(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-27
(54)【発明の名称】異なる頭および顔のサイズに適応するように調節可能なヘッドマウントディスプレイ
(51)【国際特許分類】
H04N 5/64 20060101AFI20220620BHJP
【FI】
H04N5/64 511A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021562834
(86)(22)【出願日】2020-04-22
(85)【翻訳文提出日】2021-11-10
(86)【国際出願番号】 US2020029397
(87)【国際公開番号】W WO2020219600
(87)【国際公開日】2020-10-29
(32)【優先日】2019-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517160525
【氏名又は名称】バルブ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マククラッケン、イヴァン・エー
(72)【発明者】
【氏名】コンリー・ザ・フォース、カール・サミュエル
(72)【発明者】
【氏名】フラッツァー、イッサク
(72)【発明者】
【氏名】スナイダー、キートン
(72)【発明者】
【氏名】アンダーウッド、ジョン・エー
(57)【要約】
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)は、異なるユーザにHMDをカスタマイズすることを可能にする様々な特徴を含む。HMDは、レンズ鏡筒間の間隔の滑らかで制御された調節のための二重付勢アセンブリを含む、瞳孔間距離(IPD)調節機構を含む。HMDは、レンズとユーザの顔との間の間隔の均一な調節を可能にするために接続ロッドを介して接続された第1および第2のギアアセンブリを含む、視野(FOV)調節機構を含む。HMDは、HMDに対するさらなるカスタマイズのための交換可能なフェイスガスケット、交換可能なバイザ、取り外し可能なヘッドストラップ、およびモジュール式アクセサリコンパートメントを含む。HMDは、目立たないスペクトル透過性窓を具備し、目立たないスペクトル透過性窓は、選択的に取り外されるスペクトル非透過性材料でコーティングされたHMDハウジングのスペクトル透過性ベース材料で作製される。
【選択図】
図5A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)であって、
前記HMDの中間フレームに連結されたロッドと、
前記ロッドおよび第1のレンズ鏡筒に連結された、第1の移動可能なフレームであって、前記ロッドに沿って双方向に移動可能である、前記第1の移動可能なフレームと、
前記ロッドおよび第2のレンズ鏡筒に連結された、第2の移動可能なフレームであって、前記ロッドに沿って双方向に移動可能である、前記第2の移動可能なフレームと、
前記HMDの底部上にあるアクチュエータであって、前記HMDのユーザによって作動されるように構成されている、前記アクチュエータと、
前記アクチュエータおよび前記中間フレームに連結された、移動可能な細長い部材であって、第1の方向または第2の方向に、双方向に移動可能である、前記移動可能な細長い部材と、
前記移動可能な細長い部材および前記中間フレームに連結された、第1の付勢部材であって、前記移動可能な細長い部材を前記第1の方向または前記第2の方向のうちの少なくとも1つに物理的に付勢するように構成されている、前記第1の付勢部材と、
前記中間フレームに連結され、前記第1の移動可能なフレームと前記第2の移動可能なフレームとの間に配設された、回転可能なギアであって、前記移動可能な細長い部材に係合する、前記回転可能なギアと、
前記ロッドに連結された第2の付勢部材であって、前記第1の移動可能なフレームを前記回転可能なギアに対して物理的に付勢するように構成されている、前記第2の付勢部材と、
前記ロッドに連結された第3の付勢部材であって、前記第2の移動可能なフレームを前記回転可能なギアに対して物理的に付勢するように構成されている、前記第3の付勢部材と、を具備し、
前記アクチュエータの作動が、前記移動可能な細長い部材の前記第1の方向または前記第2の方向のうちの1つへの運動を引き起こし、前記回転可能なギアを回転させ、前記第1の移動可能なフレームおよび前記第2の移動可能なフレームを、前記第1のレンズ鏡筒と前記第2のレンズ鏡筒との間の間隔を調節するために反対側の方向に移動させる、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)。
【請求項2】
前記アクチュエータが、前記HMDのハウジング内に画定されたチャネル内で摺動可能であるノブを具備する、請求項1に記載のHMD。
【請求項3】
前記アクチュエータが、前記HMDの右半分または前記HMDの左半分のうちの少なくとも1つの上に位置する、請求項1に記載のHMD。
【請求項4】
前記回転可能なギアが、
前記回転可能なギアのフェイスから延在する第1の螺旋状の突起部と、
前記回転可能なギアの前記フェイスから延在する第2の螺旋状の突起部と、を具備し、
前記第2の付勢部材が、前記第1の移動可能なフレームを前記第1の螺旋状の突起部に対して物理的に付勢するように構成され、
前記第3の付勢部材が、前記第2の移動可能なフレームを前記第2の螺旋状の突起部に対して物理的に付勢するように構成されている、請求項1に記載のHMD。
【請求項5】
前記第1の螺旋状の突起部および前記第2の螺旋状の突起部が、前記回転可能なギアの周囲のそれぞれの点から、前記周囲の前記それぞれの点よりも前記回転可能なギアの中心に近いそれぞれの点まで内向きに螺旋状に動く、請求項4に記載のHMD。
【請求項6】
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)であって、
前記HMDの中間フレームに連結されたロッドと、
前記ロッドに連結された一対のレンズ鏡筒であって、各レンズ鏡筒が、前記ロッドに沿って双方向に移動可能である、一対のレンズ鏡筒と、
前記HMDのハウジングの外側からアクセス可能なアクチュエータと、
前記アクチュエータおよび前記中間フレームに連結された、移動可能な細長い部材と、
前記移動可能な細長い部材および前記中間フレームに連結された、第1の付勢部材であって、前記細長い部材の進行の方向における前記移動可能な細長い部材の運動に抵抗するように構成されている、前記第1の付勢部材と、
前記中間フレームに連結され、前記一対のレンズ鏡筒間に配設された、回転可能なギアであって、前記移動可能な細長い部材に係合する、前記回転可能なギアと、
前記ロッドに連結された一対の第2の付勢部材と、を具備し、前記一対の第2の付勢部材が、前記一対のレンズ鏡筒を前記回転可能なギアに向かって物理的に付勢するように構成されている、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)。
【請求項7】
前記アクチュエータが、前記HMDの前記ハウジング内に画定されたチャネル内で摺動可能であるノブを具備する、請求項6に記載のHMD。
【請求項8】
前記アクチュエータが、前記HMDの右半分または前記HMDの左半分のうちの少なくとも1つの上に位置する、請求項6に記載のHMD。
【請求項9】
前記一対のレンズ鏡筒が、一対の移動可能なフレームを介して前記ロッドに連結され、
前記回転可能なギアが、前記回転可能なギアのフェイスから延在する一対の螺旋状の突起部を具備し、
前記一対の第2の付勢部材が、前記一対の移動可能なフレームを前記一対の螺旋状の突起部に対して物理的に付勢することによって、前記一対のレンズ鏡筒を前記回転可能なギアに向かって物理的に付勢するように構成されている、請求項6に記載のHMD。
【請求項10】
前記一対の移動可能なフレームの各移動可能なフレームが、前記移動可能なフレームの裏側から突起するウイング部材を含み、前記ウイング部材が、開口部を含み、
前記ロッドが、各移動可能なフレームの前記ウイング部材内の前記開口部を通過する、請求項9に記載のHMD。
【請求項11】
前記一対の第2の付勢部材が、前記ロッド上に配設されたばねであり、各ばねが、前記ロッドに連結された停止部と、前記一対の移動可能なフレームのうちの対応する1つの前記ウイング部材との間に延在する、請求項10に記載のHMD。
【請求項12】
前記移動可能な細長い部材が、前記移動可能な細長い部材内に画定されたチャネルを通って延在するアンカーによって、前記中間フレームに連結されている、請求項6に記載のHMD。
【請求項13】
ウェアラブルディスプレイであって、
前記ウェアラブルディスプレイの中間フレームに連結されたロッドと、
前記ロッドに連結され、前記ロッドに沿って双方向に移動可能である、一対のレンズアセンブリと、
前記ウェアラブルディスプレイのハウジングの外側からアクセス可能なアクチュエータと、
前記アクチュエータおよび前記中間フレームに連結された、移動可能な細長い部材と、
前記移動可能な細長い部材および前記中間フレームに連結された、第1の付勢部材であって、前記細長い部材の進行の方向における前記移動可能な細長い部材の運動に抵抗するように構成されている、前記第1の付勢部材と、
前記中間フレームに連結され、前記一対のレンズアセンブリ間に配設された、回転可能なギアであって、前記移動可能な細長い部材に係合する、前記回転可能なギアと、
前記ロッドに連結された一対の第2の付勢部材と、を具備し、前記一対の第2の付勢部材が、前記一対のレンズアセンブリを前記回転可能なギアに向かって物理的に付勢するように構成されている、ウェアラブルディスプレイ。
【請求項14】
前記アクチュエータが、前記ウェアラブルディスプレイの前記ハウジング内に画定されたチャネル内で移動可能であるノブを具備する、請求項13に記載のウェアラブルディスプレイ。
【請求項15】
前記チャネルの第1の端部への前記ノブの運動が、前記一対のレンズアセンブリ間の間隔を最小化し、前記チャネルの第2の端部への前記ノブの運動が、前記間隔を最大化する、請求項14に記載のウェアラブルディスプレイ。
【請求項16】
前記アクチュエータが、前記ウェアラブルディスプレイの右半分または前記ウェアラブルディスプレイの左半分のうちの少なくとも1つの上に位置する、請求項13に記載のウェアラブルディスプレイ。
【請求項17】
前記一対のレンズアセンブリが、一対の移動可能なフレームを介して前記ロッドに連結され、前記一対の移動可能なフレームの各移動可能なフレームが、前記移動可能なフレームの裏側から突起するウイング部材を含み、前記ウイング部材が、開口部を含み、
前記ロッドが、各移動可能なフレームの前記ウイング部材内の前記開口部を通過する、請求項13に記載のウェアラブルディスプレイ。
【請求項18】
前記一対の第2の付勢部材が、前記ロッド上に配設されたばねであり、各ばねが、前記ロッドに連結された停止部と、前記一対の移動可能なフレームのうちの対応する1つの前記ウイング部材との間に延在する、請求項17に記載のウェアラブルディスプレイ。
【請求項19】
前記一対のレンズアセンブリが、一対の移動可能なフレームを介して前記ロッドに連結され、
前記回転可能なギアが、前記回転可能なギアのフェイスから延在する一対の螺旋状の突起部を具備し、
前記一対の第2の付勢部材が、前記一対の移動可能なフレームを前記一対の螺旋状の突起部に対して物理的に付勢することによって、前記一対のレンズアセンブリを前記回転可能なギアに向かって物理的に付勢するように構成されている、請求項13に記載のウェアラブルディスプレイ。
【請求項20】
前記第1の付勢部材が、前記アクチュエータから最も遠い前記移動可能な細長い部材の第1の端部に連結されたばねであり、前記ばねが、前記移動可能な細長い部材の前記第1の端部が前記アクチュエータに連結されている点よりも前記アクチュエータに近い点で前記中間フレームに連結されている、請求項13に記載のウェアラブルディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
これは、2019年4月23日に出願された米国仮特許出願第62/837,662号の優先権を主張する、2020年4月16日に出願された米国特許出願第16/850,426号の優先権を主張するPCT出願である。出願第16/850,426号および同第62/837,662号は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[背景技術]
ヘッドマウントディスプレイは、エンジニアリング、医療、軍事、およびビデオゲームを含む、様々な分野で使用されている。場合によっては、ヘッドマウントディスプレイは、仮想現実または拡張現実環境の一部としてユーザに情報または画像を提示し得る。例として、ビデオゲームをプレーしている間に、ユーザが、ヘッドマウントディスプレイを着用して、仮想環境内にユーザを没入させることができる。
【0003】
従来のヘッドマウントディスプレイは、異なる頭のサイズ、顔の形状、および目の間隔に適応するための調節が不十分であるか、または全くない。その結果、一部のユーザは、ヘッドマウントディスプレイを楽しく着用するのが難しいと感じる場合がある。例えば、レンズ鏡筒がユーザの目と水平方向にずれている場合、ヘッドマウントディスプレイ上に提示されるシーンは、ユーザには部分的にしか視認できない場合がある。ディスプレイパネルがユーザの目から近すぎる、または遠すぎる場合、ユーザの視野(FOV)が最適化されない可能性がある。したがって、従来のヘッドマウントディスプレイは、異なるユーザに適応することができない場合がある。調節可能なヘッドマウントディスプレイは、粗野な調節機構によって調節することが困難および/または不便になる傾向があり、最適化されたレベルの快適さを提供せず、ユーザを苛立たせる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
詳細な説明を、添付の図を参照して説明する。図において、参照番号の左端の数字は、参照番号が最初に現れる図を識別する。異なる図における同じ、または同様の参照番号は、同様または同一の項目を示す。
【0005】
【
図1】本開示の一実施形態による、例示的なヘッドマウントディスプレイ(HMD)の前方斜視図を説明しており、モジュール式アクセサリコンパートメントを明らかにするために、バイザがHMDから分解されて示されている。
【0006】
【
図2】本開示の一実施形態による、
図1のHMDの前方部分の前方斜視図を説明する。
【0007】
【
図3A】本開示の一実施形態による、HMDのヘッドストラップがHMDの主要ユニットに取り付けられた構成にある、
図1の例示的なHMDの後方斜視図を説明する。
【0008】
【
図3B】ヘッドストラップがHMDから取り外されている構成にある、
図3Aに示される例示的なHMDを説明する。
【0009】
【
図4】本開示の一実施形態による、
図1の例示的なHMDの主要ユニットの後方斜視図を説明しており、フェイスガスケットが主要ユニットから連結解除されている。
【0010】
【
図5A】本開示の一実施形態による、
図1の例示的なHMDの部分的な前方図および底面図を説明しており、瞳孔間距離(IPD)調節機構の構成要素を明らかにするために、HMDハウジングの前方部分が取り外されており、IPD調節機構が
図5Aの調節範囲の第1の端部に調節されている。
【0011】
【
図5B】
図5Aに示される例示的なHMDを説明しているが、IPD調節機構が
図5Bの調節範囲の第2の端部に調節されている。
【0012】
【
図6A】本開示の一実施形態による、
図1の例示的なHMDの部分的な後方図および底面図を説明しており、レンズ鏡筒が
図6AのIPD調節範囲の最大距離だけ離隔されている。
【0013】
【
図6B】
図6Aに示される例示的なHMDを説明しているが、レンズ鏡筒が
図6BのIPD調節範囲の最小距離だけ離隔されている。
【0014】
【
図7A】本開示の一実施形態による、
図1の例示的なHMDの部分的な前方斜視図を説明しており、視野(FOV)調節機構の構成要素を明らかにするために、HMDハウジングの一部分が取り外されており、FOV調節機構が
図7Aの調節範囲の第1の端部に調節されている。
【0015】
【
図7B】
図7Aに示される例示的なHMDを説明しているが、FOV調節機構が
図7Bの調節範囲の第2の端部に調節されている。
【0016】
【
図8】
図1の例示的なHMDの前方斜視図を説明しており、
図8は、本開示の一実施形態による、HMDのハウジング内の目立たないスペクトル透過性窓の例示的な場所を図示する。
【0017】
【
図9】本開示の一実施形態による、少なくとも1つのスペクトル透過性窓を有するHMDのハウジングを製造するための例示的なプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
上述のように、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)は、幅広い用途を有し、場合によっては、異なるユーザ間の様々な頭のサイズ、顔の形状、および目の間隔に適応する必要があり得る。しかしながら、従来のHMDは、異なるユーザに適合させるための調節をほとんどまたはまったく提供しない。例えば、従来のHMDでは、レンズ鏡筒間の距離が固定されている場合があり、または調節可能である場合に、調節機構を、特にHMDを着用している間に、操作することが困難または不便な場合がある。従来のHMDでは、ユーザの顔とディスプレイパネル(またはレンズ)との間の距離が固定されている場合もあり、または調節可能である場合に、調節機構を、特にHMDを着用している間に、操作することが困難であるか、もしくは使いにくい場合がある。
【0019】
本明細書では、とりわけ、様々な瞳孔間距離(IPD)のユーザに適応するために、HMDの一対のレンズ鏡筒間の間隔を調節するための、HMDを含む技術およびシステムを説明する。例えば、HMDは、HMDの中間フレームに連結されたロッドと、(例えば、一対のレンズ鏡筒に連結された一対の移動可能なフレームを介して)ロッドに連結された一対のレンズ鏡筒と、を備え得、各レンズ鏡筒/移動可能なフレームは、ロッドに沿って双方向に(例えば、HMDの左側に向かう第1の方向、またはHMDの右側に向かう第2の方向に)移動可能である。HMDはまた、HMDのハウジングの外側からアクセス可能なアクチュエータ、ならびにアクチュエータおよび中間フレームに連結された、移動可能な細長い部材を含み得る。移動可能な細長い部材および中間フレームに連結された、第1の付勢部材が、細長い部材の進行の方向における移動可能な細長い部材の運動に抵抗するように構成されている。中間フレームに連結され、一対のレンズ鏡筒/移動可能なフレーム間に配設された、回転可能なギアが、移動可能な細長い部材に係合し、ロッドに連結された一対の第2の付勢部材が、一対のレンズ鏡筒/移動可能なフレームを回転可能なギアに向かって物理的に付勢するように構成されている(例えば、一対の移動可能なフレームを回転可能なギアのフェイスから延在する一対の螺旋状の突起部に対して物理的に付勢することによって)。
【0020】
また、本明細書では、とりわけ、異なるユーザに適応するために、ユーザの顔とHMDのレンズとの間の間隔を調節して視野(FOV)および/またはアイレリーフを調節するための、HMDを含む技術およびシステムを説明する。例えば、HMDは、HMDの第1の部分に連結された一対のレンズアセンブリを備え得る。HMDの第1の側面上に配設されたアクチュエータが、HMDのハウジングの外側からアクセス可能であってよく、HMDの反対側の側面上に配設された一対のギアアセンブリが、接続ロッドによって接続され、HMDの第1の部分に対して移動可能である、HMDの第2の部分に連結され得る。一対のギアアセンブリのギアアセンブリのうちの1つは、第1の側面上に配設され、アクチュエータに連結され、その結果、アクチュエータの作動により、一対のギアアセンブリがHMDの第2の部分をHMDの第1の部分に対して移動させる。
【0021】
また、本明細書では、とりわけ、中を特定のスペクトルの電磁放射線が通過することを可能にするように構成されたスペクトル透過性材料で作製されたハウジングを有する、電子デバイス(例えば、HMD)を説明する。ハウジングの外面が、特定のスペクトルの電磁放射線を遮断するように構成されたスペクトル非透過性材料でコーティングされ得、外面上の1つ以上の場所が、ハウジング上に1つ以上のスペクトル透過性窓を提供するように、スペクトル非透過性材料を欠いている。1つ以上のスペクトル固有の構成要素(例えば、センサ、ビーコンなど)を、1つ以上のスペクトル透過性窓の後ろのハウジングの内側に配設することができる。
【0022】
少なくとも1つの窓を特定のスペクトルの電磁放射線が通過することを可能にする少なくとも1つの窓を有する電子デバイス(例えば、HMD)を製造するためのプロセスは、中を特定のスペクトルの電磁放射線が通過することを可能にするように構成された第1の材料から電子デバイス用のハウジングを形成することと、ハウジングの外面を、特定のスペクトルの電磁放射線を遮断するように構成された第2の材料で塗装することと、第2の材料を外面上の少なくとも1つの場所から取り外して少なくとも1つの窓を作り出すことと、を含み得る。いくつかの実施形態では、特定のスペクトルは、IRスペクトルである。
【0023】
本開示は、本明細書に開示されるシステムおよび方法の構造、機能、製造、ならびに使用の原理の全体的な理解を提供する。本開示の1つ以上の実施例を、添付の図面において説明する。当業者は、本明細書に具体的に記載され、添付の図面において説明される、システムおよび方法が非限定的な実施形態であることを理解されよう。システムと方法との間のものを含む、1つの実施形態に関連して説明または記載される特徴を、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。かかる修正例および変形例は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
【0024】
図1は、例示的なヘッドマウントディスプレイ(HMD)100(本明細書では「ウェアラブルディスプレイ」、「VRヘッドセット」、「ARヘッドセット」、または「ヘッドセット」と称されることもある)の前方斜視図を説明しており、モジュール式アクセサリコンパートメント102を明らかにするために、バイザ106がHMD100から分解されて示されている。HMD100は、アプリケーション(例えば、ビデオゲーム)によって出力された画像をレンダリングするためにユーザの目の前または上に位置付けられる、前方部分(または主要ユニット)を含み得る。場合によっては、アプリケーションは、HMD100に関連付けられ、かつ/または通信可能に連結されたコンピューティングデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲームコンソールなど)上で実行し得る。場合によっては、HMD100は、外部コンピューティングデバイスに依存しない場合があり、アプリケーションを実行し、搭載された構成要素(例えば、論理、ハードウェア、メモリ、プロセッサ(例えば、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)など)、バッテリなど)を使用して、対応する画像をレンダリングし得る。HMD100は、HMD100内の光学系を通してユーザによって視認される一連の画像(フレーム)を出力し、まるで仮想現実(VR)または拡張現実(AR)環境に没入しているかのようにユーザに画像を認識させるように構成され得る。
【0025】
HMD100は、他のタイプのバイザと交換可能または相互交換可能なバイザ106を含み得る。バイザ106は、カスタマイズされた形状のものであってもよく、カスタマイズされた材料および/またはバイザ106は、カスタマイズされたアートワーク(例えば、着色、ステッカー、マーキング、穴、表面特徴など)を含み得る。ユーザは、バイザ106を異なるバイザと相互交換して、HMD100の前方上のHMD100の容貌または外観を変更することができる。HMD100を使用する異なるユーザが、ユーザ自身のカスタマイズされたバイザ106を有する場合があり、かつこれにより、本ユーザは、既存のバイザ106を取り外し、既存のバイザ106をユーザ自身のカスタマイズされたバイザで置き換えることができる。バイザ106は、磁気連結機構(例えば、バイザ106上の対応する磁石に連結するHMD100の前方上の磁石)、フックアンドループファスナ(例えば、Velcro(登録商標))、ピン、ねじ、フック、スナップ/プレス嵌め機構、接着剤、または任意の好適なタイプのファスナなどによる、任意の好適な方法でHMD100の前方に取り外し可能に取り付けられ得る。
【0026】
バイザ106は、HMD100に取り付けられたときに、コンパートメント102(本明細書では「モジュール式アクセサーコンパートメント102」と称されることもある)を覆う場合がある。コンパートメント102は、任意の好適な形状であってもよい。
図1は、HMD100の前方に、ある距離だけ凹んでいる長方形のコンパートメント102を図示する。コンパートメント102は、HMD100のハウジング内のプリント回路基板(PCB)の構成要素に電気的に接続されるユニバーサルシリアルバス(USB)ポート104などのポート104を含み得る。ポート104は、ユーザがモジュール式アクセサリをHMD100に接続して、さらなるカスタマイズをHMD100のユーザに提供することを可能にし得る。例えば、ライト(複数可)(例えば、発光ダイオード(LED))をポート104に接続することができ、これにより、電力をライトに供給してライトをオンにすることができる。これらのライトは、カスタマイズされたライティング効果をHMD100に提供するように、光学的に透明な材料(例えば、クリアな、または色付けされたプラスチック)で作製され得る、バイザ106の後ろのコンパートメント102内に配設され得る。バイザ106は任意の好適な色であってもよく、バイザ106が、ポート104を介して接続されたコンパートメント106内のライトを覆うと、バイザ106が照明されて、カスタマイズされた視覚的外観を提供することができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ(LCD))をポート104に接続し、コンパートメント102内に配設して、HMD100がユーザによって着用されている間にディスプレイ上の画像をレンダリングすることができる。他のシナリオでは、補助カメラ(複数可)をポート104に接続し、コンパートメント102内に配設することができる。いくつかの実施形態では、補助および/またはバックアップのコンピュータ処理リソース(例えば、処理、記憶、電力など)を、ポート104を介して接続して、HMD100の処理能力、記憶容量、および/またはバッテリ寿命を増強することができる。
【0027】
図2は、本開示の一実施形態による、
図1のHMD100の前方部分の前方斜視図を説明する。
図2に示されるように、HMD100は、1つ以上の前方に面するカメラ200(1)および/または200(2)を含み得る。
図2は、第1のカメラ200(1)および第2のカメラ200(2)を含む、2つの前方に面するカメラ200を有する一実施形態を図示しているが、任意の好適な数の前方に面するカメラ200を利用することができる。前方に面するカメラ200は、光学追跡、通過撮像(例えば、VRシーンの上部に現実世界の画像を投影することなどによって、HMD100上に現実世界の環境の画像を投影すること)、障害物検出(例えば、現実世界の環境内のオブジェクトを検出し、場合によっては、かかるオブジェクトとの潜在的な衝突をユーザに警告すること)、ゲームプレー中の環境のビデオを記録することなどといった、任意の好適な目的のために使用され得る。前方に面するカメラ200は、
図2に示されるように、HMD100の底部(例えば、HMD100の底部半分)に向かってHMD100の前方上など、HMD100上の任意の好適な場所に位置し得る。
【0028】
図3Aは、本開示の一実施形態による、HMD100のヘッドストラップ300がHMD100の主要ユニット302に取り付けられた構成にある、
図1の例示的なHMD100の後方斜視図を説明する。
図3Bは、ヘッドストラップ300がHMD100の主要ユニット302から取り外されている構成にある点を除き、
図3Aに示される例示的なHMD100を説明する。ヘッドストラップ300は、ヘッドストラップ300を異なるヘッドストラップ300と交換または相互交換するように、取り外され得る。HMD100の長期間の使用は、ヘッドストラップ300の特定の部分の材料が体臭を吸収することをもたらす場合があり、その結果、ユーザが、ヘッドストラップ300を「外気にさらす」、ヘッドストラップ300を洗浄する、ヘッドストラップ300を新しいヘッドストラップと置き換えるなどのために、時々ヘッドストラップ300を取り外すことを望む場合がある。場合によっては、ユーザが、ヘッドストラップ300を異なるタイプのヘッドストラップ(例えば、異なるヘッドフォン、異なる調節機構などのような異なる特徴を有するもの)と相互交換または交換することを望む場合がある。これは、異なるユーザのためのHMD100のさらなるカスタマイズを提供する。
【0029】
図3Bに示されるように、ヘッドストラップ300を、HMD100の側面上に位置するアクチュエータ304(例えば、回転可能なノブ)を取り外すことによって取り外して、1つ以上のねじ310(1)または同様のファスナにアクセスすることができる。アクチュエータ304の取り外しは、アクチュエータ304を強制的に外向きに引っ張って、アクチュエータ304を装着ピン308(1)から取り外すことなどによって、任意の好適な方法で達成され得る。装着ピン308(1)は、ヘッドストラップ300の一部分内の主要開口部を通して挿入され得、一方、1つ以上のねじ310(1)は、ヘッドストラップ300を主要ユニット302に固設するように、ヘッドストラップ300の一部分内の1つ以上の対応する開口部306(1)に螺合され得る。ユーザは、ねじ(複数可)310(1)を螺合解除し、次いで、ヘッドストラップ300の一部分を装着ピン308(1)から摺動させて外して、ヘッドストラップ300の一方の側面を主要ユニット302の対応する側面から取り外すことができる。主要ユニット302の反対側の側面上には、主要ユニット302の反対側の側面でヘッドストラップ300を主要ユニット302に固設するために、ヘッドストラップ300の別の部分内の1つ以上の対応する開口部306(2)に螺合された1つ以上のねじ(例えば、ねじ310(1)と同様)が存在し得る。ユーザは、これらのねじを主要ユニット302の反対側の側面から螺合解除して、ヘッドストラップ300のもう一方の側面、ひいては、ヘッドストラップ300全体を主要ユニット302から取り外すことができる。
図3Bはまた、HMD100の主要ユニット302の頂部にあるベルトループ312を示しており、ベルトループ312は、ヘッドストラップ300の頂部部材を、ベルトループ312を通してループ化し、ヘッドストラップ300の頂部部材をベルトループ312自体に固定することによって、ヘッドストラップ300の頂部部材を受容するように構成されている。ヘッドストラップ300の頂部部材の固設機構は、フックアンドループファスナ(例えば、Velcro(登録商標))、スナップなどのような任意の好適な機構であってもよい。この方法では、ヘッドストラップ300は、取り外し可能であり、ユーザが自由に再度取り付けることができる。
【0030】
図4は、本開示の一実施形態による、
図1の例示的なHMD100の主要ユニット302の後方斜視図を説明しており、フェイスガスケット400が主要ユニット302から連結解除されている。フェイスガスケット400は、磁気連結機構、フックアンドループファスナ(複数可)(例えば、Velcro(登録商標))、ピン、ねじ、フック、スナップ/プレス嵌め機構、接着剤、または任意の好適なタイプのファスナなどによる、任意の好適な方法でHMD100の主要ユニット302に取り外し可能に取り付けられ得る。
図4は、磁気連結機構(複数可)を使用して、フェイスガスケット400を主要ユニット302に取り外し可能に連結する、一実施形態を図示する。例えば、主要ユニット302の後方上に配設された複数の第1の磁気要素402(1)~(4)(例えば、金属ねじ)は、フェイスガスケット400の前方上に配設された複数の第2の磁気要素404(1)~(4)(404(1)および404(2)は
図4には示されていない)と連結し得る。この方法では、フェイスガスケット400は、容易かつ便利に、主要ユニット302の後方に固設され得るか、または本体ユニット302の後方から取り外され得る。フェイスガスケット400は、HMD100が着用されているときの快適なフィットを提供するために、フェイスガスケット400の後方上にパッドを入れることができる。上述のように、HMD100の長期間の使用は、フェイスガスケット400などの特定の構成要素の材料が体臭を吸収することをもたらす場合がある。その結果、ユーザが、フェイスガスケット400を「外気にさらす」、フェイスガスケット400を洗浄する、フェイスガスケット400を新しいフェイスガスケットと置き換えるなどのために、時々フェイスガスケット400を取り外すことを望む場合がある。いくつかの実施形態では、ユーザが、フェイスガスケット400を異なるタイプのフェイスガスケット(例えば、異なる特徴、プロファイル、輪郭などを有するもの)と相互交換または交換することを望む場合がある。これにより、異なるユーザのためのHMD100のなおもさらなるカスタマイズが可能になる。
【0031】
図5Aは、本開示の一実施形態による、
図1の例示的なHMD100の部分的な前方図および底面図を説明しており、瞳孔間距離(IPD)調節機構の構成要素を明らかにするために、HMDハウジングの前方部分が取り外されており、IPD調節機構が、
図5Aにおいて調節範囲の第1の端部に、および
図5Bにおいて調節範囲の第2の端部に調節されている。HMD100のIPD調節機構は、HMD100の一対のレンズ鏡筒間の水平方向の間隔を調節することを可能にする。
図6Aおよび6Bは、例示的なレンズ鏡筒600(1)および600(2)(本明細書では「レンズアセンブリ」と称されることもある)を図示しており、レンズ鏡筒600(1)および600(2)を、IPD調節機構を使用して、互いに近付けるか、またはより遠くに離して移動させて、当該レンズ鏡筒間の水平方向の間隔をそれぞれ減少または増加させることができる。特に、本明細書に記載のIPD調節機構は、とりわけ、HMD100を着用しながら操作するのに便利であり、単一の手または指を使用して操作可能であり、調節範囲にわたってIPD調節機構の滑らかで制御された操作を提供するための二重付勢アセンブリを含む。これにより、レンズ鏡筒600(1)と600(2)との間の距離を微調整して、ユーザのIPDに対応することができる。
【0032】
図5Aおよび5Bに示されるように、IPD調節機構は、アクチュエータ500を備え得る。アクチュエータ500は、HMD100の右半分もしくは左半分に向かってHMD100の底部上に(またはその中に)位置し得る。アクチュエータ500は、任意の好適な方法(例えば、回転可能なノブ、レバー、調節位置の間をトグルする押下可能なボタンなど)で実装することができるが、
図5Aおよび5Bに示されるアクチュエータ500は、HMD100のハウジング内に画定されたチャネル502内で摺動可能な(または別様に移動可能な)ノブを備える。アクチュエータ500は、HMD100のユーザによって作動されて、(
図6Aおよび6Bに図示されるように)レンズ鏡筒600(1)と600(2)との間の間隔を調節するように構成されている。したがって、アクチュエータ500は、HMD100のハウジングの外側からアクセス可能である。
図5Aおよび5Bの実施例では、アクチュエータ500を(例えば、
図5Aに示されるように)チャネル502の第1の端部に移動させると、HMD100の一対のレンズ鏡筒600間の水平方向の距離(または間隔)が最大化される。アクチュエータ500を(例えば、
図5Bに示されるように)、チャネル502の第1の端部とは反対側のチャネル502の第2の端部に移動させると、HMD100の一対のレンズ鏡筒600間の水平方向の距離(または間隔)が最小化される。この方法では、より小さなIPDを有するユーザは、ノブを(
図5Bに示されるように)チャネル502の第2の端部に向かって調節することができる一方、より大きなIPDを有するユーザは、ノブを(
図5Aに示されるように)チャネル502の第1の端部に向かって調節することができる。チャネル502に沿ってHMDハウジングの外面上にマーキングを提供して、レンズ鏡筒600間の水平方向の間隔が調節可能であることをユーザに示すことができる。アクチュエータ500およびチャネル502は、HMD100の右半分または左半分のいずれかの上に位置するため、HMD100の底部上において、ユーザは、ユーザ自身の右または左の親指(例えば、単一の手)を使用してチャネル502内でアクチュエータ500を容易かつ便利に摺動させて、レンズ鏡筒600間の間隔を調節することができる。アクチュエータ500およびチャネル502の場所は、アクチュエータ500およびチャネル502の操作の容易さとともに、ユーザが、単一の手でレンズ鏡筒600の間隔を調節すること、およびこの調節を、ユーザが、レンズ鏡筒600の間隔を調節する間に、HMD100を脱いだり、HMD100を2つの手で保持したりする必要がないように、HMD100を着用したまま行うことを可能にする。これは、ユーザが、レンズ鏡筒600の間隔を調節する間にHMD100を着用して、リアルタイムで、アクチュエータ500のどの位置がそれらに最適であるかを決定することができるため、より迅速に最適なレンズ鏡筒600の間隔を獲得することを可能にする。
【0033】
IPD調節機構は、IPD調節機構の滑らかで楽な操作を可能にする、HMD100のハウジング内部にある構成要素を含み得る。例えば、HMDハウジングの内部にある、アクチュエータ500の端部は、細長い部材504の第1の端部で移動可能な細長い部材504に連結され得る。
図5Aおよび5Bに示されるように、細長い部材504は、水平方向に向き付けされ、HMD100の底部に隣接し得る。しかしながら、細長い部材504の他の向きが可能であることを理解されたい。チャネルまたはスロットは、アクチュエータ500に連結された細長い部材504の端部に隣接する細長い部材504内に画定され得、HMD100の中間フレームに装着されたアンカー506は、細長い部材504のチャネル/スロットを通って延在して、細長い部材504が、IPD調節機構の調節範囲にわたって双方向に(例えば、HMD100が直立して向き付けされているときに、第1または第2の水平方向に)並進することを可能にし得る。この方法では、細長い部材504は、HMD100の中間フレームに連結されているが、双方向に移動可能である。
【0034】
第1の付勢部材508の第1の端部は、細長い部材504の第1の端部に連結され得、第1の付勢部材508の第2の端部は、HMD100の中間フレームに連結され得る。ここでは、(第1の付勢部材508に連結された)細長い部材504の第1の端部は、アクチュエータ500から最も遠く、一方、細長い部材504の第2の端部は、アクチュエータ500に最も近い。第1の付勢部材508の第2の端部は、細長い部材504の第1の端部がアクチュエータ500に対してある点よりもアクチュエータ500に近い点で、HMD100の中間フレームに取り付けられ得る。この方法では、第1の付勢部材508は、細長い部材504の進行の方向における細長い部材504の運動に抵抗する付勢力を細長い部材504に加えることによって、細長い部材504を水平方向に物理的に付勢するように構成されている。
図5Aおよび5Bの実施例では、(
図5Aおよび5Bの観点から)アクチュエータ500がチャネル502の左端からチャネル502の右端に移動すると、(
図5Aおよび5Bの観点から)細長い部材504は、進行の右向き方向に並進し、第1の付勢部材508は、左向き方向に細長い部材504に加えられる付勢力により、細長い部材504の右向き方向の運動に抵抗する。いくつかの実施形態では、第1の付勢部材508は、ばねであり、このばねの、細長い部材504に対する付勢力は、(
図5Aおよび5Bの観点から)細長い部材504が右向き水平方向にどんどん遠くに移動するにつれて増加する。第1の付勢部材508からのこの付勢力は、ユーザがチャネル502内でアクチュエータ500を摺動させるときに、チャネル502内でのアクチュエータ500の摺動運動を、ぎくしゃくした運動ではなく、滑らかにする。さらに、または代替的に、1つ以上の摩擦部材が、チャネル502内でのアクチュエータ500の運動に抵抗するのを助け、運動をより滑らかで、より制御されたものにして、より容易にIPD調節を微調整することができる。
【0035】
細長い部材504は、細長い部材504の頂部側面上にある細長い部材504の少なくとも一部分に広がる、複数の歯を含み得る。細長い部材504の歯は、HMD100の中間フレーム上の軸に装着された回転可能なギア510(本明細書では「螺旋状のギア」と称されることもある)の歯に係合する。ギア510は、HMD100の中央または中央付近で一対のレンズ鏡筒600に連結された、一対の移動可能なフレーム516(1)と516(2)との間に配設され得る。ギア510は、ギア510のフェイスから延在する一対の螺旋状の突起部512(1)および512(2)を有する、フェイスを含み得る。ロッド514(本明細書では「摺動ロッド」と称されることもある)が、HMD100の中間フレームに連結され得る。摺動ロッド514は、(HMD100が直立して向き付けされているときに)水平方向に向き付けされ得、実質的にHMD100の幅に広がり得る。上述のように、一対のレンズ鏡筒600の各レンズ鏡筒600は、HMDハウジング内の対応する移動可能なフレーム516に連結され得、各移動可能なフレーム516は、ウイング部材518を含み得、ウイング部材518は、(例えば、摺動ロッド514がウイング部材518内の開口部を通過することによって)、摺動ロッド514に連結された移動可能なフレーム516の裏側から突起する。この方法では、一対のレンズ鏡筒600は、移動可能なフレーム516を介してロッド514に連結され得る。
図5Aに示されるように、各ウイング部材518はまた、ウイング部材518からギア510に向かって水平方向に延在する突起部519を含み得る。ウイング部材518から延在する突起部519は、ギア510のフェイスから延在する螺旋状の突起部512のうちの1つと係合する。例えば、第1の突起部519(1)は、ウイング部材518(1)から延在し得、螺旋状の突起部512(1)と係合し得る一方、第2の突起部519(2)は、ウイング部材518(2)から延在し得、螺旋状の突起部512(2)と係合し得る。
【0036】
一対の第2の付勢部材520(1)および520(2)が、摺動ロッド514に連結され得る。例えば、第2の付勢部材520は、摺動ロッド514の上に設置され、摺動ロッド514上の停止部522と各移動可能なフレーム516のウイング部材518との間に位置付けられる、ばねを備え得る。
図5Aおよび5Bは、第1の停止部522(1)、および第1の停止部522(1)とウイング部材518(1)との間の第2の付勢部材520(1)、ならびに第2の停止部522(2)、および第2の停止部522(2)とウイング部材518(2)との間の第2の付勢部材520(2)を示す。第2の付勢部材520の各々は、第2の付勢部材520の1つの端部(例えば、摺動ロッド514上の停止部522)において、摺動ロッド514に対して適所に固定され得、第2の付勢部材520は、摺動ロッド514に連結された対応するウイング部材518に付勢力を加えることができ、付勢力は、ウイング部材518から水平方向に延在する突起部519が、ギア510のフェイスから延在する対応する螺旋状の突起部512に対して物理的に付勢されるように、ギア510に向かう方向に加えられる。移動可能なフレーム516は、HMD100の左側と右側との間でロッド514に沿って双方向に移動可能であるため、移動可能なフレーム516、ひいては、移動可能なフレーム516に連結されたレンズ鏡筒600は、アクチュエータ500の作動に応答して移動する。
【0037】
図5Aおよび5Bに示されるように、ユーザは、チャネル502内でIPD調節機構のアクチュエータ500を摺動させることができ、これにより、細長い部材504を第1の方向(例えば、
図5Aおよび5Bの観点から右向き方向)に並進させる。ギア510の歯に係合する細長い部材504の歯により、ギア510が回転する。ギア510の第1の回転方向において、ギア510のフェイスから延在する螺旋状の突起部512は、移動可能なフレーム516のウイング部材518から延在する突起部519に力を加え、移動可能なフレーム516(ひいては、レンズ鏡筒600)をより遠くに離して移動させて、(
図5Aに示されるように)レンズ鏡筒600間の間隔を増加させることができる。ギア510の第2の回転方向において、一対の第2の付勢部材520は、移動可能なフレーム516のウイング部材518に付勢力を加え、移動可能なフレーム516(ひいては、レンズ鏡筒600)を互いに近付けて移動させて、(
図5Bに示すように)レンズ鏡筒600間の間隔を減少させる。これは、ギア510上にある螺旋状の突起部512が、ギア510の周囲のそれぞれの点から、その周囲のそれぞれの点よりもギア510の中心に近いそれぞれの点まで内向きに螺旋状に動くことに部分的に起因する。
【0038】
特に、移動可能なフレーム516(ひいては、レンズ鏡筒600)がより遠く離れて移動するとき、一対の第2の付勢部材520は、各移動可能なフレーム516のそれぞれの進行の方向における移動可能なフレーム516の運動に抵抗する。これは、ユーザがチャネル502内でアクチュエータ500を摺動させるときに、チャネル502内でのアクチュエータ500の摺動運動を、ぎくしゃくした運動ではなく、滑らかで制御された運動にする。したがって、第1の付勢部材508および一対の第2の付勢部材520は、一緒に動いて、チャネル502内でのアクチュエータ500の滑らかで制御された摺動運動を可能にし、その結果、ユーザは、HMD100を着用したままであっても、容易にIPD調節を微調整することができる。さらに、または代替的に、1つ以上の摩擦部材が、チャネル502内でのアクチュエータ500の運動に抵抗するのを助け、運動をより滑らかにし、IPD調節を微調整するのをより容易にすることもできる。対向する付勢部材および/または摩擦部材により、アクチュエータ500は、ユーザが所望するように、チャネル502内の任意の位置までチャネル502内で移動可能であり、ユーザがユーザ自身の指をアクチュエータ500から取り外すと、アクチュエータ500は、チャネル502内の現在の位置で静止したままになる。
【0039】
図6Aおよび6Bに図示されるように、アクチュエータ500の作動は、HMD100のレンズ鏡筒600間の間隔の対応する調節を引き起こす。例えば、
図6Aに示されるように、アクチュエータ500をチャネル502の第1の端部に移動させると、レンズ鏡筒600(1)とレンズ鏡筒600(2)との間の水平方向の距離(間隔)が最大化される。レンズ鏡筒600は、実質的に水平方向に整列し得る。
図6Bに示されるように、アクチュエータ500をチャネル502の第2の端部に移動させると、レンズ鏡筒600(1)とレンズ鏡筒600(2)との間の水平方向の距離(間隔)が最小化される。中間の間隔は、アクチュエータ500を、チャネル502内の中間の位置に移動させることによって達成され得る。この意味で、アクチュエータ500は、複数の調節位置間の個別の「クリック」とは対照的に、チャネル502に沿った滑らかで連続的な運動で移動することができ、ユーザは、本明細書に記載の二重付勢アセンブリにより、アクチュエータ500が移動するいずれかの方向において双方向の抵抗を感じる。
【0040】
図7Aは、本開示の一実施形態による、
図1の例示的なHMD100の部分的な前方斜視図を説明しており、視野(FOV)調節機構の構成要素を明らかにするために、HMDハウジングの一部分が取り外されており、
図7AではFOV調節機構が調節範囲の第1の端部に調節されている。
図7Bは、調節範囲の第2の端部に調節されているFOV調節機構を示す。
図7Aおよび7Bに図示されるFOV調節機構は、ユーザの顔とHMD100のレンズもしくはレンズ鏡筒600(またはディスプレイパネル)との間の間隔を調節することを可能にする。この視野(FOV)調節機構(本明細書では「アイレリーフ調節機構」と称されることもある)は、とりわけ、HMDを着用したまま操作するのに便利であり、単一の手を使用して操作可能であり、調節範囲にわたってHMD100のレンズとユーザの顔との間の距離を滑らかに調節する(例えば、増加または減少させる)。FOV調節機構は、HMD100の(2つの側面、すなわち、右側および左側のうちの)第1の側面上に配設されたアクチュエータ304を備え得る。概して、アクチュエータ304は、HMD304のユーザによって作動されるように構成されており、したがって、アクチュエータ304は、HMDハウジングの外側からアクセス可能である。
【0041】
アクチュエータ304は、
図7Aおよび7Bにおいて回転可能なアクチュエータ(例えば、回転可能なノブ)として示されているが、アクチュエータ304は、ダイヤル、レバー、ホイール、および/またはスライダ(もしくは摺動可能なノブ)などを含むが、これらに限定されない、任意の好適な調節可能な要素を含み得る。アクチュエータ304は、ヘッドストラップ300がHMD100の主要ユニット302と隣り合う場所に位置し得る。アクチュエータ304は、調節範囲にわたって作動(例えば、回転)させることができ、これにより、アクチュエータを、第1の方向に調節範囲の第1の端部まで作動(例えば、回転)させて、レンズとユーザの顔との間の距離(または間隔)を最小化し、第1の方向とは反対側の第2の方向に調節範囲の第2の端部まで作動(例えば、回転)させて、レンズとユーザの顔との間の距離(または間隔)を最大化することができる。この方法では、FOVおよび/またはアイレリーフを、異なるユーザのために最適化することができる。アクチュエータ304の周りまたは上にあるHMDハウジングの外面上にマーキングを提供して、レンズとユーザの顔との間の間隔が調節可能であることをユーザに示すことができる。アクチュエータ304は、HMD100の1つの側面(例えば、右側または左側)の上に位置するため、ユーザは、ユーザ自身の右手または左手(例えば、単一の手)を使用してアクチュエータ304を容易かつ便利に作動させて、レンズとユーザの顔との間の間隔を調節することができる。アクチュエータ304の場所は、アクチュエータ304の操作の容易さとともに、ユーザが、単一の手でFOVおよび/またはアイレリーフを調節すること、およびこの調節を、ユーザが、FOVおよび/またはアイレリーフを調節する間に、HMD100を脱いだり、HMD100を2つの手で保持したりする必要がないように、HMD100を着用したまま行うことを可能にする。これは、ユーザが、FOVおよび/またはアイレリーフを調節する間にHMD100を着用して、リアルタイムで、アクチュエータ304のどの位置がそれらに最適であるかを決定することができるため、より迅速に最適なFOVおよび/またはアイレリーフを獲得することを可能にする。
【0042】
FOV調節機構は、FOV調節機構の均一で、滑らかで、制御された、および/または楽な操作を可能にする、HMD100のハウジング内部にある構成要素を含む。アクチュエータ304(例えば、回転可能なノブ)は、回転可能であることに加えて、押下可能なボタンとほぼ同様に、アクチュエータ304を押すことによって、第1の位置と第2の位置との間で押下可能であってもよい。付勢部材は、ユーザがアクチュエータ304を押していないときに、アクチュエータ304が延在している(すなわち、押下されていない)第1の位置にアクチュエータ304が物理的に付勢されるように、HMD100に対して外向き方向にアクチュエータ304を付勢し得る。アクチュエータ304が延在しているとき、突起部(または歯)が、アクチュエータ304の内部にある複数のディテントのうちのあるディテントに係合し、これにより、アクチュエータ304を、アクチュエータ304が調節範囲にわたって(時計回りまたは反時計回りの)いずれかの方向に回転することを防止するという意味において、係止する。ユーザは、アクチュエータ304が押下されている第2の位置にアクチュエータ304を移動させることができ、これにより、アクチュエータ304を、アクチュエータ304の内部にあるディテントから突起部を係脱することによって、係止解除する。この第2の位置では、アクチュエータ304を押下しながら、ユーザは、必要に応じて、アクチュエータ304を回転させて、レンズとユーザの顔との間の間隔を調節することができる。アクチュエータ304を放つと、またはアクチュエータ304に対する圧力を緩和すると、アクチュエータ304の内部にある付勢部材は、アクチュエータ304を、延在している第1の位置まで物理的に付勢して、突起部をディテントに係合させ、これにより、アクチュエータ304を適所に(回転方向に)係止する。この係止機構は、ユーザがFOVおよび/またはアイレリーフを所望の位置に固定したままにすることを望むゲームプレー中などに、レンズとユーザの顔との間の間隔の望まれない調節を防止する。
【0043】
アクチュエータ304は、接続ロッド706によって接続されたHMD100の両側面上にある一対のギアアセンブリの回転を引き起こし得る。一対のギアアセンブリにより、レンズをユーザの顔のより近くに、またはユーザの顔からより遠くに調節することができる。具体的には、HMD100の主要ユニット302は、レンズ鏡筒600に連結された第1の部分と、第1の部分に対して移動可能である第2の部分と、を含み得る。例えば、HMD100の第2の部分は、ユーザがHMD100を着用している間に、ユーザの顔により近い(例えば、ユーザの顔と接触している)、主要ユニット302の部分であってもよい。簡単に
図3Bを参照すると、この第2の部分314は、上にアクチュエータ304が配設される、主要ユニット302の部分である。HMD100の第1の部分316は、ユーザがHMD100を着用している間に、ユーザの顔からより遠い(例えば、ユーザの顔と接触していない)、主要ユニット302の部分であってもよい。例えば、HMD100の第1の部分316は、レンズ鏡筒600、ディスプレイパネル、上に装着された電気構成要素を有するPCBなどを含み得るが、これらに限定されない。HMD100のこれらの第1および第2の部分は、双方向に、およびアクチュエータ304の回転作動によって互いに対して移動可能である。
【0044】
アクチュエータ304と同じHMD100の側面上に配設される第1のギアアセンブリは、アクチュエータ304、ならびに双方向に、および互いに対して移動可能である、HMD100の第1の部分316およびHMD100の第2の部分314の両方に連結され得る。第1のギアアセンブリは、細長い部材700(1)の歯と係合する歯を有する、第1の回転可能なギア702(1)を含み得る。細長い部材700(1)の歯は、細長い部材700(1)の頂部側面上に配設され得る。細長い部材700(1)は、細長い部材700(1)がHMD100の後ろからHMD100の前方までの方向に延在するように、向き付けされ得る。細長い部材700(1)は、アクチュエータ304に連結され得るか、またはアクチュエータ304に係合し得、細長い部材700(2)もまた、HMD100の第1の部分316よりもユーザの顔に近い、HMD100の第2の部分314に連結され得る。細長い部材700(1)はHMD100の第2の部分314に連結されているため、アクチュエータ304が回転すると、細長い部材700(1)は、前向きまたは後ろ向きに並進して、HMD100の第2の部分314(ユーザの顔により近い部分)を、HMD100の第1の部分316(レンズ、ディスプレイ、およびPCBを含む、ユーザの顔からより遠い部分)に対して前向きまたは後ろ向きに並進させる。
【0045】
細長い部材700(1)はまた、第1のギア702(1)の歯と係合する歯を含み得、第1のギア702(1)は、HMD100の中間フレーム上の軸に装着される。第1のギアアセンブリの第1のギア702(1)は、第1のギアアセンブリの第2の回転可能なギア704(1)に係合し、第2のギア704(1)は、ロッド706(本明細書では「接続ロッド」と称されることもある)に連結されている。接続ロッド706は、HMDの中間フレームに連結され得、接続ロッド706は、水平方向に向き付けされ得、実質的にHMD100の幅に広がり得る。接続ロッド706はまた、第1のギアアセンブリを第2のギアアセンブリに接続し、第2のギアアセンブリは、第1のギアアセンブリが配設されるHMD100の第1の側面とは反対側のHMD100の第2の側面上に配設される。第1のギアアセンブリの第2のギア704(1)の回転は、接続ロッド706の対応する回転を引き起こす。
【0046】
第2のギアアセンブリは、第1のギアアセンブリの第2のギア704(1)がロッド706の反対側の端部で接続ロッド706に接続されるのとほぼ同様の、接続ロッド706に連結された第3の回転可能なギアを含み得る。接続ロッド706の回転は、第2のギアアセンブリのこの第3のギアの対応する回転を引き起こす。第2のギアアセンブリのこの第3のギアは、第2のギアアセンブリの第4の回転可能なギアに係合し、第2のギアアセンブリの第4のギアは、第1のギアアセンブリの第1のギア702(1)とほぼ同様である。したがって、第2のギアアセンブリの第4のギアは同様に、HMD100の中間フレーム上の軸に装着され得る。第4のギアの歯は、第2のギアアセンブリの第2の細長い部材700(2)の歯に係合する。この第2の細長い部材700(2)はまた、細長い部材700(2)の頂部側面上にある歯を有し得、第2のギアアセンブリの細長い部材700(2)は同様に、第1の細長い部材700(1)がHMD100の第2の部分314に連結された側面と比較して、第2の細長い部材700(2)が第2の部分314の反対側の側面上にあるHMD100の第2の部分314に連結されていることを除いて、HMD100の第1の部分316(レンズ、ディスプレイ、およびPCBを含む、ユーザの顔からより遠い部分)に対して移動可能である、HMD100の第2の部分314(ユーザの顔により近い部分)に取り付けられ得る。
【0047】
したがって、アクチュエータ304が回転すると、それぞれのギアアセンブリの細長い部材700(1)および700(2)の両方が、アクチュエータ304の回転の方向に依存して、前向きまたは後ろ向きに並進することにより、HMD100の第1および第2の部分を互いに対して反対側の方向に並進させ、それによって、FOVおよび/またはアイレリーフを調節する。例えば、HMD100の第1の部分316(レンズ、ディスプレイ、およびPCBを含む、ユーザの顔からより遠い部分)は、HMD100の第2の部分314(ユーザの顔により近い部分)に対して、第2の部分314から離れて第1の方向に、または第2の部分314に向かって第2の方向に移動し得る。これらのHMDの部分の運動を、接続ロッド706によって接続されたHMD100の対向する側面上の細長い部材700(1)および700(2)を使用して制御することにより、HMD100の第1および第2の部分は、双方向に前向きまたは後ろ向きに並進するときに、これらの部分のいかなるぐらつき(またはラッキング(racking))も伴わずに、互いに対して均一に並進することができる。FOV(またはアイレリーフ)調節機構によって提供されるこの滑らかで均一な調節は、HMD100を着用している間に、単一の手を使用したユーザによる便利な操作を可能にする。
【0048】
図8は、
図1の例示的なHMD100の前方斜視図を説明しており、
図8は、本開示の一実施形態による、HMD100のハウジング内の目立たないスペクトル透過性窓800(1)~(N)(集合的に800、Nは任意の整数である)の例示的な場所を図示する。いくつかの実施形態では、各窓800の後ろの破線によって示されるように、複数の対応するスペクトル固有のセンサが、スペクトル透過性窓800の後ろのHMDハウジングの内側に装着される。HMDハウジング内のセンサは、特定のスペクトルのライトに対して感度が高い。いくつかの実施形態では、スペクトル透過性窓800は、赤外線(IR)透過性窓であり、窓800の後ろに位置付けられる、スペクトル固有のセンサは、IRセンサ(すなわち、IRスペクトルのライトを検出するように構成されたセンサ)である。本明細書の実施例は、主にIR透過性窓およびIRセンサに関するが、本明細書における「IR透過性」についてのいずれの言及も、IRスペクトル以外のスペクトルについての「スペクトル透過性」に置き換えることができ、「IRセンサ」は、IRスペクトル以外のスペクトルにおいて電磁放射線を検出するように構成されたセンサを説明するために「スペクトル固有のセンサ」に置き換えることができることを理解されたい。さらに、センサの代わりに、複数の対応するスペクトル固有のビーコンが、スペクトル透過性窓800の後ろのHMDハウジングの内側に装着され得、ビーコンは、特定のスペクトルのライト(電磁放射線)を発するように構成されている。
【0049】
したがって、HMD100は、スペクトル透過性(IR透過性)材料で作製されたハウジングを備えることができ、ハウジングの外面は、IR非透過性材料でコーティングされ、外面上の1つ以上の場所は、IR非透過性材料を欠いており、場所(複数可)は、窓800に対応する。1つ以上のスペクトル固有のセンサ(および/またはビーコン)は、窓800に対応する1つ以上の場所でハウジングの後ろに配設され得る。いくつかの実施形態では、HMDハウジングの外面はまた、スペクトル非透過性材料、およびスペクトル非透過性材料を欠いた外面上の1つ以上の場所を覆う、スペクトル透過性コーティングでコーティングされている。本明細書では、当業者には既知の任意の好適なIR透過性材料およびIR非透過性材料を使用して、中をIRスペクトルの電磁放射線(ライト)が通過することを可能にするIR透過性窓800を作り出すことができる。例えば、IR非透過性材料には、IRスペクトルの電磁放射線を遮断するように構成された、アクリルまたは塗料が含まれ得る。HMDハウジングのベース材料には、IR透過性ポリカーボネートプラスチックを使用することができる。
【0050】
窓(複数可)800の場所(複数可)におけるハウジングの厚さは、HMDハウジングの残りの部分の厚さよりも薄くてもよい。この方法では、センサが窓800の真後ろのHMDハウジングの内面に装着される場合、センサをHMDハウジングの外面に近付けて、窓800のサイズを最小化することができる。したがって、各スペクトル透過性窓800のサイズは、対応するセンサをスペクトル透過性窓800の後ろに設置するための公差に基づいて構成可能であってもよい。いくつかの実施形態では、スペクトル固有のセンサが、対応するスペクトル透過性窓800の後ろに接着剤を使用してHMDハウジングの内側に装着される。スペクトル透過性窓800は、特定のスペクトルの電磁放射線(例えば、IRスペクトルのライト)が窓800を通過することを可能にする一方で、少なくとも1つのスペクトル(例えば、可視スペクトル)の電磁放射線をフィルタリング(または遮断)するように構成され得る。
【0051】
図8に示されるように、複数のスペクトル透過性窓800がHMD100のハウジング上に提供され得る。複数のスペクトル透過性窓800のうちの少なくともいくつかは、HMD100の頂部に沿って、HMD100の底部に沿って、および/またはHMD100の前方の1つ以上の側面に沿って、HMD100の前方上に位置し得る。
図8に示されるように、窓800のうちの少なくともいくつかは、HMD100の頂部、HMD100の底部、および/またはHMD100の1つ以上の側面の上に位置し得る。このようにしてHMD100を覆うことにより、特定のスペクトルの電磁放射線を発する1つ以上のビーコンを含み得る光学追跡システムを使用した最適な追跡を提供する。例えば、HMD100の環境内に位置付けられた1つ以上のビーコンは、プレー空間にわたってIRライトのビーム(例えば、ファンビーム)を掃引し得、IR透過性窓800の後ろのHMDハウジングの内側に配設されたIRセンサは、ビーム掃引を検出し、場合によっては、光学追跡システムが発した同期パルスを検出し得る。
【0052】
本明細書に記載のプロセスは、操作の順序を表す論理フローグラフ内のブロックの集合として説明される。操作が記載される順番は、限定として解釈されることを意図するものではなく、任意のいくつかの記載されたブロックは、プロセスを実装するために任意の順番でおよび/または並行して組み合わされ得る。
【0053】
複数のスペクトル透過性窓800を含むHMDハウジングを製造するためのプロセスは、902で、スペクトル透過性材料(例えば、IR透過性ポリカーボネートプラスチック)で作製されたHMDハウジングを形成することを含み得る。サブブロック904によって示されるように、ハウジングを形成することは、射出成形技術を使用してHMDハウジングを射出成形することを含み得る。
【0054】
906において、スペクトル透過性窓800が作製される場所で、HMDハウジングの内面から材料を取り外すことができる。この材料の取り外しは、スペクトル固有のセンサ(および/またはビーコン)が位置付けられる(例えば、装着される)場所でのみHMDハウジングの厚さを減少させ、それによって、センサ/ビーコンを、スペクトル透過性窓800の後ろでHMDハウジングの内面の隣に位置付けられた(例えば、装着された)ときに、HMDハウジングの外面に近付けることができる。このようにして、センサを外面のより近くに位置付けることにより、スペクトル透過性窓800のサイズを最小化しながら、特定の角度範囲を有するセンサの視野(FOV)を達成することを可能にする。いくつかの実施形態では、材料を内面から取り外すことにより、センサ/ビーコンが位置付けられる(例えば、装着される)HMDハウジング内に凹部を作り出す。材料をHMDハウジングの内面から取り外すことにより、(HMDハウジングの外面内に凹部を作り出すのとは対照的に)外面を平坦で滑らかに保つことも可能にする。
【0055】
908において、HMDハウジングの外面をスペクトル非透過性材料で塗装することができる(例えば、ハウジングの外面をIR非透過性フィルムでコーティングする)。これは、HMDハウジングの外面の実質的に全体を塗装して、外面をスペクトル非透過性材料で覆うことを含み得る。
【0056】
910において、スペクトル非透過性材料は、後ろにセンサ/ビーコンが装着される場所において、外面から選択的に取り外され得る。これは、HMDハウジング内にスペクトル透過性窓800を作り出す。サブブロック912によって示されるように、選択的な材料の取り外しは、レーザエッチング技術を使用してスペクトル非透過性材料を取り外すことを含み得る。いくつかの実施形態では、スペクトル非透過性材料の円形の部分を取り外して、HMDハウジング内に円形のスペクトル透過性窓800(本明細書では「開口部」と称されることもある)を作り出す。いくつかの実施形態では、ブロック910において、フォトリソグラフィプロセスを使用して、センサ/ビーコンの場所で外面からスペクトル非透過性材料を取り外すことができる。いくつかの実施形態では、ブロック910において、スペクトル非透過性材料を取り外すことは、ブロック908の前にスペクトル透過性窓800が作製される場所においてHMDハウジングの外面上にステッカーを設置すること、次いで、ブロック908において、HMDハウジングの外面をスペクトル非透過性材料で塗装すること、およびブロック910において、ステッカーを取り外して、ステッカーの場所のスペクトル非透過性材料を選択的に取り外して、ステッカーが位置していたところにスペクトル透過性窓800を作り出すことを含み得る。いくつかの実施形態では、ピンのパターンを有する固定具を、ブロック908の前に、ピンがHMDハウジングの外面と接触する位置に移動させること、ならびにピンが外面と接触している間に、ブロック908において、HMDハウジングの外面をスペクトル非透過性材料で塗装すること、およびブロック910において、HMDハウジングからピンを取り外して、ピンが位置していた場所のスペクトル非透過性材料を選択的に「取り外し」て、これらの場所にスペクトル透過性窓800を作り出すことができる。スペクトル透過性窓800を作り出すさらに別の方法は、ブロック908の前に特定のパターンでHMDハウジング上に疎油コーティングを塗布し、次いで、ブロック908において、HMDハウジングの外面をスペクトル非透過性材料で塗装することであってもよく、この時点では、スペクトル非透過性材料は、疎油コーティングを含まない外面の部分に接着し、疎油コーティングでコーティングされた外面の部分には接着しない。
【0057】
914において、選択した場所でスペクトル非透過性材料を取り外した後、HMDハウジングの外面をスペクトル透過性コーティング(例えば、IR透過性である硬質でクリアなコーティング材料(またはフィルム))で塗装して、滑らかな外面と、真っ昼間であっても肉眼ではほとんど視認できないスペクトル透過性窓800と、を備える、HMDハウジングを作り出すことができる。暗い環境では、スペクトル透過性窓800は、肉眼では視認できない場合、少なくとも目立たず、HMDハウジングの外面は、滑らかな外観を有する。
【0058】
複数のスペクトル透過性窓800を含むHMDハウジングを製造するための開示されるプロセスは、IR非透過性プラスチックからHMDハウジングの大部分を製作することと、IR透過性プラスチックからHMDハウジングの小さな部分を製作して、HMDハウジングの内側に装着されたIRセンサの上に窓を作り出すことと、を伴う、いわゆる「二連式」射出成形プロセスを使用して同様のHMDハウジングを製造するよりも費用対効果が高い。対照的に、HMDハウジング上にスペクトル透過性(例えば、IR透過性)窓800を作り出すための開示される製造プロセスは、一般的なスペクトル透過性材料をHMDハウジングのベース材料として使用すること、および次いで、HMDハウジングの大部分をスペクトル非透過性材料でコーティングすることを伴い、これは、複数のスペクトル透過性窓800を含むHMDハウジングを製造するための二連式プロセスと比較して、費用対効果が高い。HMDハウジングはスペクトル透過性材料から作製されるため、特定のスペクトルの一部のライト(例えば、特定のスペクトルがIRスペクトルである場合、IRライト)は、スペクトル透過性窓800を通って、下にあるセンサまで通過し得る一方、特定のスペクトルの一部のライトは、HMDハウジング自体の中で内部反射し得る。結果として、1つのスペクトル透過性窓800(1)を通じて受信された特定のスペクトルの一部のライトが、これらの内部反射のために、近くのセンサ(例えば、窓800(2)の後ろのセンサ)に到達する可能性がある。近くのスペクトル固有のセンサに対する特定のスペクトルの内部反射したライトの影響を軽減するために、HMDハウジングのベース材料として使用されるスペクトル透過性材料は、HMDハウジングが特定のスペクトルのライトをわずかにより多く吸収する(例えば、わずかにより多くIRを吸収する)ようにする添加材料を用いて修正することができ、これにより、内部反射の程度が軽減される。
【0059】
複数のスペクトル透過性窓を含むHMDハウジングを製造する別の方法は、いわゆる「インモールドラベル」を使用することを伴う。例えば、スペクトル透過性インク(例えば、IR透過性インク)を、形成されるHMDハウジング上にあるスペクトル透過性窓の位置付けに対応する特定のパターンでプラスチックシート上に印刷することができ、上にスペクトル透過性インクが印刷されたシートを、HMDハウジングの所望の形状に熱成形することができ、次いで、スペクトル非透過性材料を、熱成形されたシート上にオーバーモールドして、スペクトル透過性窓を有するHMDハウジングを作り出すことができる。複数のスペクトル透過性窓を含むHMDハウジングを製造するさらに別の方法は、いわゆる「レーザー直接構造化」技術を伴う。例えば、HMDハウジングを射出成形することができ、レーザービームを使用して、HMDハウジング内に凹んだパターンを作り出すことができ、金属化プロセスにより、HMDハウジング内の凹んだパターンの上に金属をプレーティングして、HMDハウジング内にスペクトル透過性窓を作り出すことができる。
【0060】
上述のように、スペクトル透過性窓800の場所におけるHMDハウジングの厚さは、(例えば、これらの場所におけるHMDハウジングの内面から材料を取り外す減算的製造プロセスを使用することによって)できるだけ薄くすることができる一方、HMDハウジングの残りの部分は、HMDハウジングに剛性を提供するように、より大きな厚さを維持することができる。スペクトル固有のセンサ/ビーコンが位置する、HMDハウジングの局所的に薄くされた部分を有することは、センサがHMDハウジングの外面のより近くに位置付けされ得ることを意味し、これは、特定のスペクトルのライトがスペクトル透過性窓800を通過するときの、屈折の量および光学アーチファクトの量を低減させる。窓800の後ろに配設されたセンサ/ビーコンは、HMD100が体積内で移動するときのHMD100の姿勢を追跡する、光学追跡システムで使用することができるため、屈折および光学アーチファクトの低減は、より正確なスペクトル固有の(例えば、IR)ビーム掃引窓が達成されることを意味する。さらに、スペクトル透過性窓のサイズは、各スペクトル固有のセンサが特定のスペクトルのライトを受信する角度範囲、および/またはスペクトル固有のビーコンが特定のスペクトルのライトを発することができる角度範囲を制限し得る。いくつかの実施形態では、スペクトル透過性窓800は、約120度の角度範囲にわたる特定のスペクトルのライトをセンサが受信する、および/またはビーコンが発するように、サイズ決めされている。目標は、特定のスペクトルのライトをセンサが受信する、および/またはビーコンが発する、角度範囲を過度に制限することなく、各スペクトル透過性窓800のサイズを(例えば、美観目的のために)できるだけ小さくすることであってもよい。いくつかの実施形態では、個々のスペクトル透過性窓の直径は、4ミリメートル~7ミリメートルの範囲内であっても、6ミリメートル~6.5ミリメートルの範囲内であってもよい。
【0061】
HMD100の光学追跡は、本明細書に記載される、スペクトル固有のセンサ/ビーコンおよびスペクトル透過性窓800の単なる1つの使用例であることを理解されたい。例えば、スペクトル固有のカメラ(例えば、IRカメラ)を、HMD100が完全に組み立てられたときに目立たないままであるように、HMDハウジング内の内部、およびスペクトル透過性窓の下に装着することができる。かかるカメラは、追跡カメラであっても、特定のスペクトルの電磁放射線を検出するように構成された任意の他のタイプのセンサであってもよい。
【0062】
上記については、以下の条項を考慮して理解することもできる。
1.ヘッドマウントディスプレイ(HMD)であって、
HMDの中間フレームに連結されたロッドと、
ロッドおよび第1のレンズ鏡筒に連結された、第1の移動可能なフレームであって、ロッドに沿って、HMDの左側に向かう第1の方向またはHMDの右側に向かう第2の方向に、双方向に移動可能である、第1の移動可能なフレームと、
ロッドおよび第2のレンズ鏡筒に連結された、第2の移動可能なフレームであって、ロッドに沿って、第1の方向または第2の方向に、双方向に移動可能である、第2の移動可能なフレームと、
HMDの底部上にあるアクチュエータであって、HMDのユーザによって作動されるように構成されている、アクチュエータと、
アクチュエータおよび中間フレームに連結された、移動可能な細長い部材であって、第1の方向または第2の方向に、双方向に移動可能である、移動可能な細長い部材と、
移動可能な細長い部材および中間フレームに連結された、第1の付勢部材であって、移動可能な細長い部材を第1の方向または第2の方向のうちの少なくとも1つに物理的に付勢するように構成されている、第1の付勢部材と、
中間フレームに連結され、第1の移動可能なフレームと第2の移動可能なフレームとの間に配設された、回転可能なギアであって、移動可能な細長い部材に係合する、回転可能なギアと、
ロッドに連結された第2の付勢部材であって、第1の移動可能なフレームを、回転可能なギアのフェイスから延在する第1の螺旋状の突起部に対して物理的に付勢するように構成されている、第2の付勢部材と、
ロッドに連結された第3の付勢部材であって、第2の移動可能なフレームを、回転可能なギアのフェイスから延在する第2の螺旋状の突起部に対して物理的に付勢するように構成されている、第3の付勢部材と、を具備し、
アクチュエータの作動が、移動可能な細長い部材の第1の方向または第2の方向のうちの1つへの運動を引き起こし、回転可能なギアを回転させ、第1の移動可能なフレームおよび第2の移動可能なフレームを、第1のレンズ鏡筒と第2のレンズ鏡筒との間の間隔を調節するために反対側の方向に移動させる、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)。
2.アクチュエータが、HMDのハウジング内に画定されたチャネル内で摺動可能であるノブを具備する、条項1に記載のHMD。
3.アクチュエータが、HMDの右半分またはHMDの左半分のうちの少なくとも1つの上に位置する、条項1に記載のHMD。
4.第1の螺旋状の突起部および第2の螺旋状の突起部が、回転可能なギアの周囲のそれぞれの点から、周囲のそれぞれの点よりも回転可能なギアの中心に近いそれぞれの点まで内向きに螺旋状に動く、条項1に記載のHMD。
5.
第1の移動可能なフレームが、第1の移動可能なフレームの裏側から突起する第1のウイング部材を含み、第1のウイング部材が、第1の開口部を含み、
第1の移動可能なフレームが、ロッドをウイング部材内の第1の開口部に通過させることによって、ロッドに連結されており、
第2の移動可能なフレームが、第2の移動可能なフレームの裏側から突起する第2のウイング部材を含み、第2のウイング部材が、第2の開口部を含み、
第2の移動可能なフレームが、ロッドをウイング部材内の第2の開口部に通過させることによって、ロッドに連結されている、条項1に記載のHMD。
6.ヘッドマウントディスプレイ(HMD)であって、
第1のレンズ鏡筒および第2のレンズ鏡筒を含む、一対のレンズ鏡筒と、
HMDの中間フレームに連結されたロッドと、
一対のレンズ鏡筒に連結された一対の移動可能なフレームであって、ロッドに沿って、HMDの左側に向かう第1の方向またはHMDの右側に向かう第2の方向に、双方向に移動可能である、一対の移動可能なフレームと、
HMDのハウジングの外側からアクセス可能なアクチュエータと、
アクチュエータおよび中間フレームに連結された、移動可能な細長い部材と、
移動可能な細長い部材および中間フレームに連結された、第1の付勢部材であって、細長い部材の進行の方向における移動可能な細長い部材の運動に抵抗するように構成されている、第1の付勢部材と、
中間フレームに連結され、一対の移動可能なフレーム間に配設された、回転可能なギアであって、移動可能な細長い部材に係合する、回転可能なギアと、
ロッドに連結された一対の第2の付勢部材と、を具備し、一対の第2の付勢部材が、一対の移動可能なフレームを、回転可能なギアのフェイスから延在する一対の螺旋状の突起部に対して物理的に付勢するように構成されている、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)。
7.アクチュエータが、HMDのハウジング内に画定されたチャネル内で摺動可能であるノブを具備する、条項6に記載のHMD。
8.アクチュエータが、HMDの右半分またはHMDの左半分のうちの少なくとも1つの上に位置する、条項6に記載のHMD。
9.一対の螺旋状の突起部が、回転可能なギアの周囲のそれぞれの点から、周囲のそれぞれの点よりも回転可能なギアの中心に近いそれぞれの点まで内向きに螺旋状に動く、条項6に記載のHMD。
10.
一対の移動可能なフレームの各移動可能なフレームが、移動可能なフレームの裏側から突起するウイング部材を含み、ウイング部材が、開口部を含み、
ロッドが、各移動可能なフレームのウイング部材内の開口部を通過する、条項6に記載のHMD。
11.一対の第2の付勢部材が、ロッド上に配設されたばねであり、各ばねが、ロッドに連結された停止部と、一対の移動可能なフレームのうちの対応する1つのウイング部材との間に延在する、条項10に記載のHMD。
12.移動可能な細長い部材が、移動可能な細長い部材内に画定されたチャネルを通って延在するアンカーによって、中間フレームに連結されている、条項6に記載のHMD。
13.ウェアラブルディスプレイであって、
ウェアラブルディスプレイの中間フレームに連結されたロッドと、
一対のレンズアセンブリに連結され、ロッドに沿って、ウェアラブルディスプレイの左側に向かう第1の方向またはウェアラブルディスプレイの右側に向かう第2の方向に、双方向に移動可能である、一対の移動可能なフレームと、
ウェアラブルディスプレイのハウジングの外側からアクセス可能なアクチュエータと、
アクチュエータおよび中間フレームに連結された、移動可能な細長い部材と、
移動可能な細長い部材および中間フレームに連結された、第1の付勢部材であって、細長い部材の進行の方向における移動可能な細長い部材の運動に抵抗するように構成されている、第1の付勢部材と、
中間フレームに連結され、一対の移動可能なフレーム間に配設された、回転可能なギアであって、移動可能な細長い部材に係合し、フェイスを有し、一対の螺旋状の突起部が、回転可能なギアのフェイスから延在する、回転可能なギアと、
ロッドに連結された一対の第2の付勢部材と、を具備し、一対の第2の付勢部材が、一対の移動可能なフレームを一対の螺旋状の突起部に対して物理的に付勢するように構成されている、ウェアラブルディスプレイ。
14.アクチュエータが、ウェアラブルディスプレイのハウジング内に画定されたチャネル内で移動可能であるノブを具備する、条項13に記載のウェアラブルディスプレイ。
15.チャネルの第1の端部へのノブの運動が、一対のレンズアセンブリ間の間隔を最小化し、チャネルの第2の端部へのノブの運動が、間隔を最大化する、条項14に記載のウェアラブルディスプレイ。
16.アクチュエータが、ウェアラブルディスプレイの右半分またはウェアラブルディスプレイの左半分のうちの少なくとも1つの上に位置する、条項13に記載のウェアラブルディスプレイ。
17.
一対の移動可能なフレームの各移動可能なフレームが、移動可能なフレームの裏側から突起するウイング部材を含み、ウイング部材が、開口部を含み、
ロッドが、各移動可能なフレームのウイング部材内の開口部を通過する、条項13に記載のウェアラブルディスプレイ。
18.一対の第2の付勢部材が、ロッド上に配設されたばねであり、各ばねが、ロッドに連結された停止部と、一対の移動可能なフレームのうちの対応する1つのウイング部材との間に延在する、条項17に記載のウェアラブルディスプレイ。
19.移動可能な細長い部材が、移動可能な細長い部材内に画定されたチャネルを通って延在するアンカーによって、中間フレームに連結されている、条項13に記載のウェアラブルディスプレイ。
20.第1の付勢部材が、アクチュエータから最も遠い移動可能な細長い部材の第1の端部に連結されたばねであり、ばねが、移動可能な細長い部材の第1の端部がアクチュエータに連結されている点よりもアクチュエータに近い点で中間フレームに連結されている、条項13に記載のウェアラブルディスプレイ。
21.ヘッドマウントディスプレイ(HMD)であって、
HMDの第1の部分に連結された一対のレンズ鏡筒と、
HMDの第1の側面上に配設されたアクチュエータであって、HMDのユーザによって作動されるように構成されている、アクチュエータと、
HMDの第1の側面上に配設され、アクチュエータ、HMDの第1の部分、およびHMDの第2の部分に連結された、第1のギアアセンブリであって、HMDの第2の部分が、HMDの第1の部分に対して双方向に移動可能である、第1のギアアセンブリと、
HMDの第1の側面とは反対側のHMDの第2の側面上に配設され、HMDの第1の部分およびHMDの第2の部分に連結された、第2のギアアセンブリと、
第1のギアアセンブリを第2のギアアセンブリに接続するロッドと、を具備し、
アクチュエータの作動が、HMDの第2の部分に対するHMDの第1の部分の、HMDの第2の部分から離れる第1の方向またはHMDの第2の部分に向かう第2の方向への運動を引き起こす、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)。
22.
第1のギアアセンブリが、HMDの第2の部分およびアクチュエータに連結された、第1の細長い部材を具備し、第1の細長い部材が、第1の方向または第2の方向に、双方向に移動可能であり、
第2のギアアセンブリが、HMDの第2の部分に連結された第2の細長い部材を具備し、第2の細長い部材が、第1の方向または第2の方向に、双方向に移動可能である、条項21に記載のHMD。
23.
第1のギアアセンブリが、第1の回転可能なギアと、第2の回転可能なギアと、をさらに具備し、
第1の細長い部材が、第1の回転可能なギアに係合し、
第1の回転可能なギアが、第2の回転可能なギアに係合し、
第2の回転可能なギアが、ロッドに連結され、
第2のギアアセンブリが、第3の回転可能なギアと、第4の回転可能なギアと、をさらに具備し、
第3の回転可能なギアが、ロッドに連結され、
第3の回転可能なギアが、第4の回転可能なギアに係合し、
第4の回転可能なギアが、第2の細長い部材に係合する、条項22に記載のHMD。
24.
第1の細長い部材が、第1の細長い部材の頂部側面上にある第1の複数の歯を具備し、第1の複数の歯が、第1の回転可能なギアの歯に係合し、
第2の細長い部材が、第2の細長い部材の頂部側面上にある第2の複数の歯を具備し、第2の複数の歯が、第4の回転可能なギアの歯に係合する、条項22に記載のHMD。
25.アクチュエータが、回転可能なノブである、条項21に記載のHMD。
26.
回転可能なノブが、回転可能なノブが押下されていない第1の位置と、回転可能なノブが押下されている第2の位置との間で、押下可能であり、
回転可能なノブが、付勢部材によって第1の位置に物理的に付勢され、
回転可能なノブが第1の位置にある間に、突起部がディテントに係合して、回転可能なノブが回転するのを防止し、
回転可能なノブが、突起部が当該ディテントまたは異なるディテントに係合しないように、回転可能なノブが第2の位置にある間、回転可能である、条項25に記載のHMD。
27.ヘッドマウントディスプレイ(HMD)であって、
HMDの第1の部分に連結された一対のレンズアセンブリと、
HMDの第1の側面上に配設されたアクチュエータであって、HMDのハウジングの外側からアクセス可能である、アクチュエータと、
HMDの反対側の側面上に配設され、接続ロッドによって接続され、HMDの第1の部分に対して移動可能であるHMDの第2の部分に連結された、一対のギアアセンブリと、を具備し、一対のギアアセンブリのうちの、第1の側面上に配設されたギアアセンブリが、アクチュエータにさらに連結されている、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)。
28.
第1の側面上に配設されたギアアセンブリが、HMDの第2の部分およびアクチュエータに連結された、第1の細長い部材を具備する第1のギアアセンブリであり、第1の細長い部材が、HMDの前方からHMDの後ろに向かう第1の方向、またはHMDの後ろからHMDの前方に向かう第2の方向に、双方向に移動可能であり、
第2のギアアセンブリが、HMDの第2の部分に連結された第2の細長い部材を具備し、第2の細長い部材が、第1の方向または第2の方向に、双方向に移動可能である、条項27に記載のHMD。
29.
第1のギアアセンブリが、第1の回転可能なギアと、第2の回転可能なギアと、をさらに具備し、
第1の細長い部材が、第1の回転可能なギアに係合し、
第1の回転可能なギアが、第2の回転可能なギアに係合し、
第2の回転可能なギアが、接続ロッドに連結され、
第2のギアアセンブリが、第3の回転可能なギアと、第4の回転可能なギアと、をさらに具備し、
第3の回転可能なギアが、接続ロッドに連結され、
第3の回転可能なギアが、第4の回転可能なギアに係合し、
第4の回転可能なギアが、第2の細長い部材に係合する、条項28に記載のHMD。
30.
第1の細長い部材が、第1の細長い部材の頂部側面上にある第1の複数の歯を具備し、第1の複数の歯が、第1の回転可能なギアの歯に係合し、
第2の細長い部材が、第2の細長い部材の頂部側面上にある第2の複数の歯を具備し、第2の複数の歯が、第4の回転可能なギアの歯に係合する、条項28に記載のHMD。
31.アクチュエータが、回転可能なノブである、条項27に記載のHMD。
32.
回転可能なノブが、回転可能なノブが押下されていない第1の位置と、回転可能なノブが押下されている第2の位置との間で、押下可能であり、
回転可能なノブが、付勢部材によって第1の位置に物理的に付勢され、
回転可能なノブが第1の位置にある間、突起部がディテントに係合して、回転可能なノブが回転するのを防止し、
回転可能なノブが第2の位置にある間、回転可能なノブが、突起部が当該ディテントまたは異なるディテントに係合しないように、回転可能である、条項31に記載のHMD。
33.ウェアラブルディスプレイであって、
ウェアラブルディスプレイの第1の部分に連結された一対のレンズアセンブリと、
ウェアラブルディスプレイの第1の側面上に配設された回転可能なノブであって、ウェアラブルディスプレイのハウジングの外側からアクセス可能である、回転可能なノブと、
ウェアラブルディスプレイの反対側の側面上に配設され、接続ロッドによって接続され、ウェアラブルディスプレイの第1の部分に対して移動可能であるウェアラブルディスプレイの第2の部分に連結された、一対のギアアセンブリと、を具備し、一対のギアアセンブリのうちの、第1の側面上に配設されたギアアセンブリが、回転可能なノブにさらに連結されている、ウェアラブルディスプレイ。
34.
第1の側面上に配設されたギアアセンブリが、ウェアラブルディスプレイの第2の部分および回転可能なノブに連結された、第1の細長い部材を具備する第1のギアアセンブリであり、第1の細長い部材が、ウェアラブルディスプレイの前方からウェアラブルディスプレイの後ろに向かう第1の方向、またはウェアラブルディスプレイの後ろからウェアラブルディスプレイの前方に向かう第2の方向に、双方向に移動可能であり、
第2のギアアセンブリが、ウェアラブルディスプレイの第2の部分に連結された第2の細長い部材を具備し、第2の細長い部材が、第1の方向または第2の方向に、双方向に移動可能である、条項33に記載のウェアラブルディスプレイ。
35.
第1のギアアセンブリが、第1の回転可能なギアと、第2の回転可能なギアと、をさらに具備し、
第1の細長い部材が、第1の回転可能なギアに係合し、
第1の回転可能なギアが、第2の回転可能なギアに係合し、
第2の回転可能なギアが、接続ロッドに連結され、
第2のギアアセンブリが、第3の回転可能なギアと、第4の回転可能なギアと、をさらに具備し、
第3の回転可能なギアが、接続ロッドに連結され、
第3の回転可能なギアが、第4の回転可能なギアに係合し、
第4の回転可能なギアが、第2の細長い部材に係合する、条項34に記載のウェアラブルディスプレイ。
36.
第1の細長い部材が、第1の細長い部材の頂部側面上にある第1の複数の歯を具備し、第1の複数の歯が、第1の回転可能なギアの歯に係合し、
第2の細長い部材が、第2の細長い部材の頂部側面上にある第2の複数の歯を具備し、第2の複数の歯が、第4の回転可能なギアの歯に係合する、条項34に記載のウェアラブルディスプレイ。
37.ウェアラブルディスプレイの第2の部分が、ユーザがウェアラブルディスプレイを着用しているときに、ユーザの顔のより近くにあり、ウェアラブルディスプレイの第1の部分が、ユーザがウェアラブルディスプレイを着用しているときに、ユーザの顔からより遠くにある、条項33に記載のウェアラブルディスプレイ。
38.
回転可能なノブが、回転可能なノブが押下されていない第1の位置と、回転可能なノブが押下されている第2の位置との間で、押下可能であり、
回転可能なノブが、付勢部材によって第1の位置に物理的に付勢される、条項33に記載のウェアラブルディスプレイ。
39.
回転可能なノブが第1の位置にある間、突起部がディテントに係合して、回転可能なノブが回転するのを防止し、
回転可能なノブが第2の位置にある間、回転可能なノブが、突起部が当該ディテントまたは異なるディテントに係合しないように、回転可能である、条項38に記載のウェアラブルディスプレイ。
40.ウェアラブルディスプレイのユーザの顔と一対のレンズアセンブリとの間の間隔が、ユーザがウェアラブルディスプレイを着用している間に、ユーザがいずれの追加のアクチュエータも作動させる必要なしに、回転可能ノブを使用して調節可能である、条項33に記載のウェアラブルディスプレイ。
41.ヘッドマウントディスプレイ(HMD)であって、
赤外線(IR)透過性材料で作製されたハウジングであって、ハウジングの外面が、IR非透過性材料でコーティングされ、外面上の1つ以上の場所が、ハウジング上に1つ以上のIR透過性窓を提供するように、IR非透過性材料を欠いている、ハウジングと、
1つ以上のIR透過性窓の後ろにハウジングの内側に配設された1つ以上のIRセンサと、を具備する、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)。
42.外面が、IR非透過性材料およびIR非透過性材料を欠いた外面上の1つ以上の場所を実質的に覆うIR透過性コーティングでコーティングされている、条項41に記載のHMD。
43.1つ以上の場所におけるハウジングの厚さが、ハウジングの残りの部分の厚さよりも薄い、条項41に記載のHMD。
44.1つ以上のIRセンサが、外面上の1つ以上の場所の後ろにハウジングの内面に装着されている、条項41に記載のHMD。
45.IR非透過性材料を欠いた外面上の1つ以上の場所が、ハウジング内に円形のIR透過性窓を提供するように、円形の形状である、条項41に記載のHMD。
45.ハウジングが、HMDの主要ユニットのハウジングであり、ハウジングが、複数のIR透過性窓を含む、条項41に記載のHMD。
46.IR透過性窓のうちの少なくともいくつかが、HMDの前方上に位置する、条項45に記載のHMD。
47.特定のスペクトルの電磁放射線が少なくとも1つの窓を通過することを可能にする少なくとも1つの窓を有するヘッドマウントディスプレイ(HMD)を製造する方法であって、方法が、
中を特定のスペクトルの電磁放射線が通過することを可能にするように構成された第1の材料からHMD用のハウジングを形成することと、
ハウジングの外面を、特定のスペクトルの電磁放射線を遮断するように構成された第2の材料で塗装することと、
第2の材料を外面上の少なくとも1つの場所から取り外すことと、を含む、方法。
48.第2の材料を取り外すことが、外面から離れる方向に第2の材料をレーザエッチングすることを含む、条項47に記載の方法。
49.外面上の少なくとも1つの場所の後ろのハウジングの内面から材料を取り外して、少なくとも1つの場所におけるハウジングの厚さを減少させることをさらに含む、条項47に記載の方法。
50.第1の材料、または中を特定のスペクトルの電磁放射線が通過することを可能にするように構成された第3の材料で、外面をコーティングすることをさらに含む、条項47に記載の方法。
51.ハウジングを形成することが、ハウジングを射出成形することを含む、条項47に記載の方法。
52.特定のスペクトルの電磁放射線を検出するように構成された少なくとも1つのセンサを、外面上の少なくとも1つの場所の後ろのハウジングの内面上に装着することをさらに含む、条項47に記載の方法。
53.特定のスペクトルの電磁放射線を発するように構成された少なくとも1つのビーコンを、外面上の少なくとも1つの場所の後ろのハウジングの内面上に装着することをさらに含む、条項47に記載の方法。
54.特定のスペクトルが、赤外線(IR)スペクトルである、条項47に記載の方法。
55.第1の材料が、IR透過性ポリカーボネートプラスチックを含む、条項54に記載の方法。
56.
中を特定のスペクトルの電磁放射線が通過することを可能にするように構成されたスペクトル透過性材料で作製されたハウジングであって、ハウジングの外面が、特定のスペクトルの電磁放射線を遮断するように構成されたスペクトル非透過性材料でコーティングされ、外面上の1つ以上の場所が、ハウジング上に1つ以上のスペクトル透過性窓を提供するように、スペクトル非透過性材料を欠いている、ハウジングと、
1つ以上のスペクトル透過性窓の後ろにハウジングの内側に配設された1つ以上のスペクトル固有の構成要素と、を具備する、電子デバイス。
57.外面が、スペクトル非透過性材料およびスペクトル非透過性材料を欠いた外面上の1つ以上の場所を実質的に覆うスペクトル透過性コーティングでコーティングされている、条項56に記載の電子デバイス。
58.1つ以上のスペクトル固有の構成要素が、特定のスペクトルの電磁放射線を検出するセンサ、または特定のスペクトルの電磁放射線を発するビーコンのうちの少なくとも1つである、条項56に記載の電子デバイス。
59.1つ以上の場所におけるハウジングの厚さが、ハウジングの残りの部分の厚さよりも薄い、条項56に記載の電子デバイス。
60.特定のスペクトルが、赤外線(IR)スペクトルである、条項56に記載の電子デバイス。
【0063】
(結論)
本明細書において様々な実施例および実施形態を個々に説明しているが、実施例および実施形態は、本開示の範囲内の他の変形例に達するように組み合わされ、再配列され、修正され得る。加えて、本主題は、構造的特徴および/または方法論的行為に特有の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲に定義された主題は、必ずしも説明された特定の特徴または行為に限定されるものではないことを理解されたい。むしろ、特定の特徴および行為は、特許請求の範囲を実装する例示的な形態として開示されている。
【国際調査報告】