(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-30
(54)【発明の名称】クーポンの認証および不正の低減
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220623BHJP
【FI】
G06Q30/02 352
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021564558
(86)(22)【出願日】2020-04-30
(85)【翻訳文提出日】2021-12-21
(86)【国際出願番号】 US2020030602
(87)【国際公開番号】W WO2020223428
(87)【国際公開日】2020-11-05
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】507314729
【氏名又は名称】カタリナ マーケティング コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【識別番号】100218604
【氏名又は名称】池本 理絵
(72)【発明者】
【氏名】サウスウェル,ティファニー
(72)【発明者】
【氏名】シン,ズービン
(72)【発明者】
【氏名】モナハン,ライアン
(72)【発明者】
【氏名】ディクン,カーク
(72)【発明者】
【氏名】モウ,トニー
(72)【発明者】
【氏名】シュラメック,トッド
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
インセンティブ取引における不正を防止する方法であって、選択された商品に関連付けられたインセンティブについてのメタデータをブランド製造業者から受信することを含み、メタデータは、商品識別子および償還ルールを含む。当該方法は、メタデータを使用してインセンティブの分散型台帳にレコードを作成することをホストに要求することと、モバイルデバイスを介して消費者にインセンティブを提供することと、インセンティブに公開アドレスを割り当てることと、レコード内の公開アドレスに関連付けられた第1の秘密鍵をホストから受信することと、第1の秘密鍵を消費者に提供することと、小売店でのインセンティブの償還を示す第2の秘密鍵を受信することとを含む。当該方法は、インセンティブの償還を認証し、インセンティブの償還が検証されたときに、小売店でのインセンティブの償還を分散型台帳レコードに記録することを含む。また、上記方法を実行するシステムも提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
選択された商品に関連付けられたインセンティブについてのインセンティブメタデータをブランド製造業者から受信し、前記インセンティブメタデータは商品識別子および償還ルールを含み、
前記インセンティブメタデータを用いて前記インセンティブの分散型台帳レコードを作成することを分散型台帳ホストに要求し、
モバイルデバイスを介して消費者に前記インセンティブを提供し、前記インセンティブは前記インセンティブメタデータを含み、
前記インセンティブに公開アドレスを割り当て、前記分散型台帳レコード内の前記公開アドレスのハッシュに関連付けられた第1の秘密鍵を前記分散型台帳ホストから受信し、
前記消費者が前記モバイルデバイスを使用して前記インセンティブを選択したときに、前記第1の秘密鍵を前記消費者に提供し、
小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信し、
前記第2の秘密鍵を用いて前記分散型台帳レコードにアクセスして、前記インセンティブの前記償還を認証し、
前記インセンティブの前記償還が認証されたときに、小売店での前記インセンティブの前記償還を前記分散型台帳レコードに記録する
ことを含む、コンピュータが実施する方法。
【請求項2】
小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信することは、小売店の販売時点管理で前記インセンティブを認証することへの前記消費者による要求に応じて発生し、前記消費者による前記要求は前記第1の秘密鍵を含む、請求項1に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項3】
小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信することは、前記小売店が前記償還ルールが満たされていることを検証し、前記分散型台帳レコードに新しいアドレスを割り当て、前記分散型台帳ホストに前記第2の秘密鍵を要求し、前記分散型台帳レコードに前記インセンティブの前記償還を追加するときに発生する、請求項1または2に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項4】
モバイルデバイスを介して消費者にインセンティブを提供することは、前記消費者を識別するバーコードを前記インセンティブメタデータに含めることを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項5】
前記小売店での前記選択された商品の購買取引に割引が適用されたときに、詳細な償還データをブランド製造業者に提供することをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項6】
前記分散型台帳ホストに対して、前記インセンティブに関連付けられた前記分散型台帳レコードにオファーブロックを含めることを要求することをさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項7】
前記インセンティブの前記償還が成功したときに、前記分散型台帳ホストに対して、前記インセンティブに関連付けられた前記分散型台帳レコードにクリアブロックを含めることを要求することをさらに含む、請求項1~6のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項8】
前記消費者が前記インセンティブを使用するためにインセンティブオファーをクリップしたときに、前記分散型台帳ホストに対して、前記インセンティブに関連付けられたブロックを前記分散型台帳レコードに含めることを要求することをさらに含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項9】
前記小売店の販売時点管理のプリンタで前記インセンティブのハードコピーを印刷するコマンドを前記小売店に提供することをさらに含む、請求項1~8のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項10】
前記インセンティブが償還されたとき、または前記インセンティブを用いた無効な取引を示すエラーが発生したときに、前記分散型台帳ホストから前記インセンティブをクリアすることをさらに含む、請求項1~9のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項11】
1つまたは複数のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと
を含むシステムであって、
前記命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記システムに、
選択された商品に関連付けられたインセンティブについてのインセンティブメタデータをブランド製造業者から受信し、前記インセンティブメタデータは商品識別子および償還ルールを含み、
前記インセンティブメタデータを用いて前記インセンティブの分散型台帳レコードを作成することを分散型台帳ホストに要求し、
モバイルデバイスを介して消費者に前記インセンティブを提供し、前記インセンティブは前記インセンティブメタデータを含み、
前記インセンティブに公開アドレスを割り当て、前記分散型台帳レコード内の前記公開アドレスのハッシュに関連付けられた第1の秘密鍵を前記分散型台帳ホストから受信し、
前記消費者が前記モバイルデバイスを使用して前記インセンティブを選択したときに、前記第1の秘密鍵を前記消費者に提供し、
小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信し、
前記第2の秘密鍵を用いて前記分散型台帳レコードにアクセスして、前記インセンティブの前記償還を認証し、
前記インセンティブの前記償還が認証されたときに、小売店での前記インセンティブの前記償還を前記分散型台帳レコードに記録する
ことを実現させる、システム。
【請求項12】
小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信することにおいて、前記1つまたは複数のプロセッサは、前記第1の秘密鍵を用いて、小売店の販売時点管理で前記インセンティブを認証する命令を実行する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信することにおいて、前記1つまたは複数のプロセッサは、前記小売店が前記償還ルールが満たされていることを検証し、前記分散型台帳レコードに新しいアドレスを割り当て、前記分散型台帳ホストに前記第2の秘密鍵を要求し、前記分散型台帳ホストに前記インセンティブの前記償還を分散型台帳レコードに含めることを要求する命令を実行する、請求項11または12に記載のシステム。
【請求項14】
モバイルデバイスを介して消費者にインセンティブを提供することにおいて、前記1つまたは複数のプロセッサは、前記消費者を識別するバーコードを前記インセンティブメタデータに含める命令を実行する、請求項11~13のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記小売店での前記選択された商品の購買取引に割引が適用されたときに、詳細な償還データをブランド製造業者に提供する命令をさらに実行する、請求項11~14のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項16】
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記分散型台帳ホストに対して、前記インセンティブに関連付けられた前記分散型台帳レコードにオファーブロックを含めることを要求する命令をさらに実行する、請求項11~15のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項17】
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記インセンティブの前記償還が成功したときに、前記分散型台帳ホストに対して、前記インセンティブに関連付けられた前記分散型台帳レコードにクリアブロックを含めることを要求する命令をさらに実行する、請求項11~16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記消費者が前記インセンティブを使用するためにインセンティブオファーをクリップしたときに、前記分散型台帳ホストに対して、前記インセンティブに関連付けられたブロックを前記分散型台帳レコードに含めることを要求する命令をさらに実行する、請求項11~17のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記小売店の販売時点管理のプリンタで前記インセンティブのハードコピーを印刷するコマンドを前記小売店に提供する命令をさらに実行する、請求項11~18のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項20】
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記インセンティブが償還されたとき、または前記インセンティブを用いた無効な取引を示すエラーが発生したときに、前記分散型台帳ホストから前記インセンティブをクリアする命令をさらに実行する、請求項11~19のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項21】
バーコードを含む、ブランドおよびコンテンツプロバイダに応じたインセンティブメタデータを提供し、
前記バーコードが検出されたときに、第1の小売店の販売時点管理からインセンティブの認証の要求を受信し、前記要求は、オファーコード、シリアル化されたバーコード、および前記販売時点管理でスキャンされた商品コードを含み、
インセンティブ履歴に基づいて、前記インセンティブメタデータで識別されるインセンティブを認証し、
前記販売時点管理において前記第1の小売店に認証メッセージを提供し、
取引に割引が適用されたときに、前記ブランドに詳細な償還データを提供し、
取引データをデータベースに格納する
ことを含む、コンピュータが実施する方法。
【請求項22】
インセンティブメタデータを提供することは、消費者識別子、モバイルデバイス識別子、および商品コードのうちの少なくとも1つを提供することを含む、請求項21に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項23】
インセンティブ履歴に基づいて前記インセンティブを認証することは、ビジネスルール、アンチスタッキングルール、およびゲーティングルールのうちの1つを認証エンジンにおいて前記インセンティブメタデータに適用することを含む、請求項21または22に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項24】
インセンティブ履歴に基づいて前記インセンティブを認証することは、分散型台帳ホストにおいて前記インセンティブに関連付けられたクリップブロックを検証することを含む、請求項21~23のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項25】
インセンティブ履歴に基づいて前記インセンティブを認証することは、登録ツールを用いて消費者の識別情報を検証することを含む、請求項21~24のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項26】
インセンティブ履歴に基づいて前記インセンティブを認証することは、小売インテグレータから、ネットワーク内の複数の小売店の前記第1の小売店の識別情報を受信することと、第2の小売店が前記インセンティブの認証の要求を行ったかどうかを検証することを含む、請求項21~25のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項27】
インセンティブ履歴に基づいて前記インセンティブを認証することは、前記第1の小売店から、前記インセンティブがアンチスタッキングルールに違反しているという表示を受信することを含む、請求項21~26のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項28】
前記第1の小売店が前記インセンティブメタデータで識別される商品の在庫を有していないときに、前記第2の小売店に前記インセンティブメタデータを提供することをさらに含む、請求項21~27のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項29】
前記販売時点管理において前記第1の小売店に認証メッセージを提供することは、インセンティブ償還ブロックを含む分散型台帳ネットワークにアクセスするために、前記販売時点管理においてクライアントデバイスに暗号化された鍵を提供することを含む、請求項21~28のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項30】
前記インセンティブメタデータで識別される消費者に前記インセンティブのハードコピーを印刷するように、前記第1の小売店の前記販売時点管理のプリンタにコマンドを提供することをさらに含む、請求項21~29のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項31】
バーコードを含む、ソースおよびコンテンツプロバイダに応じた証明書メタデータを提供し、
前記バーコードが検出されたときに、第1の場所のオペレーションポイントから証明書の認証の要求を受信し、前記要求は、オファーコード、シリアル化されたバーコード、および前記オペレーションポイントでスキャンされた商品コードを含み、
ログ履歴に基づいて、前記証明書メタデータで識別される証明書を認証し、
前記オペレーションポイントにおいて前記第1の場所に認証メッセージを提供し、
オペレーションに割引が適用されたときに、前記ソースに詳細な償還データを提供し、
オペレーションデータをデータベースに格納する
ことを含む、コンピュータが実施する方法。
【請求項32】
前記証明書メタデータを提供することは、消費者識別子、モバイルデバイス識別子、および商品コードのうちの少なくとも1つを提供することを含む、請求項31に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項33】
インセンティブ履歴に基づいて前記証明書を認証することは、ビジネスルール、アンチスタッキングルール、およびゲーティングルールのうちの1つを認証エンジンにおいて前記証明書メタデータに適用することを含む、請求項31または32に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項34】
インセンティブ履歴に基づいて前記証明書を認証することは、分散型台帳ホストにおいて前記証明書に関連付けられたクリップブロックを検証することを含む、請求項31~33のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項35】
証明書履歴に基づいて前記証明書を認証することは、登録ツールを用いて消費者の識別情報を検証することを含む、請求項31~34のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項36】
証明書履歴に基づいて前記証明書を認証することは、小売インテグレータから、ネットワーク内の複数の小売店の前記第1の場所の識別情報を受信することと、第2の場所が前記証明書の認証の要求を行ったかどうかを検証することを含む、請求項31~35のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項37】
証明書履歴に基づいて前記証明書を認証することは、前記第1の場所から、前記証明書がアンチスタッキングルールに違反しているという表示を受信することを含む、請求項31~36のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項38】
前記オペレーションポイントにおいて前記第1の場所に認証メッセージを提供することは、証明書償還ブロックを含む分散型台帳ネットワークにアクセスするために、前記オペレーションポイントにおいてクライアントデバイスに暗号化された鍵を提供することを含む、請求項31~37のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項39】
前記第1の場所が前記証明書メタデータで識別される商品の在庫を有していないときに、前記第2の場所に前記証明書メタデータを提供することをさらに含む、請求項31~38のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【請求項40】
前記証明書メタデータで識別されるユーザに前記証明書のハードコピーを印刷するように、前記第1の場所の前記オペレーションポイントのプリンタにコマンドを提供することをさらに含む、請求項31~39のいずれか1項に記載のコンピュータが実施する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、2019年4月30日に出願されたTiffany SOUTHWELLらへの「COUPON VALIDATION AND FRAUD MITIGATION」と題する米国仮特許出願第62/841,101号に関連し、PCT規則に基づいて優先権を主張するものであり、その内容は全ての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、クーポンの認証および不正の低減を行うシステムおよび手順に関する。より具体的には、本明細書に開示される実施形態は、不正の低減のために、ブロックチェーン技術を適用して、消費者のオファーを認証、管理、および記録することに関する。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、コンピュータが実施する方法が、以下を含む。まず、選択された商品に関連付けられたインセンティブについてのインセンティブメタデータをブランド製造業者から受信し、前記インセンティブメタデータは商品識別子および償還ルールを含む。コンピュータが実施する方法はまた、前記インセンティブメタデータを用いて前記インセンティブの分散型台帳レコードを作成することをサーバホストに要求し、モバイルデバイスを介して消費者に前記インセンティブを提供し、前記インセンティブは前記インセンティブメタデータを含み、前記インセンティブに公開アドレスを割り当て、前記分散型台帳レコード内の前記公開アドレスのハッシュに関連付けられた第1の秘密鍵を前記サーバホストから受信することを含む。コンピュータが実施する方法はまた、前記消費者が前記モバイルデバイスを使用して前記インセンティブを選択したときに、前記第1の秘密鍵を前記消費者に提供し、小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信し、前記第2の秘密鍵を用いて前記分散型台帳レコードにアクセスして、前記インセンティブの前記償還を認証し、前記インセンティブの前記償還が認証されたときに、小売店での前記インセンティブの前記償還を前記分散型台帳レコードに記録することを含む。
【0004】
一実施形態では、システムが、1つまたは複数のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを含む。前記1つまたは複数のプロセッサが前記命令を実行したとき、前記命令は、前記システムに、選択された商品に関連付けられたインセンティブについてのインセンティブメタデータをブランド製造業者から受信し、前記インセンティブメタデータは商品識別子および償還ルールを含むことを実現させる。前記命令はまた、前記1つまたは複数のプロセッサが前記命令を実行したとき、前記システムに、前記インセンティブメタデータを用いて前記インセンティブの分散型台帳レコードを作成することをサーバホストに要求し、モバイルデバイスを介して消費者に前記インセンティブを提供し、前記インセンティブは前記インセンティブメタデータを含み、前記インセンティブに公開アドレスを割り当て、前記分散型台帳レコード内の前記公開アドレスのハッシュに関連付けられた第1の秘密鍵を前記サーバホストから受信し、前記消費者が前記モバイルデバイスを使用して前記インセンティブを選択したときに、前記第1の秘密鍵を前記消費者に提供することを実現させる。前記命令はまた、前記1つまたは複数のプロセッサが前記命令を実行したとき、前記システムに、小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信し、前記第2の秘密鍵を用いてブロックチェーンレコードにアクセスして、前記インセンティブの前記償還を認証し、前記インセンティブの前記償還が認証されたときに、小売店での前記インセンティブの前記償還を前記ブロックチェーンレコードに記録することを実現させる。
【0005】
一実施形態では、コンピュータが実施する方法が、以下を含む。まず、バーコードを含む、ブランドおよびコンテンツプロバイダに応じたインセンティブメタデータを提供し、前記バーコードが検出されたときに、第1の小売店の販売時点管理からインセンティブの認証の要求を受信し、前記要求は、オファーコード、シリアル化されたバーコード、および前記販売時点管理でスキャンされた商品コードを含む。コンピュータが実施する方法はまた、インセンティブ履歴に基づいて、前記インセンティブメタデータで識別されるインセンティブを認証し、前記販売時点管理において前記第1の小売店に認証メッセージを提供し、取引に割引が適用されたときに、前記ブランドに詳細な償還データを提供し、取引データをデータベースに格納する。
【0006】
一実施形態では、コンピュータが実施する方法が、以下を含む。まず、バーコードを含む、ソースおよびコンテンツプロバイダに応じた証明書メタデータを提供し、前記バーコードが検出されたときに、第1の場所のオペレーションポイントから証明書の認証の要求を受信し、前記要求は、オファーコード、シリアル化されたバーコード、および前記オペレーションポイントでスキャンされた商品コードを含む。コンピュータが実施する方法はまた、ログ履歴に基づいて、前記証明書メタデータで識別される証明書を認証し、前記オペレーションポイントにおいて前記第1の場所に認証メッセージを提供し、オペレーションに割引が適用されたときに、前記ソースに詳細な償還データを提供し、オペレーションデータをデータベースに格納する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】いくつかの実施形態にしたがって、消費者がネットワークを介して償還して会計できるクーポンを、不正の可能性を低減して提供するように構成されたシステムを示す図である。
【
図2】いくつかの実施形態による、
図1のシステム内のいくつかのデバイスの特徴および構成要素をより詳細に示す図である。
【
図3】いくつかの実施形態による、クーポンをオファー、認証、および償還する方法が実行されるデバイスおよびステップを含むブロック図である。
【
図4】いくつかの実施形態による、コンテンツプロバイダ、小売インテグレータ、およびクーポンサーバを含むブロック図である。
【
図5】いくつかの実施形態による、ハードウェアおよびクーポンのライフサイクルにおけるステップを含むブロック図である。
【
図6】いくつかの実施形態による、クーポン、証明書、またはバウチャーを認証する方法のステップを示す図である。
【
図7】いくつかの実施形態による、クーポン、証明書、またはバウチャーを認証する方法のステップを示す図である。
【
図8】いくつかの実施形態による、証明書を認証する方法のステップを示す図である。
【
図9】いくつかの実施形態による、本明細書に開示された方法の少なくともいくつかを実行するように構成されたコンピュータシステムのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
同一または類似の参照数字を有する要素および特徴は、同一または類似の説明または機能を共有する。
【0009】
以下の詳細な説明では、本開示の完全な理解を得るために、多数の具体的詳細が記載されている。しかし、当業者には、本開示の実施形態は、これらの具体的詳細の一部を有せず実施することができることが明らかであろう。他の例では、周知の構造や技術は、本開示を不明瞭にしないように詳細に示されていない。
【0010】
消費者ネットワークや商品広告業界では、クーポンの償還(redemption)における不正やエラーにより、年間数億ドルの損害が発生している。直接的な経済的損失に加えて、不正に関連して分割された負債によって生じる負の環境がある。特に、ブランド製造業者と小売店との間のビジネス関係は、例えば、選択された商品のプロモーションキャンペーンが不正や無効申し立てに巻き込まれた場合には、混乱し疲弊する。モバイルネットワークの出現と普及により、オファーや広告、財務データを電子的に発信できるようになったことが、この問題をさらに悪化させている。
【0011】
本明細書で提供されるようなシステムは、クーポン取引(例えば、クーポンのオファーから償還まで)のブランド製造業者側と小売店側を処理する集中型および分散型のネットワークシステムによって提供される技術的ソリューションを適用することによって、上記の問題を解決するように構成されている。さらに、いくつかの実施形態では、クーポン取引の各段階を表すブロックチェーンレコード(blockchain record)という技術的特徴が追加されている。ブロックチェーンレコードは、集中型または分散型のネットワークシステムのサーバからの要求に応じて、ブロックチェーンネットワーク内のブロックチェーンホストによって生成されてもよい。クーポン取引をブロックチェーンレコードに記録するための待ち時間を低く維持することが望ましい。したがって、いくつかの実施形態は、償還の問題を回避するために、ブロックチェーンホストとのロバストで効率的な通信を含む。本明細書に開示される実施形態は、クーポンが販売時点管理(POS)デバイスによって認証される準備ができていないときに、レジの通路でユーザにクーポンを提供するという共通の問題を回避する。
【0012】
図1は、消費者101がネットワーク150を介して償還して会計できるクーポン140を、不正の可能性を低減して提供するように構成されたシステム10を示す図である。より一般的には、本明細書に開示された実施形態に合致するクーポン140は、選択された商品122(例えば、ブランド商品)に関連する任意のプロモーション(例えば、クーポン、バウチャー・リベートなど)であってもよい。限定されるものではないが、ネットワーク150は、インターネットやサーバ130A、サーバ130B(以下、総称して「サーバ130」と呼ぶ)およびデータベース152などのリモートサーバに接続する、モバイルデバイス110-1、家庭用コンピュータ、テレビ、任意の他のセンサおよびデバイスを含むことができ、これらは無線(例えば、セルラーネットワーク、Wi-Fi、Bluetoothなど)または有線チャネル(例えば、電話回線、イーサネットなど)を介して相互に通信可能に接続される。サーバ130、およびデータベース152のデバイスは、それぞれ、少なくともメモリ回路と1つまたは複数のプロセッサ回路を含み得る。メモリ回路は、プロセッサ回路によって実行されると、デバイス、サーバ130、およびデータベース152に、本明細書に開示される方法における少なくともいくつかのステップを実行させる命令を含み得る。
【0013】
サーバ130Aは、パブリッシャーを含み得る。したがって、サーバ130Aは、消費者向けパッケージ商品(CPG)の製造業者と協力して、店内プリンタ115およびロード・トゥ・カード(load-to-card)ネットワークを通じて商品122を宣伝・広告するパブリッシャーサーバであってもよい。したがって、サーバ130Aは、CPGクーポン140をシリアル化し、登録し、ブロックチェーンネットワーク155のブロックチェーンレコードに提供することができる。いくつかの実施形態では、サーバ130Aは、消費者101がサーバ130Aによって提供されるネットワークサービスの会員であることを証明するロイヤリティカード130に基づいて、ネットワーク150を介して(例えば、消費者モバイルデバイス110-1を介して)消費者101にクーポン140を配布することもできる。
【0014】
いくつかの実施形態では、サーバ130Bは、ブロックチェーンネットワーク155の一部であってもよい。いくつかの実施形態では、サーバ130Bは、各クーポン140のブロックチェーンレコードを作成してホストすることができる。ブロックチェーンネットワーク155は、CPGブランドと協力して、プロモーションキャンペーンなどを通じてクーポン140を発行および配布する1つまたは複数のCPGコンテンツ配信者によってホストされてもよい。したがって、1つまたは複数のCPGコンテンツ配信者がブロックチェーンネットワーク155をホストすることで、業界標準を設定することが望ましい場合がある。
【0015】
ブロックチェーンレコードは、クーポン履歴の様々なステップ(オファー、認証、消費者による償還)に対応するブロックのシーケンスを含むことができる。トランザクションのブロックは、暗号化リンケージで連結される。より一般的には、サーバ130は、小売店での買い物、消費者ブランド、サービス、情報、娯楽、旅行、ビジネスなどを含む任意のネットワークサービスを消費者101に提供してもよい。消費者101は、モバイルデバイス110-1などのインターネット対応デバイスを介して、サーバ130、および任意の他のネットワークサーバにアクセスすることができる。
【0016】
ロイヤリティカード130は、サーバ130Aがホストするネットワークサービスに帰属する識別情報(ID)を含み得る。ロイヤリティカード130を用いて、消費者101は、ネットワーク150を通じて提供されるロイヤリティサービスに、モバイルデバイス110-1を用いて遠隔地からアクセスすることができる。モバイルデバイス110-1は、広告デジタル識別子、IPアドレス、またはInteractive Advertising Bureau(iAB)によって定められたガイドラインに従ったPII安全な他のIDネーミングスキームなどの個人識別情報(PII)を含み得る。いくつかの実施形態では、消費者は、小売店舗内(例えば、店舗の特定のセクション)、または小売店舗の販売時点管理(POS)170に位置し得る。
【0017】
モバイルデバイス110-1は、サーバ130によってホストされる1つまたは複数のアプリケーションプログラミングインターフェース(API)122-1、またはソフトウェア開発キット(SDK)122-2(以下、総称して「アプリケーション122」と呼ぶ)を含み得る。限定されるものではないが、複数のサーバ130は、デバイスにインストールされた複数のアプリケーション122をホストし、ユーザに異なるネットワークサービスを提供することができる。いくつかの実施形態において、サーバ130の少なくとも1つは、POS170での商品122の1つの購買において有効な、消費者101のためのクーポン140をホストしてもよい。クーポンは、消費者のモバイルデバイス上に表示されるバーコードまたはQRコード(登録商標)であってもよく、選択された商品が買い物かご120に含まれるときに、キャッシャー103によって、または自動的に、IDデバイス110-2またはPOSデバイス110-3によってスキャンされ得る。IDデバイス110-2は、モバイルデバイス110-1、ロイヤリティカード130、または消費者の顔の画像もしくは他の生体識別情報(例えば、指紋、瞳孔パターンなど)のいずれかによって消費者101を識別するように構成されたビデオカメラまたは画像取得デバイスを含んでもよい。クーポンの償還がサーバ130Aまたはサーバ130Bのいずれかによって認証されると、割引が取引に適用される。以下、携帯電話110-1、IDデバイス110-2、およびPOSデバイス110-3を総称して「クライアントデバイス110」と呼ぶ。
【0018】
データベース152は、ネットワーク150を介してサーバ130Aおよび130Bのいずれかにアクセス可能な、1つまたは複数のデータベースを含み得る。いくつかの実施形態では、サーバ130Aおよび130Bのそれぞれは、情報にプライバシーおよびセキュリティを提供するように構成されたファイアウォールを介してネットワーク150に結合された、独自のデータベースを含んでもよい。
【0019】
図2は、いくつかの実施形態による、システム10のいくつかのデバイスの特徴および構成要素をより詳細に示している。クライアントデバイス210は、ネットワーク150を介してサーバ230と通信可能に接続されている。サーバ230は、ネットワーク150を介してデータベース252にアクセスすることもできる。いくつかの実施形態では、データベース252は、サーバ230の一部であってもよい。アーキテクチャ200は、1つのサーバ230と1つのクライアントデバイス210しか示していないが、いくつかの実施形態では、複数のクライアントデバイスがネットワーク150を介して複数のサーバに接続してもよく、そのうちクライアントデバイス210とサーバ230は一例に過ぎない。クライアントデバイス210は、パーソナルコンピュータ、ポータブルまたはモバイルコンピュータ(例えば、ラップトップ)、携帯電話、スマートフォン、パームデバイス、または、プリンタ、スマートプリンタ、またはディスプレイなどの他のデバイスを含み得る。
【0020】
クライアントデバイス210およびサーバ230は、プロセッサ212-1およびメモリ220-1(クライアントデバイス210)、プロセッサ212-2、およびメモリ220-2(サーバ230)を含むことができ、以下、総称して 「プロセッサ212」および「メモリ220」と呼ぶ。クライアントデバイス210の通信モジュール218-1およびサーバ230の通信モジュール218-2は、これらのデバイスのそれぞれとネットワーク150とのインターフェースを実現する(以下、総称して「通信モジュール218」と呼ぶ)。通信モジュール218は、Bluetooth、近距離無線通信(near field coupling)、Wi-Fiなどの無線周波数信号を送受信するように構成された無線周波数回路およびアンテナを含み得る。その点に関して、通信モジュール218は、クライアントデバイス210としての1つまたは複数のクライアントデバイスと、サーバ230としての1つまたは複数のサーバとが、ネットワーク150とは別に、相互に直接通信することを可能にしてもよい。
【0021】
メモリ220-1は、プロセッサ212-1によって実行されると、クライアントデバイス210に本明細書に開示された方法の少なくともいくつかを実行させる命令を含むアプリケーション222(例えば、API122-1、SDK122-2)を含み得る。いくつかの実施形態では、アプリケーション222は、消費者の承認を得て、サーバ230によってインストールされ、ホストされ得る。同様に、メモリ220-2は、プロセッサ212-2によって実行されたときに、本開示に合致する方法の少なくともいくつかをサーバ230に実行させる命令を有する認証エンジン(certificate engine)240を含み得る。
【0022】
認証エンジン240は、アイデンティティ相関分析を行い、ビジネスルール、広告ルール、および消費者プロファイルを考慮して、消費者へのオファーを認証、認証(有効化)、および修正する。いくつかの実施形態では、認証エンジン240は、相関ツール242を含む。いくつかの実施形態では、相関ツール242は、ビジネスルールに基づく分析アルゴリズムを含む。いくつかの実施形態では、相関ツール242は、消費者の識別情報に基づくアルゴリズムを含み、証明書のエラー、不正、およびその他の不整合を処理する。いくつかの実施形態では、登録ツール244は、アイデンティティ解決アルゴリズムを含み、アイデンティティマッピングおよび新規加入者のオンボーディング(onboarding)を実行するように構成される。
【0023】
データベース252は、クライアントデバイス210を操作する消費者の購買情報を含み得る。また、データベース252は、クライアントデバイス210のデバイス識別コードと消費者の購買履歴とを関連付けた相関テーブルを含んでもよい。また、データベース252は、小売店舗からのの情報や、ブランド製造商品の情報を含んでいてもよい。
【0024】
クライアントデバイス210はまた、入力デバイス214および出力デバイス216などの1つまたは複数の周辺デバイスを含むか、またはそれらと通信可能に接続されていてもよい。
【0025】
図3は、いくつかの実施形態による、クーポンをオファー、認証、および償還する方法が実行されるデバイスおよびステップを含むブロック
図300を示す。ブロック
図300のステップの時系列は、上(前)から下(後)に進行する。一般的に、ブロック
図300のイベントは、図に示された特定の実施形態に関わらず、任意の時間に、同時にまたは重複して発生し得る。
【0026】
製造業者(例えば、サーバA)は、クーポン(オファー)を作成し、消費者に送信する。クーポンは、バウチャーのような選択された商品(例えば、ブランド商品)に関連するプロモーションであってもよいし、その他の付加価値証明書であってもよい。例えば、プロモーションは、商品の購買のためのバウチャー(例えば、5ドルのバウチャー)、またはリベート(例えば、1ドル節約!)を含み得る。次に製造業者は、オファー用のブロックスレッドを開くブロックチェーンホスト(例えば、サーバB)にクーポンの取引を登録する。このようにしてクーポンにはIDが割り当てられ、そのIDは、価値(value)、それに関連付けられた商品アイテム、オファーが行われた(そしておそらくオファーを受け入れた)消費者のIDとともにブロックチェーンデータベースに保存される。
【0027】
その後、消費者は、クーポンを使用することを決定し、小売店舗のPOSでクーポンを提示する。消費者は、POSで、クーポンやオファーのバーコードやQRコードをスキャンしてもよい。POSは、オファーをクーポンがクリップされたブロックチェーンホストに送信し、ブロックチェーンに基づいて、真正性、初回使用、消費者ID、商品数量、オファーの条件、およびオリジナルのクーポンオファーに含まれるその他の詳細を確認する。ブロックチェーンホストは、クーポンの償還を認証し(製造業者が発行したバーコードであるか?ステップ302)、バーコードが不正とみなされないこと(ステップ304)、バーコードが以前に使用されていないこと(ステップ306)、購買条件が満たされていること(例えば、支払い完了、ステップ308)を確認する。そして、ブロックチェーンホストは、認証メッセージをPOSに伝送する。上記に関連していずれかが失敗だった場合、消費者はプロモーション割引を拒否される(ステップ316)。購買条件まですべてのステップを完了する場合、ブロックチェーンホストは、同じ商品に対する複数のオファーがないこと(ステップ310)、および同じ商品に対する複数のオファーを組み合わせて同時に使用することができないことも認証する必要がある。どのオファーを許可するかは、ブロックチェーンホストがプロモーションメタデータとアンチスタッキングルールとに基づいて決定する(ステップ312)。システムは、どのオファーが許可されているかを検証する(ステップ314)。これまでのゲーティングルールおよび制限がすべて満たされている場合、POSは、クーポン、証明書、またはバウチャーの償還が可能であることを示すメッセージをブロックチェーンサーバに送信する(ステップ318)。その後、ブロックチェーンホストは、ブロックチェーンシーケンスを完了し、データベースに格納するか、またはメモリから削除することができる。いくつかの実施形態では、ブロックチェーンホストは、クーポン、証明書、バウチャー、または確認書のレコードに「償還された」ラベルを関連付け、そのレコードをデータベースに格納してもよい(ステップ318)。
【0028】
図4は、いくつかの実施形態による、コンテンツプロバイダ435-1、435-2、および435-3(以下、総称して「コンテンツプロバイダ435」と呼ぶ)、小売店470-1、470-2、470-3、および470(以下、総称して「小売店470」と呼ぶ)、小売インテグレータ475、およびクーポンサーバ430Bを含むブロック
図400を示す。いくつかの実施形態では、コンテンツプロバイダ435および小売インテグレータ475は、ネットワークに結合されたサーバ(例えば、サーバ130)である。コンテンツプロバイダ435は、複数のブランド製造業者420-1、420-2、420-3、および420-4(以下、総称して「ブランド製造業者420」と呼ぶ)のうちの1つによる要求に応じて、例えば、商品キャンペーンのために、クーポンオファーを作成する。より一般的には、クーポンは、ブランド商品に関連する任意のプロモーション、例えば、バウチャー、またはその他の付加価値証明書であってもよい。コンテンツプロバイダ435は、クーポンを発行し、例えば、クーポンを1人または複数の消費者に(消費者のモバイルデバイスを介して)転送する。クーポンサーバ430Bは、コンテンツプロバイダが発行したクーポンを管理する。
【0029】
消費者がクーポンを「クリップ」すると、クーポンサーバ430Bのクーポンのブロックチェーンレコードに消費者IDが追加される。消費者は、クーポンに関連付けられた商品を取り扱う複数の小売店470のいずれかで、例えば、小売店POS(例えば、POS170)で、クーポンを償還することができる。いくつかの実施形態では、小売インテグレータ475は、小売店のPOSデバイス(例えば、POSデバイス110-3)にインストールされたAPIアプリケーションをホストし、消費者がクーポンの償還を要求するときに、オファーバーコードなどのクーポンに関連するメタデータの配布を処理する。小売インテグレータ475は、クーポン情報および消費者からの償還要求をクーポンサーバ430Bに伝送する。クーポンサーバ430Bは、次に、クーポンの償還を検証し、認証する(またはしない)。いくつかの実施形態では、クリアリングハウス431Bは、クラウドレポーティングサーバ430Aと通信して、小売インテグレータ475およびコンテンツプロバイダ435を連係させ、ブランド製造業者420と、ブランド製造業者420が提供する商品を販売する小売店470とをリンクさせる。
【0030】
図5は、いくつかの実施形態による、クーポンのライフサイクルにおけるハードウェアおよびステップを含むブロック
図500を示す。ハードウェアは、いくつかの実施形態によれば、クーポン取引(例えば、証明書またはバウチャー)のブロックチェーンを形成するために相互作用するパブリッシャー535およびブロックチェーンホスト530Bを含む。CPG製造業者502は、クーポンをパブリッシャーに提供する(ステップ503)。CPG製造業者502は、新商品を市場に押し出すための広告キャンペーンに関心がある可能性があり、したがって、消費者501にクーポンを提供するためにパブリッシャー535と協力する。パブリッシャー535は、提供者(provider)504および配布者(distributor)506を含んでもよい。パブリッシャー535は、ブロックチェーンホスト530Bに対して、クーポンデータを有する第1のブロック521の作成を要求する(ステップ505A)。クーポンデータは、キャンペーンの日付、償還ルール、およびCPG製造業者502が発行することを決定する可能性のあるいくつかのクーポンのそれぞれに対するシリアル番号を含み得る。いくつかの実施形態では、CPG製造業者502は、ステップ503において、各クーポンに一意のシリアル番号を提供し、CPG製造業者502をクーポンと安全にリンクさせる。したがって、CPG製造業者502は、クーポンの不正から保護され得る。
【0031】
その後、ブロックチェーンホスト530Bは、オファーブロックを作成し、パブリッシャー535に通知する。パブリッシャー535は、クーポンを、配布者506を介して1つまたは複数の消費者501に配布する(ステップ505B)。いくつかの実施形態では、パブリッシャー535は、ステップ505Bにおいて、クーポンが消費者501に送信されたことを示すオファーブロックを追加することをブロックチェーンホスト530Bに要求することができる。いくつかの実施形態では、オファーブロックは、クーポンが送信された消費者501のIDを含んでもよい。消費者501は、クーポンを受信する(ステップ507A)。
【0032】
クーポンが消費者501にクリップまたはプリントされると、パブリッシャー535は、クーポンに公開アドレスを割り当てる(ステップ507B)。公開アドレスは、モバイルデバイス内の画像、バーコード、またはQRコードを含んでもよく、ブロックチェーンレコードにおいて公に閲覧可能である。ブロックチェーンホスト530Bは、ブロックチェーンレコード内にクリップブロック523を作成し、パブリッシャー535に通知する。ブロックチェーンホスト530Bは、公開アドレスをハッシュ化し、ブロックチェーンレコードにアクセスするための秘密鍵を作成する。その後、パブリッシャー535は、消費者501に秘密鍵を提供する。
【0033】
消費者501が小売店570でクーポンを償還すると(ステップ509)、小売店570は、POSデバイスを介して秘密鍵を提供することにより、ブロックチェーンレコードにアクセスしてクーポンを認証する(ステップ511)。小売店570は、秘密鍵を用いて公開アドレスをロック解除し、ブロックチェーンレコード内のクーポンデータを認証する(ステップ513)。ブロックチェーンホスト530Bは、複数の当事者のコンセンサスを利用して、関連するブロックチェーンレコードでクーポンデータを検証することで、小売店570の不正を防止する。このように、ブロックチェーンホスト530Bは、小売店570が、クーポンが信頼できることを迅速に確証するのを助けることができる。ブロックチェーンホスト530Bは、クーポンの償還ルールを扱う。したがって、クーポンのアクセスまたは償還は、秘密鍵を介して提供され、それがない場合には、クーポンを償還することができない。ブロックチェーンホスト530Bに提示されたクーポンの認証情報が正当なものであり、償還ルールが満たされると、ブロックチェーンホスト530Bは、新しいアドレスと新しい秘密鍵とを有する償還ブロック525をブロックチェーンネットワークに追加し、新しい秘密鍵を小売店570に提供する。その後、小売店は、償還を適用し、新しい秘密鍵を含む償還確認書をパブリッシャー535に送信する(ステップ515)。パブリッシャー535は、新しい秘密鍵を使用してブロックチェーンレコードにアクセスして償還取引を認証し、ブロックチェーンホスト530Bにクリアブロック(clear block)527をブロックチェーンレコードに追加することを要求する(ステップ517)。いくつかの実施形態では、クリアブロックは、2回目の使用を避けるためにクーポンをクリアする情報を含み、償還取引の情報を含む。このようにして完成したブロックチェーンレコード全体を、後の監査のために、データベースに保存してもよい。
【0034】
図6は、いくつかの実施形態による、クーポン、証明書、またはバウチャーを認証する方法600のステップを示す。方法600は、
図1に図示された複数のサーバのうちのいずれか1つによって少なくとも部分的に実行され得る。例えば、方法600のステップの少なくともいくつかは、アプリケーションが第1のサーバが提供するプロモーションにアクセスするためのコードを実行するモバイルデバイス内の1つのコンポーネント、もしくは第1のサーバまたは第2のサーバ(例えば、それぞれサーバ130Aおよび130B)内のコンポーネントによって実行されてもよい。第2のサーバは、第1のサーバ(例えば、サーバ130B、クーポンサーバ430B、およびブロックチェーンホスト530B)からの要求に応じて、プロモーションの取引に関連付けられたブロックチェーンを作成するように構成されたブロックチェーンホストを含んでもよい。したがって、方法600のステップの少なくともいくつかは、1つまたは複数のサーバまたはモバイルデバイスのメモリに格納されたもしくはサーバまたはモバイルデバイスによってアクセス可能なコマンドを実行するプロセッサによって実行され得る(例えば、プロセッサ212およびメモリ220)。さらに、いくつかの実施形態では、方法600のステップの少なくともいくつかは、時間的に重なって実行されてもよく、ほぼ同時に実行されてもよく、または方法600に例示されている順序とは異なる順序で実行されてもよい。さらに、本明細書に開示されたいくつかの実施形態に合致する方法は、方法600のステップのうちの少なくとも1つ(全てではない)を含んでもよい。
【0035】
ステップ602は、バーコードを含む、ブランドおよびコンテンツプロバイダに応じたクーポンメタデータ(例えば、値、コード修飾子(code qualifier))を提供することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ602は、クーポンオファーおよびクーポンメタデータを含むブロックチェーンを開始することをブロックチェーンホストに要求することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ602は、ブロックチェーンにブロックを追加することをブロックチェーンホストに要求することをさらに含み、ブロックは、クーポンメタデータを受信した消費者の消費者IDを含む。
【0036】
ステップ604は、第1および第2のバーコードが検出されたときに小売店の販売時点管理からクーポンの認証の要求を受信することを含み、要求は、オファーコード、シリアル化されたバーコード、および販売時点管理でスキャンされた商品コードを含む。いくつかの実施形態では、ステップ604は、要求をブロックチェーンホストに送信することを含む。
【0037】
ステップ606は、クーポンの履歴(例えば、クーポンが使用されたか否か)に基づいてクーポンを認証することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ606は、ブロックチェーンホストに、販売時点管理からの消費者IDおよび他のデータをクーポンブロックチェーンと照合することを要求することを含む。
【0038】
ステップ608は、販売時点管理で小売店に認証メッセージを提供することを含む。
【0039】
ステップ610は、割引が取引に適用されたときに、詳細な(粒度の細かい)償還データをブランドに提供することを含む。
【0040】
ステップ612は、取引データをデータベースに格納することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ612は、格納されたデータに基づいて取引を監査することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ612は、クーポンブロックチェーンに償還ブロックを含めることをブロックチェーンホストに要求することを含む。
【0041】
図7は、いくつかの実施形態による、クーポン、証明書、またはバウチャーを認証する方法700のステップを示す。いくつかの実施形態では、クーポン、証明書、またはバウチャーを、総称して「インセンティブ」と呼ぶことがある。方法700は、
図1に示された複数のサーバのうちのいずれか1つによって少なくとも部分的に実行され得る。例えば、方法700のステップの少なくともいくつかは、アプリケーションが第1のサーバが提供するプロモーションにアクセスするためのコードを実行するモバイルデバイス内の1つのコンポーネント、もしくは第1のサーバまたは第2のサーバ(例えば、それぞれサーバ130Aおよび130B)内のコンポーネントによって実行されてもよい。第2のサーバは、第1のサーバ(例えば、サーバ130B、クーポンサーバ430B、およびブロックチェーンホスト530B)からの要求に応じて、プロモーションの取引に関連付けられた分散型台帳を作成するように構成されたサーバホストを含んでもよい。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されているサーバは、分散型台帳(例えば、ブロックチェーン)レコードをホストするために、ブロックチェーンホストとして構成されてもよい。ユーザは適切な証明書によってアクセスでき、すべての変更または更新が、すべての認証されたユーザの完全な可視性で記録される。したがって、方法700のステップの少なくともいくつかは、1つまたは複数のサーバまたはモバイルデバイスのメモリに格納されたもしくはサーバまたはモバイルデバイスによってアクセス可能なコマンドを実行するプロセッサによって実行され得る(例えば、プロセッサ212およびメモリ220)。さらに、いくつかの実施形態では、方法700のステップの少なくともいくつかは、時間的に重なって実行されてもよく、ほぼ同時に実行されてもよく、方法700に例示されている順序とは異なる順序で実行されてもよい。さらに、本明細書に開示されたいくつかの実施形態に合致する方法は、方法700のステップのうちの少なくとも1つ(全てではない)を含んでもよい。
【0042】
ステップ702は、選択された商品に関連付けられたインセンティブについてのインセンティブメタデータをブランド製造業者から受信することを含み、インセンティブメタデータは、商品識別子および償還ルールを含む。いくつかの実施形態では、ステップ702は、インセンティブに関連付けられた分散型台帳レコードにオファーブロックを含めることをサーバホストに要求することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ702は、インセンティブに関連付けられた分散型台帳レコードにオファーブロックを含めることをサーバホストに要求することを含む。
【0043】
ステップ704は、インセンティブメタデータを使用してインセンティブの分散型台帳レコードを作成することをサーバホストに要求することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ704は、消費者がインセンティブを使用するためにインセンティブオファーをクリップしたときに、インセンティブに関連付けられた分散型台帳レコードにクリップブロックを含めることをサーバホストに要求することを含む。
【0044】
ステップ706は、モバイルデバイスを介して消費者にインセンティブを提供することを含み、インセンティブはインセンティブメタデータを含む。いくつかの実施形態では、インセンティブメタデータは、オファーコード、シリアル化されたバーコード、および商品コードを含み、ステップ706は、販売時点管理で販売時点管理デバイスが消費者のモバイルデバイスをスキャンした後にインセンティブメタデータを受信することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ706は、インセンティブメタデータに消費者を識別するバーコードを追加することを含む。
【0045】
ステップ708は、インセンティブに公開アドレスを割り当てることと、分散型台帳レコード内の公開アドレスのハッシュに関連付けられた第1の秘密鍵をサーバホストから受信することとを含む。いくつかの実施形態では、ハッシュは、分散型台帳レコード内のインセンティブ履歴を暗号化し、ステップ708は、分散型台帳レコードと一致するようにインセンティブメタデータを再ハッシュすることを含む。
【0046】
ステップ710は、消費者がモバイルデバイスを使用してインセンティブを選択したときに、第1の秘密鍵を消費者に提供することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ710は、選択された商品の購買取引データをデータベースに格納することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ710は、消費者がインセンティブを使用するためにインセンティブオファーをクリップしたときに、インセンティブに関連付けられた分散型台帳レコードにブロックを含めることをサーバホストに要求することを含む。
【0047】
ステップ712は、小売店でのインセンティブの償還を示す第2の秘密鍵を受信することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ712は、小売店の店舗の販売時点管理でインセンティブを認証することへの消費者による要求に応じて発生し、消費者による要求は第1の秘密鍵を含む。いくつかの実施形態では、ステップ712は、小売店が償還ルールが満たされていることを検証し、分散型台帳レコードに新しいアドレスを割り当て、サーバホストに第2の秘密鍵を要求し、分散型台帳レコードにインセンティブの償還を追加するときに発生する。
【0048】
ステップ714は、第2の秘密鍵を使用して分散型台帳レコードにアクセスし、インセンティブの償還を認証することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ714は、インセンティブの認証が成功した場合に、インセンティブに関連付けられた分散型台帳レコードに償還ブロックを含めることをサーバホストに要求することを含む。
【0049】
ステップ716は、インセンティブの償還が認証されたときに、小売店でのインセンティブの償還を分散型台帳レコードに記録することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ716は、インセンティブの償還が成功したときに、インセンティブに関連付けられた分散型台帳レコードにクリアブロックを含めることをサーバホストに要求することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ716は、小売店での選択された商品の購買取引に割引が適用されたときに、ブランド製造業者に詳細な償還データを提供することを含む。
【0050】
図8は、いくつかの実施形態による、証明書を認証する方法800のステップを示す。方法800は、
図1に図示された複数のサーバのいずれか1つによって少なくとも部分的に実行され得る。例えば、方法800のステップの少なくともいくつかは、アプリケーションが第1のサーバが提供するプロモーションにアクセスするためのコードを実行するモバイルデバイス内の1つのコンポーネント、もしくは第1のサーバまたは第2のサーバ(例えば、それぞれサーバ130Aおよび130B)内のコンポーネントによって実行されてもよい。第2のサーバは、第1のサーバ(例えば、サーバ130B、クーポンサーバ430B、およびブロックチェーンホスト530B)からの要求に応じて、プロモーションの取引に関連付けられたブロックチェーンを作成するように構成されたブロックチェーンホストを含んでもよい。したがって、方法800のステップの少なくともいくつかは、1つまたは複数のサーバまたはモバイルデバイスのメモリに格納されたもしくはサーバまたはモバイルデバイスによってアクセス可能なコマンドを実行するプロセッサによって実行され得る(例えば、プロセッサ212およびメモリ220)。さらに、いくつかの実施形態では、方法800のステップの少なくともいくつかは、時間的に重なって実行されてもよく、ほぼ同時に実行されてもよく、または方法800に例示されている順序とは異なる順序で実行されてもよい。さらに、本明細書に開示されたいくつかの実施形態に合致する方法は、方法800のステップのうちの少なくとも1つ(全てではない)を含んでもよい。
【0051】
ステップ802は、バーコードを含む、ソースおよびコンテンツプロバイダに応じた証明書メタデータを提供することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ802は、消費者識別子、モバイルデバイス識別子、および商品コードのうちの少なくとも1つを提供することを含む。
【0052】
ステップ804は、バーコードが検出されたときに第1の場所のオペレーションポイントから証明書の認証の要求を受信することを含み、要求は、オファーコード、シリアル化されたバーコード、およびオペレーションポイントでスキャンされた商品コードを含む。
【0053】
ステップ806は、ログ履歴に基づいて、証明書メタデータで識別される証明書を認証することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ806は、ビジネスルール、アンチスタッキングルール、およびゲーティングルールのうちの1つを、認証エンジンにおいて証明書メタデータに適用することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ806は、ブロックチェーンホストにおいて証明書に関連付けられたクリップブロックを検証することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ806は、登録ツールで消費者の識別情報を検証することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ806は、小売インテグレータから、ネットワーク内の複数の小売店の第1の場所の識別情報を受信することと、第2の場所が証明書の認証の要求を行ったかどうかを検証することとを含む。いくつかの実施形態では、ステップ806は、第1の場所から、証明書がアンチスタッキングルールに違反しているという表示を受信することを含む。
【0054】
ステップ808は、認証メッセージをオペレーションポイントにおいて第1の場所に提供する。いくつかの実施形態では、ステップ808は、証明書の償還ブロックを含むブロックチェーンネットワークへのアクセスのために、暗号化された鍵をオペレーションポイントのクライアントデバイスに提供することを含む。
【0055】
ステップ810は、割引がオペレーションに適用されたときに、詳細な償還データをソースに提供することを含む。
【0056】
ステップ812は、取引データをデータベースに格納することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ812は、第1の場所において証明書メタデータで識別される商品の在庫がないときに、証明書メタデータを第2の場所に提供することをさらに含む。いくつかの実施形態では、ステップ812は、第1の場所が証明書メタデータで特定される商品の在庫がないときに、証明書メタデータを第2の場所に提供することをさらに含む。いくつかの実施形態では、ステップ812は、証明書メタデータで識別されるユーザに証明書のハードコピーを印刷するために、第1の場所のオペレーションポイントにあるプリンタにコマンドを提供することをさらに含む。
【0057】
ハードウェアの概説
図9は、
図1のクライアントデバイスおよびネットワークデバイス、ならびに
図3から
図7の方法が実施され得る例示的なコンピュータシステム900を示すブロック図である。特定の態様では、コンピュータシステム900は、専用ネットワークデバイスの、または別のエンティティに統合された、または複数のエンティティにわたって分散した、ハードウェア、あるいはソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせを用いて実施され得る。
【0058】
コンピュータシステム900(例えば、クライアントデバイス110および210、サーバ130および230)は、バス908、または情報を通信する他の通信機構と、情報を処理するためにバス908に連結されたプロセッサ902(例えば、プロセッサ212)とを含む。例として、コンピュータシステム900は1つまたは複数のプロセッサ902を実装され得る。プロセッサ902は、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、プログラム可能論理デバイス(Programmable Logic Device、PLD)、コントローラ、状態機械、ゲート論理、個別のハードウェア構成要素、あるいは情報の算出または他の操作を実施することができる任意の他の好適なエンティティであり得る。
【0059】
コンピュータシステム900は、ハードウェアに加えて、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(Read Only Memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(Programmable Read-Only Memory、PROM)、消去可能PROM(Erasable PROM、EPROM)、レジスタ、ハードディスク、取外し可能ディスク、CD-ROM、DVD、またはプロセッサ902によって実行されるべき情報および命令を記憶するためにバス908に連結された任意の他の好適な記憶デバイスなどの、含まれるメモリ904(例えば、メモリ220)に記憶された、問題のコンピュータプログラムの実行環境を作成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、またはそれらのうちの1つまたは複数の組み合わせを構成するコードを含むことができる。プロセッサ902およびメモリ904は、専用論理回路機構によって補完されるか、またはその内部に組み込まれ得る。
【0060】
命令はメモリ904に記憶され、1つまたは複数のコンピュータプログラム消費者製品、例えば、コンピュータシステム900による実行のために、またはコンピュータシステム800の動作を制御するためにコンピュータ可読媒体上にエンコードされ、限定するものではないが、データ指向言語(例えば、SQL、dBase)、システム言語(例えば、C、Objective-C、C++、アセンブリ)、アーキテクチャ言語(例えば、Java、.NET)、およびアプリケーション言語(例えば、PHP、Ruby、Perl、Python)などのコンピュータ言語を含む、当業者によく知られた任意の方法に従うコンピュータプログラム命令の1つまたは複数のモジュールにおいて実施され得る。命令はまた、配列言語、アスペクト指向言語、アセンブリ言語、オーサリング言語、コマンドラインインターフェース言語、コンパイル言語、並行言語、中括弧言語、データフロー言語、データ構造化言語、宣言型言語、難解言語、拡張言語、第四世代言語、関数型言語、インタラクション形言語、インタプリタ型言語、反復型言語、リストベース言語、小言語、論理ベース言語、機械語、マクロ言語、メタプログラミング言語、マルチパラダイム言語、数値解析、非英語ベース言語、オブジェクト指向クラスベース言語、オブジェクト指向プロトタイプベース言語、オフサイドルール言語、手続き型言語、自己反映言語、ルールベース言語、スクリプト言語、スタックベース言語、同期言語、構文処理言語、ビジュアル言語、wirth言語、およびxmlベース言語などのコンピュータ言語で実施され得る。メモリ904はまた、プロセッサ902によって実行されるべき命令の実行中に一時変数または他の中間情報を記憶するために用いられ得る。
【0061】
本明細書において説明されるコンピュータプログラムは必ずしもファイルシステムのファイルに対応しない。プログラムは、他のプログラムまたはデータを保持するファイルの一部分(例えば、マークアップ言語ドキュメントに記憶された1つまたは複数のスクリプト)、問題のプログラム専用の単一のファイル、あるいは複数の協調ファイル(例えば、1つまたは複数のモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を記憶するファイル)に記憶することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上、あるいは1つのサイトに位置するか、または複数のサイトにわたって分散しており、通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができる。本明細書において説明されるプロセスおよび論理の流れは、入力データに作用し、出力を生成することによって機能を実施する1つまたは複数のコンピュータプログラムを実行する1つまたは複数のプログラム可能プロセッサによって実施され得る。
【0062】
コンピュータシステム900は、情報および命令を記憶する、バス908に連結された、磁気ディスクまたは光ディスクなどのデータストレージ906をさらに含む。コンピュータシステム900は入力/出力モジュール910を介して様々なデバイスに連結され得る。入力/出力モジュール910は任意の入力/出力モジュールであることができる。例示的な入力/出力モジュール910としてはUSBポートなどのデータポートが挙げられる。入力/出力モジュール910は、通信モジュール912に接続するように構成されている。例示的な通信モジュール912(例えば、通信モジュール218)としては、イーサネットカードおよびモデムなどの、ネットワークインターフェースカードが挙げられる。特定の態様では、入力/出力モジュール910は、入力デバイス914(例えば、入力デバイス114)および/または出力デバイス916(例えば、出力デバイス116)などの、複数のデバイスに接続するように構成されている。例示的な入力デバイス914としては、消費者が入力をコンピュータシステム900に提供することができる、キーボード、およびポインティングデバイス、例えば、マウスもしくはトラックボールが挙げられる。触知入力デバイス、視覚入力デバイス、音声入力デバイス、または脳コンピュータインターフェースデバイスなどの、他の種類の入力デバイス914を、消費者とのインタラクションを提供するために用いることもできる。例えば、消費者に提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触知フィードバックであることができ、消費者からの入力は、音響、音声、触知、または脳波入力を含む、任意の形態で受け取ることができる。例示的な出力デバイス916としては、情報を消費者に表示する、LCD(liquid crystal display(液晶ディスプレイ))モニタなどの表示デバイスが挙げられる。
【0063】
本開示の一態様によれば、クライアントデバイス110およびサーバ130は、コンピュータシステム900を用いて、プロセッサ902が、メモリ904に包含された1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスを実行したことに応答して実施することができる。このような命令は、データストレージ906などの別の機械可読媒体からメモリ904に読み込まれてもよい。主メモリ904に包含された命令のシーケンスの実行は、プロセッサ902に、本明細書において説明されるプロセスステップを実施させる。また、多重処理機構における1つまたは複数のプロセッサも、メモリ904に包含された命令のシーケンスを実行するために利用され得る。代替的な態様では、本開示の様々な態様を実施するために、ハードワイヤード回路機構が、ソフトウェア命令の代わりに、またはそれと組み合わせて用いられてもよい。それゆえ、本開示の態様はハードウェア回路機構およびソフトウェアのいかなる特定の組み合わせにも限定されない。
【0064】
本明細書において説明される主題の様々な態様は、バックエンド構成要素、例えば、データネットワークデバイスを含むか、またはミドルウェア構成要素、例えば、アプリケーションネットワークデバイスを含むか、またはフロントエンド構成要素、例えば、消費者が、本明細書において説明される主題の一実装形態とインタラクションすることができるグラフィカル消費者インターフェースもしくはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータ、またはこのようなバックエンド、ミドルウェア、もしくはフロントエンド構成要素のうちの1つまたは複数の任意の組み合わせを含むコンピューティングシステムにおいて実施することができる。システムの構成要素は、デジタルデータ通信の任意の形態または媒体、例えば、通信ネットワークによって相互接続され得る。通信ネットワーク(例えば、ネットワーク150)は、例えば、LAN、WAN、インターネット、および同様のもののうちの任意の1つまたは複数を含むことができる。さらに、通信ネットワークは、限定するものではないが、例えば以下の、バスネットワーク、星状ネットワーク、環状ネットワーク、網目状ネットワーク、星状バスネットワーク、木状もしくは階層ネットワーク、または同様のものを含む、ネットワークトポロジーのうちの任意の1つまたは複数を含むことができる。通信モジュールは、例えば、モデムまたはイーサネットカードであることができる。
【0065】
コンピュータシステム900はクライアントおよびネットワークデバイスを含むことができる。クライアントおよびネットワークデバイスは、概して、互いに遠隔にあり、典型的には、通信ネットワークを通じてインタラクションする。クライアントおよびネットワークデバイスの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行され、互いにクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムにより生じる。コンピュータシステム900は、例えば、限定するものではないが、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはタブレットコンピュータであることができる。コンピュータシステム900はまた、別のデバイス、例えば、限定するものではないが、携帯電話、PDA、モバイルオーディオプレーヤ、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)受信器、ビデオゲームコンソール、および/またはテレビセットトップボックスに組み込まれ得る。
【0066】
用語「機械可読記憶媒体」または「コンピュータ可読媒体」は、本明細書で使用するとき、命令を実行のためにプロセッサ902に提供することに関与する任意の媒体もしくは媒体群を指す。このような媒体は、限定するものではないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、および伝送媒体を含む、多くの形態を取り得る。不揮発性媒体としては、例えば、データストレージ906などの、光または磁気ディスクが挙げられる。揮発性媒体としては、メモリ904などの、ダイナミックメモリが挙げられる。伝送媒体としては、バス908を形成するワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線、および光ファイバが挙げられる。一般的な形態の機械可読媒体としては、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVD、任意の他の光媒体、穿孔カード、紙テープ、孔のパターンを有する任意の他の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、フラッシュEPROM、任意の他のメモリチップもしくはカートリッジ、またはコンピュータが読み出すことができる任意の他の媒体が挙げられる。機械可読記憶媒体は、機械可読記憶デバイス、機械可読記憶基板、メモリデバイス、機械可読伝搬信号に影響を及ぼす組成物、またはそれらのうちの1つまたは複数の組み合わせであることができる。
【0067】
一態様では、方法は、操作、命令、または機能であってもよく、その逆もまたあり得る。一態様では、請求項は、1つ以上の請求項に記載されている単語(例えば、命令、動作、機能、または構成要素)の一部または全て、1つ以上の単語、1つ以上の文、1つ以上の表現、1つ以上の段落、および/または1つ以上の請求項を含むように修正されてもよい。
【0068】
ハードウェアおよびソフトウェアの互換性を示すために、様々な例示的なブロック、モジュール、構成要素、方法、動作、命令、およびアルゴリズムなどの事項はそれらの機能性に関して一般的に説明された。このような機能性が、ハードウェアとして実施されるのか、ソフトウェアとして実施されるのか、それともハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせとして実施されるのかは、特定のアプリケーション、およびシステム全体に課される設計制約に依存する。当業者は、特定のアプリケーションごとに様々な仕方で上述の機能性を実施し得る。
【0069】
本明細書で使用するとき、一連の項目に先行し、項目のうちの任意のものを分離する用語「および」または「または」を伴う表現「~のうちの少なくとも1つ(at least one of)」は、リストの各構成要素(例えば、各項目)ではなく、リストを全体として修飾する。表現「~のうちの少なくとも1つ(at least one of)」は少なくとも1つの項目の選択を必要とせず、むしろ、この表現は、項目のうちの任意のもののうちの少なくとも1つ、および/または項目の任意の組み合わせのうちの少なくとも1つ、および/または項目の各々のうちの少なくとも1つを含む意味を許容する。例として、表現「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」または「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」は各々、Aのみ、Bのみ、あるいはCのみ、A、B、およびCの任意の組み合わせ、ならびに/あるいはA、B、およびCの各々のうちの少なくとも1つを指す。
【0070】
単語「例示的(exemplary)」は、本明細書において、「例、実例、または例示の役割を果たすこと」を意味するように使用される。本明細書において「例示的」として説明される任意の実施形態は、必ずしも、他の実施形態に対して好ましい、または有利であると解釈されるべきではない。一態様、本態様、別の態様、いくつかの態様、1つまたは複数の態様、一実装形態、本実装形態、別の実装形態、いくつかの実装形態、1つまたは複数の実装形態、一実施形態、本実施形態、別の実施形態、いくつかの実施形態、1つまたは複数の実施形態、一構成、本構成、別の構成、いくつかの構成、1つまたは複数の構成、本主題の技術、本開示(the disclosure)、本開示(the present disclosure)、ならびにこれらの他の変形および同様のものなどの表現は便宜的なものであり、このような表現に関連する開示が本主題の技術に本質的であること、またはこのような開示が本主題の技術の全ての構成に当てはまることを含意しない。このような表現に関連する開示は、全ての構成、または1つまたは複数の構成に当てはまり得る。このような表現に関連する開示は1つまたは複数の例を提供し得る。一態様またはいくつかの態様などの表現は1つまたは複数の態様を指し得、その逆もあり得、これは他の上述の表現にも同様に当てはまる。
【0071】
単数形での要素への言及は、特に断りのないかぎり、「唯一(one and only one)」を意味することを意図されておらず、むしろ、「1つまたは複数(one or more)」を意味することを意図されている。男性の代名詞(例:his)には、女性と中性(例:herおよびits)が含まれ、その逆もあり得る。用語「いくつか(some)」は1つまたは複数を指す。下線付きおよび/またはイタリック体の見出しおよび小見出しは、単に便宜的に用いられているにすぎず、本主題の技術を限定せず、本主題の技術の説明の解釈に関連して参照されるものではない。第1(first)および第2(second)ならびに同様のものなどの関係語は1つの実体またはアクションを別のものと区別するために使用され得、必ずしも、このような実体またはアクションの間の任意の実際のこのような関係または順序を必要とせず、またはこれを含意しない。当業者に知られているか、または後に知られるようになる、本開示全体を通じて説明される様々な構成の要素の全ての構造的および機能的等価物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、本主題の技術によって包含されることを意図される。さらに、本明細書において開示されているものは、このような開示が上述の説明において明示的に述べられているかどうかにかかわらず、公衆に供されることを意図されていない。要素が表現「~の手段(means for)」を用いて明示的に述べられていないか、または、方法クレームの場合には、要素が表現「~のステップ(step for)」を用いて述べられていないかぎり、いずれのクレーム要素も米国特許法第112条第6段落の規定の下で解釈されるべきではない。
【0072】
本明細書は多くの細目を包含するが、これらは、説明され得ることの範囲の限定として解釈されるべきではなく、むしろ、本主題の特定の実装形態の説明として解釈されるべきである。本明細書において別個の実施形態の文脈で記載されている一部の特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて実施することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で記載されている様々な特徴はまた、複数の実施形態において、別個に、または任意の好適な部分的組み合わせで実施することもできる。さらに、特徴は、特定の組み合わせで機能するように以上において説明され、さらにはそのように最初に説明されている場合があるが、説明されている組み合わせからの1つまたは複数の特徴は、場合によっては、組み合わせから削除することができ、説明されている組み合わせは、部分的組み合わせ、または部分的組み合わせの変形に関し得る。
【0073】
本明細書の主題は特定の態様に関して説明されたが、他の態様も実施され得、添付の請求項の範囲に含まれる。例えば、動作は図面において特定の順序で示されているが、これは、望ましい結果を達成するために、このような動作が、図示されている特定の順序で、または順番に行われること、あるいは例示されている動作が全て行われることを必要とするものと理解されるべきではない。請求項において述べられるアクションは異なる順序で実施され、依然として所望の結果を達成することができる。一例として、添付の図面に示されるプロセスは、所望の結果を達成するために、必ずしも、図示されている特定の順序、または順番を必要としない。特定の状況では、マルチタスキングおよび並列処理が有利になり得る。さらに、上述された態様における様々なシステム構成要素の分離は、全ての態様においてこのような分離を必要とするものと理解されるべきではなく、上述のプログラム構成要素およびシステムは、概して、単一のソフトウェア製品にまとめて統合されるか、または複数のソフトウェア製品にパッケージ化され得ることを理解されたい。
【0074】
タイトル、背景、図面の簡単な説明、要約、および図面は本明細書において本開示に組み込まれ、限定的な説明としてではなく、本開示の例示的な例として提供される。それらは、請求項の範囲または意味を限定するために用いられることはないという了解の下で提示される。加えて、詳細な説明では、説明が例示的な例を提供し、様々な特徴が、本開示を合理化する目的のために様々な実装形態において互いにグループ化されていることがうかがえる。開示の方法は、記載される主題が、各請求項において明示的に述べられているよりも多くの特徴を必要とするとの意図を反映するものと解釈されるべきではない。むしろ、請求項が反映するとおり、発明の主題は、単一の開示された構成または動作の全ての特徴よりも少数の特徴に存する。請求項は本明細書において発明を実施する形態に組み込まれ、各請求項は別個に記載された主題として自立する。
【0075】
請求項は、本明細書において説明された態様に限定されることを意図されず、文言の請求項に従う全範囲を認められ、全ての法的同等物を包含するべきである。それにもかかわらず、請求項はいずれも、適用可能な特許法の要件を満足しない主題を包含することを意図されておらず、また、請求項はそのように解釈されるべきでない。
【0076】
実施形態の列挙
本明細書において開示される実施形態は以下のものを含む。
【0077】
実施形態I.一実施形態では、コンピュータが実施する方法が、以下を含む。まず、選択された商品に関連付けられたインセンティブについてのインセンティブメタデータをブランド製造業者から受信し、前記インセンティブメタデータは商品識別子および償還ルールを含む。コンピュータが実施する方法はまた、前記インセンティブメタデータを用いて前記インセンティブの分散型台帳レコードを作成することをサーバホストに要求し、モバイルデバイスを介して消費者に前記インセンティブを提供し、前記インセンティブは前記インセンティブメタデータを含み、前記インセンティブに公開アドレスを割り当て、前記分散型台帳レコード内の前記公開アドレスのハッシュに関連付けられた第1の秘密鍵を前記サーバホストから受信することを含む。コンピュータが実施する方法はまた、前記消費者が前記モバイルデバイスを使用して前記インセンティブを選択したときに、前記第1の秘密鍵を前記消費者に提供し、小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信し、前記第2の秘密鍵を用いて前記分散型台帳レコードにアクセスして、前記インセンティブの前記償還を認証し、前記インセンティブの前記償還が認証されたときに、小売店での前記インセンティブの前記償還を前記分散型台帳レコードに記録することを含む。
【0078】
実施形態II.一実施形態では、システムが、1つまたは複数のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを含む。前記1つまたは複数のプロセッサが前記命令を実行したとき、前記命令は、前記システムに、選択された商品に関連付けられたインセンティブについてのインセンティブメタデータをブランド製造業者から受信し、前記インセンティブメタデータは商品識別子および償還ルールを含むことを実現させる。前記1つまたは複数のプロセッサが前記命令を実行したとき、前記命令はまた、前記システムに、前記インセンティブメタデータを用いて前記インセンティブの分散型台帳レコードを作成することをサーバホストに要求し、モバイルデバイスを介して消費者に前記インセンティブを提供し、前記インセンティブは前記インセンティブメタデータを含み、前記インセンティブに公開アドレスを割り当て、前記分散型台帳レコード内の前記公開アドレスのハッシュに関連付けられた第1の秘密鍵を前記サーバホストから受信し、前記消費者が前記モバイルデバイスを使用して前記インセンティブを選択したときに、前記第1の秘密鍵を前記消費者に提供することを実現させる。前記1つまたは複数のプロセッサが前記命令を実行したとき、前記命令はまた、前記システムに、小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信し、前記第2の秘密鍵を用いてブロックチェーンレコードにアクセスして、前記インセンティブの前記償還を認証し、前記インセンティブの前記償還が認証されたときに、小売店での前記インセンティブの前記償還を前記ブロックチェーンレコードに記録する。
【0079】
実施形態III.一実施形態では、コンピュータが実施する方法が、以下を含む。まず、バーコードを含む、ブランドおよびコンテンツプロバイダに応じたインセンティブメタデータを提供し、前記バーコードが検出されたときに、第1の小売店の販売時点管理からインセンティブの認証の要求を受信し、前記要求は、オファーコード、シリアル化されたバーコード、および前記販売時点管理でスキャンされた商品コードを含む。コンピュータが実施する方法はまた、インセンティブ履歴に基づいて、前記インセンティブメタデータで識別されるインセンティブを認証し、前記販売時点管理において前記第1の小売店に認証メッセージを提供し、取引に割引が適用されたときに、前記ブランドに詳細な償還データを提供し、取引データをデータベースに格納する。
【0080】
実施形態IV.一実施形態では、コンピュータが実施する方法が、以下を含む。まず、バーコードを含む、ソースおよびコンテンツプロバイダに応じた証明書メタデータを提供し、前記バーコードが検出されたときに、第1の場所のオペレーションポイントから証明書の認証の要求を受信し、前記要求は、オファーコード、シリアル化されたバーコード、および前記オペレーションポイントでスキャンされた商品コードを含む。コンピュータが実施する方法はまた、ログ履歴に基づいて、前記証明書メタデータで識別される証明書を認証し、前記オペレーションポイントにおいて前記第1の場所に認証メッセージを提供し、オペレーションに割引が適用されたときに、前記ソースに詳細な償還データを提供し、オペレーションデータをデータベースに格納する。
【0081】
実施形態I、II、IIIおよびIVのいずれか1つは、本明細書に開示される実施形態と整合するように、任意の順序および数で、以下の要素のいずれか1つと組み合わせることができる。
【0082】
要素1,小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信することは、小売店の販売時点管理で前記インセンティブを認証することへの前記消費者による要求に応じて発生し、前記消費者による前記要求は前記第1の秘密鍵を含む。要素2,小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信することは、前記小売店が前記償還ルールが満たされていることを検証し、前記分散型台帳レコードに新しいアドレスを割り当て、前記分散型台帳ホストに前記第2の秘密鍵を要求し、前記分散型台帳レコードに前記インセンティブの前記償還を追加するときに発生する。要素3,モバイルデバイスを介して消費者にインセンティブを提供することは、前記消費者を識別するバーコードを前記インセンティブメタデータに含める。要素4,前記小売店での前記選択された商品の購買取引に割引が適用されたときに、詳細な償還データをブランド製造業者に提供することをさらに含む。要素5,前記分散型台帳ホストに対して、前記インセンティブに関連付けられた前記分散型台帳レコードにオファーブロックを含めることを要求することをさらに含む。要素6,前記インセンティブの前記償還が成功したときに、前記分散型台帳ホストに対して、前記インセンティブに関連付けられた前記分散型台帳レコードにクリアブロックを含めることを要求することをさらに含む。要素7,前記消費者が前記インセンティブを使用するためにインセンティブオファーをクリップしたときに、前記分散型台帳ホストに対して、前記インセンティブに関連付けられたブロックを前記分散型台帳レコードに含めることを要求することをさらに含む。要素8,前記小売店の販売時点管理のプリンタで前記インセンティブのハードコピーを印刷するコマンドを前記小売店に提供することをさらに含む。要素9,前記インセンティブが償還されたとき、または前記インセンティブを用いた無効な取引を示すエラーが発生したときに、前記分散型台帳ホストから前記インセンティブをクリアすることをさらに含む。
【0083】
要素10,小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信することにおいて、前記1つまたは複数のプロセッサは、前記第1の秘密鍵を用いて、小売店の販売時点管理で前記インセンティブを認証する命令を実行する。要素11,小売店で前記インセンティブの償還が行われたことを示す第2の秘密鍵を受信することにおいて、前記1つまたは複数のプロセッサは、前記小売店が前記償還ルールが満たされていることを検証し、前記分散型台帳レコードに新しいアドレスを割り当て、前記分散型台帳ホストに前記第2の秘密鍵を要求し、前記分散型台帳ホストに前記インセンティブの前記償還を分散型台帳レコードに含めることを要求する命令を実行する。要素12,モバイルデバイスを介して消費者にインセンティブを提供することにおいて、前記1つまたは複数のプロセッサは、前記消費者を識別するバーコードを前記インセンティブメタデータに含める命令を実行する。要素13,前記1つまたは複数のプロセッサは、前記小売店での前記選択された商品の購買取引に割引が適用されたときに、詳細な償還データをブランド製造業者に提供する命令をさらに実行する。要素14,前記1つまたは複数のプロセッサは、前記分散型台帳ホストに対して、前記インセンティブに関連付けられた前記分散型台帳レコードにオファーブロックを含めることを要求する命令をさらに実行する。要素15,前記1つまたは複数のプロセッサは、前記インセンティブの前記償還が成功したときに、前記分散型台帳ホストに対して、前記インセンティブに関連付けられた前記分散型台帳レコードにクリアブロックを含めることを要求する命令をさらに実行する。要素16,前記1つまたは複数のプロセッサは、前記消費者が前記インセンティブを使用するためにインセンティブオファーをクリップしたときに、前記分散型台帳ホストに対して、前記インセンティブに関連付けられたブロックを前記分散型台帳レコードに含めることを要求する命令をさらに実行する。要素17,前記1つまたは複数のプロセッサは、前記小売店の販売時点管理のプリンタで前記インセンティブのハードコピーを印刷するコマンドを前記小売店に提供する命令をさらに実行する。要素18,前記1つまたは複数のプロセッサは、前記インセンティブが償還されたとき、または前記インセンティブを用いた無効な取引を示すエラーが発生したときに、前記分散型台帳ホストから前記インセンティブをクリアする命令をさらに実行する。
【0084】
要素19,インセンティブメタデータを提供することは、消費者識別子、モバイルデバイス識別子、および商品コードのうちの少なくとも1つを提供することを含む。要素20,インセンティブ履歴に基づいて前記インセンティブを認証することは、ビジネスルール、アンチスタッキングルール、およびゲーティングルールのうちの1つを認証エンジンにおいて前記インセンティブメタデータに適用することを含む。要素21,インセンティブ履歴に基づいて前記インセンティブを認証することは、分散型台帳ホストにおいて前記インセンティブに関連付けられたクリップブロックを検証することを含む。要素22,インセンティブ履歴に基づいて前記インセンティブを認証することは、登録ツールを用いて消費者の識別情報を検証することを含む。要素23,インセンティブ履歴に基づいて前記インセンティブを認証することは、小売インテグレータから、ネットワーク内の複数の小売店の前記第1の小売店の識別情報を受信することと、第2の小売店が前記インセンティブの認証の要求を行ったかどうかを検証することを含む。要素24,インセンティブ履歴に基づいて前記インセンティブを認証することは、前記第1の小売店から、前記インセンティブがアンチスタッキングルールに違反しているという表示を受信することを含む。要素25,前記第1の小売店が前記インセンティブメタデータで識別される商品の在庫を有していないときに、前記第2の小売店に前記インセンティブメタデータを提供することをさらに含む。要素26,前記販売時点管理において前記第1の小売店に認証メッセージを提供することは、インセンティブ償還ブロックを含む分散型台帳ネットワークにアクセスするために、前記販売時点管理においてクライアントデバイスに暗号化された鍵を提供することを含む。要素27,前記インセンティブメタデータで識別される消費者に前記インセンティブのハードコピーを印刷するように、前記第1の小売店の前記販売時点管理のプリンタにコマンドを提供することをさらに含む。
【0085】
要素28,前記証明書メタデータを提供することは、消費者識別子、モバイルデバイス識別子、および商品コードのうちの少なくとも1つを提供することを含む。要素29,インセンティブ履歴に基づいて前記証明書を認証することは、ビジネスルール、アンチスタッキングルール、およびゲーティングルールのうちの1つを認証エンジンにおいて前記証明書メタデータに適用することを含む。要素30,インセンティブ履歴に基づいて前記証明書を認証することは、分散型台帳ホストにおいて前記証明書に関連付けられたクリップブロックを検証することを含む。要素31,証明書履歴に基づいて前記証明書を認証することは、登録ツールを用いて消費者の識別情報を検証することを含む。要素32,証明書履歴に基づいて前記証明書を認証することは、小売インテグレータから、ネットワーク内の複数の小売店の前記第1の場所の識別情報を受信することと、第2の場所が前記証明書の認証の要求を行ったかどうかを検証することを含む。要素33,証明書履歴に基づいて前記証明書を認証することは、前記第1の場所から、前記証明書がアンチスタッキングルールに違反しているという表示を受信することを含む。要素34,前記オペレーションポイントにおいて前記第1の場所に認証メッセージを提供することは、証明書償還ブロックを含む分散型台帳ネットワークにアクセスするために、前記オペレーションポイントにおいてクライアントデバイスに暗号化された鍵を提供することを含む。要素35,前記第1の場所が前記証明書メタデータで識別される商品の在庫を有していないときに、前記第2の場所に前記証明書メタデータを提供することをさらに含む。要素36,前記証明書メタデータで識別されるユーザに前記証明書のハードコピーを印刷するように、前記第1の場所の前記オペレーションポイントのプリンタにコマンドを提供することをさらに含む。
【国際調査報告】