(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-14
(54)【発明の名称】インテリジェントなシンガード
(51)【国際特許分類】
A63B 71/12 20060101AFI20220707BHJP
A63B 69/00 20060101ALI20220707BHJP
A63B 71/00 20060101ALI20220707BHJP
【FI】
A63B71/12 C
A63B69/00 Z
A63B71/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021567977
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(85)【翻訳文提出日】2021-12-22
(86)【国際出願番号】 EP2020063403
(87)【国際公開番号】W WO2020229574
(87)【国際公開日】2020-11-19
(32)【優先日】2019-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521495208
【氏名又は名称】ブイビーケーエーエム
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】カマラ,バカリ
(57)【要約】
本発明の実施形態は、インテリジェントなシンガード(10)であって、シンガードの本体内に統合されたマイクロプロセッサ(11)、データセンサ(12、13)、メモリ(14)、少なくとも1つの無線通信インターフェイス(15)及び電源(17)の電子コンポーネントを含み、無線通信インターフェイスは、スポーツセッションに関してセンサによってキャプチャされたデータの少なくとも一部の送信を可能にする、インテリジェントなシンガード(10)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インテリジェントなシンガード(10)であって、前記シンガードの本体内に統合されたマイクロプロセッサ(11)、データセンサ(12、13)、メモリ(14)、少なくとも1つの無線通信インターフェイス(15)及び電源(17)の電子コンポーネントを含み、前記無線通信インターフェイスは、スポーツセッションに関連して前記センサによってキャプチャされたデータの少なくとも一部の送信を可能にする、インテリジェントなシンガード(10)。
【請求項2】
前記シンガードの上部縁部上に配設された発光ダイオードで構成されたヒューマン-マシンインターフェイス(16)を更に含む、請求項1に記載のシンガード。
【請求項3】
前記電源を充電するための接続ポート(18)を更に含み、前記ポートは、前記シンガードの底部に配設され、及び下向きに配置される、請求項1又は2に記載のシンガード。
【請求項4】
前記電源(17)は、矩形形状のものであり、前記接続ポート(18)と前記マイクロプロセッサ(11)との間において中央に配置される、請求項3に記載のシンガード。
【請求項5】
前記センサは、加速度計、ジャイロメータ及び磁力計タイプのモーションセンサ(12)と、全地球測位システムタイプの位置センサ(13)とを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のシンガード。
【請求項6】
少なくともいくつかの電子コンポーネントは、前記シンガードの湾曲した形状に合致するように可撓性印刷回路上に配置される、請求項1~4のいずれか一項に記載のシンガード。
【請求項7】
少なくともいくつかの電子コンポーネントは、前記シンガードの湾曲した形状に合致するように少なくとも2つの印刷回路(19-1、19-2、19-3)上に配置される、請求項1~4のいずれか一項に記載のシンガード。
【請求項8】
異なる通信プロトコルによる少なくとも2つの無線通信インターフェイスを含み、1つのインターフェイスは、前記セッション中にリアルタイムでの何らかのデータの転送のために使用され、他のインターフェイスは、前記セッション後に他のデータの転送のために使用される、請求項1~6のいずれか一項に記載のシンガード。
【請求項9】
スポーツセッションのデータをキャプチャ及び送信する方法であって、プレーヤーにより、請求項1~8のいずれか一項に記載のシンガードをスポーツセッション中に着用するステップと、前記スポーツセッションに関するデータを収集するステップと、前記キャプチャされたデータの少なくとも一部をデータ処理及び表示アプリケーションに送信するステップとを含む方法。
【請求項10】
スポーツセッションからのデータを受信及び処理する方法であって、データ処理及び表示アプリケーションにより、請求項9に記載のデータをキャプチャ及び送信する方法によって送信される、スポーツセッションに関する前記キャプチャされたデータの少なくとも一部を受信するステップと、前記受信されたデータを処理するステップとを含む方法。
【請求項11】
前記データを分析のために少なくとも2つの期間に分割するステップを更に含む、請求項10に記載の受信及び処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、データを計測及び送信するためのいわゆる「インテリジェントな」シンガードに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] スポーツの世界では、プロの世界(非常に経済的に恵まれている)及びアマチュアの世界の両方において、試合の事後分析は、チームのパフォーマンスを最終的に改善することになる主観的な感覚の定量化を可能にする。
【0003】
[0003] 一部のプレーヤーは、大規模なインフラストラクチャ又は追加的なプレーヤー機器を必要とする複雑な分析装置を提供しており、これらは、多くの場合、非常に高価であり、これは、これらの装置が非常に大規模なクラブによってのみ使用されることを意味する。これらの装置は、スマートウォッチ、(腰における又は胸の周りの)ベルト、スマートフォンを担持するアームバンドなどを含む。しかし、これらのプレーヤーによって着用される分析装置は、不快感をもたらし、これによりその使用及び採用が妨げられ、及びこれらの装置の大部分は、公式の試合中に許可されていない。
【0004】
[0004] 例えばサッカー、野球、格闘技、ホッケー、クロス(cross)、ラグビーなどのいくつかのタイプのスポーツでは(及びプレーヤーの連盟、レベル、年齢などに応じて)、それぞれのプレーヤーは、シンガードを着用することができるか又は着用しなければならない。シンガードは、試合及び/又はトレーニングに関連して多くの場合に必須である下肢のための保護具であり、現在では、一般にガラス繊維、(炭素タイプの)複合材料プラスチック又はポリウレタンから製造されている。
【0005】
[0005] 場合により必須であるその着用に加えて、これは、理想的には、着用者のパフォーマンスを分析するために配置され、なぜなら、それは、セッション(試合又はトレーニング)中に実行されるジェスチャ、即ち(球技の場合の)ボールの制御、(格闘技の場合の)被った打撃などにリンクされるためである。計測能力を有するシンガードを装備することにより、従ってプレーヤーごとに分析装置を提供することが可能になる。
【0006】
[0006] 国際公開第20170178880号は、様々なデータ、具体的には移動距離、平均速度、パワー及びストライドなどの収集を可能にする電子チップが提供されたシンガードを記述している。チップは、シンガードの内側上部部分内に配置されたカプセルとして成形され、且つ硬質部分とシンガードの保護発泡体との間の小さい丈夫な包入物によって保護され、且つデータ処理及び表示アプリケーションに接続される。
【0007】
[0007] しかし、チップは、包入物から除去される可能性があり、喪失又は損傷のリスクを伴う。加えて、チップの小さいサイズは、電池寿命、データのキャプチャ及び分析並びに処理装置へのそのデータの転送の能力を可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
[0008] 従って、これらの不便を達成することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[0009] 従って、本発明の実施形態は、インテリジェントなシンガードであって、シンガードの本体内に統合されたマイクロプロセッサ、データセンサ、メモリ、少なくとも1つの無線通信インターフェイス及び電源の電子コンポーネントを含み、無線通信インターフェイスは、スポーツセッションに関連してセンサによってキャプチャされたデータの少なくとも一部の送信を可能にする、インテリジェントなシンガードに関する。
【0010】
[0010] 一実施形態によれば、シンガードは、シンガードの上部縁部上に配置された発光ダイオードで構成されたヒューマン-マシンインターフェイスを更に含む。
【0011】
[0011] 一実施形態によれば、シンガードは、電源を充電するための接続ポートを更に含み、ポートは、シンガードの底部に配設され、及び下向きに配置される。
【0012】
[0012] 一実施形態によれば、電源は、矩形形状のものであり、接続ポートとマイクロプロセッサとの間において中央に配置される。
【0013】
[0013] 一実施形態によれば、センサは、加速度計、ジャイロメータ及び磁力計タイプのモーションセンサと、全地球測位システムタイプの位置センサとを含む。
【0014】
[0014] 一実施形態によれば、少なくともいくつかの電子コンポーネントは、シンガードの湾曲した形状に合致するように可撓性印刷回路上に配置される。
【0015】
[0015] 一実施形態によれば、少なくともいくつかの電子コンポーネントは、シンガードの湾曲した形状に合致するように少なくとも2つの印刷回路上に配置される。
【0016】
[0016] 一実施形態によれば、シンガードは、異なる通信プロトコルによる少なくとも2つの無線通信インターフェイスを含み、1つのインターフェイスは、セッション中にリアルタイムでの何らかのデータの転送のために使用され、他のインターフェイスは、セッション後に他のデータの転送のために使用される。
【0017】
[0017] 本発明の実施形態は、スポーツセッションのデータをキャプチャ及び送信する方法であって、プレーヤーにより、一実施形態によるシンガードをスポーツセッション中に着用するステップと、スポーツセッションに関するデータを収集するステップと、キャプチャされたデータの少なくとも一部をデータ処理及び表示アプリケーションに送信するステップとを含む方法に更に関する。
【0018】
[0018] 本発明の実施形態は、スポーツセッションからのデータを受信及び処理する方法であって、データ処理及び表示アプリケーションにより、一実施形態によるデータをキャプチャ及び送信する方法によって送信される、スポーツセッションに関するキャプチャされたデータの少なくとも一部を受信するステップと、受信されたデータを処理するステップとを含む方法に更に関する。
【0019】
[0019] 一実施形態によれば、受信及び処理する方法は、データを分析のために少なくとも2つの期間に分割するステップを更に含む。
【0020】
[0020] 本発明の実施形態について詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の説明で記述されるか又は図面に示されるコンポーネントの構造の詳細及び構成に限定されないことを理解する必要がある。本発明は、他の実施形態が可能であり、且つ様々な方法で実施及び実行することができる。更に、本明細書で使用される語句及び用語は、説明を目的としたものであり、限定として解釈されるべきではないことも理解されたい。
【0021】
[0021] 本発明の他の目的及び利点が読者に明らかとなり、これらの目的及び利点は、本発明の範囲内にあることが意図される。
【0022】
[0022] 上述の目的及び関連する目的を実現するために、図が例示を目的としたものに過ぎず、及び添付の請求項の範囲内で図示及び記述される特定の構造に対する変更形態がなされ得るという事実を参照することにより、本発明は、添付図に示される形態で実施され得る。
【0023】
[0023] 本発明に関連する様々な他の目的、特性及び利点は、参照符号が、異なる図で同じ又は類似の部分を表す以下の添付の図を読むことで理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】[0024]一実施形態によるシンガードの電子コンポーネントの概略図である。
【
図2】[0025]一実施形態によるシンガードの分解機械側面図である。
【
図3】[0026]一実施形態によるシンガードの正面図である。
【
図4】[0027]一実施形態による、スマートフォン上にインストールされたアプリケーション、具体的にはプレーヤーのプロファイルの図である。
【
図5】[0028]一実施形態による、スマートフォン上にインストールされたアプリケーション、具体的にはセッション場所の選択の図である
【
図6】[0029]一実施形態による、スマートフォン上にインストールされたアプリケーション、具体的にはセッションのデータの図である。
【
図7】[0030]一実施形態による、スマートフォン上にインストールされたアプリケーション、具体的にはセッションの期間に関するデータの図であり、セッションは、少なくとも2つの期間に分割される。
【
図8】[0031]スマートフォン上にインストールされたアプリケーションの図であり、この図は、具体的には、セッションに関するデータの少なくとも2つの期間への分割を示す。
【
図9】[0032]一実施形態による、スマートフォン上にインストールされたアプリケーションの図であり、この図は、具体的には、セッションに関するデータの少なくとも2つの期間への分割を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[0033] 分析装置は、重量を理由としてプレーヤーを妨げず、既存の製品及び製造プロセスに統合されるなどのために、既存のシンガード内に可能な限り統合されなければならず、即ち、それは、製品の外部的な拡大をもたらしてはならないことが判明した。
【0026】
[0034] このために、電子コンポーネントは、小さい空間内において且つ機械的衝撃及び温度変動にさらされる状態で最大の機能を可能にするための賢明な変更を伴ってシンガードの本体内に統合されている。
【0027】
[0035] シンガードは、他のプレーヤー又はボール、スティックなどの物体のいずれによる打撃の影響も受けやすい。加えて、それは、通常、プレーヤーのソックスの下で脚と接触し、且つプレーヤーの発汗に関連した多湿環境と、外部(冬季と夏季との間)及び体温間の温度の変動とにさらされる。現在のシンガードは、2年間という典型的な寿命を有する。
【0028】
[0036] 必須ではないが、理想的には、インテリジェントなシンガードは、充電の必要なく、セッション(以下ではトレーニング又は試合として理解される)の全体を記録することが可能であるべきである。試合の持続時間は、2時間程度であり、及びプレーヤーの着替えとセッションの終了との間に時間が存在しなければならず、従って約3時間の自律性において動作することが可能である。
【0029】
[0037]
図1は、インテリジェントなシンガードの電子コンポーネントの概略図である。
【0030】
[0038] インテリジェントなシンガード10は、マイクロプロセッサ11(CPU)、データセンサ、具体的にはモーションセンサ12(CAP)及び位置センサ13(GPS)、メモリ14(MEM)、無線通信の少なくとも1つのインターフェイス15(COM)、マン-マシンインターフェイス16(HMI)並びに電源17(BAT)を含む。加えて、電源17が、(誘導負荷とは対照的に)ワイヤによる充電タイプである場合、接続ポート18(I/O)が電源17にリンクされ、及びデータのダウンロード、機能のインストールなどを可能にするためにマイクロプロセッサ11にもリンクされ得る。
【0031】
[0039] マイクロプロセッサ11は、モーションセンサ12及び位置センサ13によるデータの取得、メモリ14内におけるその保存並びに無線通信インターフェイス15を介したその通信を可能にする。マイクロプロセッサ11は、スタートアップシーケンスアルゴリズム又は事前処理を実行することができる。マイクロプロセッサ11は、理想的には、マルチインターフェイス管理、耐久性、スタンバイ及び使用時の低パワー動作能力、必要とされる接続能力を保証するボックスの利用可能性、開発ツールのサポート及び利用可能性(例えば、新しい機能のダウンロード及びインストール)を可能にする。
【0032】
[0040] モーションセンサ12は、限定されないが、加速度計、ジャイロスコープ及び3軸磁界を含むことができる。
【0033】
[0041] 位置センサ13は、GPS(「全地球測位システム」)タイプのものである。このようなセンサの使用は、当技術分野で既知である。
【0034】
[0042] メモリ14は、少なくとも電池寿命と同等のデータストレージ容量を有する。概念のみを付与すると、限定されないが、センサの取得が100~200Hzの周波数で実施され、及びデータが4時間の期間にわたって16バイトのブロック、即ち1600~3200BPS(バイト/秒)で書き込まれる場合、これは、46MBのデータの量、即ち368Mbを付与する。従って、512Mbのメモリがターゲットとなる。マイクロプロセッサ11をメモリ14に接続するために、専用のSPI(「シリアルペリフェラルインターフェイス」)バスを使用することができる。
【0035】
[0043] スマートシンガード10がデータ分析媒体(例えば、スマートフォン又はタッチパッド)と通信するために、少なくとも1つの無線通信インターフェイス15が提供される。異なる通信規格又はプロトコル - WiFi、Bluetooth、GSMなど - に応じて、いくつかの異なる通信手段が可能である。それぞれの方法は、その利点及び欠点、具体的には電力消費量、通信距離及びインターフェイスサイズを有する。
【0036】
[0044] 一実施形態では、無線通信インターフェイス15は、WiFiモジュールであり、受け入れ可能な転送時間を有する大きいデータパケットの転送を可能にする。
【0037】
[0045] しかし、例えば、特定のデータの常時の迅速な送信を可能にする(コーチは、それぞれのプレーヤーによってカバーされる距離をリアルタイムで追跡することを望む)インターフェイスなどのいくつかのインターフェイスが提供される一方、USB又はBluetoothポートなどの別のインターフェイスは、より深い分析のために他のデータのセッション後のダウンロードを可能にする。同様に、通信インターフェイス(無線又は有線)は、第1インターフェイスとして指定され得、他のインターフェイスは、第1インターフェイスがもはや機能していない場合にのみ起動される。
【0038】
[0046] 一実施形態では、スマートシンガード10は、WiFiインターフェイス及びBluetoothインターフェイスを装備し、なぜなら、WiFi上におけるシンガードのような装置へのスマートフォンの接続は、電話機のネットワークをこのインターフェイスに切り替えることを伴い、その後、この単一のインターフェイスに対して電話の通信能力をロックするためである。従って、電話機は、外部世界とのそのデータ接続を失う。加えて、WiFiインターフェイスの絶え間ない電力供給は、高消費を伴う。従って、シンガードを途中でリロードするか又はシンガードを別のものに交換することが必要となるであろう。Bluetoothインターフェイスの使用は、永久的な接続を可能にし、及びスマートフォンがその独自のデータ接続を失うことなくスマートフォンとの間の接続を可能にする。従って、Bluetoothインターフェイスは、製品状態、構成及びWiFi接続の折々の起動の概要のために使用することができる。
【0039】
[0047] 2つの通信インターフェイスの場合、2つのインターフェイスに共通するアンテナがターゲットになる。
【0040】
[0048] マン-マシンインターフェイス16は、一実施形態では、発光ダイオード(LEDとしても知られる、「発光ダイオード」又はLED)である。好ましくは、ダイオードは、プレーヤーが下を向いた際に容易に視認し得るように、
図3に示されるように製品の上部縁部上に配置される。例えば、プレーヤーは、シンガードが常にオンであり、且つデータをピックアップしていることを確認することができ、及びコールが進行中であるときが分かる。
【0041】
[0049] ダイオードは、従って、シンガードがオンであるかどうか、その充電レベル、それがネットワークに接続されているかどうか、メモリがフルであるかどうかなどを示すことができる。
【0042】
[0050] より好ましくは、シンガードは、破壊される可能性があり、且ついずれにしてもセッション中に視認することが困難であり得る画面タイプのインターフェイスを含まず、及び誤動作の原因となり得るプレスボタンも存在しない。データ送信及び任意の他のアクションをトリガするためにシンガードをオン及びオフにするために、タップタイプのボタンを使用することができる。
【0043】
[0051] シンガードの電源をオン及びオフにするために使用される「タップ」タイプのボタンの代わりに、手順は、インテリジェントなシンガード10の位置と、スマートシンガード10でデータ記録を開始及び停止するために実行されるジェスチャとに関する状態を明らかにするためのモーションセンサ12及び位置センサ13を伴うことができる。この手順は、プレーヤーがインテリジェントなシンガード10におけるデータ記録の正しい停止及び開始を検証することを可能にするために、シンガードからプレーヤーに情報を伝達することも含む。
【0044】
[0052] 一実施形態では、スマートシンガード10が直立位置にあり、及び縁部が上向きのダイオードを含む状態で、前記位置におけるスマートシンガード10上のタップの効果は、スマートシンガード10によって検出され、及び3秒間にわたる緑色ダイオードの連続的な点灯、続いて、その間にスマートシンガード10上の2回の連続的なタップの効果がデータ記録を開始する5秒間にわたる点滅をトリガする。
【0045】
[0053] タップは、インテリジェントなシンガード10を損傷することなく、モーションセンサ12によって検出されるのに十分な力を有する、シンガードを打撃する手の運動によって実行されるアクションである。
【0046】
[0054] 2回の連続的なタップは、互いに2秒以内の時間だけ間隔をおいた2回のタップである。
【0047】
[0055] データ記録を停止するために、シンガードが直立位置にあり、及び縁部が下向きのダイオードを含む状態で、インテリジェントなシンガード10上の2回の連続的なタップの効果は、データ記録の停止を可能にする。
【0048】
[0056] データ記録中、GPS信号の喪失は、GPS信号が再度受信されるまで緑色LEDが点滅するようにする。
【0049】
[0057] 青色ダイオードの点滅は、データ記録が正しく機能していることを示す。
【0050】
[0058] 電源17(電池)は、好ましくは、充電可能であり、軽量であり、及び容積が小さい。リチウム-ポリマータイプの電池を使用し、且つ充電、充電管理、存在する場合にはLEDインターフェイスの制御、ゲージ及び電池保護の機能をグループ化した17Aの電源管理回路(GES)(PMIC又は「電源管理集積回路」)に関連付けることができる。充電式電源の場合、電池を充電するためにUSB-Cタイプのコネクタが含まれ得る。好ましくは、USBポートは、記述される実施形態では、シンガードハウジングの外側における唯一の開口部である。好ましくは、USBポートは、雨水又は汗によって満たされることを防止するために下向きに配置される。従って、これは、インターフェイスにリンクされた識別/認識の回路の実装を伴う。
【0051】
[0059] しかし、上述のように、電池サイズ、実行時間、充電時間などを考慮して、非接触充電電池を同様に使用することができる。
【0052】
[0060] 記述される電子コンポーネント、合計利用可能面積を含むシンガードの機械的制約、厚さ及び脚の曲がりを考慮しなければならない。
【0053】
[0061] 標準的なシンガードは、一般に、底部でより狭く、及び上部でより広く、長さは、プレーヤーのサイズに応じて変化し得る。
【0054】
[0062] 従って、第1の制約は、電気コンポーネントを配置するために利用可能な合計表面積である。最も高く且つ最も嵩張るコンポーネントは、通信インターフェイス15、電源17及びポート18である。電気機械統合研究は、必要とされる表面が、単一のPCB(「印刷回路基板」)平面の使用に伴って(足の曲がりに起因する)非適合表面の必要性をもたらし、即ち平面表面がすべてのコンポーネントを受け入れるには不十分であることを示している。従って、印刷回路は、シンガードの湾曲した形状に準拠する3つの部分又は3つのリンクされた印刷回路で構成された「フレックス」又は可撓性PCBであり得る。1つ又は複数の印刷回路は、最大可能表面を有し、及びダイオードがインジケータライトの孔を照明することを可能にするためにシンガードの上部部分内に配置される。
【0055】
[0063] 高さ及び容積の制約は、電源17のサイズにも影響を及ぼす。電気機械統合研究は、少なくとも現在の制約下において、シンガードの下部部分内で中央に配置された細長い矩形電池が最良の解決策であることを示している。
【0056】
[0064] 上述のように、ポート18は、雨又はプレーヤーの発汗でそれが「満たされること」を回避するようにシンガードの底部に配置される。
【0057】
[0065]
図1に示される例では、マイクロプロセッサ11、モーションセンサ12及びヒューマン-マシンインターフェイス16は、プレーヤーの脚上のその中央位置に起因して最も広い中央の印刷回路19-1上に配置される。より詳細には、マン-マシンインターフェイスは、上述のように、プレーヤーによる迅速な視認を可能にするために上部中央に配置される。同様に、無線通信インターフェイス15のアンテナ(図示されていない)も、好ましくは、通信ネットワークへのその接続を促進するために上部に配置される。
【0058】
[0066] 位置センサ13及び無線通信インターフェイス15は、より狭い1つの側部上の印刷回路19-2上に配置され、メモリ14及び電源管理モジュール17Aは、同様に狭い他の側部上の回路基板19-3上に配置される。ポート18は、他のコンポーネントから分離され、及びシンガードの底部中央に配置される。電源17は、中央印刷回路19-1上でポート18とマイクロプロセッサ11との間に配置される。
【0059】
[0067] 無線通信インターフェイス15(又は少なくとも1つの無線通信インターフェイス15の1つ)がWiFiタイプである場合、これは、中央印刷回路19-1上に配置され、なぜなら、現時点では、このインターフェイスのサイズに起因して、中央部分は、これを受け入れることが可能な唯一のものであるためである。好ましくは、マイクロプロセッサ11も、コンポーネント間のリンクの複雑さを低減するために中央に配置される。
【0060】
[0068]
図2は、シンガード10の分解機械側面図である。更なる快適さのために一般的に発泡体によって裏当てされたリアフェース20と、プレーヤー保護のためのフロントフェース21とを認識することができる。電子コンポーネントは、印刷回路19-1、19-2、19-3上の2つのフェース20、21間に配置される。電源17及びポート18も示されており、ポートは、シンガードの底部にあり、及び電源17は、ポート18と回路ボードとの間にある。
【0061】
[0069]
図3は、シンガード10の正面図である。(フラッグ、クラブの名称、写真などによって)プレーヤー及び/又はクラブの所望に従って個人に適合され得るフロントフェース21を見ることができる。上部には、ダイオード16の位置が示されており、ダイオードは、(フロントフェース21とバックフェース20との間において)上部縁部上に配置される。最後に、有線接続のためのポート18の位置が示されている。
【0062】
[0070]
図4~
図8は、関連するスマートシンガード10からデータを受信するスマートフォン上にインストールされた分析アプリケーションの例を示す。
【0063】
[0071]
図4は、プレーヤーのプロファイルを含む、スマートフォン上にインストールされたアプリケーションの図である。プレーヤーは、例えば、そのファーストネーム、その写真又はそのアバター、その身長、その性別、その体重、スポーツチームにおけるそのポジション、そのクラブの名称、関連するインテリジェントなシンガードの識別子、その年齢、そのレベル(初心者、アマチュア、プロなど)、経験年数、適用する単位系(例えば、マイル又はキロメートル)及び多くの他の要素などの様々なパラメータを入力することができる。加えて、精度を向上させるために、シンガードが設置される脚も設定可能である。プレーヤーは、ショット数のより良好なフォローアップを得るために、自らが最も頻繁にシュートする脚にシンガードを設置することを望むか、又は逆に例えば経験した衝撃の数を計測するために他方の脚にシンガードを設置することを好む場合がある。
【0064】
[0072] 加えて、同時に2つのスマートシンガード10(脚ごとに1つずつ)を使用することも妨げられない。これは、ショット/脚の数を推定し、利き脚を判定し、互いに照らしてデータをチェックする、即ち左脚に設置されたシンガードによってキャプチャされたデータと、右足に設置されたものとの間の差のマージンを見出すなどのために有用であり得る。収集分析の場合、例えば優先通過回路を判定するために、それぞれのプレーヤーの脚に装備することも必要である。
【0065】
[0073] コーチがそのすべてのプレーヤーのデータを確認することを望む場合、アプリケーションは、例えば、トレーニングのためのもの及び試合のためのもの又はそれぞれのプレーヤーのためのものなど、いくつかのシンガードと組み合わせることができる。セッションデータは、セッション(日付、時刻、場所)に応じて保存し、及び必要に応じてダウンロード又は転送することができる。
【0066】
[0074] 加えて、例えば、心拍数、血液の酸素化及び呼吸数などの他のデータを他の装置によって(又は場合によりシンガード自体によって)ピックアップし、スマートフォン又はタブレットアプリケーションに転送し、及びセッションデータの処理時に統合する/関連付けることができる。
【0067】
[0075] スマートシンガードの識別及びアプリケーションとのその関連付けは、シンガード自体若しくはそのパッケージング上のバーコード若しくはQコードをスキャンすること、数値識別を入力すること、(調節のための少なくとも1回の)ケーブルによる接続又は単純に最も近いシンガードによって実行することができる。
【0068】
[0076] 例えば、スタジアムの名称又は連絡先の詳細など、セッション(トレーニング又は試合)の場所に関するデータを入力することもできる。いくつかのスタジアムは、例えば、表面のタイプ(芝、タールなど)、その表面積及びその平坦度などの異なる技術的パラメータを有する。
【0069】
[0077]
図5は、セッション場所(スタジアム、フィールド、パーキングなど)の選択を含む、スマートフォン上にインストールされたアプリケーションの図である。一実施形態では、プレーヤーは、Google Earth(登録商標)などの衛星マップ又は写真上に自らを配置するためにその現在の位置を使用することができる。マップ又は写真上でアウトラインをトレースすることにより、セッションの場所に関する情報(そのサイズ、その位置)を定義することができる。
【0070】
[0078]
図6は、セッションデータを含む、スマートフォン上にインストールされたアプリケーションの図である。日付によって示されたセッション並びにセッションに関連する統計、具体的には移動距離、最大速度、ボールの打撃の数及びキックのパワーを認識することができる。
【0071】
[0079]
図7は、セッションの期間に関するデータを含む、スマートフォン上にインストールされたアプリケーションの図であり、セッションは、少なくとも2つの期間に分割される。現在のセッションの第1の半分に関連するデータを認識することができる。
【0072】
[0080]
図8及び
図9は、セッションに関連するデータの少なくとも2つの期間への分割を含む、スマートフォン上にインストールされたアプリケーションの図である。
【0073】
[0081]
図8は、セッションについて記録されたすべてのデータを示す。
【0074】
[0082]
図9は、少なくとも2つの期間へのセッションの分割を示し、第1の期間は、第1の半分に対応し、及び第2の期間は、第2の半分に対応する。従って、トレーニング前、休憩中及びトレーニング後の期間に対応するデータは、排除される。この分割は、2つの期間の間でプレーヤーの物理的活動を比較することを可能にする。例えば、恐らく、プレーヤーは、より疲れていたか、又はボールとのより多くの接触を有した。従って、
図7に見ることができるように、移動距離、ボールの打撃の数などは、対象の期間に固有のものである。
【0075】
[0083] 他のアプリケーション及びデータの使用が可能である。
【0076】
[0084] データの転送及び処理に関して、未加工のセッションデータは、(通常、スマートフォン若しくはタブレット上のようにモバイル型であるか又はコンピュータ上に位置する)分析アプリケーションに送信される。アプリケーションは、プログラミングインターフェイス(API又は「アプリケーションプログラミングインタフェース」)、1人又は複数のプレーヤー及びシンガードに関するデータ(例えば、そのバージョン)を含む。プログラミングインターフェイスは、未加工データを処理ソフトウェアに転送し、処理ソフトウェアは、それを分析し、及びアルゴリズムを適用する。デコーディングされたデータは、アプリケーションに戻され、アプリケーションは、表示されるセッションデータをフォーマットする。しかし、この方法は、異なって実装され得、具体的にはプロフェッショナル設定において、具体的にはセッションデータを処理するための専用のコンピュータ又はタブレットによって実装され得る。
【0077】
[0085] この詳細な説明では、添付の図を参照して本発明について説明及び図示した。しかし、本発明は、提示される実施形態に限定されない。
【0078】
[0086] 一実施形態では、シンガードは、モーション及び位置センサを含まず、一方又は他方のみである。
【0079】
[0087] 加えて、ヒューマン-マシンインターフェイス16は、必須ではない。シンガードの充電及び状態をチェックするために単純にスマートフォンアプリケーションを使用することができる。
【0080】
[0088] 当業者は、本説明及び添付の図を読むことで様々な変形形態及び実施形態を推定及び実装することができる。
【国際調査報告】