(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-30
(54)【発明の名称】芝生監視システム
(51)【国際特許分類】
A01G 7/00 20060101AFI20220623BHJP
A01G 20/10 20180101ALI20220623BHJP
G06Q 50/02 20120101ALI20220623BHJP
【FI】
A01G7/00 603
A01G20/10
G06Q50/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022511175
(86)(22)【出願日】2020-04-29
(85)【翻訳文提出日】2021-11-04
(86)【国際出願番号】 KR2020005646
(87)【国際公開番号】W WO2020226337
(87)【国際公開日】2020-11-12
(31)【優先権主張番号】10-2019-0052026
(32)【優先日】2019-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521483113
【氏名又は名称】キム、ドゥ ス
【氏名又は名称原語表記】KIM, Doo Soo
【住所又は居所原語表記】#207, 36, Apgujeong-ro 42-gil Gangnam-gu Seoul 06017,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】キム、ドゥ ス
【テーマコード(参考)】
2B022
5L049
【Fターム(参考)】
2B022AB06
5L049CC01
(57)【要約】
本発明の一態様は芝生監視システムである。より具体的にはゴルフ場、サッカー場、野球場などの芝生が植設された場所の様々な場所に設置されて、芝生の状態情報を受信し、芝生管理者が芝生を管理できるように提供される芝生監視システムである。本発明の一実施形態に係る芝生監視システムはゴルフ場、サッカー場、野球場などの芝生が植設された場所の芝生の状態情報を芝生管理者に正確かつ効率的に伝送することができる効果がある。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフ場の芝生の状態情報を伝送して芝生管理者が芝生を効率的に管理するようにするゴルフ場の芝生監視システムにおいて
芝生管理者端末;及び
芝生が植設された地面に取り付けられるように設けられるハウジングと、
前記芝生が植設された地面に挿設されるように前記ハウジングの下面から外部に突設され、前記地面下の温度情報、水分情報及び塩度情報を収集する複数のセンサと、
前記ハウジングにより取り囲まれ、前記複数のセンサに電気的に連結されて、前記複数のセンサが収集した前記温度情報、前記水分情報及び前記塩度情報を処理して前記芝生管理者端末に送出する芝生状態情報送出部と、
前記送出部に電気的に連結されて前記送出部に電源を供給する電源供給部と、
位置情報を伝送できる位置情報送信部と、
地震を検知する地震検知部と、
微細粉塵と超微細粉塵を測定できる空気質測定部と、
前記ハウジングと前記複数のセンサを保護するために、前記芝生が植設された地面に露出するように前記ハウジングの上面に取り付けられたプロテクタと、を有する芝生状態情報送出機;を含むゴルフ場芝生監視システム。
【請求項2】
前記電源供給部は前記プロテクタの上面に外部に露出するように設けられる太陽電池モジュールを含むことを特徴とする請求項1に記載のゴルフ場芝生監視システム。
【請求項3】
前記太陽電池モジュールはゴルフボールによる破損を防止するように、前記プロテクタの上面から一定深さだけ下に下がった前記プロテクタの段差部に設けられることを特徴とする請求項2に記載のゴルフ場芝生監視システム。
【請求項4】
複数の芝生状態情報送出機を備え、前記複数の芝生状態情報送出機のそれぞれは、ゴルフ場各ホールのグリーン、フェアウェイ、ラフ、ティーインググラウンドに少なくとも1つ以上設けられることを特徴とする請求項1に記載のゴルフ場芝生監視システム。
【請求項5】
前記プロテクタには前記送出部から無線情報が円滑に送出されるように貫通孔が形成されることを特徴とする請求項1に記載のゴルフ場芝生監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は芝生監視システムに関するもので、より詳細には、ゴルフ場、サッカー場、野球場などの芝生が植設された所の複数の場所に設置されて、芝生の状態情報を受信し、芝生を管理することができるように、受信した情報を芝生管理者に提供する芝生監視システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この部分に記述した内容は、単に本発明の実施形態の背景情報を提供するに留まり、従来の技術を構成するものではない。
【0003】
ゴルフ(golf)はスポーツの一種であり、ゴルフ場コースの上に置かれたゴルフボールをクラブで打撃して約束された位置に設けられたホールカップに入れ、それまでの合計打数の多少により順位を決める競技である。
【0004】
ゴルフはゴルフコースで行われる。ゴルフ場は野原・丘陵・山林など66万~100万m2の広い地域を用いて整形されており、ビーチに作られるシーサイドコースや内陸に作られるインランドコースなどがある。
【0005】
ゴルフコースには森や谷、池、小さな山などの障害物を人工的に造成することもある。また、ゴルフコースは自然の川や海をそのまま用いて形成することもある。ゴルフコースは通常ゴルフボールを最初に打ち始める地域であるティーインググラウンドを含めて、フェアウェイ、ラフ、バンカー、ウォーターハザード、パッティンググリーン、ホールなどで構成される。
【0006】
ゴルフ場のコースと境界は通常木柵や杭で表示する。また、境界外をOBと呼び、ボールを打ち込む穴であるホールの数は正規のコースで18個があるので、18ホールと呼ぶ。一般的に、前半の9ホールをアウトコースと呼び、後半の9ホールをインコースと呼ぶ。
【0007】
ゴルフコースのティーインググラウンド(teeing ground)、フェアウェイ(fairway)、パッティンググリーン(putting green)、ラフ(rough)などには芝生が植えられて管理される。
芝生管理の業務は通常ゴルフ場に所属された芝生管理者が行う。
【0008】
ゴルフ場の芝生管理者は芝刈り機を用いてグリーンエリア、フェアウェイエリアなどに植設された芝生を設定された長さが維持されるように芝刈り、芝生の生育を円滑にするために肥料や栄養剤を供給し、病害虫を防ぐために農薬を散布することもある。
【0009】
また、芝生管理者は適切な装備を使用して損傷した芝生を取り除き、新しい芝生を移設し、砂を振りかけて層を増加させ、障害物として設計されたバンカーの砂、ハザード池の水質などを管理し、スプリングクーラーを用いて水を供給し、雑草を取り除き、フィールドに設置された装備を補修する。
【0010】
ゴルフコースに植設された芝生はゴルフコースの地面の状態、即ち温度と湿度、地面の塩度などによって生育状態が異なるようになる。従って、芝生の生育環境を維持することは芝生の管理において重要な業務のうち一つである。
【0011】
ゴルフコースの地面の温度が低すぎるか高すぎると、芝生の成長が止まる恐れがあり、激しい場合は芝生が乾いたり燃えてなくなる恐れもある。なお、ゴルフコースの地面に栄養分が足りない場合は、芝生の生育が止まる恐れがあり、病虫害に弱くなることもある。
【0012】
ゴルフコースは非常に広い面積を有する。このようなゴルフコースに植設された芝生を管理するためには、広い面積のゴルフコースを芝生管理者が直接見回りながら肉眼で確認しなければならない。そのため、業務が多くなり、時間も多くかかり、また管理コストが増加する問題がある。
【0013】
なお、ゴルフコースは前述したように、ティーインググラウンド、フェアウェイ、パッティンググリーン、ラフなどのように様々な形態で構成されるため、芝生管理もその地域に合わせて既に設定された程度に正確に管理しなければならない。このため、芝生管理者が広いゴルフコースを全て確認することは非常に難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
従って、本発明に係る一態様は、前述した問題点を解決するために提案されたものであり、本発明の目的はゴルフ場、サッカー場などの芝生が植設された場所の芝生の状態情報を芝生管理者に正確かつ効率的に伝送する芝生監視ステムを提供することにある。
【0015】
本発明が達成しようとする技術的課題は、 以上で述べた技術的課題に限定されず、以上で触れていないさらなる技術的課題も、以下の記載から当業者に明確に理解できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前述した目的を達成するために、本発明の一態様によれば、ゴルフ場の芝生の状態情報を伝送して芝生管理者が芝生を効率的に管理するようにするゴルフ場の芝生監視システムにおいて、
芝生管理者端末;及び
芝生が植設された地面に取り付けられるように設けられるハウジングと、
前記芝生が植設された地面に挿設されるように前記ハウジングの下面から外部に突設され、前記地面下の温度情報、水分情報及び塩度情報を収集する複数のセンサと、
前記ハウジングにより取り囲まれ、前記複数のセンサに電気的に連結されて、前記複数のセンサが収集した前記温度情報、前記水分情報及び前記塩度情報を処理して前記芝生管理者端末に送出する芝生状態情報送出部と、
前記送出部に電気的に連結されて前記送出部に電源を供給する電源供給部と、
GPSを経て位置情報を伝送できるGPS送信部と、
地震を検知する地震検知部と、
微細粉塵と超微細粉塵を測定できる空気質測定部と、
前記ハウジングと前記複数のセンサを保護するために、前記芝生が植設された地面に露出するように前記ハウジングの上面に取り付けられたプロテクタを有する芝生状態情報送出機;を含むゴルフ場の芝生監視システムを提供する。
【0017】
ここで、前記電源供給部は前記プロテクタの上面に外部に露出するように設けられる太陽電池モジュールを含むことが好ましい。
【0018】
また、前記太陽電池モジュールはゴルフボールによる破損を防止するように、前記プロテクタの上面から一定深さだけ下に下がった前記プロテクタの段差部に設けられることが好ましい。
【0019】
複数の芝生状態情報送出機を備え、前記複数の芝生状態情報送出機のそれぞれは、ゴルフ場各ホールのグリーン、フェアウェイ、ラフ、ティーインググラウンドに少なくとも1つ以上設けられることが好ましい。
【0020】
前記プロテクタには前記送出部から無線情報が円滑に送出されるように貫通孔が形成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る芝生監視グシステムはゴルフ場、サッカー場、野球場など芝生が植設された場所の芝生の状態情報を芝生管理者に正確かつ効率的に伝送することができる効果がある。
【0022】
更に、本発明の効果は実施形態によって優れた汎用性を有するなど、様々な効果が奏され、そのような効果については後述する実施形態の説明部分で明確に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施形態に係る芝生監視システムの構成のうち一つである芝生状態情報送出機の様子を示す斜視図である。
【
図2】
図1の芝生状態情報送出機のハウジング下面に複数のセンサが突出した様子を示す底面図である。
【
図3】
図1の芝生状態情報送出機が芝生に設置された様子を示す断面図である。
【
図4】ゴルフボールが本発明の実施形態に係る芝生状態情報送出機に置かれて打たれる様子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態を例示的な図面を通じて詳細に説明する。
各図面の構成要素に参照符号を付けるに際し、同じ構成要素に対しては、仮に異なる図面上に示されていてもできるだけ同じ符号を有するようにしていることに留意すべきである。また、本発明を説明するにあたり、関連する公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にし得ると判断した場合には、その詳細な説明は省略する。
【0025】
また、 図面に示された構成要素の大きさや形状などは説明の明瞭性と便宜上、誇張されるように示され得る。また、本発明の構成及び作用を考慮して特別に定義された用語は本発明の実施形態を説明するためのものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
【0026】
図1は本発明の一実施形態に係る芝生監視システムの構成のうち一つである芝生状態情報送出機の様子を示す斜視図である。
図2は
図1の芝生状態情報送出機のハウジング下面に複数のセンサが突出した様子を示す底面図である。
図3は
図1の芝生状態情報送出機が芝生に設置された様子を示す断面図である。
図4はゴルフボールが本発明の実施形態に係る芝生状態情報送出機に置かれて打たれる様子を示す断面図である。
【0027】
本発明の一実施形態はゴルフ場の芝生の状態情報を伝送して芝生管理者が芝生を効率的に管理するようにするゴルフ場の芝生監視システムを提供することができる。
本実施形態に係るゴルフ場の芝生監視システムは芝生管理者の端末と芝生状態情報送出機100とを含むことができる。
【0028】
芝生管理者の端末は、例えばスマートフォン(Smart Phone)、タブレット(Tablet)PC、個人携帯情報端末(Personal Digital Assistant、PDA)、ウェブパッド(Web Pad)などのように、メモリ手段を備え、マイクロプロセッサを搭載して演算能力を備えた移動無線通信機能を有する端末を意味することができる。端末には様々なアプリケーションがインストールされて芝生管理者に様々な情報を提供することができる。
【0029】
本発明の一実施形態において、芝生管理者はゴルフコースで芝生の管理業務を行う職員を意味することができるが、これに限定されず、ゴルフコースで直接または間接的に芝生管理業務を行うことができる管理者を意味することもある。
芝生管理者端末と芝生状態情報送出機100は無線通信網を通じて様々な情報及びデータを交換することができる。
【0030】
無線通信網は都市圏通信網(Metropolitan Area Network、MAN)、広域通信網(Wide Area Network、WAN)、インターネット(internet)、3G(generation)、4G(generation)移動通信網、Wi-Fi、WIBRO(Wireless) Broadband Internet)やLTE(Long Term Evolution)などを含む各種データ通信網を含むことができ、どのような通信方式を用いても構わない。
【0031】
図面を参照れば、本発明の一実施形態に係る芝生監視システムの芝生状態情報送出機100は、芝生が植設された地面Sに取り付けられるように設けられるハウジング120と、
【0032】
前記芝生が植設された地面Sに挿設されるように前記ハウジング120の下面から外部に突設され、前記地面S下の温度情報、水分情報及び塩度情報を収集する複数のセンサ130と、
【0033】
前記ハウジング120により取り囲まれ、前記複数のセンサ130に電気的に連結されて、前記複数のセンサ130が収集した前記温度情報、前記水分情報及び前記塩度情報を処理して前記芝生管理者端末に送出する送出部(「送出部」とも略す)と、
前記送出部に電気的に連結されて前記送出部に電源を供給する電源供給部と、
GPSを通じて位置情報を伝送できるGPS送信部(「位置情報送信部」とも称する)と、
地震を検知する地震検知部と、
微細粉塵と超微細粉塵を測定できる空気質測定部と、
【0034】
前記ハウジング120及び前記複数のセンサ130を保護するために前記芝生が植設された地面S上に露出するように前記ハウジング120の上面に取り付けられて設けられるプロテクタ110と、を含む。
【0035】
ハウジング120は送出部と、電源供給部の一部と、GPS送信部と、地震検知部と、空気質測定部とが一体に設けられるプリント回路基板(PCB)を取り囲むように形成される。ハウジング120はプラスチックで作ることができるが、その材料はこれに限定されない。
【0036】
ハウジング120は全体として外部と閉鎖されるように成形される。実施形態によって、ハウジングは一側ケースと他側ケースとを組み立てる形態で構成することができる。
【0037】
ハウジング120の下面に複数のセンサ130が突出するように組み立てられる。複数のセンサ130は温度情報を収集する温度センサ、湿度情報を収集する湿度センサ、及び塩度情報を収集する塩度センサを含むことができる。温度情報、湿度情報及び塩度情報は芝生の状態を示す基本的な芝生状態情報であり、複数のセンサ130はこれらの情報を検知して収集する。
【0038】
ハウジング120の上面にはプロテクタ110が取り付けられて設けられる。プロテクタ110はゴルフ場の芝生に芝生状態情報送出機100が設置された場合、ゴルファーやゴルフボールからの衝撃によってハウジング120が破損することを防止する機能をする。プロテクタ110は衝撃に強い強化プラスチックまたは金属製で作ることができる。
【0039】
一方、本実施形態に係る芝生管理者端末には、本発明に係るゴルフ場の芝生状態情報を提供するためのゴルフ場芝生管理アプリケーションをインストールすることができる。また、芝生管理者端末はゴルフ場の芝生状態に関する情報と、その芝生状態情報と対応する地点の位置情報とを芝生状態情報送出機100から受信して表示することができる。
【0040】
ゴルフ場の芝生管理アプリケーションは芝生管理者に警告機能を行うように設定できる。警告は温度情報、水分情報及び塩分情報がそれぞれ設定された温度範囲、水分範囲及び塩度範囲を外れた場合に行われる。
【0041】
例えば、芝生が植設された土壌の温度が設定された第1の温度と、第1の温度より高い第2の温度との間の温度に維持される場合は、温度情報のみが芝生管理者端末または芝生管理サーバに一定の時間間隔で表示される。しかし、土壌の温度が第1の温度より低くなったり、または第2の温度よりも高くなった場合は、芝生管理者端末を通じて芝生管理者に警告を行うことができる。警告の方式は視覚的、聴覚的、または触覚的方式で行うことができる。例えば、視覚的方式はプッシュ通知方式で視覚的警告を芝生管理者端末に表示することができる。
【0042】
ここで、第1の温度及び第2の温度は予め設定される値であり、実施形態によっては、それぞれ10度及び18度を意味することができ、土壌の温度が10度未満または18度を超える場合には、警告が行われる。
【0043】
また、水分情報も設定された水分量以下に下がった場合に警告を行うことができ、塩度情報も設定された塩度範囲を外れた場合に警告を行うことができる。芝生管理者は芝生管理者端末を通じて前記の情報を確認し、適切な時間に、正確な地域に、芝生に灌水するか、適切な栄養素を供給することができる。
【0044】
芝生管理者端末にはアップロードされる芝生状態情報が蓄積されることができる。即ち、グラフまたはアクセルテーブルのように蓄積されて保存された後、設定された範囲外の情報値がアップロードされた場合には、当該情報値に対して表示色が変化するように設定することができる。
【0045】
例えば、温度が15度であれば、表示色を基本色で表示するが、設定された温度範囲を外れると表示色を変更して、例えば赤色で表示することができる。例えば、温度情報が19度であれば、表示色を赤色で表示することができる。この場合、同時に芝生管理者端末にはポップアップウィンドウが表示される形式でプッシュアラームが作動して、自動的に当該状況を芝生管理者に伝達することにより、芝生管理者が即座に芝生管理業務に着手できるようにする。
【0046】
また、芝生管理者端末には土壌の温度が第1の温度と、第1の温度より高い第2の温度との間の温度に維持される場合は、単に温度情報をグラフやアクセルテーブルなどのチャート形式で表示することができる。しかし、土壌の温度が第1の温度より低くなったり、第2の温度より高くなった場合は、当該異常温度に対してハイライト方式などで異なる表示色を用いて視覚的な警告を行うことができる。
【0047】
この時、複数の芝生状態情報送出機100を備えることができ、複数の芝生状態情報送出機100はゴルフ場の各ホールごとに配置される。即ち、芝生状態情報送出機100は各ホールのティーインググラウンドエリア、フェアウェイエリア、ラフエリア、パッティンググリーンエリアにそれぞれ配設される。
【0048】
実施形態によって、芝生状態情報送出機100はプロテクタ110部分が地面S上に露出し、複数のセンサ130及びハウジング120は地面Sの下に設置される形式で設けることができる。剛性の材料で作られたプロテクタ110は芝生が植設された地面S上にまるでマンホール蓋のように取り付けることができ、複数のセンサ130は地面Sから一定の深さにその先端が配置されるように設置する。即ち、センサの先端は地面Sから10cm~20cmの間に位置するように設計することができる。
【0049】
センサの先端が地面Sから10cm未満の深さに位置する場合は、ゴルファーの打撃またはゴルフボールBの衝撃により損失する恐れがあり、20cm以上の深さに位置する場合は、状態情報を地上に発送するに障害となる恐れがある。
複数の芝生状態情報送出機100は芝生の生育条件を考慮して配置することができる。生育条件のうち一つは日照量である。
【0050】
1つのホールに複数の芝生情報送出機100が配置される位置は日照量によって決定することができる。例えば、フェアウェイのアンジュレーションにより傾斜面が形成される場合、傾斜面の方向、傾斜度などによって日照量が変わり、日照量の差は芝生の生育に直接影響を与える。従って、芝生状態情報送出機100の設置位置及び配置構造はこのような傾斜面の方向、傾斜度を考慮して決定することができる。
【0051】
また、例えばフェアウェイで森林、草、木などによって日陰になった場合、当該地点は他の地点と比較して日照量に差が生じる。そのため、当該地点に植設された芝生の生育条件が異なる。従って、芝生情報送出機100の設置位置はそのような森、草、木などの位置を考慮して決定することができる。
【0052】
日照量を考慮して配置する方法の一実施形態によれば、設定値以上の日照量の差が発生する地点に芝生状態情報送出機100をそれぞれ設置することができる。例えば、フェアウェイのアンジュレーションにより傾斜面が形成される場合、傾斜面と平地との間に日照量に差が生じる。その差が設定値より大きい場合、傾斜面と平地のそれぞれに1つずつ芝生状態情報送出機100を配置することができる。この場合、フェアウェイ地点には日照量を考慮して芝生状態情報送出機100の設置数を決定することができる。
【0053】
本発明に係る送出部は複数のセンサ130が収集した芝生状態情報を外部に送出するために電源を必要とする。この電源の供給を受けるために、実施形態によってハウジング120の内部には電源供給部を設けることができる。電源供給部は電池であってもよく、実施形態によって太陽電池モジュール200を含んでもよい。
【0054】
本発明の一実施形態に係る電源供給部は前記プロテクタ110の上面に設けられ、外部に露出するように設置される太陽電池モジュール200を含むことができる。従って、太陽電池モジュール200が太陽エネルギーを吸収して電力に変換した後、それを送出部などを含んだPCBに供給することができる。送出部は非常に少量の電力を消費するので、太陽電池モジュール200のサイズは大きい必要がない。
【0055】
実施形態によって、太陽電池モジュール200はゴルフボールによる破損を防止するように、前記プロテクタ110の上面から一定の深さだけ下に下がった前記プロテクタ110の段差部112に設置することができる。段差部112の一側と他側との間隔は限定されず、ゴルフボールBを打撃しても太陽電池モジュール200に触れない程度の間隔であれば十分である。
【0056】
本発明のプロテクタ110には送出部から無線情報が円滑に送出されるように貫通孔111を形成することができる。深さの側面において、貫通孔111はプロテクタ110の上面と底面とが連通するように形成されて、プロテクタ110の下面に配置されたハウジング120の上面の一部が外部に露出する程度であれば十分である。貫通孔111の形成位置はプロテクタ110のどこでも可能である。ただし、信号が送出される部分に近い所がより好ましい。
【0057】
本発明の一実施形態に係る芝生状態情報送出部は実施形態によって位置情報を伝送することができる位置情報送信部、地震を検知する地震検知部、または微細粉塵及び超微細塵埃を測定できる空気質測定部を更に備えることができる。
【0058】
位置情報送信部は実施形態によって、GPS方式で芝生状態情報送出機100の位置情報を伝送することができる。ただし、位置情報伝送方式がGPS方式に限定されるものではない。
【0059】
芝生状態情報送出機100は自分の位置情報を送出することにより、送出する芝生状態情報がゴルフ場コースのどの位置に植設された芝生に関する情報であるかを知らせることができる。
【0060】
また、本発明の一実施形態に係る芝生状態情報送出部は地震を検知する地震検知部を備えて自然災害を予め確認できるようにし、微細粉塵と超微細粉塵を測定できる空気質測定部を備える。従って、微細粉塵が多い場合や空気質が悪い場合、ゴルフ場またはゴルファーは測定された空気質に基づいてラウンド前に適切な措置を講じることができる。
地震検知部と空気質測定部は国家安全網サーバーに地震情報及び微粉塵などの汚染情報を伝送することもできる。
【0061】
一方、本発明に係る芝生状態情報送出機100は日照量情報を芝生管理者端末に送出することができる。日照量は芝生の生長に影響を与えるので、日照量情報を分析して芝生の状態を確認することができる。
【0062】
日照量情報は実施形態によって異なるが、本実施形態では太陽電池モジュール200を通じて収集することができる。本発明に係る芝生状態情報送出器100は太陽電池モジュール200が吸収する太陽エネルギー情報と、送出部などを含んだPCBが消費する電力消費情報とを伝送することができる。
【0063】
芝生管理者端末のプログラムは芝生状態情報送出機100から太陽電池モジュール200が受信した情報である単位時間当たりの太陽エネルギー量と送出部などを含んだPCBが消費する電力消費量との差分値を分析して日照量情報を生成することができる。日照量情報を通じて芝生の状態を確認することができる。
【0064】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能である。
【0065】
従って、本発明に開示された実施形態は本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態により本発明の技術思想の範囲が限定されるのではない。
本発明の保護範囲は請求範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【国際調査報告】