(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-29
(54)【発明の名称】水中ツール位置決めシステム及び水中ツール位置決め方法
(51)【国際特許分類】
G21C 17/013 20060101AFI20220622BHJP
G21C 19/02 20060101ALI20220622BHJP
G21C 13/00 20060101ALI20220622BHJP
G21C 17/01 20060101ALI20220622BHJP
【FI】
G21C17/013
G21C19/02 050
G21C13/00 100
G21C17/01
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021552186
(86)(22)【出願日】2020-03-04
(85)【翻訳文提出日】2021-11-02
(86)【国際出願番号】 US2020021043
(87)【国際公開番号】W WO2020181017
(87)【国際公開日】2020-09-10
(32)【優先日】2019-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508177046
【氏名又は名称】ジーイー-ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】GE-HITACHI NUCLEAR ENERGY AMERICAS, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】特許業務法人白坂
(74)【代理人】
【識別番号】100186831
【氏名又は名称】梅澤 崇
(72)【発明者】
【氏名】ヴィリアーノ,ヴィンセント・シー
(72)【発明者】
【氏名】ケレメン,コリン・エフ
(72)【発明者】
【氏名】ハル,タイラー
(72)【発明者】
【氏名】ノヴァク,ブランドン
【テーマコード(参考)】
2G075
【Fターム(参考)】
2G075AA03
2G075BA16
2G075CA04
2G075CA14
2G075FA12
2G075FC03
(57)【要約】
天井支持や位置決め機構を必要とせず、メンテナンス時に、第1の原子炉を中心にしてシステム(100)や方法位置ツールを移動できる。システム(100)は、原子炉蒸気ダム(15)と、第1マスト(150)と、モータ(111)等の駆動装置とを支持し、マスト(150)を伸縮させる環状のクランプ(50)と、ペイロードを保持して、任意の自由度で移動させるための第2器(160)とを備えていてもよい。また、第1マスト(150)は、駆動モータ(111)に結合された複数の入れ子部(151)を有していてもよい。いくつかの異なる第1シミュレータ(160)を使用可能であり、垂直軸回りに回転させる歯車(163/164)と、確認された位置に工具を向ける自己整準手首とを備える。システム(100)は、電源及び通信接続(115)を介して、局所的又は遠隔的に電力の供給及び制御が可能であり、原子炉弁輪(20)又は炉心(30)内の任意の位置を中心に移動できる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉環にペイロードを位置決めするための組立体であって、
環状の搬送部に結合する伸縮可能なシャフトと、
前記シャフトに連結され、前記シャフトの伸縮を駆動するモータと、
前記シャフトの端部に固定され、ツールを保持するためのアーティキュレーターとを備え、前記シャフト(150)及び前記モータの鉛直上方に錘支持部又は位置決め機構を有していないことを特徴とする組立体。
【請求項2】
前記アーティキュレーターは、前記ツールを2軸回りに独立して回転するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の組立体。
【請求項3】
前記アーティキュレーターは、前記アーティキュレーターが自転可能な中心軸と、前記ツールとを含み、
前記アーティキュレーターは、前記アーティキュレーターが自身及び前記ツールについて可能な中心軸と直交する水平軸を備えることを特徴とする請求項2に記載の組立体。
【請求項4】
前記アーティキュレーターは、
センターギアに回転可能に連結されたセンターポストと、
該センターポストに連結されたベベルキャリアを備えていることを特徴とする請求項2に記載の組立体。
【請求項5】
前記アーティキュレーターは、
前記アーティキュレーターのセンターポストに対して回動可能なオフセットプレートをさらに含む、請求項4に記載の組立体。
【請求項6】
前記伸縮可能なシャフトは、複数の入れ子となる管を有することを特徴とする請求項1に記載の組立体。
【請求項7】
前記モータは、
スプールと、
前記伸縮可能なシャフトの端部に取り付けられ、前記伸縮可能なシャフトを上下方向に移動させるベルトと、
を有することを特徴とする請求項1に記載の組立体。
【請求項8】
水中作業を完了させるシステムであって、
鉛直方向に延びるように構成された伸縮可能なシャフトと、
前記シャフトを伸縮させるモータと、
アーティキュレーターを備え、
前記シャフト及び前記モータの少なくとも一方は、原子炉周囲を横断するクランプに合流するように構成され、
前記アーティキュレーターは、前記シャフトに固定され、ツールに固定され、前記ツールを少なくとも2つの直交軸回りに回転させ、
完全に水没したときに動作するように構成されているシステム。
【請求項9】
前記クランプをさらに備え、
前記クランプは、
蒸気ダムに沿って前記システムを前記原子炉の周方向に移動し、
前記蒸気ダムに対する前記クランプの径方向及び垂直方向の移動を規制し、
前記クランプは、前記クランプから伸縮可能なアームを有し、
前記アームは、シャフトおよびモータの少なくとも一方が設けられる、
請求項8のシステム。
【請求項10】
前記クランプは、前記蒸気ダムの反対側を転動するローラを、少なくとも2つ備えていることを特徴とする請求項9のシステム。
【請求項11】
前記クランプは、複数の前記回動アームを有し、
前記アームのそれぞれは、少なくとも2つ以上のローラを有し、
前記2つのローラのうちの第1のローラが、前記回動アームの回動支点に位置決めされ、
前記2つのローラのうちの第2のローラが、支点から離れた位置に配置され、
それにより、前記第1ローラからは前記蒸気ダムの反対側に前記第2のローラを回転させる、請求項10のシステム。
【請求項12】
前記クランプは、
前記複数の回動アームが回動可能にそれぞれ回動可能に連結されたフレームと、
前記回動アームのうち1つと前記フレームとの間にそれぞれが接続された複数の空圧シリンダと、
を含むことを特徴とする請求項11のシステム。
【請求項13】
前記アーティキュレーターは、前記工具を水平位置にロックするように構成されていることを特徴とする請求項9のシステム。
【請求項14】
前記シャフトは、複数の望遠管を有するマストであることを特徴とする請求項9のシステム。
【請求項15】
前記モータは、前記複数の望遠管の最内側にベルトを介して取り付けられていることを特徴とする請求項14のシステム。
【請求項16】
前記アーティキュレーターは、マストを構成する望遠管の最内の管に取り付けられていることを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
シャフトを伸縮させるモータによって、シャフトの全体が水中に水中で延伸するステップと、
前記シャフトに連結されたツールを、少なくとも2つの直交軸回りに水中で回転させるステップを含み、
前記シャフト及び前記モータの少なくとも一方は、原子炉周囲を横断するクランプに接合され、他の支持部を備えていない原子炉内水中領域の検査方法。
【請求項18】
前記ツールは、前記検査時に前記シャフトからオフセットして、前記シャフトから前記オフセット位置で回転するカメラである請求項8に記載の検査方法。
【請求項19】
前記シャフトは、複数の望遠部を有するマストであることを特徴とする請求項18に記載の画像処理装置。
【請求項20】
前記シャフトは、複数の望遠部を有するマストであり、前記カメラは水平姿勢であり、前記マストは、前記検査時に垂直姿勢から傾いたりオフセットしたりする請求項9に記載の検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
水中ツール位置決めシステム及び水中ツール位置決め方法
【背景技術】
【0002】
図1は、BWRのような原子炉に使用可能な従来の原子炉シュラウド10の選択図である。炉心シュラウド10は、シュラウド10と、流体の流れを受けて炉心30の下部に進入するように下降する原子炉圧力容器(図示せず)の内壁との間に形成された環状の空間であるアニュラス領域20内に位置していてもよい。シュラウド10は、反応器を下方に仕切り、シュラウド10の径方向両側に上向きの冷媒が流れる円筒状の構造体の周囲の炉心30であってもよい。このように、1以上のジェットポンプアッセンブリ40は、アニュラス20と直接冷媒流とを含んでいてもよい。
【0003】
炉心シュラウド10の下方に向けて冷却された冷却水は、炉心30を通ってシュラウド10内に流入する。炉心30は、典型的には、運転時に核分裂により発熱する燃料集合体(図示せず)が幾つか設けられており、冷却水出口炉心30は、極めて容易に沸騰して沸騰する可能性がある。この第1流体は、炉心30およびシュラウド10の内外を流れ、蒸気分離・乾燥構造となり、最終的には発電機を駆動して発電機を駆動して電気に変換する。シュラウド10の頂部15は、このような乾燥構造の下方で終端していてもよく、種々のコア機器が天板部15を中心にシュラウド10に載置されていてもよいし、接合されていてもよい。ガセット16は、シュラウドヘッド(図示せず)、煙突又は乾燥構造を支持又は接合するために、シュラウド10の頂部15を中心にして1つ以上設けられていてもよい。
【0004】
また、停電時等の停電時には、原子炉容器を開放して点検し、容器の内部構造物を除去してもよい。停電時には、炉心30の上方の橋梁やトロリ等の負荷機器や、炉心30やシュラウド10の上方の足を、炉心30内の新たな燃料集合体に移動させて積載することができる。このとき、シュラウド10、炉心30、その他の部品の目視検査は、例えば、ブリッジ等の負荷機器から原子炉の上方に設置された映像やカメラ機器で行うことができる。例えば、米国特許公開第2017/0140844号、Keleman、2017年5月18日公開の位置・検査装置全体を参照して、蒸気ダム15からの検査に関連して援用してもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
例えば、クレーン、トラック、モータ、ブリッジ等の支持や位置合わせ構造を用いることなく、原子炉の器具や工具を完全に水没させながら位置決めすることができる。また、給油設備が作動する可能性がある組立体の鉛直上方に配置されていてもよい。例えば、リアクトルの頂部から支持するための環状のクランプ、シャフトを伸縮させるためのモータ等の駆動装置、及び/又は、シャフトの端部に固定されて作業機を保持し、任意の自由度で移動させるためのアービタビレータ等を挙げることができる。例えば、駆動モータに連結された第1マストであってもよい。例えば、直交軸周りに回転させるための歯車を別体にし、確認した位置に工具を向ける自己整準手首を備えたものがある。本実施形態は、電源及び通信接続により、局所的又は遠隔的に電力の供給及び制御が可能である。
【0006】
また、以下の実施の形態は、添付図面を参照しながら詳細に説明されるが、これらは例示であり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】従来の原子力プラントの炉心シュラウドの説明図である。
【
図3A】位置決めシステムの一例を上方から見た図である。
【
図3B】本実施形態の位置決めシステムの一例を下方から見た図である。
【
図4C】本発明の一実施形態を側方から見た図である。
【
図5B】実施形態に係るマストの断面を示す図である。
【
図6A】第1の構成における第1のアジュレータの一例を示す図である。
【
図6B】第2の構成における第2のセプタの一例を示す図である。
【
図7A】底部を示す第2の実施の形態の一例を示す図である。
【
図7B】本発明の第1の実施の形態の一例を示す図である。
【
図8】他の実施の形態のアジュレータの一例を示す図である。
【
図9A】第1の構成における手首の一例を示す図である。
【
図9B】第2の構成における手首の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
これは、特許文献であるため、一般的な構築の広いルールを読み込む際に適用すべきである。なお、この文献に記載されている説明は、特許請求の範囲に記載された事項の一例であって、以下の特許請求の範囲に記載の主題の一例である。なお、本明細書に開示される具体的な構成および機能の詳細は、あくまで例示であって、例示的なものに過ぎず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。ここに開示されていない幾つかの実施形態及び方法は、請求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0009】
第1 、第2などの用語は、様々な要素を説明するために本明細書で使用され得るが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、1つの要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、例示的な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の要素を第2の要素と呼ぶことができ、同様に、第2の要素を第1の要素と呼ぶことができる。本明細書で使用するとき、「および/または」という用語は、関連するリストされた項目のうちの1つまたは複数の任意のおよびすべての組合せを含む。
【0010】
要素が別の要素に「接続」、「結合」、「嵌合」、「取り付け」、「固定」などと呼ばれる場合、他の要素に直接接続でき、または介在要素が存在する場合があることを理解されたい。対照的に、ある要素が別の要素に「直接接続」、「直接結合」などと呼ばれる場合、介在する要素は存在しない。要素間の関係を説明するために使用される他の単語は、同様の方法で解釈する必要がある(たとえば、「間」対「直接」、「隣接」対「直接隣接」など)。同様に、「通信接続」などの用語には、無線で接続されているかどうかにかかわらず、中間デバイス、ネットワークなどを含む2つの電子デバイス間の情報交換およびルーティングのすべてのバリエーションが含まれる。
【0011】
本明細書において、「軸方向」及び「垂直」方向は、原子炉の長軸に沿った上下方向が同一であり、重力方向を向いている場合が多い。「横」方向は、「軸方向」と直交し、特定の軸方向高さでは、第1方向であり、「径方向」又は「周方向」方向は、円筒型原子炉圧力容器の周囲を中心とした角度方向の「軸方向」とも直交している。
【0012】
本明細書で使用されるように、単数形「a」 、「an」 、および「the」は、明示的に別段の指示がない限り、単数形および複数形の両方を含むことが意図される。「備える」、「含む」、および/または「含んでいる」等の用語は、述べられた特徴、特徴、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、それ自体は、1つまたは複数の他の特徴、特性、ステップ、動作、要素、成分および/またはそのグループの存在または追加を排除しないことが理解されよう。むしろ、「のみ」または「特異」のような排他的な修飾語は、他の修飾語の存在の有無を示すものであってもよい。
【0013】
なお、以下に説明する構成及び動作は、図面に記載された順序に沿って行われてもよいし、異なる順序で行われてもよい。例えば、連続して示される2つの動作および/または図形は、その機能・機能に応じて、同時に実行されてもよいし、逆の順序で実行されてもよい。同様に、以下に説明する実施例の各動作は、以下に説明する1つの動作とは別に、ループまたはその他の一連の動作を行うように、個別または順番に繰り返し実行されてもよい。なお、以下で説明する特徴や機能を有する実施形態や方法は、いずれの実施形態も本発明の範囲に含まれるものとする。
【0014】
本発明者らは、原子炉の炉心での点検や保守作業が、有価物を消費することを認識しており、実際の工具と接続するシステムを支持・整合するために、水上、空間、空間上に設置されていることが多いことが判明した。このような反応器の上方の空間は、給油ブリッジやトロリーと共用されていてもよいし、停電時に炉心燃料のクランクを移動させたり、その他のメンテナンスを行ったりしてもよい。このように、本発明者らは、このような原子炉空間の外側に、他の給油や保守作業に必要な原子炉空間の外側に、位置合わせ及び位置決めの検証、原子炉内及び外径の間の移動、及び、この原子炉空間からの支持及び給電を行わないように、操作して支持することができるものを新たに認識した。発明者らは、以下に説明する実施形態及び方法を開発し、本発明者らが認識した課題等を、本発明者らが実施することが可能な特有の解決手段に対応させるために開発した。
【0015】
本発明は、無天井型原子炉の保守点検のためのシステム及び方法である。なお、以下に説明する幾つかの実施形態及び実施例は、本発明に係る種々の異なる構成の部分集合を例示したものである。
【0016】
図2は、原子炉容器の構造を検査または運用する実施例システム100の一例を示す図である。
図2に示すように、実施例システム100は、援用された844号公報及び、米国特許出願16/166881、Jason.D.Mann、2018年10月22日出願のここで全体を援用する「原子炉に使用される位置決め用及び検査用の装置」の、蒸気ダムクランプ50等の位置決め装置を利用可能である。例えば、原子炉蒸気ダム等の液中構造に沿って移動するクランプ50のアーム51にシステム100を把持するようにしてもよい。なお、他の支持部や位置合わせ装置は、システム100から上方に延びていなくてもよく、例えば、上述した炉心燃料の給油空間や作業を阻害するオーバーヘッドのカウンタウエイトや位置合わせ用の軌道を設けることなく、クランプ50や他のサブマージドラックから全体を稼働させるようにしてもよい。
【0017】
図3 A及び
図3 Bは、実施例システム100を、マスト150の鉛直上方にトップドライブ110を、マスト150の鉛直下方にセレータアセンブリ160を用いて分離した実施例システム100を示している。実施例システム100は、炉心シュラウドと原子炉容器との間、およびシュラウドの内側に、
図1に示すように弁輪の両方に収まる大きさである。
図3A及び
図3Bでは、縦方向の寸法が最も長いものを示しているが、本実施例システム100は、他の姿勢で傾斜していてもよいし、使用されていてもよい。なお、通信、制御、電力線は、システム100に対して垂直方向に延びていてもよいが、本実施の形態では、本実施の形態のシステム100は、十分に水没し、クランプ等の構造物からの自力行と支持とを併用することができるため、他の支持体や位置合わせ構造は任意である。
【0018】
図4A-
図4Cは、実施例1に使用可能なトップドライブ110の正面図、背面図及び側面図である。
図4Aに示すように、テープ又はケーブル114は、下方に延びて、
図4Bに示すマスト150を上下に伸縮させてもよい。トップドライブ110は、ケーブル114に接続され、スプール112を介してケーブル114を伸縮させるモータ111を備える。通信および/または電源ケーブル115は、電源またはコントローラインターフェースまで延びていてもよいが、天板駆動装置110は、局所的な電力を有し、無線、Wi-Fiなどの無線制御信号によって無線で動作可能である。同様に、カメラ113は、電源ケーブル115を介して操作したり、電源を入れたり、無線で動作したりしてもよい。また、
図4Cに示すように、カメラ113は、ケーブル114とマスト150(
図4B)との間に直接配置され、システム100の正確な拡張状態および横方向のアライメントを検証してもよい。なお、天板駆動装置110は、
図4 B等においてマスト150の最も高い垂直位置に表示されているが、上部駆動装置110は、マスト150の伸縮動作を行うための動力を供給するために、最上部に位置していてもよいし、別途設けられていてもよい。
【0019】
図5A及び
図5Bは、実施形態に係るマスト150の斜視図及び断面図である。また、マスト150は、
図5 aに示すように、伸縮可能な数部151を有する伸縮管であってもよい。マスト150は、略矩形または角柱状の外形を有しており、いくつかのインセットやノッチなどによって、クランプ50(
図2)などのリアクトルと同じ軸方向の位置決めや支持構造に確実にシートをシートに着座させることができる。また、複数の制御部151は、マスト150の長さの数倍に伸縮するように入れ子状に配置されていてもよい。例えば、最も多くのマストに取り付けられたケーブル114(
図4B)として重力の力を受けて下降するようにしてもよいし、ケーブル114が反転してマスト150、151によってマスト150、151を退避させるようにしてもよい。このように、マスト150は、所望の軸方向高さに位置していてもよいし、原子炉に隣接していてもよい。また、5点鎖線5 Bの断面で見たように、1つ以上の停止部153は、各区画部151の底部に位置して、次の内部区画151のオーバーシュートを防止してもよい。なお、接続アダプタ152は、最大部151に接合されていてもよいし、第2剤に接合されていてもよい。
【0020】
なお、
図1-
図3では、実施例1の縦延伸部としてマスト150を示したが、ロープやテザー等の他の第1リボンや第2伸縮体を用いてもよいし、延伸方向の未延伸等において複数の寸法で接合した場合に剛性となる1枚のリボンを用いてもよい。以下に説明するように、本実施形態では、いくつかの異なる電位供給部が使用可能である。なお、第1の実施形態では、縦軸及び横軸回りにパン及びチルトを設けるものとして説明したが、マスト150自体が鉛直又は他の軸回りに回転可能であってもよく、所望の位置決めを行うものであってもよい。
【0021】
図6A及び
図6Bは、実施例1のシステム100で使用可能な異なる構成の一例としてのアジュレータ160 Aの斜視図である。また、
図3A、
図3B、
図6A及び
図6Bに示すように、第1のアジュレータ160 Aは、例えば、ビア接続用アダプタ152(
図5A)等のマスト150(
図5A)と結合する接続ポスト169を備えていてもよい。第1者160 Aは、縦軸および横軸の両方を中心に回転してもよい。例えば、回転可能な外枠162は、遊星歯車機構163を介して回転不能な連結柱169と一体に連結されていてもよい。遊星歯車機構163内のモータと歯車や歯車とのマッチングにより、外枠162を鉛直軸回りに任意の自由度まで回転させることができ、360度の工具や器具を装着することができる。また、例えば、ダイヤルギア機構164は、中心支柱165を横軸回りに任意の角度に回転させてもよい。ギア系164、163のうちの1つまたは複数のモータは、位置中心支柱165に任意の向きで電力を供給し、制御または電力を制御接続161を介して受信してもよいし、無線接続を介してローカル電源を用いて電力および制御を行ってもよい。
【0022】
図7A及び
図7Bは、実施例1のシステム100で使用可能な異なる構成の第1のアジュレータ160 Bの一例を示す斜視図であり、一例として、一例として、一例の第二のドクタ160 Bの下部のみを示している。
図7A及び
図7Bに示すように、アジュレータ160 Bは、マスト150(
図5A)と結合する接続ポスト169を、例えば、ビア接続アダプタ152(
図5A)を用いて構成することができる。また、駆動部160 Bは、制御接続部161を備えたモータ166の力行および/またはウォームギアシステムと同様に、縦軸および横軸の両方を中心に回転してもよいし、制御を許可する無線制御および電力系統を用いてもよい。例えば、ウォームギアシステム167は、横軸回りの任意の角度に、第1または第2のアーム168を回転させてもよい。
【0023】
図8は、実施例システム100で使用可能な他の実施の形態のアジュレータ160 Cのプロファイル図である。また、
図5に示すように、第1の連結具160 Cは、マスト150(図 5A)と連結する連結ポスト169を備えていてもよい。第2剤160 Bは、縦軸および横軸の両方を中心に回転してもよい。例えば、モータ183は、連結ポスト160と回転可能な連結部を介して、鉛直軸上で、第1連結部160 cを回転させてもよい。同様に、トップアーム182およびボトムアーム181は、トップアーム182が静止している状態で、ボトムアーム181の上方または下方への回動など、手首185を横軸周りに回動させるように、モータ183によって駆動されてもよい。また、手首185は、制御接続161またはローカルと無線の制御を行う遊星歯車装置および/またはウォームギアシステムを介してアーム181および182により配向されたときに、それ自身が他の鉛直軸またはスキュー軸を中心に移動するようにしてもよいし、それらを制御可能な電力系統を用いてもよい。なお、回動可能な取付部186は、回動軸を中心として回動してもよいし、中央支柱187を回動させてもよい。
【0024】
図9A及び
図9Bは、本発明の一実施形態に係るレベリング用手首170を2つの異なる構成で使用した場合の説明図である。
図9A及び
図9Bに示すように、アーティキュレータ160 Aは、手首170の頂部を水平方向と垂直方向との間で回転させ、下部を2点摺動関節173を介して垂直にして回転させてもよい。このように、手首部173の下部は、アーティキュレータ160 Aの回転に対する2点関節173の制御量に基づいて常に垂直に保たれている。また、フロート又はレベル172を解除171と対にしてオートレベリングを許可してもよい。例えば、レベル172は、水没時に常に水平姿勢を得ることができ、リリース171は、手首170の剰余に対して選択的に回転することで、この姿勢を達成するようにレベル172を許容してもよい。
【0025】
工具等の装置としては、カメラ、超音波センサ、溶接機、水頭剤、ジェット等が挙げられる。また、リアクトルの上方に空間を設けることなく、所望の力行および位置決めを行うために、任意の第1の器具160a-cおよび/または手首170に取り付けてもよい。また、上述した電力および制御配線に限らず、ローカル電池および/またはモータを介して電力および制御信号を供給するようにしてもよい。なお、本実施の形態では、電力および制御配線が鉛直方向上方に延在しているが、これに限定されるものではなく、反応器の上方に微小な空間を必要とする。
【0026】
実施例システム100は、実質的に放射性、溶融性、活発性、又は放射性微粒子を保持・吸着する等、実質的に物理的性質を変化させることなく、原子炉環境に対応した弾性材料を用いて作製することができる。例えば、オーステナイト系ステンレス鋼304、316、XM-19、ジルコニウム合金、ニッケル合金、合金600等、公知の幾つかの構成材料が挙げられる。また、実施例システム100の構成要素のうち、任意の構成要素を選択してもよい。また、接合構造や直接接触素子は、ファウリングを防止するために、異なる材料や相溶性材料を選択することができる。
【0027】
ここで説明する各種の機能は、例えば、いくつかの方法で実現され、所望の機能を提供することができる。なお、当業者であれば、本発明を何ら限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当業者には理解されるところである。例えば、明確な読影者と手首とが、一例として機器配置によって併用されてもよい。その変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【手続補正書】
【提出日】2021-11-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉環にペイロードを位置決めするための組立体(100)であって、
環状の搬送部(50)に結合する伸縮可能なシャフト(150)と、
前記シャフト(150)に連結され、前記シャフト(150)の伸縮を駆動するモータ(111)と、
前記シャフト(150)の端部に固定され、ツールを保持するためのアーティキュレーター(160)とを備え、前記シャフト(150)及び前記モータ(111)の鉛直上方に錘支持部又は位置決め機構を有していないことを特徴とする組立体(100)。
【請求項2】
前記アーティキュレーター(160)は、前記ツールを2軸回りに独立して回転するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の組立体(100)。
【請求項3】
前記アーティキュレーター(160)は、前記アーティキュレーター(160)が自転可能な中心軸と、前記ツールとを含み、
前記アーティキュレーター(160)は、前記アーティキュレーター(160)が自身及び前記ツールについて可能な中心軸と直交する水平軸を備えることを特徴とする請求項2に記載の組立体(100)。
【請求項4】
前記アーティキュレーター(160)は、
センターギア(163)に回転可能に連結されたセンターポスト(165)と、
該センターポスト(165)に連結されたベベルキャリア(166)を備えていることを特徴とする請求項2に記載の組立体(100)。
【請求項5】
前記アーティキュレーター(160)は、
前記アーティキュレーター(160)のセンターポスト(165)に対して回動可能なオフセットプレート(168)をさらに含む、請求項4に記載の組立体(100)。
【請求項6】
前記伸縮可能なシャフト(150)は、複数の入れ子となる管(151)を有することを特徴とする請求項1に記載の組立体(100)。
【請求項7】
前記モータ(111)は、
スプール(112)と、
前記伸縮可能なシャフト(150)の端部に取り付けられ、前記伸縮可能なシャフト(150)を上下方向に移動させるベルト(114)と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の組立体(100)。
【請求項8】
シャフト(150)を伸縮させるモータ(111)によって、シャフト(150)の全体が水中に水中で延伸するステップと、
前記シャフト(150)に連結されたツールを、少なくとも2つの直交軸回りに水中で回転させるステップを含み、
前記シャフト(150)及び前記モータ(111)の少なくとも一方は、原子炉周囲を横断するクランプ(50)に接合され、他の支持部を備えていない原子炉内水中領域の検査方法。
【請求項9】
前記ツールは、前記検査時に前記シャフト(150)からオフセットして、前記シャフト(150)から前記オフセット位置で回転するカメラ(113)である請求項8に記載の検査方法。
【請求項10】
前記シャフト(150)は、複数の望遠部(151)を有するマストであり、前記カメラ(113)は水平姿勢であり、前記マストは、前記検査時に垂直姿勢から傾いたりオフセットしたりする請求項9に記載の検査方法。
【国際調査報告】