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特表2022-530875構成可能燃料電池電力システムを具備する無人航空機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-04
(54)【発明の名称】構成可能燃料電池電力システムを具備する無人航空機
(51)【国際特許分類】
   B64D 27/24 20060101AFI20220627BHJP
   B64C 27/08 20060101ALI20220627BHJP
   H01M 8/249 20160101ALI20220627BHJP
   H01M 8/00 20160101ALI20220627BHJP
   H01M 8/04 20160101ALI20220627BHJP
   H01M 8/04694 20160101ALI20220627BHJP
   H01M 8/0432 20160101ALI20220627BHJP
   H01M 8/04313 20160101ALI20220627BHJP
【FI】
B64D27/24
B64C27/08
H01M8/249
H01M8/00 Z
H01M8/04 Z
H01M8/04694
H01M8/00 A
H01M8/0432
H01M8/04313
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021563199
(86)(22)【出願日】2020-04-23
(85)【翻訳文提出日】2021-12-13
(86)【国際出願番号】 GB2020051006
(87)【国際公開番号】W WO2020217058
(87)【国際公開日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】1905672.0
(32)【優先日】2019-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】62/837,615
(32)【優先日】2019-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504175659
【氏名又は名称】インテリジェント エナジー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】INTELLIGENT ENERGY LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100086531
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100093241
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101801
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 英治
(74)【代理人】
【識別番号】100095496
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 榮二
(72)【発明者】
【氏名】ケリー、アンドリュー ポール
(72)【発明者】
【氏名】スクレース、マシュー チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】ワイルド、ロナン エリオット
(72)【発明者】
【氏名】ローソン、ジェフ マーク
(72)【発明者】
【氏名】フレーザー、イアン マセソン
【テーマコード(参考)】
5H126
5H127
【Fターム(参考)】
5H126AA21
5H127AB04
5H127AB13
5H127AB14
5H127AB16
5H127AB17
5H127AB29
5H127AC17
5H127BA02
5H127BA22
5H127BA59
5H127BA60
5H127BB02
5H127DB47
5H127DB91
5H127DC91
5H127EE04
5H127EE26
(57)【要約】
本開示は無人航空機システムに関する。いくつかの例示的な実装形態は、少なくともペイロード(30)が固着される実装フレーム(110)と、予め定義された構成で動作可能な複数の燃料電池スタック(50)であって、当該複数の燃料電池スタックの各々が個別のパッケージ中にある上記複数の燃料電池スタックと、水素を上記複数のスタックに供給するように構成された1または複数のタンク(60)と、上記複数のスタック(50)から発生させられた出力電力を受け取るように構成された推進システム(70、80)と、上記複数のスタックを上記予め定義された構成で結合させるように構成された電力コントローラ(40)とを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人航空機において、
少なくともペイロードが固着される実装フレームと、
予め定義された構成で動作可能な複数の燃料電池スタックであって、当該複数の燃料電池スタックの各々が個別のパッケージ中にある上記複数の燃料電池スタックと、
水素を上記複数のスタックに供給するように構成された1または複数のタンクと、
上記複数のスタックから発生させられた出力電力を受け取るように構成された推進システムと、
上記複数のスタックを上記予め定義された構成で結合させるように構成された電力コントローラとを有することを特徴とする無人航空機。
【請求項2】
上記スタックの各々が同一の出力を発生し、同一の効率定格を有するように構成される請求項1記載の無人航空機。
【請求項3】
上記複数のスタックは、当該航空機の重心がバランスして、当該航空機の飛行態様が影響されるように、上記フレームの周りに分散される請求項2記載の無人航空機。
【請求項4】
上記予め定義された構成は直列に配列された上記複数のスタックを含む請求項1記載の無人航空機。
【請求項5】
上記複数のスタックは2つのスタックであり、当該直列の配列は上記推進システムへの電源出力を倍増させる請求項4記載の無人航空機。
【請求項6】
当該電力の倍増化は、当該2つのスタックの出力電圧が倍増されて44.4および50.0Vの間の値となり、当該2つのスタックの各々を通る電流が当該各々のスタックがあたかも独立して動作しているように同一であることに基づく請求項5記載の無人航空機。
【請求項7】
上記予め定義された構成は並列に配列された上記複数のスタックを有する請求項1記載の無人航空機。
【請求項8】
上記複数のスタックは2つのスタックであり、当該並列の配列は上記推進システムへの電源出力を倍増させる請求項7記載の無人航空機。
【請求項9】
当該電力の倍増化は、当該2つのスタックの各々の電圧が当該各々のスタックがあたかも独立して動作しているように同一であり、当該2つのスタックからの出力電流が倍増されていることに基づく請求項8記載の無人航空機。
【請求項10】
上記電力コントローラは、さらに、上記2つのスタックの各々からの電流をバランスさせるように構成される請求項9記載の無人航空機。
【請求項11】
上記推進システムは1または複数のモーターおよび1または複数のローターを有する請求項1記載の無人航空機。
【請求項12】
上記電力コントローラは、さらに、上記複数のスタックの中の1つのスタックの障害を検出し、他のスタックを、上記推進システムが上記航空機に安全な着地をさせるように動作を継続させるように構成される請求項11記載の無人航空機。
【請求項13】
上記複数のスタック、上記1または複数のタンク、および上記電力コントローラは上記フレームにお茶くされる請求項3記載の無人航空機。
【請求項14】
上記電力コントローラは、さらに、上記フレームを介して、上記複数のスタックのうちの少なくとも1つ、上記1または複数のタンクのうちの少なくとも1つ、または上記ペイロードの位置または配位を調整して、もって、上記航空機の重心を調整するように構成される請求項13記載の無人航空機。
【請求項15】
さらに、上記複数のスタック、上記1または複数のタンク、および上記電力コントローラを相互接続する通信信号を有し、
上記通信信号は、共通グラウンドがあるように、上記複数のスタックの各々に関して絶縁されている請求項1記載の無人航空機。
【請求項16】
電力コントローラは、さらに、上記スタック、および/または上記航空機のモーターの機能維持よりも上記ペイロードの安全性を優先するために、上記ペイロードが損傷を受けないように着陸する可能性が少しでもあるように、パワーセルの過熱に関連する安全閾値に違反するように、上記グラウンドの装置を介して遠隔操作より、または、局所的に、上記航空機のオンボードの直接接続を介して、制御されるように構成される請求項12記載の無人航空機。。
【請求項17】
さらに、バックアップバッテリーを有し、
上記障害が検出されることに応じて、上記可能性がバックアップバッテリーの使用を通じて大きくなる請求項16記載の無人航空機。
【請求項18】
上記配位の調整は、上記少なくとも1つのスタック、上記少なくとも1つのタンク、または上記ペイロードの回転、反転、および傾斜の少なくとも1つを有する請求項14記載の無人航空機。
【請求項19】
無人航空機において、
ペイロードを実装するように構成された実装フレームと、
予め定義された構成で動作可能な複数の燃料電池スタックであって、当該複数の燃料電池スタックの各々が個別のパッケージ中にある上記複数の燃料電池スタックであって、上記実装フレームが各スタックを少なくとも2つの位置のうちの1つに配置換えするように構成されている、上記複数の燃料電池スタックと、
水素を上記複数のスタックに供給するように構成された1または複数のタンクと、
上記複数のスタックから発生させられた出力電力を受け取るように構成された推進システムと、
上記複数のスタックを上記予め定義された構成で結合させるように構成された電力コントローラとを有し、
1つの燃料電池スタックの位置が調整されて上記航空機を上記ペイロードに対してバランスさせることを特徴とする無人航空機。
【請求項20】
上記実装フレームは各タンクを少なくとも2つの位置のうちの1つに配置換えするように構成され、
少なくとも1つの燃料電池スタックおよび燃料タンクの位置が調整されて複数の燃料電池スタック請求項19記載の無人航空機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全般的には、無人航空機(UAV)用の燃料電池電力モジュール(FCPM)を組み付けるための構成可能なシステムに関する。さらに、燃料電池スタックをUAVに統合するときに、重心(CoG)の柔軟性および制御を獲得する方法が開示される。
【背景技術】
【0002】
UAVは、ドローンとしても知られ、写真撮影、監視、農場のメンテナンス(害虫駆除など)、大気調査、火災管理、野生生物の監視、小包の配達、軍事目的などの用途でますます人気が高まっている。UAVは、一般的には、2つのカテゴリに分類される。つまり、商用アプリケーションで一般的に使用されるマルチローターUAVと、軍事アプリケーションで使用される固定翼UAVである。UAVにはナビゲーションシステムが装備されている。UAVの積み荷(ペイロード)は、目的業務によって異なり、ビデオカメラ、偵察装置、リモートセンシング装置、噴霧可能な適切な容器に保持された農薬、難燃剤、配達用パッケージなどで構成される。UAVは、通常、有人航空機よりも小さく、たとえば、数グラムから数十キログラムの重さがある。
【0003】
UAVは、推進力を提供し、補助機能(たとえば、画像やビデオキャプチャ、信号テレメトリなどの動作ペイロード)またはその他のオンボードシステムに電力を供給するために電力を必要とする。多くのアプリケーションでは、必要な機能を提供するために航空機に搭載されている必要な計算能力は、かなりの電力需要を表す場合がある。これは、具体的には、機内制御システムが飛行経路と補助機能の展開に関して決定を下す可能性がある自律型UAVの場合である。航空機自体は無人であるけれども、UAVは遠隔操縦され、何らかの形で人間の制御下にあって良い。
【0004】
一部のUAVは一次電池を使用して電力を供給するけれども、現在ではリチウムイオン電池などの二次(充電式)電池を使用することが一般的になっている。バッテリーのみで電力が供給される場合、推進力やその他の搭載システムの電力需要により、UAVの飛行時間が制限される場合がある。近年、UAVの飛行範囲を拡大するために太陽光発電パネルが使用されている。ただし、太陽光発電パネルの発電能力は、周囲の気象条件や時間帯によって異なり、その結果、太陽光発電パネルがすべての状況での使用に適しているわけではない。さらに、太陽光発電パネルの発電能力は、高出力(高速)推進力が必要なアプリケーションや、その機能を提供するUAVの搭載システムが特に重いか、かなりの電力を必要とするアプリケーションには不十分な場合がある。UAVの飛行時間と範囲は、通常、ペイロード(重量)と電源から利用できるエネルギー(ワット時)の関数である。他の電源は、固定翼の軍事用途向けのガソリンやジェット燃料などの燃料を燃料とするジェットエンジンや、水素やプロパン、ガソリン、ディーゼル、ジェット燃料などの他の燃料を燃料とする燃料電池を含む。UAVは通常、電源を再充電または補充するために、飛行の後、ホーム、つまり、ホームステーションまたはホームベースに戻る。
【0005】
燃料電池はUAVにとって魅力的な電源であり、バッテリーによって提供されるエネルギーを超える可能性があり、多くの場合、飛行時間(または航続距離)を延長する可能性がある。燃料電池は、外部ソース燃料を電流に変換する電気化学エネルギー変換デバイスである。多くの燃料電池は、燃料として水素を使用し、酸化剤として酸素(典型的には空気から)を使用する。このような燃料電池の副産物は水であるため、燃料電池は発電用の環境への影響が非常に少ない装置になっている。増大する多くの用途において、燃料電池は、化石燃料の燃焼などの従来の発電や、リチウムイオン電池などの携帯型電力貯蔵よりも効率的である。
【0006】
燃料電池を使用する利点があっても、場合によっては、1つのFCPMによって供給される電力レベルが特定のアプリケーションに十分でないことがある。しかし、FCPMからの要求される電力出力が大きくなると、スタックのサイズは扱いにくくなる。たとえば、UAVに搭載できるように、燃料電池スタックの1つの大きな塊をパッケージ化することは非現実的ではないにしても非常に困難である。既知のUAV電力供給アプローチの別の問題は、飛行中に電源が故障した場合、ミッションやペイロードが衝突着陸によって損傷するリスクがかなり高いことである。UAVのフレームに取り付けられたさまざまなコンポーネントの配置と向きも、CoGや重量バランスの問題を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、無人航空機(UAV)の側面を図説し、これは、添付の特許請求の範囲に記載されているものを含むけれども、これらに限定されない。
【0008】
ここに開示される方法、システム、および装置の複数の側面は、これに限定されないけれども、ペイロードを含む実装フレームのためのものであり、
予め定義された構成で動作可能な複数の燃料電池スタックであって、当該複数の燃料電池スタックの各々が個別のパッケージ中にある上記複数の燃料電池スタックと、
水素を上記複数のスタックに供給するように構成された1または複数のタンクと、
上記複数のスタックから発生させられた出力電力を受け取るように構成された推進システムとであり、
上記予め定義された構成は直列に配列された上記複数のスタックを含む。
【0009】
ここに開示される方法、システム、および装置の複数の側面は、これに限定されないけれども無人航空機を含む実装フレームのためのものであり、
ペイロードを実装するように構成された実装フレームと、
予め定義された構成で動作可能な複数の燃料電池スタックであって、当該複数の燃料電池スタックの各々が個別のパッケージ中にある上記複数の燃料電池スタックであって、上記実装フレームが各スタックを少なくとも2つの位置のうちの1つに配置換えするように構成されている、上記複数の燃料電池スタックと、
水素を上記複数のスタックに供給するように構成された1または複数のタンクと、
上記複数のスタックから発生させられた出力電力を受け取るように構成された推進システムと、
上記複数のスタックを上記予め定義された構成で結合させるように構成された電力コントローラであって、上記予め定義された構成は、並列または直列のうちの1つで配列された上記複数のスタックを有する、上記電力コントローラとであり、
1つの燃料電池スタックの位置が調整されて上記航空機を上記ペイロードに対してバランスさせる。
【0010】
ここに開示される方法、システム、および装置の側面において、その内部に信号線および電力線を接続させたUAVのコンポーネントに電力を供給するためのモジュラー電力サプライである。2つ以上の燃料電池電力モジュール(FCPM)を直列または並列に接続して、電力出力を倍増し、エンドユーザーが単一の通信ポートを持つようにすることができる。
【0011】
電力コントローラは、燃料電池スタックおよびUAVの他のコンポーネントと通信するように構成されて良い。コントローラは、水素サプライ、不活性ガスサプライ、電気負荷、および補助電源のうちの少なくとも1つを制御するように構成されて良い。
【0012】
いくつかの例において、電力サプライはハイブリッドバージョンであり、電力サプライの組み合わせを使用して良い。たとえば、燃料電池を使用する場合、離陸時などのピーク電力要件は、バッテリーを使用して補って良い。燃料電池はUAVにとって魅力的な電源であり、バッテリーによって提供されるエネルギーを超える可能性があり、多くの場合、飛行時間(または航続距離)を延長する可能性がある。燃料電池は、外部ソース燃料を電流に変換する電気化学エネルギー変換デバイスである。多くの燃料電池は、燃料として水素を使用し、酸化剤として酸素(通常は空気から)を使用する。このような燃料電池の副産物は水であるため、燃料電池は発電用の環境への影響が非常に少ない装置である。ますます多くの用途で、燃料電池は、化石燃料の燃焼などの従来の発電や、リチウムイオン電池などの携帯型電力貯蔵よりも効率的である。
【0013】
燃料電池を使用する利点があっても、場合によっては、1つのFCPMによって供給される電力レベルが特定のアプリケーションに十分でないことがある。しかし、FCPMからの要求される電力出力が大きくなると、スタックのサイズは扱いにくくなる。たとえば、UAVに搭載できるように、燃料電池スタックの1つの大きな塊をパッケージ化することは非現実的ではないにしても非常に困難である。既知のUAV電力供給アプローチの別の問題は、飛行中に電源が故障した場合、ミッションやペイロードが衝突着陸によって損傷するリスクがかなり高いことである。UAVのフレームに取り付けられたさまざまなコンポーネントの配置と配位も、CoGや重量バランスの問題を引き起こす可能性がある。
【0014】
本開示の他の特徴および利点は、部分的に、以下の説明および添付の図面に記載される。ここで、本開示の好ましい態様が説明され、また、当業者には、添付の図面と併せて理解される以下の詳細な説明を検討する際に、その一部が明らかになり、また、それを本開示の実施により学ぶことができるであろう。本開示の利点は、添付の特許請求の範囲で具体的に指摘されている手段および組み合わせによって実現および達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本開示の上述の側面および付随する利点の多くは、以下の詳細な説明を添付の図面と関連付けて参照して、より容易に理解され、より良く理解できる。
図1図1は、1つまたは複数の実装形態に従って、複数のモジュール式燃料電池スタックを介して動作するように構成されたUAVを模式的に示す。
図2図2は、1つまたは複数の実装形態に従う、2つの燃料電池パワーモジュール(FCPM)によって電力を供給されるUAVの表現を示す。
図3図3は、1つまたは複数の実装形態に従う、2つのFCPMによって電力を供給されるUAVの他の表現を示す。
図4図4は、1つまたは複数の実装形態に従う、2つのFCPMによって電源を供給されるUAVの他の表現を示している。
図5A図5Aは、1つまたは複数の実装形態に従う、2つのFCPMの直列構成を示す。
図5B図5Bは、1つまたは複数の実装形態に従う、2つのFCPMの並列構成を示す。
【0016】
図中の構成要素は必ずしも縮尺どおりではなく、開示の原則を説明することに重点が置かれている。図および付録のすべての参照番号、指示記号、および符号は、ここに完全に記載されているかのように、この参照によってここに組み込まれる。図の要素に番号を付けないことは、いかなる権利も放棄することを意図していない。番号のない参照は、図中の文字で識別されて良い。
【詳細な説明】
【0017】
以下の詳細な説明は、詳細な説明の一部を構成する添付の図面への参照を含む。図面は、例示として、いくつかの開示された態様が実施され得る特定の実施例を示している。これら実施例は、ここでは「例」または「オプション」とも呼ばれ、当業者が開示された方法および装置を実施することを可能にするのに十分な程度に詳細に説明されている。実施例を組み合わせて良く、他の実施例を利用して良く、また、構造的または論理的変更を、本開示の範囲から逸脱することなく行うことができる。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの法的均等物によって定義される。
【0018】
本開示の具体的な側面は、UAVに電力を供給するための複数の燃料電池の使用を説明する目的で以下に説明される。これらの燃料電池は、具体的な使用例に応じて、直列または並列構成で配置されて良い。様々な修正を行うことができ、本開示の範囲は、記載された例示的な側面に限定されない。
【0019】
例示的なUAV100の模式図が図1に示されている。UAV100は、燃料電池電力サプライ90などのいくつかの構成要素を備えることができ、燃料電池電力サプライ90は、つぎに、複数の燃料電池スタックモジュール50(直列または並列に接続される)を含む。複数の燃料電池スタックモジュール50は、それぞれ、燃料電池スタック54および1つまたは複数のファン52を含んで良い。複数の燃料電池スタックモジュール50は、1つまたは複数の燃料電池電力コントローラ40およびインターフェースを有して良い。電力コントローラ40は、通信信号およびインターフェースを有して良い。電力コントローラ40は、さらに、1つまたは複数のタンク60と通信して良い(例えば、ポンプ、ライン圧力を制御するため、またはタンクからの圧縮水素の流れを調整するため)。UAV100は、1つまたは複数のモーター70、1つまたは複数のモーターローター80、1つまたは複数のモーターコントローラ20、およびペイロード30などの他の構成要素を含んで良い。電力コントローラ40は、モーターコントローラ20を介して直接または間接的にモジュール50からモーター70に電力を供給して良い。
【0020】
図2~4において、UAV100は、ヘリコプターであって良く、1つまたは複数のストラット130によってフレーム110に結合された1つまたは複数の推進システムを含んで良く、これはUAVの腕または手足とも呼ばれて良い。各推進システムは、それぞれのローター80を駆動することができるモーター70を備えて良い。UAV100の推進システムの数は、必要な空力設計、ペイロード、および飛行時間に応じて変化して良い。
【0021】
燃料電池電力サプライ90は、フレーム110に取り外し可能に結合されて良く、適切な電気アダプタまたはプラグ92を介して燃料電池電力コントローラ40に電気的に結合されて良い。ストラットは機械的な支持を実現して良く、信号を搬送する導管(例えばケーブル)を供給して良く、これは、モジュール50、電力コントローラ40、モーターコントローラ20、および各推進システム間の電気的および制御通信を提供する。ローター80は、UAV100に推力および揚力を提供する。例示的なUAV100は、また、着陸中にUAVを支持し、着陸中にペイロード30を保護するために、複数の脚部材140を含んで良い。
【0022】
燃料電池電力サプライ90への水素供給は、水素サプライ60(例えば、タンクまたはシリンダー)によって供給されて良く、この水素サプライ60は、サドルに取り外し可能に取り付けられて良く、サドルはフレーム110に機械的に結合されて良い。水素サプライ60は、また、ブラケット、タイなどを使用してフレーム110に取り外し可能に取り付けられて良い。水素サプライ60は、クイック接続/切断フィッティング、磁気カップリングなどを使用して、水素供給導管の第1の端部と嵌合することができる水素接続アセンブリを、備えて良い。水素接続アセンブリは、圧力調整器、ソレノイド弁、遮断弁、および圧力逃がし弁のうちの少なくとも1つを含んで良く、所望の流量および圧力の水素が電力サプライ90に送られることを確実にする。水素サプライ60は、700バール未満の圧力で圧縮水素を保管するように構成されて良い。
【0023】
いくつかの例示的な実装形態において、UAV100のために、直列構成と並列構成との間の選択が、燃料電池スタックモジュール50の効率に基づいて行われる。いくつかの例示的な実装形態において、効率は、モジュール50の電力出力に基づく。いくつかの例示的な実装形態において、推進システムに6sとして知られる25ボルト(V)を供給すると、12sとして知られる50Vが推進システムに与えられる場合よりも、モーター70のより効率的な動作が得られる。
【0024】
水素接続アセンブリを構成する構成要素は、モーターコントローラ20または電力コントローラ40からの信号によって電気的に作動させて良い。第1の端部の反対側にある水素供給導管の第2の端部は、燃料電池接続アセンブリ91と嵌合することができる。燃料電池接続アセンブリ91は、所望の流量および圧力の水素が燃料電池電力サプライ90に送られることを確実にするために、圧力調整器、ソレノイド弁、遮断弁、および圧力逃がし弁のうちの少なくとも1つを含んで良い。燃料電池接続アセンブリ91において含まれる部品は、コントローラ20または電力コントローラ40からの信号によって電気的に作動させることができて良い。
【0025】
いくつかの実装形態において、ペイロード30は、1つまたは複数のカメラを含んで良く、燃料電池電力サプライ90またはフレーム110に取り外し可能に結合されて良い(図2~4)。ペイロード30は、コントローラ20、コントローラ40、および燃料電池電力サプライ90のうちの少なくとも1つと通信することができる。
【0026】
コントローラ20は、推進システム、ペイロード30の動作、および燃料電池電力サプライ90によって生成された余剰電力を貯蔵するように構成され得る充電式電池などの補助電源の少なくとも1つを制御するように構成されて良い。コントローラ40は、推進システム、燃料電池電力サプライ90の動作、水素サプライ60の動作、ペイロード30の動作、および充電式電池などの補助電源の少なくとも1つを制御するように構成されて良い。
【0027】
いくつかの例示的な実装形態において、バックアップバッテリー35などの補助電源は、フレーム110に取り外し可能に結合されて良い。いくつかの実装形態において、バックアップバッテリー35は、所定量のピーク電力を提供するようにサイズ決定される(例えば、既知の期間、強風からの回復など)。いくつかの例示的な実装形態において、バックアップバッテリー35はリチウムポリマー電池である。
【0028】
補助電源は、また、離陸などの過渡電力期間中、または燃料電池電力サプライ90が予想よりも少ない電力を生成しているときに、ペイロード30およびUAV100の他の構成要素の少なくとも1つに電力を供給するために使用されて良い。補助電源は、また、スーパーキャパシタおよび一次電池を含んで良い。燃料電池電力サプライおよび補助電源を使用して負荷に電力を供給するデバイス(UAV100などのデバイス)を操作するための例示的なシステムおよび方法は、本出願人の出願に係る米国特許第9,356,470号および米国特許出願公開第209040285号に開示されており、参照して双方ともにここに組み込まれる。
【0029】
燃料電池電力サプライ90は、燃料電池電力コントローラ40に関連して設けることができ、その場合、コントローラ20は、双方向の方法で燃料電池電力コントローラ40と通信することができる。代替的には、燃料電池電力コントローラ40を使用して、コントローラ20の代わりに、燃料電池接続アセンブリ91および水素接続アセンブリの構成要素を制御して良い。UAV100は、飛行後、電源を再充電または補充するため、すなわち、ホームステーションまたはホームベース(表示しない)に戻って良い。
【0030】
いくつかの例示的な実装形態において、2つ以上の燃料電池スタックモジュール50は、電力コントローラ40によって促進される構成を介して、直列または並列にリンクされる。複数のモジュール50が電力を直列に供給させることにより、電力出力(例えば、推進システムへの)を二倍にして良く、他方、たとえば、モジュール50-1および50-2からの供給電圧を25Vまたはその周辺から44.4V~50Vまでに二倍にする(ただし、この例は、任意の適切な数のモジュール50の直列構成を使用して良い)。これら、または、他の実装において、各モジュールが独立して動作しているかのように、2つ以上のモジュール50(たとえば、モジュール50-1、50-2)のそれぞれを流れる電流を維持しながら、倍増が発生して良い。
【0031】
2つ以上のモジュール50が並列に配置されているUAV実装においては、電力倍増は、2つ以上のモジュール50のそれぞれの出力電圧が各スタックが独立して動作しているかのように同じであること、および、当該2つ以上のモジュール50からの出力電流が倍増することに基づいて良い。モジュール50が並列に接続されているUAVの実装において、1つの個々のモジュール50から利用可能なものよりも大きい合計出力電流を得ることができる。UAV100内のモジュール50の並列構成は、また、冗長性を提供し、信頼性を高め、PCB熱問題を回避し、システム効率を高めることによって有益であろう。いくつかの例示的な実装形態において、電力コントローラ40は、モジュール50のそれぞれからの電流のバランスをとるように構成されて良い。すなわち、並列構成のモジュール50のいくつかの事例的な実装は、例えば、必要な電流が供給される前にモジュール50がシャットダウンしないように、負荷電流が共有されるように実行されて良い。いくつかの例示的な実装形態は、制御ループを使用してモジュール50からの出力電流を能動的に平衡化し、モジュール50間を補償して良い。これを達成するために、いくつかの実装形態は、制御ループを介して電圧および温度の両方を監視して良い。
【0032】
いくつかの例示的な実装形態において、UAV100の電力コントローラ40は、モジュール50のうちの1つの障害または故障を検出し、1つまたは複数の他のモジュール50に推進システム(すなわち、モーター70およびローター80)がUAV100を安全な着陸にもたらすことができるように作動し続けるように構成されて良い(例えば、ペイロード30および/またはUAV100の他の構成要素に損傷を与えることなく)。いくつかの例示的な実装形態において、UAV100の電力コントローラ40は、障害が検出されたときに、ペイロード30が損傷を受けずに着陸する可能性が高くなるように、UAV100上の他のコンポーネント(モーター70、モジュール50など)の存続よりもペイロード30の安全性を優先することによって、燃料電池の過熱に関連する安全閾値に違反するように、地上装置を介して遠隔構成または遠隔制御することができる。いくつかの例示的な実装において、障害が検出されたことに応じて、バックアップバッテリー35を使用して推進システムに少なくとも一時的に電力を供給して安全な着陸の可能性を高めることができる。
【0033】
燃料電池電力サプライ90は、複数の燃料電池スタックモジュール50(例えば、図2に示されるように、50-1および50-2)を含んで良い。いくつかの例示的な実装形態において、燃料電池スタックモジュール50のそれぞれは、独立してパッケージ化され、UAV100の周りに別々に配置されて良い。他の実装形態において、燃料電池スタックモジュール50は、燃料電池電力サプライ90内に一緒にパッケージ化されて良い。図2に示されるように、燃料電池電力サプライ90(モジュール50を含む)は、UAV100が地上で静止位置にあることを参照して、水素サプライ60の上に配置されて良い。代替的には、燃料電池電力サプライ90は、水素サプライ60の下に配置されて良い(図3)。代替的には、燃料電池電力サプライ90および水素サプライ60は、互いに隣接して取り付けられて良い(図4)。
【0034】
UAV100の総電力要件に応じて、燃料電池スタックモジュール50のそれぞれは、約650ワット(W)または約800Wの最大連続電力を出力することができるけれども、任意の最大連続電力出力値が本開示によって企図される。いくつかの例示的な実装形態において、モジュール50のそれぞれからの最大ピーク電力出力は、一時的に(例えば、約30秒以下の間)約1000Wまたは約1400Wであって良い。いくつかの例示的な実装形態において、複数の電力モジュール50は、それぞれ同じであって良い。たとえば、モジュール50-1は、モジュール50-2、...50-n(これらが使用されている場合。nは任意の自然数)のそれぞれと同一であって良い。この例または別の例では、モジュール50のそれぞれは、同じ量の電力を生成し、同じ効率定格を有するように構成されて良い。いくつかの例示的な実装形態において、モジュール50-1は、他のモジュール50(例えば、モジュール50-2)とは異なる最大連続電力出力を生成して良い。たとえば、650Wモジュールを800Wモジュールと直列に構成して良い。別の例において、650Wモジュールを800Wモジュールと並列に構成して良い。
【0035】
いくつかの例示的な実装形態において、双方向通信を表す両方向矢印は、信号を表すことができる。これらの信号は、通信データ、例えば、燃料電池スタック54、水素サプライ60(例えば、電流充填レベル、ライン内の圧力レベルなど)、モーター70、コントローラ20、ファン52、および/またはペイロード30のそれぞれのコマンドおよび制御(例えば、ステータス)を、コントローラ40へ、またはコントローラ40から伝達して良い。
【0036】
いくつかの例示的な実装形態では、燃料電池スタックモジュール50は、直列にのみ接続されて良い。直列構成にあることに関連する理由から、モジュール50のそれぞれの通信信号は、電力コントローラ40から分離されて良い。並列構成において、同じ信号のいくつかまたは複数は、分離を必要としないであろう。むしろ、これらの信号は、多重化されてコントローラ40に到達して良い。
【0037】
いくつかの例示的な実装形態において、燃料電池スタックモジュール50を直列に連結する場合、UAV100が中間レールに仮想アースを有することを防いで良い。つまり、一部の実装形態において、燃料電池スタックモジュール50-2の正の端子を燃料電池スタックモジュール50-1の負の端子に接続している場合があり、この構成では、モジュール50-1のアースがモジュール50-2の電力になる。したがって、現在開示されているのは、アナログ-デジタル変換器(ADC)と組み合わされた光学的に結合された技術を介して、通信信号を電気的に絶縁する方法である。さらに、変圧器(比較的重い)、単純な光アイソレータ、ホール効果センサー、または信号を分離するための直列接続されたコンデンサを絶縁する方法が開示される。一部の実装形態において、隔離バリア内に共通のアース/グラウンドが生成されて良い。いくつかの例示的な実装形態において、通信信号は、モジュール50のそれぞれに関して隔離されている。したがって、開示された実装形態は、モジュール50および/またはコントローラ40を接続する問題を克服し、そうでなければ、中間レールに仮想アースが存在するであろう。
【0038】
電力サプライ90からの必要な総電力出力は、ペイロード30の質量および/または機能に依存し得る。いくつかの実装形態において、燃料電池スタックモジュール50のそれぞれは、開放カソード・プロトン交換膜燃料電池(PEMFC)スタックモジュールであって良い。必要な飛行時間および所与のペイロード30の質量に対して燃料供給に利用可能な質量収支に応じて、複数の水素サプライ60を使用して良い。ペイロード30は、フレーム110に結合することができる。図4に示されるように、UAV100は、単一の燃料電池電力サプライ90を含み、これは、複数の別個にパッケージされた燃料電池スタック54(直列または並列に接続される)および複数のファン52を含んで良い。
【0039】
いくつかの例示的な実装形態において、UAV100の1つまたは複数の構成要素(例えば、燃料電池スタックモジュール50、水素サプライ60、ペイロード30、電力コントローラ40、モーターコントローラ20、およびバッテリ-35)をフレーム110に取り付けることができる。いくつかの実装形態において、手動の飛行前機械的配置、電力コントローラ40、または別のコントローラは、フレーム110を介して1つまたは複数の構成要素の位置または向きを調整することによってUAV100の重心(CoG)を調整するように構成されて良い。
【0040】
図2~4の描写は、いくつかの異なる可能な取り付け構成を説明するために使用されているけれども、この描写は、UAV100の様々な構成要素の任意の構成または向きが企図されているので、限定することを意図していない。そして、コントローラ20および40は、UAV100の飛行特性に関して、最適なCoGのために任意の適切な位置でフレーム110に取り付けられて良い。例えば、これらの構成要素は、フレーム110に分散帝に実装されて良く、または、少なくともいくつかの構成要素がひとまとめになっていて良い。いくつかの例示的な実装形態において、UAV100は、航空機の重心が平衡になり、航空機が飛行する方法が制御可能に影響を受けるように、複数のモジュール50をフレーム110の周りに分散させて良い。いくつかの例示的な実装形態において、UAV100の構成要素の取り付け位置および向きは、UAV全体の重量バランスを柔軟に制御することができる。これらの構成要素の取り付け位置と配位(orientation)は、抗力が最小になるように空力的に設計されて良い。配位(orientation)により、本開示は、UAV100の構成要素のうちの1つまたは複数を回転、反転、または傾斜させることを指す。複数の水素サプライ60が使用される実装形態において、水素サプライ60は再位置決めされて重量分布(すなわちUAV100の他のコンポーネントに関するCoG考慮事項を含む)をバランスさせて良い。これら、または、他の実装形態において、フレーム110は、手動および自動の両方の再構成を可能にし得る。すなわち、電力コントローラ40またはUAV100の別の構成要素は、サプライ60、電力コントローラ40、モーターコントローラ20、ペイロード30、および燃料電池スタックモジュール50のそれぞれの位置および配位を制御して良い。
【0041】
燃料電池スタックモジュール50からの累積使用時間の関数としての出力は、周囲温度、湿度、および始動/停止の数などの様々な要因に依存する。燃料電池電力サプライ90の信頼できる動作を確実にするために、例えば、UAV100が地上ステーションを使用してホームベースに戻ってスタック54を調整するか、または燃料電池スタックモジュール50の1つまたは複数を交換するとき、燃料電池スタックモジュール50の状態(健康)をチェックすることが望ましい。具体的には、長時間の飛行の場合、離陸前にスタック54を調整することが望ましいであろう。本開示では、スタック54の調整は、スタックを構成する1つまたは複数の燃料電池の調整を含んで良い。
【0042】
図5A~5Bは、2つの燃料電池パワーモジュールのそれぞれ直列および並列構成を示している。しかしながら、これらの例示的な実装形態は、3つ以上のパワーモジュールが直列または並列構成で接続され得るので、数を制限することが意図されていない。図5Aにおいて、燃料電池スタックモジュール50-1は、具体的には、(i)その正端子を抵抗負荷の「電力」端子に、(ii)その負端子を燃料電池スタックモジュール50-2の正端子に、および(iii)燃料電池スタックモジュール50-2の負端子を抵抗性負荷の「グラウンド」端子にそれぞれ接続することによって、燃料電池スタックモジュール50-2と直列に接続される。対照的に、図5Bは、燃料電池スタックモジュール50-2と並列に接続された燃料電池スタックモジュール50-1を示し、これは、具体的には、(i)燃料電池スタックモジュール50-1の正端子を抵抗負荷の「電力」端子および燃料電池スタックモジュール50-2の正端子に接続し、(ii)燃料電池スタックモジュール50-1の負端子を抵抗負荷の「グラウンド」端子および燃料電池スタックモジュール50-2の負端子へ接続して実現される。これらおよび/または他の実装形態において、抵抗性負荷は、モーターコントローラ20、モーター70、ペイロード70、および/またはペイロード30に関連する任意の電気的機能であって良い。
【0043】
当該方法および燃料電池電力システムは、現在最も実用的で好ましい実装形態であると考えられているものに関して説明されてきたけれども、本開示は、開示された実装形態に限定される必要はないことを理解されたい。これは、特許請求の範囲の精神および範囲に含まれる様々な修正および類似の構成を網羅することを意図しており、その範囲は、そのようなすべての修正および類似の構成を包含するように最も広い解釈を与えられるべきである。本開示は、以下の特許請求の範囲のありとあらゆる実装形態を含む。
【0044】
また、本開示の本質から逸脱することなく、様々な変更を行うことができることも理解されたい。このような変更も、説明に目次的に含まれている。それらは依然としてこの開示の範囲内にある。この開示は、独立して、そしてシステム全体として、そして方法および装置モードの両方において、開示の多くの側面をカバーする特許をもたらすことを意図していることを理解されたい。さらに、本開示および特許請求の範囲の様々な要素のそれぞれは、また、様々な方法で実現されて良い。本開示は、任意の装置実装の実装バリエーション、方法またはプロセスの実装バリエーション、あるいはこれらの任意の要素の単なるバリエーションであろうと、そのような各バリエーションを包含すると理解されるべきである。
【0045】
具体的には、本開示は本開示の要素に関するものであるため、機能または結果のみが同じであっても、各要素の単語は同等の装置用語または方法用語で表現され得ることを理解されたい。このような同等の、より広い、またはさらに一般的な用語は、各要素または動作の説明に含まれると見なすべきである。このような用語は、この開示が権利を与えられている暗黙的に広い範囲を明示するために必要な場合に置き換えて良い。
【0046】
すべての動作は、その動作をとるための手段として、またはその動作を引き起こす要素として表現されて良いことを理解されたい。同様に、開示される各物理的構成要素は、その物理的構成要素が促進する作用の開示を包含すると理解されるべきである。
【0047】
この出願全体で使用されているように、「良い」(「may」)という言葉は、強制的な意味(つまり、しなければならない)ではなく、許容的な意味(つまり、可能性があることを意味する)で使用される。「含む」(「include」、「includes」、「including」)の用語は、含むけれども、これらに限定されないことを意味する。ここで使用される場合、単数形(「a」、「an」、および「the」)は、文脈が明らかに、そうでないことを指示しない限り、複数形の参照を含む。ここで使用される場合、「数」(「number」)という用語は、1つまたは1より大きい整数(すなわち、複数)を意味する。ここで使用される場合、2つ以上の部品または構成要素が「結合されている」(「coupled」)という記述は、リンクが発生する限り、部品が直接または間接的に、すなわち1つまたは複数の中間部品または構成要素を介して結合または一緒に動作することを意味する。ここで使用される場合、「直接結合された」(「directly coupled」)とは、2つの要素が互いに直接接触していることを意味する。ここで使用される場合、「固定結合」(「fixedly coupled」)または「固定」(「fixed」)は、2つの構成要素が、互いに対して一定の配位を維持しながら、1つとして動くように結合されることを意味する。ここで使用される場合、「単一」(「unitary」)という用語は、コンポーネントが単一の部品またはユニットとして作成されることを意味する。つまり、個別に作成され、1つのユニットとして結合されたピースを含むコンポーネントは、「単一の」コンポーネントまたは本体ではない。ここで使用される場合、2つ以上の部品または構成要素が互いに「係合」(「engage」)するという記述は、部品が直接または1つまたは複数の中間部品または構成要素を介して互いに力を及ぼすことを意味する。
【0048】
さらに、ここで使用され、他に定義されていない表現または用語は、説明のみを目的としており、限定を目的としていないことを理解されたい。ここで使用される方向句、例えば、上、頂部、下、底、左、右、上側、下側、前、後、およびそれらの派生語は、図面に示される要素の方向に関連し、そこに明示的に記載されていない限り、特許請求の範囲を制限するものではない。
【0049】
さらに、使用される各用語に関して、この出願での使用がそのような解釈と矛盾しない限り、共通の辞書定義は、各用語およびすべての定義、代替用語、およびに含まれるような同義語に組み込まれていると理解されたい。当業者によって認識されている標準的な技術辞書の少なくとも1つと、ランダムハウスウェブスターのUnabridged Dictionaryの最新版が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0050】
出願人はすべての不測の事態を予測できなかった可能性があるので、実質的でない代替しか行われない範囲で、出願人が実際に特定の実装形態を文字通り包含するようにクレームを起草しなかった範囲で、そして、その他、適用可能な範囲で、出願人はいかなる態様でもそのような範囲を意図し、または実質的に放棄したと理解されるべきではなく、また、当業者が、そのような代替的な実装形態を文字通り包含するであろう特許請求の範囲を起草したと合理的に期待されるべきではない。
【0051】
さらに、従来のクレーム解釈によれば、「有する」(「comprising」)という移行句の使用は、本明細書の「オープンエンド」クレームを維持するために使用される。したがって、文脈上別段の必要がない限り、その用語(「comprise」)およびその変形である用語(「comprises」、および「comprising」)は、記載された要素またはステップまたは要素またはステップのグループを含むことを意味することを意味するけれdも、他の要素またはステップ、あるいは要素またはステップのグループを除外するものではない。このような用語は、出願人に法的に許容される最も広い範囲を提供するために、最も広範な形式で解釈する必要がある。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
【国際調査報告】