(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-06
(54)【発明の名称】手術吹送システム及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/32 20060101AFI20220629BHJP
A61M 13/00 20060101ALI20220629BHJP
【FI】
A61B17/32
A61M13/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021564654
(86)(22)【出願日】2020-04-30
(85)【翻訳文提出日】2021-12-24
(86)【国際出願番号】 US2020030665
(87)【国際公開番号】W WO2020223458
(87)【国際公開日】2020-11-05
(32)【優先日】2019-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515251746
【氏名又は名称】サフィナ・メディカル・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Saphena Medical, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】オーファノス,マーク ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】グレノン,マイケル
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160FF23
4C160MM35
(57)【要約】
本発明は、媒体を送達するシステム、方法及び装置を提供する。装置は、媒体の少なくとも1つのキャニスタを収容するように設計された本体、前記本体に結合され、遠位端を有する本体、及び前記本体の遠位端に配置され、前記キャニスタと流体連通する先細りした先端を含み、先端は、対象の部位に遠位端を進めるように設計され、先端を通ってキャニスタからの媒体は、対象の部位に向けられることができる。装置は、また先細りした先端から媒体の制御された放出のための本体に結合された分散機構を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手術装置であって、
前記装置は、
媒体の少なくとも1つのキャニスタを収容するように設計された本体であって、前記本体、遠位端を有する、本体と、
前記本体の前記遠位端に配置され、前記キャニスタと流体連通する先細りした先端であって、前記先端は、対象の部位に前記遠位端を進ませるように設計され、前記先端を通して前記キャニスタからの媒体が前記対象の部位に向けることができる、先端と
前記先細りした先端からの前記媒体の制御された放出のために前記本体に結合された分散機構と、を備える手術装置。
【請求項2】
さらに前記媒体の前記キャニスタを前記本体に結合するキャニスタ接続点を備える、請求項1に記載の手術装置。
【請求項3】
さらに前記キャニスタから前記先端へ前記媒体を送達する前記本体内の導管を備える、請求項1に記載の手術装置。
【請求項4】
前記手術装置は、内視鏡血管採取装置である、請求項1に記載の手術装置。
【請求項5】
前記導管は、吹送導管である、請求項1に記載の手術装置。
【請求項6】
前記導管は、洗浄導管である、請求項1に記載の手術装置。
【請求項7】
前記キャニスタは、加圧キャニスタである、請求項1に記載の手術装置。
【請求項8】
前記キャニスタは、約800psiから1200psiに加圧されている、請求項1に記載の手術装置。
【請求項9】
前記キャニスタの前記媒体は、吹送流体または洗浄流体である、請求項1に記載の手術装置。
【請求項10】
前記キャニスタの前記媒体は、CO
2である、請求項1に記載の手術装置。
【請求項11】
装置の遠位端に先細りした先端、前記先細りした先端と流体連通する媒体の少なくとも1つのキャニスタ、及び手術装置を通って前記先細りした先端から前記媒体の制御された放出のための分散機構を有する前記手術装置を提供するステップと、
対象の部位に前記先細りした先端を向けるステップと、
制御された方法で前記媒体をキャニスタから前記先細りした先端を出て前記対象の部位に送達するステップと、
を備える媒体を送達する方法。
【請求項12】
前記方法は、内視鏡血管採取手術の間実行される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記媒体を送達するステップは、前記患者の体の部分に吹き込むステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記媒体を送達するステップは、前記患者の体の部分を洗浄するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
さらに患者の体の部分の切開部位に封止装置を設置し、気体封止を作り出すステップを備える、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記設置するステップは、さらに前記切開部位を前記封止装置の表面の少なくとも一部上に配置された接着剤によって接着するステップを備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
さらに前記手術器具の先端を目標解剖構造に進めるステップを備える、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、両方の出願に共通する全ての主題について、2019年5月1日に出願された同時係属する米国仮特許出願第62/841,409への優先権及びその利益を主張する。当該仮出願の開示は、本明細書にその全てを援用する。
【0002】
本開示の実施形態は、手術吹送システム、さらに特に血管採取システムのための気体吹送及び洗浄を導入するための装置及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
血管採取は、冠状動脈バイパス手術と組み合わせて一般に用いられる手術技術である。バイパス手術の間、血液は、遮断された動脈を迂回してルートを変更され、心臓への血液の流れ及び酸素を回復及び改善する。いくつかの場合において、血液は、バイパスグラフトを用いてルートを変更され、バイパスグラフトの一端は、遮断された領域の上流の血液源に取り付けられ、他端は、遮断された領域の下流に取り付けられ、遮断された領域を迂回する「導管」チャネルまたは新しい血流接続を作り出す。一般に、手術は、体の別の部分から健康な血管を取り外すまたは「採取し」、バイパスグラフトを作り出す。冠状動脈バイパスグラフト手術の成功は、導管の品質及びどのように導管が移植する前に血管採取及び準備ステップの間、取り扱われるまたは処理されるかによって影響される。
【0004】
血管採取方法は、封鎖するバイパス導管として用いられる、従来脚の大伏在静脈または腕の橈骨動脈などの血管を選択するステップと、主血管導管から分岐する小さい血管を切断するステップと、体から主導管を採取するステップと、を含む。この慣行は、残した血管ネットワークに害を及ぼさず、治癒し、四肢に十分な血流を維持し、患者は、目立った影響なしに正常な機能に戻ることができる。
【0005】
血管採取のための非侵襲技術は、小さい切開のみ必要とする手術である、内視鏡血管採取(「EVH」)として知られる。EVH及び同様な外科手術の間、媒体は、患者の脚の空洞202に吹送または注入され、脚の空洞202を拡大し、脚の空洞202(または他の領域)の内側の良好な視野を提供するまたは組織または構成要素を洗い流す。従来、吹送媒体は、手術室(「OR」)に提供され、無菌フィールド内にある医療装置に結合された柔軟なチューブによって送達される。
【0006】
いくつかのEVH装置は、手術者(例えば、外科医、医師助手)がORチューブに接続できるハンドルにおいて彼らの体から延在するチューブの長さが短い。いくつかの場合において、接続は、EVH装置の柔軟なトロカールに含まれる。従来の方法で、トロカールは、患者の手術部位に挿入され、後の手術部位に吹送気体の導入及び/または他の器具の設置のための入口として役立つ。しかしながら、従来のトロカールは、大きく、扱いにくく、患者内に正確に挿入及び設置することが難しい。さらに、トロカール及びORチューブは、無菌フィールドに存在しなければならず、ORテーブルの上の、手術者の手がある装置のハンドルにまたはその近くでEVHシステムに取り付けられる。
【0007】
現在の方法において、病院のORは、通常ローリングカート及び吹送機械に取り付けられた気体の非常に大きいシリンダである、CO2のソースを提供する。吹送機械は、貯蔵タンクからの入力気体を受け入れ、それをユーザが定義した流量及び圧力設定で吹送チューブから放出する。その吹送チューブの端部において、オスのルアーコネクタがある。例えばEVH装置などの装置は、(例えば装置のメスのルアーによって)この吹送チューブに取り付けられるように設計され、ORチューブと接続し、患者に送達される吹送機械からの出力流を受け入れる。手術を通して、吹送機械は、(また、前もってユーザによって設定される)所望の圧力設定を達成するために、(ユーザに定義された最大まで)流量を調整する。
【0008】
典型的なOR設定のEVH手術を実行する前述の配置は
図1に描かれる。
図1に提供されるように、ORテーブル及び無菌フィールドを物であふれさせる多くのチューブ、電線、及び器具があり、それにより手術者(例えば外科医、医師助手)の進捗を遅らせ、追加のチューブ、電線などによって引き起こされる感染などの機会または失敗を増やす。頻繁にチューブ及び電線は、EVH装置が通常のEVH手術の間、回転すると絡む。したがって、この領域から多くのチューブ及び電線を取り外し、無菌フィールドの散乱物を最小にし、EVH手術を単純にすることが有利である。そのようなORテーブル及び無菌フィールドの散乱並びに結果の絡み並びに関連する困難は、また他のタイプの腹腔鏡及び内視鏡外科手術に存在する。
【発明の概要】
【0009】
本開示は、無菌フィールド及びORテーブルの散乱物を最小にする外科手術の間、吹送媒体(すなわち、例えば気体(例えばCO2)または液体(例えば生理食塩水)などの流体)を提供するシステム及び方法を提供し、究極的に手術を単純にする。
【0010】
本発明の例示的な実施形態によって、手術装置が提供される。手術装置は、媒体の少なくとも1つのキャニスタを収容するように設計された本体であって、本体は遠位端を有する本体と、本体の遠位端に配置され、キャニスタと流体連通する先細りした先端であって、先端は、対象の部位に遠位端を進めるように設計され、先端を通ってキャニスタからの媒体が対象の部位に向けられる先端と、を含む。装置は、また先細りした先端から媒体の制御された放出のために本体に結合された分散機構を含む。
【0011】
本発明の態様によると、手術装置は、さらに本体に媒体のキャニスタを結合するキャニスタ接続点を含む。手術装置は、さらにキャニスタから先端に媒体を送達するために本体内の導管を含む。手術装置は、内視鏡血管採取装置である。導管は、吹送導管である。導管は、洗浄導管である。キャニスタは、加圧されたキャニスタである。キャニスタは、約800psiから1200psiに加圧される。キャニスタの媒体は、吹送流体または洗浄流体である。キャニスタの媒体は、CO2である。
【0012】
本発明の例示的な実施形態によって、媒体を送達する方法が提供される。本発明の方法は、装置の遠位端において先細りした先端と、先細りした先端と流体連通する媒体の少なくとも1つのキャニスタと、手術装置を通って、先細りした先端から媒体の制御された放出のための分散機構と、を有する手術装置を提供するステップと、対象の部位に先細りした先端を向けるステップと、制御された方法で、キャニスタから先細りした先端を出て対象の部位に媒体を送達するステップと、を含む。
【0013】
本発明の態様によると、本発明の方法は、内視鏡血管採取手術の間、実行される。媒体を送達するステップは、患者の体の部分に吹き込むステップを含む。媒体を送達するステップは、患者の体の部分を洗浄するステップを含む。本発明の方法は、患者の体の部分の切開部位に封止装置を設置して気体封止を作り出すステップを含む。設置するステップは、さらに切開部位を封止装置の表面の少なくとも一部上に配置された接着剤によって接着するステップを含む。本発明の方法は、さらに手術器具の先端を目標解剖構造に進めるステップを含む。
【0014】
説明的で、非限定の例示的な実施形態は、添付された図と関連して理解されたとき次の詳細な説明からさらに明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2A】様々な実施形態によるEVHシステムの例示的に描く側面図である。
【
図2B】様々な実施形態によるEVHシステムの例示的な側面図である。
【
図2C】様々な実施形態によるEVHシステムの例示的な断面側面図である。
【0016】
【
図3A】様々な実施形態による
図1及び2A-2Cの封止装置を用いる別の方法のステップを描く図である。
【
図3B】様々な実施形態による
図1及び2A-2Cの封止装置を用いる別の方法のステップを描く図である。
【
図3C】様々な実施形態による
図1及び2A-2Cの封止装置を用いる別の方法のステップを描く図である。
【
図3D】様々な実施形態による
図1及び2A-2Cの封止装置を用いる別の方法のステップを描く図である。
【
図3E】様々な実施形態による
図1及び2A-2Cの封止装置を用いる別の方法のステップを描く図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
様々な例示的な実施形態は、いくつかの例示的な実施形態が示される、添付された図を参照して以後さらに完全に記載されるであろう。しかしながら、本発明の概念は、多くの異なる形態で具体化され、本明細書で記載される例示的な実施形態に制限するように解釈されない。むしろこれらの例示的な実施形態は、本開示が完璧で、完全であり、当業者に本発明の範囲を完全に伝えるように提供される。図において、レイヤ及び領域の大きさ及び相対的な大きさは、明確のために誇張される。同様な符号は、通して同様な要素を指す。
【0018】
要素が、別の要素と「接続される」または「結合される」と呼ばれる場合、それが他の要素と直接接続されるもしくは結合されるまたは介在要素が存在することが理解されるであろう。その一方、要素が別の要素と「直接接続される」または「直接結合される」と呼ばれる場合、介在要素は存在しない。要素の間の関係を記載するために用いられる他の用語は、同様な方法で解釈されるべきである(例えば、「間」対「間直接に」、「隣接」対「直接隣接」など)。
【0019】
特に定義されていない限り、本明細書で用いられる全ての用語(技術及び科学用語を含む)は、本発明の概念が属する当業者によって共通に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、例えば一般に用いられる辞書に定義された用語など、用語は、関連する技術の背景のそれらの意味と一致する意味を有するとして解釈されるべきであり、本明細書に明示的に定義されない限り、理想化されたまたは過度にフォーマルな意味で解釈されないであろう。
【0020】
本開示の実施形態は、一般的に例えば、内視鏡血管採取(EVH)装置など、手術装置に適用する。本開示の様々な実施形態は、例えばトロカール、追加のORチューブ及び/または手術器具に分離した流体または気体導入システムを接続するための他の機構の必要性を未然に取り除くために柔軟な、吹送装置を提供するために用いられる。しかしながら、本発明は、流体または気体を送達するために設計された装置の任意の組み合わせに利用することができる。
【0021】
本発明の設計は、気体タンク、吹送機械、及び吹送チューブが提供された大きなORの必要性を排除する。代わりに、本発明は、ホース、ポンプなどの必要性なく、高圧CO2ガスの1またはそれ以上のキャニスタを含むまたはさもなければ直接結合されるEVH装置を提供する。キャニスタは、EVH装置を本体内に含まれるまたはさもなければ本体に結合される。キャニスタは、所定の及び制限された量の気体を含む使い捨てキャニスタである。使い捨てキャニスタによって、EVH装置は、使い捨てできる及び/または新しいキャニスタを受け入れることができる。キャニスタの内容物の管理は、キャニスタ自体またはEVH装置のハンドルの内側の機構によって制御され、キャニスタから来て患者に送達される気体の圧力及び流量を制御する。圧力及び流量は、所定の圧力であらかじめ調整される及び/または調整機構によって調整可能である。
【0022】
図1を参照すると、患者の脚Pの血管採取手術の間、既存のEVHシステム10を用いる手術者を描く。EVHシステム10は、電源ケーブル14を有するEVH装置12を含む。EVHシステム10は、またEVH装置12のトロカール部18において接続を終端/形成するチューブ16を含む、複数の他のチューブ及び電線を含む。チューブ16は、ORによって提供される媒体送達チューブである。例えば、チューブ16は、手術の間、使用するためにトロカール部18に吹送媒体を提供する。チューブ16は、また
図1に示されるように、トロカール部18における代わりに、(図示しない)5-10フィート離れた吹送発生器において形成される媒体接続を提供する。接続と関係なく、媒体送達チューブ16は、それにより無菌フィールド内に存在し、無菌フィールド及びORテーブルに散乱物を作り出し、EVH手術を複雑にする。
【0023】
図2A-2Cを参照すると、本発明による例示的な血管採取装置100が示される。
図2Aを参照すると、いくつかの実施形態において、装置100は、装置100の様々な部品を収納するように構成された筐体102と細長い本体104を有する本体を含む。筐体102は、当該部品を受け入れ、電力を供給するための内部電線を含み、筐体102の外側のシステムにデータを通信する。筐体102は、また装置100の動作を制御するためのボタン、スイッチなどを含む。例えば、筐体102は、装置100の切断部品に電力を供給するためのボタンを含む。筐体102は、技術分野で既知のシステム及び方法の任意の組み合わせを利用する材料の任意の組み合わせから構成される。例えば、筐体102は、例えば、プラスチック材料、エラストマ材料、金属材料、形状記憶材料、複合材料または所望の特性を有するその他の材料など、生体適合性材料から構成される。いくつかの実施形態において、装置100及びその部品は、使い捨てできる。
【0024】
いくつかの実施形態において、筐体102は、装置100及びそのサブシステムに電力を供給し、データを転送するように構成された外部電線またはケーブル112と結合される。当業者に理解されるように、ケーブル112は、また例えば本明細書に援用する米国特許第9,119,900号、第9,498,246号、第9,814,481号、第9,943,328号に関して説明された切断システムなど、例えば装置100の切断サブシステムなど、技術分野で既知の他のシステムに電力を供給するように構成される。ケーブル112は、単一のシールド内の異なる電源及びデータケーブルのための配線の組み合わせを提供し、単一の線に編組みされた電線の組み合わせである。いくつかの実施形態において、装置100は、またケーブル112の場所にワイヤレス電源を含む。例えば装置100は、バッテリ動作される。
【0025】
いくつかの実施形態において、筐体102は、1またはそれ以上の流体/気体媒体キャニスタ200に装置100を受け入れる及び/または結合するためのキャニスタ接続点110を含む。
図2Bを参照すると、キャニスタ200は、放出できる流体(例えば気体、液体など)を含む材料の任意の組み合わせから構成される容器の任意の組み合わせを含む。例えば、キャニスタ200は、金属(例えばアルミニウム)、プラスチック、合金など、またはそれらのベースの材料とそこに加圧CO
2との組み合わせである。キャニスタは、そこに含まれる媒体の圧力に耐えるのに十分な強度を提供する材料の任意の組み合わせから構成される。
【0026】
同様に、キャニスタ接続点110は、キャニスタ200を受け入れ、圧力が解放されたときキャニスタ200との接続に耐える接続点の任意の組み合わせを有する。例えば、キャニスタ接続点110は、ねじ式カプラ、摩擦嵌合コネクタ、メカニカルカプラなどを含む。当業者に理解されるように、キャニスタ接続点110は、キャニスタ200と媒体タイプと接続点の任意の組み合わせとの任意の組み合わせを受け入れるように構成される。例えば、キャニスタ接続点110は、手術(例えば血管採取手術)の間、使用のために構成されるCO2キャニスタ200を受け入れるように構成される。別の例において、キャニスタは、サイクリストが自転車のタイヤを膨らませるために使用するキャニスタ200と同様である。
【0027】
図2Cを参照すると、いくつかの実施形態において、キャニスタ接続点110は、筐体102の内部構造内に含まれる空洞202を含むまたは空洞202内に配置される。空洞202は、筐体102の一部として1またはそれ以上のキャニスタ200を受け入れ、保持するような、大きさと形状にされる。空洞202は、またキャニスタ200を受け入れる及びキャニスタ接続点110でキャニスタを結合/固定する両方のための大きさ及び寸法にされる。例えば、空洞202は、固定点にキャニスタ200を回転する、取り付ける、押すために十分な空間を提供する。キャニスタ接続点110は、装置100の任意の位置に含み及び/または空洞202は、装置の任意の位置に配置される。例えば、キャニスタ接続点110は、細長い本体104の部分に結合されたハンドル102の一部または装置100のその他の場所である。
【0028】
いくつかの実施形態において、キャニスタ200は、1回限りの使用のためにキャニスタ接続点110に固定的に取り付けられるまたはそれらは、交換及び再使用のためにキャニスタ接続点110に取り外し可能に取り付けられる。例えば、キャニスタ200は、空洞202内に設置され、製造時にキャニスタ接続点110に接続されるまたはキャニスタ200は、キャニスタ200の挿入及び/または取り外しのためにユーザによって(例えばハッチ、ドアなどを通して)アクセス可能である。
【0029】
いくつかの実施形態において、キャニスタ接続点110及び/または空洞202は、所定の位置にキャニスタ200を保持するために機械的部品を含む。例えば、キャニスタ接続点110及び/または空洞202は、所定の位置に固定してキャニスタ200を保持するために、クリップ、ばね、ストラップなどを含む。いくつかの実施形態において、キャニスタ接続点110は、キャニスタ200が装置100の筐体102内に部分的に含まれ、筐体102の外側に少なくとも部分的に延在するように配置される。例えば、媒体放出要素及び伝達機構は、筐体102内の内部に配置される一方で、結合機構は、筐体102の少なくとも部分的に外側に存在するキャニスタを受け入れる及び/または結合するために筐体102から外部に延在する。
【0030】
形態に関係なく、キャニスタ接続点110は、キャニスタ200と固定的に結合する及びキャニスタと気密封止を作り出すためにキャニスタ200入力を固定的にまたは取り外し可能に受け入れるように構成された結合機構を含む。例えば、結合機構は、封止可能なねじ込み接続、封止可能なクリックインプレース接合、封止可能ツイストインプレース接合、摩擦嵌合接合など、またはそれらの組み合わせである。例えば、ガスケット、Oリングなど、封止接続を作り出すことを助けるための追加の部品がある。キャニスタ接続点110は、キャニスタタイプ、大きさの任意の組み合わせを受け入れ、及び圧力の任意の組み合わせにおける媒体の任意の組み合わせを含むように構成される。例えば、キャニスタ接続点110は、可能な限り大きな容積で800psiから1200psiの範囲の圧力で気体を含むキャニスタ200を受け入れ、所望の送達を提供する。さらに、内部キャニスタ200の圧力及び媒体のタイプは、例えば、体温においてまたは近くの温度で10-15mmHgの気体など、所望の圧力で媒体の利用可能な体積を指示できる。この温度及び圧力の気体は、一定の密度を有する。
【0031】
図2Cを続けて、いくつかの実施形態において、キャニスタ接続点110は、キャニスタ200によって適用される圧力と媒体の任意の組み合わせを操作するように設計された構造の任意の組み合わせを用いて、細長い本体104に結合される。例えば、キャニスタ接続点110は、取り付けられたキャニスタ200から及び細長い本体104に加圧流体(例えば気体または液体)を受け入れる、送達する及び/または分配するような大きさ及び形状にされる。同様に、キャニスタ接続点110は、当該圧力と当該媒体に耐えるように設計された材料の任意の組み合わせから構成される。キャニスタ200の配置に応じて、キャニスタ接続点110は、取り付けられたキャニスタ200から細長い本体104への媒体を送達するように設計された機構(例えば内腔)の任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、細長い本体104は、キャニスタ200及びキャニスタ接続点110から細長い本体104を通って媒体を送達するチャネル204を含む。チャネル204は、本明細書で説明された空間、内腔、導管の任意の組み合わせを含み、キャニスタ200から媒体を提供し例えば先端120からなど、装置100から分配される。
【0032】
いくつかの実施形態において、キャニスタ接続点110は、媒体放出要素、伝達機構、放出/分散機構などを含むまたはさもなければそれらに取り付けられる。分散機構は、制御された方法で任意の接続されたキャニスタ200からEVH装置100の外側へ、媒体(例えば、流体、気体、液体など)の放出を引き起こすように設計される。例えば、分散機構は、キャニスタ200から媒体を放出し、放出された媒体を装置100の細長い本体104を通って、装置100の遠位端108(または他の部分)から出るように運ぶように設計される。流体は、構造の任意の組み合わせを用いて細長い本体104を通って進む。例えば、細長い本体104は、(キャニスタ接続点110を通って)キャニスタ200から流体を受け入れるために1またはそれ以上の内腔を含む。別の例において、流体は、細長い本体104内に置かれた部品の間の空間に受け入れられる。内腔は、材料、大きさ、形状の任意の組み合わせであり、例えば、内腔は、柔軟なまたは剛性のあるプラスチックまたは金属である。複数のキャニスタ200が利用可能な場合において、分散機構は、個々に、同時に、その後になど、キャニスタ200から流体を放出するように設計される。
【0033】
いくつかの実施形態において、分散機構は、媒体がキャニスタ200から放出されるとき、及び放出されるように制御するために弁であるまたはさもなければ弁を含む。弁は、キャニスタ200から媒体を放出するように設計された電気的及び機械的弁システムの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、弁は、装置100の他の場所の圧力を読み取るセンサを含むまたはさもなければセンサに接続される。例えば、弁は、キャニスタ接続点110及び先端120におけるセンサを含み、装置100の動作の間、異なる点の圧力を監視する。いくつかの実施形態において、分散機構は、1またはそれ以上の圧力調整器を含むまたはさもなければ圧力調整器に接続され、装置100の本体が、所定の閾値以上の圧力を受け入れないことを確実にする。いくつかの実施形態において、分散機構は、逆流防止器を含むまたはさもなければ逆流防止器に接続され、媒体が例えば装置100の遠位端に向かって、先端120または装置100の他の出力場所から出るように一方向に進むことを確実にする。
【0034】
いくつかの実施形態において、分散機構は、所定の制御率及び/または所定の期間を通してキャニスタ200の内容物を放出するように構成される及び/または分散の速度/圧力を変えるために調整可能である。例えば、キャニスタ接続点110は、調整された方法で、キャニスタからの気体の流れを開閉(スイッチオン及びオフ)する調整可能な制御弁を含む。別の例において、様々な速度/圧力の放出/送達のためにボールベアリング(または他の機構)を様々な量で押し下げる。いくつかの実施形態において、装置100またはその部品は、内部で分散の圧力及び流れを調整する。例えば、装置100またはその部品は、ガラス、ステンレス鋼または非常に滑らかな表面及び強度を備える他の材料で作られた特別な大きさの小さいチューブを用いて分散の圧力及び流れを調整する。気体が通るチューブの内径その他の端部において、その直径と気体の特性によって所定の圧力と流量である。そのような場合において、キャニスタ200の全部の内容物または内容物の一部は、装置100の内部設計によって制御されて放出される。
【0035】
いくつかの実施形態において、分散機構は、キャニスタ200から放出するために動作させる及び/または、キャニスタ200自体内の体積と圧力は、所定の速度、圧力、体積などで放出された流体を提供するように構成される。例えば、分散機構は、キャニスタ200の放出点で、弁を稼働する、ボールベアリング(または他の弁構造)を押し下げるなどし、キャニスタ200内の加圧状態に基づいた速度でそこに貯蔵された流体の一部または全てを放出する。同様に、流量は、例えば時間内に所定の点で分散される流体の量を制御することによって、分散機構自体によって制御される。
【0036】
いくつかの実施形態において、分散の稼働/非稼働及びキャニスタ200からの分散の速度は、制御機構によって管理される。制御機構は、制御された流体の流れを稼働するために電気機械システム機構の任意の組み合わせを含む。例えば、制御機構は、弁または他の分散機構を稼働するボタンである。制御機構は、機構の組み合わせを用いて稼働される/非稼働にされる。例えば、稼働/非稼働は、例えばダイヤル、ボタン、スイッチなど筐体102の機構から制御され、キャニスタ200内から媒体の送達特性(例えば流量、圧力など)の手動制御に利用される。
【0037】
いくつかの実施形態において、手術者は、例えば圧力調整器によって調整されるように、分散機構によって自動的に制御される/設定される所定の圧力または所定の流量まで媒体を放出するように制御機構を稼働する。制御機構は、繰り返し流す及び止めるためのボタンを使用する及び手術者が関与する必要がなく、所定の内部圧力を達成するために流れ(例えば弁を通して)を常に自動的に調整するために分散機構及び圧力調整器を使用するだけの必要性を排除するためにワンプレスアクティベーションを作り出すために用いられる。別の実施形態において、圧力の量は、手術者によって手動で調整される。所望の内部圧力または流量は、手術者によって調整可能または調整できない両方で設計されるものでよい。
【0038】
いくつかの実施形態において、キャニスタ200は、自己調整され、異なるキャニスタ200は、異なるタスクにおいて選択される。例えば、異なる特性(例えば媒体タイプ、容積、加圧状態など)の異なるキャニスタ200は、ユーザが手動で特性(例えば流量)を調整する必要なく、選択され、利用される。いくつかの実施形態において、自己調整キャニスタ200は、所定の容積、圧力、流量などまたはその組み合わせで媒体を放出するための(例えば制御機構を通して)1回限りのアクティベーションを有する。
【0039】
いくつかの実施形態において、細長い本体104は、筐体102の遠位端から長手方向に延在する。細長い本体104は、実質的に中空でないまたは中空であり、近位端106及び遠位端108を有する。近位端106は、結合機構の任意の組み合わせを用いて筐体102に結合される及び/または筐体内にある。いくつかの実施形態において、細長い本体104は、近位端106から遠位端108に延在する内部空洞202を含み、キャニスタ接続点110から遠位端108(または装置100の他の出力場所)から出る媒体の伝達ができる。キャニスタ接続点110は、流体連絡通路がキャニスタ200から細長い本体104を通って遠位端108から出るように確立されるように細長い本体104に結合される。当業者によって理解されるように、細長い本体104は、例えば切断道具など、様々な他の道具または部品を収納する及び/または様々な他の道具または部品に結合される。
【0040】
いくつかの実施形態において、細長い本体104は、入口切開を通って血管採取部位に血管外に通るように構成され、キャニスタ接続点110と結合されたキャニスタ200から媒体を導入するように構成され、切開部位へ細長い本体104と流体連通する。採取の部位に細長い本体104を移動する手助けのために細長い本体104は、その長さに沿って軸方向に十分剛性を有する。そのような特性の細長い本体104を提供するために、1つの実施形態において、細長い本体104は、例えばプラスチック材料、エラストマ材料、金属材料、形状記憶材料、複合材料または所望の特性を有するその他の材料など、生体適合性材料で作られる。所望の範囲で、細長い本体104は、いくらかの柔軟性を備え、アプリケーションに応じて、左右に径方向にまたは横方向に動く。
【0041】
いくつかの実施形態において、装置100の細長い本体104は、中空でない。他の実施形態において、装置100は、そこを通って進む器具、電線、または材料を収容する内腔を備える1またはそれ以上の内腔を含む。細長い本体104は、また例えば先端120から出るなど、装置100を通る及び装置から出るキャニスタ200から媒体を運ぶための内腔を含む。いくつかの実施形態において、装置100は、電線またはケーブルが装置100内の電機部品に電力を供給する及び/または通信するために進められる導管を含む。同様に、装置100は、キャニスタ接続点110に結合されたキャニスタ200から遠位端108の外側の所望の送り先または装置100の他の出力に媒体を伝達するための導管を含む。媒体の伝達のための内腔及び/または導管は、他の部品と共有されるまたは装置100の先端120から出る孤立して分離した導管である。いくつかの実施形態において、媒体は、既に細長い本体104内に存在する空間を用いて伝達され、媒体を密封し、媒体が細長い本体104の長さ(例えば電極層の間)を伝わることができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、細長い本体104は、切開先端120において終端するまたは細長い本体104の遠位端108に結合される切開先端120を有する。いくつかの実施形態において、切開先端120は、囲んだ組織から採取される血管セグメントの外傷ない分離のためにおおよそ鈍い端部で終端するおおよそ先細りした部分を含む一方で、装置100が血管セグメントに沿って進むとき、近くの血管または組織の引き裂きまたは穴を開けることを最小にするまたは防ぐ。鈍いように描かれるが、もちろん所望の範囲で切開先端120の端部は、比較的尖って作られ、装置100の遠位端の進行を強化することも理解されるべきである。同様に、先細りした部分は、装置100の操作性を強化するように、構造的に異なって構成されてもよい。いくつかの実施形態において、先端120は、媒体がそこを通って分散することができるために少なくとも1つの開口を含む。
【0043】
いくつかの実施形態において、切開プロセスの間、外傷の可能性を減らすために、いくつかの実施形態において、切開先端120は、切開先端が切開先端120に適用される力の作用下で、わずかに偏向するように径方向にしなやかで、柔軟または変形可能である。いくつかの実施形態において、切開先端120は、切開先端120の壁が先端表面に垂直な力の作用下で変形するように、径方向に圧縮可能である。その目的で、切開先端120は、薄壁のプラスチック材料から形成され、切開先端は、負荷下で曲がることができる。適切な材料は、これに限定されるものではないが、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートグリコール変性(PETG)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及び十分な光学透明度を提供しながら切開先端120が負荷下で曲がることができる他の材料を含む。同時に、切開先端120は、軸または長手方向に十分な柱強度を備え、周囲の結合組織から血管の切開ができる。
【0044】
切開先端120の他の特性は、例えば(1)軸強度が長手方向の強度より大きい、軸方向対長手方向、(2)長手方向の強度が軸強度より大きい、長手方向対軸方向、または(3)軸強度がおおよそ長手方向の強度である、軸方向対長手方向といった可変の強度を有するなどが期待される。切開先端120は、2またはそれ以上の材料を含み、少なくとも1つの材料は、例えば弾性、硬度、引っ張り強度など異なる材料特性を有することができる。
【0045】
動作中、本発明のEVH装置100は、遠隔なタンクと独立に及び/または従来のシステムに提供されるように手術の間、外部チューブを用いて気体/流体媒体を提供するために用いられる。例えば、本発明のEVH装置100のキャニスタ200システムは、血管採取手術の間、使用のために装置100と結合されたキャニスタ200からCO2を提供するために用いられることができる。EVH装置100を用いたとき、ユーザは、始めに基準として所望の場所に切開「I」を作る。ユーザは、また必要に応じて先端探索または切り落とし方法を実行する。
【0046】
いくつかの実施形態において、ユーザは、例えばガスパッドなど、封止装置300を利用し、患者とEVH装置100の間に封止を作り出す。例えば、ユーザは、本明細書に援用される米国特許出願第16/225,049号で説明される例えばガス封止パッドなどガス封止パッドを用いることができる。所定の位置の細長い本体104及び/またはガスパッドによって、吹送は始まる準備ができ、ユーザは、キャニスタから媒体の放出を従事させることができる。例えば、媒体は、筐体102の制御機構(例えばボタン)を稼働することによって圧力下でキャニスタ接続点110と結合されるキャニスタ200から放出される。この点において、キャニスタ200の内容物は、分散機構によって装置100を通って及び細長い本体104を通って患者に貯蔵された媒体(例えばCO2)を放出することが引き起こされる。EVH装置100の内部の機構は、キャニスタ200から送達された媒体の圧力及び流量(例えば圧力センサ、調整器など)を制御するために用いられる。ユーザがEVH装置100を取り外すまたはさもなければ流れ/圧力を止めたいならば、ユーザは、ハンドル102の同じ制御機構を通って放出または圧力を解除できる。
【0047】
図3A-3Eを参照すると、EVH装置100を用いた例示的な方法が提供される。
図3A-3Eに提供される例は、特定の本体部分の特定の手術に適用されるが、本発明は、この手術、体の部分、媒体などに制限される意図はなく、説明目的のために単に提供される。
図3Aに示されるように、ユーザは、技術分野で知られた任意のシステムまたは方法を用いて患者の脚Pの皮膚Sに最初の切開Iを設置する。任意のステップにおいて、その後封止装置300の接着剤は、皮膚Sに配置され、患者と装置100の間の気体封止を形成し、ポート103は、切開Iに装置の挿入の前に切開I上に配置される。
【0048】
ここから
図3Bを参照すると、いくつかの実施形態において、例えば先端探索技術手術など、ユーザは、封止装置300のポート302を通って装置100の先端120を挿入し、装置100と封止装置300の間に気体封止を形成する。
図3Cに示されるように、ユーザは、所望の手術部位に到達するまで(例えば採取するための目標の血管)切開Iを通って患者に手術装置100の先端120及び細長い本体104の少なくとも一部を進める。
【0049】
図3Dを参照すると、気体封止が装置100と切開部位の間に形成されるとすぐに、1またはそれ以上キャニスタ200からの吹送媒体は、手術部位に連絡される。特に、吹送が始まる準備ができたとき、ユーザは、筐体102の機構/ボタンの稼働によってキャニスタ200から加圧媒体の放出を従事させることができる。この点において、内部キャニスタ200は、患者に例えばCO
2など貯蔵された媒体を放出するための開けられる/稼働される。装置100の内部の機構は、キャニスタ200から送達される圧力及び流量を制御するために用いられる。キャニスタ200からの気体は、装置100を通り、先端120または体との封止を超える任意の点から出て延在する流体連絡通路を通って吹き込まれる。手術部位に向かってポートを通って設置された装置100によって、多くのタスクは実行される。タスクは、これに限定されるものではないが、(例えば器具100の先端120によって)手術部位内の目標解剖構造にアクセスする、手術部位に1またはそれ以上のキャニスタ200から流体流を連絡する、手術部位から材料を採取する/取り外す、手術部位において切開する、またはその組み合わせなどを含む。
【0050】
ユーザが装置100を取り外したいまたはさもなければ媒体の流れ/圧力を止めたいならば、缶は、キャニスタ200から媒体の放出を稼働するために用いられたように筐体102の同じ機構/ボタンによって放出または圧力を解除する。いくつかの実施形態において、さらなるまたは異なる媒体が必要ならば、キャニスタ200は、新しいまたは異なるキャニスタ200と交換される。例えば、ユーザが、キャニスタ接続点110からキャニスタ200を切り離して取り外し、新しいキャニスタ200は、使用のためにキャニスタ接続点110に結合される。いくつかの実施形態において、空のキャニスタは、再充填されるまたは栓を抜いて満杯のキャニスタと交換される。交換可能なキャニスタ200を用いるとき、例えばマガジンセットアップなど、クイックリロード機構は、媒体を素早く補充するために用いられる。
【0051】
図3Dに示されるように、所定の位置の装置100と実行される吹き込みで、手術装置100は、例えばEVH手術で血管を採取するなど、外科手術を実行するために用いられる。
図3Eに示されるように、装置100は、ポート103から引き抜かれ、封止装置300は、患者の皮膚Sから取り除かれる。本明細書に特定の順番で記載されるが、切開Iの設置、切り落とし、装置100の設置、手術部位の吹き込み、装置100の挿入及び装置100の引き抜きのステップは、特定の医療手順において適切なように任意の順番で実行されることは、この開示の視点で明白であろう。
【0052】
本開示は、その特定の実施形態を参照して記載されるが、様々な変更がなされ、均等物が本開示の本当の精神及び範囲から逸脱することなく置換されることが当業者によって理解されるべきである。さらに、多くの改良は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく特定の状況、指示、材料及び物質の組成、プロセスステップまたは複数のステップに適合してなされる。全てのそのような改良は、添付された特許請求の範囲内にあることを意図する。
【0053】
本明細書に利用されるように、用語「備える」(comprises)及び「備える」(comprising)は、排他的でなく、包含的であるように解釈される意図がある。本明細書で利用されるように、用語「例示的な」(exemplary)、「例の」(example)及び「実例となる」(illustrative)は、「例(example)、例(instance)、実例(illustration)として役立つ」ことを意味する意図があり、他の形態と比較して好ましいまたは有利な形態を示すまたは示さないとして解釈されるべきでない。本明細書で利用されるように、用語「約」(about)、「おおよそ」(generally)、「ほぼ」(approximately)は、例えば特性、パラメータ、大きさ及び寸法の変動など、主観的または客観的な値の範囲の上及び下限に存在する変動を含める意図がある。1つの非限定の例において、用語「約」(about)、「おおよそ」(generally)、及び「ほぼ」(approximately)は、プラス10パーセント以下またはマイナス10パーセント以下を意味する。1つの非限定の例において、用語「約」(about)、「おおよそ」(generally)、及び「ほぼ」(approximately)は、含まれる関連分野で当業者によって見なされるのに十分に近いことを意味する。本明細書で利用されるように、用語「実質的に」は、当業者によって理解されるように、動作、特徴、特性、状態、構造、品物、または結果の完全なまたは完全に近い範囲または度合いを指す。例えば、「実質的に」円形である物体は、物体が当業者によって認識されるまたは理解されるように、数学的に決定できる限界の完全な円またはほぼ円のいずれかを意味するであろう。絶対的な完全性からの正確な許容可能な逸脱の程度は、特定の状況に依存する場合がある。しかしながら、一般的に、完了の近さは、絶対的及び完全な完了が達成または取得されたかのように全体的な結果が同じになるようになる。「実質的に」の使用は、当業者によって理解されるように、動作、特徴、特性、状態、構造、品物、または結果の完全なまたは完全に近い欠如を指すために負の含意に利用されるときに等しく適用できる。
【0054】
本発明の多数の改良及び代替の実施形態は、前の記載の視点から当業者にとって明白であろう。したがって、本記載は、説明としてのみ解釈されるべきで、当業者に本発明を実行するベストモードを教示する目的のためである。構造の詳細は、本発明の精神から逸脱せずに実質的に変わり、添付された特許請求の範囲の範囲内に入る全ての改良の排他的な使用は、留保される。本明細書で、実施形態は、明確で簡潔な明細書が記載される方法で記載されたが、実施形態は、本発明から離れることなく、様々に組み合わされるまたは分離されることが意図されることが、理解されるであろう。本発明は、添付された特許請求の範囲及び適用可能な法律規則によって要求される範囲にのみ制限されることが意図される。
【0055】
また、次の特許請求の範囲は、本明細書に記載された本発明の全ての一般的な及び特定の特徴及び言語の問題として、範囲の中に入ると言われる本発明の範囲の全ての陳述を含むことが理解されるべきである。
【国際調査報告】