IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クンシャン ゴー−ビシオノクス オプト−エレクトロニクス カンパニー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特表-表示パネル及び表示装置 図1
  • 特表-表示パネル及び表示装置 図2
  • 特表-表示パネル及び表示装置 図3
  • 特表-表示パネル及び表示装置 図4
  • 特表-表示パネル及び表示装置 図5
  • 特表-表示パネル及び表示装置 図6
  • 特表-表示パネル及び表示装置 図7
  • 特表-表示パネル及び表示装置 図8
  • 特表-表示パネル及び表示装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-11
(54)【発明の名称】表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20220704BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20220704BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20220704BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20220704BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20220704BHJP
   H05B 33/26 20060101ALI20220704BHJP
【FI】
G09F9/30 330
G09F9/302 C
G09F9/30 360
G09F9/30 339Z
G09F9/30 307
H01L27/32
H05B33/14 A
H05B33/02
H05B33/26
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021566231
(86)(22)【出願日】2020-07-17
(85)【翻訳文提出日】2021-11-08
(86)【国際出願番号】 CN2020102697
(87)【国際公開番号】W WO2021082534
(87)【国際公開日】2021-05-06
(31)【優先権主張番号】201911038962.5
(32)【優先日】2019-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516189213
【氏名又は名称】クンシャン ゴー-ビシオノクス オプト-エレクトロニクス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Kunshan Go-Visionox Opto-Electronics Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Building 4, No. 1, Longteng Road, Development Zone, Kunshan, Jiangsu 215300, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロウ ジュンフィ
(72)【発明者】
【氏名】ジ ヤナン
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC36
3K107DD22
3K107DD23
3K107DD27
3K107DD28
3K107DD39
3K107DD45X
3K107DD45Y
3K107DD46X
3K107DD46Y
3K107EE03
3K107EE04
3K107EE06
3K107EE07
3K107FF06
3K107FF13
3K107FF15
5C094BA03
5C094BA14
5C094BA27
5C094CA20
5C094DA05
5C094DB04
5C094EA05
5C094FA01
5C094JA11
(57)【要約】
本願は、表示パネル及び表示装置を開示している。当該表示パネルは、中心領域と中心領域に隣接するエッジ領域とを含む第1表示領域と、第2表示領域と、を有し、第1表示領域の光透過率は、第2表示領域の光透過率より大きく、表示パネルは複数の繰り返しユニットを含み、各繰り返しユニットは少なくとも2つの画素を含み、各画素は少なくとも3色のサブ画素を含み、各サブ画素は、順番に積層された第1電極、発光構造、及び第2電極を含み、第1表示領域において、繰り返しユニットのうち同一色の隣接するサブ画素の第1電極が接続構造により電気的に接続されて同色画素群を形成し、中心領域において、少なくとも一色の同色画素群の接続構造は、透明導電構造である。本願の実施例による表示パネルによれば、中心領域の光透過率をさらに向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルであって、
中心領域と、前記中心領域に隣接するエッジ領域と、を含む第1表示領域と、
第2表示領域と、
を有し、
前記第1表示領域の光透過率は、前記第2表示領域の光透過率より大きく、
前記表示パネルは複数の繰り返しユニットを含み、各前記繰り返しユニットは少なくとも2つの画素を含み、各前記画素は少なくとも3色のサブ画素を含み、各前記サブ画素は、順番に積層された第1電極、発光構造、及び第2電極を含み、
前記第1表示領域において、前記繰り返しユニットのうち同一色の隣接するサブ画素の第1電極が接続構造により電気的に接続されて同色画素群を形成する、
表示パネル。
【請求項2】
前記中心領域において、少なくとも1つの色の前記同色画素群の接続構造が透明導電構造である、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
複数の前記サブ画素は、前記第1電極と相互接続して画素結合構造を形成し、前記同色画素群の複数のサブ画素は、同一の画素回路に電気的に接続されて、1つの画素回路によって複数の相互接続されたサブ画素を制御する、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記表示パネルは、前記画素が設置された基板をさらに含み、
前記画素は、三つの色のサブ画素を含み、
対応する前記同色画素群は、第1色の第1同色画素群、第2色の第2同色画素群、及び第3色の第3同色画素群を有し、
前記第1同色画素群の接続構造と前記第2同色画素群の接続構造とは、前記基板における正射影が交差せず、
前記第3同色画素群の接続構造と、前記第1同色画素群の接続構造及び/又は前記第2同色画素群の接続構造とは、前記基板における正射影が交差する、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記中心領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極と同じ層に設けられた透明導電構造であり、前記第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記エッジ領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極と同じ層に設けられ、前記第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記エッジ領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極と同じ材料であるか、又は透明導電構造である、
請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記中心領域及び前記エッジ領域の第1同色画素群、第2同色画素群に対応するリード線は、前記第1電極と同じ層に設けられた透明導電構造である、
請求項5に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記中心領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極の下方に設けられた透明導電構造であり、前記第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記エッジ領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極と同じ層に設置され、前記第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記エッジ領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極と同じ材料であるか、又は透明導電構造である、
請求項4に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記中心領域の第1同色画素群、第2同色画素群に対応するリード線は、前記中心領域の第1同色画素群の接続構造及び第2同色画素群の接続構造と同じ層に設けられた透明導電構造である、
請求項7に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記中心領域において、第1同色画素群の接続構造及び第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極の下方に設置された透明導電構造であり、第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記エッジ領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極の下方に設置された透明導電構造であり、前記第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記中心領域の前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記エッジ領域の前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造と同じ層に位置する、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記中心領域の第1同色画素群、第2同色画素群に対応するリード線は、前記中心領域の第1同色画素群の接続構造及び第2同色画素群の接続構造と同じ層に設けられた透明導電構造である、
請求項9に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記エッジ領域の第1同色画素群、第2同色画素群に対応するリード線は、前記エッジ領域の第1同色画素群の接続構造及び第2同色画素群の接続構造と同じ層に設けられた透明導電構造である、
請求項9に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記中心領域において、第1同色画素群の接続構造及び第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極と同じ層で設けられた透明導電構造であり、第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記エッジ領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極の下方に設けられた透明導電構造であり、前記第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置されている、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記中心領域の第1同色画素群、第2同色画素群に対応するリード線は、前記第1電極と同じ層に設けられた透明導電構造である、
請求項12に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記エッジ領域の第1同色画素群、第2同色画素群に対応するリード線は、前記エッジ領域の第1同色画素群の接続構造及び第2同色画素群の接続構造と同じ層に設けられた透明導電構造である、
請求項12に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記表示パネルは、基板上に設置された素子層をさらに含み、
前記素子層は、平坦化層と少なくとも1層の金属層とを含み、前記金属層は、前記基板と前記平坦化層との間に設置され、
前記少なくとも1層の金属層のうちの1層の金属層は、貫通孔を介して対応する前記第1電極に電気的に接続された第3同色画素群の接続構造である、
請求項3乃至14のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項16】
前記第2表示領域は、第1サブ表示領域と、前記第1サブ表示領域及び前記第1表示領域に隣接する第2サブ表示領域と、を含み、
前記第1表示領域のサブ画素に対応する画素回路は、前記第2サブ表示領域内に設けられており、
前記第1表示領域のサブ画素に対応する画素回路の回路構成は、1つの薄膜トランジスタ、2つの薄膜トランジスタ及び1つのコンデンサ、3つの薄膜トランジスタ及び1つのコンデンサ、6つの薄膜トランジスタ及び1つのコンデンサ、6つの薄膜トランジスタ及び2つのコンデンサ、7つの薄膜トランジスタ及び1つのコンデンサ、7つの薄膜トランジスタ及び2つのコンデンサ、又は、9つの薄膜トランジスタ及び1つのコンデンサのうちのいずれか一種を含む、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記表示パネルは基板を更に備え、前記画素は前記基板上に設置され、
前記繰り返しユニットの少なくとも2つの画素は、第1方向に交互に分布し、任意の隣接する2つの画素の各サブ画素は、いずれも、第2方向に配列され、且つ、前記第1方向においてずれている、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記第1表示領域の発光構造は、基板上の正射影が、第1グラフィックユニットからなるか、又は、2つ以上の第1グラフィックユニットでつなぎ合わせて構成され、前記第1グラフィックユニットは、円形、楕円形、ダンベル、ヒョウタン、矩形からなる群から選択される少なくとも1つを含む、
請求項16に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記第1表示領域の第1電極は、基板上の正射影が、第2グラフィックユニットからなるか、又は2つ以上の第2グラフィックユニットでつなぎ合わせて構成され、前記第2グラフィックユニットは、円形、楕円形、ダンベル、ヒョウタン、長方形からなる群から選択される少なくとも1つを含むている、
請求項16に記載の表示パネル。
【請求項20】
前記第1表示領域の第1電極が光透過電極であるか、
或いは、前記第1表示領域の第1電極が反射電極であるか、
或いは、前記第1表示領域の第1電極が酸化インジウムスズ層又は酸化インジウム亜鉛層を含み、及び/又は、前記第1表示領域の第2電極がマグネシウム銀合金層を含む、
請求項16に記載の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示分野に関し、特に、表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、2019年10月29日に提出した名称が「表示パネル及び表示装置」という中国特許出願第201911038962.5号の優先権を主張し、当該出願の全ての内容が本明細書に組み込まれている。
【0003】
電子機器の急速な発展に伴い、画面占有比例に対するユーザーのニーズが高まり、電子機器のフルスクリーン表示が業界で注目されている。
【0004】
携帯電話、タブレットPC等の電子機器は、必要に応じてフロントカメラや、イヤホン、赤外線センサ素子等を集積する必要がある。従来技術において、表示スクリーンにノッチ(Notch)や穴を開設することにより、外部の光線がスクリーンにおけるノッチや穴を通じて、スクリーンの下部に位置するセンサ素子に入射している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらの電子機器は本当の意味でのフルスクリーンではなく、スクリーン全体の各領域でいずれも表示を行うことはできず、例えば、当該フロントカメラ対応する領域には画面が表示されていない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の第1様態は、表示パネルを提供し、それは、中心領域と、中心領域に隣接するエッジ領域と、を含む第1表示領域と、第2表示領域と、を有し、第1表示領域の光透過率は、第2表示領域の光透過率より大きく、表示パネルは複数の繰り返しユニットを含み、各繰り返しユニットは少なくとも2つの画素を含み、各画素は少なくとも3色のサブ画素を含み、各サブ画素は、順番に積層された第1電極、発光構造、及び第2電極を含み、第1表示領域において、繰り返しユニットのうち同一色の隣接するサブ画素の第1電極が接続構造により電気的に接続されて同色画素群を形成する。
本願の第1様態のいずれかの実施形態によれば、中心領域において、少なくとも1つの色の同色画素群の接続構造が透明導電構造である。
【0007】
本願の実施例の表示パネルによれば、第1表示領域の光透過率が第2表示領域の光透過率より大きくすることで、表示パネルが第1表示領域の裏面に感光アセンブリを集積できるようにし、これにより、例えばカメラのような感光アセンブリをスクリーンの下に集積することができるとともに、第1表示領域に画面を表示させることができ、表示パネルの表示面積を大きくして、表示装置のフルスクリーンデザインを実現することができる。
【0008】
本願の実施例の表示パネルによれば、第1表示領域内の繰り返しユニットにおいて、同じ色の隣接するサブ画素の第1電極が接続構造により電気的に接続されて、同色画素群を形成する。このように、第1表示領域内の繰り返しユニットに含まれる複数の画素が1つの画素となることで、第1表示領域の実際の画素密度(Pixel Per Inch、PPI)を低減させることができ、そのうち、繰り返しユニットにおける同色画素群の複数のサブ画素を1つの画素回路に接続することのみを必要とするため、第1表示領域における配線数を減らすことができ、第1表示領域の光透過率を向上させることができる。
【0009】
中心領域において、少なくとも一色の同色画素群の接続構造を透明導電構造とすることによって、第1表示領域の中心領域の光透過率をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付図面が参照されて行われた非限定的な実施例に対する以下の詳細な説明を閲読することにより、本明細書の他の特徴、目的、及び利点がより明確になり、ここで、同一又は類似の符号は、同一又は類似の特徴を表し、添付図面は、実際の尺度では描かれていない。
【0011】
図1】本願の実施例に係る表示パネルの上面図である。
図2】一例に係る図1のQ領域を示す部分拡大図である。
図3】他一例に係る図1のQ領域を示す部分拡大図である。
図4】第1例に係る図2のB-B方向の断面図である。
図5】第2例に係る図2のB-B方向の断面図である。
図6】第3例に係る図2のB-B方向の断面図である。
図7】第4例に係る図2のB-B方向の断面図である。
図8】本願の実施例に係る表示装置の上面図である。
図9】一例に係る図8のC-C方向の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本明細書の様々な態様の特徴及び例示的な実施例を詳細に説明し、本明細書の目的、態様、及び利点をより明確にするために、以下、添付図面及び具体的な実施例を組み合わせて、本明細書をさらに詳細に説明する。本明細書に記載の具体的な実施例は、単に、本願を解釈するものであり、本願を限定するものではない。当業者にとって、本願は、これは、これらの特定の詳細の幾つかを必要とせずに実施される。以下、実施例に対する記載は、単に、本願の例を示すことによって、本願のより良い理解を提供することを意図している。
【0013】
携帯電話やタブレット等の電子機器においては、表示パネルが設置される一側に、例えば、フロントカメラ、赤外光センサ、近接光センサ等のような感光アセンブリを集積する必要がある。幾つかの実施例では、上記電子機器に光透過表示領域を設け、光透過表示領域の裏面に感光アセンブリを設けて、感光アセンブリが正常に動作することを保証する前提で、電子機器のフルスクリーン表示を実現する。
【0014】
光透過表示領域の光透過率を向上させ、光透過表示領域内のサブ画素の画素駆動回路の設置を容易にするために、光透過表示領域内のサブ画素を結合させる必要がある。しかしながら、光透過表示領域内のサブ画素の結合方式は、光透過表示領域の光透過率が高くないという問題がある。
【0015】
上記問題を解決するために、本願の実施例は、表示パネル及び表示装置を提供するが、以下、図面と組み合わせて、表示パネル及び表示装置の各実施例を説明する。
【0016】
本願の実施例は、表示パネルを提供するが、当該表示パネルは、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、OLED)表示パネルであってもよい。
【0017】
図1は、本願の一実施例に係る表示パネルの上面図を示し、図2は、一例に係る図1のQ領域の部分拡大図を示す。図3は、他の例に係る図1のQ領域の部分拡大図を示す。図4乃至図7は、4つの例に係る図2のB-B方向の断面図を示す。
【0018】
図1に示すように、表示パネル100は、第1表示領域AA1と、第2表示領域AA2と、第1表示領域AA1及び第2表示領域AA2を囲む非表示領域NAと、を有し、第1表示領域AA1は、第2表示領域AA2よりも光透過率が高い。
【0019】
ここで、第1表示領域AA1の光透過率は15%以上であることが好ましい。第1表示領域AA1の光透過率を15%以上、ひいては40%以上、さらに高い光透過率にするために、本実施例の表示パネル100は、各機能膜層の光透過率をいずれも80%以上、少なくとも一部の機能膜層の光透過率をいずれも90%より大きくする。
【0020】
本願の実施例の表示パネル100によれば、第1表示領域AA1の光透過率が第2表示領域AA2の光透過率より大きくすることで、表示パネル100が第1表示領域AA1の裏面に感光アセンブリを集積できるようにし、これにより、例えばカメラのような感光アセンブリをスクリーンの下に集積することができるとともに、第1表示領域AA1に画面を表示させることができ、表示パネル100の表示面積を大きくして、表示装置のフルスクリーンデザインを実現することができる。
【0021】
第1表示領域AA1は、中心領域AA11と、中心領域AA11に隣接するエッジ領域AA12とを含む。第1表示領域AA1の裏面には感光アセンブリが集積されており、中心領域AA11の光透過率に対する要求は、エッジ領域AA12より高い。中心領域AA11の具体的な位置、形状及びサイズは、感光アセンブリの具体的な位置に応じて設定することができる。
【0022】
図2図4に示すように、表示パネル100は複数の繰り返しユニット10を有し、繰り返しユニット10は少なくとも2つの画素110を有する。各画素110は、少なくとも3色のサブ画素101、102、103を含む。各サブ画素101、102、103は、順番に積層して設けられている第1電極112、発光構造111、及び第2電極113を含む。
【0023】
第1表示領域AA1において、繰り返しユニット10における同じ色の隣接するサブ画素101、102、103の第1電極112は、接続構造201、202、203を介して電気的に接続されて、同色画素群01、02、03を形成する。例えば、図2には、同色画素群01が4つの第1色のサブ画素101と3つの接続構造201とを含み、同色画素群02が4つの第2色のサブ画素102と3つの接続構造202とを含み、同色画素群03が4つの第3色のサブ画素103と3つの接続構造203とを含むことが示されている。このように、第1電極112が接続された複数のサブ画素は、画素結合構造を形成する。1色の同色画素群に含まれる複数のサブ画素は、同一の画素回路に電気的に接続されて、1つの画素回路により、複数の相互接続のサブ画素の表示が制御され、第1表示領域AA1の実際のPPIをさらに低減し、第1表示領域AA1内の駆動配線を減少させ、その光透過率を向上させる。
【0024】
さらに、中心領域AA11において、少なくとも一色の同色画素群の接続構造が透明導電構造であると、中心領域AA11の光透過率をより高めることができる。
【0025】
透明導電構造は、ITOで製造されてもよい。
【0026】
表示パネルは、基板301を有し、画素110は、基板301上に設けられている。画素110は、第1色のサブ画素101と、第2色のサブ画素102と、第3色のサブ画素103との3色のサブ画素を含む。それに対応して、同色画素群は、第1色の第1同色画素群01と、第2色の第2同色画素群02と、第3色の第3同色画素群03と、を有する。
【0027】
第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202は、基板301における正射影が交差しない。さらに、第3同色画素群03の接続構造と、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202とは、基板301における正射影がいずれも交差している。或いは、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202は、基板301における正射影が交差しない。さらに、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202のうちの1つと、第3同色画素群03の接続構造とは、基板301における正射影が交差している(未図示)。
【0028】
3色のうちの2色の同色画素群の接続構造は、基板上の正射影が交差しないように設置されている。このように、2色の同色画素群の接続構造は、同じ層に設置されることができ、これらの接続構造は、同一工程ステップで形成可能であるため、製造工程の複雑度を低減することができる。さらに、基板上の正射影が交差している接続構造は、異なる層に設置されることができるため、基板上の正射影が交差している接続構造が同じ層に設置される際に同色画素群の正常な動作に影響を及ぼすことを回避することができる。
【0029】
図2図4乃至図7を参照すると、中心領域AA11のうち、少なくとも一色の同色画素群の接続構造は透明導電構造であり、中心領域AA11及びエッジ領域AA12の接続構造は、少なくとも次の設置方法を含むことができる。
【0030】
幾つかの実施例において、中心領域AA11の接続構造は、少なくとも以下の2種類の方式で設置することができる。
【0031】
第1種類の設置方法
【0032】
中心領域AA11において、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202は、第1電極112と同じ層に設けられた透明導電構造である。第3同色画素群03の接続構造203と、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202とは、異なる層である。
【0033】
第2種類の設置方法
【0034】
中心領域AA11において、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202は、第1電極112の下方に設置された透明導電構造であり、第3色同色画素群03の接続構造203と、第1色同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202とは、異なる層である。一例として、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202は、第1電極112の下方に設けられた同じ層又は異なる層である。
【0035】
幾つかの実施例において、エッジ領域AA12の接続構造は、少なくとも以下の2種類の方法で設置することができる。
【0036】
第1種類の設置方法
【0037】
エッジ領域AA12において、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202と、第1電極112とは、同じ層に設置されている。第3同色画素群03の接続構造203と、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202とは、異なる層に設置されている。
【0038】
選択可能な例として、エッジ領域AA12において、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202と第1電極112とが同じ層に設置されている場合、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202の材料は、第1電極112と同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよいし、透明導電構造であってもよい。
【0039】
第2種類の設置方法
【0040】
エッジ領域AA12において、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202は、第1電極112の下方に設置された透明導電構造である。第3同色画素群03の接続構造203と、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202とは、異なる層に設置されている。一例として、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202は、第1電極112の下方に設けられた同じ層又は異なる層であってもよい。
【0041】
幾つかの実施例において、第1表示領域AA1の各同色画素群は、リード線を介して対応する画素回路に接続されている。リード線は、ITO(Indium Tin Oxides)等の透明導電構造であってもよい。図3に示すように、第1同色画素群01は、リード線2011を介して対応する画素回路(未図示)に接続され、第2同色画素群02は、リード線2021を介して対応する画素回路に接続され、第3同色画素群03は、リード線2031を介して対応する画素回路に接続されている。画素回路は、対応するリード線により同色画素群の各サブ画素表示を制御する。リード線2011、2021、2031は、一例として、いずれも、透明導電構造であることで、第1表示領域AA1の光透過率を向上させてもよい。
【0042】
上記中心領域AA11の2種類の設置方法のいずれかを選択してもよいし、上記エッジ領域AA12の2種類の設置方法のいずれかを選択してもよいし、上記中心領域AA11の2種類の設置方法とエッジ領域AA12の2種類の設置方法を任意に組み合わせてもよい。例えば、上記中心領域AA11の2種類の設置方法と、エッジ領域AA12の2種類の設置方法を以下のように組み合わせてもよい。
【0043】
第1種類の組み合わせ方法
【0044】
幾つかの実施例において、第1表示領域AA1の画素密度が、例えば100PPIのように相対的小さく、又は100PPIより小さい場合、サブ画素間の間隔が相対的大きくなり、リード線を配置するための十分なスペースを有する。図4に示すように、中心領域AA11の第1種類の設置方法及びエッジ領域AA12の第1種類の設置方法を利用する。このとき、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202の材料は、第1電極112の材料と同じでも異なってもよく、透明導電構造であってもよい。
【0045】
幾つかの実施例において、中心領域AA11及びエッジ領域AA12は、同じ設置方法を利用することができ、即ち、中心領域AA11及びエッジ領域AA12は、第1組み合わせ方式を利用することができ、中心領域AA11及びエッジ領域AA12の第1同色画素群01、第2同色画素群02に対応するリード線2011、2021を、第1電極112と同じ層の透明導電構造として設けることができる。さらに、中心領域AA11及びエッジ領域AA12の第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202を、いずれも透明導電構造とすることができる。このように、第1表示領域AA1全体の接続構造201、202、及びリード線2011、2021を同一工程ステップで形成することができるため、製造工程の複雑度を低減させる。また、第1表示領域AA1全体の光透過率を向上させることができる。
【0046】
幾つかの実施例において、中心領域AA11及びエッジ領域AA12の第3同色画素群03に対応するリード線2031は、第1電極112と同じ層の透明導電構造とするか、或いは、中心領域AA11及びエッジ領域AA12の第3同色像素群03に対応するリード線2031は、第3同色画素群03の接続構造203と同じ層の透明導電構造とすることができる。
【0047】
第2種類の組み合わせ方法
【0048】
幾つかの実施例において、第1表示領域AA1の画素密度が例えば100PPIより大きいような相対的大きい場合、サブ画素間の間隔が相対的小さいため、リード線を設置する十分なスペースを有さない。図5に示すように、中心領域AA11の第2種類の設置方法及びエッジゾーンAA12の第1種類の設置方法を利用する。このとき、第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202の材料は、第1電極112の材料と同じでも異なってもよく、透明導電構造であってもよい。
【0049】
中心領域AA11及びエッジ領域AA12は、異なる設置方法を利用し、エッジ領域AA12の接続構造201、202は、第1電極112と同じ層に設置されており、エッジ領域AA12の第1電極112の下方に十分なスペースを設けてリード線を設置することができる。
【0050】
幾つかの実施例において、エッジ領域AA12の第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202を、いずれも第1電極112と同じ材料になるように設置し、エッジ領域AA12の接続構造201、202及び第1電極112を同一工程ステップで形成することができるため、製造工程の複雑度を低減することができる。
【0051】
幾つかの実施例において、中心領域AA11の第1同色画素群01、第2同色画素群02に対応するリード線2011、2021は、中心領域AA11の第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202と同じ層に設けられた透明導電構造である。即ち、中心領域AA11の接続構造201、202及び対応するリード線2011、2021は、いずれも第1電極112の下方の同じ層に設置され、且つ、いずれも透明導電構造であり、中心領域AA11の接続構造201、202及びリード線2011、2021を同一工程ステップで形成することができるため、製造工程の複雑度を低減させることができる。
【0052】
第3種類の組み合わせ方法
【0053】
幾つかの実施例において、第1表示領域AA1の画素密度は、例えば100PPIのように相対的小さく、又は100PPIより小さい場合、サブ画素間の間隔は相対的大きくなり、リード線を配置するための十分なスペースを有する。図6に示すように、中心領域AA11の第2種類の設置方法及びエッジ領域AA12の第2種類の設置方法を利用する。
【0054】
このように、中心領域AA11及びエッジ領域AA12の接続構造201、202は、いずれも第1電極112の下方に位置する。好ましくは、中心領域AA11の第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202と、エッジ領域AA12の第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202とは、第1電極112の下方の同じ層に位置する。
【0055】
幾つかの実施例において、中心領域AA11の第1同色画素群01、第2同色画素群02に対応するリード線2011、2021は、中心領域AA11の第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202と同じ層に設置された透明導電構造である。幾つかの実施例において、エッジ領域AA12の第1同色画素群01、第2同色画素群02に対応するリード線2011、2021は、エッジ領域AA12の第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202と同じ層に設けられた透明導電構造である。
【0056】
幾つかの例において、中心領域AA11及びエッジ領域AA12の第1同色画素群01の接続構造201及び対応するリード線2011と、第2同色画素群02の接続構造202及び対応するリード線2021とは、同じ層に位置する透明導電構造として設けられてもよい。このように、第1表示領域AA1全体の接続構造201、202及びリード線2011、2021を同一工程ステップで形成することにより、製造工程の複雑度を低減させることができる。また、第1表示領域AA1全体の光透過率を向上させることができる。
【0057】
第4種類の組み合わせ方法
【0058】
幾つかの実施例において、第1表示領域AA1の画素密度が例えば100PPIより大きいような相対的大きい場合、サブ画素間の間隔が相対的小さいため、リード線を設置する十分なスペースを有さない。図7に示すように、中心領域AA11の第1種類の設置方法及びエッジ領域AA12の第2種類の設置方法を利用する。
【0059】
中心領域AA11及びエッジ領域AA12は、異なる設置方法を利用しており、エッジ領域AA12の接続構造201、202は、第1電極112の下方に設置され、エッジ領域AA12の第1電極112が位置する層に十分なスペースを残してリード線を設置することができる。
【0060】
さらに、エッジ領域AA12の第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202を、いずれも透明導電構造として設けることにより、第1表示領域AA1全体の光透過率を向上させる。
【0061】
幾つかの実施例において、中心領域AA11の第1同色画素群01、第2同色画素群02に対応するリード線2011、2021は、第1電極112と同じ層に設けられた透明導電構造である。中心領域AA11の接続構造201、202及び対応するリード2011、2021は、第1電極112と同じ層であり、中心領域AA11の接続構造201、202及び対応するリード2011、2021を同一工程ステップで形成することができるため、製造工程の複雑度を低減させることができる。
【0062】
幾つかの実施例において、エッジ領域AA12の第1同色画素群01、第2同色画素群02に対応するリード線2011、2021は、エッジ領域AA12の第1同色画素群01の接続構造201及び第2同色画素群02の接続構造202と同じ層に設置された透明導電構造である。このように、エッジ領域AA12の接続構造201、202及び対応するリード線2011、2021を同一工程ステップで形成することができるため、製造工程の複雑度を低減させることができる。
【0063】
図4乃至図7に示すように、表示パネルは、基板301と、素子層302と、画素定義層303と、を有する。素子層302は、基板301上に設置されており、画素定義層303は、素子層302上に設置されている。第1表示領域AA1の各サブ画素に対応する画素回路が第2表示領域AA2の素子層302(未図示)に位置する。素子層302は、平坦化層3022と、平坦化層3022と基板301との間に位置する少なくとも1層の金属層3021と、を含む。
【0064】
少なくとも1層の金属層3021のうちの1層の金属層3021は、前述の中心領域AA11及びエッジ領域AA12の第3同色画素群03の接続構造203である。第3同色画素群03の接続構造203は、貫通孔を介して、対応する第1電極112に電気的に接続されている。金属層3021は、コンデンサの上部極板であってもよく、第3同色画素群03の接続構造203を形成するために、製造工程で貫通孔構造を形成して、対応する第1電極とコンデンサの上部極板とを接続すればよいので、製造工程を簡略化することができる。
【0065】
前述の中心領域AA11及び/又はエッジ領域AA12の接続構造201、202は、第1電極112と同じ層に設置される場合、平坦化層3022の上方に位置することができる。上述中心領域AA11及び/又はエッジ領域AA12の接続構造201、202は、1電極112の下方に位置する場合、平坦化層3022の下方に位置することができる。接続構造201、202は、第1電極112の下方に位置する場合、貫通孔を介して対応する第1電極112に電気的に接続される。
【0066】
第2表示領域AA2は、第1サブ表示領域AA21と、第1サブ表示領域AA21及び第1表示領域AA1に隣接する第2サブ表示領域AA22と、を含み、第1表示領域AA1のサブ画素に対応する画素回路は、第2サブ表示領域AA22内に設けられている。第1表示領域AA1のサブ画素に対応する画素回路の数は複数であってもよく、それぞれ対応する同色画素群に対応的に電気的に接続されていることは、理解すべきである。
【0067】
画素回路の回路構成は、1つの薄膜トランジスタ、2つの薄膜トランジスタ及び1つのコンデンサ、3つの薄膜トランジスタ及び1つのコンデンサ、6つの薄膜トランジスタ及び1つのコンデンサ、6つの薄膜トランジスタ及び2つのコンデンサ、7つの薄膜トランジスタ及び1つのコンデンサ、7つの薄膜トランジスタ及び2つのコンデンサ、又は、9つの薄膜結晶及び1つのコンデンサのいずれか1種を含む。ここで、画素回路の回路構成は、2つの薄膜トランジスタ(T)及び1つのコンデンサ(C)を含むが、これは画素回路の回路構成が「2T1C回路」であることを意味し、その他の「7T1C回路」、「7T2C回路」、「9T1C回路」等は、この順に類推できる。
【0068】
本願の実施例の表示パネル100によれば、同色画素群の各サブ画素が駆動されて表示される画素回路が、第2サブ表示領域AA22に位置するため、第1表示領域AA1内の配線構造を小さくし、第1表示領域AA1の光透過率を向上させることができる。
【0069】
繰り返しユニット10に含まれる少なくとも2つの画素110は、第1方向D1において交互に分布し、任意の隣接する2つの画素110の各サブ画素は、いずれも、第2方向D2に沿って配列され、且つ、第1方向D1においてずれており、第1方向D1と第2方向D2は交差する。好ましくは、第1方向D1は、第2方向D2に対して垂直であり、第1方向D1は、行方向又は列方向であり、対応する第2方向D2は、列方向又は行方向であってもよい。
【0070】
任意の隣接する2つの画素110の各サブ画素は、第2方向D2に沿って配列される色順が異なる。一例として、図2に示すように、繰り返しユニット10は4つの画素110を有し、各画素110は3色のサブ画素を含む。1つの繰り返しユニット10を例にすると、左から1番目の画素110の各サブ画素が第2方向D2に沿って配列される色順は、赤色サブ画素、緑色サブ画素、青色サブ画素であってもよい。左から2番目の画素110の各サブ画素が第2方向D2に沿って配列される色序は、青色サブ画素、赤色サブ画素、緑色サブ画素であってもよい。右から1番目の画素110の各サブ画素が第2方向D2に沿って配列される色順は、左から2番目の画素110と同じ順番であり、右から2番目の画素110の各サブ画素が第2方向D2に沿って配列される色順は、左から1番目の画素110と同じ順番である。
【0071】
このようにすることで、第1表示領域AA1において、第2方向に隣接して設置されたサブ画素の色を異ならせることができ、同一色のサブ画素の分布をより均一にすることができるため、第1表示領域AA1のある領域内で複数の同一色のサブ画素が隣接することにより第1表示領域AA1が表示を行う際に色分布にムラが生じ、さらに、当該領域に単色の明るいストリップが現れる問題を避けることができ、第1表示領域AA1の表示効果を高めることができる。
【0072】
基板301は、ガラス、ポリイミド(Polyimide、PI)等の光透過性の材料を用いて形成することができる。第2表示領域AA2の素子層302は、サブ画素の表示を駆動するための画素回路を含んでもよい。画素定義層303は、第1表示領域AA1に位置する第1画素開口K1を含む。幾つかの実施例において、画素定義層303は、第2表示領域AA2に位置する第2画素開口を含む。
【0073】
各サブ画素101、102、103は、発光構造111と、第1電極112と、第2電極113と、を含む。第1表示領域AA1における発光構造111は、第1画素開口K1内に設置され、第1電極112は、発光構造111における基板301に対向する一側に設置され、第2電極113は、発光構造111における基板301に背向する一側に設置されている。
【0074】
第1電極112、第2電極113は、1つが陽極であり、他の1つが陰極である。本実施例において、第1電極112が陽極、第2電極113が陰極である例について説明する。
【0075】
発光構造111は、OLED発光層を含んでいてもよく、発光構造111の設計上、必要に応じて、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層又は電子輸送層の少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0076】
第1電極112は、光透過電極である。幾つかの実施例において、第1電極112は、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide、ITO)層又は酸化インジウム亜鉛層を含む。幾つかの実施例において、第1電極112は、反射電極であって、第1光透過導電層と、第1光透過導電層上に位置する反射層と、反射層上に位置する第2光透過導電層と、を含む。ここで、第1光透過導電層、第2光透過導電層は、ITO、酸化インジウム亜鉛等であってもよく、反射層は金属層でもよく、例えば銀材質で製造されている。
【0077】
第2電極113は、マグネシウム-銀合金層を含む。幾つかの実施例において、第2電極113は、共通の電極として相互接続されていてもよい。
【0078】
第1表示領域AA1における各発光構造111は、基板301上の正射影が、1つの第1グラフィックユニットにより構成されるか、又は2つ以上の第1グラフィックユニットでつなぎ合わせて構成され、第1グラフィックユニットは、円形、楕円形、ダンベル、ヒョウタン、矩形からなる群から選択される少なくとも1つを含む。
【0079】
第1表示領域AA1における各第1電極112は、基板301上の正射影が、1つの第2グラフィックユニットにより構成されるか、又は2つ以上の第2グラフィックユニットでつなぎ合わせて構成され、第2グラフィックユニットは、円形、楕円形、ダンベル、ヒョウタン、矩形からなる群から選択される少なくとも1つを含む。
【0080】
上記の形状は、回折による周期構造を変えることができ、即ち回折界の分布を変えることができるため、外部入射光が第1表示領域AA1を通過する際に発生する回折効果を弱め、第1表示領域AA1の下部に設けられたカメラで撮影された画像の解像度を相対的高く確保することができる。
【0081】
一例として、表示パネル100は、封止層と、封止層の上方に設置された偏光板及びカバープレートと、を備えていてもよいし、偏光板を設ける必要がなく、封止層の上方に直接カバープレートを設けてもよいし、或いは、偏光板を設ける必要がなく、少なくとも第1表示領域AA1の封止層の上方に直接カバープレートを設けてもよいため、偏光板が対応する第1表示領域AA1の下方に設置された受光素子の光線の収集量に影響を与えることを避けることができる。勿論、第1表示領域AA1の封止層の上方に偏光板を設けてもよい。
【0082】
本願の実施例は、さらに、前述のいずれかの実施形態の表示パネル100を含むことができる表示装置を提供する。以下、前述の実施例の表示パネル100を備える一実施例の表示装置を例として説明する。
【0083】
図8は、本願の一実施例に係る表示装置の上面図である。図9は、一実施例に係る図8のC-C方向の断面図である。本実施例の表示装置において、表示パネル100は、前述の一実施例の表示パネル100であってもよい。表示パネル100は、第1表示領域AA1と、第2表示領域AA2とを有し、第1表示領域AA1の光透過率は、第2表示領域AA2よりも光透過率が高い。
【0084】
表示パネル100は、対向する第1面S1と第2面S2とを有する。そのうち、第1表面S1は、表示面である。表示装置は、さらに、感光アセンブリ200を備える。この感光アセンブリ200は、表示パネル100の第2面S2側に位置し、第1表示領域AA1の位置に対応する。
【0085】
感光アセンブリ200は、外部画像情報を収集する画像収集装置であってもよい。本実施例において、感光アセンブリ200は、相補型金属酸化膜半導体(Complementary Metal Oxide Semiconductor、CMOS)撮像素子であり、他の幾つかの実施例において、感光アセンブリ200は、電荷結合素子(Charge-coupledDevice、CCD)画像収集装置等他の形式の画像収集装置であってもよい。感光アセンブリ200は、画像収集装置に限定されるものではなく、例えば、幾つかの実施例において、赤外線センサ、近接センサ、赤外線レンズ、投光照明感応素子(Flood illuminator)、環境光センサ、ドットマトリクスプロジェクタ等の光センサであってもよい。また、表示装置は、表示パネル100の第2面S2に、イヤホンやスピーカ等の他の部材を集積してもよい。
【0086】
本願の実施例の表示装置によれば、第1表示領域AA1の光透過率が、第2表示領域AA2の光透過率よりも大きいため、表示パネル100の第1表示領域AA1の裏面において、感光アセンブリ200を集積させて、例えば画像取得装置のような感光アセンブリ200のスクリーンの下方での集積を実現するとともに、第1表示領域AA1に画面を表示させることができ、表示パネル100の表示面積を増大させ、表示装置のフルスクリーンデザインを実現することができる。
【0087】
本願の実施例の表示装置によれば、第1表示領域AA1内の繰り返しユニット10において、同じ色の隣接するサブ画素の第1電極が接続構造により電気的に接続されて、同色画素群を形成する。このように、第1表示領域内の繰り返しユニットに含まれる複数の画素が1つの画素となることで、第1表示領域AA1の実際のPPI(Pixel Per Inch、画素密度)を低減させることができる。そのうち、繰り返しユニットにおける同色画素群の複数のサブ画素を1つの画素回路に接続することのみを必要とするため、第1表示領域AA1における配線数を減らすことができ、第1表示領域AA1の光透過率を向上させることができる。
【0088】
第1表示領域AA1の中心領域AA11において、少なくとも一色の同色画素群の接続構造を透明導電構造とすることによって、第1表示領域AA1の中心領域AA11の光透過率をさらに向上させ、撮影効果への影響を低減することができる。
【0089】
本願の前述の実施例によれば、これらの実施例は、すべての詳細を具体的に記述したものではなく、また、本願に記載の特定の実施例のみに限定されるものでもない。勿論、以上の説明から、当業者であれば、多くの修正及び変更が可能であることは明らかである。本明細書がこれらの実施例を選択して具体的に説明した理由は、本明細書の原理及び実際の使用をよりよく解釈し、当業者が本願をよく利用でき、本願の基礎における修正をよく使用できるようにするためである。本願の範囲は、添付した特許請求の範囲のみによって定義される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2021-11-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルであって、
中心領域と、前記中心領域に隣接するエッジ領域と、を含む第1表示領域と、
第2表示領域と、
を有し、
前記第1表示領域の光透過率は、前記第2表示領域の光透過率より大きく、
前記表示パネルは複数の繰り返しユニットを含み、各前記繰り返しユニットは少なくとも2つの画素を含み、各前記画素は少なくとも3色のサブ画素を含み、各前記サブ画素は、順番に積層された第1電極、発光構造、及び第2電極を含み、
前記第1表示領域において、前記繰り返しユニットのうち同一色の隣接するサブ画素の第1電極が接続構造により電気的に接続されて、前記繰り返しユニットのうち同一色の隣接するサブ画素により少なくとも三つの同色画素群を形成し、前記少なくとも三つの同色画素群における一つの同色画素群の全てのサブ画素は同じ色であり
前記中心領域において、1つの色の前記少なくとも三つの同色画素群における少なくとも一つの同色画素群の接続構造が透明導電構造である、表示パネル。
【請求項2】
複数の前記サブ画素は、前記第1電極と相互接続して画素結合構造を形成し、前記同色画素群の複数のサブ画素は、同一の画素回路に電気的に接続されて、1つの画素回路によって複数の相互接続されたサブ画素を制御する、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記表示パネルは、前記画素が設置された基板をさらに含み、
前記画素は、三つの色のサブ画素を含み、
対応する前記同色画素群は、第1色の第1同色画素群、第2色の第2同色画素群、及び第3色の第3同色画素群を有し、
前記第1同色画素群の接続構造と前記第2同色画素群の接続構造とは、前記基板における正射影が交差しない
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第3同色画素群の接続構造と、前記第1同色画素群の接続構造及び/又は前記第2同色画素群の接続構造とは、前記基板における正射影が交差する、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記中心領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極と同じ層に設けられた透明導電構造であり、前記第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記エッジ領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極と同じ層に設けられ、前記第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記エッジ領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極と同じ材料であるか、又は透明導電構造である、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記少なくとも三つの同色画素群は、前記エッジ領域を横断する複数のリード線を介して、対応する画素回路に電気的に接続され、前記中心領域及び前記エッジ領域の第1同色画素群、第2同色画素群に対応するリード線は、前記第1電極と同じ層に設けられた透明導電構造であり、前記エッジ領域において、前記リード線と前記サブ画素とは、前記基板における正射影が交差する、
請求項5に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記中心領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極の下方に設けられた透明導電構造であり、前記第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記エッジ領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極と同じ層に設置され、前記第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記エッジ領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極と同じ材料であるか、又は透明導電構造である、
請求項4に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記中心領域の第1同色画素群、第2同色画素群に対応するリード線は、前記中心領域の第1同色画素群の接続構造及び第2同色画素群の接続構造と同じ層に設けられた透明導電構造である、
請求項7に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記中心領域において、第1同色画素群の接続構造及び第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極の下方に設置された透明導電構造であり、第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記エッジ領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極の下方に設置された透明導電構造であり、前記第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記中心領域の前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記エッジ領域の前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造と同じ層に位置
前記中心領域の第1同色画素群、第2同色画素群に対応するリード線は、前記中心領域の第1同色画素群の接続構造及び第2同色画素群の接続構造と同じ層に設けられた透明導電構造であり
前記エッジ領域の第1同色画素群、第2同色画素群に対応するリード線は、前記エッジ領域の第1同色画素群の接続構造及び第2同色画素群の接続構造と同じ層に設けられた透明導電構造である、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記中心領域において、第1同色画素群の接続構造及び第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極と同じ層で設けられた透明導電構造であり、第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記エッジ領域において、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造は、前記第1電極の下方に設けられた透明導電構造であり、前記第3同色画素群の接続構造は、前記第1同色画素群の接続構造及び前記第2同色画素群の接続構造とは異なる層に設置され、
前記中心領域の第1同色画素群、第2同色画素群に対応するリード線は、前記第1電極と同じ層に設けられた透明導電構造であり、
前記エッジ領域の第1同色画素群、第2同色画素群に対応するリード線は、前記エッジ領域の第1同色画素群の接続構造及び第2同色画素群の接続構造と同じ層に設けられた透明導電構造である、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記表示パネルは、基板上に設置された素子層をさらに含み、
前記素子層は、平坦化層と少なくとも1層の金属層とを含み、前記金属層は、前記基板と前記平坦化層との間に設置され、
前記少なくとも1層の金属層のうちの1層の金属層は、貫通孔を介して対応する前記第1電極に電気的に接続された第3同色画素群の接続構造である、
請求項3に記載の表示パネル。
【国際調査報告】