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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-01
(54)【発明の名称】筆記用具のための後退可能な要素
(51)【国際特許分類】
   B43K 29/02 20060101AFI20220624BHJP
【FI】
B43K29/02 D
B43K29/02 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021557029
(86)(22)【出願日】2020-04-29
(85)【翻訳文提出日】2021-09-22
(86)【国際出願番号】 IB2020054046
(87)【国際公開番号】W WO2020222141
(87)【国際公開日】2020-11-05
(31)【優先権主張番号】62/840,759
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501436665
【氏名又は名称】ソシエテ ビック
【氏名又は名称原語表記】SOCIETE BIC
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】特許業務法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マジンゲ,ローラン
(72)【発明者】
【氏名】マリンベルニ,サミュエル
(57)【要約】
筆記用具は筆記のためにバレルから伸長する筆記先端と、筆記の色を消去するかまたは変化させるためにハウジングから選択的に伸長可能であり、格納のためにハウジング内に後退可能である筆記先端を取り囲む擦り要素と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筆記用具であって、
バレルと、
筆記のために前記バレルから選択的に伸長可能であり、筆記を防止するために前記バレル内に後退可能である、筆記先端を有する筆記先端アセンブリと、
前記筆記の色を消去するかまたは変化させるために前記ハウジングから選択的に伸長可能であり、格納のために前記ハウジング内に後退可能である、前記筆記先端を取り囲む後退可能な擦り要素と、を備える筆記用具。
【請求項2】
前記筆記先端の前記伸長および後退が、前記擦り要素の前記伸長および後退とは独立している、請求項1に記載の筆記用具。
【請求項3】
前記筆記先端の前記伸長および後退が、前記擦り要素の前記伸長および後退とは反対である、請求項1または2に記載の筆記用具。
【請求項4】
前記擦り要素の伸長位置において、前記擦り要素が阻止システムによって維持され、前記筆記先端がその後退位置に移動される、請求項1~3のいずれか一項に記載の筆記用具。
【請求項5】
前記筆記先端がその伸長位置に移動されるときに、前記擦り要素が、阻止システムによって後退位置に維持される、請求項1~4のいずれか一項に記載の筆記用具。
【請求項6】
前記擦り要素が前記ハウジングの内側によって支持される、請求項1~5のいずれか一項に記載の筆記用具。
【請求項7】
前記擦り要素が、前記筆記先端アセンブリの一部分を取り囲むリングに接続されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の筆記用具。
【請求項8】
前記リングが前記ハウジングの内側によって支持されている、請求項7に記載の筆記用具。
【請求項9】
前記擦り要素と前記ハウジングとの間に作成された空間が存在するように、前記擦り要素が、前記ハウジングの外に伸長可能である、請求項7または8に記載の筆記用具。
【請求項10】
前記擦り要素が前記ハウジングの穴から伸長されたときに、前記擦り要素と前記穴が位置している前記ハウジングの端部との間に作成される空間が存在するように、前記擦り要素がサイズ決定される、請求項7または8に記載の筆記用具。
【請求項11】
前記擦り要素が、擦り要素アセンブリによって伸長および後退される、請求項1~10のいずれか一項に記載の筆記用具。
【請求項12】
前記擦り要素アセンブリが、第1の後退機構であり、前記筆記先端が、筆記のために伸長可能であり、格納のために、前記第1の後退機構とは別個である第2の後退機構によって後退可能である、請求項11に記載の筆記用具。
【請求項13】
前記第1の後退機構は、前記バレルの側面から伸長するユーザ係合可能部分を有する、請求項12に記載の筆記用具。
【請求項14】
前記ユーザ係合可能部分が、第1のユーザ係合可能部分であり、前記第2の後退機構は、前記擦り要素が伸長する前記バレルの前端部とは反対側にある前記バレルの後端部から伸長する第2のユーザ係合可能部分を有する、請求項13に記載の筆記用具。
【請求項15】
前記第1の後退機構は、前記第1のユーザ係合可能部分をひねることによって、前記擦り要素を移動させるように構成されている、請求項14に記載の筆記用具。
【請求項16】
前記第2の後退機構が、前記第2のユーザ係合可能部分を前記バレルの中および外に長手方向に移動させることによって、前記筆記先端を移動させるように構成されている、請求項14または15に記載の筆記用具。
【請求項17】
前記擦り要素が、コルクで作製されている、請求項1~16のいずれか一項に記載の筆記用具。
【請求項18】
前記擦り要素が、熱変色性インクの色を変化させるように、紙に十分な熱を伝達することができる材料で作製されており、前記材料が、混練シリコーン材料、熱可塑性ポリウレタンポリエーテル、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1~17のいずれか一項に記載の筆記用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1.本開示の分野
本出願は、2019年4月30日に出願された米国仮特許出願第62/840,759号からの利益を主張するものであり、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。本開示は、筆記先端と、筆記先端のマーキングを擦ってその色を消去するかまたは変化させることができる擦り要素と、を有する筆記用具に関する。より具体的には、本開示は、マーキングのためにバレルから伸長する筆記先端と、マーキングの色を消去するかまたは変化させるためにハウジングから伸長可能であり、格納のためにハウジング内に後退可能である筆記先端を取り囲む擦り要素と、を有する筆記用具に関する。
【0002】
2.関連技術の説明
筆記用具は、マーキングを消去するか、またはマーキングの色を変化させるために、それぞれ消しゴムまたは摩擦部材を有する。通常、消しゴムおよび摩擦部材は筆記用具に取り付けられており、その結果、消しゴムまたは摩擦部材は常に露出している。このような露出は、損傷または汚れの蓄積につながり、マーキングの消去または色の変化の有効性が低下する可能性がある。特に、これらの摩擦部材および消しゴムは、意図せずに他の物品および表面に接触すると、簡単に損傷するか、または汚れが蓄積する。
【0003】
したがって、現在入手可能な筆記用具のこれらの欠点に対処する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、マーキングのためにバレルから伸長する筆記先端と、マーキングの色を消去するかまたは変化させるためにハウジングから選択的に伸長可能であり、格納のためにハウジング内に後退可能である筆記先端を取り囲む擦り要素と、を有する、筆記用具を提供する。
【0005】
本開示はまた、筆記先端の伸長および後退が、擦り要素の伸長および後退とは独立している、そのような筆記用具を提供する。
【0006】
本開示は、筆記先端の伸長および後退が、擦り要素の伸長および後退とは反対である、そのような筆記用具をさらに提供する。
【0007】
本開示擦り要素の伸長位置が、特に阻止システムによって維持される、そのような筆記用具をさらに提供する。
【0008】
本開示は、ユーザが筆記先端を伸長位置に移動させたときに、特に阻止システムによって、擦り要素が後退位置に維持される、そのような筆記用具をまたさらに提供する。
【0009】
本開示の上記の特徴は、以下の詳細な説明、図面、および添付の特許請求の範囲から当業者によって理解および理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】筆記先端が格納位置にあり、擦り要素が後退位置にある、筆記用具の第1の実施形態の上面側面斜視図である。
図2図1の筆記用具の第1の実施形態の底面側面斜視図である。
図3図1の筆記用具の第1の実施形態の拡大上面側面斜視図である。
図4A図1の筆記用具の第1の実施形態の部分断面図である。
図4B】擦り要素が伸長位置にある、図1の筆記用具の第1の実施形態の部分断面図である。
図4C図4Aから停止部を含むように修正されている、図1の筆記用具の第1の実施形態の部分断面図である。
図5】筆記先端が格納位置にあり、擦り要素が後退位置にある、筆記用具の第2の実施形態の上面側面斜視図である。
図6】ハウジングを透明に示している、図5の筆記用具の第2の実施形態の部分上面側面斜視図である。
図7】筆記先端が格納位置にあり、擦り要素が後退位置にある、筆記用具の第3の実施形態の上面側面斜視図である。
図8図7の筆記用具の第3の実施形態の底面側面斜視図である。
図9図7の筆記用具の第3の実施形態の拡大上面側面斜視図である。
図10】受容部分が取り除かれている、図7の筆記用具の第3の実施形態の拡大部分上面側面斜視図である。
図11】筆記先端が格納位置にあり、擦り要素が後退位置にある、筆記用具の第4の実施形態の上面側面斜視図である。
図12図11の第4の実施形態の上面正面斜視図である。
図13】ハウジングが取り除かれていることを示している、図11の筆記用具の第4の実施形態の部分底面側面斜視図である。
図14】筆記先端が格納位置にあり、擦り要素が後退位置にある、筆記用具の第5の実施形態の上面側面斜視図である。
図15図14の第5の実施形態の部分上面側面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1および図2を参照すると、一般に参照数字100で表される筆記用具が提供される。筆記用具100は、バレル102、筆記先端アセンブリ104、および擦り要素アセンブリ200を有する。筆記用具100はまた、クリップ106を有し得る。
【0012】
筆記用具100は、紙などの基材上に筆記するための熱変色性インクを有し得る。筆記用具100の熱変色性インクは、マーキングに熱が加えられると色が変化する。擦り要素204が紙を擦ることによってマーキングに熱が加えられ、擦り要素204と紙との間の摩擦が熱を発生させる。一例では、染料および樹脂の2相のインクなどの剥離可能なインクが使用され得る。このタイプのインクでは、染料が紙に入り、樹脂が紙に付着すると色が変化し得、異なる層を形成して、その結果、消去するとインクが剥離し、特に樹脂層が剥離することで、異なる色を有する染料層が視認可能になる。例では、熱変色性インクと剥離可能なインクの組み合わせが使用され得る。代替的に、筆記用具100は、擦り要素または消しゴムを擦ることによってインクの色を消去するかまたは変化させることができる他の消去可能なインクを有することができ、または筆記用具100は、鉛筆の芯を使用することができ、擦り要素アセンブリ200は、消しゴムとして伸長または後退することができる。擦り要素アセンブリ200は、基材を擦るために擦り要素204を選択的に伸長させ、格納のために擦り要素204を後退させる。擦り要素204が常に露出されることは望ましく、というのも、そのような露出は、損傷または汚れの蓄積をもたらし、マーキングの消去または色の変化の有効性を低下させる可能性があるからである。
【0013】
引き続き図1および図2を参照すると、筆記先端アセンブリ104は、筆記のために筆記先端110を選択的に伸長させ、格納のために筆記先端110を後退させる。筆記先端アセンブリ104は、穴107を通ってバレル102の中および外に移動するボタン108を有し、筆記のために筆記先端110をバレル102から伸長させ、格納のために筆記先端110をバレル102内に後退させる。筆記先端アセンブリ104は、当技術分野で知られているため、本明細書では詳細に考察されていないラチェット機構またはノック機構とも呼ばれるクリック機構によって、筆記先端110を選択的に伸長および後退させる。筆記先端110は、ボールペン先端として示されている。しかしながら、筆記先端110は、任意の筆記先端、例えば、マーカーペン先、シャープペンシル、または他の筆記先端であり得る。
【0014】
擦り要素アセンブリ200は、ハウジング202および擦り要素204を有する。ハウジング202は、穴203を有する。ハウジング202は、矢印206で示されるように、バレル102に対して回転可能であり、擦り要素204をハウジング202の外の穴203を通して選択的に伸長させ、擦り要素204をハウジング202の内側に後退させる。擦り要素204は、擦り要素204が紙または他の基板上にある熱変色性インク、鉛筆マークを消去する消しゴム材料、または消去可能なインクを消去する他の消しゴム材料を擦るときに熱変色性インクの色を変化させる材料である。擦り要素204の材料は、例えば、混練シリコーン材料(例えば、Toray Dow Chemical Silicone Co.,Ltd.によって作製された、商品名:DY32-7040U)であり、これに、紫色顔料(Shin-Etsu Chemical製、商品名:KE-Color R2301)0.09部、赤色顔料(Shin-Etsu Chemicalによって作製された、商品名:KE-Color X-93-942)0.13部が添加され得る。一般に、ショアA硬度が100未満であり、熱変色性インクおよび/または剥離可能インクの色を変化させる任意のTPE(熱可塑性エラストマー)材料が使用され得る。擦り要素204のためのそのような材料の例は、COVESTROによって製造されたDESMOPAN DP 6064 A、65ショアAとして市販されている熱可塑性ポリウレタンポリエーテルであり得る。擦り要素204の材料のさらに他の例は、コルク、および/または、例えば、COVESTROによって製造された84ショアAを有する、DESMOPAN DP 6084 Aであり得る。状況によっては、30~100のショアA硬度を有する材料が使用され得る。擦り要素204はまた、開口部205から開口部207への通路を形成する管であってもよい(図3)。上記の例は、本開示の範囲を限定するものではない。
【0015】
図3を参照すると、筆記先端110は、熱変色性インクを保持するカートリッジ112に接続されている。擦り要素アセンブリ200は、擦り要素コネクタ208を有する。擦り要素コネクタ208は、接続部分210、突出部212、および伸長部213を有する。接続部分210は、穴216を有する。突出部212および伸長部213は各々、接続部分210から突出している。接続部分210は、擦り要素204に接続し、擦り要素204が擦り要素コネクタ208で固定されるようにする。
【0016】
図4Aを参照すると、ハウジング202は、外面218、および外面218の反対側の内面220を有する。外面218は、ユーザが把持することができる。内面220は、らせん形状である溝222を有する。溝222は、ハウジング202の内面220に接続された管224内に形成されている。代替的に、溝222は、内面220に直接形成することができる。突出部212は、溝222に適合し、これにより、突出部212が溝222に沿って移動可能になる。突出部212および接続部分210は、擦り要素コネクタ208とハウジング202との間の接続を維持するために擦り要素コネクタ208が溝222から取り外せないように、また擦り要素コネクタ208によって擦り要素204をハウジング202に接続するように十分に大きくサイズ決定されている。カートリッジ112は、穴216を通って位置付けられ、擦り要素204の通路に入る。
【0017】
バレル102は、内面103を有する。内面103は、溝105を有する。溝105は、溝105の第1の端部109と溝105の第2の端部111との間で伸長部213の垂直方向の移動を可能にする形状およびサイズを有する。溝105は、バレル102に対する伸長部213の回転移動を防止するための形状およびサイズを有する。突出部212を有する擦り要素コネクタ208は、溝222に入り、バレル102を擦り要素アセンブリ200に対して回転させることによって擦り要素コネクタ208の移動を可能にし、次に、擦り要素コネクタ208は、回転で固定/阻止される。換言すれば、回転は、バレル102によって防止され、その結果、擦り要素コネクタ208は、バレル102に対して矢印226で示される方向にのみ並進することができる。それ以外の場合は、擦り要素コネクタ208は、バレル102に対して並進することなく回転し、擦り要素204は、穴203から放出されない。
【0018】
代替的に、擦り要素コネクタ208は、伸長部213を省略することができ、バレル102は、溝105および穴216を省略することができ、カートリッジ112は、擦り要素コネクタ208とカートリッジ112との間の回転を防止し、擦り要素コネクタ208の穴216の内側のカートリッジ112の摩擦嵌めによって回転が防止された状態で、カートリッジ112の長さに沿った方向226に沿って、擦り要素コネクタ208とカートリッジ112との間の相対移動を可能にするようにサイズ決定することができる。別の代替例は、カートリッジ112が、擦り要素コネクタ208の穴216の内側に形成された対応する突出部または溝と嵌合する垂直の突出部または溝を有することができることである。クリック機構は、カートリッジ112を、一般的にノーズに位置するバレル102の穴107に向かって付勢するばねを有するが、これは標準的なものではない。ノック機構のばねは、圧着部/肩部がカートリッジのより高い位置にある場合は、より上に配置することができる。クリック機構のばねは、例えば、ばねの一方の端部が突き当たるようにバレル102の内側に肩部を配置し、ばねの反対側の端部が突き当たるようにカートリッジ112の圧着部を擦り要素コネクタ208の上に配置することによって、擦り要素204と何らかの形で干渉しないように、擦り要素アセンブリ200の擦り要素コネクタ208の上に配置される。
【0019】
使用時、ハウジング202の外側にある擦り要素204の一部分を後退位置から伸長位置に伸長させるために、ユーザは、ハウジング202を把持してハウジング202を矢印230で示される方向に回転させ、ユーザは、バレル102を把持して矢印228で示される方向にバレル102を回転させるか、またはユーザがハウジング202の両方を把持してハウジング202を矢印228に示される方向に回転させ、ユーザがバレル102を握ってバレル102を矢印230に示される方向に回転させて、突出部212を溝222に沿って移動させ、擦り要素204を矢印231に示される軸方向に移動させる。伸長部213は溝105内にあるので、擦り要素コネクタ208および擦り要素204に接続された擦り要素204は、バレル102に対して相対的に回転せず、バレル102に対して方向231に擦り要素コネクタ208および擦り要素204を移動させるために、溝222に沿って突出部212を移動させ、溝105に沿って伸長部213を移動させる。擦り要素コネクタ208および擦り要素204は、ユーザが回転を加えるのを停止するまで、溝222内の障壁が溝222内の突出部212のさらなる移動を阻止するまで、または伸長部213が溝105の第2の端部111に突き当たるまで、バレル102に対して相対的に方向231に移動する。それ以上の移動を阻止する溝222の障壁または溝105の第2の端部111は、擦り要素204がハウジング202の外側に所望の部分を有するときに、擦り要素204の移動が停止するように位置付けられる。さらなる例では、図4Cに示されるように、擦り要素コネクタ208および擦り要素204の移動を部分的に係止するために、突出部の形態の停止部、例えば、第1の停止部234および第2の停止部236が、溝105および/または溝222に位置し得るクリック効果(またはスナップフィットまたはプレスフィット)を果たすことができる。停止部を設けることにより、擦り要素204を配備位置および後退位置に係止することを可能にする。したがって、使用時に誤って配備の後退は生じ得ない。停止部は、より容易に使用することができるように、突出部の前に傾斜部分を備え得る。ユーザは、擦り要素204を配備位置または後退位置に係止するために、もう少し力を加えなければならない。これにより、擦り要素204は、より安全に使用することができるようになる。突出部212は、図4Bに示されるように、擦り要素204の部分がハウジング202の外側に伸長するまで、溝222に沿って移動することができる。擦り要素コネクタ208および擦り要素204の移動は、溝222によって制限され、突出部212の矢印232で示される方向への移動を防止し、これにより、ユーザが擦り要素204で消去しているときに、擦り要素204が伸長位置に維持されるようにする。これによりユーザが擦り要素204で消去しているときに垂直消去力に耐えるための阻止システムが形成される。
【0020】
ハウジング202の外側にある擦り要素204の部分を伸長位置から後退させるために、ユーザは、ハウジング202を把持してハウジング202を矢印228で示される方向に回転させるか、もしくはバレル102を把持してバレル102を矢印230で示す方向に回転させるか、またはハウジング202を把持してハウジング202を矢印228に示される方向に回転させ、かつバレル102を把持してバレル102を矢印230に示される方向に回転させて、突出部212を溝222に沿って移動させ、擦り要素204を矢印232で示される方向に移動させることができる。伸長部213は溝105内にあるので、擦り要素コネクタ208および擦り要素204に接続された擦り要素204は、バレル102に対して相対的に回転せず、バレル102に対して方向232に擦り要素コネクタ208および擦り要素204を移動させるために、溝222に沿って突出部212を移動させ、溝105に沿って伸長部を移動させる。突出部212は、ユーザが回転を加えるのを停止するまで、溝222内の障壁が溝222内の突出部212のそれ以上の移動を阻止するまで、または伸長部213が溝105の第1の端部109に突き当たるまで、隣接するまで、溝222に沿って移動する。それ以上の移動を阻止する溝222の障壁または溝105の第1の端部109は、擦り要素204が完全にハウジング202の内側にあるときに、擦り要素204の移動が停止するように位置付けられている。
【0021】
図1を参照すると、ユーザがボタン108に矢印114で示す方向に力を加え、筆記先端110が格納位置にあるときに力を解放すると、カートリッジ112および筆記先端110は、筆記位置への矢印114で示されている方向に移動される。図4Aに戻ると、ボタン108が図1の矢印114で示される方向に移動させると、カートリッジ112および筆記先端110は、図1に示される擦り要素コネクタ208の穴216および開口部205を通って、図3に示される擦り要素204の通路および開口部207を通って移動される。擦り要素コネクタ208および擦り要素204の移動は、矢印114で示される方向への突出部212の移動を防止する溝222によって制限され、これによりボタン108が矢印114で示される方向に移動されたときに、擦り要素204がハウジング202の内側に維持されるようにする。ユーザがボタン108に矢印114で示される方向に力を加え、筆記先端110が筆記位置にあるときに力を解放すると、カートリッジ112および筆記先端110は、矢印114で示されるような方向とは反対の方向に格納位置へと移動される。この場合も、擦り要素コネクタ208および擦り要素204の移動は、溝222によって制限され、矢印114で示される方向とは反対の方向への突出部212の移動を防止し、これにより、ボタン108が移動されたときに擦り要素204がハウジング202の内側に維持されるようにする。したがって、ユーザがボタン108を作動させると、擦り要素204は移動しない。本明細書で考察されるように、筆記先端アセンブリ104は、ノック機構によって筆記先端110を選択的に伸長および後退させる。筆記用具は、図1に示されるような上部作動、側面作動、またはスティックであり得る。
【0022】
このように、擦り要素204は、最初にハウジング202の内側に配設される。擦り要素204は、筆記先端アセンブリ104とは別個である擦り要素アセンブリ200によって操作される。擦り要素204は、使用のために、ハウジング202の内側からハウジング202の前端部の外側に突出する(したがって、後退する)。擦り要素204の移動は、移動スリーブと同様であり、すなわち、擦り要素204および筆記先端110は、筆記先端110が擦り要素204の内側に配設され、筆記先端110が擦り要素204の内側から突出/後退することで同心になる。筆記先端アセンブリ104は、バレル102の後端に配設されている。擦り要素アセンブリ200は、筆記用具100の前端部の一部分である。前端部の部分、すなわちハウジング202は、「ひねられ/回転し」て、ハウジング202の内側からハウジング202の前端の外側に、およびその逆に、擦り要素204の突出/後退移動を開始する。したがって、擦り要素204は、筆記用具100で使用するために選択的に格納および露出することができ、マーキングの色の消去または変化の有効性の低下につながる可能性のある損傷または汚れの蓄積を回避する。
【0023】
図5を参照すると、本開示の筆記先端アセンブリ504および擦り要素アセンブリ600を有する筆記用具500の第2の実施形態が示されている。筆記用具500は、バレル502、筆記先端アセンブリ504、および擦り要素アセンブリ600を有する。筆記用具500はまた、クリップ506を有することができる。筆記先端アセンブリ504は、筆記先端アセンブリ104と同じである。したがって、筆記先端アセンブリ504および筆記先端アセンブリ104と同じである特徴部は、同じ参照数字を有する。筆記先端110は、熱変色性インクを保持するカートリッジ512に接続されている。
【0024】
図6を参照すると、擦り要素アセンブリ600は、ハウジング602および擦り要素604を有する。ハウジング602は穴603を有する。ハウジング602はバレル502に接続されている。筆記用具500では、バレル502とハウジング602との間で回転移動は不要であり、したがって、バレル502とハウジング602との両方を一緒に固定することができる。ハウジング602は側壁617を有する。側壁617は、開口部618を有する。開口部618は、後方C字形、C字形、Z字形、または同様の形状であり、上部分619、中間部分621、および底部分623を有する。擦り要素604は、本明細書に記載の擦り要素204と同じである。擦り要素アセンブリ600は、擦り要素コネクタ608を有する。擦り要素コネクタ608は、接続部分610および突出部612を有する。接続部分610は、穴616を有する。カートリッジ512は、穴616を通って位置付けられ、擦り要素604の通路に入る。突出部612は、接続部分610から開口部618を通って突出している。接続部分610は、擦り要素604が、図4Bに示された擦り要素204の伸長位置と同様に、穴603を通って、擦り要素604をハウジング602の外に伸長位置まで選択的に伸長し、擦り要素604をハウジング602の内側に後退位置に後退させるために、矢印614で示される方向に移動可能であるように、擦り要素604に接続する。
【0025】
使用時、ユーザは、突出部612を把持し、突出部612を開口部618の上部分619から中間部分621に移動させ、次に、開口部618の中間部分621から底部分623に移動させて、擦り要素604を後退位置から伸長位置に移動させることができる。開口部618の底部分623に突出部612を位置付けることにより、突出部612の矢印614で示される方向とは反対の方向への移動が防止され、これにより、擦り要素604がユーザが擦り要素604で消去しているときに、伸長位置に維持されるようにする。これによりユーザが擦り要素604で消去しているときに、垂直消去力に耐えるための阻止システムが形成される。ユーザは、突出部612を把持し、突出部612を開口部618の底部分623から中間部分621に移動させ、次に、開口部618の中間部分621から上部分619に移動させて、擦り要素604を伸長位置から後退位置に移動させる。開口部618の上部分619に突出部612を配置することにより、突出部612が矢印614で示される方向に移動するのを防止し、これにより、ユーザがカートリッジ512を移動させたときに、擦り要素604が後退位置に維持されるようにする。これにより、擦り要素604をハウジング602の内側に維持するための阻止システムが形成される。
【0026】
したがって、突出部612が開口部618の中間部分621に移動された後、突出部612は、擦り要素604のハウジング602の内側からハウジング602の前端部の外側に、およびその逆に、突出/後退移動を開始するために、「スライドする」か、または「押圧」作用によって作動される。擦り要素アセンブリ600は、単純な並進としての方向614に従う突出部612への作用、またはそれに加えられる力によって、擦り要素604を選択的に伸長および後退させ、または当技術分野で知られているノック機構とも呼ばれるクリック機構によって、擦り要素604を移動させることができ、したがって、本明細書では詳細に考察しない。
【0027】
筆記先端110が筆記位置または格納位置に移動され、擦り要素604が伸長位置にあるとき、擦り要素604は伸長位置に維持される。筆記先端110が筆記位置または格納位置に移動され、擦り要素604が後退位置にあるとき、擦り要素604は後退位置に維持される。擦り要素604が伸長位置または後退位置に移動され、筆記先端110が格納位置にあるとき、筆記先端110は格納位置に維持される。擦り要素604が伸長位置または後退位置に移動され、筆記先端110が筆記位置にあるとき、筆記先端110は筆記位置に維持される。前述のことを達成するために、擦り要素604に取り付けられた突出部612は、擦り要素604を後退位置に維持するために上部分619に「係止され」、または擦り要素604を伸長位置に維持するために底部分623に「係止され」、カートリッジ512は、カートリッジ512に取り付けられたボタン108の下にあるノック機構によって、伸長または後退位置に「係止される」。要約すると、カートリッジ512および擦り要素604は、2つの特別な形状の機構のために、各々から独立している2つの「係止された」位置を有する。したがって、カートリッジ512および擦り要素604の伸長位置および後退位置は、独立しているか、または互いに反対側にある。擦り要素604がカートリッジ512と同時に伸長する場合、擦り要素604は、カートリッジ512のペン先端と比較してオフセットを有しなければならず、そうでない場合、ユーザは、書くと同時に擦ってしまうことになる。したがって、擦り要素604は、筆記用具500で使用するために選択的に格納および露出することができ、マーキングの消去または色の変化の有効性の低下につながる可能性のある損傷または汚れの蓄積を回避する。
【0028】
したがって、擦り要素604は、筆記先端アセンブリ504とは別個である擦り要素アセンブリ600によって操作される。筆記先端アセンブリ504は、バレル502の後端部に配設され、クリック操作によって操作することができる。擦り要素604は、ハウジング602の内側から突出/後退され、使用のためにハウジング602の前端部でハウジング602の外側に移動される。擦り要素604の移動は、移動スリーブと同様であり、擦り要素604および筆記先端510は、擦り要素604の内側に配設された筆記先端510と同心であり、擦り要素604の内側から突出/後退する。突出部612は、ハウジング602の外面上に位置しており、ハウジング602の外面から半径方向に伸長することができるか、または外面から半径方向に伸長することができない。擦り要素アセンブリ600は、ハウジング602の内側からハウジング602の前端部の外側に、およびその逆に、擦り要素604の突出/後退移動を開始するために「スライドする」か、または「押圧」作用によって作動される。
【0029】
図7および図8を参照すると、本開示の筆記用具700の第3の実施形態が示されている。筆記用具700は、筆記先端アセンブリ704、バレル705、および擦り要素アセンブリ800を有する。筆記用具700はまた、クリップ706を有してもよい。バレル705は側壁717を有する。側壁717は、開口部718を有する。開口部718は、C字形、後方C字形、Z字形、または同様の形状であり、上部分719、中間部分721、および底部分723を有する。擦り要素アセンブリ800は、開口部718を通してアクセス可能な擦り要素804および突出部812を有する。筆記先端アセンブリ704は、ハウジング702を有する。ハウジング702は穴703を有する。ハウジング702は、矢印706で示されるように、バレル705に対して回転可能であり、図9に示される筆記先端710をハウジング702の外の穴703を通して選択的に伸長し、筆記先端710をハウジング702の内側に後退させる。
【0030】
図9および図10を参照すると、突出部812は、ブリッジ842に接続されている。組み立てられると、ランド844はブリッジ842に接続される。擦り要素804は、ランド844に接続されている。
【0031】
特に図9を参照すると、筆記先端710は、熱変色性インクを保持するカートリッジ712に接続されている。カートリッジ712はリング748の穴746を通過し、その結果、カートリッジ712は、リング748がカートリッジ712を後退位置から伸長位置に、またはその逆に作動させることを可能にする要素であることからリング748で固定される。リング748は、受容部分750、突出部752、および伸長部753を有する。バレル705は、本明細書に記載される図4の溝105と同様の溝を有する内面を有する。バレル705の内面の溝は、溝の第1の端部と溝の第2の端部との間で伸長部753の垂直方向の移動を可能にする形状およびサイズを有する。溝は、バレル705に対する伸長部753の回転移動を防止するための形状およびサイズを有する。カートリッジ712は、ランド844の開口部846を通過して、擦り要素804の通路に入る。擦り要素804は、本明細書に記載の擦り要素204と同じである。カートリッジ712、開口部846、および擦り要素804は、カートリッジ712が、開口部846および擦り要素804の位置を修正することなく、開口部846および擦り要素804内で移動できるようにサイズ決定されている。突出部752は、バンド756のねじ山754の内側にある。リング748は、リング748がバンド756に適合するようにサイズ決定されている。ブリッジ842は、受容部分750とバンド756との間、またはバンド756の外側のいずれかにあってもよく、その結果、バンド756は、バンド756、ブリッジ842、またはバンド756とブリッジ842の互いに対する回転移動に対応する。ブリッジ842は、バンド756の一部分に突き当たる凸形状を有することができ、その結果、ブリッジ842は、矢印814で示される方向および矢印814で示される方向とは反対の方向にリング748の移動を案内する。バンド756は、ハウジング702の内側に接続されている。示されていない代替案は、バンド756を、本明細書に記載された開口部1177と同様のらせん形状を有するハウジング702を通る開口部に置き換える。
【0032】
使用時に、擦り要素804が格納位置にあるとき、突出部812に加えられた力は、突出部812を開口部718の上部分719から中間部分721に移動させ、次に、開口部718の中間部分721から底部分723に移動させ、図4Bに示される擦り要素204の伸長位置と同様に、擦り要素804を後退位置から伸長位置に、ハウジング702の外側に移動させる。開口部818の底部分823に突出部812を位置付けることにより、突出部812の矢印814で示される方向とは反対の方向への移動が防止され、これにより、擦り要素804がユーザが擦り要素804で消去しているときに伸長位置に維持されるようにする。これによりユーザが擦り要素804で消去しているときに垂直消去力に耐えるための阻止システムが形成される。ユーザは、突出部812を把持し、突出部812を開口部718の底部分723から中間部分721に移動させ、次に、開口部718の中間部分721から上部分719に移動させて、擦り要素804を伸長位置から後退位置に移動させる。開口部718の上部分719に突出部812を配置することにより、突出部812が矢印814で示される方向に移動するのを防止し、これにより、ユーザがカートリッジ712を移動させたときに擦り要素804が後退位置に維持されるようにする。これにより、擦り要素804をハウジング702の内側に維持するための阻止システムが形成される。
【0033】
突出部812が開口部718の中間部分721に移動された後、ブリッジ842は、ハウジング702の内側からハウジング702の前端部の外側に、およびその逆に、擦り要素804の突出/後退移動を開始するために、「スライドする」突出部812によって擦り要素804を選択的に伸長および後退させるか、または「押圧」作用によって作動される。擦り要素アセンブリ800は、単純な並進としての方向814に従う突出部812への作用、またはそれに加えられる力によって、擦り要素804を選択的に伸長および後退させる。したがって、擦り要素804は、筆記用具800で使用するために選択的に格納および露出することができ、マーキングの消去または色の変化の有効性の低下につながる可能性のある損傷または汚れの蓄積を回避する。
【0034】
筆記先端710を格納位置から伸長させるために、ユーザは、バレル705およびハウジング702を把持し、ハウジング702の一方または両方を矢印764で示される方向に回転させ、バレル705を矢印766で示される方向に回転させ、その結果、突出部752がねじ山754に沿って回転し、筆記先端710を、矢印814で示される方向に、穴703から出て、ハウジング702の外側にある筆記位置に移動させる。伸長部753はバレル705の内面の溝内にあるので、リング748およびリング748に接続されたカートリッジ712は、バレル705に対して回転せず、突出部752をねじ山754に沿って移動させ、伸長部753をバレル705の内面の溝に沿って移動させて、伸長部753および筆記先端710をバレル705に対して方向814に移動させる。筆記先端710を筆記位置から後退させるために、ユーザは、バレル705およびハウジング702を把持し、ハウジング702の一方または両方を矢印766で示される方向に回転させ、バレル705を矢印764で示される方向に回転させ、その結果、突出部752はねじ山754に沿って回転し、筆記先端710を、矢印814によって示される方向と反対の方向に、ハウジング702の内側に格納位置に移動させる。伸長部753はバレル705の内面の溝内にあるので、リング748およびリング748に接続されたカートリッジ712は、バレル705に対して回転せず、突出部752をねじ山754に沿って移動させ、伸長部753をバレル705の内面の溝に沿って移動させて、伸長部753および筆記先端710をバレル705に対して方向814とは反対の方向に移動させる。ユーザがハウジング702を回転させると、筆記先端710は、回転の方向、例えば、矢印764の方向または矢印766の方向に応じて伸長または後退し、筆記先端710は、ハウジング702の回転によって後退し、したがって、ブリッジ842およびカートリッジ712は、互いに独立している。
【0035】
このように、擦り要素804は、ハウジング702の内側に配設される。擦り要素804は、擦り要素アセンブリ800によって操作される。擦り要素アセンブリ800は、突出部812またはバレル705の後端部に位置しているクリップであり得る。擦り要素アセンブリ800は、筆記先端アセンブリ704とは別個である。筆記先端アセンブリ704は、バレル705の前端部に配設されている。筆記先端アセンブリ704は、バレル705の前端部の一部分、すなわち、擦り要素804の内側からハウジング702の前端部の外側に、およびその逆に、筆記先端710の突出/後退移動を開始するために、バレル705の前端部が「ねじれる/回転する」。要約すると、擦り要素804、ブリッジ842、ランド844、および突出部812は、後退位置と伸長位置との間で、矢印814で示される方向および矢印814で示される方向とは反対に並進移動によって移動される。筆記先端710、カートリッジ712、およびリング748は、バンド756を含むねじり機構によって、後退位置と伸長位置との間を移動される。筆記先端710の並進を可能にするために、リング748は、バレル705の内面の溝に位置付けられた伸長部753によって固定されるべきであり、その結果、リング748は、バレル705に対して矢印814で示される方向および矢印814で示される方向とは反対の方向にのみ並進することができ、バレル705に対するリング748の回転は防止される。
【0036】
擦り要素804は、ハウジング702の内側から突出/後退し、「スライド」作用によって、クリップによって、例えば、バレル705の後端部に位置している突出部812またはブリッジ842または同様の構造に連結されたクリップによって、ハウジング702の外側に移動される。擦り要素804の移動は、移動スリーブと同様であり、すなわち、擦り要素804および筆記先端710は、擦り要素804の内側に配設された筆記先端710と同心であり、擦り要素804の内側から突出/後退する。したがって、擦り要素804は、筆記用具700で使用するために選択的に格納および露出することができ、マーキングの消去または色の変化の有効性の低下につながる可能性のある損傷または汚れの蓄積を回避する。
【0037】
図11図13を参照すると、本開示のバレル1102、筆記先端アセンブリ1104、および擦り要素アセンブリ1200を有する筆記用具1100の第4の実施形態が示されている。
【0038】
再び図13を参照すると、バレル1102は、バレル1102が側壁717の開口部718の代わりにバレル端1105に開口部1101を有し、バレル1102がバレル705の内面に溝を含まないことを除いて、バレル705と同じである。擦り要素アセンブリ1200は、擦り要素アセンブリ1200が、突出部812の代わりに開口部1101を通してボタン1212に接続されたブリッジ842を有し、その結果、擦り要素804が、開口部718における突出部812の移動の代わりに、バレル1102の頂部に位置するクリック/ノック/ラチェットシステムを介したボタン1212への圧力によって上下に移動されることを除いて、擦り要素アセンブリ800と同じである。したがって、擦り要素アセンブリ1200および擦り要素アセンブリ800と同じである特徴部は、同じ参照数字を有する。筆記先端アセンブリ1104は筆記先端アセンブリ704と同じカートリッジ712および筆記先端710を有しそれに応じて、筆記先端アセンブリ1104のカートリッジ712および筆記先端710には、同じ参照数字が使用される。筆記先端アセンブリ1104は、リング748の代わりにリング749を有する。リング749は、突出部752を有するが、リング749は、伸長部753を含まない。カートリッジ712およびリング749は、バレル1102に接続されておらず、バレル1102を有しない。カートリッジ712は、リング749とカートリッジ712とが互いに固定されるように、リング749の本体751の穴747を通過する。リング749に対するカートリッジ712の回転および並進は、リング749から伸長する突出部752が開口部1177内を移動するときに、カートリッジ712が下方または上方に移動するように防止される。リング749は、リング749およびカートリッジ712の移動が、矢印1114で示される方向および矢印1114で示される方向とは反対の方向にブリッジ842によって案内されるように、ブリッジ842に突き当たることができる。カートリッジ712は、ランド844の開口部846を通過して、擦り要素804の通路に入る。カートリッジ712、開口部846、および擦り要素804は、カートリッジ712が、開口部846および擦り要素804の各々の位置を修正することなく、開口部846および擦り要素804内を移動することができ、カートリッジ712および擦り要素804の移動が独立するようにサイズ決定されている。突出部752は、ハウジング1180の開口部1177の内側に位置付けられている。ハウジング1180は、バレル1102とハウジング1180とが互いに対して固定位置にあるように、バレル1102に接続されている。開口部1177は、突出部752が、ブリッジ842の第1の側868からブリッジ842の第2の側870まで、筆記先端710を筆記位置まで伸長させるのに十分な長さの開口部1177に沿った距離だけ回転することができるようにサイズ決定されている。
【0039】
使用時、筆記先端710を格納位置から伸長させるために、ユーザは、突出部752およびハウジング1180またはバレル1102を把持し、突出部752の一方または両方を矢印1182で示される方向に回転させ、ハウジング1180またはバレル1102を矢印1184で示される方向に回転させ、その結果、突出部752は開口部1177に沿って回転し、筆記先端710を、矢印1114で示される方向に穴1103から出て、ハウジング1180の外側にある筆記位置に移動させる。筆記先端710を筆記位置から後退させるために、ユーザは、突出部752およびハウジング1180またはバレル1102を把持し、突出部752の一方または両方を矢印1184で示される方向に回転させ、ハウジング1180またはバレル1102を、矢印1182で示される方向に回転させ、その結果、突出部752は開口部1177に沿って回転し、筆記先端710を矢印1114で示される方向とは反対の方向に、格納されるハウジング1180の内側に移動させる。
【0040】
擦り要素804は、ハウジング1180の内側に配設されている。擦り要素804は、擦り要素アセンブリ1200によって操作される。擦り要素アセンブリ1200は、バレル1102の外面に位置しており、バレル1102に対して軸方向に伸長することができる。擦り要素アセンブリ1200は、ハウジング1180の内側からハウジング1180の前端部の外側に、およびその逆に、擦り要素804の突出/後退移動を開始するために「押圧」作用によって作動される。擦り要素アセンブリ1200は、筆記先端アセンブリ1104とは別個である。筆記先端アセンブリ1104は、ハウジング1180の前端部に配設されている。筆記先端アセンブリ1104は、筆記用具1100の前端部の一部分、すなわち、ハウジング1180、または擦り要素804の内側からハウジング1180の外側に、およびその逆に、筆記先端710の突出/後退移動を開始するために「ねじれる/回転する」突出部752を有する。擦り要素804は、バレル1102の後端部に位置しているボタン1212を押すことによって、ハウジング1180の内側から突出/後退し、ハウジング1180の外側に移動される。擦り要素804の移動は、移動スリーブと同様であり、すなわち、擦り要素804および筆記先端710は、擦り要素804の内側に配設された筆記先端710と同心であり、擦り要素804の内側から突出/後退する。したがって、擦り要素804は、筆記用具1100で使用するために選択的に格納および露出することができ、マーキングの消去または色の変化の有効性の低下につながる可能性のある損傷または汚れの蓄積を回避する。
【0041】
図14および図15を参照すると、本開示の筆記用具1400の第5の実施形態。筆記用具1400は、バレル1402、筆記先端アセンブリ1404を有し、本開示の擦り要素アセンブリ1500が示されている。擦り要素アセンブリ1500は、擦り要素アセンブリ1500が、ハウジング202のねじ山222の代わりにバレル1402に開口部1577を有し、伸長部213および溝102を含まないことを除いて、擦り要素アセンブリ200と同じである。筆記先端アセンブリ1404は、筆記先端アセンブリ104と同じである。開口部1577は、らせんの形状である。したがって、筆記用具1400および筆記用具100と同じである特徴部は、同じ参照数字を有する。使用時、擦り要素204を後退位置から伸長位置に移動させるために、ユーザは、バレル1402および突出部212を把持し、バレル1402の一方または両方を矢印228で示される方向に回転させ、突出部212を矢印230で示される方向に回転させて、擦り要素204を伸長位置に移動させる。擦り要素204を伸長位置から後退位置に移動させるために、ユーザは、バレル1402および突出部212を把持し、バレル1402の一方または両方を矢印228で示される方向に回転させ、突出部212を矢印230で示される方向に回転させて、擦り要素204を後退位置に移動させる。
【0042】
したがって、擦り要素204、604、804は、使用されていないときに格納することができ、その結果、擦り要素204、604、804は、常に露出されない。したがって、擦り要素204、604、804のマーキングの消去または色の変化の有効性の低下につながる損傷または汚れの蓄積につながる可能性のある露出が最小化される。擦り要素204、604、804はまた、伸長および後退中にバレル102、502、705、1102、1402またはハウジング202、602、704、1180のいずれの表面にも接触しない。これは、擦り要素204、604、804の損傷または汚れも防止する。擦り要素204、604、804は、両方が筆記用具100、500、700、1100、1400において伸長位置にあるときに、筆記先端による偶発的なマーキングを防止するために、筆記先端を超えて伸長する。
【0043】
したがって、本開示は、そのいくつかの例または実施形態を特に参照して説明されており、他の代替物および明らかな修正および同等物が可能であることが当業者によって理解されるであろう。さらに、本開示は、記載された特定の実施形態のすべての可能な組み合わせを網羅する。したがって、本開示の範囲は、特定の実施形態によって限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲を公正に読むことによってのみ決定されるべきである。
【0044】
本明細書では、「第1」、「第2」、「第3」、「第4」などの用語を使用して、様々な要素を修飾することができることに留意されたい。これらの修飾語は、特に明記されていない限り、変更された要素の空間的、順次的、または階層的な順序を意味するものではない。
【0045】
本開示は、1つ以上の例示的な実施形態を参照して説明されてきたが、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、その要素を同等物に置き換えることができることが当業者によって理解される。さらに、その範囲から逸脱することなく、特定の状況または資料を開示の教示に適合させるために多くの修正を行うことができる。したがって、本開示は、企図される最良の態様として開示される特定の実施形態に限定されないが、本開示は、添付の特許請求の範囲に含まれるすべての実施形態を含むことが意図される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】