(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-04
(54)【発明の名称】仕分け装置および仕分け方法
(51)【国際特許分類】
B65G 47/68 20060101AFI20220627BHJP
【FI】
B65G47/68 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021564337
(86)(22)【出願日】2020-03-26
(85)【翻訳文提出日】2021-10-28
(86)【国際出願番号】 CN2020081323
(87)【国際公開番号】W WO2020258956
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】201910574805.X
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520208203
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・チアンシ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲暁▼▲沖▼
【テーマコード(参考)】
3F070
【Fターム(参考)】
3F070AA06
3F070BD01
3F070BE00
3F070ED06
(57)【要約】
本出願の実施形態は、仕分け装置および仕分け方法を提供する。この装置の具体的な一実施形態では、搬送トロリが制御指令に従って、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで移動することで、仕分け対象物を現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送し、ここで、搬入口から離れる方向には、次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している。本出願の実施形態に係る仕分け装置は占用空間が小さく、設置場所に対する要求が低く、幅広く適用可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬入口から離れる方向に沿って配置される少なくとも2つの搬送列に設けられる複数の搬送トロリを備え、
前記搬送トロリは、仕分け対象物を現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに搬送するために、制御指令に基づいて、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで移動するように構成されており、ここで、前記搬入口から離れる方向には、前記次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と前記現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している仕分け装置。
【請求項2】
前記仕分け装置は、前記搬入口から最も遠い搬送列の搬送トロリから搬送される仕分け対象物を受け入れる複数の容器をさらに備える請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項3】
隣接する搬送列において、前記搬入口から遠い搬送列における搬送トロリの数が、前記搬入口から近い搬送列における搬送トロリの数以上である請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項4】
前記仕分け装置は、ガイドレールとラックとをさらに備え、前記搬送トロリは、搬送ベルトと、ローラと、駆動ギヤと、サーボモータと、リニアベアリングと、フレームと、バッフルプレートと、を備え、
前記ローラは、前記搬送ベルトを駆動して前記仕分け対象物を搬送し、前記仕分け対象物を前記現在の搬送トロリから前記次の搬送列における搬送トロリに搬送させるように構成され、
前記サーボモータは、前記駆動ギヤを回転させるように構成され、前記駆動ギヤは、搬送トロリを搬送列の方向に移動させるように前記ラックを伝動させ、
前記リニアベアリングは、前記ガイドレールに移動するように構成され、前記ガイドレールは前記リニアベアリングに挿通され、前記リニアベアリングは、前記車体フレームに固定連結され、
前記バッフルプレートは、前記車体フレームに固定され、前記搬送ベルトの両側に位置する請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項5】
前記複数の容器の搬送列の方向における長さの和が、前記搬入口から最も遠い搬送列における前記ガイドレールの長さに等しい請求項4に記載の仕分け装置。
【請求項6】
前記仕分け装置はシュートをさらに備え、
前記シュートは、前記仕分け対象物を前記シュートに対応して設けられた容器に滑り込ませるように、前記容器それぞれに対応して設けられるように構成される請求項2に記載の仕分け装置。
【請求項7】
前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの数が、シュートの数以下である請求項6に記載の仕分け装置。
【請求項8】
前記シュートの数をMとし、前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの数をM/2の整数値以下とする請求項6に記載の仕分け装置。
【請求項9】
前記搬送トロリの搬送方向は、搬送列の方向と略垂直である請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項10】
前記搬送トロリには、物品を搬送するための搬送ベルトが設けられ、搬送ベルトの走行方向が、搬送列の方向と略垂直である請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項11】
前記少なくとも2つの搬送列のn列目には、n(ただし、nは正の整数)台の搬送トロリが配列されている請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項12】
前記少なくとも2つの搬送列のn列目には、2n-1(ただし、nは正の整数)台の搬送トロリが配列されている請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項13】
仕分け装置の制御モジュールのための仕分け方法であって、
前記仕分け装置は前記制御モジュールと複数の搬送トロリとを備え、前記複数の搬送トロリは少なくとも2つの搬送列に設けられ、前記少なくとも2つの搬送列は搬入口から離れる方向に沿って配置され、
前記方法は、
前記仕分け対象物を、現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに搬送するために、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御し、
ここで、前記搬入口から離れる方向には、前記次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と前記現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している仕分け方法。
【請求項14】
前記仕分け対象物を前処理する処理結果を取得するステップであって、前記前処理は、スキャンすること、または画像取得・認識することを含むステップと、
前記処理結果に基づいて、前記仕分け対象物の仕分け経路を決定するステップと、
前記仕分け経路に基づいて前記制御指令を生成するステップと、をさらに含む請求項13に記載の仕分け方法。
【請求項15】
前記仕分け装置は、前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリから搬送される物品を受け入れるための複数の容器をさらに備え、
前記の、前記処理結果に基づいて、前記仕分け対象物の仕分け経路を決定するステップは、
前記処理結果および予め設定された処理結果と容器との対応関係に基づいて、前記複数の容器から目標容器としての容器を選択し、前記目標容器の位置に基づいて、前記搬入口から前記目標容器までの仕分け経路を生成するステップ、または
前記処理結果および予め設定された処理結果と仕分け経路との対応関係に基づいて、予め設定された仕分け経路候補から前記仕分け経路を選択するステップを含み、
前記仕分け経路は、前記複数の容器のうちの1つの容器、または前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの前記目標位置を含む、請求項14に記載の仕分け方法。
【請求項16】
前記方法は、
搬送列の各搬送トロリの中から、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するか、または、搬送列の各搬送トロリの中から、前記各搬送トロリと目標位置との距離に基づいて、既に選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するステップをさらに含み、
前記既に選択された搬送トロリは、他の仕分け対象物の制御指令が示す目標位置にある搬送トロリであり、
前記の、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するステップは、
前記対象搬送トロリを搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで移動させるように制御するステップを含む請求項13に記載の仕分け方法。
【請求項17】
制御モジュールと複数の搬送トロリとを備える仕分け装置であって、前記複数の搬送トロリは、少なくとも2つの搬送列に設けられ、前記少なくとも2つの搬送列は搬入口から離れる方向に沿って配置され、
前記制御モジュールは、
前記仕分け対象物を、現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するために、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するように構成される制御手段を備え、
ここで、前記搬入口から離れる方向には、前記次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と前記現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している、仕分け装置。
【請求項18】
1つ以上のプロセッサと、
1つ以上のプログラムを格納するための記憶装置と、を備える電子機器であって、
前記1つ以上のプログラムが前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに請求項1~10のいずれか一項に記載の方法を実現させる、電子機器。
【請求項19】
コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体であって、
該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項7~10のいずれか一項に記載の方法を実現する、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2019年06月28日に提出された、出願番号が201910574805.X号で、出願人が北京京東乾石科技有限公司で、発明の名称が「仕分け装置および仕分け方法」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、当該特許出願の全文を引用により本出願に組み込む。
【0002】
本出願の実施形態は、コンピュータ技術分野に関し、特にインターネット技術分野に関し、特に仕分け装置および仕分け方法に関する。
【背景技術】
【0003】
物流業界の急速な発展に伴い、特にネットショッピングや宅配などの業界の業務量が激増し、仕分け装置に対する需要量が大幅に増加している。仕分け装置には、主に環型クロスベルトソーター(loop type cross belt sorter)と直線型クロスベルトソーターとがある。その中で、環型クロスベルトソーターは応用の中で主導的な地位を占めて、直線型クロスベルトソーターはいくつかの特殊な場合に使用される。
【0004】
一方、環型クロスベルトソーターや直線型クロスベルトソーターは、一般的に大きな面積を占める場所が要求されるため、場所に対する要求が高い。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施形態は、仕分け装置および仕分け方法を提供する。
【0006】
第1の態様において、本出願の実施形態は、搬入口から離れる方向に沿って配置される少なくとも2つの搬送列に設けられる複数の搬送トロリを備え、前記搬送トロリは、仕分け対象物を現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するために、制御指令に基づいて、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで移動するように構成されており、ここで、搬入口から離れる方向には、次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している仕分け装置を提供する。
【0007】
いくつかの実施形態では、仕分け装置は、搬入口から最も遠い搬送列の搬送トロリから搬送される仕分け対象物を受け入れる複数の容器をさらに備える。
【0008】
いくつかの実施形態では、隣接する搬送列において、搬入口から遠い搬送列における搬送トロリの数が、搬入口から近い搬送列における搬送トロリの数以上である。
【0009】
いくつかの実施形態では、仕分け装置は、ガイドレールとラックとをさらに備え、搬送トロリは、搬送ベルトと、ローラと、駆動ギヤと、サーボモータと、リニアベアリングと、車体フレームと、バッフルプレートと、を備え、ローラは、搬送ベルトを駆動して仕分け対象物を搬送し、仕分け対象物を現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに搬送させるように構成され、サーボモータは、駆動ギヤを回転させるように構成され、駆動ギヤは、搬送トロリを搬送列の方向に移動させるように前記ラックを伝動させ、リニアベアリングは、ガイドレールに移動するように構成され、ガイドレールはリニアベアリングに挿通され、リニアベアリングは、車体フレームに固定連結され、バッフルプレートは、車体フレームに固定されて、搬送ベルトの両側に位置する。
【0010】
いくつかの実施形態では、複数の容器の搬送列の方向における長さの和が、搬入口から最も遠い搬送列におけるガイドレールの長さに等しい。
【0011】
いくつかの実施形態では、仕分け装置はシュートをさらに備え、シュートは、仕分け対象物をシュートに対応して設けられた容器に滑り込ませるように、容器それぞれに対応して設けられるように構成される。
【0012】
いくつかの実施形態では、前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの数が、シュートの数以下である。
【0013】
いくつかの実施形態では、前記シュートの数をMとし、前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの数をM/2の整数値以下とする。
【0014】
いくつかの実施形態では、前記搬送トロリの搬送方向は、搬送列の方向と略垂直である。
【0015】
いくつかの実施形態では、前記搬送トロリには、物品を搬送するための搬送ベルトが設けられ、搬送ベルトの走行方向が、搬送列の方向と略垂直である。
【0016】
いくつかの実施形態では、前記少なくとも2つの搬送列のn列目には、n(ただし、nは正の整数)台の搬送トロリが配列されている。
【0017】
いくつかの実施形態では、前記少なくとも2つの搬送列のn列目には、2n-1(ただし、nは正の整数)台の搬送トロリが配列されている。
【0018】
第2の態様において、本出願の実施形態は、仕分け装置の制御モジュールのための仕分け方法であって、仕分け対象物を、現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに搬送するために、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御し、ここで、搬入口から離れる方向には、次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している仕分け方法を提供する。
【0019】
いくつかの実施形態では、方法は、仕分け対象物の前処理の処理結果を取得するステップであって、前記前処理は、スキャンまたは画像取得・認識を含むステップと、処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定するステップと、前記仕分け経路に基づいて前記制御指令を生成するステップと、をさらに含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、仕分け装置は、搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリから搬送される物品を受け入れるための複数の容器をさらに備え、処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定するステップは、処理結果および予め設定された処理結果と容器との対応関係に基づいて、複数の容器から目標容器を選択し、目標容器の位置に基づいて、搬入口から目標容器までの仕分け経路を生成するステップ、または処理結果および予め設定された処理結果と仕分け経路との対応関係に基づいて、予め設定された仕分け経路候補から仕分け経路を選択するステップであって、仕分け経路は、複数の容器のうちの1つの容器、または搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの目標位置を含むステップを含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、方法は、搬送列の各搬送トロリの中から、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するか、または、搬送列の各搬送トロリの中から、前記各搬送トロリと目標位置との距離に基づいて、選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するステップをさらに含み、選択された搬送トロリは、他の仕分け対象物の制御指令が示す目標位置にある搬送トロリであり、搬送列の方向に沿って制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するステップは、対象搬送トロリを搬送列の方向に沿って制御指令が示す目標位置まで移動させるように制御するステップを含む。
【0022】
第3の態様において、本出願の実施形態は、制御モジュールと複数の搬送トロリとを備える仕分け装置であって、複数の搬送トロリは、少なくとも2つの搬送列に設けられ、少なくとも2つの搬送列は搬入口から離れる方向に沿って配列され、制御モジュールは、仕分け対象物を、現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するために、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するように構成される制御手段を備え、ここで、搬入口から離れる方向には、次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している、仕分け装置を提供する。
【0023】
いくつかの実施形態では、仕分け装置は、仕分け対象物の、スキャンまたは画像取得・認識を含む前処理の処理結果を取得するように構成される取得手段と、処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定するように構成される決定手段と、前記仕分け経路に基づいて前記制御指令を生成するように構成される生成手段と、をさらに備える。
【0024】
いくつかの実施形態では、仕分け装置は、搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリから搬送される物品を受け入れるための複数の容器と、処理結果および予め設定された処理結果と容器との対応関係に基づいて、複数の容器から目標容器としての容器を選択し、目標容器の位置に基づいて、搬入口から目標容器までの仕分け経路を生成するか、または処理結果および予め設定された処理結果と仕分け経路との対応関係に基づいて、予め設定された仕分け経路候補から仕分け経路を選択するように構成される確定手段と、をさらに備える。
【0025】
ここで、仕分け経路は、複数の容器のうちの1つの容器、または搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの目標位置を含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、装置は、搬送列の各搬送トロリの中から、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するように構成される第1の選択手段、または搬送列の各搬送トロリの中から、各搬送トロリと目標位置との距離に基づいて、選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するように構成される第2の選択手段をさらに備え、選択された搬送トロリは、他の仕分け対象物の制御指令が示す目標位置にある搬送トロリである。制御手段は、対象搬送トロリが、制御指令で示す目標位置まで搬送列の方向に沿って移動するように制御するようにさらに構成される。
【0027】
第4の態様において、本出願の実施形態は、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプログラムを格納するための記憶装置と、を備える電子機器であって、1つ以上のプログラムが1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに仕分け装置のための仕分け方法のいずれかの実施形態に記載の方法を実現させる、電子機器を提供する。
【0028】
第5の態様において、本出願の実施形態は、コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体であって、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、仕分け装置のための仕分け方法のいずれかの実施形態に記載の方法を実現する、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0029】
本出願の実施形態に係る仕分け方法では、搬送トロリが制御指令に従って、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで移動することで、前記仕分け対象物を所在の現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送し、ここで、前記搬入口から離れる方向には、前記次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と前記現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している。本出願の上記実施形態に係る仕分け装置は、占用空間が小さく、設置場所に対する要求が低く、幅広く適用可能である。
【0030】
本出願の他の特徴、目的および利点は、以下の図面を参照してなされる非限定的な実施形態に係る詳細な説明を読むことにより、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1A】本出願に係る仕分け装置の一実施形態を示す概略図である。
【
図1B】本出願に係る仕分け装置の一仕分け経路を示す概略図である。
【
図2A】本出願に係る仕分け装置のうちの一仕分け装置の局所概略図である。
【
図2B】本出願に係る仕分け装置のうちの一仕分け装置の左側面概略図である。
【
図3】本出願に係る仕分け装置の搬送トロリを示す構造概略図である。
【
図4】本出願に係る仕分け装置のための仕分け方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【
図5】本出願に係る仕分け装置の一実施形態を示す構造概略図である。
【
図6】本出願の実施形態を実現するための電子機器に適用されるコンピュータシステムの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面と実施形態とを参照して、本出願をより詳細に説明する。ここで述べている具体的な実施形態は関連発明を説明するためのものにすぎず、当該発明を限定するものではないことを理解すべきである。また、説明の便宜上、図面には発明に関連する部分のみが示されていることに留意されたい。
【0033】
なお、矛盾しない限り、本出願における実施形態および実施形態における特徴を互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照しながら実施形態と組み合わせて本出願を詳細に説明する。
【0034】
図1Aは本出願に係る仕分け装置の一実施形態を示す。この仕分け装置は、複数の搬送トロリ(1)~(10)を含む(本明細書では丸囲み数字を例えば(1)と示している)。複数の搬送トロリは、少なくとも2つの搬送列9に配列されており、少なくとも2つの搬送列は、搬入口6から離れる方向に配列されている。
【0035】
いくつかの実施形態では、前記少なくとも2つの搬送列のn番目の列には、n台の搬送トロリが配列されており、ここで、nは正の整数である。
【0036】
いくつかの実施形態では、前記少なくとも2つの搬送列のn番目の列に2n-1台の搬送トロリが配列され、ここで、nは正の整数である。
【0037】
前記搬送トロリは、仕分け対象物を現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するために、制御指令に基づいて、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで移動するように構成されており、ここで、搬入口から離れる方向には、次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している。
【0038】
本実施形態では、制御手段は、仕分け対象物の仕分け経路を取得し、この仕分け経路に基づいて、上記複数の搬送トロリのうちの搬送トロリを制御して、制御指令に基づいて搬送列に沿って目標位置までに移動させることができる。このようにして、仕分け対象物は、現在載置されている現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送され得る。例えば、隣接する搬送列の目標位置の搬送トロリは、搬送列の垂直または略垂直の方向に(一直線上に)整列または部分的に整列されているので、仕分け対象物を隣接する搬送列間で移送することができる。いくつかの実施形態では、前記搬送トロリの搬送方向は、搬送列の方向と略直交する。
【0039】
搬送トロリは、様々な方法で目標位置に移動することができる。例えば、仕分け装置にラックを取り付け、ラックの伝動により、搬送列内の全ての搬送トロリを移動させるようにしてもよい。この移動方式により、搬送列内のいずれかの搬送トロリを目標位置に移動させることができる。
【0040】
実際には、仕分け装置は搬送トロリに搬送ベルトを設置することにより、仕分け対象物の各列間での移送を実現することができる。いくつかの実施形態では、搬送ベルトの走行方向は、搬送列の方向に対して略垂直である。また、仕分け装置はさらに、仕分け対象物を、現在載置されている現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するロボットアームを備えていてもよい。
【0041】
実際には、搬送トロリに駆動機構(例えば、サーボモータおよびギヤなど)が設けられてもよく、駆動機構は制御指令を受信し、搬送トロリの移動を制御するようにしてもよい。あるいは、仕分け装置は、搬送列毎に駆動機構が設けられてもよく、駆動機構はラックまたは搬送ベルトを用いて搬送列内の搬送を行うことにより、搬送列内の各搬送トロリを移動させるようにしてもよい。従って、制御指令は、搬送トロリに設けられた駆動機構に送信されてもよいし、搬送列毎に設けられた駆動機構に送信されてもよい。
【0042】
仕分け装置は、制御モジュールを含んでもよい。制御モジュールは、仕分け対象物の仕分け経路を取得し、その仕分け経路に基づいて制御指令を生成することができる。また、仕分け装置以外の他の電子機器が上記制御指令を生成してもよい。
【0043】
仕分け経路は、各仕分け対象物が仕分け装置の各搬送列を通過する時に位置する目標位置を示してもよい。仕分け経路は、各搬送列毎に1つの目標位置を示す。
【0044】
実際には、制御モジュールは、様々な方法で仕分け経路を取得することができる。例えば、制御モジュールは、予めローカルに格納された仕分け経路を取得してもよいし、他の電子機器から仕分け経路を取得してもよい。また、仕分け装置は、仕分け対象物をスキャンするための、搬入口に取り付けられるスキャンモジュールを備えてもよい。制御モジュールは、得られた物品情報をスキャンすることにより、仕分け経路を取得することができる。
【0045】
また、
図1Aおよび
図2Aに示すように、オプションとして、各搬送列の搬送トロリは、2つのガイドレール4と、これら2つのガイドレールのうちの少なくとも一方にコンパクトに設けられたラック5と、に対応してもよい。
【0046】
図1Aに示すように、図中の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)は各搬送列9にある搬送トロリであり、(3)はその中の搬送トロリである。各搬送列9には少なくとも1つの搬送トロリがあり、例えば搬送トロリ(2)、(3)は同じ搬送列にある。図中の6は搬入口である。
【0047】
また、本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態において、制御モジュールは、搬送列の各搬送トロリの中から、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するか、または、搬送列の各搬送トロリの中から、搬送トロリと目標位置との距離に基づいて、選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するように構成される。
【0048】
選択された搬送トロリは、他の仕分け対象物の仕分け経路が示す目標位置にある搬送トロリである。
制御モジュールは、さらに搬送列の方向に沿って仕分け経路が示す目標位置まで対象搬送トロリを移動させるように制御するように構成される。
【0049】
これらのオプション的な実施形態において、制御モジュールは、目標位置に移動する搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するための様々な方法を採用することができる。例えば、至近の距離の原則に準じて、搬送列における、目標位置から最も近い搬送トロリを直接対象搬送トロリとし、該対象搬送トロリを該搬送列内の目標位置に移動させる。なお、仕分け装置が同時に2つ以上の物品を仕分けする場合には、選択された搬送トロリである搬送トロリが既に1つの仕分け経路で示す目標位置にあり、他の仕分け対象物品の仕分けに使用できない場合がある。制御モジュールは、既に選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択することができる。例えば、制御モジュールは、至近の距離の原則に従って、目標位置に最も近い搬送トロリを選択することができる。この最も近い搬送トロリが既に選択された搬送トロリ以外の搬送トロリである場合には、この最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとし、この最も近い搬送トロリが選択された搬送トロリである場合には、搬送列内における目標位置から次に近い搬送トロリを対象搬送トロリとする。また例えば、制御手段は、搬送列内における既に選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを全て特定し、これらの搬送トロリのうち、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとしてもよい。
【0050】
これらの実施形態は距離に基づいて、目標位置に近い搬送トロリを選択して目標位置に移動させることにより、仕分け過程の無駄使いを減らし、仕分け速度を速めることができる。
【0051】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態において、隣接する搬送列について、搬入口から遠い搬送列における搬送トロリの数が、搬入口から近い搬送列における搬送トロリの数以上である。
【0052】
これらのオプション的な実施形態において、隣接する2つの搬送列のうち、搬入口から遠い方の搬送列における搬送トロリの数が、搬入口から近い方の搬送列の搬送トロリの数以上である。搬入口から離れる方向では、各搬送列は搬入口から離れるほど搬送トロリの数が多くなる。
【0053】
実際には、搬入口は一意でよく、様々な物品を仕分けするためには、仕分けの終点に容器、即ち仕分け搬出口を複数設ける必要がある。このような搬送トロリの設置方式を採用することにより、仕分け装置は、2つ以上の仕分け対象物を同時に仕分けすることができ、仕分け効率を向上させることができる。
【0054】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態において、制御モジュールは、さらに、仕分け対象物の前処理の処理結果を取得し、処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定するようにしてもよい。
【0055】
これらのオプション的な実施形態において、制御モジュールは、他の方法で仕分け経路を取得してもよい。制御モジュールは、前処理の処理結果を取得することができる。ここでの前処理には、スキャン、あるいは画像取得・認識が含まれる。制御モジュールは、前処理の処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定してもよい。
【0056】
具体的には、上記制御モジュールは、複数の方法で処理結果に基づいて仕分け経路を決定するようにしてもよい。例えば、前処理を行う実行主体は、仕分け装置と回線接続又は通信接続されたスキャナであってもよい。このスキャナが2次元コードまたはバーコードなどのグラフィックスコードをスキャンすることにより、制御モジュールはグラフィックスコードに対応するグラフィックスコード情報を取得することができる。制御モジュールは、該グラフィックスコード情報に対応する物品情報を確定し、物品情報を前処理の処理結果としてもよい。制御モジュールは、この物品情報を予め設定された物品情報カテゴリに分類し、物品情報カテゴリによって仕分け経路を決定してもよい。ここで、物品情報としては、住所、仕分け対象物のカテゴリを示す情報などを含んでもよい。ここで、物品カテゴリ情報は、例えば、仕分け対象物の配送先を示す地理的位置範囲および、仕分け対象物が貴重品であるか否かを示す情報等であってもよい。
【0057】
また、前処理を行う実行主体は、カメラおよび仕分け装置の制御モジュールであってもよい。カメラは、物品情報を含む処理対象物の画像を取得してもよい。制御モジュールは、画像を認識したり、画像を他の電子機器に送信して画像認識を行い、処理結果として認識結果を得、すなわち物品情報を得ることができる。そして、制御モジュールは、この物品情報から仕分け経路を決定することができる。
【0058】
これらの実施形態は、スキャンまたは画像認識により、各仕分け対象物の仕分け経路を高精度に特定することができ、特に仕分け対象物の数が膨大な場合には、仕分け経路を即時に特定することにより、全ての仕分け対象物の正確な仕分け結果を確保することができる。
【0059】
これらの実施形態のいくつかのオプション的な応用シーンでは、仕分け装置は、搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリから搬送される仕分け対象物を受け入れるように構成される複数の容器と、処理結果および予め設定された処理結果と容器との対応関係に基づいて、複数の容器の中から目標容器としての容器を選択し、目標容器の位置に基づいて、搬入口から目標容器までの仕分け経路を生成する制御モジュールと、をさらに備える。
【0060】
これらのオプション的な応用シーンでは、複数の容器が存在する場合、制御モジュールは、複数の方法で仕分け経路を決定することができる。例えば、制御モジュールは、処理結果と容器との対応関係を予め取得してもよい。ここでの処理結果とは、物品情報であってもよいし、1つの物品情報が1つの容器のみに対応していてもよいし、2つ以上の容器に対応していてもよい。制御モジュールは、上記の1つの容器を目標容器としてもよいし、上記の2つ以上の容器の中からランダムにまたは予め設定された選択規則に従って目標容器を選択してもよい。各容器にはいずれもそれに対応する仕分け経路が存在してもよく、制御モジュールは、目標容器に対応する仕分け経路と目標容器とを特定することができ、該仕分け経路は仕分け対象物を搬入口から各搬送列における目標位置までの経路を示す。これらの応用シーンは、上記の処理結果と容器との対応関係を利用して、仕分け経路を迅速かつ正確に確定することができる。
【0061】
これらの実施形態のいくつかのオプション的な応用シーンでは、制御モジュールは、さらに、処理結果および予め設定された処理結果と仕分け経路との対応関係に基づいて、予め設定された仕分け経路候補の中から、複数の容器のうちの1つの容器または搬入口から最も遠い搬送列における目標位置を含む仕分け経路を選択するように構成される。
【0062】
これらのオプション的な応用シーンでは、制御モジュールは、処理結果と仕分け経路との対応関係を予め取得してもよい。予め設定された仕分け経路候補の数が対応関係の数に等しい。ここでの各処理結果は少なくとも1種の対応関係を有しているので、各処理結果は少なくとも1つの仕分け経路に対応することができる。各処理結果が1つの仕分け経路に対応する場合、制御モジュールは、各仕分け経路候補の中から、上記の1つの仕分け経路を選択することができる。また、各処理結果が2つ以上の仕分け経路に対応する場合、制御モジュールは、各仕分け経路候補の中で、その処理結果に対応する各仕分け経路を先に特定するようにしてもよい。そして、ランダムにまたは予め設定された規則に従って、上記各仕分け経路の中から、仕分け経路を選択する。仕分け経路は、各搬送列における仕分け対象物の目標位置を示すものであり、容器の1つを示すものであってもよい。
【0063】
これらの応用シーンでは、上記の処理結果と仕分け経路との対応関係を利用して、より迅速かつ正確に仕分け経路を特定することができる。
【0064】
図1Bに示すように、図中の矢印は1つの仕分け経路を示している。
【0065】
実際には、容器は、後の物品の搬送に便利を与えるために、プラスチック製の搬送箱などの搬送箱であってもよい。
図1Aに示すように、1は容器である。
【0066】
これらの応用シーンでは、前処理の処理結果を利用して、仕分け経路を正確に特定し、各仕分け対象物に対する正確な仕分けを確保することができる。
【0067】
これらの実施態様のいくつかのオプション的な応用シーンでは、仕分け装置はさらに、シュートを含み、シュートは、各容器に対応しており、シュートに対応して配置された容器に、仕分け対象物を滑り込ませるために使用される。
【0068】
これらのオプションの応用シーンでは、搬入口から最も遠い搬送列の搬送トロリは、搬送ベルトを介して仕分け対象物をシュートで摺動させ、上記の容器に滑り込ませることができる。ここで、搬送トロリの搬送ベルトと容器のエッジとは段差がある。これにより、仕分け対象物は、仕分け後に、迅速かつ正確に各容器に入ることができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの数は、シュートの数以下である。
【0070】
いくつかの実施形態では、前記シュートの数はMであり、前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの数は、M/2の整数値以下である。
【0071】
【0072】
図2Aに示すように、容器1、シュート2、ガイドレール4、ラック5が示されており、さらに、仕分け装置のフレームに用いられる角パイプ8が示されている。また、ラック5を取り付ける溝形鋼10も図示しており、溝形鋼10はラック5を支持するための役割を果たす。
【0073】
図2Bに示すように、ラック7、容器1、シュート2および搬送トロリ3が示されている。
【0074】
本出願の上記実施形態に係る仕分け装置は、占用空間が小さく、設置場所に対する要求が低く、幅広く適用可能である。
【0075】
さらに
図3を参照すると、仕分け装置の搬送トロリが示されている。
【0076】
仕分け装置は、ガイドレールとラックとをさらに備え、搬送トロリは、搬送ベルト32と、ローラ33と、駆動ギヤ34と、サーボモータ35と、リニアベアリング37と、車体フレーム36と、バッフルプレート31と、を備え、ローラは、搬送ベルトを駆動して仕分け対象物を搬送し、仕分け対象物を現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに搬送させるように構成され、サーボモータ35は、駆動ギヤ34を回転させるように構成され、駆動ギヤ34は、搬送トロリを搬送列の方向に移動させるようにラックを伝動させ、リニアベアリング37は、ガイドレールに移動するように構成され、ガイドレールはリニアベアリング37に挿通され、リニアベアリング37は、車体フレーム36に固定連結され、バッフルプレート31は、車体フレーム36に固定されて、搬送ベルト32の両側に位置する。
【0077】
図3に示すように、これらのオプション的な応用シーンでは、33はローラであり、38は従動ローラである。ローラ33は、電気的に駆動される電動ローラであり得、ローラ33は、搬送ベルト32が仕分け対象物を搬送するように搬送トロリの搬送ベルト32を駆動することができる。このようにして、仕分け対象物は隣接する搬送列の搬送トロリ間で移送することができる。
【0078】
ローラ33は、仕分け対象物を各搬送列間で安定にかつ円滑に搬送するように搬送ベルト32を駆動することができる。
【0079】
図3に示すように、サーボモータ35が駆動ギヤ34を駆動させ、駆動ギヤ34がラックを駆動させることにより、各搬送トロリは搬送列内で独立に移動することができ、搬送列内の全ての搬送トロリが移動することによるエネルギーの無効損失や機械的損失を回避することができる。
【0080】
リニアベアリング37は、搬送列を移動する必要がある搬送トロリに対して、搬送トロリが搬送列内を移動する際に、搬送トロリが搬送列から外れないように優れた安定作用を果たす。
【0081】
搬送ベルトが仕分け対象物を移送する時、仕分け対象物が搬送トロリから滑り落ちる危険性がある。
図3に示すように、搬送ベルト32の両側に設けられたバッフルプレート31は、搬送トロリからの仕分け対象物の滑落を防止し、搬送列間での仕分け対象物の搬送を円滑にすることができる。
【0082】
これらの応用シーンのいくつかのオプション的な実施形態では、複数の容器の搬送列方向における長さの和は、搬入口から最も遠い搬送列のガイドレールの長さに等しい。
【0083】
これらのオプション的な実施形態では、仕分け装置内の複数の容器は、全ての仕分け経路候補における、搬入口から最も遠い搬送列に示される各目標位置に1対1に対応することができる。また、ガイドレールの長さと複数の容器の長さとを規制することにより、搬送トロリの目標位置への移動を確保することができる。
【0084】
さらに、仕分け装置の制御モジュールのための仕分け方法の一つの実施形態のフロー400を示す
図4を参照する。仕分け装置は、制御モジュールと複数の搬送トロリとを備え、複数の搬送トロリは少なくとも2つの搬送列に配列され、少なくとも2つの搬送列は搬入口から離れる方向に沿って配列される。該仕分け方法のフロー400は、次のステップを含む。
【0085】
ステップ401、前記仕分け対象物を現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するために、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御し、ここで、前記搬入口から離れる方向には、前記次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と前記現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している。
【0086】
いくつかの実施形態では、本方法は、前記仕分け対象物を前処理する処理結果を取得するステップをさらに含み、前記前処理は、スキャンまたは画像取得・認識を含み、前記処理結果に基づいて、前記仕分け対象物の仕分け経路を決定し、前記仕分け経路に基づいて、前記制御指令を生成する。
【0087】
いくつかの実施形態では、仕分け装置は、搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリから搬送される物品を受け入れるための複数の容器をさらに備え、処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定するステップは、処理結果および予め設定された処理結果と容器との対応関係に基づいて、複数の容器から目標容器としての容器を選択し、目標容器の位置に基づいて、搬入口から目標容器までの仕分け経路を生成するステップ、または処理結果および予め設定された処理結果と仕分け経路との対応関係に基づいて、予め設定された仕分け経路候補から仕分け経路を選択するステップを含み、前記仕分け経路は、複数の容器のうちの1つの容器、または搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの目標位置を含む。
【0088】
いくつかの実施形態では、方法は、搬送列の各搬送トロリの中から、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するか、または、搬送列の各搬送トロリの中から、各搬送トロリと目標位置との距離に基づいて、既に選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するステップをさらに含み、既に選択された搬送トロリは、他の仕分け対象物の制御指令が示す目標位置にある搬送トロリであり、搬送列の方向に沿って制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するステップは、対象搬送トロリを搬送列の方向に沿って制御指令が示す目標位置まで移動させるように制御するステップを含む。
【0089】
本出願の上記実施形態に係る仕分け装置は、占用空間が小さく、設置場所に対する要求が低く、幅広く適用可能である。
【0090】
さらに
図5を参照すると、上記の図に示された方法の実施態様として、本出願は、仕分け装置の一実施形態を提供し、該装置の実施形態は、
図4に示された方法の実施形態に対応しており、該装置は、具体的に様々な電子機器に適用することができる。
【0091】
図5に示すように、本実施形態の仕分け装置は、制御モジュールと、搬入口から離れる方向に沿って配置された少なくとも2つの搬送列に配列された複数の搬送トロリと、を備えている。
【0092】
仕分け装置は、前記仕分け対象物を、現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するために、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するように構成される制御手段501を備え、ここで、搬入口から離れる方向には、次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している。
【0093】
いくつかの実施形態では、制御モジュールは、仕分け対象物の仕分け経路を取得し、この仕分け経路に基づいて、上記複数の搬送トロリのうちの搬送トロリを搬送列上で目標位置に移動させるように制御する。このようにして、仕分け対象物は、現在載置されている現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送されることができる。例えば、隣接する搬送列の目標位置の搬送トロリは、搬送列の垂直または略垂直の方向に(一直線上に)整列または部分的に整列されているので、仕分け対象物を隣接する搬送列間で移送することができる。
【0094】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態では、仕分け装置は、仕分け対象物の、スキャンまたは画像取得・認識を含む前処理を行う処理結果を取得するように構成される取得手段と、処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定するように構成される決定手段と、前記仕分け経路に基づいて前記制御指令を生成するように構成される生成手段と、をさらに備える。
【0095】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態では、仕分け装置は、搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリから搬送される物品を受け入れるための複数の容器と、処理結果および予め設定された処理結果と容器との対応関係に基づいて、複数の容器から目標容器としての容器を選択し、目標容器の位置に基づいて、搬入口から目標容器までの仕分け経路を生成するか、または処理結果および予め設定された処理結果と仕分け経路との対応関係に基づいて、予め設定された仕分け経路候補から仕分け経路を選択するように構成される確定手段と、をさらに備え、ここで、仕分け経路は、複数の容器のうちの1つの容器、または搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの目標位置を含む。
【0096】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態では、装置は、搬送列の各搬送トロリの中から、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するように構成される第1の選択手段、または搬送列の各搬送トロリの中から、各搬送トロリと目標位置との距離に基づいて、既に選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するように構成される第2の選択手段をさらに備え、既に選択された搬送トロリは、他の仕分け対象物の制御指令が示す目標位置にある搬送トロリである。制御手段は、対象搬送トロリが、制御指令が示す目標位置まで搬送列の方向に沿って移動するように制御するようにさらに構成される。
【0097】
図6に示すように、電子機器600は、読み出し専用メモリ(ROM)602に格納されているプログラムまたは記憶装置608からランダムアクセスメモリ(RAM)603にロードされたプログラムによって様々な適当な動作および処理を実行可能な処理装置(例えば、中央処理装置、グラフィックスプロセッサなど)601を含んでもよい。RAM603には、電子機器600の動作に必要な様々なプログラムおよびデータがさらに格納されている。処理装置601、ROM602およびRAM603は、バス604を介して互いに接続されている。入/出力(I/O)インターフェース605もバス604に接続されている。
【0098】
通常、例えば、タッチスクリーン、タッチパッド、キーボード、マウス、カメラ、マイクロホン、加速度計、ジャイロスコープなどを含む入力装置606、液晶ディスプレイ(LCD)、スピーカ、振動子などを含む出力装置607、例えば、磁気テープ、ハードディスクなどを含む記憶装置608、および通信装置609がI/Oインターフェース605に接続されてもよい。通信装置609により、電子機器600は、データを交換するために他のデバイスと無線または有線で通信可能になる。
図6は、様々な装置を有する電子機器600を示しているが、図示された装置のすべてを実装または具備することが要求されないことを理解すべきである。代替的にまたはより多いまたはより少ない装置が実装されてもよい。
図6に示す各ブロックは、1つの装置を表すことも、必要に応じて複数の装置を表すこともできる。
【0099】
特に、本出願の実施形態によれば、上述したフローチャートを参照しながら記載されたプロセスは、コンピュータのソフトウェアプログラムとして実装されてもよい。例えば、本出願の実施形態は、コンピュータ可読媒体に具現化されるコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を備え、該コンピュータプログラムは、フローチャートで示される方法を実行するためのプログラムコードを含む。このような実施形態では、該コンピュータプログラムは、通信装置609を介してネットワークからダウンロードされてインストールされることが可能であり、または記憶装置608またはROM602からインストールされ得る。該コンピュータプログラムが処理装置601によって実行されると、本出願の実施形態の方法で限定された前記機能を実行する。なお、本出願の実施形態に記載されたコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体、またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線、または半導体のシステム、装置もしくはデバイス、またはこれらの任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、1本以上の導線による電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROMもしくはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。本出願の実施形態において、コンピュータ可読記憶媒体は、指令実行システム、装置もしくはデバイスによって使用可能な、またはそれらに組み込まれて使用可能なプログラムを包含または格納する任意の有形の媒体であってもよい。本出願の実施形態において、コンピュータ可読信号媒体は、ベースバンド内の、または搬送波の一部として伝搬されるデータ信号を含むことができ、その中にコンピュータ可読プログラムコードが担持されている。かかる伝搬されたデータ信号は、様々な形態をとることができ、電磁信号、光信号、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。コンピュータ可読信号媒体は、さらにコンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。該コンピュータ可読信号媒体は、指令実行システム、装置もしくはデバイスによって使用されるか、またはそれらに組み込まれて使用されるプログラムを、送信、伝搬または伝送することができる。コンピュータ可読媒体に含まれるプログラムコードは任意の適切な媒体で伝送することができ、当該任意の適切な媒体とは、電線、光ケーブル、RF(無線周波数)など、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0100】
図面のうちのフローチャートおよびブロック図は、本出願の様々な実施形態に係るシステム、方法およびコンピュータプログラムによって実現できるアーキテクチャ、機能および動作の表示例である。これについては、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部を表すことができる。当該モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部には、所定のロジック機能を実現するための1つ以上の実行可能な指令が含まれている。なお、一部の代替となる実施態様においては、ブロックに示されている機能は図面に示されているものとは異なる順序で実行することも可能である。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には係る機能に応じて、ほぼ並行して実行されてもよく、時には逆の順序で実行されてもよい。さらに注意すべきなのは、ブロック図および/またはフローチャートにおけるすべてのブロック、ならびにブロック図および/またはフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、所定の機能または動作を実行する専用のハードウェアベースのシステムで実装されてもよく、または専用のハードウェアとコンピュータ指令との組み合わせで実装されてもよい。
【0101】
本出願の実施形態に記載された手段は、ソフトウェアで実現されてもよく、ハードウェアで実現されてもよい。記載された手段は、プロセッサ内に設けられてもよく、例えば、「制御手段を備えるプロセッサ」と記載されてもよい。ここで、これらの手段の名称は、ある場合において当該手段その自体を限定するものではなく、例えば、制御手段は、「制御指令を送信することにより、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するように構成される制御手段」として記載されてもよい。
【0102】
一方、本出願は、コンピュータ可読媒体をさらに提供し、当該コンピュータ可読媒体は、前記実施形態に記載された装置に含まれるものであってもよく、該装置に実装されずに別体として存在するものであってもよい。前記コンピュータ可読媒体には、1つ又は複数のプログラムが記録されており、前記1つ又は複数のプログラムが実行されると、該装置は、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するように構成され、ここで、前記搬入口から離れる方向には、前記次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と前記現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している。
【0103】
以上の記載は、本出願の好ましい実施形態、および使用された技術的原理に関する説明に過ぎない。当業者であれば、本出願に係る発明の範囲が、上記の技術的特徴の特定の組み合わせからなる解決策に限定されるものではなく、上記の本出願の趣旨を逸脱しない範囲で、上記の技術的特徴またはそれらの同等の特徴の任意の組み合わせからなる他の解決策も含むべきであることを理解すべきである。例えば、上記の特徴と本出願に開示された類似の機能を有する技術的特徴(それらに限られない)とを相互に置き換えてなる解決策が該当する。
【手続補正書】
【提出日】2021-10-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬入口から離れる方向に沿って配置される少なくとも2つの搬送列に設けられる複数の搬送トロリを備え、
前記搬送トロリは、仕分け対象物を現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに搬送するために、制御指令に基づいて、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで移動するように構成されており、ここで、前記搬入口から離れる方向には、前記次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と前記現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している仕分け装置。
【請求項2】
前記仕分け装置は、前記搬入口から最も遠い搬送列の搬送トロリから搬送される仕分け対象物を受け入れる複数の容器をさらに備える請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項3】
隣接する搬送列において、前記搬入口から遠い搬送列における搬送トロリの数が、前記搬入口から近い搬送列における搬送トロリの数以上である請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項4】
前記仕分け装置は、ガイドレールとラックとをさらに備え、前記搬送トロリは、搬送ベルトと、ローラと、駆動ギヤと、サーボモータと、リニアベアリングと、フレームと、バッフルプレートと、を備え、
前記ローラは、前記搬送ベルトを駆動して前記仕分け対象物を搬送し、前記仕分け対象物を前記現在の搬送トロリから前記次の搬送列における搬送トロリに搬送させるように構成され、
前記サーボモータは、前記駆動ギヤを回転させるように構成され、前記駆動ギヤは、搬送トロリを搬送列の方向に移動させるように前記ラックを伝動させ、
前記リニアベアリングは、前記ガイドレールに移動するように構成され、前記ガイドレールは前記リニアベアリングに挿通され、前記リニアベアリングは、前記車体フレームに固定連結され、
前記バッフルプレートは、前記車体フレームに固定され、前記搬送ベルトの両側に位置する請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項5】
前記複数の容器の搬送列の方向における長さの和が、前記搬入口から最も遠い搬送列における前記ガイドレールの長さに等しい請求項4に記載の仕分け装置。
【請求項6】
前記仕分け装置はシュートをさらに備え、
前記シュートは、前記仕分け対象物を前記シュートに対応して設けられた容器に滑り込ませるように、前記容器それぞれに対応して設けられるように構成される請求項2に記載の仕分け装置。
【請求項7】
前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの数が、シュートの数以下である請求項6に記載の仕分け装置。
【請求項8】
前記シュートの数をMとし、前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの数をM/2の整数値以下とする請求項6に記載の仕分け装置。
【請求項9】
前記搬送トロリの搬送方向は、搬送列の方向と略垂直である請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項10】
前記搬送トロリには、物品を搬送するための搬送ベルトが設けられ、搬送ベルトの走行方向が、搬送列の方向と略垂直である請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項11】
前記少なくとも2つの搬送列のn列目には、n(ただし、nは正の整数)台の搬送トロリが配列されている請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項12】
前記少なくとも2つの搬送列のn列目には、2n-1(ただし、nは正の整数)台の搬送トロリが配列されている請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項13】
仕分け装置の制御モジュールのための仕分け方法であって、
前記仕分け装置は前記制御モジュールと複数の搬送トロリとを備え、前記複数の搬送トロリは少なくとも2つの搬送列に設けられ、前記少なくとも2つの搬送列は搬入口から離れる方向に沿って配置され、
前記方法は、
前記仕分け対象物を、現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに搬送するために、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御し、
ここで、前記搬入口から離れる方向には、前記次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と前記現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している仕分け方法。
【請求項14】
前記仕分け対象物を前処理する処理結果を取得するステップであって、前記前処理は、スキャンすること、または画像取得・認識することを含むステップと、
前記処理結果に基づいて、前記仕分け対象物の仕分け経路を決定するステップと、
前記仕分け経路に基づいて前記制御指令を生成するステップと、をさらに含む請求項13に記載の仕分け方法。
【請求項15】
前記仕分け装置は、前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリから搬送される物品を受け入れるための複数の容器をさらに備え、
前記の、前記処理結果に基づいて、前記仕分け対象物の仕分け経路を決定するステップは、
前記処理結果および予め設定された処理結果と容器との対応関係に基づいて、前記複数の容器から目標容器としての容器を選択し、前記目標容器の位置に基づいて、前記搬入口から前記目標容器までの仕分け経路を生成するステップ、または
前記処理結果および予め設定された処理結果と仕分け経路との対応関係に基づいて、予め設定された仕分け経路候補から前記仕分け経路を選択するステップを含み、
前記仕分け経路は、前記複数の容器のうちの1つの容器、または前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの前記目標位置を含む、請求項14に記載の仕分け方法。
【請求項16】
前記方法は、
搬送列の各搬送トロリの中から、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するか、または、搬送列の各搬送トロリの中から、前記各搬送トロリと目標位置との距離に基づいて、既に選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するステップをさらに含み、
前記既に選択された搬送トロリは、他の仕分け対象物の制御指令が示す目標位置にある搬送トロリであり、
前記の、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するステップは、
前記対象搬送トロリを搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで移動させるように制御するステップを含む請求項13に記載の仕分け方法。
【請求項17】
制御モジュールと複数の搬送トロリとを備える仕分け装置であって、前記複数の搬送トロリは、少なくとも2つの搬送列に設けられ、前記少なくとも2つの搬送列は搬入口から離れる方向に沿って配置され、
前記制御モジュールは、
前記仕分け対象物を、現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するために、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するように構成される制御手段を備え、
ここで、前記搬入口から離れる方向には、前記次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と前記現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している、仕分け装置。
【請求項18】
1つ以上のプロセッサと、
1つ以上の
コンピュータプログラムを格納するための記憶装置と、を備える電子機器であって、
前記1つ以上の
コンピュータプログラムが前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに請求項1~10のいずれか一項に記載の方法を実現させる、電子機器。
【請求項19】
コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体であって、
該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項7~10のいずれか一項に記載の方法を実現する、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
プロセッサによって実行されると、請求項7~10のいずれか一項に記載の方法を実現する、コンピュータプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2019年06月28日に提出された、出願番号が201910574805.X号で、出願人が北京京東乾石科技有限公司で、発明の名称が「仕分け装置および仕分け方法」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、当該特許出願の全文を引用により本出願に組み込む。
【0002】
本出願の実施形態は、コンピュータ技術分野に関し、特にインターネット技術分野に関し、特に仕分け装置および仕分け方法に関する。
【背景技術】
【0003】
物流業界の急速な発展に伴い、特にネットショッピングや宅配などの業界の業務量が激増し、仕分け装置に対する需要量が大幅に増加している。仕分け装置には、主に環型クロスベルトソーター(loop type cross belt sorter)と直線型クロスベルトソーターとがある。その中で、環型クロスベルトソーターは応用の中で主導的な地位を占めて、直線型クロスベルトソーターはいくつかの特殊な場合に使用される。
【0004】
一方、環型クロスベルトソーターや直線型クロスベルトソーターは、一般的に大きな面積を占める場所が要求されるため、場所に対する要求が高い。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施形態は、仕分け装置および仕分け方法を提供する。
【0006】
第1の態様において、本出願の実施形態は、搬入口から離れる方向に沿って配置される少なくとも2つの搬送列に設けられる複数の搬送トロリを備え、前記搬送トロリは、仕分け対象物を現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するために、制御指令に基づいて、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで移動するように構成されており、ここで、搬入口から離れる方向には、次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している仕分け装置を提供する。
【0007】
いくつかの実施形態では、仕分け装置は、搬入口から最も遠い搬送列の搬送トロリから搬送される仕分け対象物を受け入れる複数の容器をさらに備える。
【0008】
いくつかの実施形態では、隣接する搬送列において、搬入口から遠い搬送列における搬送トロリの数が、搬入口から近い搬送列における搬送トロリの数以上である。
【0009】
いくつかの実施形態では、仕分け装置は、ガイドレールとラックとをさらに備え、搬送トロリは、搬送ベルトと、ローラと、駆動ギヤと、サーボモータと、リニアベアリングと、車体フレームと、バッフルプレートと、を備え、ローラは、搬送ベルトを駆動して仕分け対象物を搬送し、仕分け対象物を現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに搬送させるように構成され、サーボモータは、駆動ギヤを回転させるように構成され、駆動ギヤは、搬送トロリを搬送列の方向に移動させるように前記ラックを伝動させ、リニアベアリングは、ガイドレールに移動するように構成され、ガイドレールはリニアベアリングに挿通され、リニアベアリングは、車体フレームに固定連結され、バッフルプレートは、車体フレームに固定されて、搬送ベルトの両側に位置する。
【0010】
いくつかの実施形態では、複数の容器の搬送列の方向における長さの和が、搬入口から最も遠い搬送列におけるガイドレールの長さに等しい。
【0011】
いくつかの実施形態では、仕分け装置はシュートをさらに備え、シュートは、仕分け対象物をシュートに対応して設けられた容器に滑り込ませるように、容器それぞれに対応して設けられるように構成される。
【0012】
いくつかの実施形態では、前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの数が、シュートの数以下である。
【0013】
いくつかの実施形態では、前記シュートの数をMとし、前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの数をM/2の整数値以下とする。
【0014】
いくつかの実施形態では、前記搬送トロリの搬送方向は、搬送列の方向と略垂直である。
【0015】
いくつかの実施形態では、前記搬送トロリには、物品を搬送するための搬送ベルトが設けられ、搬送ベルトの走行方向が、搬送列の方向と略垂直である。
【0016】
いくつかの実施形態では、前記少なくとも2つの搬送列のn列目には、n(ただし、nは正の整数)台の搬送トロリが配列されている。
【0017】
いくつかの実施形態では、前記少なくとも2つの搬送列のn列目には、2n-1(ただし、nは正の整数)台の搬送トロリが配列されている。
【0018】
第2の態様において、本出願の実施形態は、仕分け装置の制御モジュールのための仕分け方法であって、仕分け対象物を、現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに搬送するために、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御し、ここで、搬入口から離れる方向には、次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している仕分け方法を提供する。
【0019】
いくつかの実施形態では、方法は、仕分け対象物の前処理の処理結果を取得するステップであって、前記前処理は、スキャンまたは画像取得・認識を含むステップと、処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定するステップと、前記仕分け経路に基づいて前記制御指令を生成するステップと、をさらに含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、仕分け装置は、搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリから搬送される物品を受け入れるための複数の容器をさらに備え、処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定するステップは、処理結果および予め設定された処理結果と容器との対応関係に基づいて、複数の容器から目標容器を選択し、目標容器の位置に基づいて、搬入口から目標容器までの仕分け経路を生成するステップ、または処理結果および予め設定された処理結果と仕分け経路との対応関係に基づいて、予め設定された仕分け経路候補から仕分け経路を選択するステップであって、仕分け経路は、複数の容器のうちの1つの容器、または搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの目標位置を含むステップを含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、方法は、搬送列の各搬送トロリの中から、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するか、または、搬送列の各搬送トロリの中から、前記各搬送トロリと目標位置との距離に基づいて、選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するステップをさらに含み、選択された搬送トロリは、他の仕分け対象物の制御指令が示す目標位置にある搬送トロリであり、搬送列の方向に沿って制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するステップは、対象搬送トロリを搬送列の方向に沿って制御指令が示す目標位置まで移動させるように制御するステップを含む。
【0022】
第3の態様において、本出願の実施形態は、制御モジュールと複数の搬送トロリとを備える仕分け装置であって、複数の搬送トロリは、少なくとも2つの搬送列に設けられ、少なくとも2つの搬送列は搬入口から離れる方向に沿って配列され、制御モジュールは、仕分け対象物を、現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するために、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するように構成される制御手段を備え、ここで、搬入口から離れる方向には、次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している、仕分け装置を提供する。
【0023】
いくつかの実施形態では、仕分け装置は、仕分け対象物の、スキャンまたは画像取得・認識を含む前処理の処理結果を取得するように構成される取得手段と、処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定するように構成される決定手段と、前記仕分け経路に基づいて前記制御指令を生成するように構成される生成手段と、をさらに備える。
【0024】
いくつかの実施形態では、仕分け装置は、搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリから搬送される物品を受け入れるための複数の容器と、処理結果および予め設定された処理結果と容器との対応関係に基づいて、複数の容器から目標容器としての容器を選択し、目標容器の位置に基づいて、搬入口から目標容器までの仕分け経路を生成するか、または処理結果および予め設定された処理結果と仕分け経路との対応関係に基づいて、予め設定された仕分け経路候補から仕分け経路を選択するように構成される確定手段と、をさらに備える。
【0025】
ここで、仕分け経路は、複数の容器のうちの1つの容器、または搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの目標位置を含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、装置は、搬送列の各搬送トロリの中から、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するように構成される第1の選択手段、または搬送列の各搬送トロリの中から、各搬送トロリと目標位置との距離に基づいて、選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するように構成される第2の選択手段をさらに備え、選択された搬送トロリは、他の仕分け対象物の制御指令が示す目標位置にある搬送トロリである。制御手段は、対象搬送トロリが、制御指令で示す目標位置まで搬送列の方向に沿って移動するように制御するようにさらに構成される。
【0027】
第4の態様において、本出願の実施形態は、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプログラムを格納するための記憶装置と、を備える電子機器であって、1つ以上のプログラムが1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに仕分け装置のための仕分け方法のいずれかの実施形態に記載の方法を実現させる、電子機器を提供する。
【0028】
第5の態様において、本出願の実施形態は、コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体であって、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、仕分け装置のための仕分け方法のいずれかの実施形態に記載の方法を実現する、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0029】
第6の態様において、本出願の実施形態は、プロセッサによって実行されると、仕分け装置のための仕分け方法のいずれかの実施形態に記載の方法を実現するコンピュータプログラムを提供する。
【0030】
本出願の実施形態に係る仕分け方法では、搬送トロリが制御指令に従って、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで移動することで、前記仕分け対象物を所在の現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送し、ここで、前記搬入口から離れる方向には、前記次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と前記現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している。本出願の上記実施形態に係る仕分け装置は、占用空間が小さく、設置場所に対する要求が低く、幅広く適用可能である。
【0031】
本出願の他の特徴、目的および利点は、以下の図面を参照してなされる非限定的な実施形態に係る詳細な説明を読むことにより、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1A】本出願に係る仕分け装置の一実施形態を示す概略図である。
【
図1B】本出願に係る仕分け装置の一仕分け経路を示す概略図である。
【
図2A】本出願に係る仕分け装置のうちの一仕分け装置の局所概略図である。
【
図2B】本出願に係る仕分け装置のうちの一仕分け装置の左側面概略図である。
【
図3】本出願に係る仕分け装置の搬送トロリを示す構造概略図である。
【
図4】本出願に係る仕分け装置のための仕分け方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【
図5】本出願に係る仕分け装置の一実施形態を示す構造概略図である。
【
図6】本出願の実施形態を実現するための電子機器に適用されるコンピュータシステムの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面と実施形態とを参照して、本出願をより詳細に説明する。ここで述べている具体的な実施形態は関連発明を説明するためのものにすぎず、当該発明を限定するものではないことを理解すべきである。また、説明の便宜上、図面には発明に関連する部分のみが示されていることに留意されたい。
【0034】
なお、矛盾しない限り、本出願における実施形態および実施形態における特徴を互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照しながら実施形態と組み合わせて本出願を詳細に説明する。
【0035】
図1Aは本出願に係る仕分け装置の一実施形態を示す。この仕分け装置は、複数の搬送トロリ(1)~(10)を含む(本明細書では丸囲み数字を例えば(1)と示している)。複数の搬送トロリは、少なくとも2つの搬送列9に配列されており、少なくとも2つの搬送列は、搬入口6から離れる方向に配列されている。
【0036】
いくつかの実施形態では、前記少なくとも2つの搬送列のn番目の列には、n台の搬送トロリが配列されており、ここで、nは正の整数である。
【0037】
いくつかの実施形態では、前記少なくとも2つの搬送列のn番目の列に2n-1台の搬送トロリが配列され、ここで、nは正の整数である。
【0038】
前記搬送トロリは、仕分け対象物を現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するために、制御指令に基づいて、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで移動するように構成されており、ここで、搬入口から離れる方向には、次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している。
【0039】
本実施形態では、制御手段は、仕分け対象物の仕分け経路を取得し、この仕分け経路に基づいて、上記複数の搬送トロリのうちの搬送トロリを制御して、制御指令に基づいて搬送列に沿って目標位置までに移動させることができる。このようにして、仕分け対象物は、現在載置されている現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送され得る。例えば、隣接する搬送列の目標位置の搬送トロリは、搬送列の垂直または略垂直の方向に(一直線上に)整列または部分的に整列されているので、仕分け対象物を隣接する搬送列間で移送することができる。いくつかの実施形態では、前記搬送トロリの搬送方向は、搬送列の方向と略直交する。
【0040】
搬送トロリは、様々な方法で目標位置に移動することができる。例えば、仕分け装置にラックを取り付け、ラックの伝動により、搬送列内の全ての搬送トロリを移動させるようにしてもよい。この移動方式により、搬送列内のいずれかの搬送トロリを目標位置に移動させることができる。
【0041】
実際には、仕分け装置は搬送トロリに搬送ベルトを設置することにより、仕分け対象物の各列間での移送を実現することができる。いくつかの実施形態では、搬送ベルトの走行方向は、搬送列の方向に対して略垂直である。また、仕分け装置はさらに、仕分け対象物を、現在載置されている現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するロボットアームを備えていてもよい。
【0042】
実際には、搬送トロリに駆動機構(例えば、サーボモータおよびギヤなど)が設けられてもよく、駆動機構は制御指令を受信し、搬送トロリの移動を制御するようにしてもよい。あるいは、仕分け装置は、搬送列毎に駆動機構が設けられてもよく、駆動機構はラックまたは搬送ベルトを用いて搬送列内の搬送を行うことにより、搬送列内の各搬送トロリを移動させるようにしてもよい。従って、制御指令は、搬送トロリに設けられた駆動機構に送信されてもよいし、搬送列毎に設けられた駆動機構に送信されてもよい。
【0043】
仕分け装置は、制御モジュールを含んでもよい。制御モジュールは、仕分け対象物の仕分け経路を取得し、その仕分け経路に基づいて制御指令を生成することができる。また、仕分け装置以外の他の電子機器が上記制御指令を生成してもよい。
【0044】
仕分け経路は、各仕分け対象物が仕分け装置の各搬送列を通過する時に位置する目標位置を示してもよい。仕分け経路は、各搬送列毎に1つの目標位置を示す。
【0045】
実際には、制御モジュールは、様々な方法で仕分け経路を取得することができる。例えば、制御モジュールは、予めローカルに格納された仕分け経路を取得してもよいし、他の電子機器から仕分け経路を取得してもよい。また、仕分け装置は、仕分け対象物をスキャンするための、搬入口に取り付けられるスキャンモジュールを備えてもよい。制御モジュールは、得られた物品情報をスキャンすることにより、仕分け経路を取得することができる。
【0046】
また、
図1Aおよび
図2Aに示すように、オプションとして、各搬送列の搬送トロリは、2つのガイドレール4と、これら2つのガイドレールのうちの少なくとも一方にコンパクトに設けられたラック5と、に対応してもよい。
【0047】
図1Aに示すように、図中の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)は各搬送列9にある搬送トロリであり、(3)はその中の搬送トロリである。各搬送列9には少なくとも1つの搬送トロリがあり、例えば搬送トロリ(2)、(3)は同じ搬送列にある。図中の6は搬入口である。
【0048】
また、本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態において、制御モジュールは、搬送列の各搬送トロリの中から、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するか、または、搬送列の各搬送トロリの中から、搬送トロリと目標位置との距離に基づいて、選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するように構成される。
【0049】
選択された搬送トロリは、他の仕分け対象物の仕分け経路が示す目標位置にある搬送トロリである。
制御モジュールは、さらに搬送列の方向に沿って仕分け経路が示す目標位置まで対象搬送トロリを移動させるように制御するように構成される。
【0050】
これらのオプション的な実施形態において、制御モジュールは、目標位置に移動する搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するための様々な方法を採用することができる。例えば、至近の距離の原則に準じて、搬送列における、目標位置から最も近い搬送トロリを直接対象搬送トロリとし、該対象搬送トロリを該搬送列内の目標位置に移動させる。なお、仕分け装置が同時に2つ以上の物品を仕分けする場合には、選択された搬送トロリである搬送トロリが既に1つの仕分け経路で示す目標位置にあり、他の仕分け対象物品の仕分けに使用できない場合がある。制御モジュールは、既に選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択することができる。例えば、制御モジュールは、至近の距離の原則に従って、目標位置に最も近い搬送トロリを選択することができる。この最も近い搬送トロリが既に選択された搬送トロリ以外の搬送トロリである場合には、この最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとし、この最も近い搬送トロリが選択された搬送トロリである場合には、搬送列内における目標位置から次に近い搬送トロリを対象搬送トロリとする。また例えば、制御手段は、搬送列内における既に選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを全て特定し、これらの搬送トロリのうち、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとしてもよい。
【0051】
これらの実施形態は距離に基づいて、目標位置に近い搬送トロリを選択して目標位置に移動させることにより、仕分け過程の無駄使いを減らし、仕分け速度を速めることができる。
【0052】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態において、隣接する搬送列について、搬入口から遠い搬送列における搬送トロリの数が、搬入口から近い搬送列における搬送トロリの数以上である。
【0053】
これらのオプション的な実施形態において、隣接する2つの搬送列のうち、搬入口から遠い方の搬送列における搬送トロリの数が、搬入口から近い方の搬送列の搬送トロリの数以上である。搬入口から離れる方向では、各搬送列は搬入口から離れるほど搬送トロリの数が多くなる。
【0054】
実際には、搬入口は一意でよく、様々な物品を仕分けするためには、仕分けの終点に容器、即ち仕分け搬出口を複数設ける必要がある。このような搬送トロリの設置方式を採用することにより、仕分け装置は、2つ以上の仕分け対象物を同時に仕分けすることができ、仕分け効率を向上させることができる。
【0055】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態において、制御モジュールは、さらに、仕分け対象物の前処理の処理結果を取得し、処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定するようにしてもよい。
【0056】
これらのオプション的な実施形態において、制御モジュールは、他の方法で仕分け経路を取得してもよい。制御モジュールは、前処理の処理結果を取得することができる。ここでの前処理には、スキャン、あるいは画像取得・認識が含まれる。制御モジュールは、前処理の処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定してもよい。
【0057】
具体的には、上記制御モジュールは、複数の方法で処理結果に基づいて仕分け経路を決定するようにしてもよい。例えば、前処理を行う実行主体は、仕分け装置と回線接続又は通信接続されたスキャナであってもよい。このスキャナが2次元コードまたはバーコードなどのグラフィックスコードをスキャンすることにより、制御モジュールはグラフィックスコードに対応するグラフィックスコード情報を取得することができる。制御モジュールは、該グラフィックスコード情報に対応する物品情報を確定し、物品情報を前処理の処理結果としてもよい。制御モジュールは、この物品情報を予め設定された物品情報カテゴリに分類し、物品情報カテゴリによって仕分け経路を決定してもよい。ここで、物品情報としては、住所、仕分け対象物のカテゴリを示す情報などを含んでもよい。ここで、物品カテゴリ情報は、例えば、仕分け対象物の配送先を示す地理的位置範囲および、仕分け対象物が貴重品であるか否かを示す情報等であってもよい。
【0058】
また、前処理を行う実行主体は、カメラおよび仕分け装置の制御モジュールであってもよい。カメラは、物品情報を含む処理対象物の画像を取得してもよい。制御モジュールは、画像を認識したり、画像を他の電子機器に送信して画像認識を行い、処理結果として認識結果を得、すなわち物品情報を得ることができる。そして、制御モジュールは、この物品情報から仕分け経路を決定することができる。
【0059】
これらの実施形態は、スキャンまたは画像認識により、各仕分け対象物の仕分け経路を高精度に特定することができ、特に仕分け対象物の数が膨大な場合には、仕分け経路を即時に特定することにより、全ての仕分け対象物の正確な仕分け結果を確保することができる。
【0060】
これらの実施形態のいくつかのオプション的な応用シーンでは、仕分け装置は、搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリから搬送される仕分け対象物を受け入れるように構成される複数の容器と、処理結果および予め設定された処理結果と容器との対応関係に基づいて、複数の容器の中から目標容器としての容器を選択し、目標容器の位置に基づいて、搬入口から目標容器までの仕分け経路を生成する制御モジュールと、をさらに備える。
【0061】
これらのオプション的な応用シーンでは、複数の容器が存在する場合、制御モジュールは、複数の方法で仕分け経路を決定することができる。例えば、制御モジュールは、処理結果と容器との対応関係を予め取得してもよい。ここでの処理結果とは、物品情報であってもよいし、1つの物品情報が1つの容器のみに対応していてもよいし、2つ以上の容器に対応していてもよい。制御モジュールは、上記の1つの容器を目標容器としてもよいし、上記の2つ以上の容器の中からランダムにまたは予め設定された選択規則に従って目標容器を選択してもよい。各容器にはいずれもそれに対応する仕分け経路が存在してもよく、制御モジュールは、目標容器に対応する仕分け経路と目標容器とを特定することができ、該仕分け経路は仕分け対象物を搬入口から各搬送列における目標位置までの経路を示す。これらの応用シーンは、上記の処理結果と容器との対応関係を利用して、仕分け経路を迅速かつ正確に確定することができる。
【0062】
これらの実施形態のいくつかのオプション的な応用シーンでは、制御モジュールは、さらに、処理結果および予め設定された処理結果と仕分け経路との対応関係に基づいて、予め設定された仕分け経路候補の中から、複数の容器のうちの1つの容器または搬入口から最も遠い搬送列における目標位置を含む仕分け経路を選択するように構成される。
【0063】
これらのオプション的な応用シーンでは、制御モジュールは、処理結果と仕分け経路との対応関係を予め取得してもよい。予め設定された仕分け経路候補の数が対応関係の数に等しい。ここでの各処理結果は少なくとも1種の対応関係を有しているので、各処理結果は少なくとも1つの仕分け経路に対応することができる。各処理結果が1つの仕分け経路に対応する場合、制御モジュールは、各仕分け経路候補の中から、上記の1つの仕分け経路を選択することができる。また、各処理結果が2つ以上の仕分け経路に対応する場合、制御モジュールは、各仕分け経路候補の中で、その処理結果に対応する各仕分け経路を先に特定するようにしてもよい。そして、ランダムにまたは予め設定された規則に従って、上記各仕分け経路の中から、仕分け経路を選択する。仕分け経路は、各搬送列における仕分け対象物の目標位置を示すものであり、容器の1つを示すものであってもよい。
【0064】
これらの応用シーンでは、上記の処理結果と仕分け経路との対応関係を利用して、より迅速かつ正確に仕分け経路を特定することができる。
【0065】
図1Bに示すように、図中の矢印は1つの仕分け経路を示している。
【0066】
実際には、容器は、後の物品の搬送に便利を与えるために、プラスチック製の搬送箱などの搬送箱であってもよい。
図1Aに示すように、1は容器である。
【0067】
これらの応用シーンでは、前処理の処理結果を利用して、仕分け経路を正確に特定し、各仕分け対象物に対する正確な仕分けを確保することができる。
【0068】
これらの実施態様のいくつかのオプション的な応用シーンでは、仕分け装置はさらに、シュートを含み、シュートは、各容器に対応しており、シュートに対応して配置された容器に、仕分け対象物を滑り込ませるために使用される。
【0069】
これらのオプションの応用シーンでは、搬入口から最も遠い搬送列の搬送トロリは、搬送ベルトを介して仕分け対象物をシュートで摺動させ、上記の容器に滑り込ませることができる。ここで、搬送トロリの搬送ベルトと容器のエッジとは段差がある。これにより、仕分け対象物は、仕分け後に、迅速かつ正確に各容器に入ることができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの数は、シュートの数以下である。
【0071】
いくつかの実施形態では、前記シュートの数はMであり、前記搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの数は、M/2の整数値以下である。
【0072】
【0073】
図2Aに示すように、容器1、シュート2、ガイドレール4、ラック5が示されており、さらに、仕分け装置のフレームに用いられる角パイプ8が示されている。また、ラック5を取り付ける溝形鋼10も図示しており、溝形鋼10はラック5を支持するための役割を果たす。
【0074】
図2Bに示すように、ラック7、容器1、シュート2および搬送トロリ3が示されている。
【0075】
本出願の上記実施形態に係る仕分け装置は、占用空間が小さく、設置場所に対する要求が低く、幅広く適用可能である。
【0076】
さらに
図3を参照すると、仕分け装置の搬送トロリが示されている。
【0077】
仕分け装置は、ガイドレールとラックとをさらに備え、搬送トロリは、搬送ベルト32と、ローラ33と、駆動ギヤ34と、サーボモータ35と、リニアベアリング37と、車体フレーム36と、バッフルプレート31と、を備え、ローラは、搬送ベルトを駆動して仕分け対象物を搬送し、仕分け対象物を現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに搬送させるように構成され、サーボモータ35は、駆動ギヤ34を回転させるように構成され、駆動ギヤ34は、搬送トロリを搬送列の方向に移動させるようにラックを伝動させ、リニアベアリング37は、ガイドレールに移動するように構成され、ガイドレールはリニアベアリング37に挿通され、リニアベアリング37は、車体フレーム36に固定連結され、バッフルプレート31は、車体フレーム36に固定されて、搬送ベルト32の両側に位置する。
【0078】
図3に示すように、これらのオプション的な応用シーンでは、33はローラであり、38は従動ローラである。ローラ33は、電気的に駆動される電動ローラであり得、ローラ33は、搬送ベルト32が仕分け対象物を搬送するように搬送トロリの搬送ベルト32を駆動することができる。このようにして、仕分け対象物は隣接する搬送列の搬送トロリ間で移送することができる。
【0079】
ローラ33は、仕分け対象物を各搬送列間で安定にかつ円滑に搬送するように搬送ベルト32を駆動することができる。
【0080】
図3に示すように、サーボモータ35が駆動ギヤ34を駆動させ、駆動ギヤ34がラックを駆動させることにより、各搬送トロリは搬送列内で独立に移動することができ、搬送列内の全ての搬送トロリが移動することによるエネルギーの無効損失や機械的損失を回避することができる。
【0081】
リニアベアリング37は、搬送列を移動する必要がある搬送トロリに対して、搬送トロリが搬送列内を移動する際に、搬送トロリが搬送列から外れないように優れた安定作用を果たす。
【0082】
搬送ベルトが仕分け対象物を移送する時、仕分け対象物が搬送トロリから滑り落ちる危険性がある。
図3に示すように、搬送ベルト32の両側に設けられたバッフルプレート31は、搬送トロリからの仕分け対象物の滑落を防止し、搬送列間での仕分け対象物の搬送を円滑にすることができる。
【0083】
これらの応用シーンのいくつかのオプション的な実施形態では、複数の容器の搬送列方向における長さの和は、搬入口から最も遠い搬送列のガイドレールの長さに等しい。
【0084】
これらのオプション的な実施形態では、仕分け装置内の複数の容器は、全ての仕分け経路候補における、搬入口から最も遠い搬送列に示される各目標位置に1対1に対応することができる。また、ガイドレールの長さと複数の容器の長さとを規制することにより、搬送トロリの目標位置への移動を確保することができる。
【0085】
さらに、仕分け装置の制御モジュールのための仕分け方法の一つの実施形態のフロー400を示す
図4を参照する。仕分け装置は、制御モジュールと複数の搬送トロリとを備え、複数の搬送トロリは少なくとも2つの搬送列に配列され、少なくとも2つの搬送列は搬入口から離れる方向に沿って配列される。該仕分け方法のフロー400は、次のステップを含む。
【0086】
ステップ401、前記仕分け対象物を現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するために、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御し、ここで、前記搬入口から離れる方向には、前記次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と前記現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している。
【0087】
いくつかの実施形態では、本方法は、前記仕分け対象物を前処理する処理結果を取得するステップをさらに含み、前記前処理は、スキャンまたは画像取得・認識を含み、前記処理結果に基づいて、前記仕分け対象物の仕分け経路を決定し、前記仕分け経路に基づいて、前記制御指令を生成する。
【0088】
いくつかの実施形態では、仕分け装置は、搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリから搬送される物品を受け入れるための複数の容器をさらに備え、処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定するステップは、処理結果および予め設定された処理結果と容器との対応関係に基づいて、複数の容器から目標容器としての容器を選択し、目標容器の位置に基づいて、搬入口から目標容器までの仕分け経路を生成するステップ、または処理結果および予め設定された処理結果と仕分け経路との対応関係に基づいて、予め設定された仕分け経路候補から仕分け経路を選択するステップを含み、前記仕分け経路は、複数の容器のうちの1つの容器、または搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの目標位置を含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、方法は、搬送列の各搬送トロリの中から、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するか、または、搬送列の各搬送トロリの中から、各搬送トロリと目標位置との距離に基づいて、既に選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するステップをさらに含み、既に選択された搬送トロリは、他の仕分け対象物の制御指令が示す目標位置にある搬送トロリであり、搬送列の方向に沿って制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するステップは、対象搬送トロリを搬送列の方向に沿って制御指令が示す目標位置まで移動させるように制御するステップを含む。
【0090】
本出願の上記実施形態に係る仕分け装置は、占用空間が小さく、設置場所に対する要求が低く、幅広く適用可能である。
【0091】
さらに
図5を参照すると、上記の図に示された方法の実施態様として、本出願は、仕分け装置の一実施形態を提供し、該装置の実施形態は、
図4に示された方法の実施形態に対応しており、該装置は、具体的に様々な電子機器に適用することができる。
【0092】
図5に示すように、本実施形態の仕分け装置は、制御モジュールと、搬入口から離れる方向に沿って配置された少なくとも2つの搬送列に配列された複数の搬送トロリとを備えている。
【0093】
仕分け装置は、前記仕分け対象物を、現在位置している現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送するために、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するように構成される制御手段501を備え、ここで、搬入口から離れる方向には、次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している。
【0094】
いくつかの実施形態では、制御モジュールは、仕分け対象物の仕分け経路を取得し、この仕分け経路に基づいて、上記複数の搬送トロリのうちの搬送トロリを搬送列上で目標位置に移動させるように制御する。このようにして、仕分け対象物は、現在載置されている現在の搬送トロリから次の搬送列における搬送トロリに移送されることができる。例えば、隣接する搬送列の目標位置の搬送トロリは、搬送列の垂直または略垂直の方向に(一直線上に)整列または部分的に整列されているので、仕分け対象物を隣接する搬送列間で移送することができる。
【0095】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態では、仕分け装置は、仕分け対象物の、スキャンまたは画像取得・認識を含む前処理を行う処理結果を取得するように構成される取得手段と、処理結果に基づいて、仕分け対象物の仕分け経路を決定するように構成される決定手段と、前記仕分け経路に基づいて前記制御指令を生成するように構成される生成手段と、をさらに備える。
【0096】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態では、仕分け装置は、搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリから搬送される物品を受け入れるための複数の容器と、処理結果および予め設定された処理結果と容器との対応関係に基づいて、複数の容器から目標容器としての容器を選択し、目標容器の位置に基づいて、搬入口から目標容器までの仕分け経路を生成するか、または処理結果および予め設定された処理結果と仕分け経路との対応関係に基づいて、予め設定された仕分け経路候補から仕分け経路を選択するように構成される確定手段と、をさらに備え、ここで、仕分け経路は、複数の容器のうちの1つの容器、または搬入口から最も遠い搬送列における搬送トロリの目標位置を含む。
【0097】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態では、装置は、搬送列の各搬送トロリの中から、目標位置に最も近い搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するように構成される第1の選択手段、または搬送列の各搬送トロリの中から、各搬送トロリと目標位置との距離に基づいて、既に選択された搬送トロリ以外の搬送トロリを対象搬送トロリとして選択するように構成される第2の選択手段をさらに備え、既に選択された搬送トロリは、他の仕分け対象物の制御指令が示す目標位置にある搬送トロリである。制御手段は、対象搬送トロリが、制御指令が示す目標位置まで搬送列の方向に沿って移動するように制御するようにさらに構成される。
【0098】
図6に示すように、電子機器600は、読み出し専用メモリ(ROM)602に格納されているプログラムまたは記憶装置608からランダムアクセスメモリ(RAM)603にロードされたプログラムによって様々な適当な動作および処理を実行可能な処理装置(例えば、中央処理装置、グラフィックスプロセッサなど)601を含んでもよい。RAM603には、電子機器600の動作に必要な様々なプログラムおよびデータがさらに格納されている。処理装置601、ROM602およびRAM603は、バス604を介して互いに接続されている。入/出力(I/O)インターフェース605もバス604に接続されている。
【0099】
通常、例えば、タッチスクリーン、タッチパッド、キーボード、マウス、カメラ、マイクロホン、加速度計、ジャイロスコープなどを含む入力装置606、液晶ディスプレイ(LCD)、スピーカ、振動子などを含む出力装置607、例えば、磁気テープ、ハードディスクなどを含む記憶装置608、および通信装置609がI/Oインターフェース605に接続されてもよい。通信装置609により、電子機器600は、データを交換するために他のデバイスと無線または有線で通信可能になる。
図6は、様々な装置を有する電子機器600を示しているが、図示された装置のすべてを実装または具備することが要求されないことを理解すべきである。代替的にまたはより多いまたはより少ない装置が実装されてもよい。
図6に示す各ブロックは、1つの装置を表すことも、必要に応じて複数の装置を表すこともできる。
【0100】
特に、本出願の実施形態によれば、上述したフローチャートを参照しながら記載されたプロセスは、コンピュータのソフトウェアプログラムとして実装されてもよい。例えば、本出願の実施形態は、コンピュータ可読媒体に具現化されるコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を備え、該コンピュータプログラムは、フローチャートで示される方法を実行するためのプログラムコードを含む。このような実施形態では、該コンピュータプログラムは、通信装置609を介してネットワークからダウンロードされてインストールされることが可能であり、または記憶装置608またはROM602からインストールされ得る。該コンピュータプログラムが処理装置601によって実行されると、本出願の実施形態の方法で限定された前記機能を実行する。なお、本出願の実施形態に記載されたコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体、またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線、または半導体のシステム、装置もしくはデバイス、またはこれらの任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、1本以上の導線による電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROMもしくはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。本出願の実施形態において、コンピュータ可読記憶媒体は、指令実行システム、装置もしくはデバイスによって使用可能な、またはそれらに組み込まれて使用可能なプログラムを包含または格納する任意の有形の媒体であってもよい。本出願の実施形態において、コンピュータ可読信号媒体は、ベースバンド内の、または搬送波の一部として伝搬されるデータ信号を含むことができ、その中にコンピュータ可読プログラムコードが担持されている。かかる伝搬されたデータ信号は、様々な形態をとることができ、電磁信号、光信号、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。コンピュータ可読信号媒体は、さらにコンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。該コンピュータ可読信号媒体は、指令実行システム、装置もしくはデバイスによって使用されるか、またはそれらに組み込まれて使用されるプログラムを、送信、伝搬または伝送することができる。コンピュータ可読媒体に含まれるプログラムコードは任意の適切な媒体で伝送することができ、当該任意の適切な媒体とは、電線、光ケーブル、RF(無線周波数)など、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0101】
図面のうちのフローチャートおよびブロック図は、本出願の様々な実施形態に係るシステム、方法およびコンピュータプログラムによって実現できるアーキテクチャ、機能および動作の表示例である。これについては、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部を表すことができる。当該モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部には、所定のロジック機能を実現するための1つ以上の実行可能な指令が含まれている。なお、一部の代替となる実施態様においては、ブロックに示されている機能は図面に示されているものとは異なる順序で実行することも可能である。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には係る機能に応じて、ほぼ並行して実行されてもよく、時には逆の順序で実行されてもよい。さらに注意すべきなのは、ブロック図および/またはフローチャートにおけるすべてのブロック、ならびにブロック図および/またはフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、所定の機能または動作を実行する専用のハードウェアベースのシステムで実装されてもよく、または専用のハードウェアとコンピュータ指令との組み合わせで実装されてもよい。
【0102】
本出願の実施形態に記載された手段は、ソフトウェアで実現されてもよく、ハードウェアで実現されてもよい。記載された手段は、プロセッサ内に設けられてもよく、例えば、「制御手段を備えるプロセッサ」と記載されてもよい。ここで、これらの手段の名称は、ある場合において当該手段その自体を限定するものではなく、例えば、制御手段は、「制御指令を送信することにより、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するように構成される制御手段」として記載されてもよい。
【0103】
一方、本出願は、コンピュータ可読媒体をさらに提供し、当該コンピュータ可読媒体は、前記実施形態に記載された装置に含まれるものであってもよく、該装置に実装されずに別体として存在するものであってもよい。前記コンピュータ可読媒体には、1つ又は複数のプログラムが記録されており、前記1つ又は複数のプログラムが実行されると、該装置は、制御指令を送信することによって、搬送列の方向に沿って前記制御指令が示す目標位置まで搬送トロリを移動させるように制御するように構成され、ここで、前記搬入口から離れる方向には、前記次の搬送列における搬送トロリが位置する搬送列と前記現在の搬送トロリが位置している搬送列とが隣接している。
【0104】
以上の記載は、本出願の好ましい実施形態、および使用された技術的原理に関する説明に過ぎない。当業者であれば、本出願に係る発明の範囲が、上記の技術的特徴の特定の組み合わせからなる解決策に限定されるものではなく、上記の本出願の趣旨を逸脱しない範囲で、上記の技術的特徴またはそれらの同等の特徴の任意の組み合わせからなる他の解決策も含むべきであることを理解すべきである。例えば、上記の特徴と本出願に開示された類似の機能を有する技術的特徴(それらに限られない)とを相互に置き換えてなる解決策が該当する。
【国際調査報告】