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特表2022-530370発光ダイオードディスプレイパネル、それを有するディスプレイ装置及びそれを製造する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-29
(54)【発明の名称】発光ダイオードディスプレイパネル、それを有するディスプレイ装置及びそれを製造する方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/33 20060101AFI20220622BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20220622BHJP
   H01L 33/08 20100101ALI20220622BHJP
   H01L 33/54 20100101ALI20220622BHJP
   H01R 11/01 20060101ALI20220622BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20220622BHJP
【FI】
G09F9/33
H01L33/62
H01L33/08
H01L33/54
H01R11/01 501C
G09F9/30 349Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021562103
(86)(22)【出願日】2020-04-23
(85)【翻訳文提出日】2021-11-04
(86)【国際出願番号】 KR2020005382
(87)【国際公開番号】W WO2020218850
(87)【国際公開日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】62/837,800
(32)【優先日】2019-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/855,258
(32)【優先日】2020-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506029004
【氏名又は名称】ソウル バイオシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL VIOSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】65-16,Sandan-ro 163 Beon-gil,Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ソン ギュ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ソム グン
(72)【発明者】
【氏名】シン,チャン ソブ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ホ ジュン
【テーマコード(参考)】
5C094
5F142
5F241
【Fターム(参考)】
5C094AA43
5C094BA03
5C094BA25
5C094CA18
5C094DA13
5C094FB01
5C094FB02
5C094FB12
5C094FB15
5C094HA03
5C094HA08
5F142AA54
5F142BA32
5F142CA13
5F142CB14
5F142CB23
5F142CD02
5F142CG04
5F142CG05
5F142CG24
5F142CG27
5F142CG32
5F142DB17
5F142DB24
5F142FA30
5F142FA32
5F142GA01
5F241CA04
5F241CA05
5F241CA37
5F241CA40
5F241CA88
5F241CB27
(57)【要約】
一実施形態に係るディスプレイパネルは、各パッドを有する回路基板と、前記各パッドに電気的に接続され、前記回路基板上に整列された各発光素子と、前記回路基板と前記各発光素子との間に配置され、前記回路基板と前記各発光素子との間の空間を充填する緩衝物質層と、を含み、前記緩衝物質層は、前記各発光素子の上面の下側に位置する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各パッドを有する回路基板と、
前記各パッドに電気的に接続され、前記回路基板上に整列された各発光素子と、
前記回路基板と前記各発光素子との間に配置され、前記回路基板と前記各発光素子との間の空間を充填する緩衝物質層と、を含み、
前記緩衝物質層は、前記各発光素子の上面の下側に位置するディスプレイパネル。
【請求項2】
前記緩衝物質層は、前記各発光素子の間に位置する前記回路基板の表面を覆い、二つの発光素子の間の領域に複数の溝を有する、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項3】
各発光素子は、各電極パッドを含み、
前記各電極パッドが前記各パッドに電気的に接続される、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項4】
前記回路基板上の各パッドと前記各発光素子の各電極パッドとの間に配置された各導電性粒子をさらに含み、
前記各パッドと前記各電極パッドは、前記各導電性粒子によって電気的に連結された、請求項3に記載のディスプレイパネル。
【請求項5】
前記緩衝物質層は、前記各発光素子の間の領域に互いに離隔した各導電性粒子をさらに含む、請求項4に記載のディスプレイパネル。
【請求項6】
前記各発光素子の間の領域に配置され、各発光素子の側面を介して放出される光を遮断する光遮断物質層をさらに含む、請求項3に記載のディスプレイパネル。
【請求項7】
前記光遮断物質層は、前記緩衝物質層の上面の一部を覆う、請求項6に記載のディスプレイパネル。
【請求項8】
前記各パッドと各電極パッドとの間に形成されたソルダー層をさらに含み、
前記各パッドと前記各電極パッドは、前記ソルダー層によって電気的に連結された、請求項3に記載のディスプレイパネル。
【請求項9】
前記各発光素子は、互いに異なる波長の光を放出する第1LED積層、第2LED積層、及び第3LED積層と、
前記第1乃至第3LED積層に電気的に接続された各電極パッドと、
前記各電極パッド上に配置された各バンプパッドと、を含み、
前記各バンプパッドが前記回路基板上の各パッドに電気的に接続された、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項10】
前記回路基板の各パッドと前記各バンプパッドとの間にボンディング層をさらに含み、
前記ボンディング層は、In、Pb、AuSn、CuSn又はソルダーを含む、請求項9に記載のディスプレイパネル。
【請求項11】
前記緩衝物質層は、硬化されたレジン、ポリマー、BCB、又はSOGである、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項12】
前記各発光素子は、それぞれ第1LED積層、第2LED積層及び第3LED積層を含み、第1乃至第3LED積層は、互いに異なる波長の光を放出する、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項13】
前記各発光素子は、前記第1乃至第3LED積層で生成された光を前記第3LED積層を介して放出する、請求項12に記載のディスプレイパネル。
【請求項14】
前記第3LED積層は成長基板から分離された、請求項13に記載のディスプレイパネル。
【請求項15】
前記各発光素子の間の間隔は前記発光素子の幅より大きい、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項16】
前記緩衝物質層は、前記各発光素子の間に位置する前記回路基板の表面を覆い、
前記緩衝物質層は、各導電性粒子を含み、
前記各導電性粒子は、前記各発光素子の間の領域に比べて前記回路基板と前記発光素子との間の領域により稠密に配置される、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項17】
ディスプレイパネルを含むディスプレイ装置であって、
前記ディスプレイパネルは、
各パッドを有する回路基板と、
前記各パッドに電気的に接続され、前記回路基板上に整列された各発光素子と、
前記回路基板と前記各発光素子との間に配置され、前記回路基板と前記各発光素子との間の空間を充填する緩衝物質層と、を含み、
前記緩衝物質層は、前記各発光素子の上面の下側に位置するディスプレイ装置。
【請求項18】
前記緩衝物質層は、前記各発光素子の間に位置する前記回路基板の表面を覆い、二つの発光素子の間の領域に複数の溝を有する、請求項17に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
各発光素子は、各電極パッドを含み、
前記各電極パッドが前記各パッドに電気的に接続される、請求項17に記載のディスプレイ装置。
【請求項20】
前記各発光素子は、それぞれ第1LED積層、第2LED積層及び第3LED積層を含み、第1乃至第3LED積層は、互いに異なる波長の光を放出し、
前記各発光素子は、前記第1乃至第3LED積層で生成された光を前記第3LED積層を介して放出する、請求項17に記載のディスプレイ装置。
【請求項21】
前記各発光素子の間の領域に配置され、前記各発光素子の側面に放出される光を遮断する光遮断物質層をさらに含む、請求項17に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、複数のディスプレイ用発光素子を安全に転写することができる発光ダイオードディスプレイパネル、それを有する装置及びそれを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオードは、無機光源であって、ディスプレイ装置、車両用ランプ、一般照明などの多くの分野に多様に用いられている。発光ダイオードは、寿命が長く、消費電力が低く、応答速度が速いという長所を有するので、既存の光源に迅速に取って代わっている。
【0003】
一方、従来の発光ダイオードは、ディスプレイ装置においてバックライト光源として主に使用されてきた。しかし、近年、発光ダイオードを用いて直接イメージを表示するLEDディスプレイが開発されている。
【0004】
ディスプレイ装置は、一般に、青色、緑色及び赤色の混合色を用いて多様な色相を表示する。ディスプレイ装置は、多様なイメージを表示するために複数のピクセルを含み、各ピクセルは、青色、緑色及び赤色のサブピクセルを備えており、これらのサブピクセルの色相を通じて特定のピクセルの色相が定められ、これらのピクセルの組み合わせによってイメージが表示される。
【0005】
LEDは、その材料によって多様な色相の光を放出できるので、青色、緑色及び赤色を放出する個別LEDチップを2次元平面上に配列することによってディスプレイ装置を提供することができる。
【0006】
従来の大型電光板に使用されるLEDは、パッケージで製作された後、発光ダイオードパッケージがピクセル単位で整列されるので、個別パッケージを回路基板に実装してきた。しかし、スマートウォッチ、モバイルフォン、VRヘッドセット、ARメガネなどの小型電子製品のディスプレイ、又はTVなどのディスプレイには、鮮明な画質を表示するために、従来のLEDパッケージより小さい各マイクロLEDが実装される必要がある。
【0007】
小さいLEDのそれぞれは、ハンドリングが難しいので、回路基板上に個別的に実装することが困難である。このために、基板上に成長した各半導体層を用いて複数のLEDを形成し、これらをピクセル間隔に合わせてディスプレイ回路基板上に集団で転写する方法が研究されている。ところが、複数のLEDを集団で転写する間、一部のLEDに不良が発生する場合、これを取り替えることが困難である。特に、レーザーリフトオフなどの技術を用いて成長基板から各LEDを分離する場合、レーザーによる衝撃によってLEDにクラックなどの欠陥が発生し得る。よって、集団で転写される各LEDを、不良が発生することなく回路基板に安全に転写することができるディスプレイ装置が要求される。
【0008】
一方、各サブピクセルを2次元平面上に配列するので、青色、緑色及び赤色サブピクセルを含む一つのピクセルが占有する面積が相対的に広くなる。よって、制限された面積内に各サブピクセルを配列するためには、各LEDチップの面積を減少させなければならない。しかし、LEDチップの大きさの減少は、LEDチップの実装を困難にするおそれがあり、さらに、発光面積の減少をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示が解決しようとする課題は、複数の発光素子を回路基板に安全に転写することができるLEDディスプレイ装置を提供することにある。
【0010】
本開示が解決しようとする他の課題は、ウェハで製造された各発光素子を集団で容易に回路基板に転写することができる発光素子の転写方法を提供することにある。
【0011】
本開示が解決しようとする更に他の課題は、制限されたピクセル面積内で各サブピクセルの面積を増加することができるディスプレイ用発光素子を安全に転写する方法及びディスプレイ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルは、各パッドを有する回路基板と、前記各パッドに電気的に接続され、前記回路基板上に整列された各発光素子と、前記回路基板と前記各発光素子との間に配置され、前記回路基板と前記各発光素子との間の空間を充填する緩衝物質層と、を含み、前記緩衝物質層は、前記各発光素子の上面の下側に位置する。
【0013】
本開示の一実施形態に係るディスプレイ装置は、ディスプレイパネルを含み、前記ディスプレイパネルは、各パッドを有する回路基板と、前記各パッドに電気的に接続され、前記回路基板上に整列された各発光素子と、前記回路基板と前記各発光素子との間に配置され、前記回路基板と前記各発光素子との間の空間を充填する緩衝物質層と、を含み、前記緩衝物質層は、前記各発光素子の上面の下側に位置する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本開示の実施形態に係るディスプレイ装置を説明するための概略的な斜視図である。
図2】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルを説明するための概略的な平面図である。
図3図2の切取線A-Aに沿った概略的な拡大断面図である。
図4】本開示の一実施形態に係る発光素子を説明するための概略的な平面図である。
図5】本開示の一実施形態に係る発光素子を説明するための、図4の切取線B-Bに沿った概略的な断面図である。
図6】本開示の一実施形態に係る発光素子の概略的な回路図である。
図7】本開示の他の実施形態に係る発光素子の概略的な回路図である。
図8】本開示の他の実施形態に係る発光素子を説明するための概略的な平面図である。
図9】本開示の他の実施形態に係る発光素子を説明するための図8の切取線C-Cに沿った概略的な断面図である。
図10】本開示の他の実施形態に係る発光素子の概略的な回路図である。
図11】本開示の他の実施形態に係る発光素子の概略的な回路図である。
図12a】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図12b】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図12c】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図12d】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図12e】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図13a】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図13b】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図13c】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図13d】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図13e】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図14a】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図14b】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図14c】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図14d】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図15a】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図15b】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図15c】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図15d】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図16a】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図16b】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図16c】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図16d】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図16e】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図17a】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図17b】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図17c】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図17d】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図17e】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図18a】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図18b】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図18c】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図18d】本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の各図面を参照して本開示の各実施形態を詳細に説明する。次に紹介する各実施形態は、本開示の属する技術分野の通常の技術者に本開示の思想を十分に伝達するために例として提供されるものである。よって、本開示は、以下で説明する各実施形態に限定されるものではなく、他の形態に具体化することも可能である。そして、各図面において、構成要素の幅、長さ、厚さなどは、便宜のために誇張して表現する場合がある。また、一つの構成要素が他の構成要素の「上部」又は「上」にあると記載された場合、各部分が他の部分の「直上部」又は「直上」にある場合のみならず、各構成要素と他の構成要素との間に更に他の構成要素が介在した場合も含む。明細書全体にわたって同一の参照番号は、同一の構成要素を示す。
【0016】
本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルは、各パッドを有する回路基板と、前記各パッドに電気的に接続され、前記回路基板上に整列された各発光素子と、前記回路基板と前記各発光素子との間に配置され、前記回路基板と前記各発光素子との間の空間を充填する緩衝物質層と、を含み、前記緩衝物質層は、前記各発光素子の上面の下側に位置する。
【0017】
各発光素子との間の空間を緩衝物質層で充填することによって、前記各発光素子を回路基板に転写するとき、各発光素子に加わる衝撃を緩和することができる。これによって、各発光素子を安全に集団で回路基板に転写することができる。
【0018】
前記緩衝物質層は、前記各発光素子の間に位置する前記回路基板の表面を覆ってもよく、二つの発光素子の間の領域に複数の溝を有してもよい。
【0019】
一実施形態において、各発光素子は、各電極パッドを含んでもよく、前記各電極パッドが前記各パッドに電気的に接続されてもよい。さらに、前記各溝は、前記各電極パッドの形状に対応する形状を有してもよい。
【0020】
一実施形態において、前記ディスプレイパネルは、前記回路基板上の各パッドと前記発光素子の各電極パッドとの間に配置された各導電性粒子をさらに含んでもよく、前記各パッドと前記各電極パッドは、前記各導電性粒子によって電気的に連結されてもよい。
【0021】
さらに、前記緩衝物質層は、前記各発光素子の間の領域に互いに離隔した各導電性粒子をさらに含んでもよい。
【0022】
一方、前記ディスプレイパネルは、前記各発光素子の間の領域に配置され、各発光素子の側面を介して放出される光を遮断する光遮断物質層をさらに含んでもよい。
【0023】
前記光遮断物質層により、ディスプレイパネルの明暗比を向上させることができる。
【0024】
前記光遮断物質層は、前記緩衝物質層の上面の一部を覆ってもよい。
【0025】
一実施形態において、前記ディスプレイパネルは、前記各パッドと各電極パッドとの間に形成されたソルダー層をさらに含んでもよく、前記各パッドと前記各電極パッドは、前記ソルダー層によって電気的に連結されてもよい。
【0026】
一方、前記各発光素子は、互いに異なる波長の光を放出する第1LED積層、第2LED積層、及び第3LED積層と、前記第1乃至第3LED積層に電気的に接続された各電極パッドと、前記各電極パッド上に配置された各バンプパッドと、を含んでもよく、前記各バンプパッドが前記回路基板上の各パッドに電気的に接続されてもよい。前記複数の溝は、前記各バンプパッドの形状に対応する形状を有してもよい。
【0027】
さらに、前記ディスプレイパネルは、前記回路基板の各パッドと前記各バンプパッドとの間にボンディング層をさらに含んでもよく、前記ボンディング層は、In、Pb、AuSn、CuSn又はソルダーを含んでもよい。
【0028】
前記緩衝物質層は、硬化されたレジン、ポリマー、BCB、又はSOGであってもよい。
【0029】
前記各発光素子は、それぞれ第1LED積層、第2LED積層及び第3LED積層を含んでもよく、第1乃至第3LED積層は、互いに異なる波長の光を放出してもよい。
【0030】
また、前記各発光素子は、前記第1乃至第3LED積層で生成された光を前記第3LED積層を介して放出してもよい。
【0031】
一方、前記第3LED積層は、成長基板から分離されたものであってもよい。すなわち、前記各発光素子は、前記第3LED積層を成長させるために使用された成長基板を含まなくてもよい。
【0032】
一実施形態において、前記各発光素子の間の間隔は、前記発光素子の幅より大きくてもよい。
【0033】
一方、前記緩衝物質層は、前記各発光素子の間に位置する前記回路基板の表面を覆ってもよく、各導電性粒子を含んでもよい。さらに、前記各導電性粒子は、前記各発光素子の間の領域に比べて前記回路基板と前記発光素子との間の領域により稠密に配置されてもよい。
【0034】
本開示の一実施形態に係るディスプレイ装置は、ディスプレイパネルを含み、前記ディスプレイパネルは、各パッドを有する回路基板と、前記各パッドに電気的に接続され、前記回路基板上に整列された各発光素子と、前記回路基板と前記各発光素子との間に配置され、前記回路基板と前記各発光素子との間の空間を充填する緩衝物質層と、を含み、前記緩衝物質層は、前記各発光素子の上面の下側に位置する。
【0035】
前記緩衝物質層は、前記各発光素子の間に位置する前記回路基板の表面を覆うことができ、二つの発光素子の間の領域に複数の溝を有してもよい。
【0036】
一方、各発光素子は、各電極パッドを含んでもよく、前記各電極パッドが前記各パッドに電気的に接続されてもよい。
【0037】
一実施形態において、前記各溝は、前記各電極パッドの形状に対応してもよい。
【0038】
また、前記各発光素子は、それぞれ第1LED積層、第2LED積層及び第3LED積層を含んでもよく、前記第1乃至第3LED積層は、互いに異なる波長の光を放出してもよく、前記各発光素子は、前記第1乃至第3LED積層で生成された光を前記第3LED積層を介して放出してもよい。
【0039】
一実施形態において、前記第3LED積層は、成長基板から分離されたものであってもよい。他の実施形態において、前記ディスプレイ装置は、前記第3LED積層上に配置された成長基板をさらに含んでもよい。
【0040】
前記ディスプレイ装置は、前記各発光素子の間の領域に配置され、前記各発光素子の側面に放出される光を遮断する光遮断物質層をさらに含んでもよい。
【0041】
以下、図面を参照して本開示の各実施形態について具体的に説明する。
【0042】
図1は、本開示の各実施形態に係る各ディスプレイ装置を説明するための概略的な斜視図である。
【0043】
本開示の発光素子は、特に限定されないが、特に、スマートウォッチ1000a、VRヘッドセット1000bなどのVRディスプレイ装置、又は拡張現実メガネ1000cなどのARディスプレイ装置内で使用されてもよい。
【0044】
ディスプレイ装置内には、イメージを表示するためのディスプレイパネルが実装される。図2は、本開示の一実施形態に係るディスプレイパネル1000を説明するための概略的な平面図で、図3は、図2の切取線A-Aに沿った断面図である。
【0045】
図2及び図3を参照すると、ディスプレイパネルは、回路基板1001、各発光素子100及び緩衝物質層1005を含む。
【0046】
回路基板1001又はパネル基板は、受動マトリックス駆動又は能動マトリックス駆動のための回路を含んでもよい。一実施形態において、回路基板1001は、内部に配線及び抵抗を含んでもよい。他の実施形態において、回路基板1001は、配線、各トランジスタ及び各キャパシタを含んでもよい。また、回路基板1001は、内部に配置された回路への電気的接続を許容するための各パッド1003を上面に有してもよい。
【0047】
複数の発光素子100は回路基板1001上に整列される。各発光素子100は、マイクロ単位の大きさを有する小型の発光素子であってもよく、幅W1は、300μm以下、さらに、200μm以下、さらに具体的には100μm以下であってもよい。各発光素子100は、例えば、200μm×200μm以下、さらに、100μm×100μm以下の大きさを有してもよい。一実施形態において、各発光素子100が整列された方向での各発光素子100の間の間隔L1は、その方向での発光素子100の幅W1より広くてもよい。
【0048】
発光素子100は、各電極パッド101を有し、各電極パッド101が回路基板1001に電気的に接続される。例えば、各電極パッド101は、回路基板1001上に露出した各パッド1003にボンディングされてもよい。各電極パッド101は、互いに同一の大きさを有してもよく、互いに異なる大きさを有してもよい。各電極パッド101は、相対的に広い面積を有し、各電極パッドの最大幅は、発光素子100の最大幅の約1/4~約3/4以下であってもよい。一方、各電極パッドの最小幅は、発光素子100の最小幅の約1/5~3/4以下であってもよい。各電極パッド101の間の間隔は、約3μm以上であってもよく、具体的に5μm以上、さらに10μm以上であってもよい。
【0049】
それぞれの発光素子100は、一つのピクセルを構成する。例えば、それぞれの発光素子100は、青色、緑色及び赤色のサブピクセルを含んでもよい。
【0050】
発光素子100の具体的な構成について、図4図5及び図6を参照して説明する。図4は、本開示の一実施形態に係る発光素子100を説明するための概略的な平面図で、図5は、本開示の一実施形態に係る発光素子100を説明するための図4の切取線B-Bに沿った概略的な断面図で、図6は、本開示の一実施形態に係る発光素子100を説明するための概略的な回路図である。説明の便宜のために、図4及び図5において、各電極パッド101a、101b、101c、101dが上側に配置されたことを図示及び説明するが、発光素子100は、図3に示したように回路基板1001上にフリップボンディングされ、この場合、各電極パッド101a、101b、101c、101dが下側に配置される。
【0051】
まず、図4及び図5を参照すると、発光素子100は、第1LED積層23、第2LED積層33、第3LED積層43、第1ボンディング層30、第2ボンディング層40、第1絶縁層51、及び各電極パッド101a、101b、101c、101dを含んでもよい。
【0052】
第1乃至第3LED積層23、33、43は、それぞれ互いに異なる各成長基板上に成長した各半導体層を用いて形成され、各成長基板は、いずれも第1乃至第3LED積層23、33、43から除去されてもよい。よって、発光素子100は、第1乃至第3LED積層23、33、43を成長させるために使用された基板を含まなくてもよい。しかし、本開示が必ずしもこれに限定されるのではなく、少なくとも一つの成長基板が除去されずに残留していてもよい。
【0053】
本開示の各実施形態において、第1乃至第3LED積層23、33、43は垂直方向に積層される。第1LED積層23、第2LED積層33及び第3LED積層43は、それぞれ第1導電型半導体層23a、33a、又は43a、第2導電型半導体層23c、33c、又は43c、及びこれらの間に介在した活性層23b、33b、43bを含む。活性層は、特に多重量子井戸構造を有してもよい。
【0054】
第1LED積層23の下側に第2LED積層33が配置され、第2LED積層33の下側に第3LED積層43が配置される。本明細書では、説明の便宜のために、第1LED積層23の下側に第2LED積層33が配置され、第2LED積層33の下側に第3LED積層43が配置されたことを説明するが、発光素子は、フリップボンディングされてもよく、よって、これらの第1乃至第3LED積層の上下位置が変わり得ることに留意しなければならない。
【0055】
第1乃至第3LED積層23、33、43で生成された光は、最終的に第3LED積層43を介して外部に放出される。よって、第1LED積層23は、第2及び第3LED積層33、43に比べて長波長の光を放出し、第2LED積層33は、第3LED積層43に比べて長波長の光を放出する。例えば、第1LED積層23は赤色光を発する無機発光ダイオードであり、第2LED積層33は緑色光を発する無機発光ダイオードであり、第3LED積層43は青色光を発する無機発光ダイオードであってもよい。第1LED積層23はAlGaInP系列の井戸層を含んでもよく、第2LED積層33はAlGaInP系列又はAlGaInN系列の井戸層を含んでもよく、第3LED積層43はAlGaInN系列の井戸層を含んでもよい。
【0056】
第1LED積層23が第2及び第3LED積層33、43に比べて長波長の光を放出するので、第1LED積層23で生成された光は、第2及び第3LED積層33、43を透過して外部に放出され得る。また、第2LED積層33が第3LED積層43に比べて長波長の光を放出するので、第2LED積層33で生成された光は、第3LED積層43を透過して外部に放出され得る。
【0057】
一方、各LED積層23、33又は43の第1導電型半導体層23a、33a、43aはそれぞれn型半導体層で、第2導電型半導体層23c、33c、43cはp型半導体層であってもよい。また、本実施形態において、第1乃至第3LED積層23、33、43の下面がいずれも第1導電型半導体層で、上面がいずれも第2導電型半導体層であることを示すが、少なくとも一つのLED積層の順序が変わってもよい。例えば、第1LED積層23の上面は第1導電型半導体層23aで、第2LED積層33及び第3LED積層43の上面は、いずれも第2導電型半導体層33c、43cであってもよい。
【0058】
本実施形態において、第1LED積層23、第2LED積層33及び第3LED積層43は互いに重畳する。また、図示したように、第1LED積層23、第2LED積層33及び第3LED積層43は、ほぼ同一の大きさの発光面積を有してもよい。しかし、第1及び第2LED積層23、33は、電気的接続を許容するための各貫通ホールを有してもよく、その結果、第3LED積層43に比べて相対的に小さい面積を有してもよい。
【0059】
第1ボンディング層30は、第1LED積層23を第2LED積層33に結合する。第1ボンディング層30は、第1導電型半導体層23aと第2導電型半導体層33cとの間に配置されてもよい。第1ボンディング層30は、透明有機物層で形成されてもよく、透明無機物層で形成されてもよい。有機物層は、SU8、ポリメチルメタクリレート(poly(methylmethacrylate):PMMA)、ポリイミド、パリレン、ベンゾシクロブテン(Benzocyclobutene:BCB)などを例として挙げることができ、無機物層は、Al、SiO、SiNなどを例として挙げることができる。また、第1ボンディング層30は、スピン-オン-ガラス(SOG)で形成されてもよい。
【0060】
第2ボンディング層40は、第2LED積層33を第3LED積層43に結合する。図示したように、第2ボンディング層40は、第1導電型半導体層33aと第2導電型半導体層43cとの間に配置されてもよい。第2ボンディング層40は、上で第1ボンディング層30について説明した材料と同一の材料で形成されてもよく、重複を避けるために、それについての詳細な説明は省略する。
【0061】
第1絶縁層51は第1LED積層23を覆うことができる。また、第1絶縁層51は、第1乃至第3LED積層23、33、43の各側面を覆うこともできる。第1絶縁層51は、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜で形成されてもよい。
【0062】
各電極パッド101(101a、101b、101c、101d)は、第1絶縁層51上に配置されてもよい。各電極パッド101a、101b、101c、101dは、第1絶縁層51を介して第1乃至第3LED積層23、33、43に電気的に接続されてもよい。
【0063】
図6を参照すると、各電極パッド101a、101b、101cは、それぞれ第1乃至第3LED積層23、33、43の各アノードに電気的に接続され、電極パッド101dは、第1乃至第3LED積層23、33、43の各カソードに共通に接続されてもよい。各電極パッド101a、101b、101cと第1乃至第3LED積層23、33、43の各アノードとを電気的に接続するために、第1乃至第3LED積層23、33、43の第2導電型半導体層23c、33c、43cのうち少なくとも一つの上に透明電極が形成されてもよい。
【0064】
一方、本実施形態において、電極パッド101dが第1乃至第3LED積層23、33、43の各カソードに共通に接続されたことを説明するが、図7に示したように、電極パッド101dが第1乃至第3LED積層23、33、43の各アノードに共通に接続されてもよい。この場合、各電極パッド101a、101b、10cは、第1乃至第3LED積層23、33、43の各カソードにそれぞれ接続されてもよい。
【0065】
本実施形態において、各電極パッド101a、101b、101c、101dによって第1乃至第3LED積層23、33、43が個別的に駆動してもよい。各電極パッド101a、101b、101c、101dは、安定した電気的接続のために相対的に広い面積を有するように形成されてもよい。例えば、各電極パッド101a、101b、101c、101dは、それぞれ発光素子100の上面の1/4より広い面積を有してもよい。
【0066】
再度、図2及び図3を参照すると、緩衝物質層1005は、各発光素子100と回路基板1001との間の領域を充填する。また、緩衝物質層1005は、各発光素子100の間の回路基板1001を覆うことができる。緩衝物質層1005は、各電極パッド101の側面を覆い、発光素子100の下面に接してもよい。緩衝物質層1005の上面は、概して各発光素子100の上面の下側に位置する。緩衝物質層1005の一部は、部分的に発光素子100の側面を覆うこともできる。しかし、発光素子の側面を覆う緩衝物質層1005の一部も、各発光素子100の上面高さを超えることはない。
【0067】
図3に示したように、緩衝物質層1005は、マトリックス内に分散された各導電性粒子1005a、1005bを含んでもよい。各導電性粒子1005aは、各パッド1003の間の領域に互いに離隔して配置され、その結果、電気的経路を提供しない。各導電性粒子1005aは、概して球状を有してもよいが、必ずしもこれに限定されるのではない。
【0068】
一方、各導電性粒子1005bは、各パッド1003と各電極パッド101との間に配置され、これらを電気的に接続する。各導電性粒子1005bは、圧力によって押され、垂直方向の厚さに比べて水平方向の幅がさらに大きい形状を有してもよい。各導電性粒子1005bは、互いに離隔してもよいが、互いに接触してもよい。
【0069】
各導電性粒子1005a、1005bは、例えば、Ni、Au、Snなどの金属粒子、ナノチューブやナノワイヤなどの導電性ナノ粒子などであってもよい。また、各導電性粒子1005a、1005bは、ポリマー粒子上に金属層がコーティングされた導電粒子であってもよい。
【0070】
ポリマーを金属層でコーティングした導電粒子は、その形状が圧力によって変形しやすいので、各パッド1003と各電極パッド101との間でこれらを電気的に連結するのに適している。
【0071】
また、緩衝物質層1005は、光に対して透明なマトリックスを含んでもよいが、本開示はこれに限定されない。例えば、緩衝物質層1005は、光を反射又は吸収してもよく、このために、光反射特性を有するマトリックス又は光吸収特性を有するマトリックスが使用されてもよい。又は、カーボンブラックなどの光吸収物質や、シリカなどの光散乱物質がマトリックス内に含有されてもよい。
【0072】
一実施形態において、緩衝物質層1005は、各発光素子100の間の領域に凹状に形成された各溝101gを有してもよい。各溝101gは、各電極パッド101の形状に対応する。特に、各溝101gは、各電極パッド101によって形成されたものであってもよい。例えば、発光素子100が図4に示したように4個の電極パッド101a、101b、101c、101dを有する場合、2個の発光素子100の間に少なくとも4個の溝101gが形成され得る。しかし、本開示はこれに限定されず、緩衝物質層1005は、各発光素子100の間の領域で除去されてもよい。
【0073】
一方、一実施形態において、前記緩衝物質層1005は、例えば、異方性導電フィルム(anisotropic conductive film;ACF)で形成されてもよい。各導電性粒子1005aは、緩衝物質層1005の全領域にわたってほぼ均一に分布されてもよい。各導電性粒子1005bは、互いに近くに配置され、各導電性粒子1005aに比べてより稠密に配置される。
【0074】
他の実施形態において、前記緩衝物質層1005は、異方性導電ペースト(anisotropic conductive paste;ACP)を用いて形成されてもよく、さらに、前記緩衝物質層1005は、各ソルダー粒子を含む自己凝集異方性導電ペースト(self assembly anisotropic conductive paste;SAP)を用いて形成されてもよい。よって、各導電性粒子1005aが各パッド1003と各電極パッド101との間に凝集することができ、各導電性粒子1005aは、各発光素子100の間の領域に極めて稀に残留したり、残留しないこともある。
【0075】
他の実施形態において、緩衝物質層1005は、各導電性粒子1005a、1005bを含まない非導電性物質層であってもよく、各パッド1003と各電極パッド101は、In、Pb、AuSn、CuSn又はソルダーを用いてボンディングされてもよい。例えば、緩衝物質層1005は、スピン-オン-ガラス(SOG)又はBCBなどで形成されてもよい。
【0076】
一方、図2及び図3には示していないが、各発光素子100の間の領域に光遮断物質層が配置されてもよい。光遮断物質層は、光を吸収又は反射し、その結果、各発光素子の間に光の干渉が発生することを防止し、ディスプレイの明暗比を向上させる。光遮断物質層は、各発光素子100を覆うこともできる。光遮断物質層については、ディスプレイパネルの製造方法を通じて後で詳細に説明する。
【0077】
図8は、本開示の他の実施形態に係る発光素子100aを説明するための概略的な平面図で、図9は、図8の切取線C-Cに沿った概略的な断面図である。
【0078】
図8及び図9を参照すると、本実施形態に係る発光素子100aは、各バンプパッド103a、103b、103c、103dが各電極パッド101a、101b、101c、101d上にそれぞれ追加された点において相違する。さらに、第2絶縁層61は、第1絶縁層51及び各電極パッド101a、101b、101c、101dを覆うことができる。第2絶縁層61は、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜で形成されてもよい。
【0079】
第2絶縁層61は、各電極パッド101a、101b、101c、101dを露出させる各開口部を有してもよく、各バンプパッド103a、103b、103c、103dは、露出した各電極パッド上に配置されてもよい。
【0080】
各バンプパッド103a、103b、103c、103dは、第2絶縁層61の各開口部内に配置されてもよく、各バンプパッドの上面は平坦な面であってもよい。一例として、各バンプパッド103a、103b、103c、103dは、Au/Inで形成されてもよく、例えば、Auは3μmの厚さで形成され、Inは約1μmの厚さで形成されてもよい。発光素子100は、Inを用いて回路基板1001上の各パッド1003にボンディングされてもよい。本実施形態においては、Inを用いて各バンプパッドをボンディングすることについて説明するが、Inに限定されず、各バンプパッドは、Pb又はAuSnを用いてボンディングされてもよい。
【0081】
本実施形態において、各バンプパッド103a、103b、103c、103dの上面が平坦なことを説明及び図示するが、本開示がこれに限定されない。例えば、各バンプパッド103a、103b、103c、103dの上面は不規則な面であってもよく、各バンプパッドの一部は第2絶縁層61上に位置してもよい。
【0082】
図10に示したように、第1LED積層23は各バンプパッド103a、103dに電気的に連結され、第2LED積層33は各バンプパッド103b、103dに電気的に連結され、第3LED積層43は各バンプパッド103c、103dに電気的に連結されてもよい。すなわち、第1LED積層23、第2LED積層33及び第3LED積層43の各カソードがバンプパッド103dに電気的に共通に接続され、各アノードが各バンプパッド103a、103b、103cにそれぞれ電気的に接続される。よって、第1乃至第3LED積層23、33、43は独立的に駆動し得る。
【0083】
図11に示したように、第1LED積層23、第2LED積層33及び第3LED積層43の各アノードがバンプパッド103dに電気的に共通に接続され、各カソードが各バンプパッド103a、103b、103cにそれぞれ電気的に接続されてもよい。
【0084】
以下では、ディスプレイパネルの製造方法について説明するが、これを通じて、ディスプレイパネル1000の構造についてより詳細に理解できるだろう。
【0085】
発光素子100が回路基板1001に転写される場合、各バンプパッド103a、103b、103c、103dが回路基板1001の各パッド1003に接続することができる。
【0086】
図12a、図12b、図12c、図12d及び図12eは、本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
【0087】
図12aを参照すると、基板41上に複数の発光素子100が形成される。各発光素子100は各電極パッド101を含む。発光素子100は、図4及び図5を参照して説明した通りであるので、重複を避けるために、それについての詳細な説明は省略する。
【0088】
基板41は、第3LED積層43の各半導体層43a、43b、43cを成長させるための成長基板であってもよい。例えば、基板41は、窒化ガリウム基板、SiC基板、サファイア基板又はパターニングされたサファイア基板であってもよい。
【0089】
第2LED積層33が第2ボンディング層40を介して第3LED積層43にボンディングされてもよく、第1LED積層23が第1ボンディング層30を介して第2LED積層33にボンディングされてもよい。
【0090】
一実施形態において、第1乃至第3LED積層23、33、43がボンディングされた後、複数の発光素子領域に分離されるようにパターニング工程が行われ得る。続いて、第1絶縁層51及び各電極パッド101が形成され得る。また、詳細に図示及び説明してはいないが、各電極パッド101と第1乃至第3LED積層23、33、43とを電気的に連結するために第1及び第2LED積層23、33に各貫通ホールが形成されてもよく、第3LED積層43の第2導電型半導体層43c及び活性層43bが部分的にパターニングされてもよい。また、上で説明したように、第1乃至第3LED積層23、33、43の第2導電型半導体層23c、33c、43c上に透明電極が形成されてもよい。
【0091】
図12bを参照すると、各ピクセル領域に各パッド1003が形成された回路基板1001上に異方性導電フィルム1005が取り付けられる。異方性導電フィルム1005は、マトリックス内に各導電性粒子1005a、1005bを含む。異方性導電フィルム1005は、回路基板1001上の各パッド1003を覆う。異方性導電フィルム1005内の各導電性粒子1005bは、各パッド1003上に位置する。
【0092】
ここで、各導電性粒子1005aは、各パッド1003の上部領域の外側に位置する導電性粒子を示し、各導電性粒子1005bは、各パッド1003の上部に位置する導電性粒子を示す。各導電性粒子1005a、1005bは、互いに同一の構造及び形状を有する。一方、各パッド1003の上部に位置する異方性導電フィルム1005の厚さは、各電極パッド101の厚さと類似したり、又はそれより大きい。
【0093】
図12cを参照すると、基板41上に形成された各発光素子100は、異方性導電フィルム1005を通じて各パッド1003にボンディングされる。このとき、基板41の各発光素子100は、各ピクセル領域より稠密に配置されてもよい。よって、図示したように、基板41上の各発光素子100のうち一部は、各ピクセル領域の間に位置することができ、各パッド1003にボンディングされない。
【0094】
一方、パッド1003と電極パッド101は、異方性導電フィルム1005内の各導電性粒子1005bによって電気的に連結される。基板41は、回路基板1001に向かって加圧されてもよく、その結果、各導電性粒子1005bは、その形状が圧力によって変形し得る。また、各発光素子100を異方性導電フィルム1005に接着する間、熱が加えられてもよい。例えば、異方性導電フィルム1005のマトリックスが熱によって硬化され得る。
【0095】
異方性導電フィルム1005の一部は、各発光素子100の間の間隙を少なくとも部分的に充填することができ、その結果、各発光素子100の側面を少なくとも部分的に覆うことができる。
【0096】
各発光素子100が異方性導電フィルム1005に付着した後、各パッド1003に接続された各発光素子100に基板41を介してレーザーが照射され、各発光素子100が基板41から分離される。
【0097】
図12dを参照すると、基板41を異方性導電フィルム1005から分離することによって、各パッド1003に接続された各発光素子100が回路基板1001上に転写され、レーザーが照射されていない各発光素子100は異方性導電フィルム1005から分離される。これによって、回路基板1001の各ピクセル領域に各発光素子100がボンディングされたディスプレイパネル1000が製造される。
【0098】
一方、レーザーが照射されていない各発光素子100が異方性導電フィルム1005から分離されることによって、異方性導電フィルム1005の表面に各電極パッド101による各溝101gが形成され得る。
【0099】
さらに、図12eを参照すると、各発光素子100の間の領域を充填する光遮断物質層1007がさらに形成されてもよい。光遮断物質層1007は、各発光素子100の側面を覆い、さらに、各発光素子100の上面を覆うこともできる。
【0100】
光遮断物質層1007は、回路基板1001を覆う緩衝物質層1005を覆うことができ、各溝101gを充填することができる。
【0101】
光遮断物質層1007は、各発光素子100の側面を介して放出された光を吸収又は反射し、各発光素子の間の光の干渉を防止する。このために、光遮断物質層1007は、例えば、黒色エポキシや黒色シリコンなどのブラックモールディング剤で形成されてもよい。他の実施形態において、光遮断物質層1007は、白色エポキシや白色シリコンなどの光反射物質で形成されてもよい。
【0102】
本実施形態において、光遮断物質層1007が各発光素子100の上面を覆うことを図示するが、光遮断物質層1007は、各発光素子100の間の領域を充填し、各発光素子100の上面を露出させるように形成されてもよい。このとき、光遮断物質層1007の高さは、各発光素子100の上面の高さと一致してもよい。
【0103】
本実施形態によると、異方性導電フィルム1005を用いることによって、レーザーリフトオフのためにレーザーを照射する間、各発光素子100に加えられる衝撃が異方性導電フィルム1005によって緩和され得る。すなわち、異方性導電フィルム1005が各発光素子100に加えられる衝撃を緩和する緩衝物質層として使用され、その結果、各発光素子100を転写する間、素子に不良が発生することを防止することができる。
【0104】
本実施形態において、異方性導電フィルム1005が回路基板1001側に取り付けられることを図示及び説明するが、異方性導電フィルム1005は、各発光素子100を覆うように基板41上に取り付けられてもよい。
【0105】
また、本実施形態において、異方性導電フィルム1005が回路基板1001側に取り付けられることを説明するが、異方性導電ペーストが使用されてもよい。
【0106】
図13a、図13b、図13c、図13d及び図13eは、本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
【0107】
図13aを参照すると、図12aを参照して説明したように、基板41上に複数の発光素子100が形成される。
【0108】
図13bを参照すると、各ピクセル領域に各パッド1003が形成された回路基板1001上に自己凝集異方性導電ペースト(SAP)2005が形成される。SAP 2005は、エポキシなどのレジン内に各導電性粒子2005aが分散された構造を有する。SAP 2005は、例えば、スクリーンプリンティング技術を用いて回路基板1001上に形成されてもよい。
【0109】
各導電性粒子2005aは、例えば、各ソルダー粒子であってもよい。具体的に、ソルダー粒子は、Snを含有し、Au、Ag、Bi、Cu、Inから選ばれる少なくとも一つを含有してもよい。ソルダー粒子の融点は、レジンの硬化温度より低くてもよい。
【0110】
図13cを参照すると、SAP 2005上に各発光素子100が形成された基板41を載せる。基板41に追加の圧力を加える必要はない。次いで、SAP 2005に熱が加えられる。熱は、オーブンやホットプレートを用いて加えられてもよく、スポットヒーティングを用いて局部的に加えられてもよい。SAP 2005に熱が加えられることによって、各パッド1003と各電極パッド101に各導電性粒子2005aが凝集し、凝集した導電性粒子層2005cが形成される。各導電性粒子2005aが凝集する温度は、レジンの硬化温度より低くてもよく、その結果、レジンが硬化される前に各導電性粒子が凝集する。
【0111】
一方、SAP 2005の一部は、各発光素子100の間の間隙を少なくとも部分的に充填することができ、その結果、各発光素子100の側面を少なくとも部分的に覆うことができる。
【0112】
各導電性粒子2005aが凝集することによって、各パッド1003と各電極パッド101とが電気的に接続される。一方、各発光素子100の間の領域に各導電性粒子2005aが残留してもよいが、多数の導電性粒子2005aが各パッド1003上に凝集することによって、密度が希薄になる。
【0113】
次いで、レジンを硬化することによって、各発光素子100がSAP 2005に付着する。一方、各パッド1003と各電極パッド101との間に凝集した導電性粒子層2005cは、粒子状を維持することもできるが、各導電性粒子2005aの融点より高い温度を維持することによって各粒子の形状が消えてしまい、一つの層に変わり得る。
【0114】
図13dを参照すると、その後、選択的にレーザーを照射するレーザーリフトオフ技術を用いて各パッド1003に接続された各発光素子100を基板41から分離することによって、各発光素子100が回路基板1001に転写される。
【0115】
一方、各パッド1003に接続されていない各発光素子100は、基板41と共にSAP 2005から分離され、その結果、SAP 2005の表面に各溝101gが形成され得る。
【0116】
さらに、図13eを参照すると、図12eを参照して説明したように、光遮断物質層1007が各発光素子100の間の領域を充填することができる。光遮断物質層1007の上面高さは、各発光素子100の上面高さと同一であってもよい。他の実施形態において、光遮断物質層1007は、各発光素子100の上面を覆うこともできる。
【0117】
本実施形態によると、自己凝集異方性導電ペースト2005を用いることによって、各パッド1003と各電極パッド101とを安定的かつ電気的に連結することができ、電気的短絡の発生を防止することができる。また、SAP 2005を用いて衝撃を緩和できるので、レーザーリフトオフによる衝撃によって各発光素子100にクラックなどの欠陥が発生することを防止することができ、各発光素子100を安全に集団で回路基板1001上に転写することができる。
【0118】
図14a、図14b、図14c及び図14dは、本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
【0119】
図14aを参照すると、図12aを参照して説明したように、基板41上に複数の発光素子100が形成される。
【0120】
図14bを参照すると、各パッド1003を有する回路基板1001上に絶縁物質層3005が形成される。絶縁物質層3005は、エポキシ、ポリマー、スピン-オン-ガラス(SOG)、BCBなどで形成されてもよい。絶縁物質層3005は、各パッド1003を露出させるように形成される。例えば、絶縁物質層3005は、フォトリソグラフィー及びエッチング技術を用いてパターニングされてもよい。
【0121】
図14cを参照すると、回路基板1001上に各発光素子100が形成された基板41が配置される。各パッド1003と各電極パッド101は、ボンディング層3007によって互いにボンディングされてもよい。ボンディング層3007は、例えば、AuIn、AuSn、CuSn、Au、Niなどで形成されてもよい。
【0122】
ボンディング層3007は、各パッド1003上に又は各電極パッド101上にボンディング物質を形成し、各パッドと各電極パッドとを互いに接合することによって形成されてもよい。
【0123】
絶縁物質層3005は、各パッド1003と各電極パッド101とがボンディングされた後、硬化されてもよい。絶縁物質層3005の一部は、各発光素子100の間の間隙を少なくとも部分的に充填することができる。
【0124】
図14dを参照すると、各発光素子100は、選択的レーザーリフトオフ技術を用いて基板41から分離され、回路基板1001上に転写されてもよい。
【0125】
一部の発光素子100が絶縁物質層3005から分離されるので、絶縁物質層3005の表面に各溝101gが形成されてもよい。
【0126】
図示してはいないが、図12e又は図13eに示したように、光遮断物質層1007が各発光素子100の間の領域を充填することができる。
【0127】
本実施形態によると、レーザーを照射する間、各発光素子100に加えられる衝撃が絶縁物質層3005によって緩和され得る。よって、各発光素子100にクラックなどの欠陥が発生することを防止することができる。
【0128】
図15a、図15b、図15c及び図15dは、本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
【0129】
図15aを参照すると、図12aを参照して説明したように、基板41上に複数の発光素子100が形成される。
【0130】
図15bを参照すると、各ピクセル領域に各パッド1003が形成された回路基板1001上には、各発光素子100が形成された基板41が配置される。各発光素子100の各電極パッド101は、ボンディング層3007によって各パッド1003にボンディングされてもよい。ボンディング層3007は、例えば、AuIn、AuSn、CuSn、Au、Niなどで形成されてもよい。ボンディング層3007は、各パッド1003上に又は各電極パッド101上にボンディング物質を形成し、各パッドと各電極パッドとを互いに接合することによって形成されてもよい。
【0131】
図15cを参照すると、基板41と回路基板1001との間の領域を絶縁物質層4005で充填する。絶縁物質層4005は、エポキシ、ポリマー、BCBなどで形成されてもよい。絶縁物質層4005は、各発光素子100の下面に接してもよく、各パッド1003及び各電極パッド101の側面を覆ってもよい。さらに、絶縁物質層4005の一部は、各発光素子100の間の間隙を少なくとも部分的に充填することができる。次いで、絶縁物質層4005は硬化されてもよい。
【0132】
図15dを参照すると、各発光素子100は、選択的レーザーリフトオフ技術を用いて基板41から分離され、回路基板1001上に転写されてもよい。
【0133】
一部の発光素子100が絶縁物質層4005から分離されるので、絶縁物質層4005の表面に各溝101gが形成されてもよい。
【0134】
図示してはいないが、図12e又は図13eに示したように、光遮断物質層1007が各発光素子100の間の領域を充填することができる。
【0135】
本実施形態によると、レーザーを照射する間、各発光素子100に加えられる衝撃が絶縁物質層4005によって緩和され得る。よって、各発光素子100にクラックなどの欠陥が発生することを防止することができる。
【0136】
図16a、図16b、図16c、図16d及び図16eは、本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
【0137】
図16aを参照すると、図12aを参照して説明したように、基板41上に複数の発光素子100が形成される。
【0138】
図16bを参照すると、図14bを参照して説明したように、各パッド1003を有する回路基板1001上に絶縁物質層3005が形成される。絶縁物質層3005は、エポキシ、ポリマー、スピン-オン-ガラス(SOG)、BCBなどで形成されてもよい。但し、本実施形態において、絶縁物質層3005は、各パッド1003のみならず、回路基板1001の一部を露出させるように形成されてもよい。特に、各パッド1003の間の領域で回路基板1001が露出するように絶縁物質層3005がパターニングされてもよく、その結果、開口部3005aが形成されてもよい。例えば、絶縁物質層3005は、フォトリソグラフィー及びエッチング技術を用いてパターニングされてもよい。
【0139】
図16cを参照すると、回路基板1001上に各発光素子100が形成された基板41が配置される。各パッド1003と各電極パッド101は、ボンディング層3007によって互いにボンディングされてもよい。ボンディング層3007は、例えば、AuIn、AuSn、CuSn、Au、Niなどで形成されてもよい。
【0140】
ボンディング層3007は、各パッド1003上に又は各電極パッド101上にボンディング物質を形成し、各パッドと各電極パッドとを互いに接合することによって形成されてもよい。
【0141】
絶縁物質層3005は、各パッド1003と各電極パッド101とがボンディングされた後、硬化されてもよい。絶縁物質層3005の一部は、各発光素子100の側面を少なくとも部分的に覆うことができる。
【0142】
一方、回路基板1001にボンディングされる各発光素子100の間に位置する発光素子は、回路基板1001上の絶縁物質層3005の開口部3005a上に位置する。
【0143】
図16dを参照すると、各発光素子100は、選択的レーザーリフトオフ技術を用いて基板41から分離され、回路基板1001上に転写されてもよい。
【0144】
一方、一部の発光素子100は、基板41と共に回路基板1001から除去される。ここで、基板41と共に除去される各発光素子100は、絶縁物質層3005の開口部3005aの上部に配置されるので、絶縁物質層3005には上の実施形態のような各溝101gが形成されない。
【0145】
図16eを参照すると、図12e又は図13eを参照して説明したように、光遮断物質層1007が各発光素子100の間の領域を充填することができる。光遮断物質層1007は、絶縁物質層3005の上面の一部を覆うこともできる。また、上で説明したように、光遮断物質層1007は、各発光素子100の上面を覆うこともできる。
【0146】
本実施形態によると、レーザーを照射する間、各発光素子100に加えられる衝撃が絶縁物質層3005によって緩和され得る。よって、各発光素子100にクラックなどの欠陥が発生することを防止することができる。
【0147】
図17a、図17b、図17c、図17d及び図17eは、本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
【0148】
図17a、図17b、図17c、図17d及び図17eを参照すると、本実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法は、図12a、図12b、図12c、図12d及び図12eを参照して説明したディスプレイパネルの製造方法とほぼ同様だが、各発光素子100をボンディングする前に異方性導電フィルム1005又は異方性導電ペーストがパターニングされる点において相違する。以下では、本実施形態の製造方法と関連して、説明の重複を避けるために、上の実施形態と異なる事項について詳細に説明する。
【0149】
図17bに示したように、異方性導電フィルム1005又は異方性導電ペーストは、各パッド1003の間に回路基板1001の表面を露出させる開口部1005cを有するようにパターニングされてもよい。特に、異方性導電ペーストを使用する場合、スクリーンプリンティング技術などを用いてパターニングされてもよい。他の実施形態において、異方性導電フィルム1005又は異方性導電ペーストを感光性ポリマーなどで形成し、これをフォトリソグラフィー及びエッチング技術を用いてパターニングしてもよい。
【0150】
図17cに示したように、異方性導電フィルム1005又は異方性導電ペーストは、発光素子100の幅より広い幅を有するようにパターニングされてもよく、その結果、発光素子100の下面は、異方性導電フィルム1005又は異方性導電ペーストに全て付着してもよい。さらに、発光素子100の側面は、部分的に異方性導電フィルム1005又は異方性導電ペーストで覆われてもよい。
【0151】
発光素子100の下面がいずれも異方性導電フィルム1005又は異方性導電ペーストに接触するので、各発光素子100にレーザーを照射するとき、異方性導電フィルム1005又は異方性導電ペーストによって各発光素子100に加えられる衝撃を緩和することができる。
【0152】
図17dを参照すると、各発光素子100が回路基板1001上に転写され、各発光素子100の間の領域で回路基板1001が露出してもよい。よって、上の実施形態と異なって、各溝101gが形成されない。
【0153】
さらに、図17eを参照すると、各発光素子100の間の領域は、光遮断物質層1007で充填することができる。本実施形態において、光遮断物質層1007は、回路基板1001の表面に接することができる。さらに、光遮断物質層1007は、異方性導電フィルム1005又は異方性導電ペーストの上面を部分的に覆うことができる。また、図示してはいないが、光遮断物質層1007は、図12eを参照して説明したように、各発光素子100の上面を覆うこともできる。
【0154】
図18a、図18b、図18c及び図18dは、本開示の他の実施形態に係るディスプレイパネルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
【0155】
上で説明した各実施形態は、基板41上に位置する各発光素子100をレーザーリフトオフ技術を用いて選択的に回路基板1001上に転写し、ディスプレイパネルを製造することに関する。ここで、基板41は、第3LED積層43を成長させるために使用された成長基板、例えば、サファイア基板であってもよい。
【0156】
しかし、本開示は、レーザーリフトオフ技術を用いて各発光素子100を転写することに限定されない。すなわち、個別的な発光素子チップを予め各パッド1003の間隔に合わせて再配列した後、臨時テープを用いて回路基板1001に各発光素子を転写することもできる。図18a、図18b、図18c及び図18dは、予め再配列された各発光素子チップをテープを用いて回路基板1001に転写する方法を示す。
【0157】
まず、図18aを参照すると、基板41上に発光素子100が形成された各発光素子チップがテープ121上に整列されて準備される。各発光素子チップは、回路基板1001の各パッド1003の間隔に対応するように整列されてもよい。テープ121は、臨時基板(図示せず)上に提供されてもよい。各発光素子チップは、基板41上に各発光素子100を形成した後、基板41を個別チップ単位に分割することによって提供されてもよい。
【0158】
図18bを参照すると、図12bを参照して説明したように、回路基板1001上に異方性導電フィルム1005が形成される。異方性導電フィルム1005の代わりに、異方性導電ペーストが使用されてもよい。
【0159】
図18cを参照すると、テープ121に付着した各発光素子チップが異方性導電フィルム1005を介して各パッド1003にボンディングされる。本実施形態において、各発光素子チップは、各ピクセル領域に対応するように予め整列されるので、図示したように、各発光素子チップは、各ピクセル領域に対応して各パッド1003にボンディングされる。
【0160】
一方、パッド1003と電極パッド101は、異方性導電フィルム1005内の各導電性粒子1005bによって電気的に連結される。基板41は、回路基板1001に向かって加圧されてもよく、その結果、各導電性粒子1005bは、その形状が圧力によって変形してもよい。また、各発光素子100を異方性導電フィルム1005に接着する間、熱が加えられてもよい。例えば、異方性導電フィルム1005のマトリックスが熱によって硬化されてもよい。このとき、図示したように、異方性導電フィルム1005の一部は、各発光素子100の側面を少なくとも部分的に覆うことができる。
【0161】
図18dを参照すると、テープ121を各発光素子チップから分離することによって各発光素子チップが回路基板1001上に転写され、その結果、回路基板1001の各ピクセル領域に各発光素子チップがボンディングされたディスプレイパネル1000が製造される。ここで、各発光素子チップは、それぞれ発光素子100及び基板41を含んでもよい。
【0162】
さらに、光遮断物質層が各発光素子チップの間の領域に配置されてもよい。光遮断物質層は、各発光素子100の側面を覆い、さらに、基板41の側面を覆ってもよい。また、光遮断物質層は、基板41の表面を覆ってもよい。
【0163】
本実施形態において、テープ121上に整列された各発光素子チップが異方性導電フィルム1005又は異方性導電ペーストを用いて回路基板1001に転写されることを説明するが、本開示はこれに限定されない。例えば、図13a乃至図13e、図14a乃至図14d、図15a乃至図15d、図16a乃至図16e、及び、図17a乃至図17eを参照して説明した上の各実施形態にも、テープ121上に整列された各発光素子チップを転写する方法が適用され得る。
【0164】
また、上で説明した各実施形態において、各電極パッド101が各パッド1003に接続されることを図示及び説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、図8及び図9を参照して説明した各発光素子100aが回路基板1001に転写されてもよく、その結果、発光素子100aの各バンプパッド103a、103b、103c、103dが各パッド1003に接続されてもよい。この場合、各発光素子100の間の緩衝物質層1005、2005、3005、4005に形成される各溝101gは、各バンプパッド103a、103b、103c、103dによって形成されてもよい。
【0165】
以上では、本開示の多様な実施形態について説明したが、本開示は、これらの実施形態に限定されるのではない。また、一つの実施形態について説明した事項や構成要素は、本開示の技術的思想を逸脱しない限り、他の実施形態にも適用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図12c
図12d
図12e
図13a
図13b
図13c
図13d
図13e
図14a
図14b
図14c
図14d
図15a
図15b
図15c
図15d
図16a
図16b
図16c
図16d
図16e
図17a
図17b
図17c
図17d
図17e
図18a
図18b
図18c
図18d
【国際調査報告】