(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-12
(54)【発明の名称】デバイスツーデバイス間相互接続のローカルエリアネットワークのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 4/08 20090101AFI20220705BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20220705BHJP
H04W 88/04 20090101ALI20220705BHJP
H04W 40/12 20090101ALI20220705BHJP
【FI】
H04W4/08
H04W92/18
H04W88/04
H04W40/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544318
(86)(22)【出願日】2020-05-15
(85)【翻訳文提出日】2021-08-24
(86)【国際出願番号】 US2020033228
(87)【国際公開番号】W WO2020236634
(87)【国際公開日】2020-11-26
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】520353802
【氏名又は名称】テンセント・アメリカ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】レイ,イシュエ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067AA14
5K067DD17
5K067DD43
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE25
(57)【要約】
本方法は、D2D LANにおける第1ゲートウェイUEで第1メンバデバイスからメンバ情報を受信することを含み得る。D2D LANには、第1サブLANと少なくとも1つの第2サブLANとが含まれてよい。第1サブLANには、第1ゲートウェイUEと第1メンバデバイスとが含まれてよい。第2サブLANのそれぞれには、第2ゲートウェイUEと1つのグループの第2メンバデバイスとが含まれてよい。第1および第2ゲートウェイUEは、サイドリンクを介して接続され得る。メンバ情報は、それぞれの第1メンバデバイスに関連付けられた第1デバイスIDを示すことができる。受信されたメンバ情報に基づいて、第1メンバデバイスの第1デバイスIDを含む第1メンバデバイスリストを更新できる。更新された第1メンバデバイスリストと第1ゲートウェイUEの第1ゲートウェイIDとを含む、第1マッピング更新メッセージを第2ゲートウェイUEにブロードキャストできる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲートウェイユーザ機器における装置が実行する方法であって、
デバイスツーデバイス(D2D)ローカルエリアネットワーク(LAN)における第1ゲートウェイユーザ機器(UE)で、第1メンバデバイスからメンバ情報を受信するステップであり、
前記D2D LANには、第1サブLANと、少なくとも1つの第2サブLANとが含まれ、
前記第1サブLANには、前記第1ゲートウェイUEと、D2Dパケットを前記第1ゲートウェイUEと交換する前記第1メンバデバイスとが含まれ、
前記第2サブLANのそれぞれには、第2ゲートウェイUEと、D2Dパケットをそれぞれの第2ゲートウェイUEと交換する1つのグループの第2メンバデバイスとが含まれ、
前記第1ゲートウェイUEと前記第2ゲートウェイUEは、サイドリンクを介して接続され、
前記メンバ情報は、それぞれの第1メンバデバイスに関連付けられた第1デバイス識別子(ID)を示す、
ステップと、
受信されたメンバ情報に基づいて、第1メンバデバイスリストを更新するステップであり、前記第1メンバデバイスリストには、前記第1サブLANの前記第1メンバデバイスの前記第1デバイスIDが含まれる、ステップと、
第1マッピング更新メッセージを前記第2サブLANの前記第2ゲートウェイUEにブロードキャストするステップであり、前記第1マッピング更新メッセージには、更新された第1メンバデバイスリストと、前記第1ゲートウェイUEの第1ゲートウェイIDとが含まれる、ステップと、
を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記方法は、さらに、
前記第2ゲートウェイUEのうちの1つから第2マッピング更新メッセージを受信するステップであり、
前記第2マッピング更新メッセージには、第2メンバデバイスリストが含まれ、
前記第2メンバデバイスリストには、前記第2サブLANのうちの1つの前記第2メンバデバイスの第2デバイスIDと、前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの第2ゲートウェイIDとが含まれる、
ステップと、
受信された第2メンバデバイスリストに基づいて、マッピングテーブルを更新するステップであり、
前記マッピングテーブルにおける各エントリは、宛先デバイスIDとしての、前記第2サブLANの前記第2メンバデバイスの第2デバイスIDのうちの1つによってインデックス付けられ、前記第2サブLANに対応する前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの第2ゲートウェイIDを示し、
前記第2サブLANには、前記宛先デバイスIDを有する前記第2メンバデバイスが含まれる、
ステップと、を含む、
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、さらに、
前記第2マッピング更新メッセージを受信した前記第2ゲートウェイUEの1つまたは複数の第2メンバデバイスの増加または減少に応答して、前記サイドリンク上の無線リソースの構成を調整するステップであり、前記サイドリンクは、前記第1ゲートウェイUEと、前記第2マッピング更新メッセージを受信した前記第2ゲートウェイUEとを接続するステップ、を含む、
ことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、さらに、
ルーティング更新期間中に、前記第1ゲートウェイUEで前記第2ゲートウェイUEのうちの1つからルーティング更新メッセージを受信するステップであり、前記ルーティング更新メッセージは、前記ルーティング更新メッセージを受信した前記第2ゲートウェイUEで終了する前記サイドリンクの1つまたは複数のリンク品質を示す、ステップと、
前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記リンク品質に基づいて、ルーティングテーブルを更新するステップであり、前記ルーティングテーブルにおける各エントリは、宛先ゲートウェイUEとしての、前記D2D LANにおける前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの前記第2ゲートウェイIDによってインデックス付けられ、ネクストホップゲートウェイUEとしての前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの前記第2ゲートウェイIDを示す、ステップと、
前記第1サブLANの前記第1メンバデバイスのうちの1つからD2Dパケットを受信するステップであり、前記D2Dパケットには、宛先デバイスIDが含まれる、ステップと、
前記D2Dパケットにおける前記宛先デバイスIDに基づいて、前記マッピングテーブルにおける、前記宛先デバイスIDに対応する前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの前記第2ゲートウェイIDを決定するステップと、
前記宛先デバイスIDに対応する前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの前記第2ゲートウェイIDと、前記ルーティングテーブルとに基づいて、前記ネクストホップゲートウェイUEのうちの1つを決定するステップと、
決定されたネクストホップゲートウェイUEに前記D2Dパケットを転送するステップと、を含む、
ことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記リンク品質のそれぞれは、信号対干渉雑音比(SINR)品質によって示され、
前記信号対干渉雑音比(SINR)品質は、前記ルーティング更新期間中に、それぞれのサイドリンク上で伝送された基準信号を使用して測定された一連のSINR値の平均SINR値として定義される、
ことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記リンク品質に基づいて、ルーティングテーブルを更新する前記ステップは、
前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間の複数の候補ルートから、最高のルート品質を有するルートを選択するステップであり、前記複数の候補ルートのそれぞれは、それぞれの候補ルートに沿った前記サイドリンクの前記SINR品質のうちの最小SINR品質として定義されるルート品質を有する、ステップ、を含む、
ことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記SINR品質は、第1リンク品質閾値より高く、かつ、
前記第2ゲートウェイUEを接続する前記サイドリンクの、前記第1リンク品質閾値より低いSINR品質は、前記ルーティング更新メッセージによって提供されない、
ことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記SINR品質は、第2リンク品質閾値より低くて、前記第2ゲートウェイUEを接続する前記サイドリンクの、前記第2リンク品質閾値より高いSINR品質は、前記ルーティング更新メッセージによって提供されないものであり、かつ、
前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記リンク品質に基づいて、ルーティングテーブルを更新する前記ステップは、
最小ホップ数のメトリックに基づいて、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間の複数の候補ルートからルートを選択し、前記ルーティング更新期間中に受信された前記ルーティング更新メッセージに示された前記SINR品質のうちの1つに関連付けられたサイドリンクをそれぞれが含む、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間のルートを前記複数の候補ルートから除外するステップ、を含む、
ことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記リンク品質に基づいて、ルーティングテーブルを更新する前記ステップは、
前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間の複数の候補ルートからルートを選択し、ノード品質閾値より低いノード品質を有する少なくとも1つの中間ノードをそれぞれが通過する、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間のルートを前記複数の候補ルートから除外するステップであり、前記ノード品質は、それぞれのノードで終了するサイドリンクのSINR品質の平均値として定義されるステップ、を含む、
ことを特徴とする、請求項5に記載方法。
【請求項10】
前記方法は、さらに、
前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間の候補ルートに応答して、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEからのD2Dパケットを転送するために、第5世代システム(5GS)を通過するパスに後退することを決定するステップであり、
各候補ルートには、第1ノード品質閾値より低いノード品質を有する第1中間ノードが含まれ、
前記ノード品質は、それぞれのノードで終了するサイドリンクのSINR品質の平均値として定義される、ステップ、
を含む、
ことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項11】
前記パスは、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間で確立される、
ことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記パスは、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間の前記候補ルートの第1候補ルートにおける前記第1ゲートウェイUEと第2中間ノードとの間で確立され、
前記第2中間ノード、および、前記第2中間ノードと前記宛先ゲートウェイUEとの間の任意の他の1つまたは複数の中間ノードは、それぞれ、第2ノード品質閾値より高いノード品質を有し、
前記第2ノード品質閾値は、前記第1ノード品質閾値よりも高い、
ことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
第1ゲートウェイユーザ機器(UE)における装置であって、回路を含み、前記回路は、
デバイスツーデバイス(D2D)ローカルエリアネットワーク(LAN)における第1ゲートウェイUEで、第1メンバデバイスからメンバ情報を受信することであって、
前記D2D LANには、第1サブLANと、少なくとも1つの第2サブLANとが含まれ、
前記第1サブLANには、前記第1ゲートウェイUEと、D2Dパケットを前記第1ゲートウェイUEと交換する前記第1メンバデバイスとが含まれ、
前記第2サブLANのそれぞれには、第2ゲートウェイUEと、D2Dパケットをそれぞれの第2ゲートウェイUEと交換する1つのグループの第2メンバデバイスとが含まれ、
前記第1ゲートウェイUEと前記第2ゲートウェイUEは、サイドリンクを介して接続され、
前記メンバ情報は、それぞれの第1メンバデバイスに関連付けられた第1デバイス識別子(ID)を示す、ことと、
受信されたメンバ情報に基づいて、第1メンバデバイスリストを更新することであり、前記第1メンバデバイスリストには、前記第1サブLANの前記第1メンバデバイスの前記第1デバイスIDが含まれることと、
第1マッピング更新メッセージを前記第2サブLANの前記第2ゲートウェイUEにブロードキャストすることであり、前記第1マッピング更新メッセージには、更新された第1メンバデバイスリストと、前記第1ゲートウェイUEの第1ゲートウェイIDとが含まれることと、
を実行する、ように構成される、
ことを特徴とする装置。
【請求項14】
前記回路は、さらに、
前記第2ゲートウェイUEのうちの1つから第2マッピング更新メッセージを受信することであり、
前記第2マッピング更新メッセージには、第2メンバデバイスリストが含まれ、
前記第2メンバデバイスリストには、前記第2サブLANのうちの1つの前記第2メンバデバイスの第2デバイスIDと、前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの第2ゲートウェイIDとが含まれる、ことと、
受信された第2メンバデバイスリストに基づいて、マッピングテーブルを更新することであり、
前記マッピングテーブルにおける各エントリは、宛先デバイスIDとしての、前記第2サブLANの前記第2メンバデバイスの第2デバイスIDのうちの1つによってインデックス付けられ、前記第2サブLANに対応する前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの第2ゲートウェイIDを示し、
前記第2サブLANには、前記宛先デバイスIDを有する前記第2メンバデバイスが含まれることと、
を実行する、ように構成される、
ことを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記回路は、さらに、
前記第2マッピング更新メッセージを受信した前記第2ゲートウェイUEの1つまたは複数の第2メンバデバイスの増加または減少に応答して、前記サイドリンク上の無線リソースの構成を調整することであり、前記サイドリンクは、前記第1ゲートウェイUEと、前記第2マッピング更新メッセージを受信した前記第2ゲートウェイUEとを接続すること、
を実行する、ように構成される、
ことを特徴とする、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記回路は、さらに、
ルーティング更新期間中に、前記第1ゲートウェイUEで前記第2ゲートウェイUEのうちの1つからルーティング更新メッセージを受信することであり、前記ルーティング更新メッセージは、前記ルーティング更新メッセージを受信した前記第2ゲートウェイUEで終了する前記サイドリンクの1つまたは複数のリンク品質を示すことと、
前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記リンク品質に基づいて、ルーティングテーブルを更新することであり、前記ルーティングテーブルにおける各エントリは、宛先ゲートウェイUEとしての、前記D2D LANにおける前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの前記第2ゲートウェイIDによってインデックス付けられ、ネクストホップゲートウェイUEとしての前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの前記第2ゲートウェイIDを示すことと、
前記第1サブLANの前記第1メンバデバイスのうちの1つからD2Dパケットを受信することであり、前記D2Dパケットには、宛先デバイスIDが含まれることと、
前記D2Dパケットにおける前記宛先デバイスIDに基づいて、前記マッピングテーブルにおける、前記宛先デバイスIDに対応する前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの前記第2ゲートウェイIDを決定することと、
前記宛先デバイスIDに対応する前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの前記第2ゲートウェイIDと、前記ルーティングテーブルとに基づいて、前記ネクストホップゲートウェイUEのうちの1つを決定することと、
決定されたネクストホップゲートウェイUEに前記D2Dパケットを転送することと、
を実行する、ように構成される、
ことを特徴とする、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記リンク品質のそれぞれは、信号対干渉雑音比(SINR)品質によって示され、
前記信号対干渉雑音比(SINR)品質は、前記ルーティング更新期間中に、それぞれのサイドリンク上で伝送された基準信号を使用して測定された一連のSINR値の平均SINR値として定義される、
ことを特徴とする、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記回路は、さらに、
前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間の複数の候補ルートから、最高のルート品質を有するルートを選択することであり、前記複数の候補ルートのそれぞれは、それぞれの候補ルートに沿った前記サイドリンクの前記SINR品質のうちの最小SINR品質として定義されるルート品質を有すること、
を実行する、ように構成される、
ことを特徴とする、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記SINR品質は、第1リンク品質閾値より高く、かつ、
前記第2ゲートウェイUEを接続する前記サイドリンクの、前記第1リンク品質閾値より低いSINR品質は、前記ルーティング更新メッセージによって提供されない、
ことを特徴とする、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムはゲートウェイユーザ機器における装置によって実行されると、前記装置に請求項1~12のいずれか1項に記載の方法を実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信に関し、特には、第5世代(5G)無線技術およびルーティング技術を介して相互接続するローカルエリアネットワーク(LAN)に関する。
【0002】
関連出願への相互参照
本願は、2020年05月15日に出願された米国特許出願第16/875437号(「デバイスツーデバイス間相互接続のローカルエリアネットワークのための方法および装置」)について優先権を主張し、2019年05月17日に出願された米国仮出願第62/849579号「D2D間相互接続のLANのための方法および装置」について優先権を主張する。先行出願の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
本明細書で提供される背景技術の説明は、本開示のコンテキストを全体的に示すことを目的とする。この背景技術部分及び本明細書の各態様において説明された、現在署名されている発明者の作業の程度は、本開示の提出時に先行技術として示されておらず、また、本開示の先行技術として認められていることを明示または暗示していない。
【0004】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって規定された第5世代(5G)システムは、5G LANタイプのサービスに対してサポートを提供している。例えば、5G機能(例えば、パフォーマンス、長距離アクセス、移動性、および安全性)を有する5G LANタイプのサービスは、1つのグループの制限されたユーザ機器(UE)が、相互間でIPタイプおよび/または非IPタイプの通信を行うことを許容する。しかしながら、個々のLANが地理的に互いに近接しているシナリオでは、5G LANタイプのサービスを使用してそれらのLANを相互接続することは、非効率的かもしれない。例えば、5G LANをサポートするUEは、5Gをサポートしないデバイスやマシンがローカルエリアに展開されている単一のLANのゲートウェイとして機能することができる。ゲートウェイとして機能する異なるUE間のトラフィックは、無線アクセスネットワーク(RAN)ノード、さらには5Gコアネットワーク内のノードを通過する必要があるため、伝送の非効率性および遅延を引き起こしてしまう。
【発明の概要】
【0005】
本発明の各態様は、方法を提供する。前記方法は、デバイスツーデバイス(D2D)ローカルエリアネットワーク(LAN)における第1ゲートウェイユーザ機器(UE)で、第1メンバデバイスからメンバ情報を受信するステップを含むようにしてよい。前記D2D LANには、第1サブLANと、少なくとも1つの第2サブLANとが含まれるようにしてよい。前記第1サブLANには、第1ゲートウェイUEと、D2Dパケットを第1ゲートウェイUEと交換する第1メンバデバイスとが含まれるようにしてよい。前記第2サブLANのそれぞれには、第2ゲートウェイUEと、D2Dパケットをそれぞれの第2ゲートウェイUEと交換する1つのグループの第2メンバデバイスとが含まれるようにしてよい。第1ゲートウェイUEと第2ゲートウェイUEは、サイドリンクを介して接続されるようにしてよい。前記メンバ情報は、それぞれの第1メンバデバイスに関連付けられた第1デバイス識別子(ID)を示すようにしてよい。受信されたメンバ情報に基づいて、前記第1サブLANの前記第1メンバデバイスの前記第1デバイスIDを含む第1メンバデバイスリストを更新するようにしてよい。更新された第1メンバデバイスリストと前記第1ゲートウェイUEの第1ゲートウェイIDとを含む第1マッピング更新メッセージを、前記第2サブLANの前記第2ゲートウェイUEにブロードキャストするようにしてよい。
【0006】
本発明の一実施形態は、前記第2ゲートウェイUEのうちの1つから第2マッピング更新メッセージを受信するステップをさらに含むようにしてよい。前記第2マッピング更新メッセージには、第2メンバデバイスリストが含まれ、前記第2メンバデバイスリストには、前記第2サブLANのうちの1つの前記第2メンバデバイスの第2デバイスIDと、前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの第2ゲートウェイIDとが含まれるようにしてよい。受信された第2メンバデバイスリストに基づいて、マッピングテーブルが更新されるようにしてよい。前記マッピングテーブルの各エントリは、宛先デバイスIDとしての、前記第2サブLANの前記第2メンバデバイスの第2デバイスIDのうちの1つによってインデックス付けられ、前記第2サブLANに対応する前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの第2ゲートウェイIDを示すようにしてよく、前記第2サブLANには、前記宛先デバイスIDを有する前記第2メンバデバイスが含まれるようにしてよい。
【0007】
一実施形態では、前記第2マッピング更新メッセージを受信した前記第2ゲートウェイUEの1つまたは複数の第2メンバデバイスの増加または減少に応答して、前記第1ゲートウェイUEと、前記第2マッピング更新メッセージを受信した第2ゲートウェイUEとを接続する前記サイドリンク上の無線リソースの構成が調整されるようにしてよい。
【0008】
更なる実施形態では、ルーティング更新期間中に、前記第1ゲートウェイUEで前記第2ゲートウェイUEのうちの1つからルーティング更新メッセージが受信されるようにしてよい。前記ルーティング更新メッセージは、前記ルーティング更新メッセージを受信した前記第2ゲートウェイUEで終了する前記サイドリンクの1つまたは複数のリンク品質を示すようにしてよい。前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記リンク品質に基づいて、ルーティングテーブルが更新されるようにしてよい。前記ルーティングテーブルにおける各エントリは、宛先ゲートウェイUEとしての、前記D2D LANにおける前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの前記第2ゲートウェイIDによってインデックス付けられ、ネクストホップゲートウェイUEとしての前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの前記第2ゲートウェイIDを示すようにしてよい。前記第1サブLANの前記第1メンバデバイスの1つから、D2Dパケットが受信されるようにしてよい。前記D2Dパケットには、宛先デバイスIDが含まれるようにしてよい。前記D2Dパケットにおける前記宛先デバイスIDに基づいて、前記マッピングテーブルにおける、前記宛先デバイスIDに対応する前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの前記第2ゲートウェイIDが決定されるようにしてよい。前記宛先デバイスIDに対応する前記第2ゲートウェイUEのうちの1つの前記第2ゲートウェイIDと、ルーティングテーブルとに基づいて、前記ネクストホップゲートウェイUEのうちの1つが決定されるようにしてよい。決定されたネクストホップゲートウェイUEに前記D2Dパケットが転送されるようにしてよい。
【0009】
一実施形態では、前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記各リンク品質は、信号対干渉雑音比(SINR)品質によって示され、前記信号対干渉雑音比(SINR)品質は、前記ルーティング更新期間中に、それぞれのサイドリンク上で伝送された基準信号を使用して測定された一連のSINR値の平均SINR値として定義されるようにしてよい。
【0010】
別の実施形態では、前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記リンク品質に基づいて、ルーティングテーブルを更新するステップは、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間の複数の候補ルートの中から、最高のルート品質を有するルートを選択するステップと、前記複数の候補ルートのそれぞれは、それぞれの候補ルートに沿った前記サイドリンクの前記SINR品質のうちの最小SINR品質として定義されるルート品質を有するステップと、を含む。
【0011】
一実施形態では、前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記SINR品質は、第1リンク品質閾値よりも高く、そして、前記第2ゲートウェイUEを接続する前記サイドリンクの、前記第1リンク品質閾値より低いSINR品質は、前記ルーティングメッセージによって提供されない。
【0012】
一実施形態では、前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記SINR品質は、第2リンク品質閾値よりも低く、そして、前記第2ゲートウェイUEを接続する前記サイドリンクの、前記第2リンク品質閾値より高いSINR品質は、前記ルーティングメッセージによって提供されない。前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記リンク品質に基づいて、ルーティングテーブルを更新するステップは、最小ホップ数のメトリックに基づいて、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間の複数の候補ルートからルートを選択し、前記ルーティング更新期間中に受信された前記ルーティング更新メッセージによって示された前記SINR品質のうちの1つに関連付けられたサイドリンクをそれぞれが含む、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間のルートを前記複数の候補ルートから除外するステップを含む。
【0013】
一実施形態では、前記ルーティング更新メッセージによって示された前記サイドリンクの前記リンク品質に基づいて、ルーティングテーブルを更新するステップは、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間の複数の候補ルートからルートを選択し、ノード品質閾値より低いノード品質を有する少なくとも1つの中間ノードをそれぞれが通過する、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間のルートを前記複数の候補ルートから除外するステップを含む。前記ノード品質は、それぞれのノードで終了するサイドリンクのSINR品質の平均値として定義される。
【0014】
一実施形態では、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間の候補ルートに応答して、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEからのD2Dパケットを転送するために、第5世代システム(5GS)を通過するパスに後退することを決定し、各候補ルートには、第1ノード品質閾値より低いノード品質を有する第1中間ノードが含まれ、前記ノード品質は、それぞれのノードで終了するサイドリンクのSINR品質の平均値として定義される。一実施形態では、前記パスは、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間で確立される。別の実施形態では、前記パスは、前記第1ゲートウェイUEと前記宛先ゲートウェイUEとの間の前記候補ルートの第1候補ルートにおける前記第1ゲートウェイUEと第2中間ノードとの間で確立される。前記第2中間ノード、および前記第2中間ノードと前記宛先ゲートウェイUEとの間の任意の他の1つまたは複数の中間ノードは、それぞれ、第2ノード品質閾値より高いノード品質を有し、前記第2ノード品質閾値は、前記第1ノード品質閾値よりも高い。
【0015】
本発明の一態様は、第1ゲートウェイユーザ機器(UE)における装置を提供する。前記装置は、回路を含むようにしてよく、前記回路は、デバイスツーデバイス(D2D)ローカルエリアネットワーク(LAN)における第1ゲートウェイユーザ機器(UE)で、第1メンバデバイスからメンバ情報を受信するように構成される。前記D2D LANには、第1サブLANと、少なくとも1つの第2サブLANとが含まれるようにしてよい。前記第1サブLANには、第1ゲートウェイUEと、D2Dパケットを第1ゲートウェイUEと交換する第1メンバデバイスとが含まれるようにしてよい。前記第2サブLANのそれぞれには、第2ゲートウェイUEと、D2Dパケットをそれぞれの第2ゲートウェイUEと交換する1つのグループの第2メンバデバイスとが含まれるようにしてよい。第1ゲートウェイUEと第2ゲートウェイUEは、サイドリンクを介して接続されるようにしてよい。前記メンバ情報は、それぞれの第1メンバデバイスに関連付けられた第1デバイス識別子(ID)を示すようにしてよい。受信されたメンバ情報に基づいて、前記第1サブLANの前記第1メンバデバイスの前記第1デバイスIDを含む第1メンバデバイスリストを更新するようにしてよい。更新された第1メンバデバイスリストと前記第1ゲートウェイUEの第1ゲートウェイIDとを含む第1マッピング更新メッセージを、前記第2サブLANの前記第2ゲートウェイUEにブロードキャストするようにしてよい。
【0016】
本発明の各態様は、命令が記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体を提供し、前記命令はプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに方法を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
以下の図面を参照しながら、実施例として提出される本開示の様々な実施形態を詳細に説明する。ここで、同様な符号は、同様な要素を示している。
【
図1】LANと第5世代(5G)LANタイプのサービスを相互接続して5G LAN100を構成する例を示す図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態による、LANとデバイスツーデバイス(D2D)接続を相互接続してD2D LAN200を構成する例を示す図である。
【
図3】本開示の実施形態による、サイドリンクを使用して相互接続されたD2D LAN300のプロトコルスタックを示す図である。
【
図4】本開示の一実施形態による、D2D LAN400の別のグループのプロトコルスタックを示す図である。
【
図5】本開示の一実施形態による、D2D LAN層317の機能モジュールを示す図である。
【
図6】本開示の実施形態による、2つのゲートウェイUE601と602の間の方向性サイドリンク610と620を示す図である。
【
図7】ソースゲートウェイUE701と宛先ゲートウェイUE702を示す図である。
【
図8】本開示のいくつかの実施形態による、D2Dパケット転送プロセス800を示す図である。
【
図9】本開示の実施形態による、例示的な装置900を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示は、デバイスツーデバイス(D2D)接続を使用してローカルエリアネットワーク(LAN)を相互接続することで、D2D LANを形成するための技術を提供する。D2D接続は、5Gシステム(5GS)によって提供される第5世代(5G)LANタイプのサービスに依存せずに、LANのゲートウェイユーザ機器(UE)間で直接データ伝送を実行することができる。例えば、D2D接続は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)規格によって規定されたサイドリンクとして実現されてもよい。
【0019】
図1は、LANと5G LANタイプのサービスを相互接続して5G LAN100を構成する例を示す。示されているように、2つのLAN110~120は、5GS 130を介して接続されている。LAN110には、デバイス111~113と、LAN110のゲートウェイとして機能するUE115とが含まれており、一方、LAN120には、デバイス120~123と、LAN120のゲートウェイとして機能するUE125とが含まれている。各デバイス111~113および121~123は、モバイルデバイス(例えば、ラップトップ、携帯電話、車両、移動ロボットなど)、または固定デバイス(例えば、工場の機械、カメラ、ATM、ユーティリティメータ、アクセス制御リーダなど)であってよい。
【0020】
ゲートウェイUE115および125は、それぞれ、5GS130によって提供される5G LANタイプのサービスを使用して互いに通信するように構成された、5G LAN支援デバイスであってよい。例えば、ゲートウェイUE115は、ソースデバイス111~133からデータを受信し、5GS130を介して、そのデータをゲートウェイUE125に転送する。ゲートウェイUE125は、受信したデータを宛先デバイス121~123に配信する。
【0021】
5GS130は、3GPP規格によって規定された5GSの実装であってよく、5G LANタイプのサービスを3GPP規格によって規定されたLAN110~120に提供するように構成され得る。5GS130は、基地局131とユーザプレーン機能(UPF)132とを含むように示されている。基地局131は、エアインターフェース(例えば、5Gの新規無線(NR))を介して、ゲートウェイUE115および125のそれぞれと通信する。5GS130の内部において、基地局131は、別のインターフェース(例えば、N3インターフェース)を介してUPF132と通信することで、ユーザデータをUPF132に転送またはUPF132から受信する。UPF132は、5GS130のコアネットワーク要素であり、5GS130のコアネットワークを通過するデータパス(プロトコルデータユニット(PDU)セッションと呼ばれる)をソースLANと宛先LANとの間で提供する。
【0022】
図1の例において、LAN110のデバイス112は、LAN120のデバイス121と通信する。接続101は、デバイス112とデバイス121との間に確立されている。示されるように、接続101は、ノード/デバイスのシーケンス、即ち、デバイス112、ゲートウェイUE115、基地局131、UPF132、基地局131、ゲートウェイUE125、およびデバイス121を伝達する。一例において、UPF132は、基地局131に位置する。従って、接続101は、以下のノード/デバイスのシーケンス、即ち、デバイス112、ゲートウェイUE115、基地局131、ゲートウェイUE125、およびデバイス121を伝達する。
【0023】
2つのLAN110~120が互いに地理的に接近しているシナリオにおいて、5GS130を介して2つのLAN間でトラフィックをルーティングすることは、非効率的になり、D2D接続を使用してLAN110~120を直接的に相互接続することは、LAN110~120間の相互作用のためのよりよい性能を生成することができる。
【0024】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による、LANとD2D接続を相互接続してD2D LAN200を構成する例を示す。
図1と同様な1つのグループの構成要素が
図2に示されている。例えば、LAN110には、デバイス111~113と、ゲートウェイUEとして機能するUE115とが含まれており、LAN120には、デバイス121~123と、ゲートウェイUEとして機能するUE125とが含まれている。LAN110および120は、地理的に互いに近接するようにしてよい。したがって、ゲートウェイUE115は、ゲートウェイUE125と直接的に結合されて、D2D LAN200を形成する。D2D LAN200は、LAN110およびLAN120の各要素を含むようにしてよい。D2D接続(例えば、サイドリンク)202は、2つのLAN110~120を接続するために使用されている。D2D LAN200に関しては、本開示では、LAN110または120をサブLANと呼ぶことができる。
【0025】
一例として、デバイス112とデバイス121との間の接続201が、
図2に示されている。接続201は、要素のシーケンス、即ち、デバイス112、ゲートウェイUE 115、ゲートウェイUE 125、およびデバイス121を伝達する。デバイス112と、5GS130を迂回するデバイス121との間の
図1における接続101と比較して、接続201は、5GS130をバイパスする。
【0026】
本開示によれば、より短いパス201は、5GS130をバイパスするため、伝送遅延を潜在的に低減することができる。また、5G LANタイプのサービスを使用してLANを構成する場合と比較して、D2D接続に基づくLAN相互接続は、より小さな複雑さと、より低いコストとを有することができる。また、5GSが展開されていない領域において、D2D LANは、依然として実現可能である。
【0027】
一実施形態において、ゲートウェイUE115は、宛先デバイスアドレスを宛先ゲートウェイUEアドレスにマッピングするためのマッピングテーブルを確立するために、第1発見プロセスを実行するように構成され得る。例えば、サブLAN110内では、ゲートウェイ115は、メンバ情報のための要求をブロードキャストし、要求されたメンバ情報をデバイス111~113から収集することができる。D2D LAN200には、ゲートウェイUE115および125以外のゲートウェイUEが含まれてもよい。これらのゲートウェイUEの中で、ゲートウェイUE115は、他のゲートウェイUEとメンバ情報を交換することができる。第1発見プロセスの結果として、ゲートウェイUE115は、どのゲートウェイUEが、サブLAN110からのパケットが行く宛先デバイスと関連付けられているかを示すマッピングテーブルを、確立することができる。例えば、D2D LAN200における各要素(例えば、要素112~113、115、125、および121~123)は、ID(デバイスIDと呼ばれる)が割り当てられてよい。D2D LAN200における各ゲートウェイUE(例えば、ゲートウェイUE115および125)は、ID(ゲートウェイIDと呼ばれる)が割り当てられてもよい。ゲートウェイIDは、対応するサブLAN、または対応するサブLAN内の対応するメンバデバイスグループを識別するためのグループIDとして機能することができる。
【0028】
各サブLAN内において、ゲートウェイUE115または125は、アグリゲータとして機能し、第1発見プロセス期間中に、各メンバデバイスのデバイスIDを収集することができる。その結果、各ゲートウェイUEは、各サブLANに属するメンバデバイスのデバイスIDリストを有することができる。各々のゲートウェイUEは、第1発見プロセス期間中に、対応するゲートウェイUE IDと共に、それぞれのデバイスIDリストをブロードキャストすることができる。したがって、例えばゲートウェイUE115などのような受信ゲートウェイUEでは、すべてのゲートウェイUEで生成されたデバイスIDリストが、それぞれのゲートウェイUE IDと共に利用可能であり得る。デバイスIDと、対応するゲートウェイUE IDのリストとに基づいて、マッピングテーブルを第1発見プロセスの結果として確立することができる。それぞれのゲートウェイIDにマッピングされたそれぞれのデバイスIDは、マッピングテーブルに一覧表示され得る。
【0029】
第1発見プロセスの後、それぞれのサブLAN内のメンバデバイスの状態は、後で変更されてもよい。例えば、メンバデバイスは、サブLANに新たに追加したり、サブLANを離れたりする場合がある。したがって、各ゲートウェイUEでメンバ情報を更新するために、さらなる発見プロセスを実行することができる。例えば、新たに追加されたメンバデバイスは、メンバ情報をそれぞれのゲートウェイUEに自動的に報告することができる。または、ゲートウェイUEは、メンバ情報を更新するための要求を、関連するメンバデバイスに周期的に伝送することができる。それぞれのサブLAN内の更新動作により、ゲートウェイUEは、メンバデバイスのリストを最新に保つことができる。同時に、各ゲートウェイUEは、メンバデバイスの最新のリストを、周期的に、または、それぞれのメンバデバイスリストが変更されたときに、他のゲートウェイUEに更新することができる。
【0030】
例えば、各ゲートウェイUE115または125は、それぞれのゲートウェイUEに関連付けられたメンバデバイスのリストを周期的にブロードキャストすることができる。例えば、メンバデバイスのリストは、マッピング更新メッセージに付けられるようにしてよい。このようにして、メンバデバイスが、それぞれのサブLANに追加されたとき、または、それぞれのサブLANを離れたときに、メンバUEの最新の状態は、他のゲートウェイUEまたはサブLANに更新され得る。それに応答して、マッピング更新メッセージを受信するゲートウェイUEでは、マッピングテーブルは、それに応じて更新され得る。あるいは、マッピングテーブル更新メッセージを周期的にブロードキャストする代わりに、ゲートウェイUEは、それぞれのサブLANに新たに追加することまたはそれぞれのサブLANを離れることに応答して、マッピングテーブル更新メッセージをブロードキャストするようにしてもよい。このようにして、メンバデバイスの更新コストを低減することができる。
【0031】
一例では、更新されたメンバ情報および/またはマッピングテーブル(デバイスIDとそれぞれのゲートウェイUE IDとのマッピング関係を含む)に基づいて、ゲートウェイUE115(または125)は、サイドリンクリソースを調整することで、新たに発見されたメンバデバイス、または、新たに削除されたメンバデバイスを潜在的通信ピアとして見なす2つのサブLANの間のデータ転送に適応することができる。例えば、マッピングテーブルが新たに確立された場合、ゲートウェイUE115は、サブLAN120内のメンバデバイスの数に基づいて、サイドリンク202上の無線リソースを構成することができる。その後、ゲートウェイUE115で、メンバデバイス発見プロセスが実行され、マッピング更新メッセージが受信され得る。マッピング更新メッセージは、1つ以上のメンバデバイスがサブLAN120に追加されたことを示すようにしてよい。したがって、ゲートウェイUE115は、ゲートウェイUE 115と125の間のデータ配信のために構成された無線リソースを増加させることができる。対照的に、1つ以上のメンバデバイスを示す受信されたマッピング更新メッセージがサブLAN120から削除された場合、ゲートウェイUE115は、ゲートウェイUE115とゲートウェイUE125との間で構成された無線リソースを低減させることができる。
【0032】
一実施形態において、ゲートウェイUE115は、ルーティングテーブルを確立するために第2発見プロセスを実行するように構成されてよく、ルーティングテーブルは、宛先ゲートウェイUEをネクストホップゲートウェイUE(next hop gateway UE)にマッピングするか、または、宛先ゲートウェイUEを、D2D LAN200のゲートウェイUEを通過するルートにマッピングする。例えば、D2D LAN200のゲートウェイUEは、リンク品質感知ルーティングプロトコルを使用して、ルーティング関連情報を交換および更新することができる。例えば、ゲートウェイUEでのルーティング関連情報には、隣接するゲートウェイUEとの既存の接続(ソースゲートウェイIDおよび宛先ゲートウェイIDによって識別される)、および、それらの既存の接続のリンク品質が含まれてもよい。ゲートウェイUE115は、D2D LAN200のゲートウェイUEのルーティング関連情報を収集し、それぞれのゲートウェイUEから報告されたリンク品質に基づいて、ルーティングテーブルを確立することができる。
【0033】
一実施形態において、ゲートウェイUE115は、マッピングテーブルおよびルーティングテーブルに基づいて、パケット転送動作を実行するように構成されてよい。例えば、パケットは、ソースデバイス113から宛先デバイスに伝送される。デバイス113は、ソースデバイスIDと宛先デバイスIDとをパケットに付けることができる。ソースデバイスIDと宛先デバイスIDは、それぞれ、ソースデバイス113と宛先デバイスに対応する。パケットは、ゲートウェイUE115に伝送され得る。
【0034】
ゲートウェイUE115は、パケットを受信し、マッピングテーブルをコンサルティングすることにより、宛先デバイスIDに基づいて、宛先ゲートウェイUEを表す宛先ゲートウェイIDを決定することができる。ゲートウェイUE115は、ルーティングテーブルをコンサルティングすることにより、宛先ゲートウェイUEに基づいて、ネクストホップゲートウェイUEを決定することができる。次いで、ゲートウェイUE115は、パケットをネクストホップゲートウェイUEに転送することができる。
【0035】
D2D LAN120におけるゲートウェイUEは、ゲートウェイUE115で実施されるものと同様な方法で、それぞれのマッピングテーブルおよびルーティングテーブルを確立することができる。したがって、ゲートウェイUE115によって転送されたパケットは、ゲートウェイUE115において同様に処理され、宛先ゲートウェイUEに到達するまで、ホップバイホップで転送され得る。宛先UEにおいて、パケット中に付けられている宛先デバイスIDに基づいて、宛先UEは、パケットを宛先デバイスに転送することができる。
【0036】
様々な実施形態において、様々なLAN技術は、サブLAN110または120で使用され得る。例えば、サブLAN110または120は、無線LANまたは有線LANであってよい。有線LANは、イーサネット、トークンリング等の技術に基づくようにしてよい。無線LANは、IEEE802.11規格(インフラストラクチャおよびアドホックモード)、D2D接続(例えば、サイドリンク)などの技術に基づくようにしてよい。
【0037】
図3は、本開示の実施形態による、サイドリンクを使用して相互接続されたD2D LAN300のプロトコルスタックを示す。D2D LAN300には、第1サブLAN310と第2サブLAN320とが含まれてよい。サブLAN310には、第1ゲートウェイ311に結合されたメンバデバイス311が含まれてもよく、一方、サブLAN320には、第2ゲートウェイUE 325に結合されたメンバデバイス321が含まれてもよい。要素311、315、325、および321にそれぞれ対応する4つのプロトコルスタック311s、315s、325s、および321sが示されている。
【0038】
デバイス311のプロトコルスタック311sには、サイドリンク層318と、D2D LAN層316と、上位層314とが含まれる。ゲートウェイUE315のプロトコルスタック315sには、サイドリンク層319と、D2D LAN層317とが含まれる。同様に、デバイス321のプロトコルスタック321sには、サイドリンク層328と、D2D LAN層326と、上位層324とが含まれる。ゲートウェイUE325のプロトコルスタック325sには、サイドリンク層329と、D2D LAN層327とが含まれる。
【0039】
サイドリンク層318/319/329/328では、要素311/315/325/321を接続するために、サイドリンク331/332/333の接続が提供される。例えば、サイドリンク層318/319/329/328のそれぞれには、低から高にスタックされた次のサブ層、即ち、物理(PHY)層、媒体アクセス制御(MAC)層、無線リンク制御(RLC)層、およびパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP:packet data convergence protocol)層が含まれてよい。様々な実施形態では、PHY層、MAC層、RLC層およびPDCP層の全てまたはサブセットが構成されている。一例において、PDCP層は、ヘッダー圧縮、暗号化、および/または、整合性保護の機能を実行するように構成されている。別の例において、PDCP層は、オプション的なものである。例えば、PDCP層は、サイドリンク層318/319/329/328のそれぞれから削除されてもよい。または、構成によって、PDCP層を使用またはスキップして、データパケットを処理するようにしてよい。例えば、サイドリンク層318/319/329/328のそれぞれは、3GPP規格によって指定されているように動作することができる。デバイス311または321が、それぞれ、サイドリンク331または333を介して、ゲートウェイUE315または325に接続されることは示されているが、サブLAN310または320において、それらの間で互いに相互接続されているか、または、サイドリンクを介して、ゲートウェイUE315または325に相互接続されている他のメンバデバイスが存在してもよい。それらのメンバデバイスのいくつかは、サイドリンクのマルチホップを介して、ゲートウェイUE 315または325に接続されてもよい。
【0040】
D2D LAN層317/327/326のそれぞれは、ゲートウェイUE315でマッピングテーブルを確立するための第1発見プロセスを実行するように構成されてよい。D2D LAN層317/327のそれぞれは、ゲートウェイUE315でルーティングテーブルを確立するための第2発見プロセスを実行するように構成されてもよい。
【0041】
D2D LAN層317/327のそれぞれは、それぞれのマッピングテーブルおよびルーティングテーブルに基づいて、D2Dパケット転送機能を実行するように構成されてよい。例えば、D2D LAN層317は、サブLAN310内からD2Dパケットを受信するようにしてよい。D2Dパケットには、ソースデバイスでのアプリケーション層のデータが付けられてよい。さらに、D2Dパケットには、ソースデバイスIDと宛先デバイスIDが含まれてよい。D2D LAN層317は、マッピングテーブルおよびルーティングテーブルをコンサルティングした後、アプリケーションデータが付けられたD2DパケットをネクストホップゲートウェイUEに転送するようにしてよい。例えば、D2D LAN層317は、隣接するゲートウェイUE(例えば、ゲートウェイUE325)からD2Dパケットを受信するようにしてよい。D2D LAN層317は、受信したD2Dパケットに付けられている宛先デバイスIDに基づいて、D2Dパケットを内部要素(例えば、デバイス311)に転送するか、D2DパケットをネクストホップゲートウェイUEに中継するかを決定するようにしてよい。
【0042】
D2D LAN層316/326のそれぞれは、D2Dパケット転送機能を実行して、D2DパケットをゲートウェイUE315または325に配信するように構成されてよい。例えば、D2D LAN層316は、ローカルで生成されたD2Dパケットを上位層314から受信し、ローカルで生成されたD2DパケットをゲートウェイUE315でのD2D LAN層317に転送するようにしてよい。あるいは、D2D LAN層316は、D2DパケットをサブLAN310の隣接するデバイスから受信し、受信したD2DパケットをゲートウェイUE315に中継するようにしてもよい。反対方向では、D2D LAN層316/326のそれぞれは、D2DパケットをゲートウェイUE315または325から受信し、受信したD2Dパケットを隣接するデバイスに中継するか、または、受信したD2Dパケットを上位層314または324にそれぞれ伝達するように構成されてよい。
【0043】
示されるように、D2D LAN層316/317/327/326は、サイドリンク層318/319/329/328上に存在し、サイドリンク層318/319/329/328をトランスポート層として使用する。例えば、サイドリンク層は、D2D LAN層で形成されたパケット(D2D LANパケットまたはD2Dパケットと呼ばれる)を受信し、D2Dパケットの配信を処理して、受信したD2Dパケットを上記D2D LAN層に伝達する。
【0044】
上位層314および324は、D2D LAN層316/317/327/326上に存在し、上位層接続351を介して、互いに結合されている。例えば、上位層314または324には、データをソースアプリケーションから宛先アプリケーションに配信するために、D2D LAN層316または326からのサービスを要求するアプリケーションが含まれてもよい。
【0045】
図4は、本開示の一実施形態による、D2D LAN400の別のグループのプロトコルスタックを示す。D2D LAN400には、第1サブLAN410と第2サブLAN420とが含まれてよい。サブLAN410には、第1ゲートウェイUE415に結合されたメンバデバイス411が含まれてよく、一方、サブLAN420には、第2ゲートウェイUE425に結合されたメンバデバイス421が含まれてもよい。要素411、415、425、および421にそれぞれ対応する4つのプロトコルスタック411s、415s、425s、および421sが示されている。
【0046】
デバイス411のプロトコルスタック411sには、非3GPPリンク層461と、D2D LAN層416と、上位層414とが含まれる。ゲートウェイUE415のプロトコルスタック415Sには、D2D LAN層417と、D2D LAN層417の下にある、デバイス411に面する非3GPPリンク層462、およびゲートウェイUE425に面するサイドリンク層463と、が含まれる。デバイス421のプロトコルスタック421Sには、非3GPPリンク層466と、D2D LAN層426と、上位層424とが含まれる。ゲートウェイUE425のプロトコルスタック425Sには、D2D LAN層427と、D2D LAN層427の下にある、ゲートウェイUE 415に面するサイドリンク層464およびデバイス421に面する非3GPPリンク層465と、が含まれる。
【0047】
デバイス411とゲートウェイUE415との間で、非3GPPリンク層461および462は、互いに協力して、非3GPPリンク471を確立することができる。デバイス421とゲートウェイUE425との間で、非3GPPリンク層466および465は、互いに協力して、非3GPPリンク473を確立することができる。例えば、非3GPPリンク層は、様々な非3GPP LAN接続技術(例えば、典型的には、イーサネット、または、IEEE規格によって規定されたWi―Fi)を使用することによって実現され得る。ゲートウェイUE415とゲートウェイ425との間で、サイドリンク層463および464は、互いに協力して、サイドリンク接続472を確立することができる。接続471、472、および473は、D2D LAN層416/417/427/426の間でD2Dパケットを配信するためのトランスポート接続として機能することができる。
【0048】
D2D LAN層416/417/427/426のそれぞれは、
図3の例における、D2D LAN層316/317/327/326と同様な機能を実行するように構成されてよい。上位層414および424は、
図3における上位層314および324と同様な方式で動作することができる。
【0049】
図5は、本開示の一実施形態による、D2D LAN層317の機能モジュールを示している。D2D LAN層317の機能モジュールには、D2D LAN層317の制御プレーン502でのマッピングテーブル作成部531およびルーティングテーブル作成部536と、D2D LAN層317のユーザプレーン501でのマッピングテーブル521、ルーティングテーブル526、マッピングエンジン511、および転送エンジン516とが含まれてよい。
【0050】
マッピングテーブル作成部531は、
図3の例におけるD2D LAN300のサブLAN(例えば、サブLAN310およびサブLAN320)に属するデバイスのメンバ情報に基づいて、マッピングテーブル521を作成するように構成されてよい。例えば、第1発見プロセス期間中に、サブLAN310のメンバデバイスは、ゲートウェイUE 315からブロードキャストされた要求に応答して、それぞれのメンバ情報(例えば、デバイスID)をゲートウェイUE315に提供するようにしてよい。サブLAN320のメンバデバイスのメンバ情報およびゲートウェイUE325のゲートウェイIDは、例えば、ブロードキャスト通信によって、ゲートウェイUE325からゲートウェイUE 315に転送されるようにしてよい。同様に、他のサブLAN(
図3には示されていない)のメンバデバイスのメンバ情報および他のサブLANのゲートウェイIDは、D2D LAN300に属するゲートウェイUE間のブロードキャスト通信によって、他のゲートウェイUEからゲートウェイUE 315に転送されるようにしてもよい。メンバ情報は、それぞれのメンバデバイス(ゲートウェイUEを含む)から開始されたD2Dパケットに付けられるようにしてよい。
【0051】
マッピングテーブル作成部531は、受信したメンバ情報に基づいて、D2D LAN300内のゲートウェイUEのゲートウェイIDと、各ゲートウェイIDに関連付けられたメンバデバイスのデバイスID(各ゲートウェイUEのデバイスIDを含む)を知ることができる。従って、マッピングテーブル作成部531は、マッピングテーブル521を作成することができる。マッピングテーブル521における各エントリは、1つのデバイスIDから1つのゲートウェイIDへのマッピングを指示するようにしてよい。このマッピングテーブル521には、D2D LAN300の各デバイスIDのマッピング関係が一覧表示されるようにしてよい。メンバ情報は、それぞれのメンバデバイスまたはゲートウェイUEによって、マッピングテーブル作成部531に対して周期的に更新されるようにしてよい。また、マッピングテーブル作成部531は、サブLAN310の内部メンバデバイスのメンバ情報を用いて、ゲートウェイUE(ゲートウェイUE315以外)を周期的に更新するようにしてもよい。
【0052】
マッピングエンジン511は、受信されたD2Dパケットのための宛先ゲートウェイUEを決定するように構成されてよい。例えば、D2Dパケット512は、マッピングエンジン511で受信される。D2Dパケット512のヘッダーには、宛先デバイスIDおよびソースデバイスIDが付けられてもよい。D2Dパケット512は、サブLAN310に属するデバイス(例えば、デバイス311)、ゲートウェイUE315、またはD2D LAN300における他のゲートウェイUEのうちの1つから開始されてよい。D2Dパケット512を受信すると、マッピングエンジン511は、マッピングテーブル521をコンサルティングし、それに応じて、宛先デバイスIDに対応する宛先ゲートウェイIDを決定することができる。宛先ゲートウェイIDは、外部ゲートウェイUE(例えばゲートウェイUE325)のゲートウェイIDであってよい。したがって、D2Dパケットは、転送エンジン516に転送される。
【0053】
あるいは、宛先ゲートウェイIDは、ゲートウェイUE315のゲートウェイIDであってよく、これは、D2Dパケットの宛先がゲートウェイUE315に向けられることを意味する。例えば、D2Dパケット512は、サブLAN310のメンバデバイスから開始されるようにしてよい。または、D2Dパケット512は、ゲートウェイUE325から開始または中継されるようにしてよい。したがって、D2Dパケット512は、ローカルで処理される。
【0054】
ルーティングテーブル作成部536は、D2D LAN300に属するゲートウェイUEから受信されたリンク情報に基づいて、ルーティングテーブル526を作成するように構成されてよい。例えば、D2D LAN300は、それぞれがサブLANに関連付けられた数十のゲートウェイUEを含むようにしてよい。ゲートウェイUEは、サイドリンクを介して接続されて、D2D LAN300を形成する。各ゲートウェイUEは、それぞれのサイドリンク上で受信された基準信号に基づいて、それ自体に向かうそれぞれのサイドリンクの品質を監視することができる(隣接するゲートウェイUEから開始され、ローカルゲートウェイUEで終了する)。各ゲートウェイUEで得られたリンク品質は、D2D LAN300における他のゲートウェイUEに提供され得る。リンク品質情報は、それぞれのゲートウェイUEから開始されたD2Dパケットに付けられてもよい。
【0055】
第2発見プロセス期間中に、ゲートウェイUE315でのルーティングテーブル作成部536は、D2D LAN300における他のゲートウェイUEからブロードキャストされたリンク情報(例えば、リンク品質と、関連付けられたリンクを識別するための1つのペアのデバイスID)を受信するようにしてよい。ルーティングテーブル作成部536は、また、ゲートウェイUE315で終了し、ゲートウェイUEに隣接するゲートウェイUEから開始されたローカルサイドリンクのリンク品質を含むローカルリンク情報を受信するようにしてもよい。受信したリンク情報に基づいて、ルーティングテーブル作成部536は、D2D LAN300内の接続されたゲートウェイUEのネットワークのトポロジのグローバルビューと、2つの隣接するゲートウェイUEを接続する各リンクに関連付けられたリンク品質とを有するようにしてよい。なお、ゲートウェイUEを接続するリンクは、方向性があり、リンクを開始するゲートウェイUEおよびリンクを終了するゲートウェイUEに対応する1つのペアのデバイスIDを使用して、各リンクを識別することに注意されたい。
【0056】
トポロジおよびリンク品質の知識に基づいて、ルーティングテーブル作成部536は、ルーティングテーブル526を決定することができる。ルーティングテーブル526には、複数のエントリが含まれてよい。各エントリは、D2D LAN300における宛先ゲートウェイUEに対応する宛先ゲートウェイIDを使用してインデックス付けられてよく、D2Dパケットを宛先ゲートウェイUEに転送するためのネクストホップゲートウェイUE(それぞれのゲートウェイIDを使用する)を指示するようにしてよい。
【0057】
第2発見プロセス期間中にルーティングテーブル526が確立された後、ルーティングテーブル作成部536は、ローカル物理層または外部ゲートウェイUEから周期的に受信され、更新されたリンク情報に基づいて、ルーティングテーブル526を周期的に更新することができる。例えば、D2D LAN300における各ゲートウェイUEは、各ルーティング更新期間中に、最新のローカルリンク情報が付けられているルーティング更新メッセージを周期的にブロードキャストするようにしてよい。
【0058】
転送エンジン516は、D2Dパケット512を転送するためのネクストホップゲートウェイUEを決定するように構成されてよい。例えば、転送エンジン516は、マッピングエンジン511によって決定された、D2Dパケット512に付けられている宛先デバイスIDに対応する宛先ゲートウェイIDを受信するようにしてよい。ルーティングテーブル526をコンサルティングすることにより、転送エンジン516は、受信された宛先ゲートウェイIDに対応するネクストホップゲートウェイIDを決定し、それに応じて、ネクストホップゲートウェイIDによって識別されたネクストホップゲートウェイUEにD2Dパケット512を転送するようにしてよい。
【0059】
図6は、本開示の実施形態による、2つのゲートウェイUE601と602の間の方向性サイドリンク610と620を示す。例えば、ゲートウェイUE601と602は、それぞれ、ゲートウェイID、即ち、ID0とID1を有し得る。第1方向性サイドリンク610は、ゲートウェイUE601から開始され、ゲートウェイUE602で終了し、ゲートウェイUE601からゲートウェイUE601に伝送された信号を付けている。したがって、第1方向性サイドリンク610は、1つのペアのゲートウェイID[ID0 ID1]によって識別され得る。逆に、第2方向性サイドリンク620は、ゲートウェイUE602から開始され、ゲートウェイUE601で終了し、ゲートウェイUE602からゲートウェイUE601に伝送された信号を付けている。したがって、第2方向性サイドリンク610は、1つのペアのゲートウェイID[ID1 ID0]によって識別され得る。示されるように、サイドリンク610~620の両方は、ゲートウェイUE601とゲートウェイUE602との間に接続されているが、それぞれ、ゲートウェイUE601からゲートウェイUE602への、または、その逆の伝送のための異なる方向を有する。
【0060】
ゲートウェイUE602は、ゲートウェイ601から伝送された基準信号(RS)611を測定し、測定結果を使用して、サイドリンク610の品質を指示することができる。一例では、信号対干渉雑音比(SINR)が測定され、サイドリンク610の品質を示すためのメトリック(metric)として使用される。例えば、直交周波数分割多重(OFDM)スキームは、ゲートウェイUE601と602の間の伝送のために使用される。RS 611は、リソース要素(RE)のアレイを含む時間周波数リソースグリッド上で周期的に伝送され得る。各REは、時間領域におけるシンボルと周波数領域におけるサブキャリアに対応する。時間領域において、RS611は、リソースグリッド上で周期的に分散されたシンボルを介して伝送され得る。周波数領域においてRS611は、ゲートウェイUE601および602が動作する周波数範囲にわたってサブキャリアのサブセットを占有することができる。SINRの測定値は、測定のための時間ウィンドウにわたって、RS611を付けているシンボルにおけるすべてのREの受信電力に対する、RS611を付けているすべてのREに対するRS611の受信電力の比率として定義され得る。
【0061】
SINR測定は、ゲートウェイUE602の物理層で周期的に実行され、ゲートウェイUE602のD2D LAN層に報告され得る。各ルーティング更新期間にわたって、D2D LAN層は、複数のSINR測定値を周期的に受信し、受信されたSINR測定値の平均SINR値を計算することができる。平均SINR値は、ゲートウェイUE601および602を含むD2D LANに属するゲートウェイUEに供給され得る。例えば、ゲートウェイUE602は、隣接するゲートウェイUEにルーティング更新メッセージを周期的にブロードキャストするようにしてよい。ルーティング更新メッセージは、サイドリンク610のリンク品質を示すための最新の平均SINR値を付けることができる。このようなリンク品質は、SINR品質と呼ばれ得る。サイドリンク610に関連付けられたるSINR品質を受信するゲートウェイUEでは、受信したSINR品質に基づいて、ルーティングテーブルの作成または更新を実行することができる。
【0062】
RS611は、構成に従って、ゲートウェイUE601から周期的に伝送されるサウンディング信号であってよい。一例において、ゲートウェイUE601は、サイドリンクのプライマリ同期信号(PSS)とサイドリンクのセカンダリ同期信号(SSS)とを周期的に伝送する。これらの同期信号は、SINR測定のためのRS611として使用されてもよい。
【0063】
本開示によれば、SINRにおける測定された干渉雑音電力は、ゲートウェイUE601および602を取り囲むUEによって引き起こされた干渉レベルを反映することができる。高い干渉レベル(低いSINR値に対応する)は、それらの隣接するUEの高レベルの伝送アクティビティを示すことができる。隣接するUEとゲートウェイUE601~602は、伝送のための同じスペクトルを共有することができるので、高レベルの伝送アクティビティは、リソースグリッド内の、サイドリンク610を介した伝送に利用可能な無線リソースを低減させ、これは、サイドリンク610の伝送帯域幅を制限する。したがって、SINRは、それぞれのサイドリンクの品質を示すための効率的なメトリックになる。
【0064】
一例において、最新のSINR品質の更新は、閾値に基づいて実行されてよい。例えば、第1リンク品質閾値が定義されてよく、サイドリンク610の最新のSINR品質が第1リンク品質閾値より高い場合にのみ、最新のSINR品質は、ゲートウェイUE602から送信されたルーティング更新メッセージによって伝送される。したがって、ルーティングテーブルの更新を実行するゲートウェイUEにおいて、ゲートウェイUEは、それぞれのリンク品質測定値が利用可能であるサイドリンクのみを考慮することができる。それぞれの最新のリンク品質測定値が利用できないサイドリンクは、ルーティングテーブルを作成する際の考慮事項から除外される。
【0065】
別の例では、第2リンク品質閾値が定義されてもよく、サイドリンク610の最新のSINR品質が第1リンク品質閾値より低い場合にのみ、最新のSINR品質は、ゲートウェイUE602から送信されたルーティング更新メッセージによって伝送される。したがって、ルーティングテーブルの更新を実行するゲートウェイUEにおいて、ゲートウェイUEは、それぞれのリンク品質測定値が受信されていないサイドリンク(それらのサイドリンクはよりよい品質を有する)を考慮してよい。よりよい品質(第2リンク品質閾値より高い)を有するサイドリンクが利用できない場合、それぞれのリンク品質測定値が受信されたサイドリンクが、ルーティングテーブルを作成するために考慮されてもよい。
【0066】
いくつかの実施例において、ゲートウェイUE602は、ゲートウェイUE602で終了する複数の関連付けられたサイドリンクを有することができる。したがって、ゲートウェイUE602は、ルーティング更新期間中にルーティング更新メッセージを伝送する際に、複数のサイドリンクに対応する複数のリンク品質を提供することができる。
【0067】
図7は、ソースゲートウェイUE701および宛先ゲートウェイUE702を示す。ソースゲートウェイUE701および宛先ゲートウェイUE702は、サイドリンクを介して接続された1つのグループのゲートウェイUEを含むD2D LANに属し得る。D2D LANにおけるゲートウェイUEは、リンク情報を付けているルーティング更新メッセージを他のゲートウェイUEに周期的に伝送することができる。ソースゲートウェイUE701(ルーティングテーブル作成部汎用モジュールを使用する)は、他のゲートウェイUEから受信したリンク情報に基づいて、ローカルルーティングテーブルを決定(または更新)することができる。
【0068】
例えば、ソースゲートウェイUE701は、受信したSINR品質と、それぞれのサイドリンクを識別するためのデバイスIDのペアとに基づいて、ソースゲートウェイUE701と宛先ゲートウェイUE702との間に存在する1つのグループのルーティング710~730を決定することができる。ルート710~730のそれぞれには、一連の中間ノード(ゲートウェイUE)が含まれてよい。各ルートにおける中間ノード間のサイドリンクは、SINR品質に関連付けられてよい。ソースゲートウェイUE701は、ルート710~730から最適なルートを選択することができ、それに応じて、隣接するノード711/721/731から、ネクストホップゲートUEを決定することができる。続いて、選択されたネクストホップゲートウェイUEを指示して宛先ゲートウェイUE702でインデックス付けられたエントリが、ルーティングテーブルに追加され得る。
【0069】
一例では、候補ルート710~730から2つ以上の最適なルートが選択される。したがって、複数のネクストホップゲートウェイUEは、宛先ゲートウェイUE702に対応するルーティングテーブルに示されている。宛先ゲートウェイUE702に転送されるD2Dパケットについて、ソースゲートウェイUE701(転送エンジンにおいて)は、転送操作のために、1つのネクストホップゲートウェイUEを複数のネクストホップゲートウェイUEからランダムに選択することができる。
【0070】
候補ルート710~730から1つ以上の最適なルートを決定するために、様々な方法が採用されてよい。一例において、最適なルート(複数)は、各ルート710~730に関連付けられたルート品質に従って決定される。ルート品質は、それぞれのルートの最小SINR品質として定義される。例えば、ルート710は、それぞれがQ1、Q2、Q3、およびQ4によって表されるSINR品質を有する4つのサイドリンク上で、中間ノード711~713を通過する。Q3が最小値であると仮定すると、SINR品質Q3は、ルート710のルート品質として使用される。したがって、最高のルート品質を有するルートは、最適なルートとして選択され得る。
【0071】
一例では、上述の第1リンク品質閾値が採用され、ゲートウェイUEは、対応するSINR品質が第1リンク品質閾値より高い場合、それぞれのサイドリンクのSINR品質を更新する。このような構成において、ソースゲートウェイUE701は、SINRの品質が利用できないサイドリンクを含む(候補ルート710~730の中の)ルートを無視することができる。ルートの品質をメトリックとして使用すると、最適なルートは、各サイドリンクが最近更新された利用可能なSINR品質を持つルートから選択され得る。
【0072】
一例では、上述の第2リンク品質閾値が採用され、ゲートウェイUEは、対応するSINR品質が第2リンク品質閾値より低い場合、それぞれのサイドリンクのSINR品質を更新する。このような構成では、ソースゲートウェイUE701は、例えば最小ホップ数のメトリックに基づいて、それぞれが最近更新された(例えば、最近のルーティング更新期間中に更新された)SINR品質に関連付けられたサイドリンクを含まないルートの中から、最適なルート(複数)を選択することができる。それぞれが最近更新されたSINR品質に関連付けられたサイドリンクを含まないルートが利用できない場合、最適なルート(複数)は、ルート品質のメトリックに基づいて、既存のルート710~730の中から選択され得る。
【0073】
一例において、ソースゲートウェイUE701は、ルート710~730上の中間ノードに関連付けられたSINR品質を受信する。各中間ノードについて、ノード品質を決定することができる。ノード品質は、それぞれのノードで終了するサイドリンクのSINR品質の平均値として定義されるようにしてよい。中間ノードのノード品質がノード品質閾値より低い場合、この中間ノードを通過するルートは、ソースゲートウェイUE701と宛先ゲートウェイUE702との間の最適なルートを決定するために、候補ルート710~730から削除される。
【0074】
いくつかの例では、すべての候補ルート710~730が、第1ノード品質閾値より低いノード品質を有する少なくとも1つの中間ノードを含む場合、ソースゲートウェイUE 701は、5GSを通過するパスに後退することを決定することができる。第1例において、ソースゲートウェイUE701は、D2Dパケットを宛先ゲートウェイUE720に転送するために、5GSによって提供される5G LANタイプのサービスを使用して、ソースゲートウェイUE701と宛先ゲートウェイUE702との間のルートを確立するようにしてよい。あるいは、ソースゲートウェイUE701は、D2Dパケットを転送するために、1つまたは複数の候補ルート710~720と、5GSを横断するルートとを同時に使用するようにしてもよい。
【0075】
第2例では、ルート710に沿って、中間ノード711は、第1ノード品質閾値より低いノード品質を有し、かつ、中間ノード711と宛先ゲートウェイUE702の間のすべての中間ノード(例えば、ノード712および713)は、(第1ノード品質閾値より高い)第2ノード品質閾値より高いノード品質を有し、ソースゲートウェイUE701は、中間ノード711と宛先ゲートウェイUE702との間で、5GSを通過し、かつ、中間ノード712~713のうちの1つを宛先とするルートを確立することを、決定することができる。例えば、中間ノード712は、5GSのカバー範囲内にあり、一方で、中間ノード713は、5GSのカバー範囲外にある。中間ノード712は、5GSを通過する接続を終了するために選択され、また、パケットは、ソースゲートウェイUE701から中間ノード713に伝達される。このようにして、低ノード品質を有する中間ノード711はバイパスされ得る。
【0076】
図8は、本開示のいくつの実施形態によるD2Dパケット転送プロセス800を示す。プロセス800は、
図3の例におけるD2D LAN層317、または、
図4の例におけるD2D LAN層417で実行するようにしてよい。プロセス800は、S801から開始して、S810に進むようにしてよい。
【0077】
S810では、ルーティング更新期間中に、D2D LANにおける第1サブLANの第1ゲートウェイUEでルーティングメッセージを受信することができる。例えば、D2D LANには、第1サブLANと複数の第2サブLANとが含まれてよい。第2サブLANのそれぞれには、第2ゲートウェイUEが含まれてよい。第1サブLANおよび第2サブLANのそれぞれには、それぞれのゲートウェイUEとD2Dパケットを交換する1つのグループのメンバデバイスが含まれてよい。第1ゲートウェイUEおよび第2ゲートウェイUEは、方向性サイドリンク(例えば、5Gサイドリンク)で接続されるようにしてよい。ルーティング更新メッセージは、それぞれ、第2ゲートウェイUEのうちの1つから受信されるようにしてよい。ルーティング更新メッセージのそれぞれは、それぞれのルーティング更新メッセージに対応するそれぞれのゲートウェイUEで終了する方向性サイドリンクの1つまたは複数のリンク品質を示すことができる。
例えば、第1ゲートウェイUEおよび第2ゲートウェイUEは、D2D LANにおいてブロードキャストされたルーティング更新メッセージを周期的に伝送することができる。このようにして、ルーティング更新に基づいて、第1ゲートウェイUEおよび第2ゲートウェイUEの各それぞれは、D2D LANのグロ―バルビューを有することができ、このグロ―バルビューは、例えば、第1ゲートウェイUEおよび第2ゲートウェイUEのネットワークのトポロジ、および、第1ゲートウェイUEと第2ゲートウェイUEとを接続するサイドリンクのリンク品質に関するものである。
【0078】
S820では、ルーティング更新メッセージによって示された方向性サイドリンクのリンク品質に基づいて、ルーティングテーブルを作成することができる。ルーティングテーブルにおける各エントリは、宛先ゲートウェイUEとしての第2ゲートウェイUEのうちの1つによってインデックス付けられるようにしてよい。各エントリは、ネクストホップゲートウェイUEを示すことができる。例えば、第1ゲートウェイUEと宛先ゲートウェイUEとの間の候補ルートの中から、1つまたは複数の最適なルートを選択することができる。第1ゲートウェイUEに隣接する、選択されたルートに沿ったゲートウェイUEは、ネクストホップゲートウェイUEとして決定され得る。
【0079】
S830では、宛先ゲートウェイUEとしての第2ゲートウェイUEのうちの1つに伝送されたD2Dパケットを、第1サブLANのメンバデバイスのうちの1つから受信することができる。例えば、D2Dパケットは、D2DパケットのヘッダーにデバイスIDを付けることができる。デバイスIDは、宛先ゲートウェイUEを含む第2サブLANのうちの1つに属するメンバデバイスに対応し得る。デバイスIDに基づいて、宛先デバイスゲートUEは、各デバイスIDを対応するゲートウェイIDにマップするマッピングテーブルを検索することによって決定されるようにしてよい。
【0080】
S840では、宛先ゲートウェイUEおよびルーティングテーブルに基づいて、ネクストホップゲートウェイUEを決定することができる。
【0081】
S850では、D2Dパケットを決定されたネクストホップゲートウェイUEに転送する。一例において、転送されたD2Dパケットには、宛先ゲートウェイUEの対応するゲートウェイIDが付けられていない。プロセス800は、S899に進み、S899で終了するようにしてよい。
【0082】
図9は、本開示の実施形態による例示的な装置900を示す。装置900は、本明細書に記載された1つまたは複数の実施形態または実施例に従って、様々な機能を実行するように構成されてよい。したがって、装置900は、本明細書に記載されたメカニズム、技術、プロセス、機能、コンポーネント、システムを実現するための手段を提供することができる。例えば、装置900は、本明細書に記載された様々な実施形態および実施例において、UE、メンバデバイス、基地局、およびコアネットワークの要素の機能を実現するために使用されるようにしてよい。装置900は、本明細書の様々な実施形態に記載された様々な機能、構成要素、またはプロセスを実施するための汎用プロセッサ、または、特別に設計された回路を含むようにしてよい。装置900は、処理回路910、メモリ920、およびオプションとしての無線周波数(RF)モジュール930を含むようにしてよい。
【0083】
様々な実施例において、処理回路910は、ソフトウェアと組み合わせて、または、ソフトウェアなしで、本明細書で記載された機能およびプロセスを実行するように構成された回路を含むことができる。様々な実施例において、処理回路910は、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル強化回路、または、同等のデバイス、もしくは、それらの組み合わせであってよい。
【0084】
いくつかの他の例において、処理回路910は、本明細書に記載された様々な機能およびプロセスを実行するためにプログラム命令を実行するように構成された中央処理装置(CPU)であってよい。したがって、メモリ920は、プログラム命令を記憶するように構成されてよい。処理回路910は、プログラム命令を実行するときに、機能およびプロセスを実行することができる。メモリ920は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラムなどの他のプログラム、または、データをさらに記憶することもできる。メモリ920は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ソリッドステートメモリ、ハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、などの非一時的な記憶媒体を含むことができる。
【0085】
一実施形態において、RFモジュール930は、処理されたデータ信号を処理回路910から受信し、データ信号をビームフォーミング無線信号に変換し、それから、アンテナアレイ940を介して伝送し、または、その逆も同様である。RFモジュール930は、デジタル―アナログ変換器(DAC)、アナログ―デジタル変換器(ADC)、周波数アップコンバータ、周波数ダウンコンバータ、受信および伝送動作のためのフィルタおよび増幅器を含むことができる。RFモジュール930は、ビームフォーミング動作のためのマルチアンテナ回路を含むことができる。例えば、マルチアンテナ回路は、アナログ信号位相をシフトするか、または、アナログ信号振幅をスケーリングするためのアップリンク空間フィルタ回路およびダウンリンク空間フィルタ回路を含むことができる。アンテナアレイ940は、1つまたは複数のアンテナアレイを含むことができる。
【0086】
装置900は、オプションとして、入力および出力デバイス、付加のまたは信号処理回路などの他の構成要素を含むことができる。したがって、装置900は、アプリケーションプログラムの実行、代替通信プロトコルの処理などの他の付加機能を実行することができる。
【0087】
本明細書に記載されたプロセスおよび機能は、1つまたは複数のプロセッサによって実行される場合、それぞれのプロセスおよび機能を1つまたは複数のプロセッサに実行させることができるコンピュータプログラムとして実装することができる。コンピュータプログラムは、他のハードウェアとともに提供されるか、または、他のハードウェアの一部として提供される光記憶媒体または固体媒体などの適切な媒体に記憶、または、分布され得る。コンピュータプログラムは、また、インターネットあるいは他の有線または無線通信システムを介して、他の形態で配信されてもよい。例えば、コンピュータプログラムは、取得されて装置にロードされてよく、物理媒体または分散システムを介して(例えばインターネットに接続されたサーバからを含む)、コンピュータプログラムを取得することができる。
【0088】
コンピュータプログラムは、コンピュータまたは任意の命令実行システムによって使用されるか、または、それらに関連して使用されるプログラム命令を提供するコンピュータ読み取り可能な媒体からアクセス可能であり得る。コンピュータ読み取り可能な媒体は、命令実行システム、装置、またデバイスによって使用されるか、または、それらに関連して使用されるコンピュータプログラムを格納、通信、伝播、または転送する任意の装置を含み得る。コンピュータ読み取り可能な媒体は、磁気、光学、電気、電磁気、赤外線、または半導体システム(あるいは装置またはデバイス)、または、伝搬媒体であり得る。コンピュータ読み取り可能な媒体は、半導体またはソリッドステートメモリ、磁気テープ、リムーバブルコンピュータディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスク、および光ディスクなどのコンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体を含み得る。コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体は、磁気記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュ媒体、および固体記憶媒体を含む、すべてのタイプのコンピュータ読み取り可能な媒体を含むことができる。
【0089】
本開示の各態様は、例示として提案されている特定の実施形態に関連して説明されているが、実施例に対する代替、修正、および変更が可能である。したがって、本明細書に記載された実施形態は、例示的なものであり、限定するものではない。請求項の範囲から逸脱することなく行われる可能性のある変更が存在する。
【国際調査報告】