(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-15
(54)【発明の名称】タービンハウジング又はバルブハウジング用の固定手段
(51)【国際特許分類】
F01D 25/00 20060101AFI20220708BHJP
F02C 7/00 20060101ALI20220708BHJP
F01D 25/24 20060101ALI20220708BHJP
F01D 25/26 20060101ALI20220708BHJP
F01D 25/28 20060101ALI20220708BHJP
C22C 38/00 20060101ALI20220708BHJP
C22C 38/54 20060101ALI20220708BHJP
C21D 9/00 20060101ALI20220708BHJP
F16B 37/00 20060101ALI20220708BHJP
【FI】
F01D25/00 L
F01D25/00 X
F02C7/00 D
F02C7/00 C
F01D25/00 D
F01D25/24 D
F01D25/24 N
F01D25/24 R
F01D25/26 F
F01D25/00 G
F01D25/28 Z
F01D25/24 J
C22C38/00 302Z
C22C38/54
C21D9/00 B
F16B37/00 K
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021558901
(86)(22)【出願日】2020-03-05
(85)【翻訳文提出日】2021-10-28
(86)【国際出願番号】 EP2020055887
(87)【国際公開番号】W WO2020200634
(87)【国際公開日】2020-10-08
(32)【優先日】2019-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390039413
【氏名又は名称】シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
(74)【代理人】
【識別番号】110003317
【氏名又は名称】特許業務法人山口・竹本知的財産事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100075166
【氏名又は名称】山口 巖
(74)【代理人】
【識別番号】100133167
【氏名又は名称】山本 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100169627
【氏名又は名称】竹本 美奈
(72)【発明者】
【氏名】ハーン,ヨハンナ マリー
(72)【発明者】
【氏名】ケルン,トルステン-ウルフ
【テーマコード(参考)】
4K042
【Fターム(参考)】
4K042AA25
4K042BA01
4K042BA05
4K042BA14
4K042CA02
4K042CA04
4K042CA07
4K042CA08
4K042CA09
4K042CA10
4K042CA13
4K042CA15
4K042DA01
4K042DA02
4K042DC02
(57)【要約】
蒸気又はガスタービン(10)の第1のハウジング部分(14)をタービンの第2のハウジング部分(16)に接続するための固定手段(22)は、固定手段(22)が緩和抵抗の高い母材から形成されていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気タービン又はガスタービン(10)の第1のハウジング部分(14)を前記蒸気タービン又はガスタービン(10)の第2のハウジング部分(16)と接続するための固定手段(22)であって、接続手段(22)が母材から形成されており、前記母材が以下の組成:
C: 0.10~0.17重量%、
Mn: 0.20~0.60重量%、
Cr: 8.0~11.0重量%、
Mo: 1.0~2.0重量%、
Co: 0.50~2.00重量%、
N: 0.010~0.050重量%、
B: 0.005~0.015重量%、
V: 0.10~0.30重量%、
Al: 最大0.010重量%、
Nb: 0.02~0.08重量%、
Ni: 0.10~0.50重量%、
Si: 最大0.10重量%、
P: 最大0.010重量%、
S: 最大0.005重量%、
Fe: 残余、
を有する、固定手段(22)において、
前記母材が、N/Bの比(重量%)が0.30と3.0との間にあるように形成されていることを特徴とする、固定手段(22)。
【請求項2】
前記母材が0.5~1.5重量%のCおよび最大5重量%のWを有する、請求項1に記載の固定手段(22)。
【請求項3】
前記固定手段(22)がボルト(22)として形成されている、請求項1又は2に記載の固定手段(22)。
【請求項4】
前記固定手段(22)が、2つの構成要素を接続するためのユニオンナットの形態である、請求項1又は2に記載の固定手段(22)。
【請求項5】
前記固定手段(22)が、フランジ状の継手領域(15、17)において前記第1のハウジング部分(14)を前記第2のハウジング部分(16)に接続する継手ボルト(22)として形成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の固定手段(22)。
【請求項6】
前記母材が、400℃~650℃の温度範囲で強度が最適化されており、特に、室温で少なくとも700MPaの強度Rpo.2で認定されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の固定手段(22)。
【請求項7】
前記固定手段(22)の製造が、以下のステップ:
材料構成要素を溶融するステップ、前記溶融物を予熱処理し、丸形プロファイルへさらに処理するステップ、並びにT≦720℃の焼戻しパラメータにより前記丸形プロファイルを焼入れ焼戻し処理(Verguetungsbehandeln)するステップ
を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の固定手段(22)。
【請求項8】
前記固定手段(22)が、材料X13CrMoCoVNbNB9-2-1を有し、特に、100%前記材料からなる、請求項1~7のいずれか1項に記載の固定手段(22)。
【請求項9】
蒸気タービン又はガスタービン用のタービンハウジングであって、第1のハウジング部分(14)と、第2のハウジング部分(16)と、前記ハウジング部品(14、16)のフランジ状の継手領域(15、17)において2つの前記ハウジング部分(14、16)を接続するための請求項1~8のいずれか1項に記載の固定手段(22)とを有する、蒸気タービン又はガスタービン用のタービンハウジング。
【請求項10】
蒸気タービン又はガスタービン用のバルブハウジングであって、前記バルブハウジングが、バルブハウジング上部と、バルブハウジング下部と、前記バルブハウジング上部を前記バルブハウジング下部に接続するための請求項1~8のいずれか1項に記載の固定手段(22)とを有する、蒸気タービン又はガスタービン用のバルブハウジング。
【請求項11】
請求項9に記載のタービンハウジングを有する、火力発電所用のタービン。
【請求項12】
請求項10に記載のバルブハウジングを有する、火力発電所用のタービン。
【請求項13】
請求項9に記載のタービンハウジング及び請求項10に記載のバルブハウジングを有する、火力発電所用のタービン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気タービン又はガスタービンの第1のハウジング部分を蒸気タービン又はガスタービンの第2のハウジング部分に接続するための固定手段に関する。
【0002】
さらに、本発明は、第1のハウジング部分と、第2のハウジング部分と、ハウジング部分のフランジ状の継手領域において2つのハウジング部分を接続するためのこのような固定手段とを有する、蒸気タービン又はガスタービン用のタービンハウジングに関する。
【0003】
さらに、本発明はバルブハウジングに関する。
【0004】
さらに、本発明は、このようなタービンハウジングを有する、火力発電所用のタービンに関する。
【0005】
ここで、タービンハウジングとは、外側ハウジングによって囲まれていることが一般的な、蒸気タービン又はガスタービンの内側ハウジングであると理解される。
【背景技術】
【0006】
蒸気タービンの運転においては、できる限り高い蒸気状態が目指される。すなわち、蒸気タービンをできる限り高い蒸気圧において非常に高い蒸気温度で運転させることが目指される。その際、蒸気タービンの2つのハウジング部分を接続するために使用される、固定手段の実施形態としてのボルトが、同時に存在する高温のもと高い応力に曝される。したがって、従来技術では、これらのボルトは、高耐熱性材料から作製される。その際、様々な組成の合金がボルト材料として使用される。しかしながら、従来技術で使用されるボルトは、250bar未満の比較的小さな圧力差に対して設計されたタービンハウジングの場合にのみ使用可能である。より高い圧力差に対して設計された蒸気タービンは、ボルト接続なしの特殊なモノリス型の入口ハウジングを部分的に備えている。従来技術で公知の他の蒸気タービンでは、ボルトを頻繁に締め直すことが必要であり、したがって、すでに比較的短い運転時間後に、すなわち、場合によっては、100,000時間の運転時間ではなく、すでに30000時間後に、タービンを開けることが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が基づく課題は、固定手段を有するタービンを改善し、それによって、固定手段が、高い圧力差、特に250bar超の圧力差及び高温の流動媒体でも、第1のハウジング部分をタービンの第2のハウジング部分に接続するために使用可能であるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によると、この課題は、請求項1の特徴による包括的な固定手段によって解決される。
【0009】
さらに、この課題は、本発明によるこのような固定手段を備えた、蒸気タービン又はガスタービン用のタービンハウジングによって解決される。
【0010】
さらに、この課題は、このようなタービンハウジングを有する、火力発電所用のタービンによって解決される。
【0011】
母材は、N/Bの比(重量%)が1.0と5.0との間であるように形成されている。
【0012】
本発明による母材を使用することによって、固定手段は、250bar超の高い圧力差及び高温で2つのハウジング部分を接続するために確実に使用可能であるような強度を有する。固定手段がボルトとして形成されている場合、早期にボルトを締め直すことは必要ない。固定手段の実施形態としての本発明によるボルトにおいて使用される材料は、従来技術において公知のボルト材料と比較して、より高い初期強度、より高いボルト締め力、したがってより高い最終緩和応力(Relaxationsendspannungen)を有する。本発明によるボルトは、超臨界蒸気条件(300bar/600℃)用のKタービン(単一のハウジング内における高圧タービンシリンダ及び中圧タービンシリンダの組み合わせ)の構築を可能にする。高圧蒸気タービン、中圧蒸気タービン、又は単一ハウジング中圧蒸気タービン及び低圧蒸気タービンのような他の蒸気タービンにおける使用の場合にも、新規開発において改善の可能性がある。
【0013】
急速に成長し得て、かつクリープ強度及び緩和強度が大幅に低下するという点で組織の安定性に影響する、例えばラーベス相の析出物が、新たな合金の部材の曝露間に生じることを回避するために、タングステンは、母材/合金には使用されない。さらに、Wを含有する新たな相の析出に伴い、合金の母材の変形能力が変化するため、半径部(Radien)、ノッチ及び遷移部にクラックのリスクが生じ、それによって、部材が運転時にリスクに曝される。
【0014】
ベースマトリックス組成に合わせたN/B比の調整は、初期状態の長期特性を調整し、これをより高い温度で長期にわたって維持するために必須である。その目的は、マトリックス安定性のためのMX及びM2XタイプのV窒化物又はNb窒化物を析出させるために十分なNを提供すること、並びに時間及び温度曝露時の炭素含有M23C6析出物の成長を抑制するためにBを提供することである。
【0015】
B及びNは互いに高い化学親和性も有し、不都合なN/B比の場合には粗いBN析出物が生じ得るため、N及びBは、組織の長期強度にはもはや利用可能ではない。粗いBN析出物は、もはや強度を増加させる効果を有さず、それによって、ベース組織は著しく弱くなる。
【0016】
固定手段は、ボルト又はピンボルトとして形成することができる。さらに、固定手段は、ナット又はユニオンナットとして形成することができる。
【0017】
好ましい実施形態では、固定手段は、フランジ状の継手領域において第1のハウジング部分を第2のハウジング部分に接続する継手ボルトとして形成されている。継手ボルトは、スタッドボルト又は連続ボルト(durchgehende Schraube)として設計することができる。
【0018】
高蒸気条件における固定手段の強度を保証するために、固定手段の材料は、400℃~650℃の温度範囲で強度が最適化されており、特に、室温で少なくとも700MPaの強度Rpo.2で認定されていると有利である。すなわち、この固定手段の材料の場合、0.2%の塑性変形耐力は、室温で700MPaの負荷に供されて初めて到達される。ボルト予荷重は、最終緩和応力の増加に加えて、変数として考慮することができる。
【0019】
特に、400℃~650℃で目指される強度のような前述の材料パラメータを達成するために、固定手段の製造は、以下のステップを含むと有利である:材料構成要素の溶融、予熱処理、及び丸形プロファイルへの溶融物のさらなる処理、並びにT≦720℃の焼戻しパラメータでの丸形プロファイルの調質処理。溶融時は、ESR鋼を使用して入念に鍛造することが有利である。調質処理は、好ましくは油調質として実施される。マルテンサイト段階での完全変態は、固定手段の外面全体にわたって起こるはずである。焼入れ温度は、1050℃と1120℃の間であるべきである。有利には、二重焼戻し処理を実施することができ、その場合、以下の点を遵守する必要がある:第1の焼戻しには、570℃の温度を使用することが好都合である。第2の焼戻し処理の温度は、第1の焼戻し処理の温度よりも高くするべきである。
【0020】
好都合な実施形態では、固定手段は、材料X13CrMoCoVNbNB9-2-1を有する。特に、固定手段は、100%この材料からなる。この材料を使用することによって、固定手段は、高い蒸気温度におけるその強度の点で改善されるため、対応する蒸気タービンの2つのハウジング部分を高蒸気条件下で接続するのに最適である。
【0021】
このような組成を有する材料は、強度、引張強度、伸び、ネッキング及びクリープ強度の点で改善された特性を有する。それによって、高蒸気条件に曝露される蒸気タービンの2つのハウジング部分を接続するための、この材料から作製される固定手段の適合性が相応して改善される。
【0022】
本発明の上記の特性、特徴及び利点、並びにこれらを達成する手法は、より明確かつより明示的に、図面との関連でより詳細に分かりやすく説明される。
【0023】
本発明の実施例を図面に基づいて以下に説明する。図面は、実施例を決定付けるべきではなく、むしろ、説明に有用となるように、概略的に及び/又はわずかに偏った形で示される。図面においてすぐに認識可能な教示の補足に関しては、関連する先行技術を参照されたい。
【0024】
図面は、継手ボルトを有するタービンハウジングのフランジ状の継手領域の断面図を示す。
【0025】
図面は、継手部18の領域における蒸気タービン10のタービンハウジング12の断面を示す。ここでは、タービンハウジング12が蒸気タービン10の内側ハウジングとなっており、この内側ハウジングは外側ハウジングによって囲まれている。
【0026】
本発明は、バルブハウジングにも使用することができる。
【0027】
タービンハウジング12は、上側又は第1のハウジング部分14と、下側又は第2のハウジング部分16とを有する。継手部18は、第1のハウジング部分14と第2のハウジング部分16との間に位置している。継手部18の領域において、第1のハウジング部分14及び第2のハウジング部分16はフランジ状に形成されている。第1のハウジング部分14のハウジングフランジ15及び第2のハウジング部分16のハウジングフランジ17には、内側ねじ山を有するボルト穴20が設けられている。
【0028】
ボルト穴20は、継手ボルト22を受け入れるように形成されている。継手ボルト22は、固定手段22の実施形態である。固定手段22のさらなる実施形態は、ピンボルト又はナット、特にユニオンナットであろう。ここで、ボルト穴20は、第1のハウジング部分14のハウジングフランジ15にわたって完全に延在しており、第2のハウジング部分16のハウジングフランジ17に部分的に延在している。継手ボルト22は、上方から、すなわち、第1のハウジング部分14のハウジングフランジ15の上側から、ボルト穴20にねじ込むことができる。本実施例では、継手ボルト22は、六角ボルトとして設計されており、ボルトヘッド24と、ボルト穴20の内側ねじ山に適合した外側ねじ山を有するボルト軸26とを有する。ボルト穴20に完全にねじ込まれた図面に示される継手ボルト22の位置において、この継手ボルト22は、各ハウジングフランジ15及び17を介して、第1のハウジング部分14と第2のハウジング部分16との間に強固な接続を確立する。継手ボルト22は、図に示される構成形態に加えて、他の様々な構成形態で設計することもできる。例えば、継手ボルト22は、対応するボルト用ナットを各端面に有するスタッドボルトとして設計することもできる。
【0029】
継手ボルト22は、母材から形成されている。
【0030】
継手ボルト22の母材の化学組成は、以下の化学元素を有する:
C: 0.10~0.17重量%、
Mn: 0.20~0.60重量%、
Cr: 8.0~11.0重量%、
Mo: 1.0~2.0重量%、
Co: 0.50~2.00重量%、
N: 0.010~0.050重量%、
B: 0.005~0.015重量%、
V: 0.10~0.30重量%、
Al: 最大0.010重量%、
Nb: 0.02~0.08重量%、
Ni: 0.10~0.50重量%、
Si: 最大0.10重量%、
P: 最大0.010重量%、
S: 最大0.005重量%、
Fe: 残余。
【0031】
母材は、N/Bの比(重量%)が1.0と5.0との間であるように形成されている。
【0032】
ボルト(22)は、材料X13CrMoCoVNbNB9-2-1を有し、特に、ボルトは、100%この材料からなる。
【0033】
ボルト(22)の母材は、400℃~650℃の温度範囲で強度が最適化されており、特に、室温で少なくとも700MPaの強度Rpo.2で認定されている。
【0034】
ボルト(22)の製造は、以下のステップを含む:材料構成要素の溶融、予熱処理、及び丸形プロファイルへの溶融物のさらなる処理、並びにT≦720℃の焼戻しパラメータでの丸形プロファイルの調質処理。
【0035】
C=炭素、Mn=マンガン、Cr=クロム、Mo=モリブデン、Co=コバルト、N=窒素、B=ホウ素、V=バナジウム、Al=アルミナ有無、Nb=ニオブ、Ni=ニッケル、Si=ケイ素、P=リン、S=硫黄、Fe=鉄、W=タングステン。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気タービン又はガスタービン(10)の第1のハウジング部分(14)を前記蒸気タービン又はガスタービン(10)の第2のハウジング部分(16)と接続するための固定手段(22)であって、
前記固定手段(22)が母材から形成されており、前記母材が以下の組成:
C: 0.10~0.17重量%、
Mn: 0.20~0.60重量%、
Cr: 8.0~11.0重量%、
Mo: 1.0~2.0重量%、
Co: 0.50~2.00重量%、
N: 0.010~0.050重量%、
B: 0.005~0.015重量%、
V: 0.10~0.30重量%、
Al: 最大0.010重量%、
Nb: 0.02~0.08重量%、
Ni: 0.10~0.50重量%、
Si: 最大0.10重量%、
P: 最大0.010重量%、
S: 最大0.005重量%、
Fe: 残余、
を有する、
前記固定手段(22)において、
前記母材が、
重量%でのN/Bの比
の値が
1.0と
5.0との間にあるように形成されていることを特徴とする、固定手段(22)。
【請求項2】
前記母材が0.5~1.5重量%のC
oおよび最大5重量%のWを有する、請求項1に記載の固定手段(22)。
【請求項3】
前記固定手段(22)がボルト(22)として形成されている、請求項1又は2に記載の固定手段(22)。
【請求項4】
前記固定手段(22)が、2つの構成要素を接続するためのユニオンナットの形態である、請求項1又は2に記載の固定手段(22)。
【請求項5】
前記固定手段(22)が、フランジ状の継手領域(15、17)において前記第1のハウジング部分(14)を前記第2のハウジング部分(16)に接続する継手ボルト(22)として形成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の固定手段(22)。
【請求項6】
前記母材が、400℃~650℃の温度範囲で強度が最適化され
ている、請求項1~5のいずれか1項に記載の固定手段(22)。
【請求項7】
前記固定手段(22)の製造が、以下のステップ:
材料構成要素を溶融するステップ、前記溶融物を予熱処理し、丸形プロファイルへさらに処理するステップ、並びにT≦720℃の焼戻しパラメータにより前記丸形プロファイルを焼入れ焼戻し処理(Verguetungsbehandeln)するステップを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の固定手段(22)。
【請求項8】
前記固定手段(22)が、材料X13CrMoCoVNbNB9-2-1を有
する、請求項1~7のいずれか1項に記載の固定手段(22)。
【請求項9】
蒸気タービン又はガスタービン用のタービンハウジングであって、第1のハウジング部分(14)と、第2のハウジング部分(16)と、
2つの前記ハウジング部
分(14、16)のフランジ状の継手領域(15、17)において2つの前記ハウジング部分(14、16)を接続するための請求項1~8のいずれか1項に記載の固定手段(22)とを有する、蒸気タービン又はガスタービン用のタービンハウジング。
【請求項10】
蒸気タービン又はガスタービン用のバルブハウジングであって、前記バルブハウジングが、バルブハウジング上部と、バルブハウジング下部と、前記バルブハウジング上部を前記バルブハウジング下部に接続するための請求項1~8のいずれか1項に記載の固定手段(22)とを有する、蒸気タービン又はガスタービン用のバルブハウジング。
【請求項11】
請求項9に記載のタービンハウジングを有する、火力発電所用のタービン。
【請求項12】
請求項10に記載のバルブハウジングを有する、火力発電所用のタービン。
【請求項13】
請求項9に記載のタービンハウジング及び請求項10に記載のバルブハウジングを有する、火力発電所用のタービン。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
固定手段は、ボルト又はピンボルトとして形成することができる。さらに、固定手段は、2つの構成要素を接続するためのナット又はユニオンナットとして形成することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
母材は、N/Bの比(重量%)が1.0と5.0との間であるように形成されている。
母材は0.5~1.5重量%のCoおよび最大5重量%のWを有する。
【国際調査報告】