(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-12
(54)【発明の名称】ガスタービン
(51)【国際特許分類】
F23R 3/00 20060101AFI20220705BHJP
F02C 7/00 20060101ALI20220705BHJP
F01D 25/00 20060101ALI20220705BHJP
F23N 5/24 20060101ALI20220705BHJP
【FI】
F23R3/00 E
F02C7/00 A
F01D25/00 V
F23N5/24 101A
F23N5/24 101Z
F01D25/00 W
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021567001
(86)(22)【出願日】2020-05-09
(85)【翻訳文提出日】2021-12-28
(86)【国際出願番号】 US2020032276
(87)【国際公開番号】W WO2020231885
(87)【国際公開日】2020-11-19
(32)【優先日】2019-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】307026857
【氏名又は名称】エレクトリック パワー リサーチ インスチテュート インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】アンジェロ レオナルド
(72)【発明者】
【氏名】エマーソン ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】リューウェン ティモシー
(72)【発明者】
【氏名】ノーブル デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】キー ジャレッド
(57)【要約】
格納された命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、この命令は、燃焼器の自動調整を低頻度又は高頻度で行うことを選択するステップと、燃焼器の健全性を判定するステップとのために、1又は2以上のプロセッサによって実行可能である、非一時的なコンピュータ可読媒体。また、ガスタービンエンジンシステム内の燃焼器を監視する方法であって、自動調整システムを含むガスタービンエンジンシステムを提供するステップと、燃焼器の自動調整を低頻度又は高頻度で行うことを選択するステップと、燃焼器の健全性を判定するステップとを含み、燃焼器の健全性を判定するステップが、少なくとも1つの熱電対からリアルタイムの燃料ガス温度データを受け取るステップを含む、方法。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
格納された命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
前記命令は、
燃焼器の自動調整を低頻度又は高頻度で行うことを選択するステップと、
燃焼器の健全性を判定するステップと、
のために1又は2以上のプロセッサによって実行可能である、
非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項2】
前記燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを受け取るステップを含む、請求項1に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項3】
前記燃焼器の健全性を判定するステップは、前記リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較するステップを含み、前記参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる群から選択された少なくとも1つのデータセットを含む、請求項2に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項4】
前記燃焼器の健全性を判定するステップは、前記リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較するステップを含み、前記参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データを含む、請求項3に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項5】
低頻度の自動調整が選択され、前記燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼動特性データ及び燃料スプリットデータを参照データベースと比較するステップを含む、請求項1に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項6】
前記参照データベースは、リアルタイムの燃焼動特性データ及び燃料スプリットデータによって更新されるように構成されている、請求項5に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項7】
高頻度の自動調整が選択され、前記燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較するステップを含む、請求項1に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項8】
前記リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較するステップは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる群から選択されたデータに類似した少なくとも1つのデータセットを前記燃焼器が示した燃料スプリット参照データベースから、比較のためのデータを選択するステップを含む、請求項7に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項9】
前記燃焼器の健全性を判定するステップは、単一の数値Hを出力するステップを含み、Hは燃焼器の全体的な健全性を示す、請求項1に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記非一時的なコンピュータ可読媒体は、燃焼器の自動調整を低頻度と高頻度との間で切り換え可能であるように構成されている、請求項1に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項11】
メモリに接続された少なくとも1つのマイクロプロセッサと、請求項1に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体とを備えるコンピュータシステムであって、前記コンピュータシステムは、複数の熱電対から入力データを受け取るように構成されている、コンピュータシステム。
【請求項12】
自動調整システムと、請求項11に記載のコンピュータシステムと、を備えるガスタービンシステム。
【請求項13】
ガスタービンエンジンシステム内の燃焼器を監視する方法であって、
自動調整システムを含むガスタービンエンジンシステムを提供するステップと、
燃焼器の自動調整を低頻度又は高頻度で行うことを選択するステップと、
前記燃焼器の健全性を判定するステップと、
を含み、
前記燃焼器の健全性を判定するステップが、少なくとも1つの熱電対からリアルタイムの燃料ガス温度データを受け取るステップを含む、
ガスタービンエンジンシステム内の燃焼器を監視する方法。
【請求項14】
前記燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータを受け取るステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較するステップを含み、前記参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及びダ動特性周波数データからなる群から選択された少なくとも1つのデータセットを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較するステップを含み、前記参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
低頻度の自動調整が選択され、前記燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼動特性データ及び燃料スプリットデータを参照データベースと比較するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記参照データベースは、リアルタイムの燃焼動特性データ及び燃料スプリットデータによって更新されるように構成されている、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
高頻度の自動調整が選択され、前記燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較するステップは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる群から選択されたデータに類似した少なくとも1つのデータセットを前記燃焼器が示した燃料スプリット参照データベースから、比較のためのデータを選択するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記燃焼器の健全性を判定するステップは、単一の数値Hを出力するステップを含み、Hは燃焼器の全体的な健全性を示し、前記非一時的なコンピュータ可読媒体は、燃焼器の自動調整を低頻度と高頻度との間で切り換え可能であるように構成されており、前記燃焼器の健全性を判定するステップは、複数の熱電対からリアルタイムの燃料ガス温度データを受け取るステップを含む、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービンに関する。
【背景技術】
【0002】
最新の燃焼動特性監視アルゴリズム(CDMアルゴリズム)は、ガスタービンエンジンの燃焼システムのハードウェア故障の前兆を検出することができる。これらの故障は非常に大きな影響を与える事象であり、発生すると1,000万ドル以上の故障を容易に引き起こす。CDMアルゴリズムは、例えば、米国特許第9,752,960号明細書に記載されているように、燃焼器の動特性シグネチャの変動を特定して、これらの事象の前兆を事前に検出する。この特許に記載されているように、CDMデータを使用して燃焼構成要素の健全性を推測することができる。このアルゴリズムが開発されて以来、ガスタービンエンジンには自動調整システムが搭載されている。自動調整システムは、例えば、1又は複数の燃焼器への燃料供給量を変更することで、CDMアルゴリズムが検出しようとする動特性シグネチャの変動を取り除くように自然に調整する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これは、CDMアルゴリズムを進化させて、自動調整システムの動作を取り入れ、結果的に、故障の前兆を検出する能力を維持することを必要とする。
【0005】
本開示は、この必要性を満たすための新しいCDMアルゴリズムに関する主題を提示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本アルゴリズムの結果及び利点は、自動調整を備えたシステムに関して、燃焼動特性の監視が燃焼システムの故障前兆を検出し続けることを可能にすることである。これにより、プラントが停止される前に及び/又は予定外の運転停止が引き起こされる前に問題を検出することができる。
【0007】
命令が格納された非一時的なコンピュータ可読媒体が提供され、この命令は、燃焼器の自動調整を低頻度又は高頻度で行うことを選択し、燃焼器の健全性を判定するために1又は2以上のプロセッサによって実行可能である。
【0008】
また、ガスタービンエンジンシステム内の燃焼器を監視する方法が提供され、本方法は、自動調整システムを含むガスタービンエンジンシステムを提供するステップと;燃焼器の自動調整を低頻度又は高頻度で行うことを選択するステップと;燃焼器の健全性を判定するステップと;を含み、燃焼器の健全性を判定するステップが、少なくとも1つの熱電対からリアルタイムの燃料ガス温度データを受け取るステップを含む。
【0009】
本主題の実施形態は、添付の図面を参照して開示されており、例示のみを目的としている。本主題の用途は、図示された構成要素の構造の詳細又は配置に限定されるものではない。本明細書では、「少なくとも1つ」は、1又は2以上を意味し、「及び/又は」は、記載された要素が排他的に又は組み合わせて含まれる可能性があることを意味する。また、特段の指示がない限り、同様の構成要素を示すために同様の参照数字が使用される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】非一時的なコンピュータ可読媒体の命令を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の主題の以下の実施形態が想定される。
1.格納された命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、この命令は、
燃焼器の自動調整を低頻度又は高頻度で行うことを選択するステップと、
燃焼器の健全性を判定するステップと、
のために1又は2以上のプロセッサによって実行可能である、
非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0012】
2.燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを受け取るステップを含む、実施形態1の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0013】
3.燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較するステップを含み、参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる群から選択された少なくとも1つのデータセットを含む、実施形態2の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0014】
4.燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較するステップを含み、参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データを含む、実施形態3の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0015】
5.低頻度の自動調整が選択される、実施形態1から4のいずれか1つの非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0016】
6.燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼動特性データ及び燃料スプリットデータを参照データベースと比較するステップを含む、実施形態5の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0017】
7.参照データベースは、リアルタイムの燃焼動特性データ及び燃料スプリットデータによって更新されるように構成されている、実施形態6の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0018】
8.高頻度の自動調整が選択される、実施形態1から7のいずれか1つの非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0019】
9.燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較するステップを含む、実施形態8の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0020】
10.リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較するステップは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる群から選択されたデータに類似した少なくとも1つのデータセットを燃焼器が示した燃料スプリット参照データベースから、比較のためのデータを選択するステップを含む、実施形態9の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0021】
11.燃焼器の健全性を判定するステップは、単一の数値Hを出力するステップを含み、Hは燃焼器の全体的な健全性を示す、実施形態1から10のいずれか1つの非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0022】
12.非一時的なコンピュータ可読媒体は、燃焼器の自動調整を低頻度と高頻度との間で切り換え可能であるように構成されている、実施形態1から11のいずれか1つの非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0023】
13.メモリに接続された少なくとも1つのマイクロプロセッサと、実施形態1から12のいずれか1つの非一時的なコンピュータ可読媒体とを備える、コンピュータシステム。
【0024】
14.コンピュータシステムは、少なくとも1つの熱電対から入力データを受け取るように構成されている、実施形態13のコンピュータシステム。
【0025】
15.コンピュータシステムは、複数の熱電対から入力データを受け取るように構成されている、実施形態13のコンピュータシステム。
【0026】
16.自動調整システム及び実施形態13から15のいずれか1つのコンピュータシステムを備えるガスタービンシステム。
【0027】
17. 自動調整システムを含むガスタービンエンジンシステムを提供するステップと、
燃焼器の自動調整を低頻度又は高頻度で行うことを選択するステップと、
燃焼器の健全性を判定するステップと、
を含み、
燃焼器の健全性を判定するステップが、少なくとも1つの熱電対からリアルタイムの燃料ガス温度データを受け取るステップを含む、
ガスタービンエンジンシステム内の燃焼器を監視する方法。
【0028】
18.燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータを受け取るステップを含む、実施形態17の方法。
【0029】
19.燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較するステップを含み、参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及びダ動特性周波数データからなる群から選択された少なくとも1つのデータセットを含む、実施形態18の方法。
【0030】
20.燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較するステップを含み、参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データを含む、実施形態19の方法。
【0031】
21.低頻度の自動調整が選択される、実施形態17から20のいずれか1つの方法。
【0032】
22.燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼動特性データ及び燃料スプリットデータを参照データベースと比較するステップを含む、実施形態21の方法。
【0033】
23.参照データベースは、リアルタイムの燃焼動特性データ及び燃料スプリットデータによって更新されるように構成されている、実施形態22の方法。
【0034】
24.高頻度の自動調整が選択される、実施形態17から20のいずれか1つの方法。
【0035】
25.燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較するステップを含む、実施形態24の方法。
【0036】
26.リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較するステップは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる群から選択されたデータに類似した少なくとも1つのデータセットを燃焼器が示した燃料スプリット参照データベースから、比較のためのデータを選択するステップを含む、実施形態25の方法。
【0037】
27.燃焼器の健全性を判定するステップは、単一の数値Hを出力するステップを含み、Hは燃焼器の全体的な健全性を示す、実施形態17から26のいずれか1つの方法。
【0038】
28.非一時的なコンピュータ可読媒体は、燃焼器の自動調整を低頻度と高頻度との間で切り換え可能であるように構成されている、実施形態17から27のいずれか1つの方法。
【0039】
29.燃焼器の健全性を判定するステップは、複数の熱電対からリアルタイムの燃料ガス温度データを受け取るステップを含む、実施形態17から28のいずれか1つの方法。
【0040】
格納された命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体が提供され、この命令は、燃焼器の自動調整を低頻度又は高頻度で行うことを選択するステップと、燃焼器の健全性を判定するステップと、のために1又は2以上のプロセッサによって実行可能である。低頻度又は高頻度の自動調整は、ガスタービンの経験、ガスタービンの年齢、一定期間に観測された燃料スプリット(割合)の変化の数、又はガスタービンの経験、ガスタービンの年齢、一定期間に観測された燃料スプリットの変化の数の何らかの組み合わせに基づいて、オペレータが選択することができる。燃焼器の健全性は、ガスタービンの燃焼室の観察可能な動特性の1つの要因である可能性がある。定量的な健全性指標は、ガスタービン内で特定された異常を示すことができる。特定の実施形態によれば、健全性の値を生成して、出力としてユーザに提示することができ、これは不均一性の潜在的な原因と相関することができる。
【0041】
特定の実施形態では、燃焼動特性監視システムは、時間領域の動特性データを収集する。時間領域データは、圧力振動、火炎からの電磁放射(例えば、化学発光又は熱放射)、速度振動、又は燃焼動特性に関連する何らかの他の観測値を含むことができる。また、エンジン出力、入口ガイドベーン角度、周囲温度、及び他の作動データなどの作動データを収集することができる。関連データは、限定されるものではないが、燃焼動特性監視システム、他の装置データ収集システムから、又は装置に関連するセンサから直接、取得することができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、定量的な健全性指標が異常を示す場合がある。健全性指標値は、各スペクトルビンの振幅及び周波数に関して生成することができる。例えば、特定のガスタービンエンジンの実施構成は、4つのスペクトルビン、すなわち低周波動特性(LFD)、中間周波動特性、1(IFD1)、中間周波動特性、2(IFD2)、及び高周波データ(HFD)を生成する。健全性指標値、又は不均一性パラメータは、4つのスペクトルビンのそれぞれの振幅及び周波数に関して決定され、例えば、各燃焼室に関連する8つの不均一性パラメータを得ることができる。
【0043】
異常、又は健全性指標は、潜在的な原因に相関する場合がある。健全性指標又は不均一性パラメータは、定量的な指標として、又は高/低、高/中/低などの閾値出力として使用することができる。特定装置の指標の大きな値は、装置の健全性の評価を行うために使用すること、又は他の動作データと一緒に考慮することができる。一実施形態では、他のガスタービンエンジン作動データは、例えば、出口ブレードのパススプレッド(path spread)、又は空気-燃料予混合器の温度を含むことができる。
【0044】
特定の実施形態によれば、燃焼器の健全性を判定することは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを受け取ることを含むことができる。いくつかの実施形態では、燃料ガス温度は、最大約150℃、例えば最大約149℃とすることができる。いくつかの実施形態では、燃料スプリットは、0%-100%の燃料及び0%-100%の空気の範囲とすることができ、燃料と空気とを合わせると100%である。いくつかの実施形態では、燃焼器の健全性を判定することは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベース内のデータと比較することを含み、参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる群から選択された少なくとも1つのデータセットを含む。燃焼器の健全性を判定することは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較することを含むことができ、参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなるグループから選択された少なくとも1つのデータセットからなる。いくつかの実施形態では、燃焼器の健全性を判定することは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較することを含み、参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データを含む。燃焼器の健全性を判定することは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較することを含むことができ、参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データのデータセットからなる。ホイールスペース温度及び圧縮機排出温度は、熱電対を用いて収集することができる。動特性振幅及び動特性周波数データは、圧力センサを使用して収集され、データの高速フーリエ変換によって時間領域から周波数領域に変換することができる。正規化された負荷は、所定の作動条件におけるタービンの出力を、同じ作動条件における最大出力で割った百分率とすることができる。
【0045】
特定の実施形態によれば、低頻度の自動調整を選択することができる。いくつかの実施形態では、燃焼器の健全性を判定することは、リアルタイムの燃焼動特性データ及び燃料スプリットデータを参照データベースと比較することを含む。燃焼動特性は、燃焼システムの固有音響モードに関連する、規定された振幅及び周波数の圧力波とすることができる。例えば、大型ガスタービンの典型的なカニュラ型燃焼器では、燃焼動特性の周波数は、50Hz未満から数1000Hzまでの範囲となる。タービン部品への影響の観点から、これらの周波数の動特性は、安全なものから非常に破壊的なものに及ぶ可能性がある。産業用ガスタービンの燃焼不安定性は、許容できないほど大きな圧力波を発生させる可能性があり、これは、疲労、部品の分離、コストのかかる稼働停止又は修理につながる。燃焼動特性は、参照データベースと比較することができる。参照データベースは、現在の作動パラメータに類似した作動パラメータが条件とされる過去の燃焼動特性データを含むことができる。燃料スプリットデータは、この作動データと並行して含まれることができ、燃料スプリットを調整することによるシステムの自動調整が考慮されることが保証される。これにより、自動調整システムは、類似した調整状態の動特性シグネチャを比較せざるを得なくなる。
【0046】
参照データベースは、リアルタイムの燃焼動特性データ及び燃料スプリットデータによって更新されるように構成することができる。特定の実施形態によれば、データは、参照データベースにストリーミングすること又はバッチアップロードによって手動でアップロードすることができる。いくつかの実施形態では、ユーザ定義の可変時間のスライドウィンドウは、更新される際に基準データベースの関連値を決定する。
【0047】
特定の実施形態によれば、高頻度の自動調整を選択することができる。高頻度の自動調整が選択された場合、燃焼器の健全性を判定することは、リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較することを含むことができる。高頻度の自動調整が選択された場合、燃焼器の健全性を判定することは、リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較することからなることができる。いくつかの実施形態では、リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較することは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる群から選択されたデータに類似した少なくとも1つのデータセットを燃焼器が示した燃料スプリット参照データベースから、比較のためのデータを選択することを含む。いくつかの実施形態では、リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較することは、燃料スプリット参照データベースから比較のためのデータを選択することを含み、燃料スプリット参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる群から選択されたデータを含む。いくつかの実施形態において、リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較することは、燃料スプリット参照データベースから比較のためのデータを選択することを含み、燃料スプリット参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる。自動調整アルゴリズムは、ある意味で、多少逆になることができる。動特性シグネチャは、作動データと並行して入力として使用することができ、アルゴリズムは、ユニットが類似の動特性シグネチャを示した過去からの最新の燃料スプリットを類似の作動データと比較する。
【0048】
いくつかの実施形態では、燃焼器の健全性を判定することは、単一の数値Hを出力することを含み、Hは燃焼器の全体的な健全性を示す。健全性Hは、類似の作動条件下での観測可能な規範からの燃焼器動特性の逸脱を示す指標とすることができる。負荷データ、燃料スプリット、時間帯、負荷ランプレート、及び観測可能なパラメータ(例えば、燃焼器の温度及び/又は圧力データとすることができ、時間及び帯域の関数とすることができる)を含む、格納された参照データベースを前提として、これらのパラメータは、所定の時間窓、Tavgにわたって平均化することができる。この窓にわたる平均化は、データを平滑化することができる。所与の燃焼器の典型的な変動cは、観測可能なデータから、cを除く全ての燃焼器の平均観測値を決定し、全ての燃焼器の平均観測値を決定し、その差を取ることによって計算することができる。時間の関数としての所与の燃焼器の健全性Hは、所与のルックバック時間内の負荷データ、燃料スプリット、時間帯、負荷ランプレートのうちの少なくとも1つを含む十分に類似したベクトルを与える所与の燃焼器の観測可能なデータを、予想される典型的な変動を与える平均値と比較することによって決定することができる。健全性の判定は、米国特許第9,752,960号に記載されているのと同じ方程式/方法論を使用することができ、健全性の判定に関連する米国特許第9,752,960号の一部は、以下に完全に記載されているかのように参照により本明細書に組み込まれる。
【0049】
特定の実施形態によれば、Hは、燃焼器及び周波数帯域のみの関数とすることができる。いくつかの実施形態では、非一時的なコンピュータ可読媒体は、燃焼器の自動調整を低頻度と高頻度との間で切り替え可能であるように構成される。メモリに接続された少なくとも1つのマイクロプロセッサを含むコンピュータシステムは、非一時的なコンピュータ可読媒体を含み、その上で命令を実行するように構成することができる。いくつかの実施形態では、コンピュータシステムは、少なくとも1つの熱電対から入力データを受け取るように構成される。特定の実施形態によれば、コンピュータシステムは、複数の熱電対から入力データを受け取るように構成することができる。コンピュータシステムは、自動調整システムを備えたガスタービンシステムの中に含めることができる。
【0050】
また、ガスタービンエンジンシステム内の燃焼器を監視する方法が提供され、この方法は、自動調整システムを含むガスタービンエンジンシステムを提供するステップと、燃焼器の自動調整を低頻度又は高頻度で行うことを選択するステップと、燃焼器の健全性を判定するステップと、を含み、燃焼器の健全性を判定するステップが、少なくとも1つの熱電対からリアルタイムの燃料ガス温度データを受け取るステップを含む。
【0051】
燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータを受け取るステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、燃料ガス温度は、最大約150℃、例えば最大約149℃とすることができる。いくつかの実施形態では、燃料スプリットは、0%-100%の燃料及び0%-100%の空気の範囲とすることができ、燃料と空気とを合わせると100%である。いくつかの実施形態では、燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較するステップを含み、参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる群から選択された少なくとも1つのデータセットを含む。燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較するステップを含むことができ、参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及びダ動特性周波数データからなる群から選択された少なくとも1つのデータセットからなる。いくつかの実施形態では、燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較するステップを含み、参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データを含む。燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼器燃料スプリットデータ及び燃料ガス温度データを参照データベースのデータと比較するステップを含むことができ、参照データベースは、データセット、すなわち正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる。
【0052】
特定の実施形態によれば、低頻度の自動調整を選択することができる。低頻度の自動調整が選択された場合、燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃焼動特性データ及び燃料スプリットデータを参照データベースと比較するステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、参照データベースは、リアルタイムの燃焼動特性データ及び燃料スプリットデータによって更新されるように構成される。特定の実施形態によれば、データは、参照データベースにストリーミングすること、又はバッチアップロードによって手動でアップロードすることができる。いくつかの実施形態では、ユーザ定義の可変時間のスライドウィンドウは、更新される際に基準データベースの関連値を決定する。
【0053】
いくつかの実施形態では、高頻度の自動調整が選択される。高頻度の自動調整が選択された場合、燃焼器の健全性を判定するステップは、リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較するステップを含む。特定の実施形態によれば、データは、参照データベースにストリーミングすること、又はバッチアップロードによって手動でアップロードすることができる。いくつかの実施形態では、ユーザ定義の可変時間のスライドウィンドウは、更新される際に基準データベースの関連値を決定する。
【0054】
特定の実施形態によれば、リアルタイム燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較するステップは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる群から選択されるデータに類似した少なくとも1つのデータセットを燃焼器が示した燃料スプリット参照データベースから、比較のためのデータを選択するステップを含む。いくつかの実施形態では、リアルタイム燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較するステップは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる群から選択されるデータに類似した少なくとも1つのデータセットを燃焼器が示した燃料スプリット参照データベースから、比較のためのデータを選択するステップを含む。
【0055】
いくつかの実施形態では、リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較するステップは、燃料スプリット参照データベースから比較のためのデータを選択するステップを含み、燃料スプリット参照データベースは、正規化負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる群から選択されたデータを含む。いくつかの実施形態では、リアルタイムの燃料スプリットデータを燃料スプリット参照データベースと比較するステップは、燃料スプリット参照データベースから比較のためのデータを選択するステップを含み、燃料スプリット参照データベースは、正規化された負荷データ、ホイールスペース温度データ、圧縮機排出温度データ、動特性振幅データ、及び動特性周波数データからなる。
【0056】
本方法のいくつかの実施形態では、燃焼器の健全性を判定するステップは、単一の数値Hを出力するステップを含み、Hは燃焼器の全体的な健全性を示す。特定の実施形態によれば、Hは、燃焼器及び周波数帯域のみの関数とすることができる。いくつかの実施形態では、非一時的なコンピュータ可読媒体は、燃焼器の自動調整を低頻度と高頻度との間で切り替え可能であるように構成されている。メモリに接続された少なくとも1つのマイクロプロセッサを含むコンピュータシステムは、非一時的なコンピュータ可読媒体を含み、その上で命令を実行するように構成することができる。いくつかの実施形態では、コンピュータシステムは、少なくとも1つの熱電対から入力データを受け取るように構成される。特定の実施形態によれば、コンピュータシステムは、複数の熱電対から入力データを受け取るように構成することができる。コンピュータシステムは、自動調整システムを備えたガスタービンシステムに含めることができる。
【0057】
図1は、非一時的なコンピュータ可読媒体上の命令10を示すブロック図である。燃料スプリット及び燃料ガス温度を含むことができる入力データ12は、アルゴリズム16に入力される。また、アルゴリズムには、正規化負荷データ、ホイールスペースの温度データ、圧縮機排出データ、動特性振幅関数、動特性周波数関数、又は他の作動データを含むことができる参照パラメータ14が入力される。アルゴリズム16の中で、低頻度又は高頻度の自動調整を選択することができる。低頻度の自動調整が選択される場合、燃焼動特性は、参照データベースと比較される。参照データベースは、現在の作動パラメータに類似した作動パラメータが条件とされる過去の燃焼動特性データを含むことができる。燃料スプリットデータは、この作動データと並行して含まれることができ、燃料スプリットを調整することによるシステムの自動調整が考慮されることが保証される。これは、自動調整システムが類似した調整状態の動特性シグネチャを比較することを強いる。高頻度の自動調整を行う場合、自動調整のアルゴリズムを多少逆になることができる。動特性シグネチャは、作動データと並行して入力12として使用することができ、アルゴリズム16は、ユニットが類似の動特性シグネチャを示した過去からの最新の燃料スプリットを類似の作動データと比較する。出力18として提示されるのはHであり、Hは燃焼器の全体的な健全性を示す。特定の実施形態によれば、Hは、燃焼器及び周波数帯域のみの関数とすることができる。健全性Hは、類似の作動条件下での観測可能な規範からの燃焼器動特性の逸脱を示す指標とすることができる。負荷データ、燃料スプリット、時間帯、負荷ランプレート、及び観測可能なパラメータ(例えば、燃焼器の温度及び/又は圧力データとすることができ、時間及び帯域の関数とすることができる)を含む、格納された参照データベースを前提として、これらのパラメータは、所定の時間窓、Tavgにわたって平均化することができる。この窓にわたる平均化は、データを平滑化することができる。所与の燃焼器の典型的な変動cは、観測可能なデータから、cを除く全ての燃焼器の平均観測値を決定し、全ての燃焼器の平均観測値を決定し、その差を取ることによって計算することができる。時間の関数としての所与の燃焼器の健全性Hは、所与のルックバック時間内の負荷データ、燃料スプリット、時間帯、負荷ランプレートのうちの少なくとも1つを含む十分に類似したベクトルを与える所与の燃焼器の観測可能なデータを、予想される典型的な変動を与える平均値と比較することによって決定することができる。
【0058】
本明細書に記載されている実施形態は単なる例示であり、当業者は本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、変形及び修正を行うことができることを理解されたい。このようなすべての変形及び修正は、本明細書に記載されクレームされている本発明の範囲内に含まれることが意図されている。さらに、本発明の様々な実施形態は組み合わせて所望の結果を提供することができるので、開示されているすべての実施形態は、必ずしも代替手段ではない。
【国際調査報告】