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特表2022-530740表示画面並びに表示画面を駆動するための処理装置及び操作方法
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  • 特表-表示画面並びに表示画面を駆動するための処理装置及び操作方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-01
(54)【発明の名称】表示画面並びに表示画面を駆動するための処理装置及び操作方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/114 20130101AFI20220624BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20220624BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20220624BHJP
   G09G 5/393 20060101ALI20220624BHJP
   G09G 5/395 20060101ALI20220624BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20220624BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20220624BHJP
   G10L 19/00 20130101ALI20220624BHJP
   H04B 10/50 20130101ALN20220624BHJP
【FI】
H04B10/114
G09G5/00 510Q
G09G3/20 680H
G09G3/20 680W
G09G5/00 550P
G09G5/00 550R
G09G5/36 530E
G09G5/36 530F
G09F9/30 349Z
G09F9/302 C
G10L19/00 200
H04B10/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021557741
(86)(22)【出願日】2019-03-29
(85)【翻訳文提出日】2021-11-12
(86)【国際出願番号】 EP2019058078
(87)【国際公開番号】W WO2020200406
(87)【国際公開日】2020-10-08
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513121384
【氏名又は名称】ベステル エレクトロニク サナイー ベ ティカレト エー.エス.
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユルマズラー イズマイル
【テーマコード(参考)】
5C080
5C094
5C182
5K102
【Fターム(参考)】
5C080AA06
5C080AA07
5C080AA10
5C080BB05
5C080CC06
5C080JJ02
5C080JJ06
5C080KK07
5C080KK43
5C094AA60
5C094BA23
5C094BA27
5C094BA43
5C094CA19
5C094CA20
5C094FA01
5C182AA02
5C182AA03
5C182AB08
5C182AB11
5C182BA75
5C182BC16
5C182DA14
5K102AA01
5K102AB01
5K102AB03
5K102AB04
5K102AB07
5K102AH23
5K102AL23
5K102AL28
5K102KA01
5K102PB02
5K102RD28
(57)【要約】
可視光を出力するための1つ以上の可視光画素と不可視光を出力するための1つ以上の不可視光画素とを有する表示画面(100)を駆動するための処理装置(200)が提供される。処理装置(200)は映像及び音声信号を受信するための入力部(222)を有する。映像プロセッサ(226)は、入力部(222)で受信した、入力された映像信号を処理するとともに、表示画面の1つ以上の可視光画素を駆動して映像を表示するように可視光を出力させるための対応する駆動信号を供給する。音声プロセッサ(228)は入力部で受信した、入力された音声信号を処理するとともに、表示画面の1つ以上の不可視光画素を駆動して音声を符号化する不可視光を出力させるための対応する駆動信号を供給する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視光を出力するための1つ以上の可視光画素と不可視光を出力するための1つ以上の不可視光画素とを有する表示画面を駆動するための処理装置であって、
映像及び音声信号を受信するための入力部と、
前記入力部で受信した、入力された映像信号を処理するとともに、前記表示画面の前記1つ以上の可視光画素を駆動して前記映像を表示するように可視光を出力させるための対応する駆動信号を供給するように構築構成される映像プロセッサと、
前記入力部で受信した、入力された音声信号を処理するとともに、前記表示画面の前記1つ以上の不可視光画素を駆動して音声を符号化する不可視光を出力させるための対応する駆動信号を供給するように構築構成される音声プロセッサとを備える処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の処理装置であって、当該処理装置は、前記表示画面の前記1つ以上の可視光画素を駆動するための前記対応する駆動信号と前記表示画面の前記1つ以上の不可視光画素を駆動するための前記駆動信号が互いに略同期するように、前記入力された映像信号の処理と前記入力された音声信号の処理が略同じ時間かかるように構成される処理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の処理装置であって、メモリを備え、前記映像プロセッサは映像データを前記映像データの処理中に前記メモリに送ったり読み出したりするように構成され、前記音声プロセッサは、前記表示画面の前記1つ以上の不可視光画素を駆動して前記音声を符号化する不可視光を出力させるための前記駆動信号が、対応する前記映像データが前記メモリに送られたり読み出されたりするのと略同時、かつ、前記音声を符号化する不可視光を出力させるための前記駆動信号が前記表示画面に送られる前に、前記メモリに送られたり読み出されたりするように構成される処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の処理装置であって、前記映像プロセッサは前記入力された映像信号のフレーム基準処理を行い、当該処理の間に前記映像データは前記メモリに送られたり読み出されたりするように構成される処理装置。
【請求項5】
可視光を出力するための1つ以上の可視光画素と不可視光を出力するための1つ以上の不可視光画素とを有する表示画面を駆動する方法であって、
映像及び音声信号を受信し、
入力部で受信した、入力された映像信号を処理して、前記表示画面の前記1つ以上の可視光画素を駆動して前記映像を表示するように可視光を出力させるための対応する駆動信号を供給し、
前記入力部で受信した、入力された音声信号を処理して、前記表示画面の前記1つ以上の不可視光画素を駆動して音声を符号化する不可視光を出力させるための対応する駆動信号を供給する方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、映像データは前記映像データの処理中にメモリに送られたり読み出されたりし、前記表示画面の前記1つ以上の不可視光画素を駆動して前記音声を符号化する不可視光を出力させるための前記駆動信号は、対応する前記映像データが前記メモリに送られたり読み出されたりするのと略同時、かつ、前記音声を符号化する不可視光を出力させるための前記駆動信号が前記表示画面に送られる前に、前記メモリに送られたり読み出されたりする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、前記映像データの処理は、前記入力された映像信号のフレーム基準処理を行い、当該処理の間に前記映像データは前記メモリに送られたり読み出されたりする方法。
【請求項8】
表示画面であって、当該表示画面は、
可視光を出力するための1つ以上の可視光画素と、
不可視光を出力するための1つ以上の不可視光画素とを備え、
前記表示画面は、前記1つ以上の可視光画素を駆動して映像を表示するように可視光を出力させるための駆動信号を受信するように構成され、
前記表示画面は、前記1つ以上の不可視光画素を駆動して音声を符号化する不可視光を出力させるための駆動信号を受信するように構成される表示画面。
【請求項9】
請求項8に記載の表示画面であって、当該表示画面は複数の画素を備え、前記画素のうち少なくとも一部は、可視光画素であるRGB副画素と、少なくとも1つの不可視光画素である赤外線画素を含む表示画面。
【請求項10】
可視光を出力するための1つ以上の可視光画素と不可視光を出力するための1つ以上の不可視光画素とを備える表示画面の操作方法であって、
前記1つ以上の可視光画素を駆動して映像を表示するように可視光を出力させるための駆動信号を受信し、これに応じて前記可視光を出力して前記映像を表示し、
前記1つ以上の不可視光画素を駆動して音声を符号化する不可視光を出力させるための駆動信号を受信し、これに応じて前記不可視光を出力して、前記不可視光を用いて前記音声を無線で送信する方法。
【請求項11】
請求項1から4のいずれか一項に記載の処理装置と、請求項8又は請求項9に記載の表示画面とを備えるデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示画面を駆動するための処理装置、表示画面、及び関連方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人々はしばしば、デバイス上で関連付けられた映像を観る際、ワイヤレスヘッドフォンを使って音声を聴く。これにより、ユーザは他人の邪魔をすることなく音声を聴いたり、環境中の騒音を遮断したりできると考えられる。他の状況では、ワイヤレスラウドスピーカといった他の音声再生デバイスに音声が無線で送信されることが考えられる。いずれにしても、音声は通常Bluetooth(登録商標)やWiFi(登録商標)を使って音声再生デバイスに送信される。しかしながら、これにより環境中の他のBluetooth(登録商標)やWiFi(登録商標)信号への干渉を引き起こされたり、環境中の他のBluetooth(登録商標)やWiFi(登録商標)信号が送信中の無線音声信号への干渉を引き起こしたりする可能性がある。また、別体のBluetooth(登録商標)又はWiFi(登録商標)トランスミッタを設ける必要もある。また、場合によっては、再生中に映像や音声が同期しないことも考えられる。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に開示される第1の態様によれば、可視光を出力するための1つ以上の可視光画素と不可視光を出力するための1つ以上の不可視光画素とを有する表示画面を駆動するための処理装置であって、
映像及び音声信号を受信するための入力部と、
前記入力部で受信した、入力された映像信号を処理するとともに、前記表示画面の前記1つ以上の可視光画素を駆動して前記映像を表示するように可視光を出力させるための対応する駆動信号を供給するように構築構成される映像プロセッサと、
前記入力部で受信した、入力された音声信号を処理するとともに、前記表示画面の前記1つ以上の不可視光画素を駆動して音声を符号化する不可視光を出力させるための対応する駆動信号を供給するように構築構成される音声プロセッサとを備える処理装置が提供される。
【0004】
音声を符号化する不可視光は、例えばヘッドフォンやラウドスピーカといった音声再生デバイスの対応する受信部によって受信可能である。表示画面の不可視光画素を使って音声を符号化する不可視光を出力することは多くの利点がある。例えば、符号化された音声を音声再生デバイスに無線で送信するための別体のトランスミッタ構成が不要である。また、不可視光は、環境中に存在すると思われるBluetooth(登録商標)やWiFi(登録商標)無線信号といった他の無線信号との干渉を引き起こさない周波数を有してもよい。音声用の不可視光は、ユーザが使用の際に表示画面によって表示される画像を観ることができることを妨げない。
【0005】
表示画面の「画素」はいわゆる副画素でもよい。一般に、表示画面は任意の適切な表示技術を使って画像を表示したり、音声で符号化された不可視光を出力したりしてもよく、LED(発光ダイオード)や他のバックライト、すなわちLEDやOLED(有機LED)やプラズマ等の発光素子、を備えたLCD(液晶ディスプレイ)などが含まれる。
【0006】
一例において、当該処理装置は、前記表示画面の前記1つ以上の可視光画素を駆動するための前記対応する駆動信号と前記表示画面の前記1つ以上の不可視光画素を駆動するための前記駆動信号が互いに略同期するように、前記入力された映像信号の処理と前記入力された音声信号の処理が略同じ時間かかるように構成される。
【0007】
一例において、当該処理装置はメモリを備え、前記映像プロセッサは映像データを前記映像データの処理中に前記メモリに送ったり読み出したりするように構成され、前記音声プロセッサは、前記表示画面の前記1つ以上の不可視光画素を駆動して前記音声を符号化する不可視光を出力させるための前記駆動信号が、対応する前記映像データが前記メモリに送られたり読み出されたりするのと略同時、かつ、前記音声を符号化する不可視光を出力させるための前記駆動信号が前記表示画面に送られる前に、前記メモリに送られたり読み出されたりするように構成される。
【0008】
一例において、前記映像プロセッサは前記入力された映像信号のフレーム基準処理を行い、当該処理の間に前記映像データは前記メモリに送られたり読み出されたりするように構成される。
【0009】
フレーム基準処理は、例えば、ノイズ低減、動き推定、及び動き補正のうち1つ以上を目的としてもよい。
【0010】
本明細書に開示される第2の態様によれば、可視光を出力するための1つ以上の可視光画素と不可視光を出力するための1つ以上の不可視光画素とを有する表示画面を駆動する方法であって、
映像及び音声信号を受信し、
入力部で受信した、入力された映像信号を処理して、前記表示画面の前記1つ以上の可視光画素を駆動して前記映像を表示するように可視光を出力させるための対応する駆動信号を供給し、
前記入力部で受信した、入力された音声信号を処理して、前記表示画面の前記1つ以上の不可視光画素を駆動して音声を符号化する不可視光を出力させるための対応する駆動信号を供給する方法が提供される。
【0011】
一例において、映像データは前記映像データの処理中にメモリに送られたり読み出されたりし、前記表示画面の前記1つ以上の不可視光画素を駆動して前記音声を符号化する不可視光を出力させるための前記駆動信号は、対応する前記映像データが前記メモリに送られたり読み出されたりするのと略同時、かつ、前記音声を符号化する不可視光を出力させるための前記駆動信号が前記表示画面に送られる前に、前記メモリに送られたり読み出されたりする。
【0012】
一例において、前記映像データの処理は、前記入力された映像信号のフレーム基準処理を行い、当該処理の間に前記映像データは前記メモリに送られたり読み出されたりする。
【0013】
本明細書に開示される第3の態様によれば、表示画面であって、
可視光を出力するための1つ以上の可視光画素と、
不可視光を出力するための1つ以上の不可視光画素とを備え、
前記表示画面は、前記1つ以上の可視光画素を駆動して映像を表示するように可視光を出力させるための駆動信号を受信するように構成され、
前記表示画面は、前記1つ以上の不可視光画素を駆動して音声を符号化する不可視光を出力させるための駆動信号を受信するように構成される表示画面が提供される。
【0014】
一例において、当該表示画面は複数の画素を備え、前記画素のうち少なくとも一部は、可視光画素であるRGB副画素と、少なくとも1つの不可視光画素である赤外線画素を含む。
【0015】
本明細書に開示される第4の態様によれば、可視光を出力するための1つ以上の可視光画素と不可視光を出力するための1つ以上の不可視光画素とを備える表示画面の操作方法であって、
前記1つ以上の可視光画素を駆動して映像を表示するように可視光を出力させるための駆動信号を受信し、これに応じて前記可視光を出力して前記映像を表示し、
前記1つ以上の不可視光画素を駆動して音声を符号化する不可視光を出力させるための駆動信号を受信し、これに応じて前記不可視光を出力して、前記不可視光を用いて前記音声を無線で送信する方法が提供される。
【0016】
また、上記のような処理装置と、上記のような表示画面とを備えるデバイスが提供されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示の理解を促し、かつ、実施形態がどのように実施されうるかを示すために、例として以下の添付図面が参照される。
【0018】
図1】周知の表示画面を概略的に示す。
図2】映像及び音声用の周知の処理構成を概略的に示す。
図3】本開示に係る表示画面の一例を概略的に示す。
図4】本開示に係る処理装置の第1の例を概略的に示す。
図5】本開示に係る処理装置の第2の例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書に記載される各例では、音声を符号化する不可視光を出力するのに表示画面の不可視光画素が用いられており、この不可視光は音声再生デバイスによって受信・復号が可能である。表示画面はまた、可視光を出力して関連する映像を表示するための可視光画素も有する。不可視光は、環境中に存在すると思われるBluetooth(登録商標)やWiFi(登録商標)無線信号といった他の無線信号との干渉を引き起こさない周波数を有してもよい。これにより、音声の無線送信専用の別体のワイヤレストランスミッタを設ける必要も回避される。さらにまた、以下でさらに説明されるいくつかの例では、表示画面を駆動するための処理装置は、再生される音声と関連する映像の同期を維持するために、又は、少なくとも音声と関連する映像の同期をより緊密に維持するように構成されてもよい。
【0020】
まず図1を参照し、同図は周知の表示画面10を概略的に示す。表示画面10は、多くの表示セルないし素子12を有する。以下でさらに説明されるように、本明細書に記載される各例は、バックライトによって照らされて画像を生成するパッシブ型の表示セルないし素子(LCD(液晶ディスプレイ)や「量子ドット」画面内等)を有するものや、直接光を出力して画像を生成するアクティブ型すなわち発光型の表示セルないし素子を有するもの(例えば、LEDディスプレイすなわち「ウォール」又はマイクロLEDディスプレイやプラズマスクリーンといった、OLED(有機発光ダイオード)や無機LEDを用いる画面等)を含む、多くの異なるタイプの表示画面に又はそれらのために適用されてもよい。通常、表示画面の表示セルないし素子は表示される画像における画素に対応することから、しばしば「画素」と称される。また、表示画面の画素を駆動して光を出力させるための駆動信号といった用語が本明細書で使用されるだろう。また、当該用語は、必要に応じてアクティブ型すなわち発光型の表示セルないし素子に光を出力させる駆動信号と、必要に応じて光が出力されるようにバックライトや対応するパッシブ型の表示セルないし素子を動作させる駆動信号の両方を含んでもよいことが理解されるだろう。
【0021】
周知の表示画面10の表示セル12は、再生中の映像を出力するために用いられる可視光を出力する。表示画面は、水平方向にM個の表示セル12と、垂直方向にN個の表示セル12を有する。一般的に、各表示セル12は、それぞれ赤色、緑色、青色の光を出力するための赤色、緑色、青色の「副画素」14(図1では異なる陰影で示される)を有する。用語「副画素」はしばしば慣例により、各表示セル/画素12における個々の異なる色の素子を示すために用いられる。しかしながら、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、便宜上、本明細書では用語「画素」は光を出力する表示素子を説明する際に通常使用され、したがって、特定の色の光を出力するいわゆる「副画素」といった個々の表示素子を通常意味することになる。
【0022】
図2を参照し、同図は、映像及び音声入力信号を処理して映像及び音声を再生可能にするための、周知の処理構成20を概略的に示す。映像及び音声信号は、ソースから入力部22で受信される。映像及び音声信号は、一般にアナログ又はデジタル信号でよく、通常入力部において互いに同期される。入力信号がアナログの場合、アナログ・デジタル(ADC)コンバータ24が信号をデジタル形式に変換する。そして、この周知の処理構成20では、映像及び音声信号は個別に処理される。
【0023】
具体的には、RGB(赤色、緑色、青色)映像データは映像プロセッサ26に送られる。映像プロセッサ26は、表示画面10の画素12を駆動するための適切な駆動信号を供給できるように映像データを処理する。入力された映像データの様々な異なる処理が実行されてもよい。一般に、映像処理は2つの異なるタイプの一方であってもよい。第1のタイプ28は、一般に表示される画像の色やコントラストや明るさのうち1つ以上を決定する画素基準処理とライン基準処理を含む。第2のタイプ30は、例えばノイズ低減、動き推定、動き補正、及び他の同様の画像改善技術を目的とするようなフレーム基準処理を含む。フレーム基準処理の場合、例えばDDR(ダブル・データ・レート)メモリでもよいメモリ32に画像の各フレームが送られる。通常、画像の各フレームは前のフレーム及び次のフレームと比較され、必要なRGBデータの修正が適用される。フレーム基準処理並びにメモリ32へのRGBデータの送信及びメモリ32からのデータの返信には比較的長い時間がかかることが留意されてもよいだろう。また、映像プロセッサ26は、任意の特定の時間に、より多くの又はより少ないフレームをメモリ32に送ることが考えられる。したがって、フレーム基準処理の中に生じる処理遅延を予測したり制御したりしにくくなる可能性がある。映像プロセッサ26は映像データの処理を完了した後、映像プロセッサ26は駆動信号を表示画面10に送り、表示画面10の表示セル12(又はより具体的にはRGB副画素14)を駆動して所望のRGB光を出力させる。
【0024】
これとは別に、(デジタルの)音声データが音声プロセッサ34に送られる。この場合、音声は音声再生デバイスに無線送信されるため、音声プロセッサ34は適切な処理済みのデジタル音声信号を、例えばBluetooth(登録商標)トランスミッタやWiFi(登録商標)トランスミッタ等でもよいワイヤレストランスミッタ36に送る。そしてワイヤレストランスミッタ36は、ヘッドフォンやワイヤレスラウドスピーカ等の音声再生デバイス38が受信する無線音声データを送信し、音声再生デバイス38がユーザに対し音声を再生できるようにする。
【0025】
したがって、この周知の処理構成20では、音声用の別体のワイヤレストランスミッタ36が必要である。上記のように、それは例えばBluetooth(登録商標)又はWiFi(登録商標)トランスミッタでもよい。しかしながら、全ての表示画面10がBluetooth(登録商標)又はWiFi(登録商標)トランスミッタを備えているわけではない。また、このようなワイヤレストランスミッタは、表示デバイス自体の中であっても別体の構成部品としても場所を取る。表示画面10はできるだけコンパクトないしスリムであってほしいという要望は常にある(例えば、テレビやコンピュータ画面又はスマートフォンやタブレットコンピュータの画面等として使用されるにしても)。
【0026】
次に図3を参照し、同図は本開示に係る表示画面100の一例を概略的に示す。画面100は例えば、テレビやコンピュータ画面でも、いわゆる「サイネージ」として公共の場で使用される画面でも、スマートフォンやタブレットコンピュータの画面等であってもよい。
【0027】
上記で説明した周知の表示画面10と同様に、本開示に係る表示画面100は多くの表示セルないし素子112を有する。表示画面100は、バックライトによって照らされて画像を生成するパッシブ型の表示セルないし素子(LCD(液晶ディスプレイ)や「量子ドット」画面内等)を有するものや、直接光を出力して画像を生成するアクティブ型すなわち発光型の表示セルないし素子を有するもの(例えば、LEDディスプレイすなわち「ウォール」又はマイクロLEDディスプレイやプラズマスクリーンといった、OLED(有機発光ダイオード)や無機LEDを用いる画面等)を含む、多くの異なるタイプのいずれかであってもよい。繰り返しとなるが、通常、表示セルないし素子は表示される画像における画素に対応することから、しばしば「画素」とも称されることに留意されたい。
【0028】
本例において、各表示セル112は、それぞれ可視の赤色、緑色、青色の光を出力するための赤色、緑色、青色の画素(すなわち「副画素」)114を有する。異なる赤色、緑色、青色の画素114は図3において異なる陰影で示される。また、本例において、各表示セル112は不可視光を出力するための不可視光画素116を有し、繰り返しになるが図3において異なる陰影で示される。表示セル112の全てが不可視光画素を有する必要はなく、一部は可視光画素のみを有してもよいことが留意されてもよいだろう。同様に、表示セル112の全てが可視光画素を有する必要はなく、一部は不可視光画素のみを有してもよい。いくつかの例では、不可視光を出力するための不可視光画素116は1つあればよいだろう。
【0029】
要するに、可視光画素114は、ユーザによって視聴されるように画像を表示させるために用いられる。一方、不可視光画素又は各不可視光画素116は、符号化された音声データを音声再生デバイスに不可視光を使って無線で送信するために用いられる。この点に関し、可視光は通常380から740ナノメートルの範囲の波長を有する光として定義される。不可視光は、この可視範囲外の光として定義されてもよい。一具体例において、不可視光画素116は赤外線を生成または出力する。赤外線は通常、700ナノメートルから1ミリメートルの範囲の波長を有する光として定義される。一具体例として、昨今の赤外線LEDは通常、800から1000nm程度の範囲の波長を有する赤外線を発する。
【0030】
表示画面100の不可視光画素116を使用して符号化された音声を送信することは、音声用の別体のワイヤレストランスミッタが必要でないことを意味する。すなわち、表示画面100は画像用の可視光の出力と符号化された音声用の不可視光の出力を両方行う。このことは、ユーザが別体のワイヤレストランスミッタのために余地を与えたり見つけたりする必要がないことを意味する(そうでなければ表示画面100周辺のどこかに配置されなければならず、その場合不便であり、また、目障りになる恐れがある)。また、単に無線音声信号を出力するための別体のワイヤレストランスミッタを表示画面100自体が有する必要がないことを意味する。さらにまた、不可視光は、環境中に存在し得る他の無線信号との干渉を引き起こさない周波数を有してもよい。具体例として、Bluetooth(登録商標)は通常2.400から2.485GHzの範囲の周波数を使用し、WiFi(登録商標)は通常900MHzから5GHzの範囲の周波数を使用する(しかしながら、現行のWiFi(登録商標)規格に従い60GHzまでの周波数が使用されてもよい)。不可視光画素116は、これらの範囲外の周波数を出力するように選択又は構成可能である。具体例として、700ナノメートルから1ミリメートルの範囲の波長として定義される赤外線の場合、これは赤外線における430THzから300GHzの範囲の周波数に相当する。
【0031】
ここでは、赤外線を使用して音声を無線で送信することは周知であると記載される。例えば、赤外線を使って出席者が身に着けたヘッドフォンに音声を送信する、会議場等で使用されるオーディオシステムがある。したがって、赤外線を使って音声を送信する際に必要な基本的な技術及び処理はそれ自体周知であり、利用可能である。
【0032】
次に図4を参照し、同図は本開示に係る処理装置200の第1の例を概略的に示す。処理装置200は、例えば一体化された画面を備えるテレビ又はコンピュータや、いわゆるサイネージや、スマートフォンや、タブレットコンピュータ等といった、一体化した表示画面100を有するデバイス内に存在してもよい。特にテレビの場合、処理装置200はそのテレビのメインボードの一部であってもよい。他の例では、処理装置200は表示画面とは別に設けられてもよく、専用の映像及び音声処理装置、DVDプレーヤ又は他の再生デバイスの一部、セットトップボックス、又はコンピュータ等でもよい。
【0033】
処理装置200はソースから入力部222で映像及び音声信号を受信する。映像及び音声信号は、例えば衛星、ケーブル、又は地上波テレビ放送や、IPTV(Internet Protocol television)マルチキャスト又はIPTVユニキャストや、ローカルに保存された映像及び音声のコピー等といった、多くのソースのうちの1つから入力部222で受信されてもよい。映像及び音声信号は、一般にアナログ又はデジタル信号でよく、通常入力部において互いに同期される。入力信号がアナログの場合、ADCコンバータ224が信号をデジタル形式に変換する。
【0034】
デジタルRGB(赤色、緑色、青色)映像データはADCコンバータ224から映像プロセッサ226に送られる。映像プロセッサ226は、表示画面100の画素112を駆動するための適切な駆動信号を供給できるように映像データを処理する。例えば図2に関連して上記で説明したような処理を含む、入力された映像データの様々な異なる処理が実行されてもよい。映像プロセッサ226は映像データの処理を完了した後、映像プロセッサ226は、通常有線接続を介して対応する駆動信号を表示画面100に送り、表示画面100のRGB画素(すなわち「副画素」)114を駆動して映像を表示するように所望のRGB光を出力させる。
【0035】
加えて、デジタル音声データがADCコンバータ224から音声プロセッサ228に送られる。この場合、音声は表示画面100の1つ以上の不可視光画素116によって出力される不可視光を用いて無線で音声再生デバイス120に送信されるため、とりわけ、音声プロセッサ228は、不可視光画素116を駆動して符号化された不可視光を出力させるための適切な対応する駆動信号を供給するように、入力される音声データを処理する。例えば、音声用の表示画面100によって出力される不可視光は、PCM(パルス符号変調)や、S/PDIF(ソニー・フィリップス・デジタル・インターフェース)形式や、他のシリアル音声ライン通信プロトコルを用いて音声を符号化してもよい。したがって、音声プロセッサ228は、出力される不可視光が所望の形式に応じて音声を不可視光に符号化するように不可視光画素116を駆動するための駆動信号を出力する。
【0036】
この点に関し、例えばLCD画素等の表示画面の画素は、通常、最高で約20MHz程度といった非常に高い周波数でオンオフ可能であることに留意されたい。したがって、原理上、1つの不可視光画素116をこのような高速で切り替えることにより、例えばDAT(デジタルオーディオテープ)形式で用いられる形式やCD(コンパクトディスク)音声で用いられる形式に準拠するように、高い音質で送信される音声を容易に収容することができる。別の選択肢として、不可視光画素116は表示画面や表示画面用のバックライトに用いられる通常の動作周波数(通常、例えば50Hz、60Hz、100Hz、120Hz、200Hz等でもよい)の1つでスイッチオンオフされる。このような低速の切替速度を不可視光画素116に用いる場合、所望の又は十分なビットレート、ひいては音声品質を実現するために、多数の不可視光画素116を略同時に用いて符号化された音声のビットを送信してもよい。別の変形例では、不可視光画素116のうち多数を同時に用いてデータの各ビットを送信してもよく、これにより有効送信範囲が増加する。具体例として、表示画面が、50Hzで切り替えられる1920画素×1080画素の解像度を有すると想定する。CD音質のビットレートは1秒当たり1,411,200ビットである。したがって、CD音質を実現するために、合計で73又は74画素を同時に用いて、ビット(1920×1080×50/1,411,200=73.5)を送信してもよい。DATやMP3で使用されるように、より低い音声品質が使用され得る場合、より少ない数の画素を同時に用いてビットを送信してもよい。
【0037】
ヘッドフォンやワイヤレススピーカ等の音声再生デバイス120は、表示画面100によって出力される不可視光を検出するための1つ以上の光センサ122を有する。光センサ又は各光センサ122は、不可視光画素116が発する波長の光を検出し反応するように構成される、例えばフォトダイオードや他の光検出器でもよい。音声再生デバイス120のプロセッサは光センサ又は各光センサ122の出力を処理して、受信した信号を復号し、音声再生デバイス120のスピーカや他のトランスデューサを駆動してユーザのために音声を再生する。特に音声再生デバイス120がヘッドフォンの場合、通常、ユーザは表示画面100上の画像を観ることができるように表示画面100の真正面にいるため、音声再生ヘッドフォン120はすでに音声用の表示画面100によって送信される不可視光を受信するのによい位置にあると思われることが留意されてもよいだろう。
【0038】
次に図5を参照し、同図は本開示に係る処理装置300の第2の例を概略的に示す。繰り返しになるが、処理装置300は、例えば一体化された画面を備えるテレビ又はコンピュータや、いわゆるサイネージや、スマートフォンや、タブレットコンピュータ等といった、一体化した表示画面100を有するデバイス内に存在してもよい。特にテレビの場合、処理装置300はそのテレビのメインボードの一部であってもよい。他の例では、処理装置300は表示画面とは別に設けられてもよく、専用の映像及び音声処理装置、DVDプレーヤ又は他の再生デバイスの一部、セットトップボックス、又はコンピュータ等でもよい。
【0039】
処理装置300はソースから入力部322で映像及び音声信号を受信する。映像及び音声信号は、例えば衛星、ケーブル、又は地上波テレビ放送や、IPTV(Internet Protocol television)マルチキャスト又はIPTVユニキャストや、ローカルに保存された映像及び音声のコピー等といった、多くのソースのうちの1つから入力部322で受信されてもよい。映像及び音声信号は、一般にアナログ又はデジタル信号でよく、通常入力部において互いに同期される。入力信号がアナログの場合、ADCコンバータ324が信号をデジタル形式に変換する。
【0040】
デジタルRGB(赤色、緑色、青色)映像データはADCコンバータ324から映像プロセッサ326に送られる。映像プロセッサ326は、表示画面100の画素112を駆動するための適切な駆動信号を供給できるように映像データを処理する。映像プロセッサ326は映像データの処理を完了した後、映像プロセッサ326は、通常有線接続を介して対応する駆動信号を表示画面100に送り、表示画面100のRGB画素(すなわち「副画素」)114を駆動して映像を表示するように所望のRGB光を出力させる。
【0041】
これとは別に、デジタルの音声データがADCコンバータ324から音声プロセッサ334に送られる。音声プロセッサ334は、表示画面100の不可視光画素116を駆動するための適切な対応する駆動信号を供給するように、入力される音声データを処理する。例えば、音声用の表示画面100によって出力される不可視光は、PCM(パルス符号変調)や、S/PDIF(ソニー・フィリップス・デジタル・インターフェース)形式や、他のシリアル音声ライン通信プロトコルを用いて音声を符号化してもよい。したがって、音声プロセッサ334は、出力される不可視光が所望の形式に応じて音声を不可視光に符号化するように不可視光画素116を駆動するための駆動信号を出力する。
【0042】
本例において、また、図2を参照して前述した周知のシステムと同様に行われる映像処理に戻り、映像処理は2つの異なるタイプの一方でもよい。第1のタイプ328は、一般に画素と表示される画像全体の色やコントラストや明るさのうち1つ以上を決定する画素基準処理とライン基準処理(すなわち、それぞれ、個々の画素に対する処理と画素のラインに対する処理)を含む。第2のタイプ330は、例えばノイズ低減、動き推定、動き補正、及び他の同様の画像改善技術のうち1つ以上を目的とするようなフレーム基準処理(すなわち画素の全フレームに対する処理)を含む。フレーム基準処理の場合、例えばDDR(ダブル・データ・レート)メモリといったメモリ332に画像の各フレームが送られる。通常、画像の各フレームは前のフレーム及び次のフレームと比較され、必要なRGBデータの修正が適用される。
【0043】
前述のように、フレーム基準処理並びにメモリ332へのRGBデータの送信及びメモリ332からのデータの返信には比較的長い時間がかかる。また、映像プロセッサ326は、任意の特定の時間により多くの又はより少ないフレームをメモリ332に送ることが考えられる。こういったこと全てにより、RGBデータのフレーム基準処理の中に生じる処理遅延を予測したり制御したりしにくくなる。
【0044】
映像処理、特にフレーム基準処理のこの効果は、図2を参照して前述したような周知のシステムにおいて、音声信号及び映像信号がもはや同期しない場合があることを意味する。すなわち、再生中の映像は再生中の音声に対し遅延又は先行する場合がある。この問題は、Bluetooth(登録商標)を用いて音声を音声再生デバイスに送信する際に悪化する。というのは、Bluetooth(登録商標)は周知のシステムにおいて送信された音声に予測できない遅延を引き起こす可能性がある独自のコーデック構成を有するからである。
【0045】
このことは、処理装置300のこの第2の例において、以下のように対応される。音声プロセッサ334によって出力されるシリアル音声データは、映像プロセッサ326のフレーム基準処理部330に送られる。当該シリアル音声データは、表示画面100の不可視光画素116を駆動するための駆動信号に相当し、RGBデータがフレーム基準処理の一部としてメモリ332に送られるのと同時に、メモリ332に送られる。RGBデータは、画像を改善するために、例えばノイズ低減、動き推定、動き補正、及び他の同様の画像改善技術のうち1つ以上のために、適宜処理・修正される。しかしながら、シリアル音声データは修正されない。その代わり、シリアル音声データは、対応するRGBデータと同時に単にメモリ332に送られたり、メモリ332から再読み込みされたりする。このことは、フレーム基準処理により生じ得るRGBデータに対する遅延も音声データに適用されることを意味する。そのため、RGBデータ及び音声データは同期したままとなる、あるいは、少なくとも図2を参照して説明したような構成よりもはるかに大幅に同期したままとなる。一般に、RGBデータ及び音声データは約50ms程度内で同期したままとされる。というのは約50msより長い映像に対する音声の遅延ないし先行はユーザに気づかれやすいからである。
【0046】
要するに、本例において、表示画面100の不可視光画素116を駆動するための音声駆動信号は、表示画面の可視光画素114を駆動するための駆動信号と同様に扱われる。というのは、可視光画素114を駆動するための駆動信号の処理中に音声駆動信号が変更されなくても、同様の遅延が処理中に生じるからである。
【0047】
この第2の例は、可視のRGB光信号のフレーム基準処理中に生じ得る、比較的長く、かつ、予測不可能な時間遅延に対応すると記載された。このことは、他の長い、又は、予測不可能な時間遅延が可視のRGB光信号の処理中に生じた場合に適用することができる。特に、他の例において、一般に、音声プロセッサ334によって出力されるシリアル化された音声は、RGBデータの処理中の任意の適切な地点においてRGB映像データと合成され、確実に音声データとRGB映像データが(略)同じく遅延され、ひいては(略)同期したままになってもよい。
【0048】
なお、本明細書において言及されるプロセッサや処理システムや回路は、実際のところ、1つのチップ若しくは集積回路、又は、複数のチップ若しくは集積回路によって実現されてもよく、任意でチップセットや、特定用途向け集積回路(ASIC)や、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)や、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)や、グラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)等として実現されてもよい。チップ又は複数のチップは、上記例示的な実施形態に従って動作するように構成可能な、データプロセッサ又は複数のデータプロセッサと、デジタル信号プロセッサ又は複数のデジタル信号プロセッサと、ベースバンド回路と、無線周波数回路のうち1つ以上を具現化するための回路(ファームウェアでも可)を備えてもよい。これに関し、各例示的な実施形態は、少なくとも一部が、(非一時的な)メモリに記憶され、プロセッサによって、又は、ハードウェアによって、又は、実体的に記憶されたソフトウェアとハードウェア(及び実体的に記憶されたファームウェア)の組み合わせによって実行可能なコンピュータソフトウェアによって実現されてもよい。
【0049】
本明細書では、データを記憶するためのデータ記憶装置について言及する。これは1つのデバイスからなってもよく、複数のデバイスからなってもよい。適したデバイスとしては、ハードディスクや不揮発性半導体メモリが挙げられる(例えば、ソリッドステートドライブ、SSDを含む)。
【0050】
図面を参照して本明細書で記載された少なくともいくつかの実施形態の態様は、処理システム又はプロセッサで実施されるコンピュータ処理を有するが、本発明は、本発明を実現可能なコンピュータプログラム、特に、キャリア上ないし内のコンピュータプログラムにも及ぶ。プログラムは、非一時的なソースコード、オブジェクトコード、部分的にコンパイルされた形式の中間ソース及びオブジェクトコード、又は、本発明に係る各処理の実現の際に使用に適した他の非一時的な形式であってもよい。キャリアは、プログラムを担持可能な任意の実体又はデバイスであってもよい。例えば、キャリアは、ソリッドステートドライブ(SSD)や他の半導体系RAM、CD ROMや半導体ROM等のROM、フロッピーディスクやハードディスク等の磁気記録媒体、一般的な光メモリデバイス等の記憶媒体を備えてもよい。
【0051】
本明細書に記載される例は、本発明の実施形態の説明を目的とした例として理解されるものである。さらなる実施形態及び実施例が予想される。いずれかの例又は実施形態に関連して記載される特徴事項は、単独で使用されてもよいし、他の特徴事項と組み合わせて使用されてもよい。加えて、いずれかの例又は実施形態に関連して記載される特徴事項は、他の例又は実施形態の1つ以上の特徴事項と組み合わせて用いられてもよく、又、他の例又は実施形態と組み合わせて用いられてもよい。さらにまた、本明細書で記載されない均等物及び変形例もまた、特許請求の範囲で規定される本発明の範囲内で採用されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】