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特表2022-531476固定検出機能を備えた流体ラインコネクタおよび組立体
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  • 特表-固定検出機能を備えた流体ラインコネクタおよび組立体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-06
(54)【発明の名称】固定検出機能を備えた流体ラインコネクタおよび組立体
(51)【国際特許分類】
   F16L 37/086 20060101AFI20220629BHJP
   F16L 37/098 20060101ALI20220629BHJP
【FI】
F16L37/086
F16L37/098
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021566017
(86)(22)【出願日】2020-05-06
(85)【翻訳文提出日】2021-12-16
(86)【国際出願番号】 US2020031574
(87)【国際公開番号】W WO2020227346
(87)【国際公開日】2020-11-12
(31)【優先権主張番号】16/404,551
(32)【優先日】2019-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503469175
【氏名又は名称】ノーマ・ユー・エス・ホールディング・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】NORMA U. S. HOLDING LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イグナチャク,ブライアン・ティ
(72)【発明者】
【氏名】シンドラー,レネ
(72)【発明者】
【氏名】プボーゲル,トーマス・エイ
【テーマコード(参考)】
3J106
【Fターム(参考)】
3J106BA01
3J106BB01
3J106BC04
3J106BE25
3J106EA03
3J106EB04
3J106EC01
3J106EF20
(57)【要約】
流体ラインコネクタおよび組立体は、遠隔の固定検出機能を提供するため、初期の組立て、後続の品質検査、および後続の自動保守、ロボット保守および/または自律保守を行うために装備される。流体ラインコネクタは、本体と、無線周波数識別(RFID)タグと、1つ以上のアクチュエータ部材と、1つ以上のスイッチとを含む。本体は、流体が流れるための流路を含む。RFIDタグは、RFID質問機と通信することができる。アクチュエータ部材は、作動されると、スイッチの状態を変更する。スイッチは、RFIDタグに電気的に連結される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体ラインコネクタであって、
流路を有する本体と、
前記本体によって支持された無線周波数識別(RFID)タグと、
前記本体の前記流路に隣接して配置されたアクチュエータ部材とを備え、前記アクチュエータ部材は、別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入するときに作動され、
前記RFIDタグに電気的に連結され、前記アクチュエータ部材に隣接して配置されたスイッチを備え、前記スイッチの状態は、前記別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入するときに変更される、流体ラインコネクタ。
【請求項2】
前記アクチュエータ部材は、前記別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入するときに前記別のコネクタからの当接によって作動され、
前記アクチュエータ部材は、作動されると、前記スイッチと接触することによって、前記スイッチの前記状態を変更する、請求項1に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項3】
前記アクチュエータ部材は、作動されると、前記スイッチと接触することによって、前記スイッチを閉鎖状態に変更する、請求項2に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項4】
ソケットが前記流路に隣接して前記本体に設けられ、
前記アクチュエータ部材は、前記ソケットの内部に収容され、保持される、請求項1に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項5】
前記別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入していないときに、前記アクチュエータ部材が作動されず、
前記アクチュエータ部材が作動されていないときに、前記スイッチの状態が変更されない、請求項1に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項6】
前記アクチュエータ部材は、前記本体の前記流路内に配置された外側作用面を含み、
前記別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入するときに、前記別のコネクタは、前記外側作用面と当接することによって、前記アクチュエータ部材を作動させる、請求項1に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項7】
前記アクチュエータ部材は、基部を含み、
前記基部は、前記スイッチを支持する、請求項1に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項8】
前記アクチュエータ部材は、長手延在部を含み、
前記長手延在部は、前記別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入する方向とほぼ一致するように配置される、請求項1に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項9】
前記アクチュエータ部材は、基部と、前記基部から垂下する付属物とを含み、
前記付属物は、前記アクチュエータ部材が作動されている間に前記基部に対して移動する、請求項1に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項10】
前記アクチュエータ部材は、ヒンジで固定された近位端と、自由末端とする遠位端とを有する付属物を含み、
前記付属物は、前記アクチュエータ部材が作動されている間に前記近位端の周りに移動する、請求項1に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項11】
前記アクチュエータ部材は、ヒンジ固定式端部を有する付属物を含み、
前記ヒンジ固定式端部は、軸を含み、前記付属物は、前記アクチュエータ部材が作動されている間に前記軸の周りに移動し、
前記軸は、前記別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入する方向とほぼ直交するように配置される、請求項1に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項12】
前記アクチュエータ部材は、前記スイッチにほぼ対面する内側作用面を含み、
前記内側作用面は、前記アクチュエータ部材が前記別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入することによって作動されるときに、前記スイッチと面接触する、請求項1に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項13】
前記スイッチは、ボタンである、請求項1に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項14】
前記本体によって支持された保持部材と、
前記保持部材に隣接して配置された第2のアクチュエータ部材とをさらに備え、前記第2のアクチュエータ部材は、前記別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入する方向と直交する方向に沿って前記保持部材を移動するときに作動され、
前記RFIDタグに電気的に連結され、前記第2のアクチュエータ部材に隣接して配置された第2のスイッチをさらに備え、前記第2のアクチュエータ部材は、作動されると、前記第2のスイッチと接触する、請求項1に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項15】
流体ラインコネクタ組立体であって、
請求項1に記載の前記流体ラインコネクタと、
前記流体ラインコネクタの前記RFIDタグと通信するRFID質問機と、
別のコネクタとを備え、
前記別のコネクタは、前記アクチュエータ部材と面接触することによって、前記アクチュエータ部材を作動させるための延長部を含む、流体ラインコネクタ組立体。
【請求項16】
流体ラインコネクタであって、
本体を備え、前記本体は、流路と、前記本体に設けられ、前記流路に繋がる開口部とを含み、
前記本体によって支持された無線周波数識別(RFID)タグと、
前記本体の前記開口部を通って移動可能な保持部材と、
前記保持部材に隣接して配置されたアクチュエータ部材とを備え、前記アクチュエータ部材は、前記開口部を通る前記保持部材の移動および前記保持部材からの当接によって作動され、
前記RFIDタグに電気的に連結され、前記アクチュエータ部材に隣接して配置されたスイッチを備え、前記アクチュエータ部材は、作動されると、前記スイッチと接触する、流体ラインコネクタ。
【請求項17】
別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入していないときに、前記保持部材が前記アクチュエータ部材と当接しており、前記アクチュエータ部材が作動されており、
前記別のコネクタの傾斜部が前記保持部材と係合しているときに、前記保持部材が前記アクチュエータ部材と当接しなくなり、前記アクチュエータ部材が作動されず、
前記保持部材が前記別のコネクタのスロットに収容されているときに、前記保持部材が前記アクチュエータ部材に再び当接し、前記アクチュエータ部材が作動される、請求項16に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項18】
ソケットが前記本体に設けられ、
前記アクチュエータ部材は、前記ソケットの内部に収容され、保持される、請求項16に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項19】
前記アクチュエータ部材は、外側作用面を含み、
前記本体の前記開口部を通って前記保持部材を移動するときに、前記保持部材は、前記外側作用面と当接することによって、前記アクチュエータ部材を作動させる、請求項16に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項20】
前記アクチュエータ部材は、基部を含み、
前記基部は、前記スイッチを支持する、請求項16に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項21】
前記アクチュエータ部材は、長手延在部を含み、
前記長手延在部は、別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入する方向とほぼ直交するように配置される、請求項16に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項22】
前記アクチュエータ部材は、基部と、前記基部から垂下する付属物とを含み、
前記付属物は、前記アクチュエータ部材が作動されている間に前記基部に対して移動する、請求項16に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項23】
前記アクチュエータ部材は、ヒンジで固定された近位端と、自由末端とする遠位端とを有する付属物を含み、
前記付属物は、前記アクチュエータ部材が作動されている間に前記近位端の周りに移動する、請求項16に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項24】
前記アクチュエータ部材は、ヒンジ固定式端部を有する付属物を含み、
前記ヒンジ固定式端部は、軸を含み、前記付属物は、前記アクチュエータ部材が作動されている間に前記軸の周りに移動し、
前記軸は、前記別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入する方向とほぼ一致するように配置される、請求項16に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項25】
前記アクチュエータ部材は、前記スイッチにほぼ対面する内側作用面を含み、
前記内側作用面は、前記アクチュエータ部材が作動されたときに前記スイッチと面接触する、請求項16に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項26】
前記スイッチは、ボタンである、請求項16に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項27】
前記本体の前記流路に隣接して配置された第2のアクチュエータ部材をさらに備え、前記第2のアクチュエータ部材は、別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入するときに前記別のコネクタからの当接によって作動され、
前記RFIDタグに電気的に連結され、前記第2のアクチュエータ部材に隣接して配置された第2のスイッチをさらに備え、前記第2のアクチュエータ部材は、作動されると、前記第2のスイッチと接触する、請求項16に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項28】
前記保持部材は、一対の脚部を含み、
前記一対の脚部の一方は、前記アクチュエータ部材と当接することによって前記アクチュエータ部材を作動させる、請求項16に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項29】
流体ラインコネクタ組立体であって、
請求項16に記載の前記流体ラインコネクタと、
前記流体ラインコネクタの前記RFIDタグと通信するRFID質問機とを備える、流体ラインコネクタ組立体。
【請求項30】
流体ラインコネクタであって、
流路を有する本体と、
前記本体によって支持された無線周波数識別(RFID)タグと、
前記本体によって支持される保持部材とを備え、前記保持部材は、別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入するときに前記別のコネクタのスロットに収容可能であり、
前記本体の前記流路に隣接して配置された第1のアクチュエータ部材を備え、前記第1のアクチュエータ部材は、前記別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入するときに前記別のコネクタからの当接によって作動され、
前記RFIDタグに電気的に連結された第1のスイッチを備え、前記第1のアクチュエータ部材が作動されるときに、前記第1のスイッチの状態が変更され、
前記保持部材に隣接して配置された第2のアクチュエータ部材を備え、前記第2のアクチュエータ部材は、前記別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入する方向と直交する方向に沿って前記保持部材を移動するときに前記保持部材からの当接によって作動され、
前記RFIDタグに電気的に連結された第2のスイッチを備え、前記第2のアクチュエータ部材が作動されるときに、前記第2のスイッチの状態が変更される、流体ラインコネクタ。
【請求項31】
前記第1のアクチュエータ部材は、作動されると、前記第1のスイッチと接触し、
前記第2のアクチュエータ部材は、作動されると、前記第2のスイッチと接触する、請求項30に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項32】
前記第1のアクチュエータ部材または前記第2のアクチュエータ部材の少なくとも1つは、基部と、前記基部から垂下する付属物とを含み、
前記付属物は、前記第1のアクチュエータ部材または前記第2のアクチュエータ部材の少なくとも1つが作動されている間に前記基部に対して移動する、請求項30に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項33】
前記第1のアクチュエータ部材は、第1の長手延在部を含み、
前記第2のアクチュエータ部材は、第2の長手延在部を含み、
前記第1の長手延在部は、前記第2の長手延在部とほぼ直交するように配置される、請求項30に記載の流体ラインコネクタ。
【請求項34】
流体ラインコネクタ組立体であって、
請求項30に記載の前記流体ラインコネクタと、
前記流体ラインコネクタの前記RFIDタグと通信するRFID質問機とを備える、流体ラインコネクタ組立体。
【請求項35】
流体ラインコネクタであって、
流路を有する本体と、
前記本体によって支持された無線周波数識別(RFID)タグと、
前記本体によって支持された保持部材と、
前記保持部材に隣接して配置されたアクチュエータ部材とを備え、前記アクチュエータ部材は、別のコネクタを前記流体ラインコネクタに挿入する方向と直交する方向に沿って前記保持部材を移動するときに作動され、
前記RFIDタグに電気的に連結され、前記アクチュエータ部材に隣接して配置されたスイッチを備え、前記アクチュエータ部材が作動されるときに、前記スイッチの状態が変更される、流体ラインコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本願は、米国特許仮出願第62/544057号(2017年8月11日)の利益を主張する米国特許出願16/102256(2018年8月13日)の一部継続出願である。
【0002】
技術分野
本開示は、一般に、流体ラインを互いに接続するために使用されるコネクタ組立体に関し、より詳しくは、コネクタ組立体部材の適切且つ完全な係合を検出する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
コネクタ組立体、特にクイック接続機能を有するコネクタ組立体は、一般に、車両用途において流体ラインを互いに接続するために使用される。一例として、電気自動車の冷却流体ラインが挙げられる。初期の組立て、検査および後続の保守を行うために、コネクタ組立体の設計および構築の際に、しばしば視認手段を用いて、コネクタ組立体の部材間で適切且つ完全な係合が行われているかを確認する。一例として、完全係合時に閉鎖可能な二次ラッチ、および係合を視認するためにコネクタ組立体の1つの部材に設けられた窓が挙げられる。これらの手段および他の類似手段は、コネクタ組立体の部材の適切且つ完全な係合が行われているかを確認するために、組立者、検査員、またはサービス提供者による物理的な相互作用および視認を必要とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
一実施形態において、流体ラインコネクタは、本体と、無線周波数識別(RFID)タグと、アクチュエータ部材と、スイッチとを含んでもよい。本体は、流路を有する。RFIDタグは、本体によって支持されている。アクチュエータ部材は、本体の流路に隣接して配置されている。アクチュエータ部材は、別のコネクタを流体ラインコネクタに挿入するときに作動される。スイッチは、RFIDタグに電気的に連結される。スイッチは、アクチュエータ部材に隣接して配置されている。スイッチの状態は、別のコネクタを流体ラインコネクタに挿入するときに変更される(すなわち、開放状態から閉鎖状態へ、またはその逆)。
【0005】
別の実施形態において、流体ラインコネクタは、本体と、無線周波数識別(RFID)タグと、保持部材と、アクチュエータ部材と、スイッチとを含んでもよい。本体は、流路を有する。本体には開口部が設けられ、流路に繋がる。RFIDタグは、本体によって支持されている。保持部材は、開口部を通って移動可能である。アクチュエータ部材は、保持部材に隣接する位置に配置されている。アクチュエータ部材は、保持部材が開口部を通って移動してアクチュエータ部材と当接するときに作動される。スイッチは、RFIDタグに電気的に連結される。スイッチは、アクチュエータ部材に隣接する位置に配置されている。アクチュエータ部材は、作動されると、スイッチと接触する。
【0006】
さらに別の実施形態において、流体ラインコネクタは、本体と、無線周波数識別(RFID)タグと、保持部材と、第1のアクチュエータ部材と、第1のスイッチと、第2のアクチュエータ部材と、第2のスイッチとを含んでもよい。本体は、流路を有する。RFIDタグは、本体によって支持されている。保持部材は、本体によって支持されている。保持部材は、別のコネクタを流体ラインコネクタに挿入するときに当該コネクタのスロット内に収容可能である。第1のアクチュエータ部材は、本体の流路に隣接して配置されている。第1のアクチュエータ部材は、別のコネクタを流体ラインコネクタに挿入するときに、別のコネクタと第1のアクチュエータ部材との当接によって作動される。第1のスイッチは、RFIDタグに電気的に接続される。第1のアクチュエータ部材が作動されるときに、第1のスイッチの状態が変更される。第2のアクチュエータ部材は、保持部材に隣接する位置に配置されている。第2のアクチュエータ部材は、別のコネクタを流体ラインコネクタに挿入する方向と直交する方向に沿って保持部材を移動するときに、保持部材と第2のアクチュエータ部材との当接によって作動される。第2のスイッチは、RFIDタグに電気的に接続される。第2のアクチュエータ部材が作動されるときに、第2のスイッチの状態が変更される。
【0007】
さらに別の実施形態において、流体ラインコネクタは、本体と、無線周波数識別(RFID)タグと、保持部材と、アクチュエータ部材と、スイッチとを含んでもよい。本体は、流路を有する。RFIDタグは、本体によって支持されている。保持部材は、本体によって支持されている。アクチュエータ部材は、保持部材に隣接して配置されている。アクチュエータ部材は、別のコネクタを流体ラインコネクタに挿入する方向と直交する方向に沿って保持部材を移動するときに作動される。スイッチは、RFIDタグに電気的に連結される。スイッチは、アクチュエータ部材に隣接して配置されている。アクチュエータ部材が作動されるときに、スイッチの状態が変更される。
【0008】
添付の図面を参照して、本開示の実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態の流体ラインコネクタ組立体を示す斜視図である。
図2図1の流体ラインコネクタ組立体を示す部分分解図である。
図3図1の流体ラインコネクタ組立体の流体ラインコネクタを示す分解図である。
図4図1の流体ラインコネクタ組立体を示す断面図である。
図5】別の実施形態の流体ラインコネクタを示す斜視図である。
図6図5の流体ラインコネクタと共に使用することができる一実施形態のコネクタを示す側面図である。
図7】別のコネクタが組立てられた図5の流体ラインコネクタを示す別の斜視図である。
図8図5の流体ラインコネクタを示すさらに別の斜視図である。
図9図5の流体ラインコネクタを示す側面図である。
図10図5の流体ラインコネクタと共に使用することができる一実施形態のアクチュエータ部材およびスイッチを示す側面図である。
図11図5の流体ラインコネクタと共に使用することができる一実施形態の無線周波数識別(RFID)タグを示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
詳細な説明
本開示において、流体ラインコネクタおよび組立体のいくつかの実施形態を詳しく説明する。本開示のコネクタおよび組立体は、固定の現場で組立者、検査員、またはサービス提供者による何らかの物理的な相互作用および視認を必要とする従来の二次ラッチおよび窓を必要とせずに、コネクタ間の適切且つ完全な固定の検出を可能にするように設計および構築される。代わりに、本開示のコネクタおよび組立体は、コネクタの固定部位から離れた場所に配置された装置を介して適切且つ完全な固定を検出することができる手段を備え、この装置は、必ずしも検出するための固定部位と物理的に接触する必要がない。このようにして、コネクタおよび組立体は、初期の組立て、後続の品質検査、および後続の自動保守、ロボット保守および/または自律保守(例えば、高度な自動車製造施設において見られる技術)を行うために装備される。したがって、コネクタおよび組立体は、即時電源が容易に入手できない場合または容易に手元に届かない場合など、多くの用途において有用である。本開示は、電気自動車における冷却流体ラインなどの自動車流体ラインとしてコネクタおよび組立体を説明するが、コネクタおよび組立体は、より広い用途を含み、航空機流体ライン、船舶流体ライン、農機流体ライン、および他の流体ラインの使用に適している。
【0011】
「完全な固定」という語句およびその文法的な変形は、本開示に使用された場合、流体ラインコネクタを介して流体密封接合が確立されている固定状態を指す。さらに、特に明記しない限り、径方向、軸方向および周方向という用語およびそれらの文法的な変形は、流体ラインコネクタの流路の略円形の形状に対する方向を指す。
【0012】
異なる実施形態において、場合によって、流体ラインコネクタおよび組立体が利用された用途に応じて、流体ラインコネクタおよび組立体は、様々な設計、構造および部品を有することができる。図1~4は、第1の実施形態の流体ラインコネクタおよび組立体10を示す。流体ラインコネクタおよび組立体10は、流体ラインコネクタ12と、別個の別のコネクタ14とを含む。流体ラインコネクタ12は、コネクタ14との接続および切断を容易に行うためのクイック接続機能を有し、自動車の流体ラインを互いに接続するために使用される。この実施形態において、流体ラインコネクタ12は、雌型コネクタであり、コネクタ14は、(しばしばスピゴットと呼ばれる)雄型コネクタである。設置時に、コネクタ14は、流体ラインコネクタ12の第1の端部16に挿入され、流体ラインコネクタ12の第2の端部18は、流体ラインに連結される。流体ラインコネクタ12は、図示ではひじ形またはL字形の構成を有するが、他の実施形態において直線または直列の構成を有してもよい。コネクタ14は、多くの可能性の中でも特に車両のバッテリトレイまたは熱交換器などのより大きい部品の一体部分またはモノリシック部分であってもよく、流体ラインの一体部分またはモノリシック部分であってもよい。特に図2および4を参照して、コネクタ14は、本体の径方向外側に突出する第1のフランジ20と、軸方向に沿って第1のフランジ20から離間され、同様にコネクタの本体の径方向外側に突出する第2のフランジ22とを含む。第1のフランジ20および第2のフランジ22は、コネクタ14の周方向に延在する。コネクタ14は、外面24を含む。
【0013】
この実施形態において、流体ラインコネクタ12は、本体26と、Oリング28と、インサート30と、無線周波数識別(RFID)チップ32と、スイッチ34と、アクチュエータ部材36とを含む。また、他の実施形態において、流体ラインコネクタ12は、より多くの部品、より少ない部品、および/または異なる部品を含んでもよい。図3および4を参照して、本体26は、流体が流体ラインコネクタ12を通って流れることを可能にするために、本体の内部に規定された流路38を有する。また、本体26は、RFIDチップ32を収容および配置するための区画室40を有する。区画室40は、流路38とは別個の空間である。区画室40を閉鎖し、RFIDチップ32を区画室40に封入するように、取り外し可能なカバー42を形成することができる。本体26は、組立て時にアクチュエータ部材36を本体26の内部に配置して着座させるための貫通部44をさらに含む。(例えば、図3に示すように)本体26からアクチュエータ部材36を取り出すと、流路38および区画室40は、流路38および区画室40の両方に開放する貫通部44を介して、相互に連通する。おそらく図4によって最もよく示されるように、Oリング28は、流路38の内部に収容され、流体ラインコネクタ12とコネクタ14との間のシールを形成する。インサート30も、流路38の内部に収容され、コネクタ14および流体ラインコネクタ12が共に固定されるときにコネクタ14を保持する。図示の例において、インサート30は、図4に示すように、適切な重なり深さでコネクタ14を流体ラインコネクタ12に挿入すると、第1のフランジ20に引っかかるフック端部48を有する一対のタング46を含む。インサート30は、タング46によって接続される第1のリング構造50および第2のリング構造52を含む。第2のリング構造52の両側の押圧部54を押圧して、引っかかった第1のフランジ20を解放することによって、流体ラインコネクタ12からコネクタ14を取り外すことができる。
【0014】
RFIDチップ32は、流体ラインコネクタ12とコネクタ14との間の適切且つ完全な固定の検出を支援する。RFIDチップ32は、RFID質問機56との間に無線周波数(RF)信号を送受信する。RFID質問機56は、質問信号58をRFIDチップ32に送信し、RFIDチップ32は、RF信号60で応答する。このようにして、RFID技術を用いて適切且つ完全な固定を検出する。例えば、製造施設において、RFID質問機56は、組立て、検査および/または設置製造ラインの途中に設置され、交信ゾーンを確立することができる。流体ラインコネクタおよび組立体10またはより大きな製品が固定ゾーンを通って輸送されるときに、RFID質問機56は、RFIDチップ32との相互通信を求める。製造施設によって、RFID質問機56は、RFID質問機56から数メートルに及ぶ交信ゾーンを形成することができる。別の設定では、RFID質問機56は、携帯装置などのモバイル装置であってもよい。RF信号60は、様々なデータおよび情報をRFID質問機56に伝達することができる。一実施形態において、伝達された情報は、流体ラインコネクタ12とコネクタ14との間の固定状態を示す指標であってもよい。例えば、流体ラインコネクタ12およびコネクタ14が完全に固定された場合、RF信号60は、完全な固定情報をON信号としてRFID質問機56に伝達することができる。RFID質問機56は、伝達された情報を処理することができる。また、伝達された情報は、シリアル番号、設置場所などを含むことができる。
【0015】
特に図3および4を参照して、RFIDチップ32は、本体26によって支持されている。RFIDチップ32と本体26との間の支持は、様々な方法で達成することができる。この実施形態において、RFIDチップ32は、設置時に、区画室40の内部に配置され、カバー42によって保護される。この場合、RFIDチップ32は、流路38を通って流れる流体にさらされることなく、特定の用途に応じて、外部の汚染源から遮蔽される。RFIDチップ32は、RF信号を交換する(すなわち、送受信する)ためのアンテナ62と、他の可能な機能の中でも特にデータおよび情報を記憶するための集積回路(IC)64とを含む。
【0016】
スイッチ34は、RFIDチップ32と相互作用することによって、RFIDチップ32がRFID質問機56を用いてRF信号を送受信することをアクティブおよび可能にし、RFIDチップ32がRF信号を送受信することを非アクティブおよび無効にする。また、相互作用は、他の方法でRFIDチップ32の機能に影響を与えることができる。図示された実施形態において、スイッチ34は、RFIDチップ32と電気的に連結することによって、RF信号を送受信するようにアンテナ62を有効化および無効化する。異なる実施形態において、場合によって、相互作用する対象であるRFIDチップおよび関連するコネクタの設計および構造に応じて、スイッチ34は、様々な設計、構造および部品を有することができる。例えば、スイッチ34は、機械的なもの、電気的なもの、または磁気的なものであってもよい。一実施形態において、図3および4を参照して、スイッチ34は、RFIDチップ32に取り付けられたボタン66の形を有する。図4によって最もよく示されるように、ボタン66は、貫通部44に隣接して、RFIDチップ32とアクチュエータ部材36との間に配置される。接触され且つ物理的な押圧されると、ボタン66は、RFIDチップ32との電気結合によって、アンテナ62を作動させ、RF信号を送受信することを可能にする。実施形態に応じて、ボタン66は、1回で押圧および解放される場合、RFIDチップ32を作動させることができ、または持続的に接触および押圧される場合、接触および押圧が持続する期間中にRFIDチップ32を作動させることができる。逆に、ボタン66は、1回で押圧および解放される場合、RFIDチップ32を停止させることができ、または持続的に接触および押圧されていない場合、持続的に接触および押圧されていない間にRFIDチップ32を停止させることができる。
【0017】
さらに、他の実施形態において、スイッチ34は、他の手段を用いて、RFIDチップ32を作動または停止させるように構成されてもよい。特に図4を参照して、別の実施形態は、接触式スイッチの代わりに、非接触式スイッチを使用する。リードスイッチ68は、流体ラインコネクタ12の本体26によって支持され、磁気部品70は、コネクタ14によって支持されている。したがって、流体ラインコネクタ12およびコネクタ14が完全に固定された場合に、リードスイッチ68と磁気部品70との間の近接は、RFIDチップ32を作動させる。逆に、完全に固定されていない場合に、リードスイッチ68と磁気部品70との間の遠隔は、RFIDチップ32を停止させる。本実施形態において、アクチュエータ部材36を設けなくてもよい。
【0018】
アクチュエータ部材36は、流体ラインコネクタ12とコネクタ14との完全な固定を行っている間におよび流体ラインコネクタ12とコネクタ14が完全に固定されたときに当接を受けることによって、スイッチ34と接触する。異なる実施形態において、場合によって、スイッチ34および関連するコネクタの設計および構造に応じて、アクチュエータ部材36は、様々な設計、構造および部品を有することができる。図示の実施形態において、図3および4を参照して、アクチュエータ部材36は、流路38とスイッチ34との間に延在することによって、コネクタ14とRFIDチップ32との間の相互関係を提供する。アクチュエータ部材36は、流体ラインコネクタ12の本体26の内部に支持され、貫通部44の内部に配置され、着座させられる。この場合、アクチュエータ部材36の一端は、流路38に位置し、他端は、スイッチ34に位置する。図3および4の実施形態において、アクチュエータ部材36は、カム部材72の形を有する。カム部材72は、一体化部材であり、基部74と基部74から垂下する一対の突起部76とを有するU字形の輪郭を有する。基部74は、スイッチ34に位置し、スイッチ34と接触するための第1の作用面78を有する。各突起部76は、流路38の内部に位置し、流体ラインコネクタ12に挿入されるとコネクタ14と当接するための第2の作用面80を有する。コネクタ14との当接を容易にし、カム部材72の変位を誘発するために、第2の作用面80をコネクタ14の軸に対して斜めにすることができる。
【0019】
流体ラインコネクタおよび組立体10が使用されるときに、RFID技術を介して適切且つ完全な固定を検出することができる。コネクタ14を第1の端部16から本体26に挿入すると、流体ラインコネクタ12およびコネクタ14が接続される。第1のフランジ20は、カム部材72と当接することによって、(図面の向きに対して)カム部材72を上方且つボタン66に向かって変位させる。第1のフランジ20は、カム部材72の第2作用面80と面接触する。カム部材72は、上方に付勢され、第1の作用面78とボタン66の対向面との間の面接触を介してボタン66と接触する。この実施形態において、第1のフランジ20がカム部材72との当接を維持するため、カム部材72は、完全な固定時にボタン66との接触を維持する。
【0020】
別の実施形態において、流体ラインコネクタ12は、2つ以上のRFIDチップを含む。特に図3を参照して、第1のRFIDチップ32に加えて、第2のRFIDチップ33が設けられている。第1のRFIDチップ32と同様に、第2のRFIDチップ33は、流体ラインコネクタ12とコネクタ14との間の適切且つ完全な固定の検出を支援する。この実施形態において、第1のRFIDチップ32および第2のRFIDチップ33の両方は、RFID質問機56との間にRF信号を送受信する。例えば、流体ラインコネクタ12およびコネクタ14が完全に固定された場合、第1のRFIDチップ32は、完全な固定情報をRFID質問機56に伝達することができる。逆に、流体ラインコネクタ12およびコネクタ14が互いに完全に固定されていない場合、第2のRFIDチップ33は、完全に固定されていない情報をRFID質問機56に伝達することができる。また、完全な固定されている場合、第2のRFIDチップ33は、完全に固定されていない情報をRFID質問機56に伝達しない。さらに、互いに完全に固定されていない場合、第1のRFIDチップ32は、完全に固定された情報をRFID質問機56に伝達しない。前述した実施形態と同様に、第1のRFIDチップ32および第2のRFIDチップ33は、シリアル番号、設置場所などの追加情報を伝達することができる。第1のRFIDチップ32が完全に固定された情報を伝達するか、または第2のRFIDチップ33が完全に固定されていない情報を伝達するかは、スイッチ34によって部分的に管理される。この実施形態において、スイッチ34は、第1のRFIDチップ32および第2のRFIDチップ33の両方と相互作用し、第1のRFIDチップ32および第2のRFIDチップ33の両方に電気的に連結される。相互作用および情報の伝達は、異なる方法で達成することができる。例えば、スイッチ34は、接触されている場合、第1のRFIDチップ32を作動させ、完全に固定された情報を伝達することを可能にすることができ、接触されていない場合、第2のRFIDチップ33を作動させ、完全に固定されていない情報を伝達することを可能にすることができる。スイッチ34の接触の有無は、第1のRFIDチップ32または第2のRFIDチップ33を停止および無効化することができる。
【0021】
以下、図5~11を参照して、さらに別の実施形態の流体ラインコネクタおよび組立体110を説明する。この実施形態は、図1~4の実施形態といくつかの類似点を有する。これらの類似点は、図5~11の実施形態の説明において繰り返されない場合がある。流体ラインコネクタおよび組立体110は、流体ラインコネクタ112と、別個の別のコネクタ114とを含む。流体ライン112は、コネクタ114との接続および切断を容易に行うためのクイック接続機能を有し、自動車の流体ラインおよび他の用途における他の流体ラインを互いに接続するために使用される。この実施形態において、流体ラインコネクタ112は、雌型コネクタであり、コネクタ114は、(しばしばスピゴットと呼ばれる)雄型コネクタである。図7によって最もよく示されるように、コネクタ114は、流体ラインコネクタ112に挿入される。流体ラインコネクタ112は、図示ではひじ形またはL字形の構成を有するが、他の実施形態において直線または直列の構成を有してもよい。コネクタ114は、多くの可能性の中でも特に車両のバッテリトレイまたは熱交換器などのより大きい部品の一体部分またはモノリシック部分であってもよく、流体ラインの一体部分またはモノリシック部分であってもよい。
【0022】
特に図6を参照して、コネクタ114は、延長部115と、流体ラインコネクタ112に挿入されるコネクタ114の端部に設けられたスロット117とを含む。以下で説明するように、延長部115は、流体ラインコネクタ112のアクチュエータ部材と相互作用し、様々な設計および構成を有することができる。延長部115は、コネクタ114の挿入端を超えて軸方向に延在し、コネクタ周囲の本体の径方向に沿って外側に突出する。以下で説明するように、スロット117は、挿入された流体ラインコネクタ112の保持部材を収容する。スロット117は、コネクタ114の周方向に沿って延在する。さらに、コネクタ114は、傾斜部119を含む。傾斜部119は、コネクタ114において増加する直径を呈する。コネクタ114を流体ラインコネクタ112に挿入するときに、延長部115およびスロット117が流体ラインコネクタ112に収容される前に(すなわち、図6の向きにおいて右から左へ順次に)、傾斜部119は、流体ラインコネクタ112に収容される。
【0023】
図5~11に示された実施形態において、流体ラインコネクタ112は、本体126と、保持部材129と、無線周波数識別(RFID)タグ132と、1つまたは2つのスイッチ134、135と、1つまたは2つのアクチュエータ部材136、137とを含む。また、他の実施形態において、流体ラインコネクタ112は、より多くの部品、より少ない部品、および/または異なる部品を含むことができる。図5および7~9を参照して、本体126は、流体が流体ラインコネクタ112を通って流れることを可能にするために、本体の内部に規定された流路138を有する。また、本体126は、RFIDタグ132を収容および配置するための区画室を有する。取り外し可能なカバー142は、区画室を閉鎖し、RFIDタグ132を区画室に封入するように提供される(区画室およびカバーは、図5および7にのみ示されるが、図8および9は、RFIDタグ132を収容するための類似構造を含み得る)。さらに、図5には一部のみが示されているインサート組立体143は、流体ラインコネクタ112の内部に形成され、流路138の内部に保持されてもよい。インサート組立体143は、その設計および構造に応じて、流体ラインコネクタ112とコネクタ114との間の嵌合、収容、および/または封止を容易にすることができる。インサート組立体143は、例えば、Oリング145および支持部材147を含むことができ、ブッシングを含むこともできる。
【0024】
本体126は、保持部材129と協働して、流体ラインコネクタ112のクイック接続機能を提供する構造を有する。再び図5および7~9を参照して、第1の開口部149および第2の開口部151が、本体の壁の両側に形成され、本体の壁を貫通して流路138に達する。第1の凹部153および第2の凹部155は、壁の外側に設けられ、スロット117内に収容するように保持部材129を移動するときに、保持部材129を一時的に配置する。フランジ157は、本体の壁の径方向外側に突出する。保持部材129がスロット117内に収容されたときに、フランジ157は、保持部材129を部分的に取り囲むことによって、保持部材129の不意な移動を防止する。
【0025】
さらに、本体126は、アクチュエータ部材136、137の組立ておよび設置に適応するように構成された構造を有する。本体の正確な設計および構造は、流体ラインコネクタ112に使用されるアクチュエータ部材およびスイッチの設計および構造に依存して、変更されてもよい。図面に示された実施形態において、図5、8および9を参照して、第1のソケット159および第2のソケット161が、本体126に配置される。第1のソケット159は、第1のアクチュエータ部材136を収容および保持し、この実施形態ではスロットの形を有する。第1のソケット159は、第1のアクチュエータ部材136を位置させるために、流路138の入口163に配置され、入口163付近の本体の壁に形成される。第1のアクチュエータ部材136を完全に収容するために、第1のソケット159の軸方向の深さは、第1のアクチュエータ部材136の長さにほぼ等しくてもよい。同様に、第1のソケット159の径方向の幅は、第1のアクチュエータ部材136の幅にほぼ等しくてもよい。第1のソケット159の軸方向の深さは、入口163において流路138の軸とほぼ整列させられる。これらの図面は、第1のアクチュエータ部材136を収容し、第1のソケット159を取り付けるための、本体の壁の肥大構造を示すが、他の実施形態において、肥大を最小限に抑えるように、収容をよりコヒーレントにし、本体126に組み込まれてもよい。
【0026】
特に図9を参照して、第2のソケット161は、第2のアクチュエータ部材137を収容および保持し、この実施形態ではスロットの形を有する。第2のソケット161は、第2のアクチュエータ部材137を位置させるために、流路138の外部で本体の壁の側面に形成される。第2のアクチュエータ部材137を完全に収容するために、第2のソケット161の径方向の深さは、第2のアクチュエータ部材137の長さにほぼ等しくてもよい。同様に、第2のソケット161の軸方向の幅は、第2のアクチュエータ部材137の幅にほぼ等しくであってもよい。第2のソケット161の径方向の深さは、入口163において流路138の半径とほぼ整列させられる。これらの図面は、第2のアクチュエータ部材137を収容し、第2のソケット161を取り付けるために、本体の壁の側面から突出する肥大構造を示すが、他の実施形態において、肥大を最小限に抑えるように、収容をよりコヒーレントにし、本体126に組み込まれてもよい。図9において、底面壁165および底面壁165から垂下する一対の側面壁167の両方は、第2のアクチュエータ部材137を部分的に封入し、流体ラインコネクタ112が使用されるときに、外部の部品からの不意な接触から第2のアクチュエータ部材137を保護する。
【0027】
保持部材129は、本体126と相互作用することによって、流体ラインコネクタ112のクイック接続機能を提供する。その結果、必要に応じてまたは所望に応じて、コネクタ114を流体ラインコネクタ112に容易に挿入および保持することができ、流体ラインコネクタ112から解放および除去することができる。保持部材129は、様々な設計および構造を有してもよい。特に図5および8を参照して、この実施形態において、保持部材129は、内側に付勢された一体化のステンレス鋼線ばねである。保持部材129は、第1の脚169と、第2の脚171と、両脚の間に延在するブリッジ173とを有する。第1の脚169および第2の脚171の形状およびサイズは、実質的に同様であってもよい。保持部材129の第1の使用位置は、図5、8および9に示される。第1の使用位置では、第1の脚169および第2の脚171は、第1開口部149および第2の開口部151を通って移動され、保持部材129は、本体126によって保持される。第1の脚169および第2の脚171は、流路138の内部に部分的に位置する。第1の使用位置では、コネクタ114は、流体ラインコネクタ112に挿入されていない。保持部材129の第2の使用位置は、図面に示されていない。第2の使用位置では、コネクタ114は、流体ラインコネクタ112に挿入され、傾斜部119は、第1の脚169および第2の脚171に係合する。この係合は、第1の脚169および第2の脚171を互いに離れるように(すなわち、径方向外側に)付勢し、ブリッジ173を径方向外側に移動する。場合によって、第1の脚169の末端足部173(図9)は、第1の凹部153に着座させられ、同様に、(具体的に図示されていない)第2の脚171の末端足部は、第2の凹部155に着座させられる。コネクタ114を継続して挿入すると、保持部材129は、第3の使用位置に達する。第3の使用位置では、保持部材129は、スロット117に収容される。第1の脚169および第2の脚171は、傾斜部119を乗り越え、第1の使用位置の位置にスナップバックすることができるが、第3の使用位置ではスロット117に収容される。第1の脚169および第2の脚171は、それぞれ第1開口部149および第2の開口部151を通って移動される。第1の脚169および第2の脚171をスロット117に収容することによって、流体ラインコネクタ112およびコネクタ114は、固定される。保持部材129を第1の使用位置と第2の使用位置と第3の使用位置との間で移動することによって、保持部材129は、コネクタ114の挿入方向179(図5)に対して略横断方向または直交方向に沿って、流体ラインコネクタ112に移動される。換言すれば、保持部材の移動は、径方向外側および内側の移動、または上下方向の移動である。
【0028】
図11を参照して、RFIDタグ132は、流体ラインコネクタ112とコネクタ114との間の適切且つ完全な固定の検出を支援する。RFIDタグ132は、RFID質問機または読取機156(図7)と通信する。RFID質問機156は、RFIDタグ132に質問信号158を送信し、RFIDタグは、それに応じてRFID質問機156と通信する。このようにして、RFID技術を用いて適切且つ完全な固定を検出する。製造施設において、例えば、RFID質問機156は、組立て、検査および/または設置製造ラインの途中に設置され、交信ゾーンを確立することができる。流体ラインコネクタおよび組立体110またはより大きな製品が固定ゾーンを通って輸送されるときに、RFID質問機156は、RFIDタグ132との相互通信を求める。製造施設に応じて、RFID質問機156は、RFID質問機156から数メートルに及ぶ交信ゾーンを確立することができる。別の設定では、RFID質問機156は、携帯装置などのモバイル装置であってもよい。
【0029】
この実施形態では、RFIDタグ132は、パッシブ型RFIDタグであるが、別のアクティブ型RFIDタグであってもよい。RFIDタグ132から受信した通信は、様々なデータおよび情報をRFID質問機156に伝達することができる。一実施形態において、伝達された情報は、流体ラインコネクタ112とコネクタ114との間の固定状態を示す指標であってもよい。例えば、流体ラインコネクタ112およびコネクタ114が完全に固定された場合、RFIDタグ132は、完全な固定情報をON信号としてRFID質問機156に伝達することができる。逆に、流体ラインコネクタ112およびコネクタ114が完全に固定されていない場合、RFIDタグ132は、完全に固定されていない情報をOFF信号としてRFID質問機156に伝達することができる。RFID質問機156は、伝達された情報を処理することができる。また、伝達された情報は、シリアル番号、設置場所などを含むことができる。流体ラインコネクタ112がスイッチ134、135の両方およびアクチュエータ部材136、137の両方を備える実施形態において、RFIDタグ132は、スイッチ134、135の接触の有無に基づいて、アクチュエータ部材136、137の各々の状態を伝達することができる。例えば、RFIDタグ132は、以下のうちの1つ以上を伝達することができる:
i)アクチュエータ部材136、137の両方は、作動されておらず、したがって、第1および第2のスイッチ134、135の両方は、開放状態にある。
【0030】
ii)第1のアクチュエータ部材136は、作動されておらず、したがって、第1のスイッチ134は、開放状態にあり、第2のアクチュエータ部材137は、作動されており、したがって、第2のスイッチ135は、閉鎖状態にある。
【0031】
iii)第1のアクチュエータ部材136は、作動されており、したがって、第1のスイッチ134は、閉鎖状態にあり、第2のアクチュエータ部材137は、作動されておらず、したがって、第2のスイッチ135は、開放状態にある。
【0032】
iv)第1および第2のアクチュエータ部材136、137の両方は、作動されており、したがって、第1および第2のスイッチ134、135の両方は、閉鎖状態にある。
【0033】
RFIDタグ132は、本体126によって支持されている。RFIDタグ132と本体126との間の支持は、様々な方法で達成することができる。この実施形態において、RFIDタグ132は、設置時に、本体の区画室の内部に配置され、カバー142によって保護される。この場合、RFIDタグ132は、流路138を通って流れる流体にさらされることなく、特定の用途に応じて、外部の汚染源から遮蔽される。図11に示すように、RFIDタグ132は、アンテナ162と、他の可能な機能の中でも特にデータおよび情報を記憶するための集積回路(IC)164とを含む。アンテナ162およびIC164は、RFIDタグ132の基板上に保持されてもよい。両方が設けられる場合、第1のスイッチ134および第2のスイッチ135は、直列でRFIDタグ132と電気的に連結されてもよい。さらに、図3を参照して上述したように、図5~11の実施形態において、流体ラインコネクタ112は、2つ以上のRFIDタグを含むことができる。
【0034】
図5~11の実施形態の代替案として、流体ラインコネクタ112は、i)第1のスイッチ134および第1のアクチュエータ部材136のみを備えてもよく、またはii)第2のスイッチ135および第2のアクチュエータ部材137のみを備えてもよく、またはiii)第1のスイッチ134および第2のスイッチ135の両方ならびに第1のアクチュエータ部材136および第2のアクチュエータ部材137の両方を備えてもよい。図面は、第3の代替案iii)を図示しているが、当業者は、図示された流体ラインコネクタ112から他方の部材を除去することによって、第1の代替案i)および第2の代替案ii)を容易に想到することができる。
【0035】
図10を参照して、第1のスイッチ134および第2のスイッチ135は、第1のアクチュエータ部材136および第2のアクチュエータ部材137によるスイッチ134、135の接触の有無に基づいてそれらの状態をRFIDタグ132に伝達するために、RFIDタグ132と電気的に連結される。電気連結は、第1のスイッチ134および第2のスイッチ135からRFIDタグ132まで延在するワイヤ175であってもよい。配線は、直列配置を確立することができる。ワイヤ175の場合、ワイヤ175は、他の可能性の中でも特に本体126に設けられた1つ以上の溝を通って案内されてもよく、または本体の壁に埋められてもよい。第1のスイッチ134および第2のスイッチ135は、場合によって、相互作用する対象であるRFIDタグおよび関連するアクチュエータ部材の設計および構造に応じて、様々な実施形態において様々な形状を有してもよい。スイッチ134、135の両方を含む実施形態において、第1のスイッチ134および第2のスイッチ135は、異なる形状を有してもよい。図10では、第1のスイッチ134および第2のスイッチ135は、ボタン166である。特定のアクチュエータ部材によって接触され、物理的に押圧されると、ボタン166は、閉鎖状態にある。特定のアクチュエータ部材によって接触されず、物理的に押圧されていない場合、ボタン166は、開放状態にある。
【0036】
第1のアクチュエータ部材136および第2のアクチュエータ部材137は、流体ラインコネクタ112とコネクタ114との完全な固定を行っている間におよび流体ラインコネクタ112とコネクタ114が完全に固定されたときに当接を受けることによって作動され、第1のスイッチ134および第2のスイッチ135をそれぞれ押圧することによって、スイッチを閉じる。第1のアクチュエータ部材136および第2のアクチュエータ部材137は、場合によって、特定のスイッチおよびコネクタの設計および構造に応じて、異なる実施形態において、様々な設計、構造および部品を有することができる。互いに対しておよびアクチュエータ部材136、137の両方を含む実施形態において、第1のアクチュエータ部材136および第2のアクチュエータ部材137は、異なる形状を有してもよい。
【0037】
図5、8および10を参照して、図示された実施形態において、第1のアクチュエータ部材136は、軸方向に沿ってコネクタ114を流体ラインコネクタ112に挿入することを容易に検出するように構成されている。第1のアクチュエータ部材136は、流路138の入口163に隣接して配置されている。一般に、第1のアクチュエータ部材136は、一方側に倒れたV字型に見える。第1のアクチュエータ部材136の長手延在部177は、組立ての際に、コネクタ114を流体ラインコネクタ112に挿入する方向179とほぼ一致するように配置される。長手延在部177は、入口163において流路138の軸とほぼ整列させられる。第1のアクチュエータ部材136は、基部181と、基部181から垂下する付属物183とを含む。基部181は、第1のスイッチ134を支持し、本体126の第1のソケット159に挿入され、収容される。付属物183は、第1のアクチュエータ部材136がコネクタ114からの当接を受ける場合、弧状経路185に沿って基部181に対して移動することができる。おそらく図5によって最も良く示されるように、付属物183は、コネクタ114を挿入する前に、流路138の内部で部分的に懸架される。その結果、コネクタの延長部115は、コネクタ114を挿入する時に付属物183と当接することができる。付属物183は、静止しているときおよび延長部115と当接していないときに、延在および懸架位置に保持される。これは、第1のアクチュエータ部材136の非作動状態および対応する第1のスイッチ134の開放状態を構成する。当接されると、付属物183は、基部181に向かって移動し、第1のスイッチ134に接触する。これは、第1のアクチュエータ部材136の作動状態および対応する第1のスイッチ134の閉鎖状態を構成する。
【0038】
一方側において、付属物183は、流路138およびコネクタ114にほぼ対面する外側作用面187を有する。その反対側において、付属物183は、第1のスイッチ134にほぼ対面する内側作用面189を有する。突起191は、第1のスイッチ134と直接に接触するように、内側作用面189から延在することができる。付属物183は、付属物183が基部181に対して屈曲する近位端193と、遠位端195とを含む。近位端193は、ヒンジとして機能し、遠位端195は、付属物183の自由末端を構成する。第1のアクチュエータ部材136の場合、ヒンジの軸197は、コネクタ114を流体ラインコネクタ112に挿入する方向179とほぼ直交するように配置され、従って、入口163において流路138の軸とほぼ直交している。
【0039】
この実施形態において、第2のアクチュエータ部材137は、第1のアクチュエータ部材136と同様の設計および構造を有する。図9を参照して、第2のアクチュエータ部材137は、保持部材129を適切に配置することおよび脚169、171をスロット117に収容することを容易に検出するように構成されている。第2のアクチュエータ部材137は、流路138の外側で本体の壁の側面に設けられる。さらに、記載されていない他の実施形態において、第2のアクチュエータ部材は、外側に設けられる必要がなく、本体126の内部に設けられてもよい。その位置のため、第2のアクチュエータ部材137の長手延在部177は、第1のアクチュエータ部材136とは異なり、コネクタ114を流体ラインコネクタ112に挿入する方向179にほぼ直交する方向に配置される。長手延在部177は、入口163において流路138の軸にほぼ直交する。第2のアクチュエータ部材137の基部181は、第2のスイッチ135を支持し、本体126の第2のソケット161に挿入および収容される。保持部材129が第1の使用位置および第3の使用位置にある時に、付属物183は、本体の外側に配置され、その遠位端195は、末端足部173が垂下する経路と交差する。このようにして、脚169、171がスロット117内で移動されるときに、末端足部173は、付属物183と当接することによって、第2のアクチュエータ部材137を作動させることができる。末端足部173からの当接による第2のアクチュエータ部材137の作動は、図9に示されている。付属物183は、静止しているときおよび末端足部173と当接していないとき、延在位置に保持される。これは、第2のアクチュエータ部材137の非作動状態および対応する第2のスイッチ135の開放状態を構成する。保持部材129が第2の使用位置にあるときに、付属物183は、末端足部173と当接しない。末端足部173によって当接されると、付属物183は、基部181に向かって移動し、第2のスイッチ135と接触する。これは、第2のアクチュエータ部材137の作動状態および対応する第2のスイッチ135の閉鎖状態を構成する。第2のアクチュエータ部材137の場合、ヒンジの軸197は、コネクタ114を流体ラインコネクタ112に挿入する方向179とほぼ一致するように配置され、同様に入口163において流路138の軸とほぼ整列させられる。
【0040】
スイッチ134、135の両方およびアクチュエータ部材136、137の両方を使用する流体ラインコネクタ112の実施形態は、完全な固定の精度を向上させ、偽陰性検出を排除する。図6を参照して、第1の棒グラフ200は、軸方向に沿って特定の深さでコネクタ114を流体ラインコネクタ112に挿入する場合の、第1のスイッチ134の状態を表し、第2の棒グラフ202は、軸方向に沿って同様の深さでコネクタ114を流体ラインコネクタ112に挿入する場合の、第2のスイッチ135の状態を表す。図6において、第1の棒グラフ200および第2の棒グラフ202は、コネクタ114の軸と平行してコネクタ114の隣に配置され、流体ラインコネクタ112に挿入されたコネクタ114の軸方向部分を表す。この実施形態において、第1の軸方向挿入深さ204でコネクタ114を流体ラインコネクタ112に挿入した場合、第1のスイッチ134は、開放状態にあるべきである。第1の軸方向挿入深さ206でコネクタ114を流体ラインコネクタ112に挿入した場合、第2のスイッチ135は、閉鎖状態にあり得る。また、第2の軸方向挿入深さ208の場合、第1のスイッチ134は、閉鎖状態にあり得る。図示のように、第2の軸方向挿入深さ208の場合、保持部材129は、傾斜部119と係合している。第2の軸方向挿入深さ210の場合、第2のスイッチ135は、開放状態にあるべきである。また、第2の軸方向挿入深さ210の場合、傾斜部119は、保持部材129と係合している。最後に、第3の軸方向挿入深さ212の場合、第1のスイッチ134は、閉鎖状態にあるべきである。第3の軸方向挿入深さ214の場合、第2のスイッチ135は、閉鎖状態にあるべきである。第3の軸方向挿入深さ212、214の場合、第1の脚169および第2の脚171は、スロット117に収容され、流体ラインコネクタ112およびコネクタ114は、互いに完全に固定される。また、第3の軸方向挿入深さ212、214の場合、第1のアクチュエータ部材136および第2のアクチュエータ部材137は、作動され、第1のスイッチ134および第2のスイッチ135と接触する。この実施形態において、コネクタ114を流体ラインコネクタ112に挿入する動作によって、第1のスイッチ134は、開放状態から閉鎖状態になり、第2のスイッチ135は、閉鎖状態から開放状態になり、その後閉鎖状態に戻る。第2のスイッチ135は、ある意味では、瞬時スイッチとして動作する。第1のスイッチ134が最初に第2の軸方向挿入深さ208で閉鎖状態に入る(または少なくとも閉鎖状態にあり得る)時点で、第2のスイッチ135は、同時に第2の軸方向挿入深さ210で開放状態にあるため、偽陰性検出を排除することができる。換言すると、第1のスイッチ134または第2のスイッチ135の少なくとも1つは、第3の軸方向挿入深さ212、214まで、開放状態を維持する。
【0041】
さらに、図5~11の実施形態に対して追加の代替形態が可能である。一代替形態では、第1のアクチュエータ部材136および第2のアクチュエータ部材137からの接触は、対応する第1のスイッチ134および第2のスイッチ135の状態を変化させる。例えば、この接触は、スイッチを初期の開放状態からその後の閉鎖状態にし、または逆に、スイッチを初期の閉鎖状態からその後の開放状態にする。別の代替形態では、第1のスイッチ134は、コネクタ114からの当接を受けることができ、第1のアクチュエータ部材136は、第1のスイッチ134を介して当接を間接的に受け、当接によって間接的に移動される。
【0042】
なお、前述の説明は、本発明の定義ではなく、本発明の1つ以上の好ましい実施形態の例示的な説明である。本発明は、本開示に開示された特定の実施形態に限定されず、以下の特許請求の範囲によって定義される。さらに、前述の説明に含まれ表現は、特定の実施形態に関し、上記で用語または語句を明示的に定義する場合を除いて、本発明の範囲または特許請求の範囲に使用された用語の定義に対する限定として解釈されるべきではない。様々な他の実施形態ならびに開示された実施形態に対する様々な変更および修正は、当業者には明らかであろう。他の実施形態、変更および修正は、全て添付の特許請求の範囲に含まれる。
【0043】
本開示および特許請求の範囲に使用された用語「例えば」(for example)、「例示として」(for instance)、「・・・のような」(such as)および動詞「備える」(comprising)、「有する」(having)、「含む」(including)および他の変化形は、1つ以上の構成要素または他の項目のリストと併せて使用される場合、それぞれ非限定的であると解釈されるべきである。このリストは、他の追加の構成要素または項目を除外しないと見なすべきである。他の用語は、異なる解釈を必要とする文脈に使用されない限り、最も広い合理的な意味を使用すると解釈されるべきである。
図1
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【国際調査報告】