(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-30
(54)【発明の名称】局所化した膜振動を有する音響圧電膜変換器アレイ
(51)【国際特許分類】
H04R 1/40 20060101AFI20220623BHJP
H01L 41/09 20060101ALI20220623BHJP
H01L 41/047 20060101ALI20220623BHJP
B06B 1/06 20060101ALI20220623BHJP
H04R 17/00 20060101ALI20220623BHJP
【FI】
H04R1/40 330
H01L41/09
H01L41/047
B06B1/06 Z
H04R17/00 332Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021564578
(86)(22)【出願日】2020-04-29
(85)【翻訳文提出日】2021-12-20
(86)【国際出願番号】 NL2020050265
(87)【国際公開番号】W WO2020222639
(87)【国際公開日】2020-11-05
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511095850
【氏名又は名称】ネーデルランドセ・オルガニサティ・フォール・トゥーヘパスト-ナトゥールウェテンスハッペライク・オンデルズーク・テーエヌオー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヘルケ・ブロアー・アッカーマン
(72)【発明者】
【氏名】アルベール・ヨス・ヤン・マリー・ファン・ブレーメン
(72)【発明者】
【氏名】ヘルヴィン・ヘルマニュス・ヘルリンク
(72)【発明者】
【氏名】アルテュール・ペリー・ベルコフ
(72)【発明者】
【氏名】パウル・ルイ・マリア・ヨーゼフ・ファン・ネール
(72)【発明者】
【氏名】アルノ・ヴィレム・フレデリック・フォルカー
【テーマコード(参考)】
5D019
5D107
【Fターム(参考)】
5D019AA01
5D019BB07
5D019BB10
5D019BB20
5D019HH01
5D107BB08
5D107CC01
(57)【要約】
音響デバイス(100)は、フレキシブル基板(11)上のパターン形成したスタック(12~15)によって形成される音響変換器(10a、10b)のアレイを備える。スタックは、それぞれの底部電極層(12)と上部電極層(15)との間に挟まれる圧電層(13)と、絶縁材料(14m)のパターンによって形成されるパターン形成した絶縁層(14)とを備える。パターンは、電極(12、15)のうちの1つと圧電層(13)との間に絶縁材料(14m)が配設される絶縁区域(A14)と、両方の電極(12、15)が圧電層(13)と接触する、絶縁材料(14m)がない接触区域(A10)とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブル基板(11)上のパターン形成したスタック(12~15)によって形成される音響変換器(10a、10b)のアレイを備える音響デバイス(100)であって、前記スタックが、
異なる変換器(10a、10b)間に延び、それぞれの底部電極層(12)と上部電極層(15)との間に挟まれる連続した圧電層(13)と、
絶縁材料(14m)のパターンによって形成されるパターン形成した絶縁層(14)と
を備え、前記パターンが、
前記絶縁材料(14m)が前記電極(12、15)のうちの1つと前記圧電層(13)との間に配設される絶縁区域(A14)と、
両方の電極(12、15)が前記圧電層(13)と接触する、前記絶縁材料(14m)がない接触区域(A10)と
を備える、音響デバイス(100)。
【請求項2】
前記音響変換器(10a、10b)の作動面が、前記接触区域(A10)において前記フレキシブル基板(11)の部分を含む、請求項1に記載の音響デバイス。
【請求項3】
前記フレキシブル基板(11)、前記電極(12、15)を有する前記圧電層(13)、および前記絶縁区域(A14)の合計の厚さ(Z100)が、1ミリメートル未満である、請求項1または2に記載の音響デバイス。
【請求項4】
前記絶縁区域(A14)における前記スタックの厚さ(Z100)が、前記接触区域(A10)における前記スタックの厚さ(Z10)よりも、少なくとも2倍だけ厚い、請求項1から3のいずれか一項に記載の音響デバイス。
【請求項5】
前記絶縁層(14)を含む前記絶縁区域(A14)における屈曲剛性(Fx)が、前記音響変換器(10a、10b)を形成する前記接触区域(A10)における屈曲剛性(Fa)よりも、少なくとも10倍だけ高い、請求項1から4のいずれか一項に記載の音響デバイス。
【請求項6】
前記絶縁材料(14m)が、前記圧電層(13)と前記上部電極層(15)との間に配設される、請求項1から5のいずれか一項に記載の音響デバイス。
【請求項7】
前記絶縁材料(14m)が、フォトレジスト材料を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の音響デバイス。
【請求項8】
中間保護層(14p)が、前記圧電層(13)と前記絶縁材料(14m)との間に配設され、前記保護層(14p)が、前記絶縁材料(14m)を除去するためのエッチングプロセスに対して耐性がある、請求項1から7のいずれか一項に記載の音響デバイス。
【請求項9】
最も近隣の変換器(10a、10b)間の距離(Xab)が、前記最も近隣の変換器(10a、10b)の直径(Xa、Xb)の半分から2倍の間である、請求項1から8のいずれか一項に記載の音響デバイス。
【請求項10】
前記圧電層(13)が、前記接触区域(A10)においてもっぱら極性化される、請求項1から9のいずれか一項に記載の音響デバイス。
【請求項11】
前記電極のうちの一方(15)が、異なる変換器(10a、10b)間に延びる連続した層であり、前記電極のうちの他方(12)が、前記変換器(10a、10b)の異なるサブセットを制御可能に作動させるためにパターン形成される、請求項1から10のいずれか一項に記載の音響デバイス。
【請求項12】
前記音響デバイス(100)が、触覚フィードバックデバイスを形成し、前記変換器は、複数の同心円であって、異なる同心円の前記変換器によって放出される音響波(W)間の強め合う干渉によって、前記同心円の中心線に沿って前記デバイスの上方の空中に触知できる点を作るように構成される複数の同心円に沿って配置される、請求項1から11のいずれか一項に記載の音響デバイス。
【請求項13】
前記フレキシブル基板(11)が、剛性の支持基板(20)上に固定され、前記剛性の支持基板(20)の屈曲剛性が、前記フレキシブル基板(11)の屈曲剛性よりも少なくとも2倍だけ高い、請求項1から12のいずれか一項に記載の音響デバイス。
【請求項14】
前記支持基板(20)が、前記音響変換器(10a~10c)に対応する位置に開口部(20a~20c)を備える、請求項13に記載の音響デバイス。
【請求項15】
音響デバイス(100)を製造する方法であって、
フレキシブル基板(11)上に形成されるスタックを設けるステップであって、前記スタックが、少なくとも底部電極(12)を備える、ステップと、
前記スタック上に絶縁材料(14m)の層を堆積し、前記スタックを通して前記底部電極(12)と電気的に接触するための接触区域(A10)を形成するために前記絶縁材料(14m)を選択的に除去するステップと、
前記接触区域(A10)に音響変換器(10a、10b)のアレイを形成するため前記スタック上に上部電極(15)を堆積するステップであって、前記上部電極と前記底部電極の両方が、それらの間で圧電層(13)と接触し、前記圧電層(13)が、前記絶縁材料(14m)の層を堆積する前記ステップの前または後に前記スタック上に堆積され、前記音響変換器(10a、10b)が、絶縁区域(A14)によって分離され、前記絶縁材料(14m)が、前記電極(12、15)のうちの1つと前記圧電層(13)との間に配設され、前記圧電層(13)が、異なる変換器(10a、10b)間に延びる連続した層である、ステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、音響変換器のアレイを有する音響デバイスおよび製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的には、音響/超音波用途のためにプラスチック上に圧電振動膜のアレイを作るとき、電極を介して電場を印可することによって膜の位置において圧電材料が電気的に極性化され、動作時には、好ましくは膜の振動がアレイを通して横方向に進行し(板波)、隣接するデバイスに影響を及ぼすべきでない。こうした音響クロストークは、生成される音響場の品質およびそのレベルに悪影響を及ぼし、たとえば、画像品質の低下、不完全に規定された測定区域、または音響触覚フィードバック用の期待されたものより大きい焦点がもたらされる可能性がある。
【0003】
背景として、米国特許出願公開第2013/0293065号明細書は、圧電性のマイクロマシニングした超音波変換器(pMUT)アレイを記載する。一例では、変換器要素の集団内の結合強度によって、広い帯域幅の全体応答のために分割する縮退モード形状が実現される一方で、隣接する要素の集団間の結合強度がより弱いことによって、要素の集団間で十分に小さいクロストークが実現される。別の例では、変換器要素の集団内の異なる膜のサイズによって、広い帯域幅の全体応答のための異なる周波数応答が実現される一方で、隣接する要素の集団間の異なる膜のサイズのレイアウトが、要素の集団間で十分に小さいクロストークを実現させる。別の例では、変換器要素の集団内の膜の近接したパッキングによって、広い帯域幅の実施形態のための効率を改善することが実現される。別の例では、楕円形の圧電膜によって、広い帯域幅の全体応答および高い効率のために、複数の共振モードが実現される一方で、隣接する要素の集団間での半主軸の直交性のために、要素の集団間で十分に小さいクロストークが実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2013/0293065号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
最小限のクロストークを有する変換器アレイを有する音響デバイスの製造性および設計の自由度を、さらに改善する必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の態様は、音響デバイスおよびその製造方法に関する。好ましくは、音響デバイスは、フレキシブル基板上のパターン形成したスタックによって形成される音響変換器のアレイを備える。スタックは、それぞれの底部電極層と上部電極層との間に挟まれる圧電層を備える。パターン形成した絶縁層が、絶縁材料のパターンによって形成される。パターンは、電極のうちの1つと圧電層との間に絶縁材料が配設される絶縁区域と、両方の電極が圧電層と接触する、絶縁材料がない接触区域とを備える。
【0007】
認識されるように、絶縁材料は、電気絶縁体として機能して、変換器の周りおよび変換器間の絶縁区域において、電極と圧電層との間の接点を電気的に絶縁することによって、変換器アレイを分割し、または形成することができる。このようにして、音響変換器のアレイをより簡単に製造することができる。さらに、絶縁材料は、変換器間の音響絶縁として機能することができる。このようにして、音響的な干渉またはクロストークを緩和することができる。
【0008】
本開示の装置、システム、および方法のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下の記載、添付の特許請求の範囲、および添付の図面から、より良好に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1B】変換器のうちの1つのさらなる詳細を図示する図である。
【
図2A】絶縁材料が底部電極と圧電層との間に付加される音響デバイスの断面図である。
【
図2B】中間保護層を有する音響デバイスの断面図である。
【
図3A】音響デバイスを製造する方法を図示する図である。
【
図3B】音響デバイスを製造する方法を図示する図である。
【
図3C】音響デバイスを製造する方法を図示する図である。
【
図3D】音響デバイスを製造する方法を図示する図である。
【
図4A】支持構造に固定されるフレキシブル基板を有する音響デバイスを図示する図である。
【
図4B】支持構造に固定されるフレキシブル基板を有する音響デバイスを図示する図である。
【
図5A】例示のレイアウトによる変換器のアレイの図である。
【
図5B】同様のレイアウトを有するデバイスの写真である。
【
図6】変換器が作動される場合の、
図5Bに示されたような音響デバイスの表面にわたるたわみの測定を図示する図である。
【
図7A】音響変換器の別のレイアウトを図示する図である。
【
図7B】音響変換器の別のレイアウトを図示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
具体的な実施形態を記載するために使用される用語は、本発明を制限することを意図していない。本明細書で使用する、単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈がそうでないと明瞭に示さない限り、同様に複数形を含むことが意図される。「および/または」という用語は、関連するリスト化された項目のうちの1つまたは複数の任意およびすべての組合せを含む。「備える(comprises)」および/または「備えている(comprising)」という用語は、言及される特徴の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴の存在または追加を除外しないことを理解されよう。別段の指定がなければ、方法の特定のステップが別のステップに続くように言及されるとき、特定のステップが前記他のステップに直接続くことができ、または特定のステップを実行する前に、1つまたは複数の中間ステップを実行することができることをさらに理解されよう。別段の指定がなければ、同様に、構造物または構成要素間の接続が記載されるとき、この接続は、直接確立することができ、または中間の構造物または構成要素を介して確立することができることを理解されよう。
【0011】
本明細書で記載するように、追加の(絶縁)層を使用して、圧電材料の単なる局所的な極性化を実現することができ、横方向の基板を介した音響クロストークが防止される。振動膜の横方向の寸法は、有効な圧電ポリマを挟む上部電極と底部電極の間の重複によって決定することができる。局所的にパターン形成される電極間に追加誘電体を挿入することによって、金属の電極の形状よりむしろ追加誘電体の形状によって、有効なデバイス区域が決定される。いくつかの実施形態では、追加の誘電体フィルムを、圧電フィルムの前または後に直接堆積することができる。追加の誘電体フィルムがパターン形成される。
【0012】
いくつかの実施形態では、プラスチック基板の頂部で、構造化した金属電極が加工される。構造化した電極上に大面積圧電層が堆積される。膜の共振周波数は直径とともに増減し、より高い周波数では、より小さい膜を使用することができる。小さい膜の寸法と比べて、大面積の圧電材料を製造しやすいように、たとえばポリマP(VDF-TrFE)が好ましい。最初に、圧電材料の上部上により厚い誘電体層を、たとえば厚いフォトレジストで付加することによって、膜寸法は、この構造化した層の縁部に機械的に規定すること(ピン留めすること)ができる。このことは、振動期間(高い駆動電圧および/または共振時)の膜が大きくたわむときでさえ、膜寸法を固定したままにできることを意味する。最後のステップとして、第2の電極を付加することができる。この電極は、デバイス毎に構成することができ、またはデバイス間で共有される共通電極を構成することができる。両方の電極は、構成した安定化中間層の孔の中の指定された接触場所でだけ圧電体と接触する。
【0013】
いくつかの実施形態では、以下の順序の層、すなわち、電極/圧電体/パターン形成した絶縁体/電極を有する構成を使用することができる。他の実施形態では、以下の順序、すなわち、電極/パターン形成した絶縁体/圧電体/電極を使用することができる。またさらなる実施形態は、同様であるが、パターン形成した絶縁体に起因する圧電材料の汚染およびその後の劣化を回避するために、パターン形成した絶縁体と圧電体(たとえば、SiN、SiO2、AlOx)の間に、薄いパターン形成した保護層を追加することができる。いくつかの実施形態では、フレキシブル基板/支持層は、振動膜の部分であってよい。この支持層を通した面内の音響クロストークを防ぐため、膜は、たとえば、接触区域と比較してはるかに高い曲げ剛性(屈曲剛性)を有する絶縁領域を設けることによって、機械的に分離することができる。
【0014】
本発明は、以降で、本発明の実施形態が示される添付の図面を参照して、より十分に記載される。図面では、見やすいように、システム、構成要素、層、および領域の絶対的なサイズおよび相対的なサイズを誇張する場合がある。実施形態は、本発明の、場合によって理想化した実施形態および中間構成の概略図および/または断面図を参照して記載する場合がある。記載および図面中で、全体にわたって、同様の番号は同様の要素を指す。相対的な用語ならびにそれらの派生語は、この場合に記載されるような、または議論の対象の図面中で示されるような向きのことを指すと解釈するべきである。これらの相対的な用語は、記載の都合のためのものであって、別段の指定がなければ、システムが特定の向きで構築されるまたは動作する必要はない。
【0015】
図1Aは、隣接する音響変換器10a、10bの断面図を図示し、
図1Bは、変換器10aのうちの1つのさらなる詳細を図示する。
【0016】
好ましい実施形態では、たとえば示されるように、音響デバイス100は、音響変換器10a、10bのアレイを備える。別の実施形態またはさらなる実施形態では、アレイは、フレキシブル基板11上のパターン形成したスタック12~15によって形成される。いくつかの実施形態では、スタックは、それぞれの底部電極層12と上部電極層15との間に挟まれる圧電層13を備える。他の実施形態またはさらなる実施形態では、スタックは、絶縁層14を備える。好ましくは、絶縁層14はパターン形成される。たとえば、パターン形成した絶縁層14は、絶縁材料14mのパターンによって形成される。
【0017】
好ましい実施形態では、たとえば示されるように、パターン形成した絶縁層(14)は、絶縁材料14mが電極12、15のうちの1つと圧電層13の間に(基板11を横断する方向Zに)配設される絶縁区域A14を備える。別のまたはさらなる好ましい実施形態では、パターン形成した絶縁層(14)は、両方の電極12、15が圧電層13と接触する、絶縁材料14mがない接触区域A10を備える。より好ましくは、音響変換器10a、10bが接触区域A10に形成される。たとえば、音響変換器10a、10bは絶縁区域A14の間に形成される。最も好ましくは、絶縁区域A14が、それぞれの接触区域A10を囲む、および/または分離する。言い換えると、絶縁材料14mのパターンは、音響変換器10a、10bの周りに境界を規定することができ、ここで、接触区域A10は、圧電層13と電極12、15のいずれかとの間で絶縁材料14mなしにパターン中の間隙に形成される。
【0018】
好ましい実施形態では、たとえば示されるように、音響変換器10a、10bの作動面は、接触区域A10においてフレキシブル基板11の部分を含む。言い換えると、それぞれの音響変換器10aは、フレキシブル基板11を備えるスタックによって形成することができ、圧電層13は、それぞれの底部電極層12と上部電極層15との間に挟まれるが、絶縁材料14mはその区域すなわち接触区域A10にはない。
【0019】
好ましくは、基板11は、たとえば、意図されるような音響波Wを生成するため圧電層13を曲げるまたは撓曲するのに少なくとも十分な比較的高い可撓性を有する。典型的には、基板11の(スタックなしでそれ自体の)第1の屈曲剛性は、変換器の部分として(すなわち、絶縁材料14mを除く)、基板11上に設けられる層のスタックの第2の屈曲剛性と同じ程度であってよい。たとえば、第1の屈曲剛性は、第2の屈曲剛性の0.1倍~10倍の間である。代わりにまたは追加で、このことは、(基板の)(第1の)屈曲剛性は、接触区域A10において、デバイスの全屈曲剛性Fa、すなわち、第1の屈曲剛性と第2の屈曲剛性の合計の90パーセント未満を構成すると定量化することができる。
【0020】
好ましい実施形態では、基板11を取り除く必要はなく、音響デバイス100の部分のままとすることができる。別の実施形態(図示せず)では、スタックは、スタックが製造され、フレキシブル基板または別の支持基板であってよい基板から取り除くことができる。たとえば、パターン形成した絶縁材料14mは、基板なしでデバイスを支持するのに十分な構造的完全性を実現することができる。このことによって、構成が製造期間に固定されたままにするために、たとえば比較的剛性の基板を使用することも可能にすることができる。
【0021】
好ましい実施形態では、音響デバイス100は、比較的平坦であり、たとえばシートとして形成される。そのため、好ましくは、音響デバイス100の平面を横断する方向の合計の厚さZ100は、その(最小)面内寸法(直径または長さ/幅)の程度と比べて比較的小さい。たとえば、面内寸法は、少なくとも10倍、20倍、50倍、100倍、1000倍、またはそれ以上だけ厚さより大きい。たとえば、基板11、電極12、15を有する圧電層13、および絶縁区域A14の合計の厚さ(Z100)は、1ミリメートル未満、0.5ミリメートル未満、たとえば、100マイクロメートルと200マイクロメートルの間であってよい。
【0022】
音響変換器10a、10b間のたとえば面内波Wiといったクロストークを効果的に緩和するために、音響変換器それぞれの振動を減結合するおよび/または減衰させることが望ましい。たとえば、減結合は、異なる波伝播特性を有する変換器を、変換器を形成する区域から分離する基板の区域を設けることによって、達成することができる。たとえば、減衰は、変換器間の区域に、より多くのおよび/または異なる(たとえば、消散的な)タイプの材料を設けることによって達成することができる。
【0023】
比較的平坦な音響デバイス100の異なる区域を特徴づける1つの方法は、音響デバイス100それぞれの屈曲剛性(F)または曲げ剛性によるものである。たとえば、層またはスタックの屈曲剛性(F)は、そのヤング率(E)、ポアソン比(v)、および厚さ(Z)に依存することができる。典型的には、これは、F=[E・Z3]/[12・(1-v2)]と書くことができる。好ましい実施形態では、絶縁層14を含む絶縁区域A14における屈曲剛性Fxは、音響変換器10a、10bを形成する接触区域A10における屈曲剛性Faよりも、少なくとも10倍、より好ましくは少なくとも20倍、最も好ましくは少なくとも50倍、たとえば60倍と200倍の間だけ高い。絶縁区域の相対的な屈曲剛性が高くなると、隣接する変換器間の面内クロストークをより緩和することができる。
【0024】
絶縁区域A14の比較的高い屈曲剛性は、たとえばフレキシブル基板11のヤング率より高い、比較的高いヤング率を有する絶縁材料14mを使用することによって実現することができる。代わりにまたは追加で、絶縁材料14mの層の厚さZ14が比較的厚くてよい。好ましい実施形態では、絶縁区域A14は、接触区域A10と比較して、スタックに対して局所的に増やした厚さZ14を実現する。たとえば、絶縁区域A14におけるスタックの厚さZ100(たとえば、Z11+Z13+Z14に等しい)は、接触区域A10におけるスタックの厚さZ10(たとえば、Z11+Z13に等しい)よりも、少なくとも2倍、好ましくは少なくとも3倍だけ厚い。
【0025】
例示的な製造したデバイスでは、基板11は、厚さZ11=13.5μmを有するポリイミド(PI)基板によって形成された。基板上に、厚さZ13=20μmを有するPVDFスタックによって、圧電層13が形成された。区域A10(すなわち、基板+圧電層)におけるデバイス100の屈曲剛性は、Fa=1.35E-5N・m(=Pa・m3)で推定される。絶縁区域A14において、上部電極15を付加する前に、絶縁材料14mの追加の層が堆積された。具体的には、厚さZ14=125μmを有するフォトレジストの層(SU8)によって絶縁材料14mが形成された。この追加の層を含めて、区域A14におけるデバイス100の屈曲剛性は、Fi=1.19E-3N・mで推定され、すなわち、区域A10より88倍高い。
【0026】
図2Aは、絶縁材料14mが底部電極12と圧電層13との間に付加される音響デバイス100の断面図を図示する。これは、たとえば、絶縁材料14mが圧電層13と上部電極15の間に付加される、
図1Aおよび
図1Bの実施形態と対照的である。好ましい実施形態では、絶縁材料は、フォトレジスト材料から形成される。そのような材料によって、製造性をさらに改善することができ、たとえば、フォトレジストを現像するための対応する光パターン/マスクによって、絶縁材料14mのパターンを規定する簡単な方法が実現される。いくつかの実施形態では、絶縁材料14mのパターン形成が圧電層13に影響を及ぼす可能性があることを想定することができる。たとえば、フォトレジスト材料、および/または、ウェットエッチングなどのプロセスによって、接触区域A10において、フォトレジストを(選択的に)除去する方法。いくつかの実施形態では、たとえば示されるように、これは、圧電層13の前に絶縁材料14mを付加することによって緩和することができる。
【0027】
図2Bは、中間保護層14pを有する音響デバイス100の断面図を図示する。いくつかの実施形態では、中間保護層14pは、圧電層13と絶縁材料14mとの間に配設される。中間保護層14pは、代わりにまたは追加で、たとえば示される絶縁材料14m(フォトレジスト)および/またはその除去方法に露出することから圧電層13を保護するために使用することができる。このようにして、圧電層13は、絶縁材料14mの層のパターン形成の前に、やはり付加することができる。典型的には、保護層14pは、絶縁材料14mとは異なる材料を有することができる。たとえば、保護層14pは、絶縁材料14mを除去するためのエッチングプロセスに対して、より耐性があってよい。好ましくは、中間保護層14pは、その後、たとえばドライエッチング(ガス)などといった(フォトレジストを除去するために使用されたものと)別のプロセスを使用して、接触区域A10において、局所的に除去される。原理的に、保護層14pは、絶縁材料14mに加えて、電極と圧電層それぞれの間の電気絶縁体の部分として、および/または、隣接する変換器間の音響絶縁体の部分として働くことができる。その意味で、両方の層14mおよび14pは、パターン形成した絶縁材料の部分と考えることができる。
【0028】
図3A~
図3Dは、音響デバイス100を製造する方法を図示する。
【0029】
一実施形態では、たとえば
図3Aに示されるように、方法は、フレキシブル基板11上に形成されるスタックを設けるステップを含む。好ましくは、スタックは(最初に)少なくとも底部電極12を備える。いくつかの実施形態では、たとえば
図3Aおよび
図3Bに示されるように、絶縁材料14mの層がスタック上に堆積され、選択的に除去される。絶縁材料14mが除去される場所は、スタックを通して底部電極12と電気的に接触するための接触区域A10を形成することになる。堆積後に材料を除去するステップの代わりに、たとえば開口部を有する箔といった、予めパターン形成した絶縁材料の層を、スタックに付加することができる(たとえば、
図7Aに示される)。
【0030】
いくつかの実施形態では、たとえば
図3Dに示されるように、スタック上の上部電極15は、接触区域A10に音響変換器10a、10bのアレイを形成し、そこでは、上部電極と底部電極の両方がそれらの間で圧電層13と接触し、その圧電層13は、絶縁材料14mの層を堆積するステップの前または後にスタック上に堆積され、音響変換器10a、10bが絶縁区域A14によって分離され、絶縁材料14mが、電極12、15および圧電層13のうちの1つの間に配設される。
【0031】
いくつかの実施形態では、絶縁材料14mは、フォトレジスト材料を含む。他の実施形態またはさらなる実施形態では、パターン形成した絶縁層14は、リソグラフィックプロセスによって形成される。たとえば、絶縁材料14mのパターン形成してない層が、接触区域A10の形状または絶縁区域A14の形状と一致する光のパターンにさらされる。たとえば、パターン形成した露光を実現するためにマスクが使用される。たとえば比較的小さい寸法および/または多くの個数で、音響変換器の所望の高い精度のパターンを容易に形成するために、リソグラフを使用できることが理解されよう。
【0032】
いくつかの実施形態では、たとえば
図3Aに示されるように、保護層14pが、圧電層13と絶縁層14の間に設けられる。たとえば、
図3Bに示されるように、たとえばウェットエッチングといった、絶縁層14をパターン形成するための除去プロセスに対して、圧電層13を保護するために、絶縁材料14mを除去するときに保護層14pが残ることができる。いくつかの実施形態では、たとえば
図3Cに示されるように、保護層14pは、たとえばドライエッチングといった別個のプロセスによって、接触区域A10で除去することができる。したがって、たとえば
図3Dに示されるように、上部電極層15は、それらの間の保護層14pなしで、圧電層13上に堆積することができる。
【0033】
図4Aおよび
図4Bは、支持構造20に固定されるフレキシブル基板11を有する音響デバイス100を図示する。
【0034】
いくつかの実施形態では、たとえば示されるように、フレキシブル基板11は、比較的剛性の支持基板20上に固定される、たとえば積層される、さもなければ配設される。たとえば、基板11は、積層すること、および/さもなければ、支持基板20に付着させることができる。フレキシブル基板と支持基板または他の剛性構造との間の固定は、たとえば製造期間および/または製造後に行うことができる。支持基板は、フレキシブル基板11と同様に比較的平坦であってよく、またはフレキシブル基板11と比較してより厚くてよい。好ましくは、支持基板20は、フレキシブル基板11と比べて、たとえば少なくとも2倍、3倍、5倍、10倍、またはそれ以上といった比較的高い屈曲剛性を有する。したがって、支持基板20は、追加の構造的完全性を実現することができる。
【0035】
好ましくは、支持基板20は、音響変換器10a~10cに対応する位置に、すなわち少なくとも部分的に接触区域A10と重なり合う開口部20a~20cを備える。たとえば、フレキシブル基板11が絶縁区域A14で支持構造に突き当たる一方で、接触区域A10では支持構造20に接続しない。いくつかの実施形態では、開口部20a~20cは、たとえば
図4Aに示されるように、支持基板20を通って延びることができる。他の実施形態またはさらなる実施形態では、開口部20a~20cは、フレキシブル基板11の方向から凹面状に延びるが、支持基板20を完全には貫通しない空洞によって形成することができる。開口部は、変換面の比較的自由な運動を可能にする一方で、依然として剛性の支持を実現することができる。追加で、支持構造への絶縁区域A14の固定によって、変換器10a、10b間になお一層の音響的絶縁を実現するのを助けることができる。いくつかの実施形態(図示せず)では、支持基板は、たとえばスタックを堆積して完成させた後で、上側に設けることができる。また、音響波Wを伝送するため少なくとも片側に、好ましくは
図4Aに示されるものなどといった貫通開口部を有する、片側または両側の支持構造との組合せも可能である。
【0036】
図5Aは、例示的なレイアウトによる変換器のアレイを図示する。
図5Bは、同様のレイアウトを有するデバイスの写真を示す。
【0037】
いくつかの実施形態では、たとえば示されるように、変換器の中心は、複数の同心円に沿って配置することができる。したがって、それぞれの円に沿った変換器の各々は、デバイスの平面を横断する方向の、円の中心軸に沿った点に対して同じ距離を有することができる。それぞれの第1の円に沿った変換器の第1の組を同相で作動させることによって、それらの変換器の音響波は、中心軸に沿った点で強め合うように干渉することができる。それぞれの第2の円に沿った変換器の第2の組を第1の組内でやはり同相で、だが第1の組に対して予め規定された位相差で追加で作動させることによって、組の間で強め合う干渉が生じる特定の点を、デバイスの面の上方で選択することができる。これは、追加の組によってさらに改善することができる。一実施形態では、示されるデバイスは、多くの変換器間で強め合う干渉によって、空中に触知できる点を作る、触覚フィードバックデバイスを作成するために使用することができる。たとえば、点の場所は、(中心軸に沿って)変換器の組の間の、または(点を軸外に動かすため)それぞれの組内の相対的な位相を制御することによって制御することができる。もちろん、たとえば格子状レイアウトといった他のレイアウトも、同様または他の音響デバイスを作るために使用することができる。
【0038】
本明細書に記載されるような効果的な減結合によって、任意のレイアウトにおける、隣接する変換器10a、10b間の横方向間隔または距離Xabは比較的小さく、たとえば、変換器10a、10bの(最大または平均の)直径Xa、Xbと同じ程度であってよいことを理解されよう。たとえば、変換器間の(最小)距離Xabは、変換器の(一定または平均)直径Xa、Xbの0.1倍~10倍の間であって、好ましくは0.2倍~5倍の間、より好ましくは半分から2倍の間である。いくつかの実施形態では、デバイスの面にわたる変換器の密度が比較的高くてよく、たとえば、変換器は、面(変換器間の区域によって形成される残りの面)の少なくとも10パーセント、好ましくは少なくとも20パーセント、より好ましくは少なくとも30パーセント、または50パーセントすら超えてカバーすることができる。変換器によってより広い面をカバーすることができると、デバイスの動作はより効果的になることができる。
【0039】
図6は、変換器が作動される場合の、
図5Bに示されたような音響デバイスの表面X、YにわたるたわみΔZの測定を(ナノメートル単位で)図示する。測定は、レーザ振動計を使用して実施された。図示されるように、たわみΔZが、変換器の接触区域に限定される一方で、変換器間の絶縁区域には事実上目立つたわみがなく、たとえば、絶縁区域におけるたわみは、接触区域におけるたわみよりも少なくとも1/10未満である。
【0040】
図7Aおよび
図7Bは、音響変換器10a、10bの別のレイアウトを図示する。一実施形態では、たとえば
図7Aに示されるように、絶縁層14は、スタックに付加される前に予めパターン形成される。あるいは、
図7Bに示される絶縁層14は、たとえば
図3A~
図3Dを参照して記載されたように、材料の選択的除去によってパターン形成することができる。
【0041】
好ましい実施形態では、圧電層13は、異なる変換器10a、10b間に延びる連続した層である。有利なことに、圧電材料を連続した層として堆積するのは、はるかに容易な場合がある。好ましくは、ポリマベースの圧電材料が圧電層13用に使用される。たとえば、ポリマベースの圧電材料は、連続した層として容易に付加することができる。いくつかの実施形態では、堆積した圧電材料は、最初に、ランダムに配向される領域を有する場合がある。好ましくは、これらは、圧電材料を「極性化すること」、すなわち、通常は高い温度で、材料にわたって強い電場が印可されるプロセスによって整列される。最も好ましくは、圧電層13は、接触区域A10においてもっぱら(または主に)極性化される。たとえば、極性化のための強い電場は、底部電極12および上部電極(ここでは、見ることができない)を介して印可される。パターン形成した絶縁層14に起因して、電極間の電位差によって、絶縁区域A14のより大きい間隙の両端間のものより強い、接触区域A10における圧電層13の両端間の電場をもたらすことができる。認識されるように、選択的な極性化は、機能性を改善すること、たとえば、絶縁区域A14の非極性化領域における圧電層13の作動をさらに防ぐことを助けることもできる。
【0042】
いくつかの実施形態では、底部電極と上部電極のうちの少なくとも1つは、異なる変換器10a、10b間に延びる連続した層である。他の実施形態またはさらなる実施形態では、電極12、15のうちの少なくとも1つは、パターン形成される。一実施形態では、パターン形成した電極層とパターン形成しない電極層の組合せが使用される。好ましくは、電極のパターン形成は、音響変換器10a、10bのうちの1つまたは複数のサブセットを選択的に作動できるようなものである。一実施形態では、1つまたは複数の変換器10aの第1の組が、底部電極の第1のライン12aに電圧を印加することによって作動され、異なる1つまたは複数の変換器10bの第2の組が、異なる底部電極の第2のライン12aに電圧を印加することによって作動される。いくつかの実施形態では、たとえば示されるように、ライン12a、12bが、少なくとも接触区域A10をカバーするように形作られる接触パッドを備えることができる。パターン形成される底部電極の代わりにまたは追加で、上部電極をパターン形成することができる(図示せず)。いくつかの実施形態(図示せず)では、上部電極のパターンは、たとえば、垂直な格子線を形成して底部電極のパターンを補完することができる。他の実施形態またはさらなる実施形態では、たとえば示されるように、電極ラインの格子を、圧電層13の片側に形成することができる。たとえば、格子は、薄膜トランジスタ(TFT)を備えることができる。
【0043】
分かりやすく簡潔な記載にするために、特徴は、本明細書では、同じまたは別個の実施形態の部分として記載されるが、本発明の範囲は、記載される特徴の全部または一部の組合せを有する実施形態を含むことができることを理解されよう。たとえば、実施形態が特定の順序の層について示される一方で、同様の機能および結果を達成するために、本開示の利益を有する当業者によって、また代替方法が想定される可能性がある。たとえば、いくつかの層は組み合わせること、または、1つもしくは複数の代替層へと分割することができる。議論され示される本実施形態の様々な要素は、横方向の振動を分離することなどといったある種の利点を提供する。もちろん、考案および利点を発見して整合させる際に、上の実施形態またはプロセスのうちの任意の1つを1つまたは複数の他の実施形態またはプロセスと組み合わせて、またさらなる改善を実現することができることを理解されたい。本開示は、音響変換器アレイに対して特段の利益を提供し、一般的に、絶縁層が電極層を選択的に分離することによって形成される選択的接触区域間に他の電気構成要素を形成するために適用することができることが理解されよう。
【0044】
添付の特許請求の範囲を解釈する際に、「備える(comprising)」という言葉は、他の要素の存在を除外しないことまたは所与の請求項中でリスト化されるもの以外の働きをすること、要素の前の「a」または「an」という言葉は、複数のそのような要素の存在を除外しないこと、請求項中の何らかの参照符号は請求の範囲を制限しないこと、いくつかの「手段」は、同じもしくは異なる項目または実装される構造もしくは機能によって表すことができること、開示されるデバイスまたはそれらの部分のいずれかは、別段の指定がなければ、一緒に組み合わせることまたはさらなる部分へと分割することができることを理解されたい。1つの請求項が別の請求項を参照する場合、これは、それらそれぞれの特徴の組合せによって達成される共同作用の利点を示すことができる。しかし、ある処置が相互に異なる請求項で言及されるという単なる事実は、これらの処置の組合せをやはり効果的に使用できないとは示していない。本実施形態は、こうして、請求項のすべての作用する組合せを含むことができ、各請求項は、原理的に、文脈によって明瞭に除外されない限り、任意の前の請求項を参照することができる。
【符号の説明】
【0045】
10a 音響変換器
10b 音響変換器
10c 音響変換器
11 フレキシブル基板
12 スタック、底部電極層
12a 第1のライン、第2のライン
12b ライン
13 スタック、圧電層
14 スタック、絶縁層
14m 絶縁材料
14p 中間保護層
15 スタック、上部電極層
20 支持構造、支持基板
20a 開口部
20b 開口部
20c 開口部
100 音響デバイス
A10 接触区域
A14 絶縁区域
Fa 屈曲剛性
Fx 屈曲剛性
W 音響波
X 表面
Xa 直径
Xb 直径
Xab 距離
Y 表面
Z10 スタックの厚さ
Z11 厚さ
Z13 厚さ
Z14 厚さ
Z100 スタックの厚さ
ΔZ たわみ
【国際調査報告】