(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-06
(54)【発明の名称】関節のワイヤ誘導のためのシステムおよび装置
(51)【国際特許分類】
A61B 1/008 20060101AFI20220629BHJP
G02B 23/24 20060101ALI20220629BHJP
【FI】
A61B1/008 512
G02B23/24 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021564258
(86)(22)【出願日】2020-04-30
(85)【翻訳文提出日】2021-11-30
(86)【国際出願番号】 US2020030607
(87)【国際公開番号】W WO2020223430
(87)【国際公開日】2020-11-05
(32)【優先日】2019-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ホイットニー、アンドリュー ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ミラー、トーマス ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】マイエ、マリア テレーズ
【テーマコード(参考)】
2H040
4C161
【Fターム(参考)】
2H040BA21
2H040DA17
2H040DA19
2H040DA21
4C161HH33
4C161HH39
(57)【要約】
医療機器のステアリングアセンブリは、凹部を有するハンドルと、凹部内に配置されている第1および第2ワイヤガイドとを有していてもよい。第1または第2ワイヤガイドのうちの少なくとも1つは、凹部内での第1または第2ワイヤガイドの回転を防止するために凹部に固定されていてもよい。第1および第2ワイヤセグメントは、ステアリングアセンブリに連結されているシースを第1および第2方向に進めるように構成されていてもよい。第1ワイヤセグメントは、第1ワイヤガイドと第2ワイヤガイドとの間の第1間隙を通ってもよい。第2ワイヤセグメントは、第1ワイヤガイドと第2ワイヤガイドとの間の第2間隙を通ってもよい。第1間隙および第2間隙は、いずれも、重なる空間を占めていなくてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機器のステアリングアセンブリであって、
凹部を有するハンドルと、
前記凹部内に配置されている第1および第2のワイヤガイドであって、該第1または第2のワイヤガイドのうちの少なくとも1つが、前記凹部内での前記第1または第2のワイヤガイドの回転を防止するために前記凹部に固定されているワイヤガイドと、
前記ステアリングアセンブリに連結されているシースを第1および第2の方向に進めるように構成されている第1および第2のワイヤセグメントとを備えるステアリングアセンブリにおいて、
前記第1のワイヤセグメントは、前記第1のワイヤガイドと前記第2のワイヤガイドとの間の第1の間隙を通り、前記第2のワイヤセグメントが、前記第1のワイヤガイドと前記第2のワイヤガイドとの間の第2の間隙を通り、前記第1の間隙と前記第2の間隙は、いずれも、重なる空間を占めていない、ステアリングアセンブリ。
【請求項2】
前記ステアリングアセンブリは、
第3のワイヤガイドと、
前記シースを第3および第4の方向に進めるように構成されている第3および第4のワイヤセグメントとをさらに備え、
前記第3のワイヤセグメントは、前記第2のワイヤガイドと前記第3のワイヤガイドとの間の第3の間隙を通り、前記第4のワイヤは、前記第2のワイヤガイドと前記第3のワイヤガイドとの間の第4の間隙を通る、請求項1に記載のステアリングアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の間隙と前記第2の間隙とが互いにオフセットされている、請求項1または2のいずれか1項に記載のステアリングアセンブリ。
【請求項4】
前記第1のおよび第2のワイヤセグメントが、前記ステアリングアセンブリに連結されている前記シースの左右移動を制御するように構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載のステアリングアセンブリ。
【請求項5】
前記第3および第4のワイヤセグメントが、前記ステアリングアセンブリに連結されている前記シースの上下移動を制御するように構成されている、請求項2に記載のステアリングアセンブリ。
【請求項6】
前記第1、第2、第3または第4の間隙は、いずれも、重なる空間を占めていない、請求項2または5のいずれか1項に記載のステアリングアセンブリ。
【請求項7】
前記第1のワイヤガイドは第1軸構成要素を収容するための第1の開口部を有し、前記第2のワイヤガイドは、第2軸構成要素を収容するための第1の開口部を有し、前記第3のワイヤガイドは、第3軸構成要素を収容するための第3の開口部を有し、前記第1、第2および第3の開口部のそれぞれが異なる直径を有する、請求項2、5または6のいずれか1項に記載のステアリングアセンブリ。
【請求項8】
前記第1および第2のワイヤガイドのそれぞれが、前記凹部の中に配置された場合に前記凹部に対する回転を防止するために前記凹部に固定されている、請求項1~7のいずれか1項に記載のステアリングアセンブリ。
【請求項9】
前記第1、第2および第3のワイヤガイドは、いずれも前記凹部内に配置されている、請求項2または5~7のいずれか1項に記載のステアリングアセンブリ。
【請求項10】
前記第1、第2および第3のワイヤガイドのそれぞれは、いずれも、前記凹部の中に配置された場合に前記凹部に対する回転を防止するために前記凹部に固定されている、請求項2,5~7,9のいずれか1項に記載のステアリングアセンブリ。
【請求項11】
前記第1および第2のワイヤセグメントに連結されている第1のプーリであって、前記第1のワイヤガイドと前記第2のワイヤガイドとの間に配置されている第1のプーリと、
前記第3および第4のワイヤセグメントに連結されている第2のプーリであって、前記第2のワイヤガイドと前記第3のワイヤガイドとの間に配置されている前記第2のプーリとをさらに備える、請求項2,5~9のいずれか1項に記載のステアリングアセンブリ。
【請求項12】
前記第1のプーリの厚さが前記第1および前記第2の間隙を維持する、請求項11に記載のステアリングアセンブリ。
【請求項13】
前記第2のプーリの厚さが前記第3および前記第4の間隙を維持する、請求項11~12のいずれか1項に記載のステアリングアセンブリ。
【請求項14】
前記第1のワイヤガイドは、前記第1および前記第2の間隙の第1部分をそれぞれ画定する第1および第2のオフセット面を有し、前記第2のワイヤガイドは、前記第1および第2の間隙の第2の部分をそれぞれ画定する第3および第4のオフセット面を有する、請求項1~13のいずれか1項に記載のステアリングアセンブリ。
【請求項15】
前記第1のワイヤガイドは、前記第1のオフセット面から前記第2のオフセット面まで延びている第1のステップ面を有し、前記第2のワイヤガイドは、前記第3のオフセット面から前記第4のオフセット面まで延びている第2のステップ面を有し、前記第1および第2のステップ面が、前記第1および第2の間隙の第3の部分をそれぞれ画定する、請求項14に記載のステアリングアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、内視鏡を含む医療機器のステアリング機構に関する。特に、本開示は、関節のワイヤ誘導のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡のハンドルは、互いに分離された複数の構成要素(たとえばステアリング構成要素)を収容している。ハンドル内でのこのような構成要素の配置には、チェーンまたは類似の構成要素の使用を必要としてきた。このような構成要素は、部品コストおよび組立コストを増加させることで製造コストを増加させ、それらを、使い捨て装置の製造に使用するには適さないものにしている。したがって、内視鏡または他の医療機器の、単純かつ費用対効果の高いステアリングアセンブリが求められている。
【発明の概要】
【0003】
一例では、医療機器のステアリングアセンブリは、凹部を有するハンドルと、凹部内に配置されている第1および第2ワイヤガイドとを含んでもよい。第1または第2ワイヤガイドのうちの少なくとも1つは、凹部内での第1または第2ワイヤガイドの回転を防止するために凹部に固定されていてもよい。第1および第2ワイヤセグメントは、ステアリングアセンブリに連結されているシースを第1および第2方向に進めるように構成されていてもよい。第1ワイヤセグメントは、第1ワイヤガイドと第2ワイヤガイドとの間の第1間隙を通ってもよい。第2ワイヤセグメントは、第1ワイヤガイドと第2ワイヤガイドとの間の第2間隙を通ってもよい。第1間隙および第2間隙は、いずれも、重なる空間を占めていなくてもよい。
【0004】
本明細書に記載のステアリングアセンブリの任意の例は、以下の形状のいずれを有していてもよい。ステアリングアセンブリは、第3ワイヤガイドと、シースを第3および第4方向に進めるように構成されている第3および第4ワイヤセグメントとをさらに含んでもよい。第3ワイヤセグメントは、第2ワイヤガイドと第3ワイヤガイドとの間の第3間隙を通ってもよい。第4ワイヤは、第2ワイヤガイドと第3ワイヤガイドとの間の第4間隙を通ってもよい。第1間隙と第2間隙は、互いにオフセットされていてもよい。第1および第2ワイヤセグメントは、ステアリングアセンブリに連結されているシースの左右移動を制御するように構成されていてもよい。第3および第4ワイヤセグメントは、ステアリングアセンブリに連結されているシースの上下移動を制御するように構成されていてもよい。第1、第2、第3または第4間隙は、いずれも、重なる空間を占めていなくてもよい。第1ワイヤガイドは、第1軸構成要素を収容するための第1開口部を含んでもよい。第2ワイヤガイドは、第2軸構成要素を収容するための第2開口部を含んでもよい。第3ワイヤガイドは、第3軸構成要素を収容するための第3開口部を含んでもよい。第1、第2および第3開口部は、それぞれ異なる直径を有していてもよい。第1および第2ワイヤガイドは、いずれも、凹部の中に配置された場合に凹部に対する回転を防止するために凹部に固定されていてもよい。第1、第2および第3ワイヤガイドは、いずれも凹部内に配置されていてもよい。第1、第2および第3ワイヤガイドは、いずれも、凹部の中に配置された場合に凹部に対する回転を防止するために凹部に固定されてもよい。ステアリングアセンブリは、第1および第2ワイヤセグメントに連結されている第1プーリをさらに含んでもよい。第1プーリは、第1ワイヤガイドと第2ワイヤガイドとの間に配置されていてもよい。第2プーリは、第3および第4ワイヤセグメントに連結されてもよい。第2プーリは、第2ワイヤガイドと第3ワイヤガイドとの間に配置されていてもよい。第1プーリの厚さは、第1および第2間隙を維持してもよい。第2プーリの厚さは、第3および第4間隙を維持してもよい。第1ワイヤガイドは、第1および第2間隙の第1部分をそれぞれ画定する第1および第2オフセット面を有していてもよい。第2ワイヤガイドは、第1および第2間隙の第2部分をそれぞれ画定する第3および第4オフセット面を有していてもよい。第1ワイヤガイドは、第1オフセット面から第2オフセット面まで延びている第1ステップ面を有していてもよい。第2ワイヤガイドは、第3オフセット面から第4オフセット面まで延びている第2ステップ面を有していてもよい。第1および第2ステップ面は、第1および第2間隙の第3部分をそれぞれ画定してもよい。
【0005】
さらなる例において、医療機器のステアリングアセンブリは、ハンドルと、ハンドル内に配置された第1、第2および第3ワイヤガイドとを含んでもよい。第1、第2、または第3ワイヤガイドのうちの少なくとも1つは、1つの軸によって拘束されていてもよい。第1および第2ワイヤセグメントは、ハンドルに連結されたシースの移動を第1および第2方向に制御するように構成されていてもよく、第3および第4ワイヤセグメントは、該シースの移動を第3および第4方向に制御するように構成されていてもよい。第1ワイヤセグメントは、第1ワイヤガイドと第2ワイヤガイドとの間の第1間隙を通ってもよい。第2ワイヤセグメントは、第1ワイヤガイドと第2ワイヤガイドとの間の第2間隙を通ってもよい。第3ワイヤセグメントは、第2ワイヤガイドと第3ワイヤガイドとの間の第3間隙を通ってもよい。第4ワイヤセグメントは、第2ワイヤガイドと第3ワイヤガイドとの間の第4間隙を通ってもよい。
【0006】
本明細書に記載のステアリングアセンブリの任意の例は、以下の形状のいずれを有していてもよい。第1、第2、第3、または第4間隙は、いずれも、重なる空間を占めていなくてもよい。第1間隙と第2間隙は、互いにオフセットされていてもよい.
他の例において、医療機器のステアリングアセンブリは、ハンドル内に配置された第1、第2および第3ワイヤガイドと、第1および第2ワイヤを有する第1プーリとを含んでもよい。第1プーリは、第1ワイヤガイドと第2ワイヤガイドとの間に配置されていてもよい。第2プーリは、第3および第4ワイヤを有していてもよい。第2プーリは、第2ワイヤガイドと第3ワイヤガイドとの間に配置されていてもよい。第1、第2および第3ワイヤガイドならびに第1および第2プーリは、第1、第2、第3および第4ワイヤセグメントを別の区画に完全に含むように互いに積層されてもよい。
【0007】
本明細書に記載のステアリングアセンブリの任意の例は、ハンドルをさらに含んでもよい。ハンドルは凹部を含んでもよい。第1、第2および第3ワイヤガイドは、いずれも、凹部の中に配置された場合に凹部に対する回転を防止するために、凹部に固定されていてもよい。
【0008】
前述の一般的な説明と以下の詳細な説明はいずれも例示的かつ説明的なものに過ぎず、特許請求される本発明を限定するものではないことは理解されるであろう。本明細書で使用される場合、用語「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」または任意の他のそれらの語尾変化は、要素のリストを備えるプロセス、方法、物品、または装置が、それらの要素のみを含むわけではなく、明示的には記載されていないか、またはそのようなプロセス、方法、物品または装置に固有の他の要素を含んでもよいような非排他的な包含を含むものとする。用語「例示的な」は、「理想的な」ではなく、「例」の意味で用いられる。本明細書で使用される場合、用語「近位」は、より操作者に近い方向を意味し、用語「遠位」は、より操作者から離れた方向を意味する。本明細書では内視鏡が言及されているが、内視鏡または内視鏡検査への言及は、開示されたハンドルおよび他の態様の適用可能性を限定するものと解釈してはならない。たとえば、開示された態様は、十二指腸内視鏡、気管支鏡、尿管鏡、結腸鏡、カテーテル、診断または治療のツールもしくは装置、または他の種類の医療機器で使用されてもよい。
【0009】
本明細書の一部に組み込まれて本明細書を構成する添付図面は、本開示の例を図解するものであり、その記載とともに、本開示の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図3】
図1Aの医療機器の部分的に組み立てられた状態の斜視図。
【
図5A】
図1Aの医療機器の部分的に組み立てられた状態のハンドル構成要素の斜視図。
【
図5B】
図1Aの医療機器の部分的に組み立てられた状態のハンドル構成要素の斜視図。
【
図7A】
図1Aの医療機器の部分的に組み立てられた状態のハンドル構成要素の斜視図。
【
図7B】
図1Aの医療機器の部分的に組み立てられた状態のハンドル構成要素の斜視図。
【
図9】
図1Aの医療機器の部分的に組み立てられた状態のハンドル構成要素の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
内視鏡のハンドル(たとえば内視鏡の操作部)は、内視鏡で処置を行うときに操作者によって使用される構成要素を含んでもよい。たとえば、内視鏡のハンドルは、内視鏡のシースの遠位端を撓ませるために使用してもよいステアリング構成要素またはアセンブリを含んでもよい。これらのステアリング構成要素またはアセンブリは、たとえばプーリ、ドラム、および/またはワイヤを含んでもよい。ステアリングアセンブリのワイヤは、ハンドル(たとえばハンドル)から内視鏡のシース(たとえば挿入部)内に向けて遠位に通り、シースを通ってシースの遠位端に向けて通過してもよい。ワイヤは、シースの遠位端を1つまたは複数の方向に撓ませるために使用してもよい。たとえば、シースは、様々な方向への移動(たとえば90~360度の移動)が可能な関節を含んでもよい。あるいは、シースは、シースの遠位端の移動を達成するために使用してもよい任意の他の機構または構造を含んでもよい。シースの遠位端を効果的に撓ませるために、ステアリングアセンブリのワイヤが互いに交差するのを防止することが重要な可能性がある。ドラムおよびプーリまたはドラムもしくはプーリの摩擦を最小限にし、ドラムおよびプーリまたはドラムもしくはプーリの制御を最適化することも重要な可能性がある。比較的安価で組み立てが容易な、または比較的安価かもしくは組み立てが容易な構成要素を利用することも望ましい可能性がある。したがって、本開示の態様は、内視鏡内にワイヤ、ドラム、および/またはプーリを配置および収容するためのワイヤガイドに関する。
【0012】
図1は、装置10を示す。装置10は、内視鏡、十二指腸内視鏡、気管支鏡、尿管鏡、結腸鏡、カテーテルまたは他のタイプの医療機器であってもよい。装置10は、ハンドル12を含んでもよい。ハンドル12は、代理人整理番号06530-0876-00600を有し、「Chambered Handle for a Medical Device」と題されて同日に出願された米国仮特許出願(その全開示は参照によって本願に組み込まれる)で述べられている形状のいずれを有していてもよい。装置10は、医療処置時に対象者の体腔に挿入されてもよい、シース14または他のタイプのツールも含んでもよい。シース14の近位端は、ハンドル12に結合されてもよい。シース14は、遠位端16を含んでもよい。遠位先端18は、遠位端16の最遠位形状であってもよい。遠位先端18は、エレベータ、空気/水/吸引開口部、ワーキングチャネル開口部、光学素子(たとえばカメラおよびレンズの両方または一方)、照明装置(たとえば発光ダイオード)などの様々な構成要素を含んでもよい。関節部20は、遠位先端18の近位であってもよい。関節部20は、1つまたは複数の方向(たとえば、装置10の長手方向軸に直交する、上方向、下方向、左方向および/または右方向)への遠位端16の撓みを容易にするように構成された機構を含んでもよい。
【0013】
アンビリカス(umbilicus)24は、ハンドル12から延びていてもよい。アンビリカス24は、(たとえばカメラ、ビデオ、光源または他の光制御を含む光制御を提供するための)コントローラ、給気および給水部または吸気もしくは給水部、ならびに/または吸送部などの構成要素に装置10を接続するために使用してもよい。
【0014】
ハンドル12は、装置10を伴う処置の前、最中または後に、装置10を制御するために操作者によって用いられる多数の構成要素を含んでもよい。たとえば、ハンドル12は、ステアリング構成要素30を含んでもよい。ステアリング構成要素30は、関節部20の撓みを制御するために使用してもよい。ステアリング構成要素30は、下記でさらに詳細に説明されるステアリングアセンブリ100(
図2参照)の一部であってもよい。たとえば、ステアリング構成要素30は、シース14の遠位端16を撓ませるために用いられる2つのノブ32,34を含んでもよい。たとえば、ノブ32,34のうちの一方は、シース14の遠位端16を左右方向に撓ませるために使用してもよく、ノブ32,ノブ34のもう一方は、シース14の遠位端16を上下方向に撓ませるために使用してもよい。ステアリング構成要素30は、ロック位置にあるときに遠位端16が左右方向および上下方向または左右方向もしくは上下方向に移動することを防止または制限するために使用してもよいロック機構36,38も含んでもよい。たとえば、ロック機構36は、ノブ32の移動を防止することによって遠位端16が左右方向に撓むのを防止するために操作可能なノブであってもよい。ロック機構38は、ノブ34の移動を防止することによって遠位端16が上下方向に撓むのを防止するために操作可能なレバーであってもよい。ノブ32,34の移動を防止するために、任意の他の適切な形状を使用することができる。
【0015】
ハンドル12は、多数のポートおよび弁またはポートもしくは弁も含んでもよい。たとえば、ハンドル12は、器具または他の装置をシース14のワーキングチャネルに通すために使用してもよいワーキングチャネルポート40を含んでもよい。ワーキングチャネルポート40は、ポートハウジング42内に収容してもよい。ポート40は、漏れを防止するための弁を含んでもよい。ハンドル12は、空気、水、および/または吸引を提供するための弁52などの流体工学構成要素も含んでもよい。弁52は、弁52,54を押すことによって対応する機能を可能にするように、アンビリカス24、ハンドル12、および/またはシース14の管に接続してもよい。たとえば、弁52のうちの1つは、空気および水の両方または一方を提供するために使用してもよい。弁52の別の1つは、吸引を提供するために使用してもよく、また、ワーキングチャネルポート40から延びているワーキングチャネルに接続してもよい。
【0016】
ハンドル12は、シース14の遠位先端18でエレベータ(図示せず)を上下にまたは上か下に移動させるために使用してもよいエレベータレバー60などの他の構成要素も含んでもよい。たとえば、装置10が十二指腸内視鏡である場合にエレベータレバー60が含まれてもよい。
【0017】
装置10の長手方向軸は、ハンドル12とシース14とに沿って延びている軸であり、長手方向は、長手方向軸に沿った方向である。径方向は、長手方向軸と直交する方向である。
【0018】
図1Bは、装置10の操作に用いられる構成要素の多くが取り付けられていない、ハンドル12の本体70を示す。本体70は、第1凹部80を含んでもよい。第1凹部80は、第1凹部80のすべてではなく一部を囲んでいる壁82を有していてもよい。第1凹部80は、第1凹部80の遠位端および本体70の外側で開放されていてもよい。第1凹部80は、半円形型またはU字型であってもよい、丸みを帯びた最近位側または最近位端84を有していてもよい。第1凹部80の内面(底面であってもよい)83は、開放遠位端から、開放外側の反対側である丸みを帯びた最近位端84に延びていてもよい。内面83は、本体70および装置10または本体70もしくは装置10の長手方向軸に平行または略平行であってもよい。第1凹部80は、開放遠位端と丸みを帯びた最近位側84との間に延びている2つの側面86を有していてもよい。本明細書で使用される場合、外側方向は、内面83から第1凹部80の開放外側を通して延びている方向であり、内側方向はその反対方向である。あるいは、第1凹部80は、第1凹部80の他のサブセットを囲んでいる壁82を有していてもよい。第1凹部80は、第1凹部80の開放外側に対して第1凹部80よりも深く凹んでいてもよい第2凹部88を含んでもよい。たとえば、第2凹部88は内面83から凹んでいてもよい。
【0019】
壁82は、本体70の径方向に沿って測定した場合に、均一な高さを有していてもよいし、または、様々な高さを有していてもよい。リッジ90は、第1凹部80の外周の一部の周囲に延びていてもよい。たとえば第1凹部80のリッジ90は、湾曲した最近位側84の周りに延びていてもよい。リッジ90は、第1凹部80の側面86の一部に沿っても延びていてよい。たとえば、リッジ90は、よりアンビリカス24に近い第1凹部80の直線側の一部に沿って延びていてもよい。
【0020】
図2に示すように、ケーブルステアリングアセンブリ100は、ハンドル12内に取り付けられるか、ハンドル12の上に配置されるか、またはハンドル12に別様に取り付けられてもよい。たとえば、ケーブルステアリングアセンブリ100は、第1凹部80内に収容されていてもよい。ケーブルステアリングアセンブリ100は、以下でさらに詳細に説明するように、1つまたは複数の軸を含んでもよい軸アセンブリ120を含んでもよい。ケーブルステアリングアセンブリは、シース14の遠位端16に撓みをもたらすための2対のワイヤ対122,124も含んでもよい。各ワイヤ対122,124は、(以下でさらに詳細に説明するように)それぞれがフェルールで終わってプーリのスロットに固定されてもよい、2つの別々のワイヤを含んでもよい。あるいは、各ワイヤ対122,124は、スプールまたはプーリの周りに巻かれた1本のシングルワイヤで形成される一対のワイヤセグメントを含んでもよい。第1のワイヤ対122は、左右方向などの1方向への移動を制御してもよい。第2のワイヤ対124は、上下方向などの別方向への移動を制御してもよい。ワイヤ対122,124の構成は例示に過ぎない。代替構造を使用してもよく、ワイヤ対122,124は、シース14の遠位端16を撓ませるために他の種類の機構を使用する場合は省略されてもよい。
【0021】
第1のワイヤ対122は、第1ワイヤ(またはワイヤセグメント)132および第2ワイヤ(またはワイヤセグメント)134を含んでもよい。第1ワイヤ132を近位に移動することによって、シース14の遠位端16を第1方向(たとえば右方向)に撓ませてもよい。第2ワイヤ134を近位に移動することによって、シース14の遠位端16を、第1方向とは反対方向である第2方向(たとえば左方向)に撓ませてもよい。第1ワイヤ132の近位移動に、第2ワイヤ134の遠位移動を伴わせてもよい。第2ワイヤ134の近位移動に、第1ワイヤ132の遠位移動を伴わせてもよい。第1ワイヤ132および第2ワイヤ134は、たとえばノブ32を回転させることによって、または、ステアリング構成要素30の別の構成要素などの代替機構を作動させることによって、近位または遠位のどちらに移動させてもよい。ノブ32を第1方向に回転させることによって第1方向の撓みを引き起こしてもよく、また、ノブ32を第2方向に回転させることによって第2方向の撓みを引き起こしてもよい。
【0022】
第2のワイヤ対124は、第3ワイヤ136および第4ワイヤ138を含んでもよい。第3ワイヤ136を近位に移動することによって、シース14の遠位端16を第3方向(たとえば下方向)に撓ませてもよい。第4ワイヤ138を近位に移動させることによって、シース14の遠位端16を、第3方向の反対側である第4方向(たとえば上方向)に撓ませてもよい。第3ワイヤ136の近位移動に、第4ワイヤ138の遠位移動を伴わせてもよい。第4ワイヤ138の近位移動に、第3ワイヤ136の遠位移動を伴わせてもよい。第3ワイヤ136および第4ワイヤ138は、たとえばノブ34を回転させることによって、または、ステアリング構成要素30の別の構成要素などの代替機構を作動させることによって、近位または遠位のいずれに移動させてもよい。ノブ34を第1方向に回転させることによって第3方向の撓みを引き起こしてもよく、また、ノブ34を第2方向に回転させることによって第4方向の撓みを引き起こしてもよい。
【0023】
図2に示すように、第1ワイヤ132と第2ワイヤ134は、互いに離して配置され、第1ワイヤガイド142および第2ワイヤガイド144の両方または一方によってハンドル12の第1凹部80において互いに実質的に平行に維持されてもよい。下記にさらに詳細に説明するように、第1ワイヤガイド142と第2ワイヤガイド144との間の相互作用によって、第1ワイヤ132と第2ワイヤ134とのスペーシングを互いに容易にしてもよい。第3ワイヤ136と第4ワイヤ138は、互いに離して配置され、第2ワイヤガイド144および第3ワイヤガイド146の両方または一方によってハンドル12の第1凹部80において互いに実質的に平行に維持されてもよい。下記にさらに詳細に説明するように、第2ワイヤガイド144と第3ワイヤガイド146との間の相互作用によって、第3ワイヤ136と第4ワイヤ138とのスペーシングを互いに容易にしてもよい。
図2でも示されるように、第2ワイヤガイド144を、第2のワイヤ対124と第1のワイヤ対122との間隔を空けるのに役立たせてもよい。第2ワイヤガイド144によって、第1凹部80において、第3ワイヤ136に対して第1ワイヤ132を実質的に平行に保ってもよい。また、第2ワイヤガイド144によって、第1凹部80において、第4ワイヤ138に対して第2ワイヤ134を実質的に平行に保ってもよい。
【0024】
ワイヤガイド142,144,146によって、ワイヤ132,134,136および138を互いに離して保ってもよい。たとえば、ワイヤガイド142,144,146は、ワイヤ132,134,136および138を互いに間隔を空けるように配置され、それぞれのプーリ上にそれらの位置を保持されてもよい。言い換えれば、ワイヤガイド142,144および146は、ワイヤ132,134,136および138が互いに接触することを防止するための障壁を形成してもよい。これが、シース14の遠位端16を進めることの妨げとなり得る、ワイヤ132,134,136および138の交差の回避に役立ってもよい。さらに、これが、プーリに対してワイヤを適切な位置に確実に維持することに役立ってもよい。
【0025】
図3は、ハンドル12の他の構成要素から分離された第1凹部80およびリッジ90を示す。ステアリング構成要素30の軸172は、ハンドル12の本体に固定されてもよい。たとえば、軸172は、ワッシャーまたはフランジ174を用いてハンドル12の本体に固定されてもよい。フランジ174は、フランジ174と第2凹部88との間に固定された関係(keyed relationship)が存在するように、第2凹部88に対して相補的な形状を有していてもよい。フランジ174と第2凹部88との間の固定する関係(keying relationship)によって、第2凹部88内でのフランジ174の回転を最小限にするかまたはかかる回転を完全に防止してもよい。
【0026】
図4A~
図4Dは、第1ワイヤガイド142の態様を示す。
図4Aは、第1ワイヤガイド142の正面図を示す。
図4Bおよび
図4Cは、第1ワイヤガイド142の斜視図を示す。
図4Dは、第1ワイヤガイド142の底面図を示す。
図5Aおよび
図5Bは、第1凹部80内に配置された第1ワイヤガイド142を示す。第1ワイヤガイド142は、第1凹部80の形状を補完する外周を有していてもよい。たとえば、
図4Aに示すように、第1ワイヤガイド142の最近位部または最近位側180は、丸みを帯びた形状を有していてもよい。第1ワイヤガイド142の最近位側180の曲率半径は、第1凹部80の最近位側84の曲率半径と同じかまたはそれよりもわずかに小さくてもよい。第1ワイヤガイド142は、第1凹部80に対する第1ワイヤガイド142の回転を最小限にするかまたはかかる回転を防止するために、第1凹部80との固定された関係を有していてもよい。
図4Aでも示されているように、第1ワイヤガイドは、直線状であってもよい最遠位側182を含んでもよい。第1ワイヤガイド142は、いずれも最近位側180と最遠位側182との間に延びていてもよい、第1側部184および第2側部186も含んでもよい。第1側部および第2側部184,186の形状は、第1凹部80の壁86と嵌合するようなものであってもよい。たとえば、第1側部および第2側部184,186は直線状であってもよい。ワイヤガイド142は対称的ではなく、かつ第1ワイヤガイド142の湾曲した最近位側180が第1凹部80の最近位側84に隣接するように設置される必要があるため、第1ワイヤガイド142の形状が、第1ワイヤガイド142の迅速な取り付けを補助してもよい。
【0027】
第1ワイヤガイド142は、開口部190を有していてもよい。開口部190は、丸みを帯びた形状(たとえば円形)を有していてもよい。開口部190は、軸172とほぼ同じ直径かまたは軸172の直径よりもわずかに大きい直径を有するようなサイズであってもよい。開口部190は、最遠位側182よりも最近位側184により近く配置されていてもよい。本明細書に開示されたワイヤガイドのいずれにおける開口部も、ワイヤガイドの開口部と軸172(または他の軸もしくはシャフト)との間の相互作用によって拘束されていてもよい。
【0028】
第1ワイヤガイド142は、第1側192および第2側194を有していてもよく、これらはいずれも最近位側180から最遠位側182まで延びていてもよい。
図4Bは、特に、第1側192の態様を示す。
図4Cは、特に、第2側194の態様を示す。
【0029】
第1ワイヤガイド142は、近位部196を有していてもよい。近位部196は、ワッシャー型の形状を有していてもよい。たとえば、近位部196は、開口部190を含んでもよく、また、第1ワイヤガイド142の、開口部190に対して同心状の部分を含んでもよい。
【0030】
第1ワイヤガイド142は、第1遠位部202および第2遠位部204も有していてもよい。第1遠位部202は、第1側部184から第2側部186に向けて延びていてもよいが、第2側部186の前で終わってもよい。第2遠位部204は、第2側部186から第1側部184に向けて延びていてもよいが、第1側部184の前で終わってもよい。他の寸法も企図されるが、たとえば、第1遠位部202および第2遠位部204は、それぞれ、第1側部184と第2側部186との間の中間か、またはほぼ中間で終わってもよい。第1遠位部202および第2遠位部204は、それぞれ、近位部196の厚さを超える厚さを有していてもよい。言い換えれば、第1側192と第2側194との間の距離は、近位部196における距離よりも、第1遠位部202および第2遠位部204のそれぞれにおいて大きくてもよい。
図4Bに示すように、第1遠位部202および第2遠位部204は、第1側192の近位部196に対して隆起または突出していてもよい。
【0031】
特に、
図4Bの第1側192を参照すると、第1遠位部202は、近位部196に対して第2遠位部204よりも隆起していてもよい。第1遠位部202は、第2遠位部204よりも厚くてもよい。言い換えれば、第1側192と第2側194との間の距離は、第2遠位部204における距離よりも、第1遠位部202において大きくてもよい。
【0032】
図4Dは、最遠位側182を示すために、第1ワイヤガイド142の底面図を示す。最遠位側182に沿って、第2側194は平坦であってもよい。最遠位側182に沿って、第1側192は、(第1遠位部202に沿った)第1平坦部206と(第2遠位部204に沿った)第2平坦部208とがあり、第1平坦部206と第2平坦部208との間にステップ210があってもよいように、互い違いに配置されてもよい。第1平坦部206と第2平坦部208は、互いにオフセットされていてもよい。第1平坦部206と第2平坦部208は、実質的に互いに平行であってもよい。ステップ210は、第1平坦部206と第2平坦部208との間の境界を形成してもよい。ステップ210は、第1平坦部206および第2平坦部208の両方に対して実質的に垂直であってもよい。
【0033】
第1側192において、第1遠位部202は近位エッジ212を有していてもよく、第2遠位部204は近位エッジ214を有していてもよい。第1および第2遠位部202,204の近位エッジ212,214は、それぞれ、近位部196に隣接していてもよい。近位エッジ212,214は、それぞれが同じ円のセグメントであってもよい、丸みを帯びた凹面形状を有していてもよい。近位エッジ212,214は、
図4Aに示すように第1側192を正面から見たときに同一または同様な形状を有していてもよいが、近位エッジ212,214は異なる厚さを有していてもよい。たとえば、近位エッジ212は、近位エッジ214よりも厚くてもよい。近位エッジ212と近位エッジ214との厚さの違いは、第1遠位部202と第2遠位部204との厚さの違いに対応してもよい。
【0034】
特に
図4Cを参照すると、第1遠位部202は、第1遠位部202が第2側194に凹部230を含むように中空であってもよい。凹部230は、第1遠位部202の輪郭に沿う内壁232を有していてもよい。第1遠位部202が中空であってもよいという事実は、第1ワイヤガイド142の製造コストおよび重量の減少をもたらす可能性がある。凹部230は、第1ワイヤガイド142の壁の一定の厚さを維持して、第1ワイヤガイド142の成形または第1ワイヤガイド142の他の製造技術を容易にしてもよい。あるいは、凹部230は、以下で第3ワイヤガイド146に関して述べる凹部430の特性のいずれを有していてもよい。第1ワイヤガイド142の凹部230または別の部分は、インジケータ234も含んでもよい。インジケータ234は、たとえば、ハンドル12内でのワイヤガイド142の向きを示してもよい。たとえば、インジケータ234は、第1ワイヤガイド142が、凹部80の内面83に隣接する底部ワイヤガイドであることを示す、たとえば、第1の記号または任意の他の適切な記号である「B」であってもよい。あるいは、他のインジケータを使用してもよい。
【0035】
図5Aは、凹部80内に設置された第1ワイヤガイド142を示す。
図5Bは、第1ワイヤガイド142の第1側192に隣接して(第1ワイヤガイド142の上に)取り付けられた第1プーリ250を示す。本明細書で使用される場合、用語「上に」または「上部に」は、凹部80の開放外側に向けた外側方向を示す。用語「下に」または「下部に」は、内面83に向けた内側方向を示す。第1ワイヤガイド142は、第1ワイヤガイド142の第2側194が第1凹部80の内面83に隣接するように、第1凹部80内に配置されていてもよい。第1側192は、第1凹部80の開放外側に面してもよい。軸172は、開口部190を通して延びていてもよい。たとえば、第1ワイヤガイド142は、軸172が開口部190と整列するように配置されていてもよく、次いで、第1ワイヤガイド142を、第1凹部80の内面83に載るまで軸172に沿って前進させてもよい。第1プーリ250は第1ワイヤガイド142と隣接してもよいし、または、第1プーリ250と第1ワイヤガイド142との間に間隙が存在してもよい。第1プーリ250は、スプール形状を有していてもよい。第1プーリ250は、第1プーリ250が第1ワイヤガイド144の近位部196と整列し、近位エッジ212,214と隣接するような外径を有していてもよい。たとえば、近位部196の直径は、第1プーリ250の直径と実質的に等しくてもよい。第1のワイヤ対122(第1ワイヤ132および第2ワイヤ134)は、第1プーリ250の周りに巻き付けられてもよい。上記のように、第1のワイヤ対122は、1本の連続ワイヤであってもよいし、または、別々のワイヤを含んでもよい。第1プーリ250は、軸アセンブリ120の構成要素であってもよく軸172と同軸であってもよい第1プーリ軸252に取り付けられてもよい。第1プーリ軸252は、第1プーリ軸252の回転が第1プーリ250の回転を引き起こすように第1プーリ250に対して固定されてもよい。第1プーリ軸252は、第1プーリ軸252の回転を引き起こすように、操作可能にノブ32に接続されてもよい。第1ワイヤ132は、第1遠位部202の第1平面206に沿って通過してもよい。第2ワイヤ134は、第2遠位部204の第2平面206に沿って通過してもよい。
【0036】
図6A~
図6Dは、第2ワイヤガイド144の態様を示す。
図7A~
図7Bは、ハンドル12の第1凹部80内に設置された第2ワイヤガイド144を示す。第2ワイヤガイド144の外周形状は、上記の第1ワイヤガイド142の外周形状のいずれを有していてもよい。たとえば、第2ワイヤガイド144は、第1ワイヤガイド142と同じ外周形状を有していてもよい。たとえば、第1ワイヤガイド142に関して上記で説明したように、第2ワイヤガイド144は、第1凹部80の形状を補完する外周形状を有していてもよい。
【0037】
第2ワイヤガイド144は、湾曲していてもよい最近位側280と、直線状であってもよい最遠位側282とを含んでもよい。第2ワイヤガイド144は、いずれも最近位側280と最遠位側282との間に延びていてもよい、第1側部284および第2側部286も含んでもよい。第1および第2側部284,286の形状は、第1凹部80の側面86と嵌合するようなものであってもよい。たとえば、第1および第2側部284,286は直線状であってもよい。第1ワイヤガイド144の形状が、第2ワイヤガイド144の迅速な取り付けを補助してもよい。
【0038】
第2ワイヤガイド144は、開口部290を有していてもよい。開口部290は、丸みを帯びた形状(たとえば円形形状)を有していてもよい。開口部290は、第1プーリ軸252とほぼ同じ直径を有するようなサイズであってもよい。開口部290は、第1プーリ軸252の直径よりもわずかに大きい直径を有していてもよい。開口部290は、最遠位側282よりも最近位側280により近く配置されていてもよい。第1プーリ軸252は軸172よりも大きい直径を有していてもよいため、開口部290は開口部190よりも大きい直径を有していてもよい。
【0039】
第2ワイヤガイド144は、第1側292(
図6A、
図6B参照)および第2側294(
図6C参照)を有していてもよく、これらはいずれも最近位端280から最遠位端282まで延びていてもよい。第1側292と第2側294は、正面から見たときに互いに同じであってもよい。したがって、
図6Aは、特に第1側292を示しているが、第1側292は第2側294と同じであってもよい。
【0040】
第2ワイヤガイド144は、近位部296を有していてもよい。近位部296は、ワッシャー型の形状を有していてもよい。たとえば、近位部296は開口部290を含んでもよく、また、第2ワイヤガイド144の、開口部290に対して同心状の部分を含んでもよい。
【0041】
第2ワイヤガイド144は、第1遠位部302および第2遠位部304も有してもよい。第1遠位部302は、第1側部284から第2側部286に向けて延びていてもよいが、第2側部286の前で終わってもよい。第2遠位部304は、第2側部286から第1側部284に向けて延びていてもよいが、第1側部284の前で終わってもよい。たとえば、第1遠位部302および第2遠位部304は、それぞれ、第1側部284と第2側部286との間の中間またはほぼ中間で終わってもよい。第1遠位部302および第2遠位部304は、それぞれ、近位部296の厚さを超える厚さを有していてもよい。言い換えれば、第1側292と第2側294との間の距離は、近位部296における距離よりも、第1遠位部302および第2遠位部304のそれぞれにおいて大きくてもよい。
図4Bに示すように、第1遠位部302および第2遠位部304は、第1側292および第2側294の近位部296に対して隆起または突出していてもよい。
【0042】
図6Aおよび
図6Bに示すように、第1側292において、第1遠位部302は、近位部296を画定する平面に対して、第2遠位部304よりも隆起またはさらに突出していてもよい。第2側294において、第2遠位部304は、近位部296を画定する平面に対して、第1遠位部302よりも隆起またはさらに突出していてもよい。
【0043】
図6Dは、最遠位側282を示すために、第2ワイヤガイド144の近位方向の底面図を示す。最遠位側282における第1遠位部302の厚さは、最遠位側282における第2遠位部304の厚さと同じであってもよい。あるいは、第1遠位部302は、最遠位側282において、第2遠位部304とは異なる厚さを有していてもよい。第1側292および第2側294の両方に沿って、最遠位側282は互い違いに配置されてもよい。第1側292において、(第1遠位部302に沿った)第1平坦部306と(第2遠位部304に沿った)第2平坦部308とがあり、第1平坦部306と第2平坦部308との間に第1ステップ336があってもよい(以下に述べるように、第1遠位部302は、第1側292の表面で中空であってもよいが、最遠位側282および第2側294に沿って平坦であってもよい)。第1平坦部306は、第2平坦部308と実質的に平行であり、第2平坦部308からオフセットされていてもよく、ステップ336は、第1平坦部306および第2平坦部308の両方に対して実質的に垂直であってもよい。第2側294において、第3平坦部310および第4平坦部312があり(以下に述べるように、第2遠位部304は第2側294の表面で中空であってもよいが、最遠位側282および第1側292に沿って平坦であってもよい)、第3平坦部310と第4平坦部312との間に第2ステップ338があってもよい。第3平坦部310は、第4平坦部312と実質的に平行であり、第4平坦部312からオフセットされていてもよく、ステップ338は、第3平坦部310および第4平坦部312の両方に対して実質的に垂直であってもよい。他の寸法も企図されるが、第1ステップ336および第2ステップ338は、第1側部284と第2側部286との間のほぼ中間であってもよい。第1ステップ336と第2ステップ338は、互いに整列していてもよいし、または、互いにオフセットされていてもよい。
【0044】
第1側292において、第1遠位部302は第1側近位エッジ316を有していてもよく、第2遠位部304は第1側近位エッジ320を有していてもよい。第2側294において、第1遠位部302は第2側近位エッジ318を有していてもよく、第2遠位部304は第2側近位エッジ322を有していてもよい。近位エッジ316,318,320,322は、近位部296に隣接していてもよい。近位エッジ316,318,320,322は、それぞれが同じ円のセグメントであってもよい、丸みを帯びた凹面形状を有していてもよい。近位エッジ316,318,320,322は、第1側192または第2側194を正面から見たときに同一または同様な形状を有していてもよい(ただし、近位エッジ316,318,320,322は異なる厚さを有していてもよい)。第1遠位部302の第1側近位エッジ316は、第2側近位エッジ318第1遠位部302よりも大きい厚さを有していてもよい。第2遠位部304の第2側近位エッジ322は、第2遠位部304の第1側近位エッジ320よりも大きい厚さを有していてもよい。第1遠位部302の第1側近位エッジ316は、第2遠位部304の第1側近位エッジ320よりも大きい厚さを有していてもよい。第2遠位部304は、第2側294の第1遠位部302よりも隆起または突出していてもよく、第2遠位部304の第2側近位エッジ322は、第1遠位部302の第2側近位エッジ318よりも大きな厚さを有していてもよい。
【0045】
第1および第2遠位部302,304は中空であってもよい。たとえば、第1遠位部302は、第1側292に凹部340を含んでもよい。凹部340は、第1遠位部302の輪郭に沿う内壁342を有していてもよい。第2遠位部304は第2側294に凹部350を含んでもよい。
図6Cを参照すると、凹部350は、第2遠位部304の輪郭に沿う内壁352を有していてもよい。第1遠位部302,304が中空であってもよいという事実は、第2ワイヤガイド242の製造コストおよび重量の減少をもたらす可能性がある。
【0046】
凹部340,350の一方または両方は、インジケータ360を含んでもよい。インジケータ360は、たとえば、ハンドル12内での第2ワイヤガイド144の向きを示してもよい。たとえば、インジケータ350は、第2ワイヤガイド144が第1ワイヤガイド142の上にある中間のワイヤガイドにくることを示す、インジケータ234とは異なる「M」または第2の記号であってもよい。あるいは、他のインジケータを使用してもよい。
【0047】
図7Aは、凹部80内に設置された第2ワイヤガイド144を示す。
図7Bは、第1プーリ250に隣接して(第1プーリ250の上に)取り付けられた第2プーリ360を示す。第2ワイヤガイド144は、第2ワイヤガイド144の第2側294が第1凹部80の内面83に面するように第1凹部80内に配置されていてもよい。第1側292は、第1凹部80の外部開放側に面してもよい。第1側292と第2側294とが同一であってもよいため、第2ワイヤガイド144は、第2側294が内面83に面するように配置されていてもよいことに留意すべきである。
図7Aおよび
図7Bに示すように、第1プーリ軸252は開口部290を通して延びていてもよい。たとえば、第2ワイヤガイド144は、第1プーリ軸252が開口部290と整列するように配置されてもよく、次いで、第2ワイヤガイド144を、第2側294が第1プーリ250に隣接するまで、第1プーリ軸252に沿って前進させてもよい。
【0048】
第2ワイヤガイド144の近位部296は、凹部80の開放外側に面して第1プーリ250の表面に隣接して配置されていてもよい。第2ワイヤガイド144の近位部296の第2側294は、第1プーリ250の外向き面に載っていてもよく、第2側294は、凹部80の開放外側に面してもよい。第1プーリ250は、第1プーリ250が第2ワイヤガイド144の近位部296と整列してもよいような外径を有していてもよい。たとえば、第1プーリ250は、近位部296の直径と実質的に等しい直径を有していてもよい。第1ワイヤガイド142の第1側192と第2ワイヤガイド144の第2側294との間に、第1プーリ250の厚さと、ワイヤガイド142,144とプーリ250との間の相対的高さの違いとによる間隙が形成されてもよい。より具体的には、第1間隙366は、第1ワイヤガイド142の第1遠位部202の第1側192と、第2ワイヤガイド144の第1遠位部302の第2側294との間に形成されてもよい。第2間隙368は、第1ワイヤガイド142の第2遠位部204の第1側192と、第2ワイヤガイド144の第2遠位部304の第2側294との間に形成されてもよい。第1間隙366と第2間隙368は、重なる空間を占めていなくてもよい。第1間隙366は、第2間隙368からオフセットされていてもよい。第1ワイヤ132は間隙366を通ってもよく、第2ワイヤ134は間隙368を通ってもよい。壁210および338の両方または一方は、第1ワイヤ132および第2ワイヤ134の両方または一方が、壁210および338の両方または一方を通り過ぎて横に移動するのを妨げてもよい。たとえば、壁210および338の両方または一方は、ワイヤ132および134の両方または一方が、第1凹部80の中心線を通り過ぎて移動するのを制限してもよい。間隙366は、第1ワイヤガイド142の第1遠位部202の第1側192と、第2ワイヤガイド144の第1遠位部302の第2側294と、ステップ338と、第1凹部80の側面86とで形成される孔または区画であってもよい。間隙368は、第1ワイヤガイド142の第2遠位部204の第1側192と、第2ワイヤガイド144の第2遠位部304の第2側294と、ステップ210と、第1凹部80の側面86とで形成される孔または区画であってもよい。間隙366および368の両方または一方は、実質的に長方形の断面を有していてもよい。間隙366および368の両方または一方、4辺が閉じられていてもよいし、または、完全に閉じられていなくてもよい。たとえば、間隙366は、壁210と338との間の空間を通して間隙368に開放されていてもよい。
【0049】
図7Bに示すように、第2プーリ360は、第2ワイヤガイド144に隣接して(たとえば第2ワイヤガイド144の上に)配置されていてもよい。第2プーリ360は、スプール形状を有していてもよい。第2プーリ360の外径は、第2プーリ360が第2ワイヤガイド144の近位部296の外径と整列するようなものであってもよい。たとえば、第2プーリ360は、第1プーリ250および近位部186,296または第1プーリ250もしくは近位部186,296の外径と実質的に等しい外径を有していてもよい。第2のワイヤ対124(第3ワイヤ136および第4ワイヤ138)は、第2プーリ360に連結されてもよい。上記のように、第2のワイヤ対124は、1本の連続ワイヤであってもよいし、または、別々のワイヤを含んでもよい。第2プーリ360は、軸172および第1プーリ軸252の両方または一方と同軸であってもよく軸アセンブリ120の構成要素であってもよい、第2プーリ軸370に取り付けられてもよい。第2プーリ軸370は、第2プーリ軸370の回転が第2プーリ360の回転を引き起こすように第2プーリ360に対して固定されてもよい。第2プーリ軸370は、第1プーリ軸252よりも大きい外径を有していてもよく、また、第2プーリ軸370は、軸アセンブリ120の一部として第1プーリ軸252に被せてもよい。第2プーリ軸370は、第2プーリ軸370の回転を引き起こすように、操作可能にノブ34に接続されてもよい。第3ワイヤ136は、第1遠位部302に沿って通過してもよい。第4ワイヤ138は、第2遠位部204に沿って通過してもよい。
【0050】
図8A~
図8Cは、第3ワイヤガイド146の態様を示す。
図9は、ケーブルステアリングアセンブリ100内に設置された第3ワイヤガイドを示す。第3ワイヤガイド146は、第1ワイヤガイド142または第2ワイヤガイド144の形状のいずれを有していてもよい。たとえば、第3ワイヤガイド146は、第1凹部80に対して相補的な形状を有していてもよい。たとえば、第3ワイヤガイド146の最近位部または最近位側380は、丸みを帯びた形状を有していてもよい。第3ワイヤガイド146の最近位側380の曲率半径は、第1凹部80の最近位側84の曲率半径と同じかまたは類似していてもよい。第3ワイヤガイド146は、第1凹部80またはリッジ90に対する第3ワイヤガイド146の回転を最小限にするかまたは防止するために、第1凹部80との固定された関係を有していてもよい。第3ワイヤガイド146は、直線状であってもよい最遠位側382を含んでもよい。第3ワイヤガイド146は、いずれも最近位側380と最遠位側382との間に延びていてもよい、第1側部384および第2側部386も含んでもよい。
【0051】
第3ワイヤガイド146は、開口部390を有していてもよい。開口部390は、丸みを帯びた形状(たとえば円形形状)を有していてもよい。開口部390は、第2プーリ軸370とほぼ同じ直径を有するようなサイズであってもよい。開口部390は、第2プーリ軸370の直径よりもわずかに大きい直径を有していてもよい。開口部390は、第3ワイヤガイド146の最遠位端382よりも第3ワイヤガイド146の最近位端380により近く配置されていてもよい。開口部390は、開口部190および開口部290のそれぞれよりも大きくてもよい。
【0052】
第3ワイヤガイド146は、第1側392(
図8B参照)および第2側394(
図8A参照)を有していてもよく、これらはいずれも最近位側380から最遠位側382まで延びていてもよい。開口部390が開口部190よりも大きく軸172よりも第2プーリ軸370のサイズが大きくなる場合を除いて、第3ワイヤガイド146の第1側392は、第1ワイヤガイド142の第1側192と同一であってもよい。
【0053】
第3ワイヤガイド146は、近位部396を有していてもよい。近位部396は、ワッシャー型の形状を有していてもよい。たとえば、近位部396は開口部390を含んでもよく、また、第3ワイヤガイド146の、開口部390に対して同心状の部分を含んでもよい。たとえば、近位部396は、第2プーリ軸370の直径とほぼ同じ内径を有していてもよく、また、外径は、第2プーリ360の外径とほぼ同じ直径を有していてもよい。第2プーリ360は、近位部396と整列していてもよい。
【0054】
第3ワイヤガイド146は、第1遠位部402および第2遠位部404も有していてもよい。第1遠位部402は、第2側部386から第1側部384に向けて延びていてもよいが、第1側部384の前で終わってもよい。第2遠位部404は、第1側部384から第2側部386に向けて延びていてもよいが、第2側部386の前で終わってもよい。他の寸法も企図されるが、たとえば、第1遠位部402および第2遠位部404は、それぞれ、第1側部384と第2側部386との中間またはほぼ中間で終わってもよい。第1遠位部402および第2遠位部404は、それぞれ、近位部396の厚さを超える厚さを有していてもよい。言い換えれば、第1側392と第2側394との間の距離は、近位部396における距離よりも、第1遠位部402および第2遠位部404のそれぞれにおいて大きくてもよい。第1遠位部402および第2遠位部404は、第1側392の近位部396に対して隆起または突出していてもよい。
【0055】
第1側392において、第1遠位部402は、近位部396に対して第2近位部404よりも突出または隆起していてもよい。第1遠位部402は、第2遠位部404よりも厚くてもよい。言い換えれば、第1側392と第2側394との間の距離は、第2遠位部404における距離よりも、第1遠位部402において大きくてもよい。
【0056】
図8Cは、最遠位側382を示すために、第3ワイヤガイド146の底面図を示す。最遠位側382は、第1遠位部402において第2遠位部404よりも大きい断面を有していてもよい。言い換えれば、最遠位側382に沿った第1側392と第2側394との間の距離は、第2遠位部404よりも第1遠位部402において大きくてもよい。最遠位側382に沿って、第1側392は、(第1遠位部402に沿った)第1平坦部406と(第2遠位部404に沿った)第2平坦部408とがあり、第1平坦部406と第2平坦部408との間のステップ410があるように、互い違いに配置されてもよい。第1平坦部406と第2平坦部408は、実質的に平行であり、互いにオフセットされていてもよい。ステップ410は、第1平坦部406と第2平坦部408との間の境界を形成してもよい。ステップ410は、第1平坦部406および第2平坦部408の両方に対して実質的に垂直であってもよい。
【0057】
第1側392において、第1遠位部402は近位エッジ412を有していてもよく、また、第2遠位部404は、近位エッジ414を有していてもよい。第1および第2遠位部402,404の近位エッジ412,414は、それぞれ、近位部396に隣接していてもよい。近位エッジ412,414は、それぞれが同じ円のセグメントであってもよい、丸みを帯びた凹面形状を有していてもよい。近位エッジ412,414は、第1側192を正面から見たときに同一または同様な形状を有していてもよいが、近位エッジ412,414は異なる厚さを有していてもよい。たとえば、近位エッジ414は、第1遠位部202が、近位部396に対して遠位部204よりも突出しているという事実により、近位エッジ412よりも厚くてもよい。
【0058】
特に
図8Aを参照すると、第1遠位部402は、第1遠位部402が第2側194に凹部430を含むように中空であってもよい。凹部230は、第1遠位部402の輪郭に沿う内壁432を有していてもよい。あるいは、凹部430は、凹部430が第3ワイヤガイド146の最遠位側382と第3ワイヤガイド146の第2側部386とで開放されるように、近位エッジ412と壁410とに対応する内壁432のみを含んでもよい。第1遠位部402が中空であってもよいという事実は、第3ワイヤガイド146の製造コストおよび重量の減少をもたらす可能性がある。凹部430の形状も、ハンドル12における他の機構(たとえばエレベータの関節機構または他の機構)の配置を容易にしてもよい。第3ワイヤガイド146の凹部430または別の部分も、インジケータ434を含んでもよい。インジケータ434は、たとえば、ハンドル12内での第3ワイヤガイド146の向きを示してもよい。たとえば、インジケータ434は、第3ワイヤガイド146が凹部80から外側に向く頂部ワイヤガイドであることを示す、インジケータ234,360とは異なる「T」または第3の記号であってもよい。あるいは、他のインジケータを使用してもよい。
【0059】
図9は、ケーブルステアリングアセンブリ100内に設置された第3ワイヤガイド146を示す。第3ワイヤガイド146は、第3ワイヤガイド146の第1側392が、第1凹部80の開放外面に面する第2プーリ360の表面に隣接するように、第1凹部80内またはその周辺またはその上に配置されていてもよい。第2側394は、第1凹部80の開放外面に面してもよい。第2プーリ軸370は、開口部390を通して延びていてもよい。たとえば、第3ワイヤガイド146は、軸第2プーリ軸370が開口部390と整列するように配置されてもよく、次いで、第3ワイヤガイド146を、第1凹部80の開放外面に最も近い第2プーリ360の表面に第3ワイヤガイド146が載るまで第3プーリ軸370に沿って前進させてもよい。第3ワイヤガイド146の近位部396は、第2プーリ360の外側に向いている表面に隣接し、その上に載るように配置されていてもよい。上記のように、第2プーリ360は、第2プーリ360が、第3ワイヤガイド146の近位部396と整列するような外径を有していてもよい。たとえば、第2プーリ360は、近位部396と実質的に同じ外径を有していてもよい。
【0060】
第2ワイヤガイド144の第1側292と第3ワイヤガイド146の第1側392との間に間隙が形成されてもよい。より具体的には、第2ワイヤガイド144の第1遠位部302の第1側292と、第3ワイヤガイド146の第2遠位部404の第1側392との間に、第2プーリ360の厚さによる第3間隙466が形成されてもよい。第2ワイヤガイド144の第2遠位部304の第1側292と、第3ワイヤガイド146の第1遠位部402の第1側392との間に、第2プーリ360の厚さによる第4間隙468が形成されてもよい。第3間隙466および第4間隙468は、いずれも、互いに対して、また第1間隙366および第2間隙368のそれぞれに対して、オフセットされていてもよい。第3間隙466と第4間隙468は、1つまたは複数の壁336および410によって分離されてもよい。第1、第2、第3および第4間隙366,368,466,468は、いずれも、重なる空間を占めていなくてもよい。第3ワイヤ136は第3間隙466を通ってもよく、第4ワイヤ138は第4間隙468を通ってもよい。壁410および336の両方または一方は、第3ワイヤ136および第4ワイヤ138の両方または一方の側方移動を制限してもよい。たとえば、壁410および336の両方または一方は、ワイヤ136および138の両方または一方が第1凹部80の中心線を横切るのを制限してもよい。第3間隙466は、第2ワイヤガイド144の第1遠位部302の第1側292と、第3ワイヤガイド146の第2遠位部404の第1側392と、壁410と、第1凹部80の側面86とで形成される孔または区画であってもよい。第4間隙468は、第2ワイヤガイド144の第2遠位部304の第1側部392と、第3ワイヤガイド146の第1遠位部402の第1側部392と、壁336と、第1凹部80の側面86とで形成される孔または区画であってもよい。間隙466および468の両方または一方は、実質的に長方形の断面を有していてもよい。間隙466および468の両方または一方は、4辺が閉じられていてもよいし、または、完全に閉じられていなくてもよい。たとえば、間隙466は、壁410と336との間の空間によって間隙468に開放されていてもよい。
【0061】
第3ワイヤガイド146の第2側394は、第1凹部80の開放側に最も近い、ケーブルステアリングアセンブリ100の構成要素であってもよく、第3ワイヤガイド146の第2側は、凹部430から離れて平面を形成してもよい。
【0062】
第2ワイヤガイド144の開口部290は、軸172とは反対により大きな直径の第1プーリ軸252を収容するために、第1ワイヤガイド142の開口部190よりも大きくてもよい。開口部390は、第1プーリ軸252および軸172と比較してより大きな直径の第2プーリ軸370を収容するために、開口部290および190よりも大きくてもよい。第2ワイヤガイド244の最遠位側282の厚さは、第1ワイヤガイド142の最遠位側182および第3ワイヤガイド146の最遠位側382のいずれの厚さよりも大きくてもよい。第1ワイヤガイド142、第2ワイヤガイド144および第3ワイヤガイド146は、同じ外周寸法を有していてもよい。特に、第1、第2、第3ワイヤガイド142,144,146の近位部196,296,396は、それぞれ、同じ外径を有していてもよい。第1ワイヤガイドと第3ワイヤガイドは、同一であってもよいし、または、開口部190,290のサイズ、インジケータ434および234、および/または凹部230,430の形状を除いて同一であってもよい。たとえば、開口部290は開口部190よりも大きくてもよく、凹部430が開放側を有するのに対して凹部230が完全に閉じられていてもよい。
【0063】
特定の用途について例示的な実施例を参照して本明細書で本開示の原理が説明されているが、本開示がそれらに限定されないことが理解されるべきである。本明細書で提供される教示にアクセスする当業者は、追加の変更、用途および等価物の代用のすべてが、本明細書に記載された実施例の範囲に含まれることを認識するであろう。したがって、本発明は、前述の説明によって限定されるとみなしてはならない。
【国際調査報告】