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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-06
(54)【発明の名称】通過可能な隔壁閉塞デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/03 20060101AFI20220629BHJP
【FI】
A61B17/03
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021565133
(86)(22)【出願日】2020-05-04
(85)【翻訳文提出日】2021-12-17
(86)【国際出願番号】 IB2020054195
(87)【国際公開番号】W WO2020225698
(87)【国際公開日】2020-11-12
(31)【優先権主張番号】102019000006534
(32)【優先日】2019-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522096798
【氏名又は名称】リクロス・カーディオ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】RECROSS CARDIO, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】ロランド,ジョヴァンニ
(72)【発明者】
【氏名】アントヌッチ,マルタ
(72)【発明者】
【氏名】ロッジェーロ,シモーナ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160DD03
4C160DD55
4C160DD65
4C160MM33
(57)【要約】
本発明は、通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)に関する。通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)は、支持構造(2)を備え、支持構造(2)は、管腔(4)を区切る中心支持構造部分(3)を有し、支持構造(2)は、第1固定部分(5)と反対側の第2固定部分(6)と、を有し、支持構造(2)は、患者の血管系を通して挿入するための圧縮されたチューブ構成と、第1および第2固定部分(5、6)が中心支持構造部分(3)から外側に向かって半径方向に伸びてその間の仕切り(7)を圧縮する拡張構成または延伸構成と、との間で伸縮するよう構成され、前記仕切り(7)に存在する欠損または穴または開口部を通って仕切り(7)の両側に配置され、通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)は、さらに少なくとも1つの隔壁(8)を備え、隔壁(8)は、支持構造(2)により支持され、隔壁(8)が支持構造(2)が拡張した弛緩構成である場合に、前記管腔(4)の大部分を閉塞するよう配置され、隔壁(8)は、仕切り(7)で区切られた第1区画(9、10)に挿入された医療機器が、隔壁(8)を通過して、管腔(4)を通り、仕切り(7)で区切られた第2区画(10、9)に入ることができるよう構成され、隔壁(8)は、複数の細長い薄膜閉塞フリンジまたはブリッジ(21)を有し、それぞれの複数の閉塞ブリッジ(21)は、反対側の細長い本体端部または端部(51、52)と、反対側の長手方向端部または側面(22)と、を有する細長い本体(50)を有し、隔壁(8)の弛緩構成において、複数の閉塞ブリッジ(21)のそれぞれの閉塞ブリッジ(21)は、複数の閉塞ブリッジ(21)の少なくともさらなる閉塞ブリッジ(21)の近くに配置され、それぞれの閉塞ブリッジ(21)の長手方向側面(22)の少なくとも一部と、さらなる閉塞ブリッジ(21)の長手方向側面(22)の少なくとも一部とは、隔壁(8)に設けられた少なくともスリットまたは切込み(27)を画定し、それぞれの閉塞ブリッジ(21)の反対側の端部(51、52)の両方は、支持構造(2)により、直接的または間接的に接続される、または支持される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持構造(2)を備え、
前記支持構造(2)は、管腔(4)を区切る中心支持構造部分(3)を有し、
前記支持構造(2)は、第1固定部分(5)と反対側の第2固定部分(6)と、を有し、
前記支持構造(2)は、患者の血管系を通して挿入するための圧縮されたチューブ構成と、前記第1および第2固定部分(5、6)が前記中心支持構造部分(3)から外側に向かって半径方向に伸びてその間の仕切り(7)を圧縮する拡張構成と、との間で伸縮するよう構成され、前記仕切り(7)に存在する欠損または穴または開口部を通って、前記仕切り(7)の両側に配置され、
前記通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)は、さらに少なくとも1つの隔壁(8)を備え、
前記隔壁(8)は、前記支持構造(2)により支持され、前記隔壁(8)が弛緩構成である場合に、前記管腔(4)の大部分を閉塞するよう配置され、
前記隔壁(8)は、前記仕切り(7)で区切られた第1区画(9、10)に挿入された医療機器が、前記隔壁(8)を通過して、前記管腔(4)を通り、前記仕切り(7)で区切られた第2区画(10、9)に入ることができるよう構成され、
前記隔壁(8)は、複数の細長い薄膜フリンジまたは閉塞ブリッジ(21)を有し、
それぞれの前記複数の閉塞ブリッジ(21)は、反対側の細長い本体端部または端部(51、52)と、反対側の長手方向端部(22)と、を有する細長い本体(50)を有し、
前記隔壁(8)の弛緩構成において、前記複数の閉塞ブリッジ(21)のそれぞれの閉塞ブリッジ(21)は、前記複数の閉塞ブリッジ(21)の少なくともさらなる閉塞ブリッジ(21)の近くに配置され、
任意の閉塞ブリッジ(21)の前記長手方向端部(22)の少なくとも一部と、前記さらなる閉塞ブリッジ(21)の前記長手方向端部(22)の少なくとも一部とは、前記隔壁(8)に設けられた少なくともスリットまたは切込み(27)を画定し、
それぞれの閉塞ブリッジ(21)の前記反対側の端部(51、52)の両方は、前記支持構造(2)により、直接的にまたは間接的に接続される、または支持される、
通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項2】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、それぞれの反対側の長手方向端部(22)は、隣接する閉塞ブリッジ(21)の端部で、細長くて狭い開口部または細長いスリット(27)を画定する、
請求項1に記載の通過可能の隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項3】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、前記少なくとも1つの隔壁(8)のそれぞれの隔壁の複数の閉塞ブリッジ(21)のそれぞれは、単一の平面に存在する、
請求項1または2に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項4】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、前記複数の閉塞ブリッジ(21)は、並んで配置される、
請求項1から3のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項5】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、それぞれの閉塞ブリッジ(21)は、その長手方向(22)の少なくとも一部が、さらなる閉塞ブリッジ(21)の長手方向の少なくとも一部に面するよう、少なくとも前記さらなる閉塞ブリッジ(21)の近くに配置される、
請求項1から4のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項6】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、前記スリットまたは切込み(27)は、細長いスリット(27)であり、および/または、前記スリットまたは切込み(27)は、閉塞ブリッジ(21)により画定される長くて狭い開口部(11)である、
請求項1から5のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項7】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、前記それぞれの閉塞ブリッジ(21)は、前記少なくともさらなる閉塞ブリッジ(21)に隣接して配置される、
請求項1から6のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項8】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、前記反対側の長手方向端部(22)のそれぞれは、前記閉塞ブリッジ(21)の前記細長い本体(50)の合計が前記管腔(4)の大部分を閉塞するよう配置される、
請求項1から7のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項9】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、前記それぞれの閉塞ブリッジ(21)は、前記少なくともさらなる閉塞ブリッジ(21)に平行に配置される、
請求項1から8のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項10】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、前記スリットまたは切込み(27)は、前記スリットまたは切込み(27)を画定する前記それぞれの閉塞ブリッジ(21)の前記細長い本体(50)の長手方向の延長部の全体に等しい長手方向の延長部を有する、
請求項1から9のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項11】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、すべてのスリットまたは切込み(27)は、互いに平行に配置される、
請求項1から10のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項12】
反対側の細長い本体端部または端部(51、52)を除いて、それぞれの閉塞ブリッジ(21)のそれぞれの細長い本体(50)は、他の閉塞ブリッジ(21)の他の細長い本体(50)から独立している、
請求項1から11のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項13】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、前記複数の閉塞ブリッジ(21)の前記閉塞ブリッジ(21)は、前記管腔(4)の大部分を閉塞するためにランダムに分散されている、
請求項1から12のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項14】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、前記複数の閉塞ブリッジ(21)の前記閉塞ブリッジ(21)は、互いに交差したり絡み合ったりしないよう配置される、
請求項1から13のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項15】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、前記複数の閉塞ブリッジ(21)のそれぞれは、前記管腔(4)の軸に直交して配置された平面に配置される、
請求項1から14のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項16】
前記隔壁(8)の弛緩構成において、それぞれの隔壁(8)の前記複数の閉塞ブリッジ(21)のすべてが、同一平面に配置される、
請求項1から15のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項17】
それぞれの閉塞ブリッジ(21)の前記反対側の端部(51、52)の両方が、前記支持構造(2)の前記中心支持構造部分(3)により直接的または間接的に接続される、または支持される、
請求項1から16のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項18】
前記複数の閉塞ブリッジ(21)の前記反対側の長手方向端部(22)は、互いに平行である、
請求項1から17のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項19】
前記複数の閉塞ブリッジ(21)は、閉塞ブリッジ端部(22)を有し、隣接する閉塞ブリッジ(21)の前記閉塞ブリッジ端部(22)は、並んで配置され、互いに接触している、
請求項1から18のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項20】
前記隔壁(8)は、弾性材料、例えば、シリコーン、または医療用エラストマ、またはポリウレタン、または生体内分解性材料、または生体吸収性材料により形成される、
請求項1から19のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項21】
前記隔壁(8)は、少なくとも10%または20%の範囲で変形可能な弾性材料により形成される、
または、
前記隔壁(8)は、弾性材料、例えば、シリコーン、または医療用エラストマ、またはポリウレタン、または生体内分解性材料、または生体吸収性材料により形成され、前記隔壁(8)は、少なくとも150%の変形が可能な弾性材料により形成される、
請求項1から20のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項22】
前記隔壁(8)は、弾性膜である、
請求項1から21のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項23】
前記隔壁(8)の前記閉塞ブリッジ(21)は、前記閉塞ブリッジ(27)の前記閉塞ブリッジ延長部または中心部分(29)において互いに分離されているが、一体的に接合している、
請求項1から22のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項24】
前記隔壁端部(11)と前記閉塞ブリッジ(21)とは、一体的である、
請求項1から23のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項25】
少なくとも1つの前記閉塞ブリッジ(21)は、長手方向の延長部を有し、円形形状の前記長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション(23)を備える、
または、
少なくとも1つの前記閉塞ブリッジ(21)は、長手方向の延長部を有し、正方形または長方形形状の前記長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション(23)を備える、
または、
少なくとも1つの前記閉塞ブリッジ(21)は、長手方向の延長部を有し、前記セクションの中心からそのセクション端部(24)までを通過するテーパー形状の前記長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション(23)を備える、
または、
少なくとも1つの前記閉塞ブリッジ(21)は、長手方向の延長部を有し、第1セクションベース側面(25)からセクション端部(24)までを通過するテーパー形状の前記長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション(23)を備える、
または、
少なくとも1つの前記閉塞ブリッジ(21)は、長手方向の延長部を有し、第1セクションベース側面(25)からより小さいセクション側面(26)までを通過するテーパー形状の前記長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション(23)を備える、
または、
少なくとも1つの前記閉塞ブリッジ(21)は、長手方向の延長部を有し、楕円形、または三角形、またはひし形、または台形形状の前記長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション(23)を備える、
または、
少なくとも一対の前記閉塞ブリッジ(21)は、長手方向の延長部を有し、凹形状を形成する前記長手方向に対して横方向に評価され、前記一対の前記第2閉塞ブリッジにおいて凸形状に面する閉塞ブリッジセクション(23)を備え、前記凹形状および前記凸形状は、少なくとも部分的に互いにかみ合っている、
または、
少なくとも一対の前記閉塞ブリッジ(21)は、長手方向の延長部を有し、凹形状を形成する前記長手方向に対して横方向に評価され、前記第2閉塞ブリッジ(21)において凸形状に面する閉塞ブリッジセクション(23)を備え、前記凹形状および前記凸形状は、少なくとも部分的にかみ合い、その形状はアーチ形状である、
または、
少なくとも一対の前記閉塞ブリッジ(21)は、長手方向の延長部を有し、凹形状を形成する前記長手方向に対して横方向に評価され、前記第2閉塞ブリッジ(21)において凸形状に面する閉塞ブリッジセクション(23)を備え、前記凹形状および前記凸形状は、少なくとも部分的にかみ合い、その形状は三角形形状またはひし形形状である、
請求項1から24のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項26】
前記デバイスは、一対の隔壁(28)を備え、前記一対の隔壁(28)のそれぞれの前記隔壁(8)は、複数の閉塞ブリッジ(21)を備える、
および、
前記一対の隔壁(28)の前記隔壁(8)は、互いに対向して配置され、前記第1隔壁(8)の前記複数の閉塞ブリッジを少なくとも部分的に、前記第2隔壁(8)の前記複数の細長いスリットまたは切込み(27)に重ねることにより、前記一対の隔壁(28)の前記第1隔壁(8)の前記複数の閉塞ブリッジ(21)は、前記一対の隔壁(28)の前記第2隔壁(8)の前記複数の隔壁閉塞ブリッジ(21)に対してオフセットされる、
および/または、
前記隔壁の前記複数の閉塞ブリッジ(21)は、例えば、三角形状、ひし形形状、アーチ形状などの、テーパー形状の閉塞ブリッジセクション(23)を有する、
および、
前記第1隔壁(8)の前記複数の閉塞ブリッジ(21)の前記閉塞ブリッジセクション(23)のテーパー形状は、前記第2隔壁(8)に向かって次第に細くなる、
および/または、
前記第1隔壁(8)の前記複数の閉塞ブリッジ(21)は、前記第2隔壁(8)の前記複数の閉塞ブリッジ(21)の前記閉塞ブリッジ(21)の間に少なくとも部分的に互いに食い込んでいる、
請求項1から25のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項27】
前記隔壁(8)は、前記第1または第2区画(9、10)の1つに面する凹状体または凹面を備える、
および/または、
前記隔壁(8)は、ドーム形状である、
および/または、
前記隔壁(8)は、隔壁強化構造(30)を備える、
および/または、
前記隔壁(8)は、隔壁強化構造(30)を備え、前記隔壁強化構造(30)は、支持足場を形成するよう適合された隔壁リブ(31)を備える、
および/または、
前記隔壁(8)は、隔壁強化構造(30)を備え、前記隔壁強化構造(30)は、前記隔壁(8)と一体的な隔壁リブ(31)を備える、
および/または、
前記隔壁(8)は、隔壁強化構造(30)を備え、前記隔壁強化構造(30)は、前記隔壁(8)の直径に沿って延びる少なくとも1つの直径リブ(32)を備える、
および/または、
前記隔壁(8)は、隔壁強化構造(30)を備え、前記隔壁強化構造(30)は、円周方向に延びる少なくとも1つのリブ(33)を備える、
および/または、
前記隔壁(8)は、隔壁強化構造(30)を備え、前記隔壁強化構造(30)は、少なくとも1つの半径方向に延びるリブ(34)を備える
および/または、
前記隔壁(8)は、隔壁強化構造(30)を備え、前記隔壁強化構造(30)は、円の弦に沿って延びる少なくとも1つのリブ(35)を備える、
および/または、
前記隔壁(8)は、隔壁強化構造(30)を備え、前記隔壁強化構造(30)は、支持足場を形成するよう適合された隔壁リブ(31)を備え、前記少なくとも1つのリブは、弾性を有するおよび/または伸長可能な形状または材料である、
請求項1から26のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項28】
前記隔壁(8)は、前記支持構造(2)に直接的にまたは間接的に接続された隔壁外部環状連続部分(12)を備え、
それぞれの閉塞ブリッジ端部(51、52)は、前記隔壁外部環状連続部分(12)に接続されている、
および/または、
前記隔壁(8)は、前記支持構造(2)に直接的にまたは間接的に接続された隔壁外部環状連続部分(12)を備え、
それぞれの閉塞ブリッジ端部(51、52)は、前記隔壁外部環状連続部分(12)と一体的であり、
前記隔壁(8)は、前記支持構造(2)に直接的にまたは間接的に接続された隔壁外部環状連続部分(12)を備え、
前記隔壁は、隔壁中心円板部分(20)を備え、
前記複数の閉塞ブリッジ(21)は、外端(51)が前記隔壁外部環状連続部分(12)に接続され、内端(52)が前記隔壁中心円板部分(20)に接続された状態で、半径方向に配置される、
および/または、
前記隔壁(8)は、前記支持構造(2)に直接的にまたは間接的に接続された隔壁外部環状連続部分(12)を備え、
前記隔壁は、隔壁中心円板部分(20)を備え、
前記複数の閉塞ブリッジ(21)は、外端(51)が前記隔壁外部環状連続部分(12)に接続され、内端(52)が前記隔壁中心円板部分(20)に接続された状態で、半径方向に配置され、
前記反対側の閉塞ブリッジ端部(22)は、前記隔壁中心円板部分(20)に向かって集まり、それぞれの閉塞ブリッジ端部(22)は、隣接する前記閉塞ブリッジ(21)の隣接する前記閉塞ブリッジ端部(22)に平行である、
請求項1から27のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項29】
前記隔壁(8)は、前記隔壁(8)を形成する弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸ストレッチ(41)を備える、複数の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸(42)を備える、
および/または、
前記隔壁は、前記隔壁(8)を形成する弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸ストレッチ(41)を形成するように折りたたまれた単一の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸(40)を備える、
および/または、
前記複数の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸(42)、または前記単一の折りたたまれた男性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸(40)は、前記支持構造(2)の周りに接続される、または折りたたまれる、
および/または、
前記複数の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸(42)、または前記単一の折りたたまれた男性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸(40)は、前記中心支持構造部分(30)に接続される、または折りたたまれる、
および/または
前記隔壁(8)は、互いに平行な複数の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸ストレッチ(41)を備える、
および/または、
前記隔壁(8)は、互いに並んで配置された複数の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸ストレッチ(41)を備える、
および/または、
前記隔壁(8)は、互いに隣接した複数の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸ストレッチ(41)を備える、
および/または、
前記隔壁(8)は、複数の半径方向に配置された弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸ストレッチ(41)を備える、
および/または、
前記隔壁(8)は、互いに平行な第1の複数の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸ストレッチ(41)と、互いに平行であるが前記第1の複数の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸ストレッチ(41)に対して垂直な第2の複数の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸ストレッチ(41)と、を備える、
および/または、
前記隔壁(8)は、互いに平行な第1の複数の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸ストレッチ(41)と、互いに平行であるが前記第1の複数の弾性を有する糸ストレッチ(41)に対して傾斜した少なくとも第2の複数の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸ストレッチ(41)と、を備える、
および/または、
前記複数の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸(42)または前記単一の弾性を有する中空チューブまたはワイヤまたは糸(40)は、超弾性材料、好ましくはニチノール、またはシリコーン、またはポリウレタン、または医療用エラストマまたは生体内分解性材料により形成される、
請求項1から28のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項30】
前記デバイスは、少なくとも2つの隔壁(8)を備え、
前記少なくとも2つの隔壁(8)は、少なくとも部分的に重なり合う、
または、
前記デバイスは、少なくとも2つの隔壁(8)を備え、
前記少なくとも2つの隔壁(8)は、少なくとも部分的に重なり合い、
前記少なくとも2つの隔壁(8)は、第1の隔壁(8)の少なくとも1つの閉塞ブリッジ(21)を、第2の隔壁(8)の細長い少なくとも1つのスリットまたは切込み(27)に対向させるよう、少なくとも部分的に重なり合う、
または、
前記デバイスは、少なくとも2つの隔壁(8)を備え、
前記少なくとも2つの隔壁(8)は、少なくとも部分的に重なり合い、
前記少なくとも2つの隔壁(8)は、前記第1の隔壁(8)の少なくとも1つの閉塞ブリッジ(21)とともに、第2の隔壁(8)の2つの隣接する閉塞ブリッジ(21)の間に配置された第2の隔壁(8)の細長いスリット(27)に少なくとも部分的に入るよう、少なくとも部分的に重なり合う、
請求項1から29のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項31】
前記支持構造(2)は、一体的であり、
前記支持構造(2)および前記隔壁(8)は、一体的である、
および/または、
前記支持構造は、医療用エラストマである、
請求項1から30のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項32】
2つの隔壁(8)が含まれ、前記2つの隔壁(8)は、互いに重なり、一方の隔壁の前記閉塞ブリッジ(21)が、他方の隔壁(8)の前記閉塞ブリッジ(21)に対して交差するよう角度をつけて配置される、
または、
2つの隔壁(8)が含まれ、前記2つの隔壁(8)は、互いに重なり、第1の隔壁(8)の前記閉塞ブリッジ(21)は、第2の隔壁(8)の前記閉塞ブリッジ(21)に対して傾斜した細長い本体を配置するよう配置される、
または、
2つの隔壁(8)が含まれ、前記2つの隔壁(8)は、互いに重なり、一方の隔壁の前記閉塞ブリッジ(21)が、他方の隔壁(8)の前記閉塞ブリッジ(21)に対して直交するよう角度をつけて配置される、
または、
2つの隔壁(8)が含まれ、前記2つの隔壁(8)は、互いに重なり、第1の隔壁(8)の前記閉塞ブリッジ(21)は、第2の隔壁(8)の前記閉塞ブリッジ(21)に対して20度から90度までを含む角度で配置するよう配置される、
または、
前記デバイス(1)は糸閉塞ブリッジ(21)を有する隔壁(8)を備え、前記糸閉塞ブリッジ(21)は、フレームに取り付けられ、前記フレームは、前記支持構造(2)にこていされる、
請求項1から31のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項33】
前記デバイス(1)は、波状の閉塞ブリッジ本体(50)を有する閉塞ブリッジ(21)を有する隔壁8を備える、
または、
前記デバイス(1)は、波状の閉塞ブリッジ本体(50)を有する閉塞ブリッジ(21)を有する隔壁8を備え、したがって、例えば医療機器による前記隔壁自体の可能な通過によって促されたそれぞれの閉塞ブリッジ(21)が伸長し、その後、前記隔壁(8)の閉じた位置に戻ることを可能にする、
または、
前記デバイス(1)は、波状の閉塞ブリッジ端部(22)を有する閉塞ブリッジ(21)を有する隔壁(8)を備え、前記閉塞ブリッジ端部は、前記細長いスリット(27)を画定する前記閉塞ブリッジ(21)の側面部分を意味し、したがって、医療機器による前記隔壁の可能な通過によって促されたそれぞれの閉塞ブリッジが伸長することを可能にし、前記機器が取り外された後、前記閉塞ブリッジ(21)、ひいては前記隔壁(8)自体の再閉鎖を容易にする、
請求項1から32のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項34】
弛緩状態において、前記隔壁(8)は平面形状を有し、前記閉塞ブリッジ(21)は前記支持構造(2)において引っ張られている、
請求項1から33のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項35】
前記閉塞ブリッジ(21)は、スラットまたはスリットまたはフォイルまたはワイヤまたは中空チューブである、
および/または、
前記隔壁(8)の弛緩状態に置いて、前記閉塞ブリッジ(21)は、一方のブリッジと他方のブリッジとの間の材料の連続性を回避するために、スリットまたは切込み(27)により分離されている、
および/または、
前記隔壁(8)の弛緩状態に置いて、および前記デバイスが人体に移植されていない場合、前記閉塞ブリッジ(21)は、前記管腔(4)の大部分を閉じる、
および/または、
前記隔壁(8)の弛緩状態に置いて、前記閉塞ブリッジ(21)は、前記管腔(4)の70~100%を覆う、
および/または、
前記隔壁(8)の弛緩状態に置いて、前記閉塞ブリッジ(21)は、前記管腔(4)上に均一に分布している、
および/または、
前記隔壁(8)の弛緩状態に置いて、前記閉塞ブリッジ(21)は、前記閉塞ブリッジの間に、前記管腔(4)の25%以下の自由通路を残すスリットまたは切込み(27)を画定する、
請求項1から34のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項36】
前記隔壁(8)は、レーザー切断により形成された前記細長いスリット(27)が形成された単一のフォイルにより得られる、
請求項1から35のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項37】
前記隔壁(8)は、切断により形成された前記細長いスリット(27)が形成された単一のフォイルにより得られ、
前記フォイルは、前記管腔(4)を2回交差する前記支持構造(2)に固定される、
請求項1から36のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項38】
前記閉塞ブリッジ(21)は、環状経路(16)に沿って延びる同心円であり、
隣接する同心の閉塞ブリッジ(21)は、円周方向の小さいブリッジ、または切込み中断部(17、18、19)により接続され、
前記半径方向の小さいブリッジまたは切込み中断部(17、18、19)は、複数の半径方向の小さいブリッジまたは切込み中断部(17、18、19)が半径方向に整列されるのを回避するように、3つの近接する同心の閉塞ブリッジ(21)の間で円周方向にオフセットされ、
隣接する同心の閉塞ブリッジ(21)の端部(22)は、前記半径方向の小さいブリッジまたは切込み中断部(17、18、19)により中断される円周方向の経路に沿ってアーチ形状のスリットまたは切込み(27)を画定する、
請求項1から37のいずれか1項に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【請求項39】
前記隔壁(8)は、前記支持構造(2)に直接的にまたは間接的に接続された隔壁外部環状連続部分(12)を備え、
半径方向に最も外側の同心の閉塞ブリッジ(21)は、前記隔壁外部環状連続部分に、前記半径方向の小さいブリッジまたは切込み中断部(17、18、19)を介して接続される、
請求項21に記載の通過可能な隔壁閉塞デバイス(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
その最も一般的な態様において、本発明は、閉塞デバイス(occluder device)に関する。特に、本発明は、隔壁閉塞デバイス(interseptal occluder device)に関する。さらに具体的には、本発明は、通過可能な形式の隔壁閉塞デバイス、または通過可能な隔壁閉塞デバイスに関する。
【0002】
特に、本発明は、仕切りの欠損、または仕切りに生じた開口部を閉塞するためのデバイスに関する。
【0003】
さらにより具体的には、本発明は、仕切りに存在する欠損(defect)、例えば心房の仕切りの欠損を閉塞するためのデバイスに関し、同じ欠損が、たとえ遮蔽されたとしても、その後その欠損を介して医療機器を通過させるために使用することができる。
【0004】
さらに、本発明のデバイスは、欠損(通常、先天的な欠損であるが、それに限らない)、または経中隔穿刺技術を用いた経皮的インターベンション(例えば、僧帽弁修復または左心耳の閉塞)の後に形成された心房間の仕切りの穴/開口部を塞ぐことを意図している。
【背景技術】
【0005】
仕切りは、例えば、1つの空洞(cavity)を2つの空洞または房(chambers)または区画(compartments)に分割する薄い壁である。「仕切り」という用語は、2つの心房を分割する心臓壁と、右心房または左心房と心室とを分割する壁の両方を画定することを意図する。
【0006】
図1を参照すると、心房仕切り100は、心臓103の左心房102から右心房101を分離する組織壁である。
【0007】
心室仕切り104は、心臓103の右心室105と左心室106とを分離する組織壁である。
【0008】
仕切り100、104の欠損107は、仕切りの穿孔または穴を含んでもよい。仕切り100、104の欠損107は、先天的に発生することがある、または、心臓内の位置にアクセスするための医療機器により仕切りに穴を開けることにより発生することもある。
【0009】
大腿静脈は、多くの検査室でのカテーテル治療のアクセスポイントであり、動脈へのアクセスを使用する手技の割合は小さくなっている。
【0010】
心房仕切り100は、例えば、心房細動治療、左心耳閉塞、僧帽弁の経皮的修復、および僧帽弁の経皮的置換のための経皮的アクセスポイントである。これらの、または他の手技において、デバイスは、心房仕切り100を通過する必要があり、その際に、自然に閉じたり治癒したりすることのない心房仕切りの開口部(orifice)を残すことができる。
【0011】
したがって、これらの欠損は、クリップまたは閉鎖栓(occluders)などのデバイスを使用して閉じられることが多い。しかし、これらのデバイスを使用すると、仕切りを再度通過させることはできない。
【0012】
したがって、仕切りの欠損または開口部を閉塞し、(可能性のある)後続の手技において再び通過させるための閉塞デバイスが必要である。
【0013】
通過可能な閉塞デバイスは、従来技術から知られている。これらは、固定構造と、それに接続された隔壁または弁と、を有する。
【0014】
例えば、国際公開第2017/136287号、米国特許出願公開第2014/074155号明細書には、通過可能な閉塞ソリューションが開示されている。
【0015】
米国特許出願公開第2007/0073337号明細書には、クリップベースのデバイスを使用して、仕切りの欠損などの内部組織の欠損を閉塞するデバイスおよび方法が開示されている。クリップ構造を有するデバイスが開示され、それは、それに結合された少なくとも第1および第2の偏向可能な要素を有するチューブ状の本体を含む。第1および第2の要素は、チューブ状の本体の反対側の端部に結合され、非展開構成から展開構成へ切り替わるよう構成される。展開構成において、それぞれの要素は、組織表面に載るように構成された位置で、チューブ状の本体から外側に向かって延びる。クリップの第1および第2の要素は、好ましくは、それらの間の組織壁を支持し、組織壁のあらゆる開口部を閉塞するよう構成される。このソリューションは、移植後のデバイスを再び通過させることができない。
【0016】
米国特許出願公開第2014/0012368号明細書には、仕切りの弁の移植、格納可能性(retractability)、または再配置を改善するためのデバイスおよび方法が開示されている。デバイスの実施の形態は、枢動可能な(pivotable)セクションを含み、それにより、リリースシステムが仕切りの開口部に近付く移植中に、デバイスとリリースシステムとの係合を維持する能力を提供する。デバイスの実施の形態は、患者の生理機能における機能不全または問題が検出された場合に、送達システムにおけるより良い回復を可能にする構成を含む。このデバイスは、流量制御弁を移植するために使用される。これらのソリューションは、心不全を治療するためのデバイスである。特に、心房間圧力出口、シャントなどを形成し、心臓の片側での高圧を低減することで、結果として生じる症状を軽減すること意図している。したがって、このソリューションは、仕切りに開口部を形成することを目的としている。この流量制御要素は、牛、豚、または他の動物の心膜組織から形成される三尖弁、二尖弁、または単葉弁(single-leaflet valve)などの組織弁であり、したがって、好ましくは天然の組織で形成されたカスプ状フォイル(cusp-like foil)およびカスプ形状(cusp-shaped)を有する。
【0017】
米国特許出願第2016/0296684号明細書には、心不全の治療のための管腔内デバイスが開示されている。管腔内デバイスは、心房間血液の通過を可能にするよう適合された中心体と、患者の心臓の心房仕切りにある欠損内の所定の位置に管腔内デバイスを維持するよう適合されて中心体に固定されたアンカーと、中心体に回転可能に係合された制御要素と、を含む。中心体に対する制御要素の回転により、心房内血液の双方向の流れを作り、心臓の右部分と左部分とにおける高圧を低減することができる。このソリューションは、予め固定されていた隔壁の回転位置に応じて、血液の流れを可能にする弁を有する。この弁は中心体シャッターで形成され、弁の剛性により、中心体は、仕切りの壁に対して外側に向かって一定の半径方向の力を維持することができるため、管腔内デバイスの変位または移動のリスクを低減することができる。
【0018】
これらのソリューションは、いくつかの面において有利であるが、実施するのが非常に複雑であり、特に、隔壁の異なる位置における通過点または再通過点を自由に選択しつつ、仕切りの欠損を実質的に完全に閉塞することはできない。したがって、患者によっておよび疾患によって非常に異なる位置に配置され得る手術領域への手術器具のアプローチを容易にすることができない。
【0019】
したがって、製造が簡単で、適用が容易であり、そして、その後の手術の際に仕切りの開口部を通過するために移植後にも柔軟に使用することのできる閉塞デバイスの必要性が強く感じられる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0020】
したがって、本発明の目的は、上述の必要性を満たし、先行技術のデバイスを参照して上述した欠点を克服するような構造的および機能的特徴を有する、通過可能な隔壁閉塞デバイスを提供することである。
【0021】
これらのおよび他の目的は、請求項1によるデバイスにより達成される。
【0022】
いくつかの有利な実施の形態は、従属請求項の主題である。
【0023】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例として与えられる、その好ましい例示的な実施の形態の以下に提供される説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】心房仕切りおよび心室仕切りに欠損または開口部が存在する心臓を示す断面図
図2】本発明による通過可能な隔壁閉塞デバイスの不等角投影図
図3】仕切りの欠損または開口部を閉じるために適用される通過可能な隔壁閉塞デバイスの断面図
図4A】平行なフリンジを有する実施の形態により形成された、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す正面図
図4B】放射状のフリンジを有する実施の形態により形成された、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す正面図
図5】2つの隔壁が少なくとも部分的に互いに重なり、同一の隔壁内に平行に配置されたそのフリンジが対向する隔壁に直交するよう配置された実施の形態により形成された、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す正面図
図6】隔壁のフリンジを遠ざけて延ばすことにより医療機器(ここではチューブ状の本体のみが描かれている)が通過した、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す斜視図
図7A】4つの異なる実施の形態によるフリンジの断面形状を示すために、フリンジ単体の正面図および局所的な断面図で、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す図
図7B】4つの異なる実施の形態によるフリンジの断面形状を示すために、フリンジ単体の正面図および局所的な断面図で、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す図
図7C】4つの異なる実施の形態によるフリンジの断面形状を示すために、フリンジ単体の正面図および局所的な断面図で、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す図
図7D】4つの異なる実施の形態によるフリンジの断面形状を示すために、フリンジ単体の正面図および局所的な断面図で、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す図
図7E】4つの異なる実施の形態によるフリンジの断面形状を示すために、フリンジ単体の正面図および局所的な断面図で、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す図
図8A】テーパー状のフリンジを有する実施の形態によるフリンジ単体の正面図および局所的な断面図で、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す図
図8B】テーパー状のフリンジを有する実施の形態によるフリンジ単体の正面図および局所的な断面図で、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す図
図9】テーパー状のフリンジを有する2つの隔壁の局所的な断面のみを示す図であり、対向する段階において、そのテーパー状のフリンジを対向する隔壁のテーパー状のフリンジの間に配置して互いに部分的に食い込むように第1の側壁が回転して第2の側壁からオフセットされていることを示す図
図10】半径方向のフリンジおよび小さなブリッジにより遮断された環状経路を有する実施の形態により形成された、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す正面図
図11】通過可能な隔壁閉塞デバイスを得るために、支持構造に隔壁を接続する操作を示す正面図
図12】折りたたまれ、相互に部分的に平行なワイヤストレッチを形成する単一のワイヤにより形成された通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁を示す図
図13】2つの隔壁が少なくとも部分的に互いに重なり、ワイヤの形状をしたそのフリンジが同一の隔壁内に平行に配置された実施の形態により形成された、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す正面図
図14】折りたたまれ、相互に部分的に平行な第1ワイヤストレッチと実質的に平行であるが第1ストレッチを横切る第2ストレッチとを形成するワイヤにより形成された通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁を示す図
図15】仕切りの欠損または開口部を閉じるために適用される通過可能な隔壁閉塞デバイスを示す断面図であり、隔壁は、より高圧が予想される空洞または区画に面する凹面を有するドーム形状であることを示す図
図16】通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁を示す不等角投影図であり、隔壁は、より高圧が予想される空洞または区画に面する凹面を有するドーム形状であり、フリンジを動かして延ばす医療機器(ここでは、チューブ状だけが描かれている)が通過していることを示す図
図17】仕切りの欠損または開口部を閉じるために適用される通過可能な隔壁閉塞デバイスを示す断面図であって、隔壁は、仕切りに固定される支持構造と一体化していることを示す図
図18】仕切りの欠損または開口部に適用され、隔壁と一体的に形成される支持構造の固定部分の異なる実施の形態を示す断面図
図19】仕切りの欠損または開口部に適用され、隔壁と一体的に形成される支持構造の固定部分の異なる実施の形態を示す断面図
図20】仕切りの欠損または開口部に適用され、隔壁と一体的に形成される支持構造の固定部分の異なる実施の形態を示す断面図
図21】仕切りの欠損または開口部に適用され、隔壁と一体的に形成される支持構造の固定部分の異なる実施の形態を示す断面図
図22】通過可能な隔壁閉塞デバイスの支持構造の固定部分の異なる実施の形態を示す正面図であり、特に、円板形状を示す図
図23】通過可能な隔壁閉塞デバイスの支持構造の固定部分の異なる実施の形態を示す正面図であり、特に、三分葉形状および角度をつけてオフセットされたものを示す図
図24】通過可能な隔壁閉塞デバイスの支持構造の固定部分の異なる実施の形態を示す正面図であり、特に、六分葉形状および角度をつけてオフセットされたものを示す図
図25】通過可能な隔壁閉塞デバイスを示す正面図であり、支持構造の固定部分の少なくとも1つが円周方向に分布した開口部を有することを示す図
図26】波状のフリンジ端部を有するフリンジまたは波状のフリンジ本体を有するフリンジを備える実施の形態により形成された、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す正面図であり、医療機器の再通過の際に、より大きな弾性伸長に適することを示す図
図27】閉塞ブリッジがさらなる実施の形態によるものである、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁の一部のみを示す不等角投影図
図28図27のXXVII-XXVII線による不等角投影断面図であり、閉塞ブリッジの断面形状がハイライトされ、閉塞ブリッジの異なる細長い本体の間にかみ合わせまたは幾何学的な結合を示し、それにより、屈曲形状を有するブリッジの本体を分離するためのスリットまたは切込みを形成することを示す図
図29】さらなる実施の形態による、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁を示す正面図であり、例えば、ブリッジを隣接するブリッジに部分的に重ねることにより、屈曲経路分離スリットを形成するために、閉塞ブリッジが、その中心体部分に独立したリーフを有し、隔壁または管腔の面に対して傾いていることを示す図
図30図29の隔壁の図29におけるXXX-XXX線による断面を示す図
図31】さらなる実施の形態による、通過可能な隔壁閉塞デバイスの隔壁を示す正面図であり、閉塞ブリッジが、その中心体部分に独立したリーフを有し、例えば、ブリッジを隣接するブリッジに部分的に重ねることにより、屈曲経路分離スリットを形成するために、それらのリーフが、2つの面をオフセットするよう、第1面と第1面からオフセットされ第1面に平行な第2面とに交互に配置されることを示す図
図32図31の隔壁の図31におけるXXXII-XXXII線による断面を示す図
図33】通過可能な隔壁閉塞デバイスを示す図であり、隔壁が、チューブまたは弾性糸などの、支持構造の周りに巻き付けられた要素または単一の糸状要素から形成され、結果的に管腔の領域を通過して、管腔の大部分に実質的な閉塞を形成するよう配置されることを示す図
【発明を実施するための形態】
【0025】
一般的な実施の形態において、支持構造2を備える通過可能な隔壁閉塞デバイス1が提供される。支持構造2は、管腔4を区切る中心支持構造部分3を含む。
【0026】
支持構造2は、第1固定部分5と、反対側の第2固定部分6と、を備える。
【0027】
支持構造2は、仕切り7に存在する欠損または穴または開口部を通って仕切り7の両側に支持構造2を配置することによりそれらの間に仕切り7を圧縮するために、患者の血管系を通して挿入するための圧縮されたチューブ構成と、第1固定部分5および第2固定部分6が中心支持構造部分3から半径方向外側に延びる拡張構成または延伸構成と、の間で伸び縮みするよう構成される。
【0028】
通過可能な隔壁閉塞デバイスはさらに、少なくとも1つの隔壁8を備える。
【0029】
隔壁8は、支持構造2により支持され、隔壁8が支持構造2を伸長させた弛緩構成にある場合に、管腔4の大部分を閉じるよう配置される。
【0030】
隔壁8は、中隔7により区切られた第1区画9または10に挿入された医療器具が隔壁8を通過して、中隔7により区切られた第2区画10または9に入る管腔4を通過することができるよう構成される。
【0031】
隔壁8は、支持構造2の中心支持構造部分3の近傍に配置された隔壁端部11を備える。
【0032】
隔壁8は、複数の細長い薄膜閉塞フリンジまたはブリッジ21または閉塞ブリッジ21を備える。
【0033】
それぞれの閉塞ブリッジ21は、反対側の細長い本体端部51、52と、反対側の長手方向端部または側面22を有する細長い本体50と、を備える。
【0034】
隔壁8の弛緩構成において、複数の閉塞ブリッジ21のうちそれぞれの閉塞ブリッジ21は、複数の閉塞ブリッジ21のうち少なくともさらなる閉塞ブリッジ21の近傍に配置される。
【0035】
それぞれの閉塞ブリッジ21の長手方向側面22の少なくとも一部、および、少なくともさらなる閉塞ブリッジ21の長手方向側面22の少なくとも一部は、隔壁8に設けられた少なくとも1つのスリット、または少なくとも1つの切込み27を画定する。
【0036】
それぞれの閉塞ブリッジ21の反対側の端部51、52の両方は、支持構造2に直接的にまたは間接的に接続され、または支持されている。
【0037】
「閉塞する(occlude)」という用語は、隔壁を通過する血液の流れを最小化するまたは完全に回避するという可能性を意味する。この定義は、管腔を覆うように配置された複数の閉塞要素により形成された閉塞(occlusion)を説明するためのものであり、これらの閉塞要素は、必要に応じて移動可能なように少なくとも部分的に互いに独立した状態を維持しつつ障壁を形成するが、促されていない場合、閉塞位置に戻る傾向にある。
【0038】
「隔壁の弛緩位置または構成(relaxed position or configuration of the diaphragm)」という用語は、患者に移植されていない構成および移植された構成の両方を意味する。この場合、隔壁が外部の力により促されていない状態で、支持構造が拡張、または展開、または延伸しているが、閉塞位置に閉塞ブリッジを維持する傾向にある張力などの内部作用がないとは限らない。例えば、この位置は、延伸位置にある支持構造の位置と一致し、閉塞される管腔の端部に近い仕切りの端部を掴むよう適合される。例えば、必ずしもそうではないが、隔壁の弛緩位置は、全体として平面であるまたは平面上にある閉塞ブリッジの配置と一致する。
【0039】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、それぞれの長手方向側面22は、隣接する閉塞ブリッジ21の側面で、細長く狭い開口部または細長いスリット27を画定する。
【0040】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、少なくとも1つの隔壁8のそれぞれの隔壁8の複数の閉塞ブリッジ21のうちそれぞれのブリッジは、単一の平面に存在する。
【0041】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、複数の閉塞ブリッジ21は、ブリッジを並べて配置した状態で配置される。
【0042】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、それぞれの閉塞ブリッジ21は、その長手方向側面22の少なくとも一部をさらなる閉塞ブリッジ21の長手方向側面822の少なくとも一部に向けて、少なくともさらなる閉塞ブリッジ21の近傍に配置される。
【0043】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、スリットまたは切込み27は、1つの細長いスリット27である。および/またはスリットまたは切込み27は、閉塞ブリッジ21によって画定される長くて狭い開口部11である。
【0044】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、それぞれの閉塞ブリッジ21は、少なくともさらなる閉塞ブリッジ21に隣接して配置される。
【0045】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、それぞれの反対側の長手方向側面22は、閉塞ブリッジ21の細長い本体50の合計が、関係の大部分を閉塞するよう存在する。
【0046】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、それぞれの閉塞ブリッジ21は、少なくともさらなる閉塞ブリッジ21に平行に配置される。
【0047】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、スリットまたは切込み27は、スリットまたは切込み27を画定するそれぞれの閉塞ブリッジ21の細長い本体50の長手方向の延長部(extension)の全体に等しい長手方向の延長部を有する。
【0048】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、すべてのスリットまたは切込み27は、互いに平行に配置される。
【0049】
実施の形態によると、反対側の細長い本体端部51、52を除いて、閉塞ブリッジ21のそれぞれの細長い本体50は、他の閉塞ブリッジ21の他の細長い本体50から独立している。
【0050】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、複数の閉塞ブリッジ21のうちの閉塞ブリッジ21は、管腔4の大部分を閉塞するために、ランダムに分布している。
【0051】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、複数の閉塞ブリッジ21のうちの閉塞ブリッジ21は、互いに絡み合ったり交差したりすることを回避するよう配置される。
【0052】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、複数の閉塞ブリッジ21のうちのブリッジのそれぞれは、管腔4の軸に直交して配置された平面に存在する。
【0053】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩構成において、隔壁8の複数の閉塞ブリッジ21のすべてのブリッジは、同一平面に存在する。
【0054】
実施の形態によると、それぞれの閉塞ブリッジ21の反対側の端部51、52の両方は、支持構造2の中心支持構造部分3に直接的にまたは間接的に接続される、または支持される。
【0055】
実施の形態によると、複数の閉塞ブリッジ21の反対側の長手方向側面22は、互いに平行である。
【0056】
実施の形態によると、複数の閉塞ブリッジ21は、反対側の長手方向側面22を備え、離接する閉塞ブリッジ21の反対側の長手方向側面22は、並んで配置され、互いに接触している。
【0057】
実施の形態によると、隔壁8は、例えば、シリコーンまたは医療用エラストマ、またはポリウレタン、または生体内分解性材料または生体吸収性材料などの弾性材料により形成される。
【0058】
実施の形態によると、隔壁8は、少なくとも10%から20%の間で変形可能な弾性材料により形成される。
【0059】
実施の形態によると、隔壁8は、例えば、シリコーン、または医療用エラストマ、またはポリウレタン、または生体内分解性材料または生体吸収性材料などの弾性材料により形成される。そして、隔壁8は、少なくとも150%の変形が可能な弾性材料により形成される。
【0060】
実施の形態によると、隔壁8は弾性膜である。
【0061】
実施の形態によると、隔壁8の閉塞ブリッジ21は、その延長部または中心閉塞ブリッジ部分29において互いに分離しているが、一体的に接合されている。
【0062】
実施の形態によると、隔壁端部11および閉塞ブリッジ21は、一体的である。
【0063】
実施の形態によると、少なくとも1つの閉塞ブリッジ21は、長手方向延長部を有し、円形形状の長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション23を備える。
【0064】
実施の形態によると、少なくとも1つの閉塞ブリッジ21は、長手方向延長部を有し、正方形または長方形の形状の長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション23を備える。
【0065】
実施の形態によると、少なくとも1つの閉塞ブリッジ21は、長手方向延長部を有し、中央部からそのセクション端部24までを通るテーパー形状の長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション23を備える。
【0066】
実施の形態によると、少なくとも1つの閉塞ブリッジ21は、長手方向延長部を有し、第1セクションベース側面25からそのセクション端部24までを通るテーパー形状の長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション23を備える。
【0067】
実施の形態によると、少なくとも1つの閉塞ブリッジ21は、長手方向延長部を有し、第1セクションベース側面25からより小さなセクション端部26までを通るテーパー形状の長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション23を備える。
【0068】
実施の形態によると、少なくとも1つの閉塞ブリッジ21は、長手方向延長部を有し、楕円形、または三角形、またはひし形、または台形の形状の長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション23を備える。
【0069】
実施の形態によると、少なくとも一対の閉塞ブリッジ21は、長手方向延長部を有し、一対のうちの第2閉塞ブリッジ21における凸形状に面する一対のうちの第1閉塞ブリッジ21において、凹形状の長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション23を備える。凹形状および凸形状は、少なくとも部分的に互いにかみ合っている。
【0070】
実施の形態によると、少なくとも一対の閉塞ブリッジ21は、長手方向延長部を有し、一対のうちの第2閉塞ブリッジ21における凸形状に面する一対のうちの第1閉塞ブリッジにおいて、凹形状の長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション23を備える。凹形状および凸形状は、少なくとも部分的に互いにかみ合い、その形状はアーチ形状である。
【0071】
実施の形態によると、少なくとも一対の閉塞ブリッジ21は、長手方向延長部を有し、一対のうちの第2閉塞ブリッジ21における凸形状に面する一対のうちの第1閉塞ブリッジにおいて、凹形状の長手方向に対して横方向に評価された閉塞ブリッジセクション23を備える。凹形状および凸形状は、少なくとも部分的にかみ合い、その形状は三角形または台形である。
【0072】
実施の形態によると、一対の隔壁28が含まれ、一対の隔壁28のうちのそれぞれの隔壁8は、複数の閉塞ブリッジ21を備える。
【0073】
一対の隔壁28のうちの隔壁8は、互いに対向して配置され、一対の隔壁28のうちの第1の隔壁8の複数の閉塞ブリッジ21は、第1の隔壁8の複数の閉塞ブリッジ21を第2の隔壁8の複数の細長いスリットまたは切込み27に少なくとも部分的に重ねることにより、一対の隔壁28のうちの第2の隔壁8の複数の隔壁閉塞ブリッジ21に対してオフセットされている。
【0074】
実施の形態によると、第1の隔壁8の複数の閉塞ブリッジ21は、例えば、三角形またはひし形の、テーパー状の閉塞ブリッジセクション23を備える。
【0075】
第1の隔壁8の複数の閉塞ブリッジ21の閉塞ブリッジセクション23のテーパーは、第2の隔壁8に向かって次第に細くなる。
【0076】
実施の形態によると、第1の隔壁8の複数の閉塞ブリッジ21は、第2の隔壁8の複数の閉塞ブリッジ21のうちの閉塞ブリッジの間に少なくとも部分的に食い込んでいる(interpenetrated)。
【0077】
実施の形態によると、隔壁8は、第1区画9または第2区画10の1つに面する凹状体または凹面を有する。
【0078】
実施の形態によると、隔壁8はドーム形状である。
【0079】
実施の形態によると、隔壁8は、隔壁強化構造30を備える。
【0080】
実施の形態によると、隔壁8は、隔壁強化構造30を備え、隔壁強化構造30は、支持足場を形成するよう適合された隔壁リブ31を備える。
【0081】
実施の形態によると、隔壁8は、隔壁強化構造30を備え、隔壁強化構造30は、隔壁8と一体的な隔壁リブ31を備える。
【0082】
実施の形態によると、隔壁8は、隔壁強化構造30を備え、隔壁強化構造30は、隔壁8の直径に沿って延びる少なくとも1つの直径リブ32を備える。
【0083】
実施の形態によると、隔壁8は、隔壁強化構造30を備え、隔壁強化構造30は、円周方向に延びる少なくとも1つのリブ33を備える。
【0084】
実施の形態によると、隔壁8は、隔壁強化構造30を備え、隔壁強化構造30は、少なくとも1つの半径方向に延びるリブ34を備える。
【0085】
実施の形態によると、隔壁8は、隔壁強化構造30を備え、隔壁強化構造30は、円の弦に沿って延びる少なくとも1つのリブ35を備える。
【0086】
実施の形態によると、隔壁8は、隔壁強化構造30を備え、隔壁強化構造30は、支持フレームを形成するよう適合された隔壁リブ31を備え、数なくとも1つのリブは、弾性を有するおよび/または伸長可能な形状または材料である。
【0087】
実施の形態によると、隔壁8は、支持構造2に直接的にまたは間接的に接続された外部連続環状部分を有する第1隔壁部分12を備える。
【0088】
それぞれの閉塞ブリッジ端部51、52は、外部環状隔壁部分12に接続される。
【0089】
実施の形態によると、隔壁8は、支持構造2に直接的にまたは間接的に接続された外部環状隔壁部分12を備える。
【0090】
それぞれの隔壁ブリッジ端部51、52は、外部環状隔壁部分12と一体的である。
【0091】
実施の形態によると、隔壁8は、支持構造2に直接的にまたは間接的に接続された外部環状隔壁部分12を備える。
【0092】
隔壁8は、中心円板形隔壁部分20を備える。
【0093】
複数の閉塞ブリッジ21は、外端51が外部環状隔壁部分12に接続され、内端52が中心隔壁円板20に接続された状態で、半径方向に配置される。
【0094】
実施の形態によると、隔壁8は、支持構造2に直接的にまたは間接的に接続された外部環状隔壁部分12を備える。
【0095】
隔壁8は、中心円板形隔壁部分20を備える。
【0096】
複数の閉塞ブリッジ21は、外端51が外部環状隔壁部分12に接続され、内端52が中心隔壁円板20に接続された状態で、半径方向に配置される。
【0097】
反対側の閉塞ブリッジ端部または側面22は、中心隔壁円板20に向かって集まり、それぞれの反対側の閉塞ブリッジ端部または側面22は、隣接する閉塞ブリッジ21の隣接する閉塞ブリッジ端部または側面22に平行に配置される。
【0098】
実施の形態によると、隔壁8は、隔壁8を形成する中空チューブまたは弾性糸ストレッ41を備える複数の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸42を備える。
【0099】
実施の形態によると、隔壁8は、隔壁8を形成する中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸ストレッチ41を形成するように折りたたまれた単一の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸40を備える。
【0100】
実施の形態によると、複数の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸42、または単一の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸40は、支持構造2の周りに接続される、または折りたたまれる。
【0101】
実施の形態によると、複数の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸42、または単一の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸40は、中心支持構造部分3に接続される、または折りたたまれる。
【0102】
実施の形態によると、隔壁8は、互いに平行な複数の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸ストレッチ41を備える。
【0103】
実施の形態によると、隔壁8は、互いに並んで配置された複数の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸ストレッチ41を備える。
【0104】
実施の形態によると、隔壁8は、互いに隣接して配置された複数の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸ストレッチ41を備える。
【0105】
実施の形態によると、隔壁8は、半径方向に配置された複数の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸ストレッチ41を備える。
【0106】
実施の形態によると、隔壁8は、互いに平行な第1の複数のチューブまたはワイヤまたは弾性糸ストレッチ41と、互いに平行であるが第1の複数の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸ストレッチ41に対して直交する第2の複数の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸ストレッチ41と、を備える。
【0107】
実施の形態によると、隔壁8は、互いに平行な第1の複数のチューブまたはワイヤまたは弾性糸ストレッチ41と、互いに平行であるが第1の複数の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸ストレッチ41に対して傾斜した少なくとも第2の複数の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸ストレッチ41と、を備える。
【0108】
実施の形態によると、複数の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸42または単一の中空チューブまたはワイヤまたは弾性糸40は、超弾性材料、好ましくはニチノール、またはシリコーン、またはポリウレタン、または医療用エラストマまたは生体内分解性材料により形成される。
【0109】
実施の形態によると、デバイスは、少なくとも2つの隔壁8を備える。
【0110】
少なくとも2つの隔壁8は、少なくとも部分的に互いに重なっている。
【0111】
実施の形態によると、デバイスは、少なくとも2つの隔壁8を備える。
【0112】
少なくとも2つの隔壁8は、第1の隔壁8の少なくとも1つの閉塞ブリッジ21を、第2の隔壁8の少なくとも1つの細長くて狭い開口部またはスリットまたは切込み27に対向させるよう、少なくとも部分的に互いに重なっている。
【0113】
実施の形態によると、デバイスは、少なくとも2つの隔壁8を備える。
【0114】
少なくとも2つの隔壁8は、第2の隔壁8の隣接する2つの閉塞ブリッジ21の間にそれ自身を配置することにより、第2の隔壁8の細長くて狭い開口部またはスリットまたは切込み27を、第1の隔壁8の少なくとも1つの閉塞ブリッジ21に少なくとも部分的に入れるよう、少なくとも部分的に互いに重なっている。
【0115】
実施の形態によると、支持構造2は、一体的である。実施の形態によると、支持構造2および隔壁8は、一体的である。
【0116】
実施の形態によると、支持構造2は、医療用エラストマで形成されている。
【0117】
実施の形態によると、2つの隔壁8が含まれ、2つの隔壁8は、第1の隔壁8の閉塞ブリッジ21を他の隔壁8の閉塞ブリッジ21に対して交差させて配置することにより、互いに角度をつけて重なっている。
【0118】
実施の形態によると、2つの隔壁8が含まれ、2つの隔壁8は、互いに重なっている。第1の隔壁8の閉塞ブリッジ21は、第2の隔壁8の閉塞ブリッジ21に対して傾斜して配置される。
【0119】
実施の形態によると、2つの隔壁8が含まれ、2つの隔壁8は、第1の隔壁8の閉塞ブリッジ21を、他の隔壁8の閉塞ブリッジ21に直交するよう配置することにより、互いに角度をつけて重なっている。
【0120】
実施の形態によると、2つの隔壁8が含まれ、2つの隔壁8は、第1の隔壁8の閉塞ブリッジ21を、他の隔壁8の閉塞ブリッジ21に対して20度から90度の間の角度で配置することにより、互いに角度をつけて重なっている。
【0121】
実施の形態によると、デバイス1は、糸の閉塞ブリッジ21を有する隔壁8を備える。閉塞ブリッジ21はフレームに取り付けられ、フレームは支持構造2に固定されている。
【0122】
実施の形態によると、デバイス1は、波状の閉塞ブリッジ本体50を有する閉塞ブリッジ21を有する隔壁8を備える。
【0123】
実施の形態によると、デバイス1は、波状の閉塞ブリッジ本体50を有する閉塞ブリッジ21を有する隔壁8を備える。したがって、例えば医療機器による隔壁自体の可能な通過によって促されたそれぞれの波状ブリッジ21が伸長し、その後、隔壁の閉じた位置に戻ることができる。
【0124】
実施の形態によると、デバイス1は、波状の閉塞ブリッジ端部22を有する閉塞ブリッジ21を有する隔壁8を備える。波状の端部は、閉塞ブリッジ21の側面部分であり、細長くて狭い開口部またはスリットまたは切込み27を画定する。したがって、例えば医療機器による隔壁の可能な通過によって促されたそれぞれの閉塞ブリッジが伸長することを可能にし、機器が取り外されると、波状のブリッジ21の再閉塞、ひいては隔壁8自身の再閉塞を容易にする。
【0125】
実施の形態によると、弛緩状態において、隔壁8は平面形状を有し、閉塞ブリッジ21は支持構造2において引っ張られている。
【0126】
実施の形態によると、閉塞ブリッジ21は、スラット(slats)、またはストリップ(strips)、またはフォイル(foils)、またはワイヤまたは中空チューブである。
【0127】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩状態において、閉塞ブリッジ21は、一方のブリッジと他方のブリッジとの間の材料の連続性を回避するために、スリットまたは切込み27により分離されている。
【0128】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩状態において、およびデバイスが人体に移植されていない場合、閉塞ブリッジは、管腔4の大部分を閉じる。
【0129】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩状態において、閉塞ブリッジ21は、管腔4の70~100%を覆う。
【0130】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩状態において、閉塞ブリッジ21は、管腔4上に均一に分布している。
【0131】
実施の形態によると、隔壁8の弛緩状態において、閉塞ブリッジ21は、閉塞ブリッジ21の間に、管腔4の25%以下の自由通路を残すスリットまたは切込み27を画定する。
【0132】
実施の形態によると、隔壁8は、レーザー切断により細長いスリット27が形成された単一のシートから得られる。
【0133】
実施の形態によると、隔壁8は、切断により細長いスリット27が形成された単一のシート53から得られる。
【0134】
シート53は、管腔4を2回交差して支持構造2に固定される。
【0135】
実施の形態によると、閉塞ブリッジ21は、環状経路16に沿って延びる同心円である。
【0136】
隣接する同心の閉塞ブリッジ21は、半径方向の小さいブリッジまたは切込み中断部17、18、19により接続される。
【0137】
半径方向の小さいブリッジまたは切込み中断部17、18、19は、複数の半径方向の小さいブリッジまたは切込み中断部が半径方向に整列されるのを回避するように、3つの同心の閉塞ブリッジ21の間で円周方向にオフセットされている。
【0138】
隣接する同心の閉塞ブリッジ21の側面22は、半径方向状の小さいブリッジまたは切込み中断部17、18、19により中断される円周方向の経路に沿って整列したアーチ形状のスリットまたは切込み27を画定する。
【0139】
実施の形態によると、隔壁8は、支持構造2に直接的にまたは間接的に接続された外部連続環状隔壁部分12を備える。
【0140】
半径方向再外周閉塞ブリッジ21は、半径方向の小さいブリッジまたは切込み中断部17、18、19を介して外部連続環状隔壁部分12に接続される。
【0141】
一般的な実施の形態によると、通過可能な隔壁閉塞デバイス1は、支持構造2を備える。
【0142】
支持構造2は、管腔4を区切る中心支持構造部分3を備える。
【0143】
支持構造2は、第1固定部分5と、反対側の第2固定部分6と、を備える。
【0144】
支持構造2は、仕切り7に存在する欠損または穴または開口部を通って仕切り7の両側に支持構造2を配置することによりそれらの間に仕切り7を圧縮するために、患者の血管系を通して挿入するための圧縮されたチューブ状構成と、第1固定部分5および第2固定部分6が中心支持構造部分3から半径方向外側に延びる拡張構成と、の間で伸び縮みするよう構成される。
【0145】
通過可能な隔壁閉塞デバイス1はさらに、隔壁8を備える。
【0146】
隔壁8は、支持構造2により支持され、少なくとも部分的に管腔4を閉じるよう配置される。
【0147】
隔壁8は、中隔7により区切られた第1区画9または10に挿入された医療器具が隔壁8を通過して、中隔7により区切られた第2区画10または9に入る管腔4を通過することができるよう構成される。
【0148】
隔壁8は、支持構造2の中心支持構造部分3の近傍に配置された隔壁端部11を備える。
【0149】
有利には、隔壁8は、少なくとも1つの細長くて狭い開口部27を備える。
【0150】
「細長くて狭い開口部(elongated and narrow openeing)」という用語は、主に長手方向を横切るその延長部に関して、長手方向に延長した開口部を意味する。
【0151】
代替的に、細長くて狭い開口部27は、次の実施の形態のうち1つを備える。
隔壁端部11の第1端部ストレッチ13の近くに配置された隔壁8の第1隔壁部分12から、隔壁端部11の第2端部ストレッチ15の近くに配置された隔壁8の第2隔壁部分14まで延長する、
または
隔壁端部11の第1端部ストレッチ13の近くに配置された隔壁8の第1隔壁部分12から、隔壁8の隔壁中心36の近くに配置された隔壁8の第2隔壁部分14まで延長する、
または、
交互に配置された複数の細長くて狭い開口部11を形成することにより、中心隔壁部分20を隔壁端部11に接続する小さい隔壁ブリッジ17、18、19により中断される環状経路16を覆うよう隔壁端部11の近くに延長する。
【0152】
代替的な実施の形態によると、少なくとも1つの細長くて狭い開口部27は、複数の細長い薄膜フリンジ21、または薄膜フリンジ21、または閉塞ブリッジ21により画定された複数の長くて狭い開口部11である。
【0153】
代替的な実施の形態によると、隔壁11において、複数の薄膜フリンジ21は互いに平行である。
【0154】
代替的な実施の形態によると、隔壁11において、複数の薄膜フリンジ21は互いに並んで、複数の長くて狭い開口部11から離間して配置されている。
【0155】
代替的な実施の形態によると、複数の薄膜フリンジ21は、薄膜フリンジ端部22を備え、隣接する薄膜フリンジ21の薄膜フリンジ端部22は、互いに並んで、細長くて狭い開口部27がスリットとなるよう互いに接触して配置される。
【0156】
代替的な実施の形態によると、複数の薄膜フリンジ21は、薄膜フリンジ端部22を備え、隣接する薄膜フリンジ21の薄膜フリンジ端部22は、細長くて狭い開口部27が自由開口部となるよう互いに離間している。
【0157】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は、例えば、シリコーンまたは医療用エラストマ、またはポリウレタン、または生体内分解性材料または生体吸収性材料などの弾性材料により形成される。
【0158】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は薄膜である。
【0159】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は弾性膜である。
【0160】
代替的な実施の形態によると、隔壁8の薄膜フリンジ21は、その延長部、または中心フリンジ部分29において互いに離間しているが、ともに一体的に接合されている。
【0161】
代替的な実施の形態によると、隔壁端部11と薄膜フリンジ21とは一体的である。
【0162】
代替的な実施の形態によると、それぞれの薄膜フリンジ21は、長手方向延長部を有し、正方形または長方形の形状の長手方向に対して横方向に評価されたフリンジセクション23を備える。
【0163】
代替的な実施の形態によると、それぞれの薄膜フリンジ21は、長手方向延長部を有し、中央部からそのセクション端部24までを通るテーパー形状の長手方向に対して横方向に評価されたフリンジセクション23を備える。
【0164】
代替的な実施の形態によると、それぞれの薄膜フリンジ21は、長手方向延長部を有し、第1セクションベース側面25からセクション端部24までを通るテーパー形状の長手方向に対して横方向に評価されたフリンジセクション23を備える。
【0165】
代替的な実施の形態によると、それぞれの薄膜フリンジ21は、長手方向延長部を有し、第1セクションベース側面25からセクション側面26までを通るテーパー形状の長手方向に対して横方向に評価されたフリンジセクション23を備える。
【0166】
代替的な実施の形態によると、それぞれの薄膜フリンジ21は、長手方向延長部を有し、楕円形、または三角形、またはひし形、または台形の形状の長手方向に対して横方向に評価されたフリンジセクション23を備える。
【0167】
代替的な実施の形態によると、一対の隔壁28が含まれ、一対の隔壁28の隔壁8のそれぞれは、複数の細長くて狭い開口部27を画定する複数の薄膜フリンジ21を備える。
【0168】
一対の隔壁28の隔壁8は、互いに向き合って配置され、一対の隔壁28の第1の隔壁8の複数の薄膜フリンジ21は、第1の隔壁8の複数の薄膜フリンジ21を第2の隔壁8の複数の細長くて狭い開口部27に重ねることにより、一対の隔壁28の第2の隔壁8の複数の薄膜フリンジ21に対してオフセットされる。
【0169】
代替的な実施の形態によると、第1の隔壁8の複数の薄膜フリンジ21は、テーパー状のフリンジセクション23を有する。
【0170】
代替的な実施の形態によると、第1の隔壁8の複数の薄膜フリンジ21は、例えば、ひし形状または三角形状の断面(section)を有するテーパー状のフリンジセクション23を備える。
【0171】
代替的な実施の形態によると、第1の隔壁8の複数の薄膜フリンジ21のフリンジセクション23のテーパーは、第2の隔壁8に向かって次第に細くなる。
【0172】
代替的な実施の形態によると、第1の隔壁8の複数の薄膜フリンジ21は、第2の隔壁8の複数の複数の薄膜フリンジ21のうちの薄膜フリンジの間に少なくとも部分的に食い込んでいる。
【0173】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は、第1区画9または第2区画10の1つに面する凹状体または凹面を有する。
【0174】
代替的な実施の形態によると、隔壁8はドーム形状である。
【0175】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は、隔壁強化構造30を備える。
【0176】
代替的な実施の形態によると、隔壁強化構造30は、支持足場を形成するよう適合された隔壁リブ31を備える。
【0177】
代替的な実施の形態によると、隔壁強化構造30は、隔壁8と一体的な隔壁リブ31を備える。
【0178】
代替的な実施の形態によると、隔壁強化構造30は、隔壁8の直径に沿って延びる少なくとも1つの直径リブ32を備える。
【0179】
代替的な実施の形態によると、隔壁強化構造30は、少なくとも1つの円周方向に延びるリブ33を備える。
【0180】
代替的な実施の形態によると、隔壁強化構造30は、少なくとも1つの半径方向に延びるリブ34を備える。
【0181】
実施の形態によると、少なくとも1つの半径方向に延びるリブは、延長可能な、すなわち、伸縮自在の弾性材料により形成される。
【0182】
代替的な実施の形態によると、隔壁強化構造30は、円の弦に沿って延びる少なくとも1つのリブ35を備える。
【0183】
実施の形態によると、円の弦に沿って延びる少なくとも1つのリブは、延長可能な、すなわち、伸縮自在の弾性材料により形成される。
【0184】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は、隔壁ハーフドーム(half-dome)38として形成された少なくとも1つの隔壁部分を備える。隔壁ハーフドーム38は、アーチ状に形成された細長くて狭い開口部27により1つの隔壁強化構造30の1つの直径リブ32から離間している。
【0185】
代替的な実施の形態によると、アーチ状に形成された細長くて狭い開口部27は、隔壁端部11の第1端部ストレッチ13の近くに配置された隔壁8の第1隔壁部分12から、隔壁端部11の第2端部ストレッチ15の近くに配置された隔壁8の第2隔壁部分14まで延びる。
【0186】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は、隔壁ハーフドーム38として形成された2つの隔壁部分を備える。隔壁ハーフドーム38は、隔壁ドーム39を形成するよう互いに並んで配置され、隔壁ハーフドーム38は、アーチ状に形成された細長くて狭い開口部27により隔壁強化構造30の直径リブから離間している。
【0187】
代替的な実施の形態によると、2つの隔壁ハーフドーム38のそれぞれのアーチ状に形成された細長くて狭い開口部27は、隔壁端部11の第1端部ストレッチ13の近くに配置された隔壁8の第1隔壁部分12から、隔壁端部11の第2端部ストレッチ15の近くに配置された隔壁8の第2隔壁部分14まで延びる。
【0188】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は、隔壁8を形成する弾性糸ストレッチ41を備える複数の弾性糸42を備える。
【0189】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は、隔壁8を形成する弾性糸ストレッチ41を形成するよう折りたたまれた単一の弾性糸40を備える。
【0190】
代替的な実施の形態によると、複数の弾性糸42または単一の折りたたまれた弾性糸40は、支持構造2の周りに接続される、または折りたたまれる。
【0191】
代替的な実施の形態によると、複数の弾性糸42または単一の折りたたまれた弾性糸40は、中心支持構造部分3の周りに接続される、または折りたたまれる。
【0192】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は、互いに平行である複数の弾性糸ストレッチ41を備える。
【0193】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は、互いに並んで配置された複数の弾性糸ストレッチ41を備える。
【0194】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は、互いに隣接して配置された複数の弾性糸ストレッチ41を備える。
【0195】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は、半径方向に配置された複数の弾性糸ストレッチ41を備える。
【0196】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は、互いに平行である第1の複数の弾性糸ストレッチ41と、互いに平行であるが、第1の複数の弾性糸ストレッチ41に対して直交する第2の複数の弾性糸ストレッチ41と、を備える。
【0197】
代替的な実施の形態によると、隔壁8は、互いに平行である第1の複数の弾性糸ストレッチ41と、互いに平行であるが、第1の複数の弾性糸ストレッチ41に対して傾斜している少なくとも第2の複数の弾性糸ストレッチ41と、を備える。
【0198】
代替的な実施の形態によると、複数弾性糸42または単一の弾性糸40は、超弾性材料、好ましくはニチノール、またはシリコーン、またはポリウレタン、または医療用エラストマまたは生体内分解性材料により形成される。
【0199】
代替的な実施の形態によると、デバイスは、少なくとも2つの隔壁8を備える。
【0200】
代替的な実施の形態によると、少なくとも2つの隔壁8は、少なくとも部分的に互いに重なっている。
【0201】
代替的な実施の形態によると、少なくとも2つの隔壁8は、第1の隔壁8の薄膜フリンジ21を第2の隔壁8の細長くて狭い開口部27に少なくとも部分的に向けるよう、少なくとも部分的に互いに重なっている。
【0202】
代替的な実施の形態によると、少なくとも2つの隔壁8は、第2の隔壁8の隣接する2つの薄膜フリンジ21の間にそれ自身を配置することにより、第2の隔壁8の細長くて狭い開口部27を、第1の隔壁8の少なくとも1つの薄膜フリンジ21に少なくとも部分的に入れるよう、少なくとも部分的に互いに重なっている。
【0203】
代替的な実施の形態によると、支持構造2は、一体的である。
【0204】
代替的な実施の形態によると、支持構造2および隔壁8は、一体的である。
【0205】
代替的な実施の形態によると、支持構造2は、医療用エラストマにより形成されている。
【0206】
当業者は、偶発的な特定の要求を満たすために、以下と特許請求の範囲から逸脱することなく、上述の実施の形態に対していくつかの変更および適合を行い、機能的に同等の他の要素に置き換えることができる。
【0207】
いくつかの例示的な本発明の実施の形態を以下に説明する。
【0208】
実施の形態によると、デバイス1は、低侵襲的または経皮的な技術によって移植されるよう形成されている。
【0209】
デバイス1の特徴の1つは、その移植からしばらくして再び通過することができることにある。
【0210】
実施の形態によると、デバイス1のアーキテクチャは2つの要素または部品に基づく。
【0211】
・デバイスの元の位置での位置決めおよび固定専用のフレーム、または支持構造2。
欠損または穴または開口部の両側に位置する、一般的に対向する「傘」または「ドーナツ」を有するトロイダル形状である。傘またはドーナツは仕切り100の反対側に配置されている。
【0212】
・隔壁8。
例えば、欠損/穴、例えば医原性のまたは先天的な欠損/穴107の閉塞専用の中心隔壁。しばらくしてから再び通過できる可能性がある。
【0213】
支持構造2は、現在使用されているもの、または従来技術に記載されているいずれかの場合の中から特定することができる。または、上述したような実施の形態により着想または実施することができる。
【0214】
構築の観点から、例えば、2つの主要なタイプのソリューションを参照することができる。
【0215】
・支持構造2は、超弾性金属(例えば、ニチノール;CoCr)により形成されたブレーディングメタルワイヤ(brading metal wires)の技術により得られる。
【0216】
・支持構造2は、超弾性金属により形成され、レーザー切断して成形されたメタルチューブから得られる。
【0217】
隔壁8、または閉塞隔壁について、いくつかの例示的な実施の形態を以下に説明する。
【0218】
1)「弾性フリンジカーテン」内の閉塞ブリッジを有する隔壁8
【0219】
この隔壁8は、弾性を有し、伸張性の高い材料の細いストリップ(フリンジ21)で構成される。フリンジ21は、互いに平行で隣接している、または小さな隙間をあけて間隔をあけている、またはサンバーストパターン(sunburst pattern)で配置される、または他の構築スキームに従う。隔壁8はまた、様々に交差するフリンジ21の1つまたは複数の層で構成される。カテーテルが通過すると、フリンジ21は、離れて細長くなるため、再通過が可能である。再通過ポイントは、隔壁8の任意の点でオペレータにより自由に決定することができる。有利には、隔壁およびフリンジに対して提案されたソリューションは、デバイスを除去した後、フリンジ、したがって隔壁8自身の再閉塞が可能である。
【0220】
1-a)薄い円板状の「弾性フリンジカーテン」内の閉塞ブリッジを有する隔壁
【0221】
製造に採用される技術に応じて、弾性フリンジ21は、特にその断面において、図7B~7E、8A、8B、9の例のように、様々な形状にすることができる。
【0222】
図7Eに示すように、フリンジ21の間の距離Dは、ゼロ(例えば、切断した薄膜から得られた隔壁の場合)から1mmのオーダーの距離との間で変化させることができる。実際、このような範囲の距離は、実際、自然の組織の再成長によりすぐに閉塞される運命にある。
【0223】
個々のフリンジ21は、異なる形状および方向を有していてもよい。これらの間の距離はまた、不均一であってもよい。
【0224】
材料の観点から、薄い円板状の隔壁8は、使用意図に対して最も適切な物理的機械的特徴の種類を選択して、通常、シリコーンまたはポリウレタンにより形成することができる。
【0225】
技術的には、弾性フリンジ21を有する隔壁8は、以下の方法により得ることができる。
・フリンジの形式で切開した膜
・成形
・3Dプリント処理
・様々な要素を接着する後続の操作
【0226】
薄い円板状の隔壁8はまた、生体吸収性ポリマーから形成することができる。この場合、隔壁8の患者の自然組織との実質的な置換に起因して、再通過の可能性は、通常、生体吸収プロセスの終わりに得られる。特に弾性生体吸収性ポリマーを採用することにより、移植直後に、シリコーンまたはポリウレタンの隔壁と同様の動作メカニズム(オフセット+フリンジの伸長)により、再通過性が確保される。
【0227】
隔壁8の固定に関して、例えば支持構造2の中心において、ここに挙げた技術の1つに従って行うことができる。
・接着(gluing)
・ヒートシール(heat sealing)
・ステッチ(stitch)
・共成形(co-molding)
・圧着(crimping)
・連結(interlocking)
・上記の複合的なソリューション
【0228】
1-b)弾性糸により得られる「弾性フリンジカーテン」内の閉塞ブリッジを有する隔壁
【0229】
弾性フリンジ21を有する隔壁8に対する第2の実施の形態は、弾性を有し、高度に伸長可能な糸40から得ることができる。そのようなソリューションは、様々なアプローチに従って実施することができる。例えば、第1のソリューションでは、糸40を支持構造2の構造体に直接的に適用してもよい。または、第2の例では、糸40をフレームに適用し、それを支持構造に取り付けてもよい。
【0230】
平行な糸、交差する糸、放射状の糸などの異なるパターンを形成するよう、糸40を適用してもよい。
【0231】
材料に関して、生体内分解性ポリマーを含む、薄い円板状のソリューションのために挙げられたものと同じ材料が、これらの糸40に適している。
【0232】
糸40は、押出成形または他の既知の技術により得ることができ、以下の方法でフレームに適用することができる、または支持構造2に直接的に適用することができる。
・巻き取り(winding)
・結束(binding)
・ヒートシール(heat sealing)
・接着(gluing)
・挟み込み(pinching)
・他の既知の技術
・上記の複合的なソリューション
【0233】
1-c)「弾性フリンジのドーム」内の閉塞ブリッジを有する隔壁
【0234】
生理学的に、心房中隔の2つの側に圧力差が存在し、それは、心周期内で変化する。特に、左心房102の圧力は、右心房101の圧力よりも高い。高い圧力の心房または区画から低い圧力の心房または区画への血液の通過を最小限にするための構造上のソリューションは、「弾性フリンジのドーム」のソリューションであり得る。
【0235】
ソリューションは、基本的に、項目1-aで説明した弾性フリンジの円板のものに従うが、平坦に展開するのではなく、正確にはドームの形状に展開する。ドームは、凸部が高圧房に面するよう支持構造に取り付けられる。これにより、高い圧力の血液自身が、隣接するフリンジ21をともに圧縮する傾向にあり、したがって、閉塞の気密性を高める。
【0236】
材料、ドームを形成する技術、フレームに固定する方法については、上述の円板ソリューションに関するものと同様である。
【0237】
本発明にかかる閉塞デバイス1のいくつかの例示的な実施の形態を以下に説明する。
【0238】
特に、本明細書で説明されるソリューションは、「一体のソリューション(integral solution)」を有するか、または、例えばシリコーンまたはポリウレタンなどの医療用エラストマで形成され、一体的(支持構造2+隔壁8)である。
【0239】
一般論として、本実施の形態では、支持構造が、合金で形成された既知のソリューションに由来するものではなく、医療用エラストマにより形成されていることを考慮すると、デバイスの説明は、これまでの実施の形態で与えられたものと一致する。
【0240】
これらのすでに説明されたものと比較したこのソリューションの利点は、主に、構造が非常に単純で費用対効果が高いことと、合金から得られる従来の閉鎖栓(occluders)と比較してより軽量であることにある。
【0241】
図22図30において、隔壁8は、「弾性フリンジのカーテン」の形状で図示されているが、上述のソリューションのいずれかにより形成することもできる。
【0242】
デバイスの一般的な構造は、既に説明したものを反映している。これには、以下のものが含まれる。
・デバイス1を位置決めし固定するための支持構造2であって、通常、トロイダル形状で、欠損または穴の両側に配置される対向する「傘(umbrellas)」または「ドーナツ(donuts)」を有し、傘またはドーナツは、心房仕切りの両端に配置される。
・医原性のまたは先天性の欠損/穴の閉塞のための隔壁8または中心隔壁であって、しばらくすると再び通過する可能性を有する。
【0243】
この場合、支持構造2は、医療用エラストマにより形成されており、その材料群の特徴を利用して、デバイスの機能を最適化するよう適合された特定の設計により特徴づけられている。
-頂部(ridge)に沿った圧縮
-心房に面する凸部
【0244】
支持構造2は、実施の形態によると、心房に面する凸部を有する。この特性は、様々な利点をもたらす。
【0245】
・支持構造と心房仕切りの間に形成された隙間。この隙間において、デバイスの拡張中およびその場での解放中に心房中隔の組織が出てくる。実際、閉塞する医原性のまたは先天性の欠損または穴は通常閉鎖栓のそれよりも小さい直径を有し、不規則な形状を有することを考慮しなければならない。閉鎖栓の半径方向の推進力の下で、過剰な組織が大きくなって変形し、固定部分の間に設けられた隙間に収容される。この隙間がない場合、過剰な組織は、閉塞デバイス1の通常の拡張を妨げることがある。
【0246】
・その形状により、支持構造2は、主に外縁部だけに沿って心房仕切りに載置され、デバイス1を所定の位置に安定させる圧縮力をそのような外縁部に沿って集中させる。これにより、接触圧力が高くなり、支持構造2の仕切りへの密着性が最適化される。
【0247】
図23図26に示すように、上述の効果は、寸法および他の測定値に影響を与えることで調整することができる。
【0248】
特に、端部を厚くしたり(図24)、または強化材料を含めたり(図25)することで、変位に対する抵抗を強く高めることができる。
【0249】
支持構造の一般的な形状に関しても、所望の性能に応じて、様々なソリューションに従いデバイスを製造することができる。例えば、フレーム傘のための分葉形状(lobed form)は、仕切りの2つの側面の間にジグザグに配列された葉(lobes)を有し、固定を容易にし、送達カテーテル(delivery catheter)上のデバイスの「圧着(crimping)」を容易にすることができる。
【0250】
また、適切な形状および位置に切込みまたは開口部を形成することにより、傘の設計を変化させることもできる。これにより、デバイス1は軽量化され、傘と心房仕切りとの間に大量の血栓形成が生じることが回避され、送達カテーテル上でのデバイスの「圧着」が容易になる(図30)。
【0251】
材料に関しては、デバイス1の全体が、医療用エラストマ、通常、シリコーンまたはポリウレタンにより形成されている。あるいは、デバイス1の全体が、生体内分解性ポリマーで形成されている。
【0252】
好ましいソリューションは、既知の技術に従い、構成要素を一体的に成形することにより得られる。
【0253】
実施の形態によると、デバイスは、高度または弾力性の異なるエラストマにより得られる部品を、通常接着により、組み立てることにより得られる。例えば、支持構造2は、中心により柔軟なエラストマの隔壁を適用することにより、より剛性の高いエラストマで一体的に形成することができる。
【0254】
金属合金、ポリマー糸、布地、などの異なる材料により形成された、局所的な強化コンポーネントまたは他の機能を目的とした部品を、共成形、インサート、適用する可能性もある。
【0255】
代替的な実施の形態によると、2つのフリンジ付き隔壁8が提供され、そのフリンジ21は、例えば三角形状または台形状のテーパー状の断面を有する。2つの隔壁8は、互いに重なり合い、ややジグザグに配置されているため、例えば図8A図8B図9に示すように、それぞれのフリンジを間に入れて、いずれかの隔壁の三角形状または台形状の断面が少なくとも部分的に食い込んで、流体の密着性が向上する。
【0256】
代替的な実施の形態によると、2つのフリンジ付き隔壁8が提供される。2つのフリンジ付き隔壁8は、1つの隔壁8のフリンジ21を他の隔壁8のフリンジ21に対して交差するよう角度をつけて配置することにより、互いに重なり合う。例えば、図5または図13に示すように、第1の隔壁8のフリンジ21は、第2の隔壁8のフリンジ21に対して直交して配置される。ここで、フリンジは糸状である。
【0257】
代替的な実施の形態によると、糸状のフリンジ21を有する隔壁8が提供される。糸状のフリンジ21はフレームに取り付けられ、フレームは支持構造2に固定される。
【0258】
代替的な実施の形態によると、波状のフリンジ本体を有するフリンジ21を有する隔壁8が提供される。したがって、隔壁の可能な通過により促されたそれぞれのフリンジが伸長し、その後、隔壁8自体の閉鎖位置に戻ることができる。
【0259】
代替的な実施の形態によると、波状のフリンジ本体を有するフリンジ21を有する隔壁8が提供される。フリンジ端部は、細長くて狭い開口部27を画定するフリンジの横部分であり、したがって、医療機器による隔壁の可能な通過により促されたそれぞれのフリンジが伸長することを可能にするが、機器が取り除かれると、フリンジ21、ひいては隔壁8が再び閉塞することを容易にする。
【0260】
上述の隔壁8およびフリンジ21のすべての異なる実施の形態は、有利には、移植後の隔壁8の再通過を可能にし、同様に有利には、医療機器を取り除いた後、フリンジ21の再閉鎖を可能にし、ひいては隔壁8自体の再閉鎖を可能にする。
【符号の説明】
【0261】
1 通過可能な隔壁閉塞デバイス
2 支持構造
3 中心支持構造部分
4 管腔
5 第1固定部分
6 第2固定部分
7 仕切り
8 隔壁
9 第1区画
10 第2区画
11 隔壁端部
12 第1隔壁部分または外部連続環状隔壁部分
13 第1端部ストレッチ
14 第2隔壁部分
15 第2端部ストレッチ
16 環状経路
17 小さい隔壁ブリッジ
18 小さい隔壁ブリッジ
19 小さい隔壁ブリッジ
20 中心隔壁部分
21 細長い薄膜フリンジまたは閉塞ブリッジ
22 薄膜フリンジ端部または閉塞ブリッジ端部または閉塞ブリッジ側面
23 フリンジセクションまたはブリッジセクション
24 セクション端部
25 第1セクションベース側面
26 より小さいセクション側面
27 細長くて狭い開口部または切込み
28 一対の隔壁
29 中心フリンジ部分または中心閉塞ブリッジ部分
30 隔壁強化構造
31 隔壁リブ
32 直径リブ
33 円周方向に延びるリブ
34 半径方向に延びるリブ
35 円の弦に沿って延びるリブ
36 隔壁中心
38 隔壁ハーフドーム
39 隔壁ドーム
40 弾性糸または単一の弾性糸
41 弾性糸ストレッチ
42 複数の弾性糸
50 閉塞ブリッジ本体
51 閉塞ブリッジ本体端部
52 閉塞ブリッジ本体端部
53 隔壁を形成する単一のシート
54 第1シート端部
55 第2シート端部
100 心房仕切り
101 右心房
102 左心房
103 心臓
104 心室仕切り
105 右心室
106 左心室
107 欠損または穴
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7A-7E】
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18-21】
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
【国際調査報告】