有してもよい。支柱222は、コンベヤベルトとの干渉を防ぐように、組み立てられたときにローラ30からわずかに後退している湾曲した外壁224を有する。この湾曲した外壁224は、内向きに傾斜した前壁226へと移行している。コンベヤベルトはこの傾斜した前壁226に乗り、その角度は、コンベヤベルトの振動を防止または低減するように構成することができる。例示的な傾斜した前壁226は、垂直に対して約15°~約30°、好ましくは約20°~約25°で内側に角度が付けられている。例示的な角度は、垂直に対して22°であるが、本発明はそのように限定されない。例示的な傾斜した前壁226は、振動を抑制するために、ノーズローラアセンブリ10を採用するコンベヤベルトのピッチの約1.5倍の長さにわたって延びるが、本発明はそのように限定されない。また、凹部221の壁は、傾斜した前壁226と交わる湾曲部227および直線部228を有し、支柱222に非対称の涙滴形状を与え、ここで開口部223が中心からオフセットされている。前側凹部221におけるローラ330の下の空間は、ほこりの蓄積を防止または制限する。他の適切な構成を使用してもよい。
【0019】
ローラ取り付けモジュール20は、モジュールの全体の重量を減らすために、切り欠き部を有してもよい。
【0020】
ローラ30は、コンベヤベルトに接触して案内するのに適した任意の適切なタイプのローラを含むことができ、好ましくは車軸32を中心に自由に回転する。
【0021】
例示的なノーズローラアセンブリ10は、モジュール式の構成要素から容易に組み立てることができる。特定のコンベヤおよびコンベヤベルトのための所望のサイズおよび構成のベースプレート40を選択することができる。次に、肩部56をスロット211に通し、ローラ保持部22を前部スロット54にスライドさせることによって、ローラ取り付けモジュール20を各取り付け開口部50に個別に挿入することができる。次に、ローラ30を凹部221に配置し、車軸32をローラ30および開口部223を通してスライドさせる。車軸32は、ベースプレート40の突起部47によって所定の位置に保持される。その後、ボルト23を使用してアセンブリ10をコンベヤフレームにボルト固定することができる。
【0022】
モジュール式ノーズローラアセンブリ10は、製造、組み立てが容易で、摩耗性の環境やほこりの多い環境でも耐久性があることに加えて、様々なコンベヤベルトやフレームに適合して対応するように簡単に変更およびカスタマイズすることができる。例えば、図6に示すように、高密度モジュール式ノーズローラアセンブリ110は、2つの隣接するローラ取り付けモジュール20を収容するための一連の離間した二倍幅の開口部150を含み得るベースプレート140を具えて、ノーズローラアセンブリ内のローラ30の密度および数を増加させることができる。ベースプレートの開口部のサイズ、長さ、および構成は、ベースプレートを含むモジュール式ノーズローラアセンブリを使用するコンベヤの特定の設計ニーズに応じて変えることができる。
【0023】
図7~12は、ベースプレート340として示される、スペーサエレメントによって分離されて取り付けられた一連のローラ取り付けモジュール320を含む、モジュール式ノーズローラアセンブリ300の別の実施形態を示す。図1~6の実施形態と同様に、ローラ取り付けモジュール320には、それぞれ一対のローラ330を取り付けられるが、任意の適切な数のローラを各ローラ取り付けモジュール320に取り付けてもよく、またローラ取り付けモジュール間の距離は、特定の用途およびコンベヤベルトに応じて変更することができる。ローラ330が自由回転する車軸332は、一連のローラ330を通って延在し、ローラ330およびローラ取り付けモジュール320を接続する。
【0024】
ボルト323として示されている留め具は、ローラ取り付けモジュール320の凹んだ開口部329を通って延在し、モジュール式ノーズローラアセンブリ300をコンベヤフレームに取り付ける。
【0025】
図9を参照すると、ベースプレート340は、複数の開口部を有するレーザーカットされたシートメタルで形成されている。ベースプレート340は、第1の側面341から第2の側面342まで、前縁343から後縁344まで、および上面345から反対側の底面(図示せず)まで延びる。ベースプレート340は、数インチから数フィートの範囲であり得るコンベヤフレームの幅に渡っていてもよい。あるいは、直列に配置された複数のベースプレート340が、フレームの幅全体に渡ってもよい。一連の取り付け開口部350は、前縁343に形成され、ローラ取り付けモジュール320を取り付けて位置決めするために後端344に向かって延びている。ベースプレート340はまた、ベースプレート340の強度および完全性を損なうことなく、ベースプレートの重量を低減するための軽量化開口部348を有してもよい。
【0026】
例示的な取り付け開口部350はそれぞれ、ベースプレート340のかなりの長さにわたって延びる狭い後部スロット352を具える。この取り付け開口部は、比較的短い前部スロット354で広くなり、リップ358によって狭い入口が規定される。狭い後部スロット352は、中央部分でわずかに先細になって、ローラ取り付けモジュール320を取り付け位置に案内する角度の付いた肩部356を形成する。さらに、保持突起357が、ベースプレート340上にローラ取り付けモジュール320を保持するために、狭い後部スロット352の少なくとも1つの側に形成され得る。例示的な保持突起357は、棘状であってよく、挿入時に緩やかな傾斜を有するが、動きが反転すると硬いストップを形成する。
【0027】
ベースプレート340の各側面341、342において前縁343から前方に延びる端部突起347は、ローラ取り付けモジュール320を通して取り付けられたときに車軸332を収めるために使用される。
【0028】
図10~12を参照すると、各ローラ取り付けモジュール320は、モジュール320をベースプレート340などのスペーサに取り付けるためのプレート連結部321と、ローラ330を取り付けるための、プレート連結部に実質的に垂直に延びるように示されたローラ保持部322とを具える。プレート連結部321はまた、コンベヤフレーム内の取り付けプレートまたは他の適切な取り付け構造にノーズローラアセンブリ310を取り付けるための取り付けボルト323を受け入れるための凹んだ開口部329を具える。
【0029】
図10~12に示すように、ローラ取り付けモジュール320のプレート連結部321は、上面310と、後壁312からプレート連結部321の前部まで延びる取り付けスロット311とを有するが、ローラ取り付けモジュール320をスペーサに取り付けるための他の適切な取り付け手段を用いることができる。プレート連結部321は、取り付けスロット311と交差し、ベースプレートにおける狭いスロット後部352と後縁344との間の部分を受け入れるための、プレート連結部の第1の側から第2の側に延びる横方向貫通スロット316をさらに具える。上面310は、コンベヤベルトに接触するための摩耗面を提供し、組み立てられたときにベースプレート340の上に配置される。後側上縁331は、接近するコンベヤベルトの引き込みを容易にするために、角度を付けたり、面取りしたり、丸めたりしてもよい。
【0030】
ローラ保持部322は、プレート連結部321に対して下向きに実質的に垂直に延在し、一対のローラ330を保持するための支柱325によって分離された前側凹部371を具える。支柱325は、車軸332を受け入れるための開口部323を有する。あるいは、ローラ保持部322は、両側に車軸取り付け用の壁を有する単一の凹部、または複数の凹部と支柱を含んでもよい。支柱325は、コンベヤベルトとの干渉を防ぐために組み立てられたときにローラ330からわずかに後退している湾曲した外壁324を有する。湾曲した外壁324は、内向きに傾斜した前壁326へと移行する。コンベヤベルトは、傾斜した前壁326に乗り、その角度は、コンベヤベルトの振動を防止または低減するように構成することができる。例示的な傾斜した前壁326は、垂直に対して約15°~約30°、好ましくは約20°~約25°で内側に角度が付けられている。例示的な角度は、垂直に対して22°であるが、本発明はそのように限定されない。例示的な傾斜した前壁326は、振動を制限するために、ノーズローラアセンブリ310を使用するコンベヤベルトのピッチの約1.5倍の長さにわたって延びるが、本発明はそのように限定されない。
【0031】
凹部371の壁は、ローラ330から離れるようにわずかに湾曲した上部360を有し、ローラ330からのクリアランス空間361を提供する。凹部371の壁は、ローラ330に沿うように、取り付けスロット311と交差する湾曲部分327と、前壁326に交わる真っ直ぐな前傾部分328へと移行し、ローラ330の下の凹部371に空間を形成して、ほこりやゴミの蓄積を防止または低減する。
【0032】
図10に示すように、軸受開口部323は、そのリムの周りに小さな突出部363を有し、これがローラ330の内輪に接触して、車軸332の周りのローラ330の自由回転を容易にするクリアランスを提供するようにしてもよい。
【0033】
図10にも示されているように、ファスナ開口部329は、ノーズローラアセンブリ310の設置時に圧入を容易にし、取り扱いを容易にするために、後面に複数の平坦部370を含み得る。ファスナ開口部329は、コンベヤフレームに取り付けるためにプレート連結部321の底面を通って延びるファスナ323を受け入れる。ファスナ開口部329の深さと形状は、ファスナ323の上面とローラ取り付けモジュール320の上面310との間のクリアランスを確保するように選択される。
【0034】
図示のローラ取り付けモジュール320は、プレート連結部321とローラ保持部322との間の内側境界に凹部380をさらに具える。この凹部380は凹状の曲線からなるが、本発明はそのように限定するものではなく、必要に応じて、アセンブリの時計回りの回転を防ぐために、モジュール式ノーズローラアセンブリ310の支持構造の前端部を受けるようになっていてもよい。
【0035】
図13~18は、モジュール式ノーズローラアセンブリを形成するために一緒にスタックされ連結された複数のモジュール式コンポーネントを有するモジュール式ノーズローラアセンブリ410の別の実施形態を示す。例示的なモジュール式ノーズローラアセンブリ410は、一次スペーサエレメント440に接続され、それらによって分離された複数のローラ取り付けモジュール420と、アセンブリの両側にある二次スペーサエレメント441およびエッジモジュール460とを具える。ローラ取り付けモジュール420は、コンベヤベルトに接触するための上部摩耗面を形成し、ローラ430を、アセンブリを通って延びる車軸432上に保持する。1つまたは複数の保持ロッド490が、構成要素を互いに接続し、システムのバックボーンを形成する。エッジモジュール460は、保持ロッドのねじ部分に固定されたナット491または他の留め具を使用して保持ロッドを固定する。エッジモジュール460はまた、車軸432をナットまたは他の留め具で固定する。モジュール式ノーズローラアセンブリ410の幅は、構成要素の様々な組み合わせおよび数を用いることによって容易に変更することができる。
【0036】
ローラ取り付けモジュール420は、ローラ取り付けモジュールをスペーサエレメントに接続する手段を除いて、図1~6のローラ取り付けモジュールと同様である。ローラ取り付けモジュール20は、ベースプレート40と嵌合するように設計されているが、例示的なローラ取り付けモジュール420は、スペーサエレメント440に接続され、互いに連結されて、保持ロッド490を用いてアセンブリを形成している。図15および16に示すように、ローラ取り付けモジュール420は、スペーサ接続部分および/またはローラ取り付け部分に、1または複数の保持ロッド490を受け入れるための、1つまたは複数の横方向開口428を具える。このローラ取り付けモジュール420も接続スロット211が無いが、それ以外はローラ取り付けモジュール20と同様に構成されている。アセンブリのコンポーネントを相互に接続するために他の適切な手段を使用することができる。
【0037】
図17は、モジュール式ノーズローラアセンブリ410のための一次スペーサエレメント440の実施形態を示す。例示的なスペーサエレメントは、モジュール式エレメントとすることができ、隣接するローラ取り付けモジュールを分離する空間の幅を規定する第1の側面442から第2の側面443まで、および後縁444から前縁445まで延びる上面447を有する平面部分を具える。スペーサエレメント440の上面447は、モジュール式ノーズローラアセンブリが組み立てられたときに、接続されたローラ取り付けモジュール420の上面の下に凹んでいる。一次スペーサエレメントの幅は、アセンブリ410上の隣接する対のローラ間の分離距離を決定し、これは、モジュール式ノーズローラアセンブリ410が使用される特定のコンベヤベルトの構成に応じて変えることができる。前縁は、車軸432を支える凹部446を形成しており、組み立てられたときにローラ取り付けモジュール420の前部から凹んでいる。一次スペーサエレメントは、アセンブリ410をコンベヤフレームに取り付けるための留め具を受け入れるための垂直開口449を平面本体にさらに具えるが、モジュール式ノーズローラアセンブリをコンベヤに接続するために他の適切な手段を採用してもよい。横方向開口部448は、アセンブリの構成要素を一緒に接続するための保持ロッドを受け入れる開口部428と整列する。二次スペーサエレメント441は同様であり得るが、幅がより小さく、取り付け開口部449が無い。一次および二次スペーサエレメントの両方の幅は、所望のローラ間隔に応じて変えることができる。
【0038】
図18に示すように、一実施形態において、一次スペーサエレメント440’は、構成要素の重量を減らすためのコアリング450と、任意で埃や他の破片を通すための凹部446内の溝447とを含み得る。一次スペーサエレメント440は、代替的に、上から部品がしっかりと見えるように、下からコアリングされていてもよい。取り付け開口部449’および横方向開口部448’などの他の要素は、図11の一次スペーサエレメント440と同一または類似である。
【0039】
図19に示すように、高密度のモジュール式ノーズローラアセンブリ510は、2つ以上の隣接するローラ取り付けモジュール420を一緒にスタックし、選択されたサイズのスペーサエレメント440およびエッジモジュール460を用いて連結して構成され、モジュール式ノーズローラアセンブリ410と比べてノーズローラアセンブリ510のローラ430の密度および数を増加させている。ローラの数と間隔は、モジュール式ノーズローラアセンブリが取り付けられる特定のコンベヤまたはコンベヤベルトの要件に応じて、必要に応じて変更することができる。
【0040】
例示的なモジュール式ノーズローラアセンブリは、選択されたプレハブ部品を組み合わせて容易に組み立てることができ、様々なコンベヤベルトの構成および条件に対応することができる。
【0041】
本発明を特定の例示的な実施形態に関連して説明したが、保護の範囲は、これらの例示的な実施形態に限定されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【国際調査報告】