(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-14
(54)【発明の名称】ロボット
(51)【国際特許分類】
B25J 13/00 20060101AFI20220707BHJP
A63H 11/00 20060101ALI20220707BHJP
【FI】
B25J13/00 Z
A63H11/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021540285
(86)(22)【出願日】2020-09-24
(85)【翻訳文提出日】2021-09-22
(86)【国際出願番号】 CN2020117349
(87)【国際公開番号】W WO2021159712
(87)【国際公開日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】202010093432.7
(32)【優先日】2020-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020170423.9
(32)【優先日】2020-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514322098
【氏名又は名称】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing Baidu Netcom Science Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】2/F Baidu Campus, No.10, Shangdi 10th Street, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】羅 炳康
(72)【発明者】
【氏名】智 立勃
(72)【発明者】
【氏名】李 士岩
【テーマコード(参考)】
2C150
3C707
【Fターム(参考)】
2C150CA01
2C150DA01
2C150DA37
2C150DA38
2C150DA39
2C150DC28
2C150DF31
2C150DG00
2C150DG13
2C150ED42
2C150EF16
2C150EF30
2C150EF33
3C707AS36
3C707CY40
3C707KS39
3C707KT01
3C707MT02
3C707WA16
3C707WL04
3C707WM25
(57)【要約】
【要約】
【課題】情報受信装置によってユーザの入力を受信し、複数の動作実行装置によって動作を完了させることで、動作実行の敏捷性を高めることができるロボットを提供する。
【解決手段】上記ロボットは、頭部と、頚部と、底部と、ベースとをこの順に接続してなる備えるロボットであって、頭部には情報受信装置と第1の情報処理装置とが設けられ、頚部および底部には複数の動作実行装置が設けられ、底部にはさらに第2の情報処理装置が設けられ、第1の情報処理装置は、情報受信装置が受信した情報に基づいて動作情報を生成し、動作情報を第2の情報処理装置に送信するように構成され、第2の情報処理装置は、動作情報に基づいて少なくとも1つの制御指令を生成し、生成した制御指令を少なくとも1つの動作実行装置に送信するように構成され、少なくとも1つの動作実行装置は、制御指令に基づいて動作を完了させるように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部と、頚部と、底部と、ベースとをこの順に接続してなるロボットであって、
前記頭部には情報受信装置と第1の情報処理装置とが設けられ、
前記頚部および前記底部には複数の動作実行装置が設けられ、
前記底部にはさらに第2の情報処理装置が設けられ、
前記第1の情報処理装置は、前記情報受信装置が受信した情報に基づいて動作情報を生成し、前記動作情報を前記第2の情報処理装置に送信するように構成され、
前記第2の情報処理装置は、前記動作情報に基づいて、少なくとも1つの制御指令を生成し、生成した制御指令を前記動作実行装置のうちの少なくとも1つに送信するように構成され、
前記動作実行装置のうちの少なくとも1つは、前記制御指令に基づいて動作を完了させるように構成される、ロボット。
【請求項2】
前記頚部には第1の回転動作実行装置が設けられ、前記底部には複数の動作実行装置が設けられ、
前記頭部は、前記頚部に設けられた動作実行装置を介して前記頚部に接続される請求項1に記載のロボット。
【請求項3】
前記底部には前後動実行装置と左右動実行装置が設けられ、
頚部に設けられた第1の回転動作実行装置、前記前後動実行装置および前記左右動実行装置は、前記頭部の動きを制御するように構成される請求項1に記載のロボット。
【請求項4】
前記第1の回転動作実行装置、前記前後動実行装置、および前記左右動制御装置は、揺動ブラケットに取り付けられ、
前記前後動実行装置と前記左右動実行装置は同一の取り付け平面に位置し、前記第1の回転動作実行装置の取り付け位置は前記取り付け平面に垂直である請求項3に記載のロボット。
【請求項5】
前記ロボットは頚部ケースをさらに備え、
前記頚部ケースは、前記第1の回転動作実行装置を介して前記揺動ブラケットに固定されている請求項4に記載のロボット。
【請求項6】
前記揺動ブラケットは、前記前後動実行装置または前記左右動実行装置を介して適応される固定ブラケットに固定される請求項4に記載のロボット。
【請求項7】
前記ロボットは胴体ケースをさらに備え、
前記胴体ケースは前記頚部ケースに接続され、
前記胴体ケースは、係止部材を介して前記固定ブラケットに固定される請求項6に記載のロボット。
【請求項8】
前記頚部ケースは半球状である請求項5~7のいずれか1項に記載のロボット。
【請求項9】
前記底部には第2の回転動作実行装置が設けられ、
第2の回転動作実行装置は前記固定ブラケットに固定され、
前記第2の回転動作実行装置は前記底部を回転させるように構成される請求項6に記載のロボット。
【請求項10】
前記ロボットは底部中間ケースと底部上側ケースとをさらに備え、
前記底部中間ケースは前記底部上側ケースに固定連結され、
前記第2の回転動作実行装置は前記固定ブラケットと前記底部上側ケースに連結される請求項9に記載のロボット。
【請求項11】
前記第2の回転動作実行装置は固定連結された回転可能部材と、本体とを備え、
前記本体は前記固定ブラケットに固定され、前記回転可能部材は前記底部上側ケースに連結される請求項10に記載のロボット。
【請求項12】
前記ロボットはスピーカをさらに備え、
前記スピーカは前記第1の情報処理装置に接続される請求項10に記載のロボット。
【請求項13】
前記スピーカは前記底部中間ケースに固定され、
前記底部上側ケースと前記底部中間ケースとが気密的に接続され、密閉サウンドキャビティを形成するようになっている請求項12に記載のロボット。
【請求項14】
前記底部中間ケースは、平軸受を介して前記ベースに連結される請求項11に記載のロボット。
【請求項15】
前記頭部には表情を表示するための表示部材が設けられる請求項1に記載のロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本願は2020年02月14日に出願され、出願番号が202010093432.7で、発明の名称が「ロボット」である中国特許出願および2020年02月14日に出願され、出願番号が202020170423.9、発明の名称が「ロボット」である中国特許出願の優先権を主張し、これらの出願の全文を引用により本願に組み込む。
【0002】
本願の実施形態は、コンピュータ技術分野に関し、特にロボットに関する。
【背景技術】
【0003】
人工知能技術の発達に伴い、人工知能機器はますます人々の生活に浸透してきている。そのうち、ロボットは人々に注目されている。従来のロボットは一般にサイズが大きく、地面を移動したり、人とのインタラクションをしたりするために使用される。小型のロボットは一般的に移動の敏捷度が限られている。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施形態はロボットを提供する。
【0005】
第1の態様において、本願の実施形態は、頭部と、頚部と、底部と、ベースとをこの順に接続してなるロボットであって、頭部には情報受信装置と第1の情報処理装置とが設けられ、頚部および底部には複数の動作実行装置が設けられ、底部にはさらに第2の情報処理装置が設けられ、第1の情報処理装置は、情報受信装置が受信した情報に基づいて動作情報を生成し、動作情報を前記第2の情報処理装置に送信するように構成され、第2の情報処理装置は、動作情報に基づいて、少なくとも1つの制御指令を生成し、生成した制御指令を前記動作実行装置のうちの少なくとも1つに送信するように構成され、動作実行装置のうちの少なくとも1つは、制御指令に基づいて動作を完了させるように構成される、ロボットを提供する。
【0006】
いくつかの実施形態において、頚部には第1の回転動作実行装置が設けられ、頭部は第1の回転動作実行装置を介して頚部に接続されている。
【0007】
いくつかの実施形態において、底部には前後動実行装置と左右動実行装置が設けられ、第1の回転動作実行装置、前後動実行装置および左右動実行装置は、頭部の動きを制御するように構成される。
【0008】
いくつかの実施形態において、第1の回転動作実行装置、前後動実行装置、および左右動制御装置は、揺動ブラケットに取り付けられ、前後動実行装置と左右動実行装置は同一の取り付け平面に位置し、第1の回転動作実行装置の取り付け位置は取り付け平面に垂直である。
【0009】
いくつかの実施形態において、頚部は頚部ケース(neck housing)を備え、頚部ケースは、第1の回転動作実行装置を介して揺動ブラケットに固定されている。
【0010】
いくつかの実施形態において、揺動ブラケットは、前後動実行装置または左右動実行装置を介して適応される固定ブラケットに固定される。
【0011】
いくつかの実施形態において、底部は胴体ケースを備え、胴体ケースは頚部ケースに接続され、胴体ケースは係止部材を介して固定ブラケットに固定される。
【0012】
いくつかの実施形態において、頚部ケースは半球状である。
【0013】
いくつかの実施形態において、底部には第2の回転動作実行装置が設けられ、第2の回転動作実行装置は固定ブラケットに固定され、第2の回転動作実行装置は底部を回転させるように構成される。
【0014】
いくつかの実施形態において、ロボットは底部中間ケースと、底部上側ケースとをさらに備え、
底部中間ケースと底部上側ケースは固定連結され、第2の回転動作実行装置は固定ブラケットと底部上側ケースに連結される。
【0015】
いくつかの実施形態において、第2の回転動作実行装置は固定連結された回転可能部材と本体とを備え、本体は固定ブラケットに固定され、回転可能部材は底部上側ケースに連結される。
【0016】
いくつかの実施形態において、ロボットはスピーカをさらに備え、スピーカは第1の情報処理装置に接続される。
【0017】
いくつかの実施形態において、スピーカは底部中間ケースに固定され、底部上側ケースと底部中間ケースとは気密的に連結されて、密閉サウンドキャビティを形成するようになっている。
【0018】
いくつかの実施形態において、底部中間ケースは、平軸受を介してベースに連結される。
【0019】
いくつかの実施形態において、頭部に表情を表示するための表示部材が設けられている。
【0020】
本願の上記実施形態が提供するロボットは、頭部と、頚部と、底部と、ベースとをこの順に接続してなり、頭部には情報受信装置と第1の情報処理装置とが設けられ、頚部及び底部には複数の動作実行装置が設けられ、底部にはさらに第2の情報処理装置が含まれる。第1の情報処理装置は、情報受信装置が受信した情報に基づいて動作情報を生成し、動作情報を前記第2の情報処理装置に送信するように構成される。第2の情報処理装置は、動作情報に基づいて少なくとも1つの制御指令を生成し、生成した制御指令を少なくとも1つの動作実行装置に送信するように構成される。少なくとも1つの動作実行装置は、制御指令に基づいて動作を完了させるように構成される。本実施形態のロボットは、情報受信装置によってユーザの入力を受信し、複数の動作実行装置によって動作を完了させ、動作実行の敏捷性を向上させた。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本願の他の特徴、目的及び利点は、以下の図面を参照し非限定的な実施形態に対する詳細な説明を読むことにより、より明らかになる。
【
図1】本願のロボットの一実施形態の概略構成図である。
【
図2】
図1に示すロボット内部の各装置の接続概略図である。
【
図3】本願に係るロボットの他の実施形態の概略構成図である。
【
図4】本願に係るロボットのさらなる他の実施形態のフローチャートである。
【
図5】
図4に示すロボットの揺動ブラケットの概略構成図である。
【
図6】
図4に示すロボットの固定ブラケットの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面と実施形態を踏まえて本願をさらに詳細に説明する。なお、ここで述べている具体的な実施形態は関連発明を説明するためのものにすぎず、当該発明に対する限定ではないことを理解すべきである。また、説明の便宜上、図面には発明に関連する部分のみが示されていることに留意されたい。
【0023】
なお、矛盾しない限り、本願における実施形態及び実施形態における特徴を互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照しながら実施形態と組み合わせて本願を詳細に説明する。
【0024】
図1は本願に係るロボットの概略構成
図100を示し、
図2はロボット内部の各装置の接続概略図を示す。ロボット100は、
図1に示すように、頭部101と、頚部102と、底部103と、ベース104とをこの順に接続してなる。ここで、頭部101には、情報受信装置201および第1の情報処理装置202が設けられている(情報受信装置201および第1の情報処理装置202の、頭部101における取り付け位置は図示されていない)。
【0025】
情報受信装置201は、マイクアレイ、カメラなどのような外部の情報を受信可能な様々な装置を含んでもよい。マイクアレイはユーザの音声入力を受信するように構成され、カメラは外部の画像または映像を採集するように構成される。情報受信装置201は、受信した情報を第1の情報処理装置202に送信できるようになっている。
【0026】
第1の情報処理装置202は上記情報を受信した後、ユーザによるロボットへの入力を確定するために上記情報を処理し、例えば音声認識、画像認識などの処理を行ってもよい。第1の情報処理装置202は、ユーザの入力に応答して動作情報を生成してもよい。実際の応用の中で、第1の情報処理装置202は制御ボードであってもよい。具体的には、第1の情報処理装置202は、ユーザにより入力されたキーワードを抽出し、上記キーワードに対応する動作情報を探索してもよい。ここで、ロボットは、キーワードと動作情報とのマッピング関係を予め取得してもよく、このようにすると、上記キーワードを特定した後、対応する動作情報を迅速に特定することができるようになる。本実施形態において、動作情報は一連の動作シーケンスであってもよく、一連の文字列からなってもよい。動作情報には、各部位の動き方向、動き順序などの情報を含んでもよい。例えば、動作情報は、頭部が反時計回りで180度回転してから上下動きを3回してもよい。
【0027】
ロボットの頚部102と底部103には複数の動作実行装置204が設けられてもよい。上記動作実行装置204は、異なる部材を接続してもよく、部材を動かせることで最終的に動作の完了を実現するようにする。実際の応用において、動作実行装置はステアリングギア(steering gear)によって実現されてもよい。ステアリングギアは出力軸を備える小型装置である。ステアリングギアが制御信号を受信すると、出力軸は特定の位置まで回転することができる。制御信号が変わらない限り、サーボ機構は軸の角度位置を変化させないように維持する。制御信号が変わると、出力軸の位置も対応して変わる。
【0028】
底部103にはさらに第2の情報処理装置203が備えられる。上記第2の情報処理装置203は、第1の情報処理装置202から送信された動作情報を受信することができる。第2の情報処理装置203は、上記動作情報を解析して、複数の制御指令を得ることができる。具体的には、第2の情報処理装置203は、各動作実行装置の動き特性および各部位の動き方向、動き順序に基づいて、各動作実行装置の制御指令を生成することができる。第2の情報処理装置203は、各動作実行装置に制御指令を実行させ動作を完了させるために、生成した制御指令を各動作実行装置に送信することができる。具体の応用において、第2の情報処理装置203は制御ボードであってもよい。
【0029】
例えば、ロボットは、頭部の回転を制御するための動作実行装置aと、頭部の上下動を制御するための動作実行装置bとを含む。第2の情報処理装置203は、まず、動作実行装置aによって頭部を反時計回りに180度回転させるように、動作実行装置aに回転指令aを送信してもよい。そして、頭部を3回上下動させるように動作実行装置bに動作指令bを送信してもよい。
【0030】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態において、頭部101に表示部材が設けられてもよい。上記表示部材は、LEDディスプレイであってもよく、マンマシンインタラクションを多様化にするために表情を表示するように構成されてもよい。
【0031】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態において、頚部102には第1の回転動作実行装置が設けられ、底部103には複数の動作実行装置が設けられている。頭部101は、第1の回転動作実行装置を介して頚部102に接続されている。
【0032】
本実施形態では、頭部101の下方に一つの貫通穴が設けられてもよく、上記第1の回転動作実行装置の出力軸は上記貫通穴を介して頭部101に連結される。この第1の回転動作実行装置は、任意の角度および任意の方向の回転を可能にする頭部101の回転動作を制御するために用いることができる。
【0033】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態において、底部103に前後動実行装置と、左右動実行装置とを備えてもよい。頚部102の第1の回転動作実行装置は、上記前後動実行装置および左右動実行装置とともに頭部101の動きを制御するようにしてもよい。具体的には、前後動実行装置は頭部101の前後方向の動きを制御するようにしてもよく、左右動実行装置は頭部101の左右方向の動きを制御するようにしてもよい。頭部101が前後方向、左右方向に動く具体的な距離は、制御指令によって決定される。なお、ここでの前後方向、左右方向はロボットに対するものであることを理解すべきである。前方とは、ロボットが正常な状態でその頭部101が向いている方向をいい、反対の方向が後方になり、左側が左方向になり、右側が右方向になる。
【0034】
図3は本願のロボットの一実施形態の全体分解概略図である。ロボット300は、頭部301と、頚部302と、底部303と、ベース304とを備える。そのうち、底部303は、胴体ケース3031と、底部本体3032とを含む。
【0035】
図から分かるように、頚部302は、第1の回転動作実行装置の外周に係設された半球形の頚部ケースを含む。該頚部ケースは、一方では第1の回転動作実行装置を保護するようにロボットの頚部を封止し、他方ではロボットの外形を美しくするために使用される。該半球形ケースは、上方開口と下方開口を有し、逆さに覆い被せるように設けられている。第1の回転動作実行装置は、上方開口に挿入されてもよく、該上方開口は頭部301の下方の貫通穴に適応するようになっており、第1の回転動作実行装置は頚部ケースの上方開口および頭部の下方開口を介して頭部301と頚部302とを接続するようになっている。
【0036】
胴体ケース3031は頚部ケースと接続可能である。具体的には、胴体ケース3031は頚部ケースの外側に係設されている。胴体ケースの上部は円弧面であり、頚部ケースを係設するように胴体ケースの上部開口の直径が頚部ケースの最大直径よりも小さくなっている。胴体ケース3031の下部は円筒形であり、底部本体3032における他の部材を保護するために底部本体3032の外側に係設される。
【0037】
底部本体3032はベース305にベース305と相対的に回転可能に設けられ、このようにするとロボット全体を回転させることができるようになる。ロボットの回転をスムーズにするために、底部本体3032とベース305との間に平軸受が設けられている。
【0038】
さらに
図4を参照すると、本願のロボットの頚部および底部本体の分解概略図が示されている。
図4に示すように、図面には頚部ケース401と、第1の回転動作実行装置402と、第2の情報処理装置403と、揺動ブラケット404と、左右動実行装置405と、前後動実行装置406と、固定ブラケット407と、第2の回転動作実行装置408と、底部上側ケース409と、スピーカ410と、底部中間ケース411と、ベース412とが含まれる。
【0039】
このうち、第1の回転動作実行装置402、左右動実行装置405および前後動実行装置406は、揺動ブラケット404に固定されている。左右動実行装置405と前後動実行装置406は同一の取り付け平面に位置し、第1の回転動作実行装置402の取り付け位置は上記取り付け平面に垂直である。揺動ブラケット404(
図5に示すように)には2つの取り付け位置501と502とが設けられ、2つの取り付け位置501と502の大きさは左右動実行装置405及び前後動実行装置406に適応するようになっている。左右動実行装置405および前後動実行装置406は、同一平面上に位置する上記2つの取り付け位置501および502にそれぞれ取り付けられている。
【0040】
頚部ケース401は、第1の回転動作実行装置402を介して揺動ブラケット404に固定されている。具体的には、第1の回転動作実行装置402の一端は頚部ケース401の上方開口に係設され、他端は揺動ブラケット404に固定されている。
【0041】
揺動ブラケット404は、
図6に示すように固定ブラケット407に固定されている。具体的には、揺動ブラケット404の一面に盲穴(
図5の503に示すように)が設けられ、盲穴503が所在する面は取り付け位置501と背向して設けられている。固定ブラケット407には、上記盲穴503に適応する凸起(
図6の601に示す)が含まれ、上記凸起601は上記盲穴503に挿入されてもよい。また、揺動ブラケット404に取り付けられた左右動実行装置405または前後動実行装置406は、出力軸を有している。固定ブラケット407には、該出力軸に係合する貫通穴(
図6の602)が設けられ、該出力軸は上記貫通穴602に挿入されてもよい。このようにして、揺動ブラケット404を固定ブラケット407に固定することができ、揺動ブラケット404は固定ブラケット407に対して前後または左右に揺動することができるようになる。
【0042】
本実施形態では、底部にさらに第2の回転動作実行装置408が設けられ、第2の回転動作実行装置408は固定ブラケット407に固定され、同時に第2の回転動作実行装置408は底部をベース412に対して回転させることができる。第2の回転動作実行装置408は、様々な方法で固定ブラケット407に固定することができることを理解されるべきである。具体的には、固定ブラケット407に位置規制穴(
図6の603に示す)が設けられ、両者の固定を実現するために第2の回転動作実行装置408は上記位置規制穴603に挿入されてもよい。
【0043】
底部は、底部上側ケース409と、スピーカ410と、底部中間ケース411とを含む。ここで、スピーカ410は底部中間ケース411に固定され、底部上側ケース409は底部中間ケース411と気密的に固定連結され、密閉サウンドキャビティを形成するようになっている。
【0044】
いくつかの実施形態では、第2の回転動作実行装置408は、固定連結された回転可能部材と本体とを含んでもよい。本体は固定ブラケット407に固定され、回転可能部材は底部上側ケース409に連結されている。
【0045】
具体的には、第2の回転動作実行装置408の回転可能部材は出力軸であり、底部上側ケース409の表面に上記出力軸に適応する固定部材が設けられてもよい。このようにして、第2の回転動作実行装置408は底部上側ケース409を回転させることができる。底部上側ケース409と底部中間ケース411は気密的に固定連結されているため、底部を回転させることもできるようになる。
【0046】
本実施形態では、スピーカ410は、頭部に装着された第1の情報処理装置に接続されてもよい。第2の情報処理装置403は、第1の回転動作実行装置402と、左右動実行装置405と、前後動実行装置406と、第2の回転動作実行装置408とに接続され、各動作実行装置の動作を完了させるように制御する。
【0047】
以上の記載は、本願の好ましい実施形態、および適用される技術的原理に関する説明に過ぎない。当業者であれば、本願の実施形態に係る発明の範囲が、上記の技術的特徴の特定の組み合わせからなる技術案に限定されるものではなく、上記の本願の趣旨を逸脱しない範囲で、上記の技術的特徴またはそれらの均等の特徴の任意の組み合わせからなる他の技術案も含むべきであることを理解すべきである。例えば、上記の特徴と、本願の実施形態に開示された類似の機能を持っている技術的特徴とを互いに置き換えてなる技術案(これらに限定されていない)が挙げられる。
【手続補正書】
【提出日】2021-09-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部と、頚部と、底部と、ベースとをこの順に接続してなるロボットであって、
前記頭部には情報受信装置と第1の情報処理装置とが設けられ、
前記頚部および前記底部には複数の動作実行装置が設けられ、
前記底部にはさらに第2の情報処理装置が設けられ、
前記第1の情報処理装置は、前記情報受信装置が受信した情報に基づいて動作情報を生成し、前記動作情報を前記第2の情報処理装置に送信するように構成され、
前記第2の情報処理装置は、前記動作情報に基づいて、少なくとも1つの制御指令を生成し、生成した制御指令を前記動作実行装置のうちの少なくとも1つに送信するように構成され、
前記動作実行装置のうちの少なくとも1つは、前記制御指令に基づいて動作を完了させるように構成される、ロボット。
【請求項2】
前記頚部には第1の回転動作実行装置が設けられ、前記底部には複数の動作実行装置が設けられ、
前記頭部は、前記頚部に設けられた動作実行装置を介して前記頚部に接続される請求項1に記載のロボット。
【請求項3】
前記底部には前後動実行装置と左右動実行装置が設けられ、
前記頚部に設けられた
前記第1の回転動作実行装置、並びに
前記底部に設けられた前記前後動実行装置および前記左右動実行装置は、前記頭部の動きを制御するように構成される請求項1に記載のロボット。
【請求項4】
前記第1の回転動作実行装置、前記前後動実行装置、および前記左右動制御装置は、揺動ブラケットに取り付けられ、
前記前後動実行装置と前記左右動実行装置は同一の取り付け平面に位置し、前記第1の回転動作実行装置の取り付け位置は前記取り付け平面に垂直である請求項3に記載のロボット。
【請求項5】
前記ロボットは頚部ケースをさらに備え、
前記頚部ケースは、前記第1の回転動作実行装置を介して前記揺動ブラケットに固定されている請求項4に記載のロボット。
【請求項6】
前記揺動ブラケットは、前記前後動実行装置または前記左右動実行装置を介して適応される固定ブラケットに固定される請求項4に記載のロボット。
【請求項7】
前記ロボットは胴体ケースをさらに備え、
前記胴体ケースは前記頚部ケースに接続され、
前記胴体ケースは、係止部材を介して前記固定ブラケットに固定される請求項6に記載のロボット。
【請求項8】
前記頚部ケースは半球状である請求項5~7のいずれか1項に記載のロボット。
【請求項9】
前記底部には第2の回転動作実行装置が設けられ、
前記第2の回転動作実行装置は前記固定ブラケットに固定され、
前記第2の回転動作実行装置は前記底部を回転させるように構成される請求項6に記載のロボット。
【請求項10】
前記ロボットは底部中間ケースと底部上側ケースとをさらに備え、
前記底部中間ケースは前記底部上側ケースに固定連結され、
前記第2の回転動作実行装置は前記固定ブラケットと前記底部上側ケースに連結される請求項9に記載のロボット。
【請求項11】
前記第2の回転動作実行装置は固定連結された回転可能部材と、本体とを備え、
前記本体は前記固定ブラケットに固定され、前記回転可能部材は前記底部上側ケースに連結される請求項10に記載のロボット。
【請求項12】
前記ロボットはスピーカをさらに備え、
前記スピーカは前記第1の情報処理装置に接続される請求項10に記載のロボット。
【請求項13】
前記スピーカは前記底部中間ケースに固定され、
前記底部上側ケースと前記底部中間ケースとが気密的に接続され、密閉サウンドキャビティを形成するようになっている請求項12に記載のロボット。
【請求項14】
前記底部中間ケースは、平軸受を介して前記ベースに連結される請求項11に記載のロボット。
【請求項15】
前記頭部には表情を表示するための表示部材が設けられる請求項1に記載のロボット。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本願は2020年02月14日に出願され、出願番号が202010093432.7で、発明の名称が「ロボット」である中国特許出願および2020年02月14日に出願され、出願番号が202020170423.9、発明の名称が「ロボット」である中国特許出願の優先権を主張し、これらの出願の全文を引用により本願に組み込む。
【0002】
本願の実施形態は、コンピュータ技術分野に関し、特にロボットに関する。
【背景技術】
【0003】
人工知能技術の発達に伴い、人工知能機器はますます人々の生活に浸透してきている。そのうち、ロボットは人々に注目されている。従来のロボットは一般にサイズが大きく、地面を移動したり、人とのインタラクションをしたりするために使用される。小型のロボットは一般的に移動の敏捷度が限られている。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施形態はロボットを提供する。
【0005】
第1の態様において、本願の実施形態は、頭部と、頚部と、底部と、ベースとをこの順に接続してなるロボットであって、頭部には情報受信装置と第1の情報処理装置とが設けられ、頚部および底部には複数の動作実行装置が設けられ、底部にはさらに第2の情報処理装置が設けられ、第1の情報処理装置は、情報受信装置が受信した情報に基づいて動作情報を生成し、動作情報を前記第2の情報処理装置に送信するように構成され、第2の情報処理装置は、動作情報に基づいて、少なくとも1つの制御指令を生成し、生成した制御指令を前記動作実行装置のうちの少なくとも1つに送信するように構成され、動作実行装置のうちの少なくとも1つは、制御指令に基づいて動作を完了させるように構成される、ロボットを提供する。
【0006】
いくつかの実施形態において、頚部には第1の回転動作実行装置が設けられ、頭部は第1の回転動作実行装置を介して頚部に接続されている。
【0007】
いくつかの実施形態において、底部には前後動実行装置と左右動実行装置が設けられ、頚部に設けられた第1の回転動作実行装置、底部に設けられた前後動実行装置および左右動実行装置は、頭部の動きを制御するように構成される。
【0008】
いくつかの実施形態において、第1の回転動作実行装置、前後動実行装置、および左右動制御装置は、揺動ブラケットに取り付けられ、前後動実行装置と左右動実行装置は同一の取り付け平面に位置し、第1の回転動作実行装置の取り付け位置は取り付け平面に垂直である。
【0009】
いくつかの実施形態において、頚部は頚部ケース(neck housing)を備え、頚部ケースは、第1の回転動作実行装置を介して揺動ブラケットに固定されている。
【0010】
いくつかの実施形態において、揺動ブラケットは、前後動実行装置または左右動実行装置を介して適応される固定ブラケットに固定される。
【0011】
いくつかの実施形態において、底部は胴体ケースを備え、胴体ケースは頚部ケースに接続され、胴体ケースは係止部材を介して固定ブラケットに固定される。
【0012】
いくつかの実施形態において、頚部ケースは半球状である。
【0013】
いくつかの実施形態において、底部には第2の回転動作実行装置が設けられ、第2の回転動作実行装置は固定ブラケットに固定され、第2の回転動作実行装置は底部を回転させるように構成される。
【0014】
いくつかの実施形態において、ロボットは底部中間ケースと、底部上側ケースとをさらに備え、
底部中間ケースと底部上側ケースは固定連結され、第2の回転動作実行装置は固定ブラケットと底部上側ケースに連結される。
【0015】
いくつかの実施形態において、第2の回転動作実行装置は固定連結された回転可能部材と本体とを備え、本体は固定ブラケットに固定され、回転可能部材は底部上側ケースに連結される。
【0016】
いくつかの実施形態において、ロボットはスピーカをさらに備え、スピーカは第1の情報処理装置に接続される。
【0017】
いくつかの実施形態において、スピーカは底部中間ケースに固定され、底部上側ケースと底部中間ケースとは気密的に連結されて、密閉サウンドキャビティを形成するようになっている。
【0018】
いくつかの実施形態において、底部中間ケースは、平軸受を介してベースに連結される。
【0019】
いくつかの実施形態において、頭部に表情を表示するための表示部材が設けられている。
【0020】
本願の上記実施形態が提供するロボットは、頭部と、頚部と、底部と、ベースとをこの順に接続してなり、頭部には情報受信装置と第1の情報処理装置とが設けられ、頚部及び底部には複数の動作実行装置が設けられ、底部には第2の情報処理装置が含まれる。第1の情報処理装置は、情報受信装置が受信した情報に基づいて動作情報を生成し、動作情報を前記第2の情報処理装置に送信するように構成される。第2の情報処理装置は、動作情報に基づいて少なくとも1つの制御指令を生成し、生成した制御指令を少なくとも1つの動作実行装置に送信するように構成される。少なくとも1つの動作実行装置は、制御指令に基づいて動作を完了させるように構成される。本実施形態のロボットは、情報受信装置によってユーザの入力を受信し、複数の動作実行装置によって動作を完了させ、動作実行の敏捷性を向上させた。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本願の他の特徴、目的及び利点は、以下の図面を参照し非限定的な実施形態に対する詳細な説明を読むことにより、より明らかになる。
【
図1】本願のロボットの一実施形態の概略構成図である。
【
図2】
図1に示すロボット内部の各装置の接続概略図である。
【
図3】本願に係るロボットの他の実施形態の概略構成図である。
【
図4】本願に係るロボットのさらなる他の実施形態のフローチャートである。
【
図5】
図4に示すロボットの揺動ブラケットの概略構成図である。
【
図6】
図4に示すロボットの固定ブラケットの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面と実施形態を踏まえて本願をさらに詳細に説明する。なお、ここで述べている具体的な実施形態は関連発明を説明するためのものにすぎず、当該発明に対する限定ではないことを理解すべきである。また、説明の便宜上、図面には発明に関連する部分のみが示されていることに留意されたい。
【0023】
なお、矛盾しない限り、本願における実施形態及び実施形態における特徴を互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照しながら実施形態と組み合わせて本願を詳細に説明する。
【0024】
図1は本願に係るロボットの概略構成
図100を示し、
図2はロボット内部の各装置の接続概略図を示す。ロボット100は、
図1に示すように、頭部101と、頚部102と、底部103と、ベース104とをこの順に接続してなる。ここで、頭部101には、情報受信装置201および第1の情報処理装置202が設けられている(情報受信装置201および第1の情報処理装置202の、頭部101における取り付け位置は図示されていない)。
【0025】
情報受信装置201は、マイクアレイ、カメラなどのような外部の情報を受信可能な様々な装置を含んでもよい。マイクアレイはユーザの音声入力を受信するように構成され、カメラは外部の画像または映像を採集するように構成される。情報受信装置201は、受信した情報を第1の情報処理装置202に送信できるようになっている。
【0026】
第1の情報処理装置202は上記情報を受信した後、ユーザによるロボットへの入力を確定するために上記情報を処理し、例えば音声認識、画像認識などの処理を行ってもよい。第1の情報処理装置202は、ユーザの入力に応答して動作情報を生成してもよい。実際の応用の中で、第1の情報処理装置202は制御ボードであってもよい。具体的には、第1の情報処理装置202は、ユーザにより入力されたキーワードを抽出し、上記キーワードに対応する動作情報を探索してもよい。ここで、ロボットは、キーワードと動作情報とのマッピング関係を予め取得してもよく、このようにすると、上記キーワードを特定した後、対応する動作情報を迅速に特定することができるようになる。本実施形態において、動作情報は一連の動作シーケンスであってもよく、一連の文字列からなってもよい。動作情報には、各部位の動き方向、動き順序などの情報を含んでもよい。例えば、動作情報は、頭部が反時計回りで180度回転してから上下動きを3回してもよい。
【0027】
ロボットの頚部102と底部103には複数の動作実行装置204が設けられてもよい。上記動作実行装置204は、異なる部材を接続してもよく、部材を動かせることで最終的に動作の完了を実現するようにする。実際の応用において、動作実行装置はステアリングギア(steering gear)によって実現されてもよい。ステアリングギアは出力軸を備える小型装置である。ステアリングギアが制御信号を受信すると、出力軸は特定の位置まで回転することができる。制御信号が変わらない限り、サーボ機構は軸の角度位置を変化させないように維持する。制御信号が変わると、出力軸の位置も対応して変わる。
【0028】
底部103にはさらに第2の情報処理装置203が備えられる。上記第2の情報処理装置203は、第1の情報処理装置202から送信された動作情報を受信することができる。第2の情報処理装置203は、上記動作情報を解析して、複数の制御指令を得ることができる。具体的には、第2の情報処理装置203は、各動作実行装置の動き特性および各部位の動き方向、動き順序に基づいて、各動作実行装置の制御指令を生成することができる。第2の情報処理装置203は、各動作実行装置に制御指令を実行させ動作を完了させるために、生成した制御指令を各動作実行装置に送信することができる。具体の応用において、第2の情報処理装置203は制御ボードであってもよい。
【0029】
例えば、ロボットは、頭部の回転を制御するための動作実行装置aと、頭部の上下動を制御するための動作実行装置bとを含む。第2の情報処理装置203は、まず、動作実行装置aによって頭部を反時計回りに180度回転させるように、動作実行装置aに回転指令aを送信してもよい。そして、頭部を3回上下動させるように動作実行装置bに動作指令bを送信してもよい。
【0030】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態において、頭部101に表示部材が設けられてもよい。上記表示部材は、LEDディスプレイであってもよく、マンマシンインタラクションを多様化にするために表情を表示するように構成されてもよい。
【0031】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態において、頚部102には第1の回転動作実行装置が設けられ、底部103には複数の動作実行装置が設けられている。頭部101は、第1の回転動作実行装置を介して頚部102に接続されている。
【0032】
本実施形態では、頭部101の下方に一つの貫通穴が設けられてもよく、上記第1の回転動作実行装置の出力軸は上記貫通穴を介して頭部101に連結される。この第1の回転動作実行装置は、任意の角度および任意の方向の回転を可能にする頭部101の回転動作を制御するために用いることができる。
【0033】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態において、底部103に前後動実行装置と、左右動実行装置とを備えてもよい。頚部102の第1の回転動作実行装置は、上記前後動実行装置および左右動実行装置とともに頭部101の動きを制御するようにしてもよい。具体的には、前後動実行装置は頭部101の前後方向の動きを制御するようにしてもよく、左右動実行装置は頭部101の左右方向の動きを制御するようにしてもよい。頭部101が前後方向、左右方向に動く具体的な距離は、制御指令によって決定される。なお、ここでの前後方向、左右方向はロボットに対するものであることを理解すべきである。前方とは、ロボットが正常な状態でその頭部101が向いている方向をいい、反対の方向が後方になり、左側が左方向になり、右側が右方向になる。
【0034】
図3は本願のロボットの一実施形態の全体分解概略図である。ロボット300は、頭部301と、頚部302と、底部303と、ベース304とを備える。そのうち、底部303は、胴体ケース3031と、底部本体3032とを含む。
【0035】
図から分かるように、頚部302は、第1の回転動作実行装置の外周に係設された半球形の頚部ケースを含む。該頚部ケースは、一方では第1の回転動作実行装置を保護するようにロボットの頚部を封止し、他方ではロボットの外形を美しくするために使用される。該半球形ケースは、上方開口と下方開口を有し、逆さに覆い被せるように設けられている。第1の回転動作実行装置は、上方開口に挿入されてもよく、該上方開口は頭部301の下方の貫通穴に適応するようになっており、第1の回転動作実行装置は頚部ケースの上方開口および頭部の下方開口を介して頭部301と頚部302とを接続するようになっている。
【0036】
胴体ケース3031は頚部ケースと接続可能である。具体的には、胴体ケース3031は頚部ケースの外側に係設されている。胴体ケースの上部は円弧面であり、頚部ケースを係設するように胴体ケースの上部開口の直径が頚部ケースの最大直径よりも小さくなっている。胴体ケース3031の下部は円筒形であり、底部本体3032における他の部材を保護するために底部本体3032の外側に係設される。
【0037】
底部本体3032はベース305にベース305と相対的に回転可能に設けられ、このようにするとロボット全体を回転させることができるようになる。ロボットの回転をスムーズにするために、底部本体3032とベース305との間に平軸受が設けられている。
【0038】
さらに
図4を参照すると、本願のロボットの頚部および底部本体の分解概略図が示されている。
図4に示すように、図面には頚部ケース401と、第1の回転動作実行装置402と、第2の情報処理装置403と、揺動ブラケット404と、左右動実行装置405と、前後動実行装置406と、固定ブラケット407と、第2の回転動作実行装置408と、底部上側ケース409と、スピーカ410と、底部中間ケース411と、ベース412とが含まれる。
【0039】
このうち、第1の回転動作実行装置402、左右動実行装置405および前後動実行装置406は、揺動ブラケット404に固定されている。左右動実行装置405と前後動実行装置406は同一の取り付け平面に位置し、第1の回転動作実行装置402の取り付け位置は上記取り付け平面に垂直である。揺動ブラケット404(
図5に示すように)には2つの取り付け位置501と502とが設けられ、2つの取り付け位置501と502の大きさは左右動実行装置405及び前後動実行装置406に適応するようになっている。左右動実行装置405および前後動実行装置406は、同一平面上に位置する上記2つの取り付け位置501および502にそれぞれ取り付けられている。
【0040】
頚部ケース401は、第1の回転動作実行装置402を介して揺動ブラケット404に固定されている。具体的には、第1の回転動作実行装置402の一端は頚部ケース401の上方開口に係設され、他端は揺動ブラケット404に固定されている。
【0041】
揺動ブラケット404は、図
4に示すように固定ブラケット407に固定されている。具体的には、揺動ブラケット404の一面に盲穴(
図5の503に示すように)が設けられ、盲穴503が所在する面は取り付け位置501と背向して設けられている。固定ブラケット407には、上記盲穴503に適応する凸起(
図6の601に示す)が含まれ、上記凸起601は上記盲穴503に挿入されてもよい。また、揺動ブラケット404に取り付けられた左右動実行装置405または前後動実行装置406は、出力軸を有している。固定ブラケット407には、該出力軸に係合する貫通穴(
図6の602)が設けられ、該出力軸は上記貫通穴602に挿入されてもよい。このようにして、揺動ブラケット404を固定ブラケット407に固定することができ、揺動ブラケット404は固定ブラケット407に対して前後または左右に揺動することができるようになる。
【0042】
本実施形態では、底部にさらに第2の回転動作実行装置408が設けられ、第2の回転動作実行装置408は固定ブラケット407に固定され、同時に第2の回転動作実行装置408は底部をベース412に対して回転させることができる。第2の回転動作実行装置408は、様々な方法で固定ブラケット407に固定することができることを理解されるべきである。具体的には、固定ブラケット407に位置規制穴(
図6の603に示す)が設けられ、両者の固定を実現するために第2の回転動作実行装置408は上記位置規制穴603に挿入されてもよい。
【0043】
底部は、底部上側ケース409と、スピーカ410と、底部中間ケース411とを含む。ここで、スピーカ410は底部中間ケース411に固定され、底部上側ケース409は底部中間ケース411と気密的に固定連結され、密閉サウンドキャビティを形成するようになっている。
【0044】
いくつかの実施形態では、第2の回転動作実行装置408は、固定連結された回転可能部材と本体とを含んでもよい。本体は固定ブラケット407に固定され、回転可能部材は底部上側ケース409に連結されている。
【0045】
具体的には、第2の回転動作実行装置408の回転可能部材は出力軸であり、底部上側ケース409の表面に上記出力軸に適応する固定部材が設けられてもよい。このようにして、第2の回転動作実行装置408は底部上側ケース409を回転させることができる。底部上側ケース409と底部中間ケース411は気密的に固定連結されているため、底部を回転させることもできるようになる。
【0046】
本実施形態では、スピーカ410は、頭部に装着された第1の情報処理装置に接続されてもよい。第2の情報処理装置403は、第1の回転動作実行装置402と、左右動実行装置405と、前後動実行装置406と、第2の回転動作実行装置408とに接続され、各動作実行装置の動作を完了させるように制御する。
【0047】
以上の記載は、本願の好ましい実施形態、および適用される技術的原理に関する説明に過ぎない。当業者であれば、本願の実施形態に係る発明の範囲が、上記の技術的特徴の特定の組み合わせからなる技術案に限定されるものではなく、上記の本願の趣旨を逸脱しない範囲で、上記の技術的特徴またはそれらの均等の特徴の任意の組み合わせからなる他の技術案も含むべきであることを理解すべきである。例えば、上記の特徴と、本願の実施形態に開示された類似の機能を持っている技術的特徴とを互いに置き換えてなる技術案(これらに限定されていない)が挙げられる。
【国際調査報告】