(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-06
(54)【発明の名称】生体認証を伴うセキュリティ・システム及びプロセス
(51)【国際特許分類】
G06V 40/19 20220101AFI20220629BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20220629BHJP
E05B 49/00 20060101ALI20220629BHJP
G06F 21/32 20130101ALN20220629BHJP
G06F 21/31 20130101ALN20220629BHJP
【FI】
G06V40/19
G06T7/00 510F
E05B49/00 R
G06F21/32
G06F21/31
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021563638
(86)(22)【出願日】2020-04-29
(85)【翻訳文提出日】2021-12-20
(86)【国際出願番号】 CA2020050567
(87)【国際公開番号】W WO2020220127
(87)【国際公開日】2020-11-05
(32)【優先日】2019-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521466437
【氏名又は名称】アクティブ ウィットネス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バクシ、ラジーフ クマール
(72)【発明者】
【氏名】ブラック、デイヴィッド アラン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイル、ジョセフ ピー.
【テーマコード(参考)】
2E250
5B043
【Fターム(参考)】
2E250AA02
2E250AA03
2E250BB05
2E250DD08
2E250FF11
5B043AA04
5B043AA09
5B043AA10
5B043BA04
5B043CA05
5B043DA05
5B043EA05
5B043GA02
5B043GA11
5B043GA18
5B043HA02
(57)【要約】
人に認証を受けてあるスペースに入ることを許す自動セキュリティ・システムに様々な実施例を提供する。セキュリティ・システムの電子アクセス制御デバイスのロック解除方法にも様々な実施例を提供する。このシステム及び方法は、調整済み顔特徴の提示に関わる段階を含む、少なくとも1つの段階が顔特徴の評価に関わる2段階認証の実施に関わるものである。このシステム及び方法は、人が、入ることが認められていないスペースに入ることを防ぐか又は制限するのに使用され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセス制御デバイスに提示する人の認証を受けてロックが解除されるように構成された電子ロック式アクセス制御デバイスと、
前記アクセス制御デバイスに結合された認証モジュールと、を備える、セキュリティ・システムであって、前記認証モジュールが、
指示デバイスと、
カメラに提示する前記人の顔の少なくとも一部の1番目の顔画像を取り込むように構成された前記カメラと、
プロセッサと、前記プロセッサによってアクセス可能であるメモリとを備える中央コントローラであって、前記指示デバイス及び前記カメラに通信可能に結合され、前記メモリにはプログラム命令が格納されている、中央コントローラと、を備え、前記プログラム命令が、前記プロセッサによって実行されると、前記中央コントローラを、
前記人から1番目の認証トークンを受信し、前記1番目の認証トークンを認証することを含む、2段階認証プロセスのうちの1番目の認証段階を前記人に対して実施するように構成し、
複数の顔調整指示から1つを選択して、前記人に、前記カメラによって画像処理される際、少なくとも1つの顔特徴を調整するよう指示すること、
前記指示デバイスに前記選択された顔調整指示を送信すること、
前記人に前記指示デバイスを介して前記選択された顔調整指示を与えること、
前記人が送信した前記顔調整指示に従って前記少なくとも1つの顔特徴を調整している間に前記人の2番目の顔画像を、前記カメラを介して取り込むこと、
前記中央コントローラにおいて、前記人の少なくとも1つの調整済み前記顔特徴を含む前記2番目の顔画像の少なくとも一部を受信すること、及び
前記2番目の顔画像の前記一部が、前記人の調整済み顔画像のデータストアから得られた前記人の対応する保存された認定済み、調整済みの顔画像と一致すると、前記人を認証すること、を含む、前記2段階認証プロセスのうちの2番目の認証段階を前記人に対して実施するように構成し、また
前記1番目及び2番目の認証段階で認証が成功すると前記アクセス制御デバイスのロックを解除するように構成する、セキュリティ・システム。
【請求項2】
前記2番目の認証段階が、前記第1の段階で認証が成功すると実施される、請求項1に記載のセキュリティ・システム。
【請求項3】
前記カメラが、前記1番目の認証トークンを取り込み、受信するように構成されている、請求項1又は2に記載のセキュリティ・システム。
【請求項4】
前記認証モジュールが、前記1番目の認証トークンを受信するように構成されているさらなるデバイスであって、前記カメラ以外のデバイスである、さらなるデバイスを備える、請求項1から3までのいずれか一項に記載のセキュリティ・システム。
【請求項5】
前記中央コントローラが、複数の保存された認定済み認証トークンを含むデータストアと通信しており、前記1番目の認証段階が、受信した前記認証トークンと保存された前記認定済み認証トークンとの照合を実施することを含み、それぞれの保存された認定済み認証トークンが前記人の調整済み顔特徴を含む保存された認定済み顔画像にリンクされており、前記中央コントローラが、取り込まれた前記調整済み顔画像と、前記1番目の認証トークンにリンクされ、前記人の調整済み顔特徴を含む、保存された前記認定済み顔画像のうちの1つとの照合を実施するだけで前記2番目の認証段階で前記認証を実施するように構成されている、請求項1から4までのいずれか一項に記載のセキュリティ・システム。
【請求項6】
前記中央コントローラが、与えられた前記顔調整指示において、1つ又は複数の顔調整に対応する調整済み顔特徴を有する保存された前記認定済み顔画像を検索するように構成されている、請求項5に記載のセキュリティ・システム。
【請求項7】
前記1番目の認証トークンが、1Dバーコード又は2Dのバーコードを含む、請求項1から6までのいずれか一項に記載のセキュリティ・システム。
【請求項8】
前記1番目の認証トークンが、前記カメラによって取り込まれた前記1番目の顔画像を含み、前記認証が、取り込まれた前記1番目の顔画像と、保存された認定済み顔画像を含むデータストアとの照合を実施することを含む、請求項1から6までのいずれか一項に記載のセキュリティ・システム。
【請求項9】
前記カメラ又は前記指示デバイスが、前記電子ロック式アクセス制御デバイスにごく近接している、請求項1から8までのいずれか一項に記載のセキュリティ・システム。
【請求項10】
前記指示デバイスが、視覚指示又は可聴指示を前記人に与えるように構成されている、請求項1から9までのいずれか一項に記載のセキュリティ・システム。
【請求項11】
前記視覚指示が、調整済み顔特徴を表す漫画を含む、請求項10に記載のセキュリティ・システム。
【請求項12】
前記視覚指示が、前記人に対して、その人の顔特徴のうちの少なくとも1つを調整するよう指示するテキスト指示を含む、請求項10に記載のセキュリティ・システム。
【請求項13】
前記中央コントローラが、それぞれ、前記1番目の認証段階を第1のスペースで、前記2番目の認証段階をそれとは異なる第2のスペースで、実施するように構成されている、請求項1から12までのいずれか一項に記載のセキュリティ・システム。
【請求項14】
前記電子アクセス制御デバイスが、第1及び第2の電子アクセス制御構成要素を備え、前記第1の電子アクセス制御構成要素が前記1番目の認証段階で認証が成功したのを受けてロックが解除され、前記第2の電子アクセス制御構成要素が前記2番目の認証段階で認証が成功したのを受けてロックが解除される、請求項13に記載のセキュリティ・システム。
【請求項15】
前記中央コントローラが、前記1番目及び/又は2番目の認証段階が選択された事前認可時間でも実施される場合しか前記アクセス制御デバイスのロックを解除しないように構成されている、請求項1から14までのいずれか一項に記載のセキュリティ・システム。
【請求項16】
前記電子アクセス制御デバイスが、前記人の体温を検出し、前記中央コントローラに結合されている温度検出デバイスをさらに含み、前記中央コントローラが、前記人の検出された前記体温が事前規定の体温範囲内にあると前記アクセス制御デバイスのロックを解除するように構成されている、請求項1から15までのいずれか一項に記載のセキュリティ・デバイス。
【請求項17】
前記温度検出デバイスが、前記1番目及び2番目の認証段階の実施に続いて、前記人の体温を検出するように構成されている、請求項16に記載のセキュリティ・システム。
【請求項18】
前記事前規定の体温範囲が約36.5℃~約38.5℃である、請求項16又は17に記載のセキュリティ・システム。
【請求項19】
セキュリティ・システムの電子アクセス制御デバイスのロック解除のコンピュータ実施方法であって、
カメラを介して、前記電子アクセス制御デバイスに近接して位置付けられている、前記カメラに提示された人の1番目の顔画像を取り込むことと、
前記人に対して2段階認証プロセスのうちの1番目の認証段階を実施することであって、
前記人から1番目の認証トークンを受信すること、及び前記1番目の認証トークンを使用して前記人を認証することを含む、1番目の認証段階を実施することと、
前記人に対して前記2段階認証プロセスのうちの2番目の認証段階を実施することであって、
前記カメラによって画像処理される際に少なくとも1つの顔特徴を調整するよう前記人に指示する複数の顔調整指示から1つを選択すること、
前記選択された顔調整指示を前記人に与えるよう指示デバイスを促すこと、
前記カメラを介して、前記人の2番目の顔画像を取り込み、与えられた前記顔調整指示に従って前記少なくとも1つの顔特徴を調整すること、
調整済み前記顔特徴を含む前記2番目の顔画像の少なくとも一部を受信すること、及び
前記2番目の顔画像の前記一部が保存された認定済み、調整済みの顔画像のデータストアからの前記人の対応する保存された認定済み画像と一致すると、前記人を認証すること、を含む2番目の認証段階を実施することと、
前記1番目及び2番目の認証段階において前記人の認証が成功したのを受けて前記アクセス制御デバイスのロックを解除することと、を含む、コンピュータ実施方法。
【請求項20】
前記1番目の段階で認証が成功した場合しか前記2番目の認証段階を実施しないことを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記カメラを使用して、前記1番目の認証トークンを取り込み、受信することを含む、請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
前記1番目の認証トークンを受信するように構成されているさらなるデバイスであって、前記カメラ以外のデバイスである、さらなるデバイスを使用して、前記1番目の認証段階を実施することを含む、請求項19から21までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記1番目の認証段階が、受信した前記認証トークンと保存された認定済み認証トークンとの照合を実施することであって、それぞれ保存された認定済み認証トークンが前記人の調整済み顔特徴を含む保存された顔画像にリンクされている、照合を実施することを含み、前記2番目の段階における前記認証が、取り込まれた前記調整済み顔画像と、前記1番目の認証トークンにリンクされ、前記人の調整済み顔特徴を含む、保存された前記認定済み顔画像のうちの1つとの照合にのみ基づいて実施される、請求項19から22までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
与えられた前記顔調整指示において、1つ又は複数の顔調整に対応する1つ又は複数の顔調整を有する保存された前記認済み顔画像を検索することを含む、請求項19から23までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記1番目の認証トークンが、1Dバーコード又は2Dバーコードを含む、請求項19から24までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記1番目の認証トークンが、前記カメラによって取り込まれた前記1番目の顔画像を含み、前記認証が、取り込まれた前記1番目の顔画像と保存された認定済み顔画像を含むデータストアとの照合を実施することを含む、請求項19から24までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記カメラ又は前記指示デバイスが前記電子ロック式アクセス制御デバイスにごく近接している、請求項19から26までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記指示デバイスを使用して、視覚指示又は可聴指示を前記人に与えることを含む、請求項19から27までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記視覚指示が、調整済み顔特徴を表す漫画を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記視覚指示が、前記人に対してその顔特徴のうちの少なくとも1つを調整するよう指示するテキスト指示を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
それぞれ、前記1番目の認証段階が第1のスペースで実施され、前記2番目の認証段階がそれとは異なる第2のスペースで実施される、請求項19から30までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記電子アクセス制御デバイスが、第1及び第2の電子アクセス制御構成要素を備え、前記方法が、前記1番目の認証段階で認証が成功したのを受けて前記第1の電子アクセス制御構成要素のロックを解除し、前記2番目の認証段階で認証が成功したのを受けて前記第2の電子アクセス制御構成要素のロックを解除することを含む、請求項19から31までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記1番目の認証段階及び/又は前記2番目の認証段階が選択された事前認可時間でも実施される場合しか前記アクセス制御デバイスのロックを解除しない、ことを含む、請求項19から32までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記アクセス制御デバイスが、温度検出デバイスをさらに含み、前記方法が、前記温度検出デバイスにより前記人の体温を検出し、前記人の検出された前記体温が事前規定の体温範囲にあると前記アクセス制御デバイスのロックを解除する、ことをさらに含む、請求項19から33までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記1番目の認証段階及び前記2番目の認証段階の実施に続いて、前記温度検出デバイスを使用して、前記人の体温を検出することを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記事前規定の体温範囲が、約36.5℃~約38.5℃である、請求項34又は35に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年4月29日出願の米国仮特許出願第62/839,968号、2019年8月29日出願の米国仮特許出願第62/893,368号、及び2020年4月13日出願の米国仮特許出願第63/009,381号の利益を主張するものであり、特許出願第62/839,968号、第62/893,368号、及び第63/009,381号の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本開示は、セキュリティ・システム及びプロセスに関し、より具体的には、生体認証を伴うセキュリティ・システム及びプロセスに関するものである。
【0003】
以下の段落は、本開示の背景として提供される。但し、ここで述べられていることが先行技術であること、又は当業者の知識の一部であることを認めるものではない。
【0004】
貴重な資産又はリソースは入っているスペースへ立ち入りを制御するのに多くのセキュリティ・システムが考案されてきた。このようなスペースとしては、自宅や仕事場などの物理的空間や、現金自動預払機(ATM:Automated Teller Machine)などの貴重な情報が入っている電子的空間が挙げられる。これに対して、最近のセキュリティ・システムには、自動化認証システムが導入されており、このシステムでは、セキュアなスペースに入ることを求める人と、その立ち入りを制御する責任者との間の直接的なやりとりが制限される必要があるか、或いは全くなくて済む。このような自動化認証システムは、人為的なミス又は弱点を減らすか又は排除することができ、セキュリティ・システムの運用に関わる費用を節減することができるため、概ね望ましいと考えられる。
【0005】
但し、自動化認証システムに伴う目立った固有の技術的課題は、認証システムに、システムに自らを正当に提示した個人に立ち入りを許可し、逆に、認証システムに自らを不正に提示した個人に立ち入りを拒否することを許す、システム構成要素の設計及び構成から成る。この点に関しては、指紋又は顔特徴など、一意で変更不可能な生体特徴に頼る認証システムは、強力な認証システムであると考えられている。それにも関わらず、このような生体認証システムであっても、悪意のある者が、例えば、認証システムのカメラに顔画像又は動画を提示することによって回避することが知られている。資産の所有者が、その資産に不正に立ち入った者に騙される可能性があることは明らかである。
【0006】
知られている自動顔認識システムのさらなる課題は、データストアが多数の個人の顔特徴で構成されている場合、自動認証システムが似たような顔の特徴の人を正しく区別することがより困難になり、且つ/又はより時間が掛かるということである。
【0007】
そのため、貴重な資産及びリソースへの立ち入りを制御するための自動化セキュリティ・システム及びプロセスの改善が当技術分野において求められている。一意の個人的な特徴に基づき迅速且つ正確な認証を実施することができる自動化セキュリティ・システムであって、多種多様なリソース及び資産への立ち入りを制御するように容易に具体化され得る自動化システムが、特に望ましいものである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下の段落は、以下の発明を実施するための形態を読み手に紹介することを目的としており、本開示の請求対象を定義又は限定するものではない。
【0009】
大まかに言えば、本開示は、顔生体認証を伴うセキュリティ・システムに関するものである。したがって、本開示は、少なくとも1つの態様において、また少なくとも1つの実施例において、セキュリティ・システムを提供し、このセキュリティ・システムは、
アクセス制御デバイスに提示する人の認証を受けてロックが解除されるように構成された電子ロック式アクセス制御デバイスと、
アクセス制御デバイスに結合された認証モジュールと、を備え、認証モジュールが、
指示デバイスと、
カメラに提示する人の顔の少なくとも一部の1番目の顔画像を取り込むように構成されたカメラと、
プロセッサと、プロセッサによってアクセス可能であるメモリとを備える中央コントローラであって、指示デバイス及びカメラに通信可能に結合され、メモリにはプログラム命令が格納されている、中央コントローラと、を備え、プログラム命令が、プロセッサによって実行されると、中央コントローラを、
人から1番目の認証トークンを受信し、1番目の認証トークンを認証することを含む、2段階認証プロセスのうちの1番目の認証段階を人に対して実施するように構成し、
複数の顔調整指示から1つを選択して、人に、カメラによって画像処理される際、少なくとも1つの顔特徴を調整するよう指示すること、
指示デバイスに選択された顔調整指示を送信すること、
人に指示デバイスを介して選択された顔調整指示を与えること、
人が送信した顔調整指示に従って少なくとも1つの顔特徴を調整している間に、人の2番目の顔画像を、カメラを介して取り込むこと、
中央コントローラにおいて、人の少なくとも1つの調整済み顔特徴を含む2番目の顔画像の少なくとも一部を受信すること、及び
2番目の顔画像の一部が、人の調整済み顔画像のデータストアから得られた人の対応する保存された認定済み、調整済みの顔画像と一致すると、人を認証すること、を含む、2段階認証プロセスのうちの2番目の認証段階を人に対して実施するように構成し、また
1番目及び2番目の認証段階で認証が成功すると、アクセス制御デバイスのロックを解除するように構成する。
【0010】
少なくとも1つの実施例において、2番目の認証段階が、1番目の段階で認証が成功した場合しか実施されないものであり得る。
【0011】
少なくとも1つの実施例において、カメラが、1番目の認証トークンを取り込み、受信するように構成されている。
【0012】
少なくとも1つの実施例において、認証モジュールが、1番目の認証トークンを受信するように構成されているさらなるデバイスであって、カメラ以外のデバイスである、さらなるデバイスを備え得る。
【0013】
少なくとも1つの実施例において、中央コントローラは、複数の保存された認定済み認証トークンを含むデータストアと通信することができ、1番目の認証段階には、受信した認証トークンと保存された認定済み認証トークンとの照合を実施することが含まれ、それぞれの保存された認定済み認証トークンが、人の調整済み顔特徴を含む保存された認定済み顔画像にリンクされ、中央コントローラが、2番目の認証段階において、取り込み調整済み顔画像と、1番目の認証トークンにリンクされ、人の調整済み顔特徴を含む保存された認定済み顔画像のうちの1つとの照合を実施するだけで、認証を実施するように構成されている。
【0014】
少なくとも1つの実施例において、中央コントローラが、与えられた顔調整指示において、1つ又は複数の顔調整に対応する1つ又は複数の顔調整を有する保存された認定済み顔画像を検索するように構成されている。
【0015】
少なくとも1つの実施例において、1番目の認証トークンとは、1Dバーコード又は2Dバーコードを含むことができる。
【0016】
少なくとも1つの実施例において、1番目の認証トークンは、カメラによって取り込まれた1番目の顔画像を含み、認証が、取り込まれた1番目の顔画像と、保存された認定済み顔画像を含むデータストアとの照合を実施することを含み得る。
【0017】
少なくとも1つの実施例において、カメラ又は指示デバイスが、電子ロック式アクセス制御デバイスにごく近接している。
【0018】
少なくとも1つの実施例において、指示デバイスが、視覚指示又は可聴指示を人に与えるように構成され得る。
【0019】
少なくとも1つの実施例において、視覚指示は、調整済み顔特徴を表す漫画を含むことができる。
【0020】
少なくとも1つの実施例において、視覚指示は、人に対して、その人の顔特徴のうちの少なくとも1つを調整するよう指示するテキスト指示を含むことができる。
【0021】
少なくとも1つの実施例において、中央コントローラが、それぞれ、1番目の認証段階を第1のスペースで、2番目の認証段階をそれとは異なる第2のスペースで、実施するように構成されている。
【0022】
少なくとも1つの実施例において、電子アクセス制御デバイスが、第1及び第2の電子アクセス制御構成要素を備え、第1の電子アクセス制御構成要素が1番目の認証段階で認証が成功したのを受けてロックが解除され、第2の電子アクセス制御構成要素が2番目の認証段階で認証が成功したのを受けてロックが解除される。
【0023】
少なくとも1つの実施例において、中央コントローラが、1番目及び/又は2番目の認証段階が選択された事前認可時間でも実施される場合しかアクセス制御デバイスのロックを解除しないように構成され得る。
【0024】
少なくとも1つの実施例において、電子アクセス制御デバイスが、人の体温を検出し、中央コントローラに結合されている温度検出デバイスをさらに含み得、中央コントローラが、人の検出された体温が事前規定の体温範囲内にあると、アクセス制御デバイスのロックを解除するように構成されている。
【0025】
少なくとも1つの実施例において、温度検出デバイスが、1番目及び2番目の認証段階の実施に続いて、人の体温を検出するように構成され得る。
【0026】
少なくとも1つの実施例において、事前規定の体温範囲が約36.5℃~約38.5℃の範囲であるとすることができる。
【0027】
別の態様において、本開示は、中央コントローラを備えるセキュリティ・システムの電子アクセス制御デバイスのロック解除のコンピュータ実施方法に関するものである。したがって、本開示は、少なくとも1つの態様において、セキュリティ・システムの電子アクセス制御デバイスのロック解除のコンピュータ実施方法であって、
カメラを介して、電子アクセス制御デバイスに近接して位置付けられている、カメラに提示された人の顔画像を取り込むことと、
その人に対して2段階認証プロセスのうちの1番目の認証段階を実施することであって、
人から1番目の認証トークンを受信すること、及び1番目の認証トークンを使用して提示された人を認証することを含む、1番目の認証段階を実施することと、
人に対して2段階認証プロセスのうちの2番目の認証段階を実施することであって、
複数の顔調整指示から1つを選択して、人に、カメラによって画像処理される際、少なくとも1つの顔特徴を調整するよう指示すること、
選択された顔調整指示を人に送信するよう指示デバイスを促すこと、
カメラを介して、人の顔画像を取り込み、送信された顔調整指示に従って少なくとも1つの顔特徴を調整すること、
調整済み顔特徴を含む2番目の顔画像の少なくとも一部を受信すること、及び
顔画像の一部が調整済み顔画像のデータストアからの人の対応する保存された画像部分と一致すると、人を認証すること、を含む2番目の認証段階を実施することと、
1番目及び2番目の認証段階において人の認証が成功したのを受けてアクセス制御デバイスのロックを解除することと、を含む、コンピュータ実施方法を提供する。
【0028】
少なくとも1つの実施例において、方法が、1番目の段階で認証が成功した場合しか2番目の認証段階を実施しないことを含む。
【0029】
少なくとも1つの実施例において、方法が、カメラを使用して、1番目の認証トークンを取り込み、受信することを含む。
【0030】
少なくとも1つの実施例において、方法が、1番目の認証トークンを受信するように構成されているさらなるデバイスであって、カメラ以外のデバイスである、さらなるデバイスを使用して、1番目の認証段階を実施することを含む。
【0031】
少なくとも1つの実施例において、1番目の認証段階が、受信した認証トークンと保存された認定済み認証トークンとの照合を実施することであって、それぞれ保存された認定済み認証トークンが人の調整済み顔特徴を含む保存された顔画像にリンクされている、照合を実施することを含み、2番目の段階における認証が、取り込まれた調整済み顔画像と、1番目の認証トークンにリンクされ、人の調整済み顔特徴を含む、保存された認定済み顔画像のうちの1つとの照合にのみ基づいて実施される。
【0032】
少なくとも1つの実施例において、方法は、与えられた顔調整指示において、1つ又は複数の顔調整に対応する1つ又は複数の顔調整を有する、保存された認定済み顔画像を検索することを含む。
【0033】
少なくとも1つの実施例において、1番目の認証トークンは、1Dバーコード又は2Dバーコードを含むことができる。
【0034】
少なくとも1つの実施例において、1番目の認証トークンは、カメラによって取り込まれた1番目の顔画像を含むことができ、認証は、取り込まれた1番目の顔画像と保存された認定済み顔画像を含むデータストアとの照合を実施することを含み得る。
【0035】
少なくとも1つの実施例において、カメラ又は指示デバイスが、電子ロック式アクセス制御デバイスにごく近接しているとすることができる。
【0036】
少なくとも1つの実施例において、方法が、指示デバイスを使用して、人に視覚指示又は可聴指示を与えることを含む。
【0037】
少なくとも1つの実施例において、視覚指示は、調整済み顔特徴を表す漫画を含むことができる。
【0038】
少なくとも1つの実施例において、視覚指示は、人が自分の顔特徴の少なくとも1つを調整するよう指示するテキスト指示を含むことができる。
【0039】
少なくとも1つの実施例において、それぞれ、第1の認証段階が第1のスペースで、2番目の認証段階がそれとは異なる第2のスペースで実施され得る。
【0040】
少なくとも1つの実施例において、電子アクセス制御デバイスが、第1及び第2の電子アクセス制御構成要素を備え得、方法が、1番目の認証段階において認証が成功したのを受けて第1の電子アクセス制御構成要素のロックを解除し、また2番目の認証段階において認証が成功したのを受けて第2の電子アクセス制御構成要素のロックを解除することを含む。
【0041】
少なくとも1つの実施例において、方法は、1番目及び/又は2番目の認証段階が、選択された事前認可時間でも実施される場合しか、アクセス制御デバイスのロックを解除しないことを含む。
【0042】
少なくとも1つの実施例において、電子アクセス制御デバイスが、温度検出デバイスをさらに含み得、方法が、温度検出デバイスを用いて人の体温を検出し、人の検出された体温が事前規定の体温範囲内にあると、アクセス制御デバイスのロックを解除することとをさらに含む。
【0043】
少なくとも1つの実施例において、方法が、第1及び第2の認証段階の実施に続いて、温度検出デバイスを使用して人の体温を検出することを含む。
【0044】
少なくとも1つの実施例において、事前規定の体温が、約36.5℃~約38.5℃の範囲であるとすることができる。
【0045】
本開示の他の特徴及び利点は、以下の発明を実施するための形態から明らかになるであろう。しかし、本開示の趣旨及び範囲内の様々な変更及び修正が発明を実施するための形態から当業者には明らかになるため、発明を実施するための形態が、本開示のいくつかの実装形態を示す一方で、単に例示として与えられているものであることが分かるはずである。
【0046】
以下に提供する節において、本開示を、例として、添付図に関係して説明する。本明細書に提供される図は、実施例の実例のより良い理解のために、また、様々な実施例がどのように実施され得るかをより明確に示すために提供されるものである。図は、本開示を限定することを意図したものではない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】本開示のある実施例の実例による、電子アクセス制御デバイスを備えるセキュリティ・システムの概略図である。
【
図2】本開示の一実施例の実例による、電子ロック式アクセス制御デバイスの概略図である。
【
図3A】本開示の一実施例の実例による、顔画像(
図3A)と調整済み顔特徴を含む顔画像(
図3B)との図である。
【
図3B】本開示の一実施例の実例による、顔画像(
図3A)と調整済み顔特徴を含む顔画像(
図3B)との図である。
【
図4】本開示の一実施例の実例の一態様による、データストアに保存されている認証トークンの概略図である。
【
図5】本開示の一実施例の実例による、セキュリティ・システムの電子ロック式アクセス制御デバイスのロック解除方法のフローチャートである。
【
図6】本明細書の教示による、電子アクセス制御デバイスを備えるセキュリティ・システムの別の実施例の実例である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、様々なシステム及びプロセスを説明して、各請求対象の実装形態又は実施例の一実例を提供する。以下に記載の実装形態又は実施例は、いずれかの請求項に記載の発明の対象を限定するものではなく、いずれかの請求項に記載の対象も、以下に記載のものとは異なる方法、システム、デバイス、組立体、プロセス、又は装置を対象にし得る。請求項に記載の発明の対象は、以下に記載のいずれか1つのシステム、方法、デバイス、装置、組立体、又はプロセスの特徴の全てを有するシステム又はプロセスにも、或いは以下に記載のシステム、方法、デバイス、装置、組立体、又はプロセスのうちの複数又は全てに共通する特徴にも限定されるものではない。以下に記載のシステム又はプロセスが、いずれかの請求項に記載の発明の対象の実装形態でも実施例でもない可能性がある。以下に記載のシステム又はプロセスにおいて開示される発明の対象のうち、この明細書で請求されていないものは、例えば、継続特許出願など別の保護手段の発明の対象となる可能性があり、また、出願者、発明者、又は所有者は、この明細書での開示により、このようないずれかの発明の対象も放棄することも、否認することも、公衆に捧げることも意図してはいない。
【0049】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される際、「a」、「an」、及び「the」などの単数形は、文脈上、明らかに他を示していない限り、複数形照応を含み、その逆もまた同様である。この明細書全体を通して、表示の整数又は整数群が、1つ又は複数の他の非表示の整数又は整数群を含み得るように、特に断りのない限り、「comprise(備える)」、「comprises(備える)」、及び「comprising(備える)」という用語は、排他的ではなく包括的に使用される。
【0050】
「or(又は)」という用語は、例えば、「either(いずれか)」で修飾されない限り、包括的である。
【0051】
本明細書では、幾何学的パラメータ、例えば距離などに対して範囲が使用されている場合、範囲の全ての組み合わせ及び下位組み合わせ、並びにそれにおける特定の実装形態が含まれることが意図されている。運用実例以外の場合、又は特に断りがある場合、本明細書で使用される成分又は反応条件の数量を表す全ての数字が、全ての例で「about(約)」という用語によって修飾されていると理解すべきである。数値又は数値範囲を言うときの「about(約)」という用語は、言われている数値又は数値範囲が、実験的変動性の範囲内(又は統計的実験誤差の範囲内)での近似値であることを意味し、したがって、文脈上、すぐに分かるように、数値又は数値範囲は、表示の数値又は数値範囲の1%~15%で変動する可能性がある。また、本明細書に記載の値範囲は、その範囲の限界値、及び所与の範囲内の中間値又は下位範囲を具体的に含むことが意図されており、このような中間値及び下位範囲は全て個別に具体的に開示している(例えば、1~5の範囲には、1、1.5、2、2.75、3、3.90、4、及び5が含まれる)。同様に、本明細書で用語を修飾するのに使用される「substantially(実質上)」及び「approximately(大体)」などの他の程度用語は、最終結果が大きく変わらないような、修飾された用語の理に適った逸脱程度を意味することが分かる。このような程度用語は、この逸脱がそれが修飾する用語の意味を打ち消さない場合、修飾された用語の逸脱を含むと解釈されるべきである。
【0052】
別段の定めがない限り、本明細書に記載の定式と併用される科学用語及び技術用語には、通常、当業者には分かる意味があるものとする。本明細書で使用される専門用語は、単に特定の実装形態を説明するだけのものであり、特許請求の範囲のみによって定義される本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0053】
それぞれの個々の出版物、特許、又は特許出願がその全体が参照により組み込まれると示されているのと同じ程度まで、全ての出版物、特許、及び特許出願は、本明細書にその全体が参照により組み込まれている。
【0054】
定義
本明細書で同じ意味で使用される際の「automated system(自動化システム)」又は「system(システム)」は、デバイス、又は複数のデバイスの構成を指すものであり、このデバイスは、デバイスとしては、任意のパーソナル・コンピュータ、ディスクトップ・コンピュータ、ハンドヘルド・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、セルフォン・コンピュータ、スマートフォン・コンピュータ、若しくは他の適切な電子デバイス、又は複数のデバイスが挙げられるが、それらに限定されるわけではない場合に、機械実行可能プログラム命令を実行することができる1つ又は複数の電子処理要素を備える。
【0055】
本明細書に教示に従って記載のシステム、デバイス、又は方法の実施例の実例の一部がハードウェア又はソフトウェアの組み合わせとして具体化され得る。例えば、本明細書に記載の実施例の一部は、それぞれが少なくとも1つの処理要素、及び少なくとも1つのデータ記憶要素(揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含む)を備える、1つ又は複数のプログラマブル・デバイスにおいて実行される、1つ又は複数のコンピュータ・プログラムを使用することによって、少なくとも部分的に具体化され得る。このようなデバイスは、本明細書に定義の少なくとも1つの入力デバイス及び少なくとも1つの出力デバイスも備え得る。
【0056】
オブジェクト指向プログラミングなどの上位手続き型言語で記述されるソフトウェアを介して具体化され得る、本明細書に記載の実施例の少なくとも一部を具体化するのに使用されるいくつかの要素があり得ることも分かるはずである。プログラム・コードは、MATLAB(商標)、Visual Basic、Fortran、C、C++、又は他の任意の適切なプログラミング言語で記述され得、オブジェクト指向プログラミングにおいて当業者に知られているように、モジュール又はクラスを含み得る。これに対する代替として又は追加として、ソフトウェアを介して具体化されるこのような要素のうちのいくつかは、必要に応じて、アセンブリ言語、機械言語、又はファームウェアで記述され得る。
【0057】
本明細書に記載の実施例のうちの少なくとも1つを具体化するのに使用されるソフトウェア・プログラムのうちの少なくともいくつかは、記憶媒体(例えば、ROM、磁気ディスク、光ディスクなどであるがこれらに限定されるわけではない、コンピュータ可読媒体)、又は汎用プログラマブル・デバイス若しくは特殊目的プログラマブル・デバイスによって可読であるデバイスに格納され得る。ソフトウェア・プログラム・コードは、プログラマブル・デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって読み取られると、少なくとも1つのプロセッサを、本明細書に記載の方法のうちの少なくとも1つを実施するために、新しい具体的な事前規定の方式で作動するように構成する。
【0058】
また、本明細書に記載の実施例のシステム及び方法に対応しているプログラムのうちの少なくともいくつかは、1つ又は複数のプロセッサに対する、プログラム・コード又はプログラム命令などのコンピュータ使用可能/可読命令を担うコンピュータ可読媒体を含むコンピュータ・プログラム製品において流通させることができる。プログラム・コードは、製造時にプレインストールされ、埋め込まれてもよく、且つ/又はすでに展開しているコンピューティング・システムに対するアップデートとして後でインストールされてもよい。媒体は、例えば、1つ又は複数のディスケット、コンパクト・ディスク、テープ、チップ、USBキー、外部ハード・ドライブ、磁気媒体記憶域、電子媒体記憶域、タブレット(例えば、iPad)アプリ、又はスマートフォン(例えば、iPhone)アプリなどであるが、これに限定されるわけではない非一時的形態を含む、様々な形態で設けられ得る。代替実施例において、媒体は、以下に限定されるわけではないが、例えば、有線送信、衛星送信、インターネット送信(例えば、ダウンロード)、媒体、またデジタル信号、アナログ信号などに対しては、一過性の性質であり得る。コンピュータ使用可能命令も、コンパイル・コード及び非コンパイル・コードを含む、様々な形態であってもよい。
【0059】
本明細書で使用される際の「coupled(結合された)」という用語は、その用語が使用される文脈に応じていくつかの異なる意味をもつことがある。例えば、coupled(結合された)という用語は、それが使用される文脈に応じて、すなわち、物理的なレイアウトを記述するか、又は場合によってはデータの送信を記述するかに応じて、機械的又は電気的な意味合いをもつことがある。例えば、文脈に応じて、coupled(結合された)という用語は、2つの要素又はデバイスが、物理的又は電気的に直接互いに接続されるか、又は、例えば、以下に限定されるわけではないが、電線、非アクティブ回路要素(例えば、抵抗器)などの物理的又は電気的要素を介して、1つ又は複数の中間要素又はデバイスを通して互いに接続されることを示すことができる。
【0060】
本明細書で使用される際の「input device(入力デバイス)」という用語は、情報を入力するのに使用される任意のユーザ操作可能なデバイスを指し、端末、タッチ・スクリーン、キーボード、マウス、マウス・パッド、トラッカー・ボール、ジョイスティック、マイク、音声認識システム、ライト・ペン、カメラ、バーコードリーダーや磁気インク文字認識デバイスなどのデータ入力デバイス、センサ、又は入力データを受信することができる他の任意のコンピューティング・ユニット、のうちの1つ又は複数を含むが、これらに限定されるわけではない。実施例によっては、入力デバイスとしては、テレビ若しくは液晶ディスプレイ(LCD: Liquid Crystal Display)、発光ダイオード(LED:Light-Emitting Diode)バックライト付きディスプレイ、又は携帯電話ディスプレイなど、2次元ディススプレイを挙げることができ、これらは、例えばタッチ・スクリーンでユーザからの入力を受信することができる。ユーザは、例えば、安全管理者、作業現場のオペレータ又は管理者などを含む、任意のユーザ又はオペレータであり得る。
【0061】
本明細書で使用される際の「output device(出力デバイス)」という用語は、情報を出力するのに使用される任意のデバイスを指し、表示端末、スクリーン、プリンタ(例えば、レーザ、インクジェット、ドット・マトリックスなど)、プロッタなどのハードコピー出力デバイス、スピーカ、ヘッドフォン、電子記憶装置、別のデバイスと通信し得る無線などの通信デバイス、又は他の任意のコンピューティング・ユニット、のうちの1つ又は複数を含むが、これらに限定されるわけではない。出力デバイスとしては、テレビ若しくは液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)バックライト付きディスプレイ、及び/又は携帯電話のディスプレイなどの2次元ディスプレイも挙げることができ、これらは、ユーザ閲覧可能フォーマットで出力データを提供することができる。
【0062】
システムの汎用実装形態
本明細書でこれまで述べたように、本開示は、生体認証を伴う自動化セキュリティ・システム及びプロセスに関するものである。自動化セキュリティ・システム及びプロセスは、認められた人しかロック式アクセス制御デバイスを介してアクセスを得ることができないように、ロック式アクセス制御デバイスを介して貴重なリソースへのアクセスを制御するように具体化され得る。具体的には、本開示のシステム及びプロセスは、顔生体情報に基づく認証を伴う。このシステムは、認証済み顔画像のコピーを提示する詐欺師又はハッカーを、例えばその写真に基づいて同定するように構成され得、このような詐欺師又はハッカーに対してアクセスを拒否することができる。また、本システムは、顔認識段階を実施するのに必要とされる演算処理の量を制限し、且つ/又は、人が似たような顔特徴を認証の際に提示する結果としてのエラーを制限するように構成され得る。これらなどの有利な面により、本明細書に開示のシステムは、貴重なリソースをそれへの不正なアクセスから保護するのに役立つものになる。
【0063】
したがって、本開示は、少なくとも1つの態様において、セキュリティ・システムの少なくとも1つの実施例を提供し、セキュリティ・システムは、
アクセス制御デバイスに提示する人の認証を受けてロックが解除されるように構成された電子ロック式アクセス制御デバイスと、
アクセス制御デバイスに結合された認証モジュールと、を備え、認証モジュールが、
指示デバイスと、
カメラに提示する人の顔画像の少なくとも一部を取り込むように構成されたカメラと、
プロセッサと、プロセッサによってアクセス可能であるメモリとを備える中央コントローラであって、指示デバイス及びカメラに通信可能に結合され、メモリにはプログラム命令が格納されている、中央コントローラと、を備え、プログラム命令が、プロセッサによって実行されると、中央コントローラを、
1番目の認証トークンを受信し、1番目の認証トークンを認証することを含む、2段階認証プロセスのうちの1番目の認証段階を人に対して実施するように構成し、
複数の顔調整指示から1つを選択して、人に、カメラによって画像処理される際、少なくとも1つの顔特徴を調整するよう指示すること、
選択された顔調整指示を指示デバイスに送信すること、
人に指示デバイスを介して選択された顔調整指示を送信すること、
送信した顔調整指示に従って少なくとも1つの顔特徴を調整している人の顔画像を、カメラを介して取り込むこと、
中央コントローラにおいて、人の少なくとも1つの調整済み顔特徴を含む顔画像の少なくとも一部を受信すること、及び
顔画像の一部が、人の調整済み顔画像のデータストアからの人の対応する保存された画像部分と一致すると、人を認証すること、を含む、2段階認証プロセスのうちの2番目の認証段階を人に対して実施するように構成し、また
1番目及び2番目の認証段階で認証が成功するとアクセス制御デバイスのロックを解除するように構成する。
【0064】
本開示による、セキュリティ・システムの実施例の一実例を
図1に示す。したがって、ここで
図1を参照して、本開示は、実施例の一実例において、フェンス110又は他の囲みによって、外部スペース117から仕切られた仕事場115への立ち入りを制限するセキュリティ・システム100を提供する。仕事場115には運用資産、すなわち手押し車107a、107b、及びコンピューティング・デバイス106が入っている。本開示の様々な実施例によると、例として仕事場115に相当するスペース、また例として手押し車107a、107b及びコンピューティング・デバイス106に相当する資産は、任意の仕事場、又は自宅スペースを含む任意の私的空間を含む、そこへの立ち入りを制御することを望む任意のスペースであり得る。さらに、資産は、例えば、機器、ドキュメント、又は通貨などの任意の物理的資産であり得る。また、資産は、個人情報、銀行取引情報、電子ユーザ・プロフィール情報などの電子情報でもあり得る。仕事場115は、例えば、壁、フェンス、バリケード、レール、生垣、又は他の任意の隔壁構造体などでそのスペースの周辺を画定する任意の立ち入り制限構造体によって外部スペース117から仕切られ得る、建物又は範囲などであるがこれらに限定されるわけではない物理的空間であり得る。他の実施例において、仕事場115は、仮想空間、例えば、コンピュータ端末などの入力デバイスを介してアクセス可能な情報が入っている、電子ドメイン又は電子スペースでもあり得る。したがって、例えば、仕事場115は、実施例によっては、現金自動預払機(ATM:Automatic Teller Machine)を介してそれへのアクセスを求める人の電子銀行取引情報を含むコンピュータ・ドメインであり得る。本開示が、特定のスペース、仕事場若しくは私的空間、又はそこに入っていて、本開示のセキュリティ・システムを使用して近づくことができる資産に限定されるものではないことを理解されたい。本開示のセキュリティ・システムは、任意のスペース及びそこに入っている如何なる資産に関連して具体化され得る。
【0065】
なお
図1を参照すると、人105a及び105bは、開閉式ゲート215を電子式にロック解除することによって外部スペース117から仕事場115へ入れるようになっている。この点に関して、開閉式ゲート215は、電子ロック式アクセス制御デバイス200の一部である。開閉式ゲート215のロック及びロック解除は、中央コントローラ145、カメラ205、及び指示デバイス210を備える認証モジュール109によって制御され、これは
図2を参照しながら以下にさらに述べる。中央コントローラ145とは、プロセッサと、プログラム命令を格納しているメモリとを含むサーバのことである。中央コントローラ145は、ネットワーク130を介して電子ロック式アクセス制御デバイス200に電子式に結合されている。認証モジュール109は、入力デバイス140及び出力デバイス150をさらに備え、これらのそれぞれは、それぞれ、中央コントローラ145への入力を可能にするように中央コントローラ145に結合され、中央コントローラ145のオペレータが望むように、中央コントローラ145を操作し、中央コントローラ145から出力を受信する。
【0066】
中央コントローラ145は、当業者には分かっている中央コントローラ145の要件に応じて、十分な処理パワーを与えることができる適切な任意のコンピュータ・プロセッサを備える。中央コントローラ145は、1つのプロセッサを含み得る。代替として、中央コントローラ145によって使用される複数のプロセッサがあってもよく、これらのプロセッサは、並行して働き、特定の機能を果たすことができる。代替の実施例において、中央コントローラに145によって提供される機能のうちのいくつかを提供するのに特化型ハードウェアが使用され得る。
【0067】
中央コントローラ145は、中央コントローラ145が他のデバイス又はコンピュータと通信するのを可能にするポート及び/又はデバイスを含み得る。場合によっては、これには、シリアル・ポート、パラレル・ポート、又はUSB接続性をもたらすユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)のうちの少なくとも1つを挙げることができる。中央コントローラ145は、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN:Local Area Network)、イーサネット(登録商標)、ファイアウェア、モデム、又はデジタル加入者線接続のうちの少なくとも1つも含み得る。例えば、中央コントローラ145は、イーサネット(登録商標)又は802.11×アダプタなどの標準ネットワーク・アダプタを含み得る。実施例によっては、中央コントローラ145は、IEEE802.11a、802.11b、802.11g、又は802.11nなどの規格に従って、CDMA、GSM、GPRS、又はBluetoothプロトコルを活かして通信する無線を含み得る。これらの要素の様々な組み合わせが、中央コントローラ145に組み込まれても、中央コントローラ145によって使用されてもよい。
【0068】
中央コントローラ145に含まれているデータストア114としては、RAM、ROM、1つ又は複数のハード・ドライブ、1つ又は複数のフラッシュ・ドライブ、又はディスク・ドライブなどのいくつかの他の適切なデータ記憶素子などを挙げることができる。データストア114は、オペレーティング・システム用のプログラム命令、様々なアプリケーション用のプログラム・コード、及び1つ又は複数のデータベースを格納することができる。プログラムは、プログラム・コードを含み、このプログラム・コードは、実行されると、中央コントローラ145を、セキュリティ・システム100用の様々な機能、ツール、プロセス、及び方法を具体化するのに特定の方式で働くように構成する。例えば、プログラム・コードとしては、その実例が
図5に示されている、本明細書の教示に従って様々な方法を実施する際のソフトウェア命令を挙げることができる。データストア114は、様々な動作パラメータ、認証トークン、及び/又は認証結果も保存することができる。実施例によっては、データストア114は、中央コントローラ145によってリモートからアクセス可能である別個のデバイスであってもよく、この場合、データストア114に保存されるとしてこれまで述べた特定の要素が、代替として又は追加として、中央コントローラ145のメモリに保存されてもよい。
【0069】
ここで
図2、
図3A、及び
図3Bを参照すると、
図2には、仕事場115の周辺にあり、この周辺が外部スペース117から仕事場115を分けている、電子ロック式アクセス制御デバイス200が示されている。電子ロック式アクセス制御デバイス200は、回転式ゲート・ヒンジ要素217を有する開閉式ゲート215、及びゲート指示構造体216a、216bを備える。電子ロック式アクセス制御デバイス200は、お分かりのように、ネットワーク130を介して中央制御ユニット145に結合されている。開閉式ゲート215を
図1に示すようなロックされた閉状態から、
図2示すような開状態に移行させるために、中央コントローラ145は、例えば、合わさって電子ロック230と成る、電磁インターロッキング要素であり得る、電子式インターロッキング要素230a及び230bを解除して、それにより開閉式ゲート215が開くか又は閉じることを可能にする信号をアクセス制御デバイス200に送信することができる。
【0070】
セキュリティ・システム100は、通路119を介して外部スペース117から仕事場115に入ることを望んでいる人の認証が成功したのを受けて、開閉式ゲート215のロックが解除されるように、さらに構成されている。開閉式ゲート215が閉状態から開かれると(
図1に示す)、
図2で分かるように、通路119が形成される。したがって、言い換えれば、セキュリティ・システム100は、仕事場115に入ることを認める前に、外部スペース117から仕事場115に入ることを望んでいる人の認証を要求するように構成されている。このように、仕事場115への立ち入りは、セキュリティ・システム100の所有者又はオペレータによって制御し制限され得る。これには、以下でさらに述べるように、特定の人には仕事場115への立ち入りを与えるが他の人には与えないことと、特定の時間帯での仕事場115への立ち入りを特定の人には与えるが他の人には与えない、例えば、選択週での仕事場115への立ち入り、又は日中の仕事場115への立ち入りを与えることと、が含まれる。
【0071】
セキュリティ・システム100は、2段階認証プロセスを実施するようにさらに構成されている。最初に、仕事場115に入ることを望んでいる人が、ロック状態で閉じている開閉式ゲート215に近づく。次に、その人は、1番目の認証トークンを提示する。本明細書で使用される際の「認証トークン」とは、生体特徴を含む任意の特徴集合を含み、提示者を同定する目的でセキュリティ・システムによって受け入れられる任意の媒体に含まれる、対象物を指すものである。実施例によっては、1番目の認証トークンとは、IDカード、例えば1次元(1D)線形バーコード又は2次元(2D)バーコード、例えばQRコード、DataMatrix、又はPDF417が入っているIDカードのことである。このようなバーコードとしては、場合に応じて、例えば、順方向誤り訂正(FEC:Forward Error Correction)ベースのコード、又はReed-Solomonベースのコードなどの誤り訂正コードを挙げることができる。
【0072】
また
図1及び
図2を参照すると、1番目の認証トークン上の情報の一部又は全てが開閉式ゲート215に近接して設置されたカメラ205によって提示され、取り込まれる。この点に関して、カメラ205が、開閉式ゲート215から数メートル、又は数十メートル以内に設置されているのが好ましい、ことが分かる。実施例によっては、カメラ205だけでなく指示デバイス210(以下に述べるように、これも開閉式ゲート215に近接して設置されている)も、例えば、ゲート支持構造体216a、216b内に又はそれに付着して、開閉式ゲート215を含む構造体と一体化している。他の実施例において、1番目の認証トークンを受信することができる別のカメラ又は他のデバイス、例えば、開閉式ゲート215の近位内に置かれたスキャナが、1番目のトークンを提示するのに使用され得る。明確になるように、1番目の認証トークンを受信するのに使用されるデバイスとしては、1番目の認証トークンのフォーマットに適合しているデバイスが選択され、すなわち、このデバイスは、1番目の認証トークンから認証目的に該当する情報を得ることができるように構成され、選択した1番目の認証トークンの物性に応じて変わり得る(例えば、トークンがその表面にバーコードが付いたIDカードであろうが、バーコード又は他の同定データが入っている埋め込みチップを有するIDカードであろうが関係なく)。したがって、デバイスは、その取得のため1番目の認証トークンのフォーマットに合わせて選択された、スキャナ、チップ・リーダー、カメラなどであってもよい。
【0073】
少なくとも1つの実施例において、1番目の認証トークンとしては、例えば、指紋又は顔生体特徴を含む、生体特徴が挙げられる。このような生体特徴は、1番目の認証トークンを携帯している人の視覚画像、例えば顔画像の形態で取り込まれ得る。この点に関して、「facial image(顔画像)」という用語は、人の顔の全体又は人の顔の一部の画像を意味するものである。また
図1及び
図2を参照すると、顔画像は、人が提示スペース117b内に自らを置いた後にカメラ205によって取り込まれ得る。この顔画像は、1番目の認証トークンとされる場合もある。実装例によっては、人が、行動を起こすことによって、例えば、カメラ205に結合され、また例えば、カメラ205にごく近接して設置された開始ボタンを押すことにより、カメラ205に提示者の顔画像を取り込むよう促すことによって、1番目の認証段階を開始することができる、ことが分かる。他の実施例において、カメラ205は、人が提示スペース117bに入るとそれを検出ことができるセンサを含み得、またカメラ205は、提示スペース117bでの人の検出を受けて顔画像を自動的に取り込むことができる。この場合、取り込み顔画像は、1番目の認証トークンである。
【0074】
カメラ205は、取り込んだ1番目の認証トークンを中央コントローラ145に送信する。中央コントローラ145は、メモリ構成要素のデータストア114内に保存された、仕事場115への立ち入りが認められた全員の認証トークンにアクセスするように構成されている。保存された認証トークンは、例えば、セキュリティ・システム100の人間の管理オペレータによって操作される、入力デバイス140を介して中央コントローラ145のメモリ構成要素のデータストア114における保存に向けて入力され得る。データストア114へのこのような認証トークンのこのような入力を受けて、認証トークンは、保存された認定済み認証トークンと成る。このように、データストア114は、複数の保存された認定済み認証トークンを含むように構成され得、例えば、数百、数千、数万、又はそれより多い保存された認定済み認証トークンを含むことができる。したがって、また
図1を参照すると、労働者105aと105bとで別々の認証トークンが、データストア114に保存され得ることが分かるであろう。データベース114内で、保存された認証トークンが、通常、労働者105a若しくは105bの個人情報、例えば、名前、誕生日、電話番号などにリンクされるのが好ましい。これによって、セキュリティ・システム100の所有者又はオペレータは、例えば、スペース115への立ち入りが拒否された場合、また労働者105a若しくは105b、又はセキュリティ・システム100の所有者若しくはオペレータが拒否された立ち入りの原因を調べたいと思う場合、労働者105a又は105bを同定することができる。
【0075】
1番目の認証段階を実施するために、中央コントローラ145が、提示スペース117bで自らを提示している人から取り込まれた1番目の認証トークンをデータストア114に保存された認定済み認証トークンと比較するように構成されている。この点に関して、取り込まれた1番目の認証トークンのフォーマットに応じて、1番目の認証トークンの様々な特徴がデータストア114にある認証トークンと比較され得る。例えば、認証トークンとして1Dバーコード又は2Dバーコードが使用される、その実施例では、視覚バターン(例えば、1Dバーコードでは、バー個数、バーサイズ、バー間の相対距離)を含む提示されたバーコードの特徴が保存された認定済み認証トークンのバーコードの特徴と比較される。中央コントローラ145は、データストア114に保存された認定済み認証トークンにあるバーコードを、提示されたバーコードの特徴と同一である特徴と見なし、それにより2つのバーコード間の一致を確立するように構成されている。この点に関して、中央コントローラ145を構成する機械実行可能プログラム・コードが当業者によく知られており、これには、例えば、Google(登録商標)ZXingバーコード走査ソフトウェア(http://code.google.com/p/zxing/)、Apple(登録商標)Scan for iPhone、Optiscan、QRafter、ScanLife、I-Nigma、Quickmark、Kaywa Reader、Nokia(登録商標)Barcode Reader、Blackberry(登録商標)Messenger、Esponce(登録商標)QR Reader、及び/又は同様のものが挙げられる。
【0076】
1番目の認証トークンとして、取り込み顔画像又はその一部が挙げられる、その実施例では、1番目の認証段階には、異なる顔特徴に基づき、取り込み顔画像と、データストア114に保存されている顔画像を含む保存された認定済み認証トークンとのあり得る一致を見極めることが含まれる。このような一致は、例えば
図3Aに示すような顔形状に基づくものであり得、この顔形状には、例えば、顔特徴を画定する形状実例に相当する、右目瞳孔310と左目瞳孔305との瞳孔間間隔d1、右目瞳孔310と鼻先315との間隔d2、鼻先315と唇320との間隔d3、及びd1とd2とで画定された角度a1の測定値のうちの1つが含まれ得るがこれらに限定されるわけではない。当技術分野では、取り込み画像における提示された顔特徴と保存された画像における顔特徴との一致に基づく同定を可能にする他の適切な方法及び技法が知られており、これには、例えば、参照により本明細に含まれている米国特許第8,406,484号に記載の方法及び技法が挙げられる。また、顔特性のニューラル・ネットワークベースのパターン照合が、単独でも、顔形状ベースの照合との組み合わせでも使用され得る(参照:例えば、参照により本明細書に含まれている米国特許第10,333,714号)。
【0077】
保存された認定済み認証トークンと1番目の認証トークンとの一致が見られない場合、立ち入りが拒否され、開閉式ゲート215は、ロック状態で閉じたままである。その一方、保存された認定済み認証トークンと1番目の認証トークンとの一致が確立されると、中央コントローラ145が、顔調整指示を指示デバイス210に送信し、今度は指示デバイス210がこの顔調整指示を提示者に送信することを含む2番目の認証段階を実施する。
【0078】
カメラ205に類似する指示デバイス210は、開閉式ゲート215に近接して設置され、視覚指示又は可聴指示を含む、顔調整指示を提示者に送信することができる任意のデバイスであり得、例えば、2次元ディスプレイ、LCDディスプレイ、例えば、又はオーディオスピーカを含む。視覚指示としては、テキストベースの指示又は画像ベースの指示、例えばその左目305を閉じるよう人301に指示するのに使用される画像である、
図3Bに示すものなどの漫画指示が挙げられる。このような顔調整指示が、好ましくは無作為に、2番目の認証段階時に提示者の1つ又は複数の顔特徴を調整するよう指示する複数のあり得る顔調整指示から選択される。この顔特徴指示としては、例えば、右目を閉じる、左目を閉じる、口を開く、顔をしかめる、笑うなどといった顔調整指示が挙げられる。次に、カメラ205が、提示者の顔画像を取り込み、顔調整指示に従って調整された少なくとも1つの顔特徴を表示する。画像取り込みの後、カメラ205は、少なくとも1つの調整済み顔特徴を表す取り込み顔画像を中央コントローラ145に送信する。中央コントローラ145は、その人の少なくとも1つの調整済み顔特徴を示す保存された認定済み顔画像を有するデータストア114にアクセスすることができる。この認証段階では、中央コントローラ145は、少なくとも1つの調整済み顔画像、例えば左目を閉じた提示者の画像を、提示者の調整済み顔特徴画像の保存された認定済み画像と比較する。一致が見られないと、立ち入りが拒否され、開閉式ゲート215がロック状態で閉じたままである。保存された認定済み顔画像のうちの1枚と、少なくとも1つの調整済み顔特徴を表す取り込み顔画像との一致が成立し得ると、中央コントローラ145が、電子ロック230を解除する信号を送信し、それにより、ゲート215を開くようにさせ、仕事場115に入るのを人に許す。実施例によっては、例えば、顔をしかめる、左目を閉じるといった調整済み顔特徴を表示するよう指示する複数の顔調整指示が送信され得、これにより、2回以上(すなわちN)の2番目の認証段階の実施をもたらし得ることが分かる。この場合、2番目の認証段階は、N回実施され、提示者の少なくとも1つの調整済み顔特徴を表示するN枚の取り込み画像が、提示者の少なくとも1つの調整済み顔特徴を表すN枚の保存された認定済み顔画像に一致すると、2番目の認証段階が成功する。
【0079】
少なくとも1つの実施例において、
図4にさらに示すように、調整済み顔特徴を含む保存された認定済み顔画像は、データストア114内の1番目の保存された認証トークンにリンクされる。
図4では、人410及び人415に関係する認証情報が入っているデータストア405の概略図を示す。1番目の認証トークンに対応する保存された認定済み認証トークンに相当するバーコード410cが、人410の調整済み顔特徴(顔画像410aでは閉じた左目、また顔画像410bではしかめ面)に相当する調整済み顔特徴410a及び410bを含む認定済み顔画像にリンクされる。バーコード410cと認定済み顔画像410a及び410bは、データストア・レコード405a内に入っている。1番目の認証トークンに対応する別の保存された認定済み認証トークンに相当するバーコード415cは、人415の調整済み顔特徴415a及び415b(顔画像415aでは閉じた左目、また顔画像415bではしかめ面)を含む認定済み顔画像にリンクされる。バーコード410cと認定済み顔画像410a及び410bとは、データストアレコード405b内に入っている。
【0080】
中央コントローラ145は、バーコード410cにリンクされた保存された認定証済顔画像410a及び410bとのみ、人410の調整済み顔特徴を含む受信した顔画像を比較し、バーコード415cにリンクされた、調整済み顔特徴を含む保存された認定済み顔画像415a及び415b、又は調整済み顔特徴を含む他の保存された認定済み顔画像(図示せず)とは比較しないことによって、2番目の認証段階を実施するように構成されている。実施例のある実例において、中央コントローラ145は、調整済み顔特徴を含む保存された認定済み顔画像とのみ受信した顔画像を比較することによって2番目の認証段階を実施するように構成され、この顔調整は、認証時に自らを提示している人に指示デバイス210によって与えられる1つ又は複数の顔調整指示に対応している。したがって、例えば、指示デバイス210が、その左目を閉じることによって調整済み顔特徴を提示するよう指示する顔特徴調整指示を人410に与えた場合、中央コントローラ145は、認定済み顔画像410a及び410bを検索する。それにより、中央コントローラ145は、顔画像410aを顔調整指示に対応すると見なし、取り込み画像と、調整済み顔特徴410a及び410bを含む認定済み顔画像との比較が、認定済み顔画像410aだけ使用し、認定済み顔画像410bは使用しないで実施される。このように、2番目の認証段階を実施するのに必要とされるコンピュータ処理能力は、全ての保存された顔画像、すなわち、調整済み顔特徴を含む全ての認定済みの人に属する顔画像との比較を必要とする認証段階よりもかなり低いものである。また、中央コントローラ145が、認証が全ての保存された画像との比較をしなくても済むように2番目の認証段階を実施するように構成されているので、同様の顔特徴がある人の認証に正しく決着を付けることができないことに起因するセキュリティ・システムの不具合が起こる可能性は低い。同時に、1番目の認証トークンを不正使用した詐欺師は、自分が画像取り込み時に特定の調整済み顔画像を得るように実施されるはずである選択された顔画像指示に対応する様々な調整済み顔特徴を含む認定済みの人の画像を持っていないので、詐欺師が2番目の認証段階に合格し損ねてからは、立ち入ることはできない。同様に、写真で正式認定者の画像を1枚しか提示できない詐欺師も、2番目の認証段階に失敗することになる。
【0081】
実施例によっては、認証トークンは、仕事場115への常時の立ち入りを与えるものであり得る。他の実施例では、認証トークンは、例えば特定の選択週に仕事場115への一時的な立ち入りを与える、又は日中の立ち入りしか与えないものであり得る。この点に関して、1番目の認証段階及び/2番目の認証段階が受け入れられる事前認可の選択時間に仕事場115への立ち入りを求める人によって実施される場合しか仕事場115への立ち入りが与えられないように中央コントローラ145が構成され得る。これに対して、人が受け入れられる事前認可の時間以外の時間に仕事場115への立ち入りを求めると、立ち入りが拒否される。したがって、1番目の認証段階及び/2番目の認証段階が実施されると、人による立ち入りのそのときの時間が、この特定の人に対して保存され、その人に対するバーコードにリンクされている事前認可の選択時間と比較され得る。事前認可の時間は、例えば、セキュリティ・システム100の人間管理オペレータによって操作される、入力デバイス140を介して中央コントローラ145のメモリ構成要素のデータベース114への保存に向けて、労働者105a及び105bに対して入力され得る。したがって、例として、労働者105aが夜間ではなく日中に仕事場115に立ち入ることが認められている一方、労働者105bがいつでも仕事場115に立ち入ることが認められている場合、労働者105aと105bとはそれぞれ、例えば午後11時に認証プロセスを開始すると、セキュリティ・システム100は、労働者105aには仕事場115への立ち入りを拒否する一方、労働者105bには立ち入りを認めることができる。このように、セキュリティ・システム100は、仕事場115への立ち入りを時間的に制御するように構成され得る。
【0082】
また
図2を参照すると、少なくとも1つの実施例において、認証モジュール109が、中央コントローラ145に結合された温度検出デバイス240を含むように構成され得る。温度検出デバイス240は、提示スペース117b内にいる人410の体温を検出するように設置、構成されている。温度検出デバイス240は、例えば、人410の指と温度センサ241との物理的接触によって、そこに含まれている温度センサと提示スペース117b内の人410との物理的接触を必要とする温度検出デバイスであってもよい。人410にこのような接触を呈するよう指示する顔調整指示が指示デバイス210によって与えられ得る。但し、より具体的には、温度検出デバイス240は、遠隔温度検出を可能にする温度センサ241、すなわち、例えば、人410の額から、又は他の感知ゾーンから数センチ(数インチ)離れて作動することができる赤外線温度スキャン装置など、人410と温度センサ241との物理的接触なしで済む温度センサを含む、温度検出デバイスである。
【0083】
また、実施例によっては、温度検出デバイス240は、例えばゲート支持構造体216a又は216bへの固定取り付けによって、提示スペース117b内にいる人410の温度検出を可能にするような場所にあり、そこに固定されるように設置され得る。他の実施例では、温度検出デバイス240が、人410が提示スペース117b内にいるときに別の人によって操作され得るハンドヘルド・デバイスを含む、ポータブル・デバイスであってもよい。
【0084】
温度検出デバイス240は、任意の一時的温度スキャナ、すなわち、時間関数としてほぼ途切れなく体温を検出する温度スキャナを含む、任意の温度スキャナ、体温計、又は人間の体温を読み取る他のデバイスを含むことができる。本明細書に使用され得る温度検出デバイス240には、例えば、米国特許第8,282,240号に記載の温度検出デバイスが含まれる。
【0085】
大まかに言うと、温度検出デバイス240は、提示スペース117b内の人410の体温を検出し、続いて中央コントローラ145に検出した体温を送信するように構成され得る。中央コントローラ145は、検出した体温が健康な人の体温から外れていなければ、例えば、体温が約37℃、37.5℃、38℃、又は38.5℃の受け入れられる事前規定の体温を超えない限り、電子ロック230を解除する信号を送信し、それによりゲート215を開かせ、人410に仕事場115に入るのを許すように構成され得る。これに対して、検出した体温が健康な人の体温から外れていると、例えば、約37℃、37.5℃、38℃、又は38.5℃の受け入れられる事前規定の体温を超えていると、中央コントローラ145は、その労働者が他のセキュリティチェックに合格していようと、ロックが掛かったままであるように電子ロック230に信号を送信しないように構成されている。したがって、体温が高いことを提示しない人には仕事場115に入ることを制限し、約36.5℃~約38.5℃の事前規定の温度範囲にある体温を提示する人にしか仕事場115に入ることを認めないことが可能である。また、中央コントローラ145は、提示スペース117bにいる人410に指示デバイス210を介して検出した体温が知らされるように構成され得る。人が検出した体温の異常の結果として、仕事場115に入るのを拒否された場合、人は、要望どおり、さらなる別個の健康検査を受ける可能性がある。したがって、この実施例の実例は、その体温が事前規定の体温範囲にないように、人410の体温の上昇を引き起こす伝染病の蔓延を制御するように具体化され得る。
【0086】
実施例によっては、温度検出デバイス240が、例えば、変わる気象条件に起因して、周囲温度のかなりのバラツキが起こり得る条件で使用可能であるように構成され得ることが分かる。この点に関しては、温度検出デバイス240は、周囲温度のバラツキを補正するように構成され得る。例えば、人410が厳冬温度の中にいる場合、温度検出デバイス240は、場合によっては中央コントローラ145と共に、検出した体温を上方修正するように構成され得る。同様に、人410が温かい夏温度の中にいる場合、温度検出デバイス240は、場合によっては中央コントローラ145と共に、検出した体温を下方修正するように構成され得る。このような修正は、温度検出デバイスが皮膚表面温度を測定する際に特に好ましいものである。
【0087】
温度検出デバイス240が認証段階の実施に先立って、又は1番目及び/若しくは2番目の認証段階時、又は2番目の認証段階の実施に続いて、人410の体温を検出することができるように、中央コントローラ145が構成され得ることが分かる。
【0088】
実施例によっては、温度検出デバイス240はまた、提示スペース117bにいる人410のサーマル・コンタに基づき、熱プロファイルを検出するように構成された赤外線センサであってもよい。このような実施例では、中央コントローラ145は、検出した熱プロファイルが提示スペース117bにいる実際の人の特定の特徴又は属性と一致した場合のみ、電子ロック230を解除する信号を送信し、それによりゲート215を開かせ、仕事場115に入ることを人に許すように構成され得る。したがって、例えば、人410が、人410の顔特徴の提示を必要とする認証段階時に、写真などの無生物を提示することによって認証を避けようとする場合、人410の提示と矛盾する熱プロファイルの体温検出デバイス240による検出により、中央コントローラ145が電子ロック230を解除しない結果になるように、中央コントローラ145が構成され得る。
【0089】
1番目の認証トークンを受信するデバイスと顔画像を受信するカメラとが別々のものである本明細書の実施例では、これらのデバイスが、互いに間隔を空け、別々のスペース(すなわち、別々の場所)に位置することさえあり得ることが分かる。したがって、1番目の認証段階が第1のスペース、例えば第1の部屋で実施されてもよく、2番目の認証段階が第2のスペース、例えば第2の部屋で実施されてもよい。第1のスペースから第2のスペースへの立ち入りは、1番目の認証段階の完了を受けて立ち入りを与える、別の制御アクセスデバイスによって制御され得る。ここで
図6を参照すると、両方とも外部625から隔てられ、また互いに壁615で仕切られたスペース600aと600bとが示されている。コンピューティング・デバイス106が入っているスペース600bに人が入るためには、認証デバイス610を使用する1番目の認証段階がその人が外部スペース625にいる間に実施される。第1の認証段階が成功したのを受けて、電子ゲート630が電子アクセス制御デバイス605を介してロックが解除され、その人が外部スペース625からスペース600aに入ることができる。スペース600bに入るために、2番目の認証段階が実施され、1番目及び2番目の認証段階のそれぞれが本明細書でこれまで述べられた通りに実施される。このように、さらなる検査用のスペース600a内に、1番目の認証段階に合格したが、2番目の認証段階に失格した人がいる可能性があることが分かる。
【0090】
本開示は、別の態様において、セキュリティ・システムの電子アクセス制御デバイスのロック解除のコンピュータ実施方法の少なくとも1つの実施例を提供し、この方法は、
電子アクセス制御デバイスに近接しているカメラに提示されている人の1番目の顔画像を、カメラを介して取り込むことと、
その人に対して2段階プロセスのうちの1番目の認証段階を実施することであって、
人から1番目の認証トークンを受信すること、及び1番目の認証トークンを使用して人を認証することを含む、1番目の認証段階を実施することと、
人に対して2段階認証プロセスのうちの2番目の認証段階を実施することであって、
複数の顔調整指示から1つを選択して、人に、カメラによって画像処理される際、少なくとも1つの顔特徴を調整するよう指示すること、
選択された顔調整指示を人に送信するよう指示デバイスに促すこと、
人の2番目の顔画像を、カメラを介して取り込み、送信した顔調整指示に従って少なくとも1つの顔特徴を調整すること、
調整済み顔特徴を含む2番目の顔画像の少なくとも一部を受信すること、及び
2番目の顔画像の一部が、調整済み顔画像のデータストアからの人の対応する保存された認定済み顔画像と一致すると、その人を認証すること、を含む、2番目の認証段階を実施することと、
1番目及び2番目の認証段階において、人の認証が成功したのを受けてアクセス制御デバイスのロックを解除することと、を含む。
【0091】
方法が、顔特徴を調整するよう指示する実際の顔調整指示に応じて、例えば、人がその目を閉じるよう指示される際にその人の顔の1/4の左上など、調整済み顔特徴を取り込むのに画像の一部のみで済ますことができるとから、方法が、2番目の顔画像の少なくとも一部を受信することを含むことが分かるはずである。それにより、認証は、対応する保存された認定済み顔画像が顔画像の同じ部分を含む、調整済み顔画のデータストアからの人の対応する保存された認定済み画像と、取り込まれている2番目の顔画像の一部を比較するだけで済ますことができる。これにより、仕事場に入る人のより素早い処理及び認証を可能にすることができる。
【0092】
少なくとも1つの実施例において、本開示は、
図5に示す方法を提供する。したがって、ここで
図5を参照すると、本開示は、セキュアなスペースに導くセキュリティ・システムの電子アクセス制御デバイスのロック解除方法500であって、人が、セキュアなスペースへの立ち入りを求めるのに、電子アクセス制御デバイスに自らを提示する1番目の段階505を含む、方法500を含む。電子アクセス制御デバイスのロックを解除するために、上に述べたように、電子アクセス制御デバイスに提示する人の体温が確認され得る代替の実施例があってもよいことが分かるはずである。
【0093】
方法500は、2番目の段階510をさらに含み、この段階は、自動的に開始されても、又は人がセキュアなスペースに入ることを要求する行動を起こすことによって、例えば、方法500を始めるのに、設置ボタンを押すことによって、又は設置電話若しくは携帯電話を使用することによって開始されてもよい。方法500が開始されると、人は、電子制御アクセス・デバイスにごく近接するように自らを位置付けることによって自らを提示する。電子制御アクセス・デバイスは、方法500が開始される際に通常はロック状態にあるゲートを含み得る。
【0094】
方法500は、3番目の段階515をさらに含み、この段階は、1番目の認証トークン、例えば、自らを提示している人のバーコード、又は全顔面画像若しくは部分的顔画像などの生体特徴を取り込むことを含む。この取り込みは、カメラを使用して実施される。カメラは、人が自らを提示し、通常ゲートに近接している提示域に近接して設置されている。
【0095】
方法500は、中央コントローラを介して1番目の認証段階において人を認証することを含む4番目の段階520をさらに含む。この段階は、1番目の認証トークンを保存された認定済みトークンと比較することによって、例えば取り込み顔画像をデータストアに保存された人の保存された認定済み顔画像と比較することによって、実施される。一致する顔画像が何も確認されない場合、5番目の段階525が実施され、例えばロックされたゲートを開放しないことによって、人に立ち入りを拒否する。
【0096】
人が1番目の認証段階で上手く認証された場合、方法500の6番目の段階530が中央コントローラによって実施される。6番目の段階530は、複数の顔調整特徴指示の中からある顔特徴調整指示を選択することを含む。選択された顔調整指示が7番目の段階535で示されるように、指示デバイス210を使用して人に送信される。人は、カメラが少なくとも1つの調整済み顔特徴を含む人の顔画像を取り込んでいる間、自分の顔特徴のうちの少なくとも1つを調整することによって、選択された顔調整指示に従って応える。
【0097】
方法500は、中央コントローラを介して2回目に人を認証することを含む8番目の段階540をさらに含む。この段階は、取り込み調整済み顔画像を、データストアに保存された人の保存された認定済み、調整済みの顔画と比較することによって実施される。一致する保存された認定済み、調整済みの顔画像が何も確認されないと、5番目の段階525が実施され、例えばロックされたゲートを開放しないことによって、人に立ち入りを拒否する。取り込み調整済み顔画像に一致する保存された認定済み、調整済みの顔画像が確認された場合、方法500の9番目の段階545が実施され、電子アクセス保護デバイスが、人に、例えばゲートのロックを解除することによって、セキュアなスペースへの立ち入りを与える。次に、方法500が、別の人が自らを電子制御アクセスデバイスに提示するたびに繰り返され得る。
【0098】
中央コントローラによって実施されるとして様々な機能を説明しているが、少なくとも1つの実施例において、これらの機能が、電子ゲートの近くであり得る別のコンピューティング・デバイスによって実施されてもよいことが分かるはずである。
【0099】
本明細書に述べられる出願者の教示は説明上、様々な実装形態又は実施例に関わるものであるが、出願者の教示が、このような実装形態に限定されることは意図されてはいない。反対に、本明細書に述べられ、図示されている出願者の教示は、その全体的な範囲が添付の特許請求の範囲によって画定されている、本明細書に記載の実装形態又は実施例から逸脱しない限り、様々な代替形態、修正形態、及び均等物にも及ぶ。
【国際調査報告】