(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-08
(54)【発明の名称】無線通信ネットワークにおける事前構成されたアップリンクリソース上の送信を制御する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20220701BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20220701BHJP
H04W 52/02 20090101ALI20220701BHJP
【FI】
H04W56/00 130
H04W24/10
H04W52/02 110
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021565836
(86)(22)【出願日】2020-05-01
(85)【翻訳文提出日】2021-12-20
(86)【国際出願番号】 EP2020062217
(87)【国際公開番号】W WO2020225161
(87)【国際公開日】2020-11-12
(32)【優先日】2019-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サンガラサ, サンサン
(72)【発明者】
【氏名】カズミ, ムハマド
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067DD43
5K067DD44
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
無線デバイス(12)は、無線通信ネットワーク(10)に対して行う無線信号測定を"緩和"し、それらの測定を使用して、現在のタイミングアドバンス(TA)値が、無線通信ネットワーク(10)の事前構成されたアップリンクリソース(PUR)で送信する際の使用に有効であるかを判定する。緩和とは、新しい測定を行う間隔の長さを参照している。本明細書の技術によると、無線デバイス(12)は、緩和の範囲又は程度に課せられた制限に従って動作し、TA値の有効性に関して無線測定の信頼性を保証、又は、少なくとも改善する。緩和の程度の決定は、無線デバイス(12)又は無線通信ネットワーク(10)のサポートネットワークノード(22)で行われる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワーク(10)の無線デバイス(12)によって実行される方法(410)であって、
前記無線デバイス(12)によって使用される測定緩和の程度を制限するための測定緩和の制限を決定(412)することであって、前記制限は、前記無線デバイス(12)によって行われる連続する無線信号測定間の間隔を制御する、ことと、
前記無線デバイス(12)の構成されたタイミングアドバンス(TA)値が有効なままであることを示す前記無線信号測定に応じて、前記無線通信ネットワーク(10)の事前構成されたアップリンクリソース(PUR)でアップリンク送信を実行(416)することと、
を含み、
前記無線デバイス(12)によって使用される前記構成されたTA値は、前記アップリンク送信のタイミングを制御する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法(410)であって、
前記制限を決定(412)することは、緩和係数の制限を決定することを含み、前記緩和係数は、前記無線デバイス(12)に構成された不連続受信(DRX)サイクルの整数倍である、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法(410)であって、
前記緩和係数の前記制限を決定することは、前記DRXサイクルの長さの関数として前記緩和係数の最大許容値を制限することを含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法(410)であって、
前記制限を決定(412)することは、前記無線デバイス(12)によって使用される不連続受信(DRX)サイクルの長さの制限を決定することを含む、方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法(410)であって、
前記制限を決定(412)することは、前記無線通信ネットワーク(10)の無線ネットワークノード(22)によって送信される制御シグナリングを介して前記制限の表示を受信することを含む、方法。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法(410)であって、
前記無線信号測定は、前記無線デバイス(12)のサービングセルである前記無線通信ネットワーク(10)のセルで送信される参照信号に対して、前記無線デバイス(12)によって行われる受信信号電力測定を含む、方法。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の方法(410)であって、
前記無線信号測定は、前記無線通信ネットワーク(10)によって構成された無線リソース測定(RRM)である、方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の方法(410)であって、さらに、
前記無線デバイス(12)が、前記無線通信ネットワーク(10)に対して接続モード又はアイドルモードで動作している間に、前記無線デバイス(12)が、前記構成されたTA値を受信することを含む、方法。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の方法(410)であって、
前記方法(410)は、前記無線通信ネットワーク(10)のサービングセルに対して前記無線デバイス(12)によって行われた現在の参照信号受信電力(RSRP)測定を、前記構成されたTA値が有効であったときに前記サービングセルに対して前記無線デバイス(12)によって行われた以前のRSRP測定と比較することに応じて、前記構成されたTA値が有効なままであるかを前記無線デバイス(12)が決定することを含む、方法。
【請求項10】
無線デバイス(12)であって、
無線通信ネットワーク(10)との間で信号を送受信する様に構成された通信回路(30)と、
前記通信回路(30)と動作可能に関連付けられた処理回路(36)と、
を備え、
前記処理回路は、
前記無線デバイス(12)によって使用される測定緩和の程度を制限するための測定緩和の制限を決定することであって、前記制限は、前記無線デバイス(12)によって行われる連続する無線信号測定間の間隔を制御する、ことと、
前記無線デバイス(12)の構成されたタイミングアドバンス(TA)値が有効なままであることを示す前記無線信号測定に応じて、前記無線通信ネットワーク(10)の事前構成されたアップリンクリソース(PUR)でアップリンク送信を実行することと、
を行う様に構成され、
前記無線デバイス(12)によって使用される前記構成されたTA値は、前記アップリンク送信のタイミングを制御する、無線デバイス。
【請求項11】
請求項10に記載の無線デバイス(12)であって、
前記処理回路(36)は、前記制限を緩和係数の制限として決定する様に構成され、前記緩和係数は、前記無線デバイス(12)に構成された不連続受信(DRX)サイクルの整数倍である、無線デバイス。
【請求項12】
請求項11に記載の無線デバイス(12)であって、
前記処理回路(36)は、前記DRXサイクルの長さの関数として前記緩和係数の前記制限を決定する様に構成されている、無線デバイス。
【請求項13】
請求項10に記載の無線デバイス(12)であって、
前記処理回路(36)は、前記制限を前記無線デバイス(12)によって使用される不連続受信(DRX)サイクルの長さの制限として決定する様に構成されている、無線デバイス。
【請求項14】
請求項10から13のいずれか1項に記載の無線デバイス(12)であって、
前記処理回路(36)は、前記無線通信ネットワーク(10)の無線ネットワークノード(22)によって送信される制御シグナリングを介して前記制限の表示を受信することによって、前記制限を決定する様に構成されている、無線デバイス。
【請求項15】
請求項10から14のいずれか1項に記載の無線デバイス(12)であって、
前記無線信号測定は、前記無線デバイス(12)のサービングセルである前記無線通信ネットワーク(10)のセルで送信される参照信号に対して、前記無線デバイス(12)によって行われる受信信号電力測定を含む、無線デバイス。
【請求項16】
請求項10から15のいずれか1項に記載の無線デバイス(12)であって、
前記無線信号測定は、前記無線通信ネットワーク(10)によって構成された無線リソース測定(RRM)である、無線デバイス。
【請求項17】
請求項10から16のいずれか1項に記載の無線デバイス(12)であって、
前記処理回路(36)は、前記無線デバイス(12)が前記無線通信ネットワーク(10)に対して接続モード又はアイドルモードで動作している間に、前記構成されたTA値を受信する様に構成されている、無線デバイス。
【請求項18】
請求項10から17のいずれか1項に記載の無線デバイス(12)であって、
前記処理回路(36)は、前記無線通信ネットワーク(10)のサービングセルに対して前記無線デバイス(12)によって行われた現在の参照信号受信電力(RSRP)測定を、前記構成されたTA値が有効であったときに前記サービングセルに対して前記無線デバイス(12)によって行われた以前のRSRP測定と比較することに応じて、前記構成されたTA値が有効なままであるかを決定する様に構成されている、無線デバイス。
【請求項19】
無線通信ネットワーク(10)の無線ネットワークノード(22)によって実行される方法(510)であって、
無線デバイス(12)によって使用される測定緩和の程度を制限するための測定緩和の制限を決定(512)することであって、前記制限は、前記無線デバイス(12)によって行われ、前記無線通信ネットワーク(10)の事前構成されたアップリンクリソース(PUR)でアップリンク送信を実行するための条件としてのタイミングアドバンス(TA)値を検証するために使用される、連続する無線信号測定間の間隔を制御する、ことと、
前記無線デバイス(12)に前記制限の表示を送信(514)することと、
を含む方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法(510)であって、
前記制限の前記表示を送信(514)することは、前記無線デバイス(12)に対してサービングセルである前記無線通信ネットワーク(10)のセルにおいて、専用シグナリング又はブロードキャストシグナリングを介して前記表示を送信することを含む、方法。
【請求項21】
請求項19又は20に記載の方法(510)であって、
前記制限は、前記無線デバイス(12)の動作に関連付けられた不連続受信(DRX)サイクルの長さの整数倍である緩和係数に対して許容される最大値の制限を含み、前記方法(510)は、前記DRXサイクルの前記長さの関数として前記制限を決定することを含む、方法。
【請求項22】
請求項19又は20に記載の方法(510)であって、
前記制限は、前記無線デバイス(12)の動作に関連付けられた不連続受信(DRX)サイクルの最大の長さの制限を含む、方法。
【請求項23】
ネットワークノード(22)であって、
無線通信デバイス(12)との間で信号を送受信する様に構成された通信回路(50)と、
前記通信回路(50)と動作可能に関連付けられた処理回路(56)と、
を備え、
前記処理回路は、
無線デバイス(12)によって使用される測定緩和の程度を制限するための測定緩和の制限を決定することであって、前記制限は、前記無線デバイス(12)によって行われ、無線通信ネットワーク(10)の事前構成されたアップリンクリソース(PUR)でアップリンク送信を実行するための条件としてのタイミングアドバンス(TA)値を検証するために使用される、連続する無線信号測定間の間隔を制御する、ことと、
前記無線デバイス(12)に前記制限の表示を送信することと、
を行う様に構成されている、無線ネットワークノード。
【請求項24】
請求項23に記載の無線ネットワークノード(22)であって、
前記処理回路(56)は、前記無線デバイス(12)に対してサービングセルである前記無線通信ネットワーク(10)のセルにおいて、専用シグナリング又はブロードキャストシグナリングを介して前記制限の前記表示を送信する様に構成されている、無線ネットワークノード。
【請求項25】
請求項23又は24に記載の無線ネットワークノード(22)であって、
前記制限は、前記無線デバイス(12)の動作に関連付けられた不連続受信(DRX)サイクルの長さの整数倍である緩和係数に対して許容される最大値の制限を含み、前記処理回路(56)は、前記DRXサイクルの前記長さの関数として前記制限を決定する様に構成されている、無線ネットワークノード。
【請求項26】
請求項23又は24に記載の無線ネットワークノード(22)であって、
前記制限は、前記無線デバイス(12)の動作に関連付けられた不連続受信(DRX)サイクルの最大の長さの制限を含む、無線ネットワークノード。
【請求項27】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに請求項1から9及び19から22のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラム。
【請求項28】
請求項27に記載のコンピュータプログラムを含むキャリアであって、
前記キャリアは、電気信号、光信号、無線信号、又は、コンピュータ可読記憶媒体の内の1つである、キャリア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信ネットワークにおける事前構成されたアップリンクリソースの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPPでは、マシントゥマシン(M2M)やモノのインターネット(IoT)関連のユースケースをカバーする技術仕様に関する最近の作業が数多くある。3GPPリリース13及び14の最新の作業は、新しいユーザ装置(UE)カテゴリ(Cat-M1、Cat-M2)でマシンタイプ通信(MTC)をサポートする拡張機能を含み、6つの物理リソースブロック(PRB)の削減された帯域幅(Cat-M2の場合は最大24のPRB)と、ニューレディオインタフェースを提供する狭帯域IoT(NB-IoT)UE(及びUEカテゴリのCat-NB1とCat-NB2)とをサポートする。
【0003】
MTCの3GPPリリース13、14及び15で導入されたLTE拡張機能は、"eMTC"と呼ばれ、帯域幅が制限されたUE、Cat-M1のサポートと、カバレッジ拡張機能のサポートと、を含む(ただしこれらに限定されない)。サポートされている機能は一般的なレベルで類似しているが、このラベル付けは、議論をNB-IoT(ここでは総てのリリースで使用される表記)から分離するためである。
【0004】
"レガシー"LTEと、eMTC及びNB-IoT用に定義された手順及びチャネルとの間には複数の違いがある。幾つかの重要な違いは、eMTCではMPDCCH、NB-IoTではNPDCCHと呼ばれる物理ダウンリンク制御チャネル等の新しい物理チャネルと、NB-IoT用の新しい物理ランダムアクセスチャネルであるNPRACHと、を含む。もう1つの重要な違いは、これらの技術がサポートできるカバレッジレベル(カバレッジ拡張レベルとも呼ばれる)である。送信された信号及びチャネルに繰り返しを適用することで、eMTCとNB-IoTの両方で、LTEと比較してはるかに低いSNRレベルでUEの動作が可能になる、つまり、Es/Iot≧-15dBがeMTCとNB-IoTの最低動作点になり、それらが"レガシー"LTEの-6dB Es/IoTと比較され得る。
【0005】
リリース16の作業項目は、事前に割り当てられたアップリンクリソースとも呼ばれる、事前構成されたアップリンクリソース(PUR)を含む、NB-IoT及びeMTCの拡張機能を導入している。特定のUEに割り当てられた専用PUR、複数のUEによる非競合使用を目的とした競合フリーPUR、関連するリソースが競合ベースでの使用のために事前構成されている競合ベースPUR等の様々なタイプのPURが存在し得る。
【0006】
PURは物理チャネルリソースであり、無線インタフェースでの時間及び周波数の割り当てに関して指定される。LTEの文脈において、PURは、例えば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)割り当てを含む。NB-IoTの場合、PURリソースはNPUSCHリソースと同じである。cat-Mの場合、6PRB(例えば、UEカテゴリM1の場合)又は24RB(例えば、UEカテゴリM2の場合)を含むPUSCHリソースと同じである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
PURでの送信は、拡張又は強化されたカバレッジで使用される様な、送信の繰り返しを含み得る。同じ情報を複数回送信することで、繰り返しを使用しない場合よりも低い受信信号レベルで情報を正常に受信することが可能になる。拡張カバレッジは、例えば、送信電力レベルが低い、又は、ネットワークへのパス損失が大きい屋内やその他の場所に設置されるマシンタイプUE又はNB-IoTデバイスとの通信に役立つ。
【0008】
例示的なシナリオにおいて、UEは無線アクセスネットワーク(RAN)内のアクセスノード又は他のタイプ又は無線ネットワークノードに接続し、アップリンク送信を無線ネットワークノードが使用する無線信号フレーム/サブフレーム構造に合わせるために使用されるタイミングアドバンス(TA)値がUEに提供される。UEで構成されたTAは、UEとサービングセルを提供する無線ネットワークノードとの間の伝搬遅延を考慮した、受信ダウンリンクサブフレームの開始と送信アップリンクサブフレームとの間のオフセットとしてUEによって適用される。TA値を適用することで、無線ネットワークノードがUEのアップリンク送信を適切な時間位置で受信できる様になる。
【0009】
UEが接続状態にある間、ネットワークは、例えば、無線リソース制御(RRC)シグナリングを使用して、PURをUEに割り当てる。UEは、接続状態のままである間、アップリンク送信を実行するためにPURを使用し得る、或いは、アイドル状態に移行した後にPURを使用し得る。後者のシナリオにおいて、UEは接続時にネットワークによって構成されたTA値を有し、UEがアイドル状態になってからセルを変更していないと仮定して、PURで送信するときに構成されたTA値を使用する。UEがセルを変更した場合(別のセルのカバレッジエリアに移動した場合)、PUR割り当てはもはや有効ではなく、構成されたTA値も無効になる。
【0010】
アイドル中にUEがセルを変更しなかった場合でも、UEは、構成されたTA値の有効性をチェックする様に構成され得る。例えば、UEは、UEがサービングセルに接続されている間に(例えば、UEに対して構成されているTA値と併せて)サービングセルについて測定された参照信号受信電力(RSRP)値を、セルのRSRPの現在の又は更新された測定値と比較し得る。このアプローチによれば、UEは、その新しいRSRP測定値が以前のRSRP測定値とどの様に比較されるかに応じて、TA値が有効又は無効であるとする。例えば、新しいRSRP測定値と以前のRSRP測定値の差の大きさが特定の閾値を下回っている場合、UEはTA値が有効であると見なし、TA値を使用してPURでアップリンク送信を実行する。一方、新しいRSRP測定値と以前のRSRP測定値の差が特定の閾値を超えている場合、UEはTA値が無効であると見なし、TA値を使用してPURでアップリンク送信を実行しない。
【0011】
LTEやその他のタイプのネットワークで使用される不連続受信(DRX)サイクルの文脈においては、さらに複雑になる。LTEでは、UEがバッテリを節約することを可能にするために"DRXサイクル"が使用される。DRXサイクルは、RRCアイドル状態で使用され、RRC接続状態でも使用され得る。RRCアイドル状態で現在使用されているDRXサイクルの長さの例は、320ミリ秒、640ミリ秒、1.28秒、及び2.56秒である。RRC接続状態で現在使用されているDRXサイクルの長さの例は、2ミリ秒から2.56秒の範囲であり得る。いわゆる"拡張DRX"(eDRX)サイクルは、比較すると非常に長く、例えば、数秒から数分、さらには最大1時間以上の範囲であると予想される。eDRXサイクルの一般的な値は4~10分である。
【0012】
DRX/eDRXサイクルはネットワークによって構成され、次のパラメータによって特徴付けられる。
-期間中:DRXサイクルのオン期間中、ネットワークノードによって構成された"onDurationTimer"と呼ばれるタイマが実行される。このタイマは、DRXサイクルの開始時に連続する制御チャネルサブフレーム(PDCCH、ePDCCHサブフレーム等)の数を指定する。これは、DRXオン期間とも呼ばれる。より具体的には、DRXオン期間は、UEが制御チャネル(例えば、PDCCH、ePDCCH)を受信するためにアウェイクしているダウンリンクサブフレームにおける期間である。オン期間中にUEが制御チャネル(PDCCH、ePDCCH等)を正常に復号した場合、UEはdrx-非アクティブタイマ(以下参照)を開始し、有効期限が切れるまでアウェイク状態を維持する。onDurationTimerが実行されている場合、UEはDRXサイクルのDRX状態にあると見なされる。
-drx-非アクティブタイマ:これは、制御チャネル(PDCCH等)がこのMACエンティティの最初のUL又はDLユーザデータ送信を示すサブフレーム後の連続する制御チャネル(PDCCH、ePDCCH等)サブフレームの数を指定する。これは、ネットワークノードによって構成される。drxー非アクティブタイマが実行されている場合、UEは非DRX状態にあると見なされる、つまり、DRXは使用されない。
-アクティブ時間:この時間は、UEが制御チャネル(PDCCH、ePDCCH等)を監視している期間である。言い換えると、これはUEがアウェイクしている合計時間である。これは、DRXサイクルの"オン期間"、非アクティブタイマが期限切れになっていないときにUEが連続受信を実行している時間、及び、1つのHARQ RTTの後にDL再送信を待機している間にUEが連続受信を実行している時間を含む。最小アクティブ時間はオン期間の長さに等しく、最大アクティブ時間は未定義(無限)である。
【0013】
DRXサイクルのDRXオン及びDRXオフ期間の例を
図1に示す。LTEのより詳細なパラメータを使用したDRX動作を
図2に示す。
【0014】
特に明記しない限り、本明細書で使用される"DRX"という用語は、レガシーDRX及びeDRXのいずれか又は両方を示す。従来のDRX関連の手順において、UEは最大2.56秒のDRXサイクル長で構成され得る。ただし、拡張DRX(eDRX)をサポートするUEは、2.56秒より長く、通常は2.56秒よりはるかに長い、例えば数秒から数分のオーダーのDRXサイクルで構成され得る。eDRX構成パラメータは、eDRXサイクル長、ページングウィンドウ長等を含む。"ページングウィンドウ長"は、ページング時間ウィンドウ(PTW)長とも呼ばれる。eDRXサイクルのPTW内において、UEは1つ以上のレガシーDRXサイクルで構成され得る。
【課題を解決するための手段】
【0015】
無線デバイスは、無線通信ネットワークに対して行う無線信号測定を"緩和"し、それらの測定値を使用して、現在のタイミングアドバンス(TA)値が、無線通信ネットワークの事前構成されたアップリンクリソース(PUR)での送信において有効なままであるかを判定する。緩和とは、新しい測定を行う間隔の長さを参照している。本明細書の技術によると、無線デバイスは、緩和の範囲又は程度に課せられた制限に従って動作し、TA値の有効性に関して無線測定の信頼性を保証、又は、少なくとも改善する。緩和の程度の決定は、無線デバイス又は無線通信ネットワークのサポートネットワークノードで行われる。
【0016】
例示的な実施形態において、無線通信ネットワークで動作する様に構成された無線デバイスによって実行される方法は、無線デバイスによって使用される測定緩和の程度を制限するために、測定緩和の制限を決定することを含む。制限は、無線デバイスによって行われる連続する無線信号測定間の間隔を制御する。本方法は、無線デバイスが、無線通信ネットワークのPUR上でのアップリンク送信を条件付きで実行することをさらに含む。無線デバイスは、無線デバイスの構成されたTA値が有効なままであることを示す無線信号測定に応じて送信を調整する。つまり、無線デバイスは、無線信号測定が、構成されたTA値がまだ有効であることを示しているかどうかに応じて、PURで送信を実行するかどうかを決定する。ここで、無線デバイスは構成されたTA値を使用して、アップリンク送信のタイミングを制御する。
【0017】
別の例示的な実施形態として、無線デバイスは、無線通信ネットワークとの間で信号を送受信する様に構成された通信回路を含む。さらに、無線デバイスは、通信回路に動作可能に関連付けられ、無線デバイスによって使用される測定緩和の程度を制限するために、測定緩和の制限を決定する様に構成される処理回路を含む。制限は、無線デバイスによって行われる連続する無線信号測定間の間隔を制御し、処理回路は、無線デバイスの構成されたTA値が有効なままであることを示す無線信号測定に依存して、無線通信ネットワークのPUR上でアップリンク送信を実行する様にさらに構成される。構成されたTA値は、アップリンク送信のタイミングを制御するために無線デバイスによって使用される。
【0018】
別の実施形態において、無線通信ネットワークで動作する様に構成されたネットワークノードによって実行される方法は、無線デバイスによって使用される測定緩和の程度を制限するために、無線ネットワークノードが測定緩和の制限を決定することを含む。制限は、無線デバイスによって行われる連続する無線信号測定間の間隔を制御し、測定値は、無線通信ネットワークのPURでアップリンク送信を実行するための条件としてTA値を検証するために無線デバイスによって使用される。本方法は、無線デバイスの制限の表示を送信する無線ネットワークノードをさらに含む。
【0019】
関連する実施形態において、無線ネットワークノードは、無線通信デバイスとの間で信号を送受信する様に構成された通信回路と、通信回路に動作可能に関連付けられた処理回路とを含む。処理回路は、デバイスによって使用される測定緩和の程度を制限するために、測定緩和の制限を決定する様に構成される。制限は、無線デバイスによって行われる連続する無線信号測定間の間隔を制御し、無線通信ネットワークのPUR上で無線デバイスがアップリンク送信を行う条件としてTA値を検証するために使用される。処理回路は、無線デバイスの制限の表示を送信する様にさらに構成される。
【0020】
別の実施形態において、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、プロセッサに上記の方法ステップのいずれか1つを実行させる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。
【0021】
別の実施形態において、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、プロセッサに上記の方法ステップのいずれか1つを実行させる命令を含むコンピュータプログラムを含むキャリアが提供される。幾つかの例において、このキャリアは、電子信号、光信号、無線信号及びコンピュータ可読記憶媒体の内の1つである。
【0022】
もちろん、本開示は、上述した特徴及び利点に限定されない。当業者は、以下の詳細な説明及び添付の図面から追加の特徴及び利点を認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】無線通信ネットワークに関して動作する無線デバイスによって使用され得る、不連続受信(DRX)サイクルのオン及びオフ期間の例を示す図。
【
図2】DRXサイクルに関する追加の詳細例を示す図。
【
図3】無線通信ネットワークの実施形態を示すブロック図。
【
図4A】無線デバイスの動作方法の一実施形態の論理フロー図。
【
図4B】無線デバイスの動作方法の一実施形態の論理フロー図。
【
図5A】無線ネットワークノードの動作方法の一実施形態の論理フロー図。
【
図5B】無線ネットワークノードの動作方法の一実施形態の論理フロー図。
【
図6】無線デバイスによって行われる無線信号測定の例を示す図。
【
図7】無線デバイスによるDRX動作の文脈での無線信号測定の別の例を示す図。
【
図8】無線デバイスの動作方法の別の例示的な実施形態の論理フロー図。
【
図9】無線ネットワークノードの動作方法の別の例示的な実施形態の論理フロー図。
【
図10】無線デバイスの別の例示的な実施形態のブロック図。
【
図11】無線ネットワークノードの別の例示的な実施形態のブロック図。
【
図12】幾つかの実施形態による、無線通信ネットワークのブロック図。
【
図13】幾つかの実施形態による、ユーザ装置のブロック図。
【
図14】幾つかの実施形態による、仮想化環境のブロック図。
【
図15】幾つか実施形態による、ホストコンピュータを有する通信ネットワークのブロック図。
【
図16】幾つかの実施形態による、ホストコンピュータのブロック図。
【
図17】一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャート。
【
図18】一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャート。
【
図19】一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャート。
【
図20】一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャート。
【
図21】仮想化無線デバイスの実施形態を示すブロック図。
【
図22】無線通信ネットワークの仮想化された基地局又は他の無線ネットワークノードの実施形態のブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示の一態様として、本明細書では、PUR上の送信を制御することに関して特定の課題が存在することが認識されている。例えば、RRCアイドル状態の間にPURでアップリンク送信を行うUEは、その送信を実行するため、UEがRRC接続状態のときにUEに以前に提供されたTA値を使用する。TA値が有効であったセル内にUEが残っている場合でも、UEは、TA値が有効のままであるかを決定するために、測定(例えば、RSRP信号測定)を実行することを必要とする場合がある。ただし、DRXを使用する場合、又は、その他の理由で、UEは、この様な測定をより"リラックスした"基準で、例えば、より長い間隔で、及び/又は、精度を下げて実行し得る。そのため、UEは、PURでアップリンク送信を行う前に、運用上、TA値を検証するのに適した位置にない可能性がある。
【0025】
図3は、無線通信ネットワーク10の例を示しているが、その特定の描写は非限定的であると理解されるべきであり、デバイス若しくはノード名又は関連用語は、描写を特定のタイプ又は世代のネットワークに限定すると解釈されるべきではない。一例の場合、ネットワーク10は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)技術仕様に従って構成される。特に、ネットワーク10は、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、LTEアドバンスドネットワーク、又は、ニューレディオ(NR)仕様に基づく第5世代(5G)ネットワークであり得る。さらに、ネットワーク10は、ハイブリッドであるか、そうでなければ、複数の無線アクセスネットワーク(RAN)を含むか、及び/又は、複数の無線アクセス技術(RAT)を使用することができる。
【0026】
上記の修飾子を念頭に置いて、図示のネットワーク10は、スマートフォン及び他のパーソナルコンピューティングデバイス、MTCデバイス、NB-IoTデバイス等の様な1つ又は複数のタイプの無線通信デバイスに1つ又は複数の通信サービスを提供する。ネットワーク10が多くの異なるタイプの多くのデバイスをサポートし得ることの理解の下、この図は、簡略化のため、1つの無線デバイス12を示している。同様に、ネットワーク10は、一連の通信サービスを提供することができ、その1つ又は複数は、無線デバイス12をインターネット又は別のパケットデータネットワーク(PDN)等の1つ又は複数の外部ネットワーク14に通信可能に接続することを含み得る。
【0027】
ネットワーク10は、1つ又は複数の無線ネットワークノード(RNN)を有するRAN20を含み、簡略化のために1つのノード22が示されている。RNN22は、例えば、異なるカバレッジ又は他の機能を備えた異なるタイプの無線ノードを使用する異種ネットワーク展開において、同じタイプ又は異なるタイプであり得る。RNN22は、アクセスポイント、基地局等の他の用語を使用して参照することができ、RNNアーキテクチャのより広い態様は、本明細書で関心のある動作構成及びハードウェア実装から逸脱することなく変えることができる。
【0028】
ネットワーク10に含まれるコアネットワーク(CN)24は、外部ネットワーク14に通信可能に接続し、ネットワーク10にアクセスする無線デバイス12のアクセス、認証、及び、モビリティの管理等の様々な管理及び制御動作のサポートを提供し、ネットワーク10に接続されている無線デバイス12のそれぞれとのユーザトラフィックのデータ接続/ルーティングを提供する。
【0029】
図4Aを参照すると、1つ又は複数の実施形態における無線デバイス12は、方法400を実行し、これは、無線デバイス12で進行中の動作の一部として実行され、ループ又は繰り返され得る、又は、必要に応じて実行され得る。
【0030】
方法400は、事前構成されたアップリンクリソース(PUR)上でアップリンク送信を実行するために無線デバイス12によって使用されるタイミングアドバンス(TA)検証方法を無線デバイス12が決定(ブロック402)することを含む。例えば、ネットワーク10は、無線デバイス12がネットワーク10内の特定の無線ネットワークノード(RNN)22に接続されている間、無線デバイス12にPURを示し、RNN22との通信のために無線デバイス12によって受信されたTA値が、PURでのアップリンク送信を実行するときに無線デバイス12のアップリンク送信タイミングを設定するのに使用するために有効のままであるどうかを後で決定するときに、無線デバイス12によって使用されるTA検証方法を示す。
【0031】
1つ又は複数の実施形態において、方法400は、TA検証方法がRRM測定に依存するかどうかに応じて、無線リソース管理(RRM)測定のパフォーマンスを無線デバイス12が制御(ブロック404A)することをさらに含む。ここで、"RRM測定"という用語は、RNN22及び/又はその隣接するRNN22の1つ又は複数によって送信されるネットワーク信号に対して無線デバイス12によって実行される本質的に総ての信号測定を包含する様に広く解釈されるべきである。1つ又は複数の実施形態において、RNN22は参照信号を送信し、RRM測定は、参照信号の参照信号受信電力(RSRP)測定を無線デバイス12が実行することを表す。
【0032】
さらに、無線デバイス12が、TA検証方法がRRM測定に依存するかどうかに応じて、RRM測定のパフォーマンスを制御すると言うことは、広く理解されるべきである。無線デバイス12が接続モードにあり、RNN22によってサービスが提供されている例を考える。RNN22は、無線デバイス12へのPURを示し、無線デバイス12がRNNに接続されている間に、1つ又は複数のTA値を無線デバイス12に送信することによって、RNN22に送信するために無線デバイス12によって使用されるTAを設定又は維持し、RNN22のために格納されたTA値が、PUR上でアップリンク送信を実行するときに無線デバイス12による使用に有効であるかどうかを決定するために、無線デバイス12によって使用されるTA検証方法を構成する。例えば、無線デバイス12がアイドル状態になった可能性があり、したがって、RNN22のために無線デバイス12で構成されたTA値がまだ有効であるかどうかについての不確実性がある。
【0033】
格納されたTA値を検証する際に無線デバイス12による使用のために、RNN22が無線デバイス12で構成できる様々な検証方法があるが、少なくとも1つのその様な検証方法は、無線デバイス12によって行われるRRM測定に依存する。例えば、1つの検証方法において、無線デバイス12は、RNN22から受信された最新のTA値と併せて、RNN22によって送信された参照信号の参照信号受信電力(RSRP)を決定する。無線デバイス12は、TA値を構成されたTA値として格納し、対応するRSRP測定結果を構成されたTA値と論理的に関連付けて格納する。続いて、無線デバイス12は、格納されたRSRP測定結果をRNNの参照信号のRSRPの"現在の"測定値と比較することによって、構成されたTA値がまだ使用に有効であるかどうかを決定することができる。
【0034】
ここでの考え方は、現在のRSRP測定値が格納されているRSRP測定値と同じか十分に近い場合、構成されたTA値はRNN22への送信に使用するのに適切である可能性が高いというものである。しかしながら、無線デバイス12での"現在の"RSRPは、例えば、RNN22に関して無線デバイス12によって行われた最新のRSRP測定であり得る。したがって、無線デバイス12が、RSRP測定間の長い間隔を伴うある程度の測定緩和で動作している場合、無線デバイス12で利用可能な最新のRSRP測定は古くなっている可能性があり、これは、構成されたTA値のために格納されたRSRP測定結果との比較を使用することは、構成されたTA値の信頼性の低い検証結果になることを意味する。
【0035】
したがって、少なくとも1つの企図される実施形態において、無線デバイス12は、使用する様に構成されたTA検証方法がRRM測定に依存するかどうかを検査し、依存する場合、測定の緩和を回避し、代わりに、動作環境又はデフォルト動作によって緩和した測定で動作する場合でも、"通常の"測定を使用する。すなわち、規格で指定された条件又は独自の設計のいずれかに従って、無線デバイス12は、特定のトリガ又は動作条件に基づいて、通常測定動作と緩和測定動作との間で選択する(又は測定緩和の程度を選択する)様に構成され得る。
【0036】
特に断りのない限り、"緩和測定"という用語は、特定の無線信号測定を他の方法よりも頻繁に行わない/更新しないことを意味する。例えば、"通常の測定"が測定を実行するための特定の間隔又はタイミングを意味する場合、それらの測定をより長い間隔で繰り返すことは測定の緩和を表し、緩和の"程度"は間隔の長さの量又は程度を示す。少なくとも議論の目的のために、無線デバイス12は、"通常"又は"緩和"測定モードで動作しているとして参照され、緩和モードは、様々な緩和の程度が可能であり得る。
【0037】
例えば、無線デバイス12がDRXで動作しているか、そうでなければアイドルモード又はより低い電力又はより低い活動状態で動作している場合、その低活動状態を補完するために、緩和測定を自動的に使用する様に構成され得る。本明細書で企図される少なくとも1つの実施形態において、本明細書に開示される技術の1つ又は複数を使用する様に構成された無線デバイス12は、その自動動作を無効にし、緩和された測定での動作を回避し(又は緩和の程度を制限し)、TA検証の信頼性を改善する。
【0038】
通常測定モード("通常"測定)は、例えば、RRM測定を実行するための特定の周期性又は特定のトリガを指定し、その結果、無線デバイス12は、通常測定で動作するとき、緩和測定で動作する場合と比較して、RRM測定をより頻繁に及び/又はより高い精度で行う。あるいは、測定緩和の"程度"又は"レベル"が存在する範囲で(例えば、緩和係数"N"として表される)、無線デバイス12は、許容される測定緩和の範囲を制御又は制限し得る。
【0039】
概して、通常測定モードは、1つ又は複数の点で緩和測定モードよりも厳しい。例えば、緩和測定モードは、RNN22の参照信号の測定を行う、より長い間隔を使用し得る。この点に関して、緩和測定で動作している無線デバイス12は、通常測定で動作している場合よりも迅速に参照信号のRSRPの変化を検出しない。したがって、緩和モードの測定値は、保存されたTA値が有効なままであるかどうかを評価するために使用する場合、通常モードの測定値と比較して、新鮮でなく、信頼性も高くない。すなわち、無線デバイス12が新しい無線信号測定を行う間隔を長くする限り、無線デバイス12によって行われた最新の測定は、更新される前により長くエージングすることが許され、最新の測定値が現在のチャネル状態を反映していないリスクが高まる。
【0040】
上記の詳細をよりよく理解するために、無線デバイス12がRNN22に接続するシナリオを考える。無線デバイス12がRNN22に接続されている間、RNN22は、無線デバイス12が使用するためのPURを示し得る。無線デバイス12は、その後、PUR上でアップリンク送信を実行することを決定でき、その送信は、RNN22での適切な受信のために、適切なアップリンクタイミング調整により送信されなければならない。しかしながら、アップリンク送信を実行することを決定したときに無線デバイス12がアイドルモードにある場合、RNN22に対してそれが有する唯一のTA値は、無線デバイス12がアイドルになる前にRNN22によって提供されたものである。
【0041】
格納された(構成された)TA値がまだ有効であるかどうかを評価するために、無線デバイス12は、RNN22の最新の信号測定値を、RNNによるTA値の決定に対応する時間に無線デバイス12によって行われた信号測定値と比較することができる。すなわち、RSRP又は他のタイプの信号測定値が、TA値が決定されたときと同じである場合、無線デバイス12は、TA値がまだ使用に有効であると推測することができる。ここで、"同じ"という言葉は、ある許容範囲又は差異の閾値内で実質的に同じであることを意味すると理解され得る。
【0042】
したがって、無線デバイス12に格納されたTA値に関連付けられた以前の信号測定値と比較するための"良好な"信号測定値を取得するために、無線デバイス12は、十分に最近の及び/又は正確な信号測定値を必要とする。それに対応して、無線デバイス12は、比較に使用するための古い又は不十分に正確なRRM信号測定を回避する様に、そのRRM測定を構成し得る。
【0043】
ブロック404Aの動作の代替として、無線デバイス12は、TA検証方法がRRM測定に依存し、さらに、無線デバイス12のRRM測定構成がその様な検証をサポートするのに適切ではない(少なくとも必要なレベルの信頼性ではない)との決定に応じてPUR上でアップリンク送信を実行するために格納されたTA値の使用を禁止することができる(ブロック404B)。したがって、ブロック404Aの動作は、測定がTA値の有効性を決定する際の使用に適していることを保証するためにそのRRM測定構成を無線デバイス12が制御するものとして理解され、ブロック404Bの動作は、格納されたTA値の信頼できない検証を回避しながら、より緩和されたRRM測定構成の使用を無線デバイス12に許可するものと理解され得る。
【0044】
図4Bは、無線デバイス12による別の例示的な動作方法を示しており、方法400の一般化として理解され得る。より詳細には、
図4Bは、無線通信ネットワーク10で動作する様に構成された無線デバイス12による動作方法410を示している。方法410は、無線デバイス12によって使用される測定緩和の程度を制限するために、測定緩和の制限を無線デバイス12が決定(ブロック412)することを含む。制限は、無線通信ネットワーク10に対して無線デバイス12によって行われる連続する無線参照信号測定間の間隔を制御する。
【0045】
方法410は、無線信号測定が無線デバイス12の構成されたTA値が有効なままであることを示すかどうかに応じて、無線通信ネットワーク10のPUR上でアップリンク送信を無線デバイス12が実行(ブロック416)することをさらに含む。構成されたTA値は、アップリンク送信のタイミングを制御するために無線デバイス12によって使用され、方法410は、決定された緩和の制限に従って、緩和された測定を無線デバイス12が実行(ブロック414)することを暗黙的に含む、或いは、依存することを含むことが理解される。
【0046】
制限を決定すること(ブロック412)は、例えば、緩和係数の制限を無線デバイス12が決定することを含む。ここで、緩和係数は、無線デバイス12に構成されたDRXサイクルの整数倍であり得る。1例として、緩和係数の制限を決定することは、DRXサイクルの長さの関数として緩和係数の最大許容値を無線デバイス12が制限することを含む。制限はまた、無線デバイス12によって使用されるDRXサイクルの長さの制限として決定され得る。
【0047】
その様な総ての例における"決定"は、少なくとも1つの実装において、無線通信ネットワーク10の無線ネットワークノードによって送信される制御信号を介して制限の表示を無線デバイス12が受信することを含む。すなわち、無線デバイスは、それ自体の計算又は動作ロジックに基づいて制限を"決定"することができる、或いは、使用される制限を示すネットワーク10からのシグナリングを受信することに基づいて制限を"決定"することができる。
【0048】
TA検証に使用される無線信号測定に関しては、1つ又は複数の実施形態では、それらは、緩和測定モードでの動作中に無線デバイス12によって行われる受信信号電力測定を含む。例えば、無線デバイス12は、無線デバイス12のサービングセルである無線通信ネットワーク10のセルで送信された参照信号の受信信号電力を測定する。具体的な例として、無線信号測定は、無線通信ネットワーク10によって構成された無線リソース測定(RRM)である。
【0049】
少なくとも1つの実施形態において、方法410は、無線通信ネットワーク10のサービングセルに関して無線デバイス12によって行われた現在の参照信号受信電力(RSRP)測定値を、構成されたTA値が有効であったときにサービングセルに関して無線デバイス12によって行われた以前のRSRP測定値と比較することに応じて、構成されたTA値が有効のままであるかを無線デバイス12が決定することを含む。
【0050】
方法410はまた、無線デバイス12が無線通信ネットワーク10に関して接続モードで動作している間に、構成されたTA値を無線デバイス12が受信することと、続いて無線デバイス12が接続モードから緩和測定モード移行することと、を含む、或いは、少なくともそれに依存し得る。
【0051】
図5Aは、RNN22又は他のタイプのネットワークノードで実行され得るネットワーク側の方法500を示している。例えば、RAN20又はCN24内の別のノードは、方法500を実行し得る。さらに、方法500は、分散ベースで、例えば、共同で、又は2つ以上のノード間で協調して実行され、その少なくとも一部は、クラウド環境、例えば、関連するRNN22/RAN20から離れたデータ/処理センタに実装され得る。
【0052】
方法500は、無線デバイス12で使用されているRRM測定構成を決定(ブロック502)することを含み、これは、無線デバイス12が"通常"測定モード又は"緩和"測定モードを使用する様に構成されているかどうかの決定を伴い得る。より広義には、ブロック502の動作は、無線デバイス12が、TA検証の実行に使用するために、無線デバイス12に適した測定をもたらす方法でRRM測定を実行する様に構成されているかどうかを、方法500を実行するネットワークノードが決定することとして理解され得る。"適切"とは、例えば、十分に最新かつ/又は十分に正確であることを意味する。
【0053】
方法500は、無線デバイス12のRRM測定構成に応じて、無線デバイス12によって使用されるためのTA検証方法をネットワークノードが決定(ブロック504)することに続く。例えば、無線デバイス12が、TA検証での使用に適した測定値をもたらすと予想されるRRM測定構成を有するとネットワークノードが決定した場合、ネットワークノードは、その様な測定値に依存する検証方法を選択し得る。そうでなければ、ネットワークノードは、その様な測定に依存するTA検証方法を回避することができ、代わりに、その様な測定に依存しないTA検証方法を使用する様に無線デバイス12を構成することを選択する。
【0054】
さらに、方法500は、ネットワークノードが、無線デバイス12に対してTA検証方法を表示する(ブロック506)ことを含む。表示は、RRCシグナリングを介して送信され、選択されたTA検証方法にマッピングされるインデックス又は他の識別子を送信することを含み得る。
【0055】
方法500は、無線デバイス12がネットワーク10内のRRN22に接続するとき、又はより一般的には、無線デバイス12がネットワーク10に接続され、PURが無線デバイス12による使用のために割り当てられるときに実行され得る。これに関して、ネットワークノードは、無線デバイス12がネットワーク10にその構成を示すことに基づいて、又は、無線デバイス12の1つ又は複数の動作条件と、それらの動作条件が、無線デバイス12によって選択されるRRM測定構成をどの様に指定するかをネットワーク10が知っていることに基づいて、無線デバイス12のRRM測定構成を決定し得る。
【0056】
図5Bは、
図3に示されているRNN22等のネットワークノードによる動作方法の別の例示的な実施形態を示している。本方法は、方法500の一般化として、又は、方法500の補完として理解され得る。
【0057】
より詳細には、
図5Bは、無線通信ネットワーク10で動作する様に構成された無線デバイス22による動作方法510を示している。方法510は、無線デバイス12によって使用される測定緩和の程度を制限するために、測定緩和の制限をRNN22が決定(ブロック512)することを含む。制限は、無線通信ネットワーク10に対して無線デバイス12によって行われる連続する無線信号測定間の間隔を制御し、無線通信ネットワーク10のPURでアップリンク送信を実行するための条件としてTA値を検証するために無線デバイスによって使用される。方法510は、無線デバイス12に制限の表示をRNN22が送信することをさらに含む。
【0058】
制限の表示を送信(ブロック512)することは、例えば、無線デバイス12への専用シグナリング、又は、ブロードキャストシグナリングを使用して、無線デバイスのサービングセルである無線通信ネットワーク10のセルを介して表示を送信することを含む。一例として、RNN22は、無線デバイス12に対してサービングノードとして動作し、無線デバイス12が、無線通信ネットワーク10に対して接続モード又はアクティブモードであるときに、無線デバイス12とRNN22との間の無線リンクを介して無線デバイス12に表示を提供する。別の例において、無線デバイス12はアイドルモードで動作し、ブロードキャストシグナリングとしてシグナリングを受信する。
【0059】
少なくとも1つの実施形態において、制限は、緩和測定モード中の無線デバイス12の動作に関連付けられたDRXサイクルの長さの整数倍を提供する緩和係数の許容最大値の制限を含む。その様な実施形態における方法510は、DRXサイクルの長さの関数として制限を決定することを含む。追加的又は代替的に、制限は、緩和測定モード中の無線デバイス12の動作に関連付けられたDRXサイクルの最大長の制限を含む。
【0060】
図3に戻ると、例示的な無線デバイス12は、送信機32及び受信機34を含む無線周波数トランシーバを含む、無線モデム回路又はモジュール等の通信回路30を備える。その様な回路は、無線デバイス12(図示せず)の1つ又は複数のアンテナを介して信号を送受信するための無線フロントエンドと、アナログ及びデジタル信号領域との間の変換のための、アナログデジタル及びデジタルアナログ変換ステージを含み得る。その様な回路は、信号の受信及び送信のためのベースバンド信号処理の少なくとも一部をさらに含み得る、或いは、その様な処理は、固定回路、プログラム的に構成された回路、又は、固定回路とプログラムで構成された回路の混合であり得る図示された処理回路36に包含され得る。
【0061】
1つ又は複数の実施形態における無線デバイス12は、処理回路36と統合されるか又はそれとは別のストレージ38をさらに含む。ストレージ38は、例えば、プログラム実行及びデータ処理のための短期作業メモリを提供する。追加的に、又は、代替的に、ストレージ38は、処理回路36による実行のために、コンピュータプログラム命令40のより長期のストレージを提供し、動作又は構成データ42の様々なアイテムを格納し得る。その結果、ストレージ38は、1つ又は複数のタイプのコンピュータ可読媒体、例えば、DRAM、SRAM、フラッシュ、SSD等を備える。
【0062】
少なくとも1つの実施形態において、ストレージ38は、無線デバイス12の処理回路36によって実行されると、無線デバイス12に、上述した方法400及び/又は方法410を実行させるコンピュータプログラム命令60を格納する。
【0063】
より一般的には、例示的な無線デバイス12は、
図3に示す例示的なネットワーク10等の無線通信ネットワークとの間で信号を送信及び受信する様に構成された通信回路30を含む。例えば、例示的な無線デバイス12は、通信回路30と動作可能に関連付けられる処理回路36を含む。ここで、"動作可能に関連付けられた"とは、処理回路36が、通信回路30を介して、RNN22等の他のエンティティとの間でメッセージ又は他のデータ又はシグナリングを送受信することを意味する。
【0064】
処理回路36は、無線デバイス12によって使用される測定緩和の程度を制限するために、測定緩和の制限を決定する様に構成される。制限は、無線通信ネットワーク10に対して無線デバイス12によって行われる連続する無線信号測定間の間隔を制御する。さらに、処理回路36は、無線信号測定が無線デバイス12の構成されたTA値が有効なままであることを示すかどうかに応じて、無線通信ネットワーク10のPUR上でアップリンク送信を実行する様に構成される。構成されたTA値は、アップリンク送信のタイミングを制御するために処理回路36によって使用される。
【0065】
例示的な実施形態において、処理回路36は、緩和係数の制限として、制限を決定する様に構成され、緩和係数は、無線デバイス12に構成されたDRXサイクルの整数倍である。例えば、処理回路36は、DRXサイクルの長さの関数として緩和係数の制限を決定する様に構成される。別の例として、処理回路36は、無線デバイス12によって使用されるDRXサイクルの長さの制限を決定することによって制限を決定する様に構成される。制限は共同で決定すること、例えば、緩和係数に許可される最大値と許可される最大DRX間隔の両方を制限することができる。
【0066】
1つ以上の実施形態において、処理回路36は、無線通信ネットワーク10のRNN22によって送信される制御シグナリングを介して制限の表示を受信することによって、制限を決定する様に構成される。1つ以上の他の実施形態において、無線デバイス12は、局所的な計算又は決定により制限を決定する。
【0067】
問題の無線信号測定は、例えば、無線デバイス12のサービングセルである無線通信ネットワーク10のセルで送信される参照信号に対して、無線デバイス12によって行われる受信信号電力測定を含む。ここで、サービングセルは、緩和測定モードで動作している間に、無線デバイス12がキャンプオンする、或いは、監視するために選択されたセルであり、無線デバイス12が無線通信ネットワーク10に対してアクティブ又は接続モードにあった間に、無線デバイス12にサービスを提供するために使用された最近のサービングセルであり得る。具体的な例として、無線信号測定は、無線通信ネットワーク10によって構成されたRRMである。
【0068】
"構成されたTA値"に関し、1つ以上の実施形態において、処理回路36は、無線デバイス12が無線通信ネットワーク10に対して接続モードで動作している間に、構成されたTA値を受信する様に構成される。無線デバイス12は、続いて、接続モードから緩和測定モードに移行する。したがって、"構成されたTA値"は、無線通信ネットワーク10によって無線デバイス12に提供される最後の(最新の)TA値であり得る。
【0069】
少なくとも1つの実施形態において、構成されたTA値が有効なままであるかどうかを決定する際に、処理回路36は、無線通信ネットワーク10のサービングセルに対して無線デバイス12によって行われた現在のRSRP測定値を、構成されたTA値が有効であったときにサービングセルに対して無線デバイス12によって行われた以前のRSRP測定値と比較することに応じて、決定を行う様に構成される。ここで、現在のRSRP測定値は、例えば、緩和測定動作に従って無線デバイス12によって行われた最新のRSRP測定値である。
【0070】
図3はまた、送信機52及び受信機54を含む無線周波数トランシーバを含む、無線モデム回路又はモジュール(又はその様なリソースのプール)等の通信回路50を含む例示的なRNN22を示している。その様な回路は、RNN22(図示せず)の1つ又は複数のアンテナを介して信号を送受信するための無線フロントエンドと、アナログとデジタル信号領域との間の変換のための、アナログデジタル及びデジタルアナログ変換ステージを含み得る。その様な回路は、信号の受信及び送信のためのベースバンド信号処理の少なくとも一部をさらに含み得る、或いは、その様な処理は、固定回路、プログラム的に構成された回路、又は、固定回路とプログラムで構成された回路の混合であり得る図示された処理回路56に包含され得る。
【0071】
通信回路50は、他のRNN22及び/又はCN24内の様々なノード等のネットワーク10内の1つ以上の他のノードと通信するための1つ以上のネットワーク(NW)インタフェース55をさらに含み得る。例えば、NWインタフェース55は、適用可能な通信プロトコルに従って、ネットワーク10内の他のノードに通信可能に接続するための、1つ又は複数の有線又は無線インタフェース及び関連するプロトコルプロセッサを備える。
【0072】
1つ又は複数の実施形態におけるRNN22は、処理回路56と統合されるか又はそれとは別のストレージ58をさらに含む。ストレージ58は、例えば、プログラム実行及びデータ処理のための短期作業メモリを提供する。追加的に、又は、代替的に、ストレージ58は、処理回路56による実行のために、コンピュータプログラム命令60のより長期のストレージを提供し、動作又は構成データ62の様々なアイテムを格納し得る。その結果、ストレージ58は、1つ又は複数のタイプのコンピュータ可読媒体、例えば、DRAM、SRAM、フラッシュ、SSD等を備える。
【0073】
少なくとも1つの実施形態において、ストレージ58は、RNN22の処理回路56によって実行されると、RNN22に、上述した方法500及び/又は方法510を実行させるコンピュータプログラム命令60を格納する。
【0074】
より一般的には、RNN22は、
図3に示す無線デバイス12等の無線通信デバイスとの間で信号を送信及び受信する様に構成された通信回路50を含む。さらに、RNN22は、通信回路50と動作可能に関連付けられる処理回路56を含む。
【0075】
処理回路56は、無線デバイス12によって使用される測定緩和の程度を制限するために、測定緩和の制限を決定する様に構成される。制限は、無線通信ネットワーク10に対して無線デバイス12によって行われる連続する無線信号測定間の間隔を制御し、無線通信ネットワーク10のPURでアップリンク送信を実行するための条件としてTA値を検証するために無線デバイスによって使用される。一例として、RNN22は、無線デバイス12がアイドルモードに移行する前にPURを構成し、処理回路56は、無線デバイス12に制限の表示を送信する様にさらに構成される。
【0076】
少なくとも1つの実施形態において、処理回路56は、無線デバイス12のサービングセルである無線通信ネットワーク10のセルを介して制限の表示を送信する様に構成される。例えば、無線ネットワークノード22は、問題のサービングセルを提供するか、さもなければ制御し、無線デバイス12に対してサービングノードとして動作し、専用シグナリング又はブロードキャストシグナリングのいずれかを使用してサービングセル内で表示を送信する。
【0077】
一例として、制限は、緩和測定モードの間に無線デバイス12の動作に関連付けられたDRXサイクルの長さの整数倍を提供するための緩和係数に対して許容される最大値の制限を含み、処理回路56は、DRXサイクルの長さの関数として制限を決定する様に構成されている。別の例において、制限は、DRXサイクルの最大長の制限を含む。
【0078】
特定の実施形態の例を提供するが、企図されるプロセス及び機械(装置)の範囲に制限を課すことなく、無線デバイス12の別の用語として広く理解され得るユーザ装置(UE)の第1の例示的な実施形態を検討する。関与するネットワークは、UEにPURを割り当て、そのアップリンク送信タイミングを調整するために使用するTA値をUEに提供し、UEは、後で、PURでアップリンク送信を実行することを考慮して、そのTA値がまだ有効であるかどうかを決定しなければならない。例えば、UEが接続モードからアイドルモード動作に移行する前にネットワーク10のサービングセル/サービングRNN22のためにUEに提供されるTA値は、UEに格納され、格納されたTA値が有効なままであるとUEが判断することを条件としてPURで送信を実行するために、後でUEによって使用される。
【0079】
この文脈において、UEは、緩和された測定モードに移るための、すなわち、連続する無線信号測定間の間隔を増加させるかどうかを決定するための基準を適合させ得る。ここで、"増加"は、デフォルト又は通常動作を基準とし得る。第1の例において、UEは、サービングセル測定に関して緩和測定モードに遷移し、これは、サービングセルの1つ又は複数の無線信号の測定を緩和することを意味する。第2の例において、UEは、サービングセルに隣接する1つ又は複数の隣接セルに関して緩和された測定モードに遷移する。第3の例において、UEは、サービングセルと隣接セルの両方に対して緩和された測定で動作する。さらに、UEは、サービングセルRSRP変更方法を使用してIDLE状態でTAを検証する様に構成されていると想定される。
【0080】
第1のUEの実施形態の第1態様において、UEは、TA検証を実行するためにサービングセルRSRP変更方法を使用する様に構成されるシナリオで動作し、これは、その検証の信頼性がそのRSRP測定の十分性に依存することを意味する。RSRPを測定するための通常モードで動作している場合、測定値は、格納されているTA値の検証に使用するのに適している。しかしながら、RSPRを測定するための緩和モードで動作している場合、測定値は、格納されているTA値の検証に使用するのに適していない。修飾子として、測定の緩和の程度又は範囲が存在し得る、つまり、ある程度の緩和ではTA検証に適した測定値が得られるが、それ以上の程度(より緩和された)では得られない。
【0081】
したがって、UEは、最初に、通常モードで動作しているか緩和モードで動作しているかを決定する(又は、例えば、RSRP測定間の間隔、その様な測定の精度等に関して、緩和の程度を決定する)。次に、UEは、使用するTA検証方法がUEのRSRP測定値に依存するかどうかを判断する。その場合、かつ、UE測定モードが緩和されている(又は定義された程度又は閾値又は緩和を超えている)場合、UEは、TA値が無効であると自動的に宣言することにより、PURでアップリンク送信を実行するために、格納されたTA値の使用を回避し、さもなければ、新しいTA値を取得するためのアクションを実行するか、アップリンク送信に関してネットワークと調整する。
【0082】
他方、得られた情報が、UEが緩和測定モードにないことを示す場合(又は緩和の程度が許容可能である場合)、UEは、サービングセルRSRP変更方法を使用して受信したTAを検証し、検証の結果に基づいて、TA値を使用してPURでアップリンク送信を実行できるかどうかを決定する。
【0083】
第1のUEの実施形態の第2態様において、UEは、サービングセルに関して緩和された測定モードにあると想定される。UEはさらに、緩和係数(N)に関する情報を取得し、それを使用して、PUR送信のためのサービングセルRSRP変更を使用するTA検証方法を適合させる。より具体的には、Nが特定の閾値(T)より大きい場合、UEは、サービングセルRSRP変更を使用したTA検証を失敗として宣言する。その結果、EDT手順を使用して目的のデータを送信したり、接続状態に遷移するためにランダムアクセスを実行したりし得る。一方、NがT未満の場合、UEは、サービングセルRSRP変更方法を使用して、受信されたTAを検証し得る。
【0084】
ネットワーク側の例示的な実施形態において、ネットワークノードは、UEの測定構成に関する情報(例えば、UEが緩和測定モードを使用しているかどうか)を取得し、その情報に基づいて、PUR送信のためのTA検証方法を選択及びUEを構成する。例えば、ネットワークノードが、UEが緩和測定モードで動作する様に構成されている(又は緩和係数Nがある閾値より大きい動作で)構成されていると判断した場合、ネットワークノードは、UEが使用する、RSRP測定に依存しないTA検証方法を選択する(RSRP測定は前述のRRM測定の1例である)。
【0085】
別の実施形態は、そのサービングセルにおけるPUR送信のためのTA検証方法に関連する情報を取得する無線デバイスに関連し、その情報を使用して、緩和(サービング)セル測定モードに入るための基準を適合させる。
-第3の実施形態の第1態様において、UEがPUR送信のための特定のTA検証方法で構成されていることを取得した情報が示す場合、それは、緩和(サービング)セル測定モードに入るための他の基準に関係なく通常の測定モードのままとなる(すなわち、レガシーシステムの様に各DRサイクルのサービングセルを定期的に測定する)。特定のTA検証方法の例は、サービングセルのRSRP変更に基づく方法である。一方、特定のTA検証方法で構成されていない場合(例えば、サービングセルのRSRP変更に基づく方法では構成されていない場合)、又は、PURで構成されていない場合、UEは既存の基準に基づき緩和測定モードに入ることができる。
-第3の実施形態の第2態様において、UEがPUR送信用の特定のTA検証方法で構成されていることを取得した情報が示している場合、UEは、緩和された測定モードに入ることができるが、1つ以上の構成パラメータの特定のセットを使用する。特定のTA検証方法の例は、サービングセルのRSRP変更に基づく方法である。例えば、UEは、特定の閾値(H)より大きくないサービングセルで測定する緩和係数(N)を使用し得る。したがって、Hは特定のTA検証方法に関連付けられる。パラメータHは、事前定義することも、ネットワークノードで構成することもできる。Hの値は、DRXサイクルにさらに依存し得る。UEがPUR送信用の特定のTA検証方法で構成されていないことを得られた情報が示している場合、従来の様に、つまり、TA検証方法/PUR動作に関連付けられたNの特定の値と共にではなく、緩和測定モードに入り得る。
【0086】
実施形態は、RRC_IDLE状態でPURを使用するために記載されている。ただし、これらは低アクティビティ状態のUEにおけるUE動作に適用できる。低アクティビティ状態の例は、RRC_IDLE、RRC_INACTIVE、セルのグループ内の1つ以上のセルにUEコンテキストが認識されている任意状態等である。
【0087】
注目に値するのは、本明細書で使用される"ネットワークノード"という用語は、UE及び/又は別のネットワークノードと通信する任意のタイプの無線ネットワークノード又は任意のネットワークノードに対応し得ることである。ネットワークノードの例は、NodeB、MeNB、SeNB、MCG又はSCGに属するネットワークノード、基地局(BS)、MSR BSの様なマルチ標準無線(MSR)無線ノード、eNodeB、gNodeB、ネットワークコントローラ、無線ネットワークコントローラ(RNC)、基地局コントローラ(BSC)、中継器、中継器を制御するドナーノード、ベース送受信機局(BTS)、アクセスポイント(AP)、送信ポイント、送信ノード、RRU、RRH、分散アンテナシステム(DAS)のノード、コアネットワークノード(例えば、MSC、MME等)、O&M、OSS、SON、測位ノード(例えば、E-SMLC)、MDT、テスト装置(物理ノード又はソフトウェア)を含み得る。
【0088】
幾つかの実施形態において、制限しない用語ユーザ装置(UE)が使用され、それは、セルラ又は移動通信システムのネットワークノード及び/又は他のUEと通信する任意タイプの無線デバイスを参照する。UEの例は、ターゲットデバイス、デバイス・トゥ・デバイス(D2D)UE、マシンタイプUE若しくはマシン・トゥ・マシン(M2M)通信が可能なUE、PDA、PAD、タブレット、移動端末、スマートフォン、ラップトップエンベディッドイクイップド(LEE)、ラップトップに実装された装置(LME)、USBドングル、ProSeUE、V2V UE、V2XUE等である。
【0089】
実施形態は、LTE、例えば、MTC及びNB-IoTについて説明されている。しかし、企図される技術は、UEが信号(例えば、データ)を受信及び/又は送信する任意のRAT又はマルチRATシステムに適用可能であり、例えば、LTE FDD/TDD、WCDMA(登録商標)/HSPA、GSM/GERAN、Wi-Fi、WLAN、CDMA2000、5G、NR等である。
【0090】
本明細書で使用される"時間リソース"という用語は、時間の長さに関して表される任意のタイプの物理リソース又は無線リソースに対応し得る。タイムリソースの例は、シンボル、ミニスロット、タイムスロット、サブフレーム、無線フレーム、TTI、ショートTTI、インターリーブ時間等である。
【0091】
無線通信ネットワークの第1セル(セル1)によってサービスされるUEを含むシナリオを考える。セル1は、例えば基地局であるネットワークノード(NW1)によって管理、サービス提供、又は、運用される。UEは、特定のセル、例えばセル1に関して特定のカバレッジ拡張(CE)レベルで動作する。UEは、少なくともセル1から信号(例えば、ページング、WUS、NPDCCH、NPDCCH、MPDSCH、PDSCH等)を受信する様に構成される。UEはさらに、セル1及び1つ又は複数の追加のセル、例えば、隣接セルに対して1つ又は複数の信号測定を実行する様に構成され得る。
【0092】
特定のTA検証方法で構成されたときにPUR送信を適応させるためにUEによって実行される例示的な動作ステップは以下のものを含む。
-ステップ1:PUR上でアップリンク送信を実行する際の使用のため、UEに格納されたTA値を検証するためにUEによって使用される特定のTA検証方法に関する情報を取得。
-ステップ2:UEの測定モードに関する情報を取得(例:通常の測定モード、緩和測定モード)。
-ステップ3:得られた測定モード情報に基づいてPUR送信を適応。
これらのステップについて、以下で詳しく説明する。
【0093】
ステップ1
この最初のステップにおいて、UEは、受信したタイミングアドバンス(TA)コマンドを検証するためにUEが使用する必要がある特定のタイプのTA検証方法に関する情報を取得する。通常、この方法はサービングネットワークノードによって構成されるため、このタイプの方法はUEに認識される。TA検証用に構成できる方法の例は以下の通りである。
-サービングセルの変更
-IDLEモードのタイムアライメントタイマ(TAT)
-サービングセル信号(RSRP等)の変更
【0094】
サービングセルの変更に基づくTA検証方法について述べる。UEはアイドル状態においてPURリソースを使用して送信するときに、少なくともそのサービングセルからのTAコマンドの受信以降にサービングセルが変更されていないという条件の下、事前構成されたTA値を使用する。それ以外の場合、古いサービングセルからのTA値は、サービングセルの変更時に無効と見なされる。
【0095】
TATに基づくTA検証方法について以下に述べる。UEは、アイドル状態においてPURで送信するときに、TATがまだ実行中であるという条件の下、事前構成されたTA値、例えば、ネットワークによって以前にUEに提供され、UEに格納されたTA値を使用する。それ以外の場合(TATの有効期限が切れている場合)、TAは無効になる。ここで、UEは、ネットワークからTA値を受信するとタイマを再開し、タイマの満了によりTA値が無効(失効)であると見なすことが理解されよう。
【0096】
サービングセル信号の変更に基づくTA検証方法について以下に述べる。これは、サービングセルの信号強度の最大許容変動(ΔSSmax)に基づく。ΔSSmaxの例は、RSRPの変化(ΔRSRPmax)、経路損失の変化(ΔPLmax)等である。より具体的には、測定された信号強度(SSm)(PL、RSRP、NRSRP等)と、UEによって推定されたセル内の参照信号強度(例えば、SSref)値との差(ΔSS)の大きさが特定の閾値(ΔSSmax)内にある場合、UEは構成されたTAが有効であると想定する。SSrefは、構成された値又は事前定義された値に基づき得る、或いは、サービングセル内でUEによって実行される測定値、例えば、RSRPに基づき得る。UEは、特定の時間インスタンスT1、例えば、サービングセルからTA値を受信したときに、SSrefを取得し得る。UEは、別の時間インスタンスT2、例えば、サービングセルでPURを送信する前にSSmを取得し得る。
【0097】
その様な構成は通常、接続モードで受信されるPUR構成の一部としてUEに提供される。
【0098】
ステップ2
この第2のステップにおいて、UEは、その測定モードに関する情報、すなわち、それが通常測定モード(モードA)であるか、緩和測定モード(モードB)であるかについての情報を取得する。通常、測定モードの選択は、事前定義又は構成され得る一連の基準に基づいて、UEによって自律的に実行される。カテゴリM1/M2のUE又はNB-IoTのUEの場合、緩和サービングセル監視モードに入る基準は、[TS36.133v15.6.0]に従う。
-WUSは、WUS-Config-NB-r15を使用して、サービングNB-IoTセルで構成される。
-サービングセル測定の緩和は、numDRX-CycleRelaxed-r15を使用して、ネットワークによってnとしてシグナリングされる。
-サービングセルSの基準は、少なくとも2dBのマージンに適合される。
-TS36.304 v15.3.0条項5.2.4.12.1の隣接セルの緩和監視基準が満たされる。
【0099】
上記の基準が満たされている場合、UEはモードAからモードBに自律的に切り替え、基準を満たさない場合はその逆になる。一例において、UEは、測定モードの変更についてサービングネットワークノードに通知し得る。この実施形態においては、以下の特徴と共に、モードA(UEにおける"通常測定モード"の例)及びモードB(UEにおける"緩和された測定モード"の例)と呼ばれる少なくとも2つの測定モードが存在することを想定している。
【0100】
緩和測定モードは、参照信号測定要件に関して1つ又は複数の緩和された測定要件によって特徴付けられる。緩和された測定要件の例は、参照測定期間よりも長い測定期間、参照バイアスよりも大きいバイアスを含む測定精度、参照測定精度よりも大きい測定精度等である。例えば、緩和された測定要件では、UEが、無線リンク監視、ハンドオーバ、隣接セル検出、セル再選択等の様々な動作タスクを実行するために、より長い遅延(例えば、特定の閾値よりも大きい)が許可される。緩和測定モードは、カバレッジ拡張動作と低モビリティのサポートで特徴付けられ得る。一例として、参照測定要件は、通常の測定モードに対して定義された要件に対応し得る。
【0101】
一方、通常の測定モードは、参照測定要件に対して厳しい測定要件によって特徴付けられる。幾つかの実装において、より厳しい測定要件は、参照測定要件、例えば、通常測定モード用に定義されたものに対応し得る。より厳しい測定要件の例は、参照測定期間よりも短い測定期間、基準バイアスよりも小さいバイアスを含む測定精度等である。例えば、より厳しい測定要件では、UEは、緩和測定モードと比較して、様々な動作タスクをより短い時間で実行することが要求され得る。さらに、通常の測定モードは、CEレベル0、通常のカバレッジ、CEModeA等の良好な無線状態で特徴付けられ、この場合、UEはより高い速度をサポートできる。
【0102】
UEが緩和測定モード(モードB)にある場合、UEは、緩和に関する情報をさらに取得し得る。その様な情報の例は、
-緩和係数、つまり、参照モードと比較して、UEが測定を緩和できる量。例えば、係数Nは、UEが総てのDRXサイクルではなく、各N番目のDRXサイクルの測定が可能であることを意味し、Nの具体例は4、6、8等である。
-緩和の期間、つまり、基準が満たされたときにUEが緩和された測定モードにとどまる時間。例えば、時間期間T0
【0103】
測定モードの実際の切り替えはUEによって実行されるため、UEの現在の測定のタイプは、UEに認識されている。
【0104】
ステップ3
この第3のステップにおいて、UEは、特定のタイプのTA検証方法で構成されたときに、PUR送信を適応させるために前のステップで得られた情報を使用する。
【0105】
実施形態の一態様において、取得された情報が、UEが特定のTA検証方法(例えば、TAを検証するためにサービングセルRSRP変更を使用する方法)で構成されていることを示し、取得された情報が、UEが緩和測定モードであることをさらに示す場合、UEは次のアクションのいずれかを実行する。
-意図したPUR送信の放棄。
-相対的な測定値の変化がシグナリングされた閾値内にあるかどうかに関係なく、TA検証方法の結果を失敗として宣言。
-構成されたTA検証方法を使用してTA検証を実行できないことをサービングネットワークノードに通知。
-接続モードに切り替えて、新しいTA値の更新/取得。
-EDTを使用した送信、接続状態での送信等の、目的のデータ送信を実行するためにレガシー手順へフォールバック。
-少なくとも一定期間又はUEが通常の測定モードに戻るまで、PUR送信の一時停止又は延期。
【0106】
実施形態の別の態様において、取得された情報が、UEが特定のTA検証方法(例えば、TAを検証するためにサービングセルRSRP変更を使用する方法)で構成されていることを示し、取得された情報が、UEが緩和測定モードであることをさらに示す場合、UEはさらに、PUR送信を適応させるための緩和係数に関する情報をチェックする。UEは、ネットワークノードによってシグナリングされ得る。或いは、事前定義され得る緩和係数(N)を特定の閾値(T)と比較する。この比較に基づいて、UEは、TA検証の結果に拘わらずPUR送信を許可するか禁止するかを決定する。
【0107】
一例において、N=8及びT=4であると想定され、N>Tであるため、UEは、(恐らく)8番目のDRXサイクルごとに測定を許可され、したがって、TA検証に使用される測定値はかなり古い可能性があり、UEに格納されているTA値を検証するためには信頼性が無いるため、サービングセルRSRPを使用するTA検証方法を失敗として宣言する。UEはさらに、例えば、PUR送信を放棄又は遅延等の上記のアクションのいずれかを実行し得る。
【0108】
別の例では、N=4及びT=4であると想定され、N≦Tであるため、UEはかなり頻繁に測定することを要求され、したがって検証プロセスで使用される最新の利用可能な測定値が有効である可能性があるため、サービングセルRSRP変更を使用したTA検証方法の結果に基づいてPUR送信を実行する。
【0109】
別の企図される実施形態は、このネットワーク側の方法を実行するネットワークノードと共にUEによって使用されるTA検証方法を選択する方法を含む。このさらなるネットワークノードの実施形態に含まれるステップは、以下の様に要約することができる。
ステップ1:UEの測定モードに関する情報を取得(例:通常測定モード、緩和測定モード)。
ステップ2:UEの測定モードに関する得られた情報に基づいてTA検証方法を選択。
ステップ3:PUR動作のために選択したTA検証方法でUEを構成。
これらのステップの詳細を以下に述べる。
【0110】
ステップ1
この最初のステップに含まれるステップは、前に詳細を述べたネットワークノードの動作方法のステップ2で説明したステップと同様である。
【0111】
ステップ2
このステップにおいて、ネットワークノードはPUR動作のために複数のTA検証方法から少なくとも1つを選択する。選択プロセスにおいて、ネットワークノードはRRM測定に依存するTA検証方法(絶対RSRP測定、相対RSRP測定、絶対RSRQ測定等)を除外する必要がある。
【0112】
1つの特定の例において、ネットワークノードは、UEが緩和測定モード(又は参照モードより緩和された任意のモード)にあることを前のステップで得られた情報が示すとき、信号測定に基づくTA検証方法(例えば、サービングセルRSRP変更に基づくもの)を選択してはならない。UEが緩和測定モードの場合、UEは測定を頻繁に実行しない可能性があるため、受信したTAの検証に使用される測定値は古い可能性があり、その結果、誤った評価結果が生じ得る。ネットワークノードは、代わりに、信号測定を必要としない他のTA検証方法のいずれかを選択し得る。その様な情報の例は、
-受信したTAに関連付けられたTATタイマの構成。
-セル内で常に有効になるTAを構成。
-サービングセルの変更(例:サービングセルから受信したTAは、そのサービングセルが変更された後は無効になり、それ以外の場合、TAは有効なままである。)。
-RRM測定に依存しない任意の他の基準に基づいて受信したTAを検証。
【0113】
ステップ3
この第3ステップにおいて、ネットワークノードはPUR動作のために選択したTA検証方法でUEを構成する。その様な構成は、RRC_CONNECTED状態の専用シグナリングを使用するか、任意のブロードキャストシグナリングを使用して行われ得る。
【0114】
このネットワークノードの実施形態のさらに別の態様において、UEは、ネットワークノードによって、UEが緩和監視モードにあるときにTAを検証するためにUEに適用可能なTA検証方法のセットで構成され得る。TA検証方法のセットの例は、セクション5.3のステップ2で前述したものと同じである。緩和測定モードに入ると、UEは、事構成定されたTA検証方法のセットの中のTA検証方法の1つを自律的に選択し、PUR送信のためのTA検証に選択された方法を使用する。緩和測定モードにおいて、UEは、事前構成されたTA検証方法のセット以外の方法を適用してはならない。
【0115】
UEで企図される別の動作方法は、UEがその測定モードを選択又は適合させることを含む。この変形方法に含まれるステップは、UEについて以下の様に要約することができる。
ステップ1:PURの特定のTA検証方法に関する情報を取得。
ステップ2:得られたTA検証方法のタイプに関する情報に基づいて測定モードを選択。
ステップ3:1つ以上の測定を実行するために選択した測定モードを使用。
これらのステップの詳細を以下に述べる。
【0116】
ステップ1
この最初のステップにおいて、UEは、受信したタイミングアドバンス(TA)コマンドを検証するためにUEが使用する必要がある特定のタイプのTA検証方法に関する情報を取得する。通常、この方法はサービングネットワークノードによって構成されるため、方法のこのタイプはUEにとって既知である。TA検証用に構成され得る方法の例は次の以下の通りである。
-サービングセルの変更。
-IDLEモードのタイムアライメントタイマ(TAT)。
-サービングセルRSRPの変更。
【0117】
その様な構成は通常、UEが接続モードの間にネットワークから受信されるPUR構成の一部としてUEに提供される。
【0118】
ステップ2
この第2ステップにおいて、UEは、前のステップ(ステップ1)でUEにより構成されたTA検証方法のタイプに基づいて、複数の測定モードから少なくとも1つを選択する。
【0119】
サービングセル測定変更(RSRP、RSRQ、Es/IoT、SINR、SNR等)を使用したPUR送信用の特定のTA検証方法でUEが構成されている場合、UEは、測定モードB(緩和測定モードとも呼ばれる)に入る基準が満たされているかどうかに拘わらず、測定モードA(通常測定モードとも呼ばれる)のままとなる。言い換えると、特定のタイプのTA検証方法で構成されている場合、UEは緩和測定モードに入ることができない。
【0120】
PUR送信機会が到着したときに事前構成又は受信TA値を検証する必要があるUEの場合、最初に、UEは、参照値に対するサービングセルRSRP変化(例えば、ΔRSRP)の大きさを決定し、変化の大きさが、関係する無線ネットワークノード(eNodeB等)からシグナリングされたRSRP閾値よりも小さい場合、つまりΔRSRP≦Δmax-RSRPの場合にのみ送信が行われることを保証する必要がある。UEの電力消費を考慮すると、UEがPURの目的で追加のRRM測定を実行することは期待されない。代わりに、
図6に示す様に、UEで利用可能な最新の測定値を使用して、相対変化ΔRSRPを導出する。例Aにおいて、UEは、PUR送信機会に関連付けられた最新のRRM測定値(2番目の測定値)と、TAが受信された時刻に最も近いRRM測定値(1番目の測定値)を使用する。例Bでは、測定機会とPUR送信の機会が一致していると想定される。
【0121】
図6に関する考察として、UEはTA検証目的で追加のサービングセル測定を実行することは期待されていないことに注意されたい。
【0122】
同じUEが緩和サービングセル監視をサポートし得る。緩和サービングセル監視により、UEはモードAの様に総てのDRXサイクルではなく、N番目毎のDRXサイクルを測定でき、Nは緩和係数を示す単一のパラメータである。TA検証に使用される最新の測定値は古くなっている可能性があり、PUR構成又はPUR送信機会と密接に関連せず、誤ったTA検証結果につながる可能性があるため、緩和されたサービングセル監視は、サービングセルRSRP変更方法を使用したTA検証方法の信頼性に悪影響を与える可能性があることに注意することが重要である。
図7を参照のこと。
【0123】
したがって、サービングセルRSRP変更方式を使用するTA検証方法で構成されたUEは、他の緩和監視基準が満たされているかどうかに拘わらず、モードB、つまり緩和サービングセル監視モードに入ることを許可されるべきではない。代わりに、UEは、モードBの要件と比較してより厳しい測定要件を特徴とするモードAに留まる。
【0124】
幾つかの実装において、より厳しい測定要件は、参照測定要件、例えば、通常測定モード用に定義されたものに対応し得る。より厳しい測定要件の例は、参照測定期間よりも短い測定期間、基準バイアスよりも小さいバイアスを含む測定精度等である。例えば、より厳しい測定要件において、UEは、緩和測定モードと比較して、様々な動作タスクをより短い時間で実行することが要求され得る。
【0125】
UEが特定のタイプのTA検証方法(例えば、サービングセルRRM測定変更に基づく方法)で構成されていない場合、UEは関連する基準に基づいて測定モードB(ModeB)に入ることができる。例えば、関連する3GGPP技術仕様に関して、緩和測定モードの使用は、次の基準に基づいてトリガ又は実行され得る。
-WUSは、WUS-Config-NB-r15を使用して、サービングNB-IoTセルで構成される。
-サービングセル測定緩和は、numDRX-CycleRelaxed-r15を使用して、ネットワークによってnとしてシグナリングされる。
-サービングセルSの基準は、少なくとも2dBのマージンに適合される。
-TS36.304 v15.3.0条項5.2.4.12.1の隣接セルの緩和監視基準が満たされる。
3GPP TS36.331 v15.6.0と、3GPP TS36.304v15.3.0と、3GPPTS36.133v15.6.0と、を参照のこと。
【0126】
モードBは、参照信号測定要件に対して1つ又は複数の緩和された測定要件によって特徴付けられる。緩和された測定要件の例は、参照測定期間よりも長い測定期間、参照バイアスよりも大きいバイアスを含む測定精度、参照測定精度よりも大きい測定精度等である。例えば、緩和された測定要件では、UEが、無線リンク監視、ハンドオーバ、隣接セル検出、セル再選択等の様々な動作タスクを実行するために、より長い遅延(例えば、特定の閾値よりも大きい)が許可される。緩和された測定モードは、カバレッジ拡張動作と低モビリティのサポートで特徴付けられ得る。一例として、参照測定要件は、通常測定モードに対して定義された要件に対応し得る。
【0127】
このUE実施形態のさらに別の態様において、UEが特定のタイプのTA検証方法で構成されているが、1つ又は複数の緩和構成パラメータの特定のセットで構成されている場合、UEは緩和測定モードに入ることができる。一例として、UEは、特定のTA検証方法で構成されているが、緩和測定モードで動作しているときに緩和係数(N)を制限することができる。Nの値を制限すると(例えば、N<T)、UEは、Nの値が大きい場合と比較して、かなり頻繁に測定する必要があり、これにより、使用される測定値が新しく、有効である可能性が高くなるため、TA検証方法が改善される。1つの特定の例において、N=4及びT=6である。この場合、UEはN<=Tの場合にのみ緩和測定モードに入ることができ、それ以外の場合は緩和測定モードに入ることができない。
【0128】
ステップ3
この3番目のステップにおいて、UEは選択された測定モード(モードA又はモードB)を使用して1つ以上の測定を実行する。UEはさらに、1つ又は複数の動作タスクを実行するために、実行した測定の結果を使用し得る。測定の例は、NRSRP、NRSRQ、SINR、パス損失等である。その様なタスクの例は、電力制御、ネットワークノードへの結果報告、ランダムアクセス手順等である。
【0129】
さらなる例として、
図8は、特定の実施形態による方法800を示している。方法800は、PUR上でアップリンク送信を実行する際に使用するため、UEに構成されたTA値を検証するためにUEによって使用される方法をUEが判定(ブロック802)することを含む。つまり、以前に、UEはRNNからTA値を受信し、UEは、RNNへのアップリンク送信を実行するため、構成されたTA値が、アップリンク送信タイミングを制御する際に使用するためにまだ有効であるかどうかを後で判定しなければならない。したがって、802での動作は、構成されたTA値の後の検証で実行する方法をUEが決定することとして理解され得る。実施形態の一例において、UEは、RNNからの構成シグナリングの受信/処理に基づいて検証方法を"決定"し、そのシグナリングは、UEによって使用される検証方法を設定/示す。
【0130】
TA検証に使用することになっている検証方法がUEによって行われたRRM測定に依存することをUEが知ると、UEは幾つかの選択肢を有する。ブロックW104に見られる様に、UEは、RRM測定の実行に関して通常の動作を実行し、RRM測定がTA検証で使用するのに十分な信頼性があるかどうかに応じてPUR送信のパフォーマンスを制御する。つまり、UEは、RRM測定結果がTA検証で使用するのに十分な信頼性があるかどうかを気にすることなく、緩和された測定モードに入るか、特定の条件又は大規模な動作シナリオを可能にする様に設計された測定緩和の程度を可能にする。
【0131】
次に、UEがPUR送信を実行する必要があるか、実行することを決定すると、TA検証に十分な信頼性がないRRM測定値を持つ可能性に直面する。もちろん、UEは、十分に信頼できるRRM測定をもたらす通常の又はより厳密な測定モードで動作している可能性があり、その場合、UEは、構成されたTA検証方法において最新の測定値を使用する。ただし、UEが最新の測定値の信頼性が低すぎる(例えば、古すぎる、精度が不十分)方法でRRM測定を実行している場合は、それに応じてPUR送信のパフォーマンスを制御する。例えば、UEは送信の実行をスキップ/回避し得る。もちろん、UEは、例えば、EDT送信を行うことによって、又は、RNNに再接続することによって、別のタイプの送信を使用し得る。別の例において、UEは、PUR送信を実行する前に、関連するRNNから新しいTA値を取得する。
【0132】
別の選択として、ブロック804は、UEが関連するPURでアップリンク送信を実行することを決定した、又は、実行する必要がある後の任意の時点でUEが十分に信頼できると見なされる測定値を有することを確実にするため、UEがRRM測定のパフォーマンスを制御(又は、少なくともその様な測定の関連するサブセットを制御)できることを表している。
【0133】
簡単に言えば、
図8は、UEのRRM測定値に依存する格納されたTA値に関連付けられたPURでアップリンク送信を実行する際に使用する格納されたTA値を検証するためにUEにより使用される方法を判定する際、UEが2つの選択肢を有することを示している。(1)UEの大規模な動作条件に適用可能なRRM測定構成を使用し、そのRRM構成が十分に信頼できる測定を提供しない場合は、想定されるPUR送信時の結果を処理する。(2)UEが十分な信頼性のRRM測定値を提供するRRM測定構成を使用することを保証するために、そのRRM構成を制御する(例えば、RRM測定の通常の制御をオーバーライドする)。
【0134】
信頼性の低いRRM測定値を持つことの"結果の処理"には、例えば、UEがPUR送信をスキップすること、PUR送信を実行する前に新しいTA値を取得すること等が含まれる。繰り返すが、PUR送信をスキップすることは、UEが別のタイプのアップリンク送信は実行しないことを必ずしも意味しない。
【0135】
図9は、他の特定の実施形態による方法900を示している。方法900は、LTEのeNB又は5G/NRのgNB等のネットワークノードが、UEのRRM測定構成を決定する、例えば、UEが通常のRRM測定モードで動作する様に構成されているか、緩和されたRRMで動作する様に構成されているかを決定する、或いは、UEで使用する緩和の程度又は範囲を決定(ブロック902)する、ことを含む。ネットワークノードは、UEから直接的又は間接的に表示を受信することに基づいてUEの測定構成を決定することができる、或いは、他の情報、例えば、UEのDRX/非DRX構成から測定構成を推測することができる。
【0136】
ブロック904において、ネットワークノードは、UEの測定構成に依存して、TA検証方法を決定する。例えば、UEによるRRM測定に依存しない1つ以上のTA検証方法と、UEによるRRM測定に依存する1つ以上のTA検証方法があると仮定する。その様な場合、図示された方法の1つの実装において、ネットワークノードは、UEのRRM測定構成がRRM測定に依存する、TA検証方法に適していないものとの決定に応答して、UEのRRM測定に依存しないTA検証方法の1つを選択する様に構成される。
【0137】
一例において、ネットワークノードは、特定の測定モード(例えば、UEによるRRM測定の定義された緩和測定モード)を不適切であると見なす様にプログラム又は構成される。又は、ネットワークノードは、UEでのRRM測定がUEによるTA検証での使用に不適切である閾値に対応する測定緩和の程度を考慮する様に構成され得る。例えば、ネットワークノードは、UEのRRM測定構成に対して定義されたRRM測定の周期性又は精度を考慮し、例えば、UEが、TA検証のためにそれらの測定値を使用することを可能にするのに十分な頻度又は十分な精度で測定値を取得するかどうかを評価し得る。
【0138】
ネットワークノードは、UEによって使用されるTA検証方法を決定すると、選択された方法をUEに示す(ブロック906)。ネットワークノードがUEに接続された無線ネットワークノードである場合、ネットワークノードはUEに直接指示を送信する。ネットワークノードがコアネットワーク内にある、或いは、UEとエアインターフェースをアンカリングしていない場合、表示は、例えば、1つ又は複数の他のネットワークノードを介して間接的に送信される。
【0139】
上記の装置は、任意の機能的手段、モジュール、ユニット又は回路を実装することによって、本明細書の方法及び任意の他の処理を実行できることに留意されたい。一実施形態において、例えば、装置は、方法の図に示されるステップを実行する様に構成されたそれぞれの回路又は回路を備える。この点、回路は、特定の機能処理を実行する専用回路、及び/又は、メモリと接続される1つ以上のプロセッサとを含み得る。例えば、回路は、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラと、デジタル信号プロセッサ(DSP)と、特定目的のデジタル論理回路等を含み得る他のデジタルハードウェアを含み得る。処理回路は、メモリに格納されたプログラムコードを実行する様に構成され、メモリは、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光ストレージデバイス等の1つ以上のタイプのメモリを含み得る。メモリに格納されたプログラムコードは、1以上の通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するプログラム命令と、幾つかの実施形態においては、本明細書に記載された技術の一つ以上を実行するためのプログラム命令を含む。メモリを使用する実施形態において、メモリは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、本明細書に記載の技術を実行するプログラムコードを格納する。
【0140】
例えば、
図10は、1つ以上の実施形態に従って実装された無線デバイス1000を示している。無線デバイス1000は、前述の無線デバイス12又は別の無線通信装置であり得る。図示する様に、無線通信デバイス1000は、処理回路1010と通信回路1020と、を含む。通信回路1020(例えば、無線回路)は、例えば、任意の通信技術により、1つ以上の他のノードと情報の送信及び/又は受信を行う様に構成される。その様な通信は、無線デバイス1000の内部又は外部のいずれかにある1つ以上のアンテナを介して生じ得る。処理回路1010は、例えば、メモリ1030に格納された命令を実行することによって、上述した処理を実行する様に構成される。この点、処理回路1010は、ある機能手段、ユニット、又は、モジュールを実装し得る。
【0141】
図11は、1つ以上の実施形態によって実装されたネットワークノード1100を示している。ネットワークノード1100は、以前に詳細に説明されたRNN22又は他の任意のタイプのネットワークノードであり得る。図示する様に、ネットワークノード1100は、処理回路1110と通信回路1120と、を含む。通信回路1120は、例えば、任意の通信技術により、1つ以上の他のノードと情報の送信及び/又は受信を行う様に構成される。処理回路1110は、例えば、メモリ1130に格納された命令を実行することによって、上述した処理を実行する様に構成される。この点、処理回路1110は、ある機能手段、ユニット、又は、モジュールを実装し得る。
【0142】
当業者はまた、本明細書の実施形態が対応するコンピュータプログラムをさらに含むことを理解するであろう。
【0143】
コンピュータプログラムは、装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、装置に上記のそれぞれの処理のいずれかを実行させる命令を含む。この点に関するコンピュータプログラムは、上記の手段又はユニットに対応する1つ又は複数のコードモジュールを含み得る。
【0144】
実施形態は、その様なコンピュータプログラムを含むキャリアをさらに含む。このキャリアは、電気信号、光信号、無線信号又はコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つを含み得る。
【0145】
これに関して、本明細書の実施形態はまた、非一時的なコンピュータ可読(記憶又は記録)媒体に記憶され、装置のプロセッサによって実行されると、装置を上記の様に実行させる命令を含むコンピュータプログラム製品を含む。
【0146】
実施形態は、コンピュータプログラム製品がコンピューティングデバイスによって実行されるときに、本明細書の実施形態のいずれかのステップを実行するためのプログラムコード部分を含むコンピュータプログラム製品をさらに含む。このコンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読記録媒体に保存することができる。
【0147】
次に、追加の実施形態について説明する。これらの実施形態の少なくとも幾つかは、例示の目的で特定のコンテキスト及び/又は無線ネットワークタイプに適用可能であると説明され得るが、実施形態は、明示的に説明されていない他のコンテキスト及び/又は無線ネットワークタイプにも同様に適用可能である。
【0148】
開示される主題は、任意の適切なコンポーネントを使用する任意の適切なシステムとして実現され得るが、開示する実施形態は、
図12に示す例示的な無線ネットワーク等の、無線ネットワークに関連して説明される。図示のネットワークは、例えば、前述のネットワーク10のより詳細な描写を含むか、さらなる実施形態によるさらに別のネットワークを含む。簡略化のため、
図12の無線ネットワークは、ネットワーク1206と、ネットワークノード1260及び1260bと、WD1210、1210b、及び1210cと、のみを示している。実際には、無線ネットワークは、無線デバイス間、無線デバイスと、固定電話、サービスプロバイダ又は任意の他のネットワークノード若しくはエンドデバイス等の別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに適した任意の追加要素をさらに含み得る。図示するコンポーネントの内、ネットワークノード1260及び無線デバイス1210は、追加の詳細と共に示されている。無線ネットワークは、1つ以上の無線デバイスに通信及び他のタイプのサービスを提供して、無線ネットワークによって提供される、或いは、無線ネットワークを介して提供されるサービスへの無線デバイスのアクセス及び/又は使用を容易にする。
【0149】
無線ネットワークは、任意のタイプの通信、電気通信、データ、セルラ及び/又は無線ネットワーク若しくは他の同様のタイプのシステムを含む、及び/又は、インタフェースし得る。幾つかの実施形態において、無線ネットワークは、特定の標準又は他のタイプの事前定義されたルール又は手順に従って動作する様に構成され得る。この様に、無線ネットワークの特定の実施形態は、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)、狭帯域インターネットオブシングス(NB-IоT)及び/又は、他の適切な2G、3G、4G又は5Gの様な通信規格、IEEE802.11標準等の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、及び/又は、WiMax(WorldwideInteroperabilityforMicrowaveAccess)、ブルートゥース(登録商標)、Z-Wave、及び/又は、ZigBee等のその他の適切なワイヤレス通信規格を実装し得る。
【0150】
ネットワーク1206は、1つ以上のバックホールネットワークと、コアネットワークと、IPネットワークと、公衆交換電話網(PSTN)と、パケットデータネットワークと、光ネットワークと、広域ネットワーク(WAN)と、ローカルエリアネットワーク(LAN)と、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)と、有線ネットワークと、無線ネットワークと、メトロポリタンエリアネットワークと、デバイス間の通信を可能にするその他のネットワークと、の1つ以上を含み得る。
【0151】
ネットワークノード1260及びWD1210は、以下でより詳細に説明される様々なコンポーネントを含む。これらのコンポーネントは連携して、無線ネットワークで無線接続を提供する等、ネットワークノード及び/又は無線デバイス機能を提供する。異なる実施形態において、無線ネットワークは、任意の数の有線又は無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、中継局、及び/又は、有線若しくは無線接続を介してデータ及び/又はシグナルの通信を促進又は参加し得る任意の他のコンポーネント又はシステムを含み得る。
【0152】
本明細書で使用される場合、ネットワークノードは、無線デバイスと直接又は間接的に通信する、及び/又は、無線ネットワーク内の他のネットワークノード若しくは機器と通信して、無線デバイスの無線アクセスを可能にする、及び/又は、提供できる、及び/又は、無線ネットワークにおいて他の機能(例えば、管理)を実行する様に構成、配置及び/又は動作可能な装置を指す。ネットワークノードの例は、アクセスポイント(AP)(例えば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(例えば、無線基地局、ノードB、発展型ノードB(eNB)及びNRのノードB(gNBs))を含むが、これらに限定されない。基地局は、提供するカバレッジの量(又は、言い方を変えると、それらの送信電力レベル)に基づいて分類され、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局又はマクロ基地局として参照され得る。基地局は、中継ノード又は中継を制御する中継ドナーノードであり得る。ネットワークノードは、集中型デジタルユニット及び/又はリモート無線ユニット(RRU)(リモート無線ヘッド(RRH)とも呼ばれ得る)等の分散型無線基地局の1つ以上(又は総て)の部分を含み得る。その様なリモート無線ユニットは、アンテナ統合無線機としてアンテナと統合されてもされなくても良い。分散型無線基地局の一部は、分散型アンテナシステム(DAS)のノードとも呼ばれ得る。ネットワークノードのさらに他の例には、MSR BS等のマルチスタンダード無線(MSR)機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)又は基地局コントローラ(BSC)等のネットワークコントローラ、基地トランシーバ局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト調整エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(MSC、MME等)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、ポジショニングノード(E-SMLC等)及び/又はMDT等を含む。別の例として、ネットワークノードは、以下でより詳細に説明される様に、仮想ネットワークノードであり得る。しかしながら、より一般的には、ネットワークノードは、無線デバイスに無線ネットワークへのアクセスを可能にする、及び/又は、提供するか、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを提供することができる、構成、配置、及び/又は動作可能な任意の適切なデバイス(又はデバイスのグループ)を表し得る。
【0153】
図12において、ネットワークノード1260は、処理回路1270、デバイス可読媒体1280、インタフェース1290、補助機器1284、電源1286、電力回路1287及びアンテナ1262を含む。
図12の例示的な無線ネットワークに示されるネットワークノード1260は、ハードウェアコンポーネントの図示された組み合わせを含むデバイスを表し得るが、他の実施形態は、コンポーネントの異なる組み合わせを有するネットワークノードを含み得る。ネットワークノードは、本明細書で開示されるタスク、特徴、機能及び方法を実行するために必要なハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の適切な組み合わせを備えることを理解されたい。さらに、ネットワークノード1260のコンポーネントは、より大きなボックス内に配置される単一のボックスとして示されるか、又は、複数のボックス内にネストされるが、実際には、ネットワークノードは、単一の図示されたコンポーネントを構成する複数の異なる物理コンポーネントを含み得る(例えば、デバイス読み取り可能媒体1280は、複数の別個のハードドライブと複数のRAMモジュールを含み得る)。
【0154】
同様に、ネットワークノード1260は、それぞれが独自のコンポーネントを有し得る、複数の物理的に別個のコンポーネントから構成され得る(例えば、ノードBコンポーネントとRNCコンポーネント、又は、BTSコンポーネントとBSCコンポーネント等)。ネットワークノード1260が複数の別個のコンポーネント(例えば、BTSとBSCコンポーネント)を含む特定のシナリオでは、別個のコンポーネントの1つ又は複数は、幾つかのネットワークノード間で共有され得る。例えば、単一のRNCが複数のノードBを制御し得る。その様なシナリオでは、一意のノードBとRNCの各ペアは、場合によっては単一の個別のネットワークノードと見なされる。幾つかの実施形態において、ネットワークノード1260は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートする様に構成され得る。その様な実施形態において、幾つかのコンポーネントは複製され(例えば、異なるRATのための別個のデバイス可読媒体1280)、幾つかの構成要素は再利用され得る(例えば、同じアンテナ1262がRATによって共有され得る)。ネットワークノード1260はまた、例えば、GSM、WCDMA(登録商標)、LTE、NR、WiFi又はブルートゥース(登録商標)無線技術等、ネットワークノード1260に統合された異なる無線技術のための様々な図示されたコンポーネントの複数のセットを含み得る。これらの無線技術は、ネットワークノード1260内の同じ又は異なるチップ又はチップのセットと、他のコンポーネントに統合され得る。
【0155】
処理回路1270は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される任意の決定、計算又は同様の動作(例えば、特定の取得動作)を実行する様に構成される。処理回路1270によって実行されるこれらの動作は、例えば、取得した情報を他の情報に変換する、取得した情報又は変換した情報をネットワークノードに格納された情報と比較する、及び/又は、得られた情報又は変換された情報に基づいて、1つ以上の動作を実行し、その処理の結果として決定することにより、処理回路1270によって取得された情報を処理することを含み得る。
【0156】
処理回路1270は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は、他の任意の適切なコンピューティングデバイス、リソース若しくは単独で、又はデバイス可読媒体1280、ネットワークノード1260機能等の他のネットワークノード1260コンポーネントと組み合わせて提供する様に動作可能なハードウェア、ソフトウェア及び/又はエンコードされたロジックの1つ以上の組み合わせを含み得る。例えば、処理回路1270は、デバイス可読媒体1280又は処理回路1270内のメモリに格納された命令を実行し得る。その様な機能は、本明細書で論じられる様々な無線機能、特徴又は利益のいずれかを提供することを含み得る。幾つかの実施形態において、処理回路1270は、システムオンチップ(SOC)を含み得る。
【0157】
幾つかの実施形態において、処理回路1270は、無線周波数(RF)トランシーバ回路1272及びベースバンド処理回路1274のうちの1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態において、無線周波数(RF)トランシーバ回路1272及びベースバンド処理回路1274は、別個のチップ(又はチップのセット)、ボード、又は無線ユニット及びデジタルユニット等のユニット上にあり得る。代替の実施形態において、RFトランシーバ回路1272及びベースバンド処理回路1274の一部又は総ては、同じチップ若しくはチップセット、ボード又はユニット上にあり得る。
【0158】
特定の実施形態において、ネットワークノード、基地局、eNB又は他のその様なネットワークデバイスによって提供されるものとして本明細書で説明される機能の一部又は総ては、デバイス可読媒体1280又は処理回路1270内のメモリに格納された命令を実行する処理回路1270によって実行され得る。代替の実施形態において、機能の一部又は総ては、配線等の方法で、別個又は個別のデバイス可読媒体に格納された命令を実行することなく、処理回路1270によって提供され得る。これらの実施形態のいずれにおいても、デバイス可読記憶媒体に格納された命令を実行するかどうかにかかわらず、処理回路1270は、説明した機能を実行する様に構成することができる。その様な機能によって提供される利点は、処理回路網1270単独又はネットワークノード1260の他のコンポーネントに限定されず、全体としてネットワークノード1260によって、及び/又は一般にエンドユーザ及びワイヤレスネットワークによって享受される。
【0159】
デバイス可読媒体1280は、永続的ストレージ、ソリッドステートメモリ、リモートマウントされたメモリ、磁気媒体、光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(ハードディスク等)、リムーバブル記憶媒体(フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)等)、及び/又は、処理回路1270によって使用され得る情報、データ及び/又は命令を記憶する、その他の揮発性若しくは不揮発性、非一時的なデバイス可読及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含むがこれらに限定されない。デバイス可読媒体1280は、コンピュータプログラムや、ソフトウェアや、ロジック、ルール、コード、テーブル等の1つ以上を含むアプリケーションや、処理回路1270によって実行可能であり、ネットワークノード1260によって利用される他の命令を含む、任意の適切な命令、データ又は情報を格納し得る。デバイス可読媒体1280は、処理回路1270によって行われた任意の計算及び/又はインタフェース1290を介して受信された任意のデータを格納するために使用され得る。幾つかの実施形態において、処理回路1270及びデバイス可読媒体1280は、統合されていると見なすことができる。
【0160】
インタフェース1290は、ネットワークノード1260、ネットワーク1206、及び/又は無線デバイス1210間のシグナリング及び/又はデータの有線又は無線通信で使用される。図示する様に、インタフェース1290は、例えば、有線接続を介してネットワーク1206との間でデータを送受信するためのポート/端子1294を備える。インタフェース1290は、アンテナ1262に接続され、特定の実施形態においてアンテナ1662の一部であり得る無線フロントエンド回路1292も含む。無線フロントエンド回路1292は、フィルタ1298及び増幅器1296を備える。無線フロントエンド回路1292は、アンテナ1262及び処理回路1270に接続され得る。無線フロントエンド回路は、アンテナ1262と処理回路1270との間で通信される信号を調整する様に構成され得る。無線フロントエンド回路1292は、無線接続を介して他のネットワークノード又は無線デバイスに送出されるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路1292は、フィルタ1298及び/又は増幅器1296の組み合わせを使用して、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号にデジタルデータを変換し得る。そして、無線信号は、アンテナ1262を介して送信され得る。同様に、データを受信する際、アンテナ1262は、無線信号を収集し、無線信号は、無線フロントエンド回路1292によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路1270に出力され得る。他の実施形態において、インタフェースは、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含み得る。
【0161】
特定の代替の実施形態において、ネットワークノード1260は、個別の無線フロントエンド回路1292を含まず、代わりに、処理回路1270は、無線フロントエンド回路を含み、個別の無線フロントエンド回路1292無しにアンテナ1262に接続され得る。同様に、幾つかの実施形態において、RFトランシーバ回路1272の総て又は一部は、インタフェース1290の一部と考えられ得る。さらに他の実施形態において、インタフェース1290は、1つ以上のポート又は端末1294と、無線フロントエンド回路1292と、RFトランシーバ回路1272と、を無線ユニット(図示せず)の一部として含み、インタフェース1290は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路1274と通信し得る。
【0162】
アンテナ1262は、無線信号を送信及び/又は受信する様に構成された1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイを含み得る。アンテナ1262は、無線フロントエンド回路1290に結合され、データ及び/又は信号を無線で送受信できる任意のタイプのアンテナであり得る。幾つかの実施形態において、アンテナ1262は、例えば2GHzと66GHzとの間で無線信号を送信/受信する様に動作可能な1つ以上の無指向性、セクタ又はパネルアンテナを含み得る。無指向性アンテナは、任意の方向の無線信号を送受信するために使用され、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスからの無線信号を送受信するために使用され、パネルアンテナは、無線信号を比較的直線的に送受信するために使用される見通し内アンテナであり得る。幾つかの例において、複数のアンテナの使用はMIMOとして参照され得る。特定の実施形態において、アンテナ1262は、ネットワークノード1260から分離され、インタフェース又はポートを介してネットワークノード1260に接続可能であり得る。
【0163】
アンテナ1262、インタフェース1290及び/又は処理回路1270は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作及び/又は特定の取得動作を実行する様に構成され得る。任意の情報、データ、及び/又は信号は、無線デバイス、別のネットワークノード及び/又は任意の他のネットワーク機器から受信され得る。同様に、アンテナ1262、インタフェース1290及び/又は処理回路1270は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実行する様に構成され得る。任意の情報、データ、及び/又は信号は、無線デバイス、別のネットワークノード及び/又は任意の他のネットワーク機器に送信され得る。
【0164】
電源回路1287は、電力管理回路を備えるか、又はそれに接続され、本明細書で説明される機能を実行するための電力をネットワークノード1260のコンポーネントに供給する様に構成される。電源回路1287は、電源1286から電力を受け取ることができる。電源1286及び/又は電源回路1287は、それぞれのコンポーネントに適した形(例えば、各コンポーネントに必要な電圧及び電流レベル)で、ネットワークノード1260の様々なコンポーネントに電力を供給する様に構成され得る。電源1286は、電源回路1287及び/又はネットワークノード1260に含まれる、又は、それらの外部にあり得る。例えば、ネットワークノード1260は、入力回路又は電力ケーブルの様なインタフェースを介して外部電源(例えば、電気コンセント)に接続可能であり、これにより、外部電源が電源回路1287に電力を供給する。さらに別の例として、電源1286は、電池又は電池パックの形の電源を含み、これらは、電源回路1287に接続、又は、含まれる。外部電源が故障した場合、電池はバックアップ電力を提供し得る。光起電装置等の他のタイプの電源も使用され得る。
【0165】
ネットワークノード1260の他の実施形態は、上述した任意の機能及び/又は上述した主題をサポートするのに必要な任意の機能を含む、ネットワークノードの機能のある態様を提供するのに責任を負う、
図12に示す以外の追加のコンポーネントを含み得る。例えば、ネットワークノード1260は、ネットワークノード1260への情報の入力を可能にし、ネットワークノード1260からの情報の出力を可能にするユーザインタフェイス機器を含み得る。これは、ユーザがネットワークノード1260の診断、保守、修理、及び他の管理機能を実行できる様にし得る。
【0166】
本明細書で使用される様に、無線デバイスは、ネットワークノード及び/又は他の無線デバイスと無線で通信することができる、その様に構成、配置され、及び/又は、その様に動作可能なデバイスを参照する。特に明記しない限り、無線デバイスという用語は、本明細書ではユーザ装置(UE)と互換的に使用され得る。無線通信は、電磁波、電波、赤外線、及び/又は空気を通じて情報を搬送するのに適した他のタイプの信号を使用して無線信号を送信及び/又は受信することを含み得る。幾つかの実施形態において、無線デバイスは、人間との直接的な相互作用無しに情報を送信及び/又は受信する様に構成され得る。例えば、無線デバイスは、内部又は外部のイベントによってトリガされたとき、又はネットワークからの要求に応じて、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信する様に設計され得る。無線デバイスの例は、スマートフォン、移動電話、携帯電話、ボイスオーバーIP(VoIP)電話、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲームコンソール又はデバイス、音楽ストレージデバイス、再生装置、ウェアラブル端末デバイス、無線エンドポイント、モバイルステーション、タブレット、ラップトップ、ラップトップ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客宅内機器(CPE)、車載無線端末デバイス等を含むが、これらに限定されない。無線デバイスは、例えば、サイドリンク通信、車車間(V2V)、車両インフラストラクチャ間(V2I)、車両任意間(V2X)の3GPP標準を実装することによりデバイス間(D2D)通信をサポートでき、この場合、D2D通信デバイスとして参照され得る。
【0167】
さらに別の例として、IOT(Internet оf Things)シナリオでは、無線デバイスは、監視及び/又は測定を実行し、その様な監視及び/又は測定の結果を別の無線デバイス及び/又はネットワークノードに送信する機器又は他のデバイスを表し得る。この場合、無線デバイスは、マシンツーマシン(M2M)デバイスであり、3GPPの文脈ではマシンタイプ通信(MTC)デバイスとして参照され得る。特定の一例として、無線デバイスは、3GPP狭帯域IoT(NB-IoT)標準を実装するUEであり得る。その様な機器又はデバイスの例は、センサ、電力メータ等の計測デバイス、産業機械、又は、家庭用若しくは個人用機器(冷蔵庫、テレビ等)、個人用のウェアラブル(時計、フィットネストラッカ等)である。他のシナリオにおいて、無線デバイスは、その動作状態又はその動作に関連する他の機能を監視及び/又は報告できる車両又は他の機器を表し得る。上記の無線デバイスは、無線接続の終端点を表し、その場合、デバイスは無線端末として参照され得る。さらに、上記の無線デバイスはモバイルであり得、その場合、それはモバイルデバイス又はモバイル端末として参照され得る。
【0168】
図示する様に、無線デバイス1210は、アンテナ1211と、インタフェース1214と、処理回路1220と、デバイス可読媒体1230と、ユーザインタフェース機器1232と、補助機器1234と、電源1236と、電源回路1237と、を含む。無線デバイス1210は、無線デバイス1210によってサポートされる異なる無線技術のための、図示されたコンポーネントの1つ以上のセットを、複数、含むことができ、異なる無線技術のほんの幾つかを言及すると、GSM、WCDMA(登録商標)、LTE、NR、WiFi、WiMAX、又は、Bluetooth無線技術等である。これらの無線技術は、無線デバイス1210内の他のコンポーネントとして、同じ若しくは異なるチップ又はチップセットに統合され得る。
【0169】
アンテナ1211は、無線信号を送信及び/又は受信する様に構成された1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイを含み、インタフェース1214に接続され得る。特定の実施形態において、アンテナ1211は、無線デバイス1210から分離され、インタフェース又はポートを介して無線デバイス1210に接続可能であり得る。アンテナ1211、インタフェース1214及び/又は処理回路1220は、無線デバイスによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の受信又は送信動作を実行する様に構成され得る。任意の情報、データ及び/又は信号は、ネットワークノード及び/又は別の無線デバイスから受信され得る。幾つかの実施形態において、無線フロントエンド回路及び/又はアンテナ1211は、インタフェースと見なされ得る。
【0170】
図示する様に、インタフェース1214は、無線フロントエンド回路1212及びアンテナ1211を含む。無線フロントエンド回路1212は、1つ以上のフィルタ1218及び増幅器1216を備える。無線フロントエンド回路1214は、アンテナ1211及び処理回路1220に接続され、アンテナ1211と処理回路1220との間で通信される信号を調整する様に構成される。無線フロントエンド回路1212は、アンテナ1211に、又は、その部分に接続され得る。幾つかの実施形態において、無線デバイス1210は、個別の無線フロントエンド回路1212を含まず、むしろ、処理回路1220が無線フロントエンド回路を含み、アンテナ1211に接続され得る。同様に、幾つかの実施形態において、RFトランシーバ回路1222の総て又は一部は、インタフェース1214の一部と考えられ得る。無線フロントエンド回路1212は、無線接続を介して他のネットワークノード又は無線デバイスに送出されるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路1212は、フィルタ1218及び/又は増幅器1216の組み合わせを使用して、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号にデジタルデータを変換し得る。そして、無線信号は、アンテナ1211を介して送信され得る。同様に、データを受信する際、アンテナ1211は、無線信号を収集し、無線信号は、無線フロントエンド回路1212によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路1220に出力され得る。他の実施形態において、インタフェースは、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含み得る。
【0171】
処理回路1220は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は他の任意の適切なコンピューティングデバイス、リソース、又は、単独で、若しくは、デバイス可読媒体1230、無線デバイス1210機能等の他の無線デバイス1210のコンポーネントと組み合わせて提供する様に動作可能な、ハードウェア、ソフトウェア及び/又は、エンコードされたロジックの組み合わせの、1つ以上の組み合わせを含み得る。その様な機能は、本明細書で論じられる様々な無線機能、又は利益のいずれかを提供することを含み得る。例えば、処理回路1220は、本開示の機能を提供するために、デバイス可読媒体1230又は処理回路1220内のメモリに格納された命令を実行し得る。
【0172】
図示する様に、処理回路1220は、RFトランシーバ回路1222、ベースバンド処理回路1224、及びアプリケーション処理回路1226のうちの1つ以上を含む。他の実施形態において、処理回路は、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含み得る。特定の実施形態において、無線デバイス1210の処理回路1220は、SOCを含み得る。幾つかの実施形態において、RFトランシーバ回路1222、ベースバンド処理回路1224及びアプリケーション処理回路1226は、別個のチップ又はチップのセット上にあり得る。代替実施形態において、ベースバンド処理回路1224及びアプリケーション処理回路1226の一部又は総てを1つのチップ又はチップのセットに結合することができ、RFトランシーバ回路1222は別のチップ又はチップのセットにあり得る。さらに別の実施形態では、RFトランシーバ回路1222及びベースバンド処理回路1224の一部又は総ては、同じチップ又はチップセットにあり、アプリケーション処理回路1226は、別のチップ又はチップのセットにあり得る。さらに他の実施形態において、RFトランシーバ回路1222、ベースバンド処理回路1224及びアプリケーション処理回路1226は、同じチップ又はチップセットに結合され得る。幾つかの実施形態において、RFトランシーバ回路1222は、インタフェース1214の一部と考えられ得る。RFトランシーバ回路1222は、処理回路1220のためにRF信号を調整し得る。
【0173】
特定の実施形態において、無線デバイスによって実行されるものとして本明細書で説明される機能の一部又は総ては、特定の実施形態ではコンピュータ可読記憶媒体であり得るデバイス可読媒体1230に格納された命令を実行する処理回路1220によって提供され得る。代替の実施形態において、機能の一部又は総ては、配線等の方法で、別個又は個別のデバイス可読媒体に格納された命令を実行することなく、処理回路1220によって提供され得る。これらの実施形態のいずれにおいても、デバイス可読記憶媒体に格納された命令を実行するかどうかにかかわらず、処理回路1220は、説明した機能を実行する様に構成され得る。その様な機能によって提供される利点は、処理回路1220単独又は無線デバイス1210の他のコンポーネントに限定されず、全体として無線デバイス1210によって、及び/又は一般にエンドユーザ及び無線ネットワークによって享受される。
【0174】
処理回路1220は、無線デバイスによって提供されるものとして本明細書で説明される任意の決定、計算又は同様の動作(例えば、特定の取得動作)を実行する様に構成される。処理回路1220によって実行されるこれらの動作は、例えば、取得した情報を他の情報に変換する、取得した情報又は変換した情報を無線デバイス1210に格納された情報と比較する、及び/又は、取得した情報又は変換した情報に基づいて、1つ以上の動作を実行し、その処理の結果として決定することを含む、処理回路1220により得られた情報処理を含み得る。
【0175】
デバイス可読媒体1230は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、ロジック、ルール、コード、テーブル等の1つ以上を含むアプリケーション、及び/又は、処理回路1220によって実行可能な他の命令を格納する様に動作可能であり得る。デバイス可読媒体1230の例は、コンピュータメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)又はリードオンリーメモリ(ROM))、マス記憶媒体(例えば、ハードディスクドライブ)、リムーバブル記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD))、及び/又は、処理回路1220によって使用され得る情報、データ、及び/又は命令を格納する、任意の他の揮発性若しくは不揮発性の非一時的なデバイス可読及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含む。幾つかの実施形態において、処理回路1220及びデバイス可読媒体1230は、統合されていると見なすことができる。
【0176】
ユーザインタフェース機器1232は、人間のユーザが無線デバイス1210と相互作用することを可能にするコンポーネントを提供し得る。その様な相互作用は、視覚、聴覚、触覚等の多くの形態であり得る。ユーザインタフェース機器1232は、ユーザへの出力を生成する様に動作可能であり、ユーザが無線デバイス1210に入力を提供することを可能にする。対話のタイプは無線デバイス1210にインストールされたユーザインタフェース機器1232の種類に応じて異なり得る。例えば、無線デバイス1210がスマートフォンである場合、相互作用は、タッチスクリーンを介して行われ、無線デバイス1210がスマートメータである場合、対話は、使用状況を提供する画面(例えば、使用されたガロン数)又は可聴アラートを提供するスピーカ(例えば、煙が検出された場合)を介して行われ得る。ユーザインタフェース機器1232は、入力インタフェース、デバイス及び回路と、出力インタフェース、デバイス及び回路と、を含み得る。ユーザインタフェース機器1232は、無線デバイス1210への情報の入力を可能にする様に構成され、処理回路1220が入力情報を処理することを可能にする様に処理回路1220に接続される。ユーザインタフェース機器1232は、例えば、マイクロフォン、近接又は他のセンサ、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つ以上のカメラ、USBポート、又は、他の入力回路を含み得る。ユーザインタフェース機器1232はまた、無線デバイス1210からの情報の出力を可能にし、処理回路1220が無線デバイス1210からの情報を出力することを可能にする様に構成される。ユーザインタフェース機器1232は、例えば、スピーカ、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインタフェース、又は、その他の出力回路を含み得る。ユーザインタフェース機器1232の1つ以上の入力及び出力インタフェース、デバイス及び回路を使用して、無線デバイス1210は、エンドユーザ及び/又は無線ネットワークと通信し、それらが本明細書に記載の機能から利益を得ることができる。
【0177】
補助機器1234は、無線デバイスによって一般的に実行されないより特別な機能を提供する様に動作可能である。これは、様々な目的のための測定を行うための特殊なセンサ、有線通信等の追加のタイプの通信のためのインタフェースを備え得る。補助機器1234のコンポーネント及びタイプは、実施形態及び/又はシナリオに応じて異なり得る。
【0178】
電源1236は、幾つかの実施形態では、電池又は電池パックの形態であり得る。外部電源(例えば、電気コンセント)、光起電装置又は電力セル等の他のタイプの電源も使用され得る。無線デバイス1210は、本明細書に記載又は示される任意の機能を実行するために電源1236からの電力を必要とする無線デバイス1210の様々な部分に、電源1236からの電力を送達する電源回路1237をさらに含み得る。電源回路1237は、特定の実施形態では、電力管理回路を含み得る。電源回路1237は、追加的又は代替的に、外部電源から電力を受け取る様に動作可能であり、その場合、無線デバイス1210は、入力回路又は電力ケーブル等のインタフェースを介して外部電源(コンセント等)に接続可能であり得る。電源回路1237はまた、特定の実施形態では、外部電源から電源1236に電力を送達する様に動作可能であり得る。これは、例えば、電源1236の充電のためであり得る。電源回路1237は、電力が供給される無線デバイス1210のそれぞれのコンポーネントに適した電力を生成するため、電源1236からの電力の、任意のフォーマット、変換、又は他の修正を実行し得る。
【0179】
図13は、本開示の種々の態様に従うUEの一実施形態を示している。本明細書で使用される"ユーザ装置"又は"UE"は、関連するデバイスを所有及び/又は操作する人間のユーザの意味での"ユーザ"を必ずしも有する必要はない。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売又は人間のユーザによる操作を目的とするが、最初は特定の人間のユーザに関連付けられていないデバイス(例えば、スマートスプリンクラーコントローラ)を表し得る。代わりに、UEは、エンドユーザへの販売又はエンドユーザによる操作を目的としないが、ユーザの利益のために関連付けられるか又は操作され得るデバイス(例えば、スマートパワーメータ)を表し得る。UE1300は、NB-IoT UE、マシンタイプ通信(MTC)UE、及び/又は拡張MTC(EMTC)UEを含む、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)により特定される任意のUEであり得る。
図13に示す様に、UE1300は、3GPPのGSM、UMTS、LTE及び/又は5G規格等、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公布された1つ以上の通信規格に従って通信する様に構成された無線デバイスの一例である。上述した様に、用語無線デバイス及びUEは、総合に交換可能であり得る。したがって、
図13ではUEであるが、以下の述べるコンポーネントは、無線デバイスにも等しく適用でき、その逆も同様である。
【0180】
図13において、UE1300は、入力/出力インタフェース1305と、無線周波数(RF)インタフェース1309と、ネットワーク接続インタフェース1311と、ランダムアクセスメモリ(RAM)1317、読み出し専用メモリ(ROM)1319及び記憶媒体1321等を含むメモリ1315と、通信サブシステム1331と、電源1333と、及び/又は、任意の他のコンポーネント若しくはそれらの任意の組み合わせと、に動作可能に接続された処理回路1301を含む。記憶媒体1321は、オペレーティングシステム1323、アプリケーションプログラム1325及びデータ1327を含む。他の実施形態において、記憶媒体1321は、他の同様のタイプの情報を含み得る。特定のUEは、
図13に示されるコンポーネントの総て、又は、コンポーネントのサブセットのみを利用することができる。コンポーネント間の統合のレベルは、UEごとに異なる。さらに、特定のUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機等のコンポーネントの複数のインスタンスを含み得る。
【0181】
図13において、処理回路1301は、コンピュータ命令及びデータを処理する様に構成され得る。処理回路1301は、メモリに機械可読コンピュータプログラムとして格納された機械命令を実行する様に動作する任意の順次状態マシンとして構成することができ、順次状態マシンは、例えば、1つ以上のハードウェア実装状態マシン(例えば、非離散論理、FPGA、ASIC等)、適切なファームウェアを有するプログラマブルロジック、1つ以上の格納プログラム、マイクロプロセッサ又はデジタル信号プロセッサ(DSP)の様な適切なソフトウェアを有する汎用処理回路、或いは、それらの任意の組み合わせである。例えば、処理回路1301は、2つの中央処理ユニット(CPU)を含み得る。データは、コンピュータによる使用に適した形式の情報である。
【0182】
本実施形態において、入力/出力インタフェース1305は、入力デバイス、出力デバイス、又は、入出力デバイスに通信インタフェースを提供する様に構成され得る。UE1300は、入出力インタフェース1305を介して出力デバイスを使用する様に構成され得る。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインタフェースポートを使用し得る。例えば、USBポートは、UE1300への入力と、UE1300からの出力と、を提供するために使用され得る。出力デバイスは、スピーカ、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、他の出力装置、或いは、それらの任意の組み合わせであり得る。UE1300は、ユーザがUE1300に情報を取り込むことを可能にするために入力/出力インタフェース1305を介して入力デバイスを使用する様に構成され得る。入力デバイスは、タッチセンシティブ又はプレゼンスセンシティブディスプレイ、カメラ(例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラ等)、マイク、センサ、マウス、トラックボール、方向パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカード等を含み得る。プレゼンスセンシティブディスプレイは、ユーザからの入力を感知するための容量性又は抵抗性タッチセンサを含み得る。センサは、例えば、加速度計、ジャイロスコープ、傾斜センサ、力センサ、磁力計、光学センサ、近接センサ、他の同様のセンサ、又は、それらの任意の組み合わせであり得る。例えば、入力装置は、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイクロフォン、及び、光学センサであり得る。
【0183】
図13において、RFインタフェース1309は、送信機、受信機及びアンテナ等のRFコンポーネントに通信インタフェースを提供する様に構成され得る。ネットワーク接続インタフェース1311は、ネットワーク1343aへの通信インタフェースを提供する様に構成され得る。ネットワーク1343aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、他の同様のネットワーク、或いは、それらの任意の組み合わせ等の、有線及び無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク1343aは、Wi-Fiネットワークを含み得る。ネットワーク接続インタフェース1311は、イーサネット(登録商標)、TCP/IP、SONET、ATM等の1つ以上の通信プロトコルに従い、通信ネットワークを介して1つ以上の他のデバイスと通信するために使用される受信機及び送信機インタフェースを含む様に構成され得る。ネットワーク接続インタフェース1311は、通信ネットワークリンク(例えば、光、電気等)に適切な受信機及び送信機機能を実現し得る。送信機機能及び受信機機能は、回路コンポーネント、ソフトウェア又はファームウェアを共有してもよく、あるいはその代わりに別々に実装されてもよい。
【0184】
RAM1317は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及び、デバイスドライバ等のソフトウェアプログラムの実行中にデータ又はコンピュータ命令の記憶又はキャッシングを提供するためにバス1302を介して処理回路1301にインタフェースする様に構成され得る。ROM1319は、コンピュータ命令又はデータを処理回路1301に提供する様に構成され得る。例えば、ROM1319は、不揮発性メモリに記憶されている基本入出力(I/O)、起動、キーボードからのキーストロークの受信等の基本システム機能のための不変の低レベルシステムコード又はデータを格納する様に構成され得る。記憶媒体1321は、RAM、ROM、プログラム可能読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、フラッシュドライブ等のメモリを含む様に構成され得る。一例において、記憶媒体1321は、オペレーティングシステム1323、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェット若しくはガジェットエンジ、又は、他のアプリケーション等のアプリケーションプログラム1325、データファイル1327を含む様に構成され得る。記憶媒体1321は、UE1300による使用のために、様々なオペレーティングシステム又はオペレーティングシステムの組み合わせを格納し得る。
【0185】
記憶媒体1321は、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)、光ディスクドライブ、内蔵ハードディスクドライブ、ブルーレイ光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータストレージ(HDDS)、光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュール又はリムーバブルユーザ識別(SIM/RUIM)モジュール等のスマートカードメモリ、他のメモリ、或いは、それらの任意の組み合わせといった、複数の物理ドライブユニットを含む様に構成され得る。記憶媒体1321は、UE1300が、一時的又は非一時的メモリ媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラム等にアクセスすること、データをオフロードすること、データをアップロードすることを可能にし得る。通信システムを利用する製造品は、コンピュータ可読媒体を含み得る記憶媒体1321内に有形に具体化することができる。
【0186】
図13において、処理回路1301は、通信サブシステム1331を使用してネットワーク1343bと通信する様に構成され得る。ネットワーク1343a及びネットワーク1343bは、同じネットワーク、又は、異なる複数のネットワークであり得る。通信サブシステム1331は、ネットワーク1343bと通信するために使用される1つ以上のトランシーバを含む様に構成され得る。例えば、通信サブシステム1331は、IEEE802、CDMA、WCDMA(登録商標)、GSM、LTE、UTRAN、WiMaxといった、1つ以上の通信プロトコルに従って、別の無線デバイス、UE又は無線アクセスネットワーク(RAN)の基地局の様な無線通信が可能な他のデバイスの1つ以上の遠隔トランシーバと通信するために使用される1つ以上のトランシーバを含む様に構成され得る。各トランシーバは、RANリンク(例えば、周波数割り当て等)に適切な、送信機又は受信機の機能それぞれを実現するための送信機1333及び/又は受信機1335を含み得る。さらに、各トランシーバの送信機1333及び受信機1335は、回路コンポーネント、ソフトウェア、ファームウェアを共有してもよく、あるいは別々に実装されてもよい。
【0187】
図示する実施形態において、通信サブシステム1331の通信機能は、データ通信、音声通信、マルチメディア通信、ブルートゥース(登録商標)等の近距離通信、近距離無線通信、位置を判定するための全地球測位システム(GPS)の使用等の位置ベースの通信、他の同様の通信機能、或いは、それらの任意の組み合わせを含み得る。例えば、通信サブシステム1331は、セルラ通信、Wi-Fi通信、ブルートゥース(登録商標)通信、GPS通信を含み得る。ネットワーク1343bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、他の同様のネットワーク、或いは、それらの任意の組み合わせ等の、有線及び無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク1343bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、及び/又は近距離無線ネットワークであり得る。電源1313は、UE1300のコンポーネントに交流(AC)電力又は直流(DC)電力を供給する様に構成され得る。
【0188】
本開示の特徴、利点及び/又は機能は、UE1300のコンポーネントのうちの1つに実装することも、UE1300の複数のコンポーネントにわたって分割することもできる。さらに、本開示の特徴、利点及び/又は機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアの任意の組み合わせで実現され得る。一例において、通信サブシステム1331は、本開示のコンポーネントのいずれかを含む様に構成され得る。さらに、処理回路1301は、バス1302を介してその様なコンポーネントのうちのいずれかと通信する様に構成され得る。別の例において、その様なコンポーネントのうちのいずれかは、メモリに格納されたプログラム命令によって表され、処理回路1301で実行されると、本開示の対応する機能を実行する。別の例において、その様なコンポーネントのうちのいずれかの機能は、処理回路1301と通信サブシステム1331とに分割され得る。別の例において、その様なコンポーネントのうちのいずれかの非計算集約的機能は、ソフトウェア又はファームウェアで実装され、計算集約的機能はハードウェアで実装され得る。
【0189】
図14は、幾つかの実施形態によって実装される機能を仮想化し得る仮想化環境1400を示す概略ブロック図である。本文脈において、仮想化とは、ハードウェアプラットフォーム、ストレージデバイス、及びネットワークリソースの仮想化を含み得る、装置又はデバイスの仮想バージョンを作成することを意味する。本明細書で使用される様に、仮想化は、ノード(例えば、仮想化基地局又は仮想化無線アクセスノード)又はデバイス(例えば、UE、無線デバイス又は任意の他のタイプの通信デバイス)又はそれらのコンポーネントに適用され、機能の少なくとも一部が、(例えば、1つ以上のネットワークの1つ以上の物理処理ノードを実行する、1つ以上のアプリケーション、コンポーネント、機能、仮想マシン、又はコンテナを介して)1つ以上の仮想コンポーネントとして実現することに関連する。
【0190】
幾つかの実施形態において、本明細書で説明される機能の一部又は総ては、1つ以上のハードウェアノード1430でホストされる、1つ以上の仮想化環境1400で実現される1つ以上の仮想マシンにより実行される仮想コンポーネントとして実現され得る。仮想ノードが無線アクセスノードではない、或いは、無線接続を必要としない場合(コアネットワークノード等)の実施形態において、ネットワークノードは完全に仮想化され得る。
【0191】
機能は、本明細書の実施形態の幾つかで説明される特徴、機能、及び/又は利点の幾つかを実現する様に動作する1つ以上のアプリケーション1420(ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能等と呼ばれ得る)によって実現され得る。アプリケーション1420は、処理回路1460及びメモリ1490を含むハードウェア1430を提供する仮想化環境1400で実行される。メモリ1490は、処理回路1460によって実行可能な命令1495を含み、それにより、アプリケーション1420は、開示されている特徴、利点、及び/又は機能の1つ以上を提供する様に動作する。
【0192】
仮想化環境1400は、市販の(COTS)プロセッサ、専用の特定用途向け集積回路(ASIC)、又は、デジタル若しくはアナログのハードウェアコンポーネントや専用プロセッサを含むその他のタイプの処理回路であり得る1つ以上のプロセッサ又は処理回路1460のセットを有する汎用又は専用ネットワークハードウェアデバイス1430を備える。各ハードウェアデバイスは、命令1495又は処理回路1460によって実行されるソフトウェアを一時的に格納するための非永続的メモリであり得るメモリ1490-1を含み得る。各ハードウェアデバイスは、ネットワークインターフェースカードとしても知られ、物理ネットワークインタフェース1480を含む、1つ以上のネットワークインターフェースコントローラ(NIC)1470を含み得る。各ハードウェアデバイスは、また、ソフトウェア1495及び/又は処理回路1460により実行可能な命令を格納する、非一時的、永続的な機械可読記憶媒体1490-2を含み得る。ソフトウェア1495は、1つ以上の仮想化レイヤ1450(ハイパーバイザとも呼ばれる)をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン1440を実行するためのソフトウェア、ならびに、本明細書の幾つかの実施形態に関連して説明される機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能にするソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含み得る。
【0193】
仮想マシン1440は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキング又はインタフェース及び仮想ストレージを含み、対応する仮想化レイヤ1450又はハイパーバイザによって実行され得る。仮想アプライアンス1420のインスタンスの異なる実施形態は、1つ以上の仮想マシン1440上で実行されてもよく、実装は、異なる方法でも行われ得る。
【0194】
動作中、処理回路1460は、ソフトウェア1495を実行して、ハイパーバイザ又は仮想化レイヤ1450をインスタンス化し、これは、仮想マシンモニタ(VMM)として参照され得る。仮想化レイヤ1450は、仮想マシン1440に対してネットワークハードウェアの様に見える仮想オペレーティングプラットフォームを提示し得る。
【0195】
図14に示す様に、ハードウェア1430は、一般的な又は特定のコンポーネントを備えたスタンドアロンネットワークノードであり得る。ハードウェア1430は、アンテナ14225を備えることができ、仮想化を介して幾つかの機能を実装し得る。あるいは、ハードウェア1430は、多くのハードウェアノードが連携して動作し、アプリケーション1420のライフサイクル管理を監督する、管理及びオーケストレーション(MANO)14100を介して管理されるハードウェアの大きなクラスタ(例えば、データセンタや顧客宅内機器(CPE)等)の一部であり得る。
【0196】
ハードウェアの仮想化は、一部の文脈ではネットワーク機能仮想化(NFV)と参照される。NFVを使用して、多くのネットワーク機器タイプを、業界標準の大容量サーバハードウェア、物理スイッチ、及びデータセンタに配置できる物理ストレージ、及び顧客宅内機器に統合できる。
【0197】
NFVの文脈において、仮想マシン1440は、あたかもそれらが物理的な非仮想化マシンで実行されているかの様にプログラムを実行する物理マシンのソフトウェア実装であり得る。仮想マシン1440のそれぞれ、及びその仮想マシンを実行するハードウェア1430のその部分は、その仮想マシン専用のハードウェア及び/又はその仮想マシンによって他の仮想マシン1440と共有されるハードウェアであり、別個の仮想ネットワーク要素(VNE)を形成する。
【0198】
NFVの文脈において、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ1430上の1つ以上の仮想マシン1440で実行され、
図14のアプリケーション1420に対応する特定のネットワーク機能を処理することに責任を負う。
【0199】
幾つかの実施形態において、それぞれが1つ以上の送信機14220及び1つ以上の受信機14210を含む1つ以上の無線ユニット14200は、1つ以上のアンテナ14225に結合され得る。無線ユニット14200は、1つ以上の適切なネットワークインタフェースを介してハードウェアノード1430と直接通信し、無線アクセスノードや基地局等の仮想ノードに無線能力を提供するために、仮想コンポーネントと組み合わせて使用され得る。
【0200】
幾つかの実施形態において、幾つかのシグナリングは、ハードウェアノード1430と無線ユニット14200との間の通信に代わりに使用され得る制御システム14230を使用してもたらされ得る。
【0201】
図15は、特定の実施形態による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続される通信ネットワークを示している。特に、一実施形態に従う
図15を参照すると、通信システムは、3GPPタイプのセルラネットワーク等の通信ネットワーク1510を含み、通信ネットワーク1910は、無線アクセスネットワーク等のアクセスネットワーク1511とコアネットワーク1514とを含む。アクセスネットワーク1511は、NB、eNB、gNB又は他のタイプの無線アクセスポイント等の複数の基地局1512a、1512b、1512cを備え、それぞれが対応するカバレッジエリア1513a、1513b、1513cを定義する。各基地局1512a、1512b、1512cは、有線又は無線接続1515を介してコアネットワーク1514に接続可能である。カバレッジエリア1513cに位置する第1UE1591は、対応する基地局1512cに無線で接続する、或いは、ページングされる様に構成される。カバレッジエリア1513aの第2UE1592は、対応する基地局1512aに無線で接続可能である。複数のUE1591、1592がこの例に示されているが、開示された実施形態は、単一UEがカバレッジエリアにある状況、又は、単一UEが対応する基地局1512に接続している状況に等しく適用可能である。
【0202】
通信ネットワーク1510自体は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェア及び/又はソフトウェアにより、又は、サーバファームの処理リソースとして具現化され得るホストコンピュータ1530に接続される。ホストコンピュータ1530は、サービスプロバイダの所有権又は管理下にあり得るか、又はサービスプロバイダによって又はサービスプロバイダに代わって操作され得る。通信ネットワーク1510とホストコンピュータ1530との間の接続1521、1522は、コアネットワーク1514からホストコンピュータ1530まで直接延長してもよく、又はオプションの中間ネットワーク1520を介してもよい。中間ネットワーク1520は、パブリック、プライベート、又はホストされたネットワークの1つ又は2つ以上の組み合わせであっても良く、中間ネットワーク1520(ある場合)は、バックボーンネットワーク又はインターネットである場合があり、特に、中間ネットワーク1520は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を備えてもよい。
【0203】
図15の通信システムは全体として、接続されたUE1591、1592とホストコンピュータ1530との間の接続を可能にする。接続性は、オーバーザトップ(OTT)接続1550として説明され得る。ホストコンピュータ1530及び接続されたUE1591、1592は、アクセスネットワーク1511、コアネットワーク1514、任意の中間ネットワーク1520及び、仲介者としての可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を使用して、OTT接続1550を介してデータ及び/又はシグナリングを通信する様に構成される。OTT接続1550は、OTT接続1550が通過する参加通信デバイスがアップリンク及びダウンリンク通信のルーティングを認識しないという意味で透過的であり得る。例えば、基地局1512は、接続されたUE1591に転送される(例えば、ハンドオーバ)ホストコンピュータ1530から発信されるデータとの着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて通知されないか、又は通知される必要はない。同様に、基地局1512は、UE1591からホストコンピュータ1530に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングを認識する必要はない。
【0204】
一実施形態による、前述の段落で説明したUE、基地局、及びホストコンピュータの例示的な実装形態を、
図16を参照して説明する。
図16は、幾つかの実施形態による、部分的に無線接続により基地局を介してユーザ装置と通信するホストコンピュータを示している。通信システム1600において、ホストコンピュータ1610は、通信システム1600の異なる通信装置のインタフェースとの有線又は無線接続をセットアップ及び維持する様に構成された通信インタフェース1616を含むハードウェア1615を備える。ホストコンピュータ1610は、記憶及び/又は処理能力を有し得る処理回路1618をさらに備える。特に、処理回路1618は、命令を実行する様に適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ1610は、処理回路1618によって実行可能であるソフトウェア1611をさらに備え、ソフトウェア1611は、ホストコンピュータ1610に格納されるか、ホストコンピュータ1610によってアクセス可能である。ソフトウェア1611は、ホストアプリケーション1612を含む。ホストアプリケーション1612は、UE1630とホストコンピュータ1610で終端されるOTT接続1650を介して接続する、UE1630の様なリモートユーザにサービスを提供する様に動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際、ホストアプリケーション1612は、OTT接続1650を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0205】
通信システム1600は、通信システムに設けられ、ホストコンピュータ1610及びUE1630と通信することを可能にするハードウェア1625を備える基地局1620をさらに含む。ハードウェア1625は、通信システム1600の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続を設定及び維持するための通信インタフェース1626と、少なくとも、基地局1620がサービスを提供するカバレッジエリア(
図16には示さず)にあるUE1630との無線接続1670を設定及び維持するための無線インタフェース1627と、を含み得る。通信インタフェース1626は、ホストコンピュータ1610への接続1660を促進する様に構成され得る。接続1660は直接であってもよいし、通信システムのコアネットワーク(
図16には図示せず)及び/又は通信システムの外部の1つ以上の中間ネットワークを通過してもよい。図示する実施形態において、基地局1620のハードウェア1625は、処理回路1628をさらに備え、処理回路1628は、命令を実行する様に適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。基地局1620は、内部に格納されたソフトウェア1621又は外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア1621をさらに有する。
【0206】
通信システム1600は、既に言及したUE1630をさらに含む。そのハードウェア1635は、UE1630が現在位置するカバレッジエリアにサービスを提供する基地局との無線接続1670を設定及び維持する様に構成された無線インタフェース1637を含み得る。UE1630のハードウェア1635は、処理回路1638をさらに備え、処理回路1638は、命令を実行する様に適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。UE1630は、処理回路1638によって実行可能であるソフトウェア1631をさらに備え、ソフトウェア1631は、UE1630に格納されるか、UE1630によってアクセス可能である。ソフトウェア1631は、クライアントアプリケーション1632を含む。クライアントアプリケーション1632は、ホストコンピュータ1610のサポートにより、UE1630を介して人間又は非人間のユーザにサービスを提供する様に動作可能であり得る。ホストコンピュータ1610において、実行中のホストアプリケーション1612は、UE1630及びホストコンピュータ1610で終端するOTT接続1650を介して実行中のクライアントアプリケーション1632と通信することができる。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション1632は、ホストアプリケーション1612からリクエストデータを受信し、リクエストデータに応答してユーザデータを提供し得る。OTT接続1650は、リクエストデータとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション1632は、ユーザと対話して、提供するユーザデータを生成することができる。
【0207】
図16に示されるホストコンピュータ1610、基地局1620及びUE1630は、それぞれ、
図15のホストコンピュータ1530、基地局1512a、1512b、1512cのうちの1つ、及び、U1591、1592のうちの1つと同様又は同一であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部動作は
図16の様になり、独立して、周囲のネットワークトポロジは
図15の様になり得る。
【0208】
図16において、OTT接続1650は、基地局1620を介したホストコンピュータ1610とUE1630との間の通信を示すために抽象的に描かれ、中間デバイスやこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングは明示されていない。ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを決定してもよく、ルーティングは、UE1630又はホストコンピュータ1610を操作するサービスプロバイダ、又はその両方から隠す様に構成されてもよい。OTT接続1650がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを動的に変更する決定をさらに行うことができる(例えば、ネットワークの負荷分散の検討又は再構成に基づいて)。
【0209】
UE1630と基地局1620との間の無線接続1670は、本開示を通して説明される実施形態の教示に従う。1つ以上の様々な実施形態は、無線接続1670が最後のセグメントを形成するOTT接続1650を使用して、UE1630に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、UEによるPUR送信の信頼性を改善し、それによって、UEとホストコンピュータ1610との間の通信の信頼性を高める等の利点を提供し得る。この様な改善により、例えば、PUR送信をスキップしたり、PUR送信を実行するための新しいTA値を取得したりする必要がなくなるため、遅延を減少させ得る。
【0210】
測定手順は、データレート、待ち時間、及び1つ以上の実施形態が改善される他の要因を監視する目的で提供されてもよい。さらに、測定結果の変動に応じて、ホストコンピュータ1610とUE1630との間のOTT接続1650を再構成するためのオプションのネットワーク機能があり得る。OTT接続1650を再構成するための測定手順及び/又はネットワーク機能は、ホストコンピュータ1610のソフトウェア1611及びハードウェア1615、UE1630のソフトウェア1631及びハードウェア1635、或いは、その両方に実装され得る。実施形態において、センサ(図示せず)は、OTT接続1650が通過する通信デバイス内に、又はそれに関連して配置され、センサは、上記で例示した監視量の値を提供するか、ソフトウェア1611、1631が監視量を計算又は推定できる他の物理量の値を提供することにより、測定手順に参加できる。OTT接続1650の再構成には、メッセージ形式、再送信設定、優先ルーティング等が含まれ、再構成は基地局1620に影響を与えず、基地局1620にとって未知又は感知できない可能性がある。その様な手順及び機能は、当技術分野で知られ実践されている場合がある。特定の実施形態において、測定は、スループット、伝搬時間、遅延等のホストコンピュータ1610の測定を容易にする独自のUEシグナリングを含み得る。測定は、ソフトウェア1611、1631が、OTT接続1650を使用して、伝搬時間、エラー等を監視しながら、メッセージ、特に空又は"ダミー"メッセージを送信する様に実装され得る。
【0211】
図17は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含み、それらは
図15及び16を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、
図17への参照図面のみがこのセクションに含まれる。ステップ1710では、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。ステップ1710のサブステップ1711(オプションであり得る)において、ホストコンピュータはホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ1720において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。ステップ1730(オプションであり得る)において、基地局は、本開示を通して説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信で搬送されたユーザデータをUEに送信する。ステップ1740(オプションであり得る)において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0212】
図18は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含み、それらは
図15及び16を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、
図18への参照図面のみがこのセクションに含まれる。この方法のステップ1810において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。オプションのサブステップ(図示せず)では、ホストコンピュータはホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ1820において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。本開示を通して説明される実施形態の教示に従い、送信は、基地局を通過し得る。ステップ1830(オプションであり得る)において、UEは、送信で搬送されたユーザデータを受信する。
【0213】
図19は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含み、それらは
図15及び16を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、
図19への参照図面のみがこのセクションに含まれる。ステップ1910(オプションであり得る)において、UEは、ホストコンピュータにより提供された入力データを受信する。追加的又は代替的に、ステップ1920で、UEはユーザデータを提供する。ステップ1920のサブステップ1921(オプションであり得る)において、UEはクライアントアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ1910のサブステップ1911(オプションであり得る)において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信入力データに応答してユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信したユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の方法に関係なく、UEは、サブステップ1930(オプションであり得る)において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を開始する。方法のステップ1940において、ホストコンピュータは、本開示を通して説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0214】
図20は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含み、それらは
図15及び16を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、
図20への参照図面のみがこのセクションに含まれる。ステップ2010(オプションであり得る)において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局はUEからユーザデータを受信する。ステップ2020(オプションであり得る)において、基地局は、受信したユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。ステップ2030(オプションであり得る)において、ホストコンピュータは、基地局により開始された送信で搬送されたユーザデータを受信する。
【0215】
図21は、処理ユニット2102と、送信/受信ユニット2104等の処理モジュール又はユニットを含む無線デバイス2100を示している。処理ユニットは、基礎となる回路に基づく仮想化された処理回路を含む処理回路を介して少なくとも部分的に実装され得る。無線デバイス2100は、例えば、無線デバイス12について上述した例示的な実施形態のいずれかに従って動作する。
【0216】
図22は、処理ユニット2202と、送信/受信ユニット2204等の処理モジュール又はユニットを含むネットワークノード2200を示している。処理ユニットは、基礎となる回路に基づく仮想化された処理回路を含む処理回路を介して少なくとも部分的に実装され得る。ネットワークノード2200は、例えば、ネットワークノード22について上述した例示的な実施形態のいずれかに従って動作する。
【0217】
本明細書で開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、又は利点は、1つ又は複数の仮想装置の1つ又は複数の機能ユニット又はモジュールを通じて実行され得る。各仮想装置は、これらの機能ユニットを幾つか備え得る。これらの機能ユニットは、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含み得る処理回路と、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理等を含み得る他のデジタルハードウェアと、を含み得る。処理回路は、メモリに格納されたプログラムコードを実行する様に構成され、メモリは、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光ストレージデバイス等の1つ以上のタイプのメモリを含み得る。メモリに格納されたプログラムコードは、1つ以上の通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するプログラム命令と、幾つかの実施形態においては、本明細書に記載された技術の一つ以上を実行するためのプログラム命令を含む。幾つかの実装形態において、処理回路は、本開示の1つ以上の実施形態による対応する機能を各機能ユニット実行させるために使用され得る。
【0218】
一般的に、ここで使用されている総ての用語は、異なる意味が明確に与えられていない限り、及び/又は、使用されている文脈から示唆されていない限り、関連する技術分野での通常の意味に従って解釈される。要素、装置、部品、手段、ステップ等への言及は、明示的に述べられない限り、オープン的に、要素、装置、部品、手段、ステップ等の少なくとも1つを参照しているものと解釈される。本明細書に開示されている方法のステップは、ステップが別のステップの後に続く、又は前にあると明確に説明されていない限り、及び/又はステップが別のステップの前又は後になければならないことが暗黙的に示されている場合を除き、開示された正確な順序で実行する必要はない。本明細書に開示される実施形態の任意の特徴は、必要に応じて、他の実施形態に適用され得る。同様に、実施形態の任意の利点は、他の実施形態に適用することができ、逆もまた同様である。本実施形態の他の目的、特徴、及び利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
【0219】
ユニットという用語は、電気、電気デバイス、及び/又は、電子デバイスの分野で従来の意味を有し、例えば、電気及び/又は電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理ソリッドステート及び/又はディスクリートデバイス、それぞれのタスク、手順、計算、出力、及び/又は表示機能等を実行するための、本明細書に記載されているコンピュータプログラム又は命令を含み得る。
【0220】
本明細書で企図される実施形態の幾つかは、添付の図面を参照してより完全に説明される。しかしながら、他の実施形態は、本明細書に開示される主題の範囲内に含まれる。開示された主題は、本明細書に記載の実施形態のみに限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、主題の範囲を当業者に伝えるために例として提供されている。
【0221】
上記詳細な説明及び添付の図面により提示された本開示の教示の利点を有する、開示された発明の修正及び他の実施形態が、当業者には想定される。したがって、企図される方法及び装置は、開示される特定の実施形態に限定されず、修正及び他の実施形態は、本開示の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。特定の用語を使用したが、それらは、一般的に使用され、説明目的であり、制限目的ではない。
【0222】
以下は、開示された実施形態の理解をサポートするためのさらなる例である。
【0223】
A1.無線デバイスによって実行され、無線デバイスが使用する様に構成されたTA検証方法のタイプに応じて無線デバイスによる信号測定を制御する方法であって、無線デバイスは、格納されたTA値を検証するために信号測定値を使用し、検証を条件として、無線デバイスは、格納されたTA値を使用して、事前構成されたアップリンクリソース(PUR)上でアップリンク送信を実行する、方法。
【0224】
A2.例A1に記載の方法であって、信号測定を制御することは、測定モードを選択又は適合させることを含み、信号測定は、無線通信ネットワークの1つ又は複数の無線ネットワークノードによって送信される1つ又は複数の参照信号の測定を含む、方法。
【0225】
A3.無線デバイスによって実行される方法であって、UEに格納されたTA値の有効性を評価するために使用される信号測定を実行することに関してUEが通常測定モードにあることに応答して、格納されたTA値の有効性を評価するため通常測定モードで行われた1つ以上の信号測定値を使用することと、格納されたTA値が有効であることに応答して、格納されたTA値を使用して事前構成されたアップリンクリソース(PUR)上でアップリンク送信を実行することと、格納されたTA値の有効性を評価するために使用される信号測定を実行することに関してUEが緩和測定モードにあることに応答して、格納されたTA値を使用してPURでアップリンク送信を実行しないことと、を含む方法。
【0226】
A4.無線デバイスによって実行される方法であって、事前構成されたアップリンクリソース(PUR)上でアップリンク送信を実行するために無線デバイスによって使用される格納されたTA値を検証するために無線デバイスが使用する様に構成されている特定タイプの検証方法に応じて、無線デバイスの測定モード又は構成を制御することを含む、方法。
【0227】
A5.例A4に記載の方法であって、無線デバイスの測定モード又は構成を制御することは、特定タイプの検証方法がサービングセル信号評価であるとの決定に応答して、通常測定モードを選択する、又は、通所測定モードのままにすることを含み、無線デバイスは、格納されたTA値がまだ有効であるかどうかを判定するための基礎として、サービングセル参照信号の以前の測定値とサービングセル参照信号の現在の測定値との間の変化を検出又は評価する、方法。
【0228】
A6.無線デバイスによって実行される方法であって、格納されたタイミングアドバンス(TA)値の有効性を評価する際に信号測定が無線デバイスによって使用されるかどうかに応じて無線デバイスによる信号測定のパフォーマンスを制御することを含み、信号測定は、1つ又は複数の参照信号に対して無線デバイスによって行われる参照信号測定である、方法。
【0229】
A7.無線デバイスによって実行される方法であって、無線ネットワークノードに対する無線デバイスのアップリンク送信タイミングを調整する際に使用するために、無線通信ネットワーク内の無線ネットワークノードからタイミングアドバンス値を受信することと、続いて、事前構成されたアップリンクリソース(PUR)上でアップリンク送信を実行するときに、使用するタイミングアドバンス(TA)値が有効なままであるかどうかを判定することと、を含み、無線デバイスは、ネットワークによる無線リソース管理(RRM)の目的で無線ネットワークノードによって送信される参照信号の測定を実行する様に構成され、方法は、TA値の有効性の決定が測定に依存するかどうかに応じて、無線デバイスが、測定のパフォーマンスを制御することを含む、方法。
【0230】
A8.例A7に記載の方法であって、測定のパフォーマンスを制御することは、測定に応じてTA値の有効性が判定されるべきであるという決定に応答して、緩和測定モードの使用を禁止することを含み、緩和測定モードは、通常測定モードと比較して、より少ない頻度又はより低い精度の測定を含む、方法。
【0231】
A9.例A7又は例A8に記載の方法であって、無線デバイスは、ネットワークに対して接続状態にある間にTA値を受信し、ネットワークに対してアイドル状態にある間にTA値の有効性を判定する、方法。
【0232】
AA1.前の例Aのいずれかに記載の方法であって、さらに、ユーザデータを提供することと、無線ネットワークノードへの送信を介してユーザデータをホストコンピュータに転送することと、を含む方法。
【0233】
B1.ネットワークノードによって実行される方法であって、UEの測定構成を決定することと、測定構成に応じて、タイミングアドバンス(TA)検証方法を決定することと、無線ネットワークノード(RNN)によって割り当てられた、事前構成されたアップリンクリソースで送信を実行するときに、UEのアップリンクタイミングを制御するために使用する、RNNによってUEに構成されたTA値を後で検証する際にUEが使用するTA検証方法をUEに示すことと、を含む方法。
【0234】
B2.例B1に記載の方法であって、TA検証方法を決定することは、UEの測定構成が、構成されたTA値を検証するUEで使用するのに十分な信頼性の信号測定に関連付けられているかどうかを決定することであって、信号測定は、RNNによって送信された参照信号の測定である、ことと、そうである場合は、信号測定に依存するTA検証方法の選択を許可することと、そうでない場合は、信号測定に依存するTA検証方法の選択を禁止することと、を含む方法。
【0235】
BB.前の例Bのいずれかに記載の方法であって、さらに、ユーザデータを取得することと、ユーザデータをホストコンピュータ又は無線デバイスに転送することと、を含む方法。
【0236】
C1.例Aのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成された無線デバイス。
【0237】
C2.例Aのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成された処理回路を備えている、無線デバイス。
【0238】
C3.通信回路と、例Aのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成された処理回路と、を備えている、無線デバイス。
【0239】
C4.例Aのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成された処理回路と、無線デバイスに電力を供給する様に構成された電力供給回路と、を備えている、無線デバイス。
【0240】
C5.処理回路と、メモリと、を備え、メモリは、処理回路によって実行可能な命令を含み、これにより、無線デバイスは、例Aのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成される、無線デバイス。
【0241】
C6.ユーザ装置(UE)であって、無線信号を送受信する様に構成されたアンテナと、アンテナ及び処理回路に接続され、アンテナと処理回路との間で通信される信号を調整する様に構成された無線フロントエンド回路と、例Aのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成された処理回路と、処理回路に接続され、UEへの情報の入力が処理回路によって処理されることを可能にする様に構成された入力インタフェースと、処理回路に接続され、処理回路によって処理されたUEからの情報を出力する様に構成された出力インタフェースと、処理回路に接続され、UEに電力を供給する様に構成されたバッテリと、を備えているUE。
【0242】
C7.無線デバイスの少なくとも1つのプロセッサで実行されると、無線デバイスに例Aのいずれかのステップのいずれかを実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【0243】
C8.例C7のコンピュータプログラムを含むキャリアであって、キャリアは、電気信号、光信号、無線信号、又は、コンピュータ可読記憶媒体の内の1つである、キャリア。
【0244】
C9.例Bのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成された無線ネットワークノード。
【0245】
C10.例Bのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成された処理回路を備えている、無線ネットワークノード。
【0246】
C11.通信回路と、例Bのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成された処理回路と、を備えている、無線ネットワークノード。
【0247】
C12.例Bのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成された処理回路と、無線ネットワークノードに電力を供給する様に構成された電力供給回路と、を備えている、無線ネットワークノード。
【0248】
C13.処理回路と、メモリと、を備え、メモリは、処理回路によって実行可能な命令を含み、これにより、無線ネットワークノードは、例Bのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成される、無線ネットワークノード。
【0249】
C14.例C9から例C13のいずれかに記載の無線ネットワークノードであって、無線ネットワークノードは、基地局である、無線ネットワークノード。
【0250】
C15.無線ネットワークノードの少なくとも1つのプロセッサで実行されると、無線ネットワークノードに例Bのいずれかのステップのいずれかを実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【0251】
C16.例C14に記載のコンピュータプログラムであって、無線ネットワークノードは、基地局である、コンピュータプログラム。
【0252】
C17.例C15又は例C16に記載のコンピュータプログラムを含むキャリアであって、キャリアは、電気信号、光信号、無線信号、又は、コンピュータ可読記憶媒体の内の1つである、キャリア。
【0253】
D1.ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータは、ユーザデータを提供する様に構成された処理回路と、ユーザ装置(UE)への送信のため、ユーザデータをセルラネットワークに転送する様に構成された通信インタフェースと、を備え、セルラネットワークは処理回路及び無線インタフェースを含む基地局を備え、基地局の処理回路は、例Bのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成されている、通信システム。
【0254】
D2.前の例に記載の通信システムであって、基地局をさらに含む、通信システム。
【0255】
D3.前2つの例に記載の通信システムであって、UEをさらに備え、UEは、基地局と通信する様に構成されている、通信システム。
【0256】
D4.前3つの例に記載の通信システムであって、ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行する様に構成され、それにより、ユーザデータを提供し、UEは、ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する様に構成された処理回路を備える、通信システム。
【0257】
D5.ホストコンピュータ、基地局及びユーザ装置(UE)を含む通信システムで実行される方法であって、ホストコンピュータにおいてユーザデータを提供することと、基地局を含むセルラネットワークを介してUEにユーザデータを搬送する送信を開始することと、を含み、基地局は、例Bのいずれかのステップのいずれかを実行する、方法。
【0258】
D6.前の例に記載の方法であって、基地局がユーザデータを送信することをさらに含む、方法。
【0259】
D7.前2つの例に記載の方法であって、ユーザデータは、ホストアプリケーションを実行することによってホストコンピュータで提供され、方法は、UEが、ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行することをさらに含む、方法。
【0260】
D8.基地局と通信する様に構成されたユーザ装置(UE)であって、無線インタフェースと、前3つの例に記載の方法を実行する様に構成された処理回路と、を備えているUE。
【0261】
D9.ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータは、ユーザデータを提供する様に構成された処理回路と、ユーザ装置(UE)への送信のため、ユーザデータをセルラネットワークに転送する様に構成された通信インタフェースと、を備え、UEは処理回路及び無線インタフェースを備え、UEのコンポーネントは、例Aのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成されている、通信システム。
【0262】
D10.前の例に記載の通信システムであって、セルラネットワークは、UEと通信する様に構成された基地局をさらに含む、通信システム。
【0263】
D11.前2つの例に記載の通信システムであって、ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行する様に構成され、それにより、ユーザデータを提供し、UEの処理回路は、ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する様に構成されている、通信システム。
【0264】
D12.ホストコンピュータ、基地局及びユーザ装置(UE)を含む通信システムで実行される方法であって、ホストコンピュータにおいてユーザデータを提供することと、基地局を含むセルラネットワークを介してUEにユーザデータを搬送する送信を開始することと、を含み、UEは、例Aのいずれかのステップのいずれかを実行する、方法。
【0265】
D13.前の例に記載の方法であって、UEが基地局からユーザデータを受信することをさらに含む、方法。
【0266】
D14.ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータは、ユーザ装置(UE)から基地局への送信から生じたユーザデータを受信する様に構成された通信インタフェースを備え、UEは、無線インタフェース及び処理回路を備え、UEの処理回路は、例Aのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成されている、通信システム。
【0267】
D15.前の例に記載の通信システムであって、UEをさらに含む、通信システム。
【0268】
D16.前2つの例に記載の通信システムであって、基地局をさらに含み、基地局は、UEと通信する様に構成された無線インタフェースと、UEから基地局への送信によって搬送されるユーザデータをホストコンピュータに転送する様に構成された通信インタフェースと、を備える、通信システム。
【0269】
D17.前3つの例に記載の通信システムであって、ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行する様に構成され、UEの処理回路は、ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する様に構成され、それにより、ユーザデータを提供する、通信システム。
【0270】
D18.前4つの例に記載の通信システムであって、ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行する様に構成され、それにより、要求データを提供し、UEの処理回路は、ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する様に構成され、それにより、要求データに応答してユーザデータを提供する、通信システム。
【0271】
D19.ホストコンピュータ、基地局及びユーザ装置(UE)を含む通信システムで実行される方法であって、ホストコンピュータにおいてUEから基地局に送信されたユーザデータを受信することを含み、UEは、例Aのいずれかのステップのいずれかを実行する、方法。
【0272】
D20.前の例に記載の方法であって、UEが基地局にユーザデータを提供することをさらに含む、方法。
【0273】
D21.前の2つの例に記載の方法であって、さらに、UEでクライアントアプリケーションを実行することであって、それにより、送信されるユーザデータを提供することと、ホストコンピュータで、クライアントアプリケーションに関連付けられたホストアプリケーションを実行することと、を含む方法。
【0274】
D22.前の3つの例に記載の方法であって、さらに、UEでクライアントアプリケーションを実行することと、クライアントアプリケーションに関連付けられたホストアプリケーションを実行することによってホストコンピュータで提供された、クライアントアプリケーションへの入力データをUEが受信することと、を含み、送信されるユーザデータは、入力データに応答して、クライアントアプリケーションによって提供される、方法。
【0275】
D23.ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータは、ユーザ装置(UE)から基地局への送信から生じたユーザデータを受信する様に構成された通信インタフェースを備え、基地局は、無線インタフェース及び処理回路を備え、基地局の処理回路は、例Bのいずれかのステップのいずれかを実行する様に構成されている、通信システム。
【0276】
D24.前の例に記載の通信システムであって、基地局をさらに含む、通信システム。
【0277】
D25.前2つの例に記載の通信システムであって、UEをさらに備え、UEは、基地局と通信する様に構成されている、通信システム。
【0278】
D26.前3つの例に記載の通信システムであって、ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行する様に構成され、UEは、ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する様に構成され、それにより、ホストコンピュータによって受信されるユーザデータを提供する、通信システム。
【0279】
D27.ホストコンピュータ、基地局及びユーザ装置(UE)を含む通信システムで実行される方法であって、ホストコンピュータにおいて、基地局がUEから受信した送信から生じたユーザデータを、基地局から受信することを含み、UEは、例Aのいずれかのステップのいずれかを実行する、方法。
【0280】
D28.前の例に記載の方法であって、基地局がUEからユーザデータを受信することをさらに含む、方法。
【0281】
D29.前2つの例に記載の方法であって、基地局が、受信したユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始することをさらに含む、方法。
【0282】
上記詳細な説明及び添付の図面により提示された本開示の教示の利点を有する、開示された発明の修正及び他の実施形態が、当業者には想定される。よって、本発明は、開示した特定の実施形態に限定されず、修正及び他の実施形態が、本開示の範囲に含まれることが意図される。特定の用語を使用したが、それらは、一般的に使用され、説明目的であり、制限目的ではない。
【手続補正書】
【提出日】2021-12-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワーク(10)の無線デバイス(12)によって実行される方法(410)であって、
前記無線デバイス(12)によって使用される測定緩和の程度を制限するための測定緩和の制限を決定(412)することであって、前記制限は、前記無線デバイス(12)によって行われる連続する無線信号測定間の間隔を制御する、ことと、
前記無線デバイス(12)の構成されたタイミングアドバンス(TA)値が有効なままであることを示す前記無線信号測定に応じて、前記無線通信ネットワーク(10)の事前構成されたアップリンクリソース(PUR)でアップリンク送信を実行(416)することと、
を含み、
前記無線デバイス(12)によって使用される前記構成されたTA値は、前記アップリンク送信のタイミングを制御する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法(410)であって、
前記制限を決定(412)することは、緩和係数の制限を決定することを含み、前記緩和係数は、前記無線デバイス(12)に構成された不連続受信(DRX)サイクルの整数倍である、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法(410)であって、
前記緩和係数の前記制限を決定することは、前記DRXサイクルの長さの関数として前記緩和係数の最大許容値を制限することを含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法(410)であって、
前記制限を決定(412)することは、前記無線デバイス(12)によって使用される不連続受信(DRX)サイクルの長さの制限を決定することを含む、方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法(410)であって、
前記制限を決定(412)することは、前記無線通信ネットワーク(10)の無線ネットワークノード(22)によって送信される制御シグナリングを介して前記制限の表示を受信することを含む、方法。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法(410)であって、
前記無線信号測定は、前記無線デバイス(12)のサービングセルである前記無線通信ネットワーク(10)のセルで送信される参照信号に対して、前記無線デバイス(12)によって行われる受信信号電力測定を含む、方法。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の方法(410)であって、
前記無線信号測定は、前記無線通信ネットワーク(10)によって構成された無線リソース測定(RRM)である、方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の方法(410)であって、さらに、
前記無線デバイス(12)が、前記無線通信ネットワーク(10)に対して接続モード又はアイドルモードで動作している間に、前記無線デバイス(12)が、前記構成されたTA値を受信することを含む、方法。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の方法(410)であって、
前記方法(410)は、前記無線通信ネットワーク(10)のサービングセルに対して前記無線デバイス(12)によって行われた現在の参照信号受信電力(RSRP)測定を、前記構成されたTA値が有効であったときに前記サービングセルに対して前記無線デバイス(12)によって行われた以前のRSRP測定と比較することに応じて、前記構成されたTA値が有効なままであるかを前記無線デバイス(12)が決定することを含む、方法。
【請求項10】
無線デバイス(12)であって、
無線通信ネットワーク(10)との間で信号を送受信する様に構成された通信回路(30)と、
前記通信回路(30)と動作可能に関連付けられた処理回路(36)と、
を備え、
前記処理回路は、
前記無線デバイス(12)によって使用される測定緩和の程度を制限するための測定緩和の制限を決定することであって、前記制限は、前記無線デバイス(12)によって行われる連続する無線信号測定間の間隔を制御する、ことと、
前記無線デバイス(12)の構成されたタイミングアドバンス(TA)値が有効なままであることを示す前記無線信号測定に応じて、前記無線通信ネットワーク(10)の事前構成されたアップリンクリソース(PUR)でアップリンク送信を実行することと、
を行う様に構成され、
前記無線デバイス(12)によって使用される前記構成されたTA値は、前記アップリンク送信のタイミングを制御する、無線デバイス。
【請求項11】
請求項10に記載の無線デバイス(12)であって、
前記処理回路(36)は、前記制限を緩和係数の制限として決定する様に構成され、前記緩和係数は、前記無線デバイス(12)に構成された不連続受信(DRX)サイクルの整数倍である、無線デバイス。
【請求項12】
請求項11に記載の無線デバイス(12)であって、
前記処理回路(36)は、前記DRXサイクルの長さの関数として前記緩和係数の前記制限を決定する様に構成されている、無線デバイス。
【請求項13】
請求項10に記載の無線デバイス(12)であって、
前記処理回路(36)は、前記制限を前記無線デバイス(12)によって使用される不連続受信(DRX)サイクルの長さの制限として決定する様に構成されている、無線デバイス。
【請求項14】
請求項10から13のいずれか1項に記載の無線デバイス(12)であって、
前記処理回路(36)は、前記無線通信ネットワーク(10)の無線ネットワークノード(22)によって送信される制御シグナリングを介して前記制限の表示を受信することによって、前記制限を決定する様に構成されている、無線デバイス。
【請求項15】
請求項10から14のいずれか1項に記載の無線デバイス(12)であって、
前記無線信号測定は、前記無線デバイス(12)のサービングセルである前記無線通信ネットワーク(10)のセルで送信される参照信号に対して、前記無線デバイス(12)によって行われる受信信号電力測定を含む、無線デバイス。
【請求項16】
請求項10から15のいずれか1項に記載の無線デバイス(12)であって、
前記無線信号測定は、前記無線通信ネットワーク(10)によって構成された無線リソース測定(RRM)である、無線デバイス。
【請求項17】
請求項10から16のいずれか1項に記載の無線デバイス(12)であって、
前記処理回路(36)は、前記無線デバイス(12)が前記無線通信ネットワーク(10)に対して接続モード又はアイドルモードで動作している間に、前記構成されたTA値を受信する様に構成されている、無線デバイス。
【請求項18】
請求項10から17のいずれか1項に記載の無線デバイス(12)であって、
前記処理回路(36)は、前記無線通信ネットワーク(10)のサービングセルに対して前記無線デバイス(12)によって行われた現在の参照信号受信電力(RSRP)測定を、前記構成されたTA値が有効であったときに前記サービングセルに対して前記無線デバイス(12)によって行われた以前のRSRP測定と比較することに応じて、前記構成されたTA値が有効なままであるかを決定する様に構成されている、無線デバイス。
【請求項19】
無線通信ネットワーク(10)の無線ネットワークノード(22)によって実行される方法(510)であって、
無線デバイス(12)によって使用される測定緩和の程度を制限するための測定緩和の制限を決定(512)することであって、前記制限は、前記無線デバイス(12)によって行われ、前記無線通信ネットワーク(10)の事前構成されたアップリンクリソース(PUR)でアップリンク送信を実行するための条件としてのタイミングアドバンス(TA)値を検証するために使用される、連続する無線信号測定間の間隔を制御する、ことと、
前記無線デバイス(12)に前記制限の表示を送信(514)することと、
を含む方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法(510)であって、
前記制限の前記表示を送信(514)することは、前記無線デバイス(12)に対してサービングセルである前記無線通信ネットワーク(10)のセルにおいて、専用シグナリング又はブロードキャストシグナリングを介して前記表示を送信することを含む、方法。
【請求項21】
請求項19又は20に記載の方法(510)であって、
前記制限は、前記無線デバイス(12)の動作に関連付けられた不連続受信(DRX)サイクルの長さの整数倍である緩和係数に対して許容される最大値の制限を含み、前記方法(510)は、前記DRXサイクルの前記長さの関数として前記制限を決定することを含む、方法。
【請求項22】
請求項19又は20に記載の方法(510)であって、
前記制限は、前記無線デバイス(12)の動作に関連付けられた不連続受信(DRX)サイクルの最大の長さの制限を含む、方法。
【請求項23】
ネットワークノード(22)であって、
無線通信デバイス(12)との間で信号を送受信する様に構成された通信回路(50)と、
前記通信回路(50)と動作可能に関連付けられた処理回路(56)と、
を備え、
前記処理回路は、
無線デバイス(12)によって使用される測定緩和の程度を制限するための測定緩和の制限を決定することであって、前記制限は、前記無線デバイス(12)によって行われ、無線通信ネットワーク(10)の事前構成されたアップリンクリソース(PUR)でアップリンク送信を実行するための条件としてのタイミングアドバンス(TA)値を検証するために使用される、連続する無線信号測定間の間隔を制御する、ことと、
前記無線デバイス(12)に前記制限の表示を送信することと、
を行う様に構成されている、無線ネットワークノード。
【請求項24】
請求項23に記載の無線ネットワークノード(22)であって、
前記処理回路(56)は、前記無線デバイス(12)に対してサービングセルである前記無線通信ネットワーク(10)のセルにおいて、専用シグナリング又はブロードキャストシグナリングを介して前記制限の前記表示を送信する様に構成されている、無線ネットワークノード。
【請求項25】
請求項23又は24に記載の無線ネットワークノード(22)であって、
前記制限は、前記無線デバイス(12)の動作に関連付けられた不連続受信(DRX)サイクルの長さの整数倍である緩和係数に対して許容される最大値の制限を含み、前記処理回路(56)は、前記DRXサイクルの前記長さの関数として前記制限を決定する様に構成されている、無線ネットワークノード。
【請求項26】
請求項23又は24に記載の無線ネットワークノード(22)であって、
前記制限は、前記無線デバイス(12)の動作に関連付けられた不連続受信(DRX)サイクルの最大の長さの制限を含む、無線ネットワークノード。
【請求項27】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記
少なくとも1つのプロセッサに請求項1から9及び19から22のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラム。
【請求項28】
請求項27に記載のコンピュータプログラムを含む
コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】