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特表2022-531844睡眠環境の調整方法、システム及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-12
(54)【発明の名称】睡眠環境の調整方法、システム及び装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 21/02 20060101AFI20220705BHJP
   F24F 11/70 20180101ALI20220705BHJP
   F24F 11/74 20180101ALI20220705BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20220705BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20220705BHJP
   H05B 45/37 20200101ALI20220705BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20220705BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20220705BHJP
   F24F 110/10 20180101ALN20220705BHJP
   F24F 110/20 20180101ALN20220705BHJP
   F24F 120/00 20180101ALN20220705BHJP
   F24F 130/30 20180101ALN20220705BHJP
【FI】
A61M21/02 G
F24F11/70
F24F11/74
H05B45/10
H05B47/105
H05B45/37
H05B47/19
H04R3/00 310
F24F110:10
F24F110:20
F24F120:00
F24F130:30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021563124
(86)(22)【出願日】2020-04-17
(85)【翻訳文提出日】2021-11-12
(86)【国際出願番号】 IB2020053649
(87)【国際公開番号】W WO2020225626
(87)【国際公開日】2020-11-12
(31)【優先権主張番号】19123551.4
(32)【優先日】2019-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】HK
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521462196
【氏名又は名称】リャオ, チュン ズ ジョー
(74)【代理人】
【識別番号】100096758
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100114845
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 雅和
(74)【代理人】
【識別番号】100148781
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 友和
(72)【発明者】
【氏名】リャオ, チュン ズ ジョー
【テーマコード(参考)】
3K273
3L260
5D220
【Fターム(参考)】
3K273PA06
3K273PA09
3K273QA13
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA54
3K273TA57
3K273TA62
3K273UA15
3K273UA18
3K273UA22
3K273UA27
3L260AA01
3L260BA02
3L260BA07
3L260BA15
3L260BA26
3L260BA74
3L260CA04
3L260CA12
3L260CA13
3L260CB84
3L260FA03
3L260FA06
3L260FA07
3L260FB12
3L260FC38
3L260FC40
5D220AA01
5D220AA02
5D220AB08
(57)【要約】
本発明は、睡眠環境を調整する方法、システム及び装置に関する。データ収集機構10はユーザーの睡眠のデータの収集及びデータ分析サーバー11へ送信する(S1)。データ分析サーバー11は、受信したユーザーの睡眠のデータについて分析処理を行い、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を得るとともに、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を調整サーバー12に送信する(S3)。調整サーバー12は、受信したユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報に基づいて、相応の環境制御コマンドを生成するとともに、環境制御コマンドをローカルサーバー13に送信する(S5)。調整器14は、受信した環境制御コマンドに基づいて、LEDライトの照明強度、オーディオプレーヤーの音量及びファンの回転速度の調整を制御することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度についての調整を行う(S9)。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
睡眠環境の調整方法であって、
データ収集機構は、ユーザーの睡眠のデータを収集するとともに、データ分析サーバーへ送信し、前記ユーザーの睡眠のデータには、ユーザーの睡眠データと、ユーザーの睡眠環境の環境データを含む、
データ分析サーバーは、受信したユーザーの睡眠のデータについて分析処理を行い、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を得るとともに、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を調整サーバーに送信する、
調整サーバーは、受信したユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報に基づいて、相応の環境制御コマンドを生成するとともに、環境制御コマンドをローカルサーバーに送信する、
ローカルサーバーは、環境制御コマンドを受信後、環境制御コマンドを対応する調整器に送信する、
調整器は、受信した環境制御コマンドに基づいて、LEDライトの照明強度、オーディオプレーヤーの音量及びファンの回転速度の調整を制御することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度についての調整を行い、これによりユーザーの睡眠環境についての調整の実施を実現する、
という手順を含むことを特徴とする、睡眠環境の調整方法。
【請求項2】
さらに、
調整サーバーは、受信したユーザーの睡眠情報に基づいて、ユーザーの睡眠データレポートを生成するとともに、ユーザーの睡眠データレポートをデータベースに保存する、
という手順を含むことを特徴とする、請求項1に記載の睡眠環境の調整方法。
【請求項3】
データ収集機構がユーザーの睡眠データを収集する前に、さらに、
ユーザーは、コントロールパネルにより手動で、LEDライトの照明強度のレベル、オーディオプレーヤーの音量のレベル、及びファンの回転速度のレベルを入力する、
コントロールパネルは、ユーザーが手動で入力したLEDライトの照明強度のレベル、オーディオプレーヤーの音量のレベル、及びファンの回転速度のレベルに基づいて、調整コマンドを調整器に出力する、
調整器は、受信した調整コマンドに基づいて、LEDライトの照明強度、オーディオプレーヤーの音量及びファンの回転速度の調整を制御することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度についての初期調整を実現し、これによりユーザーの睡眠環境についての初期調整の実施を実現する、
という手順を含むことを特徴とする、請求項1に記載の睡眠環境の調整方法。
【請求項4】
前記ユーザーの睡眠データには、ユーザーの心拍数、身体運動及び/又は呼吸数を含み、前記ユーザーの睡眠環境の環境データには、ユーザーの睡眠環境の騒音レベル、空気の温度と湿度を含むことを特徴とする、請求項1に記載の睡眠環境の調整方法。
【請求項5】
前記ユーザーの睡眠情報には、ユーザーの睡眠時間、覚醒時間及び睡眠段階を含み、前記ユーザーの睡眠環境の環境情報には、ユーザーの睡眠環境の騒音の大きさ、空気の温度と湿度の高さを含むことを特徴とする、請求項4に記載の睡眠環境の調整方法。
【請求項6】
睡眠環境の調整システムであって、
ユーザーの睡眠のデータを収集するとともに、データ分析サーバーへ送信するのに用いられ、前記ユーザーの睡眠のデータには、ユーザーの睡眠データと、ユーザーの睡眠環境の環境データを含むデータ収集機構と、
受信したユーザーの睡眠のデータについて分析処理を行い、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を得るとともに、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を調整サーバーに送信するのに用いられるデータ分析サーバーと、
受信したユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報に基づいて、相応の環境制御コマンドを生成するとともに、環境制御コマンドをローカルサーバーに送信するのに用いられる調整サーバーと、
環境制御コマンドを受信後、環境制御コマンドを対応する調整器に送信するのに用いられるローカルサーバーと、
受信した環境制御コマンドに基づいて、LEDライトの照明強度、オーディオプレーヤーの音量及びファンの回転速度の調整を制御することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度の調整を実現し、これによりユーザーの睡眠環境についての調整の実施を実現する調整器と、
を含むことを特徴とする、睡眠環境の調整システム。
【請求項7】
前記調整サーバーはさらに、受信したユーザーの睡眠情報に基づいて、ユーザーの睡眠データレポートを生成するとともに、ユーザーの睡眠データレポートをデータベースに保存するのに用いられることを特徴とする、請求項6に記載の睡眠環境の調整システム。
【請求項8】
さらに、ユーザーが手動でLEDライトの照明強度レベル、オーディオプレーヤーの音量レベル、ファンの回転速度レベルを入力すること、及びユーザーが手動で入力したLEDライトの照明強度レベル、オーディオプレーヤーの音量レベル、ファンの回転速度レベルに基づいて調整コマンドを調整器に出力することに用いられるコントロールパネルを含み、さらに前記調整器は受信した調整コマンドに基づいてLEDライトの照明強度、オーディオプレーヤーの音量及びファンの回転速度の調整の制御を行うことでユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流の速度について初期調整を行うのに用いられ、これによりユーザーの睡眠環境についての初期調整の実施を実現することを特徴とする、請求項7に記載の睡眠環境の調整システム。
【請求項9】
前記ユーザーの睡眠データには、ユーザーの心拍数、身体運動及び/又は呼吸数を含み、前記ユーザーの睡眠環境の環境データには、ユーザーの睡眠環境の騒音レベル、空気の温度と湿度を含むことを特徴とする、請求項6に記載の睡眠環境の調整システム。
【請求項10】
前記ユーザーの睡眠情報には、ユーザーの睡眠時間、覚醒時間及び睡眠段階を含み、前記ユーザーの睡眠環境の環境情報には、ユーザーの睡眠環境の騒音の大きさ、空気の温度と湿度の高さを含むことを特徴とする、請求項9に記載の睡眠環境の調整システム。
【請求項11】
睡眠環境の調整装置であって、データ収集機構、調整器、LEDライト、オーディオプレーヤー及びファンを含み、前記LEDライト、オーディオプレーヤー及びファンはそれぞれ前記調整器に接続されており、前記データ収集機構は、ユーザーの睡眠のデータを収集するとともにサーバーに送信するのに用いられ、前記ユーザーの睡眠のデータには、ユーザーの睡眠データと、ユーザーの睡眠環境の環境データを含み、前記調整器は、サーバーが送信した環境制御コマンドを受信するとともに、環境制御コマンドに基づいて前記LEDライトの照明強度、オーディオプレーヤーの音量及びファンの回転速度についての調整を制御することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度の調整を実現し、これによりユーザーの睡眠環境についての調整の実施を実現できることを特徴とする、睡眠環境の調整装置。
【請求項12】
前記調整器は、ハウジング及びハウジング内に設置された処理モジュール、電源モジュール、通信モジュールを含み、前記電源モジュールと通信モジュールは、それぞれ前記処理モジュールに接続されており、前記ハウジング上には電源ポートが設けられ、前記電源ポートは前記電源モジュールと接続され、前記オーディオプレーヤーは前記ハウジング内に設置され、前記ハウジング上にはオーディオプレーヤーに対応する貫通孔が設けられ、前記LEDライト、オーディオプレーヤー及びファンは、いずれも前記処理モジュール、電源モジュールに接続されていることを特徴とする、請求項11に記載の睡眠環境の調整装置。
【請求項13】
前記電源モジュールには、第1電圧変換ユニットと第2電圧変換ユニットが設けられており、前記処理モジュール、LEDライト、オーディオプレーヤーはそれぞれ前記第1電圧変換ユニットと接続され、第1電圧変換ユニットは、電源モジュールの供給電圧を前記処理モジュール、LEDライト、オーディオプレーヤーの動作電圧に変換するのに用いられ、前記ファンは、前記第2電圧変換ユニットと接続され、第2電圧変換ユニットは、電源モジュールの供給電圧を前記ファンの動作電圧に変換するのに用いられることを特徴とする、請求項12に記載の睡眠環境の調整装置。
【請求項14】
前記電源モジュールの供給電圧は220Vであり、前記処理モジュール、LEDライト及びオーディオプレーヤーの動作電圧は5V、前記ファンの動作電圧は12Vであることを特徴とする、請求項13に記載の睡眠環境の調整装置。
【請求項15】
前記ハウジング上には、コンセントが設けられており、前記コンセントは前記電源モジュールと接続していることを特徴とする、請求項12に記載の睡眠環境の調整装置。
【請求項16】
前記調整装置はさらにコントロールパネルを含み、前記コントロールパネルは前記処理モジュールと接続していることを特徴とする、請求項12に記載の睡眠環境の調整装置。
【請求項17】
前記コントロールパネルは、主制御モジュール及び主制御モジュールに接続された照明制御モジュール、音量制御モジュール、ファン回転速度制御モジュールを含み、前記主制御モジュールは前記処理モジュールと接続していることを特徴とする、請求項16に記載の睡眠環境の調整装置。
【請求項18】
前記ハウジング上には、データポートが設けられており、前記主制御モジュールは前記データポートを通じて、前記処理モジュールと接続されていることを特徴とする、請求項17に記載の睡眠環境の調整装置。
【請求項19】
前記通信モジュールは、Wi-Fiモジュール又は無線APモジュールであることを特徴とする、請求項12に記載の睡眠環境の調整装置。
【請求項20】
前記データ収集機構は、睡眠センサーと環境センサーを含み、前記睡眠センサーはユーザーの睡眠データを収集するのに用いられ、前記ユーザーの睡眠データには、ユーザーの心拍数、身体運動及び/又は呼吸数を含み、前記環境センサーは、ユーザーの睡眠環境の環境データを収集するのに用いられ、前記ユーザーの睡眠環境の環境データには、ユーザーの睡眠環境の騒音レベル、空気の温度と湿度を含むことを特徴とする、請求項11に記載の睡眠環境の調整装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は環境調整技術分野に関し、特に睡眠環境の調整方法、システム及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、空間が制限された又は限られた場所への宿泊のニーズが絶えず増加しており、例えば人口が比較的密集している香港、東京、北京などの大都市、又は短期宿泊に対して高いニーズがある場所、例えば空港、駅などは、常に安価で一時的に睡眠がとれる宿泊場所が必要であり、これらの宿泊場所は、一方では十分なプライバシーを確保する必要があるが、もう一方では大きな空間を占用しない。これにより、休息装置が時運に応じて現れた。
【0003】
現在の休息装置は、ユーザーに対し、ただ単に睡眠を提供できるだけの場所であり、睡眠環境に対して調整を行うことでユーザーの睡眠の快適度を保証したり、ユーザーの質の高い睡眠を実現したりすることはできないため、早急に改善案が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上記技術の不足を克服し、睡眠環境の調整方法、システム及び装置を提供して、ユーザーの睡眠環境に対する調整の実施を実現可能にすることにより、ユーザーの睡眠の快適度を保証し、並びにユーザーの質の高い睡眠を実現可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の側面は、睡眠環境の調整方法を提供し、これは、
データ収集機構は、ユーザーの睡眠のデータを収集するとともに、データ分析サーバーへ送信し、上記ユーザーの睡眠のデータには、ユーザーの睡眠データと、ユーザーの睡眠環境の環境データを含む、
データ分析サーバーは、受信したユーザーの睡眠のデータについて分析処理を行い、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を得るとともに、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を調整サーバーに送信する、
調整サーバーは、受信したユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報に基づいて、相応の環境制御コマンドを生成するとともに、環境制御コマンドをローカルサーバーに送信する、
ローカルサーバーは、環境制御コマンドを受信後、環境制御コマンドを対応する調整器に送信する、
調整器は、受信した環境制御コマンドに基づいて、LEDライトの照明強度、オーディオプレーヤーの音量及びファンの回転速度の調整を制御することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度について調整し、これによりユーザーの睡眠環境についての調整の実施を実現する、
という手順を含む。
【0006】
さらに、
調整サーバーは、受信したユーザーの睡眠情報に基づいて、ユーザーの睡眠データレポートを生成するとともに、ユーザーの睡眠データレポートをデータベースに保存する、
という手順を含む。
【0007】
さらに、データ収集機構がユーザーの睡眠データを収集する前に、
ユーザーは、コントロールパネルにより手動で、LEDライトの照明強度のレベル、オーディオプレーヤーの音量のレベル、及びファンの回転速度のレベルを入力する、
コントロールパネルは、ユーザーが手動で入力したLEDライトの照明強度のレベル、オーディオプレーヤーの音量のレベル、及びファンの回転速度のレベルに基づいて、調整コマンドを調整器に出力する、
調整器は、受信した調整コマンドに基づいて、LEDライトの照明強度、オーディオプレーヤーの音量及びファンの回転速度の調整を制御することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度についての初期調整を実現し、これによりユーザーの睡眠環境についての初期調整の実施を実現する、
という手順を含む。
【0008】
さらに、上記ユーザーの睡眠データには、ユーザーの心拍数、身体運動及び/又は呼吸数を含み、上記ユーザーの睡眠環境の環境データには、ユーザーの睡眠環境の騒音レベル、空気の温度と湿度を含む。
【0009】
さらに、上記ユーザーの睡眠情報には、ユーザーの睡眠時間、覚醒時間及び睡眠段階を含み、上記ユーザーの睡眠環境の環境情報には、ユーザーの睡眠環境の騒音の大きさ、空気の温度と湿度の高さを含む。
【0010】
本発明の第2の側面は、睡眠環境の調整システムを提供し、これは、
ユーザーの睡眠のデータを収集するとともに、データ分析サーバーへ送信するのに用いられ、上記ユーザーの睡眠のデータには、ユーザーの睡眠データと、ユーザーの睡眠環境の環境データを含むデータ収集機構と、
受信したユーザーの睡眠のデータについて分析処理を行い、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を得るとともに、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を調整サーバーに送信するのに用いられるデータ分析サーバーと、
受信したユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報に基づいて、相応の環境制御コマンドを生成するとともに、環境制御コマンドをローカルサーバーに送信するのに用いられる調整サーバーと、
環境制御コマンドを受信後、環境制御コマンドを対応する調整器に送信するのに用いられるローカルサーバーと、
受信した環境制御コマンドに基づいて、LEDライトの照明強度、オーディオプレーヤーの音量及びファンの回転速度の調整を制御することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度の調整を実現し、これによりユーザーの睡眠環境についての調整の実施を実現する調整器と、
を含む。
【0011】
さらに、上記調整サーバーは、受信したユーザーの睡眠情報に基づいて、ユーザーの睡眠データレポートを生成するとともに、ユーザーの睡眠データレポートをデータベースに保存するのに用いられる。
【0012】
さらに、ユーザーが手動でLEDライトの照明強度のレベル、オーディオプレーヤーの音量のレベル、ファンの回転速度のレベルを入力すること、及びユーザーが手動で入力したLEDライトの照明強度のレベル、オーディオプレーヤーの音量のレベル、ファンの回転速度のレベルに基づいて調整コマンドを調整器に出力することに用いられるコントロールパネルを含み、上記調整器は受信した調整コマンドに基づいてLEDライトの照明強度、オーディオプレーヤーの音量及びファンの回転速度の調整の制御を行うことでユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度について初期調整を行うのに用いられ、これによりユーザーの睡眠環境についての初期調整の実施を実現する。
【0013】
さらに、上記ユーザーの睡眠データには、ユーザーの心拍数、身体運動及び/又は呼吸数を含み、上記ユーザーの睡眠環境の環境データには、ユーザーの睡眠環境の騒音レベル、空気の温度と湿度を含む。
【0014】
さらに、上記ユーザーの睡眠情報には、ユーザーの睡眠時間、覚醒時間及び睡眠段階を含み、上記ユーザーの睡眠環境の環境情報には、ユーザーの睡眠環境の騒音の大きさ、空気の温度と湿度の高さを含む。
【0015】
本発明の第3の側面は、睡眠環境の調整装置を提供し、データ収集機構、調整器、LEDライト、オーディオプレーヤー及びファンを含み、上記LEDライト、オーディオプレーヤー及びファンはそれぞれ上記調整器に接続されており、上記データ収集機構は、ユーザーの睡眠のデータを収集するとともにサーバーに送信するのに用いられ、上記ユーザーの睡眠のデータには、ユーザーの睡眠データと、ユーザーの睡眠環境の環境データを含み、上記調整器は、サーバーが送信した環境制御コマンドを受信するとともに、環境制御コマンドに基づいて上記LEDライトの照明強度、オーディオプレーヤーの音量及びファンの回転速度を調整することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度の調整を実現し、これによりユーザーの睡眠環境についての調整の実施が実現できる。
【0016】
さらに、上記調整器は、ハウジング及びハウジング内に設置された処理モジュール、電源モジュール、通信モジュールを含み、上記電源モジュールと通信モジュールは、それぞれ上記処理モジュールに接続されており、上記ハウジング上には電源ポートが設けられ、上記電源ポートは上記電源モジュールに接続され、上記オーディオプレーヤーは上記ハウジング内に設置され、上記ハウジング上にはオーディオプレーヤーに対応する貫通孔が設けられ、上記LEDライト、オーディオプレーヤー及びファンは、いずれも上記処理モジュール、電源モジュールに接続されている。
【0017】
さらに、上記電源モジュールには、第1電圧変換ユニットと第2電圧変換ユニットが設けられており、上記処理モジュール、LEDライト、オーディオプレーヤーはそれぞれ上記第1電圧変換ユニットと接続され、第1電圧変換ユニットは、電源モジュールの供給電圧を上記処理モジュール、LEDライト及びオーディオプレーヤーの動作電圧に変換するのに用いられ、上記ファンは、上記第2電圧変換ユニットと接続され、第2電圧変換ユニットは、電源モジュールの供給電圧を上記ファンの動作電圧に変換するのに用いられる。
【0018】
さらに、上記電源モジュールの供給電圧は220Vであり、上記処理モジュール、LEDライト及びオーディオプレーヤーの動作電圧は5V、上記ファンの動作電圧は12Vである。
【0019】
さらに、上記ハウジング上にはコンセントが設けられ、上記コンセントは上記電源モジュールに接続されている。
【0020】
さらに、上記調整装置はコントロールパネルを含み、上記コントロールパネルは上記処理モジュールに接続されている。
【0021】
さらに、上記コントロールパネルは、主制御モジュール及び主制御モジュールに接続された照明制御モジュール、音量制御モジュール及びファン回転速度制御モジュールを含み、上記主制御モジュールは上記処理モジュールと接続している。
【0022】
さらに、上記ハウジング上にはデータポートが設けられ、上記主制御モジュールは、上記データポートを通じて、上記処理モジュールと接続している。
【0023】
さらに、上記通信モジュールは、Wi-Fiモジュール又は無線APモジュールである。
【0024】
さらに、上記データ収集機構は、睡眠センサーと環境センサーを含み、上記睡眠センサーは、ユーザーの睡眠データを収集するのに用いられ、上記ユーザーの睡眠データには、ユーザーの心拍数、身体運動及び/又は呼吸数を含み、上記環境センサーは、ユーザーの睡眠環境の環境データを収集するのに用いられ、上記ユーザーの睡眠環境の環境データには、ユーザーの睡眠環境の騒音レベル、空気の温度と湿度を含む。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、ユーザーの睡眠データ及びユーザーの睡眠環境の環境データを収集し、またユーザーの睡眠データ及びユーザーの睡眠環境の環境データについて分析処理を行い、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を得て、またユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報に基づいて相応の環境制御コマンドを生成し、さらに環境制御コマンドに基づいてLEDライトの照明強度、オーディオプレーヤーの音及びファンの回転速度の調整の制御を行うことによって、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度についての調整を実現し、これによりユーザーの睡眠環境についての調整の実施を実現し、従ってユーザーの睡眠の快適度を保証でき、並びにユーザーの質の高い睡眠を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施例1が提供する睡眠環境の調整システムのブロック概略図である。
図2】本発明の実施例2が提供する睡眠環境の調整方法の流れの概要図である。
図3】本発明の実施例3が提供する睡眠環境の調整装置のブロック概略図である。
図4図3に示した調整装置の構造概略図である(その中で調整器は分解図である)。
図5図4に示した調整器のブロック概略図である。
図6図3に示した調整装置のコントロールパネルのブロック概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面と実施例を交えながら、本発明についてさらに詳しく説明する。
【実施例1】
【0028】
図1を参照されたい。本発明が提供する睡眠環境の調整システムは、データ収集機構10、データ分析サーバー11、調整サーバー12、ローカルサーバー13、調整器14、LEDライト15、オーディオプレーヤー16、ファン17及びコントロールパネル18を含む。
【0029】
データ収集機構10は、ユーザーの睡眠のデータの収集及びデータ分析サーバー11への送信に用いられる。ユーザーの睡眠のデータには、ユーザーの睡眠データと、ユーザーの睡眠環境の環境データを含む。ユーザーの睡眠データには、ユーザーの心拍数、身体運動(即ち、ユーザーの身体の寝返り運動)及び/又は呼吸数を含み、ユーザーの睡眠環境の環境データには、ユーザーの睡眠環境の騒音レベル、空気の温度と湿度を含む。
【0030】
データ分析サーバー11は、受信したユーザーの睡眠のデータについて分析処理を行い、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を得るとともに、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を調整サーバー12に送信するのに用いられる。ユーザーの睡眠情報には、ユーザーの睡眠時間、覚醒時間及び睡眠段階を含み、睡眠段階とは、例えば浅い睡眠段階、深い睡眠段階である。ユーザーの睡眠環境の環境情報には、ユーザーの睡眠環境の騒音の大きさ、空気の温度と湿度の高さを含む。
【0031】
調整サーバー12は、受信したユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報に基づいて、相応の環境制御コマンドを生成するとともに、環境制御コマンドをローカルサーバー13に送信するのに用いられる。例えば、調整サーバー12は、受信したユーザーの睡眠時間、覚醒時間及び睡眠段階に基づいて、それぞれOFF、大きく調整、小さく調整、ONの環境制御コマンドを生成し、ユーザーの睡眠環境の騒音の大きさ、空気の温度と湿度の高さに基づいて、高く調整又は低く調整という環境制御コマンドを生成する。
【0032】
ローカルサーバー13は、環境制御コマンドを受信後、環境制御コマンドを対応する調整器14に送信するのに用いられる。
【0033】
調整器14は、受信した環境制御コマンドに基づいて、LEDライト15の照明強度、オーディオプレーヤー16の音量及びファン17の回転速度の調整を制御することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度に対する調整を実現し、これによりユーザーの睡眠環境についての調整の実施を実現する。調整器14は、データ収集機構10と対応している。例えば、もし調整器14がOFFという環境制御コマンドを受信し、ユーザーの睡眠時間になったことを表したら、LEDライト15の照明強度をユーザーが眠りにつくのを促す照明強度に、オーディオプレーヤー16の音量をユーザーが眠りにつくのを促す音量に、並びにファン17の回転速度をユーザーが眠りにつくのを促す回転速度に調整するよう制御し、この時、ユーザーが眠りにつくのに役立つ。もし調整器14がONという環境制御コマンドを受信し、ユーザーの目が覚める時間になったことを表したら、LEDライト15の照明強度を一定の数値まで調整してLEDライト15をONにし、オーディオプレーヤー16の音量を一定の大きさに調整してオーディオプレーヤー16をONにし、並びにファン17の回転速度を一定の数値まで調整してファン17をONにするよう制御し、この時、ユーザーの目が覚めやすくなるのに役立つ。もし調整器14が大きく調整という環境制御コマンドを受信し、ユーザーが浅い睡眠段階にあることを表したら、LEDライト15の照明強度を0にしてLEDライト15をOFFにし、オーディオプレーヤー16の音量を0にしてオーディオプレーヤー16をOFFにし、並びにファン17の回転速度を上げ、この時、ユーザーが浅い睡眠から深い睡眠に入るのに役立つ。人が眠りについた後、身体の温度は上昇するため、涼しく爽やかな環境は人が眠るのに役立つ。従ってファン17の回転速度を上げるよう調整する必要があり、これによりユーザーの睡眠の環境温度を下げることで、ユーザーが浅い睡眠から深い睡眠に入るための手助けを実現する。もし調整器14が小さく調整という環境制御コマンドを受信し、ユーザーが深い睡眠段階にあることを表したら、LEDライト15の照明強度を0にしてLEDライト15をOFFにし、オーディオプレーヤー16の音量を0にしてオーディオプレーヤー16をOFFにし、並びにファン17の回転速度を低減するよう調整するように制御する。また例えば、もし調整器14が高く調整という環境制御コマンドを受信し、ユーザーの睡眠環境の騒音が大きく、空気の温度と湿度が高いことを表したら、LEDライト15の照明強度を弱くし、オーディオプレーヤー16の音量を上げ、並びにファン17の回転速度を上げるよう調整するように制御する。もし調整器14が低く調整という環境制御コマンドを受信し、ユーザーの睡眠環境の騒音が小さく、空気の温度と湿度が低いことを表したら、LEDライト15の照明強度を上げ、オーディオプレーヤー16の音量を下げ、並びにファン17の回転速度を下げるよう調整するように制御する。
【0034】
データ収集機構10は、好ましくはローカルルーターを通じて、データ分析サーバー11と接続することにより、収集したユーザーの睡眠のデータをデータ分析サーバー11に送信する。調整サーバー12は、好ましくはローカルルーターを通じて、環境制御コマンドをローカルサーバー13に送信する。調整器14はローカルサーバー13と無線ネットワークを通じて接続され、無線ネットワークは、例えば無線Wi-Fi又は無線APなどである。LEDライト15、オーディオプレーヤー16及びファン17は、それぞれ調整器14に接続されている。好ましくは、オーディオプレーヤー16は、ラウドスピーカーであり、上記ラウドスピーカーは調整器14の底部に設置されている。
【0035】
本実施例中において、調整サーバー12は、受信したユーザーの睡眠情報に基づいて、ユーザーの睡眠データレポートを生成するとともに、ユーザーの睡眠データレポートをデータベースに保存するのに用いられ、これによりユーザーは自己の睡眠状況を知ることができる。
【0036】
コントロールパネル18は、ユーザーが手動でLEDライト15の照明強度レベル、オーディオプレーヤー16の音量レベル及びファン17の回転速度レベルを入力し、並びにユーザーが手動で入力したLEDライト15の照明強度レベル、オーディオプレーヤー16の音量レベル、及びファン17の回転速度レベルに基づいて、調整コマンドを調整器14に出力するのに用いられる。さらに、調整器14は、受信した調整コマンドに基づいて、LEDライト15の照明強度、オーディオプレーヤー16の音量及びファン17の回転速度の調整を制御することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度についての初期調整を行うのに用いられ、これによりユーザーの睡眠環境についての初期調整の実施を実現する。
【実施例2】
【0037】
図2を参照されたい。本実施例は、実施例1に基づいて提供する睡眠環境の調整方法であり、以下の手順を含む。
S1:データ収集機構10は、ユーザーの睡眠のデータを収集するとともに、データ分析サーバー11へ送信し、ユーザーの睡眠のデータには、ユーザーの睡眠データと、ユーザーの睡眠環境の環境データを含む。好ましくは、データ収集機構10は、ローカルルーターを通じて、収集したユーザーの睡眠のデータをデータ分析サーバー11に送信する。
S3:データ分析サーバー11は、受信したユーザーの睡眠のデータについて分析処理を行い、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を得るとともに、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を調整サーバー12に送信する。
S5:調整サーバー12は、受信したユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報に基づいて、相応の環境制御コマンドを生成するとともに、環境制御コマンドをローカルサーバー13に送信する。
S7:ローカルサーバー13は、環境制御コマンドを受信後、環境制御コマンドを対応する調整器14に送信する。
S9:調整器14は、受信した環境制御コマンドに基づいて、LEDライト15の照明強度、オーディオプレーヤー16の音量及びファン17の回転速度の調整を制御することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度についての調整を実現し、これによりユーザーの睡眠環境についての調整の実施を実現する。
【0038】
さらに、
調整サーバー12は、受信したユーザーの睡眠情報に基づいて、ユーザーの睡眠データレポートを生成するとともに、ユーザーの睡眠データレポートをデータベースに保存する、
という手順を含む。
【0039】
さらに、データ収集機構10がユーザーの睡眠データを収集する前に、
ユーザーは、コントロールパネル18により手動で、LEDライト15の照明強度レベル、オーディオプレーヤー16の音量レベル、及びファン17の回転速度レベルを入力する、
という手順を含む。
【0040】
コントロールパネル18は、ユーザーが手動で入力したLEDライト15の照明強度レベル、オーディオプレーヤー16の音量レベル、及びファン17の回転速度レベルに基づいて、調整コマンドを調整器14に出力する。
【0041】
調整器14は、受信した調整コマンドに基づいて、LEDライト15の照明強度、オーディオプレーヤー16の音量及びファン17の回転速度の調整を制御することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度についての初期調整を実現し、これによりユーザーの睡眠環境についての初期調整の実施を実現する。
【0042】
本実施例中において、ユーザーの睡眠データには、ユーザーの心拍数、身体運動(即ち、ユーザーの身体の寝返り運動)及び/又は呼吸数を含み、上記ユーザーの睡眠環境の環境データには、ユーザーの睡眠環境の騒音レベル、空気の温度と湿度を含む。
【0043】
ユーザーの睡眠情報には、ユーザーの睡眠時間、覚醒時間及び睡眠段階を含み、上記ユーザーの睡眠環境の環境情報には、ユーザーの睡眠環境の騒音の大きさ、空気の温度と湿度の高さを含む。
【0044】
上述の内容をまとめると、本発明は、ユーザーの睡眠データ及びユーザーの睡眠環境の環境データを収集し、またユーザーの睡眠データ及びユーザーの睡眠環境の環境データについて分析処理を行い、ユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報を得て、またユーザーの睡眠情報及びユーザーの睡眠環境の環境情報に基づいて環境制御コマンドを生成し、さらに環境制御コマンドに基づいてLEDライト15の照明強度、オーディオプレーヤー16の音量及びファン17の回転速度の調整の制御を行うことによって、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度についての調整を実現し、これによりユーザーの睡眠環境についての調整の実施を実現し、従ってユーザーの睡眠の快適度を保証でき、並びにユーザーの質の高い睡眠を実現できる。
【実施例3】
【0045】
図3を参照されたい。本実施例は、実施例1に基づいて提供する睡眠環境の調整装置であり、休息装置内に設置するのに用いられ、データ収集機構(図示していない)、調整器14、LEDライト15、オーディオプレーヤー16及びファン17を含む。LEDライト15、オーディオプレーヤー16及びファン17は、それぞれ調整器14に接続されている。データ収集機構は、ユーザーの睡眠のデータの収集及びサーバー(即ち、データ分析サーバー)への送信に用いられる。ユーザーの睡眠のデータには、ユーザーの睡眠データと、ユーザーの睡眠環境の環境データを含む。好ましくは、データ収集機構は、睡眠センサー及び環境センサーを含む。睡眠センサーは、通常、休息装置内のベッドの底部に設置され、ユーザーの睡眠データを収集するのに用いられ、ユーザーの睡眠データには、ユーザーの心拍数、身体運動(即ち、ユーザーの身体の寝返り運動)及び/又は呼吸数を含む。環境センサーは、通常、休息装置内の壁に設置され、ユーザーの睡眠環境の環境データを収集するのに用いられ、ユーザーの睡眠環境の環境データには、ユーザーの睡眠環境の騒音レベル、空気の温度と湿度を含む。調整器14は、サーバー(即ち、ローカルサーバー)が送信した環境制御コマンドを受信するとともに環境制御コマンドに基づいて、LEDライト15の照明強度、オーディオプレーヤー16の音量及びファン17の回転速度の調整を制御することで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度に対する調整を実現するのに用いられ、これによりユーザーの睡眠環境についての調整の実施を実現できる。
【0046】
例えば、もし調整器14がサーバーのOFFという環境制御コマンドを受信し、ユーザーの睡眠時間になったことを表したら、LEDライト15の照明強度をユーザーが眠りにつくのを促す照明強度に、オーディオプレーヤー16の音量をユーザーが眠りにつくのを促す音量に、並びにファン17の回転速度をユーザーが眠りにつくのを促す回転速度に調整するよう制御し、この時、ユーザーが眠りにつくのに役立つ。もし調整器14がサーバーのONという環境制御コマンドを受信し、ユーザーの目が覚める時間になったことを表したら、LEDライト15の照明強度を一定の数値まで調整してLEDライト15をONにし、オーディオプレーヤー16の音量を一定の大きさに調整してオーディオプレーヤー16をONにし、並びにファン17の回転速度を一定の数値まで調整してファン17をONにするよう制御し、この時、ユーザーの目が覚めやすくなるのに役立つ。もし調整器14がサーバーの大きく調整という環境制御コマンドを受信し、ユーザーが浅い睡眠段階にあることを表したら、LEDライト15の照明強度を0にしてLEDライト15をOFFにし、オーディオプレーヤー16の音量を0にしてオーディオプレーヤー16をOFFにし、並びにファン17の回転速度を上げ、この時、ユーザーが浅い睡眠から深い睡眠に入るのに役立つ。人が眠りについた後、身体の温度は上昇するため、涼しく爽やかな環境は人が眠るのに役立つ。従ってファン17の回転速度を上げるよう調整する必要があり、これによりユーザーの睡眠の環境温度を下げることで、ユーザーが浅い睡眠から深い睡眠に入るための手助けを実現する。もし調整器14がサーバーの小さく調整という環境制御コマンドを受信し、ユーザーが深い睡眠段階にあることを表したら、LEDライト15の照明強度を0にしてLEDライト15をOFFにし、オーディオプレーヤー16の音量を0にしてオーディオプレーヤー16をOFFにし、並びにファン17の回転速度を低減するよう調整するように制御する。また例えば、もし調整器14がサーバーの高く調整という環境制御コマンドを受信し、ユーザーの睡眠環境の騒音が大きく、空気の温度と湿度が高いことを表したら、LEDライト15の照明強度を弱くし、オーディオプレーヤー16の音量を上げ、並びにファン17の回転速度を上げるよう調整するように制御する。もし調整器14がサーバーの低く調整という環境制御コマンドを受信し、ユーザーの睡眠環境の騒音が小さく、空気の温度と湿度が低いことを表したら、LEDライト15の照明強度を上げ、オーディオプレーヤー16の音量を下げ、及びファン17の回転速度を低減するよう調整するように制御する。
【0047】
好ましくは、LEDライト15はいくつかあり、いくつかのLEDライト15は照明の帯150を構成する。オーディオプレーヤー16は、好ましくはラウドスピーカーである。オーディオプレーヤー16は、2つである。LEDライト15とオーディオプレーヤー16の数量は、実際の状況に基づいて設定を行うことができる。
【0048】
図4及び図5を参照されたい。具体的には、調整器14は、四角形のハウジング117及びハウジング117内に設置された処理モジュール111、電源モジュール112、通信モジュール113を含む。処理モジュール111は、好ましくは、CPU(中央演算装置)である。電源モジュール112は、ハウジング117内の片側に位置する。電源モジュール112及び通信モジュール113は、それぞれ処理モジュール111と接続されている。ハウジング117の片側上の電源モジュール112に対応する位置の所に電源ポート114が設けられ、電源ポート114は電源モジュール112と接続されている。電源モジュール112は、好ましくは、モバイルバッテリーである。電源ポート114は、好ましくはType-Cポート、USB2.0ポート又はUSB3.0ポートであり、外部電源との接続に用いられ、これにより電源モジュール112への充電を実現する。ハウジング117の頂部には電源スイッチが設けられ、電源スイッチは処理モジュール111に接続され、電源スイッチは電源のON、OFFの制御に用いられる。オーディオプレーヤー16は、ハウジング117内に設置され、ハウジング117上にはオーディオプレーヤー16に対応する貫通孔が設けられており、好ましくは、オーディオプレーヤー16はハウジング117内の底部に設置され、ハウジング117内の底部上にオーディオプレーヤー16に対応する上記貫通孔が設けられている。LEDライト15、オーディオプレーヤー16及びファン17は、いずれも処理モジュール111、電源モジュール112に接続されている。電源モジュール112は、それぞれ処理モジュール111、LEDライト15、オーディオプレーヤー16及びファン17に電力供給している。処理モジュール111は、LEDライト15の照明強度、オーディオプレーヤー16の音量及びファン17の回転速度の調整を制御するのに用いられることで、ユーザーの睡眠環境中の光、音及び気流速度についての調整を実現する。
【0049】
通信モジュール113は、無線APモジュールである。調整器14に通電後、無線APモジュールは、APホットスポットとして、ユーザーがスマート端末、例えばスマートフォンを上記APホットスポットに接続した後、スマートフォンをインターネットに接続し、接続が成功したら、上記調整器14はインターネットに接続し、このようにして、サーバーが送信した環境制御コマンドを受信可能になる。通信モジュール113はWi-Fiモジュールであってもよく、Wi-Fiモジュールによってインターネットに接続し、同様にサーバーが送信した環境制御コマンドの受信が実現可能であることを理解できる。
【0050】
本実施例中において、電源モジュール112には、第1電圧変換ユニット及び第2電圧変換ユニットが設けられている。処理モジュール111、LEDライト15及びオーディオプレーヤー16は、それぞれ第1電圧変換ユニットに接続され、第1電圧変換ユニットは電源モジュール112の供給電圧を処理モジュール111、LEDライト15及びオーディオプレーヤー16の動作電圧に変換するのに用いられる。ファン17は、第2電圧変換ユニットに接続され、第2電圧変換ユニットは電源モジュール112の供給電圧をファン17の動作電圧に変換するのに用いられる。好ましくは、電源モジュール112の供給電圧は220Vであり、処理モジュール111、LEDライト15及びオーディオプレーヤー16の動作電圧は5V、ファン17の動作電圧は12Vである。
【0051】
さらに、ハウジング117上にはコンセント115が設けられ、コンセント115は電源モジュール112に接続されている。コンセント115は、その他の電子機器の充電用に供される。本実施例のコンセント115の数量は3つである。コンセント115の数量は、実際の状況に基づいて設定を行うことができる。コンセント115は、好ましくは3ピンコンセントであり、コンセント115はさらにその他のタイプのコンセントであってもよいことを理解できる。
【0052】
さらに、ハウジング117内には、処理モジュール111に接続された冷却ファン119が設けられており、冷却ファン119は放熱に用いられる。
【0053】
本実施例中において、ハウジング117は、両端が開口したハウジング本体117a及びハウジング本体117aの両端に設置された頂板117b、底板117cを含む。処理モジュール111、電源モジュール112、通信モジュール113はハウジング本体117a内に設置され、電源ポート114、コンセント115はハウジング本体117aの同一側に設置され、オーディオプレーヤー16、貫通孔は底板117c上に設置され、電源スイッチは頂板117b上に設置されている。
【0054】
図3及び図6を参照されたい。本発明の調整装置は、さらにコントロールパネル18を含み、コントロールパネル18は処理モジュール111に接続されている。コントロールパネル18は、処理モジュール111に対して調整コマンドを送信するのに用いられ、処理モジュール111は、調整コマンドに基づいて、LEDライト15の照明強度、オーディオプレーヤー16の音量及びファン17の回転速度の調整を制御するのに用いられる。
【0055】
具体的には、コントロールパネル18は、主制御モジュール151及び主制御モジュール151に接続された照明制御モジュール152、音量制御モジュール153及びファン回転速度制御モジュール154を含む。主制御モジュール151は、処理モジュール111に接続されている。照明制御モジュール152は、好ましくは照明制御ボタンであり、照明制御ボタンによって、手動でLEDライト15の照明強度レベルを設定できる。音量制御モジュール153は、好ましくは音量制御ボタンであり、音量制御ボタンによって、手動でオーディオプレーヤー16の音量レベルを設定できる。ファン回転速度制御モジュール154は、好ましくはファン回転速度制御ボタンであり、ファン回転速度制御ボタンによって、手動でファン17の回転速度レベルを設定できる。LEDライト15の照明強度、オーディオプレーヤー16の音量及びファン17の回転速度を手動で設定完了後、コントロールパネル18は、処理モジュール111に対して調整コマンドを出力し、処理モジュール111は、調整コマンドを受信後、LEDライト15の照明強度、オーディオプレーヤー16の音量及びファン17の回転速度の調整を制御できるようになる。コントロールパネル18上でのLEDライト15の照明強度レベル、オーディオプレーヤー16の音量レベル及びファン17の回転速度レベルの手動による設定について、通常、ユーザーが睡眠前に設置し、このようにユーザーの睡眠環境の初期調整を実現できる。この種の構造によって、ユーザーは、自身の状況に基づいて手動で、LEDライト15の照明強度レベル、オーディオプレーヤー16の音量レベル、及びファン17の回転速度レベルを設定できる。
【0056】
さらに、ハウジング117上にはデータポート116が設けられ(図4図5を参照)、主制御モジュール151は、データポート116を通じて、処理モジュール111に接続されている。好ましくは、データポート116と電源ポート114は、それぞれハウジング本体117aの相対する両側に設置されている。データポート116は、例えばUSBポートなどである。
【0057】
上述の内容をまとめると、本発明は、設置したデータ収集機構及び調整器14によって、LEDライト15の照明強度、オーディオプレーヤー16の音及びファン17の回転速度の調整の制御を実現することで、睡眠環境中の光、音及び気流速度についての調整を実現可能であり、これによりユーザーの睡眠環境についての調整の実施が実現でき、このようにして、ユーザーの睡眠の快適度を保証でき、並びにユーザーの質の高い睡眠を実現できる。
【0058】
以上の実施例は、本発明の好ましい実施方式を表したに過ぎず、その説明はやや具体的かつ詳細であるが、これによって本発明の特許請求の範囲に対する制限であると理解してはならない。指摘すべきことは、当業者にとって、本発明の概念を逸脱しないという前提の下で、さらに若干の変形及び改良を行うことは可能であり、例えば各実施例中の異なる特徴について組み合わせなどを行うことができ、これらはいずれも本発明の保護範囲に属するということである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】