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特表2022-532296熱伝達用マルチマテリアルデバイス及び製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-14
(54)【発明の名称】熱伝達用マルチマテリアルデバイス及び製造方法
(51)【国際特許分類】
   C23C 28/02 20060101AFI20220707BHJP
   B22F 10/28 20210101ALI20220707BHJP
   B22F 10/18 20210101ALI20220707BHJP
   B22F 10/62 20210101ALI20220707BHJP
   B22F 10/66 20210101ALI20220707BHJP
   B22F 10/64 20210101ALI20220707BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20220707BHJP
   B33Y 80/00 20150101ALI20220707BHJP
   B33Y 70/00 20200101ALI20220707BHJP
   C23C 4/08 20160101ALI20220707BHJP
【FI】
C23C28/02
B22F10/28
B22F10/18
B22F10/62
B22F10/66
B22F10/64
B33Y10/00
B33Y80/00
B33Y70/00
C23C4/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021560424
(86)(22)【出願日】2020-04-06
(85)【翻訳文提出日】2021-11-30
(86)【国際出願番号】 AU2020050346
(87)【国際公開番号】W WO2020198813
(87)【国際公開日】2020-10-08
(31)【優先権主張番号】2019901156
(32)【優先日】2019-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521441607
【氏名又は名称】ティトミック・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・デイヴィッド・ラング
(72)【発明者】
【氏名】ヴァフラム・パプヤン
(72)【発明者】
【氏名】ジャイェシュ・モディ
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・ロナルド・テイラー
(72)【発明者】
【氏名】バラス・パラスラマン
【テーマコード(参考)】
4K018
4K031
4K044
【Fターム(参考)】
4K018AA33
4K018BA17
4K018CA41
4K018CA50
4K018KA23
4K031AA08
4K031AB03
4K031AB07
4K031AB09
4K031CB31
4K031CB36
4K031DA01
4K031DA04
4K031FA04
4K044BA02
4K044BA06
4K044BA08
4K044BA10
4K044BB03
4K044BC02
4K044BC12
4K044CA11
4K044CA23
4K044CA27
4K044CA29
(57)【要約】
熱伝達のためのマルチマテリアルデバイスを製造する方法、並びにマルチマテリアルデバイスが開示される。方法は、積層造形技術により、第1の材料を足場に堆積させる工程と、積層造形技術により、第2の材料を第1の材料の少なくとも一部分に堆積させる工程とを含み、第1又は第2の材料の一方は、第1の熱伝導率、第1の耐薬品性及び第1の耐侵食性を有する熱伝達材料であり、他方は、第2の熱伝導率、第2の耐薬品性及び第2の耐侵食性を有する堅牢性材料であり、第2の熱伝導率は、第1の熱伝導率よりも低く、第2の耐薬品性又は第2の耐侵食性のうち少なくとも一方は、それぞれの第1の耐薬品性又は第1の耐侵食性よりも高い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱伝達のためのマルチマテリアルデバイスを製造する方法であって、
a) 積層造形技術により、第1の材料を足場に堆積させる工程と、
b) 積層造形技術により、第2の材料を前記第1の材料の少なくとも一部分に堆積させる工程と、を含み、
前記第1又は第2の材料の一方は、第1の熱伝導率、第1の耐薬品性及び第1の耐侵食性を有する熱伝達材料であり、他方は、第2の熱伝導率、第2の耐薬品性及び第2の耐侵食性を有する堅牢性材料であり、前記第2の熱伝導率は、前記第1の熱伝導率よりも低く、前記第2の耐薬品性又は第2の耐侵食性のうち少なくとも一方は、それぞれの第1の耐薬品性又は第1の耐侵食性よりも高い、方法。
【請求項2】
前記の又は各積層造形技術が、CGDS(コールドガスダイナミックスプレー法)、HVOF(高速酸素燃料)溶射、プラズマスプレー、指向性エネルギー堆積、ワイヤーアーク積層造形、及びプラズマ強化蒸気堆積等のキネティックスプレー技術から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の材料を、堆積後に部分的に除去して、所望のサイズ、形状、輪郭、及び/又は表面仕上げを形成する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の材料が、所定の厚さ、好ましくは10μmから25mmまで堆積される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記熱伝達材料が、実質的に金属であり、好ましくは、以下の金属:銅、アルミニウム、銀及び/又は金のうちの1種又は複数を実質的に含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の材料を、堆積後に部分的に除去して、所望のサイズ、形状、輪郭、及び/又は表面仕上げを形成する、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の材料が、所定の厚さ、好ましくは10μmから25mmまで堆積される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記堅牢性材料は実質的に金属であり、好ましくは、以下の金属:チタン、チタン合金、ステンレス鋼、ニッケル、ニッケル合金、インバー(ニッケル-鉄合金)、ニオブ、ニオブ合金、タンタル、タンタル合金、金属基複合材(MMC)、及び/又は異種材料のうちの1種又は複数を実質的に含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1及び/又は第2の材料を堆積する工程と、任意に、実行される場合、前記第1及び/又は第2の材料の部分的除去の工程が、以下の事項:寸法、第1及び/又は第2の材料の層の構成、熱的特性及び/又は質量、を含むが限定されない、前記マルチマテリアルデバイスの要件を満たすために、必要に応じて繰り返される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1及び/又は第2の材料の堆積の工程の後、前記マルチマテリアルデバイスが、熱処理に供され得る、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記足場が、少なくとも前記第1の材料の堆積後に、少なくとも部分的に除去され、好ましくは、限定されないが、溶融、機械加工及び/又は化学的エッチング/除去を含む除去製造方法によって、前記足場が除去される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
熱伝達のために最適化されたマルチマテリアルデバイスであって、
a) 積層造形技術によって、足場に堆積された第1の材料と、
b) 積層造形技術によって、前記第1の材料の少なくとも一部分に堆積された第2の材料と、
を含み、
前記第1又は第2の材料の一方は、第1の熱伝導率、第1の耐薬品性及び第1の耐侵食性を有する熱伝達材料であり、他方は、第2の熱伝導率、第2の耐薬品性及び第2の耐侵食性を有する堅牢性材料であり、前記第2の熱伝導率は、前記第1の熱伝導率よりも低く、前記第2の耐薬品性又は第2の耐侵食性のうち少なくとも一方は、それぞれの第1の耐薬品性又は第1の耐侵食性よりも高い、マルチマテリアルデバイス。
【請求項13】
請求項12に記載のマルチマテリアルデバイスを備える熱交換器。
【請求項14】
請求項13に記載の熱交換器を備えるLED。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
熱交換素子は、従来から、銅等の高い熱伝導率を有する材料、又はチタン若しくはステンレス鋼等の優れた腐食/侵食挙動を有する材料から作られる。しかし、これらの金属を例として考えると、ステンレス鋼又はチタンは、銅に比べて熱伝導率がはるかに低く、選択する材料に応じて特定の性能特性において二律背反の状況が生じる。
【背景技術】
【0002】
多くの用途では、熱交換システムの一方の側、例えば腐食性の海水や低品質の燃焼生成物には耐食性又は耐摩耗性を実現する必要がある一方で、他方の側は、熱交換流体に接触して熱を奪い去る銅等の材料の、より高い熱伝導率から恩恵を得ることができる。
【0003】
高出力LED照明モジュールは大量の熱を発生するため、安全で長期間の使用のためには、効率的な冷却を必要とする。
【0004】
耐食性又は耐摩耗性を改善するために業界で一般的に採用されている1つの方法は、チタン管を、ろう付け/プレスされた銅フィンと結合するものである。
【0005】
マルチマテリアルは、一般的に製造が難しいと考えられている。例えば、爆発圧接は、爆発圧接が可能である部品のサイズ及び形状に制限がある。真空ろう付けは真空チャンバー炉のサイズによって制限され、いずれの場合も、接合部から漏れが発生し、又は残留応力が増加して、反り及び寸法誤差の導入が起こり得る。
【0006】
もう1つの考慮事項は、冷却に例えば海水を使用する原子力発電所及びその他の発電所等において、熱交換の一方の側に、腐食性が極めて高い媒体がある場合、チタン管熱交換器が利用されることが多いことである。これらのタイプのシステムでチタンを使用するには、必要な圧力に耐えるのに十分な厚さを有する管を作製することが必要である。このため、管の製作に使用される高価なチタンのコストが増大する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,302,414号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、従来技術の1つ又は複数の欠点を回避又は軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、熱伝達のためのマルチマテリアルデバイスを製造する方法であって、
a) 積層造形技術により、第1の材料を足場に堆積させる工程と、
b) 積層造形技術により、第2の材料を第1の材料の少なくとも一部分に堆積させる工程とを含み、
第1又は第2の材料の一方は、第1の熱伝導率、第1の耐薬品性及び第1の耐侵食性を有する熱伝達材料であり、他方は、第2の熱伝導率、第2の耐薬品性及び第2の耐侵食性を有する堅牢性材料であり、第2の熱伝導率は、第1の熱伝導率よりも低く、第2の耐薬品性又は第2の耐侵食性のうち少なくとも一方は、それぞれの第1の耐薬品性又は第1の耐侵食性よりも高い、方法が提供される。
【0010】
本発明の第2の態様によれば、熱伝達のために最適化されたマルチマテリアルデバイスであって、
a) 積層造形技術によって、足場上に堆積された第1の材料と、
b) 積層造形技術によって、第1の材料の少なくとも一部分に堆積された第2の材料と、を含み、
第1又は第2の材料の一方は、第1の熱伝導率、第1の耐薬品性及び第1の耐侵食性を有する熱伝達材料であり、他方は、第2の熱伝導率、第2の耐薬品性及び第2の耐侵食性を有する堅牢性材料であり、第2の熱伝導率は、第1の熱伝導率よりも低く、第2の耐薬品性又は第2の耐侵食性のうち少なくとも一方は、それぞれの第1の耐薬品性又は第1の耐侵食性よりも高い、マルチマテリアルデバイスが提供される。
【0011】
本発明の第3の態様によれば、本発明の第2の態様によるマルチマテリアルデバイスを備える熱交換器が提供される。
【0012】
本発明の第4の態様によれば、本発明の第3の態様による熱交換器を備えるLEDが提供される。
【0013】
「堅牢性」材料とは、「熱伝達」材料と比べて、より高い耐薬品性及び/又は耐侵食性を有する材料を意味すると理解されるべきである。言い換えれば、材料の堅牢性は、少なくとも、対応する熱伝達材料と比べて薬品又は侵食に対する耐性が高い。同様に、ある材料が、堅牢性材料と比べて高い熱伝導率を有する場合、そのような材料は「熱伝達」材料であると考えられる。
【0014】
耐薬品性は、薬品浸食又は溶媒反応からの保護を実現する材料の強さである。この特性の評価については、耐薬品性及び/又は適合性の表が利用可能である。例えば、Gracoは、薬品及び材料の適合性を評価する「Chemical Compatibility Guide」を発行している。明らかに、この文脈での耐薬品性は、マルチマテリアルデバイスの用途と共に考慮する必要がある。例えば、腐食性である可能性が高い媒体が海水である場合、海水に対する材料の耐薬品性が最も重要となる。
【0015】
耐侵食性は、水に対する材料の耐性である。潜在的に、唯一の要因ではないが、材料の硬さは、耐侵食性の指標である。
【0016】
一実施形態では、当該又は各積層造形技術は、CGDS(コールドガスダイナミックスプレー法)、HVOF(高速酸素燃料)溶射、プラズマ強化蒸気堆積、プラズマ溶射、指向性エネルギー堆積、レーザークラッディング及びワイヤーアークの積層造形等のキネティックスプレー技術から選択される。
【0017】
一実施形態では、第1の材料は、所望のサイズ、形状、輪郭、及び/又は表面仕上げを形成するために、堆積後に部分的に除去される。特に、第1の材料は、1つ又は複数の除去製造法に供される。適切な除去製造技術には、機械加工、切削加工、化学エッチング及び/又は選択的溶融が含まれる。
【0018】
一実施形態では、第1の材料は、所定の厚さ、好ましくは10μmから25mmまで堆積される。
【0019】
一実施形態では、熱伝達材料は実質的に金属であり、好ましくは、以下の金属:銅、アルミニウム、銀及び/又は金のうちの1種又は複数を実質的に含む。
【0020】
本明細書の文脈において、金属は、鉄等の化学元素、ステンレス鋼等の合金、又は更に高分子窒化硫黄等の分子化合物と考えられる。当然、開示される目的に適した金属のみが利用される。
【0021】
一実施形態では、材料は、80W/(m-K)(ワット毎メートル毎ケルビン)以上の熱伝導率を有する。
【0022】
一実施形態では、第2の材料は、堆積された後に部分的に除去される。特に、第2の材料は、所望のサイズ、形状、輪郭、及び/又は表面仕上げを形成するために、除去製造法に供される。適切な除去製造技術には、機械加工、切削加工、化学エッチング、及び/又は選択的溶融が含まれる。
【0023】
一実施形態では、第2の材料は、所定の厚さ、好ましくは10μmから25mmまで堆積される。
【0024】
一実施形態では、堅牢性材料は実質的に金属であり、好ましくは、以下の金属:チタン、チタン合金、ステンレス鋼、ニッケル、ニッケル合金、インバー(ニッケル-鉄合金)、ニオブ、ニオブ合金、タンタル、タンタル合金、金属基複合材(MMC)、及び/又は異種材料のうちの1種又は複数を実質的に含む。
【0025】
一実施形態では、第1及び/又は第2の材料を堆積する工程と、任意に、実行される場合、第1及び/又は第2の材料の部分的除去の工程が、
以下の事項:寸法、第1及び/又は第2の材料の層の構成、熱的特性及び/又は質量を含むがこれらに限定されないマルチマテリアルデバイスの要件
を満たすために、必要に応じて繰り返される。
【0026】
一実施形態では、第1及び/又は第2の材料の堆積の工程の後、マルチマテリアルデバイスは、熱処理に供されてよい。
【0027】
一実施形態では、足場は、少なくとも第1の材料の堆積後に、少なくとも部分的に除去される。特に、足場は、溶融、機械加工、切削加工、及び/又は化学的エッチング/除去を含むがこれらに限定されない除去製造方法によって除去することができる。
【0028】
一実施形態では、本製造方法は、同じ製造工程で2つ以上のマルチマテリアルデバイスを生成するために、第1及び第2の材料の堆積の前に2つ以上の足場を提供することを含む。
【0029】
一実施形態では、足場は、当該足場又は他の足場から5μm以上離される。好ましくは、足場は、当該足場又は他の足場から1mm以下離される。
【0030】
本発明をより十分に理解するために、例示のみを目的として、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態及び他の要素を以下で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】足場の斜視図を示す。
図2】背中合わせにして実質的に円筒形の構造となった2つの足場を示す。
図3】円筒形足場を示す。
図4】第1の材料の銅を堆積させ、後加工して、所定の直径及び溝を得た、組合せ足場を示している。
図5】第1の材料の銅を堆積させ、後加工して、所定の直径及び溝を得た、パイプ足場を示している。
図6】第2の材料のチタンを、加工した第1の材料の銅の上に堆積させ、後加工して、所定の直径を得た、組合せ足場を示している。
図7】第2の材料のチタンが第1の材料の加工した銅の上にあり、第2の材料を後加工して、第1の材料が各領域で見えるような仕上り径を得た、パイプ足場を示す。
図8】第1及び第2の材料を有する図6の2つの足場のうちの1つを示す。
図9】PCB取り付け用に機械加工された溝が内部にある、図6の2つの足場のうちの1つを示す。
図10】線形LED照明取付具として構成されるエンドキャップ及び取付物を除く、PCBとフィルターとを備えたLEDアセンブリを示す。
図11】第1の材料の加工した銅の上に、第2の材料のチタンを堆積し、後加工したパイプ足場を示す。この構成では、銅は完成品においてチタンで完全に覆われている。
図12】第1の材料の加工した銅の上に、第2の材料のチタンを噴霧し、後加工したパイプ足場の半分の区画を示す。この構成では、銅は完成品においてチタンで完全に覆われている。
図13】第2の材料の銅が、第1の材料の加工したチタンの上にあり、それを後加工したパイプを示す。この構成では、チタンは完成品において銅で完全に覆われており、足場は取り外されている。
図14図13のパイプの片側断面図を示す。
図15】マルチマテリアルデバイスの製造方法のフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本明細書では、本発明による、マルチマテリアルデバイスの製造方法及びそのようなマルチマテリアルデバイスを記載する。構築方法の一実施形態は、構造の表面に直接的に材料、典型的には金属コーティングを堆積させるためのコールドガスダイナミックスプレー(単に「コールドスプレー」又はCGDSとしても知られる)の使用を含む。ただし、限定されないが、他のタイプのキネティックスプレー法、(高速酸素燃料)溶射、プラズマスプレー法、指向性エネルギー堆積、ワイヤーアーク積層造形法及びプラズマ強化蒸気堆積(プラズマ)を含む、同じ効果を達成できる他の積層造形法も使用することができる。
【0033】
コールドスプレーでは、一般に、粒子状の材料(金属及び/又は非金属)が超音速ガスジェットで非常に高速(通常は1000m/s以上)に加速され、基材に向けられる。基材に衝突すると、粒子は塑性変形を受け、基材表面に付着する。溶射技術とは異なり、コールドスプレー法を使用してスプレーされる材料は、スプレープロセス中には溶融しない。プロセスが比較的低温で行われるという事実により、コーティングされる表面及びコーティング/材料を構成する粒子に対する、熱力学的、熱的及び/又は化学的効果は、低減又は回避されることになる。これは、プラズマ、HVOF、又は他の溶射プロセス等の高温材料堆積/コーティングプロセスに関連する可能性のある、相変態及びその他の影響なしに、粒子の元の構造及び特性を維持できることを意味する。コールドスプレーの基礎となる原理、装置、及び方法論は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,302,414号に記載されている。
【0034】
本発明の方法では、積層造形技術を使用して、足場の表面に材料の層を堆積させ構築する。足場は、少なくとも、作製されるマルチマテリアルデバイスの内側表面の意図した形状を反映する、形状及び構成を有する支持部材である。この点で、足場は、支持部材又は骨格と見なされ、呼称されることがある。
【0035】
本発明は、熱交換構成部品、特に、化学的及び/又は物理的侵食に対してより高い耐性を有する熱交換構成部品として使用するために適したマルチマテリアルデバイスに関するものであることは容易に理解されるべきである。そのようなマルチマテリアル熱交換デバイスの例示的実施形態は、図に関連して記載されているが、マルチマテリアルデバイスは、より広い熱交換用途を有すると理解するべきである。
【0036】
図1を参照すると、レンズ(例えば、図10のレンズ10を参照)の配置のために一体化されたレンズ受容部分又はリブ2を有するマルチマテリアルデバイスの足場の等角図が示されている。すなわち、レンズをリブ2の間の部分に挿入することにより、レンズを足場内に保持することができる。
【0037】
図2を参照すると、2つの足場1及び3が示されているが、これらは、その他の点では図1の足場と同じものであり、円筒形の足場を効果的に形成するように互いに一緒に取り付けられており、境界面15において、数分の1ミリメートル程度、好ましくは5μmより大きく、更に好ましくは、1mm未満である非常に小さい隙間を有する。ここで留意することが重要な点は、隙間は、好ましくは、コールドスプレー堆積、又は以下の後続の工程に記載する他のスプレーベースの積層造形技術の実行中、所定の隙間があるため、足場1と3の間の境界面において、堆積は非連続的であると結論づけられることである。したがって、積層造形堆積技術における2つの半部分を、それらが1つの物体であるかのように製造することによって、別々の2つの半部分のそれぞれにおいて、除去製造方法、この例では機械加工により、堆積物を除去する工程を排除することができる。便宜上、スプレー及び機械加工の目的で2つの半部分を一緒に保つために使用される固定及びクランプ機構は示していない。明らかに、この実施形態のこの態様は、本明細書に開示されている他の任意の実施形態に適用可能である。
【0038】
ここで図3を参照すると、単一の円筒形物体を製作する必要がある場合に使用するための、マルチマテリアルデバイス用の一体型円筒形足場4が示されている。
【0039】
次に図4を参照すると、熱伝達材料、例えば銅である第1の材料40が、図2に記載されているように積層造形プロセスによって、足場1、3の2つの半部分に堆積されている。材料40を所望の厚さまで堆積させた後、材料40は、機械加工等の除去製造法に供され、複数の凹部5を生成する。材料40は、足場1と足場3の間の隙間15のために、隙間16で分離された2つの部分にある。
【0040】
積層造形プロセスによる堆積の工程は、図面には示されていないが、(本明細書に開示されている任意の実施形態において)任意の適切な積層造形プロセスを使用できることが想定されている。好ましくは、積層造形プロセスはスプレーベースのプロセスであり、更に好ましくはコールドスプレーである。マルチマテリアルデバイスがそのようなプロセスに供される場合、足場には、機械加工又は他の除去製造方法を可能にするのに十分な材料が堆積されると理解すべきである。
【0041】
次に図5を参照すると、スプレー後に、除去製造法、本例では機械加工に供された、例えば銅製の熱伝達材料である、第1の材料6と共に、図4の円筒形足場が示されている。その他の場合、材料及び機械加工は、図4に関連して開示された内容と同様に作製される。
【0042】
次に図6を参照すると、マルチマテリアルデバイス60、62(足場1及び3に対応する)が示されており、ここでは、堅牢性材料、例えばチタンである第2の材料7が、適切な積層造形技術によって堆積され、続いて、除去製造法、本例では機械加工に供されている。図からわかるように、(図4に示されている)凹部5が覆い尽くされ、第1の材料40がいくつかの領域で露出するように、機械加工によって第2の材料7を取り除いた。理解されるように、積層造形技術は、マルチマテリアルデバイスの外側表面全体に適用し、必要に応じて第1の材料5、任意に、機械加工された背面を完全に覆い、例えば熱放散特性を改善しながら、良好な耐侵食性を維持することができる。
【0043】
この実施形態では、第1の材料40の堆積後に機械加工される凹部5があるため、第2の材料7の堆積により凹部5が覆い尽くされ、その後の機械加工により第2の材料7の間の「陸地」又は領域において第1の材料40が露出する。ここには示されていないが、以下の実施形態で論じられる代替的実施形態では、第1の材料40は、図4に示した輪郭を維持しながら、第2の材料7の下に隠れたままになっている。図4に関連して論じたように、2つのマルチマテリアルデバイス60、62は、隙間17で分離されている。
【0044】
図7を参照すると、図5からの製造プロセスの次の工程が示されており、ここでは、2つの半円マルチマテリアルデバイス60、62に関する図6に関連して論じたものと同じ工程を利用するマルチマテリアルデバイス70に、デバイス70上に堆積された堅牢性材料である第2の材料8を使用している。
【0045】
次に図8を参照すると、第1及び第2の材料の堆積、及び実行されるそれぞれの除去製造方法、この例では機械加工が完了した状態の、マルチマテリアルデバイス62が示されている。図9では、溝9がマルチマテリアルデバイス62の内部表面に機械加工され、LED搭載PCBを取り付けるための平坦な領域を提供している。図10では、LEDモジュールの形態のマルチマテリアルデバイス62が、完成した状態で示されている。プリント回路基板(PCB)11は、多数のLEDパッケージ12を搭載し、足場3に一体的に提供されるリブ2に挿入されたフィルター/レンズ10によって環境保護及び/又は光線成形が提供される。上記で論じたように、本例ではチタンである第2の材料は、本例では銅である第1の材料の一部を露出させたままにし、したがって、熱的性能を向上させながら、第1の材料のリング間で離間した第2の材料によって、衝撃に対する機械的保護を実現し、更に、最終製品の美的向上を実現し、商品性を向上させる。
【0046】
次に、図11及び図11の断面図である図12を参照すると、マルチマテリアルデバイス14が示されている。この図は、マルチマテリアルデバイス70の図と同一であるが、堅牢性材料、この例ではチタンである第2の材料13が、第1の材料、この例では銅を完全に覆い、したがって、耐薬品性に対する保護のレベルを向上させると共に、頑丈さ(耐侵食性)のレベルを向上させている。
【0047】
図13及び図14は、マルチマテリアルデバイス130はマルチマテリアルデバイス70と同様に製造されるが、第1の材料19は堅牢性材料であり、第2の材料18は熱伝達であり、足場4は取り外された状態となっている実施形態を示す。足場4を取り外すプロセスは、機械的、化学的、又は制御雰囲気中での気化若しくは流去によるものでもよい。本例では、マルチマテリアルデバイス130は、マルチマテリアルデバイス130の内側にある堅牢性材料19が腐食性の液体、蒸気又はガスにさらされるパイプ型製品として、特に有用である。例えば、海水は、マルチマテリアルデバイス70の内部を通って流れることができ、第1の材料19は、海水の化学的作用に対してより耐性があり、第2の材料18は、マルチマテリアルデバイス70の外側を海水に接触させる流体からの熱伝達を向上させる。
【0048】
次に図15を参照すると、本例ではスプレーによる金属材料の堆積を含む、マルチマテリアルデバイスを作製するための流れ図又は典型的な積層造形プロセス150が示されている。最初に、足場が準備される(工程152)。この工程は、3D印刷又は任意の適切な方法での製造を含み、支持体は、典型的に、最終製品の強度に大きく寄与することはないが製造が容易である材料から構成される。更に、足場材料は、化学的除去又は機械加工等による除去製造方法で最終製品から容易に除去できるように、選択することができる。
【0049】
工程154は、足場上に第1の材料を堆積させることを含む。堆積は、任意の適切な積層造形技術により行うことができるが、好ましい方法は、スプレー技術であり、最も好ましくは、コールドスプレーによるものである。
【0050】
工程156では、第1の材料の所望の厚さが得られたことを確認する。所望の厚さが得られていない場合、工程154で第1の材料のさらなる堆積が実行される。厚さが十分である場合、任意の工程158を実行することができ、ここで、第1の材料は、除去製造方法、本例では機械加工に供される。工程158は、第1の材料が特定の場所で異なる厚さを有する必要がある場合、又は特定の表面仕上げが必要である場合に、実行される。機械加工に続いて、やはり任意に、マルチマテリアルデバイスが工程160において洗浄される。
【0051】
この時点で、デバイスは、工程162において第2の材料の堆積に供される。この場合も、堆積は、任意の適切な積層造形技術により行うことができるが、好ましい方法は、スプレー技術であり、最も好ましくは、コールドスプレーによるものである。
【0052】
第1の材料の場合と同様に、工程164において、第2の材料の所望の厚さが得られたことを確認する。所望の厚さが得られていない場合、任意に、工程158で第2の材料を更に機械加工してから、任意に、工程160で洗浄し、次に、工程162で第2の材料を更に堆積させることができる。
【0053】
厚さが十分である場合、本例では、足場は工程166で除去され、デバイスは工程168で熱処理に供される。
【0054】
この段階では、すべてのさらなる工程は任意であるが、本例では、工程170でさらなる材料が堆積される。このさらなる材料は、第1又は第2の材料の1つであってよく、又は全く異なる材料であってもよい。工程172で、さらなる材料は、除去製造法、本例では機械加工に供され、工程174で洗浄される。工程176では、第1の材料の所望の厚さが得られたことを確認し、所望の厚さが得られていない場合、プロセスは工程170に戻る。十分な厚さがあれば、マルチマテリアルデバイスは完成している。
【0055】
本明細書では、第1及び第2、左及び右、上及び下等の形容詞は、実際のそのような関係又は順序を必ずしも要求したり暗示したりすることなく、ある要素又は動作を別の要素又は動作から区別するためにのみ使用されることがある。文脈が許容する場合、整数又は構成要素若しくは工程(又は同様のもの)への言及は、その整数、構成要素、又は工程の1つだけに限定されると解釈すべきではなく、むしろその整数、構成要素、又は工程等の1つ又は複数であることがある。
【0056】
本発明の各種実施形態についての上記の記載は、関連技術の当業者に説明する目的で提供されている。この記載は、網羅的であること、又は本発明を単一の開示された実施形態に限定することを意図するものではない。前述のように、本発明に対する多数の代替物及び改変例は、上記の教示内容の当業者には明らかであろう。したがって、いくつかの代替実施形態を具体的に論じてきたが、他の実施形態は、明らかであるか、又は当業者によって比較的容易に開発されるであろう。本発明は、本明細書で論じられた本発明のすべての代替、改変、及び変形、並びに上記の発明の精神及び範囲内にある他の実施形態を包含することを意図している。
【0057】
本明細書では、「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」という用語、又は同様の用語は、非排他的な包含を意味することを意図しており、項目のリストを含む方法、システム、又は装置は、これらの項目のみを含むのではなく、リストに列挙されていない他の項目を含むこともできる。
【符号の説明】
【0058】
1 足場
2 リブ
3 足場
4 足場
5 凹部
6 第1の材料
7 第2の材料
8 第2の材料
9 溝
10 レンズ
11 プリント回路基板(PCB)
12 LEDパッケージ
13 第2の材料
14 マルチマテリアルデバイス
15 隙間
16 隙間
17 隙間
18 第2の材料
19 第1の材料
40 第1の材料
60 マルチマテリアルデバイス
62 マルチマテリアルデバイス
70 マルチマテリアルデバイス
130 マルチマテリアルデバイス
150 積層造形プロセス
152 工程
154 工程
156 工程
158 工程
160 工程
162 工程
164 工程
166 工程
168 工程
170 工程
172 工程
174 工程
176 工程
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2021-07-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱伝達のためのマルチマテリアルデバイスを製造する方法であって、
a) キネティックスプレー技術により、第1の材料を足場に堆積させる工程と、
b) キネティックスプレー技術により、第2の材料を前記第1の材料の少なくとも一部分に堆積させる工程と、を含み、
前記第1又は第2の材料の一方は、第1の熱伝導率、第1の耐薬品性及び第1の耐侵食性を有する熱伝達材料であり、他方は、第2の熱伝導率、第2の耐薬品性及び第2の耐侵食性を有する堅牢性材料であり、前記第2の熱伝導率は、前記第1の熱伝導率よりも低く、前記第2の耐薬品性又は第2の耐侵食性のうち少なくとも一方は、それぞれの第1の耐薬品性又は第1の耐侵食性よりも高い、方法。
【請求項2】
前記の又は各キネティックスプレー技術が、コールドスプレー又はCGDS(コールドガスダイナミックスプレー法)、HVOF(高速酸素燃料)溶射、プラズマスプレー、指向性エネルギー堆積、ワイヤーアーク積層造形、及びプラズマ強化蒸気堆積から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の材料が、コールドスプレー又はCGDS(コールドガスダイナミックスプレー法)によって、前記足場に堆積され、粒子状の前記第1の材料が、超音速ガスジェットで加速され、前記足場に向けられる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の材料が、コールドスプレー又はCGDS(コールドガスダイナミックスプレー法)によって、前記第1の材料の少なくとも一部分に堆積され、粒子状の前記第2の材料が、超音速ガスジェットで加速され、前記第1の材料の少なくとも一部分に向けられる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記足場が、製造される前記マルチマテリアルデバイスの少なくとも内側表面の意図した形状を反映する形状及び構成を有する支持部材である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の材料を、堆積後に部分的に除去して、所望のサイズ、形状、輪郭、及び/又は表面仕上げを形成する、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の材料が、所定の厚さ、好ましくは10μmから25mmまで堆積される、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記熱伝達材料が、実質的に金属であり、好ましくは、以下の金属:銅、アルミニウム、銀及び/又は金のうちの1種又は複数を実質的に含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の材料を、堆積後に部分的に除去して、所望のサイズ、形状、輪郭、及び/又は表面仕上げを形成する、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の材料が、所定の厚さ、好ましくは10μmから25mmまで堆積される、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記堅牢性材料は実質的に金属であり、好ましくは、以下の金属:チタン、チタン合金、ステンレス鋼、ニッケル、ニッケル合金、インバー(ニッケル-鉄合金)、ニオブ、ニオブ合金、タンタル、タンタル合金、金属基複合材(MMC)、及び/又は異種材料のうちの1種又は複数を実質的に含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1及び/又は第2の材料を堆積する工程と、任意に、実行される場合、前記第1及び/又は第2の材料の部分的除去の工程が、以下の事項:寸法、第1及び/又は第2の材料の層の構成、熱的特性及び/又は質量、を含むが限定されない、前記マルチマテリアルデバイスの要件を満たすために、必要に応じて繰り返される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1及び/又は第2の材料の堆積の工程の後、前記マルチマテリアルデバイスが、熱処理に供され得る、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記足場が、少なくとも前記第1の材料の堆積後に、少なくとも部分的に除去され、好ましくは、限定されないが、溶融、機械加工及び/又は化学的エッチング/除去を含む除去製造方法によって、前記足場が除去される、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
熱伝達のために最適化されたマルチマテリアルデバイスであって、
a) キネティックスプレー技術によって、足場に堆積された第1の材料と、
b) キネティックスプレー技術によって、前記第1の材料の少なくとも一部分に堆積された第2の材料と、
を含み、
前記第1又は第2の材料の一方は、第1の熱伝導率、第1の耐薬品性及び第1の耐侵食性を有する熱伝達材料であり、他方は、第2の熱伝導率、第2の耐薬品性及び第2の耐侵食性を有する堅牢性材料であり、前記第2の熱伝導率は、前記第1の熱伝導率よりも低く、前記第2の耐薬品性又は第2の耐侵食性のうち少なくとも一方は、それぞれの第1の耐薬品性又は第1の耐侵食性よりも高い、マルチマテリアルデバイス。
【請求項16】
前記足場が、前記マルチマテリアルデバイスの少なくとも内側表面の形状を反映する形状及び構成を有する、請求項15に記載のマルチマテリアルデバイス。
【請求項17】
前記足場を含む、請求項15又は16に記載のマルチマテリアルデバイス。
【請求項18】
請求項15から17のいずれか一項に記載のマルチマテリアルデバイスを備える熱交換器。
【請求項19】
請求項18に記載の熱交換器を備えるLED。
【国際調査報告】