IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ デロンギ・ブラウン・ハウスホールド・ゲーエムベーハーの特許一覧

特表2022-530470台所器具および台所器具の保護フードを密封するためのアクセサリー要素
<>
  • 特表-台所器具および台所器具の保護フードを密封するためのアクセサリー要素 図1
  • 特表-台所器具および台所器具の保護フードを密封するためのアクセサリー要素 図2
  • 特表-台所器具および台所器具の保護フードを密封するためのアクセサリー要素 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-29
(54)【発明の名称】台所器具および台所器具の保護フードを密封するためのアクセサリー要素
(51)【国際特許分類】
   A47J 42/28 20060101AFI20220622BHJP
   A47J 43/044 20060101ALI20220622BHJP
【FI】
A47J42/28
A47J43/044
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021563339
(86)(22)【出願日】2020-04-22
(85)【翻訳文提出日】2021-12-24
(86)【国際出願番号】 EP2020061153
(87)【国際公開番号】W WO2020216767
(87)【国際公開日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】102019206029.3
(32)【優先日】2019-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517368671
【氏名又は名称】デロンギ・ブラウン・ハウスホールド・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・クレーマン
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ハイリヒ
(72)【発明者】
【氏名】パスカル・ウォールファールト
【テーマコード(参考)】
4B053
【Fターム(参考)】
4B053AA01
4B053BB01
4B053BC01
4B053BD07
4B053BF16
4B053BK60
4B053BL09
(57)【要約】
食品処理のための台所器具、好ましくは手持ち式台所器具であって、回転可能に取り付けられ、台所器具のモータに動作可能に接続することができる駆動シャフトと、駆動シャフト上に設けられた、好ましくはブレードを有する作動部と、周方向に複数の切欠きを有する保護フードであって、駆動シャフトの回転の周方向に作動部を取り囲み、駆動シャフトの軸方向に開口部を有する、保護フードと、工具なしで、保護フードから取り外したり保護フードに取り付けたりすることができる、好ましくは円筒形のアクセサリー要素とを有する、台所器具が開示される。アクセサリー要素は、第1の軸方向端面を有し、且つ、保護フードから離れた反対側の第2の軸方向端面を有する外側本体を有し、保護フードは、アクセサリー要素の協働によって、保護フードの周方向に閉じた、食品を処理するための空洞を画定する。外側本体は、複数、好ましくは3個、さらに好ましくは6個の、径方向内向きに突出する突起をさらに有し、この突起は保護フード中の切欠きに動作可能に接続することができる。そのような台所器具の保護フードを密封するためのアクセサリー要素がさらに開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品処理のための台所器具、好ましくは手持ち式の台所器具であって、
回転可能に取り付けられ、前記台所器具のモータに動作可能に接続することができる駆動シャフト(2)と、
前記駆動シャフト(2)上に設けられた、好ましくはブレードを有する作動部(1)と、
周方向に複数の切欠き(21)を有する保護フード(20)であって、前記駆動シャフト(2)の回転の周方向に前記作動部(1)を取り囲み、前記駆動シャフト(2)の軸方向に開口部(22)を有する、保護フード(20)と、
工具なしで、前記保護フード(20)から取り外したり前記保護フード(20)に取り付けたりすることができる、好ましくは円筒形のアクセサリー要素(10)と
を有し、
前記アクセサリー要素(10)が、軸方向の第1の端面(14)を有し、且つ、前記保護フード(20)から離れた、軸方向の反対側の第2の端面(15)を有する外側本体(11)を有し、
前記保護フード(20)が、前記アクセサリー要素(10)との協働によって、前記保護フード(20)の前記周方向に閉じた、食品を処理するための空洞(A)を画定することを特徴とする、台所器具。
【請求項2】
前記外側本体(11)が、複数、好ましくは3個、さらに好ましくは6個の、径方向内向きに突出する突起(12)を有し、前記突起が、前記保護フード(20)中の前記切欠き(21)に動作可能に接続することができる、請求項1に記載の台所器具。
【請求項3】
前記アクセサリー要素(10)が、圧力嵌め、好ましくは摩擦係合、または噛み合い接続によって、前記保護フード(20)から取り外したり前記保護フード(20)に取り付けたりすることができる、請求項1または2に記載の台所器具。
【請求項4】
前記外側本体(11)が、前記第1の端面(14)に向かって漏斗形状に開口するように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の台所器具。
【請求項5】
前記外側本体(11)が、前記第2の端面(15)に向かって漏斗形状に開口するように構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載の台所器具。
【請求項6】
前記外側本体(11)の前記第2の端面(15)が平面である、請求項1から5のいずれか一項に記載の台所器具。
【請求項7】
前記外側本体(11)が、前記第2の端面(15)に、連続した弾力性のある平面状の密封リップを有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の台所器具。
【請求項8】
前記外側本体(11)が、少なくともいくつかの領域で弾力性のある形式のものである、請求項1から7のいずれか一項に記載の台所器具。
【請求項9】
前記外側本体(11)が、弾力性のある高分子材料からなる、請求項1から8のいずれか一項に記載の台所器具。
【請求項10】
前記突起(12)が、前記アクセサリー要素(10)の前記第2の端面(15)が前記保護フード(20)の軸方向に前記保護フード(20)から突出するような様式で、前記保護フード(20)中の前記切欠き(21)と係合するように配置される、請求項2から9のいずれか一項に記載の、請求項2に従属する台所器具。
【請求項11】
前記作動部(1)が、前記駆動シャフト(2)の前記軸方向に前記保護フード(20)の内側で軸方向に移動可能であるように取り付けられる、請求項1から10のいずれか一項に記載の台所器具。
【請求項12】
前記作動部(1)が、可能性のある任意の軸方向位置において、前記保護フードの軸端を超えて突出しないように取り付けられる、請求項11に記載の台所器具。
【請求項13】
台所器具の保護フード(20)を密封するためのアクセサリー要素(10)であって、前記アクセサリー要素(10)は、請求項1から12のいずれか一項に記載の台所器具に使用するように構成され、前記アクセサリー要素(10)は、円筒形であり、且つ、第1の端面と反対側の第2の端面を有し、前記第2の端面が平面である、アクセサリー要素(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台所器具、好ましくはたとえばハンドブレンダといった手持ち式台所器具、および台所器具の保護フードを密封するためのアクセサリー要素に関する。
【背景技術】
【0002】
食品を撹拌するまたは切り刻むための従来の道具は、たとえば、WO96/10944A1、EP2421420A1、EP1625819A1、またはEP0724857A1により知られている。たとえば食品を切り刻み混ぜるために、特に毎日の食品の準備において、多種多様なそうした道具が使用される。道具の1つのタイプは、ハンドブレンダである。ハンドブレンダは、家庭で広く使用されるが、専門のケータリング企業でも使用される。
【0003】
典型的には、ハンドブレンダはモータ筐体を有し、そこに、いわゆるシャンクと呼ばれる細長い筐体部が取り付けられ、これが次に、その端部において、いわゆるベルと呼ばれる、底部が開いた端部を有する保護フードまたは遮蔽体の中へと合併される。モータ筐体中に駆動モータが配置され、駆動モータは、シャンクを通して案内される駆動シャフトを駆動する。駆動シャフトの端部には、従来では、液体を混ぜ、固体の食品を切り刻むために、たとえば急速回転刃の形での切断用ブレードといった作動部が、ベルの領域中に固定される。
【0004】
シャンクは、一般的に、モータ筐体をシャンク組立体グループに適合させ、しばしば、シャフトを軸方向および径方向に取り付ける働きをする。このことは、作動部を駆動するために必要である。ベルは、とりわけ、使用者にとって稼働中のブレードに手が届くのを困難にさせるための、保護機能を有する。加えて、ベルは、ブレードと処理容器(シチュー鍋、撹拌用ビーカー、ボウルなど)の基部との間に固定した距離を規定して、作動部の周りの流れを最適化し、液体に沈めたときの飛びはねガードとしての働きをする。ベルは、従来では、切断用ブレードを囲むようなサイズのものであり、駆動シャフトの軸の方向で見ると、駆動シャフトの端部または切断用ブレードを越えたある距離だけ突出する。そのようなハンドブレンダまたは手持ち式ミキサは、たとえばEP1625819A1に見られるように、追加アクセサリーとしてフードプロセッサを有することが多く、フードプロセッサは、シャンクの代わりにモータ筐体によって駆動する場合がある。
【0005】
たとえばDE10033032C1またはEP2421420A1で記載されたように、作動部を遮蔽する台所器具用の保護フードは、周方向に単に部分的に作動部をカバーし、中間に切欠きを有する。DE10033032C1またはEP2421420A1からわかり、それらによって推奨されるように、保護フードは、その下側縁部で波状の形状のものであり、その横面に切欠きの形で流出開口部を備える。この構成は、食品が受入容器から偶発的に飛び出るのを防止するためであるが、ベルの外側と内側の間で処理する材料を連続的に交換するのが、それにもかかわらず可能にされ、処理容器の基部への台所器具の吸着が防止される。
【0006】
処理容器の基部へのそのような吸着は、使用者にとって非常に厄介な場合がある。というのは、処理容器の基部から台所器具を解放するために、大きい力を加える必要があるためである。この吸着は、主に、処理容器中の器具の使用法、および保護フード(ベル)内部の切断用ブレードの位置によって引き起こされる。というのは、機能のために都合のよい作動部の幾何形状が、液体中で「プロペラ効果」を引き起こし、台所器具の全下部領域、すなわち、作動部が中に配置されるベルの、容器の基部への吸着をもたらすためである。
【0007】
上で述べた構成に加えて、DE102015207196B3は、この点において、シャンクの長手方向に変位可能であり、開始状態でベルの中深くに設置され、こうして上で記載した「プロペラ効果」に対して働いて液体食品の飛びはねを減らすが、シャンクの長手軸に沿った作動部の変位可能性のせいで、それにもかかわらず良好な処理結果を達成する作動部を開示する。しかし、そのような構成からの食品の飛びはねは、やはり完全には防ぐことができない。というのは、ベルの横面に開口部が依然として必要だからである。
【0008】
部分的に開いた横面を有する従来知られているそのような台所器具は、したがって、深い処理容器の中でだけ使用することができる。というのは、これらは、ベルから飛び出る食品が、やはり容器から飛び出ることができるのを防ぐためである。これは、そのような器具が浅い容器中で、または平らな作業面上で使用される場合に発生する。
【0009】
それらは、たとえば、ハーブ、ナッツ、スパイスなどといった固体の食品の形での、非常に少量の処理には、同様に好適でない、またはほとんど好適でない。というのは、これらがベルから抜け出てしまい、もはやブレードによって取り扱うことができないためである。
【0010】
上の構成は、台所器具が使用されているときにやはり特に不利である。というのは、たとえばシチュー鍋または深い容器の形での追加要素が常に必要であり、その要素は、食品の処理のためにだけ必要であり、使用後に追加で洗浄しなければならず、こうして、処理動作が著しく長くなるためである。これは、特に処理する量が非常に少ないとき、非常に非効率である。
【0011】
より少ない量を切り刻むために、いわゆるフードプロセッサアタッチメントが最も好適である。しかし、従来技術のフードプロセッサは、WO2013/097702に例として示されるように、複数の部品(ボウル、ブレード、蓋、任意選択で追加のプランジャ、および取外し可能な歯車ユニット)からなる。これらは、大変な洗浄の努力を必要とし、大量の保管空間を取る。これは、比較的少ない量が処理される場合、処理される食品の量には関係がない。さらに、これらのフードプロセッサは、比較的大きいことが多く、その結果、同様に非常に少ない量を、その中で良好な結果で処理することができない。非常に小さいフードプロセッサでのみ良好な結果を得ることができるが、多数の個々の部品という上述の欠点がある。
【0012】
EP2394544A1は、シャンクの長手方向に変位可能であり、それらの欠点のいくつかをなくすベルを有する、食品を処理するための手持ち式台所器具を開示する。このベルは、シャンクの長手方向における異なる位置に固定できる、平面の下端面を有する。変位可能なベルの結果として、手持ち式台所器具を、通常のハンドブレンダとしてだけでなく、異なる深さの処理容器中でも使用することが可能である。ベルの横面に開口部がないことのために、飛びはねがより良好に抑制されるが、器具は、依然として浅い容器中またはまな板上では使用することができない。ベルが剛体のプラスチック材料から製造されるために、特に、基部が理想的に平坦で剛体でないとき、平坦な基部に対して理想的な密封を達成することができない。同時に、完全に閉じたベル形状は、通常のハンドブレンダとしての動作にとって非常に不適切である。というのは、処理する材料の交換が不満足となり、入れ物の基部への吸着が非常に顕著になることが予想されるためである。
【0013】
さらに、USD652679Sは、ベルの下端に恒久的にはめ込まれるかまたは取外し可能であり、処理容器へのすり傷に対して保護する役割を担う可撓性保護リングを開示する。しかし、この保護リングは、ベルの横面の上述の開口部にやはり適合しないために、USD652679Sの構成は、食品処理の期間に食品がベルから飛び出るのをまたも防ぐことができない。言い換えると、ベルと、処理容器または処理面との間の密封は、やはり、USD652679Sでは開示されない。
【0014】
さらに、US2008/0043569A1は、ハンドブレンダの保護フードの軸方向開口部に可撓性閉鎖リングを取り付けることができる、手持ち式台所器具を開示する。そのような構成でも、食品が保護フードから抜け出すのを防ぐことができない。というのは、処理容器の基部への台所器具の吸着が回避されるのを確実にするため、開口部がここでも同様に保護フードにおいて開示されているためである。アタッチメントはここでもまた、へらとして働くようになっている。
【0015】
さらに、ほとんどのハンドブレンダには、標準的アクセサリーとして、そのようなシャンク(=混合用アタッチメント)が付属する。これは、主に、たとえばスープまたはスムージーを混合するためといった、液体食品またはペースト状食品を処理するために設けられる。しかし、この混合用アタッチメントは、直接、食器の中で、少量の固体の食品の処理のためにやはり使用することが可能であることが望ましい。というのは、ハンドブレンダの所有者は、この混合用アタッチメントを任意の場合で処理することが多く、こうして、追加アクセサリーなしで追加の利点が可能になるためである。さらに、既存の解決策の始めに記載した欠点(洗浄の努力、保管空間が必要なこと)は、こうして、回避することができる。
【0016】
これは、いくつかの理由で可能ではない。すべての市販のシャンクは、たとえばEP1065963A1に見られるような、横開口部または切欠きを有するベル形状の保護フードをブレードの周りに有する。既に述べたように、これらは、ブレードが容器の基部の近傍にあるときでさえ、大量の食品および液体状食品の場合に、ベルの内部空間と外部との間で交換するのを可能にするために必要である。加えて、容器の基部へのブレードの吸着が、こうして、回避または低減される。
【0017】
しかし、まな板上の直接使用の場合には、開口部のため、ほぼ近傍にかなりの汚染がもたらされる。というのは、切り刻んだ材料が、側部でベルから抜け出すことが可能なためである。ブレードの回転が高速であることの結果として、切り刻んだ材料が、ベルから開口部を通って高速で移動し、したがって台所中に散乱する。したがって、切り刻んだ材料は、もはや使用可能でない。加えて、そのような場合のブレードは、まな板の上方のある距離に位置し、その結果、すべての食品を取り扱うことはできない。
【0018】
DE602006000858T2は、請求項1のプリアンブルの特徴を開示する。DE19750813A2は、さらなる従来技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】WO96/10944A1
【特許文献2】EP2421420A1
【特許文献3】EP1625819A1
【特許文献4】EP0724857A1
【特許文献5】DE10033032C1
【特許文献6】DE102015207196B3
【特許文献7】WO2013/097702
【特許文献8】EP2394544A1
【特許文献9】USD652679S
【特許文献10】US2008/0043569A1
【特許文献11】EP1065963A1
【特許文献12】DE602006000858T2
【特許文献13】DE19750813A2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
したがって、台所器具、好ましくは手持ち式台所器具、およびそのような台所器具の保護フードを密封するためのアクセサリー要素を提供することが本発明の目的である。ここで、保護フード内部の食品の安全で信頼性が高い処理が、特に処理容器の形での追加要素なしに確実に行われ、上の欠点のうちの少なくともいくつかを低減または防止さえすることができる。特に、台所器具の保護フードと、処理される食品が位置する面との間の完全な密封を確実にすることが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0021】
この目的は、請求項1または13の特徴を有するデバイスによって達成される。好ましい実施形態がさらなる請求項中に見いだされることになる。
【0022】
一実施形態によれば、食品処理のための台所器具が、回転可能に取り付けられ、台所器具のモータに動作可能に接続することができる駆動シャフトと、駆動シャフト上に設けられた、好ましくはブレードを有する作動部とを有する。台所器具上に、周方向に複数の切欠きを有する保護フードであって、駆動シャフトの回転の周方向に作動部を取り囲み、駆動シャフトの軸方向に開口部を有する、保護フードがさらに設けられる。さらに、一実施形態にしたがった台所器具は、工具なしで、保護フードから取り外したり保護フードに取り付けたりすることができる、好ましくは円筒形のアクセサリー要素を有し、ここで、アクセサリー要素が、第1の軸方向端面を有し、且つ、保護フードから離れた反対側の第2の軸方向端面を有する外側本体を有し、保護フードが、アクセサリー要素との協働によって、保護フードの周方向に閉じた、食品を処理するための空洞を画定する。外側本体は、追加で、好ましくは複数、好ましくは3個、さらに好ましくは6個の、径方向内向きに突出する突起を有し、この突起は、台所器具の保護フード中の切欠きに動作可能に接続することができる。
【0023】
「空洞」とは、本文脈中では、処理期間に食品が外側に抜け出すのを防ぐことができるような、台所器具の保護フードの内側の閉じた領域であると理解される。すなわち、保護フードとアクセサリー要素の協働の結果として、保護フードの周方向に閉じた食品を処理するための空間が形成され、この空間が密封されるので、台所器具によって処理される食品が飛び出ることを防止することができる。それによって、アクセサリー要素の形はフレキシブルに構成することができ、アクセサリー要素は、保護フードが周方向に完全に閉じているように構成されれば十分である。すなわち、軸方向における保護フードの開口部は、たとえば調理台に対して保持することができ、こうして閉じられる一方で、保護フードの周方向に配置される開口部および/または切欠きは、アクセサリー要素と保護フードの協働の結果として同様に完全に閉じられる。
【0024】
「保護フード」という用語は、調理および料理法の分野で伝統的な「ベル」という用語と同じ形に解釈することもでき、これらは、ユーザが作動部に手が届くのを防ぐように働く。さらに、作動部と食品が処理される面との間の固定距離が、この保護フード(ベル)によって規定することができる。
【0025】
たとえばニンニク片、ナッツ、スパイスなどといった、たとえば、大きいシチュー鍋などの中で収納もしくは処理してはいけない、または収納もしくは処理するべきでない特に少量の食品といったような、実施形態における食品と使用することができる。
【0026】
保護フードとアクセサリー要素の協働の結果、こうして、信頼できる飛びはね保護を達成することができる。さらに、したがって、上述の少量の食品は、アクセサリー要素を移動させることも作動部に適合した専用容器を必要とすることもなしに、保護フードの直接下方で処理することができる。保護フードおよびアクセサリー要素によって画定される作業空間は、そのことにより、任意の所望の容器または面(たとえば、板、まな板、ボウル、入れ物など)によってでさえ、底部で閉じられる。その後この中の食品は、食事に出され、保存され、またはさらに処理される。したがって、特に食品を処理するための専用容器を汚す必要はもはやなく、この容器は、もはやこれ以上必要とされない。処理する少量の食品が、アクセサリー要素によって周方向に囲まれる保護フードの作業空間に完全に適合するため、保護フードの内側と外側で処理する材料の交換を行うことができる開口部は、保護フード中にはもはややはり必要でない。そのような実施形態は、本発明で、特に、追加容器などなしでの少量の食品またはペースト状食品の処理を対象とするために、吸着効果(プロペラ効果)などは、同様に目立たなくなり、または重要でなくなる。というのは、台所器具は、処理期間に動かす必要がないためである。
【0027】
加えて、保護フードへのアクセサリー要素の接続の結果として、アクセサリー要素が台所器具に迅速、簡単、および位置に関して正確に取り付けることができることが径方向内向きに突出する突起によって確実にされ、周方向に完全に閉じられる食品を処理するための空洞をこうして達成することができる。ここで、3個またはより好ましくは6個の径方向内向きに突出する突起を使用することが特に好ましい。
【0028】
「径方向に」という表現は、たとえば突出部の形の突起が、たとえば内向きに、台所器具の保護フード中の切欠きの中へと係合し、こうして、アクセサリー要素の位置を保護フードに対して規定することを意味すると理解されたい。
【0029】
これは特に有利である。というのは、こうして、台所器具が、保護フード中の周方向に配置される切欠きを通して交換がやはり可能な「通常の」ハンドブレンダとしてだけでなく、アクセサリー要素の結果として使用することができ、アクセサリー要素によって閉じられる保護フードの内側の少量の食品のみの処理、または液体の処理も追加で可能にされるためである。これによって、始めに記載した解決策の場合でのように、著しく費用、洗浄の努力、または空間要件を増加させることなく、本実施形態の台所器具の使用分野が広がる。
【0030】
言い換えると、本発明の基礎となる発想は、こうして液体またはペースト状原料でさえ処理すること、および保護フードから食品が飛び出るのを防ぐことを可能にするため、アクセサリー要素との協働によって、追加容器などなしで、保護フードの信頼性の高い密封を実現することである。
【0031】
さらなる態様によれば、アクセサリー要素は、圧力嵌め、好ましくは摩擦係合、または噛み合い接続によって、保護フードから取り外したり保護フードに取り付けたりすることができる。
【0032】
これによって、アクセサリー要素を、迅速、簡単で追加デバイスまたは手段なしに保護フードに取り付けることが可能になり、そのような台所器具で保護フード内側のたとえば少量の食品を処理するための、周方向の閉じた空洞がこうして可能になる。
【0033】
さらなる態様によれば、外側本体は、第1の端面に向かって漏斗形状に開口するように構成される。
【0034】
そのような実施形態によれば、保護フードに対するアクセサリー要素の接続の際に保護フードの簡単な心出しを確実にすることができ、位置決めをこうして簡単で正確に確実に行うことが可能である。
【0035】
さらなる態様によれば、外側本体は、第2の端面に向かって漏斗形状に開口するように構成される。
【0036】
そのような実施形態によれば、処理する食品を保護フードの内側に単純に配置することができ、したがって可能な場合、処理するすべての食品を保護フードの内側に受け入れることができることを確実にすることが可能である。
【0037】
さらなる態様によれば、外側本体の第2の端面が平面である。
【0038】
「平面」という用語は、ここでは、外側本体のこの第2の端面が、たとえばキッチンテーブルまたは調理台の平らな面に対して押圧することができ、ここで保護フードの内部が、台所器具によって処理される食品が飛び出ることを防止することができるように密封されることを意味すると理解される。したがって、軸方向に配置される開口部だけでなく、周方向に配置される保護フード中の切欠きも閉じられる。
【0039】
さらなる態様によれば、外側本体は、第2の端面に、連続した弾力性のある平面状の密封リップを有する。
【0040】
これによって、たとえばシチュー鍋の基部といった、わずかに不均一または粗い面上で、食品が保護フードから処理期間に外側に抜け出すことができないことを確実にすることが可能になる。こうして、食品の処理期間に、アクセサリー要素の径方向内向きに突出する突出部によって、たとえば、ボウルの中の保護フード間の密封、または保護フードとまな板の間の密封を実現することが可能である。
【0041】
完全に平坦ではない面上の食品の処理に加えて、上で記載したように、そのような実施形態で、たとえばサラダ用ドレッシングまたはディップといった少量の液体またはペースト原料を、飛びはねの危険なしに、直接、食器(たとえば、浅いサラダボウル)の中で台所器具を用いて処理することも可能である。
【0042】
さらなる態様によれば、外側本体は、少なくともいくつかの領域で弾力性のある形式のものである。
【0043】
これによって、軸方向の周りの台所器具のわずかな傾きがある場合、または使用者による台所器具のわずかな円運動がある場合に、台所器具のアクセサリー要素によって、処理する食品が置かれる面と保護フードの間に、信頼性の高い密封を依然として実現することを確実にすることが可能になる。
【0044】
さらなる態様によれば、外側本体は、弾力性のある高分子材料からなる。
【0045】
そのような実施形態によれば、やはり、処理する食品が置かれる面とアクセサリー要素の間に、永続的でしっかりした密封を確実にすることが可能である。
【0046】
さらなる態様によれば、突起は、アクセサリー要素の第2の端面が保護フードの軸方向に保護フードから突出するような様式で、保護フード中の切欠きと係合するように配置される。
【0047】
すなわち、そのような実施形態では、アクセサリー要素が保護フードの軸端から突出して、こうして処理する食品が置かれる面と接触するのが確実となる。それによって、アクセサリー要素の第2の端面が処理する食品が置かれる面に対して完全な密封を実現するように、外面は連続的な平面形状であることが好ましい。さらに、そのような実施形態によれば、台所器具で処理する食品が置かれる基部区域(たとえば、被覆した鍋またはまな板)への損傷がないことを確実にすることが可能である。さらに、それによって、処理容器との接触を介した作動部への損傷を妨げることが可能である。
【0048】
さらなる態様によれば、作動部は、駆動シャフトの軸方向に保護フードの内側で軸方向に移動可能であるように取り付けられる。
【0049】
そのような実施形態によれば、上で記載した「プロペラ効果」およびそれによって引き起こされる、たとえばシチュー鍋またはまな板の面といった基部への台所器具の吸着を減らすことが可能である。加えて、使用者によって加えられる軸方向圧力により、作動部は、保護フードの下端において、たとえば調理台、まな板、ボウルの基部といった作業面にそれによってより近づけられる場合があり、したがって、食品処理の結果を改善することができる。特に、それによって、保護フード内部の、処理する食品のできるだけ大部分に、作動部が届いて処理する。さらに、アクセサリー要素と保護フードの間の接続によって、外側には何も抜け出すことができないことを確実にする。言い換えると、こうして使用者は、動作期間に、周方向に完全に閉じている保護フードの内側の作動部の軸方向位置を能動的に変える可能性を有する。こうして、保護フードの内側の作動部の処理空間を拡大する。
【0050】
作動部は、可能性のある任意の軸方向位置において、作動部が保護フードの軸端を超えて突出しないことが、この文脈では好ましい。これによって、台所器具の安全性が向上することになり、作動部が、処理する食品が置かれる面と接触できて、そこを損傷するのを防ぐ。
【0051】
さらなる態様によれば、台所器具の保護フードを密封するためのアクセサリー要素が開示され、ここで、アクセサリー要素は、以前の態様のうちの1つにしたがった台所器具で使用するのに好適である。アクセサリー要素は、混合用アタッチメント、特に、DE102015207196B3に記載されたような混合用アタッチメントと一緒に使用することができる。結果として、上で記載した用途のための混合器を使用することを可能にするため、単に非常に小さくて費用効率の高いアクセサリー部品が必要である。アクセサリー要素は、下方からアタッチメントにはめ込まれる。可撓性材料の結果として、アタッチメントは、ベルに非常に良好に適合し、許容差を補償することができる。こうして、入れ物なしでまな板または他の面上で直接切り刻みを実行できるように、アタッチメントは、切欠きの開口部またはさもなくば食品の交換のために必要な開口部を外側に対して閉じる。これは、特に少量用に非常に都合がよく、使用を簡略化して後の洗浄の努力を最小化する。さらに、アタッチメントの可撓性材料は、ベル中に大量の液体を含む食品(たとえば、タマネギ)を保持して飛びはねを最小化するための密封としての働きをする。さらに、アクセサリー要素によって、処理するために粘性製品中で局所的に切り刻み、混ぜ、混合することも実行することができる。
【0052】
可撓性材料のアクセサリー要素は、入れ物なしで硬い食品および柔らかい食品を切り刻むことが可能であり、特に少量用に使用される。というのは、迅速に使用する準備ができ、容易にそして同時に迅速に洗浄することができるためである。可撓性材料のアクセサリー要素は、ベルの製造公差を補償することができる、幾何学的に適合可能なアタッチメントである。アクセサリー要素の内側に存在することができる、中心に配置された円筒形状体が、ベル上をさらにずり上がるのを防ぐように、食品の交換のために開発されたベル中の下側切欠きの中にはめ込まれる。ベル中のブレードが、潜在的にフレキシブルな位置であることによって、少量の食品を完全に効果的に切り刻むための利点としての働きをする。このアタッチメントが他のシャンクのために使用される場合、切り刻むことができなかった、刻み材料の一定の残渣が常に後に残されることになる。というのは、ベル中のブレードの位置を変えることができないためである。
【0053】
食品処理のための台所器具、好ましくは手持ち式台所器具、およびそのような台所器具の保護フードを密封するためのアクセサリー要素が、以降で概略図によって図示される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】台所器具の保護フードを密封するためのアクセサリー要素の概略図である。
図2図1にしたがったアクセサリー要素を有する食品処理のための台所器具の部分概略図である。
図3図1に示されたアクセサリー要素なしの、図2にしたがった食品処理のための台所器具の部分概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
例示的な実施形態にしたがった、食品処理のための台所器具およびそのような台所器具の保護フードを密封するためのアクセサリー要素が、概略図を参照して以降で記載される。
【0056】
以降に記載される台所器具の保護フードを密封するためのアクセサリー要素10の、図1に示される概略図において、アクセサリー要素10の星形外側本体11が示される。しかし、アクセサリー要素10の他の基本的な形が同様に可能である。例として、ここで、円形または楕円形のアクセサリー要素への言及が行われる。そのための決定要因は、その上でアクセサリー要素が使用される保護フードの形である。
【0057】
図1に示されるそのようなアクセサリー要素の例示的な実施形態において、外側本体11の輪郭は、追加で、アクセサリー要素をはめ込むことができる台所器具の保護フードの輪郭に対応する。
【0058】
さらに、複数の突起12が外側本体の内側に、すなわち径方向内向きに向けられる外側本体の側部上に配置される。例示的な実施形態では、突起12は、各々の場合に、外側本体11の円周に沿って、径方向における最も内側の位置に配置される。
【0059】
さらに、アクセサリー要素10の突起12は、外側本体11の周方向に配置されるので、保護フード20中の以降で記載される切欠き21と係合し、周方向に閉じられる食品を処理するための空洞を画定するような様式で、切欠き21と動作可能に接続することができる。
【0060】
図3でより良好に見られ、以降でより詳細に記載されるように、突起12は、外側本体11の軸方向に配置されるので、アクセサリー要素10の第2の端面15は、保護フード20から軸方向に突出する。外側本体11の内面上の突起12の他の配置が同様に可能である。たとえば、突起12は、第2の軸方向端面15が保護フード20の軸方向に最も低い位置と同じ高さであるように配置することができる。
【0061】
図示されないさらなる実施形態によれば、突起12が、外側本体11の外側に配置され、その結果、アクセサリー要素が、台所器具の保護フード20の中に完全に突出することが可能である。
【0062】
さらに、台所器具の保護フード20に面する第1の軸方向端面14は、示される実施形態によれば、漏斗形状13を備え、その結果、保護フード20上のアクセサリー要素10のより簡単な位置決めを確実にすることができる。
【0063】
図2は、図1によって理解される既に記載した、アクセサリー要素10を有する例示的な実施形態にしたがった、食品処理のための台所器具の底部の概略図である。例示的な実施形態では、駆動シャフト2が台所器具中に径方向に取り付けられる。駆動シャフト2が駆動シャフト2の少なくとも周方向に回転するのを可能にするため、図示されない軸受を介して取り付けられる。軸受は、滑り軸受と転がり軸受の両方として構成することができる。軸受(図示せず)は、軸方向の力を吸収するために使用することもできる。
【0064】
駆動シャフト2上には、作動部1が設けられ、図2の好ましい実施形態では、ブレードである。示される実施形態では、ブレードは、駆動シャフトの長手端に設けられる。しかし、駆動シャフト2の長手端から離間されるブレード1を有する構成も同様に可能である。駆動シャフト2とブレード1の間の接続は、図2に示される実施形態では、非解除式噛み合い結合接続によって達成される。解除式結合接続(図示せず)が、この点でやはり考えられる。これは、ブレード1が結合接続によって駆動シャフトから解放できることを意味する。これは、台所器具、ここではハンドブレンダを洗浄して、ブレード1を台所器具から取り外したいときに、特に有利である。
【0065】
駆動シャフト2の他の上方長手端に、モータまたは駆動装置を駆動シャフトに接続することができる(図示せず)。モータ(図示せず)の回転力を、こうして駆動シャフトに伝達することができる。したがって、ブレード1の回転は、駆動シャフトを介して、モータのコントローラによって制御することができる。モータと駆動シャフト2の間の歯車ユニットの形で挿置された伝動装置がやはり考えられる。
【0066】
図2から明らかなように、台所器具の保護フード20とアクセサリー要素10の協働の結果として、保護フード20の周方向に完全に閉じた、そこで食品を処理するための空洞Aを実現することが可能である。
【0067】
この点において、台所器具の保護フード20は、図3を参照してより詳細に記載されることになる。
【0068】
図3から明らかなように、保護フード20は、下方長手端に、すなわち、台所器具の軸方向に配置される。この保護フード20は、ブレード1の回転方向にブレード1を取り囲み、こうして、ユーザが、上方または側面からブレード1に手が届かないことを確実にする。図2および図3から明らかなように、保護フードは、一方では、常に作動部(ブレード1)よりも長手方向に突出し、他方では、保護フード20の周方向に切欠き21を有するように構成され、その結果、台所器具がアクセサリー要素10なしで使用されるときに、たとえばシチュー鍋といった面への保護フードの吸着を減らすことができる。たとえばスープの調理における食品の処理は、こうして、保護フードの中への食品の出し入れを介して確実に行うことができる。
【0069】
図3に示されるように、保護フード20の直径は、下方長手端に向けて増加する。保護フードは、こうして、処理する食品の上、および/または、処理する食品が置かれる容器の上に容易に位置決めすることができる。さらに、保護フードは、長手方向に開口部22を有し、図2および図3に示される好ましい実施形態では、開口部22は、保護フード20の最大内径、すなわち、保護フード20の下方長手端に対応する。
【0070】
図2に示されるように、アクセサリー要素10は、この開口部22にはめ込まれる。アクセサリー要素10を保護フード20にはめ込むための、構造的な特徴の形での追加要素は必要ないが、径方向内向きに突出する突起12と保護フード20中の切欠き21の協働によって接続が実現されることが、図2から明らかである。図1から図3に示される好ましい実施形態では、アクセサリー要素10は、噛み合い接続によって、特に摩擦係合によって、取り外したりはめ込んだりすることが可能な方式で、保護フードと接触される弾力性のある高分子材料から形成される。アクセサリー要素の第1の軸端における外側本体11の漏斗形状13によって、アクセサリー要素の簡単な位置決めおよび取付けが可能になる。
【0071】
さらに、切欠き21は、同様にv字型であり、その結果、径方向内向きに突出するアクセサリー要素の突起12は、台所器具の保護フード20中の切欠き21における端部位置に容易に位置決めすることができる。
【0072】
さらに、アクセサリー要素が弾力性のある高分子材料から形成されるということには、アクセサリー要素によって、凸凹または使用者が動かす場合にさえ、信頼性の高い保護フード内部の空洞Aの信頼性の高い密封を確実に行うことができるという効果が得られる場合がある。こうして、切欠き21を通したより大量の食品を切り刻むために台所器具を使用することに加えて、アクセサリー要素10によって、保護フード内側の完全に閉じた空洞Aをやはり実現でき、その結果、処理する食品が飛びはねるまたは抜け出す危険なしに、アクセサリー要素の内側でより少ない量を処理することもできる。
【0073】
弾力性のある高分子材料からなるアクセサリー要素が、保護フード20の端面から軸方向に突出する。これによって、食品の処理期間に、アクセサリー要素10の第2の端面15が、対向する要素、たとえば、作業面またはまな板と接触することがもたらされる。弾力性のあるアクセサリー要素10は、こうして、外部環境から、切欠き21と一緒に保護フード20を周方向に密封することが可能であり、その結果、液体または食品部分が飛びはねることまたは抜け出すことの危険なしに、食品の信頼性が高い処理が可能である。それによって、アクセサリー要素10の第2の軸方向端面15は、周方向の様式で保護フード20の軸方向の下方端面に完全に形成され、保護フードは、保護フード20の周方向にすべての切欠きをカバーする。したがって、横の密封だけでなく、たとえば曲がったまな板などといった、不均一な接触面の場合の密封も確実に行われる。
【0074】
「弾力性のある」という用語は、アクセサリー要素10が塑性変形なしに変形させることができ、使用者が長手方向および/または横方向にアクセサリー要素に圧力を加えることにより、使用者により弾力的に変形させることができ、こうして、台所器具のアクセサリー要素または保護フード20の確実で信頼性の高い密封が実現される。ひとたび食品が処理され、台所器具用のアクセサリー要素がもはや必要でない場合、使用者は、再び、アクセサリー要素を有する台所器具への圧力を解放することができ、その結果、弾力性のあるアクセサリー要素10は、その形状を回復させることができ、台所器具を持ち上げることによって、台所器具特にブレード1によって保護フード20の内側で処理されていた食品が再び現れる。
【0075】
食品処理のための台所器具の、図示されないさらなる実施形態によれば、ブレード1は、駆動シャフト2の長手方向に保護フード20の内側で軸方向に移動可能であるように取り付けられる。ブレード1は、こうして、台所器具の軸方向に動くことができる。ブレード1を底部位置に案内するために、使用者によって外側から軸方向に、力が台所器具に加えられる。言い換えると、ブレードは、外部から加えられた力によって、保護フード20の内側で軸方向に駆動シャフト2の長手方向に動くことができる。保護フード20に対するブレード1のこの軸方向の移動は、台所器具内側の、たとえば、図示されないばね要素、または制動要素を介して可能にされる。こうして、使用者による外部の力を取り除いた後で、ブレード1は、常に、台所器具の軸方向に動いて再び定位置に戻る。
【0076】
さらなる実施形態によれば、アクセサリー要素10の第2の軸方向端面15は、やはり漏斗形状であることができ、その結果、処理する食品上でより簡単な位置決めを行うことが可能になり得る。さらに、第2の軸方向端面15の漏斗形状構成によって、作動部を使用するときの、不均一な処理面および軸受面に対して最適でない角度位置を、改善した方式で対処して補償することができる。
【符号の説明】
【0077】
1 ブレード、作動部
2 駆動シャフト
10 アクセサリー要素
11 外側本体
12 突起
13 漏斗形状
14 第1の端面、第1の軸方向端面
15 第2の端面、第2の軸方向端面
20 保護フード
21 切欠き
22 開口部
A 空洞
図1
図2
図3
【国際調査報告】