(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-28
(54)【発明の名称】改良されたプッシュタブおよび先端プロテクタアセンブリを伴うカテーテル挿入デバイス
(51)【国際特許分類】
A61M 25/06 20060101AFI20220621BHJP
【FI】
A61M25/06 512
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021541272
(86)(22)【出願日】2020-04-22
(85)【翻訳文提出日】2021-09-10
(86)【国際出願番号】 US2020029280
(87)【国際公開番号】W WO2020219522
(87)【国際公開日】2020-10-29
(32)【優先日】2019-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】307048044
【氏名又は名称】スミス メディカル エーエスディー インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】エブナー, ティモシー ディー.
(72)【発明者】
【氏名】フェリシト, キャスリン
(72)【発明者】
【氏名】ノーフリート, ウォルトン
(72)【発明者】
【氏名】オコニエフスキ, グレッグ
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA02
4C267AA03
4C267AA31
4C267BB02
4C267BB04
4C267BB07
4C267BB38
4C267BB40
4C267CC08
4C267HH09
(57)【要約】
I.V.カテーテルとの使用のための改良された先端プロテクタアセンブリ(TPA)およびカテーテルハブが、提供される。改良されたTPAは、カテーテルの片手による設置を促進するように構成された直立プッシュタブを含む。本開示は、カテーテルが設置され、TPAが除去されると、カテーテルハブの近位取り付け具を流体的にシールし、または少なくともそれを覆うために使用可能であるヒンジで動くプッシュタブも提供する。軸外負荷およびカテーテルハブからの偶発的な時期尚早な分離を軽減させる改良されたTPAが、開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
I.V.カテーテルにおける使用のための先端プロテクタアセンブリであって、前記先端プロテクタアセンブリは、
管状筐体であって、前記管状筐体は、外側表面と、近位円周開口部を有する近位端部分と、遠位円周開口部を有する遠位端部分と、前記管状筐体を通して半径方向に構成された開口部と、内部空間とを有し、前記内部空間は、それを通る中心軸を画定する、管状筐体と、
前記管状筐体の内部内に含まれた針ガードであって、前記針ガードは、針の鋭い遠位先端を捕捉するように構成され、前記針は、前記管状筐体を通して、かつ前記針ガードを通して、前記中心軸に沿って軸方向にスライド可能である、針ガードと
を備え、
前記管状筐体を通して前記半径方向に構成された開口部は、前記先端プロテクタアセンブリの外側の環境からの目視検査に前記針ガードをさらすように寸法的に配置されている、先端プロテクタアセンブリ。
【請求項2】
前記角度は、約90°であり、前記プッシュタブの前記遠位面は、前記管状筐体の遠位円周開口部と同一平面上にある、請求項11に記載の先端プロテクタアセンブリ。
【請求項3】
前記角度は、約20°~約90°である、請求項11に記載の先端プロテクタアセンブリ。
【請求項4】
前記管状筐体の前記遠位円周開口部から遠位に延びている整列特徴をさらに備え、前記整列特徴は、カテーテルハブに対して前記先端プロテクタアセンブリを一定の間隔で回転させるように寸法的に構成されている、請求項1に記載の先端プロテクタアセンブリ。
【請求項5】
前記プッシュタブは、前記管状筐体と反対側の前記プッシュタブの縁に沿って巻かれた縁をさらに備え、前記巻かれた縁は、前記中心軸に対して実質的に直交して配置されている、請求項11に記載の先端プロテクタアセンブリ。
【請求項6】
前記プッシュタブは、前記管状筐体と反対側に湾曲した部分または角のある部分をさらに備え、前記湾曲した部分または角のある部分は、前記プッシュタブの前記近位面から近位に延びている、請求項11に記載の先端プロテクタアセンブリ。
【請求項7】
前記プッシュタブは、前記管状筐体から前記管状筐体と反対側の縁まで半径方向にテーパ状になり、前記プッシュタブは、2つの場所において前記管状筐体に接続されており、それによって、前記プッシュタブは、前記2つの場所の間に開放した窓を含む、請求項11に記載の先端プロテクタアセンブリ。
【請求項8】
前記管状筐体の前記外側表面と、前記プッシュタブの前記遠位面または前記近位面のうちの少なくとも一方とに接続された少なくとも1つのブレースをさらに備えている、請求項11に記載の先端プロテクタアセンブリ。
【請求項9】
前記プッシュタブは、前記管状筐体の前記外側表面に対して平行に構成された遠位に延びている部分をさらに備え、前記遠位に延びている部分は、前記管状筐体と前記半径方向に延びているプッシュタブとの間に位置しており、それによって、前記プッシュタブの全体は、前記管状筐体の前記遠位円周開口部を越えて遠位に突出している階段状構造を備えている、請求項11に記載の先端プロテクタアセンブリ。
【請求項10】
前記プッシュタブは、前記プッシュタブが遠位に向く矢印構成を形成するように、2つの非平行表面をさらに備えている、請求項11に記載の先端プロテクタアセンブリ。
【請求項11】
前記管状筐体の前記遠位端部分上に接続されたプッシュタブをさらに備え、前記プッシュタブは、遠位面と近位面とを備え、前記プッシュタブは、前記管状筐体の前記外側表面から半径方向に、前記中心軸に対してある角度で延びている、請求項1に記載の先端プロテクタアセンブリ。
【請求項12】
I.V.カテーテルにおける使用のためのカテーテルハブであって、前記カテーテルハブは、
筐体であって、前記筐体は、外側表面と、内部空間であって、前記内部空間は、それを通して延びている軸方向管腔を画定する、内部空間と、近位開放端部における近位継ぎ手を備えている近位端部分と、遠位端部分であって、前記遠位端部分は、前記筐体の前記遠位端部分から遠位に延びているカテーテル管を備えている、遠位端部分とを有し、前記近位開放端部と前記カテーテル管とは、前記軸方向管腔によって流体的に接続されている、筐体と、
前記近位端部分において前記筐体の前記外側表面に接続されたヒンジで動くプッシュタブと
を備え、
前記ヒンジで動くプッシュタブは、前記ヒンジで動くプッシュタブの近位に延びている部分を前記筐体の前記外側表面に接続する半径方向に突出している部分を備え、前記ヒンジで動くプッシュタブは、前記近位に延びている部分上に配置された弾力的な部分と、前記半径方向に突出している部分上のヒンジとを備え、
前記ヒンジで動くプッシュタブは、すぐに使用できる位置と安全位置との間で前記ヒンジを通して回転可能であり、
前記すぐに使用できる位置において、前記ヒンジで動くプッシュタブは、前記筐体の前記近位継ぎ手に向かって回転可能であり、
前記安全位置において、前記ヒンジで動くプッシュタブは、前記ヒンジで動くプッシュタブの弾力的な部分と前記筐体の前記近位継ぎ手との間に形成された液密シールによって前記筐体の前記近位継ぎ手に結合されている、カテーテルハブ。
【請求項13】
前記近位開放端部から外への流体流を防止するシール要素をさらに備えている、請求項12に記載のカテーテルハブ。
【請求項14】
前記安全位置において、前記筐体の前記ヒンジで動くプッシュタブと前記近位継ぎ手との間の結合は、前記カテーテルハブの全高を低減させる、請求項12に記載のカテーテルハブ。
【請求項15】
I.V.カテーテルにおける使用のための先端プロテクタアセンブリであって、前記先端プロテクタアセンブリは、
外側表面と、近位円周開口部を有する近位円柱形本体部分と、遠位円周開口部において終端する遠位カラーを有する遠位端部分と、内部空間であって、前記内部空間は、それを通る中心軸を画定する、内部空間とを有する管状筐体であって、前記近位端部分と前記遠位端部分とは、同軸方向に整列させられた隣接した可撓性管類セグメントを通して接続している、管状筐体と、
前記管状筐体の内部内に含まれた針ガードと
を備え、
前記針ガードは、針の鋭い遠位先端を捕捉するように構成され、前記針は、前記管状筐体を通して、かつ前記針ガードを通して、前記中心軸に沿って軸方向にスライド可能であり、
前記可撓性管類セグメントは、前記遠位カラーがカテーテルハブの近位取り付け具に固定して結合されると、前記管状筐体の前記近位円柱形本体部分と前記遠位カラーとが、互いに対して撓曲し、曲がることを可能にするように構成されている、先端プロテクタアセンブリ。
【請求項16】
前記管状筐体の前記遠位端部分上に接続されたプッシュタブをさらに備え、前記プッシュタブは、遠位面と近位面とを備え、前記プッシュタブは、前記管状筐体の前記外側表面から半径方向に前記中心軸に対してある角度で延びている、請求項15に記載の先端プロテクタアセンブリ。
【請求項17】
I.V.カテーテルにおける使用のための先端プロテクタアセンブリであって、前記先端プロテクタアセンブリは、
近位円周開口部を有する近位端部分と、遠位円周開口部を有する遠位端部分と、中心軸とを備えている外側管状スリーブと、
入れ子にされ、前記外側管状スリーブに対して第1の位置と第2の位置との間で前記外側管状スリーブ内で軸方向にスライド可能である内側管状スリーブであって、前記内側管状スリーブは、外側表面と、近位壁を有する近位端部分と、遠位円周開口部を有する遠位端部分と、前記内側管状スリーブにおける内部空間を画定する内部表面とを備えている、内側管状スリーブと、
前記内側管状スリーブの前記内部空間内に含まれた針ガードであって、前記針ガードは、針の鋭い遠位先端を捕捉するように構成され、前記針は、前記入れ子にされた内側管状スリーブおよび外側管状スリーブを通して、かつ前記針ガードを通して、前記中心軸に沿って軸方向にスライド可能である、針ガードと、
前記内側管状スリーブの前記外側表面上に配置された少なくとも1つの印と
を備え、
前記第1の位置において、前記印は、前記外側管状スリーブによって隠されており、前記第2の位置において、前記印は、前記外側管状スリーブによって隠されておらず、観察者によって視認可能である、先端プロテクタアセンブリ。
【請求項18】
前記外側管状スリーブにおいて前記内側管状スリーブの前記外側表面まで半径方向に構成された開口をさらに備え、それによって、前記印は、前記内側管状スリーブが前記第2の位置にあるとき、前記開口を通して視認可能である、請求項17に記載の先端プロテクタアセンブリ。
【請求項19】
I.V.カテーテルにおける使用のためのカテーテルハブであって、前記カテーテルハブは、
筐体であって、前記筐体は、外側表面と、内部空間であって、前記内部空間は、それを通して延びている軸方向管腔を画定する、内部空間と、近位開放端部における近位継ぎ手を備えている近位端部分と、遠位端部分であって、前記遠位端部分は、前記筐体の前記遠位端部分から遠位に延びているカテーテル管を備えている、遠位端部分とを有し、前記近位開放端部と前記カテーテル管とは、前記軸方向管腔によって流体的に接続されている、筐体と、
前記筐体の前記近位端部分から半径方向かつ反対方向に延びている2つの円柱形ポストであって、前記2つのポストは、互いから180°離れて位置付けられている、2つの円柱形ポストと、
近位面と遠位面とを有する直立部分と、2つの平行アームとを備えている除去可能なプッシュタブと
を備え、
各アームは、前記2つのポストの各々に可逆的に係合され、前記直立部分は、前記筐体の前記近位端部分にまたがり、前記近位端部分から半径方向に突出し、
前記カテーテルハブは、前記除去可能なプッシュタブの前記アームが前記ポスト上に係合された設置構成から、前記除去可能なプッシュタブの前記アームが前記ポストから係合解除された設置済み構成に転換可能である、カテーテルハブ。
【請求項20】
前記除去可能なプッシュタブは、前記近位面と遠位面との間に構成された空間をさらに備え、それによって、前記直立部分は、前記2つのポストから両方のアームを係合解除するために互いに向かって移動可能である近位部分と遠位部分と備えている、請求項19に記載のカテーテルハブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その開示があらゆる目的のために参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる2019年4月23日に出願され「CATHETER INSERTION DEVICE WITH IMPROVED PUSH TAB AND TIP PROTECTOR ASSEMBLY」と題された米国仮特許出願第62/837,648号の優先権および利益を主張する。
【0002】
(分野)
本開示は、概して、医療用デバイスに関し、より具体的に、片手による動作のために構成された末梢静脈カテーテルに関する。
【背景技術】
【0003】
末梢静脈(IV)カテーテル(PIVC)は、入院患者のための最も広く使用されている医療用デバイスのうちの1つである。それらは、主として、流体を投与するために、または血液サンプルを採取するために使用され得るポートを患者の心血管系の中に提供するために使用される。PIVCに対する中心的特徴は、PIVCがすぐに使用できる構成にあることに応答して、導入器針の上をスレッディングされる中空プラスチックカテーテル管である。患者の血管系の中へのPIVCの設置は、脈管の中への導入器針の挿入と、脈管の中へのカテーテル管の挿入と、導入器針の除去とを伴う。
【0004】
しかしながら、そのような一見簡単そうな手技は、多くの場合、困難が多い。例えば、導入器針が、引き抜かれるとき、偶発的な針刺しが、起こり得る。さらに、医療施術者は、多くの場合、PIVCを設置するとき、片手しか使用することができない。いくつかのPIVCは、PIVCの設置および固定に関連するこれらおよび他の課題に対処するように構成されていない。したがって、IV挿入に関連する共通の課題に対処するための改良の必要性が、引き続き存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
種々の実施形態において、片手による設置をより良好に促進するための特徴が、PIVC上に構成される。特徴は、よりロバストな直立タブ構成、ヒンジで動くタブ、カテーテルハブと先端プロテクタアセンブリ(TPA)との間の可撓性接合部分、針の保護の確認を提供するためのTPA内の視認窓、および/または色インジケータを含む。
【0006】
種々の実施形態において、I.V.カテーテルにおける使用のための先端プロテクタアセンブリは、外側表面と、近位円周開口部を有する近位端部分と、遠位円周開口部を有する遠位端部分と、それを通る中心軸を画定する内部空間とを有する管状筐体と、管状筐体の内部内に含まれた針ガードであって、管状筐体を通して、かつ針ガードを通して、中心軸に沿って軸方向にスライド可能である針の鋭い遠位先端を捕捉するように構成された針ガードと、管状筐体の遠位端部分上に接続され、遠位面と近位面とを備えているプッシュタブであって、管状筐体の外側表面から半径方向に、中心軸に対してある角度で延びているプッシュタブとを備えている。
【0007】
種々の実施形態において、角度は、プッシュタブの遠位面が管状筐体の遠位円周開口部と同一平面上にあるように、約90°である。
【0008】
種々の実施形態において、角度は、約20°~約90°である。角度が減少される(すなわち、平坦なプッシュタブが、TPAの管状筐体と平行な状態により近接した状態になる)につれて、オペレータは、カテーテルアセンブリを患者内に設置するとき、プッシュタブの近位面にではなく、プッシュタブの縁に係合し得る。プッシュタブのための例示的な角度が、
図3Aおよび3Bに図示され、マーキングされる角度が、管状筐体の遠位円周開口部に対するものであることを認識されたい。
【0009】
種々の実施形態において、先端プロテクタアセンブリは、
図2A-2Cに図示されるように、管状筐体の遠位円周開口部から遠位に延びている整列特徴をさらに備え、整列特徴は、カテーテルハブに先端プロテクタアセンブリを一定の間隔で回転させるように寸法的に構成され得る。種々の実施形態において、先端プロテクタ筐体は、
図2Dに図示されるように、整列特徴のみを備え、プッシュタブを備えていないこともある。そのような構成に関して、プッシュタブが、代わりに、カテーテルハブ上に提供され得る。
【0010】
種々の実施形態において、プッシュタブは、
図5Aに図示されるように、管状筐体と反対側のプッシュタブの縁に沿って巻かれた縁をさらに備え、巻かれた縁は、中心軸に対して実質的に直交して配置される。
【0011】
種々の実施形態において、プッシュタブは、
図5Bおよび5Cに図示されるように、管状筐体と反対側に湾曲した部分または角のある部分をさらに備え、湾曲した部分または角のある部分は、プッシュタブの近位面から近位に延びている。
【0012】
種々の実施形態において、プッシュタブは、
図5Dに図示されるように、管状筐体から管状筐体と反対側の縁まで半径方向にテーパ状になり、プッシュタブは、プッシュタブが、2つの場所の間に開放した窓を含むように、2つの場所において管状筐体に接続される。
【0013】
種々の実施形態において、プッシュタブは、
図4A-4Eに図示されるように、管状筐体の外側表面と、プッシュタブの遠位面または近位面のうちの少なくとも一方とに接続される少なくとも1つのブレースをさらに備えている。
【0014】
種々の実施形態において、プッシュタブは、プッシュタブの全体が、管状筐体の遠位円周開口部を越えて遠位に突出している階段状構造を備えているように、管状筐体と半径方向に延びているプッシュタブとの間に位置している管状筐体の外側表面に対して平行に構成された遠位に延びている部分をさらに備えている。例示的実施形態が、
図5Eに図示される。
【0015】
種々の実施形態において、プッシュタブは、
図6に図示されるように、プッシュタブが遠位に向く矢印構成を形成するように、2つの非平行表面をさらに備えている。
【0016】
種々の実施形態において、先端プロテクタアセンブリは、針ガードを先端プロテクタアセンブリの外側の環境からの目視検査にさらすように寸法的に配置された管状筐体を通して半径方向に構成された開口をさらに備えている。
【0017】
種々の実施形態において、I.V.カテーテルにおける使用のためのカテーテルハブは、それを通して延びている軸方向管腔を画定する外側表面および内部空間と、近位開放端部における近位継ぎ手を備えている近位端部分と、筐体の遠位端部分から遠位に延びているカテーテル管を備えている遠位端部分とを有する筐体であって、近位開放端部およびカテーテル管は、軸方向管腔によって流体的に接続されている筐体と、近位端部分において筐体の外側表面に接続されたヒンジで動くプッシュタブであって、ヒンジで動くプッシュタブの近位に延びている部分を筐体の外側表面に接続する半径方向に突出している部分を備え、近位に延びている部分上に配置された弾力的な部分と、半径方向に突出している部分上のヒンジとを備えているヒンジで動くプッシュタブとを備え、ヒンジで動くプッシュタブは、すぐに使用できる位置と安全位置との間でヒンジを通して回転可能であり、すぐに使用できる位置において、ヒンジで動くプッシュタブは、筐体の近位継ぎ手に向かって回転可能であり、安全位置において、ヒンジで動くプッシュタブは、筐体の近位継ぎ手に結合され、カテーテルハブの全高を低減させる。
【0018】
種々の実施形態において、カテーテルハブは、近位開放端部から外への流体流を防止するシール要素をさらに備え得る。種々の実施形態において、シール要素は、導入器針がそれから完全に引き抜かれた後にシールするエラストマ隔膜を備えている。
【0019】
種々の実施形態において、筐体のヒンジで動くプッシュタブと近位継ぎ手との間の結合は、安全位置において、ヒンジで動くプッシュタブの弾力的な部分と筐体の近位継ぎ手との間の液密シールを備えている。
【0020】
種々の実施形態において、I.V.カテーテルにおける使用のための先端プロテクタアセンブリは、外側表面と、近位円周開口部を有する近位端部分と、遠位円周開口部を有する遠位端部分と、それを通る中心軸を画定する内部空間とを有する管状筐体であって、近位端部分および遠位端部分は、同軸方向に整列させられた隣接した可撓性管類セグメントを通して接続している管状筐体と、管状筐体の内部内に含まれた針ガードであって、管状筐体を通して、および中心軸に沿った針ガードを通して軸方向にスライド可能である針の鋭い遠位先端を捕捉するように構成された針ガードとを備え、可撓性管類セグメントは、近位端部分がカテーテルハブの近位取り付け具に固定して結合されると、管状筐体の近位端部分と遠位端部分との間での軸外旋回を可能にするように構成される。
【0021】
種々の実施形態において、先端プロテクタアセンブリは、管状筐体の遠位端部分上に接続され、遠位面と近位面とを備えているプッシュタブであって、管状筐体の外側表面から半径方向に、中心軸に対してある角度で延びているプッシュタブをさらに備えている。
【0022】
種々の実施形態において、I.V.カテーテルにおける使用のための先端プロテクタアセンブリは、近位円周開口部を有する近位端部分と、遠位円周開口部を有する遠位端部分と、それを通る中心軸とを備えている外側管状スリーブと、入れ子にされ、外側管状スリーブに対して第1の位置と第2の位置との間で外側管状スリーブ内で軸方向にスライド可能である内側管状スリーブであって、外側表面と、近位壁を有する近位端部分と、遠位円周開口部を有する遠位端部分と、その中に内部空間を画定する内部表面とを備えている内側管状スリーブと、内側管状スリーブの内部空間内に含まれた針ガードであって、入れ子にされた内側管状スリーブおよび外側管状スリーブを通して、および中心軸に沿った針ガードを通して軸方向にスライド可能である針の鋭い遠位先端を捕捉するように構成された針ガードと、内側管状スリーブの外側表面上に配置された少なくとも1つの印とを備え、第1の位置において、印は、外側管状スリーブによって隠されており、第2の位置において、印は、外側管状スリーブによって隠されておらず、観察者によって視認可能である。種々の非限定的な実施形態が、
図10A-10Bに図示される。
【0023】
種々の実施形態において、先端プロテクタアセンブリは、
図11A-11Bに図示されるように、印が、内側管状スリーブが第2の位置にあるとき、開口を通して視認可能であるように、外側管状スリーブ内から、内側管状スリーブの外側表面まで通して半径方向に構成された開口をさらに備え得る。
【0024】
種々の実施形態において、I.V.カテーテルにおける使用のためのカテーテルハブは、それを通して延びている軸方向管腔を画定する外側表面および内部空間と、近位開放端部における近位継ぎ手を備えている近位端部分と、筐体の遠位端部分から遠位に延びているカテーテル管を備えている遠位端部分とを有する筐体であって、近位開放端部およびカテーテル管は、軸方向管腔によって流体的に接続されている筐体と、筐体の近位端部分から半径方向かつ反対方向に延びている2つの円柱形ポストであって、2つのポストは、互いから180°離れて位置付けられている、2つの円柱形ポストと、近位面と遠位面とを有する直立部分と、2つの平行アームとを備えている除去可能なプッシュタブであって、各アームは、2つのポストの各々に可逆的に係合され、直立部分は、筐体の近位端部分にまたがり、近位端部分から半径方向に突出する、除去可能なプッシュタブとを備え、カテーテルハブは、除去可能なプッシュタブのアームがポスト上に係合された設置構成から、除去可能なプッシュタブのアームがポストから係合解除された設置済み構成に転換可能である。
【0025】
種々の実施形態において、除去可能なプッシュタブは、直立部分が、2つのポストから両方のアームを係合解除するために互いに向かって移動可能である近位部分と、遠位部分と備えているように、近位面と遠位面との間に構成された空間をさらに備えている。例示的実施形態が、
図12Dに図示される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本主題は、本明細書の結論部分において詳細に指摘され、明白に請求される。しかしながら、より完全な理解が、以下の図面に関連して考慮されるとき、発明を実施するための形態および請求項を参照することによって、最良に取得され得る。
【0027】
【
図1】
図1A-1Cは、種々の実施形態による、片手によるPIVC動作を促進するTPA筐体上のプッシュタブ構成の種々の実施形態を図示する。
【0028】
【
図2】
図2A-2Dは、種々の実施形態による、カテーテルハブにTPA筐体を一定の間隔で回転させるために使用される整列特徴を備えているTPA筐体構成の種々の実施形態を図示する。
【0029】
【
図3A】
図3Aおよび3Bは、種々の実施形態による、片手によるPIVC動作を促進するTPA筐体上に近位に角度付けられるプッシュタブ構成の種々の実施形態を図示する。
【
図3B】
図3Aおよび3Bは、種々の実施形態による、片手によるPIVC動作を促進するTPA筐体上に近位に角度付けられるプッシュタブ構成の種々の実施形態を図示する。
【0030】
【
図4-1】
図4A-4Eは、種々の実施形態による、TPA筐体構成の種々の実施形態を図示し、TPA筐体上に構成されるプッシュタブが、プッシュタブの近位および/または遠位面にTPA筐体の本体を接続する少なくとも1つのブレースの存在によって、構造的に補強される。
【
図4-2】
図4A-4Eは、種々の実施形態による、TPA筐体構成の種々の実施形態を図示し、TPA筐体上に構成されるプッシュタブが、プッシュタブの近位および/または遠位面にTPA筐体の本体を接続する少なくとも1つのブレースの存在によって、構造的に補強される。
【0031】
【
図5-1】
図5A-5Cは、種々の実施形態による、プッシュタブ機能設計の種々の実施形態を図示する。
【0032】
【
図5-2】
図5Dは、種々の実施形態による、フレア状のプッシュタブ機能設計のある実施形態を図示し、プッシュタブのより大きい部分が、2つのより狭い部分によってTPA筐体に接続される。
【0033】
【
図5-3】
図5Eは、種々の実施形態による、PIVCがすぐに使用できる構成にあるときにカテーテルハブの上を覆うプッシュタブの位置付けを提供する階段状のプッシュタブのある実施形態を図示する。
【0034】
【
図6】
図6は、種々の実施形態による、方向性の印と、カテーテルハブにTPAを一定の間隔で回転させるための整列特徴との両方を提供するプッシュタブ機能設計のある実施形態の2つの回転斜視図を図示する。
【0035】
【
図7A】
図7Aおよび7Bは、種々の実施形態による、ヒンジで動くプッシュタブと、導入器針がカテーテルハブから完全に引き抜かれると、スレッディングのための直立状態位置から開始し(
図7A)、下向きに反転させられた位置において終了する(
図7B)その使用方法とを図示する。
【
図7B】
図7Aおよび7Bは、種々の実施形態による、ヒンジで動くプッシュタブと、導入器針がカテーテルハブから完全に引き抜かれると、スレッディングのための直立状態位置から開始し(
図7A)、下向きに反転させられた位置において終了する(
図7B)その使用方法とを図示する。
【0036】
【
図8-1】
図8Aは、種々の実施形態による、近位-遠位軸の周りでカテーテルハブの端部上で旋回することが可能である可撓性のセグメント化されたTPA筐体を図示する。
【0037】
【
図8-2】
図8B-8Dは、種々の実施形態による、カテーテルハブを通して伸びている近位-遠位軸に対してある角度で旋回するための
図8Aの可撓性TPA筐体の能力を図示する。
【0038】
【
図9】
図9は、種々の実施形態による、TPA筐体内の針ガードの可視化を可能にする透明な視認窓または開放した窓の形態にある視覚係止インジケータをさらに備えているTPA筐体を図示する。
【0039】
【
図10】
図10Aおよび10Bは、種々の実施形態による、TPA筐体内に構成される針ガードによる針の捕捉を示唆するための軸方向にスライド可能な視覚的印を備えているTPA筐体のある実施形態を図示する。
【0040】
【
図11】
図11Aおよび11Bは、種々の実施形態による、TPA筐体内に構成される針ガードによる針の捕捉を示唆するための軸方向にスライド可能な視覚的印を備えているTPA筐体のある実施形態を図示する。
【0041】
【
図12-1】
図12A-12Dは、カテーテルハブ上に構成された除去可能なプッシュタブと、その使用方法との種々の実施形態を図示する。
【
図12-2】
図12A-12Dは、カテーテルハブ上に構成された除去可能なプッシュタブと、その使用方法との種々の実施形態を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本明細書における種々の実施形態の詳細な説明は、例証として種々の実施形態を示す付随の図面を参照する。これらの種々の実施形態は、当業者が本開示を実践することを可能にするように十分に詳細に説明されるが、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、他の実施形態が実現され得ること、および論理的、化学的、機械的、および構造的な変更が成され得ることを理解されたい。したがって、本明細書における詳細な説明は、限定の目的のためではなく例証の目的のみのために提示される。
【0043】
(定義および規則)
【0044】
本明細書で使用される場合、用語「proximal(近位)」は、デバイスのユーザに最も近接するデバイスの部分またはデバイスの端部の場所を指す。その結果、用語「distal(遠位)」は、デバイスのユーザから最も遠いデバイスの一部またはデバイスの端部の場所を指す。例えば、皮下注射器は、その遠位端における鋭い針先端と、その近位端におけるプランジャとを有する。用語は、方向、移動、および相対的位置付けにも関連付けられ、それによって、「proximally(近位に)」は、概して、ユーザにより近接する移動または相対的位置付けを指し、「distally(遠位に)」は、概して、ユーザからさらに離れる移動または相対的位置付けを指す。
【0045】
本明細書で使用される場合、用語「カテーテルアセンブリ」は、カテーテルハブであって、カテーテルハブは、近位端から遠位端までそれを通る流体中心ボアと、カテーテルハブの遠位端から遠位に延びているカテーテル管と、中心ボアの中に位置付けられた再シール可能な弾力的な隔膜と、中心ボアと流体連通する随意の側面ポートとを有する、カテーテルハブと、針ハブと備えている医療用デバイスを指し、針ハブは、針ハブの遠位端から遠位に延びている導入器針を有し、導入器針は、隔膜を通してカテーテル管の内側において同軸に移動可能であり、導入器針は、遠位鋭い先端から針ハブの中に流体カニューレを提供し、針ハブは、随意に、血液の逆流を観察するための流チャンバで構成された近位端を有する。「安全カテーテル」は、下で定義される「先端プロテクタアセンブリ」をさらに備え、先端プロテクタアセンブリは、針がカテーテル管およびカテーテルハブから外に引き抜かれるとき、導入器針の鋭い遠位先端を捕捉するように構成されている。先端プロテクタアセンブリがなければ、導入器針の鋭い遠位先端は、針の先端が針の引き抜き時、カテーテルハブの近位端から出現すると、完全に露出されたままであろう。カテーテルアセンブリは、患者の血管系の中にポートを提供するために使用され、カテーテル管は、患者の脈管からカテーテルハブへの流体接続を提供し、導入器針は、アセンブリから完全に引き抜かれる。カテーテルハブ内の隔膜は、導入器針の引き抜き時、シールし、患者の血管系へのアクセスのために、カテーテルハブの側面ポートのみを残す。
【0046】
本明細書で使用される場合、TPA(先端プロテクタアセンブリ)は、導入器針が、PIVCの設置の終了時にカテーテルアセンブリから完全に引き抜かれるときの偶発的な針刺しを防止するためにカテーテルアセンブリの中に構成された「安全機構」である。本明細書における種々の実施形態において、TPAは、管状形状と中空内部とを有する外部筐体を備えている。筐体は、機械的針ガードを適切に封入するようにサイズを決定され、機械的針ガードは、針がTPAを通して引き抜かれるにとき、導入器針の鋭い先端を覆うように移動する少なくとも1つの可動アームまたは別の可動要素をさらに備えている。種々の実施形態において、針ガードは、機構が導入器針の鋭い遠位先端を捕捉すると可聴の「クリック」を提供し得るが、可聴特徴は、多くの場合、TPA内での金属間事象の存在に依拠する。TPAは、鋭い先端がTPAの針ガード部分によって捕捉されると、任意の方向への導入器針の移動を防止するようにも構成され得る。
【0047】
TPAの管状筐体部分は、針ガード機構を封入する。種々の実施形態において、TPAの管状筐体(「TPA筐体」)は、患者の血管系の中にPIVCを設置する間、PIVCの片手による動作を促進するために、および/または、安全性を増進するために、外部表面上等の1つ以上の構造的特徴で構成される。種々の実施形態において、TPA筐体は、成型プラスチックから作製され得、種々の実施形態による特徴は、外部表面上に構成され得、例えば、外部表面から、または管状構造の壁を通して(TPA筐体の内部空間の中の視認窓の場合等における)、突出する。TPA筐体上への種々の特徴の相対的位置付けを向けることおよび参照することに役立つために、TPA筐体は、概して、直線状の円柱物として成形され、直線状の円柱物は、外部表面と、針ガード機構が常駐する中空内部を画定する内部表面とを備えている。使用時、TPA筐体は、PIVCにおける近位-遠位軸に沿って向けられ、近位-遠位軸は、カテーテルハブ、カテーテル管、および導入器針を通して伸び、PIVCの導入器針は、この軸上に配置され、軸方向に移動可能である。種々の実施形態において、管状筐体は、長さが約10~15mmであり、直径が約5~7mmであるが、これらの寸法は、限定的であることを意図していない。TPA筐体は、外観が略円柱形であり得るが、その外径および/または内径に1つ以上の段階変化が存在し、継ぎ手をカテーテルハブの近位端に適応させる、または本明細書に開示される構造的特徴のうちのいくつかを適応させ得る。一般的実施形態において、TPA筐体の遠位端は、PIVCのカテーテルハブの近位端上に可逆的にスナップ嵌めし得るより大きい内径を提供するカラー部分で構成される。種々の実施形態において、ある構造的特徴が、このカラーの外部表面上に構成され得る。種々の実施形態において、ある構造的特徴が、TPA筐体の内部の中を視認すること、特に、例えば、その中に格納されるガード機構の状態を視認することを促進するために、TPA筐体の壁厚を通して構成され得る。
【0048】
本明細書で使用される場合、用語「プッシュタブ」は、片手によるPIVC動作を促進するためにTPA筐体またはカテーテルハブのいずれかの上に構成される直立した特徴を指す。プッシュタブは、例えば、施術者の親指または指のサイズおよび形状に適合するような、種々のサイズおよび形状であり得、直立プッシュタブは、種々の実施形態に従ってヒンジ式に動くか、または固定され、恒久的に取り付けられるか、または除去可能であり、または、他の機能属性を有し得る。一般に、プッシュタブは、TPA筐体またはカテーテルハブのいずれかから外向きに半径方向に突出するように構成され、本明細書におけるプッシュタブは、PIVCの近位-遠位軸に対して直交する略平面状の部分を備えているであろう。
【0049】
用語「挿入」、「設置」、および「スレッディング(threading)」は、患者の血管系にカテーテルを接続することに関わるステップを指す。「挿入」は、概して、カテーテルアセンブリの導入器針部分を用いた患者の血管のタッピングを指す一方、用語「設置」は、概して、患者にカテーテルを接続する手技全体を指すために使用される。「スレッディング」は、導入器針が、脈管を位置特定し、タップするために使用されていると、患者の脈管の中へのカテーテル管の挿入を指す。用語「スレッディング」は、導入器針とカテーテル管との相対移動により使用され、導入器針とカテーテル管とは、述べられるように、軸方向に入れ子にされ、導入器針は、カテーテル管の内側において「スレッディング」される。一般に、「スレッディング」は、脈管の中へのカテーテル管の遠位移動と脈管から外への導入器針の近位移動との組み合わせ、すなわち、カテーテル管および導入器針を互いに対して軸方向にシフトさせることを伴う一方の他方との交換である。カテーテル管を遠位に移動させるために、オペレータによって押されるものは、カテーテルハブである。なぜなら、カテーテル管は、カテーテルハブの遠位端に固定されており、2つが、互いに離れて移動しないからである。さらに、導入器針を近位に移動させるために、把持され、近位に引き出されるものは、通常、針ハブである。なぜなら、導入器針と針ハブとは、互いに固定されており、独立して移動できないからである。理想的に、「スレッディング」は、両手による手技であるが、それは、多くの場合、施術者が止血帯手技において片手を使用すること等の種々の実践的理由のために、当てはまらない。
【0050】
本明細書に説明される実施形態は、例えば、IVカテーテル、および患者の血管系の中へのそれらの設置に関連する以下の3つの主要な課題に対処する。
【0051】
1.カテーテルの挿入およびスレッディング中の片手による技法を促進すること。
【0052】
2.可聴印が実践的ではない、または構成されてない騒々しいおよび/またはストレスの多い環境内でのTPAの安全機構の有用性および信頼度を向上させること。
【0053】
3.カテーテルハブを患者に接着する等のためにアセンブリの上を覆って使用され得るドレッシング材料の緊張または引き裂きを防止するために、カテーテルハブの高さを最小化すること。
【0054】
種々の実施形態は、コストおよび複雑度を低減させるカテーテルハブを解放するためのラッチまたは係止機構を伴わずに作製され得る安全カテーテルのための機能設計選択肢を提供し得る。種々の実施形態は、挿入およびスレッディングの時点において大きいプッシュタブを提供することによって使用し易さを最大化するが、ドレッシングを促進し、ドレッシング材を損傷することを防止するために、設置の後のカテーテル高を最小化し、汚染につながり得るドレッシング下の死空間を最小化する。種々の実施形態は、TPAの安全特徴が関与している製品の安全性および臨床医の信頼度を向上させるために、導入器針の鋭い先端とTPAの内部安全機構との間の相対的位置付けに関連する視覚的印も説明する。
【0055】
本明細書に説明される種々の実施形態は、閉鎖システムのカテーテルを対象としているが、先端プロテクタアセンブリ(TPA)とも称される針刺し安全機構と相互作用するカテーテルハブを含む任意のIVカテーテルにも当てはまり得る。種々の実施形態は、5つのカテゴリに分割されることができる:(1)TPAプッシュタブ機能設計、(2)ヒンジ式プッシュタブ、(3)セグメント化されたTPA、(4)種々の視覚係止インジケータを伴うTPA、および、(5)除去可能なプッシュタブ。
【0056】
種々の実施形態によると、先端プロテクタアセンブリ(TPA)は、針ガードをさらに備え、TPAは、針の先端がTPAの中に引き込まれるときに針の鋭い先端の上を覆って閉じるように半径方向に移動するアームを備え得る。述べられるように、TPAは、カテーテルハブの近位端の上を覆って延びているように構成された細長い円周方向整列特徴、またはカラーをさらに備え得る筐体を備えている。この特徴は、挿入中のカテーテルハブとTPAとの間の軸方向の整列を維持し、TPAとカテーテルハブとの間の接合部分における屈曲または撓曲に抵抗し、軸外負荷に起因するカテーテルハブからのTPAアセンブリの時期尚早な解放を防止する。カテーテルハブの近位端の上を覆って、またはその中にスナップ嵌めするカラーを伴うTPAは、専用の係止機構を要求することなく、ハブとTPAとの間の接合部分の強度を最大化し、それによって、PIVCの製造コストを削減し得る。このカラーは、カテーテルハブとの回転整列を提供するための平坦な起伏部分または他のキー特徴を含み得る。
【0057】
図1-6は、種々のプッシュタブ機能設計を有するTPA筐体の実施形態の上面斜視図を提供する。直立プッシュタブを伴うそのような実施形態は、一般に、PIVCの取り扱いおよび使用し易さを最適化する。これらの例では、直立タブ部分は、TPA筐体の外部表面上に構成され、TPA筐体の遠位カラー部分から、管状筐体から直交して放射する。
【0058】
図示される実施形態の各々において、プッシュタブが位置し得る上部円形開口部は、TPA筐体の遠位開口部(すなわち、上記に述べられるスナップ嵌め配置のメス型部分)であり、それは、PIVCのカテーテルハブの近位端(すなわち、オス型部分)上に嵌まるように構成されている。種々の実施形態において、TPA筐体の遠位メス型端部は、管状筐体の残部より大きい直径を有し、カテーテルハブ上に嵌まるように適応されたカラー部分を備え得るが、いくつかの実施形態において、TPA筐体の外部直径は、一定であり得る。種々の実施形態において、部品は、カテーテルハブの近位端が、メス型の接続部分を備え得、TPA筐体の遠位端が、オス型部分を備え得るように、逆にされる。
【0059】
ここで
図1A-1Cを特に参照すると、TPA筐体100a、100b、および100cの各々は、TPA筐体102a、102b、102cから半径方向に延び、具体的に、それぞれ、遠位カラー106a、106b、106cに取り付けられる、それぞれのプッシュタブ101a、101b、および101cを組み込む。
【0060】
図1Aは、TPA筐体100aのある実施形態を図示し、
プッシュタブ101aが、遠位カラー106a上に位置し、TPA筐体102aの遠位縁に直接位置付けられており、それによって、プッシュタブ101aの遠位面は、TPA筐体102aの遠位円周開口部109aと同一面であり、同一平面上にある。種々の実施形態において、直立プッシュタブ101aは、TPA筐体102aの円周の周囲の任意の半径方向位置にあり得、種々のタブおよび切り欠き構成を用いてカテーテルハブに一定の間隔で回転させられることができ、それによって、それは、特定の回転適合において係止され、カテーテルハブの近位端上で回転することを防止されることを認識されたい。プッシュタブ101aは、12時の位置に位置付けられ、または、例えば、時計面の9~3時または10~2時に、中心を外れて位置付けられ、ユーザの種々の手の位置を促進し得る。これらの時計方向は、典型的にカテーテルハブから反対方向に放射する翼部によって画定される平面状表面を参照して視認され得、翼部は、設置の後、患者の腕にPIVCを留めるために使用され得る。したがって、「12時の位置」は、カテーテルハブの翼部によって画定される平面に対して直交することを指し、したがって、使用時、12時におけるプッシュタブは、翼部によって画定される平面から垂直に直立しているであろう。種々の実施形態において、プッシュタブ101aは、TPA筐体の外部直径と比較して狭いことも、広いこともある。さらに、TPA筐体の外周の周りに半径方向に位置する2つ以上のプッシュタブ101aが、存在し得る。1つ以上のプッシュタブは、示されるもの等、カラー106a上に、またはTPA筐体102aのより狭い直径部分上に位置付けられ得る。
【0061】
ここで
図1Bおよび1Cを参照すると、プッシュタブ101bおよび101cは、それぞれ、開口部と同一平面上ではなく、TPA筐体の遠位円周開口部から近位に間隔を置かれることができる。
図1Bは、実施形態100bを図示し、プッシュタブ101bは、TPA筐体102bの遠位円周開口部109bから近位に(るが、依然として、筐体102bのカラー106b部分に取り付けられている。
図1Cは、例100cを図示し、プッシュタブ101cは、示されるように、TPA筐体102のカラー106cの近位端まで等、TPA筐体102cの遠位円周開口部109cからさらにより遠くに離れて近位に距離を置かれる。種々の実施形態において、プッシュタブは、TPA筐体の外部に軸方向に沿った任意の位置に取り付けられることができる(近位半体上ではなく、筐体長の遠位半体上等)。
【0062】
図2A-2Dは、4つの機能設計実施形態を図示し、TPA筐体202a、202b、202c、および202dは、整列特徴をさらに備え得る。整列特徴は、それぞれ、203a、203b、203c、および203dとして示され、これらの整列特徴の各々は、TPA筐体のカラー部分206a、206b、206c、および206dの隣接した部分として成型されるように示される。整列特徴は、挿入およびスレッディング中の軸外負荷に対する追加の抵抗を提供し、カテーテルハブとの回転整列を提供し、カテーテルハブとTPA筐体との間の接合部分における曲がりを低減させる。示されるように、最初の3つの機能設計200a、200b、および200cは、それぞれ、半径方向に延びているプッシュタブ201a、201b、および201cをさらに含む。種々の実施形態において、203a、203b、203c、および203d等の整列特徴が、カテーテルハブの近位端において構成された相補的な切り欠きの中に嵌まるように寸法的に構成され得る。このように、整列特徴は、カテーテルハブの中の切り欠きの中にドッキングすることができる。
図2A-2Dに図示されるもの等の整列特徴は、カテーテルハブの近位端の中に針ハブの遠位端を一定の間隔で回転させるために使用され得る同じタイプのタブ/切り欠き構成に加えて、TPA筐体上に提供されることができる。言い換えると、カテーテルハブへのTPA筐体の一定の間隔での回転は、カテーテルハブへの針ハブの一定の間隔での回転と互いに独立的であることができ、種々の実施形態において、針ハブおよびTPA筐体の両方がカテーテルハブの近位端上でドッキングされると、針ハブの一部が、TPA筐体を完全に覆い得ることを認識されたい。
【0063】
図3Aおよび3Bは、プッシュタブまたはそのセグメントが、スレッディングが片手で行われるときのユーザ制御を向上させるために、近位に延長され得ること、または角度付けられ得ることを図示する。例えば、
図3Aは、TPA筐体実施形態300aの斜視図および側面平面図を図示し、プッシュタブ301aは、この開口部から同じ高さではなく、円周方向遠位縁309aによって画定される平面から約35°の角度においてTPA筐体302aのカラー306aから放射する。
図3Bは、TPA筐体実施形態300bの斜視図および側面平面図を図示し、プッシュタブ301bは、この開口から同じ高さではなく、円周方向遠位縁309bによって画定される平面から約45°の角度においてTPA筐体302bのカラー306bから放射する。種々の実施形態において、プッシュタブとTPA筐体302の円周方向遠位縁309によって画定される平面との間の角度は、約0°~約70°であることができる。別の方法で視認されると、プッシュタブと円柱形のTPA筐体を通して伸びている中心軸との間の角度は、約20°~約90°であり得る。円柱形の中心軸から90°において、プッシュタブは、
図1-2におけるもの等、半径方向に突出している。種々の角度において、ユーザの指が、プッシュタブの近位面ではなく、角度付けられるプッシュタブの近位縁に係合し得る。実施形態300aおよび300bの両方は、それぞれ、固定された回転位置におけるカテーテルハブにTPA筐体を一定の間隔で回転させるために使用可能である随意の整列特徴303aおよび303bをさらに備えている。
【0064】
図4Aおよび4Bは、プッシュタブが、TPA筐体の外部表面またはTPA筐体のカラー部分と、プッシュタブとの両方と接触する1つ以上のサポートまたは「ブレース」をさらに備え得ることを図示する。種々の実施形態において、1つ以上のブレースが、プッシュタブの近位面および遠位面のいずれか(または両方)の上に構成され得る。種々の実施形態において、ブレースは、平滑な「フィレット」の物理的形態をとり得るか、または、構築物において使用されるブレースのような、より角度のある三角形にすら構成され得る。種々の実施形態において、ブレースは、プッシュタブと、ブレース構造とを含むTPA筐体全体が射出成型等による単一のプラスチック部分として成型され得る点で、他の表面と隣接し得る。
【0065】
図4Aは、TPA筐体400aのある実施形態を図示し、直立プッシュタブ401aは、プッシュタブ401aの遠位面上に配置された単一の三角形のブレース404aによって支持され、ブレース404aは、プッシュタブ401aの幅のほぼ中心に置かれ、プッシュタブ401aと、TPA筐体402aのカラー406aとの両方に接触する。この特定の構成は、限定的であることを意図しない。例えば、ブレース404aは、示されるように、精密にTPA筐体402aの遠位円周方向縁409aにおいて遠位に終端するように遠位に延びている必要はない。
図4Bは、TPA筐体400bのある実施形態を図示し、直立プッシュタブ401bは、プッシュタブ401bの近位面上に配置される単一の三角形サポート404bによって支持される。種々の実施形態において、プッシュタブの遠位面および/または近位面上の1つ以上のブレースは、プッシュタブを補強し、プッシュタブが応力下で曲がることを防止する役割を果たすことができる。種々の実施形態において、プッシュタブの近位面上に向けられる1つ以上のブレースは、ブレースをヒトの手指の形状に形状適合させるような、および/または、施術者の親指または他の手指によって快適に押されるような方法において寸法を決定され、および/または輪郭を形成され得る。種々の実施形態において、プッシュタブの遠位面上のブレースが、プッシュタブの遠位面上への係合を妨げる等のために、より角度があるように構成され得る一方、プッシュタブの近位面上のブレースが、ユーザの指によって係合され得る輪郭で構成され得る。
【0066】
図4C、4D、および4Eは、1つ以上のブレース404の幾何学形状の変形例を図示する。これらの機能設計は、図示される特定の例によって限定されることを意図していない。1つ以上のサポートが、指あて部を提供するように、三角形であるか、または、湾曲させられ/傾斜を付けられ得る。ブレースは、特に、プッシュタブの近位面上に配置されると、ユーザが医療用手袋を装着しているかどうかにかかわらず、複数の状況において、プッシュタブとユーザの指との間の把持を向上させるために、隆起、溝、段、バンプ、またはテクスチャ加工された表面を含み得る。
図4CのTPA筐体実施形態400cにおいて図示されるように、プッシュタブ401cの近位面上に構成される2つの三角形のブレース404cが、存在し得る。
図4DのTPA筐体実施形態400dにおいて図示されるように、2つの輪郭を形成されるブレース404dが、プッシュタブ401dの近位面上に構成され得、輪郭は、ユーザの指への適合を提供する。
図4EのTPA筐体実施形態400eにおいて図示されるように、ブレース404eは、傾斜またはスライドの形状にある単一のより広い輪郭を含み得る。
図4Eでは、ブレース404eは、プッシュタブをTPA筐体本体402eに接続する傾斜が付けられた表面を集合的に形成するスラットを伴って成形される。種々の実施形態において、機能設計が、射出成型等の特定の製造方法に適応するように変更され得る。
【0067】
図5A-5Eは、種々の実施形態による、追加のプッシュタブ構成を図示する。これらの構成の各々に関して、TPA筐体の外部表面上へのプッシュタブの取り付けは、TPA筐体の遠位カラー部分上等のTPA筐体の遠位部分に沿った任意の場所におけるものであり得る。上で議論されるように、プッシュタブは、TPA筐体の遠位円周開口部によって画定される平面と同一平面上にあるか、または、プッシュタブがTPA筐体の遠位開口部と同一平面上にあるのではなく、その近位に取り付けられるように、その開口部から間隔を置かれ得る。一般に、プッシュタブ形状の機能設計のこれらおよび他の変形例は、PIVCをスレッディングするときのユーザの指との静止摩擦を向上させ、制御を改善する。
【0068】
図5Aに図示されるように、TPA筐体500aは、TPA筐体502aの遠位カラー506aにおいて遠位円周開口部と同一平面上に配置されるプッシュタブ501aを備え、ユーザの指とのしっかりした係合を向上させるための巻かれた縁517aをさらに備えている。
【0069】
図5Bは、TPA円柱形本体502bの遠位カラー506bにおいて遠位円周開口部と同一平面上に配置され、近位方向に湾曲した湾曲した部分517bをさらに備えているプッシュタブ501bを含むTPA筐体500bを図示する。湾曲特徴517bの近位縁が、ユーザの指によって係合され得る。
【0070】
図5Cは、TPA円柱形本体502cの遠位カラー506cにおいて遠位円周開口部と同一平面上に配置され、近位方向に延びている曲げられた/折り曲げられた部分517cをさらに備えているプッシュタブ501cを含むTPA筐体500cを図示する。曲がり特徴517cの近位縁が、ユーザの指によって係合され得る。
【0071】
これらのプッシュタブ構成は、スレッディング中の静止摩擦および制御を補助する。図示されていない他の実施形態において、静止摩擦および制御を向上させるための特徴は、隆起、溝、バンプ、または面取された縁または表面、またはそれらの組み合わせを備え得る。
【0072】
図5Dは、フレア状の形状を含むプッシュタブ501dの底面斜視図と上面図との両方を図示し、タブの基部が、上部より狭い。本実施形態において、プッシュタブ501dは、より大きいラッパ状に広がる部分518dと、TPA筐体502dのカラー506dにプッシュタブ501dを取り付ける接続セグメントを形成する2つのより小さい部分519dとを備えている。種々の実施形態において、プッシュタブ501dは、2つまたは3つの接続セグメント等の2つ以上のセグメントにおいて、TPA筐体502dの外部表面に接続され得る。
図5Dに図示される実施形態において、プッシュタブ501dの2つの接続セグメント519dとより大きいラッパ状に広がる部分518dとが、空間521dを包囲し、それを画定する。そのような構成は、使用時のタブの感触を制御するための方法に加えて、製造するステップにおけるより少ない材料を可能にする。この特定の実施形態において、2つの接続セグメント519dは、TPA筐体502dのカラー506d部分の遠位円周開口部509dと同一平面上にあるカラー506dの中に融合する。他の実施形態において、プッシュタブは、タブの基部が上部より薄いか、または逆も同様であるテーパ形状を含むか、または、プッシュタブの長い縁と整列させられた垂直リブを備え得る。
【0073】
図5Eは、カテーテルアセンブリがすぐに使用できる構成にあるとき、カテーテルハブの上を覆って延びているように段構造に構成されたプッシュタブ501eを備えているTPA筐体500eのある実施形態を図示する。図示されるように、プッシュタブ501eは、遠位に延びている軸方向部分558eと、軸方向部分558eと隣接し、それに対して直交する半径方向に延びている部分538eとの両方を備えている。使用時、カラー部分506eが、カテーテルハブの近位端に取り付けられると、プッシュタブは、TPA筐体がすぐに使用できる構成等におけるカテーテルハブに取り付けられると、カテーテルハブの近位端の上を覆って部分的に延びているであろう。図示されるように、プッシュタブ501eは、撓曲を調節し、快適性を提供するための開窓521eをさらに備え得る。他の実施形態において、これらの特徴521eは、指の係合を補助するためのテクスチャ加工部を備え得る。
【0074】
図6は、角度のある、または「V字形状」を有するプッシュタブ601を備えているTPA筐体600のある実施形態の2つの回転図を図示する。種々の実施形態において、プッシュタブは、少なくとも2つの非平行表面を備え得る。図示される実施形態において、プッシュタブ601の形状は、矢印に類似し、ユーザが、スレッディング中にカテーテルハブおよび接続されるTPA筐体を押すべき方向の指示として使用されることができる。プッシュタブ601のV字形状は、プッシュタブに対して押すための指あて部と、カテーテルアセンブリをスレッディングするための押し方向を示す印との両方を提供する。プッシュタブ601の形状は、片手でスレッディングするときの制御を向上させ得る。プッシュタブ601は、上で議論されるように、カテーテルハブの近位端にTPA筐体を一定の間隔で回転させるために使用され得る遠位整列特徴603上に延び得る。実施形態600では、矢印形状のプッシュタブ601の頂点が、筐体のカラー部分606の遠位円周開口部609を越えて遠位に延び得る。整列特徴603は、カテーテルハブへのTPA筐体のタブ/切り欠きの一定の間隔での回転に関係し得るように、開口部を越えて遠位に延びている。
【0075】
図7Aおよび7Bは、ヒンジ式プッシュタブと、その使用方法とのある実施形態を図示し、種々の構成では、ヒンジ式プッシュタブは、カテーテルアセンブリをスレッディングするときにオペレータが係合するための表面と、カテーテルが設置されると、カテーテルハブの近位開口部を流体的にシールするために、または少なくとも覆い隠すために使用可能である特徴との両方を提供する。種々の実施形態において、ヒンジで動くプッシュタブは、カテーテルハブの2つの位置、すなわち、(1)ヒンジで動くプッシュタブが、カテーテルハブ上に提供される近位継ぎ手に向かって、ヒンジを通して回転可能なままであるすぐに使用できる位置と、(2)ヒンジで動くプッシュタブが、カテーテルハブの近位継ぎ手に結合され、カテーテルハブの全高を低減させる安全位置とを提供する。
【0076】
図7Aの構成(A)を参照すると、ヒンジで動くプッシュタブ701が、カテーテルハブ785に接続されるTPA上ではなく、カテーテルハブ785の近位部分786上に構成されている。上で示され、解説されるように、すぐに使用できる構成において、カテーテルアセンブリは、カテーテルハブ785の近位端と係合された針ハブ730をさらに備えている。カテーテルハブ785は、典型的に、そのいずれもが明確化の目的のために
図7Aに図示されていない側面ポートと、隔膜とを含むであろう。(A)に示されるように、TPA筐体702は、「指把持部分」等と称される針ハブの外側筐体の下にあり得る。針ハブから遠位に延びている導入器針は、針が、カテーテルハブを通して、かつカテーテルハブの遠位端に取り付けられたカテーテル管を通して軸方向に配置されるので、見えていない。ヒンジで動くプッシュタブ701は、軸方向に延びている部分と、近位に延びている部分との両方を備えているが、構成(A)におけるヒンジで動くプッシュタブ701は、完全に半径方向に延びている(すなわち、直立プッシュタブ)。本実施形態において、ヒンジで動くプッシュタブ701は、ヒンジ765をさらに備え、ヒンジ765は、一体型ヒンジ(より薄い部分)または切り欠きを備え得、一体型ヒンジまたは切り欠きは、ヒンジで動くプッシュタブ701が曲がり得る、または折れ曲り得る境界を提供する。ヒンジ765は、1つのみの方向に動作し、例えば、ヒンジで動くプッシュタブ701の一部を近位方向に折れ曲がり、遠位方向への折れ曲がりを遮断することを可能にするように構成され得、それによって、ユーザは、ヒンジで動くプッシュタブが圧力下で意図せずにヒンジで動かすことなくその上を押し得る。種々の実施形態において、ヒンジで動くプッシュタブ701は、2つ以上のヒンジまたは切り欠きを備え得る、または撓曲することが可能である弾力的な「ゴムのような」部分を備え得る。構成(A)に図示されるように、ヒンジで動くプッシュタブ701は、下で解説される弾力的な部分723をさらに備えている。
【0077】
カテーテルアセンブリが、
図7Aのすぐに使用できる構成(A)にあるとき、TPA筐体702の遠位端は、カテーテルハブ785の近位端786上に提供される継ぎ手787に取り付けられている。カテーテルハブ785の一部の形状は、カテーテルハブが、典型的に、図示されていない側面ポートと、翼部と、他の特徴とを含むであろうから、精密であること、または限定的であることを意図しない。上で議論されるように、近位継ぎ手787は、TPA筐体702とカテーテルハブ785との間を結合するオス型/メス型スナップ継ぎ手のうちの一構成要素であり得る。上でも解説されるように、導入器針が患者の脈管の中に設置されると、針ハブ730が、(示されるブロック矢印の方向に、典型的に、近位に)引き抜かれる一方、カテーテルハブが、遠位に押され、脈管から導入器針を除去し、それをカテーテル管と交換する。この設置に関して、ユーザは、それがこの部分的に折り曲げられた位置にある間、近位縁を押す等、ヒンジで動くプッシュタブ701を係合し、それを押し得る。
【0078】
ここで
図7Aの構成(B)を参照すると、針ハブ730が完全に引き抜かれると、導入器針の鋭い遠位先端が、TPAの針ガード機構内に捉えられ、TPAアセンブリ全体が、カテーテルハブから係合解除される。患者の血管系に流体的に取り付けられたままであるものは、側面平面図および近位斜視図の両方に示されるような、カテーテルハブ785である。カテーテルハブ785の近位カラー部分786の内側に位置付けられるものは、典型的に、カテーテルハブ785の近位継ぎ手787から外への血流を遮断するように構成された(図示されていない)弾力的な隔膜である。患者の血管系へのアクセスは、典型的に、カテーテルハブの中に流体的に構成された側面ポートによるのみである。しかしながら、ユーザは、特に、隔膜が、依然として、ある程度アクセス可能であり、可視である可能性が高いので、カテーテルハブの近位端内に構成される隔膜を通して流体を誤って注入または抽出しようとし得る。ヒンジで動くタブ701は、ここで、カテーテルハブの近位端を通していかなる試行されたアクセスも遮断し、種々の実施形態において、それを流体的にシールするために使用され得る。
【0079】
図7Aおよび7Bの両方、および構成(B)から構成(C)への移行を参照すると、ヒンジで動くタブ701は、ここで、カテーテルハブ785の近位端787を流体的にシールして閉じるか、またはそれを別様に遮断または隠蔽するように、折り曲げられることができる。種々の実施形態において、ヒンジで動くタブ701は、手動ではなく、自動的に閉鎖するように構成され得る。タブをそのように構成するために、一体型のヒンジで動くプッシュタブ701を備えているカテーテルハブ785は、折り曲げられた位置におけるヒンジで動くプッシュタブ701とともに成型され得、それによって、プラスチックが、この構成の形状記憶を保持する。形状記憶実施形態に関して、針ハブ730は、ヒンジで動くプッシュタブ701を(
図7Aの(A)におけるような)すぐに使用できる構成における直立状態位置に付勢するために使用されることができる。捕捉された針先端を含む針ハブおよびTPAが、カテーテルハブから離れるように完全に外に引き出されると、ヒンジで動くタブ701が、次いで、材料の形状記憶特性によって、それが成型されたその成型位置に自動的に戻る。種々の実施形態において、形状記憶特性は、カテーテルハブ785の近位開口部787の周囲および少なくともそれに近接してヒンジで動くプッシュタブを自動的に移動させるために十分であり得、その場合、弾力的な部分723の最終的なスナップ嵌めまたは差し込みが、少なくとも手動で遂行されることができる。
【0080】
種々の実施形態において、および、(B)から(C)への構成の移行において図示されるように、ヒンジで動くプッシュタブ701は、カテーテルハブの近位端の周囲に完全に手動で折り曲げられ、その中に物理的にスナップ嵌めされ、折れ曲りを導くための一体型ヒンジ765を用いて促進される。種々の実施形態において、プッシュタブの一部は、また、プロセスにわたって折れ曲りを促進するために弾力的であり得る。図示(B)の湾曲した矢印は、ヒンジで動くプッシュタブが移動させられ、カテーテルハブ785の近位開口部787を覆う様子を表す。図示されるように、ヒンジで動くプッシュタブ701は、カテーテルアセンブリがすぐに使用できる構成にあったときにTPAをカテーテルハブ785に固定するために以前に使用された同じスナップ継ぎ手787の中に嵌入するように寸法を決定された弾力的な部分723を備えている。種々の実施形態において、弾力的な部分723は、カテーテルハブ785のオス型取り付け具787に適応するように寸法を決定された円形のメス型カラーを備え得る。TPA筐体の遠位端とカテーテルハブの近位端との間の嵌まりにおけるように、スナップ継ぎ手のオス型構成要素とメス型構成要素とは、逆にされることができ、その場合、ヒンジで動くプッシュタブの弾力的な部分723とカテーテルハブ上の近位取り付け具787との間のそれであろう。種々の実施形態において、弾力的な部分723は、コルクのような、カテーテルハブの近位端の中に嵌入するように寸法を決定されたシリコーンゴムまたは他のエラストマポリマープラグを備え、カテーテルハブ内の隔膜が、カテーテルハブの近位端から外への流体流を封鎖するために十分であることが分かることから、弾力的な部分723とカテーテルハブ785の近位取り付け具787との間の嵌合は、液密である必要はない。種々の実施形態において、ヒンジで動くプッシュタブの裏側は、大文字の「X」のような印を伴い、弾力的な部分723によって遮断されているカテーテルハブの近位端が患者の血管系への適切なアクセス経路ではないことを示し、施術者にカテーテルハブの側面ポートを使用するようにし得る。
【0081】
ここで
図7Bの構成(C)を参照すると、ヒンジで動くプッシュタブ701の弾力的な部分723は、カテーテルハブ785の近位端786上に提供された近位取り付け具787の中、またはその上に嵌められている。このように、カテーテルハブの近位端は、流体的にシールされ得るか、または、それは、単に、少なくとも「アクセス不可」を示すが液密ではないこともある配置で閉鎖され、または視野から遮蔽され得る。
【0082】
図7Aおよび7Bにおける動作において例証されるようなヒンジで動くプッシュタブ構成は、そのように設置されたカテーテルアセンブリの上部を覆うドレッシングに悪影響を及ぼすことなく、大きいプッシュタブの組み込みを可能にする。そのような実施形態において、プッシュタブは、閉鎖または下の位置にあるとき、他の機能と結合されることができる。下の位置において、タブは、カテーテルハブの近位開口部も覆うように構成されることができ、それは、カテーテルハブへの近位開口部がアクセスされるべきではない閉鎖システムにおいて望ましい。従来のカテーテルに関して、プッシュタブ701は、カテーテルハブ785の管腔を選択的に塞ぐまたはアクセスするためのプラグとしての機能を果たすことができ、それは、血液の漏出および潜在的な汚染を防止し、使用し易さを改良し得る。
【0083】
大きいプッシュタブはが、カテーテルをスレッディングすることをより容易にするが、それは、可能性として、カテーテルを適切にドレスすることを妨げ得る。種々の実施形態によると、かつ
図7Aおよび7Bの例によって図示されるように、ヒンジで動くプッシュタブ701は、TPA筐体702の代わりにカテーテルハブ785に取り付けられる。この概念において、ヒンジで動くプッシュタブ701は、その固定点の周りで旋回することまたはヒンジで動くことができ(垂直位置から開始するが、針およびTPAが除去された後)、ヒンジで動くプッシュタブ701は、下向きに反転するか、または手動で下向きに反転させられ、カテーテルを通した流路と軸方向に整列させられることができる。このように、ヒンジで動くプッシュタブ701は、片手でのスレッディングを促進するために十分に大きくあり得るが、挿入の後、それは、下向きに反転するか、または手動で下向きに反転させられることによって、カテーテルアセンブリの全高を最小化し、上部を覆う適切なドレッシングを可能にすることができる。
【0084】
種々の実施形態によると、ヒンジで動くプッシュタブ701は、カテーテルハブ785に固定され、上の位置と下の位置との間で旋回するように構成される。種々の実施形態は、カテーテルハブ785の近くのプッシュタブ701の基部における一体型ヒンジ、ピン、ファスナー、または可撓性材料を含み得、それは、プッシュタブ201がある位置に回転することを可能にする。種々の実施形態において、プッシュタブ701は、デバイスが組み立てられると、それによって針ハブがヒンジで動くプッシュタブ701に対して上に押される構成において等、直立に保持される。種々の実施形態において、針アセンブリの開始位置、または指用把持部は、ヒンジ式プッシュタブ701を
図7Aの(A)および、(B)に図示される垂直位置に保持する。
【0085】
種々の実施形態において、ヒンジで動くプッシュタブ701は、弾力的な部分723を含まない。カテーテルをスレッディングし、カテーテルハブ785から針を除去した後、ヒンジで動くプッシュタブ701は、単に、カテーテルハブ785に対して平坦に置かれるように、下向きに反転させられ得る。これらの実施形態において、下向きにされると、プッシュタブ701は、経路から外れ、カテーテルをドレスする能力を改良する。
【0086】
種々の実施形態によると、ヒンジで動くプッシュタブ701は、スレッディングするときの制御を改良する等のために曲げられ、または湾曲され得るが、角度のある形状は、(i)プッシュタブ701が、下向きに反転させられると、カテーテルハブの近位端を覆い、内部隔膜を封鎖すること、および/または、(ii)プッシュタブ701が、カテーテルハブ785を閉塞させるためのプラグまたはボスを含むことをさらに可能にし得る。この点について、種々の実施形態は、(i)閉鎖システムのカテーテルのためのカテーテルハブ785の管腔を通したアクセスを防止し、および/または、(ii)血液制御カテーテルを伴わないシステム内での血液の漏出を防止し得る。
【0087】
PIVCの設置において、本デバイスを挿入し、カテーテルをスレッディングするとき、TPAの中に針を引き抜くとき、および針ハブ上での継続される引出によってカテーテルハブからTPAを引っ張るとき、カテーテルハブ305とTPAとの間の接合部分接続(例えば、スナップ嵌め)に軸外トルクが、存在し得る。この軸外トルクは、スレッディングすることにおける困難、カテーテルハブからのTPAの偶発的な早期解放、および針を除去するときの扱いにくい角度につながり得る。カテーテルハブからのTPAの早期または「事前解放」は、針の鋭い遠位先端が、TPA筐体の内側における針ガード機構の中にまだ捕捉されていないので、非常に危険である。これらおよび他の課題を克服するために、セグメント化され、可撓性、かつ旋回する設計を伴うTPAが、ハブからTPAを引っ張ることなく、カテーテルハブに対してTPAが撓曲すること曲がることを可能にする。カテーテルハブからTPAを引っ張るとき、セグメント化された可撓性のTPAは、角度付けられた接続解除を可能にする。
【0088】
図8Aは、セグメント化された可撓性のTPA筐体800を図示する。TPA筐体800は、可撓性の「アコーディオン状」部分890を通してより小さい直径円柱形本体802に取り付けられた遠位カラー部分806を備え、それによって、3つの部分は、同軸上に整列させられ、単一の成型プラスチック部品を備え得る。筐体の可撓性部分890は、配管接続および空気通気孔構造において見出され得るもの(例えば、「アコーディオン状管類」と称されるもの)等のリブ付きの波状構造におけるより薄い壁状のプラスチックまたは金属セグメントを備え得る。
図8Aに例示されるようなそのような可撓性筐体は、カテーテルとの接合部分上のトルクを低減させ得、それは、より高額な係止/ラッチ接合部分の必要性を不要にすることに役立ち得る。
【0089】
TPA筐体カラー806およびTPA円柱形本体部分802は、互いに対して撓曲することおよび曲がることができる。TPAカラー806は、依然として、指用把持部/カテーテルハブ上で引き戻し、TPAと共に針を除去することによって、カテーテルハブの近位端から除去されるが、セグメント化部分890は、曲がりを可能にし、軸外負荷に起因する、TPAの事前解放を可能にする。
【0090】
図8B-8Dは、可撓性のセグメント化部分890によって提供されるTPA筐体とカテーテルハブとの間の曲がりおよび可撓性を図示する。
図8B-8Dは、TPAカラー806と円柱形本体802との間に構成された接合部分890が、可撓性であり、TPAの近位取り付け具分802が軸外で旋回および移動することを可能にする一方、遠位カラー部分806が、カテーテルハブ885の近位端上にしっかりと取り付けられ、位置的に安定しているままであることを図示する。
図8Bは、TPA筐体の近位部分802とカテーテルハブ885との間の軸方向の整列を図示する。
図8Cおよび8Dは、可撓性接合部分890が軸外の針除去に適応し、カテーテルハブ/TPA接合部分から軸外負荷を隔離する方法を図示する。加えて、可撓性のTPA筐体が、高角度において針を除去するときの針抵抗を低減させることができる。さらに、そのような可撓性のTPA筐体は、TPAが、軸方向の引っ張り力のみに起因して、除去され、軸外負荷に起因して除去されないことを確実にすることができる。なおもさらに、可撓性のTPA筐体は、挿入の種々の角度における使用し易さを改良し得る。
【0091】
いくつかの状況において、PIVCは、移動させられるとき、PIVCの種々の構成要素が発し得る可聴信号を聴き取ることが困難であり得る騒々しい環境において患者の中に設置されるであろう。
図9-11に図示される以下の実施形態は、カテーテルハブからTPAを除去するステップに先立って、TPAの針ガード部分が鋭い針先端上に適切に係合されていることを確認するための視覚的な合図を提供するための視覚係止インジケータを伴うTPAを説明する。
【0092】
種々の実施形態において、TPAは、TPAの針ガード部分が、導入器針の鋭い遠位先端を捕捉および固定していることの確認を提供する1つ以上の印を備えている。種々の実施形態において、印は、視認ポータル(例えば、クリアなプラスチックの「透けて見える」部分または開放した窓)を備え、それを通して、ユーザは、TPA筐体の内側における針ガードが針の鋭い先端の周囲に固定されているかどうかを見ることができ、それは、カテーテルハブからTPAを係合解除することが、安全であることをユーザに伝える。他の実施形態において、TPAは、互いに対してスライド可能である軸方向に入れ子にされた部分を備え、その中に捕捉された針先端を伴う針ガードの引っ張りは、印(例えば、文字および/または色)をユーザの視野の中にスライドさせ、カテーテルハブからTPAを係合解除するために引き出し続けることが、安全であることをユーザに伝える。
【0093】
ここで具体的に
図9を参照すると、TPA筐体902は、印要素として開口927を備えている。TPA筐体902全体またはその一部のみが、クリアなプラスチックから作製されることができるか、または、TPA筐体902が、クリアなプラスチック窓を備え得るか、または、近位保持挿入体が、長くされ、クリアにされることができる。他の実施形態において、印特徴927は、開放した窓、すなわち、開口であり得る。針950が、引き抜かれると、針シャフト上の突出部952が、クリップ936の裏壁952に係合し、これを窓927を通した視野の中に近位に引っ張る。他の実施形態において、鋭い先端951の正面に近接するクリップの遠位フランジ939aおよび939bの作用による、針先端951の捕捉は、クリップに形状を変化させる。種々の実施形態において、クリップ936の形状の変化、特に、交差されたアームの移動、および/またはクリップの閉鎖は、視覚的に観察可能な方法において、クリップの形状を変化させる。クリアな部分または開口部927は、ユーザが、安全機構がアクティブにされていること、または、クリップの閉鎖がクリップ936または窓936を通したクリップの要素の形状および可視性を変化させていることをインジケータとしてクリップ936の場所を見ることを可能にする。代替として、クリップ936またはその一部は、TPA筐体902内のクリップ936の場所がユーザに容易に可視であるように、明るい色で着色され、または明るく着色されたインジケータで構成されることができる。種々の実施形態において、TPA筐体902は、近位に長くされることができ、TPA、TPA本体のセグメント、またはTPA窓は、クリアであることができる。係止作用は、クリップ位置またはクリップの形状を変化させることができ、それは、TPA保持器を通して可視であることができる。実施形態は、保持器窓を通して可視性を改良するために、係止クリップ上の色または二次可視要素を含むことができる。
【0094】
ここで
図10Aおよび10Bを具体的に参照すると、スライド可能な印で構成されたTPA筐体のある実施形態が、図示される。種々の実施形態において、TPAは、外側管状スリーブと、同じ中心軸に沿って外側管状スリーブ内でスライド可能である(TPA保持器または針ガード保持器とも称される)内側管状スリーブとを備えている。すなわち、外側管状スリーブおよび内側管状スリーブは、入れ子にされている。TPAアセンブリのクリップ保持筐体1007が、静止した外側スリーブ1002の内側においてスライド可能に配置された、TPAの近位部分として構成されることができる。TPA保持器1007の長さおよびアンダーカットは、スライド可能な長さおよび印に適応するように長くされることができる。TPA保持器1007は、クリアまたは不透明であり、個別の長手方向場所において少なくとも1つの視覚的印1094を伴うことができる。細長い区分は、力を保持する種々の深度の複数のアンダーカット、または細長いスロットを含むことができる。針1050が、除去されるにつれて、針シャフト上に構成された突出部1052が、クリップ1036の裏壁1038に係合し、クリップ1036をTPA保持器1007の近位壁に対して上に引き上げさせる。TPA保持器1007は、外側TPA筐体1002から部分的に外に引っ張られ、
図10Bの印(INDICIA)1094を見えるようにすることができ、針ガードが針先端1051を捕捉しており、引き戻されていることを示す。TPA保持器1007、すなわち、内側スリーブ部分は、依然として、提供される二次的なアンダーカットに起因して、TPA外側筐体1002内で部分的に入子にされたままであり得る。アンダーカットは、TPA筐体がTPA全体から外に完全に引き出されることを防止し、ユーザが、継続した引っ張りでカテーテル筐体からTPAを係合解除することを可能にする。
【0095】
ここで
図11Aおよび11Bを具体的に参照すると、1つ以上の開口を通して視認可能である遠位および/または近位の移動する印の例が図示される。外側TPA管状スリーブ1102またはその一部は、クリアまたは半透明であることができる。
図11Aに図示されるように、近位開口1127aおよび/または遠位開口1127bが、TPAの外側管状スリーブ1102内に提供され得る。TPAは、軸方向に入れ子になっている内側管状スリーブと外側管状スリーブ部分とで構成され、内側部分、すなわち、TPA保持器1107は、より大きい直径で構成されたTPA筐体1102の内側においてスライド可能に係合される。内側スリーブおよび外側スリーブの構成は、
図10A-10Bに図示される配置に実質的に類似することができる。「チェックマーク」または色等の内部印1199aおよび/または1199bが、窓1127aおよび/または1127bを通して見えるように中に入るように近位に移動させられる。種々の実施形態において、内部印1199aおよび/または1199bは、上記において
図10A-10Bの文脈において説明されるように、安全クリップをロックアウトする作用で引き戻されることができる。印の移動は、いくつかのコトラスト視覚を提供するための1つ以上の窓を通して可視であることができる。種々の実施形態において、印は、赤色として視覚的に開始し得、TPA保持器が引き戻されるにつれて、緑色の印が、可視の状態になり得る。種々の実施形態において、印は、緑色であり、視野から外で開始し得(例えば、
図11A-11Bの例に図示されるように)、次いで、緑色のセグメント(例えば、「チェックマーク」)が、窓の中に引っ張られ、緑色の印を示し、信号によって、針の鋭い遠位先端が、TPAの針ガードの中に安全に捕捉される。
【0096】
種々の実施形態において、カテーテルハブ上に構成される大きいプッシュタブが、PIVCが患者の血管系の中に設置されると、外に引き出され、廃棄され得る。
図12B-12Dに図示されるように、除去可能なプッシュタブ1201は、TPA1202またはカテーテルハブ1285に恒久的に固定されないカテーテルハブの除去可能な部分であることができる。種々の実施形態において、これらのポストと、接続アームを伴う除去可能なタブとを有するカテーテルハブは、除去可能なプッシュタブのアームがポスト上に係合された「設置」構成から、除去可能なプッシュタブのアームがポストから係合解除された「設置済み」構成に転換可能であり、タブは、カテーテルハブから完全に除去され、高さが実質的に低減させられる。
【0097】
図12Aに示されるように、除去可能なプッシュタブ1201は、近位面と遠位面とを有する直立部分と、それから下りている2つの平行アームとを備えている。各アームは、カテーテルハブの2つのポストの各々に可逆的に係合するように構成されたフォーク状端部1281aおよび1281bを含む。
図12Bに図示されるように、除去可能なプッシュタブ1201は、カテーテルハブ1285の近位部分1286上の(180°離れた)両側上に構成されたポスト1279の上にスナップ嵌めされる(1つのみのポストが、本側面平面図において可視である)。フォーク状部分1281aおよび1281bは、カテーテルハブ上に提供される円柱形ポストの上で、円形のカットアウト部分を介してスナップ嵌めするように構成される。この設置構成では、除去可能なプッシュタブ1201は、カテーテルハブ1285にまたがり、カテーテルをスレッディング/前進させるためにカテーテルハブ1285を遠位に押すための表面を提供する。
【0098】
図12Cに図示されるように、除去可能なプッシュタブ1201は、次いで、単に、カテーテルハブを設置済み構成に変化させるように、半径方向に上向きに引っ張ることによって、ポスト1279から取り外され得る。除去可能なプッシュタブ1201がこのように除去された状態で、カテーテルハブ1285の高さは、実質的に低減させられ、配置されたカテーテルの上を覆ったドレッシングを可能にする。種々の実施形態において、除去可能なプッシュタブ1201は、カテーテルハブ1285から針を除去し、TPA1202を取り外す前または後、取り外され、廃棄されることができる。本実施形態の利点は、それが、容易なスレッディングのために大きいプッシュタブ1201を提供するが、容易なドレッシング/固定を可能にするために、カテーテルハブ1285の外形を最小化することである。
【0099】
種々の実施形態において、除去可能なプッシュタブ1201はさらに、
図12Dに図示されるもの等のポストからのタブの「補助された除去」を提供する動作可能な特徴を備え得る。種々の実施形態において、除去可能なタブの直立タブ部分(
図12Aの1201)は、直立タブ部分が遠位部分1211と近位部分1212とに分割されるように、近位面と遠位面との間の空間を用いて修正される。各アームの端部におけるフォーク状の構造は、補助される除去特徴を有する除去可能なタブが、H字形状の断面を含むように、長くされている。一般に、補助される除去特徴は、フォーク状の構造の各々を同時に開放する、直立タブ部分の遠位部分1211および近位部分1212を一緒に圧搾することによって動作する。すなわち、1281aは、1281bから離れるように移動する一方、同時に、1281cは、1281dから離れるように移動する。タブの上部において移動可能な遠位部分1211および近位部分1212を一緒につまむことが、洗濯ばさみの作用と同様に、除去可能なプッシュタブ1201のアームの底部において提供されるフォーク状の構造を開放するであろう。種々の実施形態において、
図12Dの除去可能なプッシュタブは、2つ以上の材料を用いて作製されるように、押し出し部品である。例えば、より薄いエラストマ部分1213は、部分1211および1212を一緒に圧搾することが、フォーク状の構造1281a/1281bおよび1281c/1281dを開放するように、洗濯ばさみのばねと非常に似た旋回点を提供する。種々の実施形態において、補強ロッドが、ヒンジ部分1213を通した移動の変換が、より効率的であるように、H構造の長い部分の中に埋め込まれる。種々の実施形態において、金属ロッド構成要素が、プラスチックまたはエラストマポリマーとともにオーバーモールドされる。種々の実施形態において、より薄いヒンジ部分1213は、軟質のエラストマポリマー等を備えているとき、容易に曲がるように構成される。異種のプラスチックが、先端付き管類プロセスに類似する押し出し等によって、ヒンジ部分1213において曲がることを確実にするために使用されることができる。
【0100】
詳細な説明において、「種々の実施形態」、「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的実施形態」等への言及は、説明される実施形態が、特定の特徴、構造、または特性を含み得るが、全ての実施形態が、必ずしもその特定の特徴、構造、または特性を含むわけではない場合があることを示す。さらに、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が、ある実施形態に関連して説明されるとき、明示的に説明されているかどうかにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、または特性に影響を及ぼすために、それが、当業者の知識内にあることが条件となる。説明を熟読した後、本開示を代替実施形態において実装する方法が、当業者に明白となるであろう。
【0101】
方法またはプロセス説明のいずれかにおいて列挙されるステップは、任意の順序において実行され得、必ずしも提示される順序に限定されない。さらに、1つの実施形態へのいかなる言及も、複数の実施形態を含み、2つ以上の成分またはステップへのいかなる言及も、1つの実施形態またはステップを含み得る。また、「attached(取り付けられる)」、「fixed(固定される)」、「connected(接続される)」、「coupled(結合される)」等へのいかなる言及も、恒久的(例えば、一体的)、除去可能、一時的、部分的、完全、および/または任意の他の可能性として考えられる付属選択肢を含み得る。構成要素のうちのいずれも、摩擦、スナップ、スリーブ、ブラケット、クリップ、または現在当分野において公知である、または以降開発される他の手段を介して、互いに結合され得る。加えて、「without contact(接触を伴わない)」(または類似の語句)へのいかなる言及も、低減された接触または最小限の接触を含み得る。
【0102】
恩恵、他の利点、および問題に対する解決策が、具体的な実施形態に関して本明細書に説明されている。しかしながら、恩恵、利点、問題に対する解決策、および任意の恩恵、利点、または解決策を生じさせる、またはそれらをより顕著な状態にさせ得る任意の要素は、本開示の重要な、要求される、または不可欠な特徴または要素として解釈されるべきではない。本開示の範囲は、故に、添付の請求項以外のいかなるものによっても限定されず、単数形における要素への言及は、そのように明示的に記載されない限り、「1つかつ1つのみ」を意味することを意図しておらず、むしろ、「1つ以上の」を意味することを意図する。また、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」または「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」に類似する語句が、本請求項または明細書において使用される場合、語句が、Aが単独で、ある実施形態内に存在し得るBが単独で、ある実施形態内に存在し得るCが単独で、ある実施形態に存在し得る、または要素A、B、およびCの任意の組み合わせ、例えば、AおよびB、AおよびC、BおよびC、またはAおよびBおよびCが、単一の実施形態内に存在し得ることを意味すると解釈されることを意図する。
【0103】
当業者に公知である、上記に説明される種々の実施形態の要素の構造的および機能的同等物の全ては、参照することによって本明細書に明示的に組み込まれ、本請求項によって包含されることを意図する。さらに、装置または装置の構成要素、または装置を使用するステップにおける方法は、本開示によって解決されることが求められる、ありとあらゆる問題に対処するために、本請求項によって包含されている必要はない。さらに、本開示における要素、構成要素、または方法ステップは、その要素、構成要素、または方法ステップが、請求項において明示的に列挙されているかどうかにかかわらず、公衆に奉じられることを意図していない。請求項要素は、要素が、語句「means for(~のための手段)」を使用して明示的に列挙されていない限り、35 U.S.C. 112(F)(米国特許法第112条(f))を発動させることを意図していない。本明細書で使用される場合、用語「comprises(~を備えている)」、「comprising(~を備えている)」またはそれらの任意の他の変形例は、要素のリストを備えている、プロセス、方法、物品、または装置が、それらの要素のみを含むのではなく、明示的に列挙されていない、またはそのようなプロセス、方法、物品、または装置に本質的である、他の要素も含み得るように、非排他的含有を網羅することを意図する。
(項目1)
I.V.カテーテルにおける使用のための先端プロテクタアセンブリであって、前記先端プロテクタアセンブリは、
外側表面と、近位円周開口部を有する近位端部分と、遠位円周開口部を有する遠位端部分と、内部空間とを有する管状筐体であって、前記内部空間は、それを通る中心軸を画定する、管状筐体と、
前記管状筐体の内部内に含まれた針ガードであって、前記針ガードは、針の鋭い遠位先端を捕捉するように構成され、前記針は、前記管状筐体を通して、かつ前記針ガードを通して、前記中心軸に沿って軸方向にスライド可能である、針ガードと、
前記管状筐体の遠位端部分上に接続されたプッシュタブと
を備え、
前記プッシュタブは、遠位面と近位面とを備え、前記プッシュタブは、前記中心軸に対してある角度で、前記管状筐体の前記外側表面から半径方向に延びている、先端プロテクタアセンブリ。
(項目2)
前記角度は、約90°であり、前記プッシュタブの前記遠位面は、前記管状筐体の遠位円周開口部と同一平面上にある、項目1に記載の先端プロテクタアセンブリ。
(項目3)
前記角度は、約20°~約90°である、項目1に記載の先端プロテクタアセンブリ。
(項目4)
前記管状筐体の前記遠位円周開口部から遠位に延びている整列特徴をさらに備え、前記整列特徴は、カテーテルハブに対して前記先端プロテクタアセンブリを一定の間隔で回転させるように寸法的に構成されている、項目1に記載の先端プロテクタアセンブリ。
(項目5)
前記プッシュタブは、前記管状筐体と反対側の前記プッシュタブの縁に沿って巻かれた縁をさらに備え、前記巻かれた縁は、前記中心軸に対して実質的に直交して配置されている、項目1に記載の先端プロテクタアセンブリ。
(項目6)
前記プッシュタブは、前記管状筐体と反対側に湾曲した部分または角のある部分をさらに備え、前記湾曲した部分または角のある部分は、前記プッシュタブの前記近位面から近位に延びている、項目1に記載の先端プロテクタアセンブリ。
(項目7)
前記プッシュタブは、前記管状筐体から前記管状筐体と反対側の縁まで半径方向にテーパ状になり、前記プッシュタブは、2つの場所において前記管状筐体に接続されており、それによって、前記プッシュタブは、前記2つの場所の間に開放した窓を含む、項目1に記載の先端プロテクタアセンブリ。
(項目8)
前記管状筐体の前記外側表面と、前記プッシュタブの前記遠位面または前記近位面のうちの少なくとも一方とに接続された少なくとも1つのブレースをさらに備えている、項目1に記載の先端プロテクタアセンブリ。
(項目9)
前記プッシュタブは、前記管状筐体の前記外側表面に対して平行に構成された遠位に延びている部分をさらに備え、前記遠位に延びている部分は、前記管状筐体と前記半径方向に延びているプッシュタブとの間に位置しており、それによって、前記プッシュタブの全体は、前記管状筐体の前記遠位円周開口部を越えて遠位に突出している階段状構造を備えている、項目1に記載の先端プロテクタアセンブリ。
(項目10)
前記プッシュタブは、前記プッシュタブが遠位に向く矢印構成を形成するように、2つの非平行表面をさらに備えている、項目1に記載の先端プロテクタアセンブリ。
(項目11)
前記管状筐体を通して半径方向に構成された開口をさらに備え、前記開口は、前記先端プロテクタアセンブリの外側の環境からの目視検査に前記針ガードをさらすように寸法的に配置されている、項目1に記載の先端プロテクタアセンブリ。
(項目12)
I.V.カテーテルにおける使用のためのカテーテルハブであって、前記カテーテルハブは、
筐体であって、前記筐体は、外側表面と、内部空間であって、前記内部空間は、それを通して延びている軸方向管腔を画定する、内部空間と、近位開放端部における近位継ぎ手を備えている近位端部分と、遠位端部分であって、前記遠位端部分は、前記筐体の前記遠位端部分から遠位に延びているカテーテル管を備えている、遠位端部分とを有し、前記近位開放端部と前記カテーテル管とは、前記軸方向管腔によって流体的に接続されている、筐体と、
前記近位端部分において前記筐体の前記外側表面に接続されたヒンジで動くプッシュタブと
を備え、
前記ヒンジで動くプッシュタブは、前記ヒンジで動くプッシュタブの近位に延びている部分を前記筐体の前記外側表面に接続する半径方向に突出している部分を備え、前記ヒンジで動くプッシュタブは、前記近位に延びている部分上に配置された弾力的な部分と、前記半径方向に突出している部分上のヒンジとを備え、
前記ヒンジで動くプッシュタブは、すぐに使用できる位置と安全位置との間で前記ヒンジを通して回転可能であり、
前記すぐに使用できる位置において、前記ヒンジで動くプッシュタブは、前記筐体の前記近位継ぎ手に向かって回転可能であり、
前記安全位置において、前記ヒンジで動くプッシュタブは、前記筐体の前記近位継ぎ手に結合され、前記カテーテルハブの全高を低減させる、カテーテルハブ。
(項目13)
前記近位開放端部から外への流体流を防止するシール要素をさらに備えている、項目12に記載のカテーテルハブ。
(項目14)
前記安全位置において、前記筐体の前記ヒンジで動くプッシュタブと前記近位継ぎ手との間の結合は、前記ヒンジで動くプッシュタブの前記弾力的な部分と前記筐体の前記近位継ぎ手との間の液密シールを備えている、項目12に記載のカテーテルハブ。
(項目15)
I.V.カテーテルにおける使用のための先端プロテクタアセンブリであって、前記先端プロテクタアセンブリは、
外側表面と、近位円周開口部を有する近位端部分と、遠位円周開口部を有する遠位端部分と、内部空間であって、前記内部空間は、それを通る中心軸を画定する、内部空間とを有する管状筐体であって、前記近位端部分と前記遠位端部分とは、同軸方向に整列させられた隣接した可撓性管類セグメントを通して接続している、管状筐体と、
前記管状筐体の内部内に含まれた針ガードと
を備え、
前記針ガードは、針の鋭い遠位先端を捕捉するように構成され、前記針は、前記管状筐体を通して、かつ前記針ガードを通して、前記中心軸に沿って軸方向にスライド可能であり、
前記可撓性管類セグメントは、前記近位端部分がカテーテルハブの近位取り付け具に固定して結合されると、前記管状筐体の前記近位端部分と前記遠位端部分との間での軸外旋回を可能にするように構成されている、先端プロテクタアセンブリ。
(項目16)
前記管状筐体の前記遠位端部分上に接続されたプッシュタブをさらに備え、前記プッシュタブは、遠位面と近位面とを備え、前記プッシュタブは、前記管状筐体の前記外側表面から半径方向に前記中心軸に対してある角度で延びている、項目15に記載の先端プロテクタアセンブリ。
(項目17)
I.V.カテーテルにおける使用のための先端プロテクタアセンブリであって、前記先端プロテクタアセンブリは、
近位円周開口部を有する近位端部分と、遠位円周開口部を有する遠位端部分と、中心軸とを備えている外側管状スリーブと、
入れ子にされ、前記外側管状スリーブに対して第1の位置と第2の位置との間で前記外側管状スリーブ内で軸方向にスライド可能である内側管状スリーブであって、前記内側管状スリーブは、外側表面と、近位壁を有する近位端部分と、遠位円周開口部を有する遠位端部分と、前記内側管状スリーブにおける内部空間を画定する内部表面とを備えている、内側管状スリーブと、
前記内側管状スリーブの前記内部空間内に含まれた針ガードであって、前記針ガードは、針の鋭い遠位先端を捕捉するように構成され、前記針は、前記入れ子にされた内側管状スリーブおよび外側管状スリーブを通して、かつ前記針ガードを通して、前記中心軸に沿って軸方向にスライド可能である、針ガードと、
前記内側管状スリーブの前記外側表面上に配置された少なくとも1つの印と
を備え、
前記第1の位置において、前記印は、前記外側管状スリーブによって隠されており、前記第2の位置において、前記印は、前記外側管状スリーブによって隠されておらず、観察者によって視認可能である、先端プロテクタアセンブリ。
(項目18)
前記外側管状スリーブにおいて前記内側管状スリーブの前記外側表面まで半径方向に構成された開口をさらに備え、それによって、前記印は、前記内側管状スリーブが前記第2の位置にあるとき、前記開口を通して視認可能である、項目17に記載の先端プロテクタアセンブリ。
(項目19)
I.V.カテーテルにおける使用のためのカテーテルハブであって、前記カテーテルハブは、
筐体であって、前記筐体は、外側表面と、内部空間であって、前記内部空間は、それを通して延びている軸方向管腔を画定する、内部空間と、近位開放端部における近位継ぎ手を備えている近位端部分と、遠位端部分であって、前記遠位端部分は、前記筐体の前記遠位端部分から遠位に延びているカテーテル管を備えている、遠位端部分とを有し、前記近位開放端部と前記カテーテル管とは、前記軸方向管腔によって流体的に接続されている、筐体と、
前記筐体の前記近位端部分から半径方向かつ反対方向に延びている2つの円柱形ポストであって、前記2つのポストは、互いから180°離れて位置付けられている、2つの円柱形ポストと、
近位面と遠位面とを有する直立部分と、2つの平行アームとを備えている除去可能なプッシュタブと
を備え、
各アームは、前記2つのポストの各々に可逆的に係合され、前記直立部分は、前記筐体の前記近位端部分にまたがり、前記近位端部分から半径方向に突出し、
前記カテーテルハブは、前記除去可能なプッシュタブの前記アームが前記ポスト上に係合された設置構成から、前記除去可能なプッシュタブの前記アームが前記ポストから係合解除された設置済み構成に転換可能である、カテーテルハブ。
(項目20)
前記除去可能なプッシュタブは、前記近位面と遠位面との間に構成された空間をさらに備え、それによって、前記直立部分は、前記2つのポストから両方のアームを係合解除するために互いに向かって移動可能である近位部分と遠位部分と備えている、項目19に記載のカテーテルハブ。
【国際調査報告】