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特表2022-532384回路遮断器のためのノズル、回路遮断器、および回路遮断器のためのノズルを3D印刷する方法
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  • 特表-回路遮断器のためのノズル、回路遮断器、および回路遮断器のためのノズルを3D印刷する方法 図1
  • 特表-回路遮断器のためのノズル、回路遮断器、および回路遮断器のためのノズルを3D印刷する方法 図2A
  • 特表-回路遮断器のためのノズル、回路遮断器、および回路遮断器のためのノズルを3D印刷する方法 図2B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-14
(54)【発明の名称】回路遮断器のためのノズル、回路遮断器、および回路遮断器のためのノズルを3D印刷する方法
(51)【国際特許分類】
   H01H 33/70 20060101AFI20220707BHJP
   H01H 33/915 20060101ALI20220707BHJP
【FI】
H01H33/70 F
H01H33/915
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568134
(86)(22)【出願日】2020-05-08
(85)【翻訳文提出日】2022-01-07
(86)【国際出願番号】 EP2020062838
(87)【国際公開番号】W WO2020229338
(87)【国際公開日】2020-11-19
(31)【優先権主張番号】19174447.3
(32)【優先日】2019-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519431812
【氏名又は名称】ヒタチ・エナジー・スウィツァーランド・アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】HITACHI ENERGY SWITZERLAND AG
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガレッティ,ベルナルド
(72)【発明者】
【氏名】ヘルマン,ローレンツ
(72)【発明者】
【氏名】ゴッティ,マヌエル
(72)【発明者】
【氏名】ドワロン,チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】コスティソン,ヨーアン・カール・フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ドートル,マヘシュ
(72)【発明者】
【氏名】カラー,レト
【テーマコード(参考)】
5G001
【Fターム(参考)】
5G001AA13
5G001CC02
5G001EE09
5G001EE10
5G001GG01
5G001GG17
(57)【要約】
回路遮断器(1000)のためのノズル(100)であって、回路遮断器(1000)は、少なくとも2つの接触要素(210、220)と、ガス貯蔵槽(310)とを有する、ノズルが提供される。ノズル(100)は、3D印刷によって単一部品として製造され、少なくとも2つの接触要素(210、220)を包囲するように構成される。ノズルは、ノズル(100)の中心軸(CA)に沿って形成されたアークゾーン(330)と、ノズル(100)内に形成されたガスチャネル(320)とを含み、ガスチャネル(320)は、ガス貯蔵槽(310)とアークゾーン(330)とを流体接続するように構成される。接触要素(210、220)のうちの少なくとも1つは、可動であるように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路遮断器のためのノズル(100)であって、前記回路遮断器は、少なくとも2つの接触要素(210;220)と、ガス貯蔵槽(310)とを有し、前記ノズルは、3D印刷によって単一部品として製造され、前記回路遮断器の前記少なくとも2つの接触要素(210;220)を少なくとも部分的に包囲するように構成され、前記ノズル(100)は、
前記ノズル(100)の中心軸(CA)に沿って形成されたアークゾーン(330)と、
前記ノズル(100)内に形成され、前記ガス貯蔵槽(310)を前記アークゾーン(330)に流体接続するように構成されたガスチャネル(320)とを含み、
前記接触要素(210;220)のうちの少なくとも1つは、可動であるように構成される、ノズル(100)。
【請求項2】
前記アークゾーン(330)は、前記回路遮断器の2つ以上の前記接触要素(210;220)間にあるように構成される、請求項1に記載のノズル(100)。
【請求項3】
前記ガスチャネル(320)は、前記アークゾーン(330)と略平行な方向に形成される、請求項1または2に記載のノズル(100)。
【請求項4】
前記ノズル(100)内に形成され、前記ガスチャネル(320)を前記アークゾーン(330)に流体接続するように構成された複数の流体ダクト(140)をさらに含む、先行する請求項のいずれか1項に記載のノズル(100)。
【請求項5】
前記複数の流体ダクト(140)の各流体ダクトは、一端で前記ガスチャネル(320)に隣接し、他端で前記アークゾーン(330)に隣接する、請求項4に記載のノズル(100)。
【請求項6】
前記複数の流体ダクト(140)の各流体ダクトは、前記ノズル(100)の前記中心軸(CA)に対して略垂直な方向に、または放射軸(RA)に対して傾斜した方向に形成され、前記放射軸(RA)は、前記ノズル(100)の前記中心軸(CA)に対して垂直である、請求項4または5に記載のノズル(100)。
【請求項7】
前記複数の流体ダクト(140)の各流体ダクトは、放射軸(RA)を中心として回転非対称であり、前記放射軸(RA)は、前記ノズル(100)の前記中心軸(CA)に対して垂直である、請求項4~6のいずれか1項に記載のノズル(100)。
【請求項8】
前記複数の流体ダクト(140)は、前記ノズル(100)の周方向(CD)に分散され、および/または、前記複数の流体ダクト(140)は、前記ノズル(100)の前記中心軸(CA)を中心としてn回回転対称性を有して空間的に配置される、請求項4~7のいずれか1項に記載のノズル(100)。
【請求項9】
前記複数の流体ダクト(140)は、前記ガスチャネル(320)の長さ全体または前記ガスチャネル(320)の長さの一部にわたって延びる、請求項4~8のいずれか1項に記載のノズル(100)。
【請求項10】
リーダー(400)の伝搬を、少なくとも前記ノズル(100)の第1の表面(130)に沿って、前記回路遮断器の第1の接触要素(210)から前記回路遮断器の第2の接触要素(220)へ方向付けるように構成された、連続するノズル材料をさらに含み、前記リーダー(400)は高伝導性プラズマである、先行する請求項のいずれか1項に記載のノズル(100)。
【請求項11】
前記第1の表面(130)は、前記アークゾーン(330)に連続的に当接し、および/または、前記第1の表面(130)は、前記ノズル(100)の喉部の表面である、請求項10に記載のノズル(100)。
【請求項12】
前記第1の表面(130)は、前記ノズル(100)にわたって延びる、請求項10または11に記載のノズル(100)。
【請求項13】
前記ノズル(100)は、たとえば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(フッ素化エチレンプロピレン)、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)、TFM(改質PTFE)、MOS2(二硫化モリブデン)、BN(窒化ホウ素)、それらの組合せ、または、これらの材料のうちの1つと別の1つとを有する任意の充填物を含む、材料組成でできている、先行する請求項のいずれか1項に記載のノズル(100)。
【請求項14】
先行する請求項のいずれか1項に記載のノズル(100)を含む、回路遮断器(1000)。
【請求項15】
回路遮断器のためのノズル(100)を3D印刷する方法であって、前記回路遮断器は、少なくとも2つの接触要素(210;220)と、ガス貯蔵槽(310)とを有し、前記ノズルは、単一部品として製造され、前記回路遮断器の前記少なくとも2つの接触要素(210;220)を少なくとも部分的に包囲するように構成され、前記ノズル(100)は、
前記ノズル(100)の中心軸(CA)に沿って形成されたアークゾーン(330)と、
前記ノズル(100)内に形成され、前記ガス貯蔵槽(310)を前記アークゾーン(330)に流体接続するように構成されたガスチャネル(320)とを含み、
前記接触要素(210;220)のうちの少なくとも1つは、可動であるように構成される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の局面は、回路遮断器のためのノズル、特に、3D印刷によって単一部品として製造される回路遮断器のためのノズルに関する。さらなる局面は、ノズルを含む回路遮断器に関する。さらなる局面は、回路遮断器のためのノズルを3D印刷する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
技術背景
回路遮断器は公知である。回路遮断器は、回路遮断器の中心軸に沿って互いに対して動き得る2つの接触要素を有する場合がある。回路遮断器が開かれると、すなわち、2つの接触要素が互いから切り離されると、アークが生じる場合がある。2つの接触要素間には、回路遮断器が開かれるかまたは切替えられるとアークが生成されるアークゾーンが存在する場合がある。アークは、消滅ガスを使用して消滅され得る。
【0003】
図1は、回路遮断器の一部の断面図である。この回路遮断器は、駆動装置によって回路遮断器の中心軸CAに沿って互いに対して可動である2つの対向する接触要素210、220を有する。接触要素210は金属接触チューリップであり、接触要素220は金属接触ピンである。2つの接触要素210、220の間にはアーク区域330が提供され、そこでは、たとえば、回路遮断器が開かれ、2つの接触要素が互いから切り離されると、アークが形成される。また、図1に示す回路遮断器は、接触要素210を少なくとも部分的に囲む円柱状の補助ノズル100bを有する。補助ノズルの内側被覆は、アーク区域330に面する。さらに、図示された回路遮断器は、補助ノズル100bを少なくとも部分的に囲む主ノズル100aを有する。補助ノズル100bと主ノズル100aとの間にはチャネル320が形成され、それはアーク区域330を、ガスが高圧を有して一時的に貯蔵される上流貯蔵槽であるガス貯蔵槽310に接続する。ガス貯蔵槽310は、補助ノズル100bの周方向外側に配置される。そのような回路遮断器の切替動作中に電流が中断されるよう意図されている電流のゼロ交差の後で、アーク再点弧が、ブレーカ端子間の過渡回復電圧の上昇に起因して起こる場合がある。これらの再点弧は、望ましくない態様で、補助ノズル100bと主ノズル100aとの間のチャネル320を少なくとも部分的に通り抜ける場合がある。そのようなアークを、図1の参照番号400によって示す。それは、接触要素220から、主ノズル100aの内側被覆に沿って、チャネル320の側壁を形成する主ノズル100aの端領域へ延在し、次に、図1のチャネル領域においてその上部境界壁で継続し、最後に接触要素210の方向に偏向される。
【0004】
DE 20 2017 103 766 U1は、接触要素のうちの1つを少なくとも部分的に囲む補助ノズルと、補助ノズルを少なくとも部分的に囲む主ノズルと、補助ノズルと主ノズルとの間のチャネルとを記載している。回路遮断器が開かれて接触要素が切り離される間、絶縁ガスの絶縁破壊が、プラグ先端などの接触要素の周りの領域で始まる場合がある。絶縁ガスの絶縁破壊は、高伝導性プラズマチャネルまたはリーダーの形成をもたらす場合がある。リーダーは、ノズル表面といった近くの壁にくっつく傾向を有する場合がある。リーダーは、回復電圧によって生成された電界の駆動下で、チューリップといった他の接触要素に向かって進んでもよい。リーダーがいったん、主ノズルと補助ノズルとの間の間隙またはガスチャネルの近くに来ると、リーダーは、間隙またはガスチャネルを乗り越えてチューリップに到達するか、または、ノズルの表面にくっつき続け、間隙に入り、ガスチャネルの表面に沿って進む場合がある。リーダーは、それが他の接触要素またはチューリップと同じ電位を有する金属部品上で放出されるまで進む場合がある。
【0005】
リーダーが間隙を越えるのではなく間隙に入る後者の状況が遮断動作中に起こると、フラッシュオーバートレースが生じるかもしれない。フラッシュオーバートレースは、ノズル表面上に生じるかもしれない。ノズル本体を通る穿刺または孔も生じるかもしれない。
【0006】
検定試験で遮断シーケンスを行なう間、最小アーク時間の確認時に遮断器が電流を中断できないことが予想される。IEC規格は、そのような遮断動作の失敗がフラッシュオーバートレースをもたらしてはならないと規定する。遮断器の検査中にフラッシュオーバートレースが明らかになった場合、遮断器がIECシーケンスをクリアしたとしても、検定試験は失敗したと考えられるかもしれない。
【0007】
このため、補助ノズルと主ノズルとを切り離すガスチャネルにおけるフラッシュオーバーは、回避されるべきである。すなわち、補助ノズルと主ノズルとの間のガスチャネルまたは間隙の表面に沿ったリーダーの伝搬は、回避されるべきである。
【0008】
DE 20 2017 103 766 U1は、プラズマチャネルまたはリーダーを、リーダーが主ノズルと補助ノズルとの間のガスチャネルまたは間隙に入らないように、主ノズルおよび補助ノズルの内側被覆に沿って一方の接触要素から他方の接触要素へ誘導するための構成を記載している。DE 20 2017 103 766 U1は、補助ノズルの内側ケーシングまたは内側被覆または内面と、主ノズルの内側ケーシングとが、中断なく、またはほぼ中断なく、ノズルの中心軸と平行な方向において互いに隣接するように、補助ノズルまたは主ノズルのうちの一方が、中心軸と平行な方向においてチャネルを越える延在区分を有する構成を記載している。「ほぼ中断なく」とは、補助ノズルと主ノズルとの間の狭い間隙、たとえば1mm未満の間隙が形成され、そのため、一方の接触要素から他方の接触要素へ進むリーダーが当該間隙を越えるものの、この間隙を通ってチャネル内に伝搬しないようになっている構成を含んでいてもよい。延在領域における開口部または流体ダクトが、アーク領域をガス貯蔵槽に接続し、消滅ガスなどのガスがそれらの間を流れることを可能にする。
【0009】
DE 20 2017 103 766 U1は、補助ノズルおよび主ノズルが互いに独立して製造されると記載している。補助ノズルまたは主ノズル上の開口部または流体ダクトは、製造中、開口部が延在区分に容易に機械加工されるように選択される。次に、主ノズルと補助ノズルは組立てられる。
【0010】
主ノズルおよび補助ノズルの製造、ならびにそれらの組立ては、補助ノズルと主ノズルとの間の生産公差および/または余裕を必要とする。補助ノズルと主ノズルとの間の公差および/または余裕は、形成されたアークが間隙を通ってチャネル内に伝搬することを防止する役割を果たす。公差および/または余裕は、補助ノズルと主ノズルとの間のチャネル内へのアーク伝搬の防止を損なうほど大きいものであってはならない。補助ノズルと主ノズルとの間の公差および/または余裕はまた、回路遮断器を正しく組立てる役割を果たす。余裕は、補助ノズルと主ノズルとの組立て中に困難を引き起こすほど小さいものであってはならない。
【0011】
さらに、補助ノズルと主ノズルとの機械的結合の複雑化も存在する。補助ノズルと主ノズルとのねじ接続は、空気を閉じ込め、誘電回復を弱体化させるであろう。
【0012】
加えて、アークゾーンをガスチャネルに接続する補助ノズルまたは主ノズル上の延在区分上の開口部または流体ダクトは、関連する機械加工および/または製造プロセスを考慮して選択される。このため、仕上げおよび/または材料考慮事項といった、開口部の設計および/または他の処理が、いくつかの要件または制限を課す場合がある。すなわち、製造および/または機械加工考慮事項は、ガス貯蔵槽とアークゾーンとの間のガス流といったノズルまたは回路遮断器の性能に関して、開口部が完全に最適化されないかもしれないことを意味し得る。
【0013】
このため、補助ノズルと主ノズルとの間のガスチャネル内へのリーダー伝搬の防止を維持しつつ、ノズルの設計および/または生産方法を向上させる必要、ならびに、ノズルの機械的安定性を向上させる必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
発明の概要
上述に鑑みて、請求項1に記載の回路遮断器のためのノズル、請求項14に記載の回路遮断器、および、請求項15に記載の回路遮断器のためのノズルを3D印刷する方法が提供される。
【0015】
ある局面によれば、回路遮断器のためのノズルであって、回路遮断器は、少なくとも2つの接触要素と、ガス貯蔵槽とを有し、ノズルは、3D印刷によって単一部品として製造され、回路遮断器の少なくとも2つの接触要素を少なくとも部分的に包囲するように構成され、ノズルは、ノズルの中心軸に沿って形成されたアークゾーンと、ノズル内に形成され、ガス貯蔵槽をアークゾーンに流体接続するように構成されたガスチャネルとを含み、接触要素のうちの少なくとも1つは、可動であるように構成される、ノズルが提供される。
【0016】
利点は、2つの別々のノズルを有することに関連した製造公差および機械的結合の問題が排除され得るということである。3D印刷製造で得られた単一部品で作られたノズルが、補助ノズルと主ノズル、または補助ノズルと絶縁ノズルといった2つのノズル部品の組合せを置き換え得る。別の利点は、チャネルまたはガスチャネルにおけるフラッシュオーバー、もしくは、チャネルまたはガスチャネル内へのリーダーの伝搬が、補助ノズルと主ノズル、または補助ノズルと絶縁ノズルといった2つのノズル部品の組合せと同じくらい効果的に回避または防止され、あるいは、当該組合せよりも良好に回避または防止され得るということであり得る。
【0017】
実施形態によれば、アークゾーンは、回路遮断器の2つ以上の接触要素間にあるように構成される。具体的には、ノズルが回路遮断器に搭載されると、アークゾーンは、回路遮断器の2つ以上の接触要素間にあるように構成され得る。
【0018】
実施形態によれば、ガスチャネルは、アークゾーンと略平行な方向に形成される。
実施形態によれば、ノズルは、ノズル内に形成され、ガスチャネルをアークゾーンに流体接続するように構成された複数の流体ダクトをさらに含む。
【0019】
利点は、消滅ガスなどのガスの流れを最適化するように、または、他の回路遮断器性能考慮事項のために最適化するように、流体ダクトまたは開口部が3D印刷ツールを用いて設計または選択され得るということであり得る。
【0020】
たとえば、利点は、ガスチャネルとアークゾーンとの間の向上したガス流といったノズルの性能を最適化するように、ノズル上の流体ダクトまたは開口部が3D印刷ツールを用いて設計または選択され得るということである。
【0021】
加えて、3D印刷は、ガスチャネルおよび/または流体ダクトの設計および/または製造における自由の向上を提供し得る。
【0022】
実施形態によれば、複数の流体ダクトの各流体ダクトは、一端でガスチャネルに隣接し、他端でアークゾーンに隣接する。
【0023】
実施形態によれば、複数の流体ダクトの各流体ダクトは、ノズルの中心軸に対して略垂直な方向に、または放射軸に対して傾斜した方向に形成され、放射軸は、ノズルの中心軸に対して垂直である。
【0024】
実施形態によれば、複数の流体ダクトの各流体ダクトは、放射軸を中心として回転非対称であり、放射軸は、ノズルの中心軸に対して垂直である。
【0025】
実施形態によれば、複数の流体ダクトは、ノズルの周方向に分散され、および/または、複数の流体ダクトは、ノズルの中心軸を中心としてn回回転対称性を有して空間的に配置される。
【0026】
実施形態によれば、複数の流体ダクトは、ガスチャネルの長さ全体またはガスチャネルの長さの一部にわたって延びる。
【0027】
実施形態によれば、ノズルは、リーダーの伝搬を、少なくともノズルの第1の表面に沿って、回路遮断器の第1の接触要素から回路遮断器の第2の接触要素へ方向付けるように構成された、連続するノズル材料をさらに含み、リーダーは高伝導性プラズマである。
【0028】
利点は、チャネルまたはガスチャネルにおけるフラッシュオーバー、もしくは、チャネルまたはガスチャネル内へのリーダーの伝搬が回避または防止され得るということであり得る。
【0029】
実施形態によれば、第1の表面は、アークゾーンに連続的に当接し、および/または、第1の表面は、ノズルの喉部の表面である。
【0030】
実施形態によれば、第1の表面は、ノズルにわたって延びる。
実施形態によれば、ノズルは、たとえば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(フッ素化エチレンプロピレン)、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)、TFM(改質PTFE)、MOS2(二硫化モリブデン)、BN(窒化ホウ素)、それらの組合せ、または、これらの材料のうちの1つと別の1つとを有する任意の充填物を含む、材料組成でできている。
【0031】
別の局面によれば、ノズルを有する回路遮断器が提供される。
別の局面は、回路遮断器のためのノズルを3D印刷する方法であって、回路遮断器は、少なくとも2つの接触要素と、ガス貯蔵槽とを有し、ノズルは単一部品として製造され、回路遮断器の少なくとも2つの接触要素を少なくとも部分的に包囲するように構成され、ノズルは、ノズルの中心軸に沿って形成されたアークゾーンと、ノズル内に形成され、ガス貯蔵槽をアークゾーンに流体接続するように構成されたガスチャネルとを含み、接触要素のうちの少なくとも1つは、可動であるように構成される、方法に向けられる。
【0032】
ここに説明される実施形態と組合され得るさらなる利点、特徴、局面、および詳細は、従属請求項、説明、および図面から明らかである。
【0033】
図面を参照して、詳細を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】回路遮断器の一部の断面図である。
図2A】ここに説明される実施形態に従った、ある断面での回路遮断器のためのノズルの断面図である。
図2B】ここに説明される実施形態に従った、異なる断面での回路遮断器のためのノズルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図面および実施形態の詳細な説明
さまざまな実施形態が以下に詳細に言及され、それらの1つ以上の例が各図に示される。各例は説明として提供され、限定として意図されてはいない。たとえば、一実施形態の一部として例示または説明される特徴は、任意の他の実施形態に対して、または任意の他の実施形態とともに使用されて、さらに別の実施形態を生み出すことができる。本開示がそのような変更および変形を含むことが意図される。
【0036】
図面の以下の説明において、同じ参照番号は、同じまたは同様の構成要素を指す。一般に、個々の実施形態に関する違いのみが説明される。別段の定めがない限り、一実施形態における部分または局面の説明は、別の実施形態における対応する部分または局面に同様にあてはまる。
【0037】
図面で使用される参照番号は、例示のためのものに過ぎない。ここに説明される局面は、どの特定の実施形態にも限定されない。代わりに、別段の定めがない限り、ここに説明されるどの局面も、ここに説明される任意の他の局面または実施形態と組合され得る。
【0038】
ここに説明される局面または実施形態によれば、ノズル100におけるチャネルまたはガスチャネル320でのフラッシュオーバートレースの問題が回避され得る。フラッシュオーバートレースの問題は、遮断動作が成功しなかった場合に起こり得る。遮断動作は、誘電タイプの故障を有し得る。
【0039】
図2Aおよび図2Bは、ここに説明される実施形態に従った回路遮断器1000のためのノズル100の断面図を示す。図2Aおよび図2Bは、ノズル100の中心軸CAと平行である、ノズル100の中心軸CAを中心とする2つの異なる角度での断面図である。
【0040】
図2Aおよび図2Bに示すように、ノズル100は、少なくとも2つの接触要素210、220を有する回路遮断器1000のために構成され得る。接触要素210、220の少なくとも1つは、可動であるように構成されてもよい。
【0041】
ここに説明される実施形態によれば、ノズル100は、単一部品として製造されてもよい。ノズル100は、3D印刷によって製造されてもよい。ノズル100は、回路遮断器1000の少なくとも2つの接触要素210、220を少なくとも部分的に包囲するように構成されてもよい。ノズル100の中心軸CAに沿って、アークゾーンが形成されてもよい。ノズル100内に、ガスチャネル320が形成されてもよい。ガスチャネル320は、ガス貯蔵槽310をアークゾーン330に流体接続するように構成されてもよい。
【0042】
ここに説明される実施形態によれば、ノズル100は、単一部品で作られてもよい。特に、ノズル100は、3D印刷製造で得られてもよい。単一部品のノズルは、補助ノズルおよび主ノズルといった2つ以上のノズル部品を置き換えてもよい。
【0043】
図2Aに示すように、単一部品のノズル100では、連続するノズル材料が、リーダー400の伝搬を、回路遮断器の第1の接触要素220から第2の接触要素210へ方向付けてもよい。リーダー400は、高伝導性プラズマであってもよい。連続する材料は、絶縁材料であってもよい。
【0044】
リーダー400は、連続するノズル材料の第1の表面130に沿って進んでもよい。第1の表面130は、アークゾーン330に連続的に当接していてもよい。第1の表面130は、ノズル100の喉部の表面であってもよい。第1の表面130は、ノズル100にわたって延びていてもよい。
【0045】
ノズル100の喉部は、最小断面または直径を有するノズル100の区分または部分であってもよい。ノズル100の喉部は、一定の断面または変動する断面を有していてもよい。ノズル100の喉部は、アークゾーン330を包囲するノズル100の区分または部分であってもよい。ノズル100の喉部は、ノズル100の内面であってもよい。ノズル100の喉部は、アークゾーン330に隣接するノズル100の区分または部分であってもよい。
【0046】
リーダー400は、それが接触要素210上で放出するまで進んでもよい。たとえば、接触要素210は、回路遮断器1000のために構成されたチューリップ接触子またはピン接触子であってもよい。リーダー400は、第1の接触要素220から第2の接触要素210へ、その逆に、または任意の2つの接触要素間を進んでもよい。また、接触要素220は、当該チューリップ接触子またはピン接触子のうちの他方であってもよい。
【0047】
単一部品として形成または製造されたノズル100は、向上した機械的安定性を有し得る。3D印刷で得られた単一部品のノズル100は、向上した機械的安定性を有し得る。
【0048】
図2Bは、複数の流体ダクト140または開口部140が形成されている、ノズル100の断面図を示す。複数の流体ダクト140は、ノズル100内に形成されてもよい。複数の流体ダクト140は、ガス流が妨げられないことを保証するように構成されてもよい。ガスは、少なくとも1つ以上の流体ダクト140または開口部140を通って、ガス貯蔵槽310とアークゾーン330との間を流れてもよい。それに代えて、またはそれに加えて、ガスは、ガスチャネル320とアークゾーン330との間を流れてもよく、および/または、複数の流体ダクト140は、ガスチャネル320とアークゾーン330とを流体接続してもよい。ガス貯蔵槽310は、アークを消滅または消失させるためのガスを含む貯蔵槽またはチャンバであってもよい。ガス貯蔵槽310内のガスの圧力は、回路遮断器1000のその他の場所にあるガスよりも高くてもよい。
【0049】
複数の流体ダクト140または開口部140は、ノズル100を作っているのと同じ絶縁材料の部品によって区切られてもよい。連続する材料は、プラズマのリーダー400が、チャネルまたはガスチャネル320において上流へ進む代わりに、接触要素210上で放出することをより容易にするために、提供されてもよい。
【0050】
DE 20 2017 103 766 U1などでのような、2つの別個または別々のノズル間の、前記2つの別個または別々のノズル間の延在区分または絶縁ブリッジを用いた機械的結合から生じる起こり得る複雑化は、本開示のノズル100によって回避され得る。
【0051】
ここに説明される実施形態によれば、ノズル100は、回路遮断器1000の中心軸CAに沿って互いに対して可動である2つの対向する接触要素210、220を有する回路遮断器1000のために構成される。1つ以上の接触要素210、220は、可動であるように構成されてもよい。接触要素は、金属接触チューリップ210または金属接触ピン220であってもよい。
【0052】
ここに説明される実施形態によれば、アークゾーン330が提供される。アークゾーン330は、2つ以上の接触要素210、220間に形成されてもよい。アークゾーン330は、ノズル100の中心軸CAに沿って形成されてもよい。アークゾーン330は、回路遮断器1000が開かれると、または、2つの接触要素210、220が互いから切り離されると、アークが形成されるゾーンであってもよい。
【0053】
ノズル100は円柱状であってもよく、または、任意の他の好適な形状を有していてもよい。ノズル100は、絶縁材料から形成されてもよい。ノズル100は、回路遮断器での使用にとって好適な材料組成から形成されてもよい。特に、材料組成は、3D印刷の結果であってもよい。ノズル100の材料組成は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(フッ素化エチレンプロピレン)、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)、TFM(改質PTFE)、MOS2(二硫化モリブデン)、BN(窒化ホウ素)、または、これらの材料のうちの少なくとも2つの任意の組合せを、それに限定されることなく含んでいてもよい。たとえば、1つの組合せでは、これらの材料のうちの1つは母材として使用可能であり、別の1つは充填材として使用可能である。
【0054】
ノズル100の内面の少なくとも一部は、アークゾーン330に面し、隣接し、当接し、および/または、アークゾーン330を区切ってもよい。
【0055】
ここに説明される局面によれば、チャネルまたはガスチャネル320が提供されてもよい。チャネル320は、ガス流のために構成されてもよい。すなわち、チャネルはガスチャネル320であってもよい。ガスチャネル320は、アークゾーン330と略平行な方向に形成されてもよい。それに代えて、またはそれに加えて、ガスチャネル320は、アークゾーン330と平行な方向に対して傾斜した方向に形成されてもよい。
【0056】
それに加えて、またはそれに代えて、ガスチャネル320は、ノズル100の周囲全体にわたって延びていない区切られたチャネルとして形成されてもよく、または、ガスチャネル320は、ノズル100のほぼ周囲全体にわたって延びて形成されてもよい。1つの環状のガスチャネル320の代わりに、またはそれに加えて、複数のガスチャネル320が提供されてもよい。
【0057】
ガスチャネル320は、ノズル100の中心軸CAと平行または略平行に延在してもよい。ガスチャネル320は、ガス貯蔵槽310をアークゾーン330に流体接続するように構成されてもよい。ガスチャネル320は、ガス貯蔵槽310を複数の流体ダクト140に流体接続するように構成されてもよい。たとえば、複数のガスチャネル320は、たとえば複数のチャネル320が複数の流体ダクト140に接続する点で、複数の流体ダクト140と似ていてもよい。
【0058】
特に、複数の流体ダクト140は、ノズル100に形成されてもよい。ここに説明される実施形態によれば、流体ダクト140は、ノズル材料における開口部であってもよい。複数の流体ダクト140は、ガス貯蔵槽310をアークゾーン330に流体接続するように構成されてもよい。それに加えて、またはそれに代えて、複数の流体ダクト140は、ガスチャネル320をアークゾーン330に流体接続するように構成されてもよい。それに加えて、またはそれに代えて、複数の流体ダクト140は、一端でガスチャネル320に隣接し、他端でアークゾーン330に隣接するように構成されてもよい。
【0059】
複数の流体ダクト140は、特にアークゾーン330とガスチャネル320および/またはガス貯蔵槽310との間の、消滅ガスまたは絶縁ガスなどのガスの流れを可能にするように構成されてもよい。複数の流体ダクト140は、アークゾーン330とガスチャネル320またはガス貯蔵槽310との間の、消滅ガスまたは絶縁ガスなどのガスの流れを最適化するように構成されてもよい。それに代えて、消滅ガスの代わりに、それは真空または部分真空状態であってもよい。
【0060】
複数の流体ダクト140は、アークゾーン330および/またはガスチャネル320に隣接してもよい。複数の流体ダクト140は、ノズル100の中心軸CAに対して直角または略直角に延在してもよい。それに代えて、またはそれに加えて、複数の流体ダクト140、または複数の流体ダクト140の軸は、ノズル100の放射軸に対して傾斜していてもよい。放射軸は、ノズル100の中心軸CAに対して垂直であってもよい。すなわち、少なくとも1つの流体ダクト140が、放射軸に対して傾いていてもよい。ノズル100の放射軸は、ノズル100の中心軸CAに対して垂直である。
【0061】
複数の流体ダクト140は、放射軸を中心として回転非対称であってもよい。たとえば、複数の流体ダクト140は、楕円形、矩形、または丸みを帯びた矩形の断面、または任意の他の好適な断面を有していてもよい。それに代えて、複数の流体ダクト140は、放射軸を中心として回転対称であってもよい。たとえば、複数の流体ダクト140は、円形の断面を、それに限定されることなく有していてもよい。特に、複数の流体ダクト140は、任意の断面を有し得る。さらに、流体ダクト140は、互いに異なるジオメトリまたは形状または断面を有していてもよい。それに加えて、またはそれに代えて、流体ダクトは、それらの長さまたは軸に沿って変動する断面を有していてもよい。
【0062】
複数の流体ダクト140は、周方向、すなわちノズル100の中心軸CAを中心とする回転方向において空間的に配置または分散されてもよい。それに加えて、またはそれに代えて、複数の流体ダクト140は、軸方向、すなわちノズル100の中心軸CAと平行な方向において空間的に配置または分散されてもよい。それに代えて、またはそれに加えて、複数の流体ダクト140は、ノズル100の中心軸CAを中心としてn回回転対称性を有して空間的に配置または分散されてもよい。それに代えて、またはそれに加えて、複数の流体ダクト140は、ガスチャネル320の長さ全体またはガスチャネル320の長さの一部にわたって延びてもよい。
【0063】
ノズル100における連続するノズル材料は、高伝導性プラズマであり得るリーダー400の伝搬を誘導し、方向付け、または伝えるように構成されてもよい。連続するノズル材料は、リーダー400を、回路遮断器1000の第1の接触要素220から回路遮断器1000の第2の接触要素210へ方向付けるように構成されてもよい。
【0064】
特に、連続するノズル材料は、ノズル100の第1の表面130に沿ってリーダー400を誘導してもよい。ノズル100の第1の表面130は、アークゾーン330に連続的に隣接または当接してもよい。それに代えて、またはそれに加えて、第1の表面130は、ノズル100の喉部の表面であってもよい。それに代えて、またはそれに加えて、第1の表面130は、ノズルにわたって延びていてもよい。それに代えて、またはそれに加えて、第1の表面130は、第1の軸方向位置から第2の軸方向位置へ延びていてもよい。第1の軸方向位置は、第1の接触要素220の軸方向位置に対応していてもよく、および/または、第2の軸方向位置は、第2の接触要素210の軸方向位置に対応していてもよい。軸方向位置は、ノズル100の中心軸CAと平行な方向における位置であってもよい。
【0065】
連続する材料または第1の表面130は、リーダー400またはアークが、ガスチャネル320および/または複数の流体ダクト140内に進み、伝搬し、または広がることを防止、妨害、または阻止してもよい。特に、第1の表面130は、リーダー400をある接触要素220から別の接触要素210へ伝搬するように誘導し、方向付け、または伝えるために、連続する材料または絶縁材料または絶縁面を提供するか、もしくは、連続する材料または絶縁材料または絶縁面によって形成されてもよい。
【0066】
ここに説明される局面によれば、回路遮断器1000が提供されてもよい。回路遮断器1000は、ノズル100を含んでいてもよい。回路遮断器1000は、ここに説明される実施形態に従ったノズル100を含んでいてもよい。
【0067】
ここに説明される実施形態によれば、ノズル100を3D印刷する方法が提供されてもよい。方法は、回路遮断器1000のためのノズル100を3D印刷するステップを含んでいてもよい。回路遮断器1000は、少なくとも2つの接触要素210、220を有していてもよい。回路遮断器1000は、ガス貯蔵槽310を有していてもよい。ノズル100は、単一部品として製造または形成されてもよい。ノズル100は、回路遮断器1000の少なくとも2つの接触要素210、220を少なくとも部分的に包囲するように構成されてもよい。ノズル100は、ノズル100の中心軸CAに沿って形成されたアークゾーン330を含んでいてもよい。ノズル100は、ノズル100内に形成されたガスチャネル320を含んでいてもよい。ノズル100は、ガス貯蔵槽310をアークゾーン330に流体接続するように構成されたガスチャネルを含んでいてもよい。接触要素210、220のうちの少なくとも1つは、可動であるように構成されてもよい。
【0068】
ここに説明される実施形態によれば、ノズル100は、定格電圧が>36kVである回路遮断器1000のために構成され得る。
図1
図2A
図2B
【手続補正書】
【提出日】2022-01-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路遮断器のためのノズル(100)であって、前記回路遮断器は、少なくとも2つの接触要素(210;220)と、ガス貯蔵槽(310)とを有し、前記ノズルは、3D印刷によって単一部品として製造され、前記回路遮断器の前記少なくとも2つの接触要素(210;220)を少なくとも部分的に包囲するように構成され、前記ノズル(100)は、
前記ノズル(100)の中心軸(CA)に沿って形成されたアークゾーン(330)と、
前記ノズル(100)内に形成され、前記ガス貯蔵槽(310)を前記アークゾーン(330)に流体接続するように構成されたガスチャネル(320)とを含み、
前記接触要素(210;220)のうちの少なくとも1つは、可動であるように構成され
前記ノズル(100)内に形成され、前記ガスチャネル(320)を前記アークゾーン(330)に流体接続するように構成された複数の流体ダクト(140)をさらに含む、
ノズル(100)。
【請求項2】
前記アークゾーン(330)は、前記回路遮断器の2つ以上の前記接触要素(210;220)間にあるように構成される、請求項1に記載のノズル(100)。
【請求項3】
前記ガスチャネル(320)は、前記アークゾーン(330)と略平行な方向に形成される、請求項1または2に記載のノズル(100)。
【請求項4】
前記複数の流体ダクト(140)の各流体ダクトは、一端で前記ガスチャネル(320)に隣接し、他端で前記アークゾーン(330)に隣接する、請求項に記載のノズル(100)。
【請求項5】
前記複数の流体ダクト(140)の各流体ダクトは、前記ノズル(100)の前記中心軸(CA)に対して略垂直な方向に、または放射軸(RA)に対して傾斜した方向に形成され、前記放射軸(RA)は、前記ノズル(100)の前記中心軸(CA)に対して垂直である、請求項1~4のいずれか1項に記載のノズル(100)。
【請求項6】
前記複数の流体ダクト(140)の各流体ダクトは、放射軸(RA)を中心として回転非対称であり、前記放射軸(RA)は、前記ノズル(100)の前記中心軸(CA)に対して垂直である、請求項のいずれか1項に記載のノズル(100)。
【請求項7】
前記複数の流体ダクト(140)は、前記ノズル(100)の周方向(CD)に分散され、および/または、前記複数の流体ダクト(140)は、前記ノズル(100)の前記中心軸(CA)を中心としてn回回転対称性を有して空間的に配置される、請求項のいずれか1項に記載のノズル(100)。
【請求項8】
前記複数の流体ダクト(140)は、前記ガスチャネル(320)の長さ全体または前記ガスチャネル(320)の長さの一部にわたって延びる、請求項のいずれか1項に記載のノズル(100)。
【請求項9】
リーダー(400)の伝搬を、少なくとも前記ノズル(100)の第1の表面(130)に沿って、前記回路遮断器の第1の接触要素(210)から前記回路遮断器の第2の接触要素(220)へ方向付けるように構成された、連続するノズル材料をさらに含み、前記リーダー(400)は高伝導性プラズマである、請求項1~8のいずれか1項に記載のノズル(100)。
【請求項10】
前記第1の表面(130)は、前記アークゾーン(330)に連続的に当接し、および/または、前記第1の表面(130)は、前記ノズル(100)の喉部の表面である、請求項に記載のノズル(100)。
【請求項11】
前記第1の表面(130)は、前記ノズル(100)にわたって延びる、請求項または10に記載のノズル(100)。
【請求項12】
前記ノズル(100)は、たとえば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(フッ素化エチレンプロピレン)、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)、TFM(改質PTFE)、MOS2(二硫化モリブデン)、BN(窒化ホウ素)、それらの組合せ、または、これらの材料のうちの1つと別の1つとを有する任意の充填物を含む、材料組成でできている、請求項1~11のいずれか1項に記載のノズル(100)。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載のノズル(100)を含む、回路遮断器(1000)。
【請求項14】
回路遮断器のためのノズル(100)を3D印刷する方法であって、前記回路遮断器は、少なくとも2つの接触要素(210;220)と、ガス貯蔵槽(310)とを有し、前記ノズルは、単一部品として製造され、前記回路遮断器の前記少なくとも2つの接触要素(210;220)を少なくとも部分的に包囲するように構成され、前記ノズル(100)は、
前記ノズル(100)の中心軸(CA)に沿って形成されたアークゾーン(330)と、
前記ノズル(100)内に形成され、前記ガス貯蔵槽(310)を前記アークゾーン(330)に流体接続するように構成されたガスチャネル(320)とを含み、
前記接触要素(210;220)のうちの少なくとも1つは、可動であるように構成され
前記ノズル(100)は、前記ノズル(100)内に形成され、前記ガスチャネル(320)を前記アークゾーン(330)に流体接続するように構成された複数の流体ダクト(140)をさらに含む、方法。
【国際調査報告】