(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-14
(54)【発明の名称】歯科用フィクスチャー施術コネクタ
(51)【国際特許分類】
A61C 8/00 20060101AFI20220707BHJP
【FI】
A61C8/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568585
(86)(22)【出願日】2020-02-12
(85)【翻訳文提出日】2021-11-16
(86)【国際出願番号】 KR2020001990
(87)【国際公開番号】W WO2020235777
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】20-2019-0002005
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519123906
【氏名又は名称】メガジェン インプラント カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】MEGAGEN IMPLANT CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100132067
【氏名又は名称】岡田 喜雅
(74)【代理人】
【識別番号】100137903
【氏名又は名称】菅野 亨
(72)【発明者】
【氏名】パーク ワン ブン
【テーマコード(参考)】
4C159
【Fターム(参考)】
4C159AA02
4C159AA03
4C159AA58
(57)【要約】
歯科用フィクスチャー施術コネクタが開示される。本発明による歯科用フィクスチャー施術コネクタは、コネクタボディー部;コネクタボディー部に連結され、フィクスチャーの上端部の領域に形成された挿入溝に挿入されるコネクタヘッド部;及びコネクタヘッド部に設けられ、コネクタヘッド部が挿入溝に挿入時に、コネクタヘッド部の進入を案内する進入案内部;を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタボディー部と、
前記コネクタボディー部に連結され、フィクスチャーの上端部の領域に形成された挿入溝に挿入されるコネクタヘッド部と、
前記コネクタヘッド部に設けられ、前記コネクタヘッド部が前記挿入溝に挿入時に、前記コネクタヘッド部の進入を案内する進入案内部と、
を含む歯科用フィクスチャー施術コネクタ。
【請求項2】
前記挿入溝の内壁は、多角状に設けられ、
前記コネクタヘッド部の外側壁には、前記挿入溝の内壁の形状に合わせられるように多角状に設けられる多角側壁部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の歯科用フィクスチャー施術コネクタ。
【請求項3】
前記進入案内部は、
前記多角側壁部に連結され、前記多角側壁部の下部に配されることを特徴とする請求項2に記載の歯科用フィクスチャー施術コネクタ。
【請求項4】
前記進入案内部は、
前記コネクタヘッド部の外側壁から前記コネクタヘッド部の仮想の中心軸線方向に陥没形成されるガイド溝を含む請求項3に記載の歯科用フィクスチャー施術コネクタ。
【請求項5】
前記ガイド溝は、
前記多角側壁部に設けられた多数個の側壁エッジのうち、隣接して配された2個の側壁エッジに連結されるように設けられることを特徴とする請求項4に記載の歯科用フィクスチャー施術コネクタ。
【請求項6】
前記ガイド溝は、
一側の側壁エッジから、前記一側の側壁エッジに隣接して配された他側の側壁エッジに行くほど高さが高くなるように傾斜する形状に設けられることを特徴とする請求項5に記載の歯科用フィクスチャー施術コネクタ。
【請求項7】
前記ガイド溝は、多数個設けられ、互いに離隔して配されることを特徴とする請求項5に記載の歯科用フィクスチャー施術コネクタ。
【請求項8】
前記進入案内部は、
前記コネクタヘッド部に設けられ、前記進入案内部に連結され、前記コネクタヘッド部の前記挿入溝への初期進入を案内する初期進入案内用尖頭部をさらに含む請求項4に記載の歯科用フィクスチャー施術コネクタ。
【請求項9】
前記初期進入案内用尖頭部は、
前記ガイド溝の下部に配され、前記ガイド溝から遠ざかる方向に行くほど断面の外径が小さくなる凸状に設けられることを特徴とする請求項8に記載の歯科用フィクスチャー施術コネクタ。
【請求項10】
前記コネクタヘッド部に設けられ、前記進入案内部の上部に配される載置用グルーブに挿入され、前記挿入溝の内壁を弾性的に加圧する加圧用弾性体をさらに含む請求項1に記載の歯科用フィクスチャー施術コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科用フィクスチャー施術コネクタに係り、より詳細には、フィクスチャー保管用アンプルに収納されたフィクスチャーをアンプルから容易にピックアップして歯槽骨に植立することができる歯科用フィクスチャー施術コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
インプラントは、元々人体組織が喪失された時、回復させる代替物を意味するが、歯科では、人工歯牙を移植する一連の施術を示す。
【0003】
喪失された歯根の代わりに、人体に拒絶反応のないチタン(titanium)などで作った歯根であるフィクスチャー(fixture)を抜歯された歯槽骨に植えた後、人工歯牙を固定させて、歯牙の機能を回復させる施術である。
【0004】
一般補綴物や総入れ歯の場合、経時的に周りの歯牙と骨とが傷むが、インプラントは、周辺歯牙組織を損傷させないようにし、自然歯牙と機能や形状が同じながらも虫歯が生じないので、半永久的に使用できるという長所がある。
【0005】
人工歯牙施術(インプラントまたはインプラント施術とも言う)は、フィクスチャーの種類によって多様であるが、所定のドリルを使用して植立位置を穿孔した後、フィクスチャーを歯槽骨に植立して骨に骨融合させた後、フィクスチャーに支台柱(abutment)を結合させた後に、支台柱に最終補綴物を被せることにより、完了することが一般的である。
【0006】
歯科用インプラントは、単一欠損値の修復はもとより部分無歯牙及び完全無歯牙患者に義歯の機能を増進させ、歯牙補綴修復の審美的な面を改善させ、さらに周りの支持骨組織に加えられる過度な応力を分散させると同時に、歯列の安定化に役に立つ。
【0007】
このような歯科用インプラントは、一般的に、人工歯根として植立されるフィクスチャーと、フィクスチャー上に結合される支台柱と、支台柱をフィクスチャーに固定する支台柱スクリュー(Abutment Screw)と、支台柱に結合される人工歯牙と、を含む。ここで、支台柱をフィクスチャーに結合させる前に、すなわち、歯槽骨にフィクスチャーが骨融合されるまでの期間の間に支台柱がフィクスチャーに結合されて結合状態を保持する。
【0008】
歯科用インプラントの一構成品であるフィクスチャーは、インプラントが施術される位置にドリルなどを用いて歯槽骨に形成されたドリルホールに植立される部分であって、人工歯根の役割を担当する。フィクスチャーと歯槽骨との堅い固定のために、フィクスチャーの外壁の周りには螺旋状にネジ部が設けられる。
【0009】
また、フィクスチャーには、上端部から長手方向に陥没形成され、支台柱が挿入される支台柱用挿入溝が設けられる。
【0010】
このような支台柱用挿入溝の内壁は、支台柱の外壁形状に合わせて設けられ、支台柱のフィクスチャーに対する相対回転を阻止するために、多角状に設けられる。
【0011】
一方、このようなフィクスチャーは、フィクスチャー保管用アンプルに収納されて保管されるが、インプラント施術時に、施術者は、保管用アンプルに保管されたフィクスチャーを歯科用フィクスチャー施術コネクタを用いて保管用アンプルからピックアップする。
【0012】
従来技術による歯科用フィクスチャー施術コネクタは、外側壁が多角状に設けられるヘッド部を備える。このような従来の歯科用フィクスチャー施術コネクタは、多角状のヘッド部をフィクスチャーの支台柱用挿入溝に挿入することにより、ヘッド部と支台柱用挿入溝との嵌合を通じてフィクスチャーをアンプルからピックアップする。
【0013】
ところで、従来技術による歯科用フィクスチャー施術コネクタのヘッド部の外壁と挿入溝の内壁は、前述したように、多角状に設けられることにより、ヘッド部を挿入溝に挿入時に、方向が正確に合わなければ、ヘッド部が挿入溝に容易に挿入されず、フィクスチャーのピックアップ作業が不便である問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明が解決しようとする課題は、フィクスチャー保管用アンプルに収納されたフィクスチャーを迅速かつ簡便にアンプル外にピックアップして歯槽骨に植立することができる歯科用フィクスチャー施術コネクタを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一側面によれば、コネクタボディー部;前記コネクタボディー部に連結され、フィクスチャーの上端部の領域に形成された挿入溝に挿入されるコネクタヘッド部;及び前記コネクタヘッド部に設けられ、前記コネクタヘッド部が前記挿入溝に挿入時に、前記コネクタヘッド部の進入を案内する進入案内部;を含む歯科用フィクスチャー施術コネクタが提供されうる。
【0016】
前記挿入溝の内壁は、多角状に設けられ、前記コネクタヘッド部の外側壁には、前記挿入溝の内壁の形状に合わせられるように多角状に設けられる多角側壁部が設けられうる。
【0017】
前記進入案内部は、前記多角側壁部に連結され、前記多角側壁部の下部に配置される。
【0018】
前記進入案内部は、前記コネクタヘッド部の外側壁から前記コネクタヘッド部の仮想の中心軸線方向に陥没形成されるガイド溝を含みうる。
【0019】
前記ガイド溝は、前記多角側壁部に設けられた多数個の側壁エッジのうち、隣接して配された2個の側壁エッジに連結されるように設けられうる。
【0020】
前記ガイド溝は、一側の側壁エッジから、前記一側の側壁エッジに隣接して配された他側の側壁エッジに行くほど高さが高くなるように傾斜する形状に設けられうる。
【0021】
前記ガイド溝は、多数個設けられ、互いに離隔して配置される。
【0022】
前記進入案内部は、前記コネクタヘッド部に設けられ、前記進入案内部に連結され、前記コネクタヘッド部の前記挿入溝への初期進入を案内する初期進入案内用尖頭部をさらに含みうる。
【0023】
前記初期進入案内用尖頭部は、前記ガイド溝の下部に配され、前記ガイド溝から遠ざかる方向に行くほど断面の外径が小さくなる凸状に設けられうる。
【0024】
前記コネクタヘッド部に設けられ、前記進入案内部の上部に配される載置用グルーブに挿入され、前記挿入溝の内壁を弾性的に加圧する加圧用弾性体をさらに含みうる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の実施形態は、コネクタヘッド部がフィクスチャーに設けられた挿入溝に挿入時に、コネクタヘッド部の進入を案内する進入案内部を備えることにより、コネクタヘッド部が挿入溝に迅速かつ簡便に挿入することができ、それにより、フィクスチャー保管用アンプルに収納されたフィクスチャーを容易にアンプル外にピックアップすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の第1実施形態による歯科用フィクスチャー施術コネクタが使われる歯科用インプラントのフィクスチャーの植立過程が概略的に示された図面である。
【
図2】
図1の歯科用インプラントのフィクスチャーが示された図面である。
【
図4】
図3のA-A線に沿って見た断面が示された図面である。
【
図5】
図3のフィクスチャーの内部が示された図面である。
【
図6】
図2のフィクスチャーをピックアップする歯科用フィクスチャー施術コネクタが示された図面である。
【
図7】
図6のコネクタヘッド部が示された図面である。
【
図9】
図7の載置用グルーブに挿入される加圧用弾性体が示された図面である。
【
図10】
図7のコネクタヘッド部がフィクスチャーに挿入された状態が示された動作状態図である。
【
図11】本発明の第2実施形態による歯科用フィクスチャー施術コネクタが示された図面である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明と本発明の動作上の利点及び本発明の実施によって達成される目的を十分に理解するためには、本発明の望ましい実施形態を例示する添付図面及び添付図面に記載の内容を参照しなければならない。
【0028】
以下、添付図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を説明することにより、本発明を詳しく説明する。但し、本発明を説明するに当って、既に公知の機能あるいは構成についての説明は、本発明の要旨を明瞭にするために省略する。
【0029】
図1は、本発明の第1実施形態による歯科用フィクスチャー施術コネクタが使われる歯科用インプラントのフィクスチャーの植立過程が概略的に示された図面であり、
図2は、
図1の歯科用インプラントのフィクスチャーが示された図面であり、
図3は、
図2の正面図であり、
図4は、
図3のA-A線に沿って見た断面が示された図面であり、
図5は、
図3のフィクスチャーの内部が示された図面であり、
図6は、
図2のフィクスチャーをピックアップする歯科用フィクスチャー施術コネクタが示された図面であり、
図7は、
図6のコネクタヘッド部が示された図面であり、
図8は、
図6の底面図であり、
図9は、
図7の載置用グルーブに挿入される加圧用弾性体が示された図面であり、
図10は、
図7のコネクタヘッド部がフィクスチャーに挿入された状態が示された動作状態図である。
【0030】
図1に示したように、歯茎3には、多数の歯牙1が配列されている。歯牙1は、食べ物を細かく噛み砕いて胃腸に送る1次的消化手段であって、人ごとに異なることはできるが、通常28個程度が備われる。
【0031】
このような歯牙1のうちからある一歯牙1が喪失される場合(臼歯部が欠損される場合)、喪失された歯牙1によって心美感が落ちるだけではなく、食べ物をかむのも非常に不便さがある。
【0032】
これにより、喪失された歯牙1の歯茎3に歯牙1の歯根2を代替しうる手段としてフィクスチャー100を植立する。
図1には詳しく図示していないが、フィクスチャー100は、歯茎3内の歯槽骨(図示せず)に植立されるが、植立前、フィクスチャー100の植立のために、ドリル作業が先行される。すなわち、歯槽骨(図示せず)の所定位置にドリリングされたホール(G)が加工される。
【0033】
このようなフィクスチャー100は、人体に拒絶反応のないチタン(Ti)またはチタン(Ti)合金で製造可能である。
【0034】
参考までに、以下で説明される本実施形態のフィクスチャー100は、最初のインプラント施術時に使われるものでもあり、あるいは施術失敗時に損傷した部位に所定の骨代替材料を補充せず、該当する歯槽骨(図示せず)に直接植立する時に使われる応急用でもある。
【0035】
このようなフィクスチャー100には、上端部に長手方向に陥没形成されて支台柱(図示せず)が挿入される支台柱用挿入溝(H1、
図5参照)が設けられる。
【0036】
本実施形態によるフィクスチャー100の構造を詳しく説明すれば、本実施形態によるフィクスチャー100は、
図2ないし
図10に示したように、支台柱(図示せず)のフィクスチャー100に対する相対回転を阻止する支台柱回転阻止部110と、支台柱回転阻止部110の上部領域で支台柱回転阻止部110に隣接して配される工具結合部120と、工具結合部120の上部領域に配されるテーパー部130と、支台柱回転阻止部110の下部領域に配される支台柱支持部140と、支台柱支持部140の下部領域に配されるスクリュー締結部150と、を含む。
【0037】
支台柱回転阻止部110は、支台柱用挿入溝(H1)を形成する内壁111が支台柱(図示せず)の外壁形状に合わせて設けられる。このような支台柱回転阻止部110は、支台柱用挿入溝(H1)に挿入された支台柱(図示せず)がフィクスチャー100に対する相対回転することを阻止する。
【0038】
このような支台柱回転阻止部110の内壁111は、フィクスチャー100の円周方向に沿って多角状に設けられるが、本実施形態において、支台柱回転阻止部110の内壁111は、
図4に詳しく示したように、フィクスチャー100の円周方向に沿って八角状に設けられる。
【0039】
このように、支台柱回転阻止部110の内壁111が八角状に設けられることにより、八角形を成す一辺(side)の長さが、従来の六角状の一辺の長さよりも小さくなり、それにより、支台柱回転阻止部110の内壁111と支台柱(図示せず)の外壁との間の離隔空間がさらに最小化されて、フィクスチャー100に結合された支台柱(図示せず)の揺れが防止される。
【0040】
工具結合部120は、支台柱回転阻止部110に連結され、支台柱回転阻止部110の上部領域に支台柱回転阻止部110に隣接して配される。
【0041】
一方、前述したフィクスチャー100は、インプラント施術前には保管用アンプル(図示せず)に収納されて保管される。インプラント施術時に、保管用アンプル(図示せず)に収納されたフィクスチャー100は、本実施形態の歯科用フィクスチャー施術コネクタ200によって保管用アンプル(図示せず)内から外部にピックアップされる。
【0042】
本実施形態による歯科用フィクスチャー施術コネクタ200は、
図6ないし
図10に示したように、コネクタボディー部210と、コネクタボディー部210に連結され、フィクスチャー100の上端部の領域に形成された支台柱用挿入溝(H1)に挿入されるコネクタヘッド部220と、コネクタヘッド部220に設けられ、コネクタヘッド部220が支台柱用挿入溝(H1)に挿入時に、コネクタヘッド部220の進入を案内する進入案内部230と、コネクタヘッド部220に設けられ、進入案内部230の上部に配される載置用グルーブ240に挿入され、支台柱用挿入溝(H1)の内側壁を弾性的に加圧する加圧用弾性体250と、を含む。
【0043】
本実施形態によるコネクタボディー部210は、
図6に示したように、長い長さを有するチャッキング用バー状に設けられる。本実施形態のコネクタボディー部210には、ハンドピース(図示せず)が連結される。このようなハンドピース(図示せず)は、歯科用フィクスチャー施術コネクタ200に回転力を供給して、歯科用フィクスチャー施術コネクタ200にピックアップされたフィクスチャー100を被施術者の歯槽骨(図示せず)に植立することができる。
【0044】
コネクタヘッド部220は、コネクタボディー部210に連結される。このようなコネクタヘッド部220は、フィクスチャー100の上端部の領域に形成された支台柱用挿入溝(H1)に挿入される。
【0045】
本実施形態において、コネクタヘッド部220の外側壁には、支台柱用挿入溝(H1)の内側壁を形成する支台柱回転阻止部110の内壁111の形状に合わせられるように八角状に設けられる多角側壁部221が設けられる。
【0046】
このような多角側壁部221は、支台柱回転阻止部110の内壁111に密着されてフィクスチャー100のピックアップ過程でフィクスチャー100が歯科用フィクスチャー施術コネクタ200からの離脱を防止する。
【0047】
前述したように、支台柱回転阻止部110の内壁111とコネクタヘッド部220の多角側壁部221は、八角状に設けられるので、コネクタヘッド部220が支台柱用挿入溝(H1)に挿入時に、正確な方向が合わなければ、コネクタヘッド部220の挿入が容易ではなくて、歯科用フィクスチャー施術コネクタ200の使用が不便である。
【0048】
このような使用の不便さを解消するために、本実施形態による歯科用フィクスチャー施術コネクタ200は、コネクタヘッド部220が支台柱用挿入溝(H1)に挿入時に、正確な方向が合わなくても、コネクタヘッド部220を支台柱用挿入溝(H1)に容易に挿入させる進入案内部230を備える。
【0049】
進入案内部230は、コネクタヘッド部220に設けられる。このような進入案内部230は、コネクタヘッド部220が支台柱用挿入溝(H1)に挿入される時、コネクタヘッド部220の多角側壁部221が支台柱回転阻止部110の内壁111の形状に合わせられるようにコネクタヘッド部220の進入を案内する。
【0050】
このために、本実施形態において、進入案内部230は、
図7及び
図8に詳しく示したように、多角側壁部221に連結され、多角側壁部221の下部に配される。
【0051】
このように、本実施形態による進入案内部230は、多角側壁部221に連結され、多角側壁部221の下部に配されることにより、コネクタヘッド部220が支台柱用挿入溝(H1)に挿入される時、コネクタヘッド部220の多角側壁部221が支台柱回転阻止部110の内壁111の形状に合わせられるようにコネクタヘッド部220の初期進入を案内することができる。
【0052】
このような進入案内部230は、
図6ないし
図10に詳しく示したように、コネクタヘッド部220の外側壁からコネクタヘッド部220の仮想の中心軸線方向に陥没形成されるガイド溝231と、コネクタヘッド部220に設けられ、進入案内部230に連結され、コネクタヘッド部220の支台柱用挿入溝(H1)への初期進入を案内する初期進入案内用尖頭部233と、を含む。
【0053】
ガイド溝231は、コネクタヘッド部220の外側壁からコネクタヘッド部220の仮想の中心軸線方向に陥没形成される。このようなガイド溝231は、
図7及び
図8に詳しく示したように、多角側壁部221に設けられた8の側壁エッジ(SE)のうち、隣接して配された2個の側壁エッジ(SE)に連結されるように設けられる。
【0054】
本実施形態において、ガイド溝231は、多角側壁部221に設けられた8の側壁エッジ(SE)のうち、隣接して配された2個の側壁エッジ(SE)に連結されるように設けられるが、これとは異なって、ガイド溝231は、多角側壁部221に設けられた側壁エッジ(SE)のうち、1つの側壁エッジ(SE)のみに連結されるように設けられても、何れか1つの側壁エッジ(SE)にも連結されないように設けられても良い。
【0055】
また、本実施形態によるガイド溝231は、
図7及び
図8に詳しく示したように、一側の側壁エッジ(SE)から一側の側壁エッジ(SE)に隣接して配された他側の側壁エッジ(SE)に行くほど高さが高くなるように傾斜する形状に設けられる。
【0056】
このように、本実施形態によるガイド溝231は、斜線方向に傾斜して設けられて、多角側壁部221の隣接する側壁エッジ(SE)を連結することにより、コネクタヘッド部220が支台柱用挿入溝(H1)に挿入過程でコネクタヘッド部220の多角側壁部221と支台柱回転阻止部110の内壁111の方向が正確に一致しないとしても、斜線方向に配されたガイド溝231に沿って歯科用フィクスチャー施術コネクタ200またはフィクスチャー100が回転し、それにより、コネクタヘッド部220が支台柱用挿入溝(H1)に容易に挿入されて、多角側壁部221が支台柱回転阻止部110の内壁111に結合される。
【0057】
本実施形態において、ガイド溝231は、
図7及び
図8に詳しく示したように、8個設けられて互いに離隔して配される。このようなガイド溝231は、コネクタヘッド部220の仮想の中心軸線を基準として放射状に配される。
【0058】
このように、このようなガイド溝231は、コネクタヘッド部220の仮想の中心軸線を基準として放射状に配されることにより、コネクタヘッド部220が支台柱用挿入溝(H1)に挿入される過程でコネクタヘッド部220の進入を安定して誘導することができる。
【0059】
初期進入案内用尖頭部233は、コネクタヘッド部220に設けられる。このような初期進入案内用尖頭部233は、進入案内部230に連結されて支台柱用挿入溝(H1)への初期進入を案内する。
【0060】
本実施形態による初期進入案内用尖頭部233は、
図7に詳しく示したように、ガイド溝231の下部に配される。また、本実施形態による初期進入案内用尖頭部233は、ガイド溝231から遠ざかる方向に行くほど断面の外径が小さくなる凸状の半球状に設けられる。
【0061】
このように、初期進入案内用尖頭部233が凸状の半球状に設けられることにより、コネクタヘッド部220の支台柱用挿入溝(H1)への初期進入時に、コネクタヘッド部220の方向に無関係にコネクタヘッド部220が支台柱用挿入溝(H1)に自然に進入される。
【0062】
一方、コネクタヘッド部220には、
図7に詳しく示したように、進入案内部230の上部に配される載置用グルーブ240が設けられる。このような載置用グルーブ240には、支台柱用挿入溝(H1)の内側壁を弾性的に加圧する加圧用弾性体250が挿入される。
【0063】
本実施形態において、載置用グルーブ240は、進入案内部230及び多角側壁部221の上部領域に形成される。
【0064】
図9に詳しく示したように、加圧用弾性体250は、一部が切開された環状に設けられる。
【0065】
加圧用弾性体250は、コネクタヘッド部220が支台柱用挿入溝(H1)に挿入された状態で支台柱回転阻止部110の内壁111を弾性的に加圧する。このように、本実施形態によるコネクタヘッド部220は、支台柱回転阻止部110の内壁111を弾性的に加圧することにより、フィクスチャー100を保管用アンプル(図示せず)からピックアップする過程でフィクスチャー100が歯科用フィクスチャー施術コネクタ200からの離脱を防止する。
【0066】
また、本実施形態において、加圧用弾性体250は、進入案内部230及び多角側壁部221の上部領域に配されることにより、コネクタヘッド部220の挿入過程で所定の挿入深さまでは加圧用弾性体250が支台柱回転阻止部110の内壁111に接触されるが、加圧用弾性体250が印加する挿入抵抗がなくてコネクタヘッド部220の初期挿入が容易であるという利点がある。
【0067】
また、本実施形態による歯科用フィクスチャー施術コネクタ200は、フィクスチャー100が結合された状態で回転を通じてフィクスチャー100を被施術者の歯槽骨(図示せず)に植立することができる。
【0068】
以下、本実施形態の歯科用フィクスチャー施術コネクタ200の動作を
図1ないし
図10を参照して説明する。
【0069】
保管用アンプル(図示せず)に収納されたフィクスチャー100を保管用アンプル(図示せず)から取り出すために、本実施形態の歯科用フィクスチャー施術コネクタ200がフィクスチャー100の上部に移動する。
【0070】
フィクスチャー100の上部に移動した歯科用フィクスチャー施術コネクタ200が下降して、初期進入案内用尖頭部233が先に支台柱用挿入溝(H1)内に進入する。
【0071】
前述したように、初期進入案内用尖頭部233が半球状に設けられることにより、コネクタヘッド部220が支台柱用挿入溝(H1)への自然に初期進入することができる。
【0072】
以後、歯科用フィクスチャー施術コネクタ200が下降し続け、ガイド溝231が支台柱回転阻止部110の内壁111に触れる。本実施形態によるガイド溝231は、斜線方向に配されて多角側壁部221の隣接する2個の側壁エッジ(SE)を連結することにより、コネクタヘッド部220の多角側壁部221と支台柱回転阻止部110の内壁111の方向が正確に一致しないとしても、斜線方向に配されたガイド溝231に沿って歯科用フィクスチャー施術コネクタ200またはフィクスチャー100が回転し、それにより、コネクタヘッド部220が支台柱用挿入溝(H1)に容易に挿入されて、多角側壁部221が支台柱回転阻止部110の内壁111に結合される。
【0073】
この際、加圧用弾性体250は、支台柱回転阻止部110の内壁111に接触されて支台柱回転阻止部110の内壁111を弾性的に加圧する。
【0074】
次に、歯科用フィクスチャー施術コネクタ200が上昇してフィクスチャー100を保管用アンプル(図示せず)からピックアップする。この際、多角側壁部221と支台柱回転阻止部110の内壁111に結合されて多角側壁部221と支台柱回転阻止部110の内壁111が密着され、加圧用弾性体250は、支台柱回転阻止部110の内壁111を加圧することにより、フィクスチャー100をピックアップする過程でフィクスチャー100が歯科用フィクスチャー施術コネクタ200から離脱されない。
【0075】
以後、歯科用フィクスチャー施術コネクタ200によってピックアップされたフィクスチャー100が被施術者の口腔内に移動し、歯科用フィクスチャー施術コネクタ200の回転によってフィクスチャー100が被施術者の歯槽骨(図示せず)に植立される。
【0076】
このように、本実施形態による歯科用フィクスチャー施術コネクタ200は、コネクタヘッド部220がフィクスチャー100に設けられた支台柱用挿入溝(H1)に挿入時に、コネクタヘッド部220の進入を案内する進入案内部230を備えることにより、コネクタヘッド部220が支台柱用挿入溝(H1)に迅速かつ簡便に挿入することができ、それにより、保管用アンプル(図示せず)に収納されたフィクスチャー100を容易にアンプル外にピックアップすることができる。
【0077】
図11は、本発明の第2実施形態による歯科用フィクスチャー施術コネクタが示された図面である。
【0078】
本実施形態は、第1実施形態と比較する時にコネクタボディー部210の形状に差があり、他の構成においては、
図1ないし
図10の第1実施形態の構成と同一なので、以下、同じ構成については、同じ図面符号を使用し、その説明を省略する。
【0079】
図11に示したように、本実施形態による歯科用フィクスチャー施術コネクタ200aのコネクタボディー部210aは、第1実施形態に比べて長さが短い代わりに、幅が広い四角塊状に設けられる。
【0080】
このように、本実施形態によるコネクタボディー部210aは、幅が広い四角塊状に設けられることにより、作業者が容易に把持することができ、それにより、作業者が容易にハンドリングできるという利点がある。
【0081】
以上、図面を参照して、本実施形態について詳しく説明したが、本実施形態の権利範囲が、前述した図面及び説明に限定されるものではない。
【0082】
このように、本発明は、記載の実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を外れずに多様に修正及び変形できるということは、当業者に自明である。したがって、そのような修正例または変形例は、本発明の特許請求の範囲に属するものと言わなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、医療産業、特に、歯科医療産業に用いられうる。
【国際調査報告】