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特表2022-530594ポケットコイルスプリング列およびポケットコイルスプリングベッドコア、マットレス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-30
(54)【発明の名称】ポケットコイルスプリング列およびポケットコイルスプリングベッドコア、マットレス
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/045 20060101AFI20220623BHJP
   A47C 27/07 20060101ALI20220623BHJP
【FI】
A47C27/045
A47C27/07
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538849
(86)(22)【出願日】2019-12-13
(85)【翻訳文提出日】2021-08-25
(86)【国際出願番号】 CN2019125147
(87)【国際公開番号】W WO2021103182
(87)【国際公開日】2021-06-03
(31)【優先権主張番号】201911166754.3
(32)【優先日】2019-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521290692
【氏名又は名称】グアンズォウ リアンロウ マシナリー アンド イクイップメント カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Guangzhou Lianrou Machinery & Equipment Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】特許業務法人あーく特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タン・ズミン
(72)【発明者】
【氏名】リアン・ジエ
(72)【発明者】
【氏名】タン・ズリァン
【テーマコード(参考)】
3B096
【Fターム(参考)】
3B096AD02
(57)【要約】
本発明はポケットコイルスプリング列およびポケットコイルスプリングベッドコアとマットレスを開示し、ポケットコイルスプリング列は、ばねと、溶接継ぎ目が設けられ、隣接する複数のポケットを構成し、各前記ポケットの頂部および/または底部に開口を有し、前記ばねをそれぞれ各前記ポケットに収納する、折り畳まれた布地と、前記ポケットコイルスプリング列の長手方向に沿って前記ポケットの頂部および/または底部に設けられており、前記開口を縫合して前記ばねを圧縮状態で前記ポケットに封入する縫い糸と、を含み、ポケットコイルスプリングベッドコアはポケットコイルスプリング列を連結接合して構成し、マットレスは、ベッドカバーと、ポケットコイルスプリングベッドコアとを含み、各ポケットの頂部および/または底部に開口を有し、縫い糸により縫合し、縫い糸を取り外すと、ばねを素早くポケットから分離させ、金属材料と布地を分別させることができ、専門的な技術手段を必要としなく、作業が便利で、材料の分離効率が高く、ゴミの分別と環境保護に役立つ。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポケットコイルスプリング列であって、
ばねと、
溶接継ぎ目を設けられ、隣接する複数のポケットを構成し、各前記ポケットの頂部および/または底部に開口を有し、前記ばねをそれぞれ各前記ポケットに収納する、折り畳まれた布地と、
前記ポケットコイルスプリング列の長手方向に沿って前記ポケットの頂部および/または底部に設けられ、前記開口を縫合して前記ばねを圧縮状態で前記ポケットに封入する縫い糸と、を含むことを特徴とするポケットコイルスプリング列。
【請求項2】
前記縫い糸の縫合方式は取り外しやすい縫合方式であることを特徴とする請求項1に記載のポケットコイルスプリング列。
【請求項3】
ポケットコイルスプリングベッドコアであって、
請求項1または2のいずれか1項に記載のポケットコイルスプリング列を含み、
隣接する前記ポケットコイルスプリング列の間には、接着剤により並列に粘着接合されていることを特徴とするポケットコイルスプリングベッドコア。
【請求項4】
前記布地はポリプロピレンの布地であり、前記接着剤はポリプロピレンの接着剤であることを特徴とする請求項3に記載のポケットコイルスプリングベッドコア。
【請求項5】
ポケットコイルスプリング列であって、
ばねと、
溶接継ぎ目が設けられ、隣接する複数のポケットを構成し、各前記ポケットの頂部および/または底部に開口を有し、前記ばねをそれぞれ各前記ポケットに収納し、所定の距離をあけて、それぞれ予備隙間を有する、折り畳まれた布地と、
前記ポケットコイルスプリング列の長手方向に沿って前記ポケットの頂部および/または底部に設けられ、前記開口を縫合して前記ばねを圧縮状態で前記ポケットに封入する縫い糸と、を含むことを特徴とするポケットコイルスプリング列。
【請求項6】
前記縫い糸の縫合方式は取り外しやすい縫合方式であることを特徴とする請求項5に記載のポケットコイルスプリング列。
【請求項7】
ポケットコイルスプリングベッドコアであって、
請求項5または6のいずれか1項に記載のポケットコイルスプリング列を含み、
単一の前記ポケットスプリング列は、前記予備隙間において蛇形に折り畳まれ、複数列のポケットコイルスプリング列を構成して、接着剤により並列に粘着接合されていることを特徴とするポケットコイルスプリングベッドコア。
【請求項8】
前記布地はポリプロピレンの布地であり、前記接着剤はポリプロピレンの接着剤であることを特徴とする請求項7に記載のポケットコイルスプリングベッドコア。
【請求項9】
ポケットコイルスプリング列であって、
ばねと、
溶接継ぎ目が設けられ、隣接する複数のポケットを構成し、各前記ポケットの頂部および/または底部に開口を有し、前記ばねをそれぞれ各前記ポケットに収納し、隣接する前記ポケットの間を分割するように、少なくとも2つの分割継ぎ目を設けて分割隙間を構成する、折り畳まれた布地と、
前記ポケットコイルスプリング列の長手方向に沿って前記ポケットの頂部および/または底部に設けられ、前記開口を縫合して前記ばねを圧縮状態で前記ポケットに封入する縫い糸と、を含むことを特徴とするポケットコイルスプリング列。
【請求項10】
前記縫い糸の縫合方式は取り外しやすい縫合方式であることを特徴とする請求項9に記載のポケットコイルスプリング列。
【請求項11】
ポケットコイルスプリングベッドコアであって、
請求項9または10のいずれか1項に記載のポケットコイルスプリング列を含み、
単一の前記ポケットコイルスプリング列は、蛇形に折り畳まれ、複数列のポケットコイルスプリング列を構成し、隣接する2列の前記ポケットコイルスプリング列の間には、前記分割隙間において接続溶接継ぎ目を設けることにより接続され、前記接続溶接継ぎ目は、前記ポケットコイルスプリング列の長手方向に沿って前記1つの分割隙間をあけて順次に設けられ、同じ列にある前記接続溶接継ぎ目と隣接する他の列の前記接続溶接継ぎ目が位置をずらして配置され、前記接続溶接継ぎ目は前記縫い糸と互いに干渉しないことを特徴とするポケットコイルスプリングベッドコア。
【請求項12】
前記溶接継ぎ目は超音波溶接継ぎ目であることを特徴とする請求項11に記載のポケットコイルスプリングベッドコア。
【請求項13】
マットレスであって、
ベッドコアと、
ベッドコアを包むベッドカバーとを含み、
前記ベッドコアは請求項3、4、7、8、11、または12に記載のポケットコイルスプリングベッドコアであることを特徴とするマットレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポケットコイルスプリングマットレスの技術分野に関し、特にポケットコイルスプリング列およびポケットコイルスプリングベッドコアとマットレスに関する。
【背景技術】
【0002】
ポケットコイルスプリングは単一のばねの個体を間隔をあけて連続的にポケットに封入して形成し、各ポケットコイルスプリングの個体は順次に接続してポケットコイルスプリング列を構成し、ポケットコイルスプリング列を一体に配列粘着してポケットコイルスプリングベッドコアを構成する。ポケットコイルスプリングとは、通常、ポケットコイルスプリングの個体またはポケットコイルスプリング列を指す。
【0003】
従来のポケットコイルスプリングは、ほとんど布地を折り畳んでばねを包み、布地の上に超音波溶接継ぎ目を形成し、前後に隣接するばねを分離して独立したものとする。このような構造で形式されるポケットコイルスプリングは、布地とばねが分離しにくく、他の機械に助けを借りたり、高圧水刀を使ったりして切除剥離によって、布地とばねを剥離して分解し、または人力で切断分離する必要があるので、作業の効率が低く、回収のコストが高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、少なくとも従来技術に存在する技術的問題の1つを解決し、ばねと布地を回収するのに便利なポケットコイルスプリング列およびポケットコイルスプリングベッドコアとマットレスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例の第1態様では、ポケットコイルスプリング列を提供し、ばねと、溶接継ぎ目が設けられ、隣接する複数のポケットを構成し、各前記ポケットの頂部および/または底部に開口を有し、前記ばねをそれぞれ各前記ポケットに収納する折り畳まれた布地と、前記ポケットコイルスプリング列の長手方向に沿って前記ポケットの頂部および/または底部に配置され、前記開口を縫合することにより前記ばねを圧縮状態で前記ポケットに封入する縫い糸と、を含む。
【0006】
本発明の実施例の第1態様に係るポケットコイルスプリング列により、前記縫い糸の縫合方式は取り外しやすい縫合方式である。
【0007】
本発明の実施例の第2態様では、ポケットコイルスプリングベッドコアを提供し、本発明の実施例の第1態様に係るポケットコイルスプリング列を含み、隣接する前記ポケットコイルスプリング列を並列に配置して接着剤で粘着する。
【0008】
本発明の実施例の第2態様に係るポケットコイルスプリングベッドコアにより、前記布地はポリプロピレンの布地であり、前記接着剤はポリプロピレンの接着剤である。
【0009】
本発明の実施例の第3態様では、ポケットコイルスプリング列を提供し、ばねと、溶接継ぎ目が設けられ、隣接する複数のポケットを構成し、各前記ポケットの頂部および/または底部に開口を有し、前記ばねをそれぞれ各前記ポケットに収納し、所定の距離を置いてそれぞれ予備隙間を有する、折り畳まれた布地と、前記ポケットコイルスプリング列の長手方向に沿って前記ポケットの頂部および/または底部に設けられ、前記開口を縫合することにより前記ばねを圧縮状態で前記ポケットに封入する縫い糸と、を含む。
【0010】
本発明の実施例の第3態様に係るポケットコイルスプリング列により、前記縫い糸の縫合方式は取り外しやすい縫合方式である。
【0011】
本発明の実施例の第4態様では、ポケットコイルスプリングベッドコアを提供し、本発明の実施例の第3態様に係るポケットコイルスプリング列を含み、単一の前記ポケットコイルスプリング列は、前記予備隙間において蛇形に折り畳まれ、複数のポケットコイルスプリング列を構成し、接着剤により粘着接続されている。
【0012】
本発明の実施例の第4態様に係るポケットコイルスプリングベッドコアにより、前記布地はポリプロピレンの布地であり、前記接着剤はポリプロピレンの接着剤である。
【0013】
本発明の実施例の第5態様では、ポケットコイルスプリング列を提供し、ばねと、溶接継ぎ目が設けられ、隣接する複数のポケットを構成し、各前記ポケットの頂部および/または底部に開口を有し、前記ばねをそれぞれ各前記ポケットに収納し、隣接する前記ポケット間を分割するように、少なくとも2つの分割継ぎ目を設けて分割隙間を構成する、折り畳まれた布地と、前記ポケットコイルスプリング列の長手方向に沿って前記ポケットの頂部および/または底部に設けられ、前記開口を縫合することにより前記ばねを圧縮状態で前記ポケットに封入する縫い糸と、を含む。
【0014】
本発明の実施例の第5態様に係るポケットコイルスプリング列により、前記縫い糸の縫合方式は取り外しやすい縫合方式である。
【0015】
本発明の実施例の第6態様では、ポケットコイルスプリングベッドコアを提供し、本発明の実施例の第5態様に係るポケットコイルスプリング列を含み、単一の前記ポケットコイルスプリング列は、蛇形に折り畳まれ、複数列のポケットコイルスプリング列を構成し、隣接する2列の前記ポケットコイルスプリング列の間には、前記分割隙間において接続溶接継ぎ目を設けることによって接続されており、前記接続溶接継ぎ目は、前記ポケットコイルスプリング列の長手方向に沿って前記1つの分割隙間をあけて順次に設けられ、同じ列にある前記接続溶接継ぎ目と隣接する他の列の前記接続溶接継ぎ目が位置をずらして配置されており、前記接続溶接継ぎ目は前記縫い糸と互いに干渉しない。
【0016】
本発明の実施例の第6態様に係る前記ポケットコイルスプリングベッドコアにより、前記接続継ぎ目は超音波溶接継ぎ目である。
【0017】
本発明の実施例の第7態様では、マットレスを提供し、ベッドコアと、ベッドコアを包むベッドカバーとを含み、前記ベッドコアは前記ポケットコイルスプリングベッドコアである。
【発明の効果】
【0018】
上記ポケットコイルスプリング列およびポケットコイルスプリングベッドコアとマットレスは少なくとも以下の有益な効果がある。即ち、各ポケットの頂部および/または底部に開口を有し、縫い糸で縫合され、縫い糸を取り外すと、ばねが素早くポケットから分離され、金属材料と布地を分離させることができ、専門的な技術手段が必要なく、作業が便利で素速く、材料の分離効率が高く、特に家庭での手作業に適しているので、ゴミの分別と環境保護に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0019】
以下、添付図面及び実施例を参照しながら本発明をさらに説明する。
図1】本発明のポケットコイルスプリング列の第1実施例の側面図である。
図2】本発明のポケットコイルスプリング列の第1実施例で、縫い糸を取り外す概略図である。
図3】本発明のポケットコイルスプリングベッドコアの第1実施例の概略図である。
図4】本発明のポケットコイルスプリングベッドコアの第1実施例の平面図である。
図5】本発明のポケットコイルスプリングベッドコアの第2実施例の概略図である。
図6】本発明のポケットコイルスプリングベッドコアの第2実施例の別の角度の概略図である。
図7】本発明のポケットコイルスプリングベッドコアの第2実施例で粘着接合を行う平面図である。
図8】本発明のポケットコイルスプリングベッドコアの第2実施例における縫い糸の方向を示す概略図である。
図9】本発明のポケットコイルスプリングベッドコアの第3実施例の側面図である。
図10】本発明のポケットコイルスプリングベッドコアの第3実施例の概略図である。
図11】本発明のポケットコイルスプリングベッドコアの第3実施例で粘着接合を行う平面図である。
図12】本発明のポケットコイルスプリングベッドコアの第3実施例における縫い糸の方向を示す概略図である。
図13】本発明のポケットコイルスプリングベッドコアの第3実施例で縫い糸を取り外す概略図である。
図14図13の部分拡大図である。
図15】本発明のマットレスの実施例の概略図である。
図16図15の部分拡大図である。
図17】本発明のポケットコイルスプリング列の実施例における縫い糸は単線縫合の概略図である。
図18】本発明のポケットコイルスプリング列の実施例における二重線は単線縫合の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
この部分は、本発明の具体的な実施例を詳細に説明し、本発明の好ましい実施例は、図面に示されており、図面の役割は、図で説明書のテキスト部分の説明を補足することにあり、本発明の各技術的特徴および全体的な技術的態様を直感的に、イメージ的に理解するためであって、本発明の保護範囲に対する制限と理解してはいけない。
【0021】
本発明の説明では、方位記述に関して、例えば、上、下、前、後、左、右などに示す方位または位置関係は、図面に基づいて示す方位または位置関係であり、単に本発明の説明を簡単にするためであって、かかる装置または要素は必ず特定の方位を有し、特定の方位構造で操作することを指示、または暗示することではなく、本発明の保護範囲に対する制限と理解してはいけない。
【0022】
本発明の説明では、若干の意味は1つまたは複数であり、複数の意味は2つ以上であり、より大きい、より小さい、超える等は本数を含まないと理解され、以上、以下、以内などは本数を含むと理解される。第一、第二は技術的特徴を区別する目的だけであって、相対的重要性を指示、または暗示したり、指示された技術的特徴の数、または指示された技術的特徴の前後関係を暗黙的に示したりしていると理解してはいけない。
【0023】
本発明の説明では、特に明確な限定がない限り配置、装着、接続などの用語は広義的に理解されるべきであり、当業者は、技術的態様の具体的な内容を参照しながら上記の用語の本発明における具体的な意味を合理的に確定することができる。
【0024】
図1図2に示すように、本発明の実施例はポケットコイルスプリング列10を提供し、布地110と、布地110内に包まれて封入されるばね120とを含み、本実施例の説明では、「上」、「下」、「左」、「右」の方向の位置付けは、図1の符号を参照して理解できるように、布地110は下から上に折り、布地110は上部に開口を有し、布地110の上に左右方向に間隔をあけて複数の溶接継ぎ目111を上下方向に設け、布地110は、隣接する2つの溶接継ぎ目111を介して単一のお互いに独立したポケット112を構成し、各ポケット112の内には、各ばね120を包んで収納できるチャンバーを構成し、溶接継ぎ目111は超音波溶接継ぎ目である。布地110に溶接継ぎ目111を設けることは、本技術分野の公知技術であり、ここでは説明を省略する。
【0025】
布地110の上部に開口があるため、自然に、各ポケット112の上部または頂部に開口113を形成し、ばね120は、開口113を介してポケット112のチャンバーに入たり出たりすることができ、布地110の上部、即ち、各ポケット112の頂部に連続した縫い糸130で縫合し、縫い糸130で各ポケット112の開口113を縫合することにより、各ばね120を圧縮状態にしてポケット112のチャンバーに包むようにする。縫い糸130を取り外すと、ばね120は、自身の弾性作用により、開口113を介して伸び出す。
【0026】
理解できるのは、布地110の上部と下部とともに開口を有してもよく、例えば2つの布地を端が揃えるように合わせると同時に溶接継ぎ目111を設けると、自然に、ポケット112の頂部と底部とともに開口113を有し、上、下二本の縫い糸130により各ポケット112の上、下の開口113を縫合すると、同様に、各ばね120を圧縮状態でポケット112のチャンバーに包むようにできる。
【0027】
ここで、縫い糸130の布地110上での縫合方式は取り外しやすい縫合方式であり、本実施例では、一般的によく見られる編み袋の縫い糸の縫合方式を採用し、ポケットコイルスプリング列の端に糸先を残し、縫い糸の糸先を切ると、縫い糸130を引っ張ることで、縫い糸130を素早く取り外すことができる。縫い糸の縫合方式は単線でも良いし、または二重線縫合でも良い。図17は、縫い糸130が単線縫合を採用する縫製方式を示し、図18は、縫い糸130が二重線縫合を採用する縫製方式を示し、糸先を切った後、矢印の方向に沿って縫い糸130を引っ張ると、縫い糸を快速かつ簡単に取り外すことができる。縫い糸の縫合方式について、当業者は任意に選択でき、素速く糸を抜く目的を達成できれば良い。
【0028】
図3図4に示すように、本発明の実施例はポケットコイルスプリングベッドコアを提供し、上記ポケットコイルスプリング列10を粘着接合することにより構成され、ここで、各ポケットコイルスプリング列10は互いに独立しており、各ポケットコイルスプリング列10の長さは同じであり、接着剤で並列に粘着接合することにより、隣接するポケットコイルスプリング列10を粘着させ、ポケットコイルスプリングベッドコアを構成し、ここで、接着剤による粘着は従来技術によく見られる接着技術であり、ここでは説明を省略する。このようなポケットコイルスプリングベッドコアには、各ポケットコイルスプリング列10に縫い糸130の糸先を残し、各ポケットコイルスプリング列10の糸先を一つずつ取り外すと、各ポケットコイルスプリング列10におけるばねを1つずつ分離することができる。
【0029】
一部の実施例では、布地はポリプロピレンの布地であって、接着剤はポリプロピレンの接着剤であり、いずれも同じポリプロピレンの材質であるが、従来のポケットコイルスプリングベッドコアの製造工程では、布地と接着剤の材質が違うので、材料分離と分別回収が有効にできず、本実施例では、金属材質のばねを分離して取り出したら、接着剤の付いているポリプロピレン材質の布地と一緒にリサイクルすることができる。
【0030】
図5図8に示すように、本発明の実施例はポケットコイルスプリング列およびポケットコイルスプリングベッドコアを提供し、この実施例のポケットコイルスプリング列は前述の実施例のポケットコイルスプリング列と類似し、布地110の上に溶接継ぎ目111を設けて隣接する独立ポケット112を構成し、各ポケット112は、各スプリング120を包んで収納するために使用され、各ポケット112の頂部の開口113は、1本の連続した縫い糸130によって縫合され、その相違点は、本実施例のポケットコイルスプリング列では、布地110の上に、所定の距離をあけて、それぞれ予備隙間114を有し、所定の距離は実際のベッドコアやマットレスのサイズに合わせて任意に選択し、予備隙間114は、隣接する2つの溶接継ぎ目111により構成され、予備隙間114の幅は約ばねの直径の大きさである。この実施例のポケットコイルスプリングベッドコアは単一のポケットコイルスプリング列を折り畳んで構成され、ポケットコイルスプリング列は蛇形の折り畳み形式を採用し、予備隙間に折り畳みを行うことにより、互いに平行する複数列のポケットコイルスプリング列を構成し、隣接する2列のポケットコイルスプリング列は接着剤で粘着接合されている。この実施例のポケットコイルスプリングベッドコアは単一のポケットコイルスプリング列により構成され、ポケットコイルスプリングベッドコアにおける縫い糸130は絶えずに連続した構成形式であり、布地とばねを分離する必要がある場合、縫い糸130を一回取り外すだけで、各ポケットコイルスプリング列におけるばねを全部分離して取り出すことができ、作業効率が高い。
【0031】
図9図14に示すように、本発明の実施例はポケットコイルスプリング列およびポケットコイルスプリングベッドコアを提供し、この実施例のポケットコイルスプリング列は前記実施例のポケットコイルスプリング列と類似し、布地110に溶接継ぎ目111を設けて隣接する独立ポケット112を構成し、各ポケット112は、各ばね120を包んで収納するために使用され、各ポケット112の頂部の開口113は、1本の連続した縫い糸130により縫合され、その相違点は、本実施例のポケットコイルスプリング列において、隣接するポケット112の間には、2つの溶接継ぎ目111を介して間隔を空けて分離され、2つの溶接継ぎ目111の間は分割隙間115を構成し、分割隙間115の大きさは、実際の状況に応じて任意に選択され、分割隙間115の存在により、隣接するポケット112が近接して配置されず、ポケットコイルスプリング列が折り畳んで接続してポケットコイルスプリングベッドコアを構成することに便利である。
【0032】
図9に示しているように、この実施例のポケットコイルスプリングベッドコアは、単一のポケットコイルスプリング列を折り畳んで構成し、ポケットコイルスプリング列は蛇形の折り畳み形式を採用し、互いに平行な複数の列のポケットコイルスプリング列を構成しており、隣接する2列のポケットコイルスプリング列の間には、接続溶接継ぎ目116を介して接続されており、具体的には、隣接する2列のポケットコイルスプリング列が並列に配置されている場合、隣接する2列のポケットコイルスプリング列の分割隙間115は互いに対応し、接続溶接継ぎ目116を介して分割隙間115における布地を接続することにより、2列のポケットコイルスプリング列を接続し、接続溶接継ぎ目116は超音波溶接継ぎ目にしても良いし、超音波溶接継ぎ目によって2列のポケットコイルスプリング列を接続するのは従来技術に属するため、ここでは説明を省略し、ここで、接続溶接継ぎ目116は上下方向に設けられており、接続溶接継ぎ目116は、ポケットコイルスプリング列の長手方向に沿って1つの分割隙間115をあけて順次に配置され、各接続溶接継ぎ目116は、いずれも縫い糸130の下方に位置しており、接続溶接継ぎ目116が縫い糸130に接続されないようにする。
【0033】
同じ列にある接続溶接継ぎ目116は、隣接する他の列の接続溶接継ぎ目116と位置をずらして配置され、各列のポケットコイルスプリング列をコンパクトに粘着接合して一体形成することができ、例えば、第1列のポケットコイルスプリング列と第2列のポケットコイルスプリング列との間には、第1列の接続溶接継ぎ目116により粘着接合され、第2列のポケットコイルスプリング列と第3列のポケットコイルスプリング列との間には、第2列の接続溶接継ぎ目116により粘着接合され、第3列のポケットコイルスプリング列と第4列のポケットコイルスプリング列との間には、第3列の接続溶接継ぎ目116により粘着接合され、第1列の接続溶接継ぎ目116は第2列の接続溶接継ぎ目116と位置をずらしており、第1列の接続溶接継ぎ目116は第3列の接続溶接継ぎ目116と端を揃えているので、このような溶接継ぎ目の接続構造は、各列のポケットコイルスプリング列を波状に配列し、図11に示すように、縫い糸130も波状に配列されている。
【0034】
この実施例のポケットコイルスプリングベッドコアは単一のポケットコイルスプリング列により構成され、ポケットコイルスプリングベッドコアにおける縫い糸130は絶えずに連続した構成形式であり、布地とばねを分離する必要がある場合、縫い糸130を一回取り外すだけで、各列のポケットコイルスプリング列におけるばねを全部分離して取り出すことができ、作業効率が高い。また、接続する2列のポケットコイルスプリング列を超音波溶接継ぎ目で接続し、接着剤の使用を避け、材料の回収とリサイクルに有利である。
【0035】
図15図16に示すように、本発明の実施例はマットレス20を提供し、マットレス20はベッドカバー210とベッドコアとを含み、ベッドカバー210は取り外しやすいベッドカバーを採用し、ベッドカバーの取り外し方式はファスナー、ボタン、マジックテープ(登録商標)などの方式であってもよく、ベッドコアは上記縫い糸を有するポケットコイルスプリングベッドコアであり、マットレスの回収が必要な場合は、ベッドカバーを開けて縫い糸を取り外すだけで、簡単で、快速にばねを取り出し、布地とばねを効果的に分別して回収することができる。
【0036】
以上、図面を参照しながら、本発明の実施例を詳細に説明したが、本発明は上記の実施例に限定されず、当業者が備える知識の範囲内で、本発明の趣旨を逸脱することなく様々な変化を行うことができる。
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【国際調査報告】