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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-06
(54)【発明の名称】遮蔽可能な窓スプリンクラ
(51)【国際特許分類】
   A62C 37/08 20060101AFI20220629BHJP
   B05B 1/26 20060101ALI20220629BHJP
   B05C 11/00 20060101ALI20220629BHJP
   B05C 11/10 20060101ALI20220629BHJP
   B05B 12/12 20060101ALI20220629BHJP
【FI】
A62C37/08
B05B1/26 A
B05C11/00
B05C11/10
B05B12/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021564713
(86)(22)【出願日】2020-05-01
(85)【翻訳文提出日】2021-12-28
(86)【国際出願番号】 US2020030961
(87)【国際公開番号】W WO2020223603
(87)【国際公開日】2020-11-05
(31)【優先権主張番号】62/841,592
(32)【優先日】2019-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507171797
【氏名又は名称】ヴィクトリック カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・ジェー・マイヤー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ワンチョ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・サンドバーグ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・デスロシアー
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン・デスモンド・モーガン
【テーマコード(参考)】
2E189
4F033
4F035
4F042
【Fターム(参考)】
2E189CC02
2E189CC09
2E189CD03
4F033AA12
4F033BA04
4F033DA01
4F033EA01
4F033JA03
4F033LA10
4F033LA13
4F033NA01
4F035AA01
4F035BB16
4F042BA19
4F042CB07
4F042DH09
(57)【要約】
遮蔽可能なスプリンクラヘッドは、消火液供給源に取付け可能な本体と、1対のフレームアームと、各フレームアームと摺動可能に係合する1対の対応するドロップピンとを有するフレームを含む。温度トリガは、スプリンクラフレーム内に支持される。流体デフレクタは、ドロップピンに固定され、概して水平な表面を含む。ドロップピンは、水平な表面から実質的に直交して延びる。流体デフレクタの傾斜面は、水平な表面から上方に傾斜して延びる。遮蔽カップはフレームアームを囲む。カバープレートは、遮蔽カップに取り付けられ、その遠位端を覆い、ドロップピンおよびデフレクタは、遮蔽カップ内に位置する。カバープレートは、遮蔽カップから取外し可能であり、ドロップピンおよびデフレクタが、遮蔽カップの外に軸方向に摺動して出て、動作可能な位置になるようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮蔽可能なスプリンクラヘッドであって、
スプリンクラフレームであって、
消火液供給源に取付け可能な本体であって、近位入口、遠位出口、およびそれらを通って延びる内部の消火液通路を画定する、本体、
前記本体から離れて軸方向に延びる1対のフレームアーム、および
それぞれが各前記フレームアームと摺動可能に係合する1対の対応するドロップピン
を備えるスプリンクラフレームと、
前記スプリンクラフレーム内に支持され、封止プラグを封止位置に支持して前記内部の消火液通路を封止し、前記遮蔽可能なスプリンクラヘッドを非散布状態に維持するように構成された温度トリガであって、前記温度トリガを活動化すると、前記封止プラグを前記封止位置から解放する、温度トリガと、
前記1対のドロップピンに固定され、概して水平な表面を含む指向性の流体デフレクタであって、前記1対のドロップピンが、前記水平な表面から実質的に直交して延び、傾斜面が、前記水平な表面から前記スプリンクラフレームに向けて傾斜して上方に延びる、指向性の流体デフレクタと、
前記スプリンクラフレームの前記本体に取り付けられ、かつそこから水平に外方向に突出している概して水平な上部壁、そこから軸方向に遠位に延びる周囲側壁、および開口ベース端部を有する遮蔽カップであって、前記1対のフレームアームが前記遮蔽カップ内に位置する、遮蔽カップと、
前記遮蔽カップに取り付けられ、前記遮蔽カップの前記開口遠位端を覆い、前記スプリンクラフレームを、圧縮非活動化位置に維持するカバープレートであって、前記1対のドロップピンおよび前記指向性の流体デフレクタが、前記遮蔽カップ内に位置し、前記カバープレートは、所定の温度で、前記遮蔽カップから取外し可能であり、前記1対のドロップピンおよび前記指向性の流体デフレクタが、前記遮蔽カップからその前記開口遠位端を通して外に軸方向に摺動して出て、伸長動作可能な位置になるようにする、カバープレートと、
を備える遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項2】
前記カバープレートは、実質的に平坦である、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項3】
前記指向性の流体デフレクタの前記水平な表面は、全体的に平坦である、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項4】
前記指向性の流体デフレクタの前記水平な表面は、円形セグメントの形状を画定する、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項5】
前記遮蔽カップは、その前記開口遠位端の近くに、横方向外側に延びるフランジをさらに備え、前記カバープレートは、溶接材料を用いて前記フランジに溶接され、前記溶接材料は、所定の融点を有し、したがって、前記カバープレートが前記融点にまたはそれを超えて加熱されたとき、前記カバープレートは、前記遮蔽カップから分離する、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項6】
前記概して水平な表面は、中心の水平部分にそれぞれが直接接続される2つの対向する側方部分により挟まれる前記中心の水平部分を備え、前記側方部分のそれぞれは、前記1対のフレームアームから離れる方向に、前記中心の水平部分に対して角度が付けられている、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項7】
前記中心の水平な部分は、前記対向する側方部分の間のほぼ中間に位置し、前記内部の消火液通路と概して軸方向に位置合わせされた半球の突起を含む、請求項6に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項8】
前記傾斜面は、中心セグメントと、前記中心セグメントからそれぞれが横方向に離間された2つの対向する側方耳部と、を備える、請求項6に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項9】
前記中心セグメントは、前記2つの対向する側方耳部のそれぞれよりも幅が広く、また前記中心セグメントは、前記1対の対応するドロップピンから離れる方向に、前記2つの対向する側方耳部のそれぞれからさらに後方に後退している、請求項8に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項10】
前記中心セグメントは、前記概して水平な表面の前記中心部分に対して実質的に直交するように方向付けられる、請求項8に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項11】
前記側方耳部のそれぞれの少なくとも一部は、前記概して水平な表面の前記中心部分に対して実質的に直交するように方向付けられる、請求項8に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項12】
前記側方耳部のそれぞれの少なくとも一部は、前記概して水平な表面の前記中心部分に対して上方に傾斜している、請求項8に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項13】
前記側方耳部のそれぞれの少なくとも一部は、前記概して水平な表面の前記中心部分と、鈍角の開先角を画定する、請求項8に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項14】
前記側方耳部のそれぞれの少なくとも一部は、前記傾斜面の前記中心セグメントの平面に対して前記1対のドロップピンに向けて内側方向に角度が付けられる、請求項8に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項15】
前記概して水平な表面は、直線的な傾斜面を有する弓形の頂点の形態の前面輪郭を画定する、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項16】
天井を有する空間と、前記空間内にあり、かつ前記天井に対して実質的に直角に方向付けられたガラスを含む仕切り壁もしくは窓と、の組み合わせである前記遮蔽可能なスプリンクラヘッドが、前記天井に取り付けられ、かつ前記ガラスを含む仕切り壁もしくは窓から、約4インチから約12インチの間だけ離れて位置する、請求項1から15のいずれか一項に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項17】
前記遮蔽可能なスプリンクラヘッドは、前記1対のフレームアームの間で延びる平面が、前記ガラスを含む仕切り壁もしくは窓に平行であり、かつ前記指向性の流体デフレクタの前記傾斜面が、前記概して水平な表面よりも、前記ガラスを含む仕切り壁もしくは窓から遠くに離れるように取り付けられ、したがって、消火液が、前記ガラスを含む仕切り壁もしくは窓に対して偏向可能であるようになる、請求項16に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項18】
前記遮蔽可能なスプリンクラヘッドは、吊り下げた状態で取り付けられる、請求項16に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項19】
前記天井は、概して平坦であり、また前記カバープレートは、前記カバープレートが、前記遮蔽カップに取り付けられたとき、前記天井に対して配置され、かつ実質的に同一面になる、請求項18に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項20】
前記遮蔽可能なスプリンクラヘッドは、隣のスプリンクラヘッドから、約6フィートから約12フィートの間だけ離れて配置される、請求項16に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年5月1日に出願された「Concealable Window Sprinkler」と題する米国仮特許出願第62/841,592号の優先権を主張するものであり、その内容全体を、参照により本明細書に組み込む。
【0002】
本開示は、一般に、窓スプリンクラを対象とし、詳細には、遮蔽可能な窓スプリンクラを対象とする。
【背景技術】
【0003】
高層建築物などの多くの建築物では、建築物および/または消防の法令は、いくつかの壁または仕切りは、建築物における火事の際に、少なくとも最小の時間量(例えば、限定されるものではないが、2時間など)にわたり、その完全性を維持することができる耐火等級壁もしくは仕切りとする必要があることを要求している。通常、美的な理由で、壁の全体または一部に対して、窓ガラスを使用することができる。窓ガラスを使用する場合、耐火等級を達成するための1つの従来の方法は、「耐火等級」窓ガラスを用いて、窓にガラスを取り付けることである。しかし、そうするにはコストがかかり、耐火等級窓ガラスは、1平方フィート当たり300ドル~600ドルの費用がかかる可能性がある。
【0004】
代替として、図1で示されるものなど、窓スプリンクラシステムを使用することができる。スプリンクラヘッド1を、窓2に対して水を散布するために、垂直パイプ3に取り付けることができる。図1の例で示されるように、典型的なスプリンクラヘッド1は、スプリンクラヘッドデフレクタ8を窓2に対して適正に方向付けるために、エルボー(またはT形の)継手4を介して垂直パイプ3に取り付けることができる。代替的に、スプリンクラヘッド1は、垂直な方向を有することができ、また垂直パイプ3に直接取り付けることができる。両方の場合において、指向性のデフレクタを使用して、水が、全方向ではなく、主として窓2に確実に散布されるようにすることができる。しかしこのようなシステムの負の側面は、それが美的に満足させるものではないことである。その結果、この不満足な風景に耐えるか、窓にあるスプリンクラを隠すための下端5を作るかのいずれかになり得る。後者は、コストの増加、応答時間が遅れる可能性、ならびに見える窓の範囲の減少をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前に述べられた手法の欠点を考慮すると、遮蔽可能なスプリンクラヘッドを有する、より美的に満足する窓スプリンクラを製作することで、下端の必要性をなくすことが有利である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
簡単に述べると、本開示の一態様は、遮蔽可能なスプリンクラヘッドを対象とする。スプリンクラヘッドは、消火液供給源に取付け可能な本体を有するスプリンクラフレームを含み、本体は、近位入口、遠位出口、およびそこを通って延びる内部の消火液通路を画定する。1対のフレームアームが本体から軸方向に延び、また1対の対応するドロップピンがそれぞれ、各フレームアームと摺動可能に係合する。温度トリガが、スプリンクラフレーム内で支持され、封止プラグを封止位置に支持し、内部の消火液通路を封止して、スプリンクラヘッドを非散布状態に維持するように構成される。温度トリガが活動化されると、封止プラグを封止位置から解放する。指向性の流体デフレクタが、1対のドロップピンに固定され、概して水平な表面を含む。1対のドロップピンは、水平な表面から実質的に直交する方向に延びる。流体デフレクタの傾斜面が、水平な表面からスプリンクラフレームに向けて傾斜して上方に延びる。遮蔽カップが含まれており、それは、スプリンクラフレームの本体に取り付けられ、かつそこから水平に外方向に突出している概して水平な上部壁を有する。周りの側壁が、そこから軸方向に遠位に延び、開口ベース端部で終了する。一対のフレームアームは、遮蔽カップ内に位置する。カバープレートが、遮蔽カップに取り付けられ、遮蔽カップの開口遠位端を覆い、スプリンクラフレームを、圧縮非活動化位置に維持する、ここで、1対のドロップピンおよびデフレクタは、遮蔽カップ内に位置する。カバープレートは、所定の温度で、遮蔽カップから取外し可能であり、1対のドロップピンおよびデフレクタを、遮蔽カップの外に、その開口遠位端を通して軸方向に摺動して、伸長動作位置にすることができる。
【0007】
本開示の別の態様は、天井を有する空間と、空間内にあり、かつ天井に対して実質的に直角に方向付けられたガラスを含む仕切り壁もしくは窓と、の組み合わせである遮蔽可能なスプリンクラヘッドを対象とする。遮蔽可能なスプリンクラヘッドは、天井に取り付けられ、かつガラスを含む仕切壁または窓から、約4インチから約12インチの間だけ離れて位置する。スプリンクラヘッドは、消火液供給源に取付け可能な本体を有するスプリンクラフレームを含み、本体は、近位入口、遠位出口、およびそこを通って延びる内部の消火液通路を画定する。1対のフレームアームが本体から軸方向に延び、また1対の対応するドロップピンがそれぞれ、各フレームアームと摺動可能に係合する。温度トリガが、スプリンクラフレーム内で支持され、封止プラグを封止位置に支持し、内部の消火液通路を封止して、スプリンクラヘッドを非散布状態に維持するように構成される。温度トリガが活動化されると、封止プラグが封止位置から解放される。指向性の流体デフレクタが、1対のドロップピンに固定され、概して水平な表面を含む。1対のドロップピンは、水平な表面から実質的に直交する方向に延びる。流体デフレクタの傾斜面が、水平な表面からスプリンクラフレームに向けて傾斜して上方に延びる。遮蔽カップが含まれており、それは、スプリンクラフレームの本体に取り付けられ、そこから水平に外方向に突出している概して水平な上部壁を有する。周りの側壁は、そこから軸方向に遠位に延び、開口ベース端部で終了する。1対のフレームアームは、遮蔽カップ内に位置する。カバープレートが、遮蔽カップに取り付けられ、遮蔽カップの開口遠位端を覆い、スプリンクラフレームを、圧縮非活動化位置に維持する、ここで、1対のドロップピンおよびデフレクタは、遮蔽カップ内に位置する。カバープレートは、所定の温度で、遮蔽カップから取外し可能であり、1対のドロップピンおよびデフレクタを、遮蔽カップの外に、その開口遠位端を通して軸方向に摺動して、伸長動作位置にすることができる。
【0008】
本開示の諸態様の以下の詳細な記述は、添付の図面と併せて読めばよく理解されよう。しかし、本開示は、示された正確な構成および手段に限定されないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】従来の窓スプリンクラシステム装置の、部分的に断面の側面立面図である。
図2】本開示の第1の実施形態による、伸長動作可能位置に方向付けられた遮蔽可能なスプリンクラヘッドの一部の上面および側面斜視切欠図である。
図3】圧縮非活動化位置にある、円錐台状の取外し可能なカバーを備えた、図2の遮蔽可能なスプリンクラヘッドの底面および側面斜視図である。
図4A】圧縮非活動化位置にある、平坦な取外し可能なカバーを備えた、図2の遮蔽可能なスプリンクラヘッドの底面および側面斜視図である。
図4B】圧縮非活動化位置にあり、例示的なデフレクタを備え、かつ取外し可能なカバーを外した状態にある、図2の遮蔽可能なスプリンクラヘッドの底面および側面斜視図である。
図5】代替的なスプリンクラフレームおよびデフレクタを備えた、図2の遮蔽可能なスプリンクラヘッドの上面および側面斜視切欠図である。
図6A図2の遮蔽可能なスプリンクラヘッドの取付けの側面概略図である。
図6B図2の遮蔽可能なスプリンクラヘッドの代替的な取付けの側面概略図である。
図7A】本開示の第2の実施形態による、圧縮非活動化位置に方向付けられた遮蔽可能なスプリンクラヘッドの一部の上面および側面斜視切欠図である。
図7B】伸長動作可能位置に方向付けられた、図7Aの遮蔽可能なスプリンクラヘッドの一部の上面および側面斜視切欠図である。
図8A図7Aの遮蔽可能なスプリンクラヘッドのデフレクタの上面図である。
図8B図8Aのデフレクタの正面立面図である。
図8C図8Aのデフレクタの左側面立面図である。
図8D図8Aのデフレクタの上面および左側面斜視図である。
図9A図7Aの遮蔽可能なスプリンクラヘッドの取付けの正面図である。
図9B図9Aの取付けの側面立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
便宜のためだけに、かつ限定することなく、以下の記述において、特定の専門用語が使用される。「下側」、「底部」、「上側」、および「上部」という単語は、参照が行われる図面における方向を指定する。「内側に」、「外側に」、「上方に」、および「下方に」という単語は、本開示による、スプリンクラヘッドおよびその指定された部分の幾何学的中心に向けた方向、および離れる方向をそれぞれ指す。本明細書で特に記載されない限り、「a」、「an」、および「the」という用語は、1つの要素に限るのではなく、「少なくとも1つ」を意味するものとして読むべきである。用語には、上記の単語、その派生語、および同様の趣旨の単語が含まれる。
【0011】
さらに、本開示の構成要素の寸法または特性を参照するとき、本明細書で使用される用語「おおよそ」、「約」、「概して」、「実質的に」、および同様の用語は、述べられた寸法/特性が、厳密な境界またはパラメータではなく、機能的に同様のものである、そのわずかな変動を排除するものではないことを示すものと理解されたい。少なくとも、数値的なパラメータを含むこのような参照は、(例えば、丸める、測定もしくは他の組織的な誤差、製作許容差などの、)当技術分野で受け入れられる数学的、および産業的原理を用いることにより最下位の数字を変化させることのない変動を含むことになる。
【0012】
全体を通して同様の数字が同様の要素を示している図面を詳細に参照すると、図2図6Bにおいて、本開示の第1の実施形態による遮蔽可能なスプリンクラヘッド100が示されている。図2および図3で示されるように、スプリンクラヘッド100は、スプリンクラフレーム10、流体デフレクタ16、スプリンクラヘッド100を非作動の、すなわち、散布しない構成に封止するために封止プラグ/キャップ21を支持する熱センサ/温度トリガ(すなわち、熱感知素子)17、遮蔽カップ11、および取外し可能なカバープレート18を含む。スプリンクラフレーム10は、近位入口13a、遠位出口13b、およびその中を通って延びる内部の消火液通路を画定する本体13を含む。温度トリガ17は、本体13の遠位の出口13bに対して、定位置に封止プラグ21を保持する。入口の水通路は、封止プラグ21の少なくとも一部を受け入れる。ねじが切られ得る本体13は、スプリンクラヘッド100を、パイプ3(図6Aを参照のこと)に、または他の流体供給源に、例えば、ねじ込むことにより取り付けて、そこから水を受け入れ、かつ本体13内の内部の消火液通路を通すように構成される。遮蔽可能なスプリンクラヘッド100は、例えば、上部に本体13を、また底部にデフレクタ16がある状態で、軸方向に垂直な方向(吊り下げ位置)に方向付けることができ、デフレクタ16は、流体の散布を実質的に水平方向に導くように設計され得ることに留意されたい(ただし、これは限定するものではなく、方向は、例えば、設計の考慮事項ごとに、純粋に水平な方向から変わる可能性がある)。
【0013】
2つのフレームアーム14は、半径方向に、または直径方向に、本体13に関して反対側にあり、そこから(実質的に遮蔽カップ11の内部で)デフレクタ16に向けて軸方向に延びる。圧縮ねじ23または同様のものが、当業者にはよく理解される方法で、温度トリガ17を封止プラグ21に対して固定する。示された実施形態では、温度トリガ17は、ガラス球タイプのトリガの形をとるが、本開示は、そのように限定することなく、当業者には知られたはんだリンク、または可溶性のリンクも含む。理解されるように、例えば、ガラス球を砕くなど、温度トリガ17を活動化させると、封止プラグ21は、パイプ3からの上流の加圧された水により強制されて偏向する。水は、本体13の水通路から散布されて、デフレクタ16に衝突し、例えば、窓2の方向になど、デフレクタ16の設計に従って、望ましい散布パターンで分散させる。以下でさらに詳細に述べるように、デフレクタ16は、窓2に対して散布することを含む、特定の方向に、水/流体を導くように設計され得る。所定の温度に、またはそれを超えて加熱されたとき、温度トリガ17は縮む、破損する、またはその他の形で分離することができ、したがって、封止プラグ21を定位置に保持する圧力を解放し、それにより、水(または他の流体)がデフレクタ16上で流れることができるようにする。1つの非限定的な構成では、ガラス球17は温度定格を有し、すなわち、例えば、約155°Fや200°Fなど、約125°Fと約225°Fとの間の温度で、ガラス球17が砕ける。1つの非限定的な構成では、スプリンクラヘッド100は、例えば、約10psiと約175psiとの間など、約7psiと約300psiとの間の水圧で動作するように構成される。
【0014】
図2で最もよく示されるように、フレームアーム14は、互いに実質的に平行に、本体13から各終端14aへと軸方向に延びる。クロスバー24が、終端14aの間で延び、それらを接続している。非限定的な構成では、クロスバー24は、フレームアーム14の終端14a上の第1のセクション、他方のフレームアーム14の終端14a上の第2のセクション、およびフレームアーム14の終端14a間のU形状をした開口部を画定する、それらの間のU形状の第3のセクションを画定することができる。U形状の開口部は、概して、本体13を通って延びる水の通路と軸方向に適合する。
【0015】
(「ドロップピン」とも呼ばれ得る)デフレクタ支持体15は、それぞれ、フレームアーム14と摺動可能に係合し、かつデフレクタ16を支持する。図4Bで示されるように、スプリンクラヘッド100の圧縮非活動化位置において、ドロップピン15は、フレームアーム14の中に伸縮式に引き込まれ、かつ/または後退し、またデフレクタ16は、クロスバー24の近くに位置する。図4Bで示すように、デフレクタ16’は、遮蔽カップ11の遠位端と同一面、またはほぼ同一面上にあることができる。図4Bで示されるデフレクタ16’は、全方向デフレクタの形態をとっており、主として、デフレクタ16が、圧縮非活動化位置に配置され得ることを表すように示されている。図2で示される、スプリンクラヘッド100の伸長動作可能位置において、ドロップピン15およびデフレクタ16は、フレームアーム14の終端14aにおける各開口部を介して、摺動可能に延びる/下に落ちる、すなわち、フレームアーム14を下方に摺動し、したがって、各ドロップピン15の近位カラー15aが、各フレームアーム14の終端14a上に載って、デフレクタ16が、本体13の遠位の出口13bから離間される垂直距離を制限する。当業者であれば理解されるように、スプリンクラヘッド100は、伸長動作可能位置において恒久的に配置されるように構成され得る。
【0016】
図示のように、遮蔽カップ11は、実質的に円筒形のカップの形をとるが、本開示はそのように限定されない。遮蔽カップ11は、軸方向に本体13から遠位に延びる周りの側壁11bを有する、半径方向に、または本体13から水平に外方向に突出した、近位の、概して水平な壁11aを含むことができる。遮蔽カップ11は、本開示はそのように限定されないが、側壁11bの遠位端から実質的に直角に半径方向外側に延びるフランジ12を有する開口遠位端を画定する。
【0017】
取外し可能なカバープレート18は、遮蔽カップ11に取り付けられる。図3で示されるように、一構成では、取外し可能なカバープレート18は、ドームまたは円錐台形状とすることができる。ドームまたは円錐台形状のカバープレート18は、スプリンクラヘッド100の伸長動作可能位置にある少なくともドロップピン15、およびデフレクタ16を囲むような寸法にすることができる。取外し可能なカバープレート18は、フランジ12の上など、遮蔽カップ11の上に溶接することができる。フランジ12はさらに、または代替的に、取付け用に使用することもできる。溶接材料(例えば、はんだ)は、十分に低い融点(例えば、限定されるものではないが、約100°F~約120°F)を有することができ、したがって、カバープレート18が溶接材料の融点に、またはそれ以上に加熱されたとき、カバープレート18は、簡単に、遮蔽カップ11から落ちて、伸長動作可能位置に位置する(伸長)スプリンクラヘッド100(すなわち、ドロップピン15およびデフレクタ16、またいくつかの変形形態では、スプリンクラヘッドフレーム10の少なくとも一部)を露出する。任意選択で、カバープレート18は、フランジ12にスナップ嵌めされる、またはその他の形で取外し可能に取り付けることができ、フランジ12は、遮蔽カップ11に溶接することができる。この変形形態では、温度が、溶接材料の融点に達した、または超えたとき、フランジ12およびカバープレート18は、共に落下することもあり得る。
【0018】
図4Aで示されるように、取外し可能なカバープレート18は、代替的に、実質的に平坦に、またはわずかにドーム形状にすることができる。このような構成では、取外し可能なカバープレート18は、例えば、その上でデフレクタ16’(または使用される別のデフレクタ)を昇降させて支持するなど、その圧縮非活動化位置にあるスプリンクラヘッド100を支持することができる。すなわち、スプリンクラヘッド100は、非活動化位置において、実質的に圧縮された状態にあり得るので、カバープレート18は、図3で示されたほど多くは突出する必要がない。カバープレート18は、やはり図2で示されるように、例えば、フランジ12など、遮蔽カップ11上に溶接することができる、またはそれに適合する少なくとも1つの垂直な突起(図示せず)を介して、遮蔽カップ11上に溶接することができる(このような構成はまた、図3で示された変形形態においても可能である)。再度、カバープレート18を取り付けるために使用される溶接材料は、融点(例えば、限定されるものではないが、約100°F~約120°F)を有することができ、溶接部を溶融することができ、またカバープレート18を落下させることができる。これは、次いで、ドロップピン15およびデフレクタ16/16’を、圧縮非活動化位置から、伸長動作可能位置へと下方に摺動する/延びることができるようにする。再度、スプリンクラヘッド100における温度が、前に述べたように、所定の温度を満たす、またはそれを超える場合、水/流体は、デフレクタ16(または使用される別のデフレクタ)上を流れることができるようになる。
【0019】
図2へと戻ると、デフレクタ16は、指向性のデフレクタの形態をしており、それは、水/流体の散布を窓2へと導くことができる。図2で示されるように、デフレクタ16は、円形のセグメントの形状を画定する全体的に平坦な水平面16aを含む。図示のように、当業者であればよく理解されるような方法で、ドロップピン15は、水平面16aにしっかりと固定され、そこから実質的に直交して延びる。水平面16aの周辺の弓形部分は、複数の半径方向の尖叉(tine)16cにより画定され得る。傾斜面16bは、約90度までの角度が実行可能であるが、水平面16aの周辺の、例えば、円の弦など、実質的に直線の側部から、おおよそ60度の角度で、斜めに上方に、すなわち、フレームアーム14の方向に延びる。傾斜面16bはまた、例えば、円の弦など、実質的に直線の周辺部分により接続される円形セグメントの形状、すなわち、弓形の周辺部分を有する形状を画定することができる。一構成では、水平面16aは、円の主なセグメントを画定することができ、また傾斜面16bは、円の小さい方のセグメントを画定することができる。
【0020】
任意選択で、図5で示されるように、水平面16aの尖叉16cの少なくとも1つはまた、上方に、すなわち、傾斜面16bと同じ方向に角度を付けることができる。図5で示された構成では、角度を付けた尖叉16c’は、傾斜面16bの近くに/隣接して位置する。角度を付けた尖叉16c’の鏡像をなす第2の角度を付けた尖叉(図示せず)もまた、上方に角度を付けることができる。示された構成では、角度を付けた尖叉16c’は、傾斜面16bよりも小さい角度であるが、本開示はそのように限定されない。傾斜面16bおよび角度を付けた尖叉16c’は、実質的に「U」形状を画定するデフレクタの隆起した部分を形成するように協動することができる。
【0021】
図5はまた、遮蔽可能なスプリンクラヘッド100において使用できる任意選択の代替的なスプリンクラフレーム10’構成を示す。図5の遮蔽可能なスプリンクラヘッド100の構成要素は、前の諸図のものと同様である。したがって、それらの間のいくつかの類似点、および動作モードの説明は、簡潔さおよび便宜上、本明細書では省略するものとし、したがって、限定されない。
【0022】
例えば、図2で示されたものなど、前の例において、スプリンクラフレーム10は、遮蔽カップ11内に固定することができ、またドロップピン15は、前に述べたように、状況が、ドロップピン15を下げ得るようになるまで、スプリンクラフレーム10内に収容することができる。図5では、スプリンクラフレーム10’それ自体は、本体13に固定されず、むしろ、垂直に移動可能であり、デフレクタ16(または使用される別のデフレクタ)を直接支持することができる、すなわち、デフレクタ16は、フレームアーム14’に直接取り付けることができる。ドロップピン15を使用するのではなく、図5は、一端において、遮蔽カップ11の一部19に固定して取り付けられ、また第2の端部において、スプリンクラフレーム10’のフレームアーム14’の上部の近位部分20に固定して取り付けられる連結アーム15’を示す。連結アーム15’は、スプリンクラフレーム10’の上部20に対して、連結アーム15’が旋回できるようにするために、スプリンクラフレーム10’の上部20に取り付けることができる。
【0023】
前に述べたように、温度が、カバープレート18をフランジ12に取り付ける、またはフランジ12を遮蔽カップ11に取り付ける溶接材料の融点に達したとき、またはそれを超えたとき、溶接された部分が落ちて、内部の機構を露出することになり得る。しかし、前に述べた例とは異なり、スプリンクラフレーム10’は、直ちに落ちないはずである。そうではなくて、連結アーム15’は、温度が、温度トリガ17をトリガして、収縮する、砕ける、または溶融するのに十分になるまで、図5で示されたように、スプリンクラフレーム10’を後退した位置に保持するように構成することができる。その後に、本体13から水/流体を流出させないように働くことのできる封止プラグ21は、それを定位置に保持するための温度トリガ17がいまや存在しないが、本体13の遠位端13bから取り除かれて、水/流体が下方に流出できるようにする。その結果生じた重力および水/流体の流れの組み合わされた下方の力は、次いで、連結アーム15’を真っ直ぐにさせるのに十分であり、したがって、フレーム10’および取り付けられたデフレクタ16を落下させて伸長動作可能位置にし、水/流体を窓2へと偏向させることができる。代替的に、図5で示された実施形態は、連結アーム15’およびフレームアーム14’が、それに代えて、剛性のある組立体を形成するスプリンクラを示すことができる。このような実施形態では、フレームアーム14’は、視界からスプリンクラを隠すカバープレート18のドーム内に、デフレクタ16を配置するために十分長いことが好ましい。前に述べたように、温度が、カバープレート18をフランジ12に、またはフランジ12を遮蔽カップ11に取り付ける溶接材料の融点に達する、またはそれを超えたとき、溶接された部分は、次いで、落ちることになり、デフレクタ16、およびスプリンクラヘッド100の残りを露出することができる。温度トリガ17の等級を超える温度にさらに増加すると、それを収縮、破損、またはその他の形で分離させて、封止プラグ21を定位置に保持している圧力を解放し、それにより、水(または他の流体)をデフレクタ16の上に流出させる。
【0024】
図6Aおよび図6Bは、本開示の様々な態様に従って、遮蔽可能なスプリンクラヘッド100をどのようにして取り付けることができるかの2つの例を示す。図6Aでは、パイプ3を、天井6の上に、実質的に水平方向に方向付けることができる。代替的に、図6Bで示されるように、パイプ3は、垂直に方向付けることもできる。遮蔽可能なスプリンクラヘッド100は、天井6に取り付けることができ、また本体13を介してパイプ3に取り付けることができる。垂直な方向付けにおいて、スプリンクラヘッド100の本体13は、パイプ3の端部に直接取り付けることができる、または本体13およびパイプ3の寸法が一致しない場合、適切な嵌合を利用することができる。当業者であれば理解されるはずであるが、取付けブラケット(図示せず)を、遮蔽可能なスプリンクラヘッド100を天井6に固定するために使用することができる、またはフランジ12をこのような目的に対して利用することができる(このような突起は、例えば、それを天井6に固定するための穴などを含むことができる)。遮蔽可能なスプリンクラヘッド100は、窓2から水平に離間することができ、水/流体の散布が窓2に対して導かれるように、窓2から適切な距離にあり、(遮蔽可能なスプリンクラヘッド100の機構が、伸長位置にあるとき)窓枠7で、またはその下で昇降させるようにする。パイプの他の構成を使用できることも企図される。例えば、垂直なパイプを、交差嵌合部(cross fitting)に接続することができ、遮蔽可能なスプリンクラヘッドを、交差嵌合部の底部分岐に接続することができるが、一方、側方分岐を、例えば、水/流体のさらなる分散のためになど、水平なパイプに接続することができる。概して、遮蔽可能なスプリンクラヘッド100を接続できるようにする任意のパイプ構成を利用することができる。
【0025】
図7A図9Bは、遮蔽可能なスプリンクラヘッド1000、および付属するデフレクタ160の第2の実施形態を示す。第2の実施形態の参照符号は、概して前述の第1の実施形態の構成のもの(図2図6B)と100だけ区別されることができるが、その他は、特に指定されたものを除き、上記で示したものと同じ要素を示す。本実施形態の遮蔽可能なスプリンクラヘッド1000は、第1の実施形態の構成のものと同様である。したがって、実施形態間のいくつかの類似点および動作モードの説明は、簡潔さおよび便宜上、本明細書では省略するものとし、したがって限定されない。
【0026】
図7Aおよび図7Bは、圧縮非活動化位置、および伸長動作可能位置にある遮蔽可能なスプリンクラヘッド1000をそれぞれ示す。スプリンクラヘッド100と同様に、スプリンクラヘッド1000は、スプリンクラフレーム110、流体デフレクタ160、封止プラグ/キャップ121を支持する熱センサ/温度トリガ117、遮蔽カップ111、および取外し可能なカバープレート118を含む。示された実施形態では、温度トリガ117は、ガラス球タイプのトリガの形をとるが、本開示はそのように限定されない。1つの非限定的な構成では、ガラス球117は、例えば、約155°Fや200°Fなど、約100°Fと約225°Fとの間の温度定格を有する。1つの非限定的な構成では、スプリンクラヘッド1000は、例えば、約10psiと約175psiとの間など、約7psiと約300psiとの間の水圧で動作するように構成される。デフレクタ160を固定するドロップピン115は、フレームアーム114と摺動可能に係合状態にあり、取外し可能なカバープレート118が、(前に述べたように)落下したとき、遮蔽可能なスプリンクラヘッド1000を、圧縮非活動化位置(図7A)から、伸長動作可能位置(図7B)へと展開する、すなわち、下がることを可能にする。図7A図7Bの示された実施形態では、取外し可能なカバープレート118は、実質的に平坦である、またはわずかにドーム形状をしているが、本開示は、そのように限定されない。
【0027】
図8A図8Dを次に参照すると、第2の実施形態の遮蔽可能なスプリンクラヘッド1000と、第1の実施形態の遮蔽可能なスプリンクラヘッド100と、の間の主な差は、デフレクタ160に関係する。デフレクタ160は、3つの概して平坦な部分160d、160e、および160fを有する概して水平な表面160aを含む。部分160dは、中心の水平な部分であり、側方部分160e、および160fにより挟まれている。示された実施形態では、側方部分160e、および160fは、中心部分160dの両側において互いに鏡像をなしており、それに直接接続されるが、本開示はそのように限定されない。側方部分160e、160fは、それぞれ、中心部分160dと同一平面にあることができる、または代替的に、例えば、開先角θ(図8Bを参照のこと)により、例えば、フレームアーム114から離れて角度が付けられるなど、中心部分160dから下方向に傾斜する/角度を付けることができ、それは、一構成において、例えば、約168°と約175°との間など、約160°と約180°(中心部分160dと同一平面のとき)との間とすることができる。
【0028】
示された実施形態では、中心部分160dは、(横方向において)側方部分160e、160fのそれぞれの約4倍(4×)と約5倍(5×)との間の幅である。概して水平な表面160aの中心部分160dは、対向する側方部分160e、160fの間のほぼ中間に位置する半球の突起160gを含む。突起160gは、スプリンクラフレーム110の本体113の内部通路と概して軸方向に位置合せされており、本体113の内部の通路から流れ落ちる消火液により接触されたとき、デフレクタ160周りで、例えば、水などの消火液を実質的に等しく分散するのを支援する。一構成では、半球状の突起160gは、例えば、中心部分160dの軸方向厚さの約4倍(4×)など、中心部分160dでの軸方向厚さの約2倍(2×)と約6倍(6×)との間の直径を画定することができる。示された実施形態では、概して水平な表面160aは、直線的な傾斜面を備える弓形の頂点の形態の前面輪郭を画定するが、本開示は、そのように限定されない。例えば、限定することなく、前面輪郭は、代替的に、三角形または半円の輪郭をとることもできる。概して水平な表面160aの前面輪郭の傾斜面は、角度α(図8Aを参照のこと)だけ中心部分160dの中心軸Aから角度が付けられ、それは、一構成では、例えば、約105°と約110°との間など、約102°と約115°との間とすることができる。
【0029】
デフレクタ160は、概して水平な部分160aの後面から、傾斜して上方に、すなわち、フレームアーム114に向けて延びる傾斜面160bをさらに含む。示された実施形態では、傾斜面160bは、3つの別々の部分160h、160i、160jを含む、すなわち、互いに横方向に離間されているが、本開示は、そのように限定されない。図示のように、中心セグメント160hは、その側部にある側方耳部160i、160jのそれぞれよりも広い。一構成では、(中心セグメント160hの平面で測定された側方耳部160i、160jのそれぞれの幅X)は、例えば、約67%と約73%との間など、(中心セグメント160hの平面で測定された)中心セグメント160hの幅Lの約60%と約80%との間である。図8Cにおいて最もよく示されるように、中心セグメント160hは、対向する側方耳部160i、160jに対して、さらに後方に後退する。中心セグメント160hは、概して水平な表面160aの中心部分160dに対して実質的に直交して方向付けられる。
【0030】
中心セグメント160hは、概して長方形の形状をしており、また中心軸Aに対して概して直角な平面において、かつそれに取り付けられた概して水平な表面160aの中心部分160dの後面の部分に対して、概して平行に延びる。示された実施形態では、中心セグメント160hは、概して丸められた上側コーナを含むが、本開示は、そのように限定されない。示された実施形態では、中心セグメント160hの上面160h1の輪郭は、広いVの形状をとるが、代替的に、直線とすることもできる。中心セグメント160hの上面160h1は、開先角ε(図面ではユーロ記号)(図8Bを参照のこと)を画定することができ、それは、一構成では、例えば、約174°など約170°と約180°(直線のとき)との間とすることができる。
【0031】
図8B図8Dで最もよく示されるように、対向する側方耳部160i、160jのそれぞれは、互いに一体に、すなわち、単一構造から形成された2つの領域162a、162bを画定する。より小さな領域162aは、例えば、直角三角形など、概して三角形の形状をしており、小さな領域162aのそれぞれのベース面162a1は、概して水平な表面160aに取り付けられる各側方耳部160i、160jの一部を画定する。示された実施形態では、小さな領域162aのそれぞれのベース面162a1は、概して水平な表面160aの中心部分160dの後面の一部に取り付けられるが、本開示は、そのように限定されない。小さな領域162aのそれぞれの側面162a2は、各側方耳部160i、160jの内側側面の一部を、すなわち、中心軸Aにより近い部分を画定する。中心セグメント160hと同様に、各側方耳部160i、160jの小さな領域162aのそれぞれは、概して水平な表面160aの中心部分160dに対して実質的に直交して方向付けられる。
【0032】
側方耳部160i、160jのそれぞれの大きな領域162bは、中心軸Aのさらに近くにある対応する小さな領域162aの側面162a2と連続しており、実質的に同軸の内側側面162b2を含む。側方耳部160i、160jのそれぞれの大きな領域162bはまた、各側方耳部160i、160jの外側側面の全体を画定する対向する外側側面162b3を含む。側方耳部160i、160jの対応する内側および外側側面は、互いに実質的に平行に延びる。図8B図8Dで最もよく示されるように、側方耳部160i、160jのそれぞれの大きな領域162bの上面162b4、下面162b1はまた、実質的に互いに平行である。側方耳部160i、160jのそれぞれの大きな領域162bの上面162b4は、各側方耳部160i、160jの上面の全体を画定し、示された構成では、丸められた上側コーナを画定するが、本開示はそのように限定されない。側方耳部160i、160jのそれぞれの大きな領域162bの下面162b1は、対応する小さな領域162aのベース面162a1と連続している。
【0033】
一構成では、側方耳部160i、160jのそれぞれの大きな領域162bの上面162b4、および下面162b1はまた、概して水平な表面160aの中心部分160dと平行に延びることができる。このような構成では、小さな領域162aのベース面162a1、および対応する大きな領域162bの下面162b1はまた、互いに同軸である。代替的に、図8Bで示されるように、側方耳部160i、160jのそれぞれの大きな領域162bの上面162b4、および下面162b1は、概して水平な表面160aの中心部分160dに対して(また対応する小さな領域162aのベース面162a1に対して)、鋭角である開先角Ωで上方に傾斜することができる。角度Ωは、例えば、約5°と約12°との間など、約0°(中心部分160dと平行であり、かつ対応する小さな領域162aのベース面162a1と同軸であるとき)と約20°との間とすることができる。
【0034】
側方耳部160i、160jのそれぞれの大きな領域162bはまた、概して水平な表面160aの中心部分160dに対して実質的に直交するように方向付けることができる、または開先角β(図8Cを参照のこと)だけ中心部分160dから角度を付けることができ、それは、一構成では、例えば、約91°と約94°との間など、約90°(直交するとき)と約95°との間とすることができる。側方耳部160i、160jのそれぞれの大きな領域162bはまた、中心セグメント160hの平面から角度Δ(図8Aを参照のこと)だけ中心軸Aに向けて内側方向に角度を付け/枢動させ、その角度は、一構成では、例えば、約7°と約12°との間など、約5°と約20°との間とすることができる。側方耳部160i、160jのそれぞれの各大きな領域162bの内側方向の角度は、傾斜面160bが、デフレクタ160の他の面と協動して、軸Aのどちらの側に対しても、最高で6フィート(6’)の範囲にわたり、保護された窓ガラスを適切にぬらすのに十分であるように、概して集中させ、かつ一定して前方に、消火液を導くことができるようにし、少なくとも、消火液の散布が発散し、または一貫性なく前方に散布されないようにする。
【0035】
図6A図6Bに関する前の取付け説明と同様に、また図9A図9Bで示されるように、遮蔽可能なスプリンクラヘッド1000は、空間の間の仕切り壁もしくは窓2の近くの吊り下げ位置に取り付けられ、ここで、壁もしくは窓2は、大幅に、または主としてガラスから構成される、またはガラスにより占められる。いくつかの設計では、ガラス壁もしくは窓2は、突合せ継手または縦仕切り9により、いくつかの共に接続された窓2を含むことができる。スプリンクラヘッド100は、ガラス仕切り壁もしくは窓2に隣接して、かつ多くは直角に天井6に取り付けられる。当業者であれば理解されるように、スプリンクラヘッド1000は、フレームアーム114の間で延びる平面が、ガラス仕切り壁もしくは窓2に対して平行であり、また傾斜面160bが、ガラス仕切り壁もしくは窓2に対して後面であるように取り付けられる。天井6内、またはその上のパイプ3のネットワーク(図6A図6Bを参照のこと)は、スプリンクラヘッド1000に対して流体接続される。図9A図9Bで示されるように、スプリンクラヘッド1000は、その圧縮非活動化方向に取り付けられ、したがって、対応するカバープレート118は、天井6に対して/その下に配置されて、スプリンクラヘッド1000をわかりにくくする。図9Bで示されるように、各スプリンクラヘッド1000は、窓2から各距離Dだけ離間され、一構成では、その距離は、窓2の表面から約4インチ(4”)と約12インチ(12”)との間である。図9Aで示されるように、各スプリンクラヘッド1000は、隣のスプリンクラヘッド1000から距離Sだけ離間され、それは、一構成では、約6フィート(6’)と約12フィート(12’)との間だけ離れている。
【0036】
遮蔽可能なスプリンクラヘッド100、1000を含む、特に特定用途の窓スプリンクラであるスプリンクラによって保護される窓ガラス仕切り組立体および窓組立体を使用するための受入れ基準は、建築法規下で認められた耐火等級組立体(認められた2時間等級の窓ガラスなど)を使用することの代替のものである。特に、2009改訂の国際建築基準法(IBC)のセクション104など、建築法規は、建築職員および権限を有する権威者に、等価な等級を達成する耐火等級ではない窓ガラスを備えた自動スプリンクラを使用することを含む、認められた代替材料、機器、ならびに建築および設計方法を使用することを認めている。受入れは、ASTM E119:建築物および材料の火災試験のための標準試験方法、およびULC/ORD-C263.1-99(R2018)などの規格を含む、建築法規格の意図を遵守する実験的な発火テストにより決定されるが、そのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。テストは、概して、1つの壁に平行に位置する直線バーナ、バーナの反対側の窓ガラス組立体、および排気開口部を含む閉じた部屋からなる。少なくとも9個の保護された熱電対が、室内に配置され、炉は、まずガス流の割合を制御し、かつモニタすることにより校正され、したがって、熱電対は、窓ガラスに代えて固定された従来の耐火等級壁組立体を用いて、関連する規格により要求される時間および温度曲線を報告する(このような耐火等級壁組立体は、通常、スタッドのいずれの側にも固定された石膏ボードの2つの層を備えた、木材もしくは金属スタッドから作られた2時間の耐火等級壁組立体を備える)。例えば、ASTM E119の時間-温度曲線上の2点は、温度が1:00時間で1700°F、および2:00時間で1850°Fとなるものである。
【0037】
校正手順の後、テスト用の窓ガラス組立体が次いで取り付けられ、テストスプリンクラは、窓ガラスから4から12インチ(4”~12”)に、吊り下げ方向に取り付けられ、またテストは、校正中に記録され、かつ使用されたものと同じガス流割合および時間を用いて行われる。熱電対は、窓ガラスの両側に取り付けられる。テストの持続期間は、2時間の耐火等級窓ガラスに対する等価性を示すために、通常、2時間である。最小の受入れテスト結果は、窓ユニットが、火炎を通さないこと、またはガスが目標物質(通常、廃棄された綿)を発火させる程度に十分に熱くならず2時間の期間の間、損なわれないこと、および自動スプリンクラの反対側の窓ガラスの温度をモニタする熱電対が、その最初の開始温度を超えて、250°Fを超える温度増加を記録しないことである。スプリンクラ間の最大の間隔は、テスト結果に従って決定され、高い性能を有するスプリンクラは、スプリンクラヘッド間の大きな間隔を用いてテストを通過することができる。有利には、前に述べられた構成におけるデフレクタ160を使用する遮蔽可能なスプリンクラヘッド1000は、スプリンクラヘッド1000の間で、(前に述べたように)最高で約12フィート(12’)の間隔Sでテスト基準を超えて通過した。最小のスプリンクラヘッド間隔は、UL199によるテストにより決定された約6フィート(6’)であり、1つのスプリンクラヘッドからの散布が、隣接するスプリンクラヘッドを冷却して放出が阻止されることのないようにする(冷間ロウ付け(cold-soldering)として知られる現象)。
【0038】
当業者であれば、その広い本発明の概念から逸脱することなく、上記で述べた実施形態に変更を行えることが理解されよう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨および範囲に含まれる変更形態を含めるように意図されることが理解される。
【符号の説明】
【0039】
1 スプリンクラヘッド
2 窓
3 垂直パイプ
4 継手
5 下端
6 天井
7 窓枠
8 スプリンクラヘッドデフレクタ
9 突合せ継手または縦仕切り
10 スプリンクラフレーム
10’ スプリンクラフレーム
11 遮蔽カップ
11a 近位の概して水平な壁
11b 側壁
12 フランジ
13 本体
13a 近位入口
13b 遠位出口
14 フレームアーム
14a 終端
14’ フレームアーム
15 デフレクタ支持体、ドロップピン
15a 近位カラー
15’ 連結アーム
16 流体デフレクタ
16a 全体的に平坦な水平面
16b 傾斜面
16c 尖叉
16’ デフレクタ
16c’ 尖叉
17 熱センサ/温度トリガ
18 カバープレート
19 遮蔽カップの一部
20 上部
21 封止プラグ/キャップ
23 圧縮ねじ
24 クロスバー
100 遮蔽可能なスプリンクラヘッド
110 スプリンクラフレーム
111 遮蔽カップ
113 本体
114 フレームアーム
115 ドロップピン
117 熱センサ/温度トリガ
118 カバープレート
121 封止プラグ/キャップ
160 流体デフレクタ
160a 概して水平な表面
160b 傾斜面
160d 中心部分
160e 側方部分
160f 側方部分
160g 突起
160h 中心セグメント
160h1 上面
160i 側方耳部
160j 側方耳部
162a 小さな領域
162a1 ベース面
162a2 側面
162b 大きな領域
162b1 下面
162b2 内側側面
162b3 外側側面
162b4 上面
1000 スプリンクラヘッド
A 中心軸
D 距離
L 幅
S 距離
X 幅
α 角度
β 開先角
Δ 角度
ε 開先角
θ 開先角
Ω 開先角
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
【手続補正書】
【提出日】2022-01-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮蔽可能なスプリンクラヘッドであって、
スプリンクラフレームであって、
消火液供給源に取付け可能な本体であって、近位入口、遠位出口、およびそれらを通って延びる内部の消火液通路を画定する、本体、
前記本体から離れて延びる1対のフレームアーム、および
それぞれが、各前記フレームアームと摺動可能に係合する1対の対応するドロップピン
を備えるスプリンクラフレームと、
記内部の消火液通路を封止するために封止位置に配置され、前記遮蔽可能なスプリンクラヘッドを非散布状態に維持する封止プラグと、
前記スプリンクラフレーム内に支持され、前記封止プラグと動作可能に係合する温度トリガであって、前記温度トリガ活動化されると、前記封止プラグを前記封止位置から解放するように構成された温度トリガと、
前記1対のドロップピンに固定され指向性の流体デフレクタと、
前記スプリンクラフレームの前記本体に取り付けられ、かつそこから横方向外側に突出している上部壁、前記上部壁から離れて延びる周囲の側壁、および開口ベース端部を有する遮蔽カップであって、前記1対のフレームアームが前記遮蔽カップ内に少なくとも部分的に位置する、遮蔽カップと、
前記遮蔽カップに取り付けられ、前記遮蔽カップの開口遠位端の少なくとも一部を覆い、前記1対のドロップピンおよび前記指向性の流体デフレクタを圧縮非活動化位置に維持するカバープレートであって、前記圧縮非活動化位置において、前記指向性の流体デフレクタは、周辺を有する少なくとも部分的に平坦な表面を含み、前記1対のドロップピンは、前記少なくとも部分的に平坦な表面から延び、かつ前記1対のドロップピンを通って延びる軸を画定し、また傾斜面が、前記1対のドロップピンにより画定される前記軸の一方の側に沿って位置する前記少なくとも部分的に平坦な表面の前記周辺の一部から、前記スプリンクラフレームに向けて傾斜して上方に延びており、前記傾斜面は、前記1対のドロップピンにより画定される前記軸の反対側へと、消火液を前方に導くように構成される、カバープレートと、
を備え、
前記カバープレートは、所定の温度で、前記遮蔽カップから取外し可能であり、前記1対のドロップピンおよび前記指向性の流体デフレクタを、前記圧縮非活動化位置に対して伸長動作可能な位置へと落下させることができる、遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項2】
前記カバープレートは、実質的に平坦である、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項3】
前記指向性の流体デフレクタの前記少なくとも部分的に平坦な表面は、円形セグメントの形状を画定する、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項4】
前記遮蔽カップは、その前記開口遠位端の近くに、横方向外側に延びるフランジをさらに備え、前記カバープレートは、溶接材料を用いて前記フランジに溶接され、前記溶接材料は、所定の融点を有し、したがって、前記カバープレートが、前記融点に、またはそれを超えて加熱されたとき、前記カバープレートは、前記遮蔽カップから分離する、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項5】
前記少なくとも部分的に平坦な表面は、中心の水平部分にそれぞれが直接接続される2つの対向する側方部分により挟まれる前記中心の水平部分を備え、前記側方部分のそれぞれは、前記1対のフレームアームから離れる方向に、前記中心の水平部分に対して角度が付けられている、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項6】
前記傾斜面は、中心セグメントと、前記中心セグメントからそれぞれが横方向に離間された2つの対向する側方耳部と、を備える、請求項5に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項7】
前記中心セグメントは、前記2つの対向する側方耳部のそれぞれよりも幅が広く、また前記中心セグメントは、前記1対の対応するドロップピンから離れる方向に、前記2つの対向する側方耳部のそれぞれからさらに後方に後退している、請求項6に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項8】
前記側方耳部のそれぞれの少なくとも一部は、前記傾斜面の前記中心セグメントの平面に対して前記1対のドロップピンに向けて内側方向に角度が付けられる、請求項6に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項9】
前記指向性の流体デフレクタの前記少なくとも部分的に平坦な表面は、前記1対のドロップピンを通って延びる前記軸の上に重なる隆起した突起を含み、前記隆起した突起は、前記遠位の出口に向けて延びる、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項10】
前記指向性の流体デフレクタの前記少なくとも部分的に平坦な表面、および前記指向性の流体デフレクタの前記傾斜面は、それらの間に鈍角の開先角を画定する、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項11】
前記指向性の流体デフレクタの前記傾斜面は、前記本体に向けて最高で約90°の角度が付けられている、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項12】
前記少なくとも部分的に平坦な表面は、直線的な傾斜面を備える頂点の形態の前面輪郭を画定する、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項13】
前記少なくとも部分的に平坦な表面は、直線的な傾斜面を有する弓形の頂点の形態の前面輪郭を画定する、請求項12に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項14】
前記フレームアームは、前記遮蔽カップの前記開口ベース端部を超えて延びる、請求項1に記載の遮蔽可能なスプリンクラヘッド。
【請求項15】
空間であって、
井と
前記空間内にあり、かつ前記天井に対して実質的に直角に方向付けられたガラスを含む仕切り壁もしくは窓と
前記天井に取り付けられ、かつ前記ガラスを含む仕切り壁もしくは窓から、約4インチから約12インチの間だけ離れて位置する遮蔽可能なスプリンクラヘッドと、
を備え、
前記遮蔽可能なスプリンクラヘッドは、
スプリンクラフレームであって、
近位入口、遠位出口、およびそれらを通って延びる内部の消火液通路を画定する、消火液供給源に取付け可能な本体、
前記本体から離れて延びる1対のフレームアーム、および
それぞれが、各フレームアームと摺動可能に係合する1対の対応するドロップピン
を備えるスプリンクラフレームと、
前記内部の消火液通路を封止するために封止位置に配置され、前記遮蔽可能なスプリンクラヘッドを非散布状態に維持する封止プラグと、
前記スプリンクラフレーム内に支持され、前記封止プラグと動作可能に係合する温度トリガであって、前記温度トリガが活動化されると、前記封止プラグを前記封止位置から解放するように構成された温度トリガと、
前記1対のドロップピンに固定された指向性の流体デフレクタと、
前記スプリンクラフレームの前記本体に取り付けられ、かつそこから横方向外側に突出している上部壁、前記上部壁から離れて延びる周辺の側壁、および開口ベース端部を有する遮蔽カップであって、前記1対のフレームアームが前記遮蔽カップ内に少なくとも部分的に位置する、遮蔽カップと、
前記遮蔽カップに取り付けられ、前記遮蔽カップの前記開口遠位端の少なくとも一部を覆い、前記1対のドロップピンおよび前記指向性の流体デフレクタを、圧縮非活動化位置に維持するカバープレートであって、前記圧縮非活動化位置において、前記指向性の流体デフレクタは、周辺を有する少なくとも部分的に平坦な表面を含み、前記1対のドロップピンは、前記少なくとも部分的に平坦な表面から延び、かつ前記1対のドロップピンを通って延びる軸を画定し、また傾斜面が、前記1対のドロップピンにより画定される前記軸の一方の側に沿って位置する前記少なくとも部分的に平坦な表面の前記周辺の一部から、前記スプリンクラフレームに向けて傾斜して上方に延びており、前記傾斜面は、前記1対のドロップピンにより画定される前記軸の反対側へと、消火液を前方に導くように構成さる、カバープレートと、
を備え、
前記カバープレートは、所定の温度で、前記遮蔽カップから取外し可能であり、前記1対のドロップピンおよび前記指向性の流体デフレクタを、前記圧縮非活動化位置に対して伸長動作可能な位置へと落下させることができ、
前記遮蔽可能なスプリンクラヘッドは、前記1対のフレームアームの間で延びる平面が、前記ガラスを含む仕切り壁もしくは窓に平行であり、また前記指向性の流体デフレクタの前記傾斜面が、前記概して水平な表面よりも、前記ガラスを含む仕切り壁もしくは窓から遠くに離れるように取り付けられ、したがって、消火液が、前記ガラスを含む仕切り壁もしくは窓に対して偏向可能であるようになる、空間。
【請求項16】
前記遮蔽可能なスプリンクラヘッドは、隣のスプリンクラヘッドから、約6フィートから約12フィートの間だけ離れて配置される、請求項15に記載の空間
【国際調査報告】