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特表2022-532395射出ブロー成形機におけるプラスチック容器の少なくとも1つのネック型を支持するための支持装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-14
(54)【発明の名称】射出ブロー成形機におけるプラスチック容器の少なくとも1つのネック型を支持するための支持装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 49/36 20060101AFI20220707BHJP
   B29C 49/42 20060101ALI20220707BHJP
   B29C 49/06 20060101ALI20220707BHJP
【FI】
B29C49/36
B29C49/42
B29C49/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568256
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(85)【翻訳文提出日】2022-01-14
(86)【国際出願番号】 IB2020054559
(87)【国際公開番号】W WO2020234699
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】102019000006961
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503308405
【氏名又は名称】エス.アイ.ピー.エイ.ソシエタ’インダストリアリザッジオーネ プロゲッタジオーネ エ オートマジオーネ ソシエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 正夫
(72)【発明者】
【氏名】コラン マッシモ
(72)【発明者】
【氏名】フラーレ マルコ
(72)【発明者】
【氏名】ゾッパス マッテオ
【テーマコード(参考)】
4F208
【Fターム(参考)】
4F208AG07
4F208AH55
4F208AJ08
4F208LA07
4F208LA09
4F208LB01
4F208LD03
4F208LD05
4F208LD10
4F208LG03
4F208LG28
4F208LJ14
4F208LJ15
4F208LJ22
4F208LJ30
(57)【要約】
少なくとも1個のネック型を支持するための支持装置は、プラスチック容器の射出ブロー成形機の回転デバイスの下面に固定されるように適合され、長手方向軸Xを画定する一対のプレートであって、前記プレートは軸Xに沿って互いに隣接し、前記軸Xに対して横方向に互いに分離可能であり、弾性手段6によって常閉状態に隣接して維持され、各プレートは、少なくとも1つのそれぞれのサイド凹部を備え、前記少なくとも1つのそれぞれのサイド凹部は、前記一対のプレートのプレートが常閉状態にあるときに、少なくとも2つのサイド凹部が前記軸Xに沿って互いに隣接し、一対の分割型を備えるネック型のためのシートを画定し、各分割型がそれぞれのプレートのサイド凹部に収容されることができるように配置される、一対のプレートと、前記軸Xを横切って回転デバイスの前記下面に締結されるように適合された一対のサイドガイドと、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック容器の少なくとも1つのネック型(4)を支持するための支持装置(3)であって、前記支持装置は、プラスチック容器の射出ブロー成形機の回転デバイス(2)の下面に締結されるように適合され、前記支持装置(3)は、
・長手方向軸(X)を画定する一対のプレート(5)であって、前記プレート(5)は前記長手方向軸(X)に沿って互いに隣接し、前記長手方向軸(X)に対して横方向に互いに分離可能であり、弾性手段(6)によって常閉状態に隣接して維持され、各プレート(5)は、少なくとも1つのそれぞれの凹部を備え、前記少なくとも1つのそれぞれの凹部は、前記一対のプレートの前記プレート(5)が前記常閉状態にあるときに、少なくとも2つの凹部が前記長手方向軸(X)に沿って互いに隣接し、一対の分割型(7)を含むネック型(4)のためのシートを画定し、各分割型(7)がそれぞれのプレート(5)の凹部に収容されることができるように配置される、一対のプレート(5)と、
・前記長手方向軸(X)を横切って、前記回転デバイス(2)の前記下面に締結されるように適合される一対のサイドガイド(8)であって、各サイドガイド(8)が前記一対のプレート(5)のそれぞれの端部を底部から支持するように適合される、一対のサイドガイド(8)と、
を備え、
前記サイドガイド(8)には、前記一対のプレート(5)を前記一対のサイドガイド(8)にロック又はロック解除するためのそれぞれのロックシステム(9)が設けられており、ロック解除位置において、前記一対のプレート(5)は、前記サイドガイド(8)上を摺動することによって、前記長手方向軸(X)に対して横方向に抽出できることを特徴とする、支持装置。
【請求項2】
前記ロックシステム(9)は、ベース(11)を備え、その端部に設けられた、前記ベースから突出するロックピン(10)と、前記ベース(11)を各サイドガイド(8)に締結するための締結手段(12、12’)とが設けられ、前記締結手段は、各サイドガイド(8)上に配置されたそれぞれのシート(13、13’)に係合するようになっており、これにより、前記締結手段(12、12’)が前記シート(13、13’)に係合されるとき、前記ロックピン(10)は、その常閉状態で前記一対のプレート(5)の端部凹部に挿入され、前記端部凹部は、2つの端部半凹部(14)によって画定され、各端部半凹部(14)は、前記一対のプレート(5)のそれぞれのプレート(5)に設けられている、請求項1に記載の支持装置。
【請求項3】
前記締結手段は、前記それぞれのシート(13)に係合するように適合されたクイック結合デバイス(12)であるか、又は前記締結手段は、それぞれのシート(13’)にねじ込まれるように適合されたねじ(12’)であり、好ましくは、前記ベース(11)は、前記ねじ(12’)の場合にノブ(17’)を備える、請求項2に記載の支持装置。
【請求項4】
前記クイック結合デバイス(12)は、1/4回転タイプのものであり、好ましくは、その回転のためのノブ(17)が設けられる、請求項3に記載の支持装置。
【請求項5】
前記クイック結合デバイス(12)は、前記ロックピン(10)と同じ側に前記ベース(11)から突出するロックボルト(15)を備え、前記シート(13)は、前記ロックボルト(15)の端部分が交差するように適合された開口部(16)を備え、好ましくは、前記ロックボルト(15)の前記端部分は、サイド凸部(26)、好ましくは、互いに反対側の2つのサイド凸部(26)を備え、好ましくは、前記ロックボルト(15)は、前記クイック結合デバイス(12)を回転させるためのノブ(17)と一体である、請求項3又は4に記載の支持装置。
【請求項6】
前記サイドガイド(8)は、前記ベース(11)を受け入れるように形成されたハウジング(20)を備える、請求項2~5のいずれか一項に記載の支持装置。
【請求項7】
前記ベース(11)は、少なくとも1つのセンタリングピン(18)を備え、好ましくは、1つのセンタリングピンのみが、前記ロックピン(10)が突出するのと同じ側に前記ベース(11)から突出し、前記サイドガイド(8)に設けられた対応するハウジング(19)に挿入されるように適合され、好ましくは、1つのセンタリングピン(18)のみが、前記ロックピン(10)及び前記締結手段(12、12’)と整列して設けられ、前記締結手段(12、12’)は、好ましくは、前記センタリングピン(18)と前記ロックピン(10)との間に配置される、請求項2~6のいずれか一項に記載の支持装置。
【請求項8】
前記ベース(11)には、前記ベース(11)から突出する少なくとも2つの並列センタリングピン(18)が、前記ロックピン(10)が突出するのと同じ側に設けられ、前記締結手段(12、12’)に対して両側に配置され、前記サイドガイド(8)に設けられたそれぞれのハウジング(19)に挿入されるように適合される、請求項2~6のいずれか1項に記載の支持装置。
【請求項9】
前記ベース(11)は、互いに平行で、それぞれの前記サイドガイド(8)に締結された少なくとも2つのガイド要素(28)に沿って摺動するように適合され、前記ガイド要素(28)は、前記ロックピン(10)を前記一対の長手方向プレート(5)の前記端部凹部から係合解除するように、前記ロックシステム(9)のストロークを画定する、請求項2~6のいずれか1項に記載の支持装置。
【請求項10】
前記ガイド要素(28)は、前記ベース(11)に設けられたそれぞれの貫通孔を横切るカラーねじである、請求項9に記載の支持装置。
【請求項11】
前記ガイド要素(28)は、前記ロックピン(10)と前記締結手段(12、12’)との間の位置に配置されるか、又は、前記締結手段の反対側の前記締結手段(12、12’)に関して横に配置される。請求項9又は10に記載の支持装置。
【請求項12】
前記一対のプレート(5)からの前記ロックシステム(9)の係合解除、すなわち、前記一対のプレート(5)の前記端部凹部からの前記ロックピン(10)の係合解除を容易にするように適合された、弾性デバイス(28’、41)を備える、請求項11に記載の支持装置。
【請求項13】
プラスチック容器のための射出ブロー成形機であって、前記射出ブロー成形機が、
・固定ベースプレート(1)と、
・前記固定ベースプレート(1)の下に配置され、前記固定ベースプレート(1)によって移動可能に支持された回転デバイス(2)と、
・前記回転デバイス(2)の下面に着脱可能に締結された、請求項1~12のいずれか一項に記載の支持装置を少なくとも2つと、
を備え、
前記回転デバイス(2)は、射出成形プラスチックプリフォームのための第一のステーション、及び前記プリフォームから容器をブロー成形するための第二のステーションにおいて、断続的に回転して、各支持装置(3)を順番に輸送するように適合され、
各支持装置(3)は、一対の分割型(7)を備える少なくとも1つのネック型(4)を備え、前記一対の分割型の各分割型(7)は、前記一対のプレートのそれぞれのプレート(5)の凹部に収容され、それによって、前記分割型(7)は、前記一対のプレートの前記プレート(5)が常閉状態にあるとき、前記軸(X)に沿って互いに隣接する、
射出ブロー成形機。
【請求項14】
各サイドガイド(8)には、対応する前記サイドガイド(8)に整列するように前記固定ベースプレート(1)に締結することができるそれぞれのサイド抽出ガイド(50)が設けられている、請求項13に記載の射出ブロー成形機。
【請求項15】
請求項13に記載の射出ブロー成形機の支持装置(3)の一対のプレート(5)を交換する方法であって、前記方法は、以下のステップ、すなわち、
a)前記一対のプレート(5)を、前記それぞれのロックシステム(9)によって、対応する前記サイドガイド(8)からロック解除するステップと、
b)前記サイドガイド(8)上で前記一対のプレートを摺動させることにより、前記一対のプレート(5)を前記長手方向軸(X)に対して横方向に抽出するステップと、
c)前記サイドガイド(8)上で新たな一対のプレートを、その長手方向軸(X)に対して横方向に摺動させることによって、前記新たな一対のプレート(5)を挿入するステップと、
d)前記新たな一対のプレート(5)を前記それぞれのロックシステム(9)によって対応する前記サイドガイド(8)にロックするステップと、
を含み、
好ましくは、ステップb)において、抽出するステップは、前記一対のプレート(5)をそれぞれのサイド抽出ガイド(50)上で摺動させることによって完了し、各サイド抽出ガイド(50)は、前記固定ベースプレート(1)に締結され、対応する前記サイドガイド(8)に整列され、
好ましくは、ステップc)において、前記新たな一対のプレート(5)を挿入するステップは、最初に前記新たな一対のプレートを前記サイド抽出ガイド(50)上で摺動させ、次に対応する前記サイドガイド(8)上で摺動させることによって行われる、
方法。
【請求項16】
各ロックシステム(9)は、ベース(11)を備え、前記ベース(11)には、前記ベースから突出するロックピン(10)と、対応する前記サイドガイド(8)に配置されたそれぞれのシート(13)に係合されるように適合されたクイック結合デバイス(12)とが設けられ、
ステップa)において、前記一対のプレート(5)の各端部で、前記クイック結合デバイス(12)が前記シート(13)から係合解除されるように操作され、それによって、前記ロックピン(10)は、その常閉状態で前記一対の長手方向プレート(5)の端部凹部から係合解除でき、前記端部凹部は、2つの端部半凹部(14)によって画定され、各端部半凹部(14)は、前記一対の長手方向プレート(5)のそれぞれのプレート(5)に設けられ、
ステップd)において、前記一対のプレート(5)の各端部で、前記クイック結合デバイス(12)が前記シート(13)に係合するように操作され、それによって、前記ロックピン(10)が前記新たな一対の長手方向プレート(5)の前記端部凹部に係合する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
各ロックシステム(9)は、ベース(11)を備え、前記ベース(11)には、前記ベースから突出するロックピン(10)と、対応する前記サイドガイド(8)に配置されたそれぞれのシート(13’)にねじ止めされるように適合された締結ねじ(12’)とが設けられ、
ステップa)において、前記一対のプレート(5)の各端部で、前記締結ねじ(12’)が前記シート(13’)から緩められ、それによって、前記ロックピン(10)は、その常閉状態で前記一対の長手方向プレート(5)の端部凹部から係合解除でき、前記端部凹部は、2つの端部半凹部(14)によって画定され、各端部半凹部(14)は、前記一対の長手方向プレート(5)のそれぞれのプレート(5)に設けられ、
ステップd)において、前記一対のプレート(5)の各端部で、前記締結ねじ(12’)が前記シート(13’)に係合するようにねじ止めされ、それによって、前記ロックピン(10)が前記新たな一対の長手方向プレート(5)の前記端部凹部に係合する、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出ブロー成形機の回転デバイスの下面にプラスチック容器の少なくとも1つのネック型を支持するための支持装置に関する。このような成形機は、回転デバイスの下面に着脱可能に締結されたネック型の少なくとも2つの支持装置を備える。
【0002】
回転デバイスは、射出成形プリフォームのための第一のステーション、及び前記プリフォームから容器をブロー成形するための第二のステーションにおいて、断続的に回転して、各支持装置を順番に輸送するように適合されている。
【背景技術】
【0003】
公知のタイプの射出ブロー成形機を図1及び図2に示す。
【0004】
ネック型4の支持装置3は、回転デバイス2の下面に着脱可能に締結され、それぞれは、
・長手方向軸Xを画定し、軸Xに沿って隣接し、前記軸Xに一対して横方向に互いに分離可能であり、弾性手段6によって常閉状態で軸Xに沿って隣接して保持される一対のプレート5(分割プレート)と、
・各々が一対の分割型7を含むネック型4であって、一対の分割型の各分割型7は、一対のプレートのそれぞれのプレート5の開口部に収容され、それによって、各対の分割型の分割型7は、前記一対のプレートのプレート5が常閉状態にあるときに、軸Xに沿って互いに隣接する、ネック型4と、
・前記軸Xを横切って回転デバイス2の下面にねじ止めされた一対のサイドガイド8であって、各サイドガイド8が一対のプレート5のそれぞれの端部を底部から支持している、一対のサイドガイド8と、
を備える。
【0005】
センタリングピン30は、回転デバイス2の下面から上下方向に突出して配置され、サイドガイド8に対して一対のプレート5を中心とする回転デバイス2に締結されている。特に、センタリングピン30が各サイドガイド8に設けられている。
【0006】
一対のプレート5は、リップホルダバーという名でも知られるネック型4を備えており、底部から挿入され、その結果、固定されたセンタリングピン30が一対のプレートのそれぞれの端部孔に受け入れられるようになる。
【0007】
各端部孔は、特に、2つの凹部の組み合わせによって規定され、各凹部は、一対のプレートのそれぞれのプレート5に作られる。
【0008】
したがって、2枚のプレート5を軸Xに沿って互いに隣接させておくと、その常閉状態において、一対のプレート5の各端部における2つの凹部がそれぞれの端部孔を規定する。
【0009】
不都合なことに、回転デバイス上で一対のプレートを組み立てるために、第一のオペレータは、一対のプレート5を持ち上げて、センタリングピン30上の端部孔をセンタリングする必要がある。
【0010】
この第一のオペレータが一対のプレート5をセンタリングピン30上で保持している間に、第二のオペレータは、最初に、締結ねじをねじ込んで、第一のサイドガイドを回転デバイス2に締結し、次いで、締結ねじをねじ込んで、第二のサイドガイドも回転装置2に締結する。
【0011】
同様に不都合なことに、一対のプレート5を交換する場合には、第一のオペレータが一対のプレート5を手動で支持し、一方、第二のオペレータが2つのサイドガイド8の締結ねじを緩める必要がある。
【0012】
第二のオペレータがサイドガイド8を回転デバイス2から取り外すと、第一のオペレータは、一対のプレート5を垂直に下げることで、センタリングピン30から解放することによって、一対のプレート5を取り外すことができる。
【0013】
一対のプレート5が約30kgまでの重量を有することができることを考慮すると、一対のプレート5を回転デバイスにロックすることと、一対のプレート5を回転デバイスからロック解除したり取り外したりすることの両方のために、2人のオペレータの存在が必要となる。
【0014】
さらに、これらの作業に要する時間は、非常に長い。
【0015】
回転デバイス上の一対のプレートのみを交換するためには、少なくとも10分にわたって、2人のオペレータを用いることが必要である。
【0016】
保守作業に加えて、この交換は、製造される容器のネックのフォーマットを変更する場合にも必要となる。したがって、上述の欠点を克服することができる射出ブロー成形機におけるネック型のための支持装置を製造する必要性が感じられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の第一の目的は、プラスチック容器の少なくとも1つのネック型を支持するための支持装置を特に、射出ブロー成形機の回転デバイスに適用可能なものを製造することであり、これにより、回転デバイスの複数対のプレート又はリップホルダバーをより簡単に、より迅速に交換することが可能になる。
【0018】
本発明の別の目的は、そのいくつかの実施形態において、複数対のプレートを分解して組み立てるために外部ツールを使用する必要がもはやない支持装置を製造することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
そこで、本発明は、プラスチック材料製の容器のうち少なくとも1個のネック型を支持するための支持装置を製造することによって上記の目的の少なくとも1つを達成することを提案し、支持装置はプラスチック容器の射出ブロー成形機の回転デバイスの下面に固定されるように適合され、
前記支持装置は、
・長手方向軸Xを画定する一対のプレートであって、前記プレートは長手方向軸Xに沿って互いに隣接し、前記長手方向軸Xに対して横方向に互いに分離可能であり、弾性手段6によって常閉状態に隣接して維持され、各プレートは、少なくとも1つのそれぞれのサイド凹部を備え、前記少なくとも1つのそれぞれのサイド凹部は、前記一対のプレートのプレートが常閉状態にあるときに、少なくとも2つのサイド凹部が前記長手方向軸Xに沿って互いに隣接し、一対の分割型を備えるネック型のためのシートを画定し、各分割型がそれぞれのプレートのサイド凹部に収容されることができるように配置される、一対のプレートと、
・前記長手方向軸Xを横切って回転デバイスの前記下面に締結されるように適合された一対のサイドガイドであって、各サイドガイドは一対のプレートのそれぞれの端部を底部から支持するように適合される、一対のサイドガイドと、
を備え、
サイドガイドには、一対のプレートを前記一対のサイドガイドにロック又はロック解除するためのそれぞれのロックシステムが設けられており、ロック解除位置において、一対のプレートは、サイドガイド上を摺動することによって、長手方向軸Xに対して横方向に抽出できる。
【0020】
本発明の別の態様は、プラスチック容器のための射出ブロー成形機に関し、この成形機は、
・固定ベースプレートと、
・前記固定ベースプレートの下に配置され、前記固定ベースプレートによって移動可能に支持された回転デバイスと、
・前記回転デバイスの下面に着脱可能に締結された上述の支持装置を少なくとも2つと、
を備え、
回転デバイスは、射出成形プラスチックプリフォームのための第一のステーション、及び前記プリフォームから容器をブロー成形するための第二のステーションにおいて、断続的に回転して、各支持装置を順番に輸送するように適合され、
各支持装置は、一対の分割型を備える少なくとも1つのネック型を備え、一対の分割型の各分割型は、一対のプレートのそれぞれのプレートのサイド凹部に収容され、それによって、分割型は、前記一対のプレートのプレートが常閉状態にあるとき、前記軸Xに沿って互いに隣接する。
【0021】
本発明の更なる態様によれば、上述の射出ブロー成形機の支持装置から一対のプレートを交換するための方法が提供され、前記方法は、以下のステップ、すなわち、
a)一対のプレートを、それぞれのロックシステムによって対応するサイドガイドからロック解除するステップと、
b)サイドガイド上で一対のプレートを摺動させることにより、前記一対のプレートを長手方向軸Xに対して横方向に抽出するステップと、
c)前記サイドガイド上で新たな一対のプレートを、その長手方向軸Xに対して横方向に摺動させることによって、前記新たな一対のプレートを挿入するステップと、
d)新たな一対のプレートをそれぞれのロックシステムによって対応する前記サイドガイドにロックするステップと、
を含み、
好ましくは、ステップb)において、抽出するステップは、一対のプレートをそれぞれのサイド抽出ガイド上で摺動させることによって完了し、各サイド抽出ガイドは、固定ベースプレートに締結され、対応するサイドガイドに整列され、
好ましくは、ステップc)において、新たな一対のプレートを挿入するステップは、最初に前記新たな一対のプレートを前記サイド抽出ガイド上で摺動させ、次に対応する前記サイドガイド上で摺動させることによって行われる。
【発明の効果】
【0022】
有利なことに、一対のプレート又はリップホルダバーを取り外すためには、一対のプレートの各サイドガイドに配置されたクイック結合デバイスを操作すること、又は各サイドガイドで1つの締結ねじのみを緩めることで、ロックピンを一対のプレートのサイド凹部から常閉状態で係合解除することができれば十分であり、各端部凹部は2つの端部半凹部によって画定され、各端部半凹部は一対の長手方向プレートのそれぞれのプレートの端部に設けられる。
【0023】
この点で、リップホルダバーは、固定サイドガイドに沿って成形機の外側に向かって摺動させることで取り外すことができ、これによって、回転デバイスからねじを外す必要はない。
【0024】
有利なことに、本発明のいくつかの実施形態では、極めて単純な組立及び分解システムが存在するため、複数対のプレートを分解して、組み立てるのに外部ツールを使用する必要は、もはやない。
【0025】
本発明の成形機によって、各一対のプレート、又は各リップホルダバーの交換時間を約2分に短縮することが可能になり、オペレータを1人だけ用いることが必要となる。
【0026】
本発明の解決策の別の利点は、既存の成形機にも容易に適用できることである。その理由は、
・回転デバイスに追加の加工を必要としないことがあり、むしろ、既存の孔を利用できるからであり、
・既存のリップホルダバーの構造変更が不要となることがあるからである。
【0027】
従属請求項は、本発明の好ましい実施形態を記載する。
【0028】
本発明の更なる特徴及び利点は、制限するためではなく説明するために部分的に開示された射出ブロー成形機の好ましいが排他的ではない実施形態の詳細な説明に照らして、添付の図面の支援を受けて、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】背景技術の成形機の一部の一例の斜視図を示す。
図2図1の成形機の一部の斜視断面図を示す。
図3】本発明による成形機の回転デバイスの斜視図を示す。
図4図3の成形機における本発明の装置の一部の第一の変形例の第一の部分分解斜視図を示す。
図5図4の第一の変形例の第二の斜視図を示す。
図6図5に示すスメオ構成要素(smeo components)の斜視図を示す。
図7a】1つの対応する位置にある、本発明の装置の一部の前記第一の変形例の断面図を示す。
図7b】1つの対応する位置にある、本発明の装置の一部の前記第一の変形例の断面図を示す。
図8】本発明の装置の前記一部の第二の変形例の第一の斜視図を示す。
図9図8の第二の変形例の第二の部分分解斜視図を示す。
図10】本発明の装置の前記一部の第三の変形例の第一の斜視図を示す。
図11図10の第三の変形例の第二の部分分解斜視図を示す。
図12】本発明の装置の前記一部の第四の変形例の1つの斜視図を示す。
図13】本発明の装置の前記一部の第四の変形例の1つの斜視図を示す。
図14図13の第四の変形例の1つの対応する位置における断面図を示す。
図15図13の第四の変形例の1つの対応する位置における断面図を示す。
図16】本発明の装置の前記一部の第五の変形例の第一の斜視図を示す。
図17図16の第五の変形例の第二の部分分解斜視図を示す。
図18】本発明の装置の前記一部の第六の変形例の第一の斜視図を示す。
図19図18の第六の変形例の第二の部分分解斜視図を示す。
図20】成形機の回転デバイスから本発明の装置を抽出するための1つのステップの斜視図を示す。
図21】成形機の回転デバイスから本発明の装置を抽出するための1つのステップの斜視図を示す。
【0030】
図中の同じ参照番号は、同じ要素又は構成要素を識別する。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図3図21を参照すると、PET、PEN又は他の適切な材料と、それらの混合物などの熱可塑性材料で作られた容器を製造するための射出ブロー成形機の一部が示されている。
【0032】
プラスチック容器のための射出ブロー成形機は、図3に部分的にのみ示されており、これは、
・固定ベースプレート1と、
・固定ベースプレート1の下に配置され、固定ベースプレート1によって移動可能に支持された回転デバイス2と、
・それぞれがプラスチック容器の少なくとも1つのネック型4を支持するための少なくとも2つの支持装置3であって、回転デバイスの下面に着脱可能に締結されている、少なくとも2つの支持装置3と、
を備える。
【0033】
回転デバイス2は、例えば、円盤状で、断続的に回転して、各支持装置3をある作業ステーションから別の作業ステーションに輸送するように適合されている。2つの支持装置3の場合、回転デバイス2は、断続的に回転して、個々の支持装置3を、プラスチックプリフォームを射出成形するための射出成形ステーションから、前記プリフォームから開始するブロー成形容器用のブロー成形ステーションに、及びその逆に移動させる。
【0034】
図3の例では、4つの支持装置3が設けられている。ここで、回転デバイス2は、断続的に回転して、個々の支持装置3を、プリフォームの第一の射出成形ステーションからプリフォームの温度を調節する第二のステーションへ、前記コンテナの前記第二のステーションから第三のブロー成形ステーションへ、及び前記コンテナの前記第三のステーションから第四の射出ステーションへと、順番に移動させる。この場合、支持装置3、特に前記装置の重心は、互いに90°の角度距離で回転デバイス2上に配置される。
【0035】
異なる作業ステーションは、既知のタイプであるため、本明細書では説明しない。
【0036】
図3の例では、各支持装置3は、長手方向軸Xを画定する一対の長手方向分割プレート5を備えており、前記プレート5は、弾性手段6によって長手方向軸Xに沿って互いに隣接して常閉状態に保たれ、前記長手方向軸Xに対して横方向に互いに分離可能である。
【0037】
これは、プレート5を軸Xに対して横方向に、好ましくは直交して互いに分離又は開くための力が加えられない場合、プレート5が軸Xに沿って互いに隣接し、したがって、閉じた状態にあることを意味する。この分離力は、例えば、2つのローラ60の間に挿入される対応するくさびによって、一対のプレートのそれぞれの2つの端部に、各プレート端部に対して1つずつ(図7bには1つのローラ60のみが示されている)加えることができる。
【0038】
弾性手段6は、本質的に公知であるため、本明細書では説明しないが、各プレート5の外側長手方向エッジ上に配置されたバネを備えている。
【0039】
一対のプレートの各プレート5は、好ましくは矩形状であって、内側長手方向縁に沿って設けられており、それぞれ、略半円形状のサイド凹部を有し、一対のプレートのプレート5が常閉状態にあるときに、そのサイド凹部が互いに隣接して2個ずつ設けられ、それぞれのネック型4を収容するための対応するシート、例えば、略円形状のシートを画定する。
【0040】
プリフォームのネックを成形するのに適した各ネック型4は、一対の分割型7を備え、各分割型7は、一対のプレートのそれぞれのプレート5のサイド凹部に収容され、それによって、2つの分割型7は、前記一対のプレートのプレート5が常閉状態にあるとき、軸Xに沿って互いに隣接する。図3では、複数、例えば、4つのネック型4を提供する。ネック型4の数は、代替として、4つよりも少なくても多くてもよい。
【0041】
各支持装置3は、長手方向軸Xを横切って回転デバイス2の下面に締結された一対のサイドガイド8をさらに備える。各サイドガイド8は、その上に形成された肩部によって、一対の長手方向プレート5のそれぞれの端部を底部から支持するように適合される。
【0042】
有利なことに、サイドガイド8には、一対のプレート5を一対のサイドガイド8へ/からロック/ロック解除するためのそれぞれのロックシステム9が設けられており、その結果、ロック解除位置において、一対のプレート5は、サイドガイド8上を摺動することによって、特に、前記サイドガイド上に設けられた肩の水平面上を摺動することによって、その長手方向軸Xに対して横方向に抽出することができる。
【0043】
本発明のすべての実施形態において、ロックシステム9は、ベース11を備え、その端部に、前記ベースから突出するロックピン10が設けられ、さらに、ベース11をそれぞれのサイドガイド8に締結するための締結手段12、12’が設けられ、前記締結手段は、それぞれのサイドガイド8に配置されたそれぞれのシート13、13’に係合するように適合される。これにより、締結手段12、12’がシート13、13’に係合されると、ロックピン10は、一対のプレート5によって規定された端部凹部、例えば、略円形状の端部凹部に、その常閉状態で挿入される。この端部凹部は、2つの端部半凹部14、例えば略半円形の凹部(図7b及び図15)によって規定され、各端部半凹部14は、一対のプレートのそれぞれのプレート5に設けられている。特に、各端部半凹部14は、一対のプレートを考慮して、それぞれのプレート5の内側コーナーに作られている。
【0044】
この端部凹部は、その常閉状態において、一対のプレート5によって画定されるキャビティ又は貫通孔の形状であり得る。
【0045】
上述したローラ60が設けられている場合、常閉状態では、2つのローラ60を収容するそれぞれの空ゾーン(empty zone)が一対のプレートの2つの端部に設けられており、空ゾーンは、ロックピン10を収容するようになっている端部凹部と、ネック型4のためのシートを規定する第一の一対のサイド凹部との間に配置されている。
【0046】
各サイドガイド8には、ベース11を受け入れるように形成されたハウジング20が設けられている。各対のプレートのプレート5は互いに等しく、好ましくは直方体の形状であり、長手方向の延長部(軸Xに沿った)は、プレートの幅及び厚さの両方よりも大きい。
【0047】
本発明の第一の実施形態は、締結手段が、サイドガイド8のハウジング又はシート20に設けられたそれぞれのシート13に係合するように適合されたクイック結合デバイス12であることを提供する。この第一の実施形態を使用することによって、有利なことに、複数対のプレートを分解し、組み立てるために、外部ツールを使用する必要がない。
【0048】
このクイック結合デバイス12は、ねじを使用する代わりのものであり、好ましくはその回転のためのノブ17を備えた1/4回転タイプとすることができる。例えば、1/4回転タイプに加えて、ノブロック、ボタンロック、ボールロッククランプ及びマグネットロッククランプピンタイプのワンタッチ締結要素を使用することができる。
【0049】
この第一の実施形態では、1/4回転タイプのクイック結合デバイス12は、ロックピン10と同じ側にベース11から突出するロックボルト15、又は単にボルトを備えることができ、シート13は、ボルト15の端部分によって交差するようになっている開口部16(図7b及び図15)を備える。50)好ましくは、ボルト15の端部分には、サイド凸部26、例えば、互いに対向して配置された2つのサイド凸部26が設けられている。この場合、開口部16は、ボルトのサイド凸部26によって交差するような形状となっている。ボルト15はノブ17に一体的に締結することができ、ノブ17はロックピン10が突出する側と反対側のベース11の側面から突出し、クイック結合デバイス12を回転させる。サイド凸部26が設けられている場合、ボルト15の端部分が開口部16と交差すると、ノブ17を1/4回転させれば、サイド凸部26がロックシステムを拘束するようになり、したがって、ロックピン10によって一対のプレート5をサイドガイド8に拘束する。
【0050】
その代わりに、ノブ17を90°回して下げ、一対のプレート5のロックを解除する。ロックピン10は、ノブ17を下方に引くことによって一対のプレート5の端部凹部を自由にする。
【0051】
好ましくは、ベース11は、クイック結合デバイス12が設けられた第一の部分を有し、第一の部分は、ロックピン10が設けられた第二の部分、すなわち、その端部分に対して幅広である。
【0052】
本発明のこの第一の実施形態の第一の変形例では、図4から図7bに示されるように、ロックシステム9のベース11には、少なくとも2つのセンタリングピン18、好ましくは2つのセンタリングピン18のみが設けられ、センタリングピン18は、互いに平行であり、ロックピン10が突出する同じ側にベース11から突出し、クイック結合デバイス12に対して両側に配置され、サイドガイド8のハウジング20に設けられたそれぞれの孔19に挿入されるようになっている。有利なことに、ロックピン10の正しいセンタリングは、センタリングピン18によって確実に行われる。
【0053】
この第一の変形例では、ベース11は、クイック結合デバイス12と、2つのセンタリングピン18とを備えた第一の部分を有し、第一の部分は、ロックピン10が設けられた第二の部分、すなわち、その端部分に対して幅広である。
【0054】
本発明の第一の実施の形態の第二の変形例では、図8及び図9に示されるように、ロックシステム9のベース11には、1つのセンタリングピン18のみが設けられ、センタリングピン18は、ロックピン10が突出する同じ側のベース11から突出し、サイドガイド8のハウジング20に設けられた対応する孔19に挿入されるようになっている。この単一のセンタリングピン18は、ロックピン10及びクイック結合デバイス12と位置合わせすることができ、好ましくは、クイック結合デバイス12のロックピン10、センタリングピン18及びボルト15の軸は、単一の平面上に位置する。特に、図示するように、クイック結合デバイス12は、センタリングピン18とロックピン10との間に配置することができる。
【0055】
この第二の変形例では、ベース11は、クイック結合デバイス12と、単一のセンタリングピン18とが設けられた第一の部分を有し、第一の部分は、ロックピン10が設けられた第二の部分、すなわち、その端部分に対して幅広である。有利なことに、図8及び図9に示されているそれぞれの結合領域42、43は、ベース11の第一の部分の側面(すなわち、厚さ)及びサイドガイド8のハウジング20の対応する側面に設けることができる。これらの結合領域42、43は、互いに整合し、第二のセンタリングピン18がない場合にロックピン10の完全なセンタリングを確実にする。
【0056】
同様の結合領域42、43を、ベース11の第二の部分の側面及びハウジング20の対応する側面にそれぞれ設けることもできる。
【0057】
図12図15に示す本発明の第一の実施形態の第三の変形例では、ロックシステム9のベース11は、少なくとも2つのガイド要素8に沿って、好ましくは2つのガイド要素8のみに沿って、互いに平行に、それぞれのサイドガイド8に締結されて摺動することができる。
【0058】
有利なことに、これらのガイド要素28は、一対の長手方向プレート5の端部凹部からロックピン10を係合解除するように、ロックシステム9、したがって、そのベース11の最小ストロークを画定する。
【0059】
図14は、クイック結合デバイス12がサイドガイド8のハウジングに設けられたシート13に係合し、一対のバー5の端部凹部にロックピン10が挿入された位置を示している。
【0060】
図15は、その代わりに、ロックシステム9が、クイック結合デバイス12がシート13から係合解除された後に到達するストローク終端位置を示している。この位置で、ロックピン10が一対のバー5の端部凹部を解放することが可能になり、それゆえ、それをサイドガイド8の肩部38上で摺動させることによって横方向に抽出できる。
【0061】
有利なことに、この変形例によって、一対のバー5を変更する操作を容易にすることが可能になり、ロックシステム9がプレート5のロック解除位置においてもそれぞれのサイドガイド8に拘束されたままであることが可能になる。同時に、ガイド要素8は、ロックピン10の正しいセンタリングを保証する。
【0062】
好ましくは、これらのガイド要素8は、カラーねじ、すなわちカラー付き肩ねじであり、それぞれのサイドガイド8に、特にベース11を収容するゾーンに締結され、ベース11に設けられたそれぞれの貫通孔と交差する。
【0063】
図12及び図13において、これらのガイド要素8は、ロックピン10とクイック結合デバイス12との間の位置に配置されている。
【0064】
この第三の変形例では、ベース11は、クイック結合デバイス12と、ガイド要素8のための貫通孔とが設けられた第一の部分を有し、第一の部分は、ロックピン10が設けられた第二の部分、すなわち、その端部分に対して幅広である。
【0065】
図16及び図17に示す本発明の第一の実施形態の第四の変形例は、第三の変形例と同様であるが、2つのガイド要素8が、ロックピン10とクイック結合デバイス12との間の中間位置ではなく、クイック結合デバイス12の両側に、クイック結合デバイス12に対して横方向に配置されている点が異なる。
【0066】
有利なことに、弾性デバイスをこの第四の変形例に設けることができ、この弾性デバイスは、一対の長手方向プレート5からのロックシステム9の係合解除、すなわち、一対の長手方向プレート5の端部凹部からのロックピン10の係合解除を容易にするようになっている。例えば、2つの更なるガイド要素28’を、互いに平行に、クイック結合デバイス12に対して両側に配置し、ベース11に締結し、サイドガイド8のそれぞれの貫通孔40を横切るように設けることができる。ばね41は、例えば、螺旋ばねであり、各更なるガイド要素28’の外側に同軸に配置され、ベース11とサイドガイド8との両方に締結され、これにより、ばね41は一対のプレート5の一対のサイドガイド8へのロック位置で圧縮されるが、ロック解除ステップでは、ばね41は一対の長手方向プレート5の端部凹部からのロックピン10の係合解除を容易にする。
【0067】
この第四の変形例では、ベース11は、クイック結合デバイス12と、ガイド要素8及び更なるガイド要素8’のための貫通孔とが設けられた第一の部分を有し、前記第一の部分は、ロックピン10が設けられたベースの第二の部分又は端部分に対して幅広である。
【0068】
本発明の第二の実施形態は、締結手段が、サイドガイド8のハウジング又はシート20に設けられたそれぞれのシート13’(図11)にねじ込まれるようになっているねじ12’であることを提供する。
【0069】
好ましくは、ロックシステム9のベース11には、ねじ12’がねじ込まれたとき、あるいは外されたときに、システム自体を保持するだけのノブ17’が設けられている。ノブ17’は、それを設けることで、ロックピン10が突出する側と反対側のベース11の側から突出するように、ベース11に締結することができる。
【0070】
この第二の実施形態の第一の変形例では、図10及び図11に示されるように、ロックシステム9のベース11には、1つのセンタリングピン18のみが設けられ、センタリングピン18は、ロックピン10が突出する同じ側のベース11から突出し、サイドガイド8のハウジング20に設けられた対応する孔(図示せず)に挿入されるようになっている。この単一のセンタリングピン18は、ロックピン10と、ねじ12’と位置合わせすることができ、好ましくは、ロックピン10、センタリングピン18及びねじ12’の軸は、単一の平面上に位置する。特に、図示するように、ねじ12’は、センタリングピン18とロックピン10との間に配置することができる。
【0071】
説明として、ノブ17’はベース11上で、ねじ12’とセンタリングピン18との間に配置することができる
【0072】
図10及び図11のこの変形例では、ベース11は、その長手方向の全長にわたって実質的に一定の厚さ及び幅の両方を有することができる。有利なことに、図10及び図11に示されているそれぞれの結合領域42、43は、ベース11の側面(すなわち、厚さ)及びサイドガイド8のハウジング20の対応する側面に設けることができる。これらの結合領域42、43は、互いに整合し、第二のセンタリングピン18がない場合にロックピン10の完全なセンタリングを確実にする。
【0073】
図18及び図19に示す第二の実施形態の第二の変形例では、ロックシステム9のベース11は、少なくとも2つのガイド要素8に沿って、好ましくは2つのガイド要素8のみに沿って、互いに平行に、それぞれのサイドガイド8に締結されて摺動することができる。
【0074】
有利なことに、これらのガイド要素8は、一対の長手方向プレート5の端部凹部からロックピン10を係合解除するように、ロックシステム9のストローク、したがって、そのベース11のストロークを画定する。
【0075】
図18は、サイドガイド8のハウジングに設けられたシート13’にねじ12’がねじ込まれ、一対のバー5の端部凹部(図示せず)にロックピン10が挿入された位置を示している。図14は、クイック結合デバイス12がサイドガイド8のハウジングに設けられたシート13に係合し、一対のバー5の端部凹部にロックピン10が挿入された位置を示している。
【0076】
図19は、その代わりに、ねじ12’がシート13’(図示せず)からねじが外された後にロックシステム9が到達するストローク終端位置を示している。この位置で、ロックピン10が一対のバー5の端部凹部を解放することが可能になり、それゆえ、サイドガイド8の肩部38上を摺動させることによって横方向に抽出できる。
【0077】
好ましくは、これらのガイド要素8は、カラーねじ、すなわちカラー付き肩ねじであり、それぞれのサイドガイド8に、特にベース11を収容するゾーンに締結され、ベース11に設けられたそれぞれの貫通孔と交差する。
【0078】
説明として、図示するように、2つのガイド要素8は、ねじ12’に対して横方向に、ねじ12’の両側に配置されるか、又はロックピン10とねじ12’との中間位置に配置される(変形例は図示せず)。
【0079】
説明として、ノブ17’は、ベース11上で、ねじ12’とロックピン10との間に配置することができる。
【0080】
有利なことに、弾性デバイスを第二の実施形態のこの第二の変形例にも設けることができ、この弾性デバイスは、一対の長手方向プレート5からのロックシステム9の係合解除、すなわち、一対の長手方向プレート5の端部凹部からのロックピン10の係合解除を容易にするようになっている。
【0081】
図18及び図19のこの変形例では、ベース11は、少なくともねじ12’及びガイド要素8のための貫通孔が設けられた第一の部分を有することができ、前記第一の部分は、ロックピン10及びおそらくノブ17’が設けられたベースの第二の部分又は端部分に対して幅広である。
【0082】
有利なことに、本発明による支持装置3を備える射出ブロー成形機は、図20及び図21に示される少なくとも一対のサイド抽出ガイド50を備えることができる。
【0083】
これらのサイド抽出ガイド50は、対応する支持装置3のそれぞれのサイドガイド8と整列するように、固定ベースプレート1に締結することができる長手方向ガイドである。これにより、一対のプレート5がロックシステム9によってロック解除されると、一対のプレート5を横方向に抽出でき、まず支持装置3のサイドガイド8上で摺動させ、直後にサイド抽出ガイド50上で摺動させる。
【0084】
同様にして、新たな一対のプレート5の挿入は、最初にサイド抽出ガイド50上で摺動させ、次に対応するサイドガイド8上で摺動させることによって可能になり、次いで、ロックシステム9のロックピン10によってロックされる。
【0085】
一対のプレートを変更する、又は単にリップホルダバーを変更する作業が完了すると、サイド抽出ガイド50は固定ベースプレート1から取り外される。オプションとして、サイド抽出ガイド50を、固定ベースプレート1の少なくとも一方の側に格納することができる支持体44を設けることができ、これにより、必要に応じて、前記サイド抽出ガイドを迅速に利用可能にすることができる。好ましくは、ガイド50は、それらがサイドガイド8と整列されるときに、その長手方向軸がその位置に対して実質的に垂直である状態で、支持体44内に格納される。変形例では、支持装置3と同じ数の対のサイド抽出ガイド50が設けられ、したがって、複数対のサイドガイド8が回転デバイス2に締結される。
【0086】
上述したような射出ブロー成形機の支持装置3の一対のプレート5を交換するための方法を以下に説明する。この方法は、以下のステップ、すなわち、
a)一対のプレート5を、それぞれのロックシステム9によって、対応するサイドガイド8からロック解除するステップと、
b)サイドガイド8上で一対のプレートを摺動させることにより、前記一対のプレート5を長手方向軸Xに対して横方向に抽出するステップと、
c)サイドガイド8上で新たな一対のプレートを、その長手方向軸Xに対して横方向に摺動させることによって、前記新たな一対のプレート5を挿入するステップと、
d)新たな一対のプレート5をそれぞれのロックシステム9によって対応するサイドガイド8にロックするステップと、
を含む。
【0087】
サイド抽出ガイド50が使用される場合、プレートの抽出は、ステップb)において、対応するサイドガイド8に整列して配置されたそれぞれのサイド抽出ガイド50上で一対のプレート5を摺動させることによって完了する。このようにして、抽出されるべき一対のプレート5は、最初にサイドガイド8上で、次いで、サイド抽出ガイド50上で摺動される。サイド抽出ガイド50は、一対のプレート5が固定ベースプレート1の完全に外部の位置を占めることが可能な十分な長さである。この点で、交換される一対のバーが抽出されると、ステップc)における新たな一対のプレート5の挿入は、まず、サイド抽出ガイド50上で、次いで、対応するサイドガイド8上で、前記新たな一対のプレートをスライドさせることによって生じる。
【0088】
本発明の第一の実施形態の上述した変形例、即ち、クイック結合デバイス12が設けられたものの場合、ステップa)において、一対のプレート5の各端部において、クイック結合デバイス12はシート13から係合解除されるように作動され、それにより、ロックピン10は、その常閉状態において、一対のプレート5のそれぞれの端部凹部から係合解除されることができる。
【0089】
ステップd)の代わりに、一対のプレート5の各端部において、クイック結合デバイス12がシート13に係合されるように作動され、それによってロックピン10は新たな一対のプレート5の前記端部凹部に係合する。
【0090】
その代わりに、本発明の第二の実施形態の上述の変形例、すなわち、締結ねじ12’を備えた変形例を考慮すると、ステップa)において、一対のプレート5の各端部において、ねじ12’は、シート13’から係合解除されるようにねじが緩められ、それによって、ロックピン10は、その常閉状態において、一対のプレート5のそれぞれの端部凹部から係合解除され得る。
【0091】
ステップd)の代わりに、一対のプレート5の各端部において、ねじ12’がシート13’に係合するようにねじ止めされ、それによって、ロックピン10が新たな一対のプレート5の前記端部凹部に係合する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7a
図7b
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【国際調査報告】