IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ビック−ケミー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

特表2022-530152カラーフィルターを製造するための組成物
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-27
(54)【発明の名称】カラーフィルターを製造するための組成物
(51)【国際特許分類】
   C08L 53/00 20060101AFI20220620BHJP
   C08L 101/08 20060101ALI20220620BHJP
【FI】
C08L53/00
C08L101/08
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021563616
(86)(22)【出願日】2020-04-22
(85)【翻訳文提出日】2021-12-27
(86)【国際出願番号】 EP2020061246
(87)【国際公開番号】W WO2020216801
(87)【国際公開日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】19171337.9
(32)【優先日】2019-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596089399
【氏名又は名称】ビック-ケミー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 智史
(72)【発明者】
【氏名】米原 博
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス オッケル
(72)【発明者】
【氏名】高林 亮
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002AA06X
4J002BG01X
4J002BP03W
4J002EH077
4J002FD096
4J002FD157
4J002GP00
4J002GQ00
(57)【要約】
本発明は、(a)少なくとも3つの異なるブロックを有するブロックコポリマー、(b)着色料、(c)少なくとも1つのエチレン性重合性基を有する化合物、及び(d)アルカリ可溶性樹脂を含む組成物に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記を含有する組成物:
(a)下記を含むブロックコポリマー:
(i)下記の反復単位1を有する少なくとも1つのブロックA:
【化1】
式中、
ZがO又はNHであり、
がH又はCHであり、
がヒドロカルビル基である、
(ii)下記の反復単位2を有する少なくとも1つのブロックB:
【化2】
式中、
ZがO又はNHであり、
がH又はCHであり、
が少なくとも1つの非環状エーテル基を有する基である、
(iii)下記の反復単位3又は4の少なくとも一方を有する少なくとも1つのブロックC:
【化3】
【化4】
式中、
ZがO又はNHであり、
がH又はCHであり、
が2~4個の炭素原子を有する有機基であり、
が独立してそれぞれ有機基であり、2つのRが場合によっては相互に結合して環状構造を形成しており、
が有機基又は水素であり、かつ
が非ポリマー性アニオンである、
(b)着色料
(c)少なくとも1つのエチレン性不飽和重合性基を有する化合物、及び
(d)アルカリ可溶性樹脂。
【請求項2】
前記ブロックコポリマーのブロックAが、ブロックBとブロックCとの間に配置されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ブロックコポリマーのブロックBが、ブロックAとブロックCとの間に配置されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記ブロックコポリマーのブロックCが、ブロックAとブロックBとの間に配置されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記ブロックコポリマーが、ブロックA、ブロックB、及びブロックCからなる、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記ブロックコポリマーが、5~90重量%のブロックA、5~90重量%のブロックB、及び2~70重量%のブロックCを含み、ここで、重量%がブロックA、B及びCの合計に基づいて計算される、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記ブロックAの反復単位の50重量%超が、反復単位1から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記ブロックBの反復単位の10重量%超が、反復単位2から選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記ブロックCの反復単位の50重量%超が、反復単位3及び反復単位4から選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記ブロックコポリマーの数平均分子量Mが2000~20000g/molである、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物を基材に適用すること、及び
化学線に露出させることによって前記組成物の選択された領域を硬化させること、
を含む、カラーフィルターの製造方法。
【請求項12】
前記カラーフィルターをアルカリ含有溶液で処理し、未硬化の材料を除去する工程をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の方法によって得ることができるカラーフィルター。
【請求項14】
請求項13に記載のカラーフィルターを有する、液晶ディスプレイ、液晶スクリーン、色解像度デバイス、又はセンサから選択されるデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロックコポリマーを含む組成物、カラーフィルターの製造方法、及びその方法によって得ることができるカラーフィルターに関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許6413306号は、ABCトリブロックポリマー分散剤を含有する顔料分散液に関する。この顔料分散体は、非水性キャリア液体を含む。Aセグメントは、アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、及びシクロアルキル(メタ)アクリレートの重合モノマーを含む。Bセグメントは、重合アルキルアミノ(メタ)アクリレートモノマーである。高分子Cセグメントは、アルキル基に炭素を1~4個有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと、アルキル基に炭素を1~12個有するアルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、又はシクロアルキル(メタ)アクリレートとの重合モノマーであり、かつ随意に、グリシジル(メタ)アクリレート又はポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートの重合モノマーを含有する。
【0003】
米国特許4755563号は、ブロックコポリマー分散剤に関する。この文献は、Aブロックがアンモニウムイオンを含み、Bブロックがアルキル(メタ)アクリレート又はアルキルエーテル(メタ)アクリレートから重合されるBABトリブロックコポリマーを記載する。
【発明の概要】
【0004】
例えば液晶ディスプレイ用カラーフィルターの分野では、低粘度で、貯蔵安定性が高く、かつ現像特性が良好なカラーフィルターのための改良された組成物が引き続き必要とされている。この顔料濃縮物と塗料が低粘度であることが、塗料を基材に塗布するためには必要である。貯蔵時にこの顔料分散液が不安定であり、凝集を生じさせる場合にこの着色組成物の粘度は一般的に上昇し、コントラストが悪化する。また、現在のカラーフィルターについては顔料の添加量が増加し、それに伴ってその調製に使用される湿潤分散添加剤の量も増加するため、この湿潤分散剤は現像段階に悪影響を有しないほうがよい。カラーフィルターに使用されるには現像性と有機溶媒中での再溶解性、特に1-メトキシ-2-プロピルアセテート中での再溶解性との良好なバランスが、工業プロセスにおいて高い再現性を得るうえで望ましい。この組成物は、多種多様な顔料と使用するのに適切であることも必要である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明は、下記を含有する組成物を提供する:
(a)下記を含むブロックコポリマー:
(i)下記の反復単位1を有する少なくとも1つのブロックA:
【化1】
式中、
ZがO又はNHであり、
がH又はCHであり、
がヒドロカルビル基である、
(ii)下記の反復単位2を有する少なくとも1つのブロックB:
【化2】
式中、
ZがO又はNHであり、
がH又はCHであり、
が少なくとも1つの非環状エーテル基を有する基である、
(iii)下記の反復単位3又は4の少なくとも一方を有する少なくとも1つのブロックC:
【化3】
【化4】
式中、
ZがO又はNHであり、
がH又はCHであり、
が2~4個の炭素原子を有する有機基であり、
が独立してそれぞれ有機基であり、2つのRが場合によっては相互に結合して環状構造を形成しており、
が有機基又は水素であり、かつ
が非ポリマー性アニオンである、
(b)着色料
(c)少なくとも1つのエチレン性不飽和重合性基を有する化合物、及び
(d)アルカリ可溶性樹脂。
【0006】
本発明の前記組成物は、低粘度及び貯蔵安定性を有し、かつ良好な現像性能を有するカラーフィルターの製造において用いることができる。
【0007】
前記ブロックコポリマー(a)のブロックAは、上記のような反復単位1を含む。本発明によるとブロックAは、1種類又は複数の異なる種類の反復単位1を含む。概してブロックAは1種類から12種類の異なる種類の反復単位1を含む。概して前記ブロックコポリマー中の反復単位1は、適切なエチレン性不飽和重合性モノマーの重合によって導出される。
【0008】
概して前記ブロックコポリマー中の反復単位1を形成する前記エチレン性不飽和モノマーは、一級アミノ基、二級アミノ基、三級アミノ基、又は四級アミノ基を好ましくは有さないアクリルエステル、メタクリルエステル、アクリルアミド、及び/又はメタクリルアミドから選択される。本明細書において「(メタ)アクリル」という用語はメタクリルとアクリルの両方を指す。同じことが「(メタ)アクリレート」という用語に当てはまり、この用語は同様にメタクリレートとアクリレートの両方を指す。
【0009】
このようなモノマーの例は、下記である:
(i)1~22個、好ましくは1~12個、より好ましくは1~8個、及び最も好ましくは1~6個の炭素原子を有する直鎖脂肪族アルコール、分岐鎖脂肪族アルコール、又は環状脂肪族アルコールの(メタ)アクリルエステル、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、2-プロピルヘプチル(メタ)アクリレート、3,5,5-トリメチル-1-ヘキシル(メタ)アクリレート、ノナニル(メタ)アクリレート、2-プロピルヘプチル(メタ)アクリレート、2-イソプロピル-5-メチル-ヘキシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、ヘンエイコサニル(メタ)アクリレート、及びイソボルニル(メタ)アクリレート、並びにジシクロペンタジエニル官能基性を有する(メタ)アクリルエステル、例えばジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート又はジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、
(ii)アリール環に5~12個、好ましくは6~10個の炭素原子を含み、その他の置換基が含まれる可能性がないアリール(メタ)アクリルエステル、例えばフェニルアクリレート、並びにアラルキルラジカルに6~11個、好ましくは7~11個の炭素原子を含み、アリールラジカル上にその他の置換基が含まれる可能性がないアラルキル(メタ)アクリルエステル、例えばベンジルメタクリレートであり、どちらの場合でも前記アリール(メタ)アクリルエステルのアリールラジカル及び前記アラルキル(メタ)アクリルエステルのアリールラジカルには置換されないか又は最大で4つまで置換される可能性があり、例えば4-メチルフェニルメタクリレート等。
【0010】
アクリル酸エステルよりもメタクリル酸エステルの方が好ましい。反復単位1中のRが1~12個、好ましくは1~10個の炭素原子を有する分岐鎖又は非分岐鎖アルキル残基、4~8個、好ましくは6個の炭素原子を有するシクロアルキル残基、ベンジルのような7~12個の炭素原子を有する芳香脂肪族残基であることがより好ましい。
【0011】
好ましい実施形態では、ブロックAの反復単位の50重量%超、より好ましくは70重量%超、最も好ましくは90重量%超が、反復単位1から選択される。いくつかの態様では、ブロックAのすべて又は実質的にすべてが、反復単位1から選択される。
【0012】
ブロックコポリマー(a)のブロックBは、上記のような反復単位2を含む。
【0013】
このような反復単位は以下の式(I)のモノマーによって提供されることが好ましく、
【化5】
式中、
はH又はCHであり、
は2~6個の炭素原子を有する直鎖型又は分岐鎖型のアルキレン基であり、
はアラルキル、好ましくはベンジル、又は1~8個の炭素原子を有するアルキル、好ましくはメチル、エチル、プロピル、若しくはブチルであり、
nは1~150、好ましくは1~50、より好ましくは1~25の整数であり、
少なくとも2種類の異なる種類の残基Rがn[RO]単位中に存在する場合では[RO]鎖は鎖に沿ってランダム構造、ブロック構造、又は勾配構造を有する場合がある。
【0014】
本発明によれば、ブロックBは、1又は複数の異なるタイプの反復単位2を含む。一般に、ブロックBは、1~12の異なるタイプの反復単位2を含む。ブロックコポリマー中の反復単位2は、一般に、適切なエチレン性不飽和重合性モノマーの重合によって誘導される。
【0015】
適切なモノマーの例は、モノエーテルモノアルコール又はポリエーテルモノアルコール、例えば、4~80個の炭素原子及び鎖に沿った異なるモノマーの統計的、ブロック又は勾配分布を有するエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール又は混合ポリアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸エステルであり、例えば、ジ(エチレングリコール)メチルエーテル(メタ)アクリレート、2-ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、アリルオキシエチル(メタ)アクリレート、1-エトキシブチル(メタ)アクリレート、メチルトリグリコール(メタ)アクリレート、エチルトリグリコール(メタ)アクリレート、ブチルジグリコール(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)アルキルエーテル(メタ)アクリレート、及びポリ(エチレングリコール)-b-ポリ(プロピレングリコール)アルキルエーテル(メタ)アクリレートである。ここで、アルキルは、1~22個、好ましくは1~15個、より好ましくは1~12個、さらにより好ましくは1~8個の炭素原子、最も好ましくは1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状アルキル基残基を表す、
【0016】
その他の実施形態ではブロックBは、エチルトリグリコールメタクリレート、メチルトリグリコールメタクリレート、ブチルジグリコールメタクリレート、メトキシポリ(エチレングリコール)メチルアクリレート、及びそれらの混合物から選択されるモノマーより導出される反復単位を含む。
【0017】
さらなる実施形態において、反復単位2は、後重合修飾反応によって調製される。このような反応の例は、アミン官能性又はヒドロキシル官能性ポリエーテルとエポキシド官能性ポリマーとの開環付加反応である。エポキシド官能性ポリマーは、グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシド官能性モノマーの共重合によって調製することができる。
アミン官能性ポリエーテルは、HuntsmanからJeffamine(登録商標)という商品名で市販されている。
【0018】
好ましい実施形態において、ブロックBの反復単位の10重量%以上、より好ましくは30重量%以上、最も好ましくは50重量%以上は、反復単位2から選択される。いくつかの実施形態において、ブロックBの全て又は本質的に全ての反復単位は、反復単位2から選択される。
【0019】
ブロックコポリマー(a)のブロックCは、上記の反復単位3又は4の少なくとも1つを含む。
【0020】
反復単位3は、三級アミノ基を有する。反復単位3は少なくとも1つの三級アミノ基を有するアクリルエステル、メタクリルエステル、アクリルアミド、及びメタクリルアミドの重合により生成され得る。これらのモノマーは、tert-アミノアルキル基に2~12個、好ましくは2~8個の炭素原子を有するtert-アミノアルキル(メタ)アクリルエステルからなる群より選択されることが好ましく、それらのモノマーはR残基及びR残基に追加のtert-アミノ基のような追加の置換基を含む可能性がある。反復単位3の例はN,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2-(2-ジメチルアミノエチル(メチル)アミノ)エチル(メタ)アクリレート、2-(2-ジメチルアミノエチルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、2-モルホリノエチル(メタ)アクリレート、2-(1-ピペリジル)エチル(メタ)アクリレート、2-(N-エチルアニリノ)エチル(メタ)アクリレート、2-イミダゾール-1-イルエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、及びN,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートである。N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)の使用が最も好ましい。
【0021】
少なくとも1つの三級アミノ基を含有する反復単位3は、前記ポリマー鎖の構築後の反応によって作製されてもよい。例として、グリシジルメタクリレートなどのオキシラン含有エチレン性不飽和モノマーは(共)ポリマー化されてオキシラン基を有する高分子ブロックを形成し得る。
【0022】
前記反復単位は重合後にアミンと反応可能である。このような場合にはR残基はヒドロキシル基を含む。必要に応じてR及び/又はRはさらにヒドロキシル基を含んでよい。1つ以上の三級アミノ基を追加として担持する一級アミン又は所望により1つ以上の三級アミノ基を追加として担持する二級アミンがこの目的には適切である。例にはジメチルアミノプロピルアミン及びジエチルアミノエチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、及びジシクロヘキシルアミンなどのジアルキルアミン、例えばN-(2-ヒドロキシエチル)アニリンなどの2種類の異なる置換基を有する二級アミン、ビス(3-ジメチルアミノプロピル)アミンなどの1つ以上の三級アミノ基を追加として担持する二級アミン、並びにジエタノールアミン及びジイソプロパノールアミンなどのジヒドロキシアルキルアミンが挙げられる。所望により1つ以上の三級アミノ基を追加として担持する二級アミンが好ましい。
【0023】
その他の実施形態ではブロックCは反復単位4をさらに含む。
【0024】
反復単位4は反復単位3の三級アミン基の四級化反応の反応産物として説明可能である。1つの実施形態では前記ポリマーの形成後に四級化が実施される。あるいは、重合の前に対応する不飽和モノマーに対して四級化が実施されてもよい。
【0025】
したがって、反復単位4は反復単位3のアミン基の部分的四級化によって導入され得る。
【0026】
適切な四級化剤は酸存在下でハロゲン化アルキル及びハロゲン化アラルキル、又はエポキシド、例えばグリシジルエーテルから選択され得る。典型的には塩化ベンジル、臭化ベンジル、2-ビニル若しくは4-ビニルベンジルクロリド、塩化メチル、又はヨウ化メチルのようなハロゲン化アルキル及びハロゲン化アラルキルが使用可能である。また、メチルトシラートのようなトシル化物が使用可能である。適切なグリシジルエーテルの例は2-エチルヘキシルグリシジルエーテル及びC13/C15アルキルグリシジルエーテルのようなアルキルグリシジルエーテル又はクレシルグリシジルエーテルのようなアリールグリシジルエーテル、並びにグリシジルメタクリレートである。この四級化反応に使用される酸の例は安息香酸、酢酸、又は乳酸のようなカルボン酸である。その他の酸は1又は2つのエステル置換基を有するリン酸エステルである。カルボン酸と塩化ベンジルの組合せ、カルボン酸と4-ビニルベンジルクロリドの組合せ、及びカルボン酸とグリシジルメタクリレートの組合せが好ましい。
【0027】
その他の実施形態では四級化は式(II)の四級化剤を用いて実施され、
【化6】
式中、
Xは三級アミン基と求核置換反応を行うことができるハロゲン化合物、トリフレート、又はトシル化物のようないわゆる脱離基であり、
は1~8個の炭素原子を有する直鎖型又は分岐鎖型の炭化水素基である。
【0028】
一般式(II)の好ましい化合物はモノクロロ酢酸、トシル化乳酸などの乳酸誘導体、モノクロロプロピオン酸、及び脱離基で置換された比較的に同族性の高いカルボン酸である。
【0029】
1種類以上の四級化剤が同時使用又は逐次使用されてもよい。
【0030】
四級化を介した反復単位3の転換は、DIN16945による前記ポリマーのアミン値によって判断され得る。
【0031】
概して前記ブロックコポリマーは1~250mgKOH/gの範囲内のアミン値を有する。好ましい実施形態では前記ブロックコポリマーのアミン値は10~180mgKOH/gの範囲内、より好ましくは30~160mgKOH/gの範囲内、最も好ましくは50~160mgKOH/gの範囲内にある。
【0032】
好ましい実施形態において、ブロックCの反復単位の50重量%超は、反復単位3及び/又は反復単位4から選択される。いくつかの実施形態において、ブロックCの全て又は本質的に全ての反復単位は、反復単位3及び/又は反復単位4から選択される。
【0033】
本発明の好ましいブロックコポリマーは、好ましくは2000~20000g/mol、より好ましくは3000~17000g/mol、最も好ましくは4000~14000g/molの数平均分子量Mを有するブロックコポリマーである。数平均分子量M及び重量平均分子量Mは、1体積%のジブチルアミンを含むテトラヒドロフランを溶離液として使用し、ポリスチレンを標準物質として使用するゲルパーミエーションクロマトグラフィーによってDIN55672-1:2007-08に準拠して決定される。数平均分子量が高すぎる場合では粘度が邪魔することがある。
【0034】
概して本発明の前記ブロックコポリマーは低い多分散度を有する。多分散度は重量平均分子量Mを数平均分子量Mで割ったものである。前記ブロックコポリマーの多分散度は1.03~1.80の範囲内、より好ましくは1.05~1.40の範囲内にあることが好ましい。
【0035】
ブロック共重合体の典型的な実施形態において、共重合体中のブロックA対ブロックB対ブロックCの重量比は、以下のように記載される;
ブロックA:5~90重量%、好ましくは15~70重量%、より好ましくは20~55重量%
ブロックB:5~90重量%、好ましくは15~70重量%、より好ましくは20~55重量%
ブロックC:2~70重量%、好ましくは8~60重量%、より好ましくは13~50重量%。
ここで、重量%はブロックA、B、及びCの重量の合計に対して計算される。
【0036】
本発明の組成物は、着色料(b)をさらに含む。適切な着色料には顔料、及び染料、不透明化充填材、及びそれらの組合せ物が挙げられる。
【0037】
適切な着色料の例は国際出願PCT/EP2018/081346号の9ページ第30行~13ページ第16行、及び特許第6248838号の6ページ第32行~9ページ第33行に記載されている。また、ピグメントレッド-291、ピグメントイエロー-231、ピグメントグリーン-62、ピグメントグリーン-63、及びカーボンブラック(Raven 5000 Ultra 3, Birla Carbon)が非常に適切な着色料として言及され得る。
【0038】
組成物中で着色料として用いられる顔料は、ISO 13320:2009に準拠したレーザー回折により求められる平均値メジアン粒子径が、1μm以下、好ましくは0.3μm以下、さらに好ましくは50nm以下であることが好ましい。
【0039】
黒色顔料については、ISO 13320:2009に準拠してレーザー回折により求められるメジアン一次粒子径は、好ましくは0.01~0.08μmであり、「窒素吸収比表面積」は、ISO 9277:2010を介して求められる黒色顔料については、好ましくは50~120m/gである。
【0040】
本発明の組成物中のブロック共重合体(a)と着色料(b)との相対重量比は、好ましくは95:5~5:95、より好ましくは65:35~7:93、特に好ましくは50:50~10:90である。
【0041】
本発明の組成物は、少なくとも1つのエチレン性不飽和重合性基を有する化合物(c)をさらに含む。このような化合物の例は、PCT/EP2018/081346の15頁23行~16頁33行に記載されている。
【0042】
本発明の組成物は、アルカリ可溶性樹脂(d)をさらに含む。適切なアルカリ可溶性樹脂の例は、PCT/EP2018/081346の14頁20行~15頁21行、及び特許6248838号の11頁20行~13頁6行に記載されている。
【0043】
好ましいアルカリ可溶性樹脂は、下記である:
【0044】
エチレン性不飽和モノマーと(メタ)アクリル酸及び/又は無水マレイン酸とのコポリマー。ここで、好ましいエチレン性不飽和コモノマーは、スチレン、ベンジルメタクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、アダマントリル(メタ)アクリレート及びグリシジルメタクリレートからなる群から選択される。グリシジル基が重合体中に組み込まれる場合、カルボン酸又は(メタ)アクリレート部分のような官能基を組み込むための酸又は酸無水物との後反応を行うことができる。
【0045】
エチレン性不飽和モノカルボン酸又はそのエステルとエポキシ樹脂及びカルボン酸無水物との反応生成物。ここで、エポキシ樹脂の例は、モノマー及びオリゴマービスフェノールA、F、S型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、フルオレンエポキシ樹脂、いわゆるカルド樹脂である。また、酸無水物の例は、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、イタコン酸無水物、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、ピロメリット酸無水物、及びトリメリット酸無水物である。
【0046】
これらのアルカリ可溶性樹脂は、それぞれ単独で使用することもできるし、組み合わせて使用することもできる。いくつかの実施態様において、アルカリ可溶性樹脂は、80~100mg-KOH/gの範囲の酸価を有する。400~8000g/molの範囲の数平均分子量を有するアルカリ可溶性樹脂がしばしば使用される。
【0047】
所望であれば、さらなる成分が組成物中に含まれてもよい。
さらなる成分の例には、フィルム形成バインダー、他の樹脂及びポリマー、反応性希釈剤及び溶媒、硬化触媒、並びにさらなる添加剤が含まれる。
【0048】
溶媒は有機溶媒が適当である。本発明の組成物の有機溶剤の含有量は、本発明の組成物の全重量の10~99重量%であることが好ましく、20~97重量%であることがより好ましい。
【0049】
このような有機溶媒としては、例えば下記を挙げることができる:エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールジアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート等のグリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチルエーテルのようなジアルキルエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンのようなケトン;エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びグリセリンのような一価又は多価アルコール;n-ヘキサン等の脂肪族炭化水素;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素;トルエン、キシレン、クメン等の芳香族炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチル等の直鎖状又は環状のエステル;アセトニトリル及びベンゾニトリル等のニトリル;又はそれらの混合物。
【0050】
また、エトキシエチルプロピオネート、及びn-ブタノールを含有する溶媒ブレンド、例えば、n-ブタノールとジメチルスルホキシドとのブレンドも好適である。
【0051】
好ましくは、有機溶媒は、グリコールモノアルキルエーテル、グリコールジアルキルエーテル、グリコールアルキルエーテルアセテート及びそれらの混合物からなる群から選択される。グリコールアルキルエーテルアセテートがさらに好ましい。最も好ましいのは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである。グリコールアルキルエーテルアセテートは、単独で、又は他の溶媒と組み合わせて使用することができる。
【0052】
上述のように、本発明の組成物は、カラーフィルターを製造するのに非常に適している。したがって、本発明はさらに、カラーフィルターを調製するための方法に関し、この方法は、本発明の組成物を基材に適用し、化学線に暴露することによって組成物の選択された領域を硬化させる工程を含む。
【0053】
化学線は、化学反応を誘発することができる放射線である。化学線の例は、UV放射線及び電子ビーム放射線である。
【0054】
好ましい実施形態では、この方法は、カラーフィルターをアルカリ含有溶液で処理し、そして未硬化材料を除去する工程をさらに含む。
【0055】
好ましくは、カラーフィルターは、液晶ディスプレイ、液晶スクリーン、色解像度デバイス又はセンサ等のデバイスに含まれる。
【実施例
【0056】
使用した原料
MMA: メチルメタクリレート(Evonik社)
BMA: n-ブチルメタクリレート(Evonik社)
EHMA: 2-エチルヘキシルメタクリレート(Evonik社)
ETMA: エチルトリグリコールメタクリレート(Evonik社)
BDGMA: ブチルジグリコールメタクリレート(Evonik社)
MPEG-400MA: メトキシポリグリコール(エチレンオキシド単位数:9)メタクリレート(新中村化学工業株式会社)
MPEG-1000MA: メトキシポリグリコール(平均エチレンオキシド単位数:23)メタクリレート(新中村化学工業株式会社)
DMAEMA: N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート(Evonik社)
MMTP: 1-メトキシ-1-(トリメチルシロキシ)-2-メチルプロペン(Sigma-Aldrich社)
触媒: 3-クロロ安息香酸テトラブチルアンモニウム、アセトニトリル中50%強度、米国特許第4588795号明細書参照
AMBN: 2,2’-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)(Akzoノーベル社)
PMA: 1-メトキシ-2-プロピルアセテート(DOWケミカルズ社)
PM: 1-メトキシ-2-プロピルアルコール(DOWケミカルズ社)
BzCl: 塩化ベンジル(Sigma-Aldrich社)
Grilonit RV1814: アルキル(炭素数:13~15)グリシジルエーテル(EMS-GRILTECH社)
CGE: o-クレシルグリシジルエーテル(Sigma-Aldrich社)
【0057】
1-メトキシ-2-プロピルアセテート及び全てのモノマーを使用前に48時間にわたって3Åのモレキュラーシーブ上で貯蔵した。
【0058】
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
高速液体クロマトグラフィーポンプ(WATERS 600 HPLCポンプ)及び示差屈折率検出器(Waters 410)を使用して35℃でDIN55672-1:2007-08に従って数平均分子量Mn及び重量平均分子量Mw及び分子量分布を決定した。WATERS社の300mm×7.8mm内径/カラムのサイズ、5μmの粒径、並びに孔径がHR4、HR2、及びHR1の3本のStyragelカラムの組合せを分離カラムとして使用した。使用した溶離液は1mL/分の溶出速度を有する1体積%のジブチルアミンを含むテトラヒドロフランであった。ポリスチレン標準物質を使用して従来法による校正を実施した。
【0059】
非揮発分量(固形分量)の測定
予備乾燥したアルミ皿内に試料(1.0±0.2gの被験物質)を正確に秤量し、約2mlのエタノールを添加した。均一化した後で、それを、塗装用の乾燥キャビネットの中において150℃で20分間にわたって乾燥し、デシケーター内で冷却し、その後で再秤量した。残留物がその試料中の固形分量に相当する(ISO3251)。
【0060】
アミン値の測定
80mLのビーカー内に1.5~3.0gの試料を正確に秤量し、50mLの酢酸を用いてこれを溶解した。pH電極を装備する自動滴定装置を使用して0.1mol/LのHClO酢酸溶液でこの溶液を中和滴定した。滴定pH曲線の変曲点を滴定エンドポイントとして使用し、以下の式によりアミン値を得た。
アミン値[mgKOH/g]=(561×0.1×f×V)/(W×S)
(式中、
fは滴定剤の係数であり、
Vは滴定エンドポイントにおける滴定量[mL]であり、
Wは試料の測定された重量[g]であり、
Sは試料の固形分濃度[重量%]である。)
【0061】
酸値の測定
80mLのビーカー内に1.5~3.0gの試料を正確に秤量し、50mLのエタノールを用いてこれを溶解した。pH電極を装備する自動滴定装置を使用して0.1mol/Lのエタノール性KOH溶液でこの溶液を中和滴定した。滴定pH曲線の変曲点を滴定エンドポイントとして使用し、以下の式によりアミン値を得た。
酸値[mgKOH/g]=(561×0.1×f×V)/(W×S)
(式中、
fは滴定剤の係数であり、
Vは滴定エンドポイントにおける滴定量[mL]であり、
Wは試料の測定された重量[g]であり、
Sは試料の固形分濃度[重量%]である。)
【0062】
ジブロックコポリマーDB-1の合成
42.4gの1-メトキシ-2-プロピルアセテート(PMA)を無水反応器内に入れた。46.2gのブロックAのモノマー混合物1を、60分間にわたって滴下して添加した。投入開始直後に、それぞれの量の開始剤と上記の「触媒」をこの反応器に入れた。反応を通して反応温度を20℃に保持した。ブロックAのモノマー混合物の投入終了後に、8.1gのブロックBのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。ブロックBのモノマー混合物の投入終了後の後続の反応時間は60分間であった。その後、1.6gの2-メトキシプロパノールを添加した。
【0063】
ジブロックコポリマーDB-1の実験結果が表1に記載されている。
【0064】
ジブロックコポリマーDB-2~DB-6の合成
異なる量のMMTP、上記の「触媒」、ブロックAのモノマー混合物、及びブロックBのモノマー混合物(詳細が表1に記載されている)を使用したことを除いて、ブロックコポリマーDB-1について使用された方法と同じ方法を用いて、ジブロックコポリマーDB-2~DB-5を合成した。
【0065】
ランダムコポリマーRC-1の合成
25.0gのPMAを反応器内に入れ、その反応器を120℃まで加熱した。その後、60.0gのモノマー混合物1と13.5gの開始剤溶液(3.5gのAMBNを10.0gのPMA中に溶解した)を別々に3時間にわたって滴下してその反応器に添加した。モノマー混合物と開始剤溶液の添加が完了した後に、その反応器を撹拌しながら1時間にわたって120℃で保持した。その後、5.5gの開始剤溶液(0.5gのAMBNを5.0gのPMA中に溶解した)をその反応器内に添加した。開始剤溶液の添加後の後続の反応時間は60分間であった。
【0066】
ランダムコポリマーRC-1の分析結果が表1に記載されている。
【0067】
トリブロックコポリマーTB-1(ACB構造)の合成
36.8gのPMAを無水反応器内に入れた。15.8gのブロックAのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。投入開始直後にそれぞれの量のMMTPと上記の「触媒」をこの反応器に入れた。反応を通して反応温度を20℃に保持した。ブロックAのモノマー混合物の投入終了後に、20.2gのブロックCのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックCのモノマー混合物の投入終了後に、24.0gのブロックBのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックBのモノマー混合物の添加終了後の後続の反応時間は60分間であった。その後、1.6gの2-メトキシプロパノールを添加した。
【0068】
トリブロックコポリマーTB-1の実験結果が表2に記載されている。
【0069】
トリブロックコポリマーTB-2(BAC構造)の合成
36.8gのPMAを無水反応器内に入れた。23.9gのブロックBのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。投入開始直後にそれぞれの量のMMTPと上記の「触媒」をこの反応器に入れた。反応を通して反応温度を20℃に保持した。ブロックBのモノマー混合物の投入終了後に、15.9gのブロックAのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックAのモノマー混合物の投入終了後に、20.2gのブロックCのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックCのモノマー混合物の添加終了後の後続の反応時間は60分間であった。その後、1.6gの2-メトキシプロパノールを添加した。
【0070】
トリブロックコポリマーTB-2の実験結果が表2に記載されている。
【0071】
トリブロックコポリマーTB-3(ABC構造)の合成
36.8gのPMAを無水反応器内に入れた。15.0gのブロックAのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。投入開始直後にそれぞれの量のMMTPと上記の「触媒」をこの反応器に入れた。反応を通して反応温度を20℃に保持した。ブロックAのモノマー混合物の投入終了後に、18.1gのブロックBのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックBのモノマー混合物の投入終了後に、26.9gのブロックBのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックCのモノマー混合物の添加終了後の後続の反応時間は60分間であった。その後、1.6gの2-メトキシプロパノールを添加した。
【0072】
トリブロックコポリマーTB-3の実験結果が表2に記載されている。
【0073】
トリブロックコポリマーTB-4(ACB構造)の合成
36.8gのPMAを無水反応器内に入れた。24.1gのブロックAのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。投入開始直後にそれぞれの量のMMTPと上記の「触媒」をこの反応器に入れた。反応を通して反応温度を20℃に保持した。ブロックAのモノマー混合物の投入終了後に、18.1gのブロックCのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。ブロックCのモノマー混合物の投入終了後に、24.1gのブロックBのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックBのモノマー混合物の添加終了後の後続の反応時間は60分間であった。その後、1.6gの2-メトキシプロパノールを添加した。
【0074】
トリブロックコポリマーTB-4の実験結果が表2に記載されている。
【0075】
トリブロックコポリマーTB-5(BAC構造)の合成
36.8gのPMAを無水反応器内に入れた。40.0gのブロックBのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。投入開始直後にそれぞれの量のMMTPと上記の「触媒」をこの反応器に入れた。反応を通して反応温度を20℃に保持した。ブロックBのモノマー混合物の投入終了後に、28.2gのブロックAのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックAのモノマー混合物の投入終了後に、11.8gのブロックCのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。ブロックCのモノマー混合物の添加終了後の後続の反応時間は60分間であった。その後、1.6gの2-メトキシプロパノールを添加した。
【0076】
トリブロックコポリマーTB-5の実験結果が表2に記載されている。
【0077】
トリブロックコポリマーTB-6(BAC構造)の合成
36.8gのPMAを無水反応器内に入れた。25.8gのブロックBのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。投入開始直後にそれぞれの量のMMTPと上記の「触媒」をこの反応器に入れた。反応を通して反応温度を20℃に保持した。ブロックBのモノマー混合物の投入終了後に、25.8gのブロックAのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックAのモノマー混合物の投入終了後に、8.4gのブロックCのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。ブロックCのモノマー混合物の添加終了後の後続の反応時間は60分間であった。その後、1.6gの2-メトキシプロパノールを添加した。
【0078】
トリブロックコポリマーTB-6の実験結果が表2に記載されている。
【0079】
トリブロックコポリマーTB-7(ACB構造)の合成
36.8gのPMAを無水反応器内に入れた。19.9gのブロックAのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。投入開始直後にそれぞれの量のMMTPと上記の「触媒」をこの反応器に入れた。反応を通して反応温度を20℃に保持した。ブロックAのモノマー混合物の投入終了後に、20.2gのブロックCのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。ブロックCのモノマー混合物の投入終了後に、19.9gのブロックBのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。ブロックBのモノマー混合物の添加終了後の後続の反応時間は60分間であった。その後、1.6gの2-メトキシプロパノールを添加した。
【0080】
トリブロックコポリマーTB-7の実験結果が表3に記載されている
【0081】
トリブロックコポリマーTB-8(BAC構造)の合成
36.8gのPMAを無水反応器内に入れた。10.0gのブロックBのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。投入開始直後にそれぞれの量のMMTPと上記の「触媒」をこの反応器に入れた。反応を通して反応温度を20℃に保持した。ブロックBのモノマー混合物の投入終了後に、23.1gのブロックAのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックAのモノマー混合物の投入終了後に、26.9gのブロックCのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。ブロックCのモノマー混合物の添加終了後の後続の反応時間は60分間であった。その後、1.6gの2-メトキシプロパノールを添加した。
【0082】
トリブロックコポリマーTB-8の実験結果が表3に記載されている。
【0083】
トリブロックコポリマーTB-9(ABC構造)の合成
36.8gのPMAを無水反応器内に入れた。24.1gのブロックAのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。投入開始直後にそれぞれの量のMMTPと上記の「触媒」をこの反応器に入れた。反応を通して反応温度を20℃に保持した。ブロックAのモノマー混合物の投入終了後に、24.1gのブロックBのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックBのモノマー混合物の投入終了後に、11.8gのブロックCのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。ブロックCのモノマー混合物の添加終了後の後続の反応時間は60分間であった。その後、1.6gの2-メトキシプロパノールを添加した。
【0084】
トリブロックコポリマーTB-9の実験結果が表3に記載されている。
【0085】
トリブロックコポリマーTB-10(BAC構造)の合成
36.8gのPMAを無水反応器内に入れた。23.9gのブロックBのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。投入開始直後にそれぞれの量のMMTPと上記の「触媒」をこの反応器に入れた。反応を通して反応温度を20℃に保持した。ブロックBのモノマー混合物の投入終了後に、15.9gのブロックAのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックAのモノマー混合物の投入終了後に、20.2gのブロックCのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。ブロックCのモノマー混合物の添加終了後の後続の反応時間は60分間であった。その後、1.6gの2-メトキシプロパノールを添加した。
【0086】
トリブロックコポリマーTB-10の実験結果が表3に記載されている。
【0087】
トリブロックコポリマーTB-11(BAC構造)の合成
36.8gのPMAを無水反応器内に入れた。33.0gのブロックBのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。投入開始直後にそれぞれの量のMMTPと上記の「触媒」をこの反応器に入れた。反応を通して反応温度を20℃に保持した。ブロックBのモノマー混合物の投入終了後に、22.0gのブロックAのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックAのモノマー混合物の投入終了後に、5.0gのブロックCのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。ブロックCのモノマー混合物の添加終了後の後続の反応時間は60分間であった。その後、1.6gの2-メトキシプロパノールを添加した。
【0088】
トリブロックコポリマーTB-11の実験結果が表3に記載されている。
【0089】
トリブロックコポリマーTB-12(ABC構造)の合成
36.8gのPMAを無水反応器内に入れた。27.8gのブロックAのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。投入開始直後にそれぞれの量のMMTPと上記の「触媒」をこの反応器に入れた。反応を通して反応温度を20℃に保持した。ブロックAのモノマー混合物の投入終了後に、12.0gのブロックBのモノマーを30分間にわたって滴下して添加した。ブロックBのモノマー混合物の投入終了後に、20.2gのブロックCのモノマー混合物を30分間にわたって滴下して添加した。ブロックCのモノマー混合物の添加終了後の後続の反応時間は60分間であった。その後、1.6gの2-メトキシプロパノールを添加した。
【0090】
トリブロックコポリマーTB-12の実験結果が表3に記載されている。
【0091】
四級化ジブロックコポリマーQB-1の合成
54.2gのジブロックコポリマーDB-2、37.4gのPMA、5.9gのGrilonit RV 1814、及び2.5gの安息香酸を反応器内に入れ、その反応器を120℃まで加熱した。四級化反応を4時間にわたって120℃で実施した。四級化ジブロックコポリマーQB-1の概要が表4に提示されている。
【0092】
四級化トリブロックコポリマーQTB-1の合成
58.4gのトリブロックコポリマーTB-1、7.6gのPMA、29.0gのPM、及び5.0gの塩化ベンジルを反応器内に入れ、その反応器を120℃まで加熱した。四級化反応を4時間にわたって120℃で実施した。四級化ジブロックコポリマーQTB-1の概要が表4に提示されている。
【0093】
四級化トリブロックコポリマーQTB-2の合成
異なるタイプの中間ポリマー(詳細は表4に記載されている)を使用したことを除いて四級化トリブロックコポリマーQTB-1で使用したのと同じ方法を使用して、四級化トリブロックコポリマーQTB-2を合成した。
【0094】
四級化ランダムコポリマーQR-1の合成
異なるタイプの中間ポリマー(詳細は表4に記載されている)を使用したことを除いて四級化トリブロックコポリマーQTB-1で使用したのと同じ方法を使用して、四級化ランダムコポリマーQR-1を合成した。
【0095】
アルカリ可溶性樹脂R1の合成
300gのPMAを反応器内に入れた。137gのBzMA、34gのメタクリル酸、及び1.65gのAMBNを180分間にわたって120℃の温度で投入した。投入終了後の後続の反応時間は120分間であった。その後、(20分間にわたり150℃でDIN EN ISO3251:2008-06に従って)PMAを使用して固形分量を35重量%に調節した。
【0096】
【表1】
【0097】
【表2】
【0098】
【表3】
【0099】
【表4】
【0100】
着色組成物の調製
カラーフィルター用途に使用される赤色分散液、緑色分散液、及び青色分散液の作製
PG-58: ファストゲン・グリーンA110(DIC株式会社)
PR-254: イルガフォア・レッドBT-CF(BASF社)
PB-15:6: ファストゲン・ブルーEP-193(DIC株式会社)
【0101】
カラーフィルター用途に使用される分散液R-1を作製するための方法
6.4gのアルカリ可溶性樹脂R1及び表5に示される5.6gの分散剤DB-1を140mlのガラスボトル内に入れた。その後、30.5gのPMAをそのガラスボトルに添加してこのアルカリ可溶性樹脂R1と分散剤を溶解した。その後、7.5gのPR-254と150gのジルコニアビーズ(直径:0.4~0.6mm)をそのガラスボトルの中に加えた。5時間にわたって30℃でLAU社の分散装置DAS200内で分散処理を実施した。5時間後にジルコニアビーズを除去するためにこの濃縮物を濾過して50mlのガラスボトルに入れた。
【0102】
カラーフィルター用途に使用される分散液R-2~R-5、G-1~G-10、及びB-1~B-4を作製するための一般的方法
分散液R-1の方法に従って分散液分散液R-2~R-5、G-1~G-10、及びB-1~B-4を調製した(詳細は表5に記載されている)。
【0103】
【表5】
【0104】
塗布検査の結果
赤色分散液、緑色分散液、及び青色分散液の粘度
BROOKFIELD粘度計DV-II+(BROOKFIELD社、粘度の上限:1000mPa・s)を使用することにより赤色分散液、緑色分散液、及び青色分散液の粘度を測定した。
【0105】
赤色分散液、緑色分散液、及び青色分散液の粒径
粒径分析機ELSZ-1000(大塚電子株式会社)を使用することにより赤色分散液、緑色分散液、及び青色分散液の粒径(中間値直径:D50)を測定した。
【0106】
レジストインクの作製
BYK-330: シリコーンタイプの添加剤(BYK-Chemie社)
アロニックス M305: ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亜合成株式会社)
Omnirad 369: 以前の名称:イルガキュア369、2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-4’-モルホリノブチロフェノン(IGM Resins社)
【0107】
分散液: 50.0g
2%のBYK-330のPMA溶液: 1.0g
アルカリ可溶性樹脂R-1: 14.2g
アロニックスM305: 2.0g
Omnirad 369: 1.0g
PMA: 31.8g
合計: 100.0g
【0108】
適用試験結果
現像性
バーコーターNo.4を使用することによりガラス板に赤色レジストインク、緑色レジストインク、及び青色レジストインクを塗布し(未乾燥塗膜で9.16μmの厚さ)、これらの塗膜を3分間にわたって80℃で乾燥した。乾燥したこれらの塗膜を徐々に(10~60秒の間隔で)0.05%のKOH水溶液に浸漬した。水によってこれらの塗膜を洗浄した後にキムワイプ(キンバリー・クラーク社の製品)を使用することにより塗膜を拭き、塗膜の外観を以下に記載されるように評価した。
1(優良):拭き取り後に塗膜が完全に取り除かれた。
2(非常に良好):拭き取り後に塗膜が部分的に取り除かれた。
3(良好):拭き取り後に塗膜が取り除かれなかったが、塗膜の表面はほとんど取り除かれた。
4(不充分):拭き取り後に塗膜が取り除かれなかったが、塗膜の表面は部分的に取り除かれた。
5(不良):拭き取り後に塗膜の外観が変化しなかった。
【0109】
PMA中での再溶解性
バーコーターNo.4を使用することによりガラス板に赤色レジストインク、緑色レジストインク、及び青色レジストインクを塗布し(未乾燥塗膜で9.16μmの厚さ)、これらの塗膜を3分間にわたって80℃で乾燥した。1滴のPMAを塗膜上に置き、キムワイプを使用することによりこれを直ぐに拭き取った。拭き取り後の塗膜の外観を以下のように評価した。
1(優良):拭き取り後にPMA液滴の跡の中の塗膜が完全に取り除かれた。
2(非常に良好):拭き取り後にPMA液滴の跡の中の塗膜が部分的に取り除かれた。
3(良好):拭き取り後にPMAの跡の中の塗膜が取り除かれなかったが、塗膜の表面はほとんど取り除かれた。
4(不充分):拭き取り後にPMAの跡の中の塗膜が取り除かれなかったが、塗膜の表面は部分的に取り除かれた。
5(不良):拭き取り後に塗膜の外観が変化しなかった。
【0110】
実施例1~12:赤色(R)分散液、緑色(G)分散液、及び青色(B)分散液の粘度及び粒径、並びに赤色(R)レジストインク、緑色(G)レジストインク、及び青色(B)レジストインクの現像性及びPMA中での再溶解性
赤色分散液、緑色分散液、及び青色分散液の粘度(20℃、回転速度60rpmにおけるmPa・s)及び粒径(D50)は表6に記載されている。また、赤色レジストインク、緑色レジストインク、及び青色レジストインクの現像性及びPMA中での再溶解性も表6に記載されている。
【0111】
【表6】
【0112】
比較例C-1~C-7:赤色(R)分散液、緑色(G)分散液、及び青色(B)分散液の粘度及び粒径、及び赤色(R)レジストインク、緑色(G)レジストインク、及び青色(B)レジストインクの現像性及びPMA中での再溶解性
赤色分散液、緑色分散液、及び青色分散液の粘度(20℃、回転速度60rpmにおけるmPa・s)及び粒径(D50)が表7に記載されている。更に、赤色レジストインク、緑色レジストインク、及び青色レジストインクの現像性及びPMA中での再溶解性も表7に記載されている。
【表7】
【0113】
表6及び表7の結果によると、トリブロックコポリマーを含む赤色分散液、緑色分散液、及び青色分散液は、優良な分散性と貯蔵安定性を示した。また、トリブロックコポリマーを含む赤色レジストインク、緑色レジストインク、及び青色レジストインクも、優良な現像性とPMA中での再溶解性の間の良好なバランスを示した(実施例1~12)。
【0114】
他方で、ランダムコポリマー又は四級化ランダムコポリマーを含む赤色分散液、緑色分散液、及び青色分散液は、比較的低い分散性及び/又は貯蔵安定性を示した(比較例C-5、C-7)。ジブロックコポリマーを含む赤色分散液、緑色分散液、及び青色分散液は、良好な分散性及び貯蔵安定性を示した。しかしながら、ジブロックコポリマーを含む赤色レジストインク、緑色レジストインク、及び青色レジストインクは、現像性及び/又はPMA中での再溶解性の間の劣ったバランスを示した(比較例C-1~C-4、C-6)。
【手続補正書】
【提出日】2021-05-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記を含有する組成物:
(a)下記を含むブロックコポリマー:
(i)下記の反復単位1を有する少なくとも1つのブロックA:
【化1】
式中、
ZがO又はNHであり、
がH又はCHであり、
がヒドロカルビル基であ
前記ブロックAの反復単位の70重量%超が、反復単位1から選択される、
(ii)下記の反復単位2を有する少なくとも1つのブロックB:
【化2】
式中、
ZがO又はNHであり、
がH又はCHであり、
が少なくとも1つの非環状エーテル基を有する基であ
前記ブロックBの反復単位の50重量%超が、反復単位2から選択される、
(iii)下記の反復単位3又は4の少なくとも一方を有する少なくとも1つのブロックC:
【化3】
【化4】
前記ブロックCの反復単位の50重量%超が、反復単位3及び反復単位4から選択される、
式中、
ZがO又はNHであり、
がH又はCHであり、
が2~4個の炭素原子を有する有機基であり、
が独立してそれぞれ有機基であり、2つのRが場合によっては相互に結合して環状構造を形成しており、
が有機基又は水素であり、かつ
が非ポリマー性アニオンである、
(b)着色料
(c)少なくとも1つのエチレン性不飽和重合性基を有する化合物、及び
(d)アルカリ可溶性樹脂。
【請求項2】
前記ブロックコポリマーのブロックAが、ブロックBとブロックCとの間に配置されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ブロックコポリマーのブロックBが、ブロックAとブロックCとの間に配置されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記ブロックコポリマーのブロックCが、ブロックAとブロックBとの間に配置されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記ブロックコポリマーが、ブロックA、ブロックB、及びブロックCからなる、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記ブロックコポリマーが、5~90重量%のブロックA、5~90重量%のブロックB、及び2~70重量%のブロックCを含み、ここで、重量%がブロックA、B及びCの合計に基づいて計算される、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記ブロックコポリマーの数平均分子量Mが2000~20000g/molである、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
請求項1~のいずれか一項に記載の組成物を基材に適用すること、及び
化学線に露出させることによって前記組成物の選択された領域を硬化させること、
を含む、カラーフィルターの製造方法。
【請求項9】
前記カラーフィルターをアルカリ含有溶液で処理し、未硬化の材料を除去する工程をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の方法によって得ることができるカラーフィルター。
【請求項11】
請求項10に記載のカラーフィルターを有する、液晶ディスプレイ、液晶スクリーン、色解像度デバイス、又はセンサから選択されるデバイス。
【国際調査報告】