(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-29
(54)【発明の名称】送信電力決定方法、装置及び通信機器
(51)【国際特許分類】
H04W 52/24 20090101AFI20220622BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20220622BHJP
【FI】
H04W52/24
H04W92/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021564165
(86)(22)【出願日】2020-04-08
(85)【翻訳文提出日】2021-11-17
(86)【国際出願番号】 CN2020083807
(87)【国際公開番号】W WO2020220955
(87)【国際公開日】2020-11-05
(31)【優先権主張番号】201910349767.8
(32)【優先日】2019-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】任 暁濤
(72)【発明者】
【氏名】趙 鋭
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE25
5K067GG08
(57)【要約】
本開示は、送信電力決定方法、装置及び通信機器を提供する。ここで、送信電力決定方法において、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定することと、第3調整因子と総合経路損失とに基づいて第1機器の送信電力を決定することとを含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信機器に応用される送信電力決定方法であって、
第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定することと、
第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することとを含む。
【請求項2】
前記第1調整因子、第2調整因子及び第3調整因子のうちの多くとも1つの調整因子は、固定的に1の値をとる、請求項1に記載の送信電力決定方法。
【請求項3】
前記サイドリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのサイドリンク経路損失のうちの最大値である、請求項1に記載の送信電力決定方法。
【請求項4】
前記アップリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのアップリンク経路損失のうちの最小値である、請求項1に記載の送信電力決定方法。
【請求項5】
前記の第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定することは、
式1を用いて、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定することを含み、
ここで、式1:PL=min(a×PL
SL,b×PL
UL)
PLは、総合経路損失を示し、aは、第1調整因子を示し、PL
SLは、サイドリンク経路損失を示し、bは、第2調整因子を示し、PL
ULは、アップリンク経路損失を示す、請求項1に記載の送信電力決定方法。
【請求項6】
前記の第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することは、
式2を用いて、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することを含み、
ここで、式2:P
out=min(P
max,10log
10(BW)+P
0+c×PL)
P
outは、前記第1機器の送信電力を示し、P
maxは、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P
0は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示し、cは、第3調整因子を示し、PLは、総合経路損失を示す、請求項5に記載の送信電力決定方法。
【請求項7】
前記サイドリンク経路損失とは、前記第1機器と第2機器との間の直接通信リンクの経路損失であり、前記アップリンク経路損失とは、前記第1機器と第3機器との間のアップリンク無線インタフェースの経路損失である、請求項1に記載の送信電力決定方法。
【請求項8】
前記第1機器及び第2機器は、いずれも端末である、請求項7に記載の送信電力決定方法。
【請求項9】
前記第3機器は、第4世代4G基地局eNB又は第5世代5G基地局gNBを含む基地局である、請求項7又は8に記載の送信電力決定方法。
【請求項10】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに格納されて前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含む通信機器であって、
前記プロセッサが前記プログラムを実行すると、
第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定する工程と、
第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定する工程とが実現される。
【請求項11】
前記第1調整因子、第2調整因子及び第3調整因子のうちの多くとも1つの調整因子は、固定的に1の値をとる、請求項10に記載の通信機器。
【請求項12】
前記サイドリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのサイドリンク経路損失のうちの最大値である、請求項10に記載の通信機器。
【請求項13】
前記アップリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのアップリンク経路損失のうちの最小値である、請求項10に記載の通信機器。
【請求項14】
前記プロセッサは、具体的に、
式1を用いて、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定し、
ここで、式1:PL=min(a×PL
SL,b×PL
UL)
PLは、総合経路損失を示し、aは、第1調整因子を示し、PL
SLは、サイドリンク経路損失を示し、bは、第2調整因子を示し、PL
ULは、アップリンク経路損失を示す、請求項10に記載の通信機器。
【請求項15】
前記プロセッサは、具体的に、
式2を用いて、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定し、
ここで、式2:P
out=min(P
max,10log
10(BW)+P
0+c×PL)
P
outは、前記第1機器の送信電力を示し、P
maxは、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P
0は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示し、cは、第3調整因子を示し、PLは、総合経路損失を示す、請求項14に記載の通信機器。
【請求項16】
前記サイドリンク経路損失とは、前記第1機器と第2機器との間の直接通信リンクの経路損失であり、前記アップリンク経路損失とは、前記第1機器と第3機器との間のアップリンク無線インタフェースの経路損失である、請求項10に記載の通信機器。
【請求項17】
前記第1機器及び第2機器は、いずれも端末である、請求項16に記載の通信機器。
【請求項18】
前記第3機器は、第4世代4G基地局eNB又は第5世代5G基地局gNBを含む基地局である、請求項16又は17に記載の通信機器。
【請求項19】
コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体であって、
該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1~9のいずれか一項に記載の送信電力決定方法の工程が実現される。
【請求項20】
通信機器に応用される送信電力決定装置であって、
第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定する第1決定モジュールと、
第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定する第2決定モジュールとを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年4月28日に中国特許庁に提出された中国特許出願201910349767.8の優先権を主張し、その全ての内容が援用によりここに取り込まれる。
本開示は、通信技術分野に係り、特に送信電力決定方法、装置及び通信機器に係る。
【背景技術】
【0002】
関連技術における新無線アクセス技術NR(New Radio)のスマートネット接続自動車技術V2X(vehicle-to-everything)では、端末は、サイドリンクSidelink通信を行う際に、Sidelink通信リンクでの通信品質を保証すると共に、アップリンク無線インタフェースの通信リンクへの干渉を低減するためには、その送信電力が小さすぎてはならないし、大きすぎてもならず、端末の送信電力を制御する必要がある。一般的な電力制御スキームは、経路損失を部分的に補償する方法である。現在の技術的スキームにおけるSidelink通信送信電力は、Sidelink通信リンクの経路損失とアップリンク無線インタフェースの通信リンクの経路損失のうちの最小値を総合経路損失とし、そして、総合経路損失に基づいて部分的補償を行って送信電力を決定する。
図1は、端末のSidelink通信リンクとアップリンク無線インタフェースの通信リンクを示す図である。図示するように、端末1の送信電力を決定する際に、第1経路損失PL
SL(サイドリンク経路損失)と第2経路損失PL
UL(アップリンク経路損失)のうちの最小値である総合経路損失に基づいて経路損失補償を行う必要がある。
【0003】
キャリア共有のシーンでは、Sidelinkで伝送すべき情報が重要な場合、情報伝送の高い信頼性と低遅延を保証する必要がある。しかし、Sidelink送信ユーザがSidelink受信ユーザから遠い(PLSLが大きい)ものの、Sidelink送信ユーザが基地局から近い(PLULが小さい)場合、関連技術を用いれば、小さなPLULでしか経路損失の補償を行うことができず、送信電力不足により、Sidelinkデータブロックエラー率BLER(block error ratio)が高くなる。
【0004】
即ち、送信端末が基地局に近い場合には、アップリンク無線インタフェースの通信リンクの経路損失が小さいが、該送信端末がSidelink通信リンクの受信端末から遠い場合には、関連技術を用いれば、端末の送信電力が低く、Sidelink通信品質が大きく低下し、Sidelink通信のスループットが低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の目的は、関連技術において端末の送信電力決定スキームでは決定された送信電力が低すぎることからSidelink通信品質が大きく低下し、スループットが低下するという問題を解決するために、送信電力決定方法、装置及び通信機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術課題を解決するために、本開示の実施例は、通信機器に応用される送信電力決定方法を提供し、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定することと、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することとを含む。
【0007】
選択可能に、前記第1調整因子、第2調整因子及び第3調整因子のうちの多くとも1つの調整因子は、固定的に1の値をとる。
【0008】
選択可能に、前記サイドリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのサイドリンク経路損失のうちの最大値である。
【0009】
選択可能に、前記アップリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのアップリンク経路損失のうちの最小値である。
【0010】
選択可能に、前記の第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定することは、式1を用いて、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定することを含む。
ここで、式1:PL=min(a×PLSL,b×PLUL)
PLは、総合経路損失を示し、aは、第1調整因子を示し、PLSLは、サイドリンク経路損失を示し、bは、第2調整因子を示し、PLULは、アップリンク経路損失を示す。
【0011】
選択可能に、前記の第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することは、式2を用いて、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することを含む。
ここで、式2:Pout=min(Pmax,10log10(BW)+P0+c×PL)
Poutは、前記第1機器の送信電力を示し、Pmaxは、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P0は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示し、cは、第3調整因子を示し、PLは、総合経路損失を示す。
【0012】
選択可能に、前記サイドリンク経路損失とは、前記第1機器と第2機器との間の直接通信リンクの経路損失であり、前記アップリンク経路損失とは、前記第1機器と第3機器との間のアップリンク無線インタフェースの経路損失である。
【0013】
選択可能に、前記第1機器及び第2機器は、いずれも端末である。
【0014】
選択可能に、前記第3機器は、第4世代4G(fourth generation)基地局eNB(evolved node base station)又は第5世代5G(fifth generation)基地局gNB(next generation node base station)を含む基地局である。
【0015】
本開示の実施例は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに格納されて前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含む通信機器を更に提供し、前記プロセッサが前記プログラムを実行すると、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定する工程と、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定する工程とが実現される。
【0016】
選択可能に、前記第1調整因子、第2調整因子及び第3調整因子のうちの多くとも1つの調整因子は、固定的に1の値をとる。
【0017】
選択可能に、前記サイドリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのサイドリンク経路損失のうちの最大値である。
【0018】
選択可能に、前記アップリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのアップリンク経路損失のうちの最小値である。
【0019】
選択可能に、前記プロセッサは、具体的に、式1を用いて、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定する。
ここで、式1:PL=min(a×PLSL,b×PLUL)
PLは、総合経路損失を示し、aは、第1調整因子を示し、PLSLは、サイドリンク経路損失を示し、bは、第2調整因子を示し、PLULは、アップリンク経路損失を示す。
【0020】
選択可能に、前記プロセッサは、具体的に、式2を用いて、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定する。
ここで、式2:Pout=min(Pmax,10log10(BW)+P0+c×PL)
Poutは、前記第1機器の送信電力を示し、Pmaxは、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P0は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示し、cは、第3調整因子を示し、PLは、総合経路損失を示す。
【0021】
選択可能に、前記サイドリンク経路損失とは、前記第1機器と第2機器との間の直接通信リンクの経路損失であり、前記アップリンク経路損失とは、前記第1機器と第3機器との間のアップリンク無線インタフェースの経路損失である。
【0022】
選択可能に、前記第1機器及び第2機器は、いずれも端末である。
【0023】
選択可能に、前記第3機器は、4G基地局eNB又は5G基地局gNBを含む基地局である。
【0024】
本開示の実施例は、コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体を更に提供し、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記の送信電力決定方法の工程が実現される。
【0025】
本開示の実施例は、通信機器に応用される送信電力決定装置を更に提供し、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定する第1決定モジュールと、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定する第2決定モジュールとを含む。
【0026】
選択可能に、前記第1調整因子、第2調整因子及び第3調整因子のうちの多くとも1つの調整因子は、固定的に1の値をとる。
【0027】
選択可能に、前記サイドリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのサイドリンク経路損失のうちの最大値である。
【0028】
選択可能に、前記アップリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのアップリンク経路損失のうちの最小値である。
【0029】
選択可能に、前記第1決定モジュールは、式1を用いて、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定する第1決定サブモジュールを含む。
ここで、式1:PL=min(a×PLSL,b×PLUL)
PLは、総合経路損失を示し、aは、第1調整因子を示し、PLSLは、サイドリンク経路損失を示し、bは、第2調整因子を示し、PLULは、アップリンク経路損失を示す。
【0030】
選択可能に、前記第2決定モジュールは、式2を用いて、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定する第2決定サブモジュールを含む。
ここで、式2:Pout=min(Pmax,10log10(BW)+P0+c×PL)
Poutは、前記第1機器の送信電力を示し、Pmaxは、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P0は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示し、cは、第3調整因子を示し、PLは、総合経路損失を示す。
【0031】
選択可能に、前記サイドリンク経路損失とは、前記第1機器と第2機器との間の直接通信リンクの経路損失であり、前記アップリンク経路損失とは、前記第1機器と第3機器との間のアップリンク無線インタフェースの経路損失である。
【0032】
選択可能に、前記第1機器及び第2機器は、いずれも端末である。
【0033】
選択可能に、前記第3機器は、4G基地局eNB又は5G基地局gNBを含む基地局である。
【発明の効果】
【0034】
上記スキームでは、前記送信電力決定方法において、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定し、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することによって、送信側(第1機器)が複数の調節因子を用いてSidelink経路損失とアップリンク経路損失をそれぞれ補償し、そして、補償後の総合経路損失に基づいてSidelink送信電力制御を行うことが実現できるので、異なるシーンでの電力制御のニーズを保証することができ、より良い電力制御効果を達成し、更にSidelink通信のパケット伝送成功率とスループットを向上させ、同時にSidelink通信遅延を低減させ、関連技術において端末の送信電力決定スキームでは決定された送信電力が低すぎることからSidelink通信品質が大きく低下し、スループットが低下するという問題を効果的に解決した。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】関連技術におけるサイドリンク及びアップリンク無線インタフェースを示す図である。
【
図2】本開示の実施例に係る送信電力決定方法の流れを示す図である。
【
図3】本開示の実施例のユニキャストシーンでabcの3つの調整因子による電力調整を示す図である。
【
図4】本開示の実施例のマルチキャストシーンにおける第1経路損失の決定を示す図である。
【
図5】本開示の実施例のマルチ接続シーンにおける第2経路損失の決定を示す図である。
【
図6】本開示の実施例に係る通信機器の構造を示す図である。
【
図7】本開示の実施例に係る送信電力決定装置の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本開示の解決しようとする技術課題、技術的スキーム及び利点は、より明確なものになるように、以下、図面及び具体的な実施例を参照しながら、詳細に記載する。
【0037】
本開示は、関連技術において端末の送信電力決定スキームでは決定された送信電力が低すぎることからSidelink通信品質が大きく低下し、スループットが低下するという問題に対し、通信機器に応用される送信電力決定方法を提供し、
図2に示すように、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定するステップ21と、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定するステップ22とを含む。
【0038】
通信機器は、端末及び/又は基地局を含む。
【0039】
本開示の実施例に係る前記送信電力決定方法において、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定し、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することによって、送信側(第1機器)が複数の調節因子を用いてSidelink経路損失とアップリンク経路損失をそれぞれ補償し、そして、補償後の総合経路損失に基づいてSidelink送信電力制御を行うことが実現できるので、異なるシーンでの電力制御のニーズを保証することができ、より良い電力制御効果を達成し、更にSidelink通信のパケット伝送成功率とスループットを向上させ、同時にSidelink通信遅延を低減させ、関連技術において端末の送信電力決定スキームでは決定された送信電力が低すぎることからSidelink通信品質が大きく低下し、スループットが低下するという問題を効果的に解決した。
【0040】
第1機器の送信電力の調整品質を保証するために、前記第1調整因子、第2調整因子及び第3調整因子のうちの多くとも1つの調整因子は、固定的に1の値をとり、残りの調整因子の値は、リンク通信品質の要求に応じて決められるが、これに限定されない。
【0041】
マルチキャストシーンの場合、前記サイドリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのサイドリンク経路損失のうちの最大値である。
【0042】
マルチ接続シーンの場合、前記アップリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのアップリンク経路損失のうちの最小値である。
【0043】
本開示の実施例において、前記の第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定することは、式1を用いて、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定することを含む。
ここで、式1:PL=min(a×PLSL,b×PLUL)
PLは、総合経路損失を示し、aは、第1調整因子を示し、PLSLは、サイドリンク経路損失を示し、bは、第2調整因子を示し、PLULは、アップリンク経路損失を示す。
【0044】
具体的に、前記の第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することは、式2を用いて、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することを含む。
ここで、式2:Pout=min(Pmax,10log10(BW)+P0+c×PL)
Poutは、前記第1機器の送信電力を示し、Pmaxは、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P0は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示し、cは、第3調整因子を示し、PLは、総合経路損失を示す。
【0045】
ここで、前記サイドリンク経路損失とは、前記第1機器と第2機器との間の直接通信リンクの経路損失であり、前記アップリンク経路損失とは、前記第1機器と第3機器との間のアップリンク無線インタフェース(即ちアップリンク無線インタフェース通信リンク)の経路損失である。
【0046】
具体的に、前記第1機器及び第2機器は、いずれも端末であり、前記第3機器は、基地局であり、前記基地局は、4G基地局eNB又は5G基地局gNBを含むが、ここでは限定されない。
【0047】
第1機器は、端末以外の他の機器であってもよく、例えば路側ユニットRSU(roadsideunit)である。
【0048】
以下、本開示の実施例に係る前記送信電力決定方法を更に説明する。
【0049】
上記の技術課題に対し、本開示の実施例は、送信電力決定方法を提供し、サイドリンクSidelink用の送信電力制御方法として理解されてもよい。本開示の実施例に係るスキームは、主に以下を含む。第1調整因子、第2調整因子及び第3調整因子を決定し、前記第1調整因子と第1機器の第1経路損失(サイドリンク経路損失)とを乗算して第1機器の第3経路損失を得る。前記第2調整因子と第1機器の第2経路損失(アップリンク経路損失)とを乗算して第1機器の第4経路損失を得る。前記第3経路損失及び前記第4経路損失に基づいて、第1機器の第5経路損失(即ち上記総合経路損失)を取得する。前記第3調整因子と前記第5経路損失とを乗算して第1機器の第6経路損失を得る。前記第6経路損失に基づいて第1機器の送信電力を算出する。
【0050】
ここで、3つの因子の決定について、具体的なシーンのニーズに応じて決定する。例えば、アップリンクの通信品質を保証するシーンでは、アップリンクへの干渉を低減するために、3つの因子を小さいものにする必要がある。サイドリンクの通信品質を保証するシーンでは、3つの因子を大きいものにする必要がある。3つの調節因子は、いずれも0より大きく、具体的な値は、限定されない。
【0051】
具体的に、以下のケースが考えられる。
(1)上記3つの調節因子は、いずれも柔軟に可変である。
(2)前記第1調整因子は、1に固定され、第2調整因子と第3調整因子は、柔軟に可変である。
(3)前記第2調整因子は、1に固定され、第1調整因子と第3調整因子は、柔軟に可変である。
(4)前記第3調整因子は、1に固定され、第1調整因子と第2調整因子は、柔軟に可変である。
(5)前記第1経路損失とは、第1機器と第2機器との間の経路損失である。第1機器及び第2機器は、両方とも端末である。より具体的には、第1機器は、V2X送信機器であり、第2機器は、V2X受信機器である。
(6)前記第1経路損失とは、第1機器とn個の第2機器との間の経路損失の最大値であり、即ち、PLSL=max(PLSL1,PLSL2,PLSL3,...,PLSLn)。
PLSLは、第1経路損失を示し、PLSL1は、第1機器と1つ目の第2機器との間の経路損失を示し、PLSL2は、第1機器と2つ目の第2機器との間の経路損失を示し、PLSL3は、第1機器と3つ目の第2機器との間の経路損失を示し、PLSLnは、第1機器とn番目の第2機器との間の経路損失を示す。
n個の第2機器は、異なる端末であってもよいが、これに限定されない。
(7)前記第2経路損失とは、第1機器と第3機器との間の経路損失である。第1機器は、V2X送信機器であり、第3機器は、4G基地局eNB又は5G基地局gNBを含む基地局又はセルである。
(8)前記第2経路損失とは、第1機器とm個の第3機器との間の経路損失の最小値であり、即ち、PLUL=min(PLUL1,PLUL2,PLUL3,...,PLULm)。
PLULは、第2経路損失を示し、PLUL1は、第1機器と1つ目の第3機器との間の経路損失を示し、PLUL2は、第1機器と2つ目の第3機器との間の経路損失を示し、PLUL3は、第1機器と3つ目の第3機器との間の経路損失を示し、PLULmは、第1機器とm番目の第3機器との間の経路損失を示す。
m個の第3機器は、異なる基地局であってもよいが、これに限定されない。
(9)前記の第3経路損失と前記第4経路損失とに基づいて、第1機器の第5経路損失を取得することは、具体的には、第3経路損失と第4経路損失のうちの最小値を第5経路損失とする。
(10)下記式に従って第1機器の送信電力Poutを取得する。ここで、第1調整因子は、aであり、第2調整因子は、bであり、第3調整因子は、cであり、第1経路損失は、PLSLであり、第2経路損失は、PLULであり、第3経路損失は、a×PLSLであり、第4経路損失は、b×PLULであり、第5経路損失は、PLであり、第6経路損失は、c×PLである。
PL=min(a×PLSL,b×PLUL)
Pout=min(Pmax,10log10(BW)+P0+c×PL)
Pmaxは、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P0は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示す。
【0052】
なお、本スキームは、V2XシステムのSidelink通信に使用することができる。
【0053】
以下、本開示の実施例に係るスキームについて、例を挙げて説明する。第1機器は、端末1を例とし、第2機器は、端末2を例とし、第3機器は、基地局1を例とする。
【0054】
例1(3つの調整因子a、b、cがいずれも柔軟に可変であると仮定したユニキャストシーン):
図3に示すように、端末1がSidelink通信を行うためには、まず、Sidelink通信リンクにおける送信電力を決定する。この送信電力の決定は、経路損失に基づいて行われる。具体的な送信電力決定方法は、Sidelink通信リンクの経路損失(即ち、第1経路損失)に第1調整因子aを乗じて第3経路損失a×PL
SLを取得し、アップリンク無線インタフェース通信リンクの経路損失(即ち第2経路損失)に第2調整因子bを乗算して第4経路損失b×PL
ULを取得し、そして、最小値をとることで第5経路損失PLを取得する。第5経路損失PLに第3調整因子cを乗じて第6経路損失c×PLを取得する。次いで、第6経路損失から端末1のSidelink通信リンク送信電力を算出する。関係する式は、以下の通りである。
PL=min(a×PL
SL,b×PL
UL)
P
out=min(P
max,10log
10(BW)+P
0+c×PL)
P
maxは、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P
0は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示す。
P
0は、経験値又は所定値であり、具体的には-100dBm、-90dBm等である。
【0055】
この例のスキームは、送信電力制御に3つの(経路損失重み)調整因子a、b、cを同時に使用しているため、Sidlelink通信リンク、アップリンク無線インタフェース通信リンク及び総合通信リンクに対してそれぞれ独立に経路損失重みの調整を行うことが実現でき、電力制御の効果が高い。
【0056】
更に、ユニキャストシーンでは、3つの調節因子a、b、cのうちのいずれか1つの調節因子は、1に固定され、残りの調節因子は、柔軟に可変であり、具体的な実現フローは、上記の3つの調整因子a、b、cがいずれも柔軟に可変である場合と類似する。具体的には、
cが1に固定されている場合、関係する式は、以下の通りである。
PL=min(a×PLSL,b×PLUL)
Pout=min(Pmax,10log10(BW)+P0+PL)
bが1に固定されている場合、関係する式は、以下の通りである。
PL=min(a×PLSL,PLUL)
Pout=min(Pmax,10log10(BW)+P0+c×PL)
aが1に固定されている場合、関係する式は、以下の通りである。
PL=min(PLSL,b×PLUL)
Pout=min(Pmax,10log10(BW)+P0+c×PL)
パラメータの意味については、上記と同様であるので、ここでは繰り返して記載しない。
【0057】
2つの柔軟に可変な(経路損失重み)調節因子を用いて送信電力制御を行うスキームについて、Sidlelink通信リンクとアップリンク無線インタフェース通信リンクに対してそれぞれ独立に経路損失重みの調整を行うことが実現でき、同時に、もたらされるシグナリングオーバヘッドが小さい。
【0058】
例2(3つの調整因子a、b、cがいずれも柔軟に可変であり、n本のSidelink通信リンクがあると仮定したマルチキャストシーン):
図4に示すように、端末1がマルチキャストシーンでSidelink通信を行うためには、まず、Sidelink通信リンクにおける送信電力を決定する。この送信電力の決定は、経路損失に基づいて行われる。具体的な送信電力決定方法は、まず、n本のSidelink通信リンクの経路損失に基づいて第1経路損失PL
SLを決定する必要がある。決定方法として、第1経路損失とは、第1機器とn個の第2機器との間の経路損失の最大値であり、即ち、PL
SL=max(PL
SL1,PL
SL2,PL
SL3,..,PL
SLn)という規則に基づいて決定される。本例におけるn個の第2機器は、端末1、端末2、端末3を例にとる。
【0059】
そして、Sidelink通信リンクの経路損失(即ち、第1経路損失)に第1調整因子aを乗算して第3経路損失a×PLSLを取得する。アップリンク無線インタフェース通信リンクの経路損失(即ち第2経路損失)に第2調整因子bを乗算して第4経路損失b×PLULを取得し、そして、最小値をとることで第5経路損失PLを取得する。第5経路損失PLに第3調整因子cを乗じて第6経路損失c×PLを取得する。次いで、第6経路損失から端末1のSidelink通信リンク送信電力を算出する。関係する式は、以下の通りである。
PL=min(a×PLSL,b×PLUL)
Pout=min(Pmax,10log10(BW)+P0+c×PL)
Pmaxは、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P0は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示す。
P0は、経験値又は所定値であり、具体的には-100dBm、-90dBm等である。
【0060】
本例のスキームは、3つの経路損失重み調整因子a、b、cを同時に用いて送信電力制御を行うものであり、Sidlelink通信リンク、アップリンク無線インタフェース通信リンク及び総合通信リンクに対してそれぞれ独立に経路損失重み調整を行うことができ、全てのSidelink通信リンクの経路損失のうちの最大値を第1経路損失に使用し、第1機器から最も遠い端末のSidelink受信ニーズを満たし、電力制御の効果が高い。
【0061】
例3(3つの調整因子a、b、cがいずれも柔軟に可変であると仮定したマルチ接続シーン):
図5に示すように、端末1がSidelink通信を行うためには、まず、Sidelink通信リンクにおける送信電力を決定する。この送信電力の決定は、経路損失に基づいて行われる。具体的な送信電力決定方法は、まず、m本のアップリンク無線インタフェース通信リンクの経路損失に基づいて第2経路損失PL
ULを決定する必要がある。決定方法として、第2経路損失とは、第1機器とm個の第3機器との間の経路損失の最小値であり、即ち、PL
UL=min(PL
UL1,PL
UL2,PL
UL3,..,PL
ULm)という規則に基づいて決定される。本例におけるm個の第3機器は、基地局1、基地局2、基地局3を例にとる。
【0062】
そして、Sidelink通信リンクの経路損失(即ち、第1経路損失)に第1調整因子aを乗算して第3経路損失a×PLSLを取得する。アップリンク無線インタフェース通信リンクの経路損失(即ち第2経路損失)に第2調整因子bを乗算して第4経路損失b×PLULを取得し、そして、最小値をとることで第5経路損失PLを取得する。第5経路損失PLに第3調整因子cを乗じて第6経路損失c×PLを取得する。次いで、第6経路損失から端末1のSidelink通信リンク送信電力を算出する。関係する式は、以下の通りである。
PL=min(a×PLSL,b×PLUL)
Pout=min(Pmax,10log10(BW)+P0+c×PL)
Pmaxは、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P0は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示す。
P0は、経験値又は所定値であり、具体的には-100dBm、-90dBm等である。
【0063】
本例のスキームは、3つの経路損失重み調整因子a、b、cを同時に用いて送信電力制御を行うものであり、Sidlelink通信リンク、アップリンク無線インタフェース通信リンク及び総合通信リンクに対してそれぞれ独立に経路損失重み調整を行うことができ、全てのアップリンク無線インタフェース通信リンクの経路損失のうちの最小値を第2経路損失に使用し、第1機器に最も近い基地局の干渉回避ニーズを満たし、電力制御の効果が高い。
【0064】
なお、マルチキャストシーンとマルチ接続シーンは、同時に存在する可能性があり、具体的な実現について、上記の例を参照されたいので、ここでは繰り返して記載しない。
【0065】
更に、送信電力の制御について、具体的には、b×PLUL及びa×PLSLのうちの数値の小さい方を決定し、a×PLSLが数値の小さい方であれば、送信電力を大きく調整する必要がある場合には、因子aを大きく調整して、サイドリンクSLの送信電力を増加させ、SLのBLERを低下させる。送信電力を小さく調整する必要がある場合には、因子aを小さく調整して、アップリンク無線インタフェースへの干渉を低減させる。
【0066】
b×PL
ULが数値の小さい方(
図3に示す)であれば、送信電力を大きく調整する必要がある場合には、因子bを大きく調整して、サイドリンクSLの送信電力を増加させ、SLのBLERを低減させる。送信電力を小さく調整する必要がある場合には、因子bを小さく調整してアップリンク無線インタフェースへの干渉を低減させる。ただし、これに限定されない。
【0067】
また、上記調整を行っても所望の効果が得られなければ、因子cを直接調整することも可能である。送信電力を大きく調整する必要がある場合には、因子cを大きく調整し、サイドリンクSLの送信電力を増加させ、SLのBLERを低下させる。送信電力を小さく調整する必要がある場合には、因子cを小さく調整してアップリンク無線インタフェースへの干渉を低減させる。ただし、これに限定されない。
【0068】
上記記載から分かるように、本開示の実施例に係るスキームは、関連技術に比べ、送信側が複数の調節因子を用いてSidelink経路損失と無線インタフェースアップリンク経路損失をそれぞれ補償して、補償後の総合経路損失に基づいてSidelink送信電力制御を行うことができるので、異なるシーン(例えばアップリンクの通信品質を保証するシーンや、サイドリンクの通信品質を保証するシーン)での電力制御のニーズを保証することができ、より良い電力制御効果を達成し、更にSidelink通信のパケット伝送成功率とスループットを向上させ、同時にSidelink通信遅延を低減させる。
【0069】
本開示の実施例は、通信機器を更に提供し、
図6に示すように、メモリ61と、プロセッサ62と、前記メモリ61に格納されて前記プロセッサ62で実行可能なコンピュータプログラム63とを含み、前記プロセッサ62が前記プログラムを実行すると、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定する工程と、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定する工程とが実現される。
【0070】
本開示の実施例に係る通信機器は、トランシーバなどの構成要素を更に含んでもよいが、ここでは限定されない。
【0071】
本開示の実施例に係る前記通信機器は、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定し、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することによって、送信側(第1機器)が複数の調節因子を用いてSidelink経路損失とアップリンク経路損失をそれぞれ補償し、そして、補償後の総合経路損失に基づいてSidelink送信電力制御を行うことが実現できるので、異なるシーンでの電力制御のニーズを保証することができ、より良い電力制御効果を達成し、更にSidelink通信のパケット伝送成功率とスループットを向上させ、同時にSidelink通信遅延を低減させ、関連技術において端末の送信電力決定スキームでは決定された送信電力が低すぎることからSidelink通信品質が大きく低下し、スループットが低下するという問題を効果的に解決した。
【0072】
第1機器の送信電力の調整品質を保証するために、前記第1調整因子、第2調整因子及び第3調整因子のうちの多くとも1つの調整因子は、固定的に1の値をとる。
【0073】
マルチキャストシーンの場合、前記サイドリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのサイドリンク経路損失のうちの最大値である。
【0074】
マルチ接続シーンの場合、前記アップリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのアップリンク経路損失のうちの最小値である。
【0075】
本開示の実施例において、前記プロセッサは、具体的に、式1を用いて、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定する。
ここで、式1:PL=min(a×PLSL,b×PLUL)
PLは、総合経路損失を示し、aは、第1調整因子を示し、PLSLは、サイドリンク経路損失を示し、bは、第2調整因子を示し、PLULは、アップリンク経路損失を示す。
【0076】
具体的に、前記プロセッサは、具体的に、式2を用いて、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定する。
ここで、式2:Pout=min(Pmax,10log10(BW)+P0+c×PL)
Poutは、前記第1機器の送信電力を示し、Pmaxは、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P0は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示し、cは、第3調整因子を示し、PLは、総合経路損失を示す。
【0077】
ここで、前記サイドリンク経路損失とは、前記第1機器と第2機器との間の直接通信リンクの経路損失であり、前記アップリンク経路損失とは、前記第1機器と第3機器との間のアップリンク無線インタフェースの経路損失である。
【0078】
具体的に、前記第1機器及び第2機器は、いずれも端末である。前記第3機器は、4G基地局eNB又は5G基地局gNBを含む基地局である。
【0079】
ここで、上記送信電力決定方法を実現する前記実施例は、いずれも該通信機器の実施例に適用し、同じ技術効果を達することもできる。
【0080】
本開示の実施例は、コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体を更に提供し、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記の送信電力決定方法の工程が実現される。
【0081】
ここで、上記送信電力決定方法を実現する前記実施例は、いずれも該コンピュータ可読記憶媒体の実施例に適用し、同じ技術効果を達することもできる。
【0082】
本開示の実施例は、通信機器に応用される送信電力決定装置を更に提供し、
図7に示すように、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定する第1決定モジュール71と、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定する第2決定モジュール72とを含む。
【0083】
本開示の実施例に係る前記送信電力決定装置は、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定し、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することによって、送信側(第1機器)が複数の調節因子を用いてSidelink経路損失とアップリンク経路損失をそれぞれ補償して、補償後の総合経路損失に基づいてSidelink送信電力制御を行うことが実現できるので、異なるシーンでの電力制御のニーズを保証することができ、より良い電力制御効果を達成し、更にSidelink通信のパケット伝送成功率とスループットを向上させ、同時にSidelink通信遅延を低減させ、関連技術において端末の送信電力決定スキームでは決定された送信電力が低すぎることからSidelink通信品質が大きく低下し、スループットが低下するという問題を効果的に解決した。
【0084】
第1機器の送信電力の調整品質を保証するために、前記第1調整因子、第2調整因子及び第3調整因子のうちの多くとも1つの調整因子は、固定的に1の値をとる。
【0085】
マルチ接続シーンの場合、前記サイドリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのサイドリンク経路損失のうちの最大値である。
【0086】
マルチ接続シーンの場合、前記アップリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのアップリンク経路損失のうちの最小値である。
【0087】
本開示の実施例において、前記第1決定モジュールは、式1を用いて、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定する第1決定サブモジュールを含む。
ここで、式1:PL=min(a×PLSL,b×PLUL)
PLは、総合経路損失を示し、aは、第1調整因子を示し、PLSLは、サイドリンク経路損失を示し、bは、第2調整因子を示し、PLULは、アップリンク経路損失を示す。
【0088】
具体的に、前記第2決定モジュールは、式2を用いて、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定する第2決定サブモジュールを含む。
ここで、式2:Pout=min(Pmax,10log10(BW)+P0+c×PL)
Poutは、前記第1機器の送信電力を示し、Pmaxは、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P0は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示し、cは、第3調整因子を示し、PLは、総合経路損失を示す。
【0089】
ここで、前記サイドリンク経路損失とは、前記第1機器と第2機器との間の直接通信リンクの経路損失であり、前記アップリンク経路損失とは、前記第1機器と第3機器との間のアップリンク無線インタフェースの経路損失である。
【0090】
具体的に、前記第1機器及び第2機器は、いずれも端末である。選択可能に、前記第3機器は、4G基地局eNB又は5G基地局gNBを含む基地局である。
【0091】
ここで、上記送信電力決定方法を実現する前記実施例は、いずれも該送信電力決定装置の実施例に適用し、同じ技術効果を達することもできる。
【0092】
本明細書に開示された実施例に記載の各例のユニット及びアルゴリズムのステップが、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせによって実現可能であることは、当業者が理解できる。これらの機能がいったいハードウェアによって実行されるか、それともソフトウェアによって実行されるかは、技術手段の特定の応用や設計の制限条件によって決められる。当業者は、各特定の応用に対し、異なる方法によって記載の機能を実現することができるが、これらの実現は、本開示の範囲を超えたものとされるべきではない。
【0093】
記載の便利や簡潔化のために、以上記載したシステム、装置及びユニットの具体的な動作プロセスは、前記方法実施例における対応プロセスを参照されたく、ここでは繰り返して記載しない。これは、当業者にとって自明である。
【0094】
本願で提供されるいくつかの実施例において、開示された装置及び方法は、他の方式で実施されることを理解されたい。以上記載した装置実施例は、単に例示的なものである。例えば、記載したユニットの区分は、単に論理機能の区分であり、実際に実現する際に別の区分方式がある。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは、組み合わせてもよく、別のシステムに一体化されてもよく、又は、一部の特徴は、無視されてもよく、又は実行されなくてもよい。また、示されており又は議論されている各構成部分の相互間の結合や直接結合や通信接続は、インタフェース、装置又はユニットを介した間接結合や通信接続であってもよく、電気的、機械的、又は他の形式であってもよい。
【0095】
以上個別部品として説明したユニットは、物理的に離間したものであってもよく、そうでなくてもよい。ユニットとして示した部品は、物理ユニットであってもよく、そうでなくてもよい。即ち、一箇所に位置してもよく、複数のネットワークユニットに位置してもよい。実際の必要に応じてそのうちの一部又はすべてのユニットを選択して本開示の実施例の目的を実現する。
【0096】
また、本開示の各実施例における各機能的ユニットは、1つの処理ユニットに一体化されていてもよいし、物理的に別々に設けられていてもよいし、2つ以上が一体化されてもよい。
【0097】
前記機能は、ソフトウェア機能モジュールの形式で実現され独立した製品として販売又は使用される場合、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよい。このような理解に基づき、本開示の技術手段の実質的又は従来技術に貢献した部分、又は当該技術手段の部分は、ソフトウェアプロダクトの形式で現れる。当該コンピュータソフトウェアプロダクトは、記憶媒体に記憶され、本開示の各実施例に記載の方法のすべて又は一部のステップをコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク装置であってもよい)に実行させるいくつかの指令を含む。前記記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、ROM、RAM、磁気ディスク又は光ディスクなど、プログラムコードを格納することができる様々な媒体を含む。
【0098】
上記方法実施例を実現するステップのすべて又は一部は、プログラムによって関連ハードウェアに指示して完成させてもよいと当業者が理解できる。前記のプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に格納される。当該プログラムは、実行時に、上記方法実施例を含むステップを実行する。上記の記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、リードオンリーメモリROM(Read-OnlyMemory)又はランダムアクセスメモリRAM(Random Access Memory)などである。
【0099】
本明細書に記載される実施例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、又はそれらの組み合わせで実現できることが理解できる。ハードウェア実現の場合、モジュール、ユニット、サブユニットは、1つ又は複数の特定用途向け集積回路ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、デジタル信号プロセッサDSP(Digital Signal Processor)、デジタル信号処理デバイスDSPD(DSP Device)、プログラマブル論理デバイスPLD(Programmable Logic Device)、フィールドプログラマブルゲートアレイFPGA(Field-Programmable Gate Array)、汎用プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書に記載される機能を実行するための他の電子ユニット、又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。
【0100】
ソフトウェア実現の場合、本開示の実施例に説明される技術は、本開示の実施例に説明される機能を実行するモジュール(たとえば、プロセス、関数など)によって実現できる。ソフトウェアコードは、メモリに記憶され、プロセッサによって実行される。メモリは、プロセッサ内に実装されてもよく、又はプロセッサの外部に実装されてもよい。
【0101】
なお、この明細書に記載の多くの機能的部材は、その実現方式の独立性を強調するために、モジュール/サブモジュールと称される。
【0102】
本開示の実施例において、モジュール/サブモジュールは、各種類のタイプのプロセッサによって実行されるよう、ソフトウェアによって実現される。たとえば、1つの標識される実行可能なコードモジュールは、コンピュータ指令の1つ又は複数の物理又は論理ブロックを含み、たとえば、対象、プロセス又は関数として構築される。それにかかわらず、標識されるモジュールの実行可能なコードは、物理的に一緒に位置する必要がなく、異なるビットに記憶される異なる指令を含み、これらの指令が論理的に結合すると、モジュールを構成して当該モジュールの所定の目的を実現する。
【0103】
実際に、実行可能なコードモジュールは、1つ又は複数の指令であり、異なるコードセグメント、異なるプログラムに位置してもよく、複数の記憶機器を跨いで位置してもよい。同様に、オペレーティングデータは、モジュール内で識別可能であり、あらゆる適切な形式で実現可能であり、あらゆる適切なタイプのデータ構造に組織されることもできる。前記オペレーティングデータは、単一のデータセットとして収集され、又は異なる位置に分布し(異なる記憶機器にあることを含む)、少なくとも一部が電子信号のみとしてシステム又はネットワークに存在する。
【0104】
モジュールがソフトウェアによって実現可能である場合、関連技術でハードウェア工程のレベルを考慮し、ソフトウェアで実現可能なモジュールは、コストを考慮しない場合、当業者が対応するハードウェア回路を構築して対応な機能を実現することができる。前記ハードウェア回路は、通常のVLSL回路、ゲートアレイ、又は、論理チップやトランジスタといった関連技術の半導体やほかの分離素子を含む。モジュールは、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジックデバイスなどのプログラマブルハードウェアデバイスで実現可能である。
【0105】
以上記載されたのは、本開示の選択可能な実施形態である。当業者は、本開示に記載されている原理を逸脱せずに様々な改良や修飾をすることもできる。これらの改良や修飾も、本開示の保護範囲として見なされるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2021-11-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信機器に応用される送信電力決定方法であって、
第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定することと、
第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することとを含む
送信電力決定方法。
【請求項2】
前記第1調整因子、第2調整因子及び第3調整因子のうちの多くとも1つの調整因子は、固定的に1の値をとる、請求項1に記載の送信電力決定方法。
【請求項3】
前記サイドリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのサイドリンク経路損失のうちの最大値である、請求項1に記載の送信電力決定方法。
【請求項4】
前記アップリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのアップリンク経路損失のうちの最小値である、請求項1に記載の送信電力決定方法。
【請求項5】
前記の第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定することは、
式1を用いて、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定することを含み、
ここで、式1:PL=min(a×PL
SL,b×PL
UL)
PLは、総合経路損失を示し、aは、第1調整因子を示し、PL
SLは、サイドリンク経路損失を示し、bは、第2調整因子を示し、PL
ULは、アップリンク経路損失を示す、請求項1に記載の送信電力決定方法。
【請求項6】
前記の第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することは、
式2を用いて、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定することを含み、
ここで、式2:P
out=min(P
max,10log
10(BW)+P
0+c×PL)
P
outは、前記第1機器の送信電力を示し、P
maxは、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P
0は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示し、cは、第3調整因子を示し、PLは、総合経路損失を示す、請求項5に記載の送信電力決定方法。
【請求項7】
前記サイドリンク経路損失とは、前記第1機器と第2機器との間の直接通信リンクの経路損失であり、前記アップリンク経路損失とは、前記第1機器と第3機器との間のアップリンク無線インタフェースの経路損失であ
り、前記第1機器と第2機器はいずれも端末であり、
前記第3機器は、第4世代4G基地局eNB又は第5世代5G基地局gNBを含む基地局である、請求項1に記載の送信電力決定方法。
【請求項8】
コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体であって、
該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1~
7のいずれか一項に記載の送信電力決定方法の工程が実現される
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項9】
通信機器に応用される送信電力決定装置であって、
第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定する第1決定モジュールと、
第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定する第2決定モジュールとを含む
送信電力決定装置。
【請求項10】
前記第1調整因子、第2調整因子及び第3調整因子のうちの多くとも1つの調整因子は、固定的に1の値をとる、請求項9に記載の送信電力決定装置。
【請求項11】
前記サイドリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのサイドリンク経路損失のうちの最大値である、請求項9に記載の送信電力決定装置。
【請求項12】
前記アップリンク経路損失は、前記第1機器の少なくとも2つのアップリンク経路損失のうちの最小値である、請求項9に記載の送信電力決定装置。
【請求項13】
前記第1決定モジュールは、
式1を用いて、第1機器のサイドリンク経路損失と、アップリンク経路損失と、前記サイドリンク経路損失に対応する第1調整因子と、前記アップリンク経路損失に対応する第2調整因子とに基づいて、総合経路損失を決定する第1決定サブモジュールを含み、
ここで、前記式1:PL=min(a×PL
SL
,b×PL
UL
)
PLは、総合経路損失を示し、aは、第1調整因子を示し、PL
SL
は、サイドリンク経路損失を示し、bは、第2調整因子を示し、PL
UL
は、アップリンク経路損失を示す、請求項9に記載の送信電力決定装置。
【請求項14】
前記第2決定モジュールは、
式2を用いて、第3調整因子と前記総合経路損失とに基づいて前記第1機器の送信電力を決定する第2決定サブモジュールを含み、
ここで、前記式2:P
out
=min(P
max
,10log
10
(BW)+P
0
+c×PL)
P
out
は、前記第1機器の送信電力を示し、P
max
は、第1機器の最大送信電力を示し、BWは、第1機器の送信信号が占有する周波数帯域幅を示し、P
0
は、所定の通信品質に達するサイドリンクに対応する目標受信電力を示し、cは、第3調整因子を示し、PLは、総合経路損失を示す、請求項13に記載の送信電力決定装置。
【請求項15】
前記サイドリンク経路損失とは、前記第1機器と第2機器との間の直接通信リンクの経路損失であり、前記アップリンク経路損失とは、前記第1機器と第3機器との間のアップリンク無線インタフェースの経路損失であり、前記第1機器及び第2機器は、いずれも端末であり、前記第3機器は、第4世代4G基地局eNB又は第5世代5G基地局gNBを含む基地局である、請求項9に記載の送信電力決定装置。
【国際調査報告】