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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-27
(54)【発明の名称】トランスミッションアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/00 20060101AFI20220620BHJP
   F16H 1/12 20060101ALI20220620BHJP
   F16D 11/00 20060101ALI20220620BHJP
【FI】
A61B17/00
F16H1/12
F16D11/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021563050
(86)(22)【出願日】2020-04-24
(85)【翻訳文提出日】2021-12-16
(86)【国際出願番号】 US2020029746
(87)【国際公開番号】W WO2020219830
(87)【国際公開日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】62/838,284
(32)【優先日】2019-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508296440
【氏名又は名称】ニューヴェイジヴ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】リームホーファー,バイロン
(72)【発明者】
【氏名】モリス,アンドリュー
【テーマコード(参考)】
3J009
3J056
4C160
【Fターム(参考)】
3J009DA12
3J009EA06
3J009EA16
3J009EA19
3J009EA34
3J056AA03
3J056AA62
3J056CC36
4C160LL24
(57)【要約】
アセンブリはシャフト及びダイヤルに連結された駆動ギアを含む。駆動ギアは、ダイヤルの動きに基づいて第1の軸に沿って回転するように構成されている。アセンブリは、第2の軸に沿って位置し、駆動ギアが回転された場合に駆動ギアとの接触に基づいて第2の軸を中心に回転するように構成された第1のリンク部材を含む。アセンブリは、第2の軸に沿って位置する第2のリンク部材を含み、第2のリンク部材は、駆動ギアの回転及び第1のリンク部材と第2のリンク部材と連結に基づいて第2の軸を中心に回転するように構成されている。アセンブリは、第1の軸を中心として回転し、第1のリンク部材と第2のリンク部材との連結をもたらす第1のリンク部材に対応する位置を少なくとも選択するように構成されたリンク部材セレクタを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイヤルと、
前記ダイヤルに連結されるシャフトと、
前記シャフトに連結される駆動ギアであって、該駆動ギアは、前記ダイヤルの動きに基づいて第1の軸に沿って回転するように構成されている、駆動ギアと、
第2の軸に沿って位置し、前記駆動ギアが回転されたときに前記駆動ギアとの接触に基づいて該第2の軸に沿って回転するように構成された第1のリンク部材であって、該第2の軸は前記第1の軸に対して垂直である、第1のリンク部材と、
前記第2の軸に沿って位置する第2のリンク部材であって、該第2のリンク部材は、前記駆動ギアの回転及び前記第1のリンク部材と該第2のリンク部材との連結に基づいて前記第2の軸を中心に回転するように構成されている、第2のリンク部材と、
前記第1の軸を中心に回転するように構成されたリンク部材セレクタであって、該リンク部材セレクタは、
該リンク部材セレクタを回転させ、前記第1のリンク部材に対応する少なくとも1つの位置を選択するためのハンドルと、
前記ハンドルと一体的に形成される円筒状の本体であって、該円筒状の本体は(i)該円筒状の本体の長手軸に沿った開口と、(ii)前記ハンドルを介した前記第1のリンク部材に対応する位置の選択に基づいて、前記第1のリンク部材に力を及ぼすように構成された少なくとも1つの突起と、を含み、前記第1のリンク部材に及ぼされる力は、前記第1のリンク部材と前記第2のリンク部材との連結をもたらし、前記開口は前記シャフトを受容するように構成されている、円筒状の本体と、を含む、リンク部材セレクタと、
を含むアセンブリ。
【請求項2】
前記第1のリンク部材と前記第2のリンク部材との連結は、前記第2の軸に沿った第1の位置から前記第2の軸に沿った第2の位置への前記第1のリンク部材の直線的な動きに基づく、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの突起は、前記ハンドルを介した前記第1のリンク部材に対応する位置の選択に基づいて、前記第1のリンク部材に力を及ぼすように構成された第1の突起を含み、前記少なくとも1つの突起は第2の突起を含み、前記アセンブリは、
第3の軸に沿って位置し、前記駆動ギアが回転されたときに前記駆動ギアとの接触に基づいて該第3の軸を中心に回転するように構成された第3のリンク部材であって、該第3の軸は前記第1の軸及び前記第2の軸に対して垂直である、第3のリンク部材と、
前記第3の軸に沿って位置する第4のリンク部材であって、該第4のリンク部材は、前記駆動ギアの回転及び前記第3のリンク部材と該第4のリンク部材との連結に基づいて前記第3の軸を中心に回転するように構成され、前記第1のリンク部材に対応する前記少なくとも1つの位置は、前記第1のリンク部材に対応する第1の位置及び前記第3のリンク部材に対応する第2の位置を含み、前記第2の突起は、前記ハンドルを介した前記第2の位置の選択に基づいて、前記第3のリンク部材に力を及ぼすように構成され、前記第3のリンク部材に及ぼされる力は、前記第3のリンク部材と前記第4のリンク部材との連結をもたらす、第4のリンク部材と、
をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記第3のリンク部材と前記第4のリンク部材との連結は、前記第3の軸に沿った第1の位置から前記第3の軸に沿った第2の位置への前記第3のリンク部材の直線的な動きに基づく、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記アセンブリは、
前記第2の軸に沿って位置し、前記駆動ギアが回転されたときに前記駆動ギアとの接触に基づいて前記第2の軸を中心に回転するように構成された第5のリンク部材と、
前記第2の軸に沿って位置する第6のリンク部材であって、該第6のリンク部材は、前記駆動ギアの回転及び前記第3のリンク部材と前記第4のリンク部材との連結に基づいて前記第3の軸を中心に回転するように構成され、前記第1のリンク部材に対応する前記少なくとも1つの位置は、前記第1のリンク部材に対応する第1の位置、前記第3のリンク部材に対応する第2の位置及び前記第5のリンク部材に対応する第3の位置を含み、前記第1の突起は、前記ハンドルを介した前記第3の位置の選択に基づいて、前記第5のリンク部材に力を及ぼすように構成され、前記第5のリンク部材に及ぼされる力は、前記第5のリンク部材と前記第6のリンク部材との連結をもたらす、第6のリンク部材と、
をさらに含む、請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記第5のリンク部材と前記第6のリンク部材との連結は、前記第2の軸に沿った第3の位置から前記第2の軸に沿った第4の位置への前記第5のリンク部材の直線的な動きに基づく、請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記アセンブリは、
前記第3の軸に沿って位置し、前記駆動ギアが回転されたときに前記駆動ギアとの接触に基づいて前記第3の軸を中心に回転するように構成された第7のリンク部材と、
前記第3の軸に沿って位置する第8のリンク部材であって、該第8のリンク部材は、前記駆動ギアの回転及び前記第7のリンク部材と該第8のリンク部材との連結に基づいて前記第3の軸を中心に回転するように構成され、前記第1のリンク部材に対応する前記少なくとも1つの位置は、前記第1のリンク部材に対応する第1の位置、前記第3のリンク部材に対応する第2の位置、前記第5のリンク部材に対応する第3の位置及び前記第7のリンク部材に対応する対応する第4の位置を含み、前記第2の突起は、前記ハンドルを介した前記第4の位置の選択に基づいて、前記第7のリンク部材に力を及ぼすように構成され、前記第7のリンク部材に及ぼされる力は、前記第7のリンク部材と前記第8のリンク部材との連結をもたらす、第8のリンク部材と、
をさらに含む、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記第7のリンク部材と前記第8のリンク部材との連結は、前記第3の軸に沿った第3の位置から前記第3の軸に沿った第4の位置への前記第7のリンク部材の直線的な動きに基づく、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記アセンブリは、
前記アセンブリを外部アームに取り付けるように構成されたポストであって、該ポストは、前記第1の軸に対して平行で且つオフセットされた第4の軸に沿って位置する、ポスト、
をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記アセンブリは、
前記ポストの第1の端部で前記アセンブリに固定される係止歯
をさらに含む、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
ダイヤルと、
前記ダイヤルに連結されるシャフトと、
前記シャフトに連結される駆動ギアであって、該駆動ギアは、前記ダイヤルの動きに基づいて第1の軸に沿って回転するように構成されている、駆動ギアと、
複数のリンク部材であって、該複数のリンク部材は、
第2の軸に沿って位置し、前記駆動ギアが回転されたときに前記駆動ギアとの接触に基づいて該第2の軸を中心に回転するように構成された第1のリンク部材であって、該第2の軸は前記第1の軸に対して垂直である、第1のリンク部材と、
前記第2の軸に沿って位置する第2のリンク部材であって、該第2のリンク部材は、前記駆動ギアの回転及び前記第1のリンク部材と該第2のリンク部材との連結に基づいて前記第2の軸を中心に回転するように構成されている、第2のリンク部材と、
第3の軸に沿って位置し、前記駆動ギアが回転されたときに前記駆動ギアとの接触に基づいて該第3の軸を中心に回転するように構成された第3のリンク部材であって、該第3の軸は前記第1の軸及び前記第2の軸に対して垂直である、第3のリンク部材と、
前記第3の軸に沿って位置する第4のリンク部材であって、該第4のリンク部材は、前記駆動ギアの回転及び前記第3のリンク部材と該第4のリンク部材との連結に基づいて前記第3の軸を中心に回転するように構成されている、第4のリンク部材と、
を含む、複数のリンク部材と、
前記第1の軸を中心に回転するように構成されたリンク部材セレクタであって、該リンク部材セレクタは、
該リンク部材セレクタを回転させ、前記複数のリンク部材に対応する複数の位置のうちの位置を選択するためのハンドルと、
前記ハンドルと一体的に形成される円筒状の本体であって、該円筒状の本体は(i)該円筒状の本体の長手軸に沿った開口と、(ii)前記ハンドルを介した前記第1のリンク部材及び前記第3のリンク部材に対応する、前記複数の位置のうちの位置の選択に基づいて、前記複数のリンク部材のうちの少なくとも1つに力を及ぼすように構成された少なくとも1つの突起と、を含み、前記開口は前記シャフトを受容するように構成されている、円筒状の本体と、を含む、リンク部材セレクタと、
を含むアセンブリ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの突起によって及ぼされる力は、前記ハンドルを介した、前記複数の位置のうちの第1の位置の選択に基づいて、前記第1のリンク部材と前記第2のリンク部材との連結をもたらす、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも1つの突起によって及ぼされる力は、前記ハンドルを介した、前記複数の位置のうちの第2の位置の選択に基づいて、前記第3のリンク部材と前記第4のリンク部材との連結をもたらす、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記第1のリンク部材は、
前記第2の軸に沿って位置し、前記駆動ギアが回転されたときに前記駆動ギアとの接触に基づいて回転するように構成された第1のギアと、
前記第1のギアに関連する第1の係止要素と、
を含む、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記第2のリンク部材は、
前記第1の係止要素とかみ合うか又は外れるように構成された第2の係止要素であって、該第2の係止要素は、前記第2の軸に沿った第1の位置から前記第2の軸に沿った第2の位置への前記第1のリンク部材の直線的な動きに基づいて、前記第1の係止要素とかみ合うように構成され、該第2の係止要素は、前記第2の軸に沿った第2の位置から前記第2の軸に沿った第1の位置への前記第1のリンク部材の直線的な動きに基づいて、前記第1の係止要素から外れるように構成されている、第2の係止要素、
を含む、請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記アセンブリは、
前記第1のリンク部材と前記第2のリンク部材との間に介在する第1のバネと、前記第3のリンク部材と前記第4のリンク部材との間に介在する第2のバネと、
をさらに含む、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記アセンブリは、
前記アセンブリを外部アームに取り付けるように構成されたポストであって、該ポストは、前記第1の軸に対して平行で且つオフセットされた第4の軸に沿って位置する、ポスト、
をさらに含む、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記アセンブリは、
前記ポストの第1の端部で前記アセンブリに固定される係止要素、
をさらに含む、請求項17に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記第2のリンク部材は、前記駆動ギアの回転及び前記第1のリンク部材と前記第2のリンク部材との連結に基づいて、回転動作を直線的な動きに変換するように構成された送りネジを含む、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記第4のリンク部材は、前記駆動ギアの回転及び前記第3のリンク部材と前記第4のリンク部材との連結に基づいて回転動作を直線的な動きに変換するように構成された送りネジを含む、請求項19に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、米国特許法第119条(e)に基づき、2019年4月24日に出願された米国仮特許出願番号第62/838284号の優先権の利益を主張する、非仮特許出願である。該仮特許出願の全内容は、参照により、本願に完全に記載されているかのように本開示に明示的に組み込まれる。
【0002】
本開示は、外科器具のコンポーネントを作動させるためのアセンブリを説明する。
【背景技術】
【0003】
医学界における注目すべき傾向は、低侵襲又は最小アクセス技術への賛同から従来の「開腹」技術を用いた手術から離れる動きである。開腹術は、通常、手術標的部位にアクセスするために、大きな切開及び大量の組織変位を必要とし、それと同時に多量の疼痛、入院の長期化(医療費の増加)及び患者集団における高い罹病率をもたらすため、あまり望ましくない。(いわゆる「最アクセス」及び「低侵襲」技術を含む)侵襲性の低い手術技術は、それらが実質的に小さいサイズの切開と共に大幅に低減された組織変位要件を通じた手術標的部位へのアクセスを伴うため、好まれている。
【0004】
現在利用可能なアクセスシステムは、標的手術部位へのカスタマイズされた露出を作り出すために、複数の方向にコンポーネントを作動させるための複数の入力又はリトラクターのアンカーポイントをある位置から別の位置にシフトさせることを必要とする。標的手術部位への再現性のあるカスタマイズされた露出を、より素早く、より複雑でない方法で外科医が作成することを可能にするアクセスシステムへのニーズが存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態では、アセンブリは、ダイヤルと、前記ダイヤルに連結されるシャフトとを含む。アセンブリは、前記シャフトに連結される駆動ギアも含む。該駆動ギアは、前記ダイヤルの動きに基づいて第1の軸に沿って回転するように構成されている。アセンブリは、第2の軸に沿って位置し、前記駆動ギアが回転されたときに前記駆動ギアとの接触に基づいて該第2の軸に沿って回転するように構成された第1のリンク部材も含む。該第2の軸は前記第1の軸に対して垂直である。アセンブリは、前記第2の軸を中心に位置する第2のリンク部材であって、該第2のリンク部材は、前記駆動ギアの回転及び前記第1のリンク部材と該第2のリンク部材との連結に基づいて前記第2の軸を中心に回転するように構成されている、第2のリンク部材も含む。アセンブリは、前記第1の軸を中心に回転するように構成されたリンク部材セレクタも含む。該リンク部材セレクタは、該リンク部材セレクタを回転させ、前記第1のリンク部材に対応する少なくとも1つの位置を選択するためのハンドルを含む。リンク部材は、前記ハンドルと一体的に形成される円筒状の本体も含む。該円筒状の本体は該円筒状の本体の長手軸に沿った開口を含む。円筒状の本体は、前記ハンドルを介した前記第1のリンク部材に対応する位置の選択に基づいて、前記第1のリンク部材に力を及ぼすように構成された少なくとも1つの突起を含む。前記第1のリンク部材に及ぼされる力は、前記第1のリンク部材と前記第2のリンク部材との連結をもたらす。前記開口は前記シャフトを受容するように構成されている。
【0006】
別の実施形態では、アセンブリは、ダイヤルと、前記ダイヤルに連結されるシャフトとを含む。アセンブリは、前記シャフトに連結される駆動ギアも含む。該駆動ギアは、前記ダイヤルの動きに基づいて第1の軸に沿って回転するように構成されている。アセンブリは複数のリンク部材も含む。複数のリンク部材は、第2の軸に沿って位置し、前記駆動ギアが回転されたときに前記駆動ギアとの接触に基づいて該第2の軸を中心に回転するように構成された第1のリンク部材を含む。該第2の軸は前記第1の軸に対して垂直である。複数のリンク部材は、前記第2の軸を中心に位置する第2のリンク部材であって、該第2のリンク部材は、前記駆動ギアの回転及び前記第1のリンク部材と該第2のリンク部材との連結に基づいて前記第2の軸を中心に回転するように構成されている、第2のリンク部材も含む。複数のリンク部材は、第3の軸に沿って位置し、前記駆動ギアが回転されたときに前記駆ギアとの接触に基づいて該第3の軸を中心に回転するように構成された第3のリンク部材も含む。該第3の軸は前記第1の軸及び前記第2の軸に対して垂直である。複数のリンク部材は、前記第3の軸に沿って位置する第4のリンク部材であって、該第4のリンク部材は、前記駆動ギアの回転及び前記第3のリンク部材と該第4のリンク部材との連結に基づいて前記第3の軸を中心に回転するように構成されている、第4のリンク部材も含む。アセンブリは、前記第1の軸を中心に回転するように構成されたリンク部材セレクタも含む。該リンク部材セレクタは、該リンク部材セレクタを回転させ、前記複数のリンク部材に対応する複数の位置のうちの位置を選択するためのハンドルを含む。リンク部材セレクタは、前記ハンドルと一体的に形成される円筒状の本体も含む。円筒状の本体は該円筒状の本体の長手軸に沿った開口を含む。円筒状の本体は、前記ハンドルを介した前記第1のリンク部材及び前記第3のリンク部材に対応する、前記複数の位置のうちの位置の選択に基づいて、前記複数のリンク部材のうちの少なくとも1つに力を及ぼすように構成された少なくとも1つの突起も含む。前記開口は前記シャフトを受容するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の多くの利点は、添付の図面と共に本明細書を読むことで当業者に明らかになる。添付の図面では、同様の参照番号は同様の要素に適用される。
図1図1は、本開示の一実施形態に係るアセンブリの分解図を示す。
図2図2は、本開示の一実施形態に係る、図1のアセンブリの別の図を示す。
図3図3は、本開示の一実施形態に係る、図1のアセンブリの一部を示す。
図4図4は、本開示の一実施形態に係る、図1のアセンブリの一部の上面図を示す。
図5図5は、本開示の一実施形態に係る、図1のアセンブリの一部の底面図を示す。
図6図6は、本開示の一実施形態に係る、図1のアセンブリの一部の底面図を示す。
図7図7は、本開示の一実施形態に係る、図1のアセンブリの一部の底面図を示す。
図8図8は、本開示の一実施形態に係る、図1のアセンブリの一部の底面図を示す。
図9図9は、本開示の一実施形態に係る、図1のアセンブリの一部の底面図を示す。
図10図10は、本開示の一実施形態に係る例示のピニオンアセンブリを示す。
図11図11は、本開示の一実施形態に係る、外科用リトラクターを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の例示の実施形態を以下で説明する。明確にするために、本明細書では、実際の実施の全ての特徴は記載されていない。そのような実際の実施形態の開発において、ある実施から別の実施で異なるシステム関連及びビジネス関連の制約への準拠等、開発者の固有の目的を達成するために、数多くの実施固有の判断を下さなければならないことが当然理解される。さらに、そのような開発努力は複雑で且つ時間がかかるが、それでも本開示の利益を有する当業者にとっては日常的な取り組みであることが分かる。さらに、本発明の外科的アクセスシステムは、脊椎外科手術の文脈において以下で主に説明されるが、全身にわたって任意の数の異なる外科的標的部位へのアクセスを提供するために、任意の数の解剖学的環境で用いられ得ることが容易に理解されよう。また、本明細書では、本発明のアクセスシステムを腰椎の側方手術の文脈で主に図示及び説明するが、限定されないが、後方、後側方、前方及び前側方アクセスを含む任意の数の他の脊椎手術アクセスアプローチで用いられてもよく、本発明から逸脱することなく腰椎、胸椎及び/又は頸椎で用いられ得ることにも明確に留意されたい。本明細書で開示する外科的アクセスシステムは、個々に及び組み合わせで、特許保護を保証する様々な発明的特徴及びコンポーネントを有する。
【0009】
本明細書で説明する例は、アセンブリを含む外科的リトラクターが外科的処置で用いることができるようにするサブシステムを含む。1つの例では、アセンブリは、シャフトに対して着脱可能なダイヤルを含む。この例では、シャフトは駆動ギアに連結されている。駆動ギアは、ダイヤルの動きに基づいてアセンブリの第1の軸に沿って回転するように構成されている。この例では、アセンブリは、アセンブリの第2の軸に沿って位置する第1のリンク部材を含む。第1のリンク部材はギアを含み、駆動ギアがダイヤルの動きによって回転するときに、ギアと駆動ギアとの接触に基づいて第2の軸を中心に回転するように構成されている。一例として、ギア及び駆動ギアはベベルギアであり得る。アセンブリは、第2の軸に沿って位置する第2のリンク部材を含む。第2のリンク部材は、駆動ギアの回転及び第1のリンク部材と第2のリンク部材との連結に基づいて第2の軸を中心に回転するように構成されている。1つの例では、第1のリンク部材と第2のリンク部材との連結は、第1のリンク部材の第1のロック要素と第2のリンク部材の第2のロック要素との篏合に基づく。1つの例では、アセンブリは、アセンブリの第1の軸を中心に回転するように構成されたリンク部材セレクタを含む。リンク部材セレクタは、リンク部材セレクタを第1のリンク部材に対応する位置に回転させるためのハンドルを含む。リンク部材セレクタは、ハンドルと一体的に形成された円筒状の本体を含む。円筒状の本体は、円筒状の本体の長手軸に沿った開口を含む。円筒状の本体は突起も含む。突出は、第1のリンク部材に対応する位置の選択に基づいて、第1のリンク部材に力を及ぼすように構成されている。第1のリンク部材に加わる力は、第2の軸に沿った第1のリンク部材の直線移動に基づいて、第1のリンク部材と第2のリンク部材との連結をもたらす。開口はシャフトを受容するように構成されている。
【0010】
図面を参照して、図1は例示のアセンブリ100の分解図を示す。アセンブリ100は本体102を含む。本体102は、第1の軸112に沿ってリンク部材セレクタ120を受容するように構成されている。リンク部材セレクタ120は、留め具110を介して駆動ギア108に連結されるシャフト106を受容するように構成されている。シャフト106はダイヤル104を受容するように構成されている。本体102は、第2の軸116に沿って第1のリンク部材114を受容するように構成されている。本体102は、第2の軸116に沿って第1のリンク部材114及び第2のリンク部材118を受容するように構成されたナット160を含む。第2のリンク部材118は第1のリンク部材114を受容するように構成される。本体102は、第3の軸132に沿って第3のリンク部材130を受容するように構成されている。本体102はセンターアーム162を受容するように構成されている。センターアーム162は、第3の軸132に沿って第3のリンク部材130及び第4のリンク部材134を受容するように構成されている。第4のリンク部材134は、第3のリンク部材130を受容するように構成されている。本体102は、第2の軸116に沿って第5のリンク部材138を受容するように構成されている。本体102は、第2の軸116に沿って第5のリンク部材138及び第6のリンク部材140を受容するように構成されたナット164を含む。第6のリンク部材140は、第5のリンク部材138を受容するように構成されている。本体102は、第3の軸132に沿って第7のリンク部材142を受容するように構成されている。本体102は、第3の軸132に沿って第7のリンク部材142及び第8のリンク部材144を受容するように構成されたナット166を含む。第8のリンク部材144は第7のリンク部材142を受容するように構成されている。本体は、第4の軸198に沿ってポスト146を含む。図1に示すように、第1の軸112は第2の軸116に対して垂直であり、第2の軸116は第3の軸132に対して垂直である。これらの軸は、この例示のアセンブリ100で互いに垂直であるように示されているが、3つの軸のそれぞれの間の他の角度が想定される。
【0011】
リンク部材セレクタ120は、第1の軸112を中心にリンク部材セレクタ120を回転させるためのハンドル122を含む。リンク部材セレクタ120は、ハンドル122と一体的に形成された円筒状の本体124を含む。円筒状の本体124は、円筒状の本体124の長手軸に沿って開口126を含む。円筒状の本体124は、図1に示すように複数の突起128、129、135及び136と、図1に示さない突起137及び139とを含む。リンク部材セレクタ120は、リンク部材セレクタ120を少なくとも1つのリンク部材を選択するための位置に整合させ、その位置に対応する本体102上のマーク(図示せず)を見るためのポインタ123及びウィンドウ125を含む。1つの例では、ポインタ123は、少なくとも1つのリンク部材を選択する位置と整合するように構成されている。この例では、少なくとも1つのリンク部材を選択するための1つ以上の位置に対応する1つ以上のマーク(図示せず)は本体102の周囲に沿って位置する。この例を続けて、リンク部材セレクタ120が第1の軸112を中心に所定のマークに関連する所定の位置に回転されると、本体102の周囲に沿った1つ以上のマークがウィンドウ125を通して見えるようになる。1つの例では、ハンドル122は、リンク部材114、130、138及び142のうちの少なくとも1つのリンク部材を選択する位置にリンク部材セレクタ120を回転させるために用いられる。選択された位置に基づいて、複数の突起128、129、135、136、137及び139の突起のうちの少なくとも1つは、リンク部材114、130、138及び142のうちの少なくとも1つのリンク部材に力を及ぼす。
【0012】
例えば、第1のリンク部材114の所望の選択に基づいて、リンク部材セレクタ120は、第1のリンク部材114に対応する所与の位置まで第1の軸112を中心に回転される。第1のリンク部材114の選択の結果として、突起135は第1のリンク部材114に力を及ぼす。第1のリンク部材114に及ぼされた力により、第1のリンク部材114は、第2の軸116に沿って第1の位置から第2の位置に直線的に移動する。この例では、第1の位置から第2の位置への第1のリンク部材114の直線的な移動により、第1のリンク部材114と第2のリンク部材118との連結がもたらされる。別の例では、リンク部材セレクタ120の回転及び第3のリンク部材130の選択に基づいて、突起137(図示せず)は、第3のリンク部材130を第3の軸132に沿って直線的に移動させる力を第3のリンク部材130に及ぼす。この例では、第3の軸132に沿った第1の位置から第2の位置への第3のリンク部材130の直線的な移動は、第3のリンク部材130と第4のリンク部材134との連結をもたらす。別の例では、リンク部材セレクタ120の回転及び第5のリンク部材138の選択に基づいて、複数の突起128、129、135、136及び139(図示せず)のうちの1つは、第5のリンク部材138を第2の軸116に沿って直線的に移動させる力を第5のリンク部材138に力を及ぼす。この例では、第2の軸116に沿った第3の位置から第4の位置への第5のリンク部材138の直線的な移動により、第5のリンク部材138と第6のリンク部材140との連結をもたらす。別の例では、リンク部材セレクタ120の回転及び第7のリンク部材142の選択に基づいて、突起137は、第7のリンク部材142を第3の軸132に沿って直線的に移動させる力を第7のリンク部材142に力に及ぼす。この例では、第3の軸132に沿った第3の位置から第4の位置への第7のリンク部材142の直線的な移動により、第7のリンク部材142と第8のリンク部材144との連結をもたらす。
【0013】
図1に示すように、リンク部材セレクタ120の開口126はシャフト106を受容するように構成されている。1つの例では、開口126の直径及びシャフト106の直径は、シャフト106が開口126内で第1の軸112を中心に回転できるような寸法を有する。1つの例では、シャフト106の回転は、ダイヤル104がシャフト106に連結された場合にダイヤル104が動かされることにより得られる。シャフト106の回転は、駆動ギア108及びリンク部材114、130、138、142の回転をもたらす。
【0014】
バネ152は、第1のリンク部材114と第2のリンク部材118との間に介在されている。バネ154は、第3のリンク部材130と第4のリンク部材134との間に介在されている。バネ156は、第5のリンク部材138と第6のリンク部材140との間に介在されている。バネ158は、第7のリンク部材142と第8のリンク部材144との間に介在されている。1つの例では、バネ152、154、156及び158のそれぞれは圧縮バネとして動作するように構成されている。この例では、バネ152、154、156及び158は、隣接する2つのリンク部材が互いに連結するのを防止するためにそれらの間に所定の距離が維持されるように、隣接するリンク部材の間に所定の抵抗を提供するように構成されている。この例を続けて、バネ152、154、156及び158は、複数の突起128、129、135、136、137及び139のうちの1つによってリンク部材114、130、138及び142のうちの少なくとも1つに及ぼされる力に基づいて圧縮するようにも構成されている。例えば、2つの隣接するリンク部材(例えば、第1のリンク部材114及び第2のリンク部材118)は、リンク部材セレクタ120の位置の結果として、所与のリンク部材(例えば、リンク部材114)に及ぼされる力に応じて、所与のバネ(例えば、バネ152)の所定の量の圧縮に応じてインターロックするように構成されている。
【0015】
ナット160は、第2のリンク部材118のネジ部と係合するように構成された雌ネジ部を含む。1つの例では、リンク部材セレクタ120は、第1のリンク部材114の選択に対応する位置に回転されることにより、上述したように、第1のリンク部材114と第2のリンク部材118との連結をもたらす。この例では、ダイヤル104が第1の軸112を中心に時計回りに回転されることにより、第1の軸112を中心とした駆動ギア108の時計回りの回転及び第2の軸116を中心とした第1のリンク部材114の回転がもたらされる。この例を続けて、第1のリンク部材114と第2のリンク部材118との連結の結果、第2のリンク部材118も第2の軸116を中心に回転される。ナット160の雌ネジ部及び第2のリンク部材118のネジ部の接触に基づいて、第2のリンク部材118の回転動作は、第2の軸116に沿ったナット160の、本体102から離れる方への直線的な動きに変換される。この例では、ダイヤル104が第1の軸112を中心に反時計回りに回転されると、第2のリンク部材118の回転動作は、第2の軸116に沿ったナット160の、本体102に向かう方への直線的な動きに変換される。
【0016】
センターアーム162は、第4のリンク部材134のネジ部と係合するように構成された雌ネジ部を含む。1つの例では、リンク部材セレクタ120は、第3のリンク部材130の選択に対応する位置に回転されることにより、上述したように、第3のリンク部材130と第4のリンク部材134との連結をもたらす。この例では、ダイヤル104が第1の軸112を中心に時計回りに回転されることにより、第1の軸112を中心とした駆動ギア108の時計回りの回転及び第2の軸116を中心とした第3のリンク部材130の回転がもたらされる。この例を続けて、第3のリンク部材130と第4のリンク部材134との連結の結果、第4のリンク部材118も第3の軸132を中心に回転される。センターアーム162の雌ネジ部及び第4のリンク部材134のネジ部の接触に基づいて、第4のリンク部材134の回転動作は、第3の軸132に沿ったセンターアーム162の、本体102から離れる方への直線的な動きに変換される。この例では、ダイヤル104が第1の軸112を中心に反時計回りに回転されると、第4のリンク部材134の回転動作は、第3の軸132に沿ったセンターアーム162の、本体102に向かう方への直線的な動きに変換される。
【0017】
ナット164は、第6のリンク部材140のネジ部と係合するように構成された雌ネジ部を含む。1つの例では、リンク部材セレクタ120は、第5のリンク部材130の選択に対応する位置に回転されることにより、上述したように、第5のリンク部材138と第6のリンク部材140との連結をもたらす。この例では、ダイヤル104が第1の軸112を中心に時計回りに回転されることにより、第1の軸112を中心とした駆動ギア108の時計回りの回転及び第2の軸116を中心とした第5のリンク部材130の回転がもたらされる。この例を続けて、第5のリンク部材138と第6のリンク部材140との連結の結果、第6のリンク部材140も第2の軸116を中心に回転される。ナット164の雌ネジ部及び第6のリンク部材140のネジ部の接触に基づいて、第6のリンク部材140の回転動作は、第2の軸116に沿ったナット164の、本体102から離れる方への直線的な動きに変換される。この例では、ダイヤル104が第1の軸112を中心に反時計回りに回転されると、第5のリンク部材138の回転動作は、第2の軸116に沿ったナット164の、本体102に向かう方への直線的な動きに変換される。
【0018】
ナット166は、第8のリンク部材144のネジ部と係合するように構成された雌ネジ部を含む。1つの例では、リンク部材セレクタ120は、第7のリンク部材142の選択に対応する位置に回転されることにより、上述したように、第7のリンク部材142と第8のリンク部材144との連結をもたらす。この例では、ダイヤル104が第1の軸112を中心に時計回りに回転されることにより、第1の軸112を中心とした駆動ギア108の時計回りの回転及び第3の軸132を中心とした第7のリンク部材130の回転がもたらされる。この例を続けて、第7のリンク部材142と第8のリンク部材144との連結の結果、第8のリンク部材140も第3の軸116を中心に回転される。ナット166の雌ネジ部及び第8のリンク部材144のネジ部の接触に基づいて、第8のリンク部材144の回転動作は、第3の軸132に沿ったナット166の、本体102に向かう方への直線的な動きに変換される。この例では、ダイヤル104が第1の軸112を中心に反時計回りに回転されると、第8のリンク部材144の回転動作は、第3の軸132に沿ったナット164の、本体102から離れる方への直線的な動きに変換される。
【0019】
1つの例では、リンク部材セレクタ120は、第1のリンク部材114の選択及び第5のリンク部材138の選択に対応する本体102上の位置に回転される。この例では、突起128、129、135、136及び139のうちの1つにより第1のリンク部材114に第1の力が及ぼされ、突起128、129、135、136及び139のうちの別の1つにより第5のリンク部材138に第2の力が及ぼされる。上述したように、第1の力は、第1のリンク部材114と第2のリンク部材118との連結をもたらす。また、上述したように、第2の力は、第5のリンク部材138と第6のリンク部材140との連結をもたらす。この例を続けて、ダイヤル104は、第1の軸112を中心に時計回りに回転されることにより、第1の軸112を中心した駆動ギア108の時計回りの回転及び第2の軸116を中心とした第1のリンク部材114及び第5のリンク部材138の同時回転をもたらす。この例では、第1のリンク部材114と第2のリンク部材118との連結及び第5のリンク部材138と第6のリンク部材140との連結の結果、第2のリンク部材118及び第6のリンク部材140も、第2の軸116を中心に回転される。ナット160の雌ネジ部と第2のリンク部材118のネジ部との接触及びナット164の雌ネジ部及び第6のリンク部材140のネジ部との接触に基づいて、第2のリンク部材118及び第6のリンク部材140の回転動作は、第2の軸116に沿った、ナット160及びナット164の本体102から離れる方への直線的な動きに変換される。この例では、ダイヤル104が第1の軸112を中心に反時計回りに回転されると、第2のリンク部材118及び第6のリンク部材140の回転動作は、第2の軸116に沿ったナット160及びナット164の本体102に向かう方への直線的な動きに変換される。
【0020】
図1に示すように、ポスト146が本体102に連結されている。ポスト146の第1の端部で本体102に回転防止部150が固定されている。1つの例では、ポスト146は、外科的処置の間に、アセンブリ100を固定位置に固定するために、アセンブリ100を外部アーム(図示せず)に取り付けるように構成されている。1つの例では、外部アームは、各区画が異なる方向に独立して屈曲するか又は回転するができるようにする関節により接続された1つ以上の区画を含む関節アームである。
【0021】
図2は、図1のアセンブリ100の組立図を示す。図2に示すように、リンク部材セレクタ120は、第7のリンク部材142(図示せず)に対応する位置にある。この位置では、第1の軸112を中心とするダイヤル104の回転に基づいて、第1の軸112を中心とする駆動ギア108(図示せず)の回転動作、第3の軸132を中心とする第7のリンク部材142の回転動作及び第3の軸132を中心とする第8のリンク部材144(図示せず)の回転動作は、上述のように、第3の軸132に沿ったナット166の直線的な動きに変換される。
【0022】
図3は、図1のリンク部材セレクタ120の図を示す。図3に示すように、リンク部材セレクタ120は、円筒状の本体124に沿って位置する複数の突起128、129、135、136、137及び139を含む。1つの例では、突起137は、円筒状の本体124の全長に沿って延びるように構成されている。この例では、第1の軸116に沿った第3のリンク部材130の接触位置と、第1の軸116に沿った第7のリンク部材142の接触位置とは、突起135、136及び139のそれぞれに対応する接触位置の上方にある、第1の軸112に沿った位置である。第1の軸112に沿った第3のリンク部材130の接触位置と、第1の軸112に沿った突起135、136及び139のそれぞれに対応する接触位置との差異によって、突起137のみが第3のリンク部材130の接触位置に力を及ぼすことができる。第3のリンク部材130に及ぼされた力によって、上述したように、第3のリンク部材130と第4のリンク部材134との連結がもたらされる。同様に、第1の軸112に沿った第7のリンク部材142の接触位置と、第1の軸112に沿った突起135、136及び139のそれぞれに対応する接触位置との差異によって、突起137のみが第7のリンク部材142の接触位置に力を及ぼすことができる。第7のリンク部材142に及ぼされた力によって、上述したように、第7のリンク部材142と第8のリンク部材144との連結がもたらされる。
【0023】
別の例では、第1の軸112に沿った第1のリンク部材114の接触位置及び第1の軸112に沿った第5のリンク部材138の接触位置は、突起135、136及び139に対応する接触位置と同じ第1の軸112に沿った同じ接触位置である。この例では、対応する位置により、突起135、136及び139のみが第1のリンク部材114の接触位置に力を及ぼすことができる。第1のリンク部材114に及ぼされた力によって、上述したように、第1のリンク部材114と第2のリンク部材118との連結がもたらされる。同様に、第5のリンク部材138の接触位置と、第1の軸112に沿った位置と、突起135、136及び139に対応する接触位置とが第1の軸112沿いの同じ位置であることにより、突起135、136及び139のみが第5のリンク部材138の接触位置に力を及ぼすことができる。第5のリンク部材138に及ぼされた力によって、上述したように、第5のリンク部材138と第6のリンク部材140との連結がもたらされる。
【0024】
図4は、図1のアセンブリ100のコンポーネントのサブセットの上面図を示す。図4に示すように、リンク部材セレクタ120は、第1のリンク部材114(図示せず)に対応する位置に回転されている。第1のリンク部材114は、第2の軸116に沿って位置し、図1の駆動ギア108(図示せず)が回転されたときに第1の駆動ギア108との接触に基づいて回転するように構成された第1のギア168を含む。第1のリンク部材114は、第1のギア168から延びる係止歯170を含む。第2のリンク部材118は、第2のリンク部材118から延びる係止歯172を含む。第2のリンク部材118から延びる係止歯172は、図4に示すように、第2の軸116に沿った第1の位置から第2の軸116に沿った第2の位置への第1のリンク部材118の直線的な動きに基づいて、第1のギア168から延びる係止歯170とインターロックするように構成されている。このシナリオでは、第2のリンク部材118から延びる係止歯172は、第2の軸116に沿った第2の位置から第2の軸116に沿った第1の位置への第1のリンク部材118の直線的な動きに基づいて、第1のギア168から延びる係止歯170から分離するように構成されている。1つの例では、第2のリンク部材118は、駆動ギア108の回転及び第1のリンク部材114と第2のリンク部材118との連結に基づいて回転動作を直線的な動きに変換するように構成された送りネジを含む。
【0025】
図5は、図4の上面図に対応する底面図を示す。図5に示すように、第3のリンク部材130は、第3の軸132に沿って位置し、図1の駆動ギア108(図示せず)が回転されると、駆動ギア108との接触に基づいて回転されるように構成された第2のギア180を含む。第3のリンク部材130は、第2のギア180から延びる係止歯182を含む。第4のリンク部材134は係止歯184を含む。第4のリンク部材134から延びる係止歯184は、第3の軸132に沿った第1の位置から第3の軸132に沿った第2の位置への第3のリンク部材130の直線的な動きに基づいて、第2のギア180から延びる係止歯182とかみ合うするように構成されている。第4のリンク部材134から延びる係止歯184は、第3の軸132に沿った第2の位置から第3の軸132に沿った第1の位置への第3のリンク部材130の直線的な動きに基づいて、第2のギア180から延びる係止歯182から外れるされるように構成されている。1つの例では、第4のリンク部材134は、駆動ギア108の回転及び第3のリンク部材130と第4のリンク部材134との連結に基づいて回転動作を直線的な動きに変換するように構成された送りネジを含む。
【0026】
図5に示すように、第5のリンク部材138は、第2の軸116に沿って位置し、駆動ギア108が回転されるときに、図1の駆動ギア108との接触に基づいて回転するように構成された第3のギア174を含む。第5のリンク部材138は、第3のギア174から延びる係止歯176を含む。第6のリンク部材140は係止歯178も含む。第6のリンク部材140から延びる係止歯178は、第2の軸116に沿った第3の位置から、図5に示すように第2の軸116に沿った第4の位置への第5のリンク部材138の直線的な動きに基づいて、第3のギアから延びる係止歯176とかみ合うように構成されている。係止歯176、178は、第2の軸116に沿った第4の位置から第2の軸116に沿った第3の位置への第5のリンク部材138の直線的な動きに基づいて互いに外れるように構成されている。
【0027】
図5に示すように、第7のリンク部材142は、第3の軸132に沿って位置し、駆動ギア108が回転されるときに、図1の駆動ギア108との接触に基づいて回転するように構成された第4のギア186を含む。第7のリンク部材142は、第4のギア186から延びる係止歯188を含む。第8のリンク部材144は係止歯190も含む。係止歯188、190は、第3の軸132に沿った第3の位置から、第3の軸132に沿った第4の位置への第7のリンク部材142の直線的な動きに基づいてかみ合うように構成されている。係止歯188、190は、第3の軸132に沿った第4の位置から第3の軸132に沿った第3の位置への第7のリンク部材142の直線的な動きに基づいて互いに外れるように構成されている。
【0028】
図6は、図1及び図5のアセンブリ100のコンポーネントのサブセットの底面図を示す。図6に示すように、リンク部材セレクタ120は、第3のリンク部材130に対応する位置に回転されている。このシナリオでは、第4のリンク部材から延びる係止歯184は、第3の軸132に沿った第1の位置から、図6に示す第3の軸132に沿った第2の位置への第3のリンク部材130の直線的な動きに基づいて、第2のギア180から延びる係止歯182とかみ合うように構成されている。このシナリオでは、係止歯182、184は、第3の軸132に沿った第2の位置から第3の軸132に沿った第1の位置への第3のリンク部材130の直線的な動きに基づいて互いに外れるように構成されている。
【0029】
図7は、図1及び図5のアセンブリ100のコンポーネントのサブセットの底面図を示す。図7に示すように、リンク部材セレクタ120は、第5のリンク部材138に対応する位置に回転されている。このシナリオでは、係止歯176、178は、第2の軸116に沿った第3の位置から、図7に示す第2の軸116に沿った第4の位置への第5のリンク部材138の直線的な動きに基づいてかみ合うように構成されている。このシナリオでは、係止歯176、178は、第2の軸116に沿った第4の位置から第2の軸116に沿った第3の位置への第5のリンク部材138の直線的な動きに基づいて互いに外れるように構成されている。
【0030】
図8は、図1及び図5のアセンブリ100のコンポーネントのサブセットの底面図を示す。図8に示すように、リンク部材セレクタ120は、第7のリンク部材142に対応する位置に回転されている。このシナリオでは、第8のリンク部材144から延びる係止歯190は、第3の軸132に沿った第3の位置から、図8に示す第3の軸132に沿った第4の位置への第7のリンク部材142の直線的な動きに基づいて第7のリンク部材142から延びる係止歯188とかみ合うように構成されている。このシナリオでは、係止歯188、190は、第3の軸116に沿った第4の位置から第3の軸132に沿った第3の位置への第7のリンク部材142の直線的な動きに基づいて互いに外れるように構成されている。
【0031】
図9は、図1及び図5のアセンブリ100のコンポーネントのサブセットの底面図を示す。図9に示すように、リンク部材セレクタ120は、第1のリンク部材11及び第5のリンク部材138に対応する位置に回転されている。このシナリオでは、第2のリンク部材118から延びる係止歯172は、上述したように、第1のギア168から延びる係止歯170とかみ合うか又は互いに外れるように構成されている。また、このシナリオでは、第6のリンク部材140から延びる係止歯178は、上述したように、係止歯176とかみ合うか又は互いに外れるように構成されている。
【0032】
図10は、例示のピニオンサブアセンブリ1000を示す。ピニオンサブアセンブリ1000は、リンク部材1002、バネ1004、ギア1006及び保持要素1010を含む。ギア1006は係止歯1008を含む。リンク部材1002は、バネ1004、ギア1006及び保持要素1010を受容するように構成されている。保持要素1010は、リンク部材1002に沿って所定の位置を越えて前進しないようにバネ1004及びギア1006を保持するように構成されている。
【0033】
1つの例では、リンク部材114、130、138及び142は、上述したように、ピニオンサブアセンブリ1000の全てのコンポーネントを含む。この例では、リンク部材1002は、リンク部材114、130、138及び142に関して説明したのと同様な形で動作する。この例を続けて、ギア1006及び係止歯1008は、第1のギア168と係止歯170、第2のギア180と係止歯182、第3のギア174と係止歯176及び第4のギア186と係止歯188のそれぞれに関して説明したのと同様の形で動作する。また、この例では、バネ1004は、リンク部材1002(例えば、図1のリンク部材114、130、138、142のうちの1つ)に対して突起(例えば、図3の突起128、129、135、136、137および139のうちの1つ)によって及ぼされた力に基づいて且つ係止歯1008の、他のリンク部材の係止歯に対する回転位置に基づいて圧縮するように構成されている。
【0034】
図5を参照して、1つのシナリオでは、第1のリンク部材114が第1の軸116に沿って第2のリンク部材118の方に直線的に動くことにより、係止歯170の先端及び係止歯172の先端が第2の軸116に沿った所定の回転位置にある場合、係止歯170及び172は、図5に示すようにかみ合うことができない可能性がある。また、リンク部材セレクタ120は、係止歯170及び172の先端に基づいてこの位置から一時的に抜け出せず、係止歯170及び172がかみ合うのが防止される。このシナリオを解消するために、再び図10を参照して、バネ1004は、係止歯1008の先端は、係止歯1008が他のリンク部材の係止歯とかみ合うのを防止する回転位置で他のリンク部材の係止歯の先端に遭遇する間にリンク部材1002が他のリンク部材の方に直線軸に沿って移動することで圧縮される。このシナリオでは、ダイヤル104及び駆動ギア108の回転に伴い、係止歯1008(例えば、図5の係止は170)は、係止歯1008の先端が別のリンク部材に対応する係止歯の先端ともはや直接接触しなくなるのに十分な程度軸を中心に回転し得る。このシナリオを続けて、リンク部材1002の回転動作に基づいて、バネ1004内に蓄積された機械的エネルギーが解放されることにより、リンク部材1002(例えば、図5のリンク部材114)は、係止歯1008(例えば、図5の係止は170)が別のリンク部材(例えば、図5のリンク部材118)の係止歯(例えば、図5の係止歯172)とかみ合うことができる所与の位置に直線軸に沿ってさらに動かされる。
【0035】
図11は、例示の外科用リトラクター200を示す。外科用リトラクター200は、図1のアセンブリ100、右側アームアセンブリ202及び左側アームアセンブリ204を含む。図11に示すように、右側アームアセンブリ202はチャネル206を含む。チャネル206は、図1のナット160に連結されるピン208を受容するように構成されている。右側アームアセンブリ202は、図1のナット166に連結されるピン210を受容するための開口を含む。左側アームアセンブリ204はチャネル212を含む。チャネル212は、図1のナット164に連結されるピン214を受容するように構成されている。左側アームアセンブリ204は、図1のナット166に連結されるピン210も受容する開口を含む。
【0036】
1つの例では、上述したように、第1のリンク部材114(図示せず)に対応するリンク部材セレクタ120の位置と、ダイヤル104の回転とに基づいて、ナット160は、第2の軸116を中心に本体102から離れる方に又は本体102の方に移動するように構成されている。この例では、右側アームアセンブリ202は、ピン210を中心に枢動するように構成された右側アームアセンブリ202に加えて、右側アームアセンブリ202に対してピン208によって及ぼされる力に基づいて本体102から離れる方に又は本体102の方に移動するように構成されている。
【0037】
1つの例では、上述したように、第7のリンク部材142(図示せず)に対応するリンク部材セレクタ120の位置と、ダイヤル104の回転とに基づいて、ナット166は、第3の軸132を中心に本体102から離れる方に又は本体102の方に移動するように構成されている。この例では、右側アームアセンブリ202及び左側アームアセンブリ204は、右側アームアセンブリ202及び左側アームアセンブリ204に対してピン210によって及ぼされる力に基づいて本体102から離れる方に又は本体102の方に移動するように構成されている。
【0038】
1つの例では、上述したように、第7のリンク部材142(図示せず)に対応するリンク部材セレクタ120の位置と、ダイヤル104の回転とに基づいて、ナット166は、第3の軸132を中心に本体102から離れる方に又は本体102の方に移動するように構成されている。この例では、右側アームアセンブリ202及び左側アームアセンブリ204は、右側アームアセンブリ202及び左側アームアセンブリ204に対してピン210によって及ぼされる力に基づいて本体102から離れる方に又は本体102の方に移動するように構成されている。
【0039】
1つの例では、上述したように、第5のリンク部材138(図示せず)に対応するリンク部材セレクタ120の位置と、ダイヤル104の回転とに基づいて、ナット164は、第2の軸116に沿って本体102から離れる方に又は本体102の方に移動するように構成されている。この例では、左側アームアセンブリ204は、ピン210を中心に枢動するように構成された左側アームアセンブリ204に加えて、左側アームアセンブリ204に対してピン214によって及ぼされる力に基づいて本体102から離れる方に又は本体102の方に移動するように構成されている。
【0040】
1つの例では、上述したように、第1のリンク部材114及び第5のリンク部材138(図示せず)に対応するリンク部材セレクタ120の位置と、ダイヤル104の回転とに基づいて、ナット160及びナット164は、第2の軸116に沿って本体102から離れる方に又は本体102の方に移動するように構成されている。この例では、右側アームアセンブリ202及び左側アームアセンブリ204は、右側アームアセンブリ202に対してピン208によって及ぼされる力、左側アームアセンブリ204に対してピン214によって及ぼされる力に基づいて本体102から離れる方に又は本体102の方に移動するように構成され、右側アームアセンブリ202はピン210を中心に枢動するように構成され、左側アームアセンブリ204はピン210を中心に枢動するように構成されている。
【0041】
1つの例では、右側アームアセンブリ202、左側アームアセンブリ204及びセンターアーム162のそれぞれは、外科的処置の間に用いるためのリトラクターブルブレードを受容するように構成されている。一例を挙げると、リトラクターブレードは、限定されないが、ステンレススチール、アルミニウム、チタン及び/又は透明ポリカーボネートを含む、人体への導入に適し且つ組織退縮(tissue retraction)の間に剛性を保証する任意の材料で構成され得る。リトラクターブレードは、強度及び耐久性を高めるために、任意で炭素繊維強化コーティングで被覆されてもよい。任意で、ブレードは、イメージング(例えば、放射線撮影、MRI、CT、フルオロスコープ等)の間に外科医の視認性を改善するために、部分的に又は全体的に放射線透過性材料(例えば、アルミニウム、PEEK、炭素繊維及びチタン)で構成されてもよい。リトラクターブレードは、オートクレーブされた場合に破壊され得る材料(ガラス粒子の一部を含むポリマー等)で構成されてもよく、これは、(無菌状態でユーザに提供され得る)ブレードの無許可の再使用を防止する上で有利であり得る。リトラクターブレードは、解剖学的環境及び外科的アプローチに応じて、例えば(一例として)20mm~150mmの範囲等の任意の適切な長さで提供され得る。このサイズの範囲に基づいて、図1のアセンブリ100は非常に汎用性が高く、所望のサイズのリトラクターブレードを選択し、それらを外科用リトラクター200に取り付けることによって、限定されないが側方、後方、後側方、前方及び前側方を含む任意の様々な外科的アプローチで用いられ得る。
【0042】
1つの例では、リトラクターブレードは、様々な付加の特徴又はコンポーネントを備え得る。一例として、1つ以上のリトラクターブレードは、ワイドリトラクターエクステンダ又はナローリトラクターエクステンダ等のリトラクターエクステンダを備え得る。リトラクターエクステンダは、リトラクターブレードから延びて、器具の入口若しくは出口又は生物学的構造(例えば、神経、脈管構造、機関等)が手術通路に入出するのを防止するための保護バリアを形成する。解剖学的環境及び外科的アプローチに応じて、1つ以上のリトラクターブレードはシム要素を備え得る。1つの例では、シム要素は、リトラクターブレードを固定する目的で組織(例えば、骨、軟組織など)内に進み得る及び/又は隣接する椎体をそらす(distract)ために腔に進み得る遠位側先細り領域を有する。リトラクターエクステンダと同様に、シム要素も、器具の入口若しくは出口又は生物学的構造(例えば、神経、脈管構造、機関等)が手術通路に入出するのを防止するための保護バリアを形成する。
【0043】
1つの例では、リトラクターエクステンダ及び/又はシム要素は、限定されないが、生体適合性プラスチック及び/又は金属含む、人体での使用に適した任意の材料で、好ましくは、放射線透過性の材料(アルミニウム、PEEK、炭素繊維及びチタン等)で部分的又は全面的に作られていてもよい。プラスチック又は薄い金属からの構造は、要素が挿入されるときに、シム及び/又はリトラクターエクステンダが皮膚レベルにおいて圧縮又は低プロファイル構成に折り畳まれ、その後、皮膚レベルより下且つ手術通路内でそれを広げることを可能にできるという追加の利点を提供する。別の例では、リトラクターエクステンダは、対称的な狭い構成及び/又は広い構成及び/又は非対称的な狭い要素及び広い要素の構成を有し得る。例えば、リトラクターエクステンダのいずれか又は全てに側部区画、狭い構成及び/又は側部区画を備え得る。リトラクターエクステンダ及び/又はシム要素は、オートクレーブされた場合に破壊される材料(ガラス粒子の一部を含むポリマー等)で構成されてもよく、これは、(無菌状態でユーザに提供され得る)リトラクターエクステンダ及び/又はシム要素の無許可の再使用を防止する上で有利であり得る。可撓性を改善するために、シム上にスリットを設けてもよい。レトラクターエクステンダ及び/又はシム素子は放物線状の凹湾曲を有してもよい。
【0044】
1つの例では、リトラクターエクステンダ及び/又はシム要素のそれぞれは、それぞれのリトラクターブレードと選択的に且つ解除可能に係合する機構を備え得る。一例として、これは、リトラクターブレードの内面に沿った対応するラチェット様の溝と係合可能なタブ要素を有するようにリトラクターエクステンダ及び/又はシム要素を構成することによって実現され得る。リトラクターエクステンダ及び/又はシム素子のそれぞれは、一例として、概して鳩尾型の断面形状を有する一対の係合素子を備える。係合要素は、それぞれのリトラクターブレード上の受容部と係合するような寸法を有する。好ましい実施形態では、リトラクターエクステンダ及び/又はシム素子のそれぞれは、挿入ツールと係合するための細長いスロットを備え得る。各タブ部材は、リトラクターブレードの内面に沿って設けられる対応する溝内で係合する拡大歯部材も備える。ワイドリトラクターエクステンダのそれぞれは、一対の側方区画に挟まれた中央部を含み、リトラクターブレードの幅を効果的に増やす。
【0045】
別の例では、リトラクターブレード、リトラクターエクステンダ及び/又はシム素子のいずれか又は全ては、例えば、2002年9月25日、2002年7月11日に出願された国際特許出願第PCT/US02/30617号、2008年4月3日に出願された国際特許出願第PCT/US2008/004427号(「神経生理学的モニタリング特許」)で図示説明する種類等の神経監視システムと共に用いるために(好ましくは、それらの遠位領域に又はその近傍に)設けられる1つ以上の電極を備え得る。これらの国際特許出願のそれぞれの全内容は、参照により本願に明示的に組み込まれる。このような神経監視システムは、刺激信号を電極に印加し、リトラクターブレードの近傍にある神経に関連する筋節からの誘発されたEMG信号を観察することで神経の存在を検出することにより、組織の退縮の間に神経構造の存在(任意で神経構造への距離及び/又は方向)を検出することができる。そうすることで、(外科用リトラクター200を含む)システム全体は、そのような神経構造を有する様々な組織、とりわけ、接触又は衝突した場合に患者の神経障害を引き起こす可能性が組織を通る(又はその近傍に)手術用通路を形成するために用いられ得る。このように、外科用リトラクター200のアクセスシステムは、安全でないか又は望ましくないと通常みなされ得る組織を横断することにより、所与の外科的標的部位がアクセスされ得る方法の数を広げるために用いられ得る。
【0046】
上述の実施形態及び変形例の特徴又は属性のいずれかは、上述の実施形態及び変形例の他の特徴及び属性のいずれかと所望により組み合わせられ得る。真の範囲及び精神から逸脱することなく、様々な変更、追加及び他の代替の実施形態が可能である。本明細書で提示した実施形態は、本発明の様々な原理及びその実用的用途の例示を提供することにより、当業者が本発明を様々な実施形態で利用し、意図される特定の用途に適した様々な変更を加えることができるようにするために選択及び説明されている。そのような修正及び変形の全ては、それらが公正に、法的に且つ公平に権利を有する利益に従って解釈された場合、添付の特許請求の範囲によって決定される本発明の範囲内にある。
図1
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【国際調査報告】