(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-27
(54)【発明の名称】スペース及びデバイスに基づくルールをIoT環境内のエンジンに組み込むためのシステム及び方法(ACL)
(51)【国際特許分類】
H04L 65/102 20220101AFI20220620BHJP
H04L 12/46 20060101ALI20220620BHJP
H04L 67/125 20220101ALI20220620BHJP
G16Y 40/30 20200101ALI20220620BHJP
【FI】
H04L65/102
H04L12/46 100C
H04L67/125
G16Y40/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021563639
(86)(22)【出願日】2020-04-24
(85)【翻訳文提出日】2021-12-23
(86)【国際出願番号】 IB2020000309
(87)【国際公開番号】W WO2020217099
(87)【国際公開日】2020-10-29
(32)【優先日】2019-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521466471
【氏名又は名称】グーイー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GOOEE LIMITED
【住所又は居所原語表記】Trident House Ground Floor, Trident House, Victoria Street, St. Albans AL1 3HZ (GB)
(74)【代理人】
【識別番号】100174252
【氏名又は名称】赤津 豪
(72)【発明者】
【氏名】クームス,サイモン
(72)【発明者】
【氏名】スコット,ライル
(72)【発明者】
【氏名】モラン,ローデス,モリーナ
(72)【発明者】
【氏名】トラジャノ,リゲル,ケン
(72)【発明者】
【氏名】シルバーマン,シュムエル
【テーマコード(参考)】
5K033
【Fターム(参考)】
5K033BA08
5K033BA11
5K033DA17
(57)【要約】
本発明は、IoT設定に接続された1つまたは複数のスペース内に配置された1つまたは複数のデバイスに迅速な応答を提供し、かつ1つまたは複数のデバイスを制御するためのシステムであって、1つまたは複数の選択されたスペース内で、リアルタイムで、環境的な、電子デバイス及び人間のアクティビティに関するデータを検知及び取得するように構成された、1つまたは複数の電子デバイスに関連する1つまたは複数のセンサと、データをやりとりするための少なくとも1つのデバイスと、1つまたは複数のセンサから検知されたデータを少なくとも1つのデータベースに収集及び通信するように構成された少なくとも1つのゲートウェイであって、データベースが、一方側では少なくとも1つのゲートウェイに接続され、また、少なくとも1つのクラウドサーバに接続されている、少なくとも1つのゲートウェイと、を備えたシステムである。少なくとも1つのクラウドサーバは、1つまたは複数の論理アクション及び応答スクリプトとともにインストールされた、スペース及びデバイスに基づくルールのエンジン/モジュールに通信可能に結合されており、当該1つまたは複数の論理アクション及び応答スクリプトが、IoT設定内の1つまたは複数の選択されたスペース内のスペース及びデバイスに関連するパラメータを制御するように構成されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
IoT設定内で接続された1つまたは複数のスペース内に配置された1つまたは複数のデバイスに迅速な応答を提供し、かつ前記1つまたは複数のデバイスを制御するためのシステムであって、
a.1つまたは複数の選択されたスペース内で、リアルタイムで、環境的な、電子デバイス及び人間のアクティビティに関するデータを検知及び取得するように構成された、1つまたは複数の電子デバイスに関連する1つまたは複数のセンサと、
b.データをやりとりするための少なくとも1つのデバイスと、
c.前記1つまたは複数のセンサから前記検知されたデータを少なくとも1つのデータベースに収集及び通信するように構成された少なくとも1つのゲートウェイであって、前記データベースが、一方側では少なくとも1つのゲートウェイに接続され、また、少なくとも1つのサーバに接続されている、前記少なくとも1つのゲートウェイと、
を備え、
d.前記少なくとも1つのサーバが、1つまたは複数の論理アクション及び応答スクリプトとともにインストールされた、スペース及びデバイスに基づくルールのエンジン/モジュールに通信可能に結合されており、前記1つまたは複数の論理アクション及び応答スクリプトが、前記IoT設定内の前記1つまたは複数の選択されたスペース内のスペース及びデバイスに関連するパラメータを制御するように構成されている、
前記システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのサーバが、クラウドベースのサーバである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのデータベースが、前記1つまたは複数の選択されたスペース内の前記1つまたは複数のセンサ及び前記1つまたは複数のデバイスの「状態」に関する情報を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのデータベースが、双方向にデータを受信/送信し、それにより、ローカル及びクラウドベースの制御データをサポートする、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記1つまたは複数のセンサが、1つまたは複数の環境センサ、カラー/RGBセンサ、及び色温度センサを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記1つまたは複数の環境センサが、低解像度撮像センサ、周辺光センサ、方位センサ、移動検出センサ、及び高度センサ、VLC/DLC送信機及び/または受信機、ならびに温度センサの、1つまたは複数を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記1つまたは複数の論理アクションのすべて、及び前記1つまたは複数の応答スクリプトのすべてが、前記1つまたは複数のセンサのすべて、及び前記1つまたは複数の電子デバイスのすべてと同一である、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
スクリプト言語が、前記1つまたは複数の選択されたスペースに対する、前記1つまたは複数のセンサの関係を記載する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記環境センサが、環境内の人間または任意の他のオブジェクトの数を検出及び判定するように構成されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項10】
前記1つまたは複数のセンサが、前記1つまたは複数のセンサが設置された前記設定内の人間の個人または他のオブジェクトの数を検出及び判定し、前記1つまたは複数のセンサが、前記設定内の各個人/オブジェクトの位置及び向きを検出及び判定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記環境センサが、設定内の各オブジェクトの前記位置及び向きを検出するように構成されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項12】
前記環境センサが、人間またはオブジェクトが設定内にどれだけ長くいるかを判定するように構成されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項13】
前記システムが、任意の新たな論理アクション/応答スクリプトの動的な統合を可能にするように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記システムが、前記論理アクション及び応答スクリプトのあらゆる変更を伴わずに、動的な将来のセンサをシステムに組み込むことを可能にするように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記システムが、任意の既存のIoTシステムにインストールされるように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくとも1つのデータベースが、少なくとも1つのローカルゲートウェイに通信可能に結合された、1つまたは複数の分散されたデータベースを含んでいる、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記少なくとも1つのクラウドサーバが、前記少なくとも1つのデータベースから受信されたデータを管理し、前記IoT環境内のデバイスを制御するための、プリセットされた論理アクション/応答スクリプトに基づく制御データを返信するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
少なくとも1つのデータベースの各々が、1つまたは複数のデバイス及びセンサの各々の現在の状態、及び、1つまたは複数のデバイス及びセンサの各々を管理するデバイスベースのルールのセットを反映する、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記システムが、前記1つまたは複数の選択されたスペース内のデバイスを制御するために、論理アクション/応答スクリプトの新たなセットの動的な統合を可能にするように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記1つまたは複数のデバイスが、1つまたは複数の照明器具またはライティングデバイスを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
すべてのルールまたは情報の変化が、前記少なくとも1つのデータベースの少なくとも1つの間で、リアルタイムで分散され、リアルタイムでルールのセットに基づきコンフリクトが解決される、請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
アクションの応答のシンタックスが、IF…THEN論理の形態である、請求項1に記載のシステム。
【請求項23】
前記IF…THENにある場合、応答のシンタックスが、IF「ある論理が真である」場合、THEN「何かをする」である、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記IF…THEN論理が、複数のオペレーション、及び複数のオペレーションのオペレーションに基づき、詳細のレベルが、センサの読取り値である、請求項22に記載のシステム。
【請求項25】
データをやりとりするための前記デバイスが無線デバイスである、請求項1に記載のシステム。
【請求項26】
前記システムが、照明の配置を操作及び制御する、請求項1に記載のシステム。
【請求項27】
前記システムが植物園を操作及び制御する、請求項1に記載のシステム。
【請求項28】
前記システムがマイクロチップ製造設備を操作及び制御する、請求項1に記載のシステム。
【請求項29】
IoT環境内で接続された1つまたは複数のデバイスに迅速な応答を提供するため、及び、前記1つまたは複数のデバイスを制御するための方法であって、
a.前記IoT環境内の1つまたは複数のスペースを介して、1つまたは複数のスペース内の1つまたは複数のデバイスの状態の情報に関する1つまたは複数のデータを収集するステップと、
b.無線ネットワークを介して、少なくとも1つのローカルゲートウェイにより、前記IoT環境内の複数のセンサから、検知されたデータすべてを受信するステップであって、前記複数のセンサが、前記1つまたは複数のデバイスに含まれる、前記受信するステップと、
c.1つまたは複数のデータベースにより、少なくとも1つのローカルゲートウェイから検知されたデータすべてを収集し、リモートのクラウドサーバシステムに前記データを送信するステップと、
d.入力データを前記受信することと、少なくとも1つのクラウドサーバにより、1つまたは複数の論理アクション及び応答スクリプトを前記分散されたデータベースに送信することと、を処理及び相関させるステップと、
e.前記少なくとも1つのデータベースから、特定のスペースまたは複数のスペースに関連する前記少なくとも1つのローカルゲートウェイの1つに、出力制御データを送信するステップと、
f.前記IoT環境内の前記1つまたは複数のスペース内の、受信された制御データを介して、スペース及びデバイスに関連するパラメータを制御するステップと、
を含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年4月25日に出願されたUS62/838,732からの優先権を主張する。このUS62/838,732の内容は、参照することにより、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、IoT環境または設定に接続された1つまたは複数のデバイスに迅速な応答を提供すること、及びこれらデバイスを制御することのために、1つまたは複数のスペース及びデバイスに基づくルールをエンジンまたはモジュールに組み込むためのシステム及び方法を対象としている。具体的には、本システムは、手動及び/または自動の両方でルールを組み込むことが可能であり、また、より速いレートで低レベルの制御の決定を扱うことができる。より具体的には、本システムは、手動及び/または自動の両方でルールを組み込むことが可能であり、また、より速いレートで低レベルの制御の決定を扱うことができる。
【背景技術】
【0003】
「モノのインターネット」は、インターネットのインフラストラクチャ内の、特有に識別可能である、埋め込まれたデバイスの相互接続に関する。究極的には、IoTは、新たな、幅広い範囲のタイプのアプリケーションに繋がると予測されている。この中で、実際的に任意のタイプの物理的なものが、それ自体に関する情報、またはその周囲のことを提供する場合があり、及び/または、インターネットまたはクラウドサーバを介して、クライアントデバイスを通してリモートで制御される場合がある。
【0004】
IoTの開発及び採用は、接続性、電力、及び標準化の欠如に関する課題に起因して、遅れている。現在、開発者が新たなIoTデバイス及びサービスを設計及び提供することを可能にする標準的なプラットフォームは存在しない。IoTスペースに入るものに関し、開発者は、グラウンドアップからIoTプラットフォーム全体を設計しなければならない。このことは、各プロバイダが、IoTデバイスを設計及び接続するための私有の技術を使用する結果となり、したがって、複数のタイプのIoTデバイスの採用を、エンドユーザには困難なものにしている。さらに、高解像度の撮像センサを使用する場合、個人のプライバシー及び同一性を保護することに関する課題、及び、生産時間においてどれが利用可能になるかを知らずに、複数のセンサをどのように組み合わせるかの課題がある。
【0005】
たとえば、通常のIoT環境では、固定されており、環境内の特定の位置にあるままであると予測されている、複数のIoT光出力デバイスが存在する。固定IoT光出力デバイスの実施例には、シーリングライト、デスクランプ及びフロアランプ(ほとんどの場合固定されている)、モニターディスプレイなどが含まれ得る。これらデバイスは、通常、IoT環境の特定の領域に十分なライティングを提供するように配置されている。この環境は、部屋、建物などとすることができる。
【0006】
たとえば、IoT環境のキッチン内の、6つの凹所に置かれた固定式のライトを、特定のターゲットのライティング効果を達成するために、キッチンを照らす方向に光を投影するように構成することができる。移動式のIoT光出力デバイス(たとえば、統合されたフラッシュライト、ディスプレイスクリーンなど)も、移動式デバイス(複数可)がユーザによってIoT環境を通して移動される際に、IoT環境の様々な領域に光を投影することができる。今日、ユーザが、移動式デバイスの光の出力のライティング、または固定式のデバイスの光の出力のライティングを操作または調整することを望む場合、ユーザは、デバイス/ライトを手動で調整する必要がある(たとえば、調光スイッチ、ON/OFFスイッチなどを使用する)。
【0007】
別の実施例では、特に、スマートライティングのIoTシステム内のエンドユーザのコンピュータシステムまたは管理者システムのためのスイッチングデバイスにおいて、ユーザは、レイヤ2パケットを切り替えることによる迅速な応答及び制御に役立つように、制御データのアクセス制御リスト(ACL)を利用することができる。しかし、手動と自動との両方でルールを組み込むため、及び、より速いレートで低レベルの制御の決定を扱うための、システム及び方法が必要である。
【0008】
IoT環境に接続された1つまたは複数のデバイスを制御することが望ましい。たとえば、スマートライティングシステムでは、手動または自動の両方でルールを組み込み、より速いレートで低レベルの制御の決定を扱うように、システム及び方法を利用することが有利である。さらに、これら決定を、制御ゲートウェイなどの、1つまたは複数の低レベルの制御デバイスに分散することが望ましい。好ましい実施形態、シナリオでは、制御ゲートウェイは、IoT環境内の接続された電子デバイス、たとえば、ライティングデバイスを、クラウドサーバの管理を伴って、制御することを可能にすることができる。
【0009】
IoTの開発及び採用の分野は、接続性、電力、及び標準化の欠如に関する課題に起因して、遅れている。現在、開発者が新たなIoTデバイス及びサービスを設計及び提供することを可能にする標準的なプラットフォームは存在しない。この問題を解決するために、ネットワークプロトコル及びインフラストラクチャ、ハードウェア、ソフトウェア、ならびに、所望のIoT実施態様をサポートするために必要とされるサービスを含む、グラウンドアップからIoTプラットフォーム全体を設計する必要がある。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、IoT設定内で接続された1つまたは複数のスペース内に配置された1つまたは複数のデバイスに迅速な応答を提供し、かつ1つまたは複数のデバイスを制御するためのシステムであって、1つまたは複数の選択されたスペース内で、リアルタイムで、環境的な、電子デバイス及び人間のアクティビティに関するデータを検知及び取得するように構成された、1つまたは複数の電子デバイスに関連する1つまたは複数のセンサと、データをやりとりするための少なくとも1つのデバイスと、1つまたは複数のセンサから検知されたデータを少なくとも1つのデータベースに収集及び通信するように構成された少なくとも1つのゲートウェイであって、データベースが、一方側では少なくとも1つのゲートウェイに接続され、また、少なくとも1つのクラウドサーバに接続されている、少なくとも1つのゲートウェイと、を備えている、システムである。少なくとも1つのクラウドサーバは、1つまたは複数の論理アクション及び応答スクリプトとともにインストールされた、スペース及びデバイスに基づくルールのエンジン/モジュールに通信可能に結合されており、当該1つまたは複数の論理アクション及び応答スクリプトが、IoT設定内の1つまたは複数の選択されたスペース内のスペース及びデバイスに関連するパラメータを制御するように構成されている。通信可能に結合されることにより、データ、信号、音声通信などをあるデバイスから別のデバイスに送信するように、2つ以上のデバイスが接続されることが意味される。
【0011】
IoT設定は、イントラネット設定、インターネット設定、または、イントラネットかインターネットのいずれかとして機能するように構成されたシステムである場合がある。IoT設定としてのイントラネットの実施例は、限定ではないが、同じエンティティによって所有される2つの建物であり、2つの建物間に通信システム(複数可)のネットワークが形成されているが、ワールドワイドウェブなどの外部のネットワークへ、及び外部のネットワークからアクセス不可能な通信を伴う、2つの建物など、地理的に近い2つの構造間のネットワークである場合がある。インターネットIoT設定は、通常はワールドワイドウェブを通して他のネットワークに接続されることが可能であるネットワークである。
【0012】
本発明は、IoT環境に接続された1つまたは複数のデバイスに迅速な応答を提供するため、及び、これら1つまたは複数のデバイスを制御するための方法であって、IoT環境内の1つまたは複数のスペースを介して、1つまたは複数のスペース内の1つまたは複数のデバイスの状態の情報に関する1つまたは複数のデータを収集するステップと、無線ネットワークを介して、少なくとも1つのローカルゲートウェイにより、IoT環境内の複数のセンサから、検知されたデータすべてを受信するステップであって、複数のセンサが、1つまたは複数のデバイスに含まれる、受信するステップと、1つまたは複数のデータベースにより、少なくとも1つのローカルゲートウェイから検知されたデータすべてを収集し、リモートのクラウドサーバシステムにデータを送信するステップと、入力データを受信することと、少なくとも1つのクラウドサーバにより、1つまたは複数の論理アクション及び応答スクリプトを分散されたデータベースに送信することと、を処理及び相関させるステップと、少なくとも1つのデータベースから、特定のスペースまたは複数のスペースに関連する少なくとも1つのローカルゲートウェイの1つに、出力制御データを送信するステップと、IoT環境内の1つまたは複数のスペース内の、受信された制御データを介して、スペース及びデバイスに関連するパラメータを制御するステップと、を含む方法をも対象としている。
【0013】
本発明の目的は、IoT環境または設定に接続された1つまたは複数のデバイスに迅速な応答を提供すること、及びこれらデバイスを制御することのために、1つまたは複数のスペース及びデバイスに基づくルールのエンジンまたはモジュールを利用するためのシステム及び方法を提供することである。
【0014】
本発明の第2の目的は、手動及び/または自動の両方でルールを処理するか組み込むシステム及び方法を供給することであり、また、より速いレートで低レベルの制御の決定を扱うことができることである。
【0015】
本発明の第3の目的は、ライティングシステムに適用されるルールを処理及び/または組み込むシステム及び方法を記載することである。
【0016】
本発明のオペレーションの性質及びモードは、添付図面とともに取られる本発明の以下の詳細な説明により完全に記載されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】少なくとも1つの部屋またはスペースに位置するセンサを制御するように構成されたルールベースのIoTシステムの概略図である。
【
図2】複数のスペースを有し、複数のデータベースを利用するIoT環境内の、データベースオペレーション、及び分散されたルール、及びシステムにわたるアクセス制御を示す図である。
【
図3】センサの実施例、及びこのセンサによって収集されたセンサのデータの実施例を示す図である。
【
図4】下にシステムオペレーション及びアクションのシンタックスを示す図である。
【
図5】本発明のシステムに組み込まれた可能なオペレーションの実施例を示す図である。
【
図6】IoT環境内で接続された1つまたは複数のデバイスに迅速な応答を提供するため、及び、これらデバイスを制御するための方法を示す、迅速な応答及び制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
最初に、異なる図の視野における同様の図番号は、本発明の同一の構造的要素を識別することを理解されたい。図のプロポーション及び角度は、本発明の特性を明確に表現するために、常に拡縮されているわけではないことをも理解されたい。
【0019】
本発明が、好ましい実施形態であると現在考えられるものに関して記載されているが、本発明は、その開示の実施形態には限定されないことを理解されたい。本発明は、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲内に含まれる様々な変形形態及び均等形態の構成をカバーすることが意図されている。
【0020】
さらに、本発明が、特定の方法論、材料、記載の変形形態に限定されず、したがって、当然変化し得ることを理解されたい。本明細書に使用される用語が、特定の態様を記載することのみを目的とするものであり、本発明の範囲を限定することは意図されておらず、本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることをも理解されたい。
【0021】
別様に規定されていない限り、本明細書で使用される技術的用語及び科学的用語はすべて、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有している。「実質的に(substantially)」との用語が、「ほぼ(nearly)」、「非常に近い(very nearly)」、「約(about)」、「おおよそ(approximately)」、「約(around)」、「近い(bordering on)」、「近い(close to)」、「実質的に(essentially)」、「近隣に(in the neighborhood of)」、「近位に(in the vicinity of)」などの用語と同義であり、そのような用語が、本明細書及び特許請求の範囲に現れる際に、相互交換可能に使用される場合があることを理解されたい。「近い(proximate)」との用語が、「近い(nearby)」、「近い(close)」、「隣接(adjacent)」、「近隣(neighboring)」、「すぐ(immediate)」、「隣り合う(adjoining)」などの用語と同義であり、そのような用語が、本明細書及び特許請求の範囲に現れる際に、相互交換可能に使用される場合があることを理解されたい。本明細書に記載のものと同様であるか均等である任意の方法、デバイス、または材料が、本発明の実施または試験において使用され得るが、好ましい方法、デバイス、及び材料がここで記載される。
【0022】
システムは、環境アクティビティを検知及び取得するように構成された複数の電子デバイスに関連する1つまたは複数のセンサを備えることになる。環境アクティビティには、電子デバイス(複数可)及び人間のアクティビティに関するリアルタイムのデータが含まれ得る。
【0023】
図1において以下に図示するように、システムは、1つまたは複数のセンサ101、102、103を有する少なくとも1つの選択された部屋またはスペース105と、データを集め、データベース108にデータを通信するためのゲートウェイ107への接続と、データベースからクラウドサーバ109に接続された少なくとも1つのゲートウェイと、を含み、クラウドサーバ109は、1つまたは複数の論理アクション及び応答スクリプトとともにインストールされた、スペース及びデバイスに基づくルールのエンジン/モジュール110に通信可能に結合されており、IoT環境内の少なくとも1つの選択されたスペース内のスペース及びデバイスを制御するように構成されている。一実施形態では、接続106は、無線接続(複数可)である場合がある。データベース108は、部屋105内のデバイス及びセンサの情報及び状態を「反映」または送信する。この反映は、双方向的であり、ローカル及びクラウドベースの状態の制御をサポートする。「双方向的」により、デバイス及びセンサの状態を含む情報が、ゲートウェイ(複数可)107へ、及びゲートウェイ(複数可)107からと、サーバ(複数可)109へ、及びサーバ(複数可)109からとの、両方で送信されることが意味される。サーバ109は、当業者に既知であるものなどの、クラウドサーバである場合がある。サーバ109は、このデータベース情報を管理する。このデータベース情報は、このため、状態をシステム(100A)へ戻すように反映し、また、このシステムを制御するために、ルールのセット(110)を反映する。
【0024】
図2は、IoT環境内の、データベースオペレーション、及び分散されたルール、及びシステムにわたるアクセス制御を示す図である。分散されたデータベースは、IoT環境のスペース内に組み込まれたデバイス及びセンサの情報及び状態を送信及び受信するように構成されている。これら分散されたデータベースは、双方向的なデータの受信及び送信と、ローカル及びクラウドベースの状態の制御をサポートすることと、の両方を行う。実証されているのは、クラウドサーバDB1084と、Nの異なるスペースとの間の、アクセス制御ルールのレッジャーの分散であり、Nの異なるスペースの各々が、それ自体のゲートウェイGW1 1071からGWn1073と、データベースDB1 1081からDBn1083とを有している。各ローカルデータベースは、すべてのデバイス及びセンサの現在の状態と、その関連するデバイスを管理するルールのセットとを反映する。クラウドサーバDB1084は、すべてのスペース及びデバイスと、センサの状態と、ルールとの、合わせられた視野を含んでいる。あらゆるルールの変更または情報の変更は、データベース間で、リアルタイムで、また、ル-ルのセットに基づいてコンフリクトが解決されたときに、分散される。クラウドサーバのレッジャー1104は、スペース内とスペース間との両方でルールを扱うことができるが、ローカルゲートウェイ1071…1073は、レッジャー間のみで扱うことができる。前述のように、あらゆるルールの変化またはセンサからの情報またはデータは、リアルタイムで分散される。データベース1081及び1083は、個別のルールのセクション1101及び1103に、それぞれ、直接接続されて示されているが、データベース1082は、サーバ1084に情報及びデータを送信し、サーバ1084から、またはサーバ1084を通して制御命令またはプロンプトを受信する。
【0025】
図3は、センサ201及びその読み取りのタイプ202の実施例を示している。
【0026】
図4は、下にオペレーション及びアクションのシンタックスを示す図である。このシステムでは、アクションの応答のシンタックスが、IF…THENの形態である。そのような論理の実施例は、「いくつかの論理が真である」場合、「Xをする」である。この論理は、複数のオペレーション、及び複数のオペレーション上のオペレーションに基づいており、詳細のレベルは、センサの読取り値にある。
【0027】
図5は、システム100Aに組み込まれた可能なオペレーション300の実施例を示す図である。このリストは、多くのオペレーションが
図5に示されていないことから、すべて包括的であることは意図されていない。
【0028】
このオペレーション及びアクションのシンタックスが、スマートライティングシステムにおいてどのように作用するかのより詳細な実施例は、以下のようになる。
IF Aut(S1, S2, S3) AND Sum(S1, S3) > 32.55 AND D2 < 32, THEN ‘Turn OFF the lights in Space (S1, S2, S3)
【0029】
図6は、IoT環境または設定内で接続された1つまたは複数のデバイスに迅速な応答を提供するため、及び、これらデバイスを制御するための方法を示す、高レベルのフローチャートである。
【0030】
API(アプリケーションプログラミングインターフェース)エンドポイントは、REST(Representational State Transfer)のデータモデルによって規定された特性により、フィルタリング可能である。ブールフィルタを使用する真/偽フィルタを使用することができる。デフォルトIDフィルタ、タグフィルタ、日付/時間フィルタ、デフォルトストリングフィルタ、ならびに、顧客及び建物によるフィルタリングが存在し得る。システムは、イコール(=)演算子をサポートする。
【0031】
デバイスは、以下の2つの可能なパスを有することができる。
1.デバイス→ゲートウェイ→スペース→建物→顧客
2.デバイス→接続された製品→スペース→建物→顧客
【0032】
ゲートウェイデバイスは、以下の1つの可能なパスを有することができる。
1.ゲートウェイ→スペース→建物→顧客
【0033】
メッシュアクセスポイントデバイスは、以下の1つの可能なパスを有することができる。
1.メッシュアクセスポイント→ゲートウェイ→スペース→建物→顧客
【0034】
ルール
条件のグループは、特定の関数を使用して、スペース内の1つまたは複数のデバイスに適用される条件のセットを記載している。ルールがリアルタイムで評価される場合、各条件のグループは順番に評価されることになり、ブールの結果の各々は、その「論理演算子」を介して、次の条件のグループの評価結果と合わせる。このオペレーションは、左側結合である。
【0035】
プロパティベースのルールとイベントベースのルールとの、2つのタイプのルールがある。プロパティベースのルールは、条件のグループで構成されており、各デバイスのメタに関する所望の値を特定するスペースの1つまたは複数のデバイスにわたる条件のグループ化として知られている。プロパティベースのルールは、その条件のグループが全体として満たされたときにそのオペレーションを実行し、意図される効果が達成されると、同じルールが評価を続けないことを確実にするように、ロック機構を採用する。
【0036】
プロパティベースのルール
このことを可能にするために、複雑な制約が存在する。この中で、名前及びスペースが特有のペアを形成しなければならず、スペースは「data_service_id」を有していなければならず、また、スペースは、1つまたは複数のデバイスを有していなければならない。たとえば、複雑な制限には、以下が含まれる。
【数1】
【0037】
条件のグループのファンクションフィールドは、その条件をそのデバイスにどのように適用するかを判定する。ブール関数と数値関数との2つのタイプの関数が存在する。
【数2】
【0038】
イベントベースのルール
イベントベースのルールは、デバイス及びアクションを特定する単一の条件で構成されている。特定のアクションが特定のデバイスで発生した場合、ルールは、そのオペレーションを実行することになる。複雑な制限には、以下が含まれる。
【数3】
【0039】
イベントベースのルールの条件は、アクションタイプ、及びルールが引き起こすために必要なパラメータを記載するオブジェクトである。データモデルの実施例を以下に示す。
{
“condition”: {
“action”: “button_pressed”,
“variable”: “button_number”,
“operator”: “=”,
“value”:1
}
}
【0040】
本システムは、センサがシステムに組み込まれているときに、選択されたスペース(複数可)内の特定のセンサを認識するように構成されている。このため、プロパティベースのルールとイベントベースのルールとの両方は、特定のスペース内に存在するセンサまたはデバイスのタイプとは独立している。たとえば、白熱灯のバルブが色温度センサと置き換えられている場合、関連するIF…THENのルールは、同じプロパティベース及び/またはイベントベースの条件に依然として応答する。
【0041】
上の議論はライティングシステム及び照明器具を対象としているが、当業者は、他のタイプのシステムが、IoT設定内で接続された1つまたは複数のデバイスに迅速な応答を提供し、これらデバイスを制御するための、ルールベースのシステムを使用する場合があることを理解するであろう。そのようなシステムの実施例には、限定ではないが、環境センサ、たとえば温度センサ及び湿度センサが、ルールベースのシステムで制御され得る植物園及びマイクロチップ製造設備、ならびに、チップ製造業者が含まれる。
【0042】
このため、本発明の目的が効果的に得られることが見られるが、本発明に対する変更及び修正が、当業者には容易に明らかとなるものとする。これらの変化は、請求される本発明の趣旨及び範囲から逸脱しない。
【国際調査報告】