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特表2022-531636呼処理のためのリレー装置、リレー装置によって行われる呼処理方法、および呼処理方法を実行するプログラムが記録された記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-07
(54)【発明の名称】呼処理のためのリレー装置、リレー装置によって行われる呼処理方法、および呼処理方法を実行するプログラムが記録された記録媒体
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20220630BHJP
【FI】
H04M11/00 303
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022511176
(86)(22)【出願日】2020-04-29
(85)【翻訳文提出日】2021-11-26
(86)【国際出願番号】 KR2020005711
(87)【国際公開番号】W WO2020226349
(87)【国際公開日】2020-11-12
(31)【優先権主張番号】10-2019-0052090
(32)【優先日】2019-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521480949
【氏名又は名称】アクロメイト・カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ACROMATE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】#1901,61,Digital-ro 26-gil,Guro-gu,Seoul 08389,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】リ、ジョンウム
【テーマコード(参考)】
5K201
【Fターム(参考)】
5K201CB05
5K201CD09
5K201DC09
5K201EA04
5K201EC01
5K201EC06
5K201EC07
5K201EC08
(57)【要約】
一実施形態による呼処理のためのリレー装置は、データベースと、プロトコルリレー部と、前記プロトコルリレー部を介して引込されたSIPシグナルに基づいて前記呼の発信者及び受信者が前記データベースに格納されている加入者であることを確認し、前記呼の発信者は前記加入者であり、前記呼の受信者は前記加入者ではない場合、前記引込されたSIPシグナルを外部の呼ルーティングサーバに提供する呼処理部と、前記呼の引込される通話パケットを前記通話パケットのシーケンスに従って並べ替え、前記通話パケットの引込される状況に応じて前記並べ替えられた通話パケットの送信速度を調節するパケット処理部を含むことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加入者についての情報を格納するデータベース;
呼(call)の最初SIPシグナルを処理するプロトコルリレー部;
前記プロトコルリレー部を介して引込されたSIPシグナルに基づいて前記呼の発信者及び受信者が前記データベースに格納されている加入者であることを確認し、前記呼の発信者は前記加入者であり、前記呼の受信者は前記加入者ではない場合、前記引込されたSIPシグナルを外部の呼ルーティングサーバへ提供する呼処理部;及び
前記呼の引込される通話パケットを前記通話パケットのシーケンスに基づいて並べ替え、前記通話パケットの引入される状況に応じて前記並べ替えられた通話パケットの送信速度を調節するパケット処理部を含み、
前記呼処理部は、前記呼ルーティングサーバの応答に基づいて前記呼の受信者が他のリレー装置の加入者であることを確認し、前記呼の受信者が前記他のリレー装置に加入された遠隔加入者であると判断される場合、前記他のリレー装置の呼処理部と、前記呼ルーティングサーバを介してSIPメッセージ交換交渉を行う
呼処理のためのリレー装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記呼処理部は、前記呼の発信者及び前記呼の受信者のすべてが前記加入者である場合、前記呼を前記プロトコルリレー部により処理し、前記呼の発信者は前記加入者ではなく、前記呼の受信者は前記加入者である場合、前記呼の通話のための情報を、前記呼の発信者と交換する
呼処理のためのリレー装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記呼の受信者が前記加入者でもなく、前記呼ルーティングサーバから他のリレー装置の加入者でもないことが確認された場合、前記呼を一般電話回線を利用して携帯通信会社サーバに送り出すゲートウェイをさらに含む
呼処理のためのリレー装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記リレー装置のシステム資源及びプロセス資源を管理する資源管理部;
前記プロトコルリレー部、前記呼処理部及び前記パケット処理部の状態に関する情報を管理する状態管理部;及び
前記状態に関する情報を収集して前記状態管理部に提供し、前記資源管理部が管理する前記システム資源及び前記プロセス資源に関する情報を、前記状態管理部に提供する制御部をさらに含む
呼処理のためのリレー装置。
【請求項5】
請求項2において、
前記通話のための情報は、前記通話パケットを送受信する前記パケット処理部のポート情報を含む
呼処理のためのリレー装置。
【請求項6】
請求項1において、
前記データベースは、前記加入者の電話番号を含み、
前記呼処理部は、前記呼の受信者の電話番号を分析し、前記電話番号が区切り文字を含んでいる場合、前記電話番号から、前記リレー装置の固有番号及び前記区切り文字を除いた残りの番号をゲートウェイに提供して前記呼を一般電話回線を利用して携帯通信会社サーバに送り出す
呼処理のためのリレー装置。
【請求項7】
請求項1において、
前記パケット処理部は、前記通話パケットが順次引込される場合、前記並べ替えられた通話パケットを第1の時間間隔で送信し、前記通話パケットが一時に引込される場合、前記並べ替えられた通話パケットを前記第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔で送信し、前記通話パケットが引込される途中で遅延が発生した場合、遅延後に引込されたパケットは、並べ替えの後、前記第1の時間間隔よりも短い第3の時間間隔で送信する
呼処理のためのリレー装置。
【請求項8】
請求項1において、
前記プロトコルリレー部は、ゲートウェイとして使用可能な公衆網に位置する少なくとも一つの他のリレー装置に関する情報を用いて、前記少なくとも一つの他のリレー装置との間にTCPチャネルを生成し、前記TCPチャネルを介して伝送しようとするデータを、前記少なくとも一つの他のリレー装置にリレーし、前記TCPチャネルを介して前記少なくとも一つの他のリレー装置からデータを
受信する呼処理のためのリレー装置。
【請求項9】
呼(call)処理のためのリレー装置によって実行される呼処理方法であって、
前記リレー装置は、
加入者の電話番号を含む加入者に関する情報を格納するデータベース;
呼の最初SIPシグナルを処理するプロトコルリレー部;
前記プロトコルリレー部を介して引込されたSIPシグナルに基づいて前記呼を処理する呼処理部;及び
前記呼の引込される通話パケットを処理して送信するパケット処理部を含み、
前記方法は、
前記呼処理部により、前記プロトコルリレー部を介して引込されたSIPシグナルに基づいて、前記呼の発信者及び受信者が前記データベースに格納されている加入者であることを確認する段階;
前記呼処理部により、前記呼の発信者は前記加入者であり、前記呼の受信者は前記加入者ではない場合、前記引込されたSIPシグナルを外部の呼ルーティングサーバに提供する段階;
前記呼ルーティングサーバの応答に基づいて、前記呼の受信者が他のリレー装置の加入者であることを確認して、前記呼の受信者が前記他のリレー装置に加入された遠隔加入者であると判断される場合、前記他のリレー装置の呼処理部と、前記呼ルーティングサーバを介してSIPメッセージの交換交渉を行う段階;及び、
前記パケット処理部により、前記呼の引込される通話パケットを前記通話パケットのシーケンスに基づいて並べ替え、前記通話パケットの引込される状況に応じて前記並べ替えられた通話パケットの送信速度を調節する段階を含む
呼処理方法。
【請求項10】
請求項9において、
前記呼処理部は、前記呼の発信者及び前記呼の受信者のすべてが前記加入者である場合、前記呼を前記プロトコルリレー部を介して処理し、前記呼の発信者は前記加入者ではなく、前記呼の受信者は前記加入者である場合、前記呼の通話のための情報を前記呼の発信者と交換する
呼処理方法。
【請求項11】
請求項10において、
前記呼処理部により、前記呼の受信者が前記加入者でもなく、前記呼ルーティングサーバから別のリレー装置の加入者でもないことが確認された場合、ゲートウェイを介して前記呼を一般電話回線を利用して携帯通信会社サーバに送り出す段階をさらに含む
呼処理方法。
【請求項12】
請求項10において、
前記通話のための情報は、前記通話パケットを送受信する前記パケット処理部のポート情報を含む
呼処理方法。
【請求項13】
請求項9において、
前記呼処理部により、前記呼の受信者の電話番号を分析し、前記電話番号が区切り文字を含む場合、前記電話番号から前記リレー装置の固有番号及び前記区切り文字を除いた残りの番号をゲートウェイに提供して、前記呼を一般電話回線を利用して携帯通信会社サーバに送り出す段階をさらに含む
呼処理方法。
【請求項14】
請求項9において、
前記送信速度を調節する段階は、前記通話パケットが順次引込される場合、前記並べ替えられた通話パケットを第1の時間間隔で送信し、前記通話パケットが一時に引込される場合、前記並べ替えられた通話パケットを前記第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔で送信し、前記通話パケットが引込される途中で遅延が発生する場合、遅延の後に引込されたパケットは、並べ替えの後、前記第1の時間間隔よりも短い第3の時間間隔で送信する段階を含む
呼処理方法。
【請求項15】
請求項9において、
前記プロトコルリレー部により、ゲートウェイとして使用可能な公衆網に位置する少なくとも一つの他のリレー装置に関する情報を用いて、前記少なくとも一つの他のリレー装置との間にTCPチャネルを生成する段階をさらに含む
呼処理方法。
【請求項16】
呼(call)処理のためのリレー装置によって行われる呼処理方法を実行するプログラムが記録された記録媒体であって、
前記リレー装置は、
加入者の電話番号を含む加入者に関する情報を格納するデータベース;
呼の最初SIPシグナルを処理するプロトコルリレー部;
前記プロトコルリレー部を介して引込されたSIPシグナルに基づいて前記呼を処理する呼処理部;及び
前記呼の引込される通話パケットを処理して送信するパケット処理部を含み、
前記方法は、
前記号処理部により、前記プロトコルリレー部を介して引込されたSIPシグナルに基づいて前記呼の発信者及び受信者が前記データベースに格納されてある加入者であることを確認する段階;
前記呼処理部により、前記呼の発信者は前記加入者であり、前記呼の受信者は前記加入者ではない場合、前記引込されたSIPシグナルを外部の呼ルーティングサーバに提供する段階;
前記呼ルーティングサーバの応答に基づいて、前記呼の受信者が他のリレー装置の加入者であることを確認し、前記呼の受信者が前記他のリレー装置に加入された遠隔加入者であると判断されると、前記他のリレー装置の呼処理部と、前記呼ルーティングサーバを介してSIPメッセージの交換交渉を行う段階;及び
前記パケット処理部により、前記呼の引込される通話パケットを前記通話パケットのシーケンスに従って並べ替え、前記通話パケットの引込される状況に応じて前記並べ替えられた通話パケットの送信速度を調節する段階を含む呼処理方法を実行するためのプログラムが記録された記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[1] 本発明は、呼処理のためのリレー装置、及びこの装置によって行われる呼処理方法に関するものであり、個人が所有した呼処理のためのリレー装置を用いてVoIP通話、SNS、テキストメッセージ、ファイルデータの格納及び共有などのサービスを提供する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
[2] 既存のサービス提供者(Service provider)は、VoIPサービス、SNSサービス、テキストメッセージサービス及びクラウドサービスなどと、これらのサービスの加入者登録及び管理を中央サーバを介して制御し、管理してきた。これらの中央サーバに集中されたサービス構造は、中央サーバがハッキングされた場合、大規模な個人情報流出により個人の私生活、人権侵害の問題が発生し、中央サーバに障害が発生した場合、多数の使用者の適切なサービス使用が不可能になる。また、サービスの品質が中央サーバの性能によって制限されるため、加入者間のデータ共有時に容量及びファイル形式が制限されることがあり、サービスを使用しようとする使用者は、中央サーバにログインする必要があるため、ログインするたび個人情報が流出される危険がある。特にこのような中央集中式ネットワーク構造では、端末間の距離が遠くなると、メディアデータの送受信時の品質が低下する現象が現れる。(韓国公開特許10-2018-0105512)
【発明の詳細な説明】
【0003】
【技術的課題】
【0004】
[3] 本発明の解決しようとする課題は、個人所有のプラットフォームを容易に構築することができるリレー装置を提供することである。
【0005】
[4] また、パケット処理を介してメディアデータ通信の品質を向上させることができるリレー装置、およびこのリレー装置によって行われる呼処理方法を提供することである。
【0006】
[5] ただし、本発明の解決しようとする課題は、以上で言及したものに制限されず、言及されていないもう一つの解決しようとする課題は、以下の記載から、本発明の属する通常の知識を有する者に明確に理解されるだろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
[6] 一実施形態による呼処理のためのリレー装置は、加入者についての情報を格納するデータベースと、呼(call)の最初SIPシグナルを処理するプロトコルリレー部と、前記プロトコルリレー部を介して引込されたSIPシグナルに基づいて前記呼の発信者及び受信者が前記データベースに格納されている加入者であることを確認し、前記呼の発信者は前記加入者であり、前記呼の受信者は前記加入者ではない場合、前記引込されたSIPシグナルを外部の呼ルーティングサーバへ提供する呼処理部と、前記呼の引込される通話パケットを前記通話パケットのシーケンスに基づいて並べ替え、前記通話パケットの引込される状況に応じて前記並べ替えられた通話パケットの送信速度を調節するパケット処理部を含み、前記呼処理部は、前記呼ルーティングサーバの応答に基づいて前記呼の受信者が他のリレー装置の加入者であることを確認し、前記呼の受信者が前記他のリレー装置に加入された遠隔加入者であると判断される場合、前記他のリレー装置の呼処理部と、前記呼ルーティングサーバを介してSIPメッセージの交換交渉を行うことができる。
【0008】
[7] 前記呼処理部は、前記呼の発信者及び前記呼の受信者のすべてが前記加入者である場合、前記呼を前記プロトコルリレー部により処理し、前記呼の発信者は前記加入者ではなく、前記呼の受信者は前記加入者である場合、前記呼の通話のための情報を前記呼の発信者と交換することができる。
【0009】
[8] 前記呼の受信者が前記加入者でもなく、前記呼ルーティングサーバから他のリレー装置の加入者でもないことが確認された場合、前記呼を一般電話回線を利用して携帯通信会社サーバに送り出すゲートウェイをさらに含むことができる。
【0010】
[9] 前記リレー装置のシステム資源及びプロセス資源を管理する資源管理部と、前記プロトコルリレー部、前記呼処理部及び前記パケット処理部の状態に関する情報を管理する状態管理部と、前記状態に関する情報を収集して前記状態管理部に提供し、前記資源管理部が管理する前記システム資源及び前記プロセス資源に関する情報を、前記状態管理部に提供する制御部をさらに含むことができる。
【0011】
[10] 前記通話のための情報は、前記通話パケットを送受信する前記パケット処理部のポート情報を含むことができる。
【0012】
[11] 前記データベースは、前記加入者の電話番号を含み、前記呼処理部は、前記呼の受信者の電話番号を分析し、前記電話番号が区切り文字を含んでいる場合、前記電話番号から、前記リレー装置の固有番号及び前記区切り文字を除いた残りの番号をゲートウェイに提供して前記呼を一般電話回線を利用して携帯通信会社サーバに送り出すことができる。
【0013】
[12] 前記パケット処理部は、前記通話パケットが順次引込される場合、前記並べ替えられた通話パケットを第1の時間間隔で送信し、前記通話パケットが一時に引込される場合、前記並べ替えられた通話パケットを前記第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔で送信し、前記通話パケットが引込される途中で遅延が発生した場合、遅延後に引込されたパケットは、並べ替えの後、前記第1の時間間隔よりも短い第3の時間間隔で送信することができる。
【0014】
[13] 前記プロトコルリレー部は、ゲートウェイとして使用可能な公衆網に位置する少なくとも一つの他のリレー装置に関する情報を用いて、前記少なくとも一つの他のリレー装置との間にTCPチャネルを生成し、前記TCPチャネルを介して伝送しようとするデータを前記少なくとも一つの他のリレー装置でリレーし、前記TCPチャネルを介して前記少なくとも一つの他のリレー装置からデータを受信することができる。
【0015】
[14] 一実施例は、呼(call)処理のためのリレー装置によって実行される呼処理方法であって、前記リレー装置は、加入者の電話番号を含む加入者に関する情報を格納するデータベースと、呼の最初SIPシグナルを処理するプロトコルリレー部と、前記プロトコルリレー部を介して引込されたSIPシグナルに基づいて前記呼を処理する呼処理部と、前記呼の引込される通話パケットを処理して送信するパケット処理部を含み、
[15] 前記方法は、前記呼処理部により、前記プロトコルリレー部を介して引込されたSIPシグナルに基づいて、前記呼の発信者及び受信者が前記データベースに格納されている加入者であることを確認する段階と、前記呼処理部により、前記呼の発信者は前記加入者であり、前記呼の受信者は前記加入者ではない場合、前記引込されたSIPシグナルを外部の呼ルーティングサーバに提供する段階と、前記呼ルーティングサーバの応答に基づいて前記呼の受信者が他のリレー装置の加入者であることを確認して、前記呼の受信者が前記他のリレー装置に加入された遠隔加入者であると判断される場合、前記他のリレー装置の呼処理部と、前記呼ルーティングサーバを介してSIPメッセージ交換交渉を行う段階と、前記パケット処理部により、前記呼の引込される通話パケットを前記通話パケットのシーケンスに基づいて並べ替え、前記通話パケットの引込される状況に応じて前記並べ替えられた通話パケットの送信速度を調節する段階を含むことができる。
【0016】
[16] 前記呼処理部は、前記呼の発信者及び前記呼の受信者のすべてが前記加入者である場合、前記呼を前記プロトコルリレー部により処理し、前記呼の発信者は前記加入者ではなく、前記呼の受信者は前記加入者である場合、前記呼の通話のための情報を前記呼の発信者と交換することができる。
【0017】
[17] 前記呼処理部により、前記呼の受信者が前記加入者でもなく、前記呼ルーティングサーバから他のリレー装置の加入者でもないことが確認された場合、ゲートウェイを介して前記呼を一般電話回線を利用して携帯通信会社サーバに送り出す段階をさらに含むことができる。
【0018】
[18] 前記通話のための情報は、前記通話パケットを送受信する前記パケット処理部のポート情報を含むことができる。
【0019】
[19] 前記呼処理部により、前記呼の受信者の電話番号を分析し、前記電話番号が区切り文字を含む場合、前記電話番号から前記リレー装置の固有番号及び前記区切り文字を除いた残りの番号をゲートウェイに提供して、前記呼を一般電話回線を利用して携帯通信会社サーバに送り出す段階をさらに含むことができる。
【0020】
[20] 前記送信速度を調節する段階は、前記通話パケットが順次引込される場合、前記並べ替えられた通話パケットを第1の時間間隔で送信し、前記通話パケットが一時に引込される場合、前記並べ替えられた通話パケットを前記第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔で送信し、前記通話パケットが引込される途中で遅延が発生する場合、遅延後に引込されたパケットは、並べ替えの後、前記第1の時間間隔よりも短い第3の時間間隔で送信する段階を含むことができる。
【0021】
[21] 前記プロトコルリレー部により、ゲートウェイとして使用可能な公衆網に位置する少なくとも一つの他のリレー装置に関する情報を用いて、前記少なくとも一つの他のリレー装置との間にTCPチャネルを生成する段階をさらに含むことができる。
【0022】
[22] 一実施例は、呼(call)処理のためのリレー装置によって行われる呼処理方法を実行するプログラムが記録された記録媒体であって、前記リレー装置は、加入者の電話番号を含む加入者に関する情報を格納するデータベースと、呼の最初SIPシグナルを処理するプロトコルリレー部と、前記プロトコルリレー部を介して引込されたSIPシグナルに基づいて前記呼を処理する呼処理部と、前記呼の引込される通話パケットを処理して送信するパケット処理部を含み、前記方法は、前記呼処理部により、前記プロトコルリレー部を介して引込されたSIPシグナルに基づいて前記呼の発信者及び受信者が前記データベースに格納されている加入者であることを確認する段階と、前記呼処理部により、前記呼の発信者は前記加入者であり、前記呼の受信者は前記加入者ではない場合、前記引込されたSIPシグナルを外部の呼ルーティングサーバに提供する段階と、前記呼ルーティングサーバの応答に基づいて、前記呼の受信者が他のリレー装置の加入者であることを確認し、前記呼の受信者が前記他のリレー装置に加入された遠隔加入者であると判断される場合、前記他のリレー装置の呼処理部と、前記呼ルーティングサーバを介してSIPメッセージの交換交渉を行う段階と、前記パケット処理部により、前記呼の引込される通話パケットを前記通話パケットのシーケンスに従って並べ替え、前記通話パケットの引込される状況に応じて前記並べ替えられた通話パケットの送信速度を調節する段階を含むことができる。
【発明の効果】
【0023】
[23] 一実施例によれば、個人所有のプラットフォームを容易に構築することができ、プラットフォームの構築費用及び網使用料を最小限に抑えることができる。
【0024】
[24] また、サービス提供者(service provider)による中央集中型サービスで生じていた個人情報流出の可能性を下げることができ、情報の閲覧や削除をリレー装置の使用者が自由にすることができる。
【0025】
[25] また、受信される音声及び映像を含む通話パケットの並べ替え、通話パケットが引込される状況に応じて並べ替えられた通話パケットの送信速度を調節して送信することにより、通話音質を改善し、音声/映像が途切れる現象を改善するなど通話品質を向上させることができる。
【0026】
[26] また、従来の通信回線をそのまま使用しながら通話品質を向上させることで、費用を削減することができる。
【0027】
[27] また、プロトコルリレー機能を通じて私設網に位置するリレー装置にもアクセスが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】[28] 図1は、本発明の実施形態に係る複数のリレー装置を含む分散ネットワークシステムの全体概要を示す図である。
図2】[29] 図2は、本発明の実施形態に係るリレー装置を通じたサービスを使用しようとする使用者を加入させる手順を示したフローチャートである。
図3】[30] 図3は、本発明の実施形態に係るリレー装置を利用したサービスに加入した人の間で通話が行われる過程を示すフローチャートである。
図4】[31] 図4は、本発明の実施形態に係るリレー装置を利用したサービスの加入者と未加入者との間の通話が行われる過程を示すフローチャートである。
図5】[32] 図5は、本発明の実施形態に係るリレー装置を利用したサービスの加入者と未加入者との間の国際電話が行われる過程を示すフローチャートである。
図6】[33] 図6は、本発明の実施形態に係るリレー装置の機能ブロック図である。
図7】[34] 図7は、本発明の実施形態に係るリレー装置のパケット処理部によって通話パケットが処理される一例を示す図である。
図8】[35] 図8は、本発明の実施形態に係るリレー装置のパケット処理部によって通話パケットが処理される他の例を示す図である。
図9】[36] 図9は、本発明の実施形態に係るリレー装置のパケット処理部によって通話パケットが処理されるまた他の例を示す図である。
図10】[37] 図10は、本発明の実施形態に係るリレー装置による呼処理過程を示す図である。
図11】[38] 図11は、本発明の実施形態に係るリレー装置によって、国内のサービス加入者と海外居住者であってサービス未加入者との間の通話が行われる過程を示す図である。
図12】[39] 図12は、本発明の実施形態に係るリレー装置を複数含む分散ネットワークシステムにおいて、私設網に位置するリレー装置が外部との通信のためにゲートウェイとして使用されたリレー装置とTCPチャネルを形成する過程を示したフローチャートである。
図13】[40] 図13は、図12に示すように形成されたTCPチャネルを介して外部から私設網に位置するリレー装置内のデータにアクセスする過程を示すフローチャートである。
図14】[41] 図14は、私設網に位置するリレー装置に分散ネットワークシステムのサービスの加入者を登録する手順を示したフローチャートである。
図15】[42] 図15は、本発明の実施形態に係るリレー装置を複数含む分散ネットワークシステムにおいて、私設網に位置するリレー装置に登録された加入者と公認リレー装置に登録された加入者との間の通話が行われる過程を示したフローチャートである。
図16】[43] 図16は、本発明の実施形態に係るリレー装置を複数含む分散ネットワークシステムが拡張された例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[44] 本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付される図面と一緒に詳細に後述されている実施例を参照すると明確になるだろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、相異する多様な形態で具現されることができ、単に本実施例は、本発明の開示を完全にし、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義されるだけである。
【0030】
[45] 本発明の実施例を説明するにあたって、公知の機能または構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にする可能性があると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。そして後述される用語は、本発明の実施例における機能を考慮して定義された用語であって、これは使用者、運用者の意図または慣例などによって変わることがある。したがって、その定義は、本明細書全般にわたった内容に基づいて下されるべきである。
【0031】
[46] 図1は、本発明の実施形態に係る複数のリレー装置と、これらのリレー装置を連結するサーバで構成された分散ネットワーク環境を示す図である。
【0032】
[47] 使用者は、一実施形態に係るリレー装置100に移動端末、有線電話機及びIP電話機の電話番号を登録してリレー装置100が提供するサービスを使用することができる。図1において、使用者は自分の移動端末10-1~10-Nの電話番号をリレー装置100に登録することにより、複数のリレー装置100-1~100-Nによって構成される分散ネットワークを介して様々なサービス(例えばMVoIPサービス、テキストメッセージサービス、クラウドサービスなど)を利用できるようになる。図1の場合、1つ以上の移動端末10-1の電話番号はリレー装置1(100-1)に登録され、1つ以上の移動端末10-nの電話番号は、リレー装置n(100-n)に登録され、1つ以上の移動端末10-Nの電話番号は、リレー装置N(100-N)に登録され、それぞれの移動端末は自分の電話番号が登録されたリレー装置を介して分散ネットワークに接続することになる。ここで、リレー装置100に移動端末10の電話番号を登録することは一つの例示であるだけで、使用者はリレー装置100に有線電話番号を登録することもできる。このとき、使用者は自分の移動端末にアプリケーションをインストールし、そのアプリケーションを介してリレー装置100によって提供されるサービスに加入することができ、サービス加入者の間でMVoIPサービス、テキストメッセージサービス、クラウドサービスのためのコミュニケーションをすることができる。
【0033】
[48] 複数のリレー装置100-1~100-Nは、呼ルーティングサーバ300を介して呼(call)を取り交わすことで遠距離にいる発信者と受信者が複数のリレー装置を介して通話パケットをやり取りすることにより通話をすることになる。図1には、実施例を簡略化するために一つの呼ルーティングサーバ300を含む分散ネットワークシステムを示したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、サービス加入者が増加すると複数の呼ルーティングサーバを使用することができ、それぞれの呼ルーティングサーバは、領域を分けて自分が管理する領域に属するリレー装置の登録情報を管理することができる。以下では、説明の便宜上、一つの呼ルーティングサーバ300を含む実施例を中心に説明するが、複数の呼ルーティングサーバを含む実施例は、図16を参照して後述するようにする。
【0034】
[49] 番号認証サーバ200は、携帯通信会社から付与された固有番号を有し、使用者が移動端末10にインストールされたアプリケーションを介してリレー装置100にサービス加入のための番号の認証を要請すると、自分の固有番号を呼ルーティングサーバ300及びリレー装置100を介して移動端末10に提供する。サービス加入の手続きの詳細は、図2を参照して後述する。
【0035】
[50] IPアップデートサーバ400は、ホームネットワークのように外部から接続できない私設網に位置するリレー装置が外部との通信のために公認IPアドレスを有するリレー装置を使用することができるように、私設網のリレー装置のIPアドレスを公認IPアドレスに変更する機能を実行する。
【0036】
[51] 分散ネットワーク内のリレー装置100-1~100-Nは、S/Wアップデートサーバ500を介して装置内のS/Wをアップデートし、引込される呼の受信者が自分の加入者として登録されていない場合、該当呼を呼ルーティングサーバ300に提供し、呼ルーティングサーバ300の確認結果、受信者が分散ネットワーク内のリレー装置100-1~100-Nの加入者ではない場合、携帯通信会社サーバ600にcall outして携帯通信会社を介して通話が繋がるようにする。
【0037】
[52] 図2を参照して、本発明の実施形態に係る分散ネットワークシステムにおいて、使用者がリレー装置100によって提供されるサービスに加入する手順を説明する。
【0038】
[53] 複数のリレー装置100;100-1~100-Nを含む分散ネットワークを使用しようとする使用者は、サービスを利用しようとする携帯電話番号または有線電話番号を移動端末にインストールされたアプリケーションを介して呼ルーティングサーバ300に登録するために番号認証サーバ200に番号認証を要請する(S100乃至S110)。番号認証サーバ200は、サービス加入を希望する使用者が認証要請を試みる電話番号が有効な番号であることを確認するために、番号認証サーバ200の携帯通信会社番号をメッセージ(200okメッセージ)に挿入して呼ルーティングサーバ300及びリレー装置100を介して使用者に伝達する(S115乃至S125)。使用者は、移動端末を利用して番号認証サーバ200から受信したメッセージ内の番号認証サーバ200の携帯通信会社番号に発信を試みる(S130)。番号認証サーバ200が、自分の携帯通信会社番号への発信呼を正常に受信すると、正常Call終了をする(S135およびS140)。正常Call終了後、番号認証サーバ200は、呼ルーティングサーバ300に認証された使用者の電話番号を含む認証成功メッセージを伝達する(S150)。呼ルーティングサーバ300は、認証された使用者の電話番号を登録した(S155)後、リレー装置100に認証成功メッセージを伝達する(S160)。リレー装置100は、認証された使用者の電話番号を登録し、認証成功メッセージを使用者の移動端末10に伝達する(S170)。正常に加入者の登録が完了した番号は、呼ルーティングサーバ300と連動され、このような方式で他のリレー装置サービス加入者とのコミュニケーションのための分散ネットワークの連動が完了する。
【0039】
[54] 一実施形態に係るリレー装置100を所有している使用者は、分散ネットワークに属している加入者と通話する場合、呼ルーティングサーバ300を介してSIPメッセージを処理し、音声および映像はリレー装置100のパケット処理部180を介して処理することにより、MVoIPサービスを利用する。一方、リレー装置の分散ネットワーク内に属していない使用者に対する通話は、リレー装置100の内部ロジックに応じて携帯通信会社を通じた外部呼処理を行うことができる。
【0040】
[55] 図3を参照して、分散ネットワークに属している加入者間で通話が行われる過程を説明する。
【0041】
[56] リレー装置1(100-1)に登録された使用者である加入者10-aは、移動端末にインストールされたアプリケーションを介して受信者に発信試み(Invite)をする(S200)。リレー装置1(100-1)は、受信者が自分に登録されているローカル加入者かどうかを確認し(S205)、受信者がローカル加入者(図3においてリレー装置1(100-1)に登録された使用者である加入者10-cの場合(S205のYES)、加入者10-aと加入者10-cとの間のローカル加入者通話を内部的に処理する(S210)。一方、受信者がローカル加入者ではない場合(S205のNO)、リレー装置1(100-1)は呼ルーティングサーバ300に発信試み(Invite)をする(S215)。
【0042】
[57] 呼ルーティングサーバ300は、リレー装置1(100-1)と異なるリレー装置に登録されている加入者リストを確認した後(S220)、加入者(10-b)がリレー装置2(100-2)に登録されている遠隔加入者であることを確認し(S220のYES)、リレー装置1(100-1)から受信した発信試みをリレー装置2(100-2)に伝達する(S225)。リレー装置2(100-2)は、呼の受信者である加入者10-bに発信試み(Invite)を伝達する(S230)。
【0043】
[58] 加入者10-aと加入者10-bとの間にSIPシグナリングが行われると(S235乃至S290)、加入者間のシグナリングメッセージ内のSDP交渉に従ってリレー装置1(100-1)のパケット処理部180のRTPリレーポート(図面に“N/free1”と表示される)とリレー装置2(100-2)のパケット処理部180のRTPリレーポート(図面に“N/free2"と表示される)を介して音声/映像RTP Peer to Peer通信が行われる(S295)。
【0044】
[59] 図4は、分散ネットワークに属している加入者と分散ネットワークに属していない未加入者との間の通話が行われる過程を示すフローチャートである。
【0045】
[60] リレー装置1(100-1)に登録された使用者である加入者10-aは、自分の移動端末にインストールされたアプリケーションを介して受信者に発信試み(Invite)をする(S300)。リレー装置1(100-1)は、受信者が自分に登録されているローカル加入者かどうかを確認し(S305)、受信者がローカル加入者ではない場合(S305のNO)、リレー装置1(100-1)は、呼ルーティングサーバ300に発信試み(Invite)をする(S310)。
【0046】
[61] 呼ルーティングサーバ300では加入者リストを確認した後(S315)、受信者が加入者リストにない場合は(S315のNO)、受信者が加入者リストにないことをリレー装置1(100-1)に知らせる(S320)。リレー装置1(100-1)が携帯通信会社から割り当てられた自分の固有番号がある場合、加入者10-aを経由せずにその番号を利用して携帯通信会社サーバを利用して受信者に通話する(S325)。リレー装置1(100-1)が携帯通信会社から割り当てられた自分の固有番号がない場合、リレー装置1(100-1)は、加入者10-aに呼の受信者が加入者リストにないことを知らせ、加入者10-aは携帯通信会社を介した通話を試みることができる。
【0047】
[62] 一方、一実施形態に係るリレー装置100は、加入者10が自分の移動端末にインストールされたアプリケーションを介して認証された番号の他、携帯通信会社から付与された番号をリレー装置100に登録された多数の加入者と共有して使用することができる。加入者は、発信時に本人の個人番号と共有番号のいずれかを選択的に使用して発信することができる。
【0048】
[63] 共有番号を使用する例は、リレー装置100が外部から共有番号を引込してもらうと、リレー装置100は、共有番号を使用している加入者の全てに発信試み(Invite)メッセージを伝達する。共有番号を使用している使用者のうち1人が電話を受信すると、残りの使用者に対する発信試み(Invite)は自動的に切られる。
【0049】
[64] また、リレー装置100を業務電話用にも使用することができる。リレー装置100に使用者n名に対する任意番号の割り当てにより構内電話用途で使用することができる。
【0050】
[65] 図5は、本発明の実施形態に係るリレー装置を利用したサービス加入者と未加入者との間の国際電話が行われる過程を示すフローチャートである。
【0051】
[66] 海外で使用されているリレー装置2(100-2)は、海外通信事業者から付与された番号を利用して呼ルーティングサーバ300に登録されることができる。国内で使用されているリレー装置1(100-1)の加入者は、海外にいるリレー装置2(100-2)の加入者登録番号に、実際通話しようとする受信者の海外ローカル番号を付けて呼発信を試みることができる。この場合、リレー装置1(100-1)とリレー装置2(100-2)との間の通信は無料で行われ、リレー装置2(100-2)から受信者の海外ローカル番号には、リレー装置2(100-2)の有線Pstn flowを介して海外現地の電話料金で通話することになるため、国際電話料金を節減することができる。図5を参照して、リレー装置1(100-1)に登録された国内加入者10-aとリレー装置に登録されていない海外居住者10-bとの間の国際電話が行われる過程を具体的に見てみると、以下の通りである。
【0052】
[67] 国内加入者10-aは、国際電話に利用可能な分散ネットワークに属する海外に位置したリレー装置2(100-2)を利用して、サービス未加入者である海外居住者10-bと通話することができる。このとき、加入者10-aと海外居住者10-bとの間に国際電話が可能になるためには、国際電話のための相互間に約束された番号体系が必要になる。このような番号体系の一例は、所定の区切り文字を利用して、海外に位置するリレー装置2(100-2)の加入者登録番号と海外居住者10-bの電話番号を結合する形になり得る。この場合、リレー装置1(100-1)とリレー装置2(100-2)は、番号解析機能を通じて該当国際電話号呼を処理することができる。
【0053】
[68] 例えば、リレー装置2(100-2)の登録番号が「0254-27-0015」であり、海外居住者b(10-b)の電話番号が「080-1024-8820」としたら、加入者10-aは、移動端末にインストールされたアプリケーションを介して「0254270015*08010248820」のような形式で通話しようとする番号を入力して発信を試みることができる(S400)。ここでリレー装置2(100-2)の加入者登録番号(「0254270015」)を海外居住者10-bの電話番号(「08010248820」)のprefixとして挿入し、区切り文字として「*」を使用したが、これは一例に過ぎず、様々な変形が可能である。リレー装置2(100-2)の加入者登録番号(「0254270015」)を海外居住者10-bの電話番号(「08010248820」)のsuffixの形で付けることもでき、区切り文字でリレー装置の登録番号と受信者の電話番号を区別できるものであれば、どんなものでも使用可能である。
【0054】
[69] 加入者10-aは、上記のような国際電話番号体系を含む発信試みをリレー装置1(100-1)で行い(S400)、リレー装置1(100-1)は、上記の番号体系を解析してリレー装置2(100-2)の登録番号(「0254270015」)を認識し(S405)、該当発信試みを呼ルーティングサーバ300に伝達する(S410)。呼ルーティングサーバ300は、リレー装置2(100-2)の加入者登録番号(「0254270015」)を、自分が保有している登録番号リストから検索してリレー装置2(100-2)に発信試みを伝達する(S415)。リレー装置2(100-2)は、発信試みに含まれている番号体系を解析して、海外居住者10-bの電話番号(「08010248820」)を抽出し、海外携帯通信会社サーバ600に通話を試みる(S425)。以降、海外携帯通信会社サーバは、リレー装置2(100-2)に通話のためのメッセージを送信し(S430)、リレー装置2(100-2)、呼ルーティングサーバ300及びリレー装置1(100-1)は、加入者10-aと海外加入者10-bとの間で携帯通信会社を介した通話のためのメッセージを送受信することになる(S435乃至S485)。以降、加入者10-aは、移動端末とリレー装置1(100-1)との間のメディアセッション(S490)、リレー装置1(100-1)のN/free1ポートとリレー装置2(100-2)のN/free2ポートとの間のメディアセッション(S490)、リレー装置2(100-2)と海外居住者10-bとの間のPSTN音声リレー(S495)を介して加入者ではない海外居住者b(10-b)と国際電話をすることになる。この場合、PSTN音声リレー(S495)を介する通話に対してのみ、海外ローカル電話料金が発生することになるため、低価格で国際電話をすることができる利点がある。また、加入者10-aは、国際電話コストを最大限に節約するために利用可能な海外に位置するリレー装置の中で、受信者に最も近距離にあるリレー装置を選択してその登録番号を利用して国際電話をすることができる。
【0055】
[70] 図6は、本発明の実施形態に係るリレー装置の機能ブロック図である。
【0056】
[71] 一実施形態に係るリレー装置100は、サービス加入者に関する情報を格納するデータベース110、呼の最初SIPシグナルを処理するプロトコルリレー部140、プロトコルリレー部140を介して引込されるSIPシグナルに基づいて呼を処理する呼処理部130及び呼の通話パケットを並べ替えて送信するパケット処理部180を含む。リレー装置100は、装置のシステム資源とプロセス資源を管理する資源管理部150、呼を一般電話回線を利用して携帯通信会社サーバに送り出すゲートウェイ160、及びプロトコルリレー部140、呼処理部130及びパケット処理部180の状態に関する情報を管理する状態管理部170をさらに含むことができ、これらのすべての機能部を管理する制御部120を別途含むことができる。
【0057】
[72] プロトコルリレー部140は、呼処理、テキストメッセージの処理のためのプロトコルを制御し、ウェブクラウドサービスのためのプロトコルを制御する。また、私設網内の通信のための制御機能をすることもある。
【0058】
[73] 呼処理部130は、基本SIP処理のためのSIPスタック上に個々の機能を実行するための機能ライブラリーブロックを組み合わせてSIP基盤の呼処理機能を行う。呼処理中に詳細情報を生成し、呼処理ログ情報(TRACE/DBG/WRN等)を生成する。システムCLI上でシステム内の細部的なデータを出力する。また、サービス加入者を管理することによりローカル加入者を区分し、発信試みに含まれている番号を解釈し、上述のような国際電話のための区切り文字を含む番号体系を解釈する。
【0059】
[74] パケット処理部180は、呼処理部130と呼単位のコミュニケーションを通じて通話のためのRTPリレーポートのIP/Port情報交換をし、宛先アドレスへのRTP/RTCPデータ送受信機能を実行する。特に、安定した音声/映像通話サービスを提供するために、通話パケットのクオリティを補正することができるパケットの並べ替え機能及びジッター(jitter)機能を実行する。これらの機能を実行するためにネットワークの状態をモニタリングして、ネットワークの遅延または混雑状況を確認し、これに基づいてパケットの転送速度を調節することができる。また、音声/映像が中断されることを最小化し、パケット送受信の遅延時間を短縮するためにジッターバッファー(jitter buffer)のサイズを動的に調整する機能を実行することができる。
【0060】
[75] 既存のservice providerは呼処理及びメディアリレーサービスを中央で管理するため、ネットワーク環境に応じて最終端末で音声/映像品質の低下が発生する。このような品質低下を改善するために、既存のservice provider環境では最終端末のジッターバッファーでのみ音声/映像の補正を行った。これとは異なり、複数のリレー装置100からなる分散ネットワークでは、通信の終端に位置する発信者端末と受信者端末だけでなく、発信者端末と受信者端末が登録されたリレー装置100のパケット処理部180及び呼ルーティングサーバ300のパケット処理部(呼ルーティングサーバ300は、管理している加入者の分布領域のサイズ、ネットワーク環境または運用者の設定に応じてリレー装置100のパケット処理部180と同じ機能をするパケット処理部を備えることができる。)でも非規則的に引込されるRTP/RTCPパケットをシーケンスに基づいて並べ替えて、能動的なタイマー機能を通じてパケットが引込される状況に応じて並べ替えられたパケットの送信速度を調節することにより、音声/映像通話の品質をさらに高めることができる。パケット処理部180でパケットが整列され、送信される詳細過程は、図7~9を参照して後述する。
【0061】
[76] 資源管理部150は、リレー装置100のCPU、メモリ、ディスク情報及びプロセス別のCPU、メモリ、ディスク情報を収集して制御部120に提供する。
【0062】
[77] ゲートウェイ160は、アナログゲートウェイであって、一般電話回線を連結して呼を外部に送り出すコール-アウト(call-out)及び一般電話回線を介して外部の呼を受信するコール-イン(call-in)機能を提供する。
【0063】
[78] 制御部120は、リレー装置100内の全体プロセスの状態を管理し、プロセスの状態データを状態管理部170に提供し、資源管理部150が収集したシステム/プロセス資源データを状態管理部170に提供する。
【0064】
[79] 以下では、図7~9を参照して、パケット処理部180のパケット並べ替え機能及びジッター機能を具体的に説明する。呼の発信者が発信を試みた後、正常にSIPシグナリングが完了すると音声/映像メディア伝達のためのRTP転送が開始され、このような伝送はパケット単位で行われる。図7~9の受信モジュール182、並べ替えモジュール184及びステッピングモジュール186は、音声/映像RTPパケットを処理するパケット処理部180の構成を機能的に単純図式化したものである。
【0065】
[80] 図7は、リレー装置100に音声/映像RTPパケットが順次引込される状況でのパケット並べ替え及び送信過程を図示したものである。図7に示すように、パケットがパケット1、5、4、2、3、6の順で受信モジュール182に引込されると、並べ替えモジュール184でパケットのシーケンスに合わせてパケットをパケット1、2、3、4、5、6の順に順次並べ替えする。並べ替えられたパケットは、ステッピングモジュール186を通じて順番に一定の時間間隔(例えば20ms、第1の時間間隔)で送信される。
【0066】
[81] 一方、図8に示すように、複数の音声/映像RTPパケットが受信モジュール182に一度に引込される場合、パケットは並べ替えモジュール184でパケットのシーケンスに合わせてパケット1、2、3、4、5、6の順に順次並べ替えされ、並べ替えられたパケットは、パケット1、2、3、4、5、6の順にステッピングモジュール186で第1の時間間隔よりも短い時間間隔(例えば15ms、第2の時間間隔)で送信され得る。
【0067】
[82] また、図9に示すように、パケット1と2は一般的な速度で引込され、所定の遅延が発生した後、パケット3、4、5、6が一度に引込される場合、並べ替えモジュール184はパケット1~6をシーケンスに合わせて並べ替え、ステッピングモジュール186は、パケット1および2は一般的な場合に該当する時間間隔、すなわち、第1の時間間隔(20ms)で送信し、遅延が発生した後に引込されたパケット3~6は、遅延を挽回できるように送信間隔を第1の時間間隔よりも短く調節して第3の時間間隔(例えば9ms)で送信することができる。ここで、第2の時間間隔及び第3の時間間隔は第1の時間間隔よりも短く、第3の時間間隔は第2の時間間隔よりも短いことがある。
【0068】
[83] 図7~9に示されるようにパケットを処理するようになると、ネットワーク環境に依存しないでパケットを中断することなく(seamless)送信することができる。複数のリレー装置100からなる分散ネットワークにおいて、パケットはホップ(hop)(リレー装置100及び呼ルーティングサーバ300)を経由するたびに上記の並べ替え及びステッピング過程を経るため、従来技術のように最終端末でのみジッターバッファーの機能が行われるよりもはるかに効率的にジッター機能を実行することができ、既存の大型Service providerによるサービスに比べて、より良い音声/映像の品質を保証することができる。
【0069】
[84] 図10は、本発明の実施形態に係るリレー装置による呼処理過程を示す図である。
【0070】
[85] リレー装置1(100-1)の加入者10-aが、加入者10-bの番号に発信試みをすると、最初SIPシグナルはリレー装置1(100-1)のプロトコルリレー部140によって処理される。以後、リレー装置1(100-1)の呼処理部130は、プロトコルリレー部140を介して引込されたSIPシグナルに基づいて呼の受信者がリレー装置1(100-1)のデータベース110に格納されたローカル加入者かどうかを判断する。呼処理部130は、受信者がローカル加入者であると判断されると、プロトコルリレー部140を介して呼を内部で処理し、受信者がローカル加入者ではないと判断した場合、プロトコルリレー部140を介して呼ルーティングサーバ300にSIPシグナルを伝達して、受信者が他のリレー装置2(100-2)の加入者であることを確認する。受信者が遠隔加入者であると判断されると、リレー装置1(100-1)の呼処理部130とリレー装置2(100-2)の呼処理部130が呼ルーティングサーバ300を介してSIPメッセージの交換交渉を行い、通話のためのコーデック情報及び音声/映像RTPリレーに使用するポート情報を交換する。SIPメッセージの交渉が正常に終了したら、相互に協議されたRTPリレーポートを介して音声/映像通話のためのメディアリレーを実行する。
【0071】
[86] 一方、加入者10-bから呼ルーティングサーバ300を介してリレー装置1(100-1)に着信呼が入る場合、リレー装置1(100-1)のプロトコルリレー部140は、最初SIPシグナルを処理した後、呼処理部130にSIPシグナルを伝達する。呼処理部130は、SIPシグナルに基づいて呼の受信者がリレー装置1(100-1)に登録されたローカル加入者であれば、図10に示すようにプロトコルリレー部140を介して呼を内部で処理する。
【0072】
[87] 図11は、本発明の実施形態に係るリレー装置によって、国内サービス加入者と海外居住者であってサービス未加入者との間の通話が行われる過程を示す図である。
【0073】
[88] リレー装置2(100-2)の加入者10-bは、リレー装置1(100-1)の加入者登録番号に所定の区切り文字及び海外居住者であってサービス未加入者10-aの海外ローカル電話番号を結合した後、発信を試みる。リレー装置1(100-1)は、呼ルーティングサーバ300からSIPシグナルを受信すると、プロトコルリレー部140で最初SIPシグナルを処理した後、SIPシグナルを呼処理部130に伝達し、呼処理部130は番号体系を解釈して海外のローカル電話番号にゲートウェイ部160を介して発信する。発信呼が連結されると、海外携帯通信会社社サーバ600を介するメディア通話路が開かれ、サービス未加入者10-aと加入者10-bとの間で正常に通話が行われる。
【0074】
[89] 一方、本発明の実施形態に係るリレー装置を複数含む分散ネットワークシステムにおいて、私設網に位置するリレー装置に直接アクセスすることができない使用者は、公衆網に位置するリレー装置のプロトコル(メディア及びシグナリング)リレー機能を利用して外部との通信が可能である。本発明の実施形態に係るリレー装置を複数含む分散ネットワークシステムにおいて、呼ルーティングサーバ300は、公衆網に位置したリレー装置のうち、プロトコルリレーのための余裕資源を提供することができるリレー装置に関する情報を管理することができる。
【0075】
[90] ホームネットワークのような私設網に位置するリレー装置3(100-3)は、自分に対する外部からのアクセスが容易になるように呼ルーティングサーバ300からプロトコルリレー用に使用できる公衆網に位置した少なくとも一つのリレー装置4(100-4)に関する情報の提供してもらい、リレー装置4(100-4)とTCPチャネルを構成することができる。私設網に位置するリレー装置3(100-3)は、公衆網に位置したリレー装置4(100-4)との間に生成されたTCPチャネルを介してプロトコルリレーをすることにより、外部との通信をすることができるようになる。
【0076】
[91] 以下において、図12図15を参照して、私設網に位置するリレー装置3(100-3)の使用者が公衆網に位置する少なくとも一つのリレー装置4(100-4)を利用してサービスに登録し、他のリレー装置5(100-5)に登録された加入者と通信をするメカニズムを説明する。
【0077】
[92] 図12は、本発明の実施形態に係るリレー装置を複数含む分散ネットワークシステムにおいて、私設網に位置するリレー装置3(100-3)がプロトコルリレー用に使用するリレー装置4(100-4)とTCPチャネルを形成する過程を示すフローチャートである。
【0078】
[93] 私設網に位置するリレー装置3(100-3)が呼ルーティングサーバ300にTCPチャネル連結要請をすると(S500)、呼ルーティングサーバ300は自分に登録されているリレー装置のうち、プロトコルリレーのために余裕資源を提供することができる少なくとも一つのリレー装置4(100-4)に関する情報をIPアップデートサーバ400に提供する(S505)。このとき、リレー装置3(100-3)はTCPチャネル連結を要請することができる1つ以上のリレー装置に関する情報を呼ルーティングサーバ300に要請することができ、呼ルーティングサーバ300は、保有しているリレー装置4(100-4)に関する情報のうち提供可能な数だけのリレー装置に関する情報をIPアップデートサーバ400に提供することができる。
【0079】
[94] IPアップデートサーバ400は、呼ルーティングサーバ300から提供されたリレー装置4(100-4)に関する情報を、ドメインネームサーバ(DNS、700)に提供しながら、リレー装置3(100-3)が連結されたドメインのIPをリレー装置4のIPに変更することを要請する(S510)。DNS 700は、リレー装置3(100-3)が連結されたドメインのIPをリレー装置4(100-4)のIPに変更した後、変更が承認されたことをIPアップデートサーバ400に通知し(S515)、IPアップデートサーバは、変更承認の事実を呼ルーティングサーバ300に知らせる(S520)。
【0080】
[95] 呼ルーティングサーバ300が変更承認された少なくとも一つのリレー装置4(100-4)に関する情報をリレー装置3(100-3)に提供すると(S525)、リレー装置3(100-3)は、少なくとも一つのリレー装置4(100-4)にTCPチャネル連結要請をし(S530)、リレー装置4(100-4)がTCPチャネル連結を承認すると(S535)、リレー装置3(100-3)とリレー装置4(100-4)との間にTCPチャネルが生成される。
【0081】
[96] 図13は、図12に示すように形成されたTCPチャネルを介して外部から私設網に位置するリレー装置内のデータにアクセスする過程を示すフローチャートである。
【0082】
[97] 私設網に位置するリレー装置3(100-3)に直接アクセスすることはできない使用者10が、クラウドサービスを利用するために私設網に位置するリレー装置3(100-3)にアクセスしようとする場合、使用者10はDNS queryを介してリレーユニット4(100-4)に連結される。リレー装置4(100-4)に対するアクセスは、リレー装置3(100-3)との間にすでに生成されているTCPチャネルを介してリレー装置3(100-3)に対するアクセスにつながり(S615)、使用者10は、リレー装置4(100-4)とのデータリレー及びリレー装置4(100-4)とリレー装置3(100-3)との間のTCPチャネルを介するデータリレーを通じて私設網に位置したリレー装置3(100-3)のクラウドサービスを利用することができる。
【0083】
[98] 図14は、私設網に位置するリレー装置に分散ネットワークシステムのサービスの加入者を登録する手順を示したフローチャートである。
【0084】
[99] 私設網に位置するリレー装置3(100-3)を介して分散ネットワークシステムのサービスを使用しようとする者10は、DNS 700に問い合わせてリレー装置3(100-3)のプロトコルリレーのためのゲートウェイとして使用される公衆網に位置するリレー装置4(100-4)を介して加入者登録のための番号認証要請をする(S710)。リレー装置4(100-4)は、使用者10から番号認証要請を受信すると、TCPチャネルを介してリレー装置3(100-3)にリレーし(S715)、リレー装置3(100-3)は、呼ルーティングサーバ300を介して番号認証サーバ200に番号認証を要請する(S720、S725)。使用者10が移動端末にインストールされたアプリケーションを介して番号認証サーバ200に番号認証要請をする過程は、基本的に図2に示された番号認証過程と同一であるが、使用者10が分散ネットワークシステムのサービスを利用しようとするリレー装置3(100-3)が私設網に位置しているため、公衆網に位置するリレー装置4(100-4)を介してリレー装置3(100-3)に接続するという点のみが異なる。
【0085】
[100] 番号認証サーバ200が使用者に自分の携帯通信会社番号を提供する過程も、基本的に図2に示されている対応する過程と実質的に同一である。ただ、リレー装置3(100-3)に送信されたメッセージがTCPチャネルを介してリレー装置4(100-4)にリレーされるという点だけ異なる。つまり、番号認証サーバ200は、サービス登録を希望する使用者10が認証要請を試みる電話番号が有効な番号であることを確認するために、番号認証サーバ200の携帯通信会社番号をメッセージ(200okメッセージ)に挿入して、呼ルーティングサーバ300及びリレー装置3(100-3)、ならびにリレー装置4(100-4)を介して使用者10に伝達する(S730乃至S745)。
【0086】
[101] 使用者10は移動端末を利用して、番号認証サーバ200から受信したメッセージ内の番号認証サーバ200の携帯通信会社番号に発信を試みる(S750)。番号認証サーバ200が自分の携帯通信会社番号への発信呼を受信した場合(S755)、発信番号が認証しようとする使用者の番号であることを確認して正常Call終了をする(S760、S765、S770)。
【0087】
[102] 正常Call終了後、番号認証サーバ200は呼ルーティングサーバ300に認証された使用者の電話番号を含む認証成功メッセージを伝達する(S775)。
【0088】
[103] 呼ルーティングサーバ300は、認証された使用者の電話番号を登録した(S780)後、リレー装置3(100-3)に認証成功メッセージを伝達する(S785)。リレー装置3(100-3)は、認証された使用者の電話番号を登録し(S790)、認証成功メッセージをTCPチャネルを介してリレー装置4(100-4)にリレーし(S795)、リレー装置4(100-4)は認証成功メッセージを使用者10に伝達する(S799)。
【0089】
[104] 図15は、本発明の実施形態に係るリレー装置を複数含む分散ネットワークシステムにおいて、私設網に位置したリレー装置に登録された加入者と公衆網に位置したリレー装置に登録された加入者との間の通話が行われる過程を示したフローチャートである。
【0090】
[105] 私設網に位置したリレー装置3(100-3)に登録された加入者10-aと公衆網に位置したリレー装置5(100-5)に登録された加入者10-bとの間の通話が行われる過程は基本的に図3に示された過程と同じであるが、リレー装置3(100-3)のパケット処理部180ではない、公衆網に位置し、リレー装置3(100-3)のゲートウェイとして使用されるリレー装置4(100-4)のパケット処理部180のRTPリレーポートを介して通話が行われる点に違いがある。
【0091】
[106] 私設網に位置したリレー装置3(100-3)に登録された使用者10-aは、自分の移動端末にインストールされたアプリケーションを介して受信者に発信試み(Invite)をする(S800)。この発信試みは、公衆網に位置し、リレー装置3(100-3)のゲートウェイとして機能するリレー装置4(100-4)に伝達され(S800)、リレー装置4(100-4)は、発信試みをリレー装置3(100-3)にTCPチャネルを介してリレーする(S805)。リレー装置3(100-3)は、呼ルーティングサーバ300に発信試みを伝達し(S810)、呼ルーティングサーバ300は、自身が管理するリレー装置に関する情報及び加入者情報を確認した後、加入者10-bが登録されたリレー装置5(100-5)に発信試みを提供する(S815)。リレー装置5(100-5)は、呼の受信者である加入者10-bの移動端末に発信試みを伝達する(S820)。
【0092】
[107] 加入者10-aと加入者10-bとの間にSIPシグナリングが行われると(S825乃至S895)、加入者間のシグナリングメッセージ内のSDP交渉に応じてリレー装置4(100-4)のパケット処理部180のRTPリレーポート(図面に 「N/free4」と表示される)とリレー装置5(100-5)のパケット処理部180のRTPリレーポート(図面に「N/free5」と表示される)を介して音声/映像RTP Peer to Peer通信が行われる。
【0093】
[108] 図16は、本発明の実施形態に係るリレー装置を複数含む分散ネットワークシステムが拡張された例を示した図である。
【0094】
[109] 分散ネットワークシステムに属するリレー装置が広い領域に分布している場合、複数の呼ルーティングサーバ300-1、300-2を置いて各サーバが所定の領域に位置するリレー装置を分けて管理するようにすることができる。この場合、分散ネットワークシステムの加入者情報を呼ルーティングサーバ300-1、300-2と別途のサーバ、例えば加入者サーバ800-1、800-2で管理するようにし、加入者サーバ800-1、800-2間には周期的にお互いが管理する加入者に関する情報を同期化して広範囲な領域に分布するリレー装置に登録された加入者情報を互いに共有するようにすることができる(S900)。
【0095】
[110] 図16に図示されている拡張された分散ネットワークシステムにおいて加入者10-aと加入者10-bとの間に通話が行われる過程は、基本的に図3に示されている過程と同じである。ただし、呼の発信者10-aが登録されたリレー装置1(100-1)は呼ルーティングサーバ1(300-1)によって管理され、呼の受信者10-bが登録されたリレー装置2(100-2)は呼ルーティングサーバ2(300-2)によって管理されるため、発信試み、SIPシグナリングおよび音声/映像RTPリレーがすべて呼ルーティングサーバ1(300-1)と呼ルーティングサーバ2(300-2)を介して行われるという点で違いがある。また、加入者についての情報を呼ルーティングサーバ300ではなく別途の加入者サーバで管理する場合、呼ルーティングサーバ1(300-1)は呼の受信者10-bがどのリレー装置に登録された加入者であるかを加入者サーバ1(800-1)に問い合わせて確認することになる。一方、リレー装置1(100-1)とリレー装置2(100-2)が互いに非常に遠距離に位置する場合、ネットワークの不安定な地域に位置する場合、または運用者の政策によって呼ルーティングサーバ1(300-1)と呼ルーティングサーバ2(300-2)にパケット処理部180を置いて、通話パケットがリレー装置のパケット処理部だけでなく、呼ルーティングサーバのパケット処理部を経るようにすることで、遠距離通話の品質が低下しないようにすることができる。
【0096】
[111] 一方、前述した発明の実施例は、それぞれの段階を実行するようにプログラムされたコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体の形態、またはコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された、該当方法に含まれる各段階を実行するようにプログラムされたコンピュータプログラムの形で実施されることもできる。記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取られることができるよう、プログラム及びデータが格納されるすべての種類の記録媒体を含む。また、このような記録媒体は、通信網で連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータが読み取り可能なコードが格納され、実行されることができる。
【0097】
[112] また、図6~9の構成要素の中で提供される機能は、より細分化された構成要素によって具現されることができ、複数の構成要素を合わせて特定の機能を実行することで具現することもできる。だけではなく、これらの構成要素は、システム内の一つまたはそれ以上のコンピュータを実行させるように具現されることができる。
【0098】
[113] 以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な品質から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能であろう。したがって、本発明に開示されている実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例により本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は以下の請求範囲によって解釈されるべきであり、その均等な範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
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図7
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図10
図11
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【国際調査報告】