(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-30
(54)【発明の名称】操作要素
(51)【国際特許分類】
G05G 5/03 20080401AFI20220623BHJP
H01H 9/16 20060101ALI20220623BHJP
G05G 1/02 20060101ALI20220623BHJP
【FI】
G05G5/03 Z
H01H9/16 G
G05G1/02 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021564389
(86)(22)【出願日】2020-03-04
(85)【翻訳文提出日】2021-12-17
(86)【国際出願番号】 EP2020055716
(87)【国際公開番号】W WO2020221494
(87)【国際公開日】2020-11-05
(31)【優先権主張番号】102019206229.6
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500045121
【氏名又は名称】ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】ZF FRIEDRICHSHAFEN AG
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100186716
【氏名又は名称】真能 清志
(72)【発明者】
【氏名】アーウィン ビエッガー
(72)【発明者】
【氏名】ファビアン シュラデル
(72)【発明者】
【氏名】ジョルジュ テンクホフ
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル パントケ
(72)【発明者】
【氏名】ヨアキム ビラー
【テーマコード(参考)】
3J070
5G052
【Fターム(参考)】
3J070AA07
3J070AA08
3J070BA19
3J070BA41
3J070BA51
3J070CB37
3J070CC71
3J070DA02
3J070DA07
3J070DA11
5G052AA21
5G052AA27
5G052BB01
5G052JB20
(57)【要約】
【課題】本発明は、操作要素に関する。
【解決手段】操作要素は、電気レオロジー材料(12、13)と、可変の磁界または電界を発生させる少なくとも1つの駆動装置(14)と、を含む。駆動装置(14)を用いて、操作者によって知覚される可変の感触を発生させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気レオロジー材料(12、13)と、可変の電界を発生させる少なくとも1つの駆動装置(14)と、を含む、操作要素。
【請求項2】
請求項1に記載の操作要素であって、前記電気レオロジー材料は電気レオロジーエラストマー(12)を備える、操作要素。
【請求項3】
請求項1または2に記載の操作要素であって、前記電気レオロジー材料は電気レオロジー流体(13)を備える、操作要素。
【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載の操作要素であって、前記駆動装置(14)は、第1電極(16)および第2電極(18)を含み、前記第1電極(16)と前記第2電極(18)との間に電界を印加可能である、操作要素。
【請求項5】
請求項4に記載の操作要素であって、前記駆動装置(14)は、少なくとも1つの柔軟な電極(16、18)を備え、前記電気レオロジー材料(12、13)は、少なくとも部分的に前記電極(16、18)の間に配置されている、操作要素。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の操作要素であって、操作者によって知覚される可変の感触を発生させるように構成されている、操作要素。
【請求項7】
請求項1~6の何れか一項に記載の操作要素であって、前記駆動装置(14)は、前記操作要素(10、10a、10b、10c、10d、10e、10f)の可変の剛性をもたらすように構成されている、操作要素。
【請求項8】
請求項1~7の何れか一項に記載の操作要素であって、前記駆動装置(14)は、前記操作要素(10、10a、10b、10c、10d、10e、10f)の可変の形状をもたらすように構成されている、操作要素。
【請求項9】
請求項1~8の何れか一項に記載の操作要素であって、前記駆動装置(14)は、特に、前記操作者によって知覚可能な異なる周波数、異なる持続時間および/または断続的な出力で、前記操作要素(10、10a、10b、10c、10d、10e、10f)の振動を発生させるように構成されている、操作要素。
【請求項10】
請求項1~9の何れか一項に記載の操作要素であって、前記駆動装置(14)は、前記操作要素(10c)の少なくとも一部をアクティブ化の際に表面(45)から突出させる、または前記操作要素(10c)の少なくとも一部を表面(45)に沈ませるように構成されている、操作要素。
【請求項11】
請求項1~10の何れか一項に記載の操作要素であって、前記操作要素は、押しボタンまたはキーとして構成されている、操作要素。
【請求項12】
請求項1~11の何れか一項に記載の操作要素であって、複数の個別操作要素(26、27、28、29、30、31、32、33、34)を含み、複数の前記個別操作要素(26、27、28、29、30、31、32、33、34)は各々、独自の駆動装置(35、36、37、38、39、40、41、42、43)を備える、操作要素。
【請求項13】
請求項5~12の何れか一項に記載の操作要素であって、電気スイッチユニット(50)を作動させる前記第1電極(16)は、少なくとも部分的に手動で可動である、操作要素。
【請求項14】
請求項13に記載の操作要素であって、第1端部に第1電極(16)を備え、前記第1電極(16)は、前記電気スイッチユニット(50)を実現するために、手動でアクティブ化されると中間電極(49)と接触するように配置され、またエラストマーの他端に配置された第2電極(18)を備え、可変の感触を提供するために、前記第2電極(18)は前記第1電極(16)と共に前記駆動装置(14)と結合されている、操作要素。
【請求項15】
請求項13に記載の操作要素であって、第1端部に配置された第1電極(16)と、エラストマーの他端に配置された第2電極(18)と、を備え、可変の感触を提供するために、前記第2電極(18)は前記第1電極(16)と共に前記駆動装置(14)と結合され、前記電気スイッチユニット(50)は、前記第1電極(16)が動く際に電気的な切り替えを実現するために、前記第1電極(16)と前記第2電極(18)との間の容量の変化を監視する手段を含む、操作要素。
【請求項16】
請求項1~15の何れか一項に記載の操作要素であって、3D印刷によって製造される、操作要素。
【請求項17】
請求項1~16の何れか一項に記載の操作要素(10、10a、10b、10c、10d、10e、10f)の使用であって、操作者によって知覚可能な前記操作要素(10、10a、10b、10c、10d、10e、10f)の感触の変化を介して操作者と通信するために、特に振動によって前記操作要素(10、10a、10b、10c、10d、10e、10f)のアクティブ化に関するフィードバックを与えるために、または振動によって前記操作者に入力を促すために、前記操作要素(10、10a、10b、10c、10d、10e、10f)が使用される、使用。
【請求項18】
車両、特に自動車、航空機または船舶における請求項17に記載の操作要素の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、好適には、車両、特に自動車、鉄道車両、航空機または船舶において使用されるような操作要素に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には多数の操作要素が設けられている。操作者は、これらの操作要素を作動することによって注意散漫にいたる可能性がある。これによって、不所望な反応が、または場合によって事故の危険性さえも発生する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような背景から、本発明の課題は、ユーザの注意散漫を最小限に抑えることが可能な操作要素を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、電気レオロジー材料を含む操作要素であって、可変の電界を発生させる少なくとも1つの駆動装置を備える操作要素によって解決される。
【0005】
本発明の課題は、このようにして完全に解決される。
【0006】
本発明によれば、電界の変化によって、操作要素の感触の変化を発生させることができる。これは、特に、操作要素の形状を変化させることによって、および/または操作要素の剛性を変化させることによってもたらすことができる。このようにして、操作要素のユーザとの通信を、ユーザが操作要素自体を見る必要なしに、したがって注意散漫になることなしに達成することができる。
【0007】
本発明の更なる実施形態によれば、電気レオロジー材料は、電気レオロジーエラストマーを備える。
【0008】
半発明の更なる実施形態によれば、電気レオロジー材料は、電気レオロジー流体を備える。
【0009】
両方の場合において、材料の電気レオロジー特性を使用して、電界が電気レオロジー材料に印加される際に、特性変化をもたらすことができる。
【0010】
エラストマーが電気粘性である場合、それは電気的に分極可能なエラストマーである。例えばポリ塩化ビニル、PVCのような、本質的に電気的に分極可能なエラストマーが複数ある。これに対して、他のエラストマーは、例えばSEBS/SIBS/SEPS等のスチレンゴム材料などは、ほぼ分極可能でない。また、分極性粒子をエラストマー中に分散させることもできる。
【0011】
電気レオロジー流体が使用される場合、いうまでもなく、電気レオロジー流体はエラストマーの適切な中空空間に密封して封入されなければならない。
【0012】
電気レオロジーエラストマーの場合、形状の変化および剛性の変化の両方が、電界の影響下で起こり得る。しかしながら、電気レオロジー流体の場合は、効果は粘度の変化に限定される。
【0013】
しかしながら、両方の場合において、操作要素のユーザによって知覚可能な感触の変化が発生する。
【0014】
最も単純な場合に、駆動装置は、第1電極および第2電極を含む。第1電極と第2電極との間に、電界を印加可能である。
【0015】
この場合、駆動装置は、好適には、少なくとも1つの柔軟な電極を備える。電気レオロジー材料は、少なくとも部分的に電極の間に配置されている。
【0016】
したがって、電極のうちの少なくとも1つは、電気レオロジーエラストマーによって形成された本体の端部に配置され、形状、特に本体の長さまたは幅を変えることができる。そのため、当該の電極は、好適には、柔軟に構成されている。
【0017】
本発明の更なる実施形態によれば、駆動装置は、特に、操作者によって知覚可能な異なる周波数、異なる持続時間および/または断続的な出力で、操作要素の振動を発生させるように構成されている。
【0018】
このようにして、入力が例えば正しく行われたことを、振動によってユーザに示すことが可能である。
【0019】
例えば、電話番号の入力が完了したときに、正しい入力が行われたことを、振動によってユーザに示すことができる。または、例えば、特定の値を増加させるために、または特定の値を減少させるために入力を行うべきかを、異なる周波数によってユーザに示すことができる。さらに、異なる周波数を使用して、ユーザに特定のフィードバックを、または入力に対する特定の要件を、与えることができる。これに対応して、ユーザと通信するために、周波数の異なる持続時間および/または断続的な出力を使用することができる。
【0020】
本発明の更なる実施形態によれば、駆動装置は、操作要素の少なくとも一部をアクティブ化の際に表面から突出させる、または操作要素の少なくとも一部を表面に沈ませるように構成されている。
【0021】
このようにして、例えば必要でないときには操作要素を表面に沈めたままにしておき、入力が必要なときにのみ、操作要素を外に出すことができる。
【0022】
操作要素は、好適には、押しボタンまたはキーとして構成されている。
【0023】
本発明の更なる実施形態によれば、操作要素は、複数の個別操作要素を含む。複数の個別操作要素は各々、独自の駆動装置を備える。
【0024】
このようにして、例えば電話番号を入力する入力フィールド全体を実現することができる。
【0025】
本発明の更なる実施形態によれば、第1電極は、電気スイッチユニットを作動させるように構成され、少なくとも部分的に手動で可動である。
【0026】
さもなければ、操作要素は、例えば、スイッチを作動させるプランジャまたは回転ノブとして構成可能であり、電気スイッチユニットの一部とすることができる。一方、操作要素自体も電気スイッチユニットの一部とすることができる。その場合、電気スイッチユニットは、第1電極を介して直接作動される。このために、好適には、第1電極が柔軟な電極を備えることが可能であり、それを介して作動が行われる。
【0027】
本発明の更なる実施形態において、第1電極は、電気レオロジーエラトマーの第1端部に配置され、手動でアクティブ化されると中間電極と接触するように構成されている。
【0028】
そのため、第1電極と中間電極との間に電気スイッチユニットを実現することができる。これに対して駆動装置は、第1電極と、エラストマーの他端に配置された第2電極と、結合されている。可変の感触は、駆動装置によって提供される。
【0029】
このようにして、操作要素は、一方ではスイッチユニットを実現するために、他方ではユーザと通信することができるように可変の感触を提供するために、特に単純に、かつコンパクトに構成されている。
【0030】
本発明の更なる実施形態において、第1電極は第1端部に配置され、第2電極はエラストマーの他端に配置されている。2つの電極は、可変の感触を提供するために、駆動装置と結合されている。この場合、電気スイッチユニットは、第1電極の動きを記録するために、第1電極と第2電極との間の容量の変化を監視する手段を備える。これによって、電気スイッチユニットを切り替えることができる。
【0031】
このようにして、操作要素を電気スイッチユニットと組み合わせることが可能であり、操作要素を駆動装置からガルバニック分離させることができる。
【0032】
本発明による操作要素は、好適には、3D印刷で製造可能である。
【0033】
3D印刷では、ほぼ任意の形状を実現することができる。その結果、操作要素は、異なる用途および要件に容易に適合可能である。
【0034】
既に上述したように、本発明による操作要素は、好適には、操作者と通信するために使用可能である。そのために、操作者によって知覚可能な、操作要素の感触の変化が使用される。この場合、例えば、振動を用いて、操作要素のアクティブ化に関するフィードバックを操作者に与える、または操作者に入力を促すことができる。
【0035】
既述のように、本発明による操作要素は、好適には、車両、特に自動車、鉄道車両、航空機または船舶において使用可能である。
【0036】
いうまでもなく、上述した本発明の特徴および以下に説明する本発明の特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、それぞれ特定された組み合わせだけでなく、他の組み合わせで、または単独で使用することができる。
【0037】
本発明の更なる特徴および利点は、図面を参照する好適な実施形態の以下の説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】電気レオロジーエラストマーを備える本発明による操作要素の概略図である。
【
図2】電気レオロジー流体を備える本発明による操作要素の概略図である。
【
図3】複数の電気レオロジー個別要素からなる本発明による操作要素の概略図である。
【
図4】アクティブ化されていない状態で表面に沈められている本発明による操作要素の部分図である。
【
図5】アクティブ化された状態にある
図5の操作要素の図である。操作要素は、部分的に表面から突出する。
【
図6】9つの個別要素からなる操作要素の概略図である。個別要素は各々、追加的にスイッチ領域を備える。
【
図7】本発明による操作要素の更なる実施形態の拡大図である。操作要素は、一方では電気スイッチ要素として使用可能であり、他方では、変化する感触を介してユーザと通信することができるように、電気レオロジーエラストマーを備える。
【
図8】本発明による操作要素の更なる実施形態の拡大図である。操作要素は、一方では電気スイッチ要素として使用可能であり、他方では、変化する感触を介してユーザと通信することができるように、電気レオロジーエラストマーを備える。電気スイッチ要素は、スイッチングプロセスをトリガするために、容量の変化を電子的に評価する。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1において、本発明による操作要素の概略図が全体として符号10で示されている。これは、ブロック形状の電気レオロジーエラストマー12を備える操作要素10である。操作要素10の両端には、第1電極16および第2電極18の、2つの電極が設けられている。2つの電極16、18には、駆動装置14を介して電圧を印加することができる。この目的のために、符号20によって概略的にのみ示される電圧源、およびスイッチ22が設けられている。電圧源20は、通常、直流電圧または可変直流電圧を出力する電子電圧源であり、スイッチ22は、一般に、適切な制御を介して作動される電子スイッチである、と理解される。
【0040】
電気レオロジーエラストマー12には、分極性粒子が分散している。分極性粒子は、電界が印加されると可逆的に分極する。これよって、
図1の2つの矢印23、24によって示されるように、収縮が起こる。エラストマー12は、本質的に、既に分極可能であってもよい。
【0041】
電極16、18はエラストマー12の端部に配置されている。そのため、電極16、18は、形状の変化に関与できるように、柔軟に構成されるべきである。電圧源20およびスイッチ22を含む駆動装置14によって、エラストマー12の長さの変化または断面の変化を、および/または剛性の変化を達成することができる。振動も達成することができる。
【0042】
電気レオロジーエラストマー12は、図示のようなブロック形状のみでなく、3D印刷によって容易に表現することができるほぼ各々の任意の形状で構成することができる、と理解される。例えば、中空構造、または、同一もしくは異なる個別要素を備える構造化された中空構造であってもよい。
【0043】
図2は、全体として符号10aで示される、本発明による操作要素の第2実施形態を概略的に示す。ここで、以下の図面と同様に、対応する部分には対応する参照番号を使用する。
【0044】
図2による実施形態では、電気レオロジーエラストマーの代わりに、エラストマー12の中空空間に封入されている電気レオロジー流体13が使用される。
【0045】
電極16、18の間に電界が印加されると、流体の、電気レオロジー(分極性)分子が電極16、18の間で整列する。その結果、装置の剛性が増大する。
【0046】
図1または
図2による操作要素10または10aは、それによって例えば電気スイッチが作動されるスイッチ要素の一部であってもよい。つまり、操作要素10または10aは、例えば、それによって電気スイッチが作動される機械的なプランジャの一部とすることができる。駆動装置14は、エラストマー12または流体13の形状および/または剛性を変化させることによって、操作者によって知覚可能な可変の感触を発生させるために使用される。
【0047】
これによって、例えば、特定の入力を行うために操作要素が正しく作動されたかに関するフィードバックを、操作者に与えることができる。さらに、特に、エラストマー12を振動させることができる。その際、異なる周波数、異なる持続時間および/または断続的な出力を使用して、操作者と特定の情報を交換することができる。
【0048】
さらに、操作要素は、
図3に概略的に示されているように、複数の個別要素から構成することもできる。
【0049】
図3による操作要素10bは、例示的に、9つの個別操作要素26、27、28、29、30、31、32、33、34がチェス盤状に配置されて構成されている。各個別操作要素26~34は、独自の駆動装置14を備える。各個別操作要素26~34を、個別に制御することができる(接続部は図示せず)。
【0050】
このようにして、例えば電話のキーパッドのように、より大きな入力フィールドを実現できる。各個別操作要素26~34で、独自のスイッチングプロセスを実現可能である。また各個別操作要素26~34で、形状の変化または剛性の変化を、ひいてはユーザによって知覚可能な変化する感触を発生させることによって、ユーザと通信可能である。
【0051】
図4および
図5には、本発明による操作要素の更なる実施形態が示されており、全体として符号10dで示されている。ここで、操作要素10dは、表面45に埋め込まれ、その内部で可動である。
図5に例示的に示すように、アクティブ化されると、操作要素10d´の一部は、表面45から外側に隆起して突出できる。
【0052】
図6は、チェス盤状に配置された9つの個別操作要素26~34からなる、全体を符号10dで示す更なる操作要素を示す。各個別操作要素26~34は、手動でアクティブ化されると電気的なスイッチングプロセスをトリガするスイッチ領域47をさらに備える。所定の構造に応じて、アクティブ化されていない状態で、既定の圧力点特性が発生する。それを介して、手動作動でスイッチングプロセスをトリガできる(フェールセーフ作動)。アクティブ化された状態で、一方ではスイッチング特性を変更することができ、他方では、上述のように、ユーザとの通信を達成することができる。
【0053】
図7において、更なる操作要素が例示的に示され、全体として符号10eで示されている。この場合、操作要素では、一方では電気スイッチ要素50が2つの電極16、49を備えて実現されている。他方では、可変の感触を発生させるために、操作要素が電気レオロジーエラストマー12と組み合わされている。
【0054】
電気レオロジーエラストマー12の第1端部には、外側に隆起して突出するスイッチ領域47を備える第1電極16が設けられている。これに隣接して、絶縁層51を介して第1電極16から電気的に絶縁された中間電極49がある。外側に隆起して突出するスイッチ領域47が内側に押圧されると、続いて、下に位置する中間電極49と接触する。その結果、第1電極16と中間電極49との間で電気的なスイッチングプロセスが行われる。
【0055】
第2電極18は、電気レオロジーエラストマー12の他端に配置されている。上述のように、形状の変化もしくは長さの変化、または可変の剛性を発生させるために、駆動装置を介して、第1電極16と第2電極18との間に電界を印加することができる。
【0056】
最後に、
図8は、
図7による実施例の変形形態を示す。全体を符号10fで示す操作要素は、やはり第1電極16および第2電極18を備える。これらの電極の間に、電気レオロジーエラストマー12が封入されている。第1電極16は、手動で作動させることができる外側に隆起して突出するスイッチ領域47を備える。
【0057】
しかしながら、
図7による実施形態とは異なり、中間電極の使用は控えられた。代わりに、2つの電極16、17の間の容量は、スイッチユニット50を用いて監視される。スイッチ領域47が押圧されると、スイッチユニット50が容量の変化を記録し、これによって2つの接続部52、54の間のスイッチングプロセスを実行する。この場合、一方の2つの接続部52、54と、他方の2つの電極16、18との間のガルバニック分離を保証することができる。
【符号の説明】
【0058】
10、10a、10b、10c、10d、10e、10f 操作要素
12 エラストマー
13 流体
14 駆動装置
15 コイル
16 第1電極
18 第2電極
20 電圧源
22 スイッチ
23 矢印
24 矢印
26 個別操作要素
27 個別操作要素
28 個別操作要素
29 個別操作要素
30 個別操作要素
31 個別操作要素
32 個別操作要素
33 個別操作要素
34 個別操作要素
35 個別駆動装置
36 個別駆動装置
37 個別駆動装置
38 個別駆動装置
39 個別駆動装置
40 個別駆動装置
41 個別駆動装置
42 個別駆動装置
43 個別駆動装置
45 表面
47 スイッチ領域
49 中間電極
50 スイッチ要素
52 接続部
54 接続
【国際調査報告】